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明細書 :蓄光性蛍光体

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4362591号 (P4362591)
公開番号 特開2007-077365 (P2007-077365A)
登録日 平成21年8月28日(2009.8.28)
発行日 平成21年11月11日(2009.11.11)
公開日 平成19年3月29日(2007.3.29)
発明の名称または考案の名称 蓄光性蛍光体
国際特許分類 C09K  11/66        (2006.01)
FI C09K 11/66 CPU
請求項の数または発明の数 1
全頁数 4
出願番号 特願2005-270684 (P2005-270684)
出願日 平成17年9月16日(2005.9.16)
審査請求日 平成18年12月28日(2006.12.28)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】304027279
【氏名又は名称】国立大学法人 新潟大学
発明者または考案者 【氏名】上松 和義
【氏名】戸田 健司
【氏名】佐藤 峰夫
個別代理人の代理人 【識別番号】100080089、【弁理士】、【氏名又は名称】牛木 護
【識別番号】100119312、【弁理士】、【氏名又は名称】清水 栄松
【識別番号】100119334、【弁理士】、【氏名又は名称】外山 邦昭
【識別番号】100137800、【弁理士】、【氏名又は名称】吉田 正義
審査官 【審査官】天野 宏樹
参考文献・文献 特開2002-088356(JP,A)
特開2000-159543(JP,A)
米国特許第02542336(US,A)
Kyung Nam Kim, Ha-Kyun Jung, Hee Dong Park, Dojin Kim,High luminance of new green emitting phosphor, Mg2SnO4:Mn,Journal of Luminescence,NL,Elsevier Science B.V.,2002年10月,vol.99, No.3,p.169-173
調査した分野 C09K11
CA/REGISTRY(STN)
特許請求の範囲 【請求項1】
MgSnOのみからなることを特徴とする蓄光性蛍光体。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、蓄光性蛍光体に関する。
【背景技術】
【0002】
長残光蛍光体は、励起を停止した後も長時間にわたって発光を継続する性質を有する蛍光体であって、蓄光性蛍光体、燐光体などとも呼ばれている。
【0003】
実用レベルに達している代表的な長残光蛍光体としては、SrAl:Eu,Dyが知られている(例えば、特許文献1を参照)。この長残光蛍光体は、高輝度、長残光の優れた性質を示し、可視光の領域に吸収スペクトルをもつという大きな特徴を有している。

【特許文献1】特開平7-11250号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、SrAl:Eu,Dyは、その発光色が緑色に限られるという欠点があった。
【0005】
また、SrAl:Eu,Dyのほかに実用レベルに達している長残光蛍光体はわずか数例しか知られていない。これは、照射されたエネルギーを蓄積した後、長時間をかけて徐々に光としてエネルギーを放出させるような材料設計が困難であったからである。
【0006】
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、白色や多色の残光特性を示す新規の長残光蛍光体を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を達成するため種々検討した結果、MgSnOが白色の残光特性を示すことを見出し、本発明を完成させた。
【0008】
すなわち、本発明の蓄光性蛍光体は、MgSnOのみからなることを特徴とする
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、白色の残光特性を示す新規の蓄光性蛍光体を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の蓄光性蛍光体は、MgSnOからなる。なお、MgSnOが残光特性を示すことは従来知られていなかった。
【0011】
MgSnOからなる本発明の蓄光性蛍光体は、波長200~300nmの紫外線の励起によって、400~600nmにブロードなピークを有する白色の発光スペクトルを示し、残光は数十秒間継続する
【0012】
このように、本発明の蓄光性蛍光体は、紫外光を吸収、蓄積して高強度で長時間の発光を持続し、蓄光性蛍光体として優れた特性を持つ
【0013】
したがって、本発明の蓄光性蛍光体によれば、白色の残光特性を示す新規の蓄光性蛍光体を提供することができる。本発明の蓄光性蛍光体は、紫外光のほか、電子ビーム、電気エネルギーによっても励起可能であり、蛍光灯やEL(電気発光)素子などの発光体として利用可能である。停電時においても発光が継続するので、非常時の照明手段としての利用が期待される。
【0014】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の思想を逸脱しない範囲で種々の変形実施が可能である。
【実施例1】
【0015】
MgSnOは通常の固相法によって合成した。出発原料としてMgO、SnOを所定量秤量し、少量のエタノールを加えメノウ乳鉢で湿式混合した。赤外ランプを用いて試料を乾燥後、アルミナるつぼに入れて空気中で1200℃、6時間焼成した。粉末X線回折測定の結果から上記の合成条件で目的物が得られたことを確認した。
【0016】
なお、出発原料としては、上記酸化物以外にシュウ酸塩、酢酸塩、硝酸塩、水酸化物などが使用可能である。
【0017】
図1に合成したMgSnOの励起発光スペクトルを示す。200~300nmの紫外光域に励起スペクトルが存在し、400~600nmにブロードなピークを有する白色の発光がみられた。
【0018】
また、図2に合成したMgSnOの発光強度の減衰曲線を示す。残光が数十秒間継続することが確認された。
【0019】
このように、本発明の新規のMgSnOからなる蓄光性蛍光体は、優れた白色の残光特性を示すことが確認された。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明のMgSnOの励起発光スペクトルである。
【図2】本発明のMgSnOの発光強度の減衰曲線である。
図面
【図1】
0
【図2】
1