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明細書 :歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシ

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B1)
特許番号 特許第4732545号 (P4732545)
登録日 平成23年4月28日(2011.4.28)
発行日 平成23年7月27日(2011.7.27)
発明の名称または考案の名称 歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシ
国際特許分類 A46B   5/00        (2006.01)
A61C  17/00        (2006.01)
FI A46B 5/00 B
A61C 17/00 L
請求項の数または発明の数 6
全頁数 16
出願番号 特願2010-238274 (P2010-238274)
出願日 平成22年10月25日(2010.10.25)
審査請求日 平成23年1月17日(2011.1.17)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】591248348
【氏名又は名称】学校法人松本歯科大学
発明者または考案者 【氏名】水谷 智宏
【氏名】中山 聡
【氏名】岩崎 浩
【氏名】宮沢 裕夫
【氏名】竹下 重雄
早期審査対象出願または早期審理対象出願 早期審査対象出願
個別代理人の代理人 【識別番号】100080207、【弁理士】、【氏名又は名称】松田 克治
審査官 【審査官】鈴木 誠
参考文献・文献 実開昭63-187928(JP,U)
特開2003-284746(JP,A)
登録実用新案第3123606(JP,U)
調査した分野 A46B 5/00
A61C 17/00
要約 【課題】乳幼児用、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者の歯ブラシであって、手もしくは指を覆うリングを付加して歯ブラシによる咽頭部への誤刺入を防止する機能を有する歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシを提供する。
【解決手段】ヘッド部12と、ヘッド部12が固定されている柄部13と、ヘッド部12と柄部13を繋ぐ位置にあるネック部14と、ネック部14と柄部13との接続部14a及び柄部13の後端部13aにおいて柄部13の長手方向の中心軸13dを回転中心として回転自在に係止されたベルト部15を有している。該ベルト部15は、ネック部14と柄部13との接続部14a及び柄部13の後端部13aにおいて柄部13の長手方向の中心軸13dを回転中心として回転自在に係止されたリング15a、15bと該リング15a、15bと一体成形した手指保持部15cを有している。
【選択図】図1
特許請求の範囲 【請求項1】
ブラシ本体としてのヘッド部と、ヘッド部が固定されている柄部と、ヘッド部と柄部を繋ぐ位置にあるネック部と、ネック部と柄部との接続部及び柄部の後端部において柄部の長手方向の中心軸を回転中心として回転自在に係止されかつ前記柄部との間に人の手指の第2指ないし第5指を挿入する空間部を構成するベルト部とを有したことを特徴とする歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシ。
【請求項2】
ブラシ本体としてのヘッド部と、ヘッド部が固定されている柄部と、ヘッド部と柄部を繋ぐ位置にあるネック部と、ネック部と柄部との接続部において柄部の長手方向の中心軸を回転中心として回転自在に係止されかつ人の手指の第2指を挿入する指掛け部とを有したことを特徴とする歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシ。
【請求項3】
ブラシ本体としてのヘッド部と、ヘッド部が固定されている柄部と、ヘッド部と柄部を繋ぐ位置にあるネック部と、ネック部と柄部との接続部において柄部の長手方向の中心軸を回転中心として回転自在に係止されかつ人の手指の第2指及び第3指をそれぞれ挿入する指掛け部とを有したことを特徴とする歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシ。
【請求項4】
ブラシ本体としてのヘッド部と、ヘッド部が固定されている柄部と、ヘッド部と柄部を繋ぐ位置にあるネック部と、ネック部と柄部との接続部において柄部の長手方向の中心軸を回転中心として回転自在に係止されかつ人の手指の第2指及び第3指を同時に挿入する指掛け部とを有したことを特徴とする歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシ。
【請求項5】
ブラシ本体としてのヘッド部と、ヘッド部が固定されている柄部と、ヘッド部と柄部を繋ぐ位置にあるネック部と、ネック部と柄部との接続部において柄部の長手方向の中心軸を回転中心として回転自在に係止されかつ人の手指の第1指を挿入する指掛け部とを有したことを特徴とする歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシ。
【請求項6】
前記ベルト部または前記指掛け部は抗菌性シリコーン樹脂で作製したことを特徴とする請求項1ないし5記載の歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシ。







発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、手もしくは指を覆うリングを付加した乳幼児用、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者用の歯ブラシであり、効果として咽頭部への誤刺入など、歯磨き時の口腔外傷発生防止機能を有する歯ブラシである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種、第1例としては図7に示す特開2007-300986号公開特許公報に開示された技術がある。歯ブラシ1は、本体であるヘッド部2と、ヘッド部2が固定された柄部3と、ヘッド部2と柄部3とを繋ぐ位置にある接続部としてのネック部4と、該ネック部4から柄部3の間に配置される喉突き防止用に設けられる規制プレート5とを有している。柄部3は棒状である。該柄部3は規制プレート5より基端側に延伸し、規制プレート5を着脱するための装着部((図示せず)を経てネック部4を超えてヘッド部2の一部をなしている。該柄部3は保持の際の握り易さなどの点で、その材質は硬質材料としての合成樹脂、例えばABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂)、AS(アクリロニトリル・スチレン樹脂)、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリエーテルスルフォン、ポリアミド、アクリル樹脂などの成形品を用いることで形成されている。規制プレート5は、柄部3に対して大きく拡径したフランジ状であり、ここでは、その外縁は例えば、3つ葉が拡がったような形態である3つ葉状とされている。規制プレート5は、好ましくは柄部3と別体で、全体が乳幼児から衝撃を受けても破壊されない範囲で、撓むことが可能な柔軟性を有している。
【0003】
この種、第2の例としては図8に示す特開平11-75937号公開特許公報に開示された技術がある。これについて説明すれば、図8は、乳幼児用歯ブラシ6であって、プレート7は柄部8の前方側に形成されている。またプレート7は、柄部8の長手方向と略同一方向にプレート面7Aを有することが必要である。略同一方向とすることにより、仕上げ磨きの際に口腔内が観察し易く、また親指で乳幼児用歯ブラシ6を容易に押さえることができる。プレート面7Aの直径7aは、20(mm)以上であることが必要であり、21(mm)以上であることが好ましく、22(mm)以上であることが特に好ましい。20(mm)以上であれば、その大きさにより、乳幼児が誤って歯ブラシを口腔内の奥やのどに進入させることを防止することができる。プレート面7Aが楕円形である場合、その長軸の長さが20(mm)以上であることが必要である。またプレート面7Aの直径L1または長軸の長さは30(mm)以下であることが好ましい。また長軸の長さが30(mm)より大きいと、親が行なう仕上げ磨きの際に親が乳幼児の口腔内を観察し難い。またプレート7のブラシ部側末端7aと、ブラシ部9の先端9aとの距離L2は、30~60(mm)であることが必要であり、60(mm)より大きいと、プレート7を設けても乳幼児用歯ブラシ6が口腔内の奥やのどに進入してしまう場合があり、また30(mm)より小さいと、プレート7がブラッシングの際に障害となり口腔内の奥歯を充分にブラッシングすることができない。尚、図2中、10はブラシ毛である。
【先行技術文献】
【0004】

【特許文献1】特開2007-300986号公開特許公報
【特許文献2】特開平11-75937号公開特許公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来技術に於いて前述した第1例によれば、乳幼児が歯ブラシ1を把持したまま転倒した際に、規制プレート5が乳幼児の口腔周囲に外傷を負わせない程度に変形しつつ衝当することにより、ヘッド部2が該乳幼児の口腔内の内奥部に侵入することを防ぎ、口腔内に重篤な外傷を負わせることを回避できる。しかしながら、歯磨きに於けるブラッシング動作に於いて、前記規制プレート5が前記乳幼児の口腔周囲及び頬部や鼻翼部に接触ないしは衝当するので不快感を生じさせ、乳幼児の自発的な歯磨きの習慣を阻害するという問題点があった。また、乳幼児の保護者が乳幼児に代わって該乳幼児の歯磨き動作を行なう場合に於いては、前記規制プレート5が邪魔になり保護者が乳幼児の口腔内を観察することが困難であり、充分な口腔ケアができないという問題点があった。また、歯ブラシ1を収納する際は規制プレート5が保管時の容積を多く必要とするので、歯ブラシ1を既存の洗面台等に具備する歯ブラシ収納部に収納することができず、洗面台の周囲が乱雑になるだけでなく、歯ブラシ1の保管場所によっては、衛生管理を十分に行えないという問題点があった。
【0006】
また従来技術に於いて前述した第2例によれば、乳幼児用歯ブラシ6が具備するプレート7は前記歯ブラシ1の規制プレート5に比較して小さいので、保護者が行なう歯磨き動作に於いて、乳幼児の口腔内を観察をすることができ、保管時に於いても過大な容積を占有しないという特徴を有するが、乳幼児が該乳幼児用歯ブラシ6を用いて歯磨き動作中、特に歩行中の歯磨き動作中に前方方向に転倒した場合はプレート7が口腔内に突入して口蓋内奥部を損傷するという問題点があった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、叙上の問題点を解決すべく発明したものであり、次の構成、手段から成立する。すなわち、請求項1記載の発明によれば、ブラシ本体としてのヘッド部と、ヘッド部が固定されている柄部と、ヘッド部と柄部を繋ぐ位置にあるネック部と、ネック部と柄部との接続部及び柄部の後端部において柄部の長手方向の中心軸を回転中心として回転自在に係止されかつ前記柄部との間に人の手指の第2指ないし第5指を挿入する空間部を構成するベルト部とを有したことを特徴とする歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシを得られる。
【0008】
請求項2に記載の発明によれば、ブラシ本体としてのヘッド部と、ヘッド部が固定されている柄部と、ヘッド部と柄部を繋ぐ位置にあるネック部と、ネック部と柄部との接続部において柄部の長手方向の中心軸を回転中心として回転自在に係止されかつ人の手指の第2指を挿入する指掛け部とを有したことを特徴とする歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシを得られる。
【0009】
請求項3に記載の発明によれば、ブラシ本体としてのヘッド部と、ヘッド部が固定されている柄部と、ヘッド部と柄部を繋ぐ位置にあるネック部と、ネック部と柄部との接続部において柄部の長手方向の中心軸を回転中心として回転自在に係止されかつ人の手指の第2指及び第3指をそれぞれ挿入する指掛け部とを有したことを特徴とする歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシを得られる。
【0010】
請求項4に記載の発明によれば、ブラシ本体としてのヘッド部と、ヘッド部が固定されている柄部と、ヘッド部と柄部を繋ぐ位置にあるネック部と、ネック部と柄部との接続部において柄部の長手方向の中心軸を回転中心として回転自在に係止されかつ人の手指の第2指及び第3指を同時に挿入する指掛け部とを有したことを特徴とする歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシを得られる。
【0011】
請求項5に記載の発明によれば、ブラシ本体としてのヘッド部と、ヘッド部が固定されている柄部と、ヘッド部と柄部を繋ぐ位置にあるネック部と、ネック部と柄部との接続部において柄部の長手方向の中心軸を回転中心として回転自在に係止されかつ人の手指の第1指を挿入する指掛け部とを有したことを特徴とする歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシを得られる。
【0012】
請求項6に記載の発明によれば、前記ベルト部または前記指掛け部は抗菌性シリコーン樹脂で作製したことを特徴とする請求項1ないし5記載の歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシを得られる。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載の発明によれば、乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者が歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシ歯を把持したまま転倒した際に、反射的に床に手を突く動作とともに柄部とベルト部で手に固定された口腔内外傷発生防止用歯ブラシは口蓋部から瞬間的に抜去され、たとえ顔面を床に強打しても口腔内外傷発生防止用歯ブラシが口蓋部の奥部や咽喉部を損傷することがないという効果がある。また、運動機能が充分に発達しておらず、転倒時に床に手を突く反射的な動作が行なえない乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者が当該口腔内外傷発生防止用歯ブラシを使用した場合、口腔内外傷発生防止用歯ブラシは柄部とベルト部で手に強固に固定されているので、転倒時に於いてネック部の接続部、ベルトの接続部の近傍及び第1指が乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者の口蓋周囲に衝当することにより、口腔内外傷発生防止用歯ブラシが乳幼児の口蓋部の奥部や咽喉部に突入することがなく、口蓋部の奥部や咽喉部を損傷することがないという効果がある。また、歯磨きに於けるブラッシング動作に於いて、前記ベルト部は前記乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者の口腔周囲及び頬部や鼻翼部に接触ないしは衝当することがないので不快感を生じさせることがなく、乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者が快適にブラッシング動作を行なうことができ、自発的に歯磨きを行う習慣をつけることができるという効果がある。また、乳幼児の保護者が乳幼児に代わって該乳幼児の歯磨き動作を行う場合に於いては、保護者が乳幼児の口腔内を観察することが容易であり、充分な口腔ケアができるという効果がある。これは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者と介護支援者においても同様である。さらに、歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシを収納する際は、前記ベルト部を柄部の周りに回転させることができるのでベルト部をブラシ側に回転させてコンパクトな形状にすることができ、該歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシを既存の洗面台等に具備する歯ブラシ収納部に収納することができて、衛生管理を充分に行えるという効果がある。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて第3指ないし第5指は指掛け部の手指挿入環で拘束されていないので自由に動くことができて、運動機能がある程度発達した幼児において、もしくはある程度運動機能に制限を有する障がい者、障がい児、もしくは運動機能に制限を有する要介護支援者において、違和感がなく歯磨き動作をすることができるという効果がある。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて第2指及び第3指を指掛け部で固定し第4指及び第5指は指掛け部の手指挿入環で拘束されていないので自由に動くことができるので、微妙な歯磨き動作を行なうことができるという効果がある。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1及び請求項3に記載の発明の効果に加えて指掛け部の手指挿入環の形状が簡単なので第2指及び第3指を指掛け部に挿入し易いという効果がある。
【0017】
請求項5に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて第1指を指掛け部の手指挿入環に挿入して固定しているので歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシを把持した際にその把持姿勢を変更し易く、口腔内の各部位に於ける歯磨き動作が容易に行なえるという効果がある。
【0018】
請求項6に記載の発明によれば、ベルト部又は指掛け部は抗菌性シリコーン樹脂で作製するので、ベルト部又は指掛け部に於けるリングと柄部の表面との間の嵌合面に滞留した水分、歯磨き剤及び口腔からの唾液等が腐敗することがなく、長期間に亘って歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシを使用しても、不衛生な状態になることがないという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明に係る歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシの実施の形態を示す斜視図である。
【図2】図1に於いて矢視A-A線方向で断面した拡大垂直断面図である。
【図3】本発明に係る歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシの第1の実施例を示す斜視図である。
【図4】本発明に係る歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシの第2の実施例を示す斜視図である。
【図5】本発明に係る歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシの第3の実施例を示す斜視図である。
【図6】本発明に係る歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシの第4の実施例を示す斜視図である。
【図7】従来技術に於ける乳幼児用歯ブラシの第1の例を示す斜視図である。
【図8】従来技術に於ける乳幼児用歯ブラシの第2の例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明に係る歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシの実施の形態について図1及び図2に基づき詳細に説明する。
先ず、一般的な歯ブラシにおける把持の方法・形態について説明する。
歯磨き動作に於いて、歯ブラシの把持の方法は大別して、ペングリップとパームグリップの2種類に分類することができる。ペングリップとは鉛筆や歯ブラシ等の被把持体を第1指すなわち親指と第2指すなわち人差し指で軽く挟んで把持する方法であり、把持した被把持体の姿勢及び動作方向を微妙に制御することが可能な把持方法である。歯磨き動作に於いても口腔内を細かくブラッシングが可能なペングリップで歯ブラシを把持ことが一般に推奨されている。一方、パームグリップとは、第2指すなわち人差し指、第3指すなわち中指、第4指すなわち薬指及び第5指すなわち小指の4本の指の全てと手掌で被把持体を把持する方法である。パームグリップは運動機能が発達途上の乳幼児又は手指に運動機能障害を有する人に於いて容易な把持方法であり、1歳から2歳の幼児においては手指の運動機能が未発達であり歯ブラシの把持方法はパームグリップとならざるを得ない。また、運動機能に制限を有する障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者においても同様である。本発明に係る歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシは、乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者が前記パームグリップによって歯ブラシを把持した際に、安全に歯磨き動作を行なうための歯ブラシである。

【0021】
図1に示すように本発明に係る歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシ11は、ブラシ本体としてのヘッド部12と、ヘッド部12が固定されている柄部13と、ヘッド部12と柄部13を繋ぐ位置にあるネック部14と、ネック部14と柄部13との接続部14a及び柄部13の後端部13aにおいて柄部13の長手方向の中心軸13dを回転中心として回転自在に係止されたベルト部15を有している。

【0022】
柄部13は直状の棒状体であって、略円形でなる断面形状は長手方向に対して連続的に直径が繰返して変化する表面13bを有する。そしてこの多段のいわゆる瓢箪形状は乳幼児が手16の第2指すなわち人差し指16b、第3指すなわち中指16c、第4指すなわち薬指16d、第5指すなわち小指16eで柄部13を把持した際に把持姿勢を安定させると共に握ったときの感触を向上させる。また、握ったときの感触をさらに向上させるために、柔軟性を有する合成樹脂材料、例えばシリコーン樹脂やポリウレタン樹脂等でなる表層部13cが柄部13の表面13bをコーティング又は被覆している。

【0023】
柄部13の前記表面13bの基礎をなす基材部13eはヘッド部12及びネック部14と共に比較的硬質な合成樹脂材料で一体成形する。その合成樹脂材用は例えばABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂)、AS(アクリロニトリル・スチレン樹脂)、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリエーテルスルフォン、ポリアミド、アクリル樹脂である。

【0024】
15はベルト部であって、該ベルト部15は、ネック部14と柄部13との接続部14a及び柄部13の後端部13aにおいて柄部13の長手方向の中心軸13dを回転中心として回転自在に係止されたリング15a、15bと該リング15a、15bと一体成形した手指保持部15cを有している。該ベルト部15はシリコーン樹脂やポリウレタン樹脂、衝撃吸収性ゲル組成物等の柔軟性及び伸縮性を有する材質で作製する。

【0025】
接続部14a及び後端部13aに於けるリング15a、15bの係止部は、柄部13の他の部分に比して径小かつ幅長Bを有する2つの溝部(図示せず)をそれぞれ構成しており、リング15a、15bの伸縮性を利用して該2つの溝部にリング15a、15bを図2に示すように締まり嵌め状態に固定している。従って、自然状態に於いてベルト部15は柄部13の周囲を中心軸13dを中心に回転することはない。外力すなわち人力を印加することでベルト部15を柄部13の周りに任意の角度だけ回転させかつ固定することが可能である。

【0026】
12はヘッド部であって、柄部13及びネック部14と一体成形したヘッド部12は楕円形又は長円形の底面を有する筒状体であり、ヘッド部12の一方底面のほぼ全域にブラシ12aが該底面に直角に形成してある。
尚、柄部13の溝部に締まり嵌め状態で固定しているベルト部15のリング15a、15bと前記溝部との嵌合面及びその周囲は、歯磨きによる水分や歯磨き剤が残留しやすく乾燥しにくいので、歯磨き動作後に細菌が容易に繁殖し、清潔を保持することが困難である。
従ってベルト部15の材料は前記したシリコーン樹脂やポリウレタン樹脂、衝撃吸収性ゲル組成物のほか、抗菌性シリコーン樹脂で作製してもよい。

【0027】
次に本発明に係る歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシの実施の形態に於いて、口腔内外傷発生防止用歯ブラシ11の使用方法等を説明する。
図1に示すように乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者の手16の5本の指の内、第2指16bがネック部14側にかつ第5指16eが柄部の後端部13a側に来るようにして、第2指16bないし第5指16eを柄部13とベルト部15で構成する空間部15Aに差込んで、柄部13の柄部の表面13bを把持する。そして、歯磨き動作を行うために口腔内外傷発生防止用歯ブラシ11を把持した乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者の手16を乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者の口蓋部(図示せず)に接近させ、口腔内外傷発生防止用歯ブラシ11を把持した乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者の手16が無理のない自然な姿勢となる座標すなわち位置及び姿勢を確認する。

【0028】
次に当該座標に於いてヘッド部12のブラシ12aが乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者の口蓋部に正対するように、乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者が柄部13を握った第2指16bないし第5指16eを少し緩めて、図1に示す柄部13の中心軸13dを回転中心としてヘッド部12を回転させる。このときベルト部15で挟まれた第2指16bないし第5指16eの座標を変化させずに前記座標を維持したままで、図2に示す柄部の表面13bとベルト部15の2個のリング15a及び15bの嵌着面に於いてヘッド部12及び柄部13を必要量だけ回転させる。このようにして口腔内外傷発生防止用歯ブラシ11を把持した乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者の手16は歯磨き動作に最適なヘッド部12の座標を確定することができる。
尚、前記のヘッド部12の回転動作及び座標確定動作は一般的に乳幼児の保護者もしくは介護支援者が行う作業である。

【0029】
乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者が当該口腔内外傷発生防止用歯ブラシ11を把持して歯磨き動作中に歩行して転倒事故をおこしたとき、ある程度運動機能が発達した幼児、あるいはある程度運動機能に制限を有する障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者であれば転倒動作中に反射的に両手を床について顔面を直接床に強打することを防止することができる。このとき、反射的に床に手16を突く動作とともに柄部13とベルト部15で手16に固定された口腔内外傷発生防止用歯ブラシ11は口蓋部から瞬間的に抜去され、たとえ顔面を床に強打しても口腔内外傷発生防止用歯ブラシ11が口蓋部の奥部や咽喉部を損傷することがない。

【0030】
また、運動機能が充分に発達しておらず、転倒時に床に手16を突く反射的な動作が行なえない乳幼児、あるいは運動機能に制限を有する障がい者又は障がい児、もしくは運動機能に制限を有する要介護支援者が当該口腔内外傷発生防止用歯ブラシ11を使用した場合、転倒時に口腔内外傷発生防止用歯ブラシ11は口蓋部から抜去されることがなく、柄部13とベルト部15で手16に固定された口腔内外傷発生防止用歯ブラシ11は柄部13の後端部13aが床に衝当する。ところが口腔内外傷発生防止用歯ブラシ11は柄部13とベルト部15で手16に強固に固定されているので、ネック部14の接続部14a、ベルト15の接続部14aの近傍及び第1指16aが乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者の口蓋周囲に衝当することにより、口腔内外傷発生防止用歯ブラシ11が乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者の口蓋部の奥部や咽喉部に突入することがなく、口蓋部の奥部や咽喉部を損傷することがない。
【実施例1】
【0031】
次に本発明に係る歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシの実施例1について図3に基づき説明する。
本実施例1は上述した発明を実施するための形態に於けるベルト部15の第1の変形例であって、17は本発明に係る歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシである。18は乳幼児が第2指16bを差込んで歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシ17の把持を安定なものにするための指掛け部である。該指掛け部18は、ネック部14と柄部13との接続部14aにおいて柄部13の長手方向の中心軸13dを回転中心として回転自在に係止されたリング18a及び該リング18aと一体成形した手指挿入環18bを有している。該指掛部18はシリコーン樹脂やポリウレタン樹脂、衝撃吸収性ゲル組成物等の柔軟性及び伸縮性を有する材質で作製する。
【実施例1】
【0032】
接続部14aに於けるリング18aの係止部は、柄部13の他の部分に比して径小かつ幅長Cを有する溝部(図示せず)を構成しており、リング18aの伸縮性を利用して該溝部にリング18aを締まり嵌め状態に固定している。従って、自然状態に於いて指掛け部18は柄部13の周囲を中心軸13dを中心に回転することはない。外力すなわち人力を印加することで指掛け部18を柄部13の周りに任意の角度だけ回転させかつ固定することが可能である。
歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシ17の実施例1に於けるほかの構成や機能及び歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシ17の材料や製作方法は図1及び図2に示すものと同一であり、その説明を省略する。
【実施例1】
【0033】
次に本発明に係る歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシの実施例1に於いて、口腔内外傷発生防止用歯ブラシ17の使用方法等を説明する。
図3に示すように乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者の手16の5本の指の内、第2指16bを指掛け部18の手指挿入環18bに挿入し、第3指16cないし第5指16eと共に柄部13の柄部の表面13bを把持する。そして、歯磨き動作を行うために口腔内外傷発生防止用歯ブラシ17を把持した乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者の手16を乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者の口蓋部(図示せず)に接近させ、口腔内外傷発生防止用歯ブラシ17を把持した乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者の手16が無理のない自然な姿勢となる座標すなわち位置及び姿勢を確認する。
【実施例1】
【0034】
次に当該座標に於いてヘッド部12のブラシ12aが乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者の口蓋部に正対するように、乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者が柄部13を握った第2指16bないし第5指16eを少し緩めて、図1に示す柄部13の中心軸13dを回転中心としてヘッド部12を回転させる。このとき柄部13を握った第2指16bないし第5指16eの座標を変化させずに前記座標を維持したままで、図2に示す柄部の表面13bと指掛け部18のリング18aの嵌着面に於いてヘッド部12及び柄部13を必要量だけ回転させる。このようにして口腔内外傷発生防止用歯ブラシ17を把持した乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者の手16は歯磨き動作に最適なヘッド部12の座標を確定することができる。
尚、前記のヘッド部12の回転動作及び座標確定動作は一般的に乳幼児の保護者もしくは介護支援者が行う作業である。
【実施例1】
【0035】
ある程度運動機能が発達した幼児及びある程度運動機能に制限を有する障がい者又は障がい児、もしくは運動機能に制限を有する要介護支援者が当該口腔内外傷発生防止用歯ブラシ17を把持して歯磨き動作中に歩行して転倒事故をおこしたとき、反射的に床に手16を突く動作とともに柄部13と指掛け部18で手16に固定された口腔内外傷発生防止用歯ブラシ17は口蓋部から瞬間的に抜去され、たとえ顔面を床に強打しても口腔内外傷発生防止用歯ブラシ17が口蓋部の奥部や咽喉部を損傷することがない。
【実施例1】
【0036】
また、運動機能が充分に発達しておらず、転倒時に床に手16を突く反射的な動作が行なえない乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは運動機能に制限を有する要介護支援者が当該口腔内外傷発生防止用歯ブラシ17を使用した場合、転倒時に口腔内外傷発生防止用歯ブラシ17は口蓋部から抜去されることがなく、柄部13と指掛け部18で手16に固定された口腔内外傷発生防止用歯ブラシ17は柄部13の後端部13aが床に衝当する。ところが口腔内外傷発生防止用歯ブラシ17は柄部13と指掛け部18で手16に強固に固定されているので、指掛け部18に挿入した第2指16b及びネック部14を握った第1指16aが乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者の口蓋周囲に衝当することにより、口腔内外傷発生防止用歯ブラシ17が乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者の口蓋部の奥部や咽喉部に突入することがなく、口蓋部の奥部や咽喉部を損傷することがない。
【実施例2】
【0037】
次に本発明に係る歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシの実施例2について図4に基づき説明する。
本実施例2は上述した発明を実施するための形態に於けるベルト部15の第2の変形例であって、19は本発明に係る歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシである。20は乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者が第2指16b及び第3指16cを差込んで歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシ19の把持を安定なものにするための指掛け部である。該指掛け部20は、ネック部14と柄部13との接続部14aの近傍において柄部13の長手方向の中心軸13dを回転中心として回転自在に係止されたリング20a、20b及び該リング20a、20bと一体成形した手指挿入環20c、20dを有している。該手指挿入環20c、20dはそれぞれ概ね環状をなしており、それぞれの環状の外周の一部に於いてリング20a、20bの外周の一部と接続して一体化している。該指掛部20はシリコーン樹脂やポリウレタン樹脂、衝撃吸収性ゲル組成物等の柔軟性及び伸縮性を有する材質で作製する。
【実施例2】
【0038】
接続部14aに於けるリング20a、20bの係止部は、柄部13の他の部分に比して径小かつ幅長Dを有する溝部(図示せず)を構成しており、リング20a、20bの伸縮性を利用して該溝部にリング20a、20bを締まり嵌め状態に固定している。従って、自然状態に於いて指掛け部20は柄部13の周囲を中心軸13dを中心に回転することはない。外力すなわち人力を印加することで指掛け部20を柄部13の周りに任意の角度だけ回転させかつ固定することが可能である。
歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシ19の実施例2に於けるほかの構成や機能及び歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシ19の材料や製作方法は図1及び図2に示すものと同一であり、その説明を省略する。
【実施例2】
【0039】
次に本発明に係る歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシの実施例2に於いて、口腔内外傷発生防止用歯ブラシ19の使用方法等を説明する。
図4に示すように乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者の手16の5本の指の内、第2指16b及び第3指16cをそれぞれ指掛け部20の手指挿入環20c、20dに挿入し、第4指16d及び第5指16eと共に柄部13の柄部の表面13bを把持する。
【実施例2】
【0040】
口腔内外傷発生防止用歯ブラシ19のヘッド部12を回転させて口腔内外傷発生防止用歯歯磨き動作に最適なヘッド部12の座標を確定する回転動作及び座標確定動作は前記実施例1と概ね同一であり、その説明を省略する。
【実施例2】
【0041】
ある程度運動機能が発達した幼児及びある程度運動機能に制限を有する障がい者又は障がい児、もしくは運動機能に制限を有する要介護支援者が当該口腔内外傷発生防止用歯ブラシ19を把持して歯磨き動作中に歩行して転倒事故をおこしたとき、反射的に床に手16を突く動作とともに柄部13と指掛け部20で手16に固定された口腔内外傷発生防止用歯ブラシ19は口蓋部から瞬間的に抜去され、たとえ顔面を床に強打しても口腔内外傷発生防止用歯ブラシ19が口蓋部の奥部や咽喉部を損傷することがない。
【実施例2】
【0042】
また、運動機能が充分に発達しておらず、転倒時に床に手16を突く反射的な動作が行なえない乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは運動機能に制限を有する要介護支援者が当該口腔内外傷発生防止用歯ブラシ19を使用した場合、転倒時に口腔内外傷発生防止用歯ブラシ19は口蓋部から抜去されることがなく、柄部13と指掛け部20で手16に固定された口腔内外傷発生防止用歯ブラシ19は柄部13の後端部13aが床に衝当する。ところが口腔内外傷発生防止用歯ブラシ19は柄部13と指掛け部20で手16に強固に固定されているので、指掛け部20に挿入した第2指16b、第3指16c及びネック部14を握った第1指16aが乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者の口蓋周囲に衝当することにより、口腔内外傷発生防止用歯ブラシ19が乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者の口蓋部の奥部や咽喉部に突入することがなく、口蓋部の奥部や咽喉部を損傷することがない。
【実施例3】
【0043】
次に本発明に係る歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシの実施例3について図5に基づき説明する。
本実施例3は上述した発明を実施するための形態に於けるベルト部15の第3の変形例であって、21は本発明に係る歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシである。
22は乳幼児が第2指16b及び第3指16cを差込んで歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシ21の把持を安定なものにするための指掛け部である。該指掛け部22は、ネック部14と柄部13との接続部14aの近傍において柄部13の長手方向の中心軸13dを回転中心として回転自在に係止されたリング22a及び該リング22aと一体成形した手指挿入環22bを有している。手指挿入環22bは概ね楕円形又は長円形の環状をなしており、手指挿入環22bの外周の一部に於いてリング22aの外周の一部と接続して一体化している。該指掛部22はシリコーン樹脂やポリウレタン樹脂、衝撃吸収性ゲル組成物等の柔軟性及び伸縮性を有する材質で作製する。
【実施例3】
【0044】
接続部14aに於けるリング22aの係止部は、柄部13の他の部分に比して径小かつ幅長Eを有する溝部(図示せず)を構成しており、リング22aの伸縮性を利用して該溝部にリング22aを締まり嵌め状態に固定している。従って、自然状態に於いて指掛け部22は柄部13の周囲を中心軸13dを中心に回転することはない。外力すなわち人力を印加することで指掛け部22を柄部13の周りに任意の角度だけ回転させかつ固定することが可能である。
歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシ21の実施例3に於けるほかの構成や機能及び歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシ21の材料や製作方法は図1及び図2に示すものと同一であり、その説明を省略する。
【実施例3】
【0045】
次に本発明に係る歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシの実施例3に於いて、口腔内外傷発生防止用歯ブラシ21の使用方法等を説明する。
図5に示すように乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者の手16の5本の指の内、第2指16b及び第3指16cを同時に指掛け部22の手指挿入環22bに挿入し、第4指16d及び第5指16eと共に柄部13の柄部の表面13bを把持する。
【実施例3】
【0046】
口腔内外傷発生防止用歯ブラシ21のヘッド部12を回転させて口腔内外傷発生防止用歯歯磨き動作に最適なヘッド部12の座標を確定する回転動作及び座標確定動作は前記実施例1と概ね同一であり、その説明を省略する。
【実施例3】
【0047】
ある程度運動機能が発達した幼児及びある程度運動機能に制限を有する障がい者又は障がい児、もしくは運動機能に制限を有する要介護支援者が当該口腔内外傷発生防止用歯ブラシ21を把持して歯磨き動作中に歩行して転倒事故をおこしたとき、反射的に床に手16を突く動作とともに柄部13と指掛け部22で手16に固定された口腔内外傷発生防止用歯ブラシ21は口蓋部から瞬間的に抜去され、たとえ顔面を床に強打しても口腔内外傷発生防止用歯ブラシ21が口蓋部の奥部や咽喉部を損傷することがない。
【実施例3】
【0048】
また、運動機能が充分に発達しておらず、転倒時に床に手16を突く反射的な動作が行なえない乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは運動機能に制限を有する要介護支援者が当該口腔内外傷発生防止用歯ブラシ21を使用した場合、転倒時に口腔内外傷発生防止用歯ブラシ21は口蓋部から抜去されることがなく、柄部13と指掛け部22で手16に固定された口腔内外傷発生防止用歯ブラシ21は柄部13の後端部13aが床に衝当する。ところが口腔内外傷発生防止用歯ブラシ21は柄部13と指掛け部22で手16に強固に固定されているので、指掛け部22に挿入した第2指16b、第3指16c及びネック部14を握った第1指16aが乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者の口蓋周囲に衝当することにより、口腔内外傷発生防止用歯ブラシ21が乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者の口蓋部の奥部や咽喉部に突入することがなく、口蓋部の奥部や咽喉部を損傷することがない。
【実施例4】
【0049】
次に本発明に係る歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシの実施例4について図6に基づき説明する。
本実施例4は上述した発明を実施するための形態に於けるベルト部15の第4の変形例であって、23は本発明に係る歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシである。
24は乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者が第1指16aを差込んで歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシ23の把持を安定なものにするための指掛け部である。該指掛け部24は、ネック部14と柄部13との接続部14aの近傍において柄部13の長手方向の中心軸13dを回転中心として回転自在に係止されたリング24a及び該リング24aと一体成形した手指挿入環24bを有している。手指挿入環24bは略円環状をなしており、手指挿入環24bの外周の一部に於いてリング24aの外周の一部と接続して一体化している。該指掛部24はシリコーン樹脂やポリウレタン樹脂、衝撃吸収性ゲル組成物等の柔軟性及び伸縮性を有する材質で作製する。
【実施例4】
【0050】
接続部14aに於けるリング24aの係止部は、柄部13の他の部分に比して径小かつ幅長Fを有する溝部(図示せず)を構成しており、リング24aの伸縮性を利用して該溝部にリング24aを締まり嵌め状態に固定している。従って、自然状態に於いて指掛け部24は柄部13の周囲を中心軸13dを中心に回転することはない。外力すなわち人力を印加することで指掛け部24を柄部13の周りに任意の角度だけ回転させかつ固定することが可能である。
歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシ23の実施例4に於けるほかの構成や機能及び歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシ21の材料や製作方法は図1及び図2に示すものと同一であり、その説明を省略する。
【実施例4】
【0051】
次に本発明に係る歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシの実施例4に於いて、口腔内外傷発生防止用歯ブラシ23の使用方法等を説明する。
図6に示すように乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者の手16の第1指16aを指掛け部24の手指挿入環24bに挿入し、第2指16bないし第5指16eは柄部13の柄部の表面13bを把持する。
【実施例4】
【0052】
口腔内外傷発生防止用歯ブラシ21のヘッド部12を回転させて歯磨き動作に最適なヘッド部12の座標を確定する回転動作及び座標確定動作は前記実施例1と概ね同一であり、その説明を省略する。
【実施例4】
【0053】
ある程度運動機能が発達した幼児及びある程度運動機能に制限を有する障がい者又は障がい児、もしくは運動機能に制限を有する要介護支援者が当該口腔内外傷発生防止用歯ブラシ23を把持して歯磨き動作中に歩行して転倒事故をおこしたとき、反射的に床に手16を突く動作とともに指掛け部24で手16に固定された口腔内外傷発生防止用歯ブラシ23は口蓋部から瞬間的に抜去され、たとえ顔面を床に強打しても口腔内外傷発生防止用歯ブラシ23が口蓋部の奥部や咽喉部を損傷することがない。
【実施例4】
【0054】
また、運動機能が充分に発達しておらず、転倒時に床に手16を突く反射的な動作が行なえない乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは運動機能に制限を有する要介護支援者が当該口腔内外傷発生防止用歯ブラシ23を使用した場合、転倒時に口腔内外傷発生防止用歯ブラシ23は口蓋部から抜去されることがなく、指掛け部22で手16に固定された口腔内外傷発生防止用歯ブラシ23は柄部13の後端部13aが床に衝当する。ところが口腔内外傷発生防止用歯ブラシ23は指掛け部22で手16に強固に固定されているので、指掛け部22に挿入した第1指16aの先端16fが口蓋部に侵入するが、第1指16aの根元16g及び柄部13を把持した第2指16bないし第5指16eが乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者の口蓋周囲に衝当することにより、口腔内外傷発生防止用歯ブラシ23が乳幼児の口蓋部の奥部や咽喉部に突入することがなく、口蓋部の奥部や咽喉部を損傷することがない。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明は、乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者が使用する歯ブラシのほか、乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者が使用するスプーンやフォークなどの食器類の技術分野への適用が可能である。
【符号の説明】
【0056】
11 口腔内外傷発生防止用歯ブラシ
12 ヘッド部
12a ブラシ
13 柄部
13a 柄部の後端部
13b 柄部の表面
13c 柄部の表層部
13d 中心軸
13e 基材部
14 ネック部
14a 接続部
15 ベルト部
15A ベルト部の空間部
15a リング
15b リング
15c 手指保持部
16 乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者の手
16a 乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者の手の第1指(親指)
16b 乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者の手の第2指(人差し指)
16c 乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者の手の第3指(中指)
16d 乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者の手の第4指(薬指)
16e 乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者の手の第5指(小指)
16f 乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者の手の第1指の先端
16g 乳幼児、あるいは障がい者又は障がい児、もしくは要介護支援者の手の第1指の根元
17 歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシ
18 指掛け部
18a リング
18b 手指挿入環
19 歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシ
20 指掛け部
20a リング
20b リング
20c 手指挿入環
20d 手指挿入環
21 歯磨きに於ける口腔内外傷発生防止用歯ブラシ
22 指掛け部
22a リング
22b 手指挿入環
23 口腔内外傷発生防止用歯ブラシ
24 指掛け部
24a リング
24b 手指挿入環
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7