TOP > 国内特許検索 > 特定の塩基配列の標的核酸類を検出する方法、及び検出のための核酸類セット > 明細書

明細書 :特定の塩基配列の標的核酸類を検出する方法、及び検出のための核酸類セット

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4712814号 (P4712814)
登録日 平成23年4月1日(2011.4.1)
発行日 平成23年6月29日(2011.6.29)
発明の名称または考案の名称 特定の塩基配列の標的核酸類を検出する方法、及び検出のための核酸類セット
国際特許分類 C12Q   1/68        (2006.01)
C12N  15/09        (2006.01)
G01N  37/00        (2006.01)
G01N  33/53        (2006.01)
C12M   1/00        (2006.01)
FI C12Q 1/68 ZNAA
C12N 15/00 F
C12N 15/00 A
G01N 37/00 102
G01N 33/53 M
C12M 1/00 A
請求項の数または発明の数 34
全頁数 40
出願番号 特願2007-545326 (P2007-545326)
出願日 平成18年11月17日(2006.11.17)
国際出願番号 PCT/JP2006/323031
国際公開番号 WO2007/058326
国際公開日 平成19年5月24日(2007.5.24)
優先権出願番号 2005332424
優先日 平成17年11月17日(2005.11.17)
優先権主張国 日本国(JP)
審査請求日 平成20年5月21日(2008.5.21)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】503360115
【氏名又は名称】独立行政法人科学技術振興機構
発明者または考案者 【氏名】藤本 健造
【氏名】吉村 嘉永
【氏名】小笠原 慎治
個別代理人の代理人 【識別番号】100102668、【弁理士】、【氏名又は名称】佐伯 憲生
【識別番号】100127133、【弁理士】、【氏名又は名称】小板橋 浩之
審査官 【審査官】小暮 道明
参考文献・文献 Nucleic Acids Symposium Series, 49(Sep 2005) p.145-146
調査した分野 C12N15/
C12Q1/
C12M1/
CA/BIOSIS/MEDLINE/WPIDS(STN)
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamII)
特許請求の範囲 【請求項1】
塩基部分として次の式I、式II、式III、式IV又は式V:
式I
【化12】
JP0004712814B2_000015t.gif
(ただし、式Iにおいて、ZはO又はNHを示し、X及びYの少なくとも一方は、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、置換アミド基及びシアノ基からなる群より選択された電子吸引性基を示し、X及びYの残りの基は水素原子を示す)
式II
【化13】
JP0004712814B2_000016t.gif
(ただし、式IIにおいて、Rは、水素原子であり、
及びRの少なくとも一方は、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基、置換アミド基、アミド基、シアノ基及び水素原子からなる群より選択された基を示し、R及びRの残りの基は水素原子又はシアノ基を示す)
式III
【化14】
JP0004712814B2_000017t.gif
(ただし、式IIIにおいて、Rは、水素原子又は低級アルキル基であり、
及びRの少なくとも一方は、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基、置換アミド基、アミド基、シアノ基及び水素原子からなる群より選択された基を示し、R及びRの残りの基は水素原子又はシアノ基を示す)
式IV
【化15】
JP0004712814B2_000018t.gif
(ただし、式IVにおいて、Rは、水素原子又は低級アルキル基であり、
及びRの少なくとも一方は、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基、置換アミド基、アミド基、シアノ基及び水素原子からなる群より選択された基を示し、R及びRの残りの基は水素原子又はシアノ基を示す)
式V
【化16】
JP0004712814B2_000019t.gif
(ただし、式Vにおいて、R10は、水素原子又は低級アルキル基であり、
11及びR12の少なくとも一方は、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基、置換アミド基、アミド基、シアノ基及び水素原子からなる群より選択された基を示し、R11及びR12の残りの基は水素原子又はシアノ基を示す)
で表される基を、5’末端又は3’末端に有する核酸からなる光連結性核酸と
光連結性核酸と光連結可能な塩基部分として炭素-炭素二重結合を有する塩基を、
3’末端又は5’末端に有する、被光連結性核酸と、からなり、
ここで、核酸は核酸又はペプチド核酸であり、
光連結性核酸及び被光連結性核酸のうちのいずれか一方が、標識部分を有し、
光連結性核酸及び被光連結性核酸のうちの標識部分を有さない一方が、あらかじめ基材に固定化されており、
光連結性核酸と被光連結性核酸とが、光連結されることによって、特定の塩基配列を有する標的核酸の塩基配列と相補的な塩基配列を有する1本の核酸を生成可能であり、
光連結性核酸と被光連結性核酸とが光連結されることによって生成可能な核酸は、相補的二重鎖の解離する洗浄条件で洗浄可能である、特定の塩基配列の標的核酸を検出するための核酸セット、を使用して、核酸混合物中に含まれる、特定の塩基配列を有する標的核酸を検出、同定又は定量する方法、であって、
光連結性核酸及び被光連結性核酸と、核酸混合物中に含まれる、特定の塩基配列を有する標的核酸とを、ハイブリッド形成させる工程と、
特定の塩基配列を有する標的核酸を鋳型とするハイブリッド形成によって、光連結可能に隣接された光連結性核酸と被光連結性核酸に、光照射して光連結させ、標識部分を有する核酸を基材に固定化する工程と、
光連結により基材に固定化された、標識部分を有する核酸を、ハイブリッド形成した相補的二重鎖が解離する洗浄条件で洗浄することによって、光連結により基材に固定化されなかった、標識部分を有する核酸を、除去する工程と、
光連結により基材に固定化された、標識部分を有する核酸を検出するために、標識部分を検出する工程と、
を含み、
洗浄条件が、80~100℃の範囲の洗浄温度での洗浄であり、
ハイブリッド形成させる工程、及び光連結させて標識部分を有する核酸を基材に固定化する工程が、緩衝作用のある塩を含む反応溶液の中で行われ、反応溶液が20~60%(体積比)の水分散性有機溶媒を含み、
緩衝作用のある塩が、カコジル酸塩である、
酸混合物中に含まれる、特定の塩基配列を有する標的核酸を検出、同定又は定量する方法。
【請求項2】
塩基部分が式Iで表される基であり、式Iにおいて、ZがOで、Xが水素原子で、Yがカルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、置換アミド基又はシアノ基である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
塩基部分が式IIで表される基であり、式IIにおいて、R及びRの少なくとも一方が、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、置換アミド基、アミド基、シアノ基及び水素原子からなる群より選択された基を示し、R及びRの残りの基が水素原子である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
塩基部分が式IIIで表される基であり、式IIIにおいて、R及びRの少なくとも一方が、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、置換アミド基、アミド基、シアノ基及び水素原子からなる群より選択された基を示し、R及びRの残りの基が水素原子である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
塩基部分が式IVで表される基であり、式IVにおいて、R及びRの少なくとも一方が、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、置換アミド基、アミド基、シアノ基及び水素原子からなる群より選択された基を示し、R及びRの残りの基が水素原子である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
塩基部分が式Vで表される基であり、式Vにおいて、R11及びR12の少なくとも一方が、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、置換アミド基、アミド基、シアノ基及び水素原子からなる群より選択された基を示し、R11及びR12の残りの基が水素原子である、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
標識部分の標識として、ビオチン標識、色素標識(蛍光色素標識を含む)、RI標識からなる群より選択された何れかの標識を有している、請求項1~6の何れかに記載の方法。
【請求項8】
光連結性核酸及び被光連結性核酸のうちの、あらかじめ基材に固定化された一方の核酸が、リンカー部分を介して基材に固定化されている、請求項1~7の何れかに記載の方法。
【請求項9】
リンカー部分が、ポリエチレングリコール又はアルカン類を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
基材が、ガラスプレート、CPG、ポリスチレンビーズからなる群より選択された何れかである、請求項1~9の何れかに記載の方法。
【請求項11】
炭素-炭素二重結合を有する塩基が、シトシン、チミン又はウラシルである請求項1~10の何れかに記載の方法。
【請求項12】
光連結性核酸が、オリゴヌクレオチドである請求項1~11の何れかに記載の方法。
【請求項13】
光連結性核酸が、DNAである請求項1~11の何れかに記載の方法。
【請求項14】
光連結性核酸が、RNAである請求項1~11の何れかに記載の方法。
【請求項15】
光連結性核酸が、ペプチド核酸である請求項1~11の何れかに記載の方法。
【請求項16】
被光連結性核酸が、オリゴヌクレオチドである請求項1~15の何れかに記載の方法。
【請求項17】
被光連結性核酸が、DNAである請求項1~15の何れかに記載の方法。
【請求項18】
被光連結性核酸が、RNAである請求項1~15の何れかに記載の方法。
【請求項19】
被光連結性核酸が、ペプチド核酸である請求項1~15の何れかに記載の方法。
【請求項20】
光連結性核酸と被光連結性核酸が、同じ種類の核酸である請求項1~19の何れかに記載の方法。
【請求項21】
光連結性核酸及び被光連結性核酸のうちの、標識部分を有さない一方が、あらかじめ基材に固定化され、DNAマイクロアレイを形成する、請求項1~20の何れかに記載の方法。
【請求項22】
ハイブリッド形成させる工程、及び光連結させて標識部分を有する核酸を基材に固定化する工程が、20~30℃の温度で行われる、請求項1~21の何れかに記載の方法。
【請求項23】
反応溶液のpHが6.5~8.5の範囲にある、請求項1~22の何れかに記載の方法。
【請求項24】
緩衝作用のある塩の濃度が、5~250mMの範囲にある、請求項1~23の何れかに記載の方法。
【請求項25】
水分散性有機溶媒が、アセトニトリルである、請求項1~24の何れかに記載の方法。
【請求項26】
反応溶液が、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属の塩を含み、
該塩の濃度が、標的核酸の濃度に対して最適化されている、請求項1~25の何れかに記載の方法。
【請求項27】
アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属の塩として、塩化ナトリウム及び/又は塩化マグネシウムを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
光照射が、330nm以上の波長の光の照射により行われる、請求項1~27の何れかに記載の方法。
【請求項29】
洗浄条件が、95~100℃の範囲の洗浄温度での洗浄である、請求項1~28の何れかに記載の方法。
【請求項30】
洗浄条件が、変性剤を含む洗浄溶液での洗浄である、請求項1~29の何れかに記載の方法。
【請求項31】
洗浄条件が、界面活性剤を含む洗浄溶液での洗浄である、請求項1~30の何れかに記載の方法。
【請求項32】
標識部分の標識が蛍光色素標識であり、
標識部分の検出をする工程において、レーザースキャナを使用した蛍光測定を行う工程が含まれる、請求項1~31の何れかに記載の方法。
【請求項33】
標識部分の標識がビオチン標識であり、
標識部分の検出をする工程において、
蛍光色素標識されたアビジンによって、ビオチン-アビジン結合反応を行う工程と、
レーザースキャナを使用した蛍光測定を行う工程が含まれる、請求項1~32の何れかに記載の方法。
【請求項34】
基配列点変異を有する標的核酸を検出するのに用いられる、請求項1~33の何れかに記載の方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、試料混合物中に存在する特定の塩基配列の標的核酸類を、光連結を使用して特異的に検出する方法、及び該検出のための核酸類セットに関する。
【背景技術】
【0002】
遺伝子工学において重要な基本的手段の一つとして、試料混合物中に存在する特定の塩基配列の核酸類(核酸類には、核酸、及びペプチド核酸が含まれる)の検出(検出には、同定、及び定量を含む)がある。特定の塩基配列の核酸類あるいは遺伝子の存在を検出することで、着目する遺伝子の発現を解明して新規に創薬することが可能となったり、遺伝子組み換えにおいて目的の遺伝子が導入された細胞や個体を選択することが可能になり、あるいは、遺伝子診断を行って病気の原因となるヒトの遺伝子欠陥や変化を検出することで病気の発症前やその初期段階で診断や予測が可能となったりする。
【0003】
このように、試料混合物中に存在する特定の塩基配列の核酸類の検出は、遺伝子工学において広く使用されている基本的な手段であり、例えば次のような方法が知られている。
最初に、調査したい細胞等から核酸類を抽出して試料混合物溶液を得る。必要があれば、適当な制限酵素で切断した後、電気泳動を行い、得られたゲルからメンブレンへブロッティングを行う。次に、検出の目的とする特定の塩基配列を有する核酸類に対して、特定の塩基配列と相補的な塩基配列を有する核酸プローブを用意する。そして、これとプロットされた核酸類とをハイブリッド形成させる。この核酸プローブは、検出可能となるようにあらかじめ標識をしておく。例えばラジオアイソトープにより標識をしておく。これによって核酸プローブとハイブリッド形成した核酸類のバンドを、オートラジオグラフィーにより検出し、標的とする特定の塩基配列を有する核酸類の存在を確認する。この方法は、RNAについてはノザンブロッティング、DNAについてはサザンブロッテイングと呼ばれ、種々の変形をなされつつ、今なお使用されている(例えば、「細胞の分子生物学」第四版、中村桂子・松原謙一監訳、ニュートンプレス刊、2004年、494~500頁に記載されている)。
また、特に最近の遺伝子診断技術においては、DNAチップ(DNAマイクロアレイ)が、特定の塩基配列の核酸類の検出に使用されている。DNAチップの基板上には、多数の区画のそれぞれに種々の塩基配列のDNAプローブが固定化され、アレイ状に配置されている。そして、被験者由来のDNAの混合物をあらかじめ標識して、例えば蛍光色素による標識をして用意する。この被験者由来のDNA混合物をDNAチップに滴下して、ハイブリッド形成させる。被験者由来のDNA混合物中のうち、DNAプローブと相補性のある塩基配列を含むDNAは、ハイブリッド形成によりDNAチップの基板上に固定される。この固定された被験者由来のDNAを例えば先の蛍光色素による標識で検出する。この方法では、DNAの調整やRNAの使用、あるいはハイブリッド形成を競合的に行うことで正規化をするなどの種々の変形が行われている(例えば、「細胞の分子生物学」第四版、中村桂子・松原謙一監訳、ニュートンプレス刊、2004年、533~535頁に記載されている)。
【0004】
このように従来の方法から最近の技術に至るまで、特定の塩基配列の核酸類の検出には、相補的な塩基配列を有する核酸プローブとのハイブリッド形成が、相補的な塩基配列の特異的な認識を可能にする基本的原理として永らく利用されてきている。しかしながら、実際のハイブリッド形成の条件下においては、核酸プローブ分子との結合は、完全な相補鎖としてハイブリッド形成する標的塩基配列の核酸類のみで生じることは難しい。すなわち、相補鎖として不完全な非標的塩基配列の核酸類に対しても、一定のミスマッチを含む不完全なハイブリッド形成をしてしまい、核酸プローブ分子との結合が生じることが知られている。このような核酸プローブとの意図しない結合は、検出段階でノイズとして出現する。このようなノイズが出現しないように、検出の特異性を高めようとすれば、不完全なハイブリッド形成を排除することが必要となる。
【0005】
しかし、ハイブリッド形成による識別は熱的安定性の差を利用しているものであって、完全なハイブリッド形成も不完全なハイブリッド形成もその違いは熱的安定性の違いに過ぎない。そのために、両者を区別する適切な条件は目的の塩基配列によって異なり、さらに適切な条件下でもなお、熱的安定性を変化させる条件は両者に均等に作用する。すなわち、ハイブリッド形成の熱的安定性の差のみを、両者の区別の原理として使用する限りは、検出の特異性と感度のバランスで妥協して一定のノイズを甘受せざるを得なかった。
さらに、近年では、新規創薬や遺伝子診断のために、一塩基置換した塩基配列を有する核酸類を、検出することが求められている。特に、DNAの一塩基多型をタイピングする技術には、医療診断の分野での期待が大きい。このためには、一塩基の置換を検出するほどの特異性と、実用可能な感度(S/N比)とを両立させることが特に求められている。
【0006】

【非特許文献1】「細胞の分子生物学」第四版、中村桂子・松原謙一監訳、ニュートンプレス刊、2004年、494~500頁
【非特許文献2】「細胞の分子生物学」第四版、中村桂子・松原謙一監訳、ニュートンプレス刊、2004年、533~535頁
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、試料混合物中に存在する特定の塩基配列の標的核酸類を、相補鎖とのハイブリッド形成を利用しつつ、高い特異性と感度(S/N比)を両立させて検出する方法、及び該検出のための核酸類を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記目的のために、長年にわたって鋭意研究開発を行ってきた光連結を用いた。そして、ハイブリッド形成と光連結を組み合わせることで、上記目的を達成できることを見いだした。すなわち、光連結を利用して、完全なハイブリッド形成を行った場合にのみ特異的に光連結させ、標識部分を有する核酸類の分子を、基材に共有結合的に固定化することができた。そして、検出されるべき標識部分を有する分子が、もはやハイブリッド形成の維持に依存することなく基材に固定化されることによって、相補的二重鎖の解離する条件での徹底的な洗浄が可能となった。これにより、高い特異性と感度(S/N比)を両立させることができた。
【0009】
したがって、本発明は、塩基部分として次の式I、式II、式III、式IV又は式V:
式I
【化1】
JP0004712814B2_000002t.gif
(ただし、式Iにおいて、ZはO又はNHを示し、X及びYの少なくとも一方は、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、置換アミド基及びシアノ基からなる群より選択された電子吸引性基を示し、X及びYの残りの基は水素原子を示す)

式II
【化2】
JP0004712814B2_000003t.gif
(ただし、式IIにおいて、Rは、水素原子であり、
及びRの少なくとも一方は、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基、置換アミド基、アミド基、シアノ基及び水素原子からなる群より選択された基を示し、R及びRの残りの基は水素原子又はシアノ基を示す)

式III
【化3】
JP0004712814B2_000004t.gif
(ただし、式IIIにおいて、Rは、水素原子又は低級アルキル基であり、
及びRの少なくとも一方は、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基、置換アミド基、アミド基、シアノ基及び水素原子からなる群より選択された基を示し、R及びRの残りの基は水素原子又はシアノ基を示す)

式IV
【化4】
JP0004712814B2_000005t.gif
(ただし、式IVにおいて、Rは、水素原子又は低級アルキル基であり、
及びRの少なくとも一方は、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基、置換アミド基、アミド基、シアノ基及び水素原子からなる群より選択された基を示し、R及びRの残りの基は水素原子又はシアノ基を示す)

式V
【化5】
JP0004712814B2_000006t.gif
(ただし、式Vにおいて、R10は、水素原子又は低級アルキル基であり、
11及びR12の少なくとも一方は、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基、置換アミド基、アミド基、シアノ基及び水素原子からなる群より選択された基を示し、R11及びR12の残りの基は水素原子又はシアノ基を示す)

で表される基を、5’末端又は3’末端に有する核酸類(ただし、核酸類には、核酸、ペプチド核酸が含まれる)からなる光連結性核酸類と、
光連結性核酸類と光連結可能な塩基部分として炭素-炭素二重結合を有する塩基を、3’末端又は5’末端に有する、被光連結性核酸類と、からなり、
光連結性核酸類及び被光連結性核酸類のうちのいずれか一方が、標識部分を有し、
光連結性核酸類及び被光連結性核酸類のうちの標識部分を有さない一方が、あらかじめ基材に固定化されており、
光連結性核酸類と被光連結性核酸類とが、光連結されることによって、特定の塩基配列を有する標的核酸類の塩基配列と相補的な塩基配列の核酸類を生成可能であり、
光連結性核酸類と被光連結性核酸類とが光連結されることによって生成可能な核酸類は、相補的二重鎖の解離する洗浄条件で洗浄可能である、特定の塩基配列の標的核酸類を検出するための核酸類セットにある。
好ましい実施の態様において、塩基部分が式Iで表される基であり、式Iにおいて、ZがOで、Xが水素原子で、Yがカルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、置換アミド基又はシアノ基である。
好ましい実施の別な態様において、塩基部分が式IIで表される基であり、式IIにおいて、R及びRの少なくとも一方が、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、置換アミド基、アミド基、シアノ基及び水素原子からなる群より選択された基を示し、R及びRの残りの基が水素原子である。
好ましい実施の別な態様において、塩基部分が式IIIで表される基であり、式IIIにおいて、R及びRの少なくとも一方が、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、置換アミド基、アミド基、シアノ基及び水素原子からなる群より選択された基を示し、R及びRの残りの基が水素原子である。
好ましい実施の別な態様において、塩基部分が式IVで表される基であり、式IVにおいて、R及びRの少なくとも一方が、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、置換アミド基、アミド基、シアノ基及び水素原子からなる群より選択された基を示し、R及びRの残りの基が水素原子である。
好ましい実施の別な態様において、塩基部分が式Vで表される基であり、式Vにおいて、R11及びR12の少なくとも一方が、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、置換アミド基、アミド基、シアノ基及び水素原子からなる群より選択された基を示し、R11及びR12の残りの基が水素原子である。
標識部分の標識として、ビオチン標識、色素標識(蛍光色素標識を含む)、RI標識、酵素標識(発色酵素標識を含む)からなる群より選択された何れかの標識を有していることが好ましい。標識部分の標識として、ビオチン標識を有していることが特に好ましい。
光連結性核酸類及び被光連結性核酸類のうちの、あらかじめ基材に固定化された一方の核酸類が、リンカー部分を介して基材に固定化されていることが好ましい。
リンカー部分が、ポリエチレングリコール又はアルカン類を含むことが好ましい。リンカー部分が、ポリエチレングリコールを含むことが特に好ましい。
基材が、ガラスプレート、CPG、ポリスチレンビーズからなる群より選択された何れかであることが好ましい。基材が、ガラスプレートであることが特に好ましい。
洗浄条件として、80~100℃の範囲の洗浄温度で洗浄可能であることが好ましい。洗浄条件として、95~100℃の範囲の洗浄温度で洗浄可能であることが特に好ましい。 洗浄条件として、変性剤を含む洗浄溶液で洗浄可能であることが好ましい。変性剤として、例えば、尿素を挙げることができる。
洗浄条件として、界面活性剤を含む洗浄溶液で洗浄可能であることが好ましい。界面活性剤として、例えば、ドデシル硫酸ナトリウムを挙げることができる。
炭素-炭素二重結合を有する塩基が、シトシン、チミン又はウラシルであることが好ましい。
光連結性核酸類が、オリゴヌクレオチドであることが好適である。光連結性核酸類が、DNA又はRNAであることが好適である。光連結性核酸類が、ペプチド核酸であることが好適である。
被光連結性核酸類が、オリゴヌクレオチドであることが好適である。被光連結性核酸類が、DNA又はRNAであることが好適である。被光連結性核酸類が、ペプチド核酸であることが好適である。
光連結性核酸類と被光連結性核酸類が、同じ種類の核酸類であることが好適である。
標的核酸類が、オリゴヌクレオチドであることが好適である。標的核酸類が、DNA又はRNAであることが好適である。標的核酸類が、ペプチド核酸であることが好適である。
【0010】
また、本発明は、上記の光連結性核酸類及び被光連結性核酸類のうちの、標識部分を有さない一方が、あらかじめ基材に固定化されてなり、
光連結性核酸類及び被光連結性核酸類のうちの、標識部分を有する一方とともに使用される、DNAマイクロアレイ(基材上に固定化される分子として、DNA以外の核酸、及びペプチド核酸を含む)にもある。
【0011】
また、本発明は、上記の光連結性核酸類及び被光連結性核酸類と、核酸類混合物中に含まれる、特定の塩基配列を有する標的核酸類とを、ハイブリッド形成させる工程と、
特定の塩基配列を有する標的核酸類を鋳型とするハイブリッド形成によって、光連結可能に隣接された光連結性核酸類と被光連結性核酸類に、光照射して光連結させ、標識部分を有する核酸類を基材に固定化する工程と、
光連結により基材に固定化された、標識部分を有する核酸類を、ハイブリッド形成した相補的二重鎖が解離する洗浄条件で洗浄することによって、光連結により基材に固定化されなかった、標識部分を有する核酸類を、除去する工程と、
光連結により基材に固定化された、標識部分を有する核酸類を検出するために、標識部分を検出する工程と、
を含む、核酸類混合物中に含まれる、特定の塩基配列を有する標的核酸類を検出(同定及び定量を含む)する方法にもある。
ハイブリッド形成させる工程、及び光連結させて標識部分を有する核酸類を基材に固定化する工程が、20~30℃の温度で行われることが好ましい。
ハイブリッド形成させる工程、及び光連結させて標識部分を有する核酸類を基材に固定化する工程が、緩衝作用のある塩を含む反応溶液の中で行われることが好ましい。反応溶液のpHが6.5~8.5の範囲にあることが好ましい。緩衝作用のある塩の濃度が、5~250mMの範囲にあることが好ましい。緩衝作用のある塩が、カコジル酸塩であることが好ましい。
また、反応溶液が、水分散性有機溶媒を含むことが好ましい。反応溶液が、20~60%(体積比)の水分散性有機溶媒を含んでいることが好ましい。水分散性有機溶媒が、アセトニトリルであることが好ましい。
また、反応溶液が、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属の塩を含み、該塩の濃度が、標的核酸類の濃度に対して最適化されていることが好ましい。アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属の塩として、例えば塩化ナトリウム及び/又は塩化マグネシウムを含むことが好ましい。
洗浄条件が、80~100℃の範囲の洗浄温度での洗浄であることが好ましい。洗浄条件が、95~100℃の範囲の洗浄温度での洗浄であることが特に好ましい。
洗浄条件が、変性剤を含む洗浄溶液での洗浄であることが好ましい。洗浄条件が、界面活性剤を含む洗浄溶液での洗浄であることが特に好ましい。
光照射が、330nm以上の波長の光の照射により行われることが好ましい。
標的核酸類が、オリゴヌクレオチドであることが好適である。また、標的核酸類が、DNAであることが好適である。また、標的核酸類が、RNAであることが好適である。また、標的核酸類が、ペプチド核酸であることが好適である。
また、上記方法において、標識部分の標識が蛍光色素標識であり、
標識部分の検出をする工程において、レーザースキャナを使用した蛍光測定を行う工程が含まれることが好ましい。
さらに、上記方法において、標識部分の標識がビオチン標識であり、
標識部分の検出をする工程において、
蛍光色素標識されたアビジンによって、ビオチン-アビジン結合反応を行う工程と、
レーザースキャナを使用した蛍光測定を行う工程が含まれることが好ましい。
【0012】
さらに、本発明は、上記方法において、特定の塩基配列を有する標的核酸類の塩基配列と相補的な塩基配列から1塩基を置換した配列の核酸類が、光連結性核酸類と被光連結性核酸類とが光連結されることによって生成されるような塩基配列を有する、光連結性核酸類及び被光連結性核酸類を使用することによって、標的核酸類の塩基配列の点変異を検出する方法にもある。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、試料混合物中に存在する特定の塩基配列の標的核酸類を、相補鎖とのハイブリッド形成を検出原理としつつ、高い特異性と感度を両立させて検出できる。すなわち、完全なハイブリッド形成を行った場合にのみ光連結させることを可能としたために、検出される標識部分を有する分子のみが、共有結合的に基材に固定化できる。これによって、相補的二重鎖の解離する条件での徹底的な洗浄が可能となった。このため、未反応物を完全に除去することで、ノイズを極めて低減することができる。これは、共有結合を切断することなく行うために、検出感度を低下させることがない。すなわち、このように不完全なハイブリッド形成を完全に除去することによって、高い特異性と感度とが両立されている。
【0014】
従って、本発明による特定の塩基配列の標的核酸類を検出する方法、及び該検出のための核酸類セットは、相補的塩基配列とハイブリッド形成することを原理としているあらゆる方法において、高い特異性と感度とを両立して提供するものである。
また、本発明において、光連結は光反応であり、酵素反応のような微妙な条件設定を要しない。さらに生成される結合が安定な共有結合である。そのために、反応条件として、極めて広範な範囲の条件から、最適な条件を選択可能であるという実験操作の容易性と効率性を、本発明は実現している。
【0015】
本発明の高い特異性と感度とは、DNAタイピングに有用であり、医療診断分野への利用が期待される。特に、本発明の高い特異性と感度とは、一塩基置換の検出に有効である。また、本発明をDNAチップへと応用することは、通常のハイブリッド形成による検出法、あるいは酵素を利用するインベーダー法などと比較して、高い特異性と感度という利点に加えて、ハイブリッド形成の条件の選択の自由度が大きく、温度の設定も自由度が大きく、管理等が楽であるという利点を有し、より広範な用途にDNAチップの使用を拓くものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の実施の形態を以下に詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の一態様の流れを示した説明図である。
図1の(1-1)では、光連結性核酸類として、ODN2(CVU)が示されている。このODN2(CVU)は、光連結性のある式Iの塩基部分として、5-カルボキシビニル-2’-デオキシウリジン(CVUと表記する)を有するオリゴヌクレオチドである。このODN2(CVU)の一端は、-N=CH-を介して基材の表面上に固定化されている。また、図1の(1-1)では、被光連結性核酸類としてビオチン-ODN(T)が示されている。このビオチン(Biotin)-ODN(T)は、光連結性核酸類と光連結可能な塩基部分である炭素-炭素二重結合を有する塩基として、チミン(Tと表記する)を有するオリゴヌクレオチドである。このビオチン-ODN(T)はその一端に、標識部分としてビオチンを有している。このビオチンは図1のビオチン-ODN(T)の一端に丸として表されている。また、図1の(1-1)では、特定の塩基配列を有する標的核酸類として、標的(Target)RNA(A)が示されている。
【0017】
この標的核酸類である標的RNA(A)と、光連結性核酸類であるODN2(CVU)と被光連結性核酸類であるビオチン-ODN(T)からなる核酸類セットとを、混合してハイブリッド形成をさせる。すると、あらかじめ準備された塩基配列の相補性に従って、標的RNA(A)を鋳型として、ビオチン-ODN(T)とODN2(CVU)とは、TとCVUとが光連結可能になるように近接して整列する。この状態で光照射を行うと、光反応により光連結が生じて、図1の(1-2)に示されるように、ビオチン-ODN(T)とODN2(CVU)とは共有結合で1本に連結された状態となる(光連結された状態は、TとCVUを架橋するように<印を付して示した)。
後述するように、本発明者らの見いだした知見によれば、このように光連結するためには、塩基配列がほぼ完全に相補的にハイブリッド形成することが必要である。この光連結は、わずか一塩基の置換によって生じる不完全なハイブリッド形成によっても妨げられる。すなわち、本発明においては、この光連結による相補鎖の高い識別性が、本発明の高い特異性に寄与している。
【0018】
このように光連結によって標識部分が基材上に固定化された状態(図1の(1-2))となれば、もはや鋳型とされた標的核酸類(図1の標的RNA(A)))がハイブリッド形成を維持している必要はない。そこで、次にハイブリッド形成による相補的二重鎖の解離するような条件で、洗浄を行う。特に、本発明では、意図しない不完全なハイブリッド形成による不完全な相補的二重鎖のみならず、目的とする完全なハイブリッド形成による完全な相補的二重鎖をも解離させて、洗浄除去してしまっても、その後の検出には原理的に全く影響がない。すなわち、完全な相補的二重鎖をも解離させる条件での洗浄が可能である。そのため、光連結が生じない程度の不完全なハイブリッド形成によって、標的RNA(A)の特定の塩基配列に類似した塩基配列を介して基材上に弱く固定化された標識部分があったとしても、これを完全に除去して、ノイズとして出現することがないようにすることができる。すなわち、本発明においては、ハイブリッド形成による目的の相補的二重鎖をも解離させる洗浄条件での洗浄によるノイズの低減が、本発明の高い感度(S/N比)に寄与している。
【0019】
次に、このように光連結によって基材上に固定化された標識部分に対して、検出を行う。図1の(1-3)では、ビオチン-ODN(T)に対して、ストレプトアビジン(Streptavidin)-Cy3を結合させて検出する様子が示されている。ストレプトアビジンは標識部分であるビオチンと強く結合し、それによって基板上へと固定化される蛍光色素Cy3の蛍光を、例えばレーザースキャナで読み取ることにより検出を行う。
【0020】
図8は、本発明の異なる実施の一態様を示した説明図である。図8では、説明の便宜のために、図1の(1-2)に相当する図のみを示してある。図8では、光連結性核酸類として、ODN P1が示されている。このODN P1は、光連結性のある式Iの塩基部分として、5-カルボキシビニル-2’-デオキシウリジン(CVUと表記する)を有するオリゴヌクレオチドである。このODN2(CVU)の一端は、ヘキサエチレングリコール(Hexaethyleneglycol:S)を介して基材の表面上に固定化されている。また、図8では、被光連結性核酸類として、ODN S35が示されている。このODN S35は、光連結性核酸類と光連結可能な塩基部分である炭素-炭素二重結合を有する塩基として、シトシン(Cと表記する)を有するオリゴヌクレオチドである。このODN S35はその一端に、標識部分としてビオチン(Biotin:B)を有している。
図8では、既に、このODN P1とODN S35とが、標的となるオリゴヌクレオチド(Template ODN)を鋳型とするハイブリッド形成によって、光連結可能な状態に隣接して配置された状態である。この状態で光照射を行うことにより、光連結が生じる。
【0021】
本発明においては、このハイブリッド形成させ光照射する条件について詳細に検討を行っている。この条件、すなわち、例えば、温度、溶媒(溶質)、塩などの種類及び濃度について、広範な検討が可能であるのは、本発明においては光連結という光反応によって標識部分の固定化を行っているためである。いわゆるインベーダー法などの酵素を使用する方法においては、その酵素の至適反応条件などの制約があるために、ハイブリッド形成のみに注目した反応条件の検討を行うことがそもそもできない。従って、ハイブリッド形成と光連結の反応条件を高い自由度で選択可能とすることにより、より高い特異性、感度(S/N比)による検出を可能としていることは、本発明による利点である。
特に本発明においては、水分散性の有機溶媒、例えばアセトニトリルを使用することにより、極めて迅速にハイブリッド形成と光連結の工程を行うことができることを明らかにしている。また、緩衝液としてカコジル酸緩衝液を使用することで従来の10倍を越える蛍光強度を安定して得られることを明らかにしている。また、標的核酸類と塩濃度との間に最適条件の相関があり、それぞれ異なった極大値を有することも明らかにしている。すなわち、このように高い自由度で選択された反応条件を組み合わせることにより、従来から考えられるよりも極めて高い特異性と感度(S/N比)を実現していることも、本発明によりもたらされた貢献である。
【0022】
このようにハイブリッド形成して光連結した後に、徹底的な洗浄を行って、不完全なハイブリッド形成によって付着している識別部分(未反応の核酸類)を除去する。その後に、例えばビオチン部分に蛍光アビジンを結合させ、スキャナにより検出を行う。このような実施により、1塩基置換、2塩基置換、3塩基置換をした配列に対して、非常に高い特異性と感度(S/N比)で、完全な相補配列及びそれぞれの置換配列を識別できることができる。
【0023】
本発明の実施の形態を、さらに詳細に以下に説明する。
好ましい実施の態様において、光連結性核酸類は、塩基部分として次の式I:
式I
【化6】
JP0004712814B2_000007t.gif
(ただし、式Iにおいて、ZはO又はNHを示し、X及びYの少なくとも一方は、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、置換アミド基及びシアノ基からなる群より選択された電子吸引性基を示し、X及びYの残りの基は水素原子を示す)
で表される基を有している。アルコキシカルボニル基におけるアルキル基としては、炭素数1から10、好ましくは1から5の低級アルキル基が挙げられる。置換基X、Yは、両方が同時に同一または異なる電子吸引基であってもよく、また置換基X、Yの一方だけが電子吸引基であり、他方が水素原子であってもよい。式Iにおいて、ZがOで、Xが水素原子で、Yがカルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、置換アミド基又はシアノ基であることが好ましい。特に好ましい塩基部分として、5-ビニル-2’-デオキシウリジン、及び5-カルボキシビニル-2’-デオキシウリジンをあげることができる。特に5-カルボキシビニル-2’-デオキシウリジンが好ましい。
【0024】
好ましい実施の別な態様において、光連結性核酸類は、塩基部分として次の式II:
式II
【化7】
JP0004712814B2_000008t.gif
(ただし、式IIにおいて、Rは、水素原子であり、
及びRの少なくとも一方は、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基、置換アミド基、アミド基、シアノ基及び水素原子からなる群より選択された基を示し、R及びRの残りの基は水素原子又はシアノ基を示す)
で表される基を有している。
及びRの少なくとも一方として、カルボキシル基は好ましく、カルボキシル基と水素原子の組み合わせは、R及びRの組み合わせとして好ましい。
及びRの少なくとも一方として、低級アルコキシカルボニル基は好ましく、低級アルコキシカルボニル基におけるアルキル部分としては、炭素数1~10、好ましくは1~5、さらに好ましくは1~3、さらに好ましくは1~2、特に好ましくは炭素数1の低級アルキルが挙げられる。すなわち、好ましい低級アルコキシカルボニル基の例としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、及びブトキシカルボニル基等を挙げることができ、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基及びプロポキシカルボニル基がさらに好ましく、メトキシカルボニル基及びエトキシカルボニル基がさらに好ましく、メトキシカルボニル基が特に好ましい。低級アルコキシカルボニル基と水素原子の組み合わせ、特にメトキシカルボニル基と水素原子の組み合わせは、R及びRの組み合わせとして好ましい。
及びRの少なくとも一方として、低級アルケニル基は好ましく、低級アルケニル基としては、炭素数2~10、好ましくは炭素数2~5、さらに好ましくは炭素数2~3、特に好ましくは炭素数2の低級アルケニル基が挙げられる。低級アルケニル基と水素原子の組み合わせ、特にビニル基と水素原子の組み合わせは、R及びRの組み合わせとして好ましい。
及びRの少なくとも一方として、低級アルキニル基は好ましく、低級アルキニル基としては、炭素数2~10,好ましくは炭素数2~5,さらに好ましくは炭素数2~3、特に好ましくは炭素数2の低級アルケニル基が挙げられる。低級アルキニル基と水素原子の組み合わせ、特にエチニル基と水素原子の組み合わせは、R及びRの組み合わせとして好ましい。
及びRの少なくとも一方として、置換アミドは好ましく、置換アミドとしては、1置換のN-置換アミドを挙げることができ、好ましい例として、N-アルキルアミド、N-アミノアルキルアミドを挙げることができる。このようなN-アルキルアミド、N-アミノアルキルアミドとしては、炭素数1~10、好ましくは炭素数1~5、さらに好ましくは炭素数1~3,特に好ましくは炭素数3のものであり、N-アミノアルキルアミドが特に好ましい。置換アミドと水素原子の組み合わせ、特にN-アミノ(C~Cアルキル)アミドと水素原子の組み合わせは、R及びRの組み合わせとして好ましい。
及びRの少なくとも一方として、アミド基は好ましく、アミド基と水素原子の組み合わせは、R及びRの組み合わせとして好ましい。
及びRの少なくとも一方として、シアノ基は好ましく、シアノ基とシアノ基の組み合わせ、及びシアノ基と水素原子の組み合わせは、R及びRの組み合わせとして好ましい。
及びRの少なくとも一方として、水素原子は好ましく、水素原子を少なくとも1個含む組み合わせ、及び水素原子と水素原子の組み合わせは、R及びRの組み合わせとして好ましい。
【0025】
好ましい実施の別な態様において、光連結性核酸類は、塩基部分として次の式III:
式III
【化8】
JP0004712814B2_000009t.gif
(ただし、式IIIにおいて、Rは、水素原子又は低級アルキル基であり、
及びRの少なくとも一方は、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基、置換アミド基、アミド基、シアノ基及び水素原子からなる群より選択された基を示し、R及びRの残りの基は水素原子又はシアノ基を示す)
で表される基を有している。
としては、水素原子は特に好ましい。
としては、低級アルキル基は好ましく、低級アルキル基としては、炭素数1~5、好ましくは炭素数1~3、さらに好ましくは炭素数1~2、特に好ましくは炭素数1のものである。このような低級アルキル基としては、メチル基、エチル基及びプロピル基等を挙げることができ、メチル基及びエチル基は好ましく、特にメチル基が好ましい。
及びRの少なくとも一方として、カルボキシル基は好ましく、カルボキシル基と水素原子の組み合わせは、R及びRの組み合わせとして好ましい。
及びRの少なくとも一方として、低級アルコキシカルボニル基は好ましく、低級アルコキシカルボニル基におけるアルキル部分としては、炭素数1~10、好ましくは1~5、さらに好ましくは1~3、さらに好ましくは1~2、特に好ましくは炭素数1の低級アルキルが挙げられる。すなわち、好ましい低級アルコキシカルボニル基の例としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、及びブトキシカルボニル基等を挙げることができ、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基及びプロポキシカルボニル基がさらに好ましく、メトキシカルボニル基及びエトキシカルボニル基がさらに好ましく、メトキシカルボニル基が特に好ましい。低級アルコキシカルボニル基と水素原子の組み合わせ、特にメトキシカルボニル基と水素原子の組み合わせは、R及びRの組み合わせとして好ましい。
及びRの少なくとも一方として、低級アルケニル基は好ましく、低級アルケニル基としては、炭素数2~10、好ましくは炭素数2~5、さらに好ましくは炭素数2~3、特に好ましくは炭素数2の低級アルケニル基が挙げられる。低級アルケニル基と水素原子の組み合わせ、特にビニル基と水素原子の組み合わせは、R及びRの組み合わせとして好ましい。
及びRの少なくとも一方として、低級アルキニル基は好ましく、低級アルキニル基としては、炭素数2~10,好ましくは炭素数2~5,さらに好ましくは炭素数2~3、特に好ましくは炭素数2の低級アルケニル基が挙げられる。低級アルキニル基と水素原子の組み合わせ、特にエチニル基と水素原子の組み合わせは、R及びRの組み合わせとして好ましい。
及びRの少なくとも一方として、置換アミドは好ましく、置換アミドとしては、1置換のN-置換アミドを挙げることができ、好ましい例として、N-アルキルアミド、N-アミノアルキルアミドを挙げることができる。このようなN-アルキルアミド、N-アミノアルキルアミドとしては、炭素数1~10、好ましくは炭素数1~5、さらに好ましくは炭素数1~3,特に好ましくは炭素数3のものであり、N-アミノアルキルアミドが特に好ましい。置換アミドと水素原子の組み合わせ、特にN-アミノ(C~Cアルキル)アミドと水素原子の組み合わせは、R及びRの組み合わせとして好ましい。
及びRの少なくとも一方として、アミド基は好ましく、アミド基と水素原子の組み合わせは、R及びRの組み合わせとして好ましい。
及びRの少なくとも一方として、シアノ基は好ましく、シアノ基とシアノ基の組み合わせ、及びシアノ基と水素原子の組み合わせは、R及びRの組み合わせとして好ましい。
及びRの少なくとも一方として、水素原子は好ましく、水素原子を少なくとも1個含む組み合わせ、及び水素原子と水素原子の組み合わせは、R及びRの組み合わせとして好ましい。
【0026】
好ましい実施の別な態様において、光連結性核酸類は、塩基部分として次の式IV:
式IV
【化9】
JP0004712814B2_000010t.gif
(ただし、式IVにおいて、Rは、水素原子又は低級アルキル基であり、
及びRの少なくとも一方は、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基、置換アミド基、アミド基、シアノ基及び水素原子からなる群より選択された基を示し、R及びRの残りの基は水素原子又はシアノ基を示す)
で表される基を有している。
としては、水素原子は特に好ましい。
としては、低級アルキル基は好ましく、低級アルキル基としては、炭素数1~5、好ましくは炭素数1~3、さらに好ましくは炭素数1~2、特に好ましくは炭素数1のものである。このような低級アルキル基としては、メチル基、エチル基及びプロピル基等を挙げることができ、メチル基及びエチル基は好ましく、特にメチル基が好ましい。
及びRの少なくとも一方として、カルボキシル基は好ましく、カルボキシル基と水素原子の組み合わせは、R及びRの組み合わせとして好ましい。
及びRの少なくとも一方として、低級アルコキシカルボニル基は好ましく、低級アルコキシカルボニル基におけるアルキル部分としては、炭素数1~10、好ましくは1~5、さらに好ましくは1~3、さらに好ましくは1~2、特に好ましくは炭素数1の低級アルキルが挙げられる。すなわち、好ましい低級アルコキシカルボニル基の例としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、及びブトキシカルボニル基等を挙げることができ、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基及びプロポキシカルボニル基がさらに好ましく、メトキシカルボニル基及びエトキシカルボニル基がさらに好ましく、メトキシカルボニル基が特に好ましい。低級アルコキシカルボニル基と水素原子の組み合わせ、特にメトキシカルボニル基と水素原子の組み合わせは、R及びRの組み合わせとして好ましい。
及びRの少なくとも一方として、低級アルケニル基は好ましく、低級アルケニル基としては、炭素数2~10、好ましくは炭素数2~5、さらに好ましくは炭素数2~3、特に好ましくは炭素数2の低級アルケニル基が挙げられる。低級アルケニル基と水素原子の組み合わせ、特にビニル基と水素原子の組み合わせは、R及びRの組み合わせとして好ましい。
及びRの少なくとも一方として、低級アルキニル基は好ましく、低級アルキニル基としては、炭素数2~10,好ましくは炭素数2~5,さらに好ましくは炭素数2~3、特に好ましくは炭素数2の低級アルケニル基が挙げられる。低級アルキニル基と水素原子の組み合わせ、特にエチニル基と水素原子の組み合わせは、R及びRの組み合わせとして好ましい。
及びRの少なくとも一方として、置換アミドは好ましく、置換アミドとしては、1置換のN-置換アミドを挙げることができ、好ましい例として、N-アルキルアミド、N-アミノアルキルアミドを挙げることができる。このようなN-アルキルアミド、N-アミノアルキルアミドとしては、炭素数1~10、好ましくは炭素数1~5、さらに好ましくは炭素数1~3,特に好ましくは炭素数3のものであり、N-アミノアルキルアミドが特に好ましい。置換アミドと水素原子の組み合わせ、特にN-アミノ(C~Cアルキル)アミドと水素原子の組み合わせは、R及びRの組み合わせとして好ましい。
及びRの少なくとも一方として、アミド基は好ましく、アミド基と水素原子の組み合わせは、R及びRの組み合わせとして好ましい。
及びRの少なくとも一方として、シアノ基は好ましく、シアノ基とシアノ基の組み合わせ、及びシアノ基と水素原子の組み合わせは、R及びRの組み合わせとして好ましい。
及びRの少なくとも一方として、水素原子は好ましく、水素原子を少なくとも1個含む組み合わせ、及び水素原子と水素原子の組み合わせは、R及びRの組み合わせとして好ましい。
【0027】
好ましい実施の別な態様において、光連結性核酸類は、塩基部分として次の式V:
式V
【化10】
JP0004712814B2_000011t.gif
(ただし、式Vにおいて、R10は、水素原子又は低級アルキル基であり、
11及びR12の少なくとも一方は、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基、置換アミド基、アミド基、シアノ基及び水素原子からなる群より選択された基を示し、R11及びR12の残りの基は水素原子又はシアノ基を示す)
で表される基を有している。
10としては、水素原子は特に好ましい。
10としては、低級アルキル基は好ましく、低級アルキル基としては、炭素数1~5、好ましくは炭素数1~3、さらに好ましくは炭素数1~2、特に好ましくは炭素数1のものである。このような低級アルキル基としては、メチル基、エチル基及びプロピル基等を挙げることができ、メチル基及びエチル基は好ましく、特にメチル基が好ましい。
11及びR12の少なくとも一方として、カルボキシル基は好ましく、カルボキシル基と水素原子の組み合わせは、R11及びR12の組み合わせとして好ましい。
11及びR12の少なくとも一方として、低級アルコキシカルボニル基は好ましく、低級アルコキシカルボニル基におけるアルキル部分としては、炭素数1~10、好ましくは1~5、さらに好ましくは1~3、さらに好ましくは1~2、特に好ましくは炭素数1の低級アルキルが挙げられる。すなわち、好ましい低級アルコキシカルボニル基の例としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、及びブトキシカルボニル基等を挙げることができ、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基及びプロポキシカルボニル基がさらに好ましく、メトキシカルボニル基及びエトキシカルボニル基がさらに好ましく、メトキシカルボニル基が特に好ましい。低級アルコキシカルボニル基と水素原子の組み合わせ、特にメトキシカルボニル基と水素原子の組み合わせは、R11及びR12の組み合わせとして好ましい。
11及びR12の少なくとも一方として、低級アルケニル基は好ましく、低級アルケニル基としては、炭素数2~10、好ましくは炭素数2~5、さらに好ましくは炭素数2~3、特に好ましくは炭素数2の低級アルケニル基が挙げられる。低級アルケニル基と水素原子の組み合わせ、特にビニル基と水素原子の組み合わせは、R11及びR12の組み合わせとして好ましい。
11及びR12の少なくとも一方として、低級アルキニル基は好ましく、低級アルキニル基としては、炭素数2~10,好ましくは炭素数2~5,さらに好ましくは炭素数2~3、特に好ましくは炭素数2の低級アルケニル基が挙げられる。低級アルキニル基と水素原子の組み合わせ、特にエチニル基と水素原子の組み合わせは、R11及びR12の組み合わせとして好ましい。
11及びR12の少なくとも一方として、置換アミドは好ましく、置換アミドとしては、1置換のN-置換アミドを挙げることができ、好ましい例として、N-アルキルアミド、N-アミノアルキルアミドを挙げることができる。このようなN-アルキルアミド、N-アミノアルキルアミドとしては、炭素数1~10、好ましくは炭素数1~5、さらに好ましくは炭素数1~3,特に好ましくは炭素数3のものであり、N-アミノアルキルアミドが特に好ましい。置換アミドと水素原子の組み合わせ、特にN-アミノ(C~Cアルキル)アミドと水素原子の組み合わせは、R11及びR12の組み合わせとして好ましい。
11及びR12の少なくとも一方として、アミド基は好ましく、アミド基と水素原子の組み合わせは、R11及びR12の組み合わせとして好ましい。
11及びR12の少なくとも一方として、シアノ基は好ましく、シアノ基とシアノ基の組み合わせ、及びシアノ基と水素原子の組み合わせは、R11及びR12の組み合わせとして好ましい。
11及びR12の少なくとも一方として、水素原子は好ましく、水素原子を少なくとも1個含む組み合わせ、及び水素原子と水素原子の組み合わせは、R11及びR12の組み合わせとして好ましい。
【0028】
このような塩基の好適な構造式を以下に例示する。本発明において使用可能な塩基は以下の例示に限定されるものではない。
【化11】
JP0004712814B2_000012t.gif

【0029】
光連結性核酸類は、塩基部分として式Iで表される基を、5’末端又は3’末端に有している。この場合に、被光連結性核酸類は、これに対応して光連結性核酸類と光連結可能であるように、3’末端又は5’末端に、光連結可能な塩基部分として炭素-炭素二重結合を有する塩基を有する。
【0030】
光連結性核酸類の核酸類には、核酸、ペプチド核酸(PNA)が含まれる。核酸には、DNA、RNAが含まれ、これら以外のオリゴヌクレオチドが含まれる。これらは天然又は合成のいずれのものであってもよい。本発明におけるハイブリッド形成による相補的二重鎖を形成可能なものであれば使用することができる。
光連結性核酸類は、通常の核酸の製造方法に準じて製造することができる。例えば、5-置換ビニルウリジンのDMTr体にアミダイド化剤を作用させてアミダイド化し、次いで保護基を切断して、これを通常のDNA合成法によりオリゴヌクレオチドとすることができる。5-置換ビニルシトシン誘導体又は5-置換ビニルウラシル誘導体は、以下に示す具体例の方法によってもよいが、他の通常の有機合成法によっても製造することができる。
【0031】
被光連結性核酸類は、光連結性核酸類と光連結可能な塩基部分として、炭素-炭素二重結合を有する塩基を、3’末端又は5’末端に有している。炭素-炭素二重結合を有する塩基としては、縮合環を形成している炭素-炭素二重結合は好ましくなく、単環式の炭素-炭素二重結合又は環に置換している炭素-炭素二重結合が好ましい。好ましい炭素-炭素二重結合を有する塩基としては、天然のものではシトシン、チミン又はウラシルなどが挙げられる。
【0032】
被光連結性核酸類の核酸類には、核酸、ペプチド核酸(PNA)が含まれる。核酸には、DNA、RNAが含まれ、これら以外のオリゴヌクレオチドが含まれる。これらは天然又は合成のいずれのものであってもよい。本発明におけるハイブリッド形成による相補的二重鎖を形成可能なものであれば使用することができる。
【0033】
被光連結性核酸類の核酸類は、光連結性核酸類と同様に、通常の核酸の製造方法に準じて製造することができる。
【0034】
光連結性核酸類と被光連結性核酸類は、同じ種類の核酸類であってもよく、異なる種類の核酸類であってもよい。
【0035】
光連結性核酸類及び被光連結性核酸類のうちのいずれか一方が、標識部分を有し、
光連結性核酸類及び被光連結性核酸類のうちの標識部分を有さない一方が、あらかじめ基材に固定化されている。
【0036】
標識部分の標識としては、種々の標識を使用することができ、例えば、ビオチン標識、色素標識(蛍光色素標識を含む)、RI標識、酵素標識(発色酵素標識を含む)を使用することができる。本発明で可能になっている強い洗浄条件での洗浄が可能である標識が好ましい。取り扱いの容易性と強い洗浄条件への耐性から、ビオチン標識又は蛍光色素標識が好ましい。ビオチン標識は、さらにアビジン部分を有する種々の標識を使用して、ビオチン-アビジン結合により検出することができる。これらの標識部分の付加は、通常の製造方法によって行うことができる。光連結性核酸類又は被光連結性核酸類は、通常は光連結しない側の末端付近に、標識部分を有することが好ましいが、光連結とハイブリッド形成に望ましくない影響を与えない範囲で、他のいずれの部位に標識部分を有することもできる。
【0037】
光連結性核酸類又は被光連結性核酸類が固定化される基材としては、ビーズ状、基板状などの種々の形態のものを使用可能であるが、DNAチップ(DNAマイクロアレイ)などによる好適な使用のために、基板状の基材を使用することが好ましい。
基材の材料としては、生化学分野の固相担体として使用されるような種々の材質の材料を使用することができる。例えば、ガラス、多孔質ガラスなどの無機物質類、ポリスチレン(PS)などの樹脂類、金などの金属類などが挙げられる。好ましいものとして、アデノシン残基を有する固相担体(オリゴアフィニティーサポート(OAS)など)、アルデヒド修飾ガラスなどが挙げられる。ガラスプレート、CPG、ポリスチレンビーズなどは好ましい。DNAチップの基材として使用される通常の材料は、好適に使用可能である。
【0038】
光連結性核酸類及び被光連結性核酸類のうちの、あらかじめ基材に固定化された一方の核酸類は、基材上に直接に結合して固定化されていてもよいが、良好なハイブリッド形成のためには、リンカー部分を介して基材上に固定化されていることが好ましい。リンカー部分としては、核酸類の化学反応に不活性で、5個以上、好ましくは10個以上の原子を有する、好ましくは直鎖状の分子種であればよい。リンカー部分としては、DNA、RNA、PNAなどの核酸や、ポリエチレングリコール、アルカン類などが好ましい。特にポリエチレングリコールが好ましく、ヘキサ(エチレングリコール)を好適に使用できる。基材に固定化された核酸類を製造する方法としては、核酸類の末端のリン酸基をリンカー部分に結合させて製造することができる。リンカー部分と核酸類を結合させて、次いで基材に結合してもよいし、逆に先に基材とリンカー部分を結合させて、次いでリンカー部分と核酸類とを結合させてもよい。核酸類と結合する位置は、通常は末端のリン酸基を用いるのが好ましいが、これに限定させるものではない。例えば、核酸類の途中の塩基部分の官能基と結合させてもよい。
【0039】
光連結性核酸類と被光連結性核酸類とは、光連結されることによって、特定の塩基配列を有する標的核酸類の塩基配列と相補的な塩基配列の核酸類を生成するように作製される。そして、光連結性核酸類と被光連結性核酸類は、標的核酸類を鋳型としてハイブリッド形成することによって、光連結可能に隣接して配置される。
【0040】
このハイブリッド形成は、通常の温度、pH、塩濃度、緩衝液等の条件下で行うことができるが、ハイブリッド形成と光連結の条件を高い自由度で選択可能とすることにより、より高い特異性、感度(S/N比)による検出を可能としていることは、本発明による利点である。この条件としては例えば、温度、溶媒(溶質)、塩などの種類及び濃度を挙げることができる。
【0041】
ハイブリッド形成の条件として、本発明では、温度は、ハイブリッド形成可能な温度であれば使用することができるが、極めて迅速にハイブリッド形成と光連結の工程を行うためには、20~30℃の温度で、特に室温で行われることが好ましいことを見いだした。
【0042】
また、ハイブリッド形成は、緩衝作用のある塩を含む反応溶液の中で行われることが好ましい。反応溶液のpHが6.5~8.5の範囲、特にpH6.7~7.7の範囲にあることが好ましい。緩衝作用のある塩の濃度が5~250mMの範囲にあることが好ましく、特に10~100mMの範囲に有ることが好ましい。緩衝作用のある塩としては、カコジル酸塩、リン酸塩、トリス塩をあげることができるが、本発明においては、特に、蛍光強度の強度増大の観点から、緩衝作用のある塩が、カコジル酸塩であることが好ましい。上記条件のカコジル酸塩の使用によって、PBS緩衝液などと比較して、蛍光強度を10倍程度にまで高めることができることを見いだしている。また、反応溶液が、水分散性有機溶媒を含むことが好ましく、特に反応の迅速性の観点から、20~60%(体積比)の水分散性有機溶媒を含んでいることが好ましいことがわかった。特に、この水分散性有機溶媒は、アセトニトリルであることが好ましい。また、反応溶液が、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属の塩を含むことが好ましく、高いS/N比の達成のためには、該塩の濃度は標的核酸類の濃度に対して、それぞれ最適値があることを本発明では見いだした。すなわち、これらは条件検討により、この2条件に対して最適化されていることが好ましい。アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属の塩として、例えば塩化ナトリウム及び/又は塩化マグネシウムを含むことが好ましい。
【0043】
光連結性核酸類と被光連結性核酸類との光連結は、光照射による光化学反応により行われる。照射する光としては、反応に必要なエネルギーを有する波長を含むものであればよいが、紫外線が好ましい。波長としては、330nm以上、好ましくは350nm以上、より好ましくは360nm以上の波長を含むものが好ましい。特に好ましい波長としては、366nmが挙げられる。
【0044】
なお、この光連結は、その原理において可逆性を有する。従って、比較的短波長側の光を照射して、開裂させることが可能である。開裂させるときの波長としては、320nm以下、好ましくは310nm以下の波長が好ましい。開裂に特に好ましい波長としては、302nmが挙げられる。図1には示さないが、光連結した核酸類を開裂する工程をさらに行った後に、基材上から遊離した溶液中の標識部分を検出をすることも可能である。このような工程をさらに行えば、本発明の高い特異性と感度とを生かしつつ、多様な検出方法を使用することができる。本発明者らは、この光連結の原理に関して、すでに出願を行っており、特願2000-67519、特願2000-256068、特願2000-382283、特願2001-750に記載の内容は、本願に取り込んで使用することができる。
【0045】
光連結によって標識部分が基材上に固定化された後には、ハイブリッド形成による相補的二重鎖の解離するような洗浄条件で、洗浄を行う。基材上に固定化された標識部分が、途中の共有結合の破壊によって遊離してしまわないような条件であれば、相補的二重鎖の解離作用がどのように強い条件でも使用することができる。不完全な相補性のために光連結しないままに、不完全なハイブリッド形成によって弱く基材上に結合しているような標識部分を、完全に除去するためには、洗浄条件は、相補的二重鎖の解離作用が強いものであったほうがよい。
【0046】
好適な洗浄条件としては、例えば、温度は、80~100℃、好ましくは90~100℃、特に好ましくは95~100℃の範囲の温度を使用することができる。温度は、共有結合を分解しないならば、沸点の値から達成可能な範囲で高いものであるほうがよい。pHは、共有結合を分解しない範囲で特に制限はないが、共有結合の加水分解をもたらしにくいことから中性付近が好ましい。塩の種類及び塩濃度には、操作に不都合な試料の沈殿が生じない範囲で特に制限はなく、一般には適当な濃度の塩(例えば約0.1M NaCl)の存在は、相補的二重鎖の解離を促すために好都合である。また、相補的二重鎖の解離を促進するために、変性剤として、例えば、尿素を添加することができる。さらに、相補的二重鎖の解離を促進するために、界面活性剤として、例えば、ドデシル硫酸ナトリウムを添加することができる。その他、相補的二重鎖の解離に寄与するとして知られる条件を使用することができる。
【0047】
洗浄の後に行われる標識部分の検出は、それぞれの標識の原理に応じた通常の方法を使用して行うことができる。例えば、RI標識に対しては、オートラジオグラフィーを行うことができ、あるいは蛍光色素標識に対しては、レーザースキャナでの読み取りが可能である。また、ビオチン標識に対しては、アビジンを有する別な標識を用意して、アビジン-ビオチン結合により新しい標識を付した後に、その標識の原理に応じた通常の方法を使用することができる。
【0048】
また、光連結を一度だけ使用して標識部分を固定化する態様について説明をしたが、光連結を複数回使用して標識部分を固定化する実施の態様(該態様に使用する核酸類セット、及びそれによる検出の方法)もまた、本発明の範囲に含まれる。例えば、標識部分を有する核酸類から、基材に固定化された核酸類までの間に、1個以上の核酸類の断片がハイブリッド形成と光連結により連結される態様も本発明によって可能である。
本発明の実施を実施例によって以下に詳細に説明する。特に明示的な記載のない実験操作は、当業者の行う通常の条件下(例えば、大気圧下、室温)において行った。

【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の実施の一態様の流れを示した説明図である。
【図2】RNAを鋳型とした核酸の光連結の説明図である。
【図3】RNAを鋳型とした核酸の光連結を示すHPLCチャートである。
【図4】本発明によるRNAの点変異の検出結果である。
【図5】核酸の光連結の可逆性を示すHPLCチャートである。
【図6】核酸の光連結の可逆性を示すHPLCチャートである。
【図7】本発明によるRNAの点変異の検出結果である。
【図8】本発明の別な実施の一態様を示した説明図である。
【図9】本発明によるSNPsの検出の一態様を示した説明図である。
【図10】本発明の光連結性核酸類の調整の一例を示した説明図である。
【図11】本発明によるSNPsの検出結果である。
【図12】アセトニトリルの影響を示す実験結果である。
【図13】NaCl濃度の影響を示す実験結果である。
【図14】標的核酸類の濃度に対する最適NaCl濃度を示す実験結果である。
【図15】MgCl濃度の影響を示す実験結果である。
【図16】本発明による各種一塩基多型に対する検出結果である。
【図17】本発明による各種一塩基多型に対する検出のS/N比である。
【図18】ウラシル誘導体を使用した可逆的光連結を示す説明図である。
【図19】塩基部分としてシトシン誘導体を有するDNAの合成経路を例示する説明図である。
【図20】シトシン誘導体を用いて可逆的な光連結が可能であることを示す実験結果である。
【図21】塩基部分としてグアニン誘導体を有するDNAの合成経路を例示する説明図である。
【図22】塩基部分としてグアニン誘導体を有するDNAの合成経路を例示する説明図である。
【図23】グアニン誘導体を用いて光連結が可能であることを示す実験結果である。
【図24】グアニン誘導体を用いて光連結した生成物は、光開裂が可能であることを示す実験結果である。
【図25】塩基部分としてアデニン誘導体を有するDNAの合成経路を例示する説明図である。
【図26】塩基部分としてアデニン誘導体を有するDNAの合成経路を例示する説明図である。
【図27】アデニン誘導体を用いて光連結が可能であることを示す実験結果である。
【図28】アデニン誘導体を用いて光連結が可能であることを示す実験結果である。
【図29】アデニン誘導体を用いて光連結した生成物は、光開裂が可能であることを示す実験結果である。
【図30】7-カルボキシビニル-7-デアザ-2’-デオキシアデノシンのUV吸光特性を示す実験結果である。

【実施例1】
【0050】
RNAを標的とした実験を以下のように行った。
[光連結性オリゴヌクレオチドの合成]
5-カルボキシビニル-2’-デオキシウリジン(CVU)を含むODN、ODN1(CVU)5’-d(CVUGCGTG)-3’を、CVUのシアノエチルホスホラミダイトを使用して、通常のDNA合成によって合成した。ODN1(CVU)を、ヌクレオシド組成およびMALDI-TOF-MS (calcd. 1876.3381 for [M-H]-; found 1876.3477)によって同定した。
【0051】
[ODN1(CVU)によるRNA鋳型指向型光連結]
ODN1(CVU)によるRNA鋳型指向型光連結の実行可能性を次のように確認した。ODN1(CVU)およびODN(T)5’-d(TGTGCT)-3’に、RNA(A) 5’-r(CACGCAAGCACA)-3’ の存在下、366nmで30分間照射したときに(図2)、98%の収率でODN(CVU-T)のピークが出現することを、ODN(CVU)およびODN(T)の消失で、HPLCによって確認した(図3)。MALDI-TOF-MSは、HPLC精製から得られた単離ODN(CVU-T)がODN(CVU)およびODN(T)の光連結生成物であることを示している (calcd. 3677.51 for [M+H]+;found 3677.82)。ODN(CVU)およびODN(T)に、ODN(A) 5’-d(CACGCAAGCACA)-3’の存在下、366nmで30分間照射したときに、74%の収率でODN(CVU-T)のピークが出現することをHPLCで確認した。他方で、RNA鋳型を光連結に使用したときに、3’末端Cが光励起したCVUと反応して、光連結されたODN(CVU-C)を3’末端Tと同じくらい効率よく生成する。
【0052】
[光可逆性の確認]
連結した生成物の光可逆性を確認するために、光連結ODN(CVU-T)に312nmで照射を行って試験した。単離したODN(CVU-T)に312nmで4分間の照射をしたときに、49%収率でのODN1(CVU)とODN(T)のピークの出現を、ODN(CVU-T)の消失とともにHPLCによって確認した。従って、CVUを5’末端に含むODNは光可逆性を有している。
【0053】
[RNA点変異の検出]
RNA点変異の検出には、DNAチップ上に共有結合して配置されたODNの鋳型指向型光連結を利用した(図1)。RNA鋳型指向型光連結は、DNAチップ技術に適したプラットフォームに組み込んで使用可能であることを実証するために、CVUを含むアミノ標識ODN、ODN2(CVU) 5’-d(CVUGCGTG)-SSSS-NH-3’(ただし、Sはヘキサ(エチレングリコール)リンカーフラグメントに対応する)を、アルデヒド修飾ガラス表面上に付加することによって、DNAチップを構築した。
DNAチップ上のODN2(CVU)によってRNA鋳型指向型光連結の利用可能性を確認した。2μM標的RNA(A)とビオチン標識ODN(T)、5’-ビオチン-TGTGCT-3’をスポットして、50mMカコジル酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)および100mM塩化ナトリウム中で、366nmで10分間照射した。脱イオン水で98℃5分間洗浄した後に、ストレプトアビジン-Cy3コンジュゲートのPBS溶液を表面に加えて、PBS緩衝液で二回洗浄した。蛍光シグナルはマイクロアレイスキャナを使用して検出した。図4に示したように、完全に相補鎖形成をした場合に、光連結生成物の強い蛍光シグナルを検出した。配列識別の一般性を確かめるために、種々の位置でミスマッチを持つ5つの標的RNAを構築した。その結果、RNAの場合に第9番目の位置でのシングルミスマッチが、ほとんど光連結生成物を生じず、測定された蛍光シグナルは完全な相補性がある場合と比較して33分の1であった(表1)。次に、第9番目の位置での1個の塩基を変化させた(A、U、GまたはC)4つの非常に類似した標的RNAのセットを構築した。ほとんどのミスマッチは、正しくマッチした場合と比較して、相対的に10%またはそれより小さい蛍光シグナルを生じた。
以上から、CVUによるRNA鋳型指向型光連結を実証した。5’末端にCVUを含むODNに、鋳型RNAの存在下で、3’末端にピリミジン塩基を含むODNとともに光照射すると、全く副生成物形成が見られずに、効率よく光連結が起こった。さらに、種々の位置でのミスマッチは、RNA鋳型指向型光連結に基づくDNAチップ分析を使用することによって、良好に区別可能である。従って、この系は、RNA配列の特異的な検出に広範に使用可能である。
【0054】
[ODNの光連結のHPLCによる検出]
ODN1(CVU)およびODN(T)(各20μM、鎖濃度(strand concn))を含む反応混合物(全体積60μL)に、50mMカコジン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)および100mM塩化ナトリウム中で鋳型RNA(A)(24μM、鎖濃度)の存在下で、0℃で30分間、25Wトランスイルミネーター(366nm)で照射した。照射の後に、光反応の進行を、Cosmosil5C18ARカラム(4.6×150mm、pH7.0、30分間で6%~10%アセトニトリルの直線勾配、流速0.5mL/分、50mMギ酸アンモニウム溶媒混合物での溶出)により、HPLCで検出した。
【0055】
[オリゴヌクレオチドの調整]
ODNは、Applied Biosystems 3400DNA合成装置を使用して、通常のホスホラミダイト法によって合成した。結合効率は、トリチルモニターでモニターした。CVUのシアノエチルホスホラミダイトの結合効率は、97%収率であった。CVUのシアノエチルホスホラミダイトの結合時間は、999秒であった。これらを、28%アンモニアで4時間65℃で保温することにより脱保護し、逆相HPLCによってChemcobond 5-ODS-H カラム(4.6×150mm)で精製した;溶出は、3~20%アセトニトリルを含む0.05Mギ酸アンモニウムで、直線勾配(30分間)、流速1.0mL/分、30℃で行った。オリゴヌクレオチドの精製は、MALDI-TOF-MS分析によって確認した。
【0056】
[光連結生成物の光開裂のHPLCによるモニター]
光連結したODN(CVU-T)(20μM、鎖濃度)を含む50mMカコジン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)および100mM塩化ナトリウムの溶液(全体積60μL)に、25℃で4分間、15Wトランスイルミネーター(312nm)で照射した。照射後に、光反応の進行を、Cosmosil 5C18ARカラム(4.6×150mm、50mMギ酸アンモニウム溶媒混合物による溶出、流速0.8mL/分での30分間の6%~12%アセトニトリル直線勾配)でのHPLCにより、モニターした(図5)。ODN1’(CVU)は、ODN1(CVU)のシス異性体であった。
光連結したODN(CVU)(20μM、鎖濃度)を含む50mMカコジン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)および100mM塩化ナトリウムの溶液(全体積60μL)に、25℃で2分間、15Wトランスイルミネーター(312nm)で照射した。照射後に、光反応の進行を、Cosmosil 5C18ARカラム(4.6×150mm、50mMギ酸アンモニウム溶媒混合物による溶出、流速0.5mL/分での30分間の6%~11%アセトニトリル直線勾配)でのHPLCにより、モニターした(図6)。
【0057】
[DNAプローブ固定化]
CVUを含むアミノ標識ODNプローブを、100mMカコジン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)中で2×10Mの濃度で希釈した。スポッティングを、標準マイクロピペットから5μLずつ使用して行った。CVUを含むアミノ標識ODNプローブを、デシケータ内部で室温下で12時間かけて表面へ結合させた。プローブの固定化の後に、ガラス表面を0.1%SDSと脱イオン水で洗浄した。この表面をNaBH(3.75mg)、PBS(1.5mL)、及びエタノール(375μL)の溶液で5分間、不活性化した。次にこの表面を脱イオン水で洗浄して乾燥した。
【0058】
[DNAチップ上でのRNA鋳型指向型光連結]
50mMカコジン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)と100mM塩化ナトリウム中の2μM標的RNA(A)とビオチン標識ODN(T)の溶液(5μL)をスポットしたガラスチップに、366nmで10分間照射した。98℃の脱イオン水で5分間洗浄した後に、ストレプトアビジン-Cy3 コンジュゲート(20μg/mL)のPBS溶液を、表面に添加して、PBS緩衝液で二回洗浄した。蛍光測定は、励起波長532nmのレーザーを備えたマイクロアレイスキャナCRBIO IIe(日立)を使用して行った。次に、第6番目の位置で1塩基を変えた(A、U、GまたはC)4つの非常に関連した標的RNAのセットを構築した(表2)。ほとんどのミスマッチでは、正しくマッチした場合と比較して、相対的蛍光シグナルが8%またはそれよりも低くなった(図7)。
【実施例2】
【0059】
DNAを標的とした実験を以下のように行った。
[プローブODNの固定化]
アルデヒド処理されたマイクロアレイスライド(Nunc社製)に対してアミン末端及び光応答性塩基を有するプローブODNを次の手順で固定化した。
1. 緩衝液(リン酸ナトリウム緩衝液 pH8.5、0.01%SDS)にプローブODNが0.2μg/μlとなるように調整した。
2. この溶液10μlを滴下して、室温で24時間乾燥させて固定した。
3. 固定後、室温で0.15%SDSで2回、超純水で2回洗浄した。
4. NaBHのPBS/エタノール溶液を滴下した。
5. 超純水で洗浄した。
この手順によって、1.5~1.8×1011/cmの密度で固定することができた。
【0060】
[DNAチップ上での光連結]
DNAチップ上での光連結を図8に示すような態様となるように行った。ODN P1は、ヘキサエチレングリコール(Hexaethyleneglycol:S)を介して基材に固定化されているオリゴヌクレオチドであり、光連結性の塩基部分(CVU)を有している。ODN S35は、標識部分として末端にビオチン(Biotin:B)を有するオリゴヌクレオチドであり、被光連結性の塩基部分(図ではC)を有している。図8では、このODN P1とODN S35とが、標的となるオリゴヌクレオチド(Template ODN)を鋳型とするハイブリッド形成によって、光連結可能な状態に隣接して配置されている。実験は、ODN S35(2μM)、template-ODN(2μM)、Nacaco.(50mM)、NaCl(25mM)の条件で、室温でハイブリッド形成をすることにより行った。光連結は、366nmの波長を10分間照射することにより行った。
上記の鋳型ODNのXX~XX部分について、ODN P1に対応する相補的な配列から、1塩基置換、2塩基置換、3塩基置換をした33個の配列に対してこのような光連結を行って標識部分の検出を行ったところ、非常に高い特異性と感度(S/N比)で完全な相補配列を識別できることがわかった。
また、このハイブリッド形成の温度を、0℃、10℃、室温と変えて最適な温度を探索したところ、室温が最も適していることがわかった。
【0061】
[DNAチップ上での遺伝子多型(SNPs)検出]
ガン抑制遺伝子p53の多型部を標的として、DNAチップ上での遺伝子多型(SNPs)検出を行った。図9はその説明図である。左側に示すプローブA、プローブC、プローブG、プローブTは、それぞれ一端を基板に固定され、一端に光連結性の塩基部分(CVU)を有し、光連結性の塩基部分から3番目の塩基がそれぞれA、C、G、Tと異なっている。これらのプローブは、図10に詳細を示したように調整した。この固定化された各プローブに対して、標的DNA(target DNA)(10nM)、ビオチン-DNA(Biotin-DNA)(1μM)を、室温においてアセトニトリルを含む反応溶液中でハイブリッド形成させて、366nmの波長で20分間の照射を行うことにより、光連結を行った。次にビオチン部分に蛍光アビジンを結合させ、スキャナにより検出を行った。
この結果、極めて高いS/N比で、この一塩基置換を検出することができた。この結果を図11に示す。蛍光強度のグラフからわかるように、プローブC、プローブG、プローブTに対するプローブAの蛍光強度は、10~10倍の値となっている。
【0062】
[反応溶媒へのアセトニトリルの添加効果の検討]
ハイブリッド形成の反応溶媒に対して、アセトニトリルを添加することの効果を検討して、図12に示す結果を得た。時間と蛍光強度のグラフからわかるように、機構の詳細は不明であるが、アセトニトリルの添加が多いほど、反応時間を短縮する効果がある。すなわち、25~50%(体積比)のアセトニトリルの添加は、反応時間を1/2~1/5程度に短縮しており、アセトニトリル0~5%では不可能な20~30分程度の所要時間で、十分な蛍光強度での検出を可能としている。
【0063】
[NaCl濃度の最適化の検討]
図13に示すようにNaCl濃度の最適化の検討を行った。さらに広範囲で同様に検討を行い、また標的核酸類(検出対象ODN)の濃度も変化させて、この2条件を組み合わせた変化に対する最適化の検討を行った。この結果を図14に示す。これによって、ハイブリッド形成での塩濃度には最適な濃度が存在すること、この最適な濃度は標的核酸類(検出対象ODN)の濃度に対応して変化すること、標的核酸類(検出対象ODN)の濃度が大きいほど最適な塩濃度は減少する傾向にあることがわかった。図14では、標的核酸類(検出対象ODN)濃度100nMの場合には、最適な塩濃度(極大値)は100mMを中心とする80~150mMの範囲の間に存在し、標的核酸類(検出対象ODN)濃度10nMの場合には、最適な塩濃度(極大値)は500mMを中心とする400~700mMの間に存在している。
【0064】
[MgCl濃度の最適化の検討]
MgCl濃度についても最適化の検討を行った。この結果を図15に示す。グラフは、標的ODN濃度100nMの実験結果を示している。この場合には2~6mMの間に最適濃度(極大値)が存在している。また、このMgCl濃度についても標的核酸類(検出対象ODN)の濃度変化に対する最適化を行った。
【0065】
[最適条件による多型の識別]
最適条件を使用して、全て(4種)の塩基への一塩基多型および欠失に対して、識別する実験を行った。前述のプローブA、プローブC、プローブG、プローブT、およびプローブX(一塩基部分の欠失したプローブ)を使用し、さらに前述の標的ODNについても対応する多型を有する相補的塩基配列を使用して、この組み合わせに対して実験を行った。標的ODN(Target ODN)(100nM)、NaCl(100mM)、MgCl(5mM)の条件を使用した。この結果を図16に示す。図16からわかるように、あらゆるタイプの一塩基置換および欠失による多型について、極めて明瞭に多型を識別することができた。図17に、この結果を改めてS/N比として整理した。どの多型についても、10を超えるS/N比で多型が明瞭に識別可能であることが示された。
【実施例3】
【0066】
本発明で使用される塩基によって、DNAの可逆的光連結が可能であることを確認するために、以下の実験を行った。
図18は、ウラシル誘導体を塩基部分として使用することによって可逆的光連結が可能であること(図18の上段)を示す説明図である。図18の上段の左側にあるように、鋳型となる12塩基長のDNA鎖(Template)の存在下で、3’末端にピリミジン塩基を有する6塩基長のDNA鎖(3’Py-DNA)と5’末端にウラシル誘導体(VinylU)を有する6塩基長のDNA鎖(U-DNA)とに、366nmにて光照射することによって光連結して(右方向への矢印の反応)、図18の上段の左側にあるように3’Py-DNAのPyとU-DNAのUとが連結した12塩基長のDNA鎖が生じる。この図18の上段の右側にある12塩基長のDNA鎖に302nmにて光照射することによって光開裂して(左方向への矢印の反応)、図18の上段の左側にあるように6塩基長のDNA鎖が再び生じる。このような可逆的光連結は、図18の下段の左側の構造式の塩基(ウラシル誘導体)を有するにおいて好適に可能であるが、これを図18の下段の右側の構造式の塩基(シトシン誘導体)を使用した場合にも好適に可能であることを、以下の実験によって確認した。
この実験に塩基部分として使用するシトシン誘導体は公知の方法によって合成可能であるが、以下の実験では、図19に示す経路によって塩基部分としてシトシン誘導体を有するDNAを合成して使用した。
図20に示すように、このようにして得られたシトシン誘導体を用いて、可逆的な光連結が可能である。
図20の上段の矢印左側にあるように、鋳型となる12塩基長のDNA鎖(Template)の存在下で、シトシン誘導体(VinylC)を5’末端に有する6塩基長のDNA鎖(C-DNA)と、放射性同位体である32Pを5’末端に有しチミン(T)を3’末端に有する6塩基長のDNA鎖(3’T-DNA)とに、366nmにて3時間の光照射(UV照射)をすることによって光連結して(右方向への矢印の反応)、図20の上段の左側にあるように3’T-DNAのTとC-DNAのCとが連結した12塩基長のDNA鎖が生じた。この図20の上段の右側にある12塩基長のDNA鎖に302nmにて1時間の光照射(UV照射)をすることによって光開裂して(左方向への矢印の反応)、図20の上段の左側にあるように6塩基長のDNA鎖が再び生じた。
このような結果が3’T-DNA、C-DNA、及びTemplateの存在、及び366nm、302nm、及び366nmのUV照射操作の存在によって生じたことを明確にするために、それぞれの存在の有無(+:有及び-:無)の組み合わせを変えて得られた生成物を各レーンに分けて電気泳動しオートラジオグラフィを行った。図20の中段にはこの組み合わせを示し、図20の下段にはこのようにして得られたオートラジオグラムを示す。レーン1及び2は、比較のための12塩基長及び6塩基長のDNAのみをそれぞれ流したレーンである。図20の下段のレーン番号3~8は、それぞれ図20の中段の3~8の番号を付された組み合わせに対応している。レーン6とレーン3~5の対比から、光連結生成物(12塩基長のDNA鎖:12mer)が生じるためには、3’T-DNA、C-DNA、及びTemplateと366nmの光照射の4要素が必要であることが示されている。またレーン6とレーン7の対比から、いったん生じた光連結生成物(12塩基長のDNA鎖:12mer)は、302nmの光照射によって再び6塩基長のDNA鎖(6mer)に開裂することが示されている。さらにこのように開裂して生じた6塩基長のDNA鎖(6mer)に366nmの光照射を行えば、再び12塩基長のDNA鎖(12mer)が生成することが示されている。
すなわち、塩基部分としてシトシン誘導体を使用して、可逆的な光連結が可能であることが示されている。
【実施例4】
【0067】
本発明で使用される塩基によって、DNAの可逆的光連結が可能であることを確認するために、さらに以下の実験を行った。
本発明で使用される塩基部分として、ピリミジン塩基誘導体(すなわち、ウラシル誘導体、チミン誘導体、及びシトシン誘導体)を使用した場合には、複素環構造を改変することなく、光連結性の塩基部分を得ることができた。より自由な可逆的光連結の実現のためには、プリン塩基誘導体を使用して、光連結性の塩基部分を得ることが必要であったが、これは極めて困難であった。本発明者等は、独自の試行錯誤の結果、プリン塩基の複素環構造を改変することによって、本発明における塩基部分として使用可能な、プリン塩基誘導体(すなわち、グアニン誘導体、及びアデニン誘導体)を得ることに成功した。このプリン塩基の複素環構造の改変は、7-デアザ(7-deaza)を特徴とするものである。
図21及び図22に、本発明における塩基部分として使用可能なグアニン誘導体の構造と、塩基部分としてグアニン誘導体を有するDNAの合成経路を例示する。本発明はこれらの例示に限定されるものではない。本発明における塩基部分として使用可能なグアニン誘導体を有するDNAは、公知の方法によっても製造することができる。
図23には、このようにして得られたグアニン誘導体を5’末端に有する6塩基長のDNA鎖(ZVCG-DNA:ODN2)と3’末端にTを有する6塩基長のDNA鎖(ODN1)が、鋳型(template)の存在下で、366nmで2時間、好ましくは5時間の光照射によって光連結して12塩基長のDNA鎖(ODN3)を生成することが、クロマトグラフィーの結果によって示されている。
図24には、図23のようにして得られた12塩基長のDNA鎖(ODN3)が、312nmで15分間の光照射によって光開裂して再び6塩基長のDNA鎖(ODN1及びODN2)を生成することが示されている。
すなわち、塩基部分としてグアニン誘導体を使用して、可逆的な光連結が可能であることが示されている。
【実施例5】
【0068】
本発明で使用される塩基によって、DNAの可逆的光連結が可能であることを確認するために、さらに以下の実験を行った。
本発明者等は、独自の試行錯誤の結果、プリン塩基の複素環構造を改変することによって、本発明における塩基部分として使用可能な、プリン塩基誘導体(すなわち、グアニン誘導体、及びアデニン誘導体)を得ることに成功した。このプリン塩基の複素環構造の改変は、7-デアザ(7-deaza)を特徴とするものである。
図25及び図26に、本発明における塩基部分として使用可能なアデニン誘導体の構造と、塩基部分としてアデニン誘導体を有するDNAの合成経路を例示する。本発明はこれらの例示に限定されるものではない。本発明における塩基部分として使用可能なアデニン誘導体を有するDNAは、公知の方法によっても製造することができる。
図27には、このようにして得られたアデニン誘導体を5’末端に有する6塩基長のDNA鎖(ZVAA-DNA:ODN4)と3’末端にTを有する6塩基長のDNA鎖(ODN1)が、鋳型(template)の存在下で、366nmで5分間、好ましくは15分間の光照射によって光連結して12塩基長のDNA鎖(ODN5)を生成することが、クロマトグラフィーの結果によって示されている。
図28には、このようにして得られたアデニン誘導体を5’末端に有する6塩基長のDNA鎖(ZVCA-DNA:ODN6)と3’末端にTを有する6塩基長のDNA鎖(ODN1)が、鋳型(template)の存在下で、366nmで1分間、好ましくは5分間の光照射によって光連結して12塩基長のDNA鎖(ODN7)を生成することが、クロマトグラフィーの結果によって示されている。
図29には、図28のようにして得られた12塩基長のDNA鎖(ODN7)が、312nmで15分間の光照射によって光開裂して再び6塩基長のDNA鎖(ODN1及びODN6)を生成することが示されている。
すなわち、塩基部分としてアデニン誘導体を使用して、可逆的な光連結が可能であることが示されている。
図30には、塩基部分として特に好適なアデニン誘導体を有するデオキシヌクレオシド(ZVCA)である、7-カルボキシビニル-7-デアザ-2’-デオキシアデノシンのUV吸光特性を示す。
【0069】
[図表の説明]
図1は、DNAチップ上でのRNA点変異の検出の戦略を示している。
図2は、CVUによるODNのRNA鋳型指向型可逆的光連結を示している。
図3は、鋳型RNA(A)の存在下で、照射を受けたODN1(CVU)およびODN(T)のHPLC分析を示している。照射前(a);366nmでの30分間照射(b)、収率98%。
図4は、マッチした及びシングルミスマッチの標的RNA上での光連結生成物について、マイクロアレイスキャナで得られた蛍光強度(上)とイメージ(下)を示している。
図5は、照射したODN(CVU-T)のHPLC分析を示している。照射前(a); 312nmで4分間照射(b)。
図6は、照射したODN1(CVU)のHPLC分析を示している。照射前(a); 312nmで2分間照射(b)。
図7は、ODN2(CVU)の光連結生成物に対する蛍光強度(上)及びイメージ(下)を示している。
図8は、DNAチップ上での光連結を示している。
図9は、DNAチップ上での遺伝子多型(SNPs)検出を示している。
図10は、プローブODNの調整を示している。
図11は、高いS/N比での一塩基置換の検出を示している。
図12は、反応溶媒へのアセトニトリルの添加効果を示している。
図13は、NaCl濃度の最適化を示している。
図14は、標的核酸類(検出対象ODN)の濃度と塩濃度の2条件を組み合わせた最適化を示している。
図15は、MgCl濃度の最適化を示している。
図16は、4種の塩基への一塩基多型および欠失に対する識別を示している。
図17は、4種の塩基への一塩基多型および欠失に対する識別のS/N比を示している。
図18は、ウラシル誘導体を使用した可逆的光連結を示す説明図である。
図19は、塩基部分としてシトシン誘導体を有するDNAの合成経路を例示する説明図である。
図20は、シトシン誘導体を用いて可逆的な光連結が可能であることを示す実験結果である。
図21は、塩基部分としてグアニン誘導体を有するDNAの合成経路を例示する説明図である。
図22は、塩基部分としてグアニン誘導体を有するDNAの合成経路を例示する説明図である。
図23は、グアニン誘導体を用いて光連結が可能であることを示す実験結果である。
図24は、グアニン誘導体を用いて光連結した生成物は、光開裂が可能であることを示す実験結果である。
図25は、塩基部分としてアデニン誘導体を有するDNAの合成経路を例示する説明図である。
図26は、塩基部分としてアデニン誘導体を有するDNAの合成経路を例示する説明図である。
図27は、アデニン誘導体を用いて光連結が可能であることを示す実験結果である。
図28は、アデニン誘導体を用いて光連結が可能であることを示す実験結果である。
図29は、アデニン誘導体を用いて光連結した生成物は、光開裂が可能であることを示す実験結果である。
図30は、7-カルボキシビニル-7-デアザ-2’-デオキシアデノシンのUV吸光特性を示す実験結果である。
【0070】
表1は、単一のヌクレオチド位置で異なる8つのRNA標的に対して正しく塩基対形成した、ODN2(CVU)の光連結生成物に正規化された蛍光強度を示している。[a]:下線の付いた文字はミスマッチした塩基を示す。 [b]:各実験は少なくとも4回ずつ行った。
【0071】
表1:点変異させた標的(Target)RNAの蛍光強度(Fluorescence Intensity)の比較
【表1】
JP0004712814B2_000013t.gif

【0072】
表2は、ODN2(CVU)の光連結生成物に対して正規化された蛍光強度を示している。[a] 下線付きの文字はミスマッチ塩基を示す。 [b] 各実験は少なくとも4回行った。
【0073】
表2:点変異させた標的(Target)RNAの蛍光強度(Fluorescence Intensity)の比較
【表2】
JP0004712814B2_000014t.gif
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図5】
3
【図6】
4
【図8】
5
【図9】
6
【図10】
7
【図14】
8
【図17】
9
【図18】
10
【図19】
11
【図20】
12
【図21】
13
【図22】
14
【図23】
15
【図24】
16
【図25】
17
【図26】
18
【図27】
19
【図28】
20
【図29】
21
【図30】
22
【図4】
23
【図7】
24
【図11】
25
【図12】
26
【図13】
27
【図15】
28
【図16】
29