TOP > 国内特許検索 > カーボンナノホーン担持体とカーボンナノチューブの合成方法 > 明細書

明細書 :カーボンナノホーン担持体とカーボンナノチューブの合成方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5106123号 (P5106123)
登録日 平成24年10月12日(2012.10.12)
発行日 平成24年12月26日(2012.12.26)
発明の名称または考案の名称 カーボンナノホーン担持体とカーボンナノチューブの合成方法
国際特許分類 C01B  31/02        (2006.01)
FI C01B 31/02 101F
請求項の数または発明の数 15
全頁数 11
出願番号 特願2007-556855 (P2007-556855)
出願日 平成19年1月30日(2007.1.30)
国際出願番号 PCT/JP2007/051438
国際公開番号 WO2007/088829
国際公開日 平成19年8月9日(2007.8.9)
優先権出願番号 2006023800
優先日 平成18年1月31日(2006.1.31)
優先権主張国 日本国(JP)
審査請求日 平成21年11月30日(2009.11.30)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】503360115
【氏名又は名称】独立行政法人科学技術振興機構
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
発明者または考案者 【氏名】飯島 澄男
【氏名】湯田坂 雅子
【氏名】宮脇 仁
個別代理人の代理人 【識別番号】100093230、【弁理士】、【氏名又は名称】西澤 利夫
審査官 【審査官】鮎沢 輝万
参考文献・文献 特開2003-277029(JP,A)
特開2001-064004(JP,A)
国際公開第2004/087570(WO,A1)
国際公開第2004/106234(WO,A1)
特開2003-025297(JP,A)
特開2004-059409(JP,A)
調査した分野 C01B 31/00-31/36
特許請求の範囲 【請求項1】
カーボンナノチューブ生成用の触媒金属もしくはその化合物がカーボンナノホーンに内包もしくはカーボンナノホーンの外壁に担持されていることを特徴とする化学気相堆積法によるカーボンナノチューブ生成用のカーボンナノホーン担持体。
【請求項2】
触媒金属もしくはその化合物は、Fe、Ni、Co、Pt、Mo、W、Mgおよびこれらの合金並びにこれらの化合物のうちの1種または2種以上であることを特徴とする請求項1のカーボンナノホーン担持体。
【請求項3】
化合物が無機酸塩、有機酸塩、錯体および有機金属化合物のいずれかの形態であることを特徴とする請求項2のカーボンナノホーン担持体。
【請求項4】
カーボンナノホーンは、側部および頂部の少なくともいずれかに開孔を有していることを特徴とする請求項1から3のいずれかのカーボンナノホーン担持体。
【請求項5】
カーボンナノチューブ生成用の触媒金属もしくはその化合物とカーボンナノチューブ炭素源化合物とがカーボンナノホーンに内包もしくはカーボンナノホーンの外壁に担持されていることを特徴とする化学気相堆積法によるカーボンナノチューブ生成用のカーボンナノホーン担持体。
【請求項6】
触媒金属もしくはその化合物は、Fe、Ni、Co、Pt、Mo、W、Mgおよびこれらの合金並びにこれらの化合物のうちの1種または2種以上であることを特徴とする請求項5のカーボンナノホーン担持体。
【請求項7】
化合物が無機酸塩、有機酸塩、錯体および有機金属化合物のいずれかの形態であることを特徴とする請求項6のカーボンナノホーン担持体。
【請求項8】
炭素源化合物は、フラーレン、フタロシアニンおよび低蒸気圧炭素化合物のうちの1種または2種以上であることを特徴とする請求項5から7のいずれかのカーボンナノホーン担持体。
【請求項9】
カーボンナノホーンは、側部および頂部の少なくともいずれかに開孔を有していることを特徴とする請求項5から8のうちのいずれかのカーボンナノホーン担持体。
【請求項10】
請求項1から4のいずれかのカーボンナノホーン担持体の存在下に、炭素源化合物を用いて、不活性ガスもしくは不活性ガスと水素との混合ガス雰囲気中において、500~1200℃の温度範囲で化学気相堆積反応させてカーボンナノチューブを生成させることを特徴とするカーボンナノチューブの合成方法。
【請求項11】
請求項5から9のいずれかのカーボンナノホーン担持体の存在下に、不活性ガスもしくは不活性ガスと水素との混合ガス雰囲気中において、500~1200℃の温度範囲で化学気相堆積反応させてカーボンナノチューブを生成させることを特徴とするカーボンナノチューブの合成方法。
【請求項12】
炭素源化合物を共存させることを特徴とする請求項11のカーボンナノチューブの合成方法。
【請求項13】
カーボンナノホーンに内包もしくは外壁に担持させる炭素源化合物の形態を異ならせることにより、得られるカーボンナノチューブの長さを制御することを特徴とする請求項11または12のカーボンナノチューブの合成方法。
【請求項14】
炭素源化合物の形態が固形であることを特徴とする請求項13のカーボンナノチューブの合成方法。
【請求項15】
触媒金属あるいはその化合物の種類を異ならせることにより、得られるカーボンナノチューブの層数を制御することを特徴とする請求項10から14のいずれかのカーボンナノチューブの合成方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、カーボンナノチューブの新しい合成法を可能とする触媒担持カーボンナノホーン(NHs)とこれを用いたカーボンナノチューブ(NT)の合成方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、カーボンナノチューブ(NT)の化学気相堆積法:CVD法による作製においては、Fe、Ni、Co、Pt、W、Mo等の金属触媒担持体としてSi、SiO、MgO、Alなどが用いられている。また、炭素源としては、メタン、エタン、アセチレン、ベンゼン、アルコール等の有機物ガスあるいはCOガス等が用いられている。これらの触媒の存在下に、炭素源化合物を用いて高温加熱し、CVD反応によって単層カーボンナノチューブ(SWNT)を合成している。
【0003】
しかしながら、この従来の方法においては、触媒担持体が炭素以外の無機物であったため(たとえば特許文献1および2を参照)、ナノチューブ生成後、担持体の除去が必要であった。このため、カーボンナノチューブの回収精製には負担となって実用上の大きな問題となっていた。
【0004】
また、従来のCVD法においてはカーボンナノチューブの長さを制御することが難しいという問題があった。

【特許文献1】特表2005-532976号公報
【特許文献2】特開2005-126323号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、以上のとおりの背景から、従来の問題点を解消し、非炭素系の担体を使用することなく、カーボンナノチューブの回収精製が容易であって、その長さの制御も可能とされ、カーボンナノチューブ合成のための新しい技術手段を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するための手段として、以下のことを特徴としている。
【0007】
第1:カーボンナノチューブ生成用の触媒金属もしくはその化合物がカーボンナノホーンに内包もしくはカーボンナノホーンの外壁に担持されていることを特徴とする化学気相堆積法によるカーボンナノチューブ生成用のカーボンナノホーン担持体。
【0008】
第2:触媒金属もしくはその化合物は、Fe、Ni、Co、Pt、Mo、W、Mgおよびこれらの合金並びにこれらの化合物のうちの1種または2種以上であることを特徴とする上記第1のカーボンナノホーン担持体。
【0009】
第3:化合物が無機酸塩、有機酸塩、錯体および有機金属化合物のいずれかの形態であることを特徴とする上記第2のカーボンナノホーン担持体。
【0010】
第4:カーボンナノホーンは、側部および頂部の少なくともいずれかに開孔を有していることを特徴とする上記第1から第3のいずれかのカーボンナノホーン担持体。
【0011】
第5:カーボンナノチューブ生成用の触媒金属もしくはその化合物とカーボンナノチューブ炭素源化合物とがカーボンナノホーンに内包もしくはカーボンナノホーンの外壁に担持されていることを特徴とする化学気相堆積法によるカーボンナノチューブ生成用のカーボンナノホーン担持体。
【0012】
第6:触媒金属もしくはその化合物は、Fe、Ni、Co、Pt、Mo、W、Mgおよびこれらの合金並びにこれらの化合物のうちの1種または2種以上であることを特徴とする上記第5のカーボンナノホーン担持体。
【0013】
第7:化合物が無機酸塩、有機酸塩、錯体および有機金属化合物のいずれかの形態であることを特徴とする上記第6のカーボンナノホーン担持体。
【0014】
第8:炭素源化合物は、フラーレン、フタロシアニンおよび低蒸気圧炭素化合物のうち1種または2種以上であることを特徴とする上記第5から第7のいずれかのカーボンナノホーン担持体。
【0015】
第9:カーボンナノホーンは、側部および頂部の少なくともいずれかに開孔を有していることを特徴とする上記第5から第8のうちのいずれかのカーボンナノホーン担持体。
【0016】
第10:上記第1から第4のいずれかのカーボンナノホーン担持体の存在下に、炭素源化合物を用いて、不活性ガスもしくは不活性ガスと水素との混合ガス雰囲気中において、500~1200℃の温度範囲で化学気相堆積反応させてカーボンナノチューブを生成させることを特徴とするカーボンナノチューブの合成方法。
【0017】
第11:上記第5から第9のいずれかのカーボンナノホーン担持体の存在下に、不活性ガスもしくは不活性ガスと水素との混合ガス雰囲気中において、500~1200℃の温度範囲で化学気相堆積反応させてカーボンナノチューブを生成させることを特徴とするカーボンナノチューブの合成方法。
【0018】
第12:炭素源化合物を共存させることを特徴とする上記第11のカーボンナノチューブの合成方法。
【0019】
第13:カーボンナノホーンに内包もしくは外壁に担持させる炭素源化合物の形態を異ならせることにより、得られるカーボンナノチューブの長さを制御することを特徴とする上記第11または第12のカーボンナノチューブの合成方法。
【0020】
第14:炭素源化合物の形態が固形であることを特徴とする上記第13のカーボンナノチューブの合成方法。
【0021】
第15:触媒金属あるいはその化合物の種類を異ならせることにより、得られるカーボンナノチューブの層数を制御することを特徴とする上記第10から第14のいずれかのカーボンナノチューブの合成方法。
【発明の効果】
【0022】
上記のとおりの本発明によれば、担持体であるナノホーンは、炭素100%であるため、除去が容易である。これによって、カーボンナノチューブの回収精製は負担の少ないものとなり、合成効率の向上、プロセスコストの低減が図られることになる。
【0023】
また、本発明の方法において、カーボンナノホーンに固形の炭素源(フラーレンや蒸気圧の低い有機物)を内包または外壁に付着させる場合には、炭素源量が少量であるため、長さの短いナノチューブの作製が可能である。このようにして得た短いナノチューブは、FEDなどの電子放出素子として用いることが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明は上記のとおりの特徴をもつものであるが、以下にその実施の形態について説明する。
【0025】
本発明における「カーボンナノホーン」については、通常は、個々のホーン形状体が集合してホーン形状の閉鎖点部が外方に向いた「ダリア状」等の形態や複数個のホーン形状体が数個以上集合した形態を構成したものとして考慮される。
【0026】
すなわち以後の説明において複数形態を示す「NHs」と略記されるものとして定義される。そしてこれらのNHsは、その側部や頂部に開孔を有していてもよい。この開孔は、NHsを構成するホーン形状体の1個以上の各々に形成されたものであることを意味している。
【0027】
本発明においては、発明者が開発した方法をはじめとして各種の方法により製造されたカーボンナノホーン(NHs)が使用対象とされてよい。そして、開孔部の形成についても、酸素を作用させる発明者らの開発した方法等が適宜に採用される。
【0028】
本発明においては、このような公知もしくは各種の方法により製造されたカーボンナノホーン(NHs)であって、しかも開孔部を有し、あるいは有していないもの、さらには許容される範囲での官能基を結合しているものであってよい。
【0029】
カーボンナノホーン(NHs)へのカーボンナノチューブ(NT)生成用の触媒金属、あるいはその化合物の担持は、カーボンナノホーン(NHs)の各々のホーン形状体の外壁表面への付着やその内部への開孔を通しての内包、あるいは各々のホーン形状体の相互の間隙への介在等の各種の形態であってよい。
【0030】
上記の触媒金属としては、従来よりカーボンナノチューブ生成能を有することが知られている公知のものをはじめ各種であってよく、たとえば、Fe、Ni、Co、Pt、Mo、W、Mg、あるいはこれらの合金が例示される。また、化合物についても、従来より知られている無機酸塩や有機酸塩、あるいは錯体、有機金属化合物等の形態であってよい。
【0031】
これらの触媒金属や化合物の担持の方法としては、これらの気相での蒸着による方法や、これらの液相での付着、堆積等の各種の方法が採用されてよい。
【0032】
触媒金属あるいはこれらの化合物とともに炭素源化合物をも担持させる場合も、上記と同様とすることができる。この際の炭素源化合物としては、比較的蒸気圧の低いフラーレン、フタロシアニン、あるいはその他の多環炭化水素化合物等の炭素材が好適に用いられる。
【0033】
触媒金属あるいはその化合物、そして上記の炭素源化合物のカーボンナノホーン(NHs)への担持量については、CVD反応条件や収率、そして生成されるカーボンナノチューブ(NT)の長さ、形状等を考慮して定めることができる。
【0034】
化学気相堆積法:CVD法については、触媒金属あるいはその化合物、もしくはさらに炭素源化合物をも担持させたカーボンナノホーン担持体を基板上に散布等により配置するか、あるいはガス中に浮遊もしくは搬送するようにして使用することができる。
【0035】
CVD反応を、フラーレン等の炭素源を担持しないカーボンナノホーン担持体を用いて行う場合には、炭素源化合物としてのメタン、エタン、エチレン、アセチレン、ベンゼン等の炭化水素化合物やメタノール、エタノール等のアルコール、CO等を反応系に導入し、雰囲気ガスとしての、アルゴン、窒素等の不活性ガス、あるいはこれらと水素との混合ガスの存在下に、500~1200℃の温度に加熱する。フラーレン等の炭素源をも担持したカーボンナノホーン担持体の場合には、上記のような炭化水素化合物、アルコール、CO等を導入することなく反応を行う。
【0036】
このCVD反応においては、反応成分等の使用割合も上記同様に適宜に選択される。
【0037】
本発明の反応においては、触媒金属やその化合物の種類によって、単層、あるいは二層以上の多層のカーボンナノチューブの生成が可能とされる。これらの直径の大きさも同様である。
【0038】
そして、炭素源化合物としてのフラーレン等を担持させたカーボンナノホーン担持体の場合、より長さの短いカーボンナノホーン担持体の場合にはより長さの短いカーボンナノチューブの生成が可能とされる。
【0039】
そこで以下に実施例を示し、さらに詳しく説明する。もちろん以下の例によって発明が限定されることはない。
【実施例】
【0040】
<実施例1>
室温ならびにAr(760Torr)気流下でグラファイトをCOレーザーアブレーションすることによって、NHsを調製した(Chem. Phys. Lett., 1999, 309, 165に従う)。そしてO気流中、570-580℃条件で10分間にわたりNHsを処理することによって開孔を有するカーボンナノホーン(NHox)を得た(Mol. Pharm., 2005, 2, 475に従う)。
【0041】
次いで、酢酸鉄(シグマアルドリッチ社製;純度99.995%以上)50mgと開孔ナノホーン(NHox)50mgを20cmのエタノール中で混合し、24時間室温で攪拌後、濾過、エタノール洗浄し、乾燥させて、酢酸鉄担持NHoxを得た。このときの鉄の含有量は2atomic%であった。酢酸鉄担持NHoxのTEM写真を図1に示す。NHox内に見えている粒子が酢酸鉄粒子を示している。
【0042】
得られた酢酸鉄担持NHoxをアルミナ製ボート内に置き、ArとHの混合ガス気流(Ar 300cm3/min、H2 100cm3/min)中800℃まで加熱する。800℃に到達後、ArとH2の混合ガス気流をエタノール中でバブリングさせ、Ar、H2、エタノールの混合ガス気流に切り替えて15分間CVDを行う。CVD後、エタノールバブリングを止め、ArとH2の混合気流下で室温まで冷却する。得られた単層カーボンナノチューブ(SWNT)のTEM写真を図2に、またラマンスペクトルを図3に示す。
【0043】
図2においては、酢酸鉄内包ナノホーンを用いて800℃にてCVDを行って得たSWNTが繊維状に見えている。球状の物質は、開孔ナノホーンである。右の拡大図には、開孔ナノホーンに付着している酸化鉄の粒子が黒い粒として見えている。この酸化鉄は、酢酸鉄がCVD中に変質したものである。
【0044】
図3は、酢酸鉄内包ナノホーンを用いて様々な温度でCVDを行って得たSWNTのラマンスペクトルであるが、NHox固有のGとDバンドが、1600cm-1と1350cm-1にある。CVD後の試料のスペクトルには、幅の狭いGバンドとその低波数側にショルダーがある。これらは、SWNTに特徴的なものである。また、200cm-1付近にもピークがある。これらは、SWNTのBreathing modeによるものである。CVD温度によりBreathing modeのピーク位置が変化していることから、SWNTの直径分布が、CVD温度によって異なっていることがわかる。
【0045】
<実施例2>
実施例1で用いた酢酸鉄の代わりに酢酸ニッケルを用いて、実施例1と同じ実験を行った。得られた多層カーボンナノチューブ(MWNT)のTEM写真を図4に示す。酢酸ニッケル内包ナノホーンを用いて800℃にてCVDを行って得たもののTEM観察像であって、MWNTが見えている。右の拡大図には、MWNTの先端に酸化ニッケルの粒子があるのが、黒い粒として見えている。この酸化ニッケルは、酢酸ニッケルがCVD中に変質したものである。
【0046】
<実施例3>
実施例1で用いた酢酸鉄の代わりに酢酸コバルトと酢酸モリブデン混合物(重量比1:1)を用いて、実施例1と同じ実験を行った。得られた二層カーボンナノチューブ(DWNT)のTEM写真を図5に示す。
【0047】
<実施例4>
60内包NHox(C60@NHox)を作製する(作成法:C60をトルエンに溶解し、NHoxを混合、トルエンを窒素気流中で蒸発させる)。C60@NHoxと酢酸鉄のエタノール溶液を混合し、実施例1と同じ方法で酢酸鉄担持C60@NHoxを作製する。C60@NHoxと酢酸鉄担持C60@NHoxのTEM写真を図6左に示す。酢酸鉄担持C60@NHoxをAr気流中(300cm3/min)、1000℃にて15分間加熱して、SWNTを生成させた(図6右)。得られたもののラマンスペクトルを図7に示す。図6左図は、酢酸鉄とC60が内包されているNHoxのTEM写真であって、C60が丸内に見えている。NHox内の灰色に見えている粒子は酢酸鉄粒子。図6右図は、上記のとおりの1000℃加熱後のTEM写真であって、生成した直径1nm程度のSWNTが見えている。
【0048】
図7は、酢酸鉄とC60が内包されているNHoxを1000℃加熱した後のラマンスペクトル(上)とC60@NHoxのラマンスペクトル(下)であって、下のスペクトルにはNHoxに特徴的なG、Dバンド由来のピークと内包されたC60固有のピーク(1460cm-1)が見られる。上のスペクトルは、1600cm-1近くのGバンドが1350cm-1のDバンドに比べて強くなっている。これは、SWNTが生成していることを示している。生成したSWNT量が少なかったため、Breathing modeは、観察されなかった。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】酢酸鉄内包のNHoxのTEM写真(1cm:20nm)である。
【図2】実施例1のSWNTのTEM写真(左図1cm:300nm、右図1cm:25nm)である。
【図3】実施例1のSWNTのラマンスペクトル図である。
【図4】実施例2のMWNTのTEM写真(左図3cm:50nm、左図3cm:20nm)である。
【図5】実施例3のDWNTのTEM(左1cm:35nm、右3cm:2nm)写真である。
【図6】実施例4でのTEM写真(左1cm:10nm、右3cm:20nm)である。
【図7】実施例4でのラマンスペクトル図である。
図面
【図3】
0
【図7】
1
【図1】
2
【図2】
3
【図4】
4
【図5】
5
【図6】
6