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明細書 :電子鏡

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4269057号 (P4269057)
公開番号 特開2006-195198 (P2006-195198A)
登録日 平成21年3月6日(2009.3.6)
発行日 平成21年5月27日(2009.5.27)
公開日 平成18年7月27日(2006.7.27)
発明の名称または考案の名称 電子鏡
国際特許分類 G09F   9/00        (2006.01)
A47G   1/00        (2006.01)
FI G09F 9/00 359Z
A47G 1/00 Z
請求項の数または発明の数 2
全頁数 7
出願番号 特願2005-006985 (P2005-006985)
出願日 平成17年1月14日(2005.1.14)
審査請求日 平成17年8月1日(2005.8.1)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504145320
【氏名又は名称】国立大学法人福井大学
発明者または考案者 【氏名】川井 昌之
【氏名】野田 英希
個別代理人の代理人 【識別番号】100087169、【弁理士】、【氏名又は名称】平崎 彦治
審査官 【審査官】佐竹 政彦
参考文献・文献 特開平06-038202(JP,A)
特開昭63-240283(JP,A)
特開2004-120377(JP,A)
特開2004-032507(JP,A)
特開2003-143628(JP,A)
調査した分野 G09F 9/00
H04N 5/222-5/257
特許請求の範囲 【請求項1】
近視の人が鏡に近づいた状態で顔全体をハッキリ見ることが出来る電子鏡であって、正面にはハーフミラーを設け、該ハーフミラーの後方には該ハーフミラーを透過する顔画像を写す鏡を取付け、該鏡に写った顔画像を反射する別の鏡を適当な位置に配置すると共に、該顔画像を入力するカメラを備えた携帯電話機を位置決め載置する場所を設け、該携帯電話機の表示パネルに映し出された顔画像をハーフミラーを介して反射させて見ることが出来るように構成したことを特徴とする電子鏡。
【請求項2】
近視の人が鏡に近づいた状態で顔全体をハッキリ見ることが出来る電子鏡であって、正面にはハーフミラーを設け、該ハーフミラーの後方には該ハーフミラーを透過する顔画像を写す鏡を取付け、該鏡に写った顔画像を反射する別の鏡を適当な位置に配置すると共に、該顔画像を入力するデジタルカメラを位置決め載置する場所を設け、該デジタルカメラの表示パネルに映し出された顔画像をハーフミラーを介して反射させて見ることが出来るように構成したことを特徴とする電子鏡。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は近眼の人がメガネを購入するに際して、メガネフレームのデザインが顔にフイットするか否かを確かめることが出来るように、ある距離を離れた状態でしかも鮮明に顔全体を見ることが出来る電子鏡に関するものである。
【背景技術】
【0002】
メガネフレームはレンズを保持して顔に掛ける為の一種の道具であって、長時間にわたって着用しても疲れることがないように色々工夫にされている。その為に、近年のメガネフレーム、特に金属製メガネフレームではチタン等の軽くてバネ性の高い材質が好まれている。また、樹脂製メガネフレームにあっては、超弾性を発揮する材質を使用することで疲れ難くて掛け心地の良好なものと成っている。
【0003】
しかし、メガネは軽くて疲れ難いといった機能性のみならず、顔に掛けることでファッション性が要求されている為に、色々な装飾・デザインが施されていることも事実である。バネ性に優れたチタン材を用いてスリムなメガネフレームが構成されているが、これもメガネフレームのデザインを考慮した1つである。その他に、メガネフレームの2次加工として、塗装したり、カラーメッキしたり、時には宝石等の貴金属部品を取り付けることで、メガネフレームに高級感を与えるといった工夫も従来から行われて来ている。
【0004】
特開平10-177153号に係る「メガネフレーム用装飾体」は、メガネフレームのテンプルの一部に孔を設ける一方、孔を介してテンプルに固定手段を取付ける。固定手段は、嵌合部を有する嵌合体と被嵌合部を有す被嵌合体とからなり、被嵌合体には吊下げ部材の一端が連結され、一方のテンプルの孔に固定手段を介して吊下げ部材の一端を取付け、他方のテンプルの孔に固定手段を介して吊下げ部材の他端を取付ける。両テンプル間に吊下げ部材が掛架され、吊下げ部材を介してメガネを首などに吊下げることが出来る。
【0005】
特開平9-90294号に係る「メガネフレームのステンド風装飾体」は、メガネフレームの部品に開口穴を貫通し、この開口穴に樹脂を充填し、樹脂層内には模様や文字などを形成したシートを埋着したものであり、このシートには金属酸化物を真空蒸着して金属酸化物被膜を形成している。
【0006】
このように、メガネフレームには多種多様な装飾・デザインが施されるが、自分の顔にフイットして似合うか否かは該メガネフレームを実際に掛けてみなくてはならない。しかし、この場合、近視の人であれば、該メガネフレームにはレンズが嵌っていない為にその様子を鏡に映してみてもはっきり分からない場合が多い。
【0007】
視力は検眼鏡にて調べてレンズの度数を決めることが出来るが、数ある中からメガネフレームを選定する際には、該メガネフレームにレンズが嵌っていない為に、顔に掛けて鏡で見ても焦点が合わなくてボヤケテ見える。勿論、鏡に顔を近づけることではっきり見えるが、メガネフレームを掛けた状態が顔に似合うか否かを見るには、該鏡との距離をある程度隔てて顔全体を見ることが必要である。従って、従来ではレンズを嵌めて出来上がったメガネを掛けた場合、メガネフレームを選んだ時との感じが異なるケースも多い。
【0008】
従来からパスポートなどの証明写真を撮る為のカメラ装置が所々に配置され、所定の金額を投入することで写真を自由に取ることが出来る。例えば、特開昭63-212924号に係る「ハーフミラー付きカメラ装置」はその1つである。前方にハーフミラーを備え、後部に暗室が形成された暗箱にカメラを設け、このハーフミラーを透過した像を撮影することにより、被写人物自身が撮影フレームワークを確認しながら撮影可能にしている。
【0009】
このようなカメラ装置を使用しても近眼の人がレンズの嵌っていないメガネフレームを的確に選択することは出来ない。勿論、本発明は写真を撮ることが目的ではなく、該装置は構造が複雑化してメガネの各小売店に設置するにはコスト的にも高く、経済的な負担が大きく成る。

【特許文献1】特開平10-177153号に係る「メガネフレーム用装飾体」
【特許文献2】特開平9-90294号に係る「メガネフレームのステンド風装飾体」
【特許文献3】特開昭63-212924号に係る「ハーフミラー付きカメラ装置」
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
このように、色々なデザイン・装飾を施したメガネフレームを顔に掛けて自分に似合うか否かを決める場合に上記のごとき問題がある。本発明が解決しようとする課題はこれら問題点であって、近視の人であってもレンズのないメガネフレームを掛けて、裸眼にて鏡に映る自分の顔を見てフイットするメガネフレームを的確に選定することが出来る電子鏡を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る電子鏡は、デジタルカメラにてメガネフレームを掛けた状態での顔全体を撮り、これを液晶パネルなどのディスプレイに映し出し、さらにディスプレイの画像をハーフミラーを反射して見ることが出来るように構成している。デジタルカメラはある程度の距離を隔てた位置に設置し、このデジタルカメラの正面にはハーフミラーを傾斜して配置している。
【0012】
そこで、メガネフレームを掛けた顔画像は該ハーフミラーを通してデジタルカメラにて撮影され、該デジタルカメラの電子画像は上記ディスプレイに映し出される。そして、ディスプレイは傾斜したハーフミラーの上方又は下方、時には側方に位置している為に、ディスプレイに映し出される顔画像はハーフミラーを介してみることが出来る。
【0013】
一方、本発明は上記デジタルカメラの代わりに携帯電話機に備えているカメラを利用することも出来る。この場合には、傾斜して配置したハーフミラーの後方に鏡を傾斜して設け、さらに別の位置にも鏡を傾斜して設けている。そして、この鏡に映る顔画像を携帯電話機のカメラで撮り、該カメラに入力した顔画像を携帯電話機の表示パネルに映し出し、この映し出された顔画像を上記ハーフミラーを介して見ることが出来るように構成している。
【0014】
さらに、上記携帯電話機の代わりに個人が所持しているデジタルカメラを用いることも出来る。すなわち、該デジタルカメラを所定の位置に配置することで、鏡から反射する顔画像をデジタルカメラの正面レンズへ入射し、背面側の表示パネルに映し出す。この映し出された顔画像を同じく上記ハーフミラーを介して見ることが出来るように構成する。
【発明の効果】
【0015】
ハーフミラーは顔の近くに配置される為に、近視の人であっても裸眼にて正確に見ることが出来る。従って、レンズの嵌っていないメガネフレームを顔に掛けて所定の距離を隔てた状態の顔画像を近くのハーフミラーに反射して見ることが出来、選定したメガネフレームが自分の顔にフイットして似合うか否かを決めることが出来る。従来のように、ハッキリ見えない状態でメガネフレームを選ぶことはなくなり、レンズを嵌めて完成したメガネを掛けて見たときとで違った感じを抱くことない。
【0016】
従って、この電子鏡を小売店に設置することで、近視の人にとっては便利であり、迷うことなくメガネフレームの選定が可能と成る。又、該電子鏡の構造は簡単であり、制作費も安く成り、各小売店に設置するに際して経済的な負担は大きくならない。一方、この電子鏡を近眼の人がメガネを掛けないで化粧することが出来、化粧用の鏡として利用することも可能である。
【実施例】
【0017】
図1は本発明の電子鏡の概要を表している実施例であり、同図の1はハーフミラー、2はデジタルカメラ、3は液晶パネルをそれぞれ示している。デジタルカメラ2は該カメラレンズから入力した画像を電気信号に変換し、これを上記液晶パネル3に鮮明に表示することが出来るもので、これらの技術の詳細についての説明は省略する。
【0018】
上記デジタルカメラ2はある程度の距離をおいた位置に設置し、このデジタルカメラ2の前にはハーフミラー1が配置されている。ここで、上記デジタルカメラ2までの距離は限定しないが、一般的には1m~1.5mとし、顔全体を撮ることが出来る間隔と成っている。そしてハーフミラー1は45°に傾斜し、顔からの距離は20cm~30cmとし、裸眼にて正確に見える位置に配置されている。
【0019】
そして、ハーフミラー1の上方には液晶パネル3が水平に配置され、液晶パネル3とデジタルカメラ2とは接続されている。従って、デジタルカメラ2で撮った顔画像は電気信号に変換されて液晶パネル3へ送られ、該液晶パネル3のパネル面には顔画像を映し出すことが出来る。液晶パネル3に映し出された顔画像は上記ハーフミラー1を反射して見ることが出来る。
【0020】
ここで、該ハーフミラー1とはデジタルカメラ2にて顔画像が撮られるように光が通過し、しかし液晶パネル3に映し出された画像は通過することなく反射して見ることが出来る。従って、1m~1.5m離れたとことにあるデジタルカメラに取り込まれる顔画像を20cm~30cmのところにあるハーフミラー1に映し出して見ることが可能と成り、近視の人であってもボヤケルことなく鮮明に見ることが出来る。
【0021】
該ハーフミラー1に映し出される顔画像は1m~1.5m離れた位置のハーフミラー1に映る顔画像と同じであり、接近した距離にありながら正面から側部にかけての顔全体を見ることが可能と成る。従って、色々なデザインのメガネフレームを掛けてみて該電子鏡を通して見ることで、自分に似合ったものを間違うことなく選択することが出来る。
【0022】
図2は本発明に係る電子鏡を示す他の実施例である。該実施例に示す電子鏡の場合、正面にはハーフミラー1を45°に傾斜して設け、該ハーフミラー1の奥には第1鏡4が45°に傾斜して配置されている。そして、該第1鏡4の上方には別の第2鏡5が45°に傾斜して配置され、さらに該第2鏡5の手前側には第3鏡6が45°に傾斜して配置されている。
【0023】
一方、45°に傾斜したハーフミラー1の上方にはカメラ付き携帯電話機7が水平に配置されている。そこで、メガネフレーム8を顔に掛けた状態の様子がハーフミラー1を通過して第1鏡4に映され、該第1鏡4の画像は反射して第2鏡5に映り、さらに第2鏡5の画像は再び反射して第3鏡6に映る。そして、第3鏡6に映った画像は反射して携帯電話機7のカメラ9に入り、下側の表示パネルに顔画像が映し出される。
【0024】
携帯電話機7の表示パネルに映し出された顔画像は、上記ハーフミラー1を反射して見ることが出来る。しかも、ハーフミラー1は前記実施例と同じように、目先20cm~30cmの距離にあるために、近視の人であってもボヤケルことなく、鮮明に見ることが可能である。そして、携帯電話機7とハーフミラー1の間には凸レンズを介在するならば、ハーフミラー1からは拡大した大きな顔画像を反射して見ることが出来る。又、ハーフミラーを凸面鏡とすることも可能である。
【0025】
ところで、前記図1に示した実施例の電子鏡は、所定の大きさのボックス11として構成され、該ボックス内にハーフミラー1、デジタルカメラ2、及び液晶パネル3が各々所定の位置に取付けることが出来る。ここで、上記デジタルカメラ2の位置を変えるように取付け、顔との距離を調整可能としている。そして、ハーフミラー1の傾斜角度は液晶パネル3との関係で定まり、該液晶パネル3は水平に配置される場合には上記ハーフミラー1は45°となる。しかし、該液晶パネル3が水平ではなく傾斜している場合には、該ハーフミラー1にて反射する顔画像が目に入るように適度な角度に傾斜すればよい。
【0026】
同じように、前記図2に示している実施例の場合にも、所定の大きさのボックス11にハーフミラー1、第1鏡4、第2鏡5、第3鏡6を取付け、そして自分のカメラ付き携帯電話機7を配置することが出来るスペースが設けられている。そして、上記各鏡4,5,6の位置は調整可能な取付け構造と成っている。そして、ハーフミラー1の傾斜角度はあくまでもカメラ付き携帯電話機7の傾きとの関係で定まる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明に係る電子鏡の概要を表している実施例。
【図2】本発明に係る電子鏡の概要を表している実施例。
【符号の説明】
【0028】
1 ハーフミラー
2 デジタルカメラ
3 液晶パネル
4 第1鏡
5 第2鏡
6 第3鏡
7 カメラ付き携帯電話機
8 メガネフレーム
9 カメラ
11 ボックス
図面
【図1】
0
【図2】
1