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明細書 :マルチホップ通信方法、マルチホップ通信端末および通信プログラム

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4878034号 (P4878034)
登録日 平成23年12月9日(2011.12.9)
発行日 平成24年2月15日(2012.2.15)
発明の名称または考案の名称 マルチホップ通信方法、マルチホップ通信端末および通信プログラム
国際特許分類 H04W  84/18        (2009.01)
H04W  76/02        (2009.01)
H04W  72/04        (2009.01)
H04W  88/04        (2009.01)
H04W  28/04        (2009.01)
FI H04Q 7/00 633
H04Q 7/00 582
H04Q 7/00 544
H04Q 7/00 652
H04Q 7/00 263
請求項の数または発明の数 10
全頁数 14
出願番号 特願2007-556057 (P2007-556057)
出願日 平成19年1月30日(2007.1.30)
国際出願番号 PCT/JP2007/051884
国際公開番号 WO2007/086620
国際公開日 平成19年8月2日(2007.8.2)
優先権出願番号 2006019907
優先日 平成18年1月30日(2006.1.30)
優先権主張国 日本国(JP)
審査請求日 平成20年12月3日(2008.12.3)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504133110
【氏名又は名称】国立大学法人電気通信大学
発明者または考案者 【氏名】藤井 威生
【氏名】内山 博允
個別代理人の代理人 【識別番号】100094488、【弁理士】、【氏名又は名称】平石 利子
審査官 【審査官】東 昌秋
参考文献・文献 特開平10-65601(JP,A)
特開2005-277833(JP,A)
特開2004-336455(JP,A)
国際公開第2004/105409(WO,A1)
国際公開第02/37692(WO,A2)
藤井 威生,鈴木 康夫,MACレイヤー連携アドホックコグニティブ無線,電子情報通信学会技術研究報告 ソフトウェア無線,日本,電子情報通信学会,2005年 5月 4日,vol.105,no.36,第59頁~第66頁
調査した分野 H04W 4/00-99/00
H04B 7/24- 7/26
H04L 12/00-12/66
特許請求の範囲 【請求項1】
送信端末から、少なくとも1つの中継端末を介して目的端末に所定のパケットを送信する際に前記パケットが前記目的端末に届くまで前記パケットの再送を繰り返し行うマルチホップ通信方法において、
前記送信端末は、前記再送の回数毎の使用チャネル候補を登録したテーブルを作成し、
前記中継端末は、前記送信端末により発行された、使用チャネル候補のテーブルを有し、
記中継端末は、前記パケットの送信に際し、前記テーブルに登録された候補から、前記再送回数に応じた使用チャネルを選択して前記パケットの送信を行う、
ことを特徴とするマルチホップ通信方法。
【請求項2】
前記パケットの送信が、送信端末を起点とし、周囲に分散して存在する中継端末を経由して、目的端末に届くまで繰り返して再送される分散自動再送要求方式により行われるマルチホップ通信方法であって、
前記中継端末は伝送ルートを自律形成し、送信端末のパケット再送に合わせて再送を行うことを特徴とする請求項1に記載のマルチホップ通信方法。
【請求項3】
時空間ブロック符号化方式により、前記パケットの送信が行われることを特徴とする請求項2に記載のマルチホップ通信方法。
【請求項4】
前記送信端末は、前記テーブルに登録された使用チャネル候補から使用チャネルを選択して前記パケットの送信を行う、ことを特徴とする請求項1から3の何れかに記載のマルチホップ通信方法。
【請求項5】
前記目的端末が前記テーブルを有し、前記目的端末が前記中継端末を介して前記送信端末に、前記パケットを受信したことを表す確認パケットを送信するマルチホップ通信方法において、
前記目的端末は、前記テーブルに登録された使用チャネル候補から、前記再送回数に応じた使用チャネルを選択して前記確認パケットの送信を行い、
前記中継端末は、前記確認パケットの送信に際し、前記テーブルに登録された使用チャネル候補から、前記再送回数に応じた使用チャネルを選択して前記確認パケットの送信を行う、
ことを特徴とする請求項1から4の何れかに記載のマルチホップ通信方法。
【請求項6】
前記使用チャネル候補が、データ伝送に使用される、周波数の候補、サブキャリアパターンの候補、タイムスロットの候補であることを特徴とする請求項1から5の何れかに記載のマルチホップ通信方法。
【請求項7】
所定個数の前記中継端末が、時空間ブロック符号化による協力ダイバーシチのブランチとして動作することを特徴とする請求項1から6の何れかに記載のマルチホップ通信方法。
【請求項8】
前記テーブルは、前記パケットに付属して、前記送信端末から前記中継端末またはさらに前記目的端末に送信されることを特徴とする請求項1から7の何れかに記載のマルチホップ通信方法。
【請求項9】
チャネル走査部と、使用チャネル候補決定部と、テーブル作成部と、テーブル記憶部と、テーブル埋込部と、テーブル抽出部と、使用チャネル選択部と、送信部と、受信部とを備え、送信端末が少なくとも1つの中継端末を介して、目的端末とパケットの送受信を行うマルチホップ通信における前記送信端末、前記目的端末または前記中継端末として使用されるマルチホップ通信端末であって、
前記チャネル走査部は、当該マルチホップ通信端末が前記送信端末、前記中継端末または前記目的端末として機能するときに、受信電波を走査して、周囲のシステムが使用しているチャネルを検出し、
前記使用チャネル候補決定部は、当該マルチホップ通信端末が前記送信端末として機能するときに、前記チャネル走査部の走査結果に基づき使用チャネル候補を決定し、
前記テーブル作成部は、当該マルチホップ通信端末が前記送信端末として機能するときに、前記使用チャネル候補決定部により決定されたチャネルを参照するためのテーブルを作成し、
前記テーブル記憶部は、当該マルチホップ通信端末が前記送信端末として機能するときに、前記テーブル作成部により作成された前記テーブルを記憶する一方、前記中継端末またはさらに前記目的端末として機能するときは、前記テーブル抽出部により抽出した前記テーブルを記憶し、
前記テーブル埋込部は、当該マルチホップ通信端末が前記送信端末として機能するときに、前記テーブル作成部により作成されたテーブルをパケットに埋め込み、前記中継端末または前記目的端末として機能する他のマルチホップ通信端末に送信し、
前記テーブル抽出部は、当該マルチホップ通信端末が前記中継端末またはさらに前記目的端末として機能するときに、送信端末として機能する他のマルチホップ通信端末から受信したパケットから前記テーブルを抽出し、
前記使用チャネル選択部は、当該マルチホップ通信端末が前記送信端末または前記中継端末またはさらに前記目的端末として機能するときに、前記パケットの送信に際し、テーブル記憶部に保存されている前記テーブルから使用チャネルを選択をする、
ことを特徴とするマルチホップ通信端末。
【請求項10】
チャネル走査ステップ、使用チャネル候補決定ステップ、テーブル作成ステップ、テーブル記憶ステップ、テーブル埋込ステップ、テーブル抽出ステップ、使用チャネル選択ステップ、送信ステップ、および受信ステップをそれぞれ実行する、送信端末が少なくとも1つの中継端末を介して目的端末とパケットの送受信を行うマルチホップ通信における前記送信端末、前記目的端末または前記中継端末として使用されるマルチホップ通信端末に搭載されるプログラムであって、
前記チャネル走査ステップでは、当該マルチホップ通信端末が前記送信端末、前記中継端末または前記目的端末として機能するときに、受信電波を走査して、周囲のシステムが使用しているチャネルを検出し、
前記使用チャネル候補決定ステップでは、当該マルチホップ通信端末が前記送信端末として機能するときに、前記チャネル走査ステップにおける走査結果に基づき使用チャネル候補を決定し、
前記テーブル作成ステップでは、当該マルチホップ通信端末が前記送信端末として機能するときに、前記使用チャネル候補決定ステップにおいて決定されたチャネルを参照するためのテーブルを作成し、
前記テーブル記憶ステップでは、当該マルチホップ通信端末が前記送信端末として機能するときに、前記テーブル作成ステップにおいて作成された前記テーブルを記憶する一方、前記中継端末またはさらに前記目的端末として機能するときは、前記テーブル抽出ステップにおいて抽出した前記テーブルを記憶し、
前記テーブル埋込ステップでは、当該マルチホップ通信端末が前記送信端末として機能するときに、前記テーブル作成ステップにおいて作成されたテーブルをパケットに埋め込み、前記中継端末または前記目的端末として機能する他のマルチホップ通信端末に送信し、
前記テーブル抽出ステップでは、当該マルチホップ通信端末が前記中継端末またはさらに前記目的端末として機能するときに、送信端末として機能する他のマルチホップ通信端末から受信したパケットから前記テーブルを抽出し、
前記使用チャネル選択ステップでは、当該マルチホップ通信端末が前記送信端末または前記中継端末またはさらに前記目的端末として機能するときに、前記パケットの送信に際し、テーブル記憶ステップにおいて保存されている前記テーブルから使用チャネルを選択する
ことを特徴とするマルチホップ通信プログラム。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、送信端末が複数の中継端末を介して目的端末と分散自動再送要求によりパケットのやり取りを行うマルチホップ通信方法およびマルチホップ通信端末に関し、通信特性を向上させることができる前記通信方法およびマルチホップ通信端末に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、基地局や有線網などの特定のインフラに頼らず、複数の無線端末が相互に通信を行うアドホックネットワークが注目されている。
アドホックネットワークでは、互いの通信範囲内の端末同士で直接通信を行う一方、直接通信できない端末同士では、中継端末を介したマルチホップ通信を行う。これにより、柔軟かつ容易にネットワークを構築することができる。
図7に示すように、送信端末21と目的端末22とが、端末23を介してマルチホップ通信を行う場合、送信端末21と目的端末22との最短経路上に存在するシステムが通信中であるときには(図7では送信端末31と目的端末32とが通信している場合を示す)、通信経路を迂回することになり、通常のマルチホップ通信を行うとホップ回数が増加してしまいパケット到達までの時間の増加とチャネルの占有が問題となる。
ところで、アドホックネットワークでは、分散ARQ(Automatic Repeat Request:自動再送要求)方式を採用することができ、信号の受信には失敗しても、その際に取得している各種情報を保存しておき、再送された信号と保存してある信号とを結合させることもできる(例えば、特表2001-518725公報参照)。
パケットの送信が、送信端末を起点とし、周囲に分散して存在する中継端末を経由して、目的端末に届くまで繰り返して再送される分散ARQ方式では、中継端末は伝送ルートを自律形成し(すなわち、予めルートの構築をせずに)、送信端末のパケット再送に合わせて再送を行う。中継端末は、複数の端末からパケットの受信を行うことができるので、エラーが少なくなるといった利点がある。
分散ARQ方式を採用し同一パケットを送信する通常のシステムでは、2つの端末から受信した同一パケットについて信号の位相が反転している場合、無線通信の利得が大幅に劣化する。この無線通信の特性劣化を改善する方法の一つとして、複数のアンテナを用いてパケットを送信するアンテナダイバーシチ技術をアドホックネットワークの分散端末に応用することで、複数の信号を合成する手法も検討されている(児島江里奈、藤井威生、神谷幸宏、鈴木康夫「OFDMアドホックネットワークのためのSTBCを用いた分散ARQ」,信学技報,2004年6月,RCS2004-77,pp.7-12 参照)。このアンテナダイバーシチ技術の一つとして、STBC(Space Time Block Coding:時空間ブロック符号化)が知られている。STBCでは、異なる符号化を施して複数の送信アンテナからそれぞれ同時にパケットを送信することで、受信側においてダイバーシチ利得を得ることができる。
なお、マルチホップ通信においては、空間的に空いている周波数を有効利用するコグニティブ無線(Cognitive Radio)への応用も知られている。コグニティブ無線の技術では、端末が、自律して、地上波放送等の他のシステムに割り当てられている周波数帯で空いている周波数を探し出して通信を始めることができる。
しかし、児島江里奈、藤井威生等の「OFDMアドホックネットワークのためのSTBCを用いた分散ARQ」による技術により、マルチホップ時の通信特性の劣化を改善できたとしても、迂回することには変わりはなく、遅延、チャネル占有の問題は残り、ネットワーク全体のスループットを向上させるには限界がある。また、特表2001-518725公報記載の技術により、送受信の失敗を低減できるが、伝送時間を短縮することはできない。
本発明の目的は、最短経路途中に干渉等がありパケット伝送特性が劣化する環境で、通信特性の劣化を改善すると同時にネットワーク全体のスループットを向上させることができるマルチホップ通信方法およびマルチホップ通信端末を提供することにある。
本発明の他の目的は、送受信の失敗を低減すると同時に伝送時間を短縮することができるマルチホップ通信方法、マルチホップ通信端末および通信プログラムを提供することにある。
【発明の開示】
【0003】
本発明のマルチホップ通信方法は、(1)~(10)を要旨とする。
(1) 送信端末から、少なくとも1つの中継端末を介して目的端末に所定のパケットを送信する際に前記パケットが前記目的端末に届くまで前記パケットの再送を繰り返し行うマルチホップ通信方法において、
前記送信端末は、前記再送の回数毎の使用チャネル候補を登録したテーブルを作成し、
前記中継端末は、前記送信端末により発行された、使用チャネル候補のテーブルを有し、
記中継端末は、前記パケットの送信に際し、前記テーブルに登録された候補から、前記再送回数に応じた使用チャネルを選択して前記パケットの送信を行う、
ことを特徴とするマルチホップ通信方法。
(2)前記パケットの送信が、送信端末を起点とし、周囲に分散して存在する中継端末を経由して、目的端末に届くまで繰り返して再送される分散自動再送要求方式により行われるマルチホップ通信方法であって、
前記中継端末は伝送ルートを自律形成し、送信端末のパケット再送に合わせて再送を行うことを特徴とする(1)に記載のマルチホップ通信方法。
(3)時空間ブロック符号化方式により、前記パケットの送信が行われることを特徴とする(2)に記載のマルチホップ通信方法。
(4)前記送信端末は、前記テーブルに登録された使用チャネル候補から使用チャネルを選択して前記パケットの送信を行う、ことを特徴とする(1)から(3)の何れかに記載のマルチホップ通信方法。
(5)前記目的端末が前記テーブルを有し、前記目的端末が前記中継端末を介して前記送信端末に、前記パケットを受信したことを表す確認パケットを送信するマルチホップ通信方法において、
前記目的端末は、前記テーブルに登録された使用チャネル候補から、前記再送回数に応じた使用チャネルを選択して前記確認パケットの送信を行い、
前記中継端末は、前記確認パケットの送信に際し、前記テーブルに登録された使用チャネル候補から、前記再送回数に応じた使用チャネルを選択して前記確認パケットの送信を行う、
ことを特徴とする(1)から(4)の何れかに記載のマルチホップ通信方法。
(6)前記使用チャネル候補が、データ伝送に使用される、周波数の候補、サブキャリアパターンの候補、タイムスロットの候補であることを特徴とする(1)から(5)の何れかに記載のマルチホップ通信方法。
(7)所定個数の前記中継端末が、時空間ブロック符号化による協力ダイバーシチのブランチとして動作することを特徴とする(1)から(6)の何れかに記載のマルチホップ通信方法。
(8)前記テーブルは、前記パケットに付属して、前記送信端末から前記中継端末またはさらに前記目的端末に送信されることを特徴とする(1)から(7)の何れかに記載のマルチホップ通信方法。
(9) チャネル走査部と、使用チャネル候補決定部と、テーブル作成部と、テーブル記憶部と、テーブル埋込部と、テーブル抽出部と、使用チャネル選択部と、送信部と、受信部とを備え、送信端末が少なくとも1つの中継端末を介して、目的端末とパケットの送受信を行うマルチホップ通信における前記送信端末、前記目的端末または前記中継端末として使用されるマルチホップ通信端末であって、
前記チャネル走査部は、当該マルチホップ通信端末が前記送信端末、前記中継端末または前記目的端末として機能するときに、受信電波を走査して、周囲のシステムが使用しているチャネルを検出し、
前記使用チャネル候補決定部は、当該マルチホップ通信端末が前記送信端末として機能するときに、前記チャネル走査部の走査結果に基づき使用チャネル候補を決定し、
前記テーブル作成部は、当該マルチホップ通信端末が前記送信端末として機能するときに、前記使用チャネル候補決定部により決定されたチャネルを参照するためのテーブルを作成し、
前記テーブル記憶部は、当該マルチホップ通信端末が前記送信端末として機能するときに、前記テーブル作成部により作成された前記テーブルを記憶する一方、前記中継端末またはさらに前記目的端末として機能するときは、前記テーブル抽出部により抽出した前記テーブルを記憶し、
前記テーブル埋込部は、当該マルチホップ通信端末が前記送信端末として機能するときに、前記テーブル作成部により作成されたテーブルをパケットに埋め込み、前記中継端末または前記目的端末として機能する他のマルチホップ通信端末に送信し、
前記テーブル抽出部は、当該マルチホップ通信端末が前記中継端末またはさらに前記目的端末として機能するときに、送信端末として機能する他のマルチホップ通信端末から受信したパケットから前記テーブルを抽出し、
前記使用チャネル選択部は、当該マルチホップ通信端末が前記送信端末または前記中継端末またはさらに前記目的端末として機能するときに、前記パケットの送信に際し、テーブル記憶部に保存されている前記テーブルから使用チャネルを選択をする、
ことを特徴とするマルチホップ通信端末。
(10)チャネル走査ステップ、使用チャネル候補決定ステップ、テーブル作成ステップ、テーブル記憶ステップ、テーブル埋込ステップ、テーブル抽出ステップ、使用チャネル選択ステップ、送信ステップ、および受信ステップをそれぞれ実行する、送信端末が少なくとも1つの中継端末を介して目的端末とパケットの送受信を行うマルチホップ通信における前記送信端末、前記目的端末または前記中継端末として使用されるマルチホップ通信端末に搭載されるプログラムであって、
前記チャネル走査ステップでは、当該マルチホップ通信端末が前記送信端末、前記中継端末または前記目的端末として機能するときに、受信電波を走査して、周囲のシステムが使用しているチャネルを検出し、
前記使用チャネル候補決定ステップでは、当該マルチホップ通信端末が前記送信端末として機能するときに、前記チャネル走査ステップにおける走査結果に基づき使用チャネル候補を決定し、
前記テーブル作成ステップでは、当該マルチホップ通信端末が前記送信端末として機能するときに、前記使用チャネル候補決定ステップにおいて決定されたチャネルを参照するためのテーブルを作成し、
前記テーブル記憶ステップでは、当該マルチホップ通信端末が前記送信端末として機能するときに、前記テーブル作成ステップにおいて作成された前記テーブルを記憶する一方、前記中継端末またはさらに前記目的端末として機能するときは、前記テーブル抽出ステップにおいて抽出した前記テーブルを記憶し、
前記テーブル埋込ステップでは、当該マルチホップ通信端末が前記送信端末として機能するときに、前記テーブル作成ステップにおいて作成されたテーブルをパケットに埋め込み、前記中継端末または前記目的端末として機能する他のマルチホップ通信端末に送信し、
前記テーブル抽出ステップでは、当該マルチホップ通信端末が前記中継端末またはさらに前記目的端末として機能するときに、送信端末として機能する他のマルチホップ通信端末から受信したパケットから前記テーブルを抽出し、
前記使用チャネル選択ステップでは、当該マルチホップ通信端末が前記送信端末または前記中継端末またはさらに前記目的端末として機能するときに、前記パケットの送信に際し、テーブル記憶ステップにおいて保存されている前記テーブルから使用チャネルを選択する
ことを特徴とするマルチホップ通信プログラム。
本発明では、少なくとも中継端末は、送信端末により作成された使用チャネル候補のテーブルを有している。したがって、たとえば中継端末は、ある使用チャネル候補(たとえば、周波数候補、サブキャリアパターン候補、タイムスロット候補)を使用しょうとした場合に、最短の通信経路に既存システムなどの干渉が存在するために、通信を中止したり、通信経路を迂回せねばならないときであっても、干渉の存在しない使用チャネル候補を、採択順位に従って、またはランダムに選択して使用することで通信経路を迂回することなくパケットの伝送が可能となる。
特に、分散ARQ方式を採用した本発明のマルチホップ通信方法、さらにSTBCによる分散ARQ方式を採用した本発明のマルチホップ通信方法では、予めルート決定をすることなく目的端末へパケットを伝送することができる。すなわち、送信端末ではルート構築がなされていないので周囲の状況が分からない。そこで、送信端末は、使用チャネル候補が登録されたテーブル(優先度テーブルもしくは再送毎の指示テーブル)を作成し、これを中継端末またはさらに目的端末にパケットに含めて発行することで、
A.中継端末はチャネル状態をチェックした上で送信チャネルを自律的に決定し
B.中継端末は送信端末の再送回数に応じてチャネルを決定し、そのチャネルが使用されていなければ送信できる。
本発明のマルチホップ通信端末は、上記マルチホップ通信方法の実施に際して、送信端末、中継端末または目的端末として使用することができる。

【図面の簡単な説明】
【0004】
【図1】本発明のマルチホップ通信方法が実施されるシステムの説明図であり、(A)は一般的なマルチホップ通信を行う場合を示す図、(B)はSTBCを使用したマルチホップ通信を行う場合を示す図である。
【図2】送信端末、目的端末および中継端末の何れにも使用できるマルチホップ通信端末の機能ブロック図である。
【図3】(A)~(E)は本発明で使用されるチャネルテーブルを例示する図である。
【図4】分散ARQにおける、マルチホップ通信システムの例を示す図であり、(A)はシステムの全体図、(B)はパケットの送受信を示すタイムチャートである。
【図5】本発明のマルチホップ通信方法における処理の前半を示すフローチャートである。
【図6】本発明のマルチホップ通信方法における処理の後半を示すフローチャートである。
【図7】従来の本発明のマルチホップ通信方法の問題点を示す図である。

【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
図1(A),(B)は、本発明のマルチホップ通信方法が実施されるシステムの説明図であり、(A)は一般的なマルチホップ通信を行う場合を示し、(B)はSTBCの利用に代表される端末協力ダイバーシチを使用したマルチホップ通信を行う場合を示している。
図1(A),(B)のマルチホップ通信ステム1においては、送信端末11と、目的端末12と、中継端末A,B,C,D(符号13によっても示す)とが示されている。図1(B)の場合(端末協力ダイバーシチを使用する場合)、中継端末A,Bの対、中継端末C,Dの対が、それぞれ協力ダイバーシチとして機能し、中継端末AおよびB、中継端末CおよびDは、協力ダイバーシチのブランチとして機能する。
また、本発明のマルチホップ通信方法では、必ずしも、分散ARQ通信方式を採用してもよいし、採用しなくてもよい。なお、分散ARQ通信方式については後述する(図4、図5,図6参照)。
図1において、送信端末11、目的端末12、中継端末13は、同一の構成を備えている必要はない。たとえば、送信端末11と目的端末12と中継端末13の少なくとも一つが基地局(またはゲートウェイ)で、他が携帯端末であってもよい。
図2に、送信端末11、目的端末12および中継端末13の何れにも使用できるマルチホップ通信端末10の機能ブロックを示す。
マルチホップ通信端末10は、チャネル走査部101と、使用チャネル候補決定部102と、テーブル作成部103と、テーブル記憶部104と、テーブル埋込部105と、テーブル抽出部106と、使用チャネル選択部107と、送信部108と、受信部109とを備えている。なお、マルチホップ通信端末10のハードウェアブロックは記載しないが、制御回路(CPUを含む)、メモリ(RAM,ROM)、送受信回路(LSIを含む)等からなる。当業者であれば、容易に、マルチホップ通信端末10の機能ブロックとハードウェアブロックとを対応させることができるので、マルチホップ通信端末10のハードウェアブロックについての説明は省略する。
チャネル走査部101は、アンテナANTおよび受信部109を介して受信した電波を走査して、既存システム(周囲で稼動している無線システム)が使用しているチャネルを検出することができる。ここで、チャネルは、周波数、サブキャリアパターン、タイムスロット等である。
使用チャネル候補決定部102は、マルチホップ通信端末10が送信端末11として機能するときに、チャネル走査部101の走査結果(a)に基づき使用チャネル候補を決定する。
テーブル作成部103は、マルチホップ通信端末10が送信端末11として機能するときに、使用チャネル候補決定部102からチャネル候補を受け取り(b)、テーブルTBLを作成する。
チャネルが周波数である場合、テーブル作成部103は、使用チャネル候補決定部102により決定された使用チャネル候補から、たとえば図3(A)に示すテーブルTBL1を作成することができる。
図3(A)では、ランダムに選択した12個の使用チャネル候補がテーブルTBL1に登録されている。分散ARQ方式を採用したマルチホップ通信の場合には、データパケット再送のたびに使用チャネルがテーブルTBL1に従って変更される。TBL1における再送回数は、送信端末がデータパケットを再送した回数を意味する。
また、分散ARQ方式を採用しないマルチホップ通信(予めルートが決定されているマルチホップ通信)では、ホップ番号(送信端末が送信開始してから、当該中継端末に到来するまでのホップ数)により、使用チャネルがテーブルTBL1に従って変更される。この場合には、図3(A)における「再送回数」は「ホップ数」である(図3(C),(E)の「再送回数」についても同様)。
なお、周波数候補の個数をたとえば4個とし、データパケット再送を0回から3回まで4個の周波数を用いて行い、再送4回から7回目は再送0回から3回において使用した周波数候補を再び使用するといったように、所定個数(ここでは4個)の周波数候補を繰り返し使用することもできる。
一方、利用する周波数は再送毎ではなく、使用周波数候補に採択順位を付属させることで、各端末が干渉状態に応じて送信の都度自律的にテーブルに記載されている採択順位に沿って周波数を決定することもできる。この場合、たとえば、テーブル作成部103は、使用チャネル候補決定部102により決定された周波数から、図3(B)に示す採択順位付きのテーブルTBL2を作成することができる。テーブルTBL2には、採択順位が高い順に4つの周波数f1,f2,f3,f4が登録されている。本実施形態では、走査周波数の受信信号強度が大きいものほど採択順位を低くしてある。これはそのチャネルの干渉が大きいほど受信信号強度が大きくなるためである。
チャネルがOFDMのサブキャリアパターンである場合、テーブル作成部103は、使用チャネル候補決定部102により決定されたOFDMのサブキャリアパターンから、図3(C)に示すテーブルTBL3を作成することができる。図3(C)では、ランダムに選択した12個のサブキャリアパターン(整数で示す)が登録されており、データパケットの再送のたびにサブキャリアパターンが変更される。この場合にも、たとえば4個のサブキャリアパターンを、4回以上のデータパケットの再送について繰り返し使用することもできる。また、テーブル作成部103は、使用チャネル候補決定部102により決定されたサブキャリアパターンから、図3(D)に示す採択順位付きのテーブルTBL4を作成することができる。図3(D)では、既存システムが使用しているサブキャリアパターンの信号強度が大きいものほど採択順位を低くしてある。
また、チャネルがタイムスロットである場合、テーブル作成部103は、使用チャネル候補決定部102により決定されたタイムスロットから、図3(E)に示すテーブルTBL5を作成することができる。図3(E)では、ランダムに選択した12個のタイムスロットが登録されており、再送のたびにタイムスロットが変更される。この場合にも、所定個数のタイムスロットを繰り返し使用することもできる。
テーブル記憶部104は、マルチホップ通信端末10が送信端末11として機能するときは、テーブル作成部103により作成されたテーブルTBLを記憶し(c)、また、マルチホップ通信端末10が中継端末13として機能するときや目的端末12として機能するときには、送信端末として機能する他のマルチホップ通信端末のテーブル作成部103により作成されたテーブルTBLを受信部109,テーブル抽出部106を介して直接またはマルチホップにより受信して記憶する(d)。すなわち、テーブル記憶部104は、受信部109を介して受信した、データパケットのヘッダに書き込まれているテーブルTBLや制御パケットに書き込まれているテーブルTBLを記憶する。目的端末12は、たとえばACKパケット(以下「ACK」と言う)を中継端末13を介して送信端末11に送信する場合には、直前に目的端末12からパケットの受信を行っているはずである。したがって、目的端末12は、そのとき使用されていた周波数を使用すれば、中継端末13にACKを送信できる可能性は高く、この場合にはテーブルTBLを記憶しておかなくてもよい。しかし、直前の目的端末12が、既存システムと干渉がないとして使用していた周波数であっても、目的端末12が使用した場合に、当該既存システムまたは他の既存システムと干渉する可能性はあるので、テーブル記憶部104は、通常、マルチホップ通信端末10が目的端末12としてACKを送信するときであっても、受信部109を介して受信したテーブルTBLを記憶し、このテーブルTBLに基づき、使用チャネルを決定してACKの送信を行う。
テーブル埋込部105は、マルチホップ通信端末10が送信端末11として機能するときに、テーブル作成部103により作成されたテーブルTBLをパケットに埋め込み(e)、中継端末13または目的端末12として機能する他のマルチホップ通信端末に送信する。
テーブル抽出部106は、マルチホップ通信端末10が中継端末13または目的端末12として機能する場合、受信部109が受信したパケット(本実施形態ではデータパケット)からテーブルTBLを抽出することができる。
使用チャネル選択部107は、テーブルTBLを参照するとともに(f)、チャネル走査部101による走査を行い(g)使用チャネルを決定する。マルチホップ通信端末10が送信端末11として機能する場合、ACKを受信するまで同一のチャネルを使用することもできるし、分散ARQにより通信する場合には、データパケットの再送ごとにテーブルに記載された順に従って使用するチャネルを変えて採択することができる。
使用チャネル選択部107は、マルチホップ通信端末10が目的端末12または中継端末13として機能する場合、再送ごとにテーブルに記載された順に従って、使用するチャネルを変えて採択することができるし、さらに分散ARQにより通信する場合には、データパケットの再送ごとにランダムにまたはテーブルに指定された採択順にしたがって、使用するチャネルを変えて選択することができる。また、端末が自律的に既存システムを回避するために、チャネル走査部101から得られた干渉状態を得て、テーブルに記載された順に沿って、干渉の無いチャネルを選択することができる。このようにして選択したチャネルを用いて送信部108はデータパケット、制御パケット等を送信することができる(h)。
図4は、分散ARQにおける、マルチホップ通信システムの例であり、(A)はシステムの全体図、(B)はパケットの送受信を示すタイムチャートである。
≪データ送信時の送信端末11の動作≫
送信端末11は、以下のように、再送i回目では、i個の制御パケットと、1つのデータパケットを送信する。なお、図4(B)では、再送2回目でACKを受信した例を示しており、再送3回目以降は行っていない。
初回送信(再送0回目):データパケット
再送1回目:制御パケット+データパケット
再送2回目:制御パケット+制御パケット+データパケット
・・・
再送i回目:制御パケット+・・・+制御パケット+データパケット
≪データ中継時の中継端末13の動作≫
一方、中継端末13(図4(A),(B)ではA,B,Cで示す)は、データパケット受信j回目では、(j-2)個の制御パケットと、1つのデータパケットを送信する。なお、図4(B)では、中継端末A,Bについてはデータパケット受信3回目で処理を終え、中継端末Cについてはデータパケット受信2回目で処理を終えた例を示している。
データパケット受信1回目:送信しない
データパケット受信2回目(同一フレームで制御パケット1個受信):データパケット
データパケット受信3回目(同一フレームで制御パケット2個受信):制御パケット+データパケット
・・・
データパケット受信j回目(同一フレームで制御パケット(j-1)個受信):制御パケット+・・・+制御パケット+データパケット
≪データ受信時の目的端末12の動作≫
目的端末12は、データパケットを受信すると、受信時点での送信端末11の再送回数(Rとする)に1を加算した回数(R+1)だけ、ACKを送信する。なお、図4(B)では、R=2の例を示しているのでACKを3回送信する。
≪ACK中継時の中継端末13の動作≫
中継端末13は、ACK受信k回目では、(k-1)個のACKを送信する。なお、図4(B)では、中継端末Cについては、ACK受信3回目で、ACKを2回送信した場合を示している。
ACK受信1回目:送信しない
ACK受信2回目:ACK
ACK受信3回目:ACK+ACK
・・・
データパケット受信k回目:ACK+・・・+ACK+ACK
図5および図6は、本発明のマルチホップ通信方法における処理を示すフローチャートである。
まず、図5に示すように、送信端末11の周波数走査部101は、通信に先立って、予め周囲空間を走査して、使用可能な周波数を走査する(S101)。ここでは、使用できるチャネルが複数検出されたものとする。使用チャネル候補決定部102は、これらのチャネルから、使用チャネル候補を決定する(S102)。テーブル作成部103は、テーブルTBLを作成し(S103)、テーブル記憶部104に記憶する(S104)。送信端末11は、テーブルTBLをデータパケットのヘッダに書き込み、送信部108から目的端末12に向けて送信する(S105)。送信端末11は、たとえば、採択順序が最も上のチャネル(干渉が最も少ない周波数)で送信するものとする。
一方、受信待機状態(S201,S202の「No」)にある中継端末13(図4(A)の中継端末A,B,C)は、信号受信があったときは(S202の「Yes」)、データパケットか制御パケットかを判断し(S203)、データパケットであるときは(S203の「Yes」)、データパケットを受信し(S204)、データパケットからテーブルTBLを抽出し、テーブル記憶部104に記憶し(S205)、処理をS201の受信待機状態に処理を戻す。
S203で制御パケットであると判断したときは(S203の「No」)、制御パケットを受信し(S206)、テーブルTBLを呼び出し(S207)、周波数走査部101は、通信に先立って、予め周囲空間を走査し(S208)、テーブルTBLを参照してチャネル候補から使用可能なチャネルを決定し(S209)、制御パケットおよびデータパケットを送信する(S210)。
なお、図5(および図6)のフローチャートにおいて、中継端末A,Bにおける処理と、中継端末Cにおける処理とは同じであるので、フローチャートのステップ符号は同一のものを使用している。
図6に示すように、待機状態にある目的端末12は(S301,S302の「No」)、データパケットを受信すると(S302の「Yes」)、ACKを送信する(S303)。なお、目的端末12はパケットを受信し、パケットに誤りがあった場合、送信端末11に向けてNACKを、再送回数+1回送信するが、図6では説明をわかりやすくするために、データパケットに誤りがなかったものとして説明をする。
目的端末12は、中継端末13が周波数を選択したと同様に、送信されたパケットの周波数で送信を行うこともできるが、中継端末13は既にテーブルTBLを持っているので、次に述べるようにチャネルの選択には、このテーブルTBLを使用することも可能である。
待機状態にある中継端末13は(S401,S402の「No」)は、ACKを受信すると(S402の「Yes」)、中継端末13が、データパケットを送信する際に使用したチャネルの情報を呼び出し(たとえば、この情報はメモリに記憶されている)、当該チャネルによりACKを送信する。この場合、周囲に既存システム(周囲で稼動している無線システム)がある場合には、テーブルTBLを参照して、チャネルを選択することもできる。なお、前述したように、中継端末13は、ACKを始めて受信したときには、ACKの送信は行わず、2回目以降の受信から、ACKの送信を行う(ACK受信k回目では、(k-1)個のACKを送信する)。
なお、上記した例では、送信端末11が目的端末12にデータパケットを送信する際に、再送1回目で中継端末A,Bにより、再送2回目で中継端末Cにより中継(送信)がなされ、再送3回目で目的端末にデータが伝送されている。
実際には、再送回数は3以上となることも多いし、各再送回で2つあるいは3つ以上の中継端末により中継がなされることが想定される。ある再送回において中継端末Lは複数(2つとは限らない)の中継端末からパケットの受信を行うことで、エラーを低減できる。この場合、当該再送回において受信を行う中継端末はLの他にM,N等、複数であることが想定され、これらL,M,N等が、さらにパケットの送信を行う。
ACKが目的端末12から送信端末11に返される場合、送信に際して中継端末となった端末と全く同じ端末を経由する必要はない。すなわち、前述した例では、データパケットの送信に際して当該データパケットは、送信端末11→中継端末A,B→中継端末C→目的端末12のルートで伝送されているが、ACKの送信に際しては、目的端末12→中継端末C→中継端末A,B→送信端末11のルートで伝送されることもあるし、目的端末12→中継端末C→中継端末B→送信端末11のルートで伝送されることもある。この時、利用するチャネルの選択は、パケット送信に際して中継端末となった端末(すなわち、テーブルTBLを記憶している端末)によりACKを中継する場合は、そのテーブルTBLの種類により対応を変えればよい。図4(A)(C)(E)のTBL1、TBL3、TBL5を利用し、TBLに沿った再送回数で利用するチャネルを選択する場合には、データパケット同様にこの順序でACKの再送回数で送信チャネルを変更することも出来るし、逆に(パケットデータが目的端末に到達したときの送信端末の再送回数-ACKの再送回数)でチャネルを選択することもできる。この場合には、ACKを受信した複数の中継端末は、同一の周波数で同時にACKを送信できるので、特にSTBCで送信するのに最適であるし、STBCで送信しないときでも干渉の影響を小さくできる。
一方、図3(B)(D)のTBL2やTBL4を利用し、端末で自律的にチャネルを選択した場合には、データパケットで利用したチャネルもしくは再度チャネルを走査しテーブルの上位から検索し、空いているチャネルで送信すればよい。さらに、目的端末周囲にあるものの、中継には寄与しなかった端末も含めてACKを伝送する際は、ACKパケットにテーブルTBLを挿入することで、データパケット伝送時と同様にチャネルを決定してACKを伝送することも可能である。
以上のようにして、ACKは、送信端末11に返される。送信端末11は、一定時間内に受信端末12からのACKを受信しているか否か判断する(S107)。ACKを受信している場合には、処理を終了するが(S108の「Yes」,S109)、送信端末11がNACKを受信している場合、あるいは一定時間を過ぎても送信端末11がACKを受信していない場合(S108の「No」)、送信端末11は、規定再送回数以下のパケットの送信回数であれば、前述したようにパケット再送の回数と同じ数の制御パケットと、データパケットを送信する(S105)。例えば、パケット再送の回数が2回目ならば、制御パケットは2つ送信する。再送回数が1回増えることになるので、送信端末11は1つ増えた再送回数の制御パケットと1つのデータパケットを送信する。
なお、送信端末11はACKを受信しない場合において、規定再送回数を超える場合には、パケットを破棄し処理を終了する。
図面
【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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