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明細書 :画像編集装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4823290号 (P4823290)
公開番号 特開2010-093412 (P2010-093412A)
登録日 平成23年9月16日(2011.9.16)
発行日 平成23年11月24日(2011.11.24)
公開日 平成22年4月22日(2010.4.22)
発明の名称または考案の名称 画像編集装置
国際特許分類 H04N   7/01        (2006.01)
FI H04N 7/01 Z
請求項の数または発明の数 10
全頁数 14
出願番号 特願2008-259410 (P2008-259410)
出願日 平成20年10月6日(2008.10.6)
審査請求日 平成20年10月6日(2008.10.6)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】503360115
【氏名又は名称】独立行政法人科学技術振興機構
発明者または考案者 【氏名】寅市 和男
【氏名】李 佳
【氏名】大宮 康宏
個別代理人の代理人 【識別番号】100103171、【弁理士】、【氏名又は名称】雨貝 正彦
審査官 【審査官】益戸 宏
参考文献・文献 特開2000-156779(JP,A)
特開平11-353473(JP,A)
特開2000-308021(JP,A)
特開2003-204528(JP,A)
特開2004-264920(JP,A)
調査した分野 H04N 7/00-7/015
G06T 3/00
特許請求の範囲 【請求項1】
1フレーム分の配信画像を受信する画像受信手段と、
前記画像受信手段によって受信した第1の画像を格納する受信画像格納手段と、
前記第1の画像を構成する複数の画素が並ぶ水平方向を第1の方向、垂直方向を第2の方向とし、これら第1および第2の方向で囲まれる矩形の2つの対角線のそれぞれに沿って配置された各画素の画素値のみを用い、これらの対角線に沿った各画素以外の画素の画素値を用いないで固定縮小倍率で画像の縮小を行う際に用いる二次元縮小フィルタのデータを格納する縮小フィルタ格納手段と、
前記縮小フィルタ格納手段に格納されたデータに基づいて、前記第1の画像に対して前記二次元縮小フィルタを用いた縮小処理を1回あるいは複数回繰り返して行う第1の縮小処理手段と、
前記第1の縮小処理手段によって縮小処理された後の第2の画像に対して、前記固定縮小倍率よりも大きい調整縮小倍率で縮小処理を行って第3の画像を出力する第2の縮小処理手段と、
前記第2の縮小処理手段から出力された前記第3の画像を格納する表示画像格納手段と、
前記表示画像格納手段に格納された前記第3の画像を読み出して出力する出力処理手段と、
を備えることを特徴とする画像編集装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記画像受信手段は、インターレス方式に対応した奇数フィールド画像と偶数フィールド画像とを交互に受信し、
前記受信画像格納手段は、連続して受信した奇数フィールド画像と偶数フィールド画像のそれぞれを構成する画素により構成される1フレーム分の画像を前記第1の画像として格納することを特徴とする画像編集装置。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記第1の画像と前記第3の画像に基づいて、前記第1の縮小処理手段による縮小処理の回数を設定する縮小回数設定手段をさらに備えることを特徴とする画像編集装置。
【請求項4】
請求項3において、
前記固定縮小倍率をA、前記第1の画像を前記第3の画像に縮小する際の縮小倍率をB、前記第1の縮小処理手段による縮小処理の回数をN、前記第2の縮小処理手段による縮小処理の調整縮小倍率をCとしたときに、
前記縮小回数設定手段は、B=AN×C、かつ、A<C<1を満たす前記Nの値を設定することを特徴とする画像編集装置。
【請求項5】
請求項1または2において、
前記第1の画像と前記第3の画像に基づいて、前記第2の縮小処理手段による縮小処理の調整縮小倍率を設定する調整縮小倍率設定手段をさらに備えることを特徴とする画像編集装置。
【請求項6】
請求項5において、
前記固定縮小倍率をA、前記第1の画像を前記第3の画像に縮小する際の縮小倍率をB、前記第1の縮小処理手段による縮小処理の回数をN、前記第2の縮小処理手段による縮小処理の調整縮小倍率をCとしたときに、
前記調整縮小倍率設定手段は、B=AN×C、かつ、A<C<1を満たす前記Cの値を設定することを特徴とする画像編集装置。
【請求項7】
請求項4または6において、
前記第1の画像の画素数と前記第3の画像の画素数とに基づいて前記Bの値を設定する総合縮小倍率設定手段をさらに備えることを特徴とする画像編集装置。
【請求項8】
請求項1~6のいずれかにおいて、
前記固定縮小倍率は1/2であることを特徴とする画像編集装置。
【請求項9】
請求項1~6のいずれかにおいて、
前記二次元縮小フィルタは、4×4画素の対角線方向の各画素値に所定の係数を乗算した値のみを加算して得られる値を、新たな画素の画素値とすることを特徴とする画像編集装置。
【請求項10】
請求項9において、
前記4×4画素の対角線方向の各画素の画素値に乗算する値を、外周の角位置の4画素については-1/16、内周の4画素については9/16とすることを特徴とする画像編集装置。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、受信した画像の解像度変換を行って出力する画像編集装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、二次元平面上に配置された複数の画素によって構成される原画像に対して縮小処理を行う画像処理装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この画像処理装置では、入力された原画像の画像データに対して、X方向およびY方向のそれぞれ毎に縮小処理が行われる。具体的には、この縮小処理は、X方向あるいはY方向に沿って隣接する4個の画素の画素値を用いた補間演算により行われる。

【特許文献1】特開平11-353473号公報(第4-8頁、図1-10)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上述した特許文献1に記載された従来技術では、X方向あるいはY方向に沿った4画素の画素値を用いて補間演算を行っているため、1/4よりも小さい任意倍率の縮小を行うことができないという問題があった。また、X方向およびY方向に並んだ複数の画素に対して縮小倍率に応じた間引きを行うことにより、1/4よりも小さい倍率の縮小を行うことは可能であるが、このような間引きを行うと、間引きによって削除される画素数の原画像に占める割合が多くなって画質が極端に悪化するという問題があった。
【0004】
特に、テレビ放送等において配信された高精細画像を受信して解像度の低い携帯端末等の受信機の画面に表示するような用途では、配信画像の更新間隔以内で上記の縮小処理を行う必要があるため、画質の悪化を抑制しつつ処理の高速化が可能な手法が望まれている。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、任意倍率の縮小が可能であって、画質の悪化を抑えることができ、処理の高速化が可能な画像編集装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明の画像編集装置は、1フレーム分の配信画像を受信する画像受信手段と、画像受信手段によって受信した第1の画像を格納する受信画像格納手段と、第1の画像を構成する複数の画素が並ぶ水平方向を第1の方向、垂直方向を第2の方向とし、これら第1および第2の方向で囲まれる矩形の2つの対角線のそれぞれに沿って配置された各画素の画素値のみを用い、これらの対角線に沿った各画素以外の画素の画素値を用いないで固定縮小倍率で画像の縮小を行う際に用いる二次元縮小フィルタのデータを格納する縮小フィルタ格納手段と、縮小フィルタ格納手段に格納されたデータに基づいて、第1の画像に対して二次元縮小フィルタを用いた縮小処理を1回あるいは複数回繰り返して行う第1の縮小処理手段と、第1の縮小処理手段によって縮小処理された後の第2の画像に対して、固定縮小倍率よりも大きい調整縮小倍率で縮小処理を行って第3の画像を出力する第2の縮小処理手段と、第2の縮小処理手段から出力された第3の画像を格納する表示画像格納手段と、表示画像格納手段に格納された第3の画像を読み出して出力する出力処理手段とを備えている。
【0007】
固定縮小倍率の二次元縮小フィルタによる1回あるいは複数回の縮小処理と調整縮小倍率の1回の縮小処理とを組み合わせることにより、1/4よりも小さい任意縮小倍率の縮小処理が可能となる。また、縮小処理を複数回に分けて行うことにより、各画素の情報を縮小処理後の各画素の情報に含ませることができるため、画質の悪化を抑えることができる。さらに、係数が固定の縮小フィルタを繰り返し用いることで、処理内容を単純化することができ、処理の高速化が可能となる。
【0008】
また、上述した画像受信手段は、インターレス方式に対応した奇数フィールド画像と偶数フィールド画像とを交互に受信し、受信画像格納手段は、連続して受信した奇数フィールド画像と偶数フィールド画像のそれぞれを構成する画素により構成される1フレーム分の画像を第1の画像として格納することが望ましい。これにより、2枚のフィールド画像を原画像とすることで画質の悪化をさらに抑えることができる。
【0009】
また、上述した第1の画像と第3の画像に基づいて、第1の縮小処理手段による縮小処理の回数を設定する縮小回数設定手段をさらに備えることが望ましい。具体的には、固定縮小倍率をA、第1の画像を第3の画像に縮小する際の縮小倍率をB、第1の縮小処理手段による縮小処理の回数をN、第2の縮小処理手段による縮小処理の調整縮小倍率をCとしたときに、縮小回数設定手段は、B=AN×C、かつ、A<C<1を満たすNの値を設定する。これにより、縮小処理前後の画像の大きさや解像度に対応する適切な縮小回数を設定することが可能となる。
【0010】
また、上述した第1の画像と第3の画像に基づいて、第2の縮小処理手段による縮小処理の調整縮小倍率を設定する調整縮小倍率設定手段をさらに備えることが望ましい。具体的には、固定縮小倍率をA、第1の画像を第3の画像に縮小する際の縮小倍率をB、第1の縮小処理手段による縮小処理の回数をN、第2の縮小処理手段による縮小処理の調整縮小倍率をCとしたときに、調整縮小倍率設定手段は、B=AN×C、かつ、A<C<1を満たすCの値を設定する。これにより、縮小処理前後の画像の大きさや解像度に対応する適切な調整縮小倍率を設定することが可能となる。
【0011】
また、上述した第1の画像の画素数と第3の画像の画素数とに基づいてBの値を設定する総合縮小倍率設定手段をさらに備えることが望ましい。これにより、入力される第1の画像に適した縮小倍率を設定することが可能となる。
【0012】
また、上述した固定縮小倍率は1/2であることが望ましい。これにより、固定縮小倍率を用いた縮小処理をさらに単純化することができる。
【0013】
また、上述した二次元縮小フィルタは、4×4画素の対角線方向の各画素値に所定の係数を乗算した値のみを加算して得られる値を、新たな画素の画素値とすることが望ましい。具体的には、4×4画素の対角線方向の各画素の画素値に乗算する値を、外周の角位置の4画素については-1/16、内周の4画素については9/16としている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の画像処理装置を適用した一実施形態の画像編集装置について、図面に基づいて詳細に説明する。
【0015】
図1は、一実施形態の画像編集装置の構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態の画像編集装置は、チューナ部10、復調部14、デコーダ16、音声処理部18、アンプ20、スピーカ22、映像処理部24、表示部26、操作部28、制御部30を備えている。
【0016】
チューナ部10は、放送局(図示せず)から送信される放送信号をアンテナ12を介して受信し、これを復調部14に向けて出力する。復調部14は、チューナ部10によって受信した放送信号を復調し、放送信号に含まれる放送データを出力する。デコーダ16は、復調部14によって復調された放送データをデコードして音声データや画像データなどを出力する。
【0017】
音声処理部18は、デコーダ16から出力された音声データをアナログ音声信号に変換する。このアナログ音声信号は、アンプ20によって増幅され、スピーカ22から出力される。また、映像処理部24は、デコーダ16から出力された画像データに対して解像度変換を行った後に所定形式(例えばNTSC形式やRGB形式)のアナログ映像信号に変換する。このアナログ映像信号は表示部26に入力され、番組内容の映像が表示部26に表示される。
【0018】
操作部28は、視聴を希望する放送チャンネルの切替操作や音量設定等を行うものであり、各種のキーやスイッチ類を備えている。制御部30は、画像編集装置全体の動作を制御する。
【0019】
図2は、映像処理部24の詳細構成を示す図である。図2に示すように、映像処理部24は、奇数フィールドメモリ110、偶数フィールドメモリ112、総合縮小倍率設定部114、縮小フィルタ処理部120、縮小フィルタ格納部122、縮小回数設定部124、中間画像メモリ126、補間関数処理部130、補間関数格納部132、調整縮小倍率設定部134、奇数フレームメモリ136、偶数フレームメモリ138、表示処理部140を含んで構成されている。
【0020】
本実施形態の画像編集装置ではインターレース方式で放送信号を受信するものとし、デコーダ16からは、奇数の走査線に対応する複数の画素から構成された奇数フィールド画像の各画素値からなる画像データと、偶数の走査線に対応する複数の画素から構成された偶数フィールド画像の各画素値からなる画像データとが交互に出力される。
【0021】
奇数フィールドメモリ110は、デコーダ16から出力される奇数フィールド画像の画像データを格納する。偶数フィールドメモリ112は、デコーダ16から出力される偶数フィールド画像の画像データを格納する。
【0022】
奇数フィールドメモリ110および偶数フィールドメモリ112のそれぞれに格納された画像データは、走査線方向としての水平方向(第1の方向)と垂直方向(第2の方向)のそれぞれに沿って等間隔に配置された複数の画素の画素値を含む。また、本実施形態では、連続する一組の奇数フィールドと偶数フィールドの各画素によって奇数フレームの画像(第1の画像)が構成されるともに、この偶数フィールドと次の奇数フィールドの各画素によって偶数フレームの画像(第1の画像)が構成されるものとする。
【0023】
図3は、フィールド画像とフレーム画像の関係を示す図である。図3において括弧内の数字は、フィールド画像の配信順番と、2つのフィールド画像に含まれる各画素によって構成される仮想的なフレーム画像の生成順番を示す。図3に示すように、奇数フィールド画像と次に配信される偶数フィールド画像の各画像データを組み合わせて奇数フレーム画像の画像データが構成される。また、偶数フィールド画像と次に配信される偶数フィールド画像の各画像データを組み合わせて偶数フレーム画像の画像データが構成される。
【0024】
例えば、奇数フィールド画像が配信されて奇数フィールドメモリ110に画像データが格納された時点では、その前に配信されて偶数フィールドメモリ112に格納された偶数フィールド画像の画像データと、次に配信されて奇数フィールドメモリ110に格納された奇数フィールド画像の画像データとが読み出しが可能になり、これら2つのフィールド画像を用いて構成された偶数フレーム画像の画像データが読み出される。
【0025】
また、偶数フィールド画像が配信されて偶数フィールドメモリ112に画像データが格納された時点では、その前に配信されて奇数フィールドメモリ110に格納された奇数フィールド画像の画像データと、次に配信されて偶数フィールドメモリ112に格納された偶数フィールド画像の画像データとが読み出しが可能になり、これら2つのフィールド画像を用いて構成された奇数フレーム画像の画像データが読み出される。
【0026】
総合縮小倍率設定部114は、デコーダ16から出力されて奇数フィールドメモリ110および偶数フィールドメモリ112に格納されたフレーム画像(第1の画像)とこの画像を縮小して最終的に表示部26に表示する画像(第3の画像)に基づいて、総合縮小倍率Bの値を設定する。具体的には、第1の画像と第3の画像の各画像サイズ(画素数)が決まっている場合には、これらの画素数の比が「総合縮小倍率」として設定される。
【0027】
縮小フィルタ処理部120は、奇数フィールドメモリ110および偶数フィールドメモリ112に格納された両方の画像データ(フレーム画像に対応する画像データ)に対して二次元縮小フィルタを用いた縮小処理を1回あるいは複数回繰り返す。
【0028】
縮小フィルタ格納部122は、第1および第2の方向(水平方向および垂直方向)のそれぞれに沿って固定縮小倍率Aで画像の縮小を行う際に用いる二次元縮小フィルタのデータを格納する。このデータが読み出されて縮小フィルタ処理部120による縮小処理が行われる。固定縮小倍率Aの縮小処理の具体例については後述する。
【0029】
縮小回数設定部124は、奇数フィールドメモリ110および偶数フィールドメモリ112に格納された奇数フレームあるいは偶数フレームの画像(第1の画像)とこの画像を縮小した後の最終的な画像(第3の画像)に基づいて、縮小フィルタ処理部120による縮小処理の回数Nを設定する。例えば、総合縮小倍率Bに基づいて、縮小処理の回数Nが決定される。
【0030】
中間画像メモリ126は、縮小フィルタ処理部120によって縮小処理が行われた後の画像(第2の画像)の画像データを格納する。
【0031】
補間関数処理部130は、縮小フィルタ処理部120によって縮小処理された後の第2の画像に対して、上述した固定縮小倍率Aよりも大きい調整縮小倍率Cで縮小処理を行い、この縮小処理で得られた画像(第3の画像)の画像データを出力する。
【0032】
補間関数格納部132は、補間関数処理部130による縮小処理で用いられる補間関数のデータを格納する。このデータが読み出されて補間関数処理部130による補間処理が行われ、第2の画像よりも画素数が少ない第3の画像が生成される。
【0033】
調整縮小倍率設定部134は、奇数フィールドメモリ110および偶数フィールドメモリ112のそれぞれに格納された各画像データに対応する縮小前のフレーム画像(第1の画像)とこの画像を縮小した後の最終的な画像(第3の画像)に基づいて、補間関数処理部30による縮小処理の調整縮小倍率Cを設定する。例えば、総合縮小倍率Bに基づいて調整縮小倍率Cが決定される。
【0034】
具体的には、固定縮小倍率をA、第1の画像を第3の画像に縮小する際の総合縮小倍率をB、縮小フィルタ処理部120による縮小処理の回数をN、補間関数処理部130による縮小処理の調整縮小倍率をCとしたときに、縮小回数設定部124は、B=AN×C、かつ、A<C<1を満たすNの値を設定する。また、調整縮小倍率設定部134は、B=AN×C、かつ、A<C<1を満たすCの値を設定する。
【0035】
奇数フレームメモリ136は、補間関数処理部130によって縮小処理が行われた後の奇数フレームの画像(第3の画像)の画像データを格納する。また、偶数フレームメモリ138は、補間関数処理部130によって縮小処理が行われた後の偶数フレームの画像(第3の画像)の画像データを格納する。
【0036】
表示処理部140は、補間関数処理部130によって縮小処理された後の縮小画像データを奇数フレームメモリ136あるいは偶数フレームメモリ138から読み出し、縮小後の画像を表示部26の画面上に表示する。具体的には、表示処理部140は、奇数フレーム画像に対応する縮小処理が行われて奇数フレームメモリ136に画像データの書き込みが行われているときに、偶数フレームメモリ138から画像データを読み出して表示処理を行い、偶数フレーム画像に対応する縮小処理が行われて偶数フレームメモリ138に画像データの書き込みが行われているときに、奇数フレームメモリ136から画像データを読み出して表示処理を行う。
【0037】
上述したチューナ部10、復調部14、デコーダ16が画像受信手段に、奇数フィールドメモリ110、偶数フィールドメモリ112が受信画像格納手段に、縮小フィルタ格納部122が縮小フィルタ格納手段に、縮小フィルタ処理部120が第1の縮小処理手段に、補間関数処理部130が第2の縮小処理手段に、縮小回数設定部124が縮小回数設定手段に、調整縮小倍率設定部134が調整縮小倍率設定手段に、総合縮小倍率設定部114が総合縮小倍率設定手段に、奇数フレームメモリ136、偶数フレームメモリ138が表示画像格納手段に、表示処理部140が出力処理手段にそれぞれ対応する。
【0038】
また、上述した映像処理部24は、CPU、ROM、RAM等を備えたコンピュータの構成によって容易に実現することができるが、縮小フィルタ処理部120や補間関数処理部130は、所定間隔で配信される各フィールドの画像データに対して高速に処理を行う必要があるため専用のハードウエアやDSP(デジタル信号処理装置)を用いて実現することが望ましい。また、総合縮小倍率設定部114、縮小回数設定部124、調整縮小倍率設定部134による設定値は、第1および第3の画像の解像度が決まれば一義的に決まるため、配信された画像を受信する間隔で高速にこれらの設定値を求める必要はなく、これらの設定動作を制御部30に行わせるようにしてもよい。
【0039】
本実施形態の画像編集装置はこのような構成を有しており、次に画像編集装置によって受信した画像を映像処理部24で縮小して表示部26に表示する場合の具体的な処理内容について説明する。
【0040】
図4は、本実施形態の映像処理部24による画像縮小処理の動作手順を示す流れ図である。奇数フィールドメモリ110および偶数フィールドメモリ112に最新の画像データが格納され、最新の奇数フレーム1画面分あるいは偶数フレーム1画面分の画像データが格納されると(ステップ201)、総合縮小倍率設定部114は、これらのフレーム1画面分の画像と縮小後の画像の各画像サイズに基づいて総合縮小倍率Bを決定する(ステップ202)。縮小回数設定部124は、総合縮小倍率設定部114によって決定された総合縮小倍率Bに基づいて、縮小フィルタ処理部120によって行われる縮小処理の繰り返し回数Nを決定する(ステップ203)。
【0041】
次に、縮小フィルタ処理部120は、縮小フィルタ格納部122に格納された二次元縮小フィルタを読み出して、奇数フィールドメモリ110および偶数フィールドメモリ112に格納された画像データに対して、縮小回数設定部124によって決定された縮小回数Nを繰り返し回数とした縮小処理を行う(ステップ204)。N回の縮小処理によって最終的に得られた中間画像データは中間画像メモリ126に格納される(ステップ205)。
【0042】
図5は、縮小フィルタ処理部120によって行われる縮小処理の具体例を示す説明図である。図6は、縮小フィルタ処理部120による縮小処理後の画像を示す説明図である。図5において、○は縮小処理の対象となる原画像の各画素を示している。また、図5および図6において、×は縮小処理によって得られる画像の各画素を示している。
【0043】
本実施形態では、縮小フィルタ処理部120による1回の縮小処理によって水平方向および垂直方向の画素数が1/2になる。また、縮小処理は、4×4画素の各画素値を成分に有する4×4の二次元縮小フィルタを用いて行われる。具体的には、図5に示す画素wに着目すると、この画素wの画素値が、点線で囲まれたその周囲の4×4画素(合計16画素)の各画素値を用いて計算される。但し、本実施形態では、16画素全ての画素値が用いられるのではなく、図5においてa、b、c、d、e、f、g、hで示される8画素の画素値のみが用いられて画素wの画素値が計算される。
【0044】
具体的には、二次元縮小フィルタのフィルタ係数は以下のようになる。
【0045】
【数1】
JP0004823290B2_000002t.gif

【0046】
4個のが画素a、b、c、dのそれぞれに対応するフィルタ係数が9/16に設定され、他の4個の画素e、f、g、hのそれぞれに対応するフィルタ係数が-1/16に設定されている。また、それ以外の8画素のついては、フィルタ係数が0に設定されている。
【0047】
すなわち、図5の点線で囲まれた4×4画素の各画素の画素値に乗算する値を、左上の画素から配置の順にw11、w12、w13、w14、w21、w22、w23、w24、w31、w32、w33、w34、w41、w42、w43、w44とすると、w11=w14=w41=w44=-1/16、w22=w23=w32=w33=9/16となる。また、それ以外のw12、w13、w21、w24、w31、w34、w42、w43は全て0となる
図7は、これらのフィルタ係数の設定方法の説明図であり、本実施形態で用いられる標本化関数(補間関数)が示されている。図7に示す標本化関数φ(t)は、以下の式で示される区分多項式であり、補間位置を中心に左右2画素(補間方向に沿って補間対象画素の両側に存在する2画素(合計4画素))の画素値を用いて補間対象画素wの画素値を算出することができる。
【0048】
φ(t)=-1.75|t|2+1.0 (|t|≦0.5)
1.25|t|2-3.0|t|+1.75 (0.5<|t|≦1.0)
0.75|t|2-2.0|t|+1.25 (1.0<|t|≦1.5)
-0.25|t|2+|t|-1.0 (1.5<|t|≦2.0)
0 (2.0<|t|)
・・・(1)
本実施形態では、図5に示す画素wの水平方向および垂直方向には他の画素は存在せず、斜め45°方向に8個の画素a、b、c、d、e、f、g、hが存在する。このため、これら8個の画素を用いて中心の画素wの画素値を計算している。
【0049】
ところで、斜め45°方向に沿った画素間隔(例えば画素dと画素hの距離)を1とすると、画素wから画素a、b、c、dまでの距離は0.5となる。この距離に対応する標本化関数の値は上記の式にt=0.5を代入して求めることができ、その値は9/16となる。また、画素wから画素e、f、g、hまでの距離は1.5となる。この距離に対応する標本化関数の値は上記の式にt=1.5を代入して求めることができ、その値は-1/16となる。数1に示した二次元縮小フィルタのフィルタ係数がこのようにして決められている。
【0050】
この二次元縮小フィルタを用いることにより、画素wの画素値wは、上述した8個の画素a、b、c、d、e、f、g、hの各画素値a、b、c、d、e、f、g、hを用いて、以下の式で示される計算式で求められる。
【0051】
w=(a+b+c+d)×9/16-(e+f+g+h)/16
このようにして、例えば、図5に示す12×12画素の画像が、図6に示す6×6画素の画像に縮小される。ステップ204では、このような縮小倍率1/2の縮小処理がN回繰り返される。
【0052】
次に、調整縮小倍率設定部134は、総合縮小倍率設定部114によって決定された総合縮小倍率Bに基づいて、補間関数処理部130によって行われる縮小処理の倍率である調整縮小倍率Cを決定する(ステップ206)。
【0053】
次に、補間関数処理部130は、補間関数格納部132に格納された補間関数データを読み出して、中間画像メモリ126に格納された中間画像データに対して、調整縮小倍率設定部134によって決定された調整縮小倍率Cの縮小処理を行う(ステップ207)。この縮小処理によって得られた縮小画像データは、処理対象の画像データが奇数フレームに対応する場合には奇数フレームメモリ136に格納され、処理対象の画像データが偶数フレームに対応する場合には偶数フレームメモリ138に格納される(ステップ208)。
【0054】
ステップ207で行われる縮小処理の倍率である調整縮小倍率Cは、ステップ204における固定縮小倍率によるN回の縮小処理によって目的とする画像が得られなかった場合に行われるものである。したがって、B=ANの関係を満たす場合には、ステップ207による縮小処理は省略される。
【0055】
また、調整縮小倍率Cによる縮小処理は、ステップ204の縮小処理のように二次元縮小フィルタを用いて行うのではなく、補間関数格納部132に格納された補間関数データで特定される標本化関数を用いて水平方向および垂直方向に沿って別々に行われる。本実施形態では、補間関数処理部130による縮小処理は、図7に示した標本化関数を用いて行われる。
【0056】
図8および図9は、補間関数処理部130によって行われる縮小処理の説明図である。上述したように、固定縮小倍率Aを1/2とすると、調整縮小倍率Cは1/2と1の間の値に設定される。図8および図9では、□は縮小前の各画素を、☆は縮小後の各画素を、△は縮小後の画素を求めるために用いられる中間画素をそれぞれ示している。縮小前の画素の水平および垂直の間隔に比べて、縮小後の画素の間隔の方が間隔が広くなって画素数が少なくなる。
【0057】
いま、縮小後の画素pの画素値pを算出する場合を考える。例えば、(1)最初にこの画素pと垂直方向の位置が同じ4つの中間画素h1、h2、h3、h4の各画素値h1、h2、h3、h4を求め(図8)、(2)次にこれらの各画素値h1、h2、h3、h4に基づいて画素値pを算出する(図9)。
【0058】
中間画素h1の画素値h1の算出は、この中間画素h1の上下2画素a01、a05、a09、a13と(1)式で示される標本化関数(図7)を用いて行われる。具体的には、画素a01~a16の水平方向および垂直方向の間隔を1とし、中間画素h1から画素a01、a05、a09、a13までの距離をt1、t2、t3、t4とすると、中間画素h1の画素値h1は、
h1=a01×φ(t1)+a05×φ(t2)
+a09×φ(t3)+a13×φ(t4)
となる。他の中間画素h2、h3、h4の各画素値についても同様である。
【0059】
次に、これらの4つの中間画素h1~h4の各画素値と(1)式で示される標本化関数を用いて、同様の方法で画素pの画素値pが求められる。また、☆で示された他の画素についても同様の方法で画素値が求められる。このようにして求められた各画素の画素値(縮小画像データ)が奇数フレームメモリ136あるいは偶数フレームメモリ138に格納される。
【0060】
次に、表示処理部140は、奇数フレームメモリ136あるいは偶数フレームメモリ138に格納された縮小画像データを読み出し、配信された1フレーム分の原画像を総合縮小倍率Bで縮小した後の縮小画像を表示部26の画面上に表示する(ステップ209)。この表示処理は、奇数フレームメモリ136に対して縮小画像データの書き込みを行っているときには偶数フレームメモリ138を用いて行われ、反対に、偶数フレームメモリ138に対して縮小画像データの書き込みを行っているときには奇数フレームメモリ136を用いて行われる。上述した一連の処理がフィールド画像の配信間隔で繰り返される。
【0061】
このように、本実施形態の画像編集装置の映像処理部24では、固定縮小倍率Aの二次元縮小フィルタによる1回あるいは複数回の縮小処理と調整縮小倍率Cの1回の縮小処理とを組み合わせることにより、1/4よりも小さい任意縮小倍率の縮小処理が可能となる。また、縮小処理を複数回に分けて行うことにより、各画素の情報を縮小処理後の各画素の情報に含ませることができるため、画質の悪化を抑えることができる。さらに、係数が固定の縮小フィルタを繰り返し用いることで、処理内容を単純化することができ、処理の高速化が可能となる。特に、固定縮小倍率Aを1/2とすることにより、固定縮小倍率の縮小処理をさらに単純化することができる。
【0062】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、上述した実施形態では、図3に示すように、奇数フィールド画像と次の偶数フィールド画像とを組み合わせた奇数フレーム画像と、偶数フィールド画像と次の奇数フィールド画像とを組み合わせた偶数フレーム画像の両方を対象に縮小処理を行って、縮小後の奇数フレームおよび偶数フレームの画像を表示するようにしたが、奇数フレーム画像あるいは偶数フレーム画像のいずれか一方のみを処理の対象とするようにしてもよい。この場合には、フィールド画像の配信間隔の2倍の時間以内に図4に示した処理を完了させればよいため、映像処理部24による処理負担を軽減することができる。
【0063】
また、上述した実施形態では、奇数フィールド画像と偶数フィールド画像が交互に配信されるインターレース方式の場合について説明したが、所定間隔でフレーム画像(プログレッシブ画像)が配信されるノンインターレース方式の場合にも本発明を適用することができる。この場合には奇数フィールドメモリ110および偶数フィールドメモリ112を一つ(あるいは2つ)のフレームメモリに置き換えればよい。
【0064】
また、ステップ207の縮小処理(調整縮小倍率Cの縮小処理)を、図8および図9に示すように、最初に水平方向に並んだ4つの中間画素の画素値を求め、次にこれら4つの中間画素の画素値から最終的な画素の画素値を求めるようにしたが、反対に、最初に垂直方向に並んだ4つの中間画素の画素値を求め、次にこれら4つの中間画素の画素値から最終的な画素の画素値を求めるようにしてもよい。
【0065】
また、上述したした実施形態では、ステップ204、207の両方の縮小処理を図7および(1)式で示した標本化関数を用いて行う場合について説明したが、その他の標本化関数を用いるようにしてもよい。また、ステップ204の縮小処理で用いる二次元縮小フィルタを得るために用いられる標本化関数と、ステップ207の縮小処理に用いる標本化関数を異ならせるようにしてもよい。
【0066】
また、上述した実施形態では、固定縮小倍率Aを1/2としたが固定縮小倍率Aを1/2以外の値としてもよい。
【0067】
また、上述した実施形態では、縮小処理した後の画像を表示部26に表示したが、この表示処理に代えて、表示処理部140から出力された縮小後の画像データを通信部を介して他の装置に向けて送信するようにしてもよい。この場合には、表示処理部140を通信処理部に置き換えて、縮小後の画像データを通信に適した形式に変換することが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】一実施形態の画像編集装置の構成を示す図である。
【図2】映像処理部の詳細構成を示す図である。
【図3】フィールド画像とフレーム画像の関係を示す図である。
【図4】本実施形態の画像処理装置による画像縮小処理の動作手順を示す流れ図である。
【図5】縮小フィルタ処理部によって行われる縮小処理の具体例を示す説明図である。
【図6】縮小フィルタ処理部による縮小処理後の画像を示す説明図である。
【図7】フィルタ係数の設定方法の説明図である。
【図8】補間関数処理部によって行われる縮小処理の説明図である。
【図9】補間関数処理部によって行われる縮小処理の説明図である。
【符号の説明】
【0069】
10 チューナ部
14 復調部
16 デコーダ
18 音声処理部
20 アンプ
22 スピーカ
24 映像処理部
26 表示部
28 操作部
30 制御部
110 奇数フィールドメモリ
112 偶数フィールドメモリ
114 総合縮小倍率設定部
120 縮小フィルタ処理部
122 縮小フィルタ格納部
124 縮小回数設定部
126 中間画像メモリ
130 補間関数処理部
132 補間関数格納部
134 調整縮小倍率設定部
136 奇数フレームメモリ
138 偶数フレームメモリ
140 表示処理部
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8