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明細書 :活性炭素原子のルイス酸触媒によるハロゲン化

発行国 日本国特許庁(JP)
公表番号 特表2009-511427 (P2009-511427A)
公報種別 特許公報(B2)
公表日 平成21年3月19日(2009.3.19)
特許番号 特許第5358184号 (P5358184)
登録日 平成25年9月6日(2013.9.6)
発行日 平成25年12月4日(2013.12.4)
発明の名称または考案の名称 活性炭素原子のルイス酸触媒によるハロゲン化
国際特許分類 C07B  39/00        (2006.01)
C07F   7/12        (2006.01)
C07B  61/00        (2006.01)
FI C07B 39/00 A
C07F 7/12 R
C07B 61/00 300
請求項の数または発明の数 5
全頁数 37
出願番号 特願2008-529282 (P2008-529282)
出願日 平成18年8月31日(2006.8.31)
国際出願番号 PCT/US2006/034066
国際公開番号 WO2007/027917
国際公開日 平成19年3月8日(2007.3.8)
優先権出願番号 60/713,904
優先日 平成17年9月2日(2005.9.2)
優先権主張国 アメリカ合衆国(US)
審査請求日 平成21年8月12日(2009.8.12)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】503360115
【氏名又は名称】独立行政法人科学技術振興機構
発明者または考案者 【氏名】ツァン イェンホア
【氏名】山本 尚
個別代理人の代理人 【識別番号】100107984、【弁理士】、【氏名又は名称】廣田 雅紀
審査官 【審査官】天野 皓己
参考文献・文献 米国特許第05364993(US,A)
米国特許第05059409(US,A)
特開昭64-063540(JP,A)
特開平05-246912(JP,A)
特公昭41-011975(JP,B1)
特開2002-145810(JP,A)
特表2003-510298(JP,A)
TANEMURA et al.,Chemistry Letters,2003年,Vol. 32,p. 932-933
BOYDSTON,A.J. et al,Synthesis and Electronic Properties of Donor-Acceptor π-Conjugated Siloles,Journal of the American Chemical Society,2004年,Vol.126, No.12,p.3724-3725, S1-S4
MEIJER et al.,Organometallics,2001年,vol. 20,p. 3993-4000
ARAMATA et al.,Thin Solid Films,2003年,Vol. 424,p. 239-246
HAUSER,C.R. et al,Preparation and reactions of α-halo derivatives of certain tetrasubstituted hydrocarbon silanes. Grignard syntheses of some silyl compounds,Journal of the American Chemical Society,1952年,Vol.74, 5091-6
SHIMIZU,S. et al,The fluoride-induced reaction of phenylthio-, methylthio- and methoxy-substituted (silylmethyl)azoles with carbonyl compounds,Tetrahedron,1989年,Vol.45, No.3,p.637-42
調査した分野 C07B 39/00
C07F 7/12
C07B 61/00
CAplus/REGISTRY/CASREACT(STN)
特許請求の範囲 【請求項1】
触媒量のルイス酸の存在下、活性炭素原子を含む材料をハロゲン供与体と反応させるステップを含み、
前記触媒量のルイス酸が、活性炭素原子を含む材料の0.5mol%~25mol%であり、
前記活性炭素原子が、ケイ素原子に対してα位にある炭素原子であり、
前記ハロゲン供与体が、N-ブロモスクシンイミド、N-ヨードスクシンイミド、N-クロロスクシンイミド、及びN-フルオロベンゼン-スルホンイミドからなる群から選択される、
ルイス酸の存在下で前記活性炭素原子が有する炭素—水素結合を炭素-ハロゲン結合に変換する方法。
【請求項2】
ルイス酸が、Zr、Fe、及びAlからなる群から選択された金属を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
Zrを含む、触媒量のルイス酸の存在下、活性炭素原子を含む材料をハロゲン供与体と反応させるステップを含み、
前記触媒量のルイス酸が、活性炭素原子を含む材料の0.5mol%~25mol%であり、
前記活性炭素原子が、ケイ素原子に対してα位にある炭素原子であり、
前記ハロゲン供与体が、N-ブロモスクシンイミド、N-ヨードスクシンイミド、N-クロロスクシンイミド、及びN-フルオロベンゼン-スルホンイミドからなる群から選択される、
ルイス酸の存在下で前記活性炭素原子が有する炭素—水素結合炭素-ハロゲン結合に変換する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
ルイス酸がZrClである、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
活性炭素原子がケイ素に対してα位にあり、材料が式VIIaによって表される、請求項1~4のいずれかに記載の方法
【化1】
JP0005358184B2_000066t.gif
(式中、
は、水素、-OR、-NR、-SR、C1-8アルキル、C1-8ヘテロアルキル、C1-8ハロアルキル、C2-8アルケニル、C2-8アルキニル、3~10員ヘテロシクリル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールからなる群から独立に選択され;
及びRは、それぞれ独立に、水素、C1-8アルキル、C1-8ヘテロアルキル、C2-8アルケニル、C2-8アルキニル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、及び3~10員複素環からなる群から選択される)。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本出願は、参照によりその開示が本明細書に組み込まれている、2005年9月2日に出願した米国仮出願第60/713904号の優先権を主張するものである。
【背景技術】
【0002】
活性炭素原子のハロゲン化は、天然物及び医薬品として重要な化合物の合成に、非常に有用な反応である。芳香族化合物は、活性炭素原子を有する化合物の例である。アリールフッ化物及び塩化物は、多くの天然物及び医薬品化合物中に見出される。アリール臭化物及びヨウ化物は、炭素間結合形成反応において有用であるので、有機合成では重要な構成単位である。例えばアリール臭化物及びヨウ化物は、有機合成で使用される非常に数多くの有機金属種の前駆体である。有機金属種と、アリール臭化物及びヨウ化物、又は臭化若しくはヨウ化ベンジルは、クロスカップリング反応で有用であり、特に、穏やかな反応条件下で錯体分子を提供することができる、遷移金属触媒によるクロスカップリング反応で有用である。
【0003】
活性炭素原子にハロゲン原子を直接導入するための古典的な試薬は、例えば臭素、塩素、及びヨウ素である。これらの試薬には、毒性、高い反応性、腐食性、特に複雑な感受性ある官能基を有する分子での非選択性、並びに試薬のハロゲンの半分しか消費されないという点を含めたいくつかの欠点がある。さらに、これらの試薬から生ずる反応生成物の混合物は、高レベルの有毒な腐食性廃棄物、並びに精製に関する問題をもたらす可能性がある。芳香族化合物のハロゲン化は、Prakash,G.K.S., Mathew,T., Hoole,D., Esteves,P.M. J.Am.Chem.Soc. 2004, 126, 15770; Tanemura,K., Suzuki,T., Nishida,Y.; Satsumabayashi,K., Horaguchi,T. Chem.Lett. 2003, 32, 932; 及びZanka,A., Kubota,A. Synlett 1999, 12, 1984に開示されている。
【0004】
取扱い易さの点から、ハロイミドが理想的なハロゲン化試薬である。例えばNBS、NIS、NCS、及びNFSIは、非腐食性であり非含水性の固体であり、標準的な条件下で容易に取り扱われる穏やかな試薬である。しかし芳香族ハロゲン化のためにこれらの試薬を用いる先の試みは、これら化合物のハロゲン化能力を活性化し又は強化するために、通常過酷な反応条件を必要としていた。例えば先の試みでは、高酸性溶液、大量の触媒、及び/又は高温が用いられた。

【非特許文献1】Prakash,G.K.S., Mathew,T., Hoole,D., Esteves,P.M. J.Am.Chem.Soc. 2004, 126, 15770
【非特許文献2】Tanemura,K., Suzuki,T., Nishida,Y.; Satsumabayashi,K., Horaguchi,T. Chem.Lett. 2003, 32, 932
【非特許文献3】Zanka,A., Kubota,A. Synlett 1999, 12, 1984
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
穏やかな、活性炭素原子をハロゲン化するための新しい方法を有すること、及び特に、天然及び医薬品生成物などの複雑な有機分子の合成において、複雑な官能基に耐えることが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態では、ルイス酸の存在下で活性炭素原子をハロゲン化する方法が提供される。このハロゲン化方法は、触媒量のルイス酸の存在下、活性炭素原子を含む材料をハロゲン供与体と反応させるステップを含む。活性炭素原子は、芳香族炭素原子、芳香環に対してα位にある炭素原子、又はケイ素原子に対してα位にある炭素原子である。ハロゲン供与体は、N-ブロモスクシンイミド、N-ヨードスクシンイミド、N-クロロスクシンイミド、及びN-フルオロベンゼン-スルホンイミドからなる群から選択される。いくつかの態様では、ルイス酸は、Zr、Fe、及びAlからなる群から選択された金属を含む。
【0007】
本発明の別の実施形態では、官能化元素状炭素材料が提供される。官能化元素状炭素材料は、ハロゲン化元素状炭素を形成するために、触媒量のルイス酸の存在下、芳香族炭素化合物を含む元素状炭素をハロゲン供与体と反応させることによって調製される。いくつかの態様では、官能化元素状炭素材料は、官能基をハロゲン化元素状炭素にカップリングさせて、官能化元素状炭素を形成するステップ、及びこの官能化元素状炭素に金属を錯化させるステップをさらに含むことによって、調製された触媒である。いくつかの態様では、官能化元素状炭素材料の調製はさらに、触媒量のルイス酸の存在下、元素状炭素をハロゲン供与体と反応させるステップを含む。いくつかの態様では、元素状炭素が黒鉛又はチャコールである。その他の態様では、官能基は、ピリジル環を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
略語及び定義
本発明の化合物、組成物、方法、及びプロセスに関して述べるとき、下記の用語は、他に特に指示しない限り下記の意味を有する。
【0009】
本明細書で使用される「活性炭素原子」は、芳香環の炭素原子、芳香環に対してα位にある炭素原子、又はヘテロ原子に対してα位にある炭素原子と定義する。
【0010】
「アルケン」又は「オレフィン」は、直鎖状、環状、若しくは分枝状、又はこれらの組合せでよい不飽和炭化水素基を指す。これらの基は、少なくとも1つの二重結合を有するが、2つ以上の二重結合を含むこともできる。さらにこれらの基は、置換されても置換されていなくてもよい。可能な置換基には、水素、アルキル、シクロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ハロゲン、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、O-シリル、及びハロゲンが含まれる。2~20個の炭素原子を有するアルケン基が好ましい。2~16個の炭素原子を有するアルケン基がより好ましい。アルケン基の例には、エテニル、n-プロピル、イソプロペニル、n-ブタ-2-エニル、及びn-ヘキサ-3-エニルなどが含まれる。
【0011】
「アルコキシ」は、酸素原子を介して分子の残りの部分に結合された、1~10個の炭素原子を有するようなアルキル基を指す。1~8個の炭素原子を有するアルコキシ基が好ましい。アルコキシのアルキル部分は、直鎖状、環状、若しくは分枝状、又はこれらの組合せでよい。さらにこれらの基は、置換されても置換されていなくてもよい。アルコキシ基の例には、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、及びシクロペンチルオキシなどが含まれる。アルコキシ基は、以下の式:-OR’(式中、R’はアルコキシ基の「アルキル部分」である。)によって表すこともできる。
【0012】
「アルキル」は、それ自体が又は別の置換基の部分として、1~10個の炭素原子(好ましくは1~8個の炭素原子)を有する直鎖状、環状、若しくは分枝状、又はこれらの組合せでよい炭化水素基を指す。したがって、本明細書で定義されるように、アルキルには「シクロアルキル」が含まれる。さらにこれらの基は、置換されても置換されていなくてもよい。アルキル基の例には、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、(シクロヘキシル)メチル、及びシクロプロピルメチルなどが含まれる。
【0013】
「アルキルアミノ」は、それ自体が又は別の置換基の部分として、窒素原子を介して分子の残りの部分に結合された、1~10個の炭素原子を有するようなアルキル基を指す。1~8個の炭素原子を有するアルキルアミノ基が好ましい。アルキルアミノのアルキル部分は、直鎖状、環状、若しくは分子状、又はこれらの組合せでよい。アルキルアミノ基の例には、メチルアミノ、エチルアミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノ、ジメチルアミノ、メチル、イソプロピルアミノなどが含まれる。アルキルアミノ基は、以下の式:-NR’-若しくは-NR’R’’、又は-NHR’(式中、R’及びR’’はアルキルである。)によって表すこともできる。
【0014】
「アリール」は、それ自体が又は別の置換基の部分として、5~14個の炭素原子(好ましくは5~10個の炭素原子)を有する単環又は多縮合環を含む芳香族炭化水素基を指す。各アリール基は、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、又はアリール基と縮合することができる。さらにこれらの基は、置換されても置換されていなくてもよい。アリール基の例には、フェニル、ナフチル、アントラシル、及び1,2,3,4-テトラヒドロ-ナフチルなどが含まれる。
【0015】
「アリールアルキル」は、それ自体が又は別の置換基の部分として、アルキル基を介して分子の残りの部分に結合されたアリール基を指す。そのような基は、アリール環上又はアルキル側鎖上に、単一又は複数の置換基を有してもよい。さらにこれらの基は、置換されても置換されていなくてもよい。その例には、ベンジル、フェニルエチル、スチリル、2-(4-メチルフェニル)エチル、トリフェニルメタニル、及び2-フェニルプロピルが含まれる。
【0016】
「アリールオキシ」は、それ自体が又は別の置換基の部分として、酸素原子を介して分子の残りの部分に結合された、5~14個の炭素原子(好ましくは5~10個の炭素原子)を有する単環又は多縮合環を含む芳香族炭化水素基を指す。各アリール基は、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、又はアリール基に縮合することができる。さらにこれらの基は、置換されても置換されていなくてもよい。アリールオキシ基の例には、フェノール、ナフタノール、及びアントラノールなどが含まれる。アリールオキシ基は、以下の式:-OR’(式中、R’はアルコキシ基の「アリール部分」である。)によって表すこともできる。
【0017】
「アリールアミノ」は、それ自体が又は別の置換基の部分として、窒素原子を介して分子の残りの部分に結合された、5~14個の炭素原子(好ましくは5~10個の炭素原子)を有する単環又は多縮合環を含む芳香族炭化水素基を指す。各アリール基は、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、又はアリール基と縮合することができる。さらにこれらの基は、置換されても置換されていなくてもよい。アリールアミノ基の例には、フェニルアミノ、ナフチルアミノ、及びアントラシルアミノなどが含まれる。アリールアミノ基は、以下の式:-NR’-若しくは-NR’R’’、又は-NHR’(式中、R’又はR’’の少なくとも1つはアリールである)によって表すこともできる。
【0018】
本明細書で使用される「元素状炭素」は、本質的に元素である炭素からなる材料である。元素状炭素は、ダイアモンド、黒鉛、ロンスデライト、C60、C540、C70、非晶質炭素、及びカーボンナノチューブを含めたいくつかの同素形を有する。これらの形の多くは、黒鉛及びチャコールを含めた芳香族炭素環系を含む。黒鉛及びチャコールは、芳香族炭素化合物を含む好ましい元素状炭素である。
【0019】
「ハロ」又は「ハロゲン」は、それ自体が又は置換基の部分として、塩素、臭素、ヨウ素、又はフッ素原子を指す。さらに、「ハロアルキル」などの用語は、最も典型的には1~3個のハロゲン原子で置換されたモノハロアルキル又はポリハロアルキル基を指す。その例には、1-クロロエチル、3-ブロモプロピル、及びトリフルオロメチルなどが含まれる。
【0020】
「ヘテロ原子」は、炭素以外の原子を指す。その例には、窒素、酸素、イオウ、リン、及びケイ素などが含まれる。
【0021】
「ヘテロアルキル」という用語は、1~10個の炭素原子と、O、N、P、Si、及びSからなる基から選択された1~3個のヘテロ原子とからなる直鎖又は分枝鎖基を指し、但し、この窒素、イオウ、及びリンは、酸化されていてもよい。ヘテロ原子O、N、P、及びSは、ヘテロアルキル基の任意の内部に配置されてもよい。ヘテロ原子Siは、アルキル基が分子の残りの部分に結合された位置を含めた、ヘテロアルキル基の任意の位置に配置されてもよい。その例には、-CH-CH-O-CH、-CH-CH-NH-CH、-CH-CH-N(CH)-CH、-CH-S-CH-CH、-CH-CH-S(O)-CH、-CH-CH-S(O)-CH、-CH=CH-O-CH、-Si(CH、-CH-CH=N-OCH、及び-CH=CH-N(CH)-CHが含まれる。例えば、-CH-NH-OCHや-CH-O-Si(CHなど、最大2個のヘテロ原子が連続していてもよい。
【0022】
「ヘテロアリール」は、少なくとも1個のヘテロ原子を有し且つ単環又は多縮合環を含む、芳香族炭化水素基を指す。ヘテロアリール基は、好ましくは3~14員(好ましくは3~10員)を有する。各ヘテロアリール基は、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、又はアリール基と縮合することができる。各ヘテロアリールは、窒素、酸素、及びイオウからなる群から選択された、少なくとも1個のヘテロ原子(典型的には1~5個のヘテロ原子)を含有しなければならない。ヘテロアリール基は、0~3個の窒素原子、0~1個の酸素原子、及び0~1個のイオウ原子を含有することが好ましい。さらにこれらの基は、置換されても置換されていなくてもよい。ヘテロアリール基の例には、ピロリル、イミダゾリル、オキサゾリル、フラニル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサジアゾリル、ピラゾリル、イソキサゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、トリアジニル、インドリル、チオフェニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾフライル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾピラゾリル、キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、及びキノキサリニルなどが含まれる。ヘテロアリール基は、置換されていなくても置換されていてもよい。置換ヘテロアリール基の場合、置換は、炭素又はヘテロ原子上でなされていてもよい。例えば、置換が=Oの場合、得られる基は、置換が窒素上であるN-オキシド(-N(O)-)でもよい。
【0023】
「ヘテロシクリル」は、少なくとも1個のヘテロ原子を含有し且つ3~10員(好ましくは3~7個の炭素原子)を有する飽和又は不飽和非芳香族基を指す。各ヘテロシクリルは、1個又は複数の環を有してもよい。複数の環がヘテロシクリルに存在する場合には、これらの環は一緒に縮合することができ、又は共有結合することができる。各ヘテロシクリルは、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、又はアリール基と縮合することができる。各ヘテロシクリルは、窒素、酸素、又はイオウから選択された少なくとも1個のヘテロ原子(典型的には1~5個のヘテロ原子)を含有しなければならない。ヘテロシクリル基は、0~3個の窒素原子及び0~1個の酸素原子を含有することが好ましい。さらにこれらの基は、置換されても置換されていなくてもよい。飽和及び不飽和ヘテロシクリル基の例には、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、ピペリジニル、1,4-ジオキサニル、モルホリニル、ピペラジニル、及び3-ピロリニルなどが含まれる。ヘテロシクリル基は、置換されなくても置換されていてもよい。置換ヘテロシクリル基の場合、置換は、炭素又はヘテロ原子上でなされてもよい。例えば置換が=Oの場合、得られる基は、カルボニル(-C(O)-)又はN-オキシド(-N(O)-)を有してもよい。
【0024】
「ルイス酸」は、共有されていないか又はπ軌道にある、利用可能な電子対を有する化合物を指す「ルイス塩基」とは対照的に、空軌道を有する任意の種を指す。典型的にはルイス酸は、完全な原子価殻を有するのに2個の電子が不足している元素を含有する化合物を指す。本明細書で使用される「ルイス酸」という用語は、プロトン酸を含まない。
【0025】
「置換」は、ある部分が、少なくとも1個、好ましくは1~3個の置換基を含有することを意味する。適切な置換基には、ハロゲン、C1-8アルキル、C1-8ヘテロアルキル、C1-8ハロアルキル、-CN、-NO、-OR’、-OC(O)R’、-COR’、-C(O)R’、-C(O)NR’R’’、-OC(O)NR’R’’、-NR’’’C(O)R’、-NR’’’C(O)NR’R’’、-NR’R’’、-NR’’’COR’’、-SR’、-S(O)R’、-S(O)R’、-S(O)NR’R’’、-NR’’’S(O)R’’、C2-8アルケニル、C2-8アルキニル、3~10員ヘテロシクリル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールが含まれる(式中、R’、R’’、R’’’は、それぞれ独立に、水素、C1-8アルキル、C1-8ヘテロアルキル、C2-8アルケニル、C2-8アルキニル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、及び3~10員複素環からなる群から選択され;R’及びR’’は、これらが結合する原子と一緒になって、置換又は非置換5、6、又は7員シクロアルキル又はヘテロシクリルを形成する)。置換された置換基の例には、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルアリール、及びアラルキルなどが含まれる。3~10員ヘテロシクリル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、及びシクロアルキルが置換基である場合、これらの基は単結合を経て結合することができ、又はこれらの基は縮合することができる。例えばベンゼンが、C6-10アリール基の一例であるフェニル基で置換される場合、その結果はビフェニル又はナフタレンになることができる。
【0026】
活性炭素原子のハロゲン化
活性炭素原子をハロゲン化するための簡単で効率的な手順について、本明細書に開示する。
【0027】
本明細書で使用される、活性炭素原子のハロゲン化は、活性炭素原子を有する化合物中に炭素-ハロゲン結合を形成するプロセスと定義される。活性炭素原子は、炭素-ハロゲン結合に変換することができる炭素-水素結合を有する。活性炭素原子は、芳香環の炭素原子、芳香環に対してα位にある炭素原子、又はヘテロ原子に対してα位にある炭素原子と定義される。
【0028】
本明細書で使用される、芳香環又は芳香族化合物という用語は、アリールとヘテロアリールの両方を包含する。芳香族化合物の例には、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、トルエン、メチルナフタレン、メチルアントラセン、インドール、フラン、チオフェン、1,2,3,4-テトラヒドロ-ナフタレン、2,3-ジヒドロベンゾフラン、インドリン、及び2,3-ジヒドロベンゾチオフェンなどが含まれる。芳香族化合物は、置換されても置換されていなくてもよい。
【0029】
芳香環に対してα位にある炭素原子を有する化合物の例は、トルエンであり、芳香環に対してα位にある炭素原子の位置を、しばしばベンジル位と呼ぶ。芳香環は、アリール又はヘテロアリールでよいことが理解されよう。芳香環に対してα位にある炭素原子は、置換されても置換されていなくてもよい鎖又は環の部分であってもよい。
【0030】
別のタイプの活性炭素は、ヘテロ原子に対してα位にある炭素原子である。ヘテロ原子は、炭素以外の原子を指す。その例には、窒素、酸素、イオウ、リン、及びケイ素などが含まれる。ヘテロ原子を含む化合物の例には、シラン、エーテル、硫化物、及びアミンなどが含まれる。ヘテロ原子に対してα位にある炭素原子のハロゲン化では、ヘテロ原子がケイ素である場合、シランが好ましい化合物である。
【0031】
ハロゲン供与体
活性炭素原子のハロゲン化は、ルイス酸触媒及びハロゲン供与体を使用して実現される。ハロゲン供与体は、炭素-ハロゲン結合を形成するためにハロゲン原子を供与することが可能な化合物であり、しばしば当技術分野では求電子ハロゲン化試薬と呼ばれる。本発明の範囲内にあるハロゲン供与体化合物には、ルイス酸触媒の存在下でハロゲン原子を供与する能力が高められる、任意のハロゲン含有化合物が含まれる。適切なハロゲン供与体化合物には、「N-X」官能基を含む化合物であると定義されるハロイミドが含まれた(式中、窒素原子は2個の電子求引基に結合されており、Xはハロゲンである)。ハロイミド化合物の例には、下記の官能基を有する化合物が含まれる
【0032】
【化1】
JP0005358184B2_000002t.gif

【0033】
(式中、Xはハロゲンである)。好ましいハロイミドは、N-ブロモスクシンイミド(NBS)、N-ヨードスクシンイミド(NIS)、N-クロロスクシンイミド(NCS)、又はN-フルオロベンゼン-スルホンイミド(NFSI)である。
【0034】
【化2】
JP0005358184B2_000003t.gif

【0035】
解釈のいかなる理論にも拘泥するものではないが、ハロイミド化合物の反応性は、ハロイミドのカルボニル又はスルホニル部分の酸素に対するルイス酸触媒の優先的な配位によって高めることができると考えられる。例えば、ハロゲン原子の反応性を増大させるための、ハロ-スクシンイミドのカルボニル酸素との、ZrClの配位について、以下に例示する。
【0036】
【化3】
JP0005358184B2_000004t.gif

【0037】
特定のハロゲン供与体は、ハロゲン化芳香族化合物に望まれるハロゲンとの同一性に基づいて選択される。例えば、塩素化芳香族化合物が望まれる場合は、NCSが適切なハロゲン供与体になる。臭素化芳香族化合物が望まれる場合は、NBSが適切になる。ヨウ素か又はフッ素化芳香族化合物が望まれる場合、NIS及びNFSIがそれぞれ適切になる。
【0038】
一実施形態では、ハロゲン供与体がN-ブロモスクシンイミドである。
【0039】
別の実施形態では、ハロゲン供与体が、N-フルオロベンゼン-スルホンイミドである。
【0040】
ルイス酸触媒
活性炭素原子のハロゲン化は、ルイス酸触媒をさらに含む。ルイス酸触媒は、ハロゲン供与体化合物と活性炭素原子との間の反応を加速させる任意のルイス酸を含んでもよい。ルイス酸触媒は、金属を含む。金属の例には、Al、B、Sn、Cs、遷移金属、ランタニド金属、アクチニド金属、及びこれらの混合物が含まれる。金属は、Al、Fe、又はZrであることが好ましい。金属はZrであることが、より好ましい。
【0041】
ルイス酸触媒は、1つ又は複数の配位子も含む。配位子は、単又は多座、キラル又はアキラルでよい。配位子の例には、ハロゲン、アルコキシ、アリールオキシ、アルキアミノ、アリールアミノ、オレフィン、リン含有化合物、BINOL、及び酒石酸塩などが含まれる。本発明によるキラル配位子は、キラル中心を保有し且つそのキラリティーに基づいて反応の面選択性を発揮する部分である。キラル中心は、当然ながら、4個の異なる基が結合された原子である;しかし、キラリティーの最終的な基準は、鏡像上で重ね合わせることができないことである。
【0042】
ハロゲン供与体化合物と活性炭素原子との間の反応を加速させる任意のルイス酸触媒は、本発明のハロゲン化反応で使用するのに適している。いくつかのルイス酸触媒は、他のものより好ましい。HfCl、TiCl、及びZnClは、ハロゲン化反応において最適な触媒とは言えないことがわかった。好ましいルイス酸触媒には、ZrCl、FeCl、及びAlClが含まれる。ルイス酸は、Zrを含むことがより好ましい。ルイス酸触媒は、ZrClであることが最も好ましい。四塩化ジルコニウムは、その毒性が低いことが知られているので、この目的には理想的なルイス酸である。
【0043】
芳香族化合物のハロゲン化で使用されるルイス酸触媒の量は、様々な要因に依存する。しかし一般に、ルイス酸触媒は触媒量で存在するが、この触媒量は、ハロゲン供与体化合物と活性炭素原子を含む出発材料との間の反応を加速させるのに十分な量と定義される。ルイス酸の触媒量は、活性炭素原子を含む出発材料に対して100mol%未満であり、好ましくは約0.5mol%~約25mol%、より好ましくは約0.5mol%~約10mol%であり、またより好ましくは約5mol%である。
【0044】
活性炭素原子のハロゲン化は、塩化メチレンやエチルエーテルなどの溶媒で実施される。好ましい実施形態では、塩化メチレンは、本明細書に開示されるハロゲン化での溶媒として用いられる。
【0045】
活性炭素原子のハロゲン化は、溶媒の沸点以下の温度範囲で実施される。反応温度は約40℃未満が好ましく、より好ましくは約30℃未満又は約20℃未満であり、さらにより好ましくは約0℃未満である。
【0046】
活性炭素原子のハロゲン化は、大気圧で実施される。封管反応を含めた高圧条件は、本発明を実施するのに必ずしも必要ではなく、使用しないことが好ましい。
【0047】
本発明のハロゲン化反応によって生成されたハロゲン化生成物の収率は、様々な要因に応じて変化する可能性がある。例えば、ハロゲン供与体及びルイス酸触媒の選択及び量は、芳香族生成物の収率に影響を及ぼす可能性がある。ハロゲン化反応の収率は、好ましくは50%超であり、好ましくは80%超であり、より好ましくは90%超であり、95%超であることもより好ましい。本発明のハロゲン化反応によって生成されたハロゲン化生成物はキラルであり、鏡像体過剰率は、好ましくは90%超であり、より好ましくは95%超であり、さらにより好ましくは99%超である。
【0048】
ハロゲン化用の基質
一実施形態では、活性炭素原子は芳香環の炭素原子であり、ハロゲン化反応は、スキーム1に示されるように表すことができる。
【0049】
スキーム1
【化4】
JP0005358184B2_000005t.gif

【0050】
式I及びIIのそれぞれにおいて、環Aは、アリール又はヘテロアリール基である。
【0051】
置換基Rは、-OR、-NR、及び-SRからなる群から選択される(式中、R及びRは、それぞれ独立に、水素、C1-8アルキル、C1-8ヘテロアルキル、C2-8アルケニル、C2-8アルキニル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、及び3~10員複素環からなる群から選択され;R及びRは、これらが結合する原子と一緒になって、5、6、又は7員シクロアルキル又はヘテロシクリルを形成してもよい)。
【0052】
置換基Rは、水素、-OR、-NR、-SR、C1-8アルキル、C1-8ヘテロアルキル、C1-8ハロアルキル、C2-8アルケニル、C2-8アルキニル、3~10員ヘテロシクリル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールからなる群からそれぞれ独立に選択された、0~5個の置換基を表す。
【0053】
式IIの置換基Xは、クロロ、ブロモ、ヨード、及びフルオロからなる群から選択されたハロゲンを表す。
【0054】
別の実施形態では、ハロゲン化反応は、スキーム2に示されるように表すことができる。
【0055】
スキーム2
【化5】
JP0005358184B2_000006t.gif

【0056】
式III及びIVのそれぞれにおいて、Rは式Iに関して定義した通りであり、環Aはヘテロアリールである。式IVにおいて、Xは式IIに関して定義した通りである。
【0057】
別の実施形態では、ハロゲン化反応は、スキーム3に示されるように表すことができる。
【0058】
スキーム3
【化6】
JP0005358184B2_000007t.gif

【0059】
式V及びVIのそれぞれにおいて、R及びRは式Iに関して定義された通りであり、環Aはアリール又はヘテロアリール基である。環Aは、アリールであることが好ましい。式VIにおいて、Xは、式IIに関して定義された通りである。
【0060】
置換基Rは、水素及びハロゲンからなる群からそれぞれ独立に選択された、0~5個の置換基を表す。
【0061】
式I及びIIIは、それぞれ、ハロゲン化芳香族生成物である式II及びIVに変換される、本明細書において芳香族出発材料と呼ばれる芳香族化合物である。式Vは、式VIのハロゲン化生成物に変換される、芳香環に対してα位にある活性炭素原子を有する化合物の一例である。したがって式II、IV、及びVIは、それぞれ式I、III、及びVの単なるハロゲン化誘導体である。
【0062】
追加の実施形態では、芳香族出発材料及びハロゲン化芳香族生成物は、それぞれスキーム4に示されるように、式Ia及びIIaを含む。
【0063】
スキーム4
【化7】
JP0005358184B2_000008t.gif

【0064】
別の実施形態では、芳香族出発材料及びハロゲン化芳香族生成物は、それぞれスキーム5に示されるように、式Ib及びIIbを含む。
【0065】
スキーム5
【化8】
JP0005358184B2_000009t.gif

【0066】
一実施形態では、芳香族出発材料及びハロゲン化芳香族生成物は、それぞれスキーム6に示されるように、式IIIa及びIVaを含む
【0067】
スキーム6
【化9】
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【0068】
(式中、
Xは式IIに関して定義された通りであり、Rは式Iに関して定義された通りであり、但し、Rは0~4個の置換基を表すものであり;
は、-NR-、-O-、及び-S-からなる群から選択され;
は、それぞれ独立に、-CR-であり;
は、-NR-、-O-、-CR-、及び-S-からなる群から選択され;
但し、R及びRは、式Iに関して定義された通りであり;
nは、1、2、又は3である)。
【0069】
別の実施形態では、芳香族出発材料及びハロゲン化芳香族生成物は、それぞれスキーム7に示されるように式IIIb及びIVbを含み、但し、R及びYは、式IIIa、スキーム6で定義された通りであり、Xは、式IIに関して定義された通りである。
【0070】
スキーム7
【化10】
JP0005358184B2_000011t.gif

【0071】
一実施形態では、出発材料及びハロゲン化生成物は、スキーム8に示されるようにそれぞれ式Va及びVIaを含み、但し、R、R、及びRは、式Vに関して定義された通りであり、Xは、式IIに関して定義された通りである。
【0072】
スキーム8
【化11】
JP0005358184B2_000012t.gif

【0073】
一実施形態では、出発材料及びハロゲン化生成物は、それぞれスキーム9に示されるように式Vb及びVIbを含み、但し、R、R、及びRは、式Vに関して定義された通りであり、Xは、式IIに関して定義された通りである。
【0074】
スキーム9
【化12】
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【0075】
別の実施形態では、出発材料及びハロゲン化生成物は、それぞれスキーム10に示されるように式Vc及びVIcを含み、但し、R及びRは、式Vに関して定義された通りであり、Xは、式IIに関して定義された通りである。
【0076】
スキーム10
【化13】
JP0005358184B2_000014t.gif

【0077】
別の実施形態では、出発材料及びハロゲン化生成物は、それぞれスキーム11に示されるように式Vd及びVIdを含み、但し、Rは、式Vに関して定義された通りであり、Xは、式IIに関して定義された通りである。
【0078】
スキーム11
【化14】
JP0005358184B2_000015t.gif

【0079】
別の実施形態では、出発材料及びハロゲン化生成物は、それぞれスキーム12に示されるように式VII及びVIIIを含み、但し、R及びRは、式Iに関して定義された通りであり、Xは、式IIに関して定義された通りである。置換基Rは、-Si(R、-OR、-NR、及び-SRからなる群から選択される。
【0080】
スキーム12
【化15】
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【0081】
別の実施形態では、出発材料及びハロゲン化生成物は、それぞれスキーム13に示されるように式VIIa及びVIIIaを含み、但し、R、R、及びRは、式Iに関して定義された通りであり、Xは、式IIに関して定義された通りである。
【0082】
スキーム13
【化16】
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【0083】
別の実施形態では、出発材料及びハロゲン化生成物は、それぞれスキーム14に示されるように式VIIb及びVIIIbを含み、但し、R、R、及びRは、式Iに関して定義された通りであり、Xは、式IIに関して定義された通りである。
【0084】
スキーム14
【化17】
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【0085】
別の実施形態では、出発材料及びハロゲン化生成物は、それぞれスキーム15に示されるように式VIIc及びVIIIcを含み、但し、R、R、及びRは、式Iに関して定義された通りであり、Xは、式IIに関して定義された通りである。
【0086】
スキーム15
【化18】
JP0005358184B2_000019t.gif

【0087】
別の実施形態では、出発材料が芳香族化合物を含んでもよい。元素状炭素は、いくつかの知られている同素体:ダイアモンド、黒鉛、ロンスデライト、C60、C540、C70、非晶質炭素、及びカーボンナノチューブを有する。これらの形の多くは、芳香族基を含む。例えば黒鉛は、六角形の芳香族炭素環の、広くて平らなシートを含む。これらのシートは、互いに積み重ねられ、一緒に弱く結合する。チャコールは複数の同素体を含み、具体的には、黒鉛のクリスタライトであってこれらを一緒に保持する様々な量の非晶質炭素を有するものを含む。
【0088】
芳香環を含む材料は、本発明のハロゲン化方法において、適切な基質又は出発材料である。一実施形態では、元素状炭素が出発材料である。出発材料及びハロゲン化生成物は、それぞれスキーム16に示されるように式IX及びXを含み、但し、Xは、式IIに関して定義された通りである。
【0089】
スキーム16
【化19】
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【0090】
別の実施形態では、出発材料及びハロゲン化生成物は、それぞれスキーム17に示されるように式IXa及びXaを含み、但し、Xは、式IIに関して定義された通りである。
【0091】
スキーム17
【化20】
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【0092】
別の実施形態では、出発材料及びハロゲン化生成物は、それぞれスキーム18に示されるように式IXb及びXbを含み、但し、Xは、式IIに関して定義された通りである。
【0093】
スキーム18
【化21】
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【0094】
元素状炭素や黒鉛、チャコールなどの芳香族化合物を含む材料のハロゲン化の場合、この材料は、ハロゲン化することができる多くの活性炭素原子を含んでもよく、したがってスキーム16~18は、本発明の方法によりそのような材料に組み込んでもよいハロゲン原子の数を、決して限定しないことが理解されよう。元素状炭素や黒鉛、チャコールなどの芳香族化合物を含むハロゲン化材料は、触媒作用、電子及びイオン伝導、吸収、熱伝達、及びルミネセンスで応用することができる。
【0095】
理論に拘泥するものではないが、芳香環を含む元素状炭素のハロゲン化は、この環の縁部で生ずると考えられる。例えば黒鉛は、複数の炭素環が一緒に縮合された拡張シートである。ハロゲン化は、これらのシートの縁部で生ずると考えられる。
【0096】
好ましいR
好ましい実施形態、スキーム1、4、及び5のいずれかでは、置換基Xが、置換基Rに対してオルト位に位置決めされている。
【0097】
好ましい実施形態では、置換基Xが、置換基Rに対してパラ位に位置決めされている。
【0098】
スキーム1、4、及び5のいずれかに関する好ましい実施形態では、Rが-ORであり、より好ましくは-OMe又は-OHである。
【0099】
スキーム1、4、及び5のいずれかに関する好ましい実施形態では、Rが-NRであり、より好ましくは-NHである。
【0100】
スキーム1、4、及び5のいずれかに関する好ましい実施形態では、Rが-SRである。
【0101】
好ましいR
スキーム1~7及び12~14のいずれかに関する別の好ましい実施形態では、Rが、ハロゲン、C1-8アルキル、C1-8ヘテロアルキル、C1-8ハロアルキル、C2-8アルケニル、C2-8アルキニル、3~10員ヘテロシクリル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールからなる群から選択される。
【0102】
スキーム1~7及び12~14のいずれかに関する別の実施形態では、Rが、C1-8アルキル、C1-8ヘテロアルキル、及びC1-8ハロアルキルからなる群から選択される。
【0103】
スキーム1~7及び12~14のいずれかに関する別の実施形態では、Rが、C1-8アルキルである。
【0104】
スキーム1~7及び12~14のいずれかに関する別の実施形態では、Rが、C2-8アルケニル及びC2-8アルキニルからなる群から選択される。
【0105】
スキーム1~7及び12~14のいずれかに関する別の実施形態では、Rが、3~10員ヘテロシクリル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールからなる群から選択される。
【0106】
好ましいR及びR
スキーム1~10及び12~14のいずれかに関する一実施形態では、R及びR基が、それぞれ独立に、水素、C1-8アルキル、C1-8ヘテロアルキル、C2-8アルケニル、C2-8アルキニル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、及び3~10員複素環からなる群から選択され;R及びR基は、これらが結合する原子と一緒になって、5、6、又は7員シクロアルキル又はヘテロシクリルを形成してもよい。
【0107】
スキーム1~10及び12~14のいずれかに関する一実施形態では、R及びR基が、それぞれ独立に、水素、C1-8アルキル、C1-8ヘテロアルキル、C2-8アルケニル、C2-8アルキニル、及び3~10員複素環からなる群から選択され;R及びR基は、これらが結合する原子と一緒になって、5、6、又は7員シクロアルキル又はヘテロシクリルを形成してもよい。
【0108】
スキーム1~10及び12~14のいずれかに関する一実施形態では、R及びR基が、それぞれ独立に、水素、C1-8アルキル、C1-8ヘテロアルキル、及び3~10員複素環からなる群から選択され;R及びR基は、これらが結合する原子と一緒になって、5、6、又は7員シクロアルキル又はヘテロシクリルを形成してもよい。
【0109】
スキーム1~10及び12~14のいずれかに関する一実施形態では、R及びR基が、それぞれ独立に、水素、C1-8アルキル、及びC1-8ヘテロアルキルからなる群から選択される。
【0110】
スキーム1~10及び12~14のいずれかに関する一実施形態では、R及びR基が、それぞれ独立に、水素、及びC1-8アルキルからなる群から選択される。
【0111】
スキーム1~10及び12~14のいずれかに関する一実施形態では、R及びR基が、それぞれ独立に、水素、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールからなる群から選択される。
【0112】
スキーム1~10及び12~14のいずれかに関する一実施形態では、R及びR基が、それぞれ独立に、水素、及びC6-10アリールからなる群から選択される。
【0113】
好ましいR
スキーム3又は8~11のいずれかに関する一実施形態では、Rが水素である。
【0114】
スキーム3又は8~11のいずれかに関する別の実施形態では、少なくとも1個のRがハロゲンであり、残りのRが水素である。
【0115】
スキーム3又は8~11のいずれかに関する別の実施形態では、少なくとも2個のRがハロゲンであり、残りのRが水素である。
【0116】
好ましいX基
スキーム1~14のいずれかに関する別の実施形態では、Xがブロモである。
【0117】
スキーム1~14のいずれかに関する別の実施形態では、Xがクロロである。
【0118】
スキーム1~14のいずれかに関する別の実施形態では、Xがヨードである。
【0119】
スキーム1~11のいずれかに関する別の実施形態では、Xがフルオロである。
【0120】
好ましいY基
スキーム2、6、又は7のいずれかに関する一実施形態では、Yが-NRである。Yは、-NHであることがより好ましい。
【0121】
スキーム2、6、又は7のいずれかに関する別の実施形態では、Yが-O-である。
【0122】
スキーム2、6、又は7のいずれかに関する別の実施形態では、Yが-S-である。
【0123】
式IIIaの一実施形態では、Y及びYが、それぞれ独立に、-CRである。
【0124】
式IIIaの一実施形態では、Y及びYが、それぞれ独立に、-CRであり;nは1である。
【0125】
式IIIaの別の実施形態では、Yが-O-であり、Y及びYがそれぞれ-CH-であり、nが1である。
【0126】
元素状炭素担体上の触媒
一実施形態では、芳香族炭素化合物を含む元素状炭素をハロゲン化して、ハロゲン化元素状炭素を形成するステップ;官能基をハロゲン化元素状炭素にカップリングして、官能化元素状炭素を形成するステップ;金属を官能化元素状炭素と錯化させるステップによって調製される触媒が提供される。
【0127】
元素状炭素は、本質的に元素である炭素からなる材料である。元素状炭素は、ダイアモンド、黒鉛、ロンスデライト、C60、C540、C70、非晶質炭素、及びカーボンナノチューブを含めたいくつかの同素形を有する。これらの形の多くは、黒鉛及びチャコールを含めた芳香族炭素環系を含む。黒鉛及びチャコールは、芳香族炭素化合物を含む好ましい元素状炭素である。
【0128】
芳香族炭素化合物を含む元素状炭素は、本発明の方法によりハロゲン化することができる。ハロゲン化元素状炭素は、官能基をハロゲン化元素状炭素とカップリングさせることによってさらに官能化させてもよい。ハロゲン化元素状炭素とカップリングさせてもよく、また遷移金属触媒用の配位子として働くことができる、任意の官能基が適切である。ピリジル環を含む官能基が好ましい。ピリジン官能基は、任意の適切な位置を介してハロゲン化元素状炭素とカップリングさせてもよく、それによって、ピリジル窒素は遷移金属に配位することが可能なる。ピリジル環は、置換されなくても置換されていてもよい。一態様では、ピリジル官能基がビピリジル環系である。
【0129】
官能化元素状炭素は、遷移金属用の配位子として作用してもよい。官能化元素状炭素と錯化することができる任意の遷移金属が適切である。パラジウムは、好ましい遷移金属である。Pd(0)又はPd(II)の酸化状態を使用してもよい。Pd(0)及びPd(II)の供給源は当業者に知られており、例えばPd(Ph、Pd(OAc)、及びPdClが含まれる。遷移金属と官能化元素状炭素との錯化は、遷移金属及び官能化元素状炭素を接触させるステップを含み、さらにこの混合物を加熱し又は濃縮するステップを含む。
[実施例]
【0130】
下記の実施例は、特許請求の範囲に記載される本発明を、限定するのではなく例示するために提供する。
【0131】
NBSを使用する臭素化は、表1にまとめたように、広範な芳香族出発材料又は基質との使用に適用可能であることがわかっている。例えばアニソールは、生成物単独として98%の収率でp-ブロモアニソールが得られるように、-78℃で5mol%のZrClの存在下、1当量のNBSを使用することによって臭素化することができる(表1、エントリー1)。しかしZrClが存在しない状態では、ハロゲン化は、室温であっても進行しない(表1、エントリー1)。
【0132】
表1に示される基質の全てを臭素化することにより、対応するモノブロモ生成物が優れた収率及び位置選択性で得られた。ほとんどの場合、反応を、非常に低い温度で進行させることができ、さらなる精製は必要ではない。さらに表1は、本発明のハロゲン化が様々な置換基に適合することを明らかにしている。
【0133】
【表1】
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【0134】
NCSを使用する塩素化は、表2に示されるように、広範な芳香族出発材料又は基質との使用に適用可能であることがわかった。1当量のNCS及び5mol%のZrClで処理した基質の全ては、対応する塩素化化合物を提供した。室温での反応により、高い位置選択性を有する塩素化生成物が高い収率で得られた。場合によっては、少量の位置異性体(エントリー3)又は二塩素化生成物(エントリー4及び5)が観察された。
【0135】
【表2】
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【0136】
NISを使用するヨウ素化は、広範な芳香族出発材料又は基質との使用に適用可能であることがわかった。表3に示すように、ヨウ素化は、良好な収率及び位置選択性をもたらす。エントリー2では、微量の二ヨウ素化生成物が観察された。
【0137】
【表3】
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【0138】
NFSIを使用するフッ素化は、表4に示すように、広範な芳香族出発材料又は基質との使用に適用可能であることがわかった。フッ素化は、有機合成において最も難しい操作の1つである。低刺激性のフッ素化試薬、NFSIを、フッ素源として選択した。ZrClにより触媒された、1-メトキシルナフタレン、2-メトキシルナフタレン、及びピロールとNFSIとの反応によって、対応するフッ素化生成物が得られた(表4、それぞれエントリー1、2、及び3)。エントリー1に示されるように、触媒の量が増大すると、フッ素化生成物の収率が上昇した。
【0139】
【表4】
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【0140】
5mol%のZrClの存在下での、NBS及びトルエンの反応は、環置換生成物をもたらさず、ほぼ例外なく臭化ベンジルをもたらした。表5は、追加の例を示す。反応は、ZrClの場合とほぼ同じ反応性を有するFeCl又はAlClの存在下でも、滑らかに進行する。解釈のためのいかなる理論にも拘泥するものではないが、この反応は、ラジカルメカニズムによって進行できると考えられる。実際、この反応は、ラジカル阻害剤の存在下では少しも進行しない。
【0141】
【表5】
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【0142】
トルエンを、過剰な量のNBSの存在下で、二臭素化及び三臭素化することができる。例えばスキーム19に示されるように、二臭素化トルエンは、室温で22時間、6当量のNBS、AlCl(5mol%)をCHClに溶かしたものを使用して、主生成物として得ることができる。スキーム20に示されるように、三臭素化トルエンは、還流下で22時間、10当量のNBS、ZrCl(5mol%)をCHCl中で使用して、主生成物として得ることができる。
【0143】
スキーム19
【化22】
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【0144】
スキーム20
【化23】
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【0145】
シラン化合物を、過剰な量のNBS、及びAlCl、FeCl、又はZrClなどのルイス酸触媒の存在下で、一臭素化、二臭素化、及び三臭素化することができる。例えばスキーム21に示すように、(ブロモエチル)トリメチルシランは、室温で18時間、NBS、AlCl(5mol%)をCHClに溶かしたものを使用して、単離収率32%の主生成物として得ることができる。スキーム22に示すように、(1,1-ジブロモエチル)トリエチルシランは、室温で18時間、NBS、ZrCl(5mol%)をCHCl中で使用して、単離収率54%の主生成物として得ることができる。主生成物は、蒸留によって単離した。
【0146】
スキーム21
【化24】
JP0005358184B2_000030t.gif

【0147】
スキーム22
【化25】
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【0148】
芳香環を含む元素状炭素は、本発明の方法を使用してハロゲン化することができる。例えば図1は、CHCl中、室温で、N-ブロモスクシンイミド0.5g及び0.8mol%のZrClを使用した、黒鉛1.0gの臭素化を示す。図2は、CHCl中、室温で、N-ブロモスクシンイミド0.5g及び0.8mol%のZrClを使用した、チャコール1.0gの臭素化を示す。どちらの場合も、臭素化反応は速く、最初の1時間以内でほぼ完了する。生成物中の臭化物の重量%は、元素分析によって決定される。
【0149】
触媒投入量は、0.1%程度に低くすることができるが、より多くの触媒投入量では、黒鉛のより高い反応性が示される。1及び3mol%の触媒投入量が効果的であることがわかった。FeCl及びAlClも、この反応で効率的なルイス酸触媒として働くことができ、同様の結果が得られた。同じ反応条件下であるが触媒がない状態では、臭素化手順が非常に遅く、24時間後であっても0.1%のBrしか検出されなかった。さらに、チャコール又は黒鉛の、N-クロロスクシンイミド(NCS)による塩素化及びN-ヨードスクシンイミド(NIS)によるヨウ素化は、同じ反応条件下で十分進行し、対応するハロゲン化炭素生成物が得られる。
【0150】
芳香環を含むハロゲン化元素状炭素は、さらに官能化することができる。金属触媒クロスカップリング反応が当業者に知られている。アリールハロゲン化物及びヘテロアリールハロゲン化物はどちらも、そのような反応に直接使用することができ、又はそのような反応で使用されるアリール若しくはヘテロアリール金属化合物に変換することができる。本発明の方法により調製された臭素化黒鉛を、Suzuki-Miyauraカップリング反応条件を使用してピリジン-3-ボロン酸とカップリングし(G.Lu, R.Franzen, Q.Zhang, Y.Xu, Tetrahedron Lett. 46, 4255 (2005); T.Tagata, M.Nishida, J.Org.Chem. 68, 9412 (2003))、金属の配位子として働くことができるピリジル官能化黒鉛を形成した。このように、スキーム23に示されるように、ピリジル官能化黒鉛をPd(OAc)で処理して、Pd触媒(XI)を形成した。
【0151】
スキーム23
【化26】
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【0152】
類似の手法では、臭素化黒鉛を、Suzuki-Miyauraカップリング反応条件を使用して(ピリジン-2-イル)ピリジン-4-イル-4-ボロン酸をカップリングし、金属の配位子として働くことができるビピリジル官能化黒鉛を形成した。このように、ビピリジル官能化黒鉛は、スキーム24に示されるようにPd(OAc)で処理してPd触媒(XII)を形成した。
【0153】
スキーム24
【化27】
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【0154】
得られたPd触媒のそれぞれを、1-フェニルエタノールの空気酸化に利用し、その結果を表6にまとめる。ピリジル官能化チャコール及び黒鉛配位子は、それぞれ対応する単なるピリジン(収率23%)及びビピリジン(収率<6%)よりも効率的な配位子である。黒鉛官能化触媒の活性は、チャコール官能価触媒よりも非常に高く、ピリジル官能化黒鉛触媒は、最も高い収率をもたらす。非官能化チャコール又は黒鉛及びPd(OAc)を用いた類似の反応操作は、この反応では少しも作用せず、官能化黒鉛又はチャコール配位子をPd触媒と組み合わせることによってPd触媒の反応性が増大するという考えを裏付けている。
【0155】
【表6】
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【0156】
アルコールの空気酸化へのピリジル官能化黒鉛Pd触媒(黒鉛XI)の利用を、表7に示されるその他のアルコールにもさらに適用した。酸化生成物を濾過によって単離し、濾液を濃縮した。その結果は、触媒が一般に、広範なアルコールに利用可能であり、対応する生成物が良好な収率で得られることを示している。穏やかな反応条件が、容易に且つ安全に取り扱われる。触媒の、安定で容易に除去可能であり再使用可能な特徴は、工業プロセスにおいてかなり有利である。
【0157】
【表7】
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【0158】
実験
全ての試薬は、他に特に指示しない限り、Aldrichから市販されているものである。全ての反応は、他に特に指示しない限り、窒素雰囲気中で磁気撹拌しながら、オーブン乾燥済みのガラス器具で実施した。H NMRスペクトルを、周囲温度でBruker Avance 400(400MHz)又は500(500MHz)分光計に記録した。化学シフトの値(δ)を、内部標準物質(0ppmのテトラメチルシラン)からのppmダウンフィールドで表す。多重度を、s(一重項)、d(二重項)、t(三重項)、q(四重項)、m(多重項)、及びbr(ブロード)として示す。元素分析は、Midwest Microlab,LLC,Indianapolis,USAが行った。分析薄層クロマトグラフィー(TLC)を、E.MerckプレコートTLCプレート(シリカゲル60 GF254、0.25mm)上で行った。視覚化は、UV光及びエタノールに溶かしたリンモリブデン酸溶液を用い、加熱することにより実現させた。全ての溶媒を、新たに蒸留した。全てのその他の試薬及び出発材料は、他に特に指示しない限り販売業者から購入し、さらに精製することなく使用した。チャコールは、Sigma-Aldrich社(St.Louis,MO,USA)から購入した:活性炭素、Darco(登録商標)、12~20メッシュ、顆粒、カタログ#242241-250G。黒鉛は、Sigma-Aldrich(St.Louis,MO,USA)社から購入した:黒鉛、粉末、~325メッシュ、>99.99%、カタログ#496596-113.4G。
【実施例1】
【0159】
芳香族化合物のハロゲン化に関する概略的手順
窒素雰囲気中、所望の温度に冷却した、NXS(X=Br、Cl、I)又はNFSI(0.5mmol)をCHCl(4.0mL)に溶かした溶液に、ZrCl(0.025mmol)を添加し、その後、窒素雰囲気中で基質(0.5mmol)を添加する。反応が終了するまで撹拌し、次いで飽和NaHCO水溶液(4mL)により反応を停止させた。水層をCHClで抽出し(3×4mL)、合わせた有機相を塩水(4mL)で洗浄し、NaCO上で乾燥させることにより、所望の生成物が得られた。生成物の構造は、H NMR及び13C NMRと報告されたデータとの比較によって、又は当業者に知られるその他の分析技法によって決定することができる。
【実施例2】
【0160】
1-ハロ-4-メトキシ-ベンゼン
【0161】
【化28】
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【0162】
(X=Cl):H NMR(500MHz,CDCl)δ 7.23(m,2H)、6.82(m,2H)、3.77(s,3H)。(X=Br):H NMR(500MHz,CDCl)δ 7.37(m,2H)、6.78(m,2H)、3.77(s,3H)。(X=I):H NMR(500MHz,CDCl)δ 7.54(m,2H)、6.68(m,2H)、3.77(s,3H)。
【実施例3】
【0163】
1-ハロ-2-メトキシ-ナフタレン
【0164】
【化29】
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【0165】
(X=F):H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.00(d,1H,J=8.5Hz)、7.68(m,2H)、7.54(m,1H)、7.35(m,1H)、7.24(m,1H)、3.95(s,3H)。(X=Cl):H NMR(500MHz,CDCl)δ 8.21(d,1H,J=8.5Hz)、7.76(m,2H)、7.55(m,1H)、7.38(m,1H)、7.26(d,1H,J=9.0Hz)、4.00(s,3H)。(X=Br):H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.20(dd,1H,J=0.8,8.5Hz)、7.75(m,2H)、7.54(m,1H)、7.36(m,1H)、7.20(d,1H,J=9.0Hz)、3.97(s,3H)。(X=I):H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.11(d,1H,J=8.6Hz)、7.74(d,1H,J=8.9Hz)、7.68(d,1H,J=8.0Hz)、7.50(m,1H)、7.34(m,1H)、7.11(d,1H,J=9.0Hz)、3.95(s,3H)。
【実施例4】
【0166】
1-ハロ-4-メトキシ-ナフタレン
【0167】
【化30】
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【0168】
(X=F):H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.30-7.50(m,4H)、6.99(m,1H)、6.59(m,1H)、3.91(s,3H)。(X=Cl):H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.26(d,1H,J=8.0Hz)、8.17(d,1H,J=8.4Hz)、7.58(m,1H)、7.50(m,2H)、6.65(d,1H,J=8.2Hz)、3.93(s,3H)。(X=Br):H NMR(500MHz,CDCl)δ 8.25(d,1H,J=8.0Hz)、8.14(d,1H,J=8.5Hz)、7.62(d,1H,J=8.5Hz)、7.58(t,1H,J=7.5Hz)、7.50(t,1H,J=7.5Hz)、6.62(d,1H,J=8.5Hz)、3.93(s,3H)。(X=I):H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.19(dd,1H,J=0.7,8.4Hz)、7.98(d,1H,J=8.4Hz)、7.88(d,1H,J=8.2Hz)、7.54(m,1H)、7.46(m,1H)、6.49(d,1H,J=8.2Hz)、3.90(s,3H)。
【実施例5】
【0169】
2-ハロ-1-メトキシ-ナフタレン
【0170】
【化31】
JP0005358184B2_000039t.gif

【0171】
(X=F):H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.20-7.20(m,6H)、4.08(d,3H,J=1.9Hz)。(X=Cl):H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.2-8.2(m,6H)、3.99(s,3H)。
【実施例6】
【0172】
2-ブロモ-ナフタレン-1-イルアミン
【0173】
【化32】
JP0005358184B2_000040t.gif

【0174】
H NMR(500MHz,CDCl)δ 7.72(m,2H)、7.42(m,3H)、7.12(d,1H,J=9.0Hz)、4.56(br s,2H)。
【実施例7】
【0175】
4-ヨード-ナフタレン-1-イルアミン
【0176】
【化33】
JP0005358184B2_000041t.gif

【0177】
H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.81(m,2H)、7.44(m,3H)、6.54(d,1H,J=7.9Hz)、4.65(br s,2H)。
【実施例8】
【0178】
2,4-ジヨード-ナフタレン-1-イルアミン
【0179】
【化34】
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【0180】
H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.02(d,1H,J=7.7Hz)、7.49(m,2H)、7.79(m,2H)、4.62(br s,2H)。
【実施例9】
【0181】
2-ハロ-1H-ピロール
【0182】
【化35】
JP0005358184B2_000043t.gif

【0183】
(X=F):H NMR(400MHz,CDCl)δ 6.83(m,1H)、6.16(m,2H)、NHは認められない。(X=Cl):H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.27(br s,1H)、6.64(m,1H)、6.15(m,1H)、6.04(m,1H)。(X=Br):H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.26(br s,1H)、6.77(m,1H)、6.25(m,1H)、6.22(m,1H)。
【実施例10】
【0184】
2,5-ジヨード-1H-ピロール
【0185】
【化36】
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【0186】
H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.29(br s,1H)、5.97(s,2H)。
【実施例11】
【0187】
1-ハロ-ナフタレン-2-オール
【0188】
【化37】
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【0189】
(X=Cl):H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.03(d,1H,J=8.5Hz)、7.74(d,1H,J=8.2Hz)、7.65(d,1H,J=8.9Hz)、7.53(m,1H)、7.36(m,1H)、7.23(d,1H,J=8.9Hz)、6.00(s,1H)。(X=Br):H NMR(500MHz,CDCl)δ 8.00(d,1H,J=8.5Hz)、7.74(d,1H,J=8.0Hz)、7.70(d,1H,J=8.5Hz)、7.54(m,1H)、7.36(m,1H)、7.24(d,1H,J=9.0Hz)、5.94(s,1H)。(X=I):H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.92(d,1H,J=9.0Hz)、7.67(t,2H,J=8.7Hz)、7.50(t,1H,J=7.4Hz)、7.33(t,1H,J=7.4Hz)、7.19(d,1H,J=9.0Hz)、6.06(br s,1H)。
【実施例12】
【0190】
5-クロロ-2,3-ジヒドロ-ベンゾフラン
【0191】
【化38】
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【0192】
(X=Cl):H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.13(m,1H)、7.04(dd,1H,J=2.3,8.5Hz)、6.68(d,1H,J=8.5Hz)、4.56(t,2H,J=8.7Hz)、3.18(t,2H,J=8.7Hz)。(X=Br):H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.26(t,1H,J=0.9Hz)、7.18(dd,1H,J=2.1,8.4Hz)、6.64(d,1H,J=8.4Hz)、4.55(t,2H,J=8.7Hz)、3.18(t,2H,J=8.7Hz)。
【実施例13】
【0193】
4-クロロ-ナフタレン-1-オール
【0194】
【化39】
JP0005358184B2_000047t.gif

【0195】
H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.15(m,2H)、7.53(m,2H)、7.30(d,1H,J=8.0Hz)、6.65(d,1H,J=8.0Hz)、5.26(s,1H)。
【実施例14】
【0196】
2,4-ジクロロ-ナフタレン-1-オール
【0197】
【化40】
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【0198】
H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.20(m,2H)、7.60(m,2H)、7.31(s,1H)、5.95(s,1H)。
【実施例15】
【0199】
4-ヨード-フェニルアミン
【0200】
【化41】
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【0201】
H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.38(m,2H)、6.44(m,2H)、3.64(br s,2H)。
【実施例16】
【0202】
2,4-ジヨード-フェニルアミン
【0203】
【化42】
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【0204】
H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.87(m,1H)、7.35(m,1H)、6.47(m,1H)、4.12(br s,2H)。
【実施例17】
【0205】
1-(ブロモメチル)ベンゼン
【0206】
【化43】
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【0207】
H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.34(m,5H)、4.49(s,2H)。
【実施例18】
【0208】
1-(ジブロモメチル)ベンゼン
【0209】
【化44】
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【0210】
H NMR(500MHz,CDCl)δ 7.57(m,2H)、7.35(m,3H)、6.64(s,1H)。
【実施例19】
【0211】
1-(トリブロモメチル)ベンゼン
【0212】
【化45】
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【0213】
H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.00(d,2H,J=8.0Hz)、7.34(m,3H)。
【実施例20】
【0214】
1-(1-ブロモエチル)ベンゼン
【0215】
【化46】
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【0216】
H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.42(m,2H)、7.32(m,3H)、5.20(q,1H,J=6.9Hz)、2.03(d,3H,J=6.9Hz)。
【実施例21】
【0217】
1-(ブロモメチル)ナフタレン
【0218】
【化47】
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【0219】
H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.11(d,1H,J=8.5Hz)、7.80(m,2H)、7.57(dt,1H,J=1.4,8.5Hz)、7.48(m,2H)、7.34(t,1H,J=7.7Hz)、4.90(s,2H)。
【実施例22】
【0220】
2-(ブロモメチル)ナフタレン
【0221】
【化48】
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【0222】
H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.76(m,4H)、7.44(m,3H)、4.60(s,2H)。
【実施例23】
【0223】
1-ブロモ-2-(ブロモメチル)ベンゼン
【0224】
【化49】
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【0225】
H NMR(500MHz,CDCl)δ 7.56(m,1H)、7.44(m,1H)、7.28(m,1H)、7.15(m,1H)、4.59(s,2H)。
【実施例24】
【0226】
4-(ブロモメチル)-1,2-ジクロロベンゼン
【0227】
【化50】
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【0228】
H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.47(d,1H,J=2.1Hz)、7.39(d,1H,J=8.2Hz)、7.21(dd,1H,J=2.1,8.2Hz)、4.40(s,2H)。
【実施例25】
【0229】
4-(ブロモメチル)-1,2-ジフルオロベンゼン
【0230】
【化51】
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【0231】
H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.22(m,1H)、7.12(m,2H)、4.42(s,2H)。
【実施例26】
【0232】
芳香族化合物を含む材料をハロゲン化するための概略的手順
芳香族化合物(1.0g)、NBS(0.5g)、及びZrCl(0.0196g、3mol%)をCHCl(5mL)中に含む材料の懸濁液を、N雰囲気中で24時間、室温で撹拌した。固体を濾過によって分離し、CHClで十分に洗浄し、次いで真空乾燥した。ハロゲン取込みの重量%を元素分析によって決定する。
【実施例27】
【0233】
黒鉛の臭素化
黒鉛(1.0g)、NBS(0.5g)、及びZrCl(0.0196g、3mol%)をCHCl(5mL)に懸濁した懸濁液を、N雰囲気中で24時間、室温で撹拌した。固体を濾過によって分離し、CHClで十分に洗浄し、次いで真空乾燥することによって、臭素化黒鉛が得られた。Brの重量%を元素分析によって決定した。
【実施例28】
【0234】
チャコールの臭素化
黒鉛の代わりにチャコールを用いたこと以外、実施例27の手順に従った。臭素化チャコール(1.14g)を単離した。Brの重量%を元素分析によって決定した:12.25%。
【実施例29】
【0235】
ピリジン-3-黒鉛
【0236】
【化52】
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【0237】
窒素中、臭素化黒鉛(1.0g)及びピリジン-3-ボロン酸(1当量、臭素化黒鉛のBr重量%による)を1,2-ジメトキシエタン(3mL)に溶かした溶液に、NaCO(6当量)の水溶液を添加し、その後Pd(PPh(6mol%)を添加した。反応を、84℃で20時間撹拌した。室温まで冷却した後、この懸濁液を濾過し、固体を水及びCHClで十分に洗浄し、次いで真空乾燥することにより、黒色固体1.0gが得られた。Nの重量%を元素分析によって決定した:0.18%。
【実施例30】
【0238】
(ピリジン-2-イル)ピリジン-4-イル-4-黒鉛
【0239】
【化53】
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【0240】
窒素中、臭素化黒鉛(1.0g)及び(ピリジン-2-イル)ピリジン-4-イル-4-ボロン酸(1当量、臭素化黒鉛のBr重量%による)を1,2-ジメトキシエタン(3mL)に溶かした溶液に、NaCO(6当量)の水溶液を添加し、その後Pd(PPh(6mol%)を添加した。反応を、84℃で20時間撹拌した。室温まで冷却した後、この懸濁液を濾過し、固体を水及びCHClで十分に洗浄し、次いで真空乾燥することにより、黒色固体1.01gが得られた。Nの重量%を元素分析によって決定した:0.28%。
【実施例31】
【0241】
Pd(OAc)(ピリジン-3-黒鉛)
【0242】
【化54】
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【0243】
窒素中、80℃で、Pd(OAc)(0.5当量、黒鉛のN重量%による)をトルエン(2mL)に溶かした溶液にピリジン-3-黒鉛(1.0g)を添加した。反応を、室温で30分間撹拌した。溶媒を、真空中でゆっくり除去することにより、所望の触媒が得られた。
【実施例32】
【0244】
Pd(OAc)((ピリジン-2-イル)ピリジン-4-イル-4-黒鉛)
【0245】
【化55】
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【0246】
Pd(OAc)(1当量、黒鉛のN重量%による)をトルエン(2mL)に溶かした80℃の溶液に、窒素中、(ピリジン-2-イル)ピリジン-4-イル-4-黒鉛(1.0g)を添加した。反応を、室温で30分間撹拌した。溶媒を、真空中でゆっくり除去することにより、所望の触媒が得られた。
【実施例33】
【0247】
アルコールを酸化するための概略的手順
エアバルーン下、実施例31又は32から得たPd触媒(0.3~0.5mol%)及びNaOAc(0.2mmol)をトルエン(2mL)に溶かした溶液を、室温で1分間、及び80℃で3分間撹拌した。次いでアルコール(2.0mmol)を80℃で1分間にわたり添加し、この溶液を、表6~7に列挙される時間、80℃で撹拌した。混合物が室温まで冷却された後、触媒を濾別し、濾液を減圧下で濃縮することにより、所望のアルコール又はケトンが得られた。この反応の収率を、H NMRによって決定した。
【実施例34】
【0248】
(ブロモメチル)トリメチルシラン
【0249】
【化56】
JP0005358184B2_000064t.gif

【0250】
NBS(50mmol)及びAlCl(5mol%)をCHCl(400mL)に懸濁させた懸濁液に、窒素中でMeSi(50mmol)を添加した。溶液を、室温で18時間撹拌した。反応をNaHCOの飽和水溶液により停止させ、分離した有機相を塩水で洗浄した。NaSO上で乾燥させた後、有機相を蒸留し、(ブロモメチル)トリメチルシランが主生成物として得られた。
【実施例35】
【0251】
(1,1-ジブロモエチル)トリエチルシラン
【0252】
【化57】
JP0005358184B2_000065t.gif

【0253】
NBS(60mmol)及びZrCl(5mol%)をCHCl(240mL)に懸濁させた懸濁液に、窒素中でEtSi(30mmol)を添加した。溶液を、室温で18時間撹拌した。反応をNaHCOの飽和水溶液により停止させ、分離した有機相を塩水で洗浄した。NaSO上で乾燥させた後、有機相を真空中で濃縮し、粗製生成物を蒸留することによって、(1,1-ジブロモエチル)トリエチルシランが得られた。
【0254】
したがって、前述の詳細な説明は、限定ではなく例示と見なされ、本発明の精神及び範囲を定義することを目的とする全ての均等物を含めた下記の特許請求の範囲であると理解するものとする。
【図面の簡単な説明】
【0255】
【図1】黒鉛の臭素化を示すグラフである。
【図2】チャコールの臭素化を示すグラフである。
図面
【図1】
0
【図2】
1