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明細書 :オプトエレクトロニクス応用のための(Al、In、Ga)NおよびZn(S、Se)のウェハボンディング方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公表番号 特表2008-506259 (P2008-506259A)
公報種別 特許公報(B2)
公表日 平成20年2月28日(2008.2.28)
特許番号 特許第5303696号 (P5303696)
登録日 平成25年7月5日(2013.7.5)
発行日 平成25年10月2日(2013.10.2)
発明の名称または考案の名称 オプトエレクトロニクス応用のための(Al、In、Ga)NおよびZn(S、Se)のウェハボンディング方法
国際特許分類 H01L  33/10        (2010.01)
H01L  33/32        (2010.01)
FI H01L 33/00 130
H01L 33/00 186
請求項の数または発明の数 17
全頁数 13
出願番号 特願2007-520436 (P2007-520436)
出願日 平成17年7月6日(2005.7.6)
国際出願番号 PCT/US2005/023802
国際公開番号 WO2006/014421
国際公開日 平成18年2月9日(2006.2.9)
優先権出願番号 60/585,673
優先日 平成16年7月6日(2004.7.6)
優先権主張国 アメリカ合衆国(US)
審査請求日 平成20年6月13日(2008.6.13)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】503360115
【氏名又は名称】独立行政法人科学技術振興機構
発明者または考案者 【氏名】村井 章彦
【氏名】リー・マッカーシー
【氏名】ウメシュ・ケー・ミシュラ
【氏名】スティーブン・ピー・デンバース
【氏名】カールステン・クルーゼ
【氏名】シュテファン・フィゲ
【氏名】デトレフ・ホンメル
個別代理人の代理人 【識別番号】100089635、【弁理士】、【氏名又は名称】清水 守
審査官 【審査官】高椋 健司
参考文献・文献 特開2000-228563(JP,A)
特開平10-154850(JP,A)
特開2003-327497(JP,A)
特開2002-050577(JP,A)
特開2004-063834(JP,A)
特開平08-222786(JP,A)
調査した分野 H01L 33/00-33/64
H01S 5/00-5/50
特許請求の範囲 【請求項1】
(a)GaAs上にZn(S,Se)を成長することによりZnSSeウェハを作製する工程、
(b)サファイア上に(Al,In,Ga)Nを成長することによりAlGaInNウェハを作製する工程、および
(c)前記ZnSSeウェハおよび前記AlGaInNウェハを重ね合わせて、この重ね合わされたZnSSeおよびAlGaInNウェハを融着する工程を備えたウェハボンディング方法であって、前記Zn(S、Se)内に組み込まれた分布ブラッグ反射器(DBR)構造を備え、かつ(Al,In,Ga)Nが光デバイス構造を備えたことを特徴とするウェハボンディング方法。
【請求項2】
前記ZnSSeウェハは重ね合わせて融着される前に平坦化および清浄化されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記Zn(S、Se)は分子線エピタキシー(MBE)法を用いて成長することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記GaAsは(001)GaAsであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記AlGaInNウェハは重ね合わせて融着される前に清浄化されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記(Al、In、Ga)Nは有機金属気相成長(MOCVD)法を用いて成長することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記サファイアはc面(0001)サファイアであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記ZnSSeウェハは熱処理と化学機械研磨を用いて平坦化されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記ZnSSeウェハの表面は、融着工程のために平滑な表面を得る必要性から除去されなければいけないA型およびB型の突起を有することを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項10】
前記A型突起は、前記ZnSSeウェハに窒素雰囲気において180℃で1時間の第1の熱処理工程を施すことによって、前記ZnSSeウェハから除去されることを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項11】
前記B型突起は、前記第1の熱処理工程が行われた後で、前記ZnSSeウェハをコロイド状シリカ懸濁液と研磨布を用いて研磨することによって、前記ZnSSeウェハから除去されることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
研磨後に新しく発生したA型突起が前記ZnSSeウェハ上に現れ、該新しく発生したA型突起が前記ZnSSeウェハに窒素雰囲気において180℃で1時間の第2の熱処理工程を施すことによって前記ZnSSeウェハから除去されて、その結果、ボンディングに適した表面が得られることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記AlGaInNウェハは酸素プラズマ中で酸化されて、引き続きHCl中で酸化物が除去されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記ZnSSeウェハと前記AlGaInNウェハはグラファイトボートとねじの構成を用いて2MPaの1軸性圧力下で重ね合わされることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記ZnSSeウェハおよび前記AlGaInNウェハは窒素雰囲気において所定の温度と所定の長さの時間、1軸性圧力下で重ね合されることを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記ZnSSeウェハおよび前記AlGaInNウェハは加熱炉の中に装着され、前記加熱炉はN2 ガス流の中で270℃の温度まで1時間加熱されることを特徴とした請求項15に記載の方法。
【請求項17】
(a)GaAs上にZn(S,Se)を成長することによりZnSSeウェハを作製する工程、
(b)サファイア上に(Al,In,Ga)Nを成長することによりAlGaInNウェハを作製する工程、および
(c)前記ZnSSeウェハおよび前記AlGaInNウェハを重ね合わせて、この重ね合わされたZnSSeおよびAlGaInNウェハを融着する工程
を備えたウェハボンディング方法を用いて作製される、重ね合わせて融着されたZnSSeおよびAlGaInNウェハを含むデバイスであって、前記Zn(S、Se)内に組み込まれた分布ブラッグ反射器(DBR)構造を備え、かつ(Al,In,Ga)Nが光デバイス構造を備えたことを特徴とするデバイス
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は米国特許法第119条(e)に基づいて、本発明の譲受人に譲渡された以下の同時係属の特許出願の利益を主張するものである。
【0002】
シュテファン・フィゲ(Stephan Figge)、カールステン・クルーゼ(Carsten Kruse)、村井 章彦(Akihiko Murai)、デトレフ・ホンメル(Detlef Hommel)、リー・マッカーシー(Lee McCarthy)、ウメシュ・K.ミシュラ(Umesh K. Mishra)、スティーブン・P.デンバース(Steven P. DenBaars)による米国特許仮出願第60/585,673号、2004年7月6日出願、発明の名称「オプトエレクトロニクス応用への(Al、In、Ga)NおよびZn(S、Se)のウェハボンディング方法(METHOD FOR WAFER BONDING (Al,In,Ga)N AND Zn(S,Se) FOR OPTOELECTRONIC APPLICATIONS)」、代理人整理番号30794.116-US-P1(2004-455);
この出願は参照として本明細書中に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
1.本発明の技術分野
本発明はオプトエレクトロニクス応用のためのウェハボンディングに関するものである。より具体的には、本発明はオプトエレクトロニクス応用への(Al、In、Ga)NおよびZn(S、Se)のウェハボンディングに関するものである。
2.関連技術の説明
(注:本願は、明細書中に例えば[x]のように括弧に入れられた1つ以上の参照文献番号を用いて示される様々な多くの文献を参照している。参照文献番号順に並べたこれら様々な文献のリストは以下の「参考文献」と題されたセクションに見出すことができる。これら文献のそれぞれは参照として本明細書に組み込まれる。)
InP/GaAs、(AlGa1-x0.5In0.5P/GaP、InP/GaN、GaAs/GaNのような材料の様々な組み合わせを用いたウェハボンディング技術はオプトエレクトロニクス集積、発光ダイオード(LED)、垂直共振器型面発光レーザ(VCSEL)および電子デバイスへの応用のために研究されてきた[非特許文献1、2、3、4]。
【0004】
窒化物材料系においては分布ブラッグ反射器(DBR)構造を作製するために幾つかの挑戦が行われている。一般的な方法は1/4波長厚のGaN層とAlGaN層を交互に積層した構造をエピタキシャル成長することである。GaNとAlNは2.5%の格子不整合があるために、層内にクラックが発生しないように3元材料のAlNの組成は小さくしなければならない。そのため、高反射を実現するためにはミラー対の数が多くなり、反射ストップバンドの帯域が非常に狭くなる[非特許文献5]。
【0005】
別の方法としては、クラックの発生を避けるためにAlInN/GaNの組み合わせを用いる方法である[非特許文献6]。しかし、この方法でも導電性のあるDBR、特に導電性p型DBR構造を作製することは依然として困難である。
【0006】
それゆえに、オプトエレクトロニクス応用のためのウェハボンディング方法の改良が必要である。本発明はこの必要性を満足させるものである。

【非特許文献1】Appl.Phys.Lett.56,737-39(1990)
【非特許文献2】Appl.Phys.Lett.64,2839-41(1994)
【非特許文献3】Appl.Phys.Lett.68,2147(1996)
【非特許文献4】Appl.Phys.Lett.81,3152-54(2002)
【非特許文献5】Appl.Phys.Lett.73,3653-3655(1988)
【非特許文献6】Appl.Phys.Lett.83,668-670(2003)
【非特許文献7】Appl.Phys.Lett.72,1238-40(1998)
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は(Al、In、Ga)NとZn(S、Se)間の融着構造を作製する方法を提供するものである。比較的短い光の波長に対する高反射で導電性を有する分布ブラッグ反射器(DBR)をZn(S、Se)とMgS/(Zn、Cd)Se材料を用いて作製できる。ウェハボンディング技術を用いることで、このDBRをGaN系光デバイス構造と組み合わせることができる。
【0008】
以下、図面を参照する。対応する部分には一貫して同じ参照番号を付与する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下の好ましい実施の形態の説明では、添付の図面を参照する。添付の図面は、本明細書の一部を形成し、本発明を実施することができる特定の実施例を例示するために示す。本発明の範囲を逸脱することなく、その他の実施形態を利用してもよく、構造上の変化を施しても良いことは明らかである。
概要
本発明は(Al、In、Ga)NとZn(S、Se)間の融着すなわちボンディング構造を作製する方法を提供するものである。(Al、Ga)N材料を用いて高反射で導電性をもつDBR構造を作製すること、特にp型導電性DBRを作製することは困難である。現在のところ、(例えばAgやNiのような)金属が鏡に用いられているが、その反射率は500nmより短い光波長に対しては90%より下である。一方、460nmから620nmの間の比較的短い光波長に対して高反射でかつ導電性をもつDBRをZn(S、Se)とMgS/(Zn、Cd)Se材料を用いて作製できる。ウェハボンディング(融着)技術を用いることによって、99%より大きな反射率を持つ高品質DBR構造をGaN系光デバイス構造に組み込むことが出来る。反射率を増大することによって、光の取り出し効率を増大させ、その結果デバイス特性が増大するものと期待される。可能な融着構造を持つ光デバイスには、発光ダイオード(LED)、共振器型LED(RC-LED)、および垂直共振器型面発光レーザ(VCSEL)が含まれる。高導電性をもつp型ミラー層をGaNに集積することは新しい技術であり、現存の高輝度LED(HB-LED)の設計に対して優位性を持つものである。
ウェハボンディング方法
本発明は(Al、In、Ga)NとZn(S、Se)間のウェハボンディングを行うため、次の2つの工程を備える。
【0010】
第1の工程は、結合される両ウェハ表面について、平坦で清浄な表面を準備することである。
【0011】
Zn(S、Se)に関しては、層は(001)GaAs上に分子線エピタキシー(MBE)法で成長される。成長の後、ウェハは熱処理と化学機械研磨の組み合わせを用いて平坦化され、数種類の溶媒を用いて清浄化される。
【0012】
(Al、In、Ga)Nに関しては、層はc面(0001)サファイア上に有機金属気相成長(MOCVD)法を用いて成長される。成長後、ウェハは数種類の溶媒を用いて清浄化され、酸素プラズマ中で酸化され、その後、HCl中で酸化物が除去される。
【0013】
第2の工程は、(Al、In、Ga)NとZn(S、Se)間のウェハボンディング工程である。2つのウェハは重ね合わせられ、その後、窒素雰囲気において所定の温度で所定の長さの時間、1軸性圧力下で結合される。
実験結果
ZnSSeの表面には2種類の微視的凹凸構造または突起が存在し(A型およびB型と称する)、融着のために平坦な表面を得るにはこれらを除去しなければならない。酸素を含む雰囲気に晒した後のas-grownの材料の表面形態を、原子間力顕微鏡(AFM)を用いて観察した結果を図1に示す。A型突起100は、表面が雰囲気に晒された直後に発生するSeOに起因すると考えられている[非特許文献7]。A型突起100の典型的なサイズは直径が40~120nmで高さが6~20nmである。図2に示すように、これらの突起100は窒素雰囲気において180℃で1時間の熱処理によって除去される。その後、図2に見られる幅が0.5~1.0μmで高さが5~20nmであるB型突起200が、コロイド状シリカ懸濁液と研磨布を用いてウェハを研磨することによって除去される。研磨の直後に、新たに発生したA型突起100が現れる。この新しく発生した突起を除去するために、第2の熱処理工程が第1の熱処理工程と同じ条件で行われる。この第2の熱処理工程の後、図3に示すように、ウェハボンディングに適した表面が得られる。MOCVDで成長したas-grownのAlGaInNの表面は図4に示すように比較的スムーズであり、表面研磨は必要ない。次の工程は図5に示されている。この図はガス導入口502と排気口504、および熱電対506を備えた加熱炉500を示しているが、ZnSSeウェハ508とAlGaInNウェハ510がグラファイトボート512とねじ514の構成を用いて2MPaの1軸性圧力下で重ね合わされ、ウェハボンディング用の加熱炉500の中へ装着される。加熱炉500はNガス流516のもと、温度270℃まで1時間加熱される。p型DBRに対しては、ZnSSe中のp型ドーパント(N)の分解を防ぐために温度は270℃より低くするべきである。ウェハボンディングされた試料の写真を図6と図7に示す。図6ではサファイア基板上のAl0.2Ga0.8N層600(上側ウェハ)とGaAs基板上のZnS0.06Se0.94層602(下側ウェハ)がウェハボンディングされている。図7ではサファイア基板上のAl0.2Ga0.8N層700(上側ウェハ)とGaAs基板上のZnS0.04Se0.96(高屈折率)とMgS/ZnCdSe超格子(低屈折率)からなるDBR層702(下側ウェハ)がウェハボンディングされている。図8は可能な形の最終段階のデバイス構造800を示しており、これには電極802、導電性半導体804、Zn(S、Se)とMgS/(Zn、Cd)Seを用いたp型DBR構造806、p型層808、(GaN系)活性層である窒化物層810、n型窒化物層812、および電極814が含まれている。ここで矢印816は抽出される光を示す。
可能な変更と変形
(Al、In、Ga)NとZn(S、Se)間のウェハボンディングにとって重要なのは表面の平坦性と清浄性である。ウェハボンディングのための理想的な表面を準備するためには、様々な平坦化と表面清浄化の技術を用いることができる。結晶成長の十分な制御も平坦な表面を実現するために必要である。酸素を含む雰囲気との接触を避けて、酸化物の存在しない表面を実現するためのZn(S、Se)の様々な表面作成技術は本発明の可能な変形を構成するものである。
【0014】
のような他のガスもウェハボンディングプロセス中の雰囲気として用いることができる。真空条件もウェハボンディングプロセス中に用いることができる。
【0015】
また、研磨またはエピタキシャル成長技術を用いて平坦な(Al、In、Ga)N表面を実現する場合における様々な改良により、更に一様性の高い融着が実現される。
【0016】
Zn(S、Se)層の成長方法に関しては、MOCVDなどのような他の技術を用いてもよい。
【0017】
ZnSe、InP、またはZnTe基板のような他の種類の基板もZn(S、Se)の層の成長のために用いてもよい。更に、(111)または(311)面のような他の種類の結晶面をZn(S、Se)層の成長のために用いてもよい。
【0018】
(Zn、Mg、Cd)(S、Se)のような様々なII-VI族化合物半導体層をウェハボンディングに用いてもよい。
【0019】
(Al、In、Ga)N層を、MBEを用いて成長してもよい。
【0020】
SiCまたはAlNまたはGaN基板のような別の基板を層成長に用いることができる。
【0021】
a面やm面のような別の結晶面を(Al、In、Ga)N層成長に用いることもできる。
【0022】
Zn(S、Se)とMgS/(Zn、Cd)Se材料を用いたDBRのストップバンドの波長に関しては、結晶成長条件と用いる材料の最適化によって460nmよりも短波長を作製することができる。図8はII-VI族化合物半導体ベースのDBR構造をIII-N化合物半導体ベースのLEDと集積化した例を示す。高反射DBR構造を用いることによって、活性領域から放射される光は効率よく抽出されて、熱の発生も低減することができる。勿論、とりわけRC-LEDおよびVCSELへの応用も可能である。
利点および改善点
この(Al、In、Ga)NとZn(S、Se)のウェハボンディングの方法は新しい技術であり、現行のデバイス設計に比べて優位性を持っている。光デバイス応用に関しては、本発明によって作製されるDBRを組み込んだ構造は金属鏡を用いる現行の構造に比べて、光の取り出しの増大のためにより高い効率を持つという点と、サファイア基板上に成長したデバイスに比べて熱の放散が大きくなっていて、また熱の発生も低減していることによって、より大きな信頼性を持つという点とで主要なる優位性を持っている。この新規なハイブリッドGaN/ZnSe設計の結果得られる外部量子効率は現行のGaN系デバイスのそれよりも高くなるはずである。
プロセス工程
図9は本発明の好ましい実施形態によるウェハボンディングのプロセス工程を更に示すフローチャートである。
【0023】
ブロック900は分子線エピタキシー(MBE)技術を用いてZnSSeウェハを作るために、(001)GaAs上へZn(S、Se)を成長する工程を表す。
【0024】
ブロック902は熱処理と化学機械研磨を用い、引き続いて溶媒を用いてZnSSeウェハの平坦化と清浄化を行う工程を表す。ZnSSeウェハの表面にはA型とB型の突起が存在し、ウェハを重ね合わせた後に融着するために平坦な表面を得るには、これらの突起を除去しなければならない。A型突起は、窒素雰囲気においてZnSSeウェハに180℃で1時間の第1の熱処理工程を行うことでZnSSeウェハから除去される。B型突起は、第1の熱処理工程が行われた後で、ZnSSeウェハをコロイド状シリカ懸濁液と研磨布を用いて研磨することによって、ZnSSeウェハから除去される。新しく発生したA型突起が研磨後のZnSSeウェハ上に現れるが、この新しく発生したA型突起は、ZnSSeウェハに第2の熱処理工程を窒素雰囲気において180℃で1時間行うことによって、ZnSSeウェハから除去される。その結果、ボンディングに適した表面が得られる。
【0025】
ブロック904はAlGaInNウェハを作るために、c面(001)サファイア上に有機金属気相成長(MOCVD)法を用いて(Al、In、Ga)Nを成長する工程を表している。
【0026】
ブロック906はAlGaInNウェハを清浄化して酸化する工程を表している。AlGaInNウェハはいくつかの溶媒を用いて清浄化され、酸素プラズマ中で酸化され、引き続きHCl中で酸化物が除去される。
【0027】
ブロック908はZnSSeウェハとAlGaInNウェハを重ね合わせて、重ね合わせたウェハを融着する工程を表す。ZnSSeウェハとAlGaInNウェハはグラファイトボートとねじの構成を用いて2MPaの1軸性圧力下で重ね合わされる。重ね合わされたウェハは窒素雰囲気において、所定の温度で所定の長さの時間、1軸性圧力下で融着すなわちボンディングされる。具体的には、重ね合わされたウェハはウェハボンディング用の加熱炉に装着されて、加熱炉は窒素ガス流のもと、270℃の温度まで1時間加熱される。
【0028】
このプロセス工程の最終結果として、Zn(S、Se)中に組み込まれた高品質DBR構造を含む、ボンディングされたウェハからなるデバイスが得られる。
参考文献
以下の参考文献が参照として本明細書に組み込まれる。
1.Appl.Phys.Lett.56,737-39(1990)
2.Appl.Phys.Lett.64,2839-41(1994)
3.Appl.Phys.Lett.68,2147(1996)
4.Appl.Phys.Lett.81,3152-54(2002)
5.Appl.Phys.Lett.73,3653-3655(1988)
6.Appl.Phys.Lett.83,668-670(2003)
7.Appl.Phys.Lett.72,1238-40(1998)
結論
これで本発明の好ましい実施形態の説明を終える。本発明の一つ以上の実施形態に関する上記の記述は例示と記載のために示された。開示の形態そのものによって本発明を包括または限定することを意図するものではない。多くの変更と変形が上記の教示に照らして可能である。本発明の範囲は、この詳細な説明によってではなく、本明細書に添付の請求項によって限定されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】表面上にA型突起の存在を示しているZnSSeウェハの表面形態を示す原子間力顕微鏡(AFM)像である。
【図2】表面上にB型突起の存在を示しているZnSSeウェハの表面形態を示す原子間力顕微鏡(AFM)像である。
【図3】第2の熱処理工程によってウェハボンディングに適した表面を実現した後のZnSSeウェハの表面形態を示す原子間力顕微鏡(AFM)像である。
【図4】AlGaInNウェハの表面形態を示す原子間力顕微鏡(AFM)像である。
【図5】ウェハボンディング用の加熱炉、グラファイトボート、およびねじの構成を示すブロック図である。
【図6】ウェハボンディングされた試料の写真である。
【図7】ウェハボンディングされた試料の写真である。
【図8】GaN系活性層とDBR構造を含む、一つの可能なデバイス構造を示すブロック図である。
【図9】本発明の好ましい実施形態による、ウェハボンディングのプロセス工程を更に示すフローチャートである。
図面
【図5】
0
【図8】
1
【図9】
2
【図1】
3
【図2】
4
【図3】
5
【図4】
6
【図6】
7
【図7】
8