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明細書 :磁気浮上回転装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4930906号 (P4930906)
公開番号 特開2009-148709 (P2009-148709A)
登録日 平成24年2月24日(2012.2.24)
発行日 平成24年5月16日(2012.5.16)
公開日 平成21年7月9日(2009.7.9)
発明の名称または考案の名称 磁気浮上回転装置
国際特許分類 B01F  13/08        (2006.01)
FI B01F 13/08 Z
請求項の数または発明の数 4
全頁数 8
出願番号 特願2007-329217 (P2007-329217)
出願日 平成19年12月20日(2007.12.20)
審査請求日 平成22年12月14日(2010.12.14)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】304027279
【氏名又は名称】国立大学法人 新潟大学
発明者または考案者 【氏名】岡 徹雄
個別代理人の代理人 【識別番号】100080089、【弁理士】、【氏名又は名称】牛木 護
【識別番号】100137800、【弁理士】、【氏名又は名称】吉田 正義
【識別番号】100119312、【弁理士】、【氏名又は名称】清水 栄松
審査官 【審査官】関口 哲生
参考文献・文献 特開2006-122785(JP,A)
特開2006-35098(JP,A)
特開2001-289525(JP,A)
調査した分野 B01F 13/08
特許請求の範囲 【請求項1】
撹拌翼を備え回転軸を中心とする同心円周上で不均一な磁束分布を形成するように構成された撹拌子と、この撹拌子を浮上させて回転させる磁極構成物と、この磁極構成物を回転軸まわりに回転させる回転駆動源とを備えるとともに、前記磁極構成物は、超電導バルク体と、この超電導バルク体を冷却する冷却体と、この冷却体を冷却する冷凍機と、この冷凍機に冷媒を圧縮して供給する圧縮機とから一体に構成された磁気浮上回転装置であって、前記圧縮機は、駆動軸に沿って往復駆動するピストンを有するとともに、このピストンの駆動軸と前記磁極構成物の回転軸とを一致させたことを特徴とする磁気浮上回転装置。
【請求項2】
前記圧縮機から前記冷凍機へ冷媒を伝達する伝達管を備えるとともに、この伝達管を前記磁極構成物の回転軸と平行に配置したことを特徴とする請求項1記載の磁気浮上回転装置。
【請求項3】
前記伝達管を複数備えるとともに、この複数の伝達管を前記磁極構成物の回転軸を中心とした同心円上に均等間隔で配置したことを特徴とする請求項2記載の磁気浮上回転装置。
【請求項4】
前記磁極構成物にバランスウェイトを設けたことを特徴とする請求項2又は3記載の磁気浮上回転装置。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気浮上回転装置に関し、特に、その撹拌工程において異物や不純物の混入が好ましくない分野であって、医薬品、半導体用レジストや印刷用インク、高圧あるいは真空中などの密閉系で危険物や有機溶媒などを扱う化学プラントや核反応プラントなどの分野での撹拌工程に用いられる磁気浮上回転装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液体又は粉体等の被撹拌物を非接触で撹拌することを目的として、塊状(バルク)の高温超電導体の近傍に磁気浮上磁石を有する撹拌部を配置した、非接触回転装置が開示されている(特許文献1)。この非接触回転装置は、冷凍機で冷却した高温超電導体に対向して浮上磁石を配置している。そして、この浮上磁石の磁場を高温超電導体で捕捉することよって浮上磁石を磁気浮上させて支持する。その一方で、磁気浮上磁石に回転軸を介して被駆動磁石を結合し、被駆動磁石と離間して駆動磁石を配置している。そして、この被駆動磁石と駆動磁石の磁気力で構成された磁気カップリングにより被駆動磁石に回転を与える。以上の構成により、撹拌部が容器内壁に触れることなく撹拌部に回転力が伝えられる。したがって、撹拌部と容器との接触部分でおこる摩擦磨耗に起因する被撹拌物への不純物の混入がないという利点を有する。
【0003】
しかし、この非接触回転装置は、容器の外側に相対して高温超電導体と駆動磁石を配置する構成になっており、製造の際には、容器の大きさに回転軸の長さが合うようにしなければならない。したがって、装置の製造工程の標準化が難しく、製造コストが高くなる欠点があった。また、磁気浮上する高温超電導体の引力よりも強い磁気カップリングの引力が働くと、浮上距離が変動して磁気カップリング側で容器内壁への接触が起こる虞があった。さらに、磁気カップリングに脱調が起こりやすく、回転の安定性に欠けるという問題があった。
【0004】
上記の課題を解決することを目的として、磁気浮上機能と磁気カップリング機能を併せ持つ撹拌子を採用した非接触撹拌機が開示されている(特許文献2)。この非接触撹拌機において、撹拌翼を備えた撹拌子は、その回転軸を中心とする同心円周上で不均一な磁束分布を形成するように複数の浮上磁石から構成されている。そして、これらの浮上磁石は回転軸と平行の方向に着磁され、かつ、隣り合う浮上磁石は異なる向きに着磁されている。一方、この撹拌子を浮上させて回転させる磁極構成物は、超電導バルク体と、超電導バルク体を位置決め固定して収容する断熱された非磁性体の容器と、超電導バルク体を冷却する冷却体と、冷却体を冷却する冷凍機とから一体に構成されている。そして、この磁極構成物を構成する超電導バルク体の磁力により撹拌子が浮上し、さらに、この磁極構成物を回転駆動源によって回転軸まわりに回転させることにより撹拌子が回転する。なお、冷凍機への電力の供給は冷凍機の一部に取り付けられた回転給電体を通じて行われる。また、冷凍機にはスターリング型パルス管冷凍機が用いられている。

【特許文献1】特開2000-124030号公報
【特許文献2】特開2006-122785号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の非接触撹拌機に用いられるスターリング型パルス管冷凍機には、冷媒を圧縮するための圧縮機が接続している。そして、この圧縮機は、駆動軸に沿って往復駆動するピストンを有し、この圧縮機の横方向の駆動軸に沿ったピストンの移動の向きを、対向する2つのピストンで同期して反対の向きにすることで、圧縮の効率を高め、駆動時の静粛性の向上と振動の低減を図っている。また、スターリング型パルス管冷凍機は小型軽量に構成できるため、冷凍機を回転させることが必要とされる上記の非接触撹拌機に好適に用いられる。
【0006】
しかし、高速での撹拌が要求される場合には、磁極構成物の縦方向の回転軸を中心とした高速回転による遠心力によって、圧縮機の横方向の駆動軸に沿ったピストンの運動が阻害されてピストンの変位量や振動数が減少し、冷凍機の性能が低下するという問題があった。
【0007】
そこで、本発明は、上記の問題を解決し、磁気浮上機能と磁気カップリング機能を併せ持つ撹拌子を備え、撹拌子を浮上、回転させるための超電導バルク体と一体に構成された冷凍機を有する非接触撹拌機において、高速での撹拌が要求される場合においても冷凍機の性能が低下することのない、磁気浮上回転装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の磁気浮上回転装置は、撹拌翼を備え回転軸を中心とする同心円周上で不均一な磁束分布を形成するように構成された撹拌子と、この撹拌子を浮上させて回転させる磁極構成物と、この磁極構成物を回転軸まわりに回転させる回転駆動源とを備えるとともに、前記磁極構成物は、超電導バルク体と、この超電導バルク体を冷却する冷却体と、この冷却体を冷却する冷凍機と、この冷凍機に冷媒を圧縮して供給する圧縮機とから一体に構成された磁気浮上回転装置であって、前記圧縮機は、駆動軸に沿って往復駆動するピストンを有するとともに、このピストンの駆動軸と前記磁極構成物の回転軸とを一致させたことを特徴とする。
【0009】
また、前記圧縮機から前記冷凍機へ冷媒を伝達する伝達管を備えるとともに、この伝達管を前記磁極構成物の回転軸と平行に配置したことを特徴とする。
【0010】
また、前記伝達管を複数備えるとともに、この複数の伝達管を前記磁極構成物の回転軸を中心とした同心円上に均等間隔で配置したことを特徴とする。
【0011】
さらに、前記磁極構成物にバランスウェイトを設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明の磁気浮上回転装置によれば、圧縮機のピストンの駆動軸と、磁極構成物の回転軸とを一致させたことにより、磁極構成物が高速回転した場合においても、遠心力によって圧縮機のピストンの運動が阻害されることがない。したがって、高速での撹拌が要求される場合においても冷凍機の性能が低下することがなく、すべての回転速度領域において、安定した冷凍性能が得られる。
【0013】
また、伝達管を磁極構成物の回転軸と平行に配置したことにより、伝達管内を移動する冷媒が遠心力に影響されることなく、すべての回転速度領域において、安定した冷凍性能が得られる。
【0014】
また、複数の伝達管を前記磁極構成物の回転軸を中心とした同心円上に均等間隔で配置したことにより、伝達管の重量による回転軸まわりの重量の偏りをなくして、高速回転時の振動や偏心を防止することができる。
【0015】
さらに、磁極構成物にバランスウェイトを設けたことにより、回転軸まわりの重量の偏りをなくして、高速回転時の振動や偏心を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の磁気浮上回転装置の実施例について、添付した図面を参照しながら説明する。なお、本発明は、以下の実施例により限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。
【実施例1】
【0017】
本実施例の磁気浮上回転装置を示す図1において、1は円盤状に形成された撹拌子であり、撹拌子1の外周部には、複数の撹拌翼2が設けられている。また、撹拌子1の内部には、回転軸Pを中心とした同心円周上に、均等間隔で同じ形状と大きさを有する複数の磁石3が設けられている。磁石3は永久磁石であって、回転軸Pと平行な方向に着磁されているとともに、隣接する磁石3は相互に逆の向きに着磁されており、回転軸Pを中心とする各同心円周上で不均一な磁束分布を形成するように構成されている。なお、複数の磁石3を配していることから、磁石3をすべて同じ向きに着磁した場合においても、回転軸Pを中心とする各同心円周上で不均一な磁束分布が形成される。したがって、磁石3をすべて同じ向きに着磁してもよい。そして、撹拌子1は、液体又は粉体等の被撹拌物が収容される容器4に収容されている。
【0018】
容器4の外部の下方には、撹拌子1を浮上させて回転させる磁極構成物5が設けられている。磁極構成物5は、超電導バルク体6と、超電導バルク体6を冷却する冷却体7と、冷却体7を冷却する冷凍機8と、冷凍機に冷媒を圧縮して供給する圧縮機9とから一体に構成されている。
【0019】
超電導バルク体6は、攪拌子1の下面に平行に対向するように配置され、超電導状態下で、予め記憶した撹拌子1による磁場分布をピン止め力によって捕捉することにより、撹拌子1を所定の位置に浮上させるようになっている。
【0020】
冷却体7は、超電導バルク体6が磁性ヨーク10を介して上面に固定されているコールドヘッド11と、その下方に配置される冷凍機8とコールドヘッド11を連結する伝熱体12から一体に構成されている。この冷却体7は、伝熱性がよく、かつ非磁性である金属材で形成されている。そして、冷凍機8によって、伝熱体12、コールドヘッド11、磁性ヨーク10を介して、超電導バルク体6が冷却されるようになっている。
【0021】
磁性ヨーク10は、熱伝導性のよい強磁性体により円盤状に形成されている。磁性ヨーク10は、超電導バルク体6を挟んで撹拌子1の反対側に配置され、撹拌子1を超電導バルク体6に対して位置決めする際に、撹拌子1を引き寄せるために設けられている。
【0022】
超電導バルク体6、冷却体7は、断熱固定材13を介して、非磁性体からなる断熱容器14内に固定されている。また、断熱容器14には、真空ポンプ口15が設けられ、断熱容器14内が真空に保つことができるようになっており、超電導バルク体6、冷却体7が断熱容器14の外側から確実に断熱されるようになっている。
【0023】
冷凍機8は、スターリング型パルス管冷凍機であり、その下方には固定具16を介して圧縮機9が固定されている。スターリング型パルス管冷凍機は小型軽量に構成できるため、冷凍機を回転させることが必要とされる本発明の磁気浮上回転装置に好適に用いられる。また、冷凍機8と圧縮機9の間には、圧縮機9から冷凍機8へ冷媒を伝達する伝達管17が設けられている。
【0024】
圧縮機9は、ボイスコイル型のリニア駆動圧縮機であって、図2に示すように、駆動軸Pに沿って往復駆動するピストン51を有し、駆動軸Pに沿ったピストン51の移動の向きを、対向する2つのピストン51(上側の1つのみを図示する)で同期して反対の向きにすることで、冷媒の圧縮の効率を高め、駆動時の静粛性の向上と振動の低減を図ることができるようになっている。
【0025】
圧縮機9の下方には、支持部品18を介して、圧縮機9に給電するための回転給電装置19が連結している。回転体給電装置19は、図示しないケーブルの一端が接続され図示しないフレームに固定されたブラシ部20と、ブラシ部20が当接する環状配線を備えた円筒状の回転部21とを備えている。そして、回転部21の下方には、回転シャフト22を介して回転駆動源23が連結し、回転部21と回転シャフト22は圧縮機9を含む磁気構成物5と一体に固定されている。回転駆動源23は電動モータにより構成され、基台24の上面に固定されている。このように構成されることにより、磁極構成物5は、回転駆動源23により回転軸Pまわりに回転されるようになっている。25は回転駆動源23に電源を供給するためのケーブルである。
【0026】
そして、磁極構成物5の中心軸は、回転軸Pに一致しており、回転軸Pは、圧縮機9のピストン51の駆動軸Pと一致している。回転軸Pを圧縮機9のピストン51の駆動軸Pと一致させることにより、磁極構成物5が高速回転した場合においても、遠心力によって圧縮機9のピストン51の運動が阻害されないようになっている。
【0027】
また、圧縮機9から冷凍機8へ冷媒を伝達する伝達管17は、磁極構成物5の回転軸Pと平行に配置されている。このような構成により、伝達管17内での冷媒の移動が、磁極構成物5の回転による遠心力によって阻害されないようになっている。
【0028】
つぎに、動作について説明する。
【0029】
はじめに、超電導バルク体6に撹拌子1の磁場を記憶させる。磁極構成物5の磁極面である容器14の上面を、撹拌子1を回転させる位置の下方における容器4の下面に近接させて固定する。つぎに、撹拌子1を回転させる位置の下方における容器4の上面に非磁性体からなるスペーサ(図示せず)を載置し、この上に撹拌子1を載置する。このとき、撹拌子1は磁性ヨーク10により磁気吸着され、確実に位置決め固定される。
【0030】
そして、この状態で圧縮機9に給電して冷凍機8を稼動させて超電導バルク体6を50~60Kに冷却し、撹拌子1の磁束を超電導バルク体6の内部のピン止め点に捕捉させて、超電導バルク体6に撹拌子1による磁場を記憶させる。撹拌子1は、回転軸Pを中心とする各同心円周上で不均一な磁束分布を形成するように構成されているので、超電導バルク体6は予め記憶したその不均一な磁場を捕捉することにより、撹拌子1を磁気浮上させるとともに、撹拌子1と磁気カップリングを形成する。
【0031】
この状態を保ったまま、撹拌子1の下からスペーサを取り出し、容器4に被撹拌物を入れる。そして、回転駆動源23を駆動させると、超電導バルク体6を含む磁極構成物5が回転し、この回転に追従して撹拌子1が磁極構成物5と同周期で一体的に回転する。撹拌子1は超電導バルク体6により強固に磁気カップリングを形成して支持されるため、非接触で支持された撹拌子1の回転が脱調することがない。
【0032】
このとき、撹拌子1と磁極構成物5は、回転軸Pを中心に回転する。回転軸Pと圧縮機9のピストン51の駆動軸Pは一致しているので、磁極構成物5が高速回転した場合においても、遠心力によって圧縮機9のピストン51の運動が阻害されることがない。また、伝達管17は、磁極構成物5の回転軸Pと平行に配置されているので、伝達管17内での冷媒の移動が、磁極構成物5の回転による遠心力によって阻害されない。
【0033】
以上のように、本実施例の磁気浮上回転装置は、撹拌翼2を備え回転軸Pを中心とする同心円周上で不均一な磁束分布を形成するように構成された撹拌子1と、この撹拌子1を浮上させて回転させる磁極構成物5と、この磁極構成物5を回転軸Pまわりに回転させる回転駆動源23とを備えるとともに、前記磁極構成物5は、超電導バルク体6と、この超電導バルク体6を冷却する冷却体7と、この冷却体7を冷却する冷凍機8と、この冷凍機8に冷媒を圧縮して供給する圧縮機9とから一体に構成された磁気浮上回転装置であって、前記圧縮機9は、駆動軸Pに沿って往復駆動するピストン51を有するとともに、このピストン51の駆動軸Pと前記磁極構成物5の回転軸Pとを一致させたものである。
【0034】
本実施例の磁気浮上回転装置によれば、圧縮機9のピストン51の駆動軸Pと、磁極構成物5の回転軸Pとを一致させたことにより、磁極構成物5が高速回転した場合においても、遠心力によって圧縮機9のピストン51の運動が阻害されることがない。したがって、高速での撹拌が要求される場合においても冷凍機8の性能が低下することがなく、すべての回転速度領域において、安定した冷凍性能が得られる。
【0035】
また、前記圧縮機9から前記冷凍機8へ冷媒を伝達する伝達管17を備えるとともに、この伝達管17を前記磁極構成物5の回転軸Pと平行に配置したものである。伝達管17を磁極構成物5の回転軸Pと平行に配置したことにより、伝達管17内を移動する冷媒が遠心力に影響されることなく、すべての回転速度領域において、安定した冷凍性能が得られる。
【0036】
なお、本実施例においては、単一の超電導バルク体6を用いたが、その代わりに、図3に示すように、撹拌子1に設けられた複数の磁石3に対応させて、磁石3と同数の小型の超電導バルク体6aを磁性ヨーク10上に配置してもよい。この構成により、超電導バルク体6aの数は複数になるが、超電導バルク体6aの体積を全体として小さくできるため、軽量化を図ることができるとともに、製造コストを削減することができる。この場合は、それぞれの超電導バルク体6aにより、対応するそれぞれの磁石3の磁束が捕捉される。
【実施例2】
【0037】
本実施例において、実施例1と同様の部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0038】
図4に示すように、本実施例は、伝達管17の回転軸Pについて対称の位置に、伝達管17と同じ形状の伝達管17aを追加したものである。すなわち、複数の伝達管17,17aが磁極構成物5の回転軸Pを中心とした同心円上に均等間隔で配置されている。このように伝達管17,17aを配置し、磁極構成物5が回転したときの伝達管17による遠心力を、伝達管17aによる遠心力で打ち消して平衡を保つことにより、磁極構成物5が高速回転したときの振動や偏心を防止し、安定して磁極構成物5を回転させることができる。
【0039】
なお、本実施例において伝達管17,17aは2本であるが、3本以上としてもよい。この場合は、複数の伝達管を磁極構成物5の回転軸Pを中心とした同心円上に均等間隔で配置することによって、伝達管の遠心力による影響を相互に打ち消すことができる。
【0040】
以上のように、本実施例の磁気浮上回転装置は、前記伝達管17を複数備えるとともに、この複数の伝達管17,17aを前記磁極構成物5の回転軸Pを中心とした同心円上に均等間隔で配置したものであり、伝達管17の重量による回転軸Pまわりの重量の偏りをなくして、高速回転時の振動や偏心を防止することができる。
【実施例3】
【0041】
図5に示すように、本実施例は、磁極構成物5が回転したときの伝達管17の遠心力とバランスを取るためのバランスウェイト26を設けたものである。磁極構成物5が回転したときの伝達管17による遠心力を、バランスウェイト26による遠心力で打ち消して平衡を保つことにより、磁極構成物5が高速回転したときの振動や偏心を防止し、安定して磁極構成物5を回転させることができる。
【0042】
以上のように、本実施例の磁気浮上回転装置は、前記磁極構成物5にバランスウェイト26を設けたものであり、回転軸Pまわりの重量の偏りをなくして、高速回転時の振動や偏心を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施例1における全体構成を示す模式図である。
【図2】本発明の実施例1における圧縮機の一方のピストンの近傍を示す断面図である。
【図3】本発明の実施例1の変形例における超電導バルク体近傍の一部を示す模式図である。
【図4】本発明の実施例2における磁極構成物を示す模式図である。
【図5】本発明の実施例3における磁極構成物を示す模式図である。
【符号の説明】
【0044】
1 撹拌子
2 撹拌翼
5 磁極構成物
6 超電導バルク体
7 冷却体
8 冷凍機
9 圧縮機
17,17a 伝達管
23 回転駆動源
26 バランスウェイト
51 ピストン
P 回転軸,駆動軸
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4