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明細書 :フランジ結合部材およびそれを使用したパイプラインの異常検出装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4554634号 (P4554634)
公開番号 特開2007-247903 (P2007-247903A)
登録日 平成22年7月23日(2010.7.23)
発行日 平成22年9月29日(2010.9.29)
公開日 平成19年9月27日(2007.9.27)
発明の名称または考案の名称 フランジ結合部材およびそれを使用したパイプラインの異常検出装置
国際特許分類 F17D   5/02        (2006.01)
G08C  15/00        (2006.01)
G08C  17/00        (2006.01)
G01F   1/00        (2006.01)
F17D   5/06        (2006.01)
F16L  55/00        (2006.01)
F16L  23/02        (2006.01)
FI F17D 5/02
G08C 15/00 D
G08C 17/00 Z
G01F 1/00 T
F17D 5/06
F16L 55/00 D
F16L 23/02 Z
請求項の数または発明の数 12
全頁数 11
出願番号 特願2007-073934 (P2007-073934)
分割の表示 特願2003-383409 (P2003-383409)の分割、【原出願日】平成15年11月13日(2003.11.13)
出願日 平成19年3月22日(2007.3.22)
審査請求日 平成19年3月22日(2007.3.22)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】503360115
【氏名又は名称】独立行政法人科学技術振興機構
発明者または考案者 【氏名】下井 信浩
個別代理人の代理人 【識別番号】100099265、【弁理士】、【氏名又は名称】長瀬 成城
審査官 【審査官】中田 誠二郎
参考文献・文献 特開2000-213700(JP,A)
特開2000-39087(JP,A)
特開2002-236064(JP,A)
調査した分野 F17D 5/02
特許請求の範囲 【請求項1】
フランジを結合するフランジ結合部材であって、前記フランジ結合部材はボルトであり、前記ボルト本体の中にピエゾ素子を備え、前記ピエゾ素子には前記ピエゾ素子からの信号によりボルトの変形を判断する制御装置が連結されていることを特徴とするフランジ結合部材。
【請求項2】
前記制御装置には、接続コネクタを介して外部通信手段が接続可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載のフランジ結合部材。
【請求項3】
前記制御装置は、無線による通信手段を備えていることを特徴とする請求項2に記載のフランジ結合部材。
【請求項4】
前記制御装置からの出力は、表示手段に表示可能に構成したことを特徴とする請求項2または請求項3に記載のフランジ結合部材。
【請求項5】
請求項1~5のいずれかに記載のフランジ結合部材を使用しフランジ付きパイプを締結して構成したパイプラインにおいて、前記フランジ結合部材を構成するボルト本体の中に備えたピエゾ素子からの出力により、パイプラインのフランジの変形を検知することを特徴とするパイプラインの異常検出装置。
【請求項6】
前記パイプラインの本体にはパイプラインからの流体の漏洩またはパイプラインの変形を検知する導電性シートを取り付けたことを特徴とする請求項5に記載のパイプラインの異常検出装置。
【請求項7】
前記フランジ結合部材および/または導電性シートによって検知された情報を制御装置で解析し、表示できるようにしたことを特徴とする請求項6に記載のパイプラインの異常検出装置。
【請求項8】
前記フランジ結合部材および/または導電性シートからの信号に基づいて流体の漏洩を判断するとともにパイプを遮断する遮断バルブの開閉を制御装置により制御し、前記制御装置からの信号により遮断バルブを作動してパイプを遮断することを特徴とする請求項7に記載のパイプラインの異常検出装置。
【請求項9】
前記導電性シート、制御装置、遮断バルブはパイプのフランジ部に形成した空所内に配置したことを特徴とする請求項7または8に記載のパイプラインの異常検出装置。
【請求項10】
前記制御装置には、接続コネクタを介して外部通信手段が接続可能に構成されていることを特徴とする請求項7~請求項9のいずれかに記載のパイプラインの異常検出装置。
【請求項11】
前記制御装置は、無線による通信手段を備えていることを特徴とする請求項7~請求項9のいずれかに記載のパイプラインの異常検出装置。
【請求項12】
前記制御装置からの出力は、表示手段に表示可能に構成したことを特徴とする請求項7~11のいずれかに記載のパイプラインの異常検出装置。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、油、スラリー、ガス等の流体を流すパイプラインの異常を検出する異常検出装置に関するものである。特に、パイプライン内を通過する油、氷水、ガス等の流体を常時無人で監視し、もしパイプラインから流体の漏れがあったり、パイプラインが変形する等の異常状態を検出した場合には、その情報を通報、表示したり、あるいはパイプラインを自動的に遮断することによってパイプラインから流体が漏れでないようにしたパイプラインの異常検出装置に関するものである。
また、この異常検出装置はパイプラインの異常状態をリアルタイムに携帯電話等の無線通信手段を利用して中央管制室への通報を可能としている。さらに、検出装置内の電子回路及び制御機器等への電源供給を、パイプライン内を流れる流体によって発電する小型発電機からの電力を利用することで、特別な電源を不要とした異常検出装置としている。
【背景技術】
【0002】
従来、パイプラインの保守点検等は有人により実施されており、油田及び天然ガス等の配管全長は数百kmにおよぶ場合もあるため、これらの管理は非常に困難である。
また、一般にガスを流すパイプラインに設ける流体用メータ(たとえばガスメータ等)は、センサによって流量を検出し、この検出結果を基にマイコン(電子回路)等によって流量を演算し、所定量以上の流量が検出された場合等は遮断弁を駆動して流量を停止させる安全機能を有している(特許文献1)。
【0003】

【特許文献1】特開2002-156258
【0004】
しかし従来のこれら制御装置及び流量検出装置等はバッテリ(内蔵電池)からの電力供給を常時必要としている。
【0005】
また、これらの流体用メータ等を含む計測装置は流量等の点検及び保守等を有人による管理を実施している。
【0006】
一方、流量検出装置に内蔵したバッテリによる電力供給は一定であり、その寿命には限界がある。また、装置の機能を向上させたり、リアルタイムの情報を無線で伝達する場合には、バッテリの容量を大きくする必要があり、システム全体の重量及び形状が大きくなる等の欠点があった。
【0007】
また、検出装置及び大型のバッテリ等を流路内に取り付ける場合は、それらの設置場所に制限があり、現場作業者の熟練度等により検出装置の性能等に問題が生じていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明はかかる間題点に鑑みてなされたものであり、その目的は流体の移動及び差圧等によるエネルギを発電機能に応用した独自の電源による電力の供給システムと、リアルタイムの制御情報を伝達可能にする制御装置、さらに地震及び災害等によりガス供給用のパイプライン等に亀裂や破損が生じた場合には、自動的にパイプラインを遮断する遮断機構などを有するパイプラインの異常検出装置を提供することにある。
【0009】
本発明では、独自電源により作動するセンサ手段からの情報により容易にかつ速やかにパイプラインの異常を検知することができ、さらに流体の流れを遮断することができ、安全性が非常に向上する。また全流路内の破損個所及び破損場所の特定を実施することが非常に容易となり、それらの修復を短時間で行うことが可能となる。
【0010】
また、本発明は、流体継手部分の入口部から流入した流体が出口部を通過する際に継ぎ手等から流体の漏れを検出した場合は流体の通過を直ちに遮断してバルブを閉鎖する。この時、バルブの開閉を遠隔地においても判断できるようにするために、併設されているマイコン(制御装置)及び遠隔地にある配管経路の管理司令センターにリアルタイムに計測デ-タを無線機、携帯電話等の通信手段によって情報伝達する。
また、バルブの操作及び情報伝達や情報解析に必要とされる電力は、パイプ内を流れる流体の圧力・振動及び移動等による動力を回転軸に伝達して小型発電機によって発電を実施し、その電力を利用する。また供給された電力は蓄電池等に充電し、システムに供給する。
【0011】
また、他の発電方式として、流体の流れに応じて回転体が回転すると同時にその周囲に設置された磁石が回転して発生した交番磁束に応じてピックアップコイルに交流電力が検出される。ピックアップコイルに検出された交流電力を整流回路によって整流するとともに、平滑化することによって直流電力に変換し、電子回路等に供給する発電方式も採用できる。
【0012】
また本発明は、前述の検出装置において充電装置と流体の流れ及び漏れ検出装置を、パイプラインの継手を構成するフランジ内に挿入した一体成形型の装置としたものである。またマイコン(制御装置)及びデータ送信装置等は配管の設置状況等により外部に接続可能な端子等を有している。
【0013】
流体の漏れ等の検出においては、フランジ継ぎ手内のパッキン用リングの外に導電性シートを張りつけてあるので、フランジ面同士の間に流体の漏れを検知した場合は導電性シートの歪みを計測した結果から検出回路により信号を得ることが可能である。
【0014】
さらに、フランジ付きパイプを接続してパイプランイを構成する場合、フランジ同志を締結するボルト内に歪み検出用のセンサを配置しておき、ボルトが何らかの原因で変形した場合には、その情報を前記制御装置に伝達できるようにしておくことも可能である。
【課題を解決するための手段】
【0015】
このため本発明が採用した課題解決手段は、
フランジを結合するフランジ結合部材であって、前記フランジ結合部材はボルトであり、前記ボルト本体の中にピエゾ素子を備え、前記ピエゾ素子には前記ピエゾ素子からの信号によりボルトの変形を判断する制御装置が連結されていることを特徴とするフランジ結合部材である。
また、前記制御装置には、接続コネクタを介して外部通信手段が接続可能に構成されていることを特徴とするフランジ結合部材である。
また、前記制御装置は、無線による通信手段を備えていることを特徴とするフランジ結合部材である。
また、前記制御装置からの出力は、表示手段に表示可能に構成したことを特徴とするフランジ結合部材である。
また、前記いずれかに記載のフランジ結合部材を使用しフランジ付きパイプを締結して構成したパイプラインにおいて、前記フランジ結合部材を構成するボルト本体の中に備えたピエゾ素子からの出力により、パイプラインのフランジの変形を検知することを特徴とするパイプラインの異常検出装置である。
また、前記パイプラインの本体にはパイプラインからの流体の漏洩またはパイプラインの変形を検知する導電性シートを取り付けたことを特徴とするに記載のパイプラインの異常検出装置。
また、前記フランジ結合部材および/または導電性シートによって検知された情報を制御装置で解析し、表示できるようにしたことを特徴とするパイプラインの異常検出装置である。
また、前記フランジ結合部材および/または導電性シートからの信号に基づいて流体の漏洩を判断するとともにパイプを遮断する遮断バルブの開閉を制御装置により制御し、前記制御装置からの信号により遮断バルブを作動してパイプを遮断することを特徴とするパイプラインの異常検出装置である。
また、前記導電性シート、制御装置、遮断バルブはパイプのフランジ部に形成した空所内に配置したことを特徴とするパイプラインの異常検出装置である。
また、前記制御装置には、接続コネクタを介して外部通信手段が接続可能に構成されていることを特徴とするパイプラインの異常検出装置である。
また、前記制御装置は、無線による通信手段を備えていることを特徴とするパイプラインの異常検出装置である。
また、前記制御装置からの出力は、表示手段に表示可能に構成したことを特徴とするパイプラインの異常検出装置である。

【発明の効果】
【0016】
以上説明したように本発明に係るパイプラインの異常検出装置は、少なくとも流量及び漏れ等の検出を行うためのセンサ手段(検出部)と、センサ手段の作動回路等に供給するための電力を供給する手段とを備えており、この装置により、災害時及び危険地帯に於ける流体の輸送用配管等の保守管理を円滑かつ無人で実施することができる。また電力供給方法として独自の小型発電機を使用しているため、検出部等の電力供給を遠隔から送電する必要及び電池の定期交換等を不要にできる。また上記の異常検出装置に、センサ手段からの情報を解析する制御装置と、流体漏洩を検出する検出部の応答によってバルブの作動をコントロールすることができるバルブ制御手段と、バルブ作動装置とを備えることにより、パイプラインに異常が発生した時には、パイプラインを遮断し、パイプラインからの流体の漏洩等を確実に防止することができる、等の優れた効果を奏することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明に係る発明は、ガス、水、油等の流体移送に伴うパイプライン等のフランジ部の結合部材とそれを使用したパイプラインからの流体漏れ及びパイプライン異常を検知する異常検出装置を提供する。
【実施例】
【0018】
以下本発明に係る実施例を図面を参照して説明すると、図1(イ)は実施例としてのパイプラインの異常検出装置を内蔵した流路フランジ部の側面図および正面図、(ロ)はフランジ同志を締結するボルトの一部断面図、図2は図1中のフランジ部に各部品を収納した状態の模式的な断面図、図3は発電部及び遮断バルブの制御ブロツクである。
【0019】
図1~3において、100はパイプフランジ部であり、101はパイプ本体、102はパイプに形成したフランジであり、フランジ102には、結合相手側のフランジを結合するための締結ボルト用穴103が形成されている。フランジを結合する締結ボルト106は(ロ)に示すように、内部にピエゾ素子107が埋め込まれて構成されており、締結ボルトが変形した場合には、ピエゾ素子107によりその変形をケーブル109を介して直ちに検出できるようになっている。なお、図中108はスリーブである。このセンサ機能を有するボルトは、必要とされる本数だけ使用することでコストアップを防止できる。さらに締結ボルトの変形を検知する素子としてはピエゾ素子に限定することなく、同様の機能を達成できる種々の素子を使用することも可能である。またフランジ表面には、後述するシール用のリングを嵌合できるリング収納部104が形成されているとともにセンサ手段(導電性シート)が配置される収納部105が形成されている。
【0020】
本実施例のパイプフランジ部100のフランジ102及び本体101内部は図2に示すように空洞106に加工されており、この空洞106部およびその周囲にセンサ手段1(フローセンサ)、制御装置(マイクロコンピュータ)2、外部通信機器を接続可能な接続コネクタ3、バルブ制御装置4、バルブ可動装置5、他のセンサ手段(導電シート)6、リング7、バルブ収納箱8、遮断バルブ(空圧式作動バルブ)9、発電部20(発電部20は発電機10、ミッション(加速器)11、発電用プロペラ12、流体加速ノズル13を備えている)、2次蓄電池14、高圧ガス15が図示のように収納配置されている。なお、前述した制御装置2とバルブ制御装置4とは一つのコンピュータによって代替することが可能であり、また、それぞれの部品は当然のことながら目的に応じてその配置を自由に変更できることはいうまでもない。
【0021】
前記制御装置(マイクロコンピュータ)2は、図3に示すように、整流回路21、二個のセンサ手段(導電性シート6、フローセンサ1)、外部接続コネクタ3、公知の外部通信機器装置22、バルブ制御回路4、およびセンサ機能付締結ボルト106に接続されており、導電性シート6、フローセンサ1、締結ボルト106からの情報に基づいて制御回路2を駆動し、さらにバルブ制御回路4、バルブ作動装置5を駆動して遮断バルブ(空圧式作動バルブ)9を開閉する。また、制御装置2には接続コネクタ3を準備することで適宜外部の公知通信機器装置を接続できるようになっており(図2中で示した接続コネクタ3を介して必要に応じて通信機器等を任意に設置することにより遠隔地からの液体の漏れ情報等を得ることができる)、また、2次蓄電池14には、発電部20で発電した電力を整流回路21を介して蓄電できるようになっている。
【0022】
図2において、発電部20を構成する発電用プロペラ12は、パイプ内を流れる流体により回転するものであり、発電用プロペラ12の回転により、増速用のミッション11を介して発電機10を駆動し、発電する。発電された電力は前述したように整流回路21を介して2次蓄電池14に充電され、2次蓄電池14は前記制御回路、バルブ制御装置、バルブ作動装置など、駆動電力を必要としている各部品に図示せぬ電気回路を介して電力を供給できる構成となっている。
また、パイプの流体の入り口部には流量変化を検知するセンサ手段(フローセンサ)1が設置されており、流量の状態を制御装置2で解析できるようになっている。さらに、センサ手段としての導電性シート6はシールリング7から漏れた流体の量を検出することができ、この検出により流体の漏れ状態を制御装置2で解析できるようになっている。さらに、制御装置2では、前記の解析結果によりバルブ制御装置4にバルブの緊急閉鎖等を指示する。なお、パイプ本体にバイパス回路を形成し、そのバイパス回路内に発電部のみを配置することができる。このようにすることにより、流体がパイプ内を流れてゆくなかで、発電部による抵抗を少なくすることができる。
【0023】
本実施例では、パイプフランジ部の入口部から出口部に至る間に、流体の流れ速さを増すために流体加速ノズル13を形成し、そのノズル13の下流側の適所に発電用回転軸に固定された複数の発電用プロペラ12を配置する。そして発電用プロペラ12の回転をさらに増加するためのミッション11を配置し、増速した状態で発電機10を駆動できるようになっている。発電機10で発電された電流は前記2次蓄電池14に充電される。
【0024】
流体の漏れを検知した時にパイプラインを閉じる遮断バルブ機構は、制御装置2の指令により作動するバルブ制御装置4とバルブ作動装置(アジカナトリュウム等を酸化剤とともに燃焼させ化学変化によって高圧ガスを発生する方式)5と遮断バルブ(空圧式作動バルブ)9を備え、制御装置2からの指令によりバルブ制御装置4を作動し、バルブ作動装置5によって高圧ガスを発生し空圧式作動バルブ9を膨らませて流体の流れ部を閉鎖して流体の移動を停止できるようになっている。
但し、バルブの開閉方法についてはこの方式のみに限定することなく、電磁バルブ等現在公知のバルブにおいて、本発明の機能を達成できるバルブであれば種々のバルブを使用することができる。
【0025】
つづいて、パイプ本体に亀裂、疲労破壊、さらには変形等が生じた場合、それを検出するための方法を説明する。図4に示すようにパイプ本体101外側の任意の箇所(変形や漏洩等が起こり易い箇所等)に導電性シート(フィルム)6を張り付けておく。災害及び疲労破壊等でパイプ表面等に損傷が生じ、その箇所から流体の流出があったり、あるいはパイプ外形が変形したり、さらには図2に示すシールリング7からの流体の漏れが発生した場合は、導電性シート6が変形し、この変形によって歪抵抗値変化からその状態を検知し、対象となるパイプ前後に配置された前記遮断バルブ9を膨らませてパイプを閉鎖し、事故等を最小限にする。
【0026】
上記流体漏洩を検出する検出原理について、図5に示す漏水等変化量検出原理を用いて説明する。本検出装置で用いられている導電性シート6には公知の可変抵抗が設置されている。導電性シート6の変形により抵抗値が変化されると、この変化量を求あるためにホイ-ストンブリッヂ回路6aによる検出が実施される。さらに得られた抵抗値を回路上で増幅するためにアンプ6bを経て出力電流として求められる。この電流変化量を信号としてマイクロコンピュータヘ伝達して予め求めたおいたマップや閾値等をもとに流体漏洩状態を解析計算する。なお、フランジを締結するセンサ機能付の締結ボルト106からの情報も導電性シート6による検出方法と同様に検出され、この情報により遮断バルブを閉鎖できるようになっている。
【0027】
上記のような構成からなる流路異常検出方法について説明する。
発電部・整流回路及び2次蓄電池からなるパイプラインの異常検出装置では、パイプ内を流れる流体により発電用プロペラを回して発電し、その発電機から供給された電力を整流回路により直流電力に変換し、2次蓄電池に充電する。この電力により、フローセンサ(流量検出センサ)及び導電性シートを作動状態にセットし、各センサでの検出が開始される。センサから得られた信号は、そのまま漏洩信号として表示部に表示されたり、必要に応じてマイクロコンピュータ2に伝達されて解析される。
【0028】
この解析は、図6に示すフローチャートにより行う。
具体的にはステップ1において発電機によって発電がなされると、その電力は直接あるいは2次蓄電池を介してセンサに送電される。そしてステップ2において、センサが流量の変化や漏れを、あるいは締結ボルトの変形を検出する。仮に流量の変化や漏れが合った場合には、ステップ3においてその情報がマイクロコンピュータで解析される。この解析結果により、パイプから流体が漏れていると判断されるとステップ4においてバルブ制御からの情報によって流体の流量、漏れ量が測定され、バルブ制御するか否かを判断し、漏れ量が所定値を上回った時には、その情報がステップ5において司令センタに通報されるとともに、ステップ6において、バルブ可動装置(アジカナトリュウム等を酸化剤とともに燃焼させ化学変化によって高圧ガスを発生する方式)5を作動してバルブの閉鎖を行う。さらにステップ7において遮断バルブの位置が確認され、その情報がステップ8において司令センタに通報される。また、ステップ4において流量、漏れの量が所定値以下の時にはその情報をステップ3にフィードバックして、マイコンによる解析のためのデータとして利用する。
【0029】
なお、マイクロコンピュータ内の情報は必要に応じて無線により遠隔地の基地に送信され、基地において、パイプラインの状況をリアルタイムで解析できるようになっている。そしてこれらの必要電力は、前記2次蓄電池からの電力により賄われる。このため、特別な外部電源は不要となる。
【0030】
以上実施例をあげて本発明について説明したが、本発明は上記実施例に限定されることはない。例えば、発電機構を流体の流れによる発電方式を用いているが、流体の圧力差によるピストン運動により発電方式等を用いることも可能である。また、パイプラインを遮断するバルブも空圧式作動バルブに限定することなく、本機能を達成できるバルブであれば、電磁バルブ等、現在流体業界で知られている種々のバルブを使用することができる。また、発電機の個数、センサの個数、及び他の補助電源回路等の設置も必要に応じて実施することができる。また、本実施例で示した遠隔地からのバルブ制御等については、図2で示した外部接続コネクタ3を介して必要に応じてた通信機器等を任意に設置することが可能である。また、必要に応じた目視管理が必要な場合は、表示装置等をフランジ部近傍に接続することも可能である。またセンサ手段は一つのフランジ部にフローセンサ、導電性シート、締結ボルトを同時に使用することも可能であるが、それぞれのセンサを適宜組み合わせたり、あるいは一つのみで使用することも可能であり、その場合のセンサの種類、設置位置は、設計時において適宜選択できるものである。
また本発明はその精神また主要な特徴から逸脱することなく、他の色々な形で実施することができる。そのため前述の実施例は単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。更に特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は全て本発明の範囲内のものである。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明は、原子力発電所の炉心冷却用配水管経路、油田及び天然ガス等のパイプライン、水道供給用配管等の管理と保守点検等に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】(イ)は実施例としてのパイプラインの異常検出装置を内蔵した流路フランジ部の側面図および正面図、(ロ)はフランジ同志を締結するボルトの一部断面図である。
【図2】本発明のフランジ付き配管継ぎ手の断面図である。
【図3】発電部及び遮断バルブの制御ブロツクである。
【図4】漏水等変化量検出センサの取り付け状態を示す断面図である。
【図5】漏水等変化量検出センサの回路図である。
【図6】漏水等変化量を検出して遮断バルブを閉じるまでのフローチャートである。
【符号の説明】
【0033】
1 フローセンサ(センサ手段)
2 制御装置(マイクロコンピュータ)
3 外部接続コネクタ
4 バルブ制御機器
5 バルブ可動装置
6 導電シート(センサ手段)
7 リング
8 バルブ収納箱
9 遮断バルブ(空圧式作動バルブ)
10 発電機
11 ミッション(加速器)
12 発電用プロペラ
13 流体加速ノズル
14 2次蓄電池
15 高圧ガス
20 発電部
21 整流回路
100 パイプフランジ部
101 本体
102 フランジ
103 締結ボルト用穴
104 リング収納部
105 センサ手段の収納部
106 締結ボルト
107 ピエゾ素子
108 スリーブ
109 ケーブル
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5