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明細書 :反応現像画像形成法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4538631号 (P4538631)
公開番号 特開2006-221019 (P2006-221019A)
登録日 平成22年7月2日(2010.7.2)
発行日 平成22年9月8日(2010.9.8)
公開日 平成18年8月24日(2006.8.24)
発明の名称または考案の名称 反応現像画像形成法
国際特許分類 G03F   7/32        (2006.01)
G03F   7/004       (2006.01)
G03F   7/039       (2006.01)
H01L  21/027       (2006.01)
FI G03F 7/32
G03F 7/004 501
G03F 7/039
H01L 21/30 569E
請求項の数または発明の数 4
全頁数 13
出願番号 特願2005-035508 (P2005-035508)
出願日 平成17年2月14日(2005.2.14)
審査請求日 平成20年2月1日(2008.2.1)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504182255
【氏名又は名称】国立大学法人横浜国立大学
発明者または考案者 【氏名】大山 俊幸
【氏名】友井 正男
個別代理人の代理人 【識別番号】100110249、【弁理士】、【氏名又は名称】下田 昭
【識別番号】100113022、【弁理士】、【氏名又は名称】赤尾 謙一郎
審査官 【審査官】古妻 泰一
参考文献・文献 特開昭64-035434(JP,A)
特開昭63-124047(JP,A)
特開2005-140878(JP,A)
特表昭63-502780(JP,A)
妹尾 紳司 他,反応現像画像形成法によるビニルポリマーへの感光性の付与,第52回高分子学会年次大会発表のポスター,日本,2003年 5月28日
調査した分野 G03F 7/32
G03F 7/004
G03F 7/039
H01L 21/027
特許請求の範囲 【請求項1】
基板上に側鎖に下式
【化3】
JP0004538631B2_000005t.gif
(式中、Rは、アルキル基又はアリール基を表す。)の置換基を有するポリマー及び光酸発生剤から成るフォトレジスト層を設け、所望のパターンでマスクする段階、このパターン面に紫外線を照射する段階、及び該フォトレジスト層を現像液で処理する現像段階から成り、該現像液が下式
MO-R-X
(式中、Mはアルカリ金属又はアルカリ土類金属、Rはアルキレン基、Xは1級アミノ基(-NH)を表す。)で表される金属アルコキシドと極性溶媒を含み、該極性溶媒がアルコール類である反応現像画像形成法。
【請求項2】
記アルコール類がメタノール、エタノール又はプロパノールである請求項1に記載の反応現像画像形成法。
【請求項3】
求項1又は2に記載の方法によって、基板上に膜厚が0.1~500μmであるフォトレジスト層を有するフォトレジスト構造物を製造する方法
【請求項4】
前記フォトレジスト層が所望のパターンのレリーフ構造が形成された請求項3に記載の方法
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
この発明は、半導体集積回路、プリント配線基板又は液晶パネル等の製造に用いることのできるフォトレジスト技術に関し、より詳細には、側鎖にカルボニル基を有するポリマー及び光酸発生剤とを用いて成膜して光照射し、現像工程を経てポジ型画像を形成するフォトレジスト技術に関する。
【背景技術】
【0002】
フォトレジストは通常、写真甲板加工における関連技術において、印刷板プリント電子回路及びプリント回路基板の製造、又はミクロ電子工学における半導体積層品の製造のために使用される光造形可能な有機ポリマーに用いられる。
ミクロ電子工学の半導体集積部品の製造において回路構造を作るために半導体基材はフォトレジストで被覆されるフォトレジスト層の画像形成露光及びこれに続く現像はフォトレジストレリーフ構造を作り出す。このレリーフ構造は半導体基材上に、金属又は他の半導体又は絶縁基材を用いたエッチング-ドーピング、被覆により実際の回路パターンを作るためのマスクとして使用される。その後、フォトレジストマスクは通常除かれる。複数のかかる加工サイクルを用いてマイクロチップのレリーフ構造は基材に形成される。
異なる2種のフォトレジスト、即ちポジ型レジストとネガ型レジストが知られている。2種の違うところはポジ型フォトレジストの露光域は現像プロセスにより除去され、未露光域が基材上に層として残る。一方、ネガ型作用フォトレジストの照射域はレリーフ構造として残ることにある。ポジ型フォトレジストは本質的に高い画像分解能を有していて、VLSI(超大規模集積回路)の製造に使用されている。
【0003】
以前のフォトレジストはポリマーの側鎖などに塩基と酸-塩基反応が可能な官能基(例えばカルボキシル基やフェノール性水酸基など)を持つか、あるいは酸や塩基により反応してカルボキシル基やフェノール性水酸基を発生できるような反応性基(保護基と結合したエステルあるいはフェノール型エーテルなど)を持たせることが必須であった(例えば、特許文献1~3等参照。)。例えば、単純なポリカーボネートを従来のような手法でレジストにするためには、このポリマーの側鎖にカルボキシル基やフェノール性水酸基又はこれらに適当な保護基が結合した基を導入する必要があるが、これらの官能基の導入は大変困難であった。
【0004】
発明者らは、既に、何ら特殊な反応基を樹脂骨格の側鎖に持たせることなしに、ヘテロ原子に結合したカルボニル基(C=O)を主鎖に有する樹脂を用いて、フォトレジストを行うために、「反応現像画像形成法」という新しい手段を開発した(特許文献4)。
この「反応現像画像形成法」は、ポジ型のフォトレジスト技術の一種であり、まず、フォトレジスト層をヘテロ原子に結合したカルボニル基(C=O)を主鎖に含む樹脂と光酸発生剤とから成る混合物により形成した後に、この層を適宜所望のパターンにマスクした後に、紫外線を照射する。この紫外線照射により光酸発生剤は酸を発生させる。これをアルカリ(特に、求核性のアミン)を含む現像液で洗浄すると、このアルカリ(特に、求核性のアミン)が生成した酸と反応することにより、塩が生成し、露光域の極性が増大する。その結果、現像液中のアルカリ(特に、求核性のアミン)がこの露光域のポリマーの主鎖を構成するヘテロ原子に結合したカルボニル基を攻撃する。この攻撃により該カルボニル基の箇所で主鎖は切断される。この主鎖の切断により、ポリマーは低分子化され、現像液に溶解する。
【0005】

【特許文献1】特開2001-66781
【特許文献2】特開2001-192573
【特許文献3】特開2001-249458
【特許文献4】特開2003-76013
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明者らは、既に「反応現像画像形成法」(特許文献4)の改良方法として、側鎖にカルボニル基を有するポリマーを用い、これを現像液に可溶にすることによりフォトレジストを形成する「反応現像画像形成法」(特願2003-375137)を開発した。
しかしこの方法は、2段階の現像工程を必要とするため煩雑であった。本発明は、「反応現像画像形成法」(特願2003-375137)を更に改良したものであって、現像工程を1段階で行うことを特徴とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の「反応現像画像形成法」においては、側鎖にカルボン酸類縁基等のカルボニル基を有するポリマーを用い、光照射後の現像段階において、金属アルコキシドと極性溶媒を含む現像液を用いることにより、現像を1段階で行うことができることを見出した。
即ち、本発明は、基板上に側鎖にカルボニル基を有するポリマー及び光酸発生剤から成るフォトレジスト層を設け、所望のパターンでマスクする段階、このパターン面に紫外線を照射する段階、及び該フォトレジスト層を現像液で処理する現像段階から成り、該現像液が下式
MO-R-X
(式中、Mはアルカリ金属又はアルカリ土類金属、Rはアルキレン基、Xは1級アミノ基、2級アミノ基又は3級アミノ基を表す。)で表される金属アルコキシドと極性溶媒を含む反応現像画像形成法である。
【0008】
また、本発明は、基板上に上記の方法によって形成されたフォトレジスト層を有するフォトレジスト構造物であって、該フォトレジスト層の膜厚が0.1~500μmであり、前記ポリマーが側鎖に酸や塩基と反応してカルボキシル基やフェノール性水酸基を発生できるような反応性基を有さないフォトレジスト構造物である。このフォトレジスト層として所望のパターンのレリーフ構造を形成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の「反応現像画像形成法」の反応機構は以下のように考えられる。
以前の「反応現像画像形成法」(特願2003-375137)においては、まず側鎖にカルボン酸類縁基等のカルボニル基を有するポリマーに光酸発生剤(感光剤)を加えたものに紫外線を照射する。現像段階は下記に例を示すように2段階からなる。
【化1】
JP0004538631B2_000002t.gif

まず特定構造の金属アルコキシド(親水性求核剤)を含む現像液で第1段階の現像を行い、更に酸を含む現像液により第2段階の現像を行う。この2段階で照射部分と非照射部分の溶解性の差を利用してパターン形成を行うものであった。
【0010】
一方、本発明の「反応現像画像形成法」においては、同様のポリマーを用いるが、現像段階は下記に例を示すように1段階である。
【化2】
JP0004538631B2_000003t.gif
この方法では金属アルコキシドと極性溶媒を含む現像液を用いる。金属アルコキシドにより生成するポリマー(polymer B及びC)は極性が向上しているため、極性の高い溶媒を含む現像液を用いて現像すると、この現像液に対して溶解性示す。しかし、非照射部分はこの現像液に対しても溶解性は示さないので、非照射部分の溶解性の差を利用してパターン形成を行うことができる。
【0011】
本発明で用いるポリマーは側鎖にカルボニル基(C=O)を有する。
側鎖にカルボニル基(C=O)を有するポリマーは、下
【化3】
JP0004538631B2_000004t.gif
で表される置換基を有する。R、アルキル基又はアリール基である
主鎖にヘテロ原子に結合したカルボニル基(C=O)を含む縮合型ポリマーは本発明者らの他の反応現像画像形成法(特許文献4)によるフォトレジストの対象であるが、このようなポリマーであっても側鎖に上記置換基を有するものであれば本発明の方法が適用されうる。

【0012】
好ましいポリマーとしては、ポリビニル、ポリエーテル、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリオキシフェニレン、ポリスルフィド、ポリケトン等が挙げられる。ポリビニルとしては、アクリロニトリル、アクリル酸メチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ニトロフェニル、α-シアノアクリル酸メチル、スチレン、イソブテン、アルキルビニルエーテル、アリールビニルエーテル、塩化ビニル、酢酸ビニル、エチレン、プロピレン、ブタジエンを付加重合させたもの、又はこれらから成る共重合体が挙げられる。主鎖にイミド、カーボナート、エステル、ウレタン又はアミド結合を有するポリマーであってもよい。
ポリマーにカルボニル基を導入するために、このポリマーにマレイン酸、無水マレイン酸、マレインアニリド、マレインアニル(N-フェニルマレイミド)、マレインアニル酸、マレインアミド、マレインアミド酸、マレイミド、又はこれらエステル等の誘導体等のモノマーを付加重合させてポリマーを得てもよい。
本発明のポリマーとして、これらポリマーを構成するモノマーを複数種重合させたコポリマーを用いてもよい。

【0013】
本発明で用いる光酸発生剤は、光照射により酸を発生することにより、ポリマーの光照射部分と上記金属アルコキシドとの反応を容易にするものであればよい。この光酸発生剤として、キノンジアジド化合物,オニウム塩、スルホン酸エステル類、有機ハロゲン化合物等が挙げられる。キノンジアジド化合物としては1,2-ナフトキノン-2-ジアジド-5-スルホン酸又は1,2-ナフトキノン-2-ジアジド-4-スルホン酸と低分子芳香族ヒドロキノン化合物、例えば2,3,4-トリヒドロキシベンゾフェノンや2,3,4,4’-テトラヒドロキシベンゾフェノン及びトリヒドロキシベンゼン、例えば1,3,5-トリヒドロキシベンゼン、又はクレゾールのエステル生成化合物が挙げら得れる。オニウム塩としては、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート等が挙げられる。これらは安息香酸t-ブチルなどのエステルと一緒に使用される。これらの中で、特に、1,2-ナフトキノン-2-ジアジド-5-スルホン酸-p-クレゾールエステルが好ましい。
光酸発生剤はフォトレジスト中に全固形含量に基づいて5~50重量%、好ましくは10~40重量%、より好ましくは20~30重量%用いられる。
【0014】
フォトレジスト溶液の製造に適する溶剤は原則としてフォトレジストの不揮発成分、例えばポリマー及び光酸発生剤及びその他の添加剤が十分に可溶であり、かつこれらの成分と不可逆的に反応しない全ての溶剤である。適する溶媒は、例えば、非プロトン性極性溶媒、例えば、N-メチル-2-ピロリドン(以下「NMP」という。)、ブチロラクトン、シクロヘキサノン、ジアセトキシエチレングリコール、スルホラン、テトラメチル尿素、N,N’-ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ジグライム、フェノール、クレゾール、トルエン、塩化メチレン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトン等である。
【0015】
本発明のポジ型フォトレジスト中に存在し得る別の慣用の改良添加剤としては、カップリング剤、均添剤、可塑剤、別の膜形成樹脂、界面活性剤及び安定剤よりなる。これらの改質剤は当業者にとって周知である。かかる改質剤の量は全て合わせてもフォトレジスト溶剤の固形分全含有量に基づいて25重量%を超えることはない。
本発明のフォトレジストはそれ自身公知の方法により成分を溶剤又は溶剤混合物中に混合又は溶解することにより配合される。一旦成分は溶液中に溶解され、得られたフォトレジスト溶液は0.1~1μmの細孔を有するろ過膜を用いてろ過してもよい。
【0016】
このようなフォトレジスト溶液を用いて基板上にフォトレジスト層を形成することができる。この基板として、樹脂等有機物、無機物、金属などいずれを用いてもよいが、銅基板やシリコン基板が好ましい。
基板上への被覆は通常、浸漬、噴霧、ロール塗り又はスピンコーティングによって行われる。生じた層の厚さはフォトレジスト溶液の粘度、固形分含量及びスピンコーティング速度に依存する。本発明のフォトレジストは0.1~500μm、好ましくは1~100μmの層厚を持つ層及びレリーフ構造を作ることができる。多層回路における薄層は一時の間に合わせのフォトレジストとして又は絶縁層として1~50μmにすることができる。
フォトレジストを基材に塗布した後、これに普通50~120℃の温度範囲で予備乾燥させる。オーブン又は加熱プレートを使用できる。オーブン中での乾燥時間は5~60分である。
【0017】
その後、所望のパターンでマスクされた上で、フォトレジスト層は紫外線の照射を受ける。紫外線とはその中心波長が250~450nm、好ましくは300~400nmにある電磁波をいう。通常、化学線の光が使用されるが、また高エネルギー放射線、例えばX線又は電子ビーム線を試用することができる。直接照射又は露光マスクを介して行うことができる。また、輻射線ビームをフォトレジスト層の表面に当てることもできる。
普通、輻射は紫外線ランプを用いて行われる。市販で入手できる輻射装置、例えば接触又は非接触露光機、走査投光型露光装置又はウエハステッパーを使用することが好ましい。
【0018】
露光の後、現像を行う。現像工程においては、フォトレジスト層を、下式
MO-R-X
で表される金属アルコキシドを含む第1の現像液で現像処理を行う。
Mはアルカリ金属又はアルカリ土類金属、好ましくはアルカリ金属、より好ましくはナトリウム又はカリウムである。
Rはアルキレン基を表す。Rの炭素数は2~6、特に2~4が好ましい。
なお、MOはアルキレン基(R)の1級、2級又は3級炭素のいずれに結合していてもよいが、1級又は2級炭素に結合していることが好ましく、1級炭素に結合していることが最も好ましい。
Xは1級アミノ基(-NH)を表す

【0019】
この金属アルコキシドを溶媒に溶解させて用いる。
この現像液は、通常HO-R-NH2(Rは上記と同様)中にナトリウムを投入して調製するため、主溶媒はHO-R-NH2である。このときのMO-R-NH2/HO-R-NH2(M、Rは上記と同様)の濃度は約5-20mol%(標準として10mol%)が好ましい。これに更に別の溶媒を混合することにより現像液となる。
この第2の溶媒として極性溶媒、好ましくは極性の高い極性溶媒を用いる。この極性溶媒は、反応現像の結果として極性が向上したポリマーを現像液中に溶解させる役割を持つ。このような極性溶媒はアルコール類である。アルコール類としてはメタノール、エタノール、プロパノールなどが好ましく用いられる。



【0020】
なお、この溶媒は金属アルコキシドの処理により生成するポリマー(化2のpolymer B及びC)を溶解させるものであるため、この溶媒としてポリマーの種類により最適なものを選択することが好ましい。
例えば、ポリマーがビニルエーテル-マレイミド共重合体型の場合、アルコキシド溶液/メタノール=1/2~4/1(特に3/1)で良好な現像特性を示し、1分~3分程度でパターンが形成される。
【0021】
HO-R-NH2:後から加える溶媒の重量比は好ましくは約1:2~25:1程度、最も好ましくは3:1(ただし、アルキルビニルエーテル-N-フェニルマレイミド交互共重合体の場合)程度である。
なお、一旦HO-R-NH2中で作った金属アルコキシドを単離したのちに溶媒に溶解させて現像液として用いることも可能である。その場合の溶媒としては、N-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミドなどとアルコールとの混合溶媒などが使用可能である。
【0022】
現像は、ポリマーや金属アルコキシドの種類、露光エネルギー、現像の形式、予備乾燥温度、現像温度、現像時間を考慮して行う。
現像後、適当な溶媒で洗浄してもよい。
本発明のポジ型フォトレジストは0.1~500μm、好ましくは1~100μmの層厚を有するポリマー被膜及び鋭い輪郭丸みを付けられたれレリーフ構造をとることができる。
【0023】
以下、実施例にて本発明を例証するが、本発明を限定することを意図するものではない。
本実施例においては、以下の方法でフォトレジストを形成させて観察した。フォトレジストは、各実施例のフォトレジスト配合物を3μm細孔径の濾過膜で濾過して製造した。このフォトレジスト配合物を、表面処理していない直径10cmの銅箔の表面上に、スピンコート法で塗布した。ついで、赤外線熱風乾燥機中で乾燥した。このフォトレジスト配合塗布膜上に、ポジ型フォトマスク用のテストパターン(10~200μmのスルーホール及びラインアンドスペースパターン)を置き、2kw超高圧水銀灯照射装置(オーク製作所製品:JP-2000G)を用いて、画像が得られる露光量で照射した。
現像液中に、上記照射後の塗布膜を浸漬した後、アルコールで洗浄し、赤外線ランプで乾燥後、解像度を観察した。いくつかの実施例においては、形成したフォトレジストをSEM(日本電子製、走査型電子顕微鏡:SM-5500LV、加速電圧:10kV)、により観察した。
【実施例1】
【0024】
N-フェニルマレイミドとブチルビニルエーテルをラジカル共重合させて合成したN-フェニルマレイミド-ブチルビニルエーテル交互共重合体(以下、PMnBVという。)2gをNMP 4.7gに溶解させ、PMnBVのNMPワニスを得た(固形分含量:30重量%)。次いで、ジアゾナフトキノン系感光剤PC-5(東洋合成製、1,2-ナフトキノン-2-ジアジド-5-スルホン酸-p-クレゾールエステル)0.6gをワニスに添加して、室温で約1時間、スターラーで攪拌してフォトレジスト配合物(感光性PMnBV組成物)を調製した。この溶液を35μmの電解銅箔(三井金属株式会社製品、35μm厚さ)上(マット面)にスピンコート法(600rpm/10秒+1200rpm/30秒)で塗布し、遠赤外線熱風循環式乾燥機でプリベーク後(90℃/15分)、膜厚13.3μmの感光性PMnBV被塗膜を得た。紫外線露光機(オーク社製)を用い、PET製のフォトマスクを介してi線からg線帯域の光を2000mJ/cm2(i線帯域用の照度計で測定)照射した。露光後、ナトリウム 2-アミノエトキシド/エタノールアミン溶液(10mol%)60gとメタノール20gを混合した現像液(重量比:3/1)に、50℃で1分5秒間浸漬することにより現像を行った。次に、メタノール20gで1分間リンスしてポジ型の像を得た。解像度は、ラインアンドスペースパターンで20μmであった。このフォトレジストのSEM写真を図1に示す。
【実施例2】
【0025】
PMnBVの代わりに、N-フェニルマレイミドとイソブチルビニルエーテルをラジカル共重合させて合成したN-フェニルマレイミド-イソブチルビニルエーテル交互共重合体(以下、PMiBVという。)を用い、実施例1と同様の操作を行い、フォトレジスト配合物を調製した。このフォトレジスト配合物を用いて、実施例1と同様の操作を行い、膜厚14.8μmの感光性被塗膜を得た。露光後、ナトリウム 2-アミノエトキシド/エタノールアミン溶液(10mol%)60gとメタノール20gを混合した現像液(重量比:3/1)に、50℃で1分15秒間浸漬することにより現像を行った。次に、メタノール20gで1分間リンスしてポジ型の像を得た。解像度は、ラインアンドスペースパターンで20μmであった。このフォトレジストのSEM写真を図2に示す。
【実施例3】
【0026】
PMnBVの代わりに、N-フェニルマレイミドとtert-ブチルビニルエーテルをラジカル共重合させて合成したN-フェニルマレイミド-tert-ブチルビニルエーテル交互共重合体(以下、PMtBVという。)を用い、実施例1と同様の操作を行い、フォトレジスト配合物を調製した。このフォトレジスト配合物を用いて、実施例1と同様の操作を行い、膜厚15.5μmの感光性被塗膜を得た。露光後、ナトリウム 2-アミノエトキシド/エタノールアミン溶液(10mol%)60gとメタノール20gを混合した現像液(重量比:3/1)に、50℃で2分30秒間浸漬することにより現像を行った。次に、メタノール20gで1分間リンスしてポジ型の像を得た。解像度は、ラインアンドスペースパターンで20μmであった。このフォトレジストのSEM写真を図3に示す。
【実施例4】
【0027】
PMnBVの代わりに、N-フェニルマレイミドとシクロヘキシルビニルエーテルをラジカル共重合させて合成したN-フェニルマレイミド- シクロヘキシルビニルエーテル交互共重合体(以下、「PMCV」という。)を用い、実施例1と同様の操作を行い、フォトレジスト配合物を調製した。このフォトレジスト配合物を用いて、実施例1と同様の操作を行い、膜厚17.8μmの感光性被塗膜を得た。露光後、ナトリウム 2-アミノエトキシド/エタノールアミン溶液(10mol%)60gとメタノール20gを混合した現像液(重量比:3/1)に、50℃で2分50秒間浸漬することにより現像を行った。次に、メタノール20gで1分間リンスしてポジ型の像を得た。解像度は、ラインアンドスペースパターンで20μmであった。このフォトレジストのSEM写真を図4に示す。
【実施例5】
【0028】
PMnBVの代わりに、N-フェニルマレイミドとスチレンをラジカル共重合させて合成したN-フェニルマレイミド-スチレン交互共重合体(以下、PMSという。)を用い、実施例1と同様の操作を行い、フォトレジスト配合物を調製した。このフォトレジスト配合物を用いて、実施例1と同様の操作を行い、膜厚13.0μmの感光性被塗膜を得た。露光後、ナトリウム 2-アミノエトキシド/エタノールアミン溶液(10mol%)50gとメタノール2.5gを混合した現像液(重量比:20/1)を用いて、超音波処理下、50℃で22分間現像を行った。次に、メタノール20gで1分間リンスしてポジ型の像を得た。解像度は、ラインアンドスペースパターンで20μmであった。このフォトレジストのSEM写真を図5に示す。
【実施例6】
【0029】
PMSの代わりに、N-フェニルマレイミドと無水マレイン酸とスチレンをラジカル共重合させて合成した3成分系共重合体であるN-フェニルマレイミド-スチレン交互共重合体と無水マレイン酸-スチレン交互共重合体の共重合体(以下、PMS-co-MASという。)を用い、実施例1と同様の操作を行い、フォトレジスト配合物を調製した。このフォトレジスト配合物を用いて、実施例1と同様の操作を行い、膜厚12.5μmの感光性被塗膜を得た。露光後、ナトリウム 2-アミノエトキシド/エタノールアミン溶液(10mol%)50gとメタノール 2.5gを混合した現像液(重量比:20/1)を用いて、超音波処理下、50℃で10分間現像を行った。次に、メタノール20gで1分間リンスしてポジ型の像を得た。解像度は、ラインアンドスペースパターンで20μmであった。このフォトレジストのSEM写真を図6に示す。
【実施例7】
【0030】
実施例1と同様の操作を行い、フォトレジスト配合物(PMnBV)を調製した。このフォトレジスト配合物を用いて、実施例1と同様の操作を行い、膜厚13.3μmの感光性被塗膜を得た。露光後、ナトリウム 3-アミノ-1-プロポキシド/3-アミノ-1-プロパノール溶液(10mol%)60gとメタノール20gを混合した現像液(重量比:3/1)に、50℃で1分30秒間浸漬することにより現像を行った。次に、メタノール20gで1分間リンスしてポジ型の像を得た。解像度は、ラインアンドスペースパターンで25μmであった。
【実施例8】
【0031】
実施例1と同様の操作を行い、フォトレジスト配合物(PMnBV)を調製した。このフォトレジスト配合物を用いて、実施例1と同様の操作を行い、膜厚13.3μmの感光性被塗膜を得た。露光後、カリウム 2-アミノエトキシド/エタノールアミン溶液(10mol%)60gとメタノール20gを混合した現像液(重量比:3/1)に、50℃で1分10秒間浸漬することにより現像を行った。次に、メタノール20gで1分間リンスしてポジ型の像を得た。解像度は、ラインアンドスペースパターンで20μmであった。
【実施例9】
【0032】
実施例1と同様の操作を行い、フォトレジスト配合物(PMnBV)を調製した。このフォトレジスト配合物を用いて、実施例1と同様の操作を行い、膜厚13.3μmの感光性被塗膜を得た。露光後、ナトリウム1-アミノ-2-プロポキシド/1-アミノ-2-プロパノール溶液(10mol%)60gとメタノール20gを混合した現像液(重量比:3/1)に、50℃で1分20秒間浸漬することにより現像を行った。次に、メタノール20gで1分間リンスしてポジ型の像を得た。解像度は、ラインアンドスペースパターンで25μmであった。
【実施例10】
【0033】
実施例1と同様の操作を行い、フォトレジスト配合物(PMnBV)を調製した。このフォトレジスト配合物を用いて、実施例1と同様の操作を行い、膜厚13.3μmの感光性被塗膜を得た。露光後、ナトリウム 2-アミノエトキシド/エタノールアミン溶液(10mol%)60gとエタノール20gを混合した現像液(重量比:3/1)に、50℃で1分10秒間浸漬することにより現像を行った。次に、メタノール20gで1分間リンスしてポジ型の像を得た。解像度は、ラインアンドスペースパターンで20μmであった。
【実施例11】
【0034】
実施例1と同様の操作を行い、フォトレジスト配合物(PMnBV)を調製した。このフォトレジスト配合物を用いて、実施例1と同様の操作を行い、膜厚13.3μmの感光性被塗膜を得た。露光後、ナトリウム 2-アミノエトキシド/エタノールアミン溶液(10mol%)60gとプロパノール15gを混合した現像液(重量比:4/1)に、50℃で1分40秒間浸漬することにより現像を行った。次に、メタノール20gで1分間リンスしてポジ型の像を得た。解像度は、ラインアンドスペースパターンで25μmであった。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明の反応現像画像形成法により形成されたパターンのフォトレジスト層を有する基板は、ミクロ電子工学及びオプトエレクトロニクス回路や部品に利用することができ、例えば、半導体集積回路、プリント配線基板、液晶パネル、導波管などとして用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】樹脂PMnBVを用い、現像液にナトリウム2-アミノエトキシド/エタノールアミン溶液(10mol%)/メタノール(重量比:3/1)を用いて形成させたフォトレジスト(実施例1)のSEM写真を示す図である。
【図2】樹脂PMiBVを用い、現像液にナトリウム 2-アミノエトキシド/エタノールアミン溶液(10mol%)/メタノール(重量比:3/1)を用いて形成させたフォトレジスト(実施例2)のSEM写真を示す図である。
【図3】樹脂PMtBVを用い、現像液にナトリウム 2-アミノエトキシド/エタノールアミン溶液(10mol%)/メタノール(重量比:3/1)を用いて形成させたフォトレジスト(実施例3)のSEM写真を示す図である。
【図4】樹脂PMCVを用い、現像液にナトリウム 2-アミノエトキシド/エタノールアミン溶液(10mol%)/メタノール(重量比:3/1)を用いて形成させたフォトレジスト(実施例4)のSEM写真を示す図である。
【図5】樹脂PMSを用い、現像液にナトリウム 2-アミノエトキシド/エタノールアミン溶液(10mol%)/メタノール(重量比:20/1)を用いて形成させたフォトレジスト(実施例5)のSEM写真を示す図である。
【図6】樹脂PMS-co-MASを用い、現像液にナトリウム2-アミノエトキシド/エタノールアミン溶液(10mol%)/メタノール(重量比:20/1)を用いて形成させたフォトレジスト(実施例6)のSEM写真を示す図である。
図面
【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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