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明細書 :二次元分布荷重中心位置検出センサおよび二次元分布荷重中心位置検出装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4882077号 (P4882077)
登録日 平成23年12月16日(2011.12.16)
発行日 平成24年2月22日(2012.2.22)
発明の名称または考案の名称 二次元分布荷重中心位置検出センサおよび二次元分布荷重中心位置検出装置
国際特許分類 G01L   5/00        (2006.01)
FI G01L 5/00 101Z
請求項の数または発明の数 8
全頁数 25
出願番号 特願2007-550098 (P2007-550098)
出願日 平成18年11月8日(2006.11.8)
国際出願番号 PCT/JP2006/322294
国際公開番号 WO2007/069412
国際公開日 平成19年6月21日(2007.6.21)
優先権出願番号 2005360375
優先日 平成17年12月14日(2005.12.14)
優先権主張国 日本国(JP)
審査請求日 平成21年9月2日(2009.9.2)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504133110
【氏名又は名称】国立大学法人電気通信大学
発明者または考案者 【氏名】下条 誠
個別代理人の代理人 【識別番号】100102864、【弁理士】、【氏名又は名称】工藤 実
審査官 【審査官】松浦 久夫
参考文献・文献 特開昭64-61626(JP,A)
特開2004-205482(JP,A)
特公昭60-35602(JP,B1)
調査した分野 G01L 5/00
特許請求の範囲 【請求項1】
荷重が負荷されると第1電極から第2電極までの電気抵抗が変化する複数の検出エレメントと、
前記複数の検出エレメントのうちの隣り合う隣接検出エレメントを接合し、前記隣接検出エレメントのうちの第1検出エレメントの第1電極を前記隣接検出エレメントのうちの第2検出エレメントの第1電極に第1抵抗器を介して電気的に接続し、前記第1検出エレメントの第2電極を前記第2検出エレメントの第2電極に第2抵抗器を介して電気的に接続する複数のケーブル
とを具備する二次元分布荷重中心位置検出センサ。
【請求項2】
請求の範囲1において、
前記ケーブルは、変形可能である
二次元分布荷重中心位置検出センサ。
【請求項3】
請求の範囲2において、
前記複数の検出エレメントは、格子状に配置される
二次元分布荷重中心位置検出センサ。
【請求項4】
請求の範囲1~請求の範囲3のいずれかにおいて、
前記電気抵抗は、前記荷重に概ね反比例する
二次元分布荷重中心位置検出センサ。
【請求項5】
請求の範囲1~請求の範囲4のいずれかに記載される二次元分布荷重中心位置検出センサと、
制御装置とを具備し、
前記二次元分布荷重中心位置検出センサは、
前記複数の検出エレメントのうちの第1方向の端に配置される検出エレメントの第1電極に電気的に接続される第1端子と、
前記複数の検出エレメントのうちの前記第1方向の反対方向の端に配置される検出エレメントの第1電極に電気的に接続される第2端子と、
前記複数の検出エレメントのうちの前記第1方向と異なる第2方向の端に配置される検出エレメントの第2電極に電気的に接続される第3端子と、
前記複数の検出エレメントのうちの前記第2方向の反対方向の端に配置される検出エレメントの第2電極に電気的に接続される第4端子とを備え、
前記制御装置は、前記二次元分布荷重中心位置検出センサに電流が流れるように前記第1端子と前記第2端子と前記第3端子と前記第4端子との間に電圧を印加し、前記第1端子を流れる電流と前記第2端子を流れる電流と前記第3端子を流れる電流と前記第4端子を流れる電流とに基づいて前記二次元分布荷重中心位置検出センサに作用する荷重の位置を算出する
二次元分布荷重中心位置検出装置。
【請求項6】
請求の範囲5において、
前記制御装置は、更に、前記第1端子を流れる電流と前記第2端子を流れる電流と前記第3端子を流れる電流と前記第4端子を流れる電流とに基づいて前記荷重を算出する
二次元分布荷重中心位置検出装置。
【請求項7】
請求の範囲1~請求の範囲4のいずれかにおいて、
前記複数の検出エレメントの各々は、
前記第1電極と前記第2電極とが表面に配置される基板と、
前記第1電極と前記第2電極との両方に電気的に接続される感圧素材とを備え、
前記第1電極と前記第2電極とは、前記基板と前記感圧素材とに挟まれる
二次元分布荷重中心位置検出センサ。
【請求項8】
請求の範囲1と請求の範囲2と請求の範囲3と請求の範囲4と請求の範囲7とのうちのいずれかにおいて、
弾性体から形成されるエラストマ層を更に具備し、
前記エラストマ層は、前記複数の検出エレメントと前記複数のケーブルとから形成される層を被覆する
二次元分布荷重中心位置検出センサ。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、二次元分布荷重中心位置検出センサおよび二次元分布荷重中心位置検出装置に関し、特に、物体の表面に作用する荷重とその荷重の中心位置とを算出するときに利用される二次元分布荷重中心位置検出センサおよび二次元分布荷重中心位置検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
シート状のセンサに作用する荷重とその荷重の中心位置とを算出する二次元分布荷重中心位置検出装置が望まれている。このような二次元分布荷重中心位置検出装置は、たとえば、そのセンサがロボットの足の裏を被覆し、その足の裏に作用する荷重とその荷重の重心位置とを測定することに適用される。または、このような二次元分布荷重中心位置検出装置は、そのセンサがロボットの指先を被覆し、そのロボットがその指先で物を摘むときに作用する荷重とその荷重の中心位置とを測定することに適用される。このような二次元分布荷重中心位置検出装置は、その荷重とその中心位置とを測定する分解能が小さいことが望まれ、かつ、そのセンサは、その荷重とその中心位置とを示す信号を出力する端子の個数が少ないことが望まれている。このようなセンサは、さらに、容易に製造されることが望まれ、様々な形状の物体を被覆することが望まれている。
【0003】
特許1308321号公報には、極めて簡単な装置により面圧力の総和及びその重心位置を容易に検出可能とした面圧力データの検出方法が開示されている。その面圧力の検出方法は、伝導性の高い可撓性物質からなる第1装の面状抵抗体と、圧力の作用でコンダクタンスが略線形に変化する第2層の感圧板と、導電性の高い第3層の面状抵抗体とによって構成した圧力検出器を用い、上記圧力検出器における周辺の相対向する二対の対辺に分割区画し、第1層の面状抵抗体における相対向する一対の対辺に設けた電極及び第3層の面状抵抗体における他の相対向する一対の体辺に設けた電極にそれぞれ抵抗を介して電圧+a及び-aを加え、上記電圧及び第1または第2の面状抵抗体における一対の電極の電圧V,V、またはV,Vに基づき、圧力検出器に作用する面圧力の総和Wを、次式:
W=k(2a-V-V)=k(2a+V+V
(但し、kは定数)
によって求めることを特徴としている。
【0004】
特許1875498号公報には、簡易な手段によって対象物体表面上における機器の作業端の位置を直接に検出することができ、位置決め装置と対象物との相対的な位置や方向の誤差に対しても適応性があり、死角の処理の必要もない面圧力センサによる対象物表面への位置決め方法が開示されている。その面圧力センサによる対象物表面への位置決め方法は、機器の作業端を対象物表面上へ位置決めするに際し、接触位置と接触力とを同時に検出する可撓性の面圧力センサを対象物に貼付し、制御器の制御指令によって駆動制御される駆動装置で上記作業端ヘの対象物表面への接触点を移動させ、上記作業端の接触に伴って面圧力センサから出力される接触位置と、目標となる位置を設定した目標接触位置設定器から出力される目標位置とを、位置比較器において比較すると共に、上記作業端の接触に伴って面圧力センサから出力される接触力と、目標となる接触力を設定した目標接触力設定器から出力される目標接触力とを、接触力比較器において比較し、上記位置比較器及び上記接触力比較器の比較出力を上記制御器の入力として、接触点の位置及び接触力を目標値に近付けるための駆動装置の制御を行い、対象物表面上の目標位置に目標接触力で接触点の位置決めを行うことを特徴としている。
【0005】
特許1928006号公報には、すべりの存在を検出するための簡単な構成のすべり覚センサが開示されている。そのすべり覚センサは、導電性の高い可撓性物質からなる一対の導電性シート間に、それらのシートを部分的に直接対向させる多数の孔を備えた弾性変形可能な絶縁材を挟むことによって検出器を構成し、一方の導電性シートにおける1対の対辺、及び他方の導電性シートにおける他の1対の対辺に設けた電極に、両導電性シート間における電流密度の重心位置と求める重心位置検出回路を介して、上記重心位置の時間的変化から検出器と物体との間のすべりを検出する変動検出回路を接続したことを特徴としている。
【発明の開示】
【0006】
本発明の課題は、製造がより容易である二次元分布荷重中心位置検出センサおよび二次元分布荷重中心位置検出装置を提供することにある。
本発明の他の課題は、自由曲面に加わる荷重を検出する二次元分布荷重中心位置検出センサおよび二次元分布荷重中心位置検出装置を提供することにある。
本発明のさらに他の課題は、大きい自由曲面に加わる荷重を検出する二次元分布荷重中心位置検出センサおよび二次元分布荷重中心位置検出装置を提供することにある。
本発明のさらに他の課題は、自由曲面に加わる荷重をより確実に検出する二次元分布荷重中心位置検出センサおよび二次元分布荷重中心位置検出装置を提供することにある。
【0007】
本発明による二次元分布荷重中心位置検出センサは、荷重が負荷されると第1電極から第2電極までの電気抵抗が変化する複数の検出エレメントと、複数の検出エレメントのうちの隣り合う隣接検出エレメントを接合する複数のケーブルとを備えている。複数のケーブルは、さらに、隣接検出エレメントのうちの第1検出エレメントの第1電極を隣接検出エレメントのうちの第2検出エレメントの第1電極に第1抵抗器を介して電気的に接続し、第1検出エレメントの第2電極を第2検出エレメントの第2電極に第2抵抗器を介して電気的に接続している。
【0008】
このような二次元分布荷重中心位置検出センサは、複数の検出エレメントのうちのx軸方向の両端にある検出エレメントの第1電極をそれぞれ2つの端子に接続して複数の検出エレメントのうちのy軸方向の両端にある検出エレメントの第2電極をそれぞれ2つの端子に接続することにより、特許1308321号公報または特許1875498号公報に記載される圧力検出器と概ね等価となる。本発明による二次元分布荷重中心位置検出センサは、素材の組成と厚さとが一様である面状抵抗体を備える必要がなく、その面状抵抗体を備える二次元分布荷重中心位置検出センサより容易に製造することができる。
【0009】
ケーブルは、変形可能である。このような二次元分布荷重中心位置検出センサは、様々な曲面に変形することができる。
【0010】
複数の検出エレメントは、格子状に配置される。すなわち、ケーブルのうちの適当な4つのケーブルは、検出エレメントのうちの4つの検出エレメントを頂点とする四角形の辺を形成している。このとき、二次元分布荷重中心位置検出センサは、その四角形の内角が変化することにより、様々な曲面に変形することができ、様々な形状の物体の表面を被覆することができる。
【0011】
検出エレメントの電気抵抗は、負荷される荷重に概ね反比例する。このとき、二次元分布荷重中心位置検出センサが適用される二次元分布荷重中心位置検出装置は、二次元分布荷重中心位置検出センサに作用する荷重をより容易に算出することができる。
【0012】
本発明による二次元分布荷重中心位置検出装置は、本発明による二次元分布荷重中心位置検出センサと、制御装置とを備えている。このとき、二次元分布荷重中心位置検出センサは、複数の検出エレメントのうちの第1方向の端に配置される検出エレメントの第1電極に電気的に接続される第1端子と、複数の検出エレメントのうちの第1方向の反対方向の端に配置される検出エレメントの第1電極に電気的に接続される第2端子と、複数の検出エレメントのうちの第1方向と異なる第2方向の端に配置される検出エレメントの第2電極に電気的に接続される第3端子と、複数の検出エレメントのうちの第2方向の反対方向の端に配置される検出エレメントの第2電極に電気的に接続される第4端子とを備えている。制御装置は、二次元分布荷重中心位置検出センサに電流が流れるように第1端子と第2端子と第3端子と第4端子との間に電圧を印加し、第1端子を流れる電流と第2端子を流れる電流と第3端子を流れる電流と第4端子を流れる電流とに基づいて二次元分布荷重中心位置検出センサに作用する荷重の位置を算出する。
【0013】
制御装置は、第1端子を流れる電流と第2端子を流れる電流と第3端子を流れる電流と第4端子を流れる電流とに基づいて二次元分布荷重中心位置検出センサに作用する荷重を算出する。
【0014】
複数の検出エレメントの各々は、第1電極と第2電極とが表面に配置される基板と、第1電極と第2電極との両方に電気的に接続される感圧素材とを備えている。このとき、第1電極と第2電極とは、基板と感圧素材とに挟まれている。このような二次元分布荷重中心位置検出センサは、製造しやすく、好ましい。
【0015】
本発明による二次元分布荷重中心位置検出センサは、弾性体から形成されるエラストマ層をさらに備えている。エラストマ層は、複数の検出エレメントと複数のケーブルとから形成される層を被覆している。このとき、二次元分布荷重中心位置検出センサは、複数の検出エレメントのうちの隣接する2つの検出エレメントとの間に、その2つの検出エレメントに接触しないくらい細いものが、そのエラストマ層を介して接触したときに、その接触を検出することができる。その結果、二次元分布荷重中心位置検出センサは、荷重をより確実に検出することができる。
【0016】
本発明による二次元分布荷重中心位置検出センサおよび二次元分布荷重中心位置検出装置は、より容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】図1は、本発明による二次元分布荷重中心位置検出装置の実施の形態を示すブロック図である。
【図2】図2は、本発明による二次元分布荷重中心位置検出センサの実施の形態を示す平面図である。
【図3】図3は、検出エレメントを示す平面図である。
【図4】図4は、検出エレメントを示す断面図である。
【図5】図5は、検出エレメントの1つの部品を示す斜視図である。
【図6】図6は、検出エレメントの製造方法を示す斜視図である。
【図7】図7は、検出エレメントに等価である回路素子を示す電気回路図である。
【図8】図8は、制御装置を示す回路図である。
【図9】図9は、本発明による二次元分布荷重中心位置検出装置の実施の他の形態を示すブロック図である。
【図10】図10は、二次元分布荷重中心位置検出センサを示す断面図である。
【図11】図11は、センサ層を示す平面図である。
【図12】図12は、検出エレメントを示す平面図である。
【図13】図13は、検出エレメントを示す立面図である。
【図14】図14は、検出エレメントに等価である回路素子を示す電気回路図である。
【図15】図15は、二次元分布荷重中心位置検出センサの使用状態を示す斜視図である。
【図16】図16は、二次元分布荷重中心位置検出センサに等価である回路と、制御装置が備える回路とを示す回路図である。
【図17】図17は、二次元分布荷重中心位置検出センサに加わる圧力の分布を示すグラフである。
【図18】図18は、センサ層に加わる圧力の分布を示し、検出エレメントにより計測される圧力の分布を示すグラフである。

【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図面を参照して、本発明による二次元分布荷重中心位置検出装置の実施の形態を記載する。その二次元分布荷重中心位置検出装置1は、図1に示されているように、二次元分布荷重中心位置検出センサ2と制御装置3とを備えている。二次元分布荷重中心位置検出センサ2は、端子5-a1と端子5-a2と端子5-b1と端子5-b2とを備えている。端子5-a1は、配線6-a1を介して制御装置3に接続されている。端子5-a2は、配線6-a2を介して制御装置3に接続されている。端子5-b1は、配線6-b1を介して制御装置3に接続されている。端子5-b2は、配線6-b2を介して制御装置3に接続されている。
【0019】
図2は、二次元分布荷重中心位置検出センサ2を示している。二次元分布荷重中心位置検出センサ2は、複数の検出エレメント11-(1,1)~11-(m,n)(m=2,3,4,…;n=2,3,4,…)と複数のケーブル12と配線14~17とを備えている。複数の検出エレメント11-(1,1)~11-(m,n)は、格子状に配置されている。すなわち、複数の検出エレメント11-(1,1)~11-(m,n)は、それぞれ、平面に配置されるm本の平行線とその平面に配置されるn本の平行線との交点に配置されている。すなわち、二次元分布荷重中心位置検出センサ2は、(m×n)個の検出エレメント11-(1,1)~11-(m,n)を備えている。そのm本の平行線は、そのn本の平行線に垂直である。そのm本の平行線のうちの隣り合う2本の平行線の距離は、互いに等しい。そのn本の平行線のうちの隣り合う2本の平行線の距離は、互いに等しく、そのm本の平行線のうちの隣り合う2本の平行線の距離に等しい。
【0020】
ケーブル12は、それぞれ、2つの導線と外被とを備えている。2つの導線は、互いに絶縁されて束ねられている。その外被は、その2つの導線を被覆している。ケーブル12は、それぞれ、変形することが可能である。ケーブル12は、それぞれ、長さが互いに等しく、両端が複数の検出エレメント11-(1,1)~11-(m,n)のうちの隣り合う2つの検出エレメントに接合されている。すなわち、ケーブル12は、それぞれ、検出エレメント11-(i,j)(i=1,2,3,…,m-1;j=1,2,3,…,n-1)を検出エレメント11-(i+1,j)に接合し、または、検出エレメント11-(i,j)を検出エレメント11-(i,j+1)に接合している。このとき、ケーブル12のうちの適当な4つのケーブルは、検出エレメント11-(1,1)~11-(m,n)のうちの4つの検出エレメントを頂点とする正方形の辺を形成している。その正方形は、ケーブル12が変形することにより、菱形に変形することができる。二次元分布荷重中心位置検出センサ2は、ケーブル12により形成される正方形が菱形に変形することにより、様々な曲面に変形することができ、みかんのネットのように様々な形状の物体の表面にぴったり密着するように変形することができる。
【0021】
配線14~17は、それぞれ、複数の導線から形成されている。配線14は、検出エレメント11-(1,1)~11-(1,n)を端子5-a1に接合し、検出エレメント11-(1,1)~11-(1,n)が備える複数の端子のうちの1つの端子を端子5-a1に電気的に接続している。配線15は、検出エレメント11-(m,1)~11-(m,n)を端子5-a2に接合し、検出エレメント11-(m,1)~11-(m,n)が備える複数の端子のうちの1つの端子を端子5-a2に電気的に接続している。配線16は、検出エレメント11-(1,1)~11-(m,1)を端子5-b1に接合し、検出エレメント11-(1,1)~11-(m,1)が備える複数の端子のうちの1つの端子を端子5-b1に電気的に接続している。配線17は、検出エレメント11-(1,n)~11-(m,n)を端子5-b2に接合し、検出エレメント11-(1,n)~11-(m,n)が備える複数の端子のうちの1つの端子を端子5-b2に電気的に接続している。
【0022】
図3は、検出エレメント11-(i,j)(i=1,2,3,…,m;j=1,2,3,…,n)を示している。検出エレメント11-(i,j)は、A層面電極21とB層面電極22と感圧素材23とを備えている。A層面電極21は、導体から形成され、板状部分24と突起部分25とから形成されている。その導体としては、金属が例示される。板状部分24は、正方形の板状に形成されている。突起部分25は、板状部分24の正方形の中央に板状部分24の片面に一体に接合されている。B層面電極22は、導体から形成され、板状部分26と突起部分27とから形成されている。板状部分26は、正方形の板状に形成されている。その導体としては、金属が例示される。突起部分27は、板状部分26の正方形の中央に板状部分26の片面に一体に接合されている。
【0023】
感圧素材23は、電気が伝導することができる弾性体から形成され、正方形の板状に形成されている。感圧素材23は、弾性変形することにより抵抗が変化する。感圧素材23は、片面がA層面電極21の板状部分24の突起部分25が接合されていない側の面に接触し、反対側の面がB層面電極22の板状部分26の突起部分27が接合されていない側の面に接触している。感圧素材23のA層面電極21が接合される面からB層面電極22が接合される面までの抵抗rは、感圧素材23の厚さ方向に加わる圧力pと適当な正の定数cとを用いて、次式:
∝p-c
により表現される。すなわち、感圧素材23は、A層面電極21とB層面電極22とにより圧縮されると、その電気抵抗が小さくなる。
【0024】
検出エレメント11-(i,j)は、さらに、複数の接続端子31と複数の抵抗器32と絶縁体33とを備えている。複数の接続端子31は、それぞれ、導体から形成され、棒状に形成されている。その導体としては、金属が例示される。複数の抵抗器32は、それぞれ、接続端子31とA層面電極21の突起部分27との間に介設され、または、接続端子31とA層面電極21の突起部分27との間に介設されている。絶縁体33は、絶縁体から形成されている。絶縁体33は、A層面電極21の板状部分24の突起部分25が接合されている側の面に接合され、A層面電極21と接続端子31とを絶縁している。または、絶縁体33は、B層面電極22の板状部分26の突起部分27が接合されている側の面に接合され、B層面電極22と接続端子31とを絶縁している。
【0025】
複数の接続端子31は、図4に示されているように、接続端子31-1~31-4を含んでいる。接続端子31-1~31-4は、それぞれ、A層面電極21の板状部分24が形成する正方形の各辺に沿って配置されている。複数の抵抗器32は、抵抗器32-1~32-4を含んでいる。各抵抗器32-k(k=1,2,3,4)は、接続端子31-kとA層面電極21の突起部分25との間に介設され、A層面電極21の突起部分25との間に電気抵抗を与えている。
【0026】
複数の接続端子31は、さらに、接続端子31-5~31-8を含んでいる。接続端子31-5~31-8は、それぞれ、B層面電極22の板状部分26が形成する正方形の各辺に沿って配置されている。複数の抵抗器32は、さらに、抵抗器32-5~32-8を含んでいる。各抵抗器32-k’(k’=5,6,7,8)は、接続端子31-k’とB層面電極22の突起部分27との間に介設され、B層面電極22の突起部分27との間に電気抵抗を与えている。
【0027】
すなわち、検出エレメント11-(i,j)は、8つの接続端子31を備えている。抵抗器32-1~32-8は、それぞれ、電気抵抗が互いに等しい。その電気抵抗は、ケーブル12が備える2つの導線の電気抵抗に比較して十分に大きく、ケーブル12が変形するときにその導線の電気抵抗が変化する変化量に比較して十分に大きい。
【0028】
このような検出エレメント11-(i,j)は、A層面電極21の突起部分25とB層面電極22の突起部分25とが圧縮されると、接続端子31-1~31-4と接続端子31-5~31-8との間の電気抵抗が小さくなる。その電気抵抗は、その圧縮される力の関数であり、その力に対して単純に減少する。
【0029】
検出エレメント11-(i,j)が備える接続端子31-1は、検出エレメント11-(i,j)と検出エレメント11-(i,j+1)とを接合するケーブル12が備える1つの導線を介して検出エレメント11-(i,j+1)が備える接続端子31-3に電気的に接続され、検出エレメント11-(i,j)が備える接続端子31-5は、そのケーブル12が備える導線の他の1つを介して検出エレメント11-(i,j+1)が備える接続端子31-7に電気的に接続されている。
【0030】
検出エレメント11-(i,j)の接続端子31-2は、検出エレメント11-(i,j)と検出エレメント11-(i+1,j)とを接合するケーブル12の1つの導線を介して検出エレメント11-(i+1,j)の接続端子31-4に電気的に接続され、検出エレメント11-(i,j)の接続端子31-6は、そのケーブル12の他の導線を介して検出エレメント11-(i+1,j)の接続端子31-8に電気的に接続されている。
【0031】
検出エレメント11-(i,j)の接続端子31-3は、検出エレメント11-(i,j)と検出エレメント11-(i,j-1)とを接合するケーブル12の1つの導線を介して検出エレメント11-(i,j-1)の接続端子31-1に電気的に接続され、検出エレメント11-(i,j)の接続端子31-7は、そのケーブル12の他の導線を介して検出エレメント11-(i,j-1)の接続端子31-5に電気的に接続されている。
【0032】
検出エレメント11-(i,j)の接続端子31-4は、検出エレメント11-(i,j)と検出エレメント11-(i-1,j)とを接合するケーブル12の1つの導線を介して検出エレメント11-(i-1,j)の接続端子31-2に電気的に接続され、検出エレメント11-(i,j)の接続端子31-8は、そのケーブル12の他の導線を介して検出エレメント11-(i-1,j)の接続端子31-6に電気的に接続されている。
【0033】
検出エレメント11-(i,1)が備える接続端子31-3は、すなわち、検出エレメント11-(1,1)~11-(m,1)が備える接続端子31-3は、配線14を介して端子5-a1に電気的に接続されている。検出エレメント11-(i,1)が備える接続端子31-7は、開放端であり、どこにも接続されない。検出エレメント11-(i,n)が備える接続端子31-1は、すなわち、検出エレメント11-(1,n)~11-(m,n)が備える接続端子31-1は、配線15を介して端子5-a2に電気的に接続されている。検出エレメント11-(i,n)が備える接続端子31-5は、開放端であり、どこにも接続されない。検出エレメント11-(1,j)が備える接続端子31-8は、すなわち、検出エレメント11-(1,1)~11-(1,n)が備える接続端子31-8は、配線16を介して端子5-b1に電気的に接続されている。検出エレメント11-(1,j)が備える接続端子31-4は、開放端であり、どこにも接続されない。検出エレメント11-(m,j)が備える接続端子31-6は、すなわち、検出エレメント11-(m,1)~11-(m,n)が備える接続端子31-6は、配線17を介して端子5-b2に電気的に接続されている。検出エレメント11-(m,j)が備える接続端子31-2は、開放端であり、どこにも接続されない。
【0034】
図5は、検出エレメント11-(i,j)の1つの部品を示している。その部品80は、正方形状の板に形成され、その正方形の中央に円形の孔75が形成されている。部品80は、端子71-1~71-4と抵抗器72-1~72-4と絶縁体73-1~73-4とを備えている。端子71-1~71-4は、金属から形成され、それぞれ、その正方形の4つの辺に沿って配置されている。抵抗器72-1は、端子71-1と孔75との間に配置されている。抵抗器72-2は、端子71-2と孔75との間に配置されている。抵抗器72-3は、端子71-3と孔75との間に配置されている。抵抗器72-4は、端子71-4と孔75との間に配置されている。絶縁体73-1~73-4は、それぞれ、その正方形の4つの頂点から孔75までの間に沿って配置されている。すなわち、絶縁体73-1は、端子71-1と端子71-2とを絶縁し、抵抗器72-1と抵抗器72-2とを絶縁している。絶縁体73-2は、端子71-2と端子71-3とを絶縁し、抵抗器72-2と抵抗器72-3とを絶縁している。絶縁体73-3は、端子71-3と端子71-4とを絶縁し、抵抗器72-3と抵抗器72-4とを絶縁している。絶縁体73-4は、端子71-4と端子71-1とを絶縁し、抵抗器72-4と抵抗器72-1とを絶縁している。
【0035】
すなわち、端子71-1は、接続端子31-1または接続端子31-5に対応している。端子71-2は、接続端子31-2または接続端子31-6に対応している。端子71-3は、接続端子31-3または接続端子31-7に対応している。端子71-4は、接続端子31-4または接続端子31-8に対応している。抵抗器72-1は、抵抗器32-1または抵抗器32-5に対応している。抵抗器72-2は、抵抗器32-2または抵抗器32-6に対応している。抵抗器72-3は、抵抗器32-3または抵抗器32-7に対応している。抵抗器72-4は、抵抗器32-4または抵抗器32-8に対応している。絶縁体73-1~73-4は、絶縁体33に対応している。
【0036】
図6は、検出エレメント11-(i,j)の製造方法を示している。検出エレメント11-(i,j)は、部品80と部品80’と部品81と部品81’と部品82と部品82’と部品83とを備えている。部品80’は、部品80と同様に形成されている。部品81は、絶縁体から形成され、部品80の正方形と合同な正方形の板に形成され、中央に孔75と合同な孔84が形成されている。部品81’は、部品81と同様に形成されている。部品82は、金属から形成され、部品80の正方形と合同な正方形の板に形成され、一方の面85の中央に突起86が形成されている。突起86は、円柱状に形成されている。その円柱の底面は、孔75を形成する円と合同である。その円柱の高さは、部品80の厚さと部品81の厚さとの和に等しい。部品82’は、部品82と同様に形成されている。部品83は、弾性変形することにより抵抗が変化する感圧素材から形成され、部品80の正方形と合同な正方形の板に形成されている。
【0037】
部品83は、一方の面が部品82の面85の反対側の面に接合されて、部品82に電気的に接続される。部品83は、さらに、他方の面が部品82’の面85の反対側の面に接合されて、部品82’に電気的に接続される。部品81は、突起86が孔84の中に配置されるように、部品82に接合される。部品81’は、突起86が孔84の中に配置されるように、部品82’に接合される。部品80は、突起86が孔75の中に配置され、抵抗器72-1~72-4が突起86に電気的に接合され、部品81により端子71-1~71-4が部品82に電気的に絶縁するように、部品81に接合される。部品80’は、突起86が孔75の中に配置され、抵抗器72-1~72-4が突起86に電気的に接合され、部品81’により端子71-1~71-4が部品82’に電気的に絶縁するように、部品81’に接合される。
【0038】
すなわち、部品81は、絶縁体33に対応している。部品81’は、絶縁体33に対応している。部品82は、A層面電極21に対応している。部品82’は、B層面電極22に対応している。部品83は、感圧素材23に対応している。
【0039】
図7は、検出エレメント11-(i,j)に等価である回路素子を示している。その回路素子は、ノード41,42と可変抵抗器43と抵抗器44~51とを備えている。ノード41は、検出エレメント11-(i,j)のA層面電極21に対応している。ノード42は、検出エレメント11-(i,j)のB層面電極22に対応している。可変抵抗器43は、検出エレメント11-(i,j)の感圧素材23に対応している。抵抗器44は、ケーブル12の導線を介して検出エレメント11-(i,j)の抵抗器32-1と検出エレメント11-(i,j+1)の抵抗器32-3とが直列つなぎされた回路素子に対応している。抵抗器45は、ケーブル12の導線を介して検出エレメント11-(i,j)の抵抗器32-2と検出エレメント11-(i+1,j)の抵抗器32-4とが直列つなぎされた回路素子に対応している。抵抗器46は、ケーブル12の導線を介して検出エレメント11-(i,j)の抵抗器32-3と検出エレメント11-(i,j-1)の抵抗器32-1とが直列つなぎされた回路素子に対応している。抵抗器47は、ケーブル12の導線を介して検出エレメント11-(i,j)の抵抗器32-4と検出エレメント11-(i-1,j)の抵抗器32-2とが直列つなぎされた回路素子に対応している。抵抗器48は、ケーブル12の導線を介して検出エレメント11-(i,j)の抵抗器32-5と検出エレメント11-(i,j+1)の抵抗器32-7とが直列つなぎされた回路素子に対応している。抵抗器49は、ケーブル12の導線を介して検出エレメント11-(i,j)の抵抗器32-6と検出エレメント11-(i+1,j)の抵抗器32-8とが直列つなぎされた回路素子に対応している。抵抗器50は、ケーブル12の導線を介して検出エレメント11-(i,j)の抵抗器32-7と検出エレメント11-(i,j-1)の抵抗器32-5とが直列つなぎされた回路素子に対応している。抵抗器51は、ケーブル12の導線を介して検出エレメント11-(i,j)の抵抗器32-8と検出エレメント11-(i-1,j)の抵抗器32-6とが直列つなぎされた回路素子に対応している。
【0040】
可変抵抗器43は、ノード41とノード42との間に介設されている。抵抗器44は、ノード41と検出エレメント11-(i,j+1)のノード41との間に介設されている。抵抗器45は、ノード41と検出エレメント11-(i+1,j)のノード41との間に介設されている。抵抗器46は、ノード41と検出エレメント11-(i,j-1)のノード41との間に介設されている。抵抗器47は、ノード41と検出エレメント11-(i-1,j)のノード41との間に介設されている。抵抗器48は、ノード42と検出エレメント11-(i,j+1)のノード42との間に介設されている。抵抗器49は、ノード42と検出エレメント11-(i+1,j)のノード42との間に介設されている。抵抗器50は、ノード42と検出エレメント11-(i,j-1)のノード42との間に介設されている。抵抗器51は、ノード42と検出エレメント11-(i-1,j)のノード42との間に介設されている。
【0041】
このような二次元分布荷重中心位置検出センサ2は、特許1308321号公報または特許1875498号公報に記載される圧力検出器と概ね等価である。その圧力検出器は、面状抵抗体を備えている。その面状抵抗体は、素材の組成と厚さとを均一にする必要があり、面積が大きい物ほど製造することが困難になる。二次元分布荷重中心位置検出センサ2は、このような面状抵抗体を備える必要がなく、その面状抵抗体を備える圧力検出器より容易に製造することができる。
【0042】
その圧力検出器は、シート状に形成され、1つの方向に曲がる曲面を被覆することができるが、それ以外の曲面(たとえば、球面の一部分)を被覆することが困難である。二次元分布荷重中心位置検出センサ2は、ケーブル12により形成される正方形が菱形に変形することにより、様々な形状の物体の表面を被覆することができ、使い勝手がよい。
【0043】
図8は、制御装置3を示している。制御装置3は、複数のノード61~66と複数の抵抗器67~70とを備えている。ノード63は、配線6-a1を介して二次元分布荷重中心位置検出センサ2の端子5-a1に電気的に接続されている。ノード64は、配線6-a2を介して二次元分布荷重中心位置検出センサ2の端子5-a2に電気的に接続されている。ノード65は、配線6-b1を介して二次元分布荷重中心位置検出センサ2の端子5-b1に電気的に接続されている。ノード66は、配線6-b2を介して二次元分布荷重中心位置検出センサ2の端子5-b2に電気的に接続されている。抵抗器67は、ノード61とノード63との間に介設されている。抵抗器68は、ノード61とノード64との間に介設されている。抵抗器69は、ノード62とノード65との間に介設されている。抵抗器70は、ノード62とノード66との間に介設されている。複数の抵抗器67~70は、電気抵抗が互いに等しい。
【0044】
制御装置3は、さらに、図示されていない電源装置と複数の電位計とディスプレイとコンピューターとを備えている。その電源装置は、ノード61とノード62との間に一定の電圧を印加する。その電位計は、それぞれ、ノード61~66の電位を測定する。なお、その複数の電位計は、複数の電圧計に置換することもできる。その電圧計は、ノード61とノード63との電位差を測定し、ノード61とノード64との電位差を測定し、ノード63とノード64との電位差を測定し、ノード65とノード66との電位差を測定する。そのディスプレイは、そのコンピューターにより制御されて、そのコンピューターにより生成される画面を表示する。
【0045】
そのコンピューターは、ノード61とノード62との間に電圧が印加されているときのノード61~66の電位とに基づいて、二次元分布荷重中心位置検出センサ2に作用する荷重とその荷重の中心位置とを算出する。すなわち、そのコンピューターは、ノード61~66の電位に基づいて、二次元分布荷重中心位置検出センサ2の端子5-a1または端子5-a2から端子5-b1または端子5-b2に流れる全電流とその全電流の電流密度分布のX軸まわりの一次モーメントに相当する値とその電流密度分布のY軸まわりの一次モーメントに相当する値とを算出する。
【0046】
その全電流Iallは、ノード61の電位+Vとノード62の電位-Vとノード63の電位Va1とノード64の電位Va2とノード65の電位Vb1とノード66の電位Vb2と抵抗器67~70の電気抵抗Rとを用いて、次式:
【数1】
JP0004882077B2_000002t.gif
により表現される。その電流密度分布のX軸まわりの一次モーメントに相当する値Iは、適当な定数aと定数rと定数λとを用いて、次式:
【数2】
JP0004882077B2_000003t.gif
により表現される。ここで、定数λは、次式:
λ=m÷n
により表現される。その電流密度分布のY軸まわりの一次モーメントに相当する値Iは、次式:
【数3】
JP0004882077B2_000004t.gif
により表現される。そのコンピューターは、全電流Iallに基づいてその荷重を算出し、値Iを全電流Iallで除算することによりその中心位置のx座標を算出し、値Iを全電流Iallで除算することによりその中心位置のy座標を算出する。
【0047】
そのコンピューターは、さらに、その荷重とその中心位置との時間に対する変化に基づいて、すべり覚を算出する。そのすべり覚は、二次元分布荷重中心位置検出センサ2が被覆される物体とその物体が二次元分布荷重中心位置検出センサ2を介して接触する物体との間にすべりが存在するかどうかを示している。そのすべり覚の算出方法は、公知であり、たとえば、特公平6-58239号公報に記載されている。
【0048】
そのコンピューターは、さらに、その荷重とその中心位置とそのすべり覚とを示す画面を生成し、その画面をそのディスプレイに表示する。
【0049】
二次元分布荷重中心位置検出装置1は、二次元分布荷重中心位置検出センサ2が対象の表面を被覆して使用される。その表面としては、ロボットの表面(ロボットの足の裏、ロボットの指の腹)、建造物の床面が例示される。二次元分布荷重中心位置検出センサ2は、ノード61とノード62との間に一定の電圧が印加されているときに、二次元分布荷重中心位置検出センサ2に荷重が加わると、ノード63~66の電位が変化する。すなわち、二次元分布荷重中心位置検出センサ2は、荷重が加わると、二次元分布荷重中心位置検出センサ2の検出エレメント11-(i,j)に荷重L(i,j)が負荷される。検出エレメント11-(i,j)の接続端子31-1~31-4から接続端子31-5~31-8に流れる電流I(i,j)は、荷重L(i,j)がrであるときに、検出エレメント11-(i,j)のA層面電極21の電位Va(i,j)と検出エレメント11-(i,j)のB層面電極22の電位Vb(i,j)と適当な定数kと適当な関数fとを用いて、次式:
【数4】
JP0004882077B2_000005t.gif
により表現される。ここで、全電流Iallは、荷重L(i,j)の総和の関数により表現される。値Iと値Iとは、変数iの関数xと変数jの関数yとを用いて、次式:
【数5】
JP0004882077B2_000006t.gif
により表現される。
【0050】
制御装置3は、特許1308321号公報または特許1875498号公報に記載される技術と同様にして、二次元分布荷重中心位置検出センサ2に作用する荷重とその荷重の中心位置とを算出する。すなわち、制御装置3は、ノード61~66の電位を測定する。制御装置3は、ノード61~66の電位に基づいて、二次元分布荷重中心位置検出センサ2の端子5-a1または端子5-a2から端子5-b1または端子5-b2に流れる全電流Iallと全電流Iallの電流密度分布のX軸まわりの一次モーメントに相当する値とその電流密度分布のY軸まわりの一次モーメントに相当する値とを算出する。そのコンピューターは、全電流Iallに基づいてその荷重を算出し、値Iを全電流Iallで除算することによりその中心位置のx座標を算出し、値Iを全電流Iallで除算することによりその中心位置のy座標を算出する。制御装置3は、は、さらに、その荷重とその中心位置との時間に対する変化に基づいて、すべり覚を算出する。制御装置3は、さらに、その荷重とその中心位置とそのすべり覚とを示す画面を生成し、その画面をそのディスプレイに表示する。
【0051】
なお、制御装置3の電源装置は、二次元分布荷重中心位置検出センサ2に一定の電流が流れるようにノード61とノード62との間に一定の電圧を印加することもできる。このとき、そのコンピューターは、二次元分布荷重中心位置検出センサ2に印加される電圧に基づいてその荷重を算出し、値Iによりその中心位置のx座標を算出し、値Iによりその中心位置のy座標を算出することができる。
【0052】
すなわち、二次元分布荷重中心位置検出装置1は、二次元分布荷重中心位置検出センサ2を特許1308321号公報または特許1875498号公報に記載される圧力検出器と同様に用いて、二次元分布荷重中心位置検出センサ2に作用する荷重とその荷重の中心位置とを算出することができる。
【0053】
本発明による二次元分布荷重中心位置検出センサの実施の他の形態は、既述の実施の形態における検出エレメント11-(1,1)~11-(m,n)が他の検出エレメントに置換されている。その検出エレメントは、荷重が負荷されるときにA層面電極21とB層面電極22とを電気的に接続させ、荷重が負荷されないときにA層面電極21とB層面電極22とを電気的に切断する。このような二次元分布荷重中心位置検出センサを備える二次元分布荷重中心位置検出装置は、その二次元分布荷重中心位置検出センサに作用する荷重とその荷重の中心位置とを算出することができないが、その二次元分布荷重中心位置検出センサに荷重が負荷される領域の中心位置を算出することができる。
【0054】
本発明による二次元分布荷重中心位置検出センサの実施のさらに他の形態は、既述の実施の形態におけるケーブル12が他のケーブルに置換されている。そのケーブルは、それぞれ、2つの抵抗器と外被とを備えている。2つの抵抗器は、互いに絶縁されて束ねられている。その外被は、その2つの抵抗器を被覆している。その抵抗器の電気抵抗は、そのケーブルが変形するときにその抵抗器の電気抵抗が変化する変化量に比較して十分に大きい。このような二次元分布荷重中心位置検出センサを備える二次元分布荷重中心位置検出装置は、既述の実施の形態における二次元分布荷重中心位置検出装置1と同様にして、その二次元分布荷重中心位置検出センサに作用する荷重とその荷重の中心位置とを算出することができる。このような二次元分布荷重中心位置検出センサによれば、検出エレメント11-(1,1)~11-(m,n)は、抵抗器32を備える必要がなく、より容易に製造されることができる。
【0055】
本発明による二次元分布荷重中心位置検出センサの実施のさらに他の形態は、既述の実施の形態におけるケーブル12が他のケーブルに置換されている。そのケーブルは、長さが異なるケーブルを含んでいる。このような二次元分布荷重中心位置検出センサを備える二次元分布荷重中心位置検出装置は、既述の実施の形態における二次元分布荷重中心位置検出装置1と同様にして、その二次元分布荷重中心位置検出センサに作用する荷重とその荷重の中心位置とを算出することができる。このような二次元分布荷重中心位置検出センサによれば、その荷重とその中心位置とを測定する分解能を位置により変えることができ好ましい。
【0056】
本発明による二次元分布荷重中心位置検出センサの実施のさらに他の形態は、既述の実施の形態におけるケーブル12が他のケーブルに置換されている。そのケーブルは、伸縮可能に形成されている。このような二次元分布荷重中心位置検出センサを備える二次元分布荷重中心位置検出装置は、既述の実施の形態における二次元分布荷重中心位置検出装置1と同様にして、その二次元分布荷重中心位置検出センサに作用する荷重とその荷重の中心位置とを算出することができる。このような二次元分布荷重中心位置検出センサは、より様々な曲面に変形することができ、好ましい。
【0057】
本発明による二次元分布荷重中心位置検出センサの実施のさらに他の形態は、既述の実施の形態における複数の検出エレメント11-(1,1)~11-(m,n)が他の複数の検出エレメントに置換されている。その検出エレメントは、格子状以外の形状に配置されている。その形状としては、その検出エレメントを接合するケーブルが3つの検出エレメントを頂点とする三角形の辺を形成するもの、そのケーブルが6つの検出エレメントを頂点とする六角形の辺を形成するもの、そのケーブルが4つの検出エレメントを頂点とする長方形の辺を形成するものが例示される。このような二次元分布荷重中心位置検出センサを備える二次元分布荷重中心位置検出装置は、既述の実施の形態における二次元分布荷重中心位置検出装置1と同様にして、その二次元分布荷重中心位置検出センサに作用する荷重とその荷重の中心位置とを算出することができる。このような二次元分布荷重中心位置検出センサは、そのケーブルが形成する図形が三角形以外の図形を含むときに、既述の二次元分布荷重中心位置検出センサ2と同様にして、その部位が様々な曲面に変形することができる。このような二次元分布荷重中心位置検出センサは、そのケーブルの全部が三角形の辺を形成しているときに、様々な曲面に変形することができないが、面状抵抗体を備える圧力検出器より容易に製造することができる。
【0058】
図9は、本発明による二次元分布荷重中心位置検出装置の実施のさらに他の形態を示している。その二次元分布荷重中心位置検出装置101は、二次元分布荷重中心位置検出センサ102と制御装置103とを備えている。二次元分布荷重中心位置検出センサ102は、端子105-a1と端子105-a2と端子105-b1と端子105-b2とを備えている。端子105-a1は、配線106-a1を介して制御装置103に接続されている。端子105-a2は、配線106-a2を介して制御装置103に接続されている。端子105-b1は、配線106-b1を介して制御装置103に接続されている。端子105-b2は、配線106-b2を介して制御装置103に接続されている。
【0059】
図10は、二次元分布荷重中心位置検出センサ102を示している。二次元分布荷重中心位置検出センサ102は、対象110の表面を被覆して使用される。二次元分布荷重中心位置検出センサ102は、エラストマ層107とセンサ層108とから形成されている。エラストマ層107は、弾性体から形成されているシートから形成されている。その弾性体としては、ゴム、ビニールが例示される。センサ層108は、複数の検出エレメント111と複数のケーブル112とを備えている。センサ層108は、対象110とエラストマ層107との間に配置される。
【0060】
図11は、センサ層108を示している。検出エレメント111は、複数の検出エレメント111-(1,1)~111-(m,n)(m=2,3,4,…;n=2,3,4,…)から形成されている。複数の検出エレメント111-(1,1)~111-(m,n)は、格子状に配置されている。すなわち、複数の検出エレメント111-(1,1)~111-(m,n)は、それぞれ、平面に配置されるm本の平行線とその平面に配置されるn本の平行線との交点に配置されている。すなわち、二次元分布荷重中心位置検出センサ102は、(m×n)個の検出エレメント111-(1,1)~111-(m,n)を備えている。そのm本の平行線は、そのn本の平行線に垂直である。そのm本の平行線のうちの隣り合う2本の平行線の距離は、互いに等しい。そのn本の平行線のうちの隣り合う2本の平行線の距離は、互いに等しく、そのm本の平行線のうちの隣り合う2本の平行線の距離に等しい。
【0061】
ケーブル112は、それぞれ、2つの導線と外被とを備えている。2つの導線は、互いに絶縁されて束ねられている。その外被は、絶縁体から形成され、その2つの導線を被覆し、その2つの導線を互いに電気的に絶縁している。ケーブル112は、それぞれ、変形することが可能である。ケーブル112は、それぞれ、長さが互いに等しく、両端が複数の検出エレメント111-(1,1)~111-(m,n)のうちの隣り合う2つの検出エレメントに接合されている。すなわち、ケーブル112は、それぞれ、検出エレメント111-(i,j)(i=1,2,3,…,m;j=1,2,3,…,n)を検出エレメント111-(i+1,j)に接合し、または、検出エレメント111-(i,j)を検出エレメント111-(i,j+1)に接合している。このとき、ケーブル112のうちの適当な4つのケーブルは、検出エレメント111-(1,1)~111-(m,n)のうちの4つの検出エレメント(たとえば、検出エレメント111-(i,j)と検出エレメント111-(i,j+1)と検出エレメント111-(i+1,j)と検出エレメント111-(i+1,j+1)と)を頂点とする正方形の辺を形成している。その正方形は、ケーブル112が変形することにより、正方形と異なる四角形に変形することができ、さらに、その4つの頂点が四面体の頂点に配置される立体に変形することができる。二次元分布荷重中心位置検出センサ102は、ケーブル112により形成される正方形がその四角形または立体に変形することにより、様々な曲面に変形することができ、みかんのネットのように様々な形状の物体の表面にぴったり密着するように変形することができる。
【0062】
図12は、検出エレメント111-(i,j)を示している。検出エレメント111-(i,j)は、基板121と複数の端子122~129と複数の抵抗器131~134とA層面電極135とB層面電極136と配線137~138と感圧素材139とを備えている。基板121は、絶縁体から形成され、正方形状の板に形成されている。複数の端子122~129は、それぞれ、基板121の表面にプリントされた金属から形成され、基板121の縁に配置されている。複数の抵抗器131~134は、2つの端子を備え、抵抗器131~134の抵抗は、互いに等しい。抵抗器131は、一端が端子122に電気的に接続され、他端が端子123に電気的に接続されている。抵抗器132は、一端が端子124に電気的に接続され、他端が端子125に電気的に接続されている。抵抗器133は、一端が端子126に電気的に接続され、他端が端子127に電気的に接続されている。抵抗器134は、一端が端子128に電気的に接続され、他端が端子129に電気的に接続されている。A層面電極135は、基板121の表面にプリントされた金属から形成され、基板121の中央に配置されている。B層面電極136は、基板121の表面にプリントされた金属から形成され、基板121の中央に配置されている。配線137は、基板121の表面にプリントされた金属から形成され、端子123とA層面電極135とを電気的に接続し、端子124とA層面電極135とを電気的に接続している。配線138は、基板121の表面にプリントされた金属から形成され、端子127とB層面電極136とを電気的に接続し、端子128とB層面電極136とを電気的に接続している。
【0063】
感圧素材139は、弾性変形することにより抵抗が変化する弾性体から形成され、正方形の板状に形成されている。感圧素材139は、図13に示されているように、基板121の中央に配置され、A層面電極135とB層面電極136とに電気的に接続されている。感圧素材139のA層面電極135からB層面電極136までの抵抗rは、感圧素材139の厚さ方向に加わる圧力pと適当な正の定数cとを用いて、次式:
∝p-c
により表現される。すなわち、感圧素材139は、厚さ方向に圧縮されると、その電気抵抗が小さくなる。
【0064】
端子122は、ケーブル112により、検出エレメント111-(i,j-1)の端子124に接続されている。端子123は、ケーブル112により、検出エレメント111-(i-1,j)の端子125に接続されている。端子124は、ケーブル112により、検出エレメント111-(i,j+1)の端子122に接続されている。端子125は、ケーブル112により、検出エレメント111-(i+1,j)の端子123に接続されている。端子126は、ケーブル112により、検出エレメント111-(i,j+1)の端子128に接続されている。端子127は、ケーブル112により、検出エレメント111-(i+1,j)の端子129に接続されている。端子128は、ケーブル112により、検出エレメント111-(i,j-1)の端子126に接続されている。端子129は、ケーブル112により、検出エレメント111-(i-1,j)の端子127に接続されている。
【0065】
図14は、検出エレメント111-(i,j)に等価である回路素子を示している。その回路素子は、ノード141~146と可変抵抗器147と抵抗器151~154とを備えている。可変抵抗器147は、ノード141とノード142との間に介設されている。抵抗器151は、ノード141とノード143との間に介設されている。抵抗器152は、ノード141とノード144との間に介設されている。抵抗器153は、ノード142とノード145との間に介設されている。抵抗器154は、ノード142とノード146との間に介設されている。
【0066】
ノード141は、検出エレメント111-(i,j)の端子123と端子124とに対応している。ノード142は、検出エレメント111-(i,j)の端子127と端子128とに対応している。ノード143は、検出エレメント111-(i,j)の端子122に対応している。ノード144は、検出エレメント111-(i,j)の端子125に対応している。ノード145は、検出エレメント111-(i,j)の端子129に対応している。ノード146は、検出エレメント111-(i,j)の端子126に対応している。可変抵抗器147は、検出エレメント111-(i,j)のA層面電極135とB層面電極136と感圧素材139とに対応している。抵抗器151は、検出エレメント111-(i,j)の抵抗器131に対応している。抵抗器152は、検出エレメント111-(i,j)の抵抗器132に対応している。抵抗器153は、検出エレメント111-(i,j)の抵抗器134に対応している。抵抗器154は、検出エレメント111-(i,j)の抵抗器133に対応している。
【0067】
このとき、ノード141は、さらに、検出エレメント111-(i-1,j)の端子125に対応し、検出エレメント111-(i,j+1)の端子122に対応している。ノード142は、検出エレメント111-(i,j-1)の端子126に対応し、検出エレメント111-(i+1,j)の端子129に対応している。ノード143は、検出エレメント111-(i,j-1)の端子124に対応している。ノード144は、検出エレメント111-(i+1,j)の端子123に対応している。ノード145は、検出エレメント111-(i-1,j)の端子127に対応している。ノード146は、検出エレメント111-(i,j+1)の端子128に対応している。
【0068】
このような二次元分布荷重中心位置検出センサ102は、特許1308321号公報または特許1875498号公報に記載される圧力検出器と概ね等価である。その圧力検出器は、面状抵抗体を備えている。その面状抵抗体は、素材の組成と厚さとを均一にする必要があり、面積が大きい物ほど製造することが困難になる。二次元分布荷重中心位置検出センサ102は、このような面状抵抗体を備える必要がなく、その面状抵抗体を備える圧力検出器より容易に製造することができる。
【0069】
その圧力検出器は、シート状に形成され、1つの方向に曲がる曲面を被覆することができるが、それ以外の曲面(たとえば、球面の一部分)を被覆することが困難である。二次元分布荷重中心位置検出センサ102は、図15に示されているように、ケーブル112により形成される正方形が正方形以外の四角形または立体に変形し、エラストマ層107が弾性変形することにより、様々な形状の物体の表面を被覆することができ、使い勝手がよい。たとえば、二次元分布荷重中心位置検出センサ102は、図15に示されているように、ロボットの肘を被覆することができる。
【0070】
二次元分布荷重中心位置検出センサ102は、図16に示されているように、検出エレメント111-(1,1)~111-(m,1)の端子122がそれぞれ端子105-a1に電気的に接続されている。検出エレメント111-(1,n)~111-(m,n)の端子124は、それぞれ、抵抗器156を介して端子105-a2に電気的に接続されている。検出エレメント111-(1,1)~111-(1,n)の端子129は、それぞれ、端子105-b1に電気的に接続されている。検出エレメント111-(m,1)~111-(m,n)の端子127は、それぞれ、抵抗器157を介して端子105-b2に電気的に接続されている。抵抗器157の抵抗は、抵抗器156の抵抗に等しく、抵抗器131~134の抵抗に等しい。
【0071】
制御装置103は、図16に示されているように、複数のノード161~166と複数の抵抗器167~170とを備えている。ノード163は、配線106-a1を介して二次元分布荷重中心位置検出センサ102の端子105-a1に電気的に接続されている。ノード164は、配線106-a2を介して二次元分布荷重中心位置検出センサ102の端子105-a2に電気的に接続されている。ノード165は、配線106-b1を介して二次元分布荷重中心位置検出センサ102の端子105-b1に電気的に接続されている。ノード166は、配線106-b2を介して二次元分布荷重中心位置検出センサ102の端子105-b2に電気的に接続されている。抵抗器167は、ノード161とノード163との間に介設されている。抵抗器168は、ノード161とノード164との間に介設されている。抵抗器169は、ノード162とノード165との間に介設されている。抵抗器170は、ノード162とノード166との間に介設されている。複数の抵抗器167~170は、電気抵抗が互いに等しい。
【0072】
制御装置103は、さらに、図示されていない電源装置と複数の電位計とディスプレイとコンピューターとを備えている。その電源装置は、ノード161とノード162との間に一定の電圧を印加する。その電位計は、それぞれ、ノード161~166の電位を測定する。なお、その複数の電位計は、複数の電圧計に置換することもできる。その電圧計は、ノード161とノード163との電位差を測定し、ノード161とノード164との電位差を測定し、ノード163とノード164との電位差を測定し、ノード165とノード166との電位差を測定する。そのディスプレイは、そのコンピューターにより制御されて、そのコンピューターにより生成される画面を表示する。
【0073】
そのコンピューターは、ノード161とノード162との間に電圧が印加されているときのノード161~166の電位とに基づいて、二次元分布荷重中心位置検出センサ102に作用する荷重とその荷重の中心位置とを算出する。すなわち、そのコンピューターは、ノード161~166の電位に基づいて、二次元分布荷重中心位置検出センサ102の端子105-a1または端子105-a2から端子105-b1または端子105-b2に流れる全電流とその全電流の電流密度分布のX軸まわりの一次モーメントに相当する値とその電流密度分布のY軸まわりの一次モーメントに相当する値とを算出する。
【0074】
その全電流Iallは、ノード161の電位+Vとノード162の電位-Vとノード163の電位Va1とノード164の電位Va2とノード165の電位Vb1とノード166の電位Vb2と抵抗器167~170の電気抵抗Rとを用いて、次式:
【数6】
JP0004882077B2_000007t.gif
により表現される。その電流密度分布のX軸まわりの一次モーメントに相当する値Iは、適当な定数aと定数rと定数λとを用いて、次式:
【数7】
JP0004882077B2_000008t.gif
により表現される。ここで、定数λは、次式:
λ=m÷n
により表現される。その電流密度分布のY軸まわりの一次モーメントに相当する値Iは、次式:
【数8】
JP0004882077B2_000009t.gif
により表現される。そのコンピューターは、全電流Iallに基づいてその荷重を算出し、値Iを全電流Iallで除算することによりその中心位置のx座標を算出し、値Iを全電流Iallで除算することによりその中心位置のy座標を算出する。
【0075】
そのコンピューターは、さらに、その荷重とその中心位置との時間に対する変化に基づいて、すべり覚を算出する。そのすべり覚は、二次元分布荷重中心位置検出センサ102が被覆される物体とその物体が二次元分布荷重中心位置検出センサ102を介して接触する物体との間にすべりが存在するかどうかを示している。そのすべり覚の算出方法は、公知であり、たとえば、特公平6-58239号公報に記載されている。
【0076】
そのコンピューターは、さらに、その荷重とその中心位置とそのすべり覚とを示す画面を生成し、その画面をそのディスプレイに表示する。
【0077】
二次元分布荷重中心位置検出装置101は、二次元分布荷重中心位置検出センサ102が対象の表面を被覆して使用される。その表面としては、ロボットの表面(ロボットの足の裏、ロボットの指の腹)、建造物の床面が例示される。二次元分布荷重中心位置検出センサ102は、ノード161とノード162との間に一定の電圧が印加されているときに、二次元分布荷重中心位置検出センサ102に荷重が加わると、ノード163~166の電位が変化する。すなわち、二次元分布荷重中心位置検出センサ102は、荷重が加わると、二次元分布荷重中心位置検出センサ102の検出エレメント111-(i,j)に荷重L(i,j)が負荷される。検出エレメント111-(i,j)の感圧素材139を介してA層面電極135からB層面電極136にに流れる電流I(i,j)は、荷重L(i,j)がrであるときに、検出エレメント111-(i,j)のA層面電極135の電位Va(i,j)と検出エレメント111-(i,j)のB層面電極136の電位Vb(i,j)と適当な定数kと適当な関数f(i,j)とを用いて、次式:
【数9】
JP0004882077B2_000010t.gif
により表現される。ここで、全電流Iallは、荷重L(i,j)の総和の関数により表現される。値Iと値Iとは、変数iの関数xと変数jの関数yとを用いて、次式:
【数10】
JP0004882077B2_000011t.gif
により表現される。
【0078】
図17は、複数の検出エレメント111-(1,1)~111-(m,n)のうちの隣接する2つの検出エレメントとの間に、その2つの検出エレメントの両方に接触しないくらい細いものが、二次元分布荷重中心位置検出センサ102に接触したときに、エラストマ層107にかかる圧力分布の例を示している。その圧力分布181は、検出エレメント111-(1,1)~111-(m,n)が配置される位置の範囲182に与えられる圧力が0を示し、その2つの検出エレメントの間に与えられる圧力が正の値を示すことを示している。
【0079】
図18は、圧力分布181がエラストマ層107に与えられたときに、センサ層108に与えられる圧力分布を示している。その圧力分布183は、圧力が正の値を示す範囲が、圧力分布181で圧力が正の値を示す範囲より広いことを示している。その範囲は、検出エレメント111-(1,1)~111-(m,n)が配置される位置の範囲182を複数含んでいる。図18は、さらに、圧力分布183がセンサ層108に与えられたときに、検出エレメント111-(1,1)~111-(m,n)に与えられる圧力を示している。ここで、二次元分布荷重中心位置検出センサ102は、エラストマ層107を備えていない場合で、圧力分布181が与えられたときに、検出エレメント111-(1,1)~111-(m,n)に圧力が与えられない。しかしながら、二次元分布荷重中心位置検出センサ102は、エラストマ層107を備えている場合で、圧力分布181が与えられたときに、検出エレメントに圧力が与えられる。このことから、二次元分布荷重中心位置検出センサ102は、隣接する2つの検出エレメントの間隔より小さいものの接触をより確実に検出することができる。
【0080】
制御装置103は、特許1308321号公報または特許1875498号公報に記載される技術と同様にして、二次元分布荷重中心位置検出センサ102に作用する荷重の中心位置を算出する。すなわち、制御装置103は、ノード161~166の電位を測定する。制御装置103は、ノード161~166の電位に基づいて、二次元分布荷重中心位置検出センサ102の端子105-a1または端子105-a2から端子105-b1または端子105-b2に流れる全電流Iallと全電流Iallの電流密度分布のX軸まわりの一次モーメントに相当する値とその電流密度分布のY軸まわりの一次モーメントに相当する値とを算出する。そのコンピューターは、全電流Iallに基づいてその荷重を算出し、値Iを全電流Iallで除算することによりその中心位置のx座標を算出し、値Iを全電流Iallで除算することによりその中心位置のy座標を算出する。制御装置103は、は、さらに、その荷重とその中心位置との時間に対する変化に基づいて、すべり覚を算出する。制御装置103は、さらに、その荷重とその中心位置とそのすべり覚とを示す画面を生成し、その画面をそのディスプレイに表示する。
【0081】
なお、制御装置103の電源装置は、二次元分布荷重中心位置検出センサ102に一定の電流が流れるようにノード161とノード162との間に一定の電圧を印加することもできる。このとき、そのコンピューターは、二次元分布荷重中心位置検出センサ102に印加される電圧に基づいてその荷重を算出し、値Iによりその中心位置のx座標を算出し、値Iによりその中心位置のy座標を算出することができる。
【0082】
すなわち、二次元分布荷重中心位置検出装置101は、二次元分布荷重中心位置検出センサ102を特許1308321号公報または特許1875498号公報に記載される圧力検出器と同様に用いて、二次元分布荷重中心位置検出センサ102に作用する荷重とその荷重の中心位置とを算出することができる。
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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