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明細書 :微小液滴の生成方法及び装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4777238号 (P4777238)
登録日 平成23年7月8日(2011.7.8)
発行日 平成23年9月21日(2011.9.21)
発明の名称または考案の名称 微小液滴の生成方法及び装置
国際特許分類 B01F   3/08        (2006.01)
B01J  13/04        (2006.01)
B01F   5/02        (2006.01)
FI B01F 3/08 A
B01J 13/02 A
B01F 5/02 Z
請求項の数または発明の数 8
全頁数 12
出願番号 特願2006-511190 (P2006-511190)
出願日 平成17年3月15日(2005.3.15)
国際出願番号 PCT/JP2005/004522
国際公開番号 WO2005/089921
国際公開日 平成17年9月29日(2005.9.29)
優先権出願番号 2004083802
優先日 平成16年3月23日(2004.3.23)
優先権主張国 日本国(JP)
審査請求日 平成18年9月27日(2006.9.27)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】503360115
【氏名又は名称】独立行政法人科学技術振興機構
発明者または考案者 【氏名】鳥居 徹
【氏名】樋口 俊郎
【氏名】西迫 貴志
【氏名】奥島 真吾
個別代理人の代理人 【識別番号】100089635、【弁理士】、【氏名又は名称】清水 守
審査官 【審査官】三崎 仁
参考文献・文献 特開2004-122107(JP,A)
調査した分野 B01F3/00-5/26
B01J13/00-13/22
特許請求の範囲 【請求項1】
第1の連続相と第1の分散相および第2の分散相とが交差する十字の交差部において、流体状の前記第1の分散相と第2の分散相とを流体状の前記第1の連続相に対して送液して、前記第1の分散相から形成される第1の微小液滴と前記第2の分散相から形成される第2の微小液滴とを順次生成させることを特徴とする微小液滴の生成方法。
【請求項2】
請求項1記載の微小液滴の生成方法において、前記第1の分散相と第2の分散相を前記第1の連続相に対して一定時間間隔で交互に送液して、サイズの揃った成分の異なる微小液滴を規則正しい周期で交互に生成させることを特徴とする微小液滴の生成方法。
【請求項3】
請求項2記載の微小液滴の生成方法において、前記周期を変更可能にすることを特徴とする微小液滴の生成方法。
【請求項4】
請求項1記載の微小液滴の生成方法において、前記第1の微小液滴と前記第2の微小液滴がそれぞれ成分の異な微小液滴であり、該成分の異なる第1および第2の微小液滴を含む送液を前記十字の交差部の下流に配置される更なる十字の交差部に供給するとともに、前記送液の方向に直交する二方向から前記更なる十字の交差部に対して更なる連続相を供給して、ダブルエマルションを生成することを特徴とする微小液滴の生成方法。
【請求項5】
(a)第1の連続相と第1の分散相および第2の分散相とが交差する十字の交差部と、
(b)前記第1の分散相を制御する第1の送液装置と、
(c)前記第2の分散相を制御する第2の送液装置と、
(d)前記第1の送液装置と第2の送液装置に接続される制御装置とを備え、
(e)前記第1の送液装置と第2の送液装置を前記制御装置からの信号により制御して、前記第1の分散相から形成される第1の微小液滴と前記第2の分散相から形成される第2の微小液滴を順次生成させることを特徴とする微小液滴の生成装置。
【請求項6】
請求項5記載の微小液滴の生成装置において、前記制御装置からの信号によりサイズの揃った成分の異なる微小液滴を規則正しい周期で交互に生成させることを特徴とする微小液滴の生成装置。
【請求項7】
請求項記載の微小液滴の生成装置において、前記制御装置からの信号により前記周期を変更可能にすることを特徴とする微小液滴の生成装置。
【請求項8】
請求項5記載の微小液滴の生成装置において、前記第1の微小液滴と前記第2の微小液滴がそれぞれ成分の異な微小液滴であり、該成分の異なる第1および第2の微小液滴を含む送液を前記十字の交差部の下流に配置される更なる十字の交差部に供給するとともに、前記送液の方向に直交する二方向から前記更なる十字の交差部に対して更なる連続相を供給して、ダブルエマルションを生成することを特徴とする微小液滴の生成装置。
発明の詳細な説明
【0001】
本発明は、微小液滴の生成方法及び装置に係り、特に、ダブルエマルション・マイクロカプセルの生成方法及び装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
本願発明者らは、エマルションならびにマイクロカプセルの製造方法およびその装置について、既に下記特許文献1として特許出願済みである。
【特許文献1】
WO 02/068104 A1
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課】
【0003】
本発明は、上記先行技術をさらに発展させて、その微小液滴の生成に関して、種々の態様の微小液滴の生成方法及び装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、上記目的を達成するために、
〔1〕微小液滴の生成方法において、第1の連続相と第1の分散相および第2の分散相とが交差する十字の交差部において、流体状の前記第1の分散相と第2の分散相とを流体状の前記第1の連続相に対して送液して、前記第1の分散相から形成される第1の微小液滴と前記第2の分散相から形成される第2の微小液滴とを順次生成させることを特徴とする。
【0005】
〔2〕上記〔1〕記載の微小液滴の生成方法において、前記第1の分散相と第2の分散相を前記第1の連続相に対して一定時間間隔で交互に送液して、サイズの揃った成分の異なる微小液滴を規則正しい周期で交互に生成させることを特徴とする。
〔3〕上記〔2〕記載の微小液滴の生成方法において、前記周期を変更可能にすることを特徴とする。
【0006】
〔4〕上記〔1〕記載の微小液滴の生成方法において、前記第1の微小液滴と前記第2の微小液滴がそれぞれ成分の異な微小液滴であり、この成分の異なる第1および第2の微小液滴を含む送液を前記十字の交差部の下流に配置される更なる十字の交差部に供給するとともに、前記送液の方向に直交する二方向から前記更なる十字の交差部に対して更なる連続相を供給して、ダブルエマルションを生成することを特徴とする。
【0007】
〔5〕微小液滴の生成装置において、第1の連続相と第1の分散相および第2の分散相とが交差する十字の交差部と、前記第1の分散相を制御する第1の送液装置と、前記第2の分散相を制御する第2の送液装置と、前記第1の送液装置と第2の送液装置に接続される制御装置とを備え、前記第1の送液装置と第2の送液装置を前記制御装置からの信号により制御して、前記第1の分散相から形成される第1の微小液滴と前記第2の分散相から形成される第2の微小液滴を順次生成させることを特徴とする。
【0008】
〔6〕上記〔5〕記載の微小液滴の生成装置において、前記制御装置からの信号によりサイズの揃った成分の異なる微小液滴を規則正しい周期で交互に生成させることを特徴とする。
〔7〕上記〔〕記載の微小液滴の生成装置において、前記制御装置からの信号により前記周期を変更可能にすることを特徴とする。
【0009】
〔8〕上記〔5〕記載の微小液滴の生成装置において、前記第1の微小液滴と前記第2の微小液滴がそれぞれ成分の異な微小液滴であり、この成分の異なる第1および第2の微小液滴を含む送液を前記十字の交差部の下流に配置される更なる十字の交差部に供給するとともに、前記送液の方向に直交する二方向から前記更なる十字の交差部に対して更なる連続相を供給して、ダブルエマルションを生成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、交差するマイクロチャネルを組み合わせることにより、種々の態様の微小液滴、特に、ダブルエマルション・マイクロカプセルを簡便にしかも容易に作製することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
微小液滴の生成方法において、第1の連続相と第1の分散相および第2の分散相とが交差する十字の交差部において、液体状の前記第1の分散相と第2の分散相とを流体状の前記第1の連続相に対して送液して、前記第1の分散相から形成される第1の微小液滴と前記第2の分散相から形成される第2の微小液滴とを順次生成させる。また、種々の態様の微小液滴、特に、ダブルエマルション・マイクロカプセルを簡便にしかも容易に作製することができる。
【実施例】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は本発明の第1実施例を示す分散相と連続相との流量比が小の場合の十字状マイクロチャネルを用いた周期の長い微小液滴を生成させる様子を示す模式図である。
ここではサイズの揃った成分の異なる微小液滴を交互に規則正しい周期で生成させる例について説明する。
【0013】
この図において、1は第1のマイクロチャネル、2はその第1のマイクロチャネル1から供給される連続相、3は第2のマイクロチャネル、4はその第2のマイクロチャネル3から供給される第1の分散相、5は第3のマイクロチャネル、6はその第3のマイクロチャネル5から供給される第2の分散相、7は十字構造の交差部、8は第4のマイクロチャネル、9はその第4のマイクロチャネル8を送液される第1の微小液滴、10はその第1の微小液滴9と交互に規則正しい周期で生成される第2の微小液滴、11はマイクロチャネルの第1の分散相4および第2の分散相6の供給を制御する制御装置、12はその制御装置11に接続され、第1の分散相4を供給する第1の送液装置としてのシリンジポンプ(流量可変送液装置)、13はその制御装置11に接続され、第2の分散相6を供給する第2の送液装置としてのシリンジポンプ(流量可変送液装置)である。
【0014】
ここでは、マイクロチャネルの十字構造の交差部7を利用して、一定間隔でサイズの揃った微小液滴9,10の列を生成する。つまり、第1の分散相4の第1のシリンジポンプ(流量可変送液装置)12と第2の分散相6の第2のシリンジポンプ(流量可変送液装置)13とを交互に作用させて、第1の分散相4と第2の分散相6を互いに等しい流量にて送液することにより、適当な連続相2の流量において、十字構造の交差部7でサイズの揃った成分の異なる微小液滴9,10が規則正しい周期で交互に生成される。
【0015】
図2はその微小液滴が交互に生成される様子を示す図面代用写真、図3はその液滴サイズの揃った成分の異なる微小液滴の生成の様子を高速度カメラで撮影した図面代用写真である。
ここでは、流路幅が80μm、深さ40μmのガラス製マイクロチャネルで疎水化処理してあるものを用いた。図2における分散相は赤インクaと青インクbを水で薄めたものを第1,第2の分散相として用い、それぞれ0.01ml/hで供給した。連続相としてのトウモロコシ油〔粘度:58.5mPa・s、表面張力:33.2mN/m(ともに20℃で測定)は0.10ml/hで供給した。
【0016】
図4は本発明の第2実施例を示す微小液滴が順次生成される様子を示す図である。
この実施例では、第1の連続相と第1の分散相および第2の分散相とが交差する十字の交差部において、前記第1の分散相と第2の分散相とを前記第1の連続相に作用させて、異なった微小液滴を生成させるが、ここでは、制御装置11の制御により、第1の分散相による液滴9が生成したら、次には、第2の分散相による液滴10を2個連続して生成させるようにしている。
【0017】
図5は本発明の第3実施例を示す分散相と連続相との流量比が大の場合の十字状マイクロチャネルを用いた周期の短い微小液滴を生成させる様子を示す装置の模式図である。
この図において、21は第1のマイクロチャネル、22はその第1のマイクロチャネル21から供給される連続相、23は第2のマイクロチャネル、24はその第2のマイクロチャネル23から供給される第1の分散相、25は第3のマイクロチャネル、26はその第3のマイクロチャネル25から供給される第2の分散相、27は十字構造の交差部、28は第4のマイクロチャネル、29はその第4のマイクロチャネル28を送液される第1の微小液滴、30はその第1の微小液滴29と交互に規則正しい周期で生成される第2の微小液滴、31はマイクロチャネルの第1の分散相24および第2の分散相26の供給を制御する制御装置、32はその制御装置31に接続され、第1の分散相24を供給する第1の送液装置としての第1のシリンジポンプ(流量可変送液装置)、33はその制御装置31に接続され、第2の分散相26を供給する第2の送液装置としての第2のシリンジポンプ(流量可変送液装置)である。
【0018】
この第3実施例は、図1に示す第1実施例の微小液滴9、10が交互に生成される周期よりは短い周期で微小液滴29、30を生成するようにしたものである。
図6は本発明の第4実施例を示す第3実施例により交互に規則正しい周期で生成させたサイズの揃った成分のみ異なる微小液滴を用いて、ダブルエマルション・マイクロカプセルを生成させる様子を示す模式図である。
【0019】
ここで、40は交互に規則正しい周期で生成させたサイズの揃った成分の異なる微小液滴29,30を排出する2種類の微小液滴の排出口、41は十字構造の交差部、42は第5のマイクロチャネル、43はその第5のマイクロチャネル42から供給される連続相、44は第6のマイクロチャネル、45はその第6のマイクロチャネル44から供給される連続相、46は生成されたマイクロカプセル(ダブルエマルション)、47はそのマイクロカプセル(ダブルエマルション)46を回収するためのマイクロカプセル(ダブルエマルション)回収路、48はそのマイクロカプセル(ダブルエマルション)46を送液する連続相である。
【0020】
このように一定周期で交互に生成される互いに成分の異なる微小液滴29,30をさらにカプセル化して、2種類の微小液滴をそれぞれ同数個内包するマイクロカプセル(ダブルエマルション)46を生成することができる。
図7は本発明にかかる2種類の微小液滴を内包したW/O/W型エマルションの生成の状態を示す図面代用写真である。
【0021】
次に、マイクロチャネルを利用した微小液滴生成方法において、マイクロチャネル内部で生成微小液滴からサテライト液滴を分離・除去し、単分散エマルションを得る方法について説明する。
図8は本発明の第1参考例を示す模式図である。
この実施例では、T字構造の交差部27-1と、この交差部27-1の位置からずれた位置にあるT字構造の交差部27-2からそれぞれ異なった液を吐出して、第4のマイクロチャネル28を送液される第1の微小液滴29と、その第1の微小液滴29と交互に規則正しい周期で生成される第2の微小液滴30とを順次生成させるように構成する。その他の構成は上記した第1実施例と同様である。
【0022】
図9は本発明の第2参考例を示すサテライト液滴の分離の様子を示す模式図である。
この図において、51は第1のマイクロチャネル(連続相供給路)、52はその第1のマイクロチャネル(連続相供給路)51から供給される連続相、53はT字構造の交差部、54は第2のマイクロチャネル(分散相供給路)、55はその第2のマイクロチャネル(分散相供給路)54から供給される分散相、56は第3のマイクロチャネル、57はT字構造の交差部53で生成され、その第3のマイクロチャネル56を送液される主液滴、58はその主液滴57とともに生成されるサテライト液滴、59は第3のマイクロチャネル56の排出口、60はその排出口59に連結されるマイクロチャネルの接合部、61はマイクロチャネルの拡張部(テーパ部)、62は分岐部、63は主液滴57を回収するための主液滴回収路、64は主液滴の送液、65はサテライト液滴58を回収するためのサテライト液滴回収路である。
【0023】
図9に示すように、T字構造の交差部53で主液滴57が生成される際に、同時に微小のサテライト液滴58が生成される。このサテライト液滴58は主液滴57を用いてマイクロカプセル(ダブルエマルション)を生成させるような場合に、マイクロカプセル(ダブルエマルション)内に主液滴57とともに、内包されると好ましくない場合が多い。
そこで、かかる事態を回避するために、マイクロチャネルの拡張部61において主液滴57はそのまま右方へ、サテライト液滴58は下方に送液されるようにして、主液滴57は主液滴回収路63に送液し、一方、サテライト液滴58は下方へ送液し、サテライト液滴58を回収するためのサテライト液滴回収路65へと送液する。
【0024】
この参考例によれば、微小液滴生成箇所(T字構造の交差部)53の下流部に拡張部(テーパ部)61および分岐マイクロチャネル63,65を設置し、生成された主液滴57からサテライト液滴58を連続的に分離することができる。
上記したテーパを有する拡張部61に代えて、図10に示すように、曲面形状を有する拡張部66とするようにしてもよい。
【0025】
図11は本発明の第3参考例を示すサテライト液滴が分離される様子を示す図面代用写真である。
この図に示すように、主液滴(直径70μm)71とサテライト液滴72(直径1,3,5μm)とは分離される。
なお、図12は図11に示すアクリル製マイクロチャネルの形状を示す図であり、第1のマイクロチャネル(連続相供給路)73は幅×深さが200μm×100μm、第2のマイクロチャネル(分散相供給路)74は幅×深さが120μm×100μm、主液滴回収路75は幅×深さが800μm×100μm、サテライト液滴回収路76は幅×深さが200μm×100μm、主液滴回収路75に対するサテライト液滴回収路76の分岐角度θは30°である。
【0026】
ここで、分散相として純水、連続相としてとうもろこし油(粘度:58.5mPa・s、表面張力:33.2mN/m、ともに20℃で測定)を使用し、ともに送液装置(シリンジポンプ)による流量制御を行った。
図11の流量条件は、分散相流量が1.0ml/h、連続相流量が15.0ml/hであり、主液滴71(直径約70μm)と3種類のサイズのサテライト液滴72(直径1,3,5μm)が分離されることが確認できた。大きさの異なるサテライト液滴72がそれぞれ列をなし、分岐路に流入する様子が見受けられた。分散相、連続相の流量の増加により、サテライト液滴の大きさ、生成個数はともに増加する傾向を示す。
【0027】
図13は本発明の第4参考例を示すサテライト液滴の分離の様子を示す模式図である。
この図において、81は第1のマイクロチャネル(連続相供給路)、82はその第1のマイクロチャネル(連続相供給路)から供給される連続相、83は十字構造の交差部、84は第2のマイクロチャネル(第1の分散相供給路)、85はその第2のマイクロチャネル(第1の分散相供給路)84から供給される第1の分散相、86は第3のマイクロチャネル(第2の分散相供給路)、87は第3のマイクロチャネル(第2の分散相供給路)86から供給される第2の分散相、88は第4のマイクロチャネル、89は十字構造の交差部83において生成される第1の主液滴、90は第1の主液滴89が生成されるときに同時に生成される第1のサテライト液滴、91は十字構造の交差部83において生成される第2の主液滴、92は第2の主液滴91が生成されるときに同時に生成される第2のサテライト液滴、93は液滴89~92を排出する排出口に連結されるマイクロチャネルの接合部、94はマイクロチャネルの拡張部(テーパ部)、95は分岐部、96は主液滴89,91を回収するための主液滴回収路、97は主液滴89,91の送液、98は第1のサテライト液滴90を回収するための第1のサテライト液滴回収路、99は第2のサテライト液滴92を回収するための第2のサテライト液滴回収路である。
【0028】
この参考例では、微小液滴生成箇所(十字構造の交差部)83の下流部に拡張部(テーパ部)94および第1、第2のサテライト液滴回収路98,99を設置し、主液滴89,91から第1、第2のサテライト液90,92をそれぞれ分離することができる。
このような仕組みにより、マイクロチャネル内にて液滴生成、分級操作を一括して行うことができ、装置外での分級操作を行わずに単分散液滴/微粒子が得られるという利点がある。
【0029】
分離・回収したサテライト液滴は極めて微小であり、当該液滴をダブルエマルション生成のために用いることができる。
図14は本発明の第5参考例を示すサテライト液滴を用いたダブルエマルション生成の様子を示す模式図である。
この図において、101は第1のマイクロチャネル(サテライト液滴供給路)、102はサテライト液滴の送液、103はサテライト液滴、104はサテライト液滴の排出口、105は第2のマイクロチャネル(連続相供給路)、106は第2のマイクロチャネル(連続相供給路)105から供給される第1の連続相、107は第3のマイクロチャネル(連続相供給路)、108は第3のマイクロチャネル(連続相供給路)107から供給される第2の連続相、109はサテライト液滴を用いたダブルエマルション回収路、110はサテライト液滴を用いたダブルエマルションの送液、111はサテライト液滴を用いたダブルエマルションである。
【0030】
この参考例によれば、図14に示すように、サテライト液滴103を内包するダブルエマルション111を生成することができる。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明の微小液滴の生成方法及び装置は、遺伝子分野や医薬分野でのマイクロカプセルの生成のツールとして利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】 本発明の第1実施例を示す分散相と連続相との流量比が小の場合の十字状マイクロチャネルを用いた周期の長い微小液滴を生成させる様子を示す模式図である。
【図2】 図1に示す液滴が交互に生成される様子を示す図面代用写真である。
【図3】 液滴サイズの揃った成分の異なる微小液滴の生成の様子を高速度カメラで撮影した図面代用写真である。
【図4】 本発明の第2実施例を示す微小液滴が順次生成される様子を示す図である。
【図5】 本発明の第3実施例を示す分散相と連続相との流量比が大の場合の十字状マイクロチャネルを用いた周期の短い微小液滴を生成させる様子を示す装置の模式図である。
【図6】 本発明の第4実施例を示す第3実施例により交互に規則正しい周期で生成させたサイズの揃った成分のみ異なる微小液滴を用いて、ダブルエマルション・マイクロカプセルを生成させる様子を示す模式図である。
【図7】 本発明にかかる2種類の微小液滴を内包したW/O/W型エマルションの生成の状態を示す図面代用写真である。
【図8】 本発明の第1参考例を示す模式図である。
【図9】 本発明の第2参考例を示すサテライト液滴の分離の様子を示す模式図である。
【図10】 図9の第2参考例の変形例を示す図である。
【図11】 本発明の第3参考例を示すサテライト液滴が分離される様子を示す図である。
【図12】 図11に示すアクリル製マイクロチャネルの形状を示す図である。
【図13】 本発明の第4参考例を示すサテライト液滴の分離の様子を示す模式図面代用写真である。
【図14】 本発明の第5参考例を示すサテライト液滴を用いたダブルエマルション生成の様子を示す模式図である。
図面
【図1】
0
【図4】
1
【図5】
2
【図6】
3
【図8】
4
【図9】
5
【図10】
6
【図12】
7
【図13】
8
【図14】
9
【図2】
10
【図3】
11
【図7】
12
【図11】
13