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明細書 :反応現像画像形成法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5110507号 (P5110507)
公開番号 特開2007-328333 (P2007-328333A)
登録日 平成24年10月19日(2012.10.19)
発行日 平成24年12月26日(2012.12.26)
公開日 平成19年12月20日(2007.12.20)
発明の名称または考案の名称 反応現像画像形成法
国際特許分類 G03F   7/004       (2006.01)
G03F   7/022       (2006.01)
G03F   7/038       (2006.01)
H01L  21/027       (2006.01)
FI G03F 7/004 501
G03F 7/022 501
G03F 7/038 504
H01L 21/30 502R
請求項の数または発明の数 6
全頁数 18
出願番号 特願2007-122964 (P2007-122964)
出願日 平成19年5月8日(2007.5.8)
優先権出願番号 2006129836
優先日 平成18年5月9日(2006.5.9)
優先権主張国 日本国(JP)
審査請求日 平成22年5月6日(2010.5.6)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504182255
【氏名又は名称】国立大学法人横浜国立大学
発明者または考案者 【氏名】大山 俊幸
【氏名】友井 正男
個別代理人の代理人 【識別番号】100110249、【弁理士】、【氏名又は名称】下田 昭
【識別番号】100113022、【弁理士】、【氏名又は名称】赤尾 謙一郎
【識別番号】100102130、【弁理士】、【氏名又は名称】小山 尚人
審査官 【審査官】中村 博之
参考文献・文献 特開2002-169286(JP,A)
特開平11-072918(JP,A)
特開平08-073428(JP,A)
特開2005-134743(JP,A)
特開2007-256525(JP,A)
特開2006-301132(JP,A)
調査した分野 G03F 7/004-7/18
特許請求の範囲 【請求項1】
基板上に、ヘテロ原子に結合したカルボニル基(C=O)を主鎖に含む縮合型ポリマー、アニオン再生剤及び光酸発生剤を含むフォトレジスト層を設け、所望のパターンでマスクする段階、このパターン面に紫外線を照射する段階、及び該フォトレジスト層を現像液で処理する現像段階から成り、該アニオン再生剤が下式
【化1】
JP0005110507B2_000015t.gif
(式中、Xは下式で表される置換基を表し、
【化2】
JP0005110507B2_000016t.gif
式中、Yは、-NR、-OR(但し、-OHを除く。)、-CR又は-SR(但し、-SHを除く。)を表し、Rは、それぞれ独立して、水素原子、脂肪族基又は芳香族基を表す。)で表される化合物、下式
-CONHR
又は
-COCH(R
(式中、Rは、それぞれ独立して、脂肪族基又は芳香族基を表し、Rは上記と同様に定義される。)で表される化合物、下式
【化3】
JP0005110507B2_000017t.gif
(式中、Rのうち少なくとも一つは脂肪族基又は芳香族基を表し、その他は水素原子を表し、Zは酸素原子(-O-)又は硫黄原子(-S-)を表す。)で表される化合物、又は下式
CH(RC(ROCO-N(R
(式中、Rの少なくとも一方は電子求引基を表し、その他は水素原子、脂肪族基又は芳香族基を表す。Rは上記と同様に定義される。)で表される化合物であり、該現像液がテトラ置換アンモニウムヒドロキシド、低分子アルコール及び水を含む溶媒から成る反応現像画像形成法。
【請求項2】
前記光酸発生剤が1,2-ナフトキノン-2-ジアジド-5-スルホン酸-p-クレゾールエステルであり、前記アニオン再生剤が下式
【化4】
JP0005110507B2_000018t.gif
(式中、Rは上記と同様に定義される。)で表されるN-置換マレイミド化合物である請求項1に記載の方法。
【請求項3】
基板上に請求項1又は2に記載の方法によって形成されたフォトレジスト層を有し、該フォトレジスト層の膜厚が0.1~500μmであるネガ型フォトレジスト構造物。
【請求項4】
前記フォトレジスト層が所望のパターンのレリーフ構造が形成された請求項3に記載のフォトレジスト構造物。
【請求項5】
膜厚が0.1~500μmであるフォトレジスト層を有する基板であって、該フォトレジスト層が、ヘテロ原子に結合したカルボニル基(C=O)を主鎖に含む縮合型ポリマー、アニオン再生剤及び光酸発生剤から成り、該アニオン再生剤がN-フェニルマレイミドである基板。




【請求項6】
前記光酸発生剤が1,2-ナフトキノン-2-ジアジド-5-スルホン酸-p-クレゾールエステルである請求項5に記載の基板。


発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
この発明は、半導体集積回路、プリント配線基板又は液晶パネル等の製造に用いることのできるフォトレジスト技術に関し、より詳細には、主鎖にヘテロ原子に結合したカルボニル基を有するポリマー及び光酸発生剤とアニオン再生剤を用いて成膜して光照射し、現像工程を経てネガ型画像を形成するフォトレジスト技術に関する。
【背景技術】
【0002】
フォトレジストは通常、写真甲板加工における関連技術において、印刷板プリント電子回路及びプリント回路基板の製造、又はミクロ電子工学における半導体積層品の製造のために使用される光造形可能な有機ポリマーに用いられる。
ミクロ電子工学の半導体集積部品の製造において回路構造を作るために半導体基材はフォトレジストで被覆されるフォトレジスト層の画像形成露光及びこれに続く現像はフォトレジストレリーフ構造を作り出す。このレリーフ構造は半導体基材上に、金属又は他の半導体又は絶縁基材を用いたエッチング-ドーピング、被覆により実際の回路パターンを作るためのマスクとして使用される。その後、フォトレジストマスクは通常除かれる。複数のかかる加工サイクルを用いてマイクロチップのレリーフ構造は基材に形成される。
異なる2種のフォトレジスト、即ちポジ型レジストとネガ型レジストが知られている。2種の違うところはポジ型フォトレジストの露光域は現像プロセスにより除去され、未露光域が基材上に層として残る。一方、ネガ型作用フォトレジストの照射域はレリーフ構造として残ることにある。
【0003】
発明者らは、既に、何ら特殊な反応基を樹脂骨格の側鎖に持たせることなしに、ヘテロ原子に結合したカルボニル基(C=O)を主鎖に有する樹脂を用いて、フォトレジストを行うために、「反応現像画像形成法」という新しい手段を開発した(特許文献1)。
この「反応現像画像形成法」は、ポジ型のフォトレジスト技術の一種であり、まず、フォトレジスト層をヘテロ原子に結合したカルボニル基(C=O)を主鎖に含む樹脂と光酸発生剤とから成る混合物により形成した後に、この層を適宜所望のパターンにマスクした後に、紫外線を照射する。この紫外線照射により光酸発生剤は酸を発生させる。これをアルカリ(特に、求核性のアミン)を含む現像液で洗浄すると、このアルカリ(特に、求核性のアミン)が生成した酸と反応することにより、塩が生成し、露光域の極性が増大する。その結果、現像液中のアルカリ(特に、求核性のアミン)がこの露光域のポリマーの主鎖を構成するヘテロ原子に結合したカルボニル基を攻撃する。この攻撃により該カルボニル基の箇所で主鎖は切断される。この主鎖の切断により、ポリマーは低分子化され、現像液に溶解する。
【0004】

【特許文献1】特開2003-76013
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者らは、「反応現像画像形成法」(特許文献1)の改良方法として、ネガ型フォトレジストを効率的に製造することができる方法を開発した。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、主鎖にイミド基を有するポリマーを用い、これに光酸発生剤としてジアゾナフトキノン化合物及びアニオン再生剤としてN-置換マレイミド化合物を混合して成膜し、紫外線を照射して、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、低分子アルコール及び水から成る現像液を用いて現像したところ、紫外線照射後の露光部と非露光部の現像液に対する溶解性に顕著な差があることを見出し、その差を利用することによりネガ型のフォトレジストを形成することができることを見出した。
【0007】
即ち、本発明は、基板上に、ヘテロ原子に結合したカルボニル基(C=O)を主鎖に含む縮合型ポリマー、アニオン再生剤及び光酸発生剤を含むフォトレジスト層を設け、所望のパターンでマスクする段階、このパターン面に紫外線を照射する段階、及び該フォトレジスト層を現像液で処理する現像段階から成り、該アニオン再生剤が下式
【化1】
JP0005110507B2_000002t.gif
(式中、Xは下式で表される置換基を表し、
【化2】
JP0005110507B2_000003t.gif
式中、Yは、-NR、-OR(但し、-OHを除く。)、-CR又は-SR(但し、-SHを除く。)を表し、Rは、それぞれ独立して、水素原子、脂肪族基又は芳香族基を表す。)で表される化合物、下式
-CONHR
又は
-COCH(R
(式中、Rは、それぞれ独立して、脂肪族基又は芳香族基を表し、Rは上記と同様に定義される。)で表される化合物、下式
【化3】
JP0005110507B2_000004t.gif
(式中、Rのうち少なくとも一つは脂肪族基又は芳香族基を表し、その他は水素原子を表し、Zは酸素原子(-O-)又は硫黄原子(-S-)を表す。)で表される化合物、又は下式
CH(RC(ROCO-N(R
(式中、Rの少なくとも一方は電子求引基を表し、その他は水素原子、脂肪族基又は芳香族基を表す。Rは上記と同様に定義される。)で表される化合物であり、該現像液がテトラ置換アンモニウムヒドロキシド、低分子アルコール及び水を含む溶媒から成る反応現像画像形成法である。
【0008】
また、本発明は、基板上に上記の方法によって形成されたフォトレジスト層を有し、該フォトレジスト層の膜厚が0.1~500μmであるネガ型フォトレジスト構造物である。このフォトレジスト層として所望のパターンのレリーフ構造を形成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の「反応現像画像形成法」の反応機構は次のように考えられる。以下、この反応機構を、ポリマーとしてポリエーテルイミド(PEI)、アニオン再生剤としてN-フェニルマレイミド(PMI)、光酸発生剤としてジアゾナフトキノン(DNQ)、テトラ置換アンモニウムヒドロキシドとしてTMAH((CHNOH))、低分子アルコールとしてメタノール(MeOH)、溶媒としてNMPを用いて説明するが、本発明を限定することを意図するものではない。
ポリマー、アニオン再生剤及び光酸発生剤を含む成膜した樹脂に所望のパターンのマスクを施し、紫外線を照射する。照射後、テトラ置換アンモニウムヒドロキシド、低分子アルコール及び水を含む溶媒から成る現像液で現像する。なお、現像液中で、TMAHの一部はヒドロキシルアニオン(HO)として存在する。
【0010】
まず未露光部について説明する。反応式を下式に示す。
樹脂に含まれるN-フェニルマレイミド(PMI)は、現像液中のTMAH由来のヒドロキシルアニオン(HO)と反応して、下式(1)で示すアニオンを形成し、このアニオンは水と反応して下式(2)で示す化合物を生成するとともに、ヒドロキシルアニオン(HO)を生成する。このヒドロキシルアニオンは再びN-フェニルマレイミド(PMI)と反応し、化合物(2)の生成とヒドロキシルアニオンの再生を繰り返す。
一方、生成した化合物(2)は、ヒドロキシルアニオン(HO)との反応により下式(3)で示す化合物を経て下式(4)で示すアニオンを形成するが、このアニオンは水と反応してヒドロキシルアニオンを生成する。このヒドロキシルアニオンも再びN-フェニルマレイミドと反応する。即ち、N-フェニルマレイミドを介して、ヒドロキシルアニオンが連続的に再生されることになる。
このようにして再生したヒドロキシルアニオンは、ポリマー(PEI)のイミド基を攻撃し、下式(5)で示すポリアミック酸の生成及びそれにつづく低分子化により、ポリマーはNMPに溶解し除去されるものと考えられる。
【0011】
【化5】
JP0005110507B2_000005t.gif

【0012】
次に露光部について説明する。反応式を下式に示す。樹脂に含まれるジアゾナフトキノン(DNQ)は紫外線照射を受けてインデンカルボン酸(6)を生成する。このインデンカルボン酸はTMAH((CHNOH))と反応して、親水性の高い塩(7)を生成する。
一方、樹脂に含まれるN-フェニルマレイミド(PMI)は、未露光部の場合と同様に、TMAH由来のヒドロキシルアニオン(HO)と反応して、一旦下式(8)及び(9)で示すアニオンを形成するが、これらのアニオンはインデンカルボン酸(6)と反応して、反応性の低いインデンカルボン酸アニオン(10)を生成する。即ち、露光部においては、未露光部のように、ヒドロキシルアニオン(HO)が大量に再生されない。
従って、ポリマー(PEI)はTMAH由来のヒドロキシルアニオン(HO)によりイミド基が攻撃されるが、その程度は未露光部よりも低いと考えられる。さらに、生成するインデンカルボン酸の塩(7)は非常に親水性であるため、有機溶媒であるNMPが樹脂に浸透するのを妨げるため、ポリマー成分がNMPに溶解する程度も未露光部に比べると低い。その結果、ポリマーは溶解せず残るものと考えられる。
【0013】
【化6】
JP0005110507B2_000006t.gif

【0014】
ヘテロ原子に結合したカルボニル基(C=O)を主鎖に含む縮合型ポリマーとは、ポリマーの主鎖にそれぞれイミド結合、カーボナート結合、エステル結合、ウレタン結合、若しくはアミド結合、又はこれらの結合を複数含むポリマーをいう。
本発明の対象となるポリマーとして、例えば、ポリエーテルイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン2,6-ナフタレート、ポリアリレート、ポリウレタン等、及びこれらに関連するコポリマー等が挙げられる。
本発明の反応現像画像形成法が好ましく適用できるポリマーは、特にその側鎖などに、塩基と反応可能な官能基(例えばカルボキシル基やフェノール性水酸基など)や、酸や塩基により反応してカルボキシル基やフェノール性水酸基を発生できるような反応性基(保護基と結合したエステルあるいはフェノール型エーテルなど)、あるいは光照射時に架橋反応を行う基(アクリロイル基やメタクリロイル基など)などを有する必要が無い。
【0015】
本発明で用いるポリマーは更にアニオン再生剤と光酸発生剤を含む。
このアニオン再生剤は、現像時に現像液中のヒドロキシルアニオンにより、マイケル付加、水素引き抜き、または求核攻撃を受けアニオン性化合物(例えば、上記の式[化5]の(1)や(4))を生成し、さらにプリベーク時に揮発せず膜中に残存することが好ましい。
このアニオン再生剤は、下記のいずれかの化合物である。
(1)下式で表される構造を有する化合物:
【化1】
JP0005110507B2_000007t.gif

【0016】
上記の式中、Xは下式で表される置換基を表す。
【化2】
JP0005110507B2_000008t.gif
式中、Yは、-NR、-OR(但し、-OHを除く。)、-CR又は-SR(但し、-SHを除く。)、好ましくは-NR又は-CRを表す。
これらの式中、Rは、それぞれ独立して、水素原子、脂肪族基又は芳香族基、好ましくは芳香族基、より好ましくはフェニル基を表す。脂肪族基としては、メチル基、プロピル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基などのアルキル基が挙げられる。
【0017】
(2)下式で表される構造を有する化合物:
-CONHR
又は
-COCH(R
式中、Rは、それぞれ独立して、脂肪族基又は芳香族基を表す。脂肪族基としては、ブチル基、イソブチル基、ヘキシル基などのアルキル基が挙げられ、芳香族基としては、フェニル基、フェニレン基などが挙げられる。
は上記と同様に定義される。
【0018】
(3)下式で表される構造を有する化合物:
【化3】
JP0005110507B2_000009t.gif
式中、Rのうち少なくとも一つは脂肪族基又は芳香族基を表し、その他は水素原子を表す。脂肪族基としては、オキシメチレン基、オクチル基などのアルキル基が挙げられ、芳香族基としては、フェニル基、フェニレン基などが挙げられる。
Zは酸素原子(-O-)又は硫黄原子(-S-)を表す。
【0019】
(4)下式で表される構造を有する化合物:
CH(RC(ROCO-N(R
式中、Rの少なくとも一方は電子求引基を表し、その他は水素原子、脂肪族基又は芳香族基を表す。脂肪族基としてはアルキル基、芳香族基としては、フェニル基、フェニレン基などが挙げられる。電子求引基としては、フルオレニル基、有機スルホキシド基、シアノ基、ニトロ基、エステル基、カルボニル基、アミド基、ピリジル基、好ましくは、フルオレニル基が挙げられる。芳香族基としては、フェニル基、フェニレン基などが挙げられる。
は上記と同様に定義される。
【0020】
このようなアニオン再生剤としては、例えば、N-置換マレイミド、N-置換シトラコンイミド、N-置換スクシンイミド、N-置換クロトンアミド、N,N’-置換フマルアミド、4-置換-3-ブテン-2-オン、N-置換ベンズアミド、N-置換イソバレロアミド、α-置換アセトフェノン、ポリアミドイミド、エポキシ樹脂(例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル)、N-フルオレニルメトキシカルボニル保護アミンなどがあげられる。
【0021】
また上記で定義の構造が適宜ポリマーと化学的に結合したものでもよい。このようなポリマーとしては、側鎖としてマレイミド構造を有するポリイミド、両末端マレイミド型ポリイミド(化学式の例を下式に示す)などが挙げられる
【化7】
JP0005110507B2_000010t.gif

【0022】
アニオン再生剤としては、下式
【化4】
JP0005110507B2_000011t.gif
(式中、Rは上記と同様に定義される。)で表されるN-置換マレイミド化合物がより好ましい。
【0023】
好ましいアニオン再生剤としては、例えば、N-メチルマレイミド、N-エチルマレイミド、N-(n-プロピル)マレイミド、N-(n-ヘキシル)マレイミド、N-(n-オクチル)マレイミド、N-ラウリルマレイミド、N-フェニルマレイミド、N-ベンジルマレイミド、N-シクロヘキシルマレイミド(以上、N-置換マレイミド化合物)、N-フェニルシトラコンイミド、N-フェニルスクシンイミド、N,N'-m-フェニレンビスマレイミド、N-フェニルクロトンアミド、ビス(N-フェニル)フマルアミド、ジビニルスルホン、アセト酢酸エチル、4-フェニル-3-ブテン-2-オン、N-フェニルイソバレロアミド、N-メチルベンズアミド、ポリアミドイミド、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、N-(9-フルオレニルメチルカルボニル)-2-メトキシエチルアミン、1,4-ジフェニル-1,4-ブタンジオン等が挙げられる。
【0024】
本発明で用いる光酸発生剤は、光照射により酸を発生するものであればよい。この光酸発生剤として、キノンジアジド化合物、オニウム塩、スルホン酸エステル類、有機ハロゲン化合物等が挙げられる。キノンジアジド化合物としては1,2-ナフトキノン-2-ジアジド-5-スルホン酸又は1,2-ナフトキノン-2-ジアジド-4-スルホン酸と低分子芳香族ヒドロキノン化合物、例えば2,3,4-トリヒドロキシベンゾフェノンや2,3,4,4’-テトラヒドロキシベンゾフェノン及びトリヒドロキシベンゼン、例えば1,3,5-トリヒドロキシベンゼン、又はクレゾールのエステル生成化合物が挙げられる。オニウム塩としては、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート等が挙げられる。これらは安息香酸t-ブチルなどのエステルと一緒に使用される。これらの中で、特に、1,2-ナフトキノン-2-ジアジド-5-スルホン酸-p-クレゾールエステルが好ましい。
【0025】
アニオン再生剤はフォトレジスト(ポリマー、アニオン再生剤及び光酸発生剤の混合物)中に全固形含量に対して、好ましくは1~40重量%、より好ましくは10~20重量%用いられる。
光酸発生剤はフォトレジスト中に全固形含量に対して5~50重量%、好ましくは10~40重量%、より好ましくは15~30重量%用いられる。
【0026】
本発明のフォトレジストは、カップリング剤、均添剤、可塑剤、別の膜形成樹脂、界面活性剤、安定剤などの添加剤を含んでもよい。これらの添加剤の量は全て合わせてもフォトレジストの固形分全含有量に対して25重量%を超えることはない。
本発明のフォトレジストはそれ自身公知の方法により成分を溶剤又は溶剤混合物中に混合又は溶解することにより配合される。一旦成分は溶液中に溶解され、得られたフォトレジスト溶液は0.1~1μmの細孔を有するろ過膜を用いて、ろ過してもよい。
【0027】
フォトレジスト溶液の製造に適する溶剤は原則としてフォトレジストの不揮発成分、例えばポリマー及び光酸発生剤及びその他の添加剤が十分に可溶であり、かつこれらの成分と不可逆的に反応しない全ての溶剤である。適する溶媒は、例えば、非プロトン性極性溶媒、例えば、N-メチル-2-ピロリドン(以下「NMP」という。)、ブチロラクトン、シクロヘキサノン、ジアセトキシエチレングリコール、スルホラン、テトラメチル尿素、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ジグライム、フェノール、クレゾール、トルエン、塩化メチレン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトン等である。
【0028】
このようなフォトレジスト溶液を用いて基板上にフォトレジスト層を形成することができる。この基板として、樹脂等有機物、無機物、金属などいずれを用いてもよいが、銅基板やシリコン基板が好ましい。
基板上への被覆は通常、浸漬、噴霧、ロール塗り又はスピンコーティングによって行われる。生じた層の厚さはフォトレジスト溶液の粘度、固形分含量及びスピンコーティング速度に依存する。本発明のフォトレジストは0.1~500μm、好ましくは1~100μmの層厚を持つ層及びレリーフ構造を作ることができる。多層回路における薄層は一時の間に合わせのフォトレジストとして又は絶縁層として1~50μmにすることができる。
フォトレジストを基材に塗布した後、これに普通50~120℃の温度範囲で予備乾燥させる。オーブン又は加熱プレートを使用できる。オーブン中での乾燥時間は5~60分である。
【0029】
その後、所望のパターンでマスクされた上で、フォトレジスト層は紫外線の照射を受ける。紫外線とはその中心波長が250~450nm、好ましくは300~400nmにある電磁波をいう。通常、化学線の光が使用されるが、また高エネルギー放射線、例えばX線又は電子ビーム線を使用することができる。直接照射又は露光マスクを介して行うことができる。また、輻射線ビームをフォトレジスト層の表面に当てることもできる。
普通、輻射は紫外線ランプを用いて行われる。市販で入手できる輻射装置、例えば接触又は非接触露光機、走査投光型露光装置又はウエハステッパーを使用することが好ましい。
【0030】
露光の後、フォトレジスト層を現像液で現像処理を行う。
本発明で用いる現像液は、テトラ置換アンモニウムヒドロキシド、低分子アルコール及び水を含む溶媒から成る。
このテトラ置換アンモニウムヒドロキシドは、現像液中のアルコール成分をアルコキシドにさせる。
このテトラ置換アンモニウムヒドロキシドは、下式で表される。
NR’OH
式中、R’は、それぞれ同じであっても異なってもよく、炭化水素基、好ましくはアルキル基、より好ましくは炭素数が1~3のアルキル基を表す。
好ましいテトラ置換アンモニウムヒドロキシドとしては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドなどテトラアルキルアンモニウムヒドロキシドが挙げられる。
【0031】
この低分子アルコールは、現像液中で一部がアルコキシドになる。そのため、分子量が150以下のアルコール、特に水酸基あたりの炭素数が1~8、好ましくは1~3のアルキルアルコールが好ましく用いられる。このような低分子アルコールとして、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、ブタノール、オクタノール、エチレングリコール、2-メトキシエタノール、2-エトキシエタノール等が挙げられる。
【0032】
現像液中の"水を含む溶媒"は、水又は低分子アルコールと相溶し、かつポリマー、光酸発生剤、及びアニオン再生剤を溶解させる性能を持つ溶媒である。このような溶媒として、NMP、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、ブチロラクトン、ジアセトキシエチレングリコール、シクロヘキサノン、ポリエチレングリコール(数平均分子量500程度以下)等が挙げられる。
【0033】
好ましい現像液の組成は、テトラ置換アンモニウムヒドロキシド(TMAHなど)/有機溶媒(NMPなど)/水/アルコール(メタノールなど)であり、これらの重量比は、好ましくは0.2~0.6/1.0/0.5~2.0/2.0~5.0であり、より好ましくは0.4/1.0/1.0~1.6/3.6である。
【0034】
現像は、ポリマーやその他の成分の種類、現像液の種類、露光エネルギー、現像の形式、予備乾燥温度、現像温度、現像時間を考慮して行う。
現像後、適当な溶媒で洗浄してもよい。
本発明のネガ型フォトレジストは0.1~500μm、好ましくは1~100μmの層厚を有するポリマー被膜及び鋭い輪郭丸みを付けられたれレリーフ構造をとることができる。
【0035】
以下、実施例にて本発明を例証するが、本発明を限定することを意図するものではない。本実施例においては、以下の方法でフォトレジストを形成させて観察した。フォトレジストは、各実施例のフォトレジスト配合物を、3μm細孔径のろ過膜でろ過して製造した。このフォトレジスト配合物を表面処理していない直径10cmの銅箔の表面上に、スピンコート法で塗布した。次いで、赤外線熱風乾燥機中で乾燥した。このフォトレジスト配合物塗布膜上に、ネガ型フォトマスク用のテストパターン(10-200μmのラインアンドスペースパターン)を置き、2kw超高圧水銀灯照射装置(オーク製作所製品:JP-2000G)を用いて、画像が得られる露光量で照射した。
現像液中に、上記照射後の塗布膜を浸漬又は超音波処理した後、純水で洗浄し、赤外線ランプで乾燥後、解像度を観察した。いくつかの実施例においては、形成したフォトレジストをSEM(日立製作所製、走査型電子顕微鏡:S-2600N、加速電圧:15-20kV)により観察した。
【実施例1】
【0036】
N-メチルピロリドン(三菱化学製、NMP)4.0gに、ポリエーテルイミド(アルドリッチ社製、重量平均分子量27,000、化学式を下式に示す。)(以下「PEI」という。)1.0gを添加して溶解させた後、光酸発生剤としてジアゾナフトキノン系感光剤PC-5(R)(東洋合成製、1,2-ナフトキノン-2-ジアジド-5-スルホン酸-p-クレゾールエステル)0.3g、及びN-フェニルマレイミド(和光純薬(株)製、一級)(以下「PMI」という。)0.2gを添加して室温で約1時間、スターラーで撹拌してフォトレジスト配合物を調製した。この溶液を35μmの電解銅箔上(シャイン面)にスピンコート法(1200rpm/10sec+2000rpm/30sec)にて塗布し、遠赤外線熱風循環式乾燥機でプリベーク(90℃/10分)後、膜厚約10μmの感光性PEI被塗膜を得た。
【化8】
JP0005110507B2_000012t.gif

【0037】
これにPET製のフォトマスクを介して、紫外線露光機(オーク社製)によりi線からg線帯域の光を照射した。i線帯域用の照度計で測定した露光量は100mJ/cm2であった。
露光後、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH、10%メタノール溶液、東京化成工業(株)製)を用いて調製した、TMAH/NMP/イオン交換水/メタノール=0.4/1.0/1.6/3.6(重量比)からなる現像液100gを用いて、超音波処理下、50℃で現像を行い、イオン交換水100gで1分間洗浄した。その結果、ネガ型の像を得た。このときの現像時間は9分27秒であった。解像度はラインアンドスペースパターンで10μmであった。このフォトレジストのSEM写真を図1に示す。
【実施例2】
【0038】
NMP4.0gに、PEI1.0gを添加して溶解させた後、感光剤PC-5(R)0.3g、及びPMI0.01gを添加して室温で約1時間、スターラーで撹拌してフォトレジスト配合物を調製した。実施例1と同様の操作でプリベーク、露光を行った。
露光済みのPEI被塗膜に、TMAH/NMP/イオン交換水/メタノール=0.4/1.0/1.6/3.6(重量比)からなる現像液100gを用いて、超音波処理下、40℃で現像を行い、イオン交換水100gで1分間洗浄した。その結果、ネガ型の像を得た。このときの現像時間は2分21秒であった。解像度はラインアンドスペースパターンで15μmであった。このフォトレジストのSEM写真を図2に示す
【実施例3】
【0039】
NMP4.0gに、PEI1.0gを添加して溶解させた後、感光剤PC-5(R)0.15g、及びPMI0.2gを添加して室温で約1時間、スターラーで撹拌してフォトレジスト配合物を調製した。実施例1と同様の操作でプリベーク、露光を行った。
露光済みのPEI被塗膜に、TMAH/NMP/イオン交換水/メタノール=0.4/1.0/1.0/3.6(重量比)からなる現像液100gを用いて、超音波処理下、50℃で現像を行い、イオン交換水100gで1分間洗浄した。その結果、ネガ型の像を得た。このときの現像時間は6分であった。解像度はラインアンドスペースパターンで20μmであった。
【実施例4】
【0040】
NMP4.0gに、PEI1.0gを添加して溶解させた後、感光剤PC-5(R)0.15g、及びPMI0.01gを添加して室温で約1時間、スターラーで撹拌してフォトレジスト配合物を調製した。実施例1と同様の操作でプリベーク、露光を行った。
露光済みのPEI被塗膜に、TMAH/NMP/イオン交換水/メタノール=0.4/1.0/1.6/3.6(重量比)からなる現像液100gを用いて、超音波処理下、50℃で現像を行い、イオン交換水100gで1分間洗浄した。その結果、ネガ型の像を得た。このときの現像時間は10分30秒であった。解像度はラインアンドスペースパターンで15μmであった。
【実施例5】
【0041】
実施例3と同様の操作により得た露光済みのPEI被塗膜に、TMAH/NMP/イオン交換水/エタノール=0.4/1.0/1.6/3.6(重量比)からなる現像液100gを用いて、浸漬法により、50℃で現像を行い、イオン交換水100gで1分間洗浄した。その結果、ネガ型の像を得た。このときの現像時間は8分であった。解像度はラインアンドスペースパターンで10μmであった。このフォトレジストのSEM写真を図3に示す。
【実施例6】
【0042】
実施例1と同様の操作により得た露光済みのPEI被塗膜(膜厚26.5μm)に、TMAH/NMP/イオン交換水/エタノール=0.4/1.0/1.6/3.6(重量比)からなる現像液100gを用いて、超音波処理下、50℃で現像を行い、イオン交換水100gで1分間洗浄した。その結果、ネガ型の像を得た。このときの現像時間は2分22秒であった。解像度はラインアンドスペースパターンで40μmであった。
【実施例7】
【0043】
実施例1と同様の操作により得た感光性PEI被塗膜にPET製のフォトマスクを介して、紫外線露光機によりi線からg線帯域の光を照射した。i線帯域用の照度計で測定した露光量は2000mJ/cm2であった。露光後、TMAH/NMP/イオン交換水/メタノール=0.4/1.0/1.0/3.6(重量比)からなる現像液100gを用いて、超音波処理下、50℃で現像を行い、イオン交換水100gで1分間洗浄した。その結果、ネガ型の像を得た。このときの現像時間は10分45秒であった。解像度はラインアンドスペースパターンで30μmであった。
【実施例8】
【0044】
PEIの代わりにフッ素含有ポリイミド(既報(T. Miyagawa, T. Fukushima, T. Oyama, T. Iijima, M. Tomoi, J. Polym. Sci., Part A: Polym. Chem., 41, 861-871 (2003).)に従って合成した。重量平均分子量50,000、化学式を下式に示す。)を用い、実施例1と同様の操作を行い、フォトレジスト配合物を調製した。このフォトレジスト配合物を用いて、実施例1と同様の操作を行い、感光性被塗膜を得た。露光後、TMAH/NMP/イオン交換水/メタノール=0.4/1.0/1.0/3.6(重量比)からなる現像液100gを用いて、浸漬法により、50℃で現像を行い、イオン交換水100gで1分間洗浄した。その結果、ネガ型の像を得た。このときの現像時間は1分45秒であった。解像度はラインアンドスペースパターンで30μmであった。
【化9】
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【実施例9】
【0045】
PEIの代わりにポリアリレート(既報(T. Oyama, A. Kitamura, E. Sato, M. Tomoi, J. Polym. Sci. Part A: Polym. Chem., 44, 2694 (2006))に従って合成した。重量平均分子量29,000、化学式を下式に示す。)を用い、実施例1と同様の操作を行い、フォトレジスト配合物を調製した。このフォトレジスト配合物を用いて、実施例1と同様の操作を行い、膜厚の感光性被塗膜を得た。露光後、TMAH/NMP/イオン交換水/メタノール=0.4/1.0/1.0/3.6(重量比)からなる現像液100gを用いて、超音波処理下、50℃で現像を行い、イオン交換水100gで1分間洗浄した。その結果、ネガ型の像を得た。このときの現像時間は1分45秒であった。解像度はラインアンドスペースパターンで30μmであった。
【化10】
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【実施例10】
【0046】
THF50mL中に溶かしたアニリン4.66g(50mmol)に、炭酸カリウム13.82g(100mmol)存在下において、クロトン酸クロリド5.27g(50mmol)を0℃でゆっくり滴下し、さらに室温にて5時間反応を行い、その後、ろ過により無機塩を取り除いた。ろ液をエバポレーションして得られた粗結晶を、ヘキサン/クロロホルム=5/2 (vol / vol )を用いて再結晶を行い、さらに減圧乾燥(40℃/14h)させ、N-フェニルクロトンアミドを白色固体で得た(収率:76%、融点:114.2℃~115.8℃、構造は1H-NMRにより確認した。)。
PMIの代わりに上記で得たN-フェニルクロトンアミドを用い、実施例1と同様の操作を行い、フォトレジスト配合物を調製した。このフォトレジスト配合物を用いて、実施例1と同様の操作を行い、感光性被塗膜を得た。露光後、TMAH/NMP/イオン交換水/メタノール=0.4/1.0/1.0/3.6(重量比)からなる現像液100gを用いて、超音波処理下、50℃で現像を行い、イオン交換水100gで1分間洗浄した。その結果、ネガ型の像を得た。このときの現像時間は1分44秒であった。解像度はラインアンドスペースパターンで30μmであった。
【実施例11】
【0047】
実施例1で得た露光済みのPEI被塗膜に、TMAH/NMP/イオン交換水/2-エトキシエタノール=0.4/1.0/1.0/3.6(重量比)からなる現像液100gを用いて、超音波処理下、50℃で現像を行い、イオン交換水100gで1分間洗浄した。その結果、ネガ型の像を得た。このときの現像時間は2分45秒であった。解像度はラインアンドスペースパターンで30μmであった。
【実施例12】
【0048】
実施例1と同様の操作により得た露光済みのPEI被塗膜に、TMAH/ジメチルホルムアミド/イオン交換水/エタノール=0.4/1.0/1.6/3.6(重量比)からなる現像液100gを用いて、浸漬法により、50℃で現像を行い、イオン交換水100gで1分間洗浄した。その結果、ネガ型の像を得た。このときの現像時間は4分45秒であった。解像度はラインアンドスペースパターンで15μmであった。
【実施例13】
【0049】
NMP 4.0gに、PEI 1.0gを添加して溶解させた後、感光剤PC-5(R)0.15g、及びPMI0.2gを添加して室温で約1時間、スターラーで撹拌してフォトレジスト配合物を調製した。実施例1と同様の操作でプリベーク、露光を行った。
露光済みのPEI被塗膜に、TMAH/ポリエチレングリコール(純正化学(株)製、数平均分子量:400)/イオン交換水/エタノール=0.4/1.0/1.6/3.6(重量比)からなる現像液100gを用いて、浸漬法により、50℃で現像を行い、イオン交換水100gで1分間洗浄した。その結果、ネガ型の像を得た。このときの現像時間は6分45秒であった。解像度はラインアンドスペースパターンで10μmであった。このフォトレジストのSEM写真を図4に示す。
【実施例14】
【0050】
PMIの代わりに4-フェニル-3-ブテン-2-オン(アルドリッチ社製)を用い、実施例1と同様の操作を行い、フォトレジスト配合物を調製した。このフォトレジスト配合物を用いて、実施例1と同様の操作を行い、感光性被塗膜を得た。PET製のフォトマスクを介して、紫外線露光機によりi線からg線帯域の光を照射した。i線帯域用の照度計で測定した露光量は2000mJ/cm2であった。露光後、TMAH/NMP/イオン交換水/メタノール=0.4/1.0/1.0/3.6(重量比)からなる現像液100gを用いて、超音波処理下、50℃で現像を行い、イオン交換水100gで1分間洗浄した。その結果、ネガ型の像を得た。このときの現像時間は4分であった。解像度はラインアンドスペースパターンで30μmであった。
【実施例15】
【0051】
PMIの代わりにN-フェニルスクシンイミド(東京化成工業(株)製)を用い、実施例1と同様の操作を行い、フォトレジスト配合物を調製した。このフォトレジスト配合物を用いて、実施例1と同様の操作を行い、感光性被塗膜を得た。PET製のフォトマスクを介して、紫外線露光機によりi線からg線帯域の光を照射した。i線帯域用の照度計で測定した露光量は2000mJ/cm2であった。露光後、TMAH/NMP/イオン交換水/メタノール=0.4/1.0/1.0/3.6(重量比)からなる現像液100gを用いて、超音波処理下、50℃で現像を行い、イオン交換水100gで1分間洗浄した。その結果、ネガ型の像を得た。このときの現像時間は1分55秒であった。解像度はラインアンドスペースパターンで30μmであった。
【実施例16】
【0052】
撹拌装置、滴下漏斗を備えた200mL四つ口フラスコにアニリン4.66g(50mmol)、炭酸カリウム13.82g(100mmol)、THF100mLを仕込んだ後、滴下漏斗によりイソ吉草酸塩化物6.03g(50mmol)を氷浴下においてゆっくり滴下した。滴下終了後、室温にて5h撹拌し、無機塩をろ過により取り除いた。ろ液をエバポレーションし、N-フェニルイソバレロアミド(PVA)の粗結晶を淡褐色固体で得た。得られた粗結晶をヘキサン/クロロホルム=10 / 7 (v / v)で再結晶した。最後に、減圧乾燥(60℃)してPVAを白色固体で得た(収率:61%、融点:112.8~114.7℃、構造は1H-NMRにより確認した)。
PMIの代わりに上記で得たPVAを用い、実施例1と同様の操作を行い、フォトレジスト配合物を調製した。このフォトレジスト配合物を用いて、実施例1と同様の操作を行い、感光性被塗膜を得た。PET製のフォトマスクを介して、紫外線露光機によりi線からg線帯域の光を照射した。i線帯域用の照度計で測定した露光量は2000mJ/cm2であった。露光後、TMAH/NMP/イオン交換水/メタノール=0.4/1.0/1.0/3.6(重量比)からなる現像液100gを用いて、超音波処理下、50℃で現像を行い、イオン交換水100gで1分間洗浄した。その結果、ネガ型の像を得た。このときの現像時間は2分であった。解像度はラインアンドスペースパターンで30μmであった。
【実施例17】
【0053】
PMIの代わりにN-メチルベンズアミド(アルドリッチ社製)を用い、実施例1と同様の操作を行い、フォトレジスト配合物を調製した。このフォトレジスト配合物を用いて、実施例1と同様の操作を行い、感光性被塗膜を得た。PET製のフォトマスクを介して、紫外線露光機によりi線からg線帯域の光を照射した。i線帯域用の照度計で測定した露光量は2000mJ/cm2であった。露光後、TMAH/NMP/イオン交換水/メタノール=0.4/1.0/1.0/3.6(重量比)からなる現像液100gを用いて、超音波処理下、50℃で現像を行い、イオン交換水100gで1分間洗浄した。その結果、ネガ型の像を得た。このときの現像時間は3分15秒であった。解像度はラインアンドスペースパターンで25μmであった。
【実施例18】
【0054】
PMIの代わりにポリアミドイミド(特開2004-59694)を用い、実施例1と同様の操作を行い、フォトレジスト配合物を調製した。このフォトレジスト配合物を用いて、実施例1と同様の操作を行い、感光性被塗膜を得た。PET製のフォトマスクを介して、紫外線露光機によりi線からg線帯域の光を照射した。i線帯域用の照度計で測定した露光量は2000mJ/cm2であった。露光後、TMAH/NMP/イオン交換水/メタノール=0.4/1.0/1.0/3.6(重量比)からなる現像液100gを用いて、超音波処理下、50℃で現像を行い、イオン交換水100gで1分間洗浄した。その結果、ネガ型の像を得た。このときの現像時間は3分であった。解像度はラインアンドスペースパターンで25μmであった。このフォトレジストのSEM写真を図5に示す。
【実施例19】
【0055】
PMIの代わりにビスフェノールAジグリシジルエーテル(ジャパンエポキシレジン社製)を用い、実施例1と同様の操作を行い、フォトレジスト配合物を調製した。このフォトレジスト配合物を用いて、実施例1と同様の操作を行い、感光性被塗膜を得た。 PET製のフォトマスクを介して、紫外線露光機によりi線からg線帯域の光を照射した。i線帯域用の照度計で測定した露光量は2000mJ/cm2であった。露光後、TMAH/NMP/イオン交換水/メタノール=0.4/1.0/1.0/3.6(重量比)からなる現像液100gを用いて、超音波処理下、50℃で現像を行い、イオン交換水100gで1分間洗浄した。その結果、ネガ型の像を得た。このときの現像時間は3分30秒であった。解像度はラインアンドスペースパターンで30μmであった。
【実施例20】
【0056】
100mLナスフラスコに2-メトキシエチルアミン0.630g(8.4mmol)、炭酸ナトリウム530mg(5.0 mmol)、蒸留水15mLを加え激しく撹拌した。この溶液に、THF10mLに溶解させた9-フルオレニルメチルクロロホルメート2.16g(8.4mmol)をゆっくりと滴下した。滴下終了後室温で2時間撹拌した。反応溶液をエバポレーターで濃縮した後に酢酸エチル75mLを加え、この溶液を水25mL、5%クエン酸水溶液25mL、飽和塩化ナトリウム水溶液25mLでそれぞれ2回ずつ抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥したのちに溶媒を留去し、得られた粗生成物をヘキサンで再結晶した。この後減圧乾燥(35℃/3時間)し、N-(9-フルオレニルメチルカルボニル)-2-メトキシエチルアミンを得た(収率:12%、融点:84.6~86.7℃、構造は1H-NMRにより確認した)。
PMIの代わりに上記で得たN-(9-フルオレニルメチルカルボニル)-2-メトキシエチルアミンを用い、実施例4と同様の操作を行い、フォトレジスト配合物を調製した。このフォトレジスト配合物を用いて、実施例1と同様の操作を行い、感光性被塗膜を得た。PET製のフォトマスクを介して、紫外線露光機によりi線からg線帯域の光を照射した。i線帯域用の照度計で測定した露光量は100mJ/cm2であった。露光後、TMAH/NMP/イオン交換水/メタノール=0.4/1.0/1.0/3.6(重量比)からなる現像液100gを用いて、超音波処理下、50℃で現像を行い、イオン交換水100gで1分間洗浄した。その結果、ネガ型の像を得た。このときの現像時間は4分36秒であった。解像度はラインアンドスペースパターンで40μmであった。
【実施例21】
【0057】
PMIの代わりに1,4-ジフェニル-1,4-ブタンジオン(東京化成工業社製)を用い、実施例1と同様の操作を行い、フォトレジスト配合物を調製した。このフォトレジスト配合物を用いて、実施例1と同様の操作を行い、感光性被塗膜を得た。PET製のフォトマスクを介して、紫外線露光機によりi線からg線帯域の光を照射した。i線帯域用の照度計で測定した露光量は2000mJ/cm2であった。露光後、TMAH/NMP/イオン交換水/メタノール=0.4/1.0/1.0/3.6(重量比)からなる現像液100gを用いて、超音波処理下、50℃で現像を行い、イオン交換水100gで1分間洗浄した。その結果、ネガ型の像を得た。このときの現像時間は4分15秒であった。解像度はラインアンドスペースパターンで50μmであった。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】実施例1において形成されたフォトレジトのSEM写真を示す図である。
【図2】実施例2において形成されたフォトレジトのSEM写真を示す図である。
【図3】実施例5において形成されたフォトレジトのSEM写真を示す図である。
【図4】実施例13において形成されたフォトレジトのSEM写真を示す図である。
【図5】実施例18において形成されたフォトレジストのSEM写真を示す図である。
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4