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明細書 :ダイオキシン類の同族体・異性体のレーザー分光法による定量方法及び装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第3706910号 (P3706910)
公開番号 特開2003-322615 (P2003-322615A)
登録日 平成17年8月12日(2005.8.12)
発行日 平成17年10月19日(2005.10.19)
公開日 平成15年11月14日(2003.11.14)
発明の名称または考案の名称 ダイオキシン類の同族体・異性体のレーザー分光法による定量方法及び装置
国際特許分類 G01N 21/27      
G01N 33/00      
FI G01N 21/27 ZABZ
G01N 33/00 D
請求項の数または発明の数 4
全頁数 8
出願番号 特願2002-131672 (P2002-131672)
出願日 平成14年5月7日(2002.5.7)
審査請求日 平成14年5月7日(2002.5.7)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504150450
【氏名又は名称】国立大学法人神戸大学
発明者または考案者 【氏名】加藤 肇
個別代理人の代理人 【識別番号】100072051、【弁理士】、【氏名又は名称】杉村 興作
審査官 【審査官】樋口 宗彦
参考文献・文献 第17回化学反応討論会講演要旨集,化学反応討論会プログラム委員会,2001年 5月23日,p72-73
加藤肇 ほか3名,高性能レーザー・分光計測システムの開発と展開,2000年 7月11日,1-2,検索日:2004年10月18日,URL,http://kidorui.chem.eng.osaka-u.ac.jp/page3-1.htm
1999~2001年度 教育と研究に関する年次報告書 化学領域,神戸大学理学部化学科、大学院自然科学研究科・関連専,2004年10月18日,(公開日不明),URL,http://www.chem.sci.kobe-u.ac.jp/Chem2.pdf
日本化学会講演予稿集,2001年 3月15日,VOL.79th,No.1,p171
分光研究,1997年 4月,VOL.46,NO.2,p70-82
分子構造総合検討会講演要旨集,北海道大学,2001年 9月24日,p166、p167,p696
調査した分野 G01N21/00-21/61
G01J3/00-3/52,4/00-4/04,9/00-9/04
JOIS、WPI/L、EPAT、PATOLIS
特許請求の範囲 【請求項1】
以下の工程(1)~(5)からなる、ダイオキシン類の同族体・異性体のレーザー分光法による定量方法。
(1)波数可変単一モードレーザー光を3つの光に分割し、それぞれの光を用いて(i)ダイオキシン類試料のドップラーフリー2光子吸収スペクトル、(ii)ヨウ素分子のドップラーフリー吸収スペクトル、(iii)エタロンマークを同時に測定する。
(2)絶対波数が既知のヨウ素分子のドップラーフリー吸収スペクトル集(JSPS発行、ISBN 4-89114-000-3)を参照することにより、上記(ii)のスペクトル線の絶対波数を決定する。これを基準とし、上記(iii)を目盛とすることにより基準の吸収線との差波数から、上記(i)のスペクトル線の絶対波数を決定する。
(3)上記(1)~(2)の方法で、定量分析したいダイオキシン類の同族体・異性体の各々について、種々の濃度でドップラーフリー2光子吸収スペクトルを測定し、ダイオキシン類の同族体・異性体の各々について検量線としての濃度依存性データーを含むドップラーフリー2光子吸収スペクトルを予め決定する。
(4)定量分析したいダイオキシン類の同族体・異性体混合物試料について、上記(1)の方法でドップラーフリー2光子吸収スペクトルを測定する。
(5)該混合物試料についての測定ドップラーフリー2光子吸収スペクトルと該検量線としてのドップラーフリー2光子吸収スペクトルとをスペクトル線の位置・強度について比較して、該混合物中のダイオキシン類の同族体・異性体の種類と含量とを決定する。
【請求項2】
外部磁場及び/又は外部電場を付与しエネルギー分裂を行なうことによって分析精度を向上することを特徴とする、請求項1記載のダイオキシン類の同族体・異性体のレーザー分光法による定量方法。
【請求項3】
両端部に互いに平行とした反射板が向かい合った光共振器と、ビームスプリッターを介して光共振器の入射端部に連結され連続的に波数を変えた単一モードレーザー光が発光する波数可変単一モードレーザー装置と、該ビームスプリッターを介して該波数可変単一モードレーザー装置に連結されたヨウ素スペクトル測定装置とエタロンマーク測定装置と、光共振器の出射端部に連結されて波数掃引に応じて共鳴条件を満足するよう共振器長を自動制御する共振器制御装置と、光共振器の内部に設置される試料セル内で共振発光した光を検出する発光検出装置と、自動制御計測装置とからなり、自動検出装置の入力側にヨウ素スペクトル測定装置とエタロンマーク測定装置と光検出器とが連結され、自動制御計測装置の出力側には波数可変単一モードレーザー装置が連結され、自動制御計測装置によって、波数可変単一モードレーザーの制御・波数掃引をおこなうと共に、発光検知装置からの出力、エタロンマーク測定装置からの出力、ヨウ素スペクトル測定装置からの出力を取りこみ、(i)定量分析したいダイオキシン類の同族体・異性体の各々について、種々の濃度で測定して得た検量線としての濃度依存性データーを含むドップラーフリー2光子吸収スペクトル、絶対波数を決定するのに使用する(ii)ヨウ素分子のドップラーフリー吸収スペクトル、相対波数を測る目盛としての(iii)エタロンマークを計測・記録する。定量分析したいダイオキシン類の同族体・異性体混合物試料についての測定ドップラーフリー2光子吸収スペクトルと該検量線としてのドップラーフリー2光子吸収スペクトルとをスペクトル線の位置・強度について比較して、該混合物中のダイオキシン類の同族体・異性体の種類と含量とを決定することを特徴とする、ダイオキシン類の同族体・異性体のレーザー分光定量装置。
【請求項4】
さらに、外部磁場及び/又は外部電場を付与しエネルギー分裂を行なうことによって分析精度を向上する外部磁場及び/又は外部電場付与手段を有することを特徴とする、請求項3記載のダイオキシン類の同族体・異性体のレーザー分光定量装置。
発明の詳細な説明 【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダイオキシン類の同族体・異性体のレーザー分光法による定量方法及び装置に関する。より詳しく述べると、本発明は、ドップラーフリー2光子吸収分光法に基づくダイオキシン類の同族体・異性体の定量方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ダイオキシン類は、塩化ビニール等塩素系のゴミを焼却する場合に、不完全燃焼することによって発生し、従来焼却灰や飛灰等は素掘り処分場に埋め立て処理されていた。かかるダイオキシンは環境汚染を引き起こす。近年ダイオキシン類は発ガン性や催奇形性があることが判明し、大気汚染、廃棄物処理の観点からダイオキシン類の処理が注目を集めている。ここに、ダイオキシン類とは、ポリ塩化ビフェニル(PCB),ポリ塩化フェノール(PCP)、ポリ塩化-p-ジベンゾダイオキシン(PCDD)及びポリ塩化ジベンゾジオキシン等(PCDF)のハロゲン化芳香族化合物を含むものとする。
【0003】
ダイオキシン類の多くの同族体・異性体は、個々に毒性は大きく異なっているが、これらの定量分析は、従来、同族体・異性体の混合物をクロマトグラフ法等で分離した後に質量分析を用いて行なわれている。また、可視・紫外光吸収および発光スペクトル、赤外線吸収・ラマン散乱スペクトルによるダイオキシン類の同族体・異性体の定量分析も提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、クロマトグラフ法を用いてダイオキシン類の同族体・異性体を分離した後、質量分析で定量分析する方法は、クロマトグラフ分析精度も低く、また分離に要する時間も長いという欠点がある。また、可視・紫外光吸収および発光スペクトル、赤外線吸収・ラマン散乱スペクトルによるダイオキシン類の同族体・異性体の定量分析は、スペクトルの分解能が低く、上記同位体・異性体のそれぞれを正確に区別できない。
【0005】
本発明は、ダイオキシン類の同族体・異性体の混合物を分離することなくそのままの状態で、レーザー分光法により高い分解能で定量する方法及び装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るダイオキシン類の同族体・異性体のレーザー分光法による定量方法は、以下の工程(1)~(5)からなることを特徴とする。
(1)波数可変単一モードレーザー光を3つの光に分割し、それぞれの光を用いて(i)ダイオキシン類試料のドップラーフリー2光子吸収スペクトル、(ii)ヨウ素分子のドップラーフリー吸収スペクトル、(iii)エタロンマークを同時に測定する。
(2)絶対波数が既知のヨウ素分子のドップラーフリー吸収スペクトル集(JSPS発行、ISBN 4-89114-000-3)を参照することにより、上記(ii)のスペクトル線の絶対波数を決定する。これを基準とし、上記(iii)を目盛とすることにより基準の吸収線との差波数から、上記(i)のスペクトル線の絶対波数を決定する。
(3)上記(1)~(2)の方法で、定量分析したいダイオキシン類の同族体・異性体の各々について、種々の濃度でドップラーフリー2光子吸収スペクトルを測定し、ダイオキシン類の同族体・異性体の各々について検量線としての濃度依存性データーを含むドップラーフリー2光子吸収スペクトルを予め決定する。
(4)定量分析したいダイオキシン類の同族体・異性体混合物試料について、上記(1)~(2)の方法でドップラーフリー2光子吸収スペクトルを測定する。
(5)該混合物試料についての測定ドップラーフリー2光子吸収スペクトルと該検量線としてのドップラーフリー2光子吸収スペクトルとをスペクトル線の位置・強度について比較して、該混合物中のダイオキシン類の同族体・異性体の種類と含量とを決定する。
【0007】
本発明に係るダイオキシン類の同族体・異性体のレーザー分光法による定量方法の好ましい実施態様としては、外部磁場及び/又は外部電場を付与しエネルギー分裂を行なうことによって分析精度を向上するが挙げられる。
【0008】
本発明のダイオキシン類の同族体・異性体のレーザー分光法による定量装置は、両端部に互いに平行とした反射板が向かい合った光共振器と、ビームスプリッターを介して光共振器の入射端部に連結され連続的に波数を変えた単一モードレーザー光が発光する波数可変単一モードレーザー装置と、該ビームスプリッターを介して該波数可変単一モードレーザー装置に連結されたヨウ素スペクトル測定装置とエタロンマーク測定装置と、光共振器の出射端部に連結されて波数掃引に応じて共鳴条件を満足するよう共振器長を自動制御する共振器制御装置と、光共振器の内部に設置される試料セル内で共振発光した光を検出する発光検出装置と、自動制御計測装置とからなり、自動検出装置の入力側にヨウ素スペクトル測定装置とエタロンマーク測定装置と光検出器とが連結され、自動制御計測装置の出力側には波数可変単一モードレーザー装置が連結され、自動制御計測装置によって、波数可変単一モードレーザーの制御・波数掃引をおこなうと共に、発光検知装置からの出力、エタロンマーク測定装置からの出力、ヨウ素スペクトル測定装置からの出力を取りこみ、(i)定量分析したいダイオキシン類の同族体・異性体の各々について、種々の濃度で測定して得た検量線としての濃度依存性データーを含むドップラーフリー2光子吸収スペクトル、絶対波数を決定するのに使用する(ii)ヨウ素分子のドップラーフリー吸収スペクトル、相対波数を測る目盛としての(iii)エタロンマークを計測・記録し、自動制御装置において、定量分析したいダイオキシン類の同族体・異性体混合物試料についての測定ドップラーフリー2光子吸収スペクトルと該検量線としてのドップラーフリー2光子吸収スペクトルとをスペクトル線の位置(絶対波数)・強度について比較して、該混合物中のダイオキシン類の同族体・異性体の種類と含量とを決定することを特徴とする。
【0009】
本発明のダイオキシン類の同族体・異性体のレーザー分光法による定量装置の好ましい実施態様として、さらに、外部磁場及び/又は外部電場を付与しエネルギー分裂を行なうことによって分析精度を向上する外部磁場及び/又は外部電場付与手段を有する。
【0010】
光共振器を用いたドップラーフリー2光子吸収分光法は、極めて高い分解能を達成でき、かつ高感度であるので、ダイオキシン類の同族体・異性体の混合物を特に分離することなくそのままの状態で、ドップラーフリー2光子吸収スペクトルを測定することによって同族体・異性体の定量分析が可能となる。
【0011】
【発明の実施の態様】
以下に、本発明を詳細に説明する。
(1)光共振器を用いたドップラーフリー2光子吸収分光法によるダイオキシン類の同族体・異性体の定量分析法
(1-1)ドップラーフリー2光子吸収分光に用いる光共振器
本発明では、光共振器として、2枚の反射板を向かい合わせたファブリー・ペロ共振器を用いてドップラーフリー2光子吸収分光法を実施する。該光共振器内には、光路に対しブルースター角で設置された光透過窓と、光透過窓に対して直角方向に位置する発光計測窓とを有する試料セルが設置可能となっている。光共振器を用いると共振器内で光強度が増大するため感度が増大する。気体は通常色々な方向に並進運動をしている分子の集まりであり、吸収スペクトルは線幅を持ち、この現象はドップラー効果による線幅の広がりとして知られている。この吸収スペクトルの線幅の広がりが生じないような分光法をドップラーフリー分光法と呼ぶ。
【0012】
(1-2)ドップラーフリー2光子吸収分光に用いる光共振器の調整法
ブルースター角の光透過窓からの反射光を利用してエラーシグナルをとり、波数掃引に応じて共鳴条件を満足するよう共振器長を自動制御する。
【0013】
(1-3)ドップラーフリー2光子吸収スペクトル(i)の測定法
波数可変単一モードレーザーの波数の関数として、それに対応する発光強度を求める。
【0014】
(1-4) 超高精度波数較正法
波数可変単一モードレーザー光の一部を用いて、(ii)ヨウ素分子のドップラーフリー吸収スペクトル、(iii)エタロンマークを同時に測定し、(i)ダイオキシン類試料のドップラーフリー2光子吸収スペクトルの絶対波数を超高精度で波数較正測する。
【0015】
即ち、波数可変単一モードレーザー光を3つの光に分割し(例えば1Wの光を0.8W、0.1W、0.1Wに分割)、それぞれの光を用いて(i)ダイオキシン類試料のドップラーフリー2光子吸収スペクトル、(ii)ヨウ素分子のドップラーフリー吸収スペクトル、(iii)エタロンマークを同時に測定する。エタロンマークは相対的な波数の正確な目盛りを与えるものであり、ヨウ素スペクトル絶対波数(どのような波数領域を測定しているか)を決定するのに役立つ。(iii)は相対的な波数の正確な目盛を与えるものであり、(ii)のスペクトル線の絶対波数(どのような波数領域を測定しているか)は、ヨウ素分子のドプラフリースペクトル集(JSPS発行、ISBN 4-89114-000-3)を参照することにより決定する。(ii)のスペクトル線の絶対波数が決定できると(iii)を物差しとして、(i)のスペクトル線の絶対波数が決定できる。
【0016】
また、上記(1-3)~(1-4)において定量分析したいダイオキシン類の同族体・異性体の各々について、種々の濃度でドップラーフリー2光子吸収スペクトルを測定し、ダイオキシン類の同族体・異性体の各々について検量線としての濃度依存性データーを含むドップラーフリー2光子吸収スペクトルを予め決定する。
【0017】
(1-5)定量分析したいダイオキシン類の同族体・異性体混合物試料について、上記(1-3)~(1-4)の方法でドップラーフリー2光子吸収スペクトルを測定し、該混合物試料についての測定ドップラーフリー2光子吸収スペクトルと該検量線としてのドップラーフリー2光子吸収スペクトルとをスペクトル線の位置・強度について比較して、該混合物中のダイオキシン類の同族体・異性体の種類と含量とを決定する。
【0018】
なお、同族体試料、異性体試料および定量分析したい同族体・異性体混合物試料は、気化させて所定の濃度、希釈度で試料セル中に導入する。
【0019】
(1-6)外部磁場や外部電界
本発明によれば、超狭線幅分光用波数可変レーザーの性能を充分活用でき究極の高分解能スペクトルの測定をドップラーフリー2光子吸収法によって可能となるが、本発明の高分解能分光法を用いれば、従来の方法では測定が不可能であった、外部磁場や外部電場によるエネルギー分裂も明確に測定可能となり、分析精度を向上することが可能である。
【0020】
【実施の態様】
(2)光共振器を用いたドップラーフリー2光子吸収分光法によるダイオキシン類の同族体・異性体の定量分析法するための装置
本発明のダイオキシン類混合物のドップラーフリー2光子吸収スペクトル分析装置を図1に示す。該分析装置は、両端部に互いに平行とした反射板1が向かい合った光共振器2とその入射端部に波数可変単一モードレーザー装置4が連結され、ビームスプリッター3を介して該波数可変単一モードレーザー装置4にヨウ素スペクトル測定装置5とエタロンマーク測定装置6とが連結されている。波数可変単一モードレーザー装置4によって、連続的に波数を変えた単一モードレーザー光が発振され、共振器制御装置7は、ブルースター角の光透過窓からの反射光を利用してエラーシグナルをとり、波数掃引に応じて共鳴条件を満足するよう共振器長を自動制御を行う。
【0021】
光共振器2の出射端部には光共振器制御装置7が連結されている。光共振器2の内部には、光路に対しブルースター角αで配置される2つの光透過窓と、光透過窓に対して直角方向に位置する発光計測窓とを有する試料セル8が設置可能となっている。試料セル内で共振発光した光は、発光計測窓を出て,発光検出装置9によって検知されるようになっている。発光検出装置9には、自動制御計測装置10の入力側が連結され、自動制御計測装置10の出力側は波数可変単一モードレーザー装置4に連結されている。また、ヨウ素スペクトル測定装置5とエタロンマーク測定装置6は自動制御計測装置10の入力側が連結されている。
【0022】
自動制御計測装置10では、波数可変単一モードレーザーの制御・波数掃引をおこなうと共に、エタロンマーク測定装置6からの出力、ヨウ素スペクトル測定装置5からの出力、発光検知装置9からの出力を取りこみ、相対波数を測る目盛としての(iii)エタロンマーク、絶対波数を決定するのに使用する(ii)ヨウ素分子のドップラーフリー吸収スペクトル、(i)定量分析したいダイオキシン類の同族体・異性体の各々について、種々の濃度で測定して得た検量線としての濃度依存性データーを含むドップラーフリー2光子吸収スペクトルを計測・記録する。
【0023】
自動制御装置10においては、定量分析したいダイオキシン類の同族体・異性体混合物試料についての測定ドップラーフリー2光子吸収スペクトルと該検量線としてのドップラーフリー2光子吸収スペクトルとをスペクトル線の位置(絶対波数)・強度について比較して、該混合物中のダイオキシン類の同族体・異性体の種類と含量とを決定する。
【0024】
ダイオキシン類の同位体・異性体の検量線としてのドプラーフリー2光子吸収スペクトルの測定、所与の混合物中のダイオキシン類のドプラーフリー2光子吸収スペクトルの測定は、波数可変単一モードレーザー光を光共振器に入射し、試料セルにレーザー光を当て、共振発光した光を発光検出装置9で検出することを通して行なう。
【0025】
図2(a),(b),(c)は本発明のダイオキシン類の同族体・異性体のレーザー分光法による定量方法を説明するもので、ダイオキシン異性体との既知濃度(1pg/m)とダイオキシン異性体AとBとの未知濃度の混合物のそれぞれのドップラーフリー2光子吸収スペクトルを示す。図2(a)と(b)のドップラーフリー2光子吸収スペクトルを参照して、図2(c)のドップラーフリー2光子吸収スペクトルのスペクトル強度から異性体Aと混合物中の異性体Aと異性体との濃度が0.5pg/mと2.0pg/mであると決定できる。
【0026】
図3は、未知のダイオキシン類混合物のドップラーフリー2光子吸収スペクトルを示す。図2に示す測定原理に基づいて、ダイオキシン異性体A,B,C,D,E,F,G、H、・・・・の既知濃度のそれぞれのドップラーフリー2光子吸収スペクトル(図示せず)を参照して、図3のドップラーフリー2光子吸収スペクトルから混合物中に異性体A,B,C,D,E,F,G及びHが存在すること及びそれらののスペクトル強度から濃度を決定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のダイオキシン類混合物のドップラーフリー2光子吸収スペクロル分析装置を示す。
【図2】 (a),(b),(c)は本発明のダイオキシン類の同族体・異性体のレーザー分光法による定量方法を説明する。
【図3】 未知のダイオキシン類混合物のドップラーフリー2光子吸収スペクトルを示す。
【符号の説明】
1 反射板、2 光共振器、3 ビームスプリッター、4 波数可変単一モードレーザー装置、5 ヨウ素スペクトル測定装置、6 エタロンマーク測定装置、7 光共振器制御装置、8 試料セル、9 発光検出装置、10 自動制御計測装置
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2