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明細書 :円柱体の直径、屈折率、中心軸間距離及び入射光軸と間隔のなす角の測定方法およびこれを用いた装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4923255号 (P4923255)
公開番号 特開2008-116410 (P2008-116410A)
登録日 平成24年2月17日(2012.2.17)
発行日 平成24年4月25日(2012.4.25)
公開日 平成20年5月22日(2008.5.22)
発明の名称または考案の名称 円柱体の直径、屈折率、中心軸間距離及び入射光軸と間隔のなす角の測定方法およびこれを用いた装置
国際特許分類 G01B  11/08        (2006.01)
G01B  11/14        (2006.01)
G01B  11/26        (2006.01)
G01N  21/41        (2006.01)
FI G01B 11/08 Z
G01B 11/14 Z
G01B 11/26 Z
G01N 21/41 Z
請求項の数または発明の数 5
全頁数 12
出願番号 特願2006-302150 (P2006-302150)
出願日 平成18年11月7日(2006.11.7)
審査請求日 平成21年10月30日(2009.10.30)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504182255
【氏名又は名称】国立大学法人横浜国立大学
発明者または考案者 【氏名】但馬 文昭
【氏名】西山 善郎
個別代理人の代理人 【識別番号】100094053、【弁理士】、【氏名又は名称】佐藤 隆久
審査官 【審査官】森 竜介
参考文献・文献 特開2006-242591(JP,A)
特開昭63-053402(JP,A)
特開平02-167415(JP,A)
特開昭52-074363(JP,A)
特開昭64-025027(JP,A)
調査した分野 G01B11/00-11/30、102
G01M11/00-11/08
G01N21/00-21/01;21/17-21/61
特許請求の範囲 【請求項1】
中心軸が平行関係を持つ複数の円柱体の長さ方向に対して平行に偏光した平行偏光光を前記複数の円柱体に投射し
前記複数の円柱体の個々で前記平行偏光光の一部が反射して生じる散乱光の散乱角度と散乱光強度とを、前記複数の円柱体の周囲で円周上に配された複数の観測点で測定し、
前記測定散乱強度を測定したときの、前記円柱体ごとの前記観測点から円柱体中心までの距離と前記円柱体ごとの散乱角度とから、円柱体間の多重散乱を考慮した式に基づいて複数の計算散乱光強度を算出し、
前記測定により得た複数の測定散乱光強度と、前記算出した複数の計算散乱光強度とから、前記複数の円柱体の個々の直径、屈折率、中心軸間距離及び入射光軸と間隔のなす角の関数で表される偏差指標を算出し、
前記偏差指標を最小とする前記複数の円柱体の個々の直径、屈折率、中心軸間距離及び入射光軸と間隔のなす角の組み合わせを導出して、
前記複数の円柱体の個々の直径、屈折率、中心軸間距離及び入射光軸と間隔のなす角を求める
円柱体の直径、屈折率、中心軸間距離及び入射光軸と間隔のなす角の測定方法。
【請求項2】
同一の中心軸を持つ複数の円柱体の長さ方向に対して平行に偏光した平行偏光光を前記複数の円柱体に投射し
前記複数の円柱体の個々で前記平行偏光光の一部が反射して生じる散乱光の散乱角度と散乱光強度とを、前記複数の円柱体の周囲で円周上に配された複数の観測点で測定し、
前記測定散乱強度を測定したときの、前記円柱体ごとの前記観測点から円柱体中心までの距離と前記円柱体ごとの散乱角度とから、円柱体間の多重散乱を考慮した式に基づいて複数の計算散乱光強度を算出し、
前記測定により得た複数の測定散乱光強度と、前記算出した複数の計算散乱光強度とから、前記複数の円柱体の個々の直径、屈折率、中心軸間距離及び入射光軸と間隔のなす角の関数で表される偏差指標を算出し、
前記偏差指標を最小とする前記複数の円柱体の個々の直径、屈折率、中心軸間距離及び入射光軸と間隔のなす角の組み合わせを導出して、
前記複数の円柱体の個々の直径、屈折率、中心軸間距離及び入射光軸と間隔のなす角を求める
円柱体の直径、屈折率、中心軸間距離及び入射光軸と間隔のなす角の測定方法。
【請求項3】
中心軸が平行関係を持つ複数の円柱体の長さ方向に対して直交する向きに偏光した垂直偏光光を前記複数の円柱体に投射し
前記複数の円柱体の個々で前記垂直偏光光の一部が反射して生じる散乱光の散乱角度と散乱光強度とを、前記複数の円柱体の周囲で円周上に配された複数の観測点で測定し、
前記測定散乱強度を測定したときの、前記円柱体ごとの前記観測点から円柱体中心までの距離と前記円柱体ごとの散乱角度とから、円柱体間の多重散乱を考慮した式に基づいて複数の計算散乱光強度を算出し、
前記測定により得た複数の測定散乱光強度と、前記算出した複数の計算散乱光強度とから、前記複数の円柱体の個々の直径、屈折率、中心軸間距離及び入射光軸と間隔のなす角の関数で表される偏差指標を算出し、
前記偏差指標を最小とする前記複数の円柱体の個々の直径、屈折率、中心軸間距離及び入射光軸と間隔のなす角の組み合わせを導出して、
前記複数の円柱体の個々の直径、屈折率、中心軸間距離及び入射光軸と間隔のなす角を求める
円柱体の直径、屈折率、中心軸間距離及び入射光軸と間隔のなす角の測定方法。
【請求項4】
同一の中心軸を持つ複数の円柱体の長さ方向に対して直交する向きに偏光した垂直偏光光を前記複数の円柱体に投射し
前記複数の円柱体の個々で前記垂直偏光光の一部が反射して生じる散乱光の散乱角度と散乱光強度とを、前記複数の円柱体の周囲で円周上に配された複数の観測点で測定し、
前記測定散乱強度を測定したときの、前記円柱体ごとの前記観測点から円柱体中心までの距離と前記円柱体ごとの散乱角度とから、円柱体間の多重散乱を考慮した式に基づいて複数の計算散乱光強度を算出し、
前記測定により得た複数の測定散乱光強度と、前記算出した複数の計算散乱光強度とから、前記複数の円柱体の個々の直径、屈折率、中心軸間距離及び入射光軸と間隔のなす角の関数で表される偏差指標を算出し、
前記偏差指標を最小とする前記複数の円柱体の個々の直径、屈折率、中心軸間距離及び入射光軸と間隔のなす角の組み合わせを導出して、
前記複数の円柱体の個々の直径、屈折率、中心軸間距離及び入射光軸と間隔のなす角を求める
円柱体の直径、屈折率、中心軸間距離及び入射光軸と間隔のなす角の測定方法。
【請求項5】
請求項1乃至請求項のいずれかの測定方法を用いた装置。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の細径円柱体が平行や同軸に配されているナノカーボンチューブ、光ファイバ、めっき線、蒸着線や蜘蛛の糸などにおいて、個々の細径円柱体の直径、屈折率及び、それらの中心軸間距離並びに入射光軸と間隔のなす角を同時にはかる測定方法、およびこの測定方法を用いた装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
細径円柱体の直径を求める方法としては、特許文献1に、繊維製造時の外径測定を、レーザ光の回折強度の比率を基に求める方法により行い、外径10μm程度の繊維が測定できることが示されている。
又、特許文献2、3では、レーザ光による被測定細線のフラウンフォーファ回折像の回
折パターンからその外径を算出する方法によって、外径17.5μmの細線の測定ができ
ることが開示されている。
【0003】
しかしながら、nmオーダーの細径円柱体の外径測定となると有効な測定方法がなかった。
そこで、本発明者らは非特許文献1に示すようにレーザ光を被測定物に対して垂直、或いは水平に偏光したレーザ光を用いて、被測定物による散乱強度を測定し、ある式の基に計算した計算値との偏差から、その外径および屈折率を測定する方法を開発した。この方法によれば、外径240nm程度の細い円柱体が測定できることを示した。
【0004】
更に、より細径のナノファイバーの外径及び屈折率を測定する方法として、本発明者らは特許文献4に示す測定方法及び測定装置を提案している。この方法を用いることで90nm程度と細いナノファイバーの外径を測定することが可能となっている。
【0005】

【特許文献1】特開平5-45130号公報
【特許文献2】特開平6-288723号公報
【特許文献3】特開平6-241733号公報
【非特許文献1】但馬文昭、西山善郎、「約120nmのくもの糸の太さと屈折率の測定の可能性の検討」、平成16年春季第64回応用物理学会学術講演会講演予稿集、社団法人 応用物理学会、平成16年3月
【特許文献4】特開2006-242591号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記本発明者らによる特許文献4において提案した外径の測定方法では、特許文献1乃至特許文献3及び非特許文献1に示す測定方法に比べて、より細径のナノファイバーの外径測定が可能である。
しかしながら、ナノカーボンチューブなどのチューブ状の円柱体ではその内径を知ることや、同軸でコア部と外周に配されるクラッド部を持つ光ファイバなどの同軸円柱体では、そのコア部の直径や光ファイバ自体の直径、コアの偏芯度、個々の屈折率などを制御することが特性向上に対する重要な要素であり、これらの値を知ることが必要となっている。
更に、めっき線などの外周に被覆層を持つ円柱体のその被覆層厚みなどを直接知る方法、複合構造を採る神経繊維などの生体構造の解明においても、その寸法や屈折率などを知ることが望まれている。
そこで、本発明では、これらを精度良く、且つ効率よく測定する測定方法およびその測定方法を用いた装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る測定方法は、中心軸が平行関係を持つ複数の円柱体の長さ方向に対して平行に偏光した平行偏光光を前記複数の円柱体に投射し、前記複数の円柱体の個々で前記平行偏光光の一部が反射して生じる散乱光の散乱角度と散乱光強度とを、前記複数の円柱体の周囲で円周上に配された複数の観測点で測定し、前記測定散乱強度を測定したときの、前記円柱体ごとの前記観測点から円柱体中心までの距離と前記円柱体ごとの散乱角度とから、円柱体間の多重散乱を考慮した式に基づいて複数の計算散乱光強度を算出し、前記測定により得た複数の測定散乱光強度と、前記算出した複数の計算散乱光強度とから、前記複数の円柱体の個々の直径、屈折率、中心軸間距離及び入射光軸と間隔のなす角の関数で表される偏差指標を算出し、前記偏差指標を最小とする前記複数の円柱体の個々の直径、屈折率、中心軸間距離及び入射光軸と間隔のなす角の組み合わせを導出して、前記複数の円柱体の個々の直径、屈折率、中心軸間距離及び入射光軸と間隔のなす角を求める円柱体の直径、屈折率、中心軸間距離及び入射光軸と間隔のなす角の測定方法である。
【0008】
本発明に係る他の測定方法は、同一の中心軸を持つ複数の円柱体の長さ方向に対して平行に偏光した平行偏光光を前記複数の円柱体に投射し、前記複数の円柱体の個々で前記平行偏光光の一部が反射して生じる散乱光の散乱角度と散乱光強度とを、前記複数の円柱体の周囲で円周上に配された複数の観測点で測定し、前記測定散乱強度を測定したときの、前記円柱体ごとの前記観測点から円柱体中心までの距離と前記円柱体ごとの散乱角度とから、円柱体間の多重散乱を考慮した式に基づいて複数の計算散乱光強度を算出し、前記測定により得た複数の測定散乱光強度と、前記算出した複数の計算散乱光強度とから、前記複数の円柱体の個々の直径、屈折率、中心軸間距離及び入射光軸と間隔のなす角の関数で表される偏差指標を算出し、前記偏差指標を最小とする前記複数の円柱体の個々の直径、屈折率、中心軸間距離及び入射光軸と間隔のなす角の組み合わせを導出して、前記複数の円柱体の個々の直径、屈折率、中心軸間距離及び入射光軸と間隔のなす角を求める円柱体の直径、屈折率、中心軸間距離及び入射光軸と間隔のなす角の測定方法である。
【0010】
上記3つの測定方法において、上記平行偏光光に代えて垂直偏光光を用いることも可能である。
【0013】
本発明に係る装置は、請求項1乃至請求項のいずれかの測定方法を用いた装置である。

【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、投射されたレーザ光が被測定物である複数の円柱体による散乱によって生じる散乱光の散乱光強度及びその散乱角度を基に、被測定物の直径、屈折率及び中心軸間距離及び入射光軸と間隔のなす角の関数となる偏差指標を算出し、適正化することによって、複数の円柱体の直径、屈折率及び中心軸間距離及び入射光軸と間隔のなす角を同時に、効率よく且つ精度良く求めることを可能とするもので、工業上顕著な効果を奏するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の測定に供される被測定物の形態を図1に示す。
図1(a)は、中心軸が平行関係を持つ場合の例を示し、a-1、a-2は中心軸間距離Lが異なる2本の円柱体で構成されている例、a-3は中心軸間距離Lで内部に円柱体を持つ2本の円柱体で構成されている例である。図1(b)は同一の中心軸を持つ同軸円柱体の例で、b-1、b-4は中実の多重円柱体を示し、光ファイバや外面に被覆層が設けられているめっき線などの例である。b-2、b-3は中空の円柱体(円筒体)の例で、b-3はb-1の中空内に同軸の円柱体が配されているものである。図1(c)は中心軸が平行関係を持つ円柱体と同軸円柱体が存在する場合の例で、c-1はb-1のような同軸円柱体に偏心軸を持つもう一体の円柱体が加わった構成の例で、c-2はb-4の内部円柱体の中心軸が偏心している状態の例である。以上のようにいくつかの被測定物の例を示したが、本発明に供される被測定物の形態は本発明の要件を満たしていれば図1に限定されない。
【0016】
図1に示す形態の被測定物(複数の円柱体からなる)における本発明の直径及び屈折率、並びに中心軸間距離及び入射光軸と間隔のなす角の測定方法は、図2のフローチャートに沿って行う。
図2の散乱光強度Iを測定するために、図3に示す直径・屈折率測定装置1で、被測定物2に対して、光源3から波長λnm(446.1nm)のレーザ光3aを発光し、そのレーザ光3aが偏向装置4で被測定物に対して垂直偏光、或いは水平偏光とされ、検出部5上面に支持台5bで支持された被測定物2に投射される。レーザ光3aは、被測定物2により一部が反射され、レーザ光3aの光軸に対して散乱角度θに配置された検出器6で、その測定散乱光強度Iが測定される。この手順で、散乱角度θ(i=0・・・n)を変化させてその時の測定散乱光強度I(i=0・・・n)を順次測定していく。
又は、図4のように複数の検出器6(図4の場合は28基)を、被測定物2を支持する
支持台5bの円周上に配置し、各々の検出器6の散乱角度θで測定散乱光強度Iを測
定することでも良い。
【0017】
これらの測定した散乱角度θと測定散乱光強度Iは、図2に記した直径・屈折率・中心軸間距離及び入射光軸と間隔のなす角同時解析プログラムを搭載したパーソナルコンピュータのような演算部7に送られる。
この演算部7内で計算散乱光強度σが計算される。
本発明では、この計算散乱光強度σを、円柱体の数が2の場合には数1に表す式を用いて求める。これ以降の直径、屈折率、中心軸間距離及び入射光軸と間隔のなす角の算出において精度の良い値が得られることからこの式では、第1種と第3種ベッセル関数を用いて表している。その計算散乱光強度σの算出に際しては、垂直偏光で散乱させた場合は、添字⊥の式を用いて計算し、水平偏光を散乱させた場合は、添字∥の式を用いて計算を行う。
【0018】
【数1】
JP0004923255B2_000002t.gif
ここで、図5は数1における幾何学関係を示し、添字∥は水平偏光によるものを表し添字⊥は垂直偏光によるものを表す、kは波数、r10、r20は被測定物の半径(D10/2、D20/2)、J(x)は第一種ベッセル関数、H(1)(=J(x)+iY(x))は第三種ベッセル関数を表し、mは次数である。
【0019】
ところで、数1で示した計算散乱光強度の式は、図1に示すような被測定物の形態によって適当な式を選択する。例えば、円筒形体で内の円柱体が偏心しているような場合には、数1に示す式を数2の式に変えることにより、より精度のある結果が得られ、円柱体の数が3以上の場合にも、数1に示す式を適時拡張することで個々の円柱体の直径、屈折率、中心軸間距離及び入射光軸と間隔のなす角を算出できる。
また、数1の式は繊維編素や蜘蛛の糸のような透明性の高い材質の測定に有効であるが、金属系超伝導線のような反射の強い金属などの場合や、カーボンナノチューブなどのような中空試料では、この計算散乱光強度式をより適した式に変えることで、本発明の直径、屈折率、中心軸間距離及び入射光軸と間隔のなす角の同時測定を行うことができる。
【0020】
【数2】
JP0004923255B2_000003t.gif
ただし、j=1、2。上記Hj(q)c/sについては、EをHに読み替える。図6は数2における幾何学関係を示している。
【0021】
次に、測定した測定散乱光強度Iと測定角度θから算出した計算散乱光強度σを用いて、数3に示す直径D、屈折率n、中心軸間距離L、入射光軸と間隔のなす角ψを包含する形式の偏差指標U(n,D,n,D,L,ψ)を作成する。この偏差指標を直径D,D、屈折率n,nと中心軸間距離Lの関数として、偏差指標が最小となる点(n10,D10,n20,D20,L,ψ)を求め、その時の直径D、D、屈折率n、n、中心軸間距離L、入射光軸と間隔のなす角ψの組み合わせを被測定物の直径及び屈折率、並びに中心軸間距離とする。
【0022】
先ず、この計算は偏差指標が、直径D10、D20、屈折率n10、n20、中心軸間距離Lの時、I(opt)=bσ(n10,D10,n20,D20,L,ψ)の場合に最適分布を示し、この最適分布における最適偏差指標U(opt)(n,D,n,D,L,ψ)を数3のように表す。
【0023】
【数3】
JP0004923255B2_000004t.gif
ここで、Nは測定数、bは入射波強度を表す。
【0024】
次いで、直径D、D、屈折率n、n、中心軸間距離Lの関数としての偏差指標の集合Gを、G={n,D,n,D,L,ψ|U(opt)(n,D,n,D,L,ψ)≦U(n10,D10,n20,D20,L,ψ)}として、その範囲内において、nmin、nmax、Dmin、Dmax、Lmin、Lmaxを求める。
次に求めた各値と、n10、D10、n20、D20、Lとの差、直径に関しては(Dmin-D10,Dmax-D10)、(Dmin-D20,Dmax-D20)、屈折率に関しては(nmin-n10,nmax-n10)、(nmin-n20,nmax-n20)、中心軸間距離に関しては(Lmin-L10,Lmax-L10)、(Lmin-L20,Lmax-L20)を不確実さと定義し、この値を最小とする点(n10,D10,n20,D20,L,ψ)を求めることにより、被測定物の直径、屈折率、中心軸間距離及び入射光軸と間隔のなす角を算出する。
【実施例】
【0025】
以下に、実施例を用いて本発明を説明する。
被測定物としては、中心軸が平行関係を持ち、中心軸間距離が大きい試料A(図1(a)a-1相当)と中心軸間距離が小さい試料B、C(図1(a)a-2相当)を用いた
これらの試料を図2の直径・屈折率測定装置1の支持台5bにセットして、波長λ=441.6nmのレーザ光を投射し、散乱角度θを0度から150度の間で、2度刻みに
順次変化させ、その散乱強度を測定し、測定散乱光強度Iとした。
【0026】
次にパーソナルコンピュータに先の散乱角度θと測定散乱光強度Iを入力し、散乱
角度θから計算散乱光強度σを求め、測定散乱光強度Iと求めた計算散乱光強度σから偏差指標U(n,D,n,D,L,ψ)を計算し、U(n,D,n,D,L,ψ)を最小とする値を最適値として求め、その時のD、n、D、n、Lを各々直径、屈折率及び中心軸間距離とした。その結果を表1に記した。
なお、測定は、垂直偏光及び水平偏光の両者で行なっている。
【0027】
【表1】
JP0004923255B2_000005t.gif

【0028】
表1から明らかなように、中心軸が平行関係を持つ2つの円柱体からなる試料A、B、C(図1(a)に示す形態)では、中心軸間距離がnmオーダーでも、μmオーダーで離れていても精度良く各円柱体の直径、屈折率が求められていることがわかる。
垂直偏光を用いた場合と水平偏光を用いた場合での得られる精度には大きな差が無いこともわかる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】被測定物の形態例を示す模式図である。
【図2】本発明に係る測定方法フローチャートである。
【図3】直径・屈折率・中心間距離測定装置の一例を示す図である。
【図4】直径・屈折率・中心間距離測定装置の別の一例を示す図である。
【図5】数1の幾何学表示を示す説明図である。
【図6】数2の幾何学表示を示す説明図である。
【符号の説明】
【0030】
1 測定装置
2 被測定物
3 光源
3a レーザ光
3b 散乱光
4 偏向装置
5a 検出部
5b 支持台
6 検出器
7 演算部
θ 散乱角度
測定光散乱強度
σ 計算散乱光強度
、D 直径
、n 屈折率
L 中心軸間距離
ψ 入射光軸と間隔Lのなす角
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5