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明細書 :PET薬剤送出装置およびその作動方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5360466号 (P5360466)
公開番号 特開2010-017417 (P2010-017417A)
登録日 平成25年9月13日(2013.9.13)
発行日 平成25年12月4日(2013.12.4)
公開日 平成22年1月28日(2010.1.28)
発明の名称または考案の名称 PET薬剤送出装置およびその作動方法
国際特許分類 A61M   5/145       (2006.01)
A61M   5/00        (2006.01)
G01T   1/161       (2006.01)
FI A61M 5/14 485D
A61M 5/00 320
G01T 1/161 D
請求項の数または発明の数 4
全頁数 15
出願番号 特願2008-181973 (P2008-181973)
出願日 平成20年7月11日(2008.7.11)
審査請求日 平成23年3月29日(2011.3.29)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504145320
【氏名又は名称】国立大学法人福井大学
発明者または考案者 【氏名】小林 正和
【氏名】岡沢 秀彦
個別代理人の代理人 【識別番号】100080791、【弁理士】、【氏名又は名称】高島 一
審査官 【審査官】安田 昌司
参考文献・文献 特表2007-536005(JP,A)
国際公開第2007/031910(WO,A2)
特開2007-271494(JP,A)
特開2007-181729(JP,A)
特開2006-284346(JP,A)
特表2008-520287(JP,A)
国際公開第2008/053268(WO,A1)
特表2002-540888(JP,A)
調査した分野 A61M 5/145
A61M 5/00
G01T 1/161
A61B 6/00
特許請求の範囲 【請求項1】
シリンジと連続的流量調節型シリンジポンプ及び制御部を少なくとも備えるPET薬剤送出装置であって、
送出すべきPET薬剤は、所定の初期放射能濃度を有しかつ時間の経過と共に放射能減衰が生じるものであり、
予め前記制御部にインプットされた動作条件に基づき、前記制御部に制御された前記シリンジポンプが、
(i)前記シリンジから前記PET薬剤を投与すべき生体までの送出管路内のデッドボリュームが該PET薬剤で充填されるように、該PET薬剤が所定量充填された前記シリンジから、該PET薬剤の内の一部を第1送出速度(V)で送出し、
(ii)続いて、投与される前記PET薬剤による前記生体内の放射能レベルが目標放射能レベルに到達するように、前記シリンジ内のPET薬剤の内の他の一部を、前記第1送出速度より遅い第2送出速度(V)で投与のために送出し、
(iii)前記(ii)で投与されたPET薬剤の放射能減衰を補完し、前記目標放射能レ
ベルを維持すべく、前記シリンジ内の放射能減衰が生じているPET薬剤の残りを、前記第2送出速度より遅い当初速度で始まりかつ該PET薬剤の送出開始からの経過時間の指数に比例して増加する第3送出速度(V)で送出するように、
構成されており、
前記第3送出速度(V)が下式(1)で表されることを特徴とする
PET薬剤送出装置。
=A3×exp(b3×t) (1)
(ここで、A3およびb3はそれぞれ正の数であって、tはPET薬剤の送出開始からの経過時間である。)
【請求項2】
前記制御部の指令により、前記シリンジポンプは、
前記第1送出速度で、生体の静脈血管と前記シリンジとを連結する前記送出管路としてのカテーテル内のデッドボリュームに前記PET薬剤を充填するよう作動し、
PET検査に必要な生体内の目標放射能レベルを達成するために、前記カテーテルを介して、前記第2送出速度で所定量のPET薬剤を前記静脈血管に送出するよう作動し、
前記生体内放射能レベルからの放射能の減衰を補完するため、前記第3送出速度で、前記PET薬剤を送出するよう作動することを特徴とする請求項1に記載のPET薬剤送出装置。
【請求項3】
請求項1または2記載のPET薬剤送出装置の作動方法であって、
送出すべきPET薬剤は、所定の初期放射能濃度を有しかつ時間の経過と共に放射能減衰が生じるものであり、
(i)前記PET薬剤送出装置のシリンジから前記PET薬剤を投与すべき生体までの送出管路内のデッドボリューム該PET薬剤で充填すべく、該PET薬剤が所定量充填された前記シリンジから、該PET薬剤の内の一部が、第1送出速度(V)で送出されるように、該PET薬剤送出装置の制御部によって該PET薬剤送出装置の連続的流量調節型シリンジポンプを作動させる第1送出ステージと、
(ii)続いて、投与される前記PET薬剤による前記生体内の放射能レベル目標放射能レベルに到達させるべく、前記シリンジ内のPET薬剤の内の他の一部、前記第1送出速度より遅い第2送出速度(V)で投与のために送出されるように、前記制御部によって前記連続的流量調節型シリンジポンプを作動させる第2送出ステージと、
(iii)前記(ii)で送出されたPET薬剤の放射能減衰を補完し、前記目標放射能レベルを維持すべく、前記シリンジ内の放射能減衰が生じているPET薬剤の残り、前記第2送出速度より遅い当初速度で始まりかつ該PET薬剤の送出開始からの経過時間の指数に比例して増加する第3送出速度(V)で送出されるように、前記制御部によって前記連続的流量調節型シリンジポンプを作動させる第3送出ステージとを、
し、
前記第3送出速度(V)が下式(1)で表されることを特徴とする
PET薬剤送出装置の作動方法。
=A3×exp(b3×t) (1)
(ここで、A3およびb3はそれぞれ正の数であって、tはPET薬剤の送出開始からの経過時間である。)
【請求項4】
前記第1送出ステージは、前記制御部によって前記連続的流量調節型シリンジポンプを作動させることによる、生体の静脈血管と前記シリンジとを連結する上記送出管路としてのカテーテル内のデッドボリュームへの薬剤充填ステージであり、
前記第2送出ステージは、PET検査に必要な生体内の目標放射能レベルを達成するために、前記制御部によって前記連続的流量調節型シリンジポンプを作動させることによる、所定量のPET薬剤を前記シリンジから送出させるステージであり、
前記第3送出ステージは、前記制御部によって前記連続的流量調節型シリンジポンプを作動させることによる、前記目標放射能レベルを維持するステージであることを特徴とする請求項に記載のPET薬剤送出装置の作動方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、放射性薬剤の送出方法に関し、特に、ポジトロン断層撮影検査に用いる静脈注射用薬剤投与のための、連続的に流量調節が可能なシリンジポンプを有する放射性薬剤送出装置の作動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ポジトロン断層撮像法(以下、PETという)は、放射性核種(ポジトロン核種)が導入された標識化合物(以下、PET薬剤という)から放出されるポジトロンが消滅するときに生成されるγ線を電子に変換し、この電子を検出器で計数するものである。このようにして、ポジトロン放出源であるPET薬剤の分布や集積濃度を測定した結果が疾病の診断に利用される。放射性のPET薬剤は、陽電子反β崩壊する核種で標識された化合物に、サイクロトロンで陽子や重陽子を照射して作製される。一般的にPETは感度が高く、定量性にも優れているが、長半減期のPET薬剤が少ないなどの問題がありその改良への要請は強い。
PET薬剤は、一般に静脈から被験者に投与されるが、このようなPET薬剤の投与に際してシリンジポンプが用いられる。医薬品用のシリンジポンプとしては、例えば、放射性医薬品用シリンジポンプ(特許文献1)、および、シミュレートされた血中薬剤濃度が所定値に達したものと判断された時に、その血中薬剤濃度を維持できるシリンジポンプ(特許文献2)やダイナミックレンジを改良した供給装置(特許文献3)等がある。

【特許文献1】特開2002-210007号公報
【特許文献2】特開2002-248167号公報
【特許文献3】特表2000-516526号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
PETによる定量測定を行うための薬剤投与方法として、1回投与と定常投与が使用されている。1回投与法は多くの動脈採血データと複雑な計算を必要とするが、1回投与後の経時的な多数回の動脈採血とPET画像を用いて定量性の高い測定値を得ることができる。一方、定常投与法では数回の採血で十分であり測定が簡便に行われ、動物やヒトの負担が軽減されるという利点を有するにもかかわらず通常のPET測定では、超短半減期である静脈注射用PET薬剤(半減期11C:20分、13N:10分、15O:2分、18F:120分)の定常投与法は、現実にはあまり実践されていない。したがって、例えば、上記従来技術においても、PET薬剤の有効な定常投与法については記載されていない。
【0004】
本発明は、かかる事情に鑑みなされたものであり、その解決しようとする課題は、静脈注射用PET薬剤を用いた定常投与法を可能にする放射性薬剤の送出装置とその作動方法の提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者等は、連続的に薬剤流量を調節可能なシリンジポンプを利用して薬剤流量を徐々に増加することで、PET薬剤の指数関数的放射能減衰を補完できることを見出したことにより、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、本発明は以下の通りである。
(1)シリンジと連続的流量調節型シリンジポンプ及び制御部を少なくとも備えるPET薬剤送出装置であって、予め制御部にインプットされた動作条件に基づき、制御部に制御されたシリンジポンプが、所定の初期放射能濃度を有するPET薬剤が所定量充填されたシリンジから、PET薬剤の内の一部を第1送出速度(V)で送出し、続いて、所定量のPET薬剤の内の他の一部を第1送出速度より遅い第2送出速度(V)で送出し、引き続き、PET薬剤の放射能減衰を補完するため、PET薬剤の残りを、第2送出速度より遅い当初速度で始まる第3送出速度(V)で送出し、第3送出速度がPET薬剤の送出開始からの経過時間の指数に比例して増加することを特徴とするPET薬剤送出装置である。
(2)上記(1)に示すPET薬剤送出装置であって、制御部の指令により、シリンジポンプは、第1送出速度で、生体の静脈血管とシリンジとを連結するカテーテル内にPET薬剤を充填し、PET検査に必要な生体内放射能レベルを達成するために、カテーテルを介して、第2送出速度で所定量のPET薬剤を静脈血管に送出し、生体内放射能レベルからの放射能の減衰を補完するため、第3送出速度で、PET薬剤を送出することを特徴とする。
(3)上記(2)に示すPET薬剤送出装置であって、第3送出速度(V)が式(1)で表されることを特徴とする。
=A×exp(b×t) (1)
(ここで、Aおよびbはそれぞれ正の数であって、tはPET薬剤の送出開始からの経過時間である。)
(4)少なくともシリンジと連続的流量調節型シリンジポンプとを備えるPET薬剤送出装置の作動方法であって、所定の初期放射能濃度を有するPET薬剤が所定量充填されたシリンジから、PET薬剤の内の一部を第1送出速度(V)で送出する第1送出ステージと、続いて、所定量のPET薬剤の内の他の一部を前記第1送出速度より遅い第2送出速度(V)で送出する第2送出ステージと、引き続き、PET薬剤の放射能減衰を補完するため、PET薬剤の残りを、第2送出速度より遅い当初速度で始まる第3送出速度(V)で送出する第3送出ステージを有し、第3送出速度を、PET薬剤の送出開始からの経過時間の指数に比例して増加させることを特徴とするPET薬剤送出装置の作動方法である。
(5)上記(4)に示すPET薬剤送出装置の作動方法であって、第1送出ステージは、デッドボリュームへの薬剤充填ステージであり、第2送出ステージは、PET検査に必要な目標放射能レベルを達成するために所定量のPET薬剤を送出するステージであり、第3送出ステージは目標放射能レベルを維持するステージであることを特徴とする。
(6)上記(5)に示すPET薬剤送出装置であって、第3送出速度(V)が式(1)で表されることを特徴とする。
=A×exp(b×t) (1)
(ここで、Aおよびbはそれぞれ正の数であって、tはPET薬剤の送出開始からの経過時間である。)
【発明の効果】
【0007】
臨床PET薬剤の中で最も短半減期であり、指数関数的放射能減衰の補完が困難と思われた15O標識水に対しても、本装置およびその作動方法を採用することで定常投与法を実現することができ、検査手技と定量解析の簡便化が可能となる。また、本装置およびその作動方法は15O標識薬剤よりも長半減期である他のPET薬剤にも使用できる。その上、基礎と臨床を含む全PET検査に適用できるため、実験機器および医療機器業界で使用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、具体的な実施形態により本発明をより詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態で用いた放射性薬剤送出装置100を示す概略側面図である。放射性薬剤送出装置100は、連続的流量調節型シリンジポンプ101とシリンジ110を少なくとも有する。シリンジポンプ101は、シリンジ保持部102、シリンジ駆動機構103、操作部104、制御ユニット105、および駆動ユニット106を備えている。制御ユニット105は薬剤送出プログラムを内蔵しており、薬剤送出プログラムはシリンジの種類、1回当たりに必要な送出量、送出速度、送出回数、送出期間などが異なる多数のパターンを保有している。
【0009】
操作部104から、選択された特定の薬剤送出パターンがインプットされると、制御ユニット105は、予め蓄積されている薬剤送出プログラム中から選択されたパターンでシリンジ駆動機構103が動作するように、駆動ユニット106を制御する。駆動ユニット106は、シリンジ駆動機構103がシリンジ110を軸方向に押し付ける速度、移動時間、移動回数、移動距離などを調節し、シリンジ駆動機構103の動作によりシリンジ吐出部111から所定の薬剤送出パターンで薬剤が送出される。なお、放射性薬剤送出装置100において、制御ユニット105を外部コンピュータに接続し、操作部104からの入力によることなく、外部コンピュータへの入力に基づいて薬剤送出パターンが決定されるようにしてもよい。さらに、制御ユニット105をシリンジポンプ101内に設けることなく、薬剤送出プログラムを格納した外部コンピュータが直接、駆動ユニット106を制御する構成にしてもよく、この場合には、放射性薬剤送出装置100が、制御ユニット105としてコンピュータを含むものとなる。また、放射性薬剤送出装置100は、さらに、シリンジ吐出部111とPET検査対象である生体とをつなぐカテーテルを備えていてもよい。
【0010】
[PET薬剤の1回投与の例]
実施形態では臨床使用されているPET薬剤の中で最も短半減期であり、定常投与法の実現が困難とされていた15O標識水をPET薬剤として用いた。
最初に従来の1回投与法で15O標識水を生体に投与するモデル実験を行った。
400mg/kg抱水クロラール麻酔後のSprague Dawley正常雄ラット1匹(約300g)に15O標識水約392.5μlを静脈から投与し、投与直後から、適宜、100~200μlずつ動脈血を採取することで血中放射能濃度の時間変化を測定した。結果を図2に示す。図2から明らかなように、血中放射能濃度は1分以内で、急速な立ち上がりと、それに続く、急激な立下りを示した。投与直後からの血中放射能濃度のこのような急激な放射能減衰が1回投与法の問題であり、そのため、多くの採血データと複雑な計算が必要であった。図3には、目標とする血中放射能濃度の推移の一例を示す。血中放射能濃度は、投与直後から検査に必要な時間にわたって一定値を維持しているという態様が理想的である。
【0011】
[PET薬剤の放射能減衰を補完する定常投与プログラム]
本発明は、このPET薬剤を用いて、検査中の放射能が生体内で定常状態となるように、薬剤の指数関数的放射能減衰に合わせ非常に短い間隔で薬剤流量を増加させるようにシリンジポンプを作動させるというものである。
図4に本発明の一実施形態で作成したプログラム(以下、定常投与プログラムPという)を例示する。図4のプログラムPは、15O標識水投与開始時の放射能濃度を555MBq/9mlに固定し、15O標識水の放射能を動物(ラット)体内で目標放射能である20MBqを安定に維持できるように連続的流量調節型シリンジポンプ101を作動させるためのプログラムである。なお、プログラムPでは、小動物PET装置において、サチュレーションを起こさない程度で測定可能な上限の放射能である20MBqを目標放射能レベルとして用いた。以下、プログラムPの内容について説明する。
【0012】
図4のプログラムPは、シリンジに収容されたPET薬剤の内の一部を第1送出速度(V)で送出する第1送出ステージ(A段階)と、続いて、所定量のPET薬剤の内の他の一部を第2送出速度(V)で送出する第2送出ステージ(B段階)と、引き続き、PET薬剤の放射能減衰を補完するため、PET薬剤の残りを、第3送出速度(V)で送出する第3送出ステージ(C段階)を有している。プログラムPでは、第1送出速度を定速で行い、第2送出速度および第3送出速度を、PET薬剤の送出開始からの経過時間の指数に比例して増加させている。本発明が目的とすることは、B段階で到達された放射能レベルを、放射能減衰を補完しつつ、C段階の期間維持することである。この目的を達成するのに最も重要なことは、第3送出速度(V)の決定である。
本発明では第3送出速度(V)を式(1)で表すことで上記目的が達成されることを見出した。ここで、Vの当初速度はVの速度よりも遅いことを特徴とする。
=A×exp(b×t) (1)
(ここで、Aおよびbはそれぞれ正の数であって、tはPET薬剤の送出開始からの経過時間である。)
【0013】
生体に投与した放射能は下式(2)にしたがって減衰する。
目標放射能×exp(-0.693×t/{15O標識水の半減期{秒}}) (2)
(t:トレーサー投与からの経過時間{秒})
なお、{15O標識水の半減期{秒}}は122.2秒であり、ラットの場合の目標放射能は20MBqである。したがって、生体内で目標放射能の20MBqに到達させた後、式(2)に従い減衰した放射能分を20MBqで一定となるようにシリンジ内に残っている15O標識水を投与して補完する。
【0014】
投与開始直前の放射能を555MBq/9mlと固定した場合、20MBqに達するためには392.5ulの15O標識水が必要であった。6分間PET撮像を行う場合の全投与量は2295.0ul必要である。通常ヒトの検査において15O標識水により脳血流定量解析を行う場合、30~40秒を目安に一回で薬剤投与する。投与が早すぎると15O標識水の脳通過時間が早すぎて適切に放射能集積した画像が得られず、逆に遅すぎると血流以外の影響が出る。したがって、本プログラムPではラットにおいてもヒトと比べて大きさは違うが同じ時間内で投与した。これは、15O標識水に限ったことではなく他のPET薬剤を用いた定量解析においても同様である。
【0015】
ラットにおける放射性薬剤の注入速度の上限は数十ul/秒程度である。ヒトのCT検査を例に挙げると平均体重65kg程度のヒトの脳血流測定を行う場合には3.5ml/秒~4.5ml/秒で高い粘性を有する造影剤を人体内に注入するのが一般的である。ちなみにヒトの体内の全血液量は5.2L程度(体重の約8%)であり、この全血液に対して前述の速さで注入するわけである。また、粘性の低い生理食塩水を主な溶液とするPET薬剤ではCT造影剤よりも早い速度で注入できる可能性がある。今回使用したラットの体重は300g程度で、このラットの全血液量は15~21mL程度である(ラットの全血液量はラットの体重100gあたり5.75~6.99mlとされる)。この全血液量はヒトと比べると0.29~0.40%であるので、CT造影剤を投与する場合には、単純に計算して10.15ul/秒~18ul/秒の速さで300gのラットに注入できるだろう。
【0016】
(プログラムPのヒトへの適用について)
米ゼネラル・エレクトリック(GE)社製PET「Advance NXi(アドバンス・エヌエックス・アイ)を用い、15O標識水を1回投与法によりヒトを検査した場合には740MBqが目標放射能となる。使用するPET装置やヒトの個体差等にも依存するものの、本発明でもヒトの目標放射能は740MBq程度になる。本実施形態のシリンジポンプを用い、ラット実験と同様のカテーテルを使用して、投与開始時に18.5GBq/9mlのトレーサーを作製できた場合、740MBqの目標放射能を実現するための注入量は約573.8ulで、40秒で投与する場合の最大注入速度は1125.6ul/min、最低速度は844.9ul/minである。注入速度の上限は前述のCT造影剤を用いた場合の3.5ml/秒~4.5ml/秒程度と思われるので、この計算上の上限は数ml/秒であり上限以内である。ラットのプログラムをそのままヒトには適用できないが、プログラムPの発明概念はヒト用にも有効であり、プログラムの定数を最適化することでヒトにも適用できる。すなわち、プログラムPを実際にヒトの検査に際して用いる場合には、ヒトの個体差、対象とする検査部位、検査装置の種類、用いるPET薬剤などに応じて、Aおよびbを調整することでプログラムの最適化をすればよい。
【0017】
図4のプログラムPのA段階は、デッドボリュームへの薬剤充填ステージである。すなわち、検査対象である生体(本実施形態では、ラット)の静脈とシリンジをつなぐ約60cm長、0.58mm径(カテーテルの内径)のカテーテル内のデッドボリュームにPET薬剤を即座に充填するように、連続的流量調節型シリンジポンプ101を作動させるというものである。本実施形態では、158.4μlのデッドボリュ-ムを1980μl/分の充填速度(第1送出速度に相当する)で、1回で充填するプログラムとした。A段階については、ヒトに適用する場合でも同等の速度が適用できる。
【0018】
次のB段階は、生体内の放射能を目標放射能に到達させるための第2送出ステージである。本実施形態ではラット体内の15O標識水放射能を目標放射能である20MBqにするためのステージであり、投与後、約50秒間で放射能が20MBqに到達できるように、540~640μl/分の第2送出速度で40秒間送出するように連続的流量調節型シリンジポンプ101を作動させるプログラムとした。
【0019】
ここで、15O標識水の目標放射能レベルの設定は、上述したようにPET装置で測定可能な上限の放射能レベルに主に依存する。15O標識水の検査では低放射能であるとノイズが多いPET画像が得られ、逆に高放射能であると装置が測定不可能となる。これらの観点から、目標放射能レベルとしてラットの場合に20MBqを選択した。これに基づき、実験を積み重ねた結果、本実施形態では、第2送出速度(v)の一例として、ラットの場合に式(3)を導き出した。
=540.6×exp(0.0046×t) (3)
(t:トレーサー投与からの経過時間)
【0020】
本実施形態のプログラムPでは、B段階の速度増加は段階的な変化である。ただし、放射能減衰の補完は、1秒毎のトレーサー減衰を考慮して計算している。本実施形態で用いたシリンジポンプは、100ステップモーター搭載のものなので1秒ごと全ステップ(360秒間)全てを補完することはできない。なお、全ステップとは、A~C段階を全て含み、シリンジ中のPET薬剤の送出が完了するステップのことである。したがって、本実施形態では5秒ごとの時間間隔で73ステップの段階的な速度上昇を採用した。なお、実際にはポンプを停止させるために、さらに1ステップ追加した。放射能減衰をより適切に補完するためには少ない時間間隔のほうが適しているので撮像時間を6分と決定すれば5秒間隔よりも4秒間隔、91ステップのほうが本来は適している。本実施形態で5秒間隔でも実施可能であったということから、最大100ステップを有するポンプは必要なく70ステップ程度のもので本発明のPET薬剤送出が可能であることが分かった。
なお、本実施形態では、B段階で、式(3)で表される第2送出速度を適用したが、B段階については、送出速度(v)をトレーサー投与からの経過時間tの指数に比例させることは必須要件ではない。vを一定速度で投与したとしても同様な結果が得られることについては、別途行った実験で確認できた。
【0021】
最後のC段階は、到達した目標放射能(20MBq)を維持するために、短い間隔(例えば、5秒間隔)で送出速度を緩やかに増加させる第3送出ステージである。C段階は、本発明の最大の特徴点であり、C段階の第3送出速度(当初送出速度および最終送出速度を含む)、送出速度変化の間隔、送出速度変化量は、生体の種類、個体差、PET薬剤の種類、目標放射能、検査装置などに応じて調整される。本実施形態のC段階では、15O標識水放射能がラット内で定常状態(すなわち、20MBq)となり、定量解析に十分な投与後6分過ぎまでシリンジポンプを動作させた。この間、15O標識水放射能の減衰を補完できるように、投与50秒後のC段階の第3送出速度は、当初送出速度(約150μl/分)から、投与6分後のC段階最終送出速度(約700μl/分)まで1ステップを5秒とし、ステップ毎に送出速度を0.6%~3.5%増加させながら連続的流量調節型シリンジポンプ101のポンプ速度を連続的に増加させるプログラムとした。
【0022】
C段階では、生体(本実施形態ではラット)に投与した放射能20MBqが、下式(4)に従い減衰することを考慮し、生体内で20MBqに到達させた後、この公式に従い減衰した放射能分を20MBq一定となるようにシリンジ内に残っている15O標識水を追加送出することにより補完している。
20MBq×exp(-0.693×t/122.2) (4)
(t:トレーサー投与後からの経過時間(秒))
【0023】
C段階の最初の投与速度およびステップごとの薬剤投与速度の増加量に関して以下説明する。
B段階で生体に投与した20MBqの放射能はそのまま放置すると減衰するので、式(5)に従い減衰した放射能分を20MBq一定に維持するためシリンジ内に残っている15O標識水を追加送出することにより補完する。本実施形態で小動物PET装置を用いてラット300g、目標放射能を20MBqとして撮像を行ったときの、トレーサー投与40秒後以降となる第3送出速度(v)は、シリンジ内に残っている15O標識水の減衰も考慮して、下記の式(5)で求めることができた。
=120×exp(0.0051×t) (5)
(t:トレーサー投与後からの経過時間(秒))
本シリンジポンプを用いた場合、ステップの間隔としては、4~5秒ごとが最適であるだろう。基本的には、短いステップ時間間隔で多いステップ数を用いて減衰した放射能を補完したほうが定常状態を維持しやすい。一方、ステップ数とステップ時間の兼ね合いは撮像時間に依存するので、画質の観点からも4~5秒ごとのステップが最適であるだろう。
【0024】
以上説明したように、プログラムPを実際にラットに適用した場合に、第3送出速度(V)を式(6)で表すことができた。
=A×exp(b×t) (6)
(但し、A=120、b=0.0051)
検査装置、PET薬剤ごと(投与開始時の放射能濃度、目標放射能も含めて)に上記の係数を最適化することが有効である。すなわち、薬剤投与速度の増加量を数式化できることが分かった。個体差等の影響については、その後に微調整すればよい。
【0025】
図2は15O標識水を生体内に一回で注入した場合の血液内放射能の測定結果である。1回投与法では血液内放射能の値が図2のように瞬間的に増加し、放射能減衰が早いため即座に減少する。また、図4の15O標識水注入ステージ(B段階)でも図2と同様に1回投与しており、図2の急激な放射能増加後の俊敏な減衰を補完するように図4のC段階における第3送出速度が設定される。
【0026】
B段階の第2送出速度(V)と、C段階の第3送出速度(V)とを対比すると、第3送出速度は第2送出速度の23%~133%である。1ステップが5秒の場合には、第3送出速度は5秒ごとに、0.6%(投与開始時)~3.5%(投与6分後)ずつ増加しており、1ステップが4秒の場合には、0.3%(投与開始時)~2.6%(投与6分後)ずつ増加することとなる。
つまり、15O標識水の半減期は約2分と非常に早い。したがって、B段階からC段階に移行する40秒後には、第3送出速度(V)は、第2送出速度(V)の23%でよいが、C段階が終了する投与6分後では既に3半減期過ぎているためシリンジ内に残存している15O標識水自体が非常に低い放射能濃度になっている。したがって、生体内の放射能を20MBqに一定にするためには多くの投与量を加えなければならず、投与後6分近くになると、第2送出速度以上の非常に速い投与速度が必要となる。
【実施例】
【0027】
以下、プログラムPの実際の適用例について、実施例を用いてさらに詳細に説明する。
(実施例1)
[PET薬剤の定常投与プログラムのモデル実験]
放射能濃度が555MBq/9mlである15O標識水が充填されたシリンジ110をシリンジ保持部101に固定し、シリンジ吐出部111を60cmのカテーテル(デッドボリューム約160μl)でバイアル(容量15ml)に連結した。この状態で、制御ユニット104に格納された定常投与プログラムPをスタートさせ、15O標識水をバイアル内に送出した。バイアル内に収容された15O標識水を市販の放射線測定器(ドーズメーター)を用いて放射能計測を行うことで、ポンプの性能とプログラムの動作を確認した。送出開始(すなわち、プログラムPのスタート)から、10秒毎に6分間にわたって放射能を測定する実験を3回繰り返し行った。測定結果を図5に示す。図5に示すように、定常投与プログラムPを導入したシリンジポンプ101により、3回の実験共に、送出開始後約50秒後には、バイアル内の放射能が20MBqに達し、その後、ほぼ一定の放射能を維持することが確認できた。なお、作成したプログラムの動作確認を行うために、最終的には生体を用いて行う必要があるが、プログラムを構築し評価する際には生体は必ずしも必要でなく、上記のような生体を使わない単純化した系を用いて十分評価することができる。
図5は生体外で行った結果であり、放射能が約20MBqで定常状態になっていることが分かる。一方、動物に定常投与プログラムPを適用した結果が図6である。図6の結果については後述するが、ラット全体としては、血中放射能が約20MBqで一定となっており、血中放射能濃度も図6の結果からほぼ一定となっていることがわかる。ただし、生体内は複雑であり血液だけでなく15O標識水が細胞や臓器等に一定期間集積する。したがって、血中放射能は20MBqよりもやや低い値で一定になるものと思われる。
【0028】
(実施例2)
[小動物への投与試験]
400mg/kg抱水クロラール麻酔後のSprague Dawley正常雄ラット7匹(301.4±16.8g)にPET薬剤として15O標識水を投与し、血液内放射能を測定すると共に、小動物PET装置SHR-41000(浜松ホトニクス(株)製)を用いて脳内放射能の変化を追跡した。
【0029】
最初に、15O標識水の投与に先立って、68Ge/68Gaの密封外部線源を用いて約1時間、トランスミッション撮像を行った。
ラットから放出されるγ線は、被検診者の体内を透過する際に減弱(吸収)される。PETを用いた検査の定量性を確保するためには、ラット体内でのγ線の減弱量を測定し、その測定値に基づいて、エミッション計測におけるγ線の減弱を補正する必要がある。この減弱補正に必要となるデータを収集するためにトランスミッション撮像を実行した。
【0030】
その後、PET薬剤として15O標識水を選択し、定常投与プログラムPを実行させた。具体的な手順は以下の通りである。
放射能濃度が555MBq/9mlである15O標識水をシリンジ110に充填し、シリンジ110をシリンジ保持部101に固定した。シリンジ吐出部111とラットの静脈とは60cm長のカテーテル(デッドボリューム約160μl)で連結した。操作部103を操作して、制御ユニット104に格納された前述の定常投与プログラムPを選択し、プログラムPを実行させることで、15O標識水のラットへの投与を実行した。定常投与プログラムPにより、15O標識水の投与が、20MBqで定常的に行われていることを確認するため、動脈血液中の放射能測定、脳のエミッション撮像、および脳血流量の算出、を実施した。
【0031】
(1)動脈血液中の放射能測定
15O標識水の投与開始から、1分、2分、3分、4分、5分、および6分後に、各100~200μlの動脈血液をラットから採取し、オートウェルガンマカウンタ(ARC-2000、アロカ社製)を用いて血中放射能濃度Ca(kBq/ml)を測定した。
7匹のラット(それぞれ異なった記号で示す)についての測定結果を図6に示す。図6に示すように、動脈血の時間放射能曲線は15O標識水の投与後2分以降、6分後まで約200kBq/mlの定常状態が保たれた。
これに対し、図2の1回投与法を用いた場合の投与2分後の血中放射能濃度は181kBq/mlであり、6分後は122kBq/mlに低下していた。つまり、6分後の放射能は2分後の放射能の67%まで減衰していた。
この結果は、本発明のPET薬剤送出装置の作動方法の従来法に対する優位性を顕著に示している。
【0032】
また、本発明により、検査中の放射能による被ばくを従来の半分程度に抑えることができる可能性がある。一般の15O標識ガスを用いた脳血流測定検査では15O標識水よりも15O標識二酸化炭素ガスがよく用いられている。ガスの吸入方法も一回投与と定常投与の2通りあり、前者では1分間、後者では10分間程度、両者とも約4400MBq/分の濃度でガスを吸引させる。実際に被験者に取り込まれるガスは前者で740MBq、後者では7400MBq程度だと予想される。本発明の15O標識水を用いた定常投与では撮像時間を10分としても4200MBq程度の放射能が取り込まれのみである。したがって本発明と同じ投与方法であるガスの定常法と比較した場合には半分程度被ばくが抑えられると思われる。
【0033】
(2)脳のエミッション撮像
15O標識水の投与後から、6分間にわたってラットの脳のエミッション撮像を行った。画像再構成アルゴリズムはフーリエリビニング-フィルタ補正逆投影(Fourier rebinning Filtered Backed Projection)法を用い、関心領域は全脳領域に配置した。
15O標識水の投与後、2~3分後、および5~6分後のエミッション画像をそれぞれ図7a1~a3、図7b1~b3に示す。ここで、(a1)、(b1)は脳の「横断像」、(a2)、(b2)は「冠状断像」、(a3)、(b3)は「矢状断像」をそれぞれ示す。図7に示されるように、2~3分後の画像と5~6分後の画像とはほぼ一致しており、15O標識水の定常投与の効果が確認できた。
【0034】
(3)脳血流量の算出
上記(2)で得られたエミッション撮像を医療画像解析ソフトウェア(Dr.View、AJS(株))を用いて解析した。全脳に関心領域(R1、R2)を置いて組織内放射能濃度Ct(kBq/ml)を取得した後、1-コンパートメントモデルの公式(図8)にCa(血中放射能濃度)、Ctを代入し、脳血流量CBF(mL/100g/min)を算出した。なお、ラット用の最適な分配係数ρは測定されていないため、ヒト用の定数(ρ=0.9)を用いた。
算出された正常ラットの脳血流量は抱水クロラール麻酔下で37.6±5.3mL/100g/minであった。この数値は、Magataらがペントバルビタール麻酔下の正常ラットにおいて、1回投与法により求められた脳血流量値(44.0 ± 4.5 mL/100g/min)より若干低い(Magata Y et al. Development of injectable O-15 oxygen and estimation of rat OEF. J Cereb Blood Flow Metab. 23(6): 671-676. 2003.)。しかしながら、ヒトの分配係数を代用したこと、および麻酔薬の違いやラット種差を考慮すると妥当な数値であると考えられる。
【0035】
(実施例3)
ラットでの実験結果に基づいて、ヒトのPET薬剤送出プログラムを導き出すことが可能である。その場合、使用するPET装置および対象部位、PET薬剤において目標放射能をいくらにするのか、投与開始時の15O標識薬剤の濃度はどのくらいで固定するのかを予め評価して決定する。その後で個体差を考慮してプログラムを少しずつ変更すればよい。実施例3では、個体差は考慮せず、薬剤を注入するためのカテーテルはラットと同じものを使用し、目標放射能を740MBq、放射性濃度を18.5GBq/9mlとした。
【0036】
この場合、図4のB段階の第2送出速度(v)および、同C段階の第3送出速度(v)は以下のように求められた。
=840.9×exp(0.0085×t) (7)
=167.5×exp(0.0046×t) (8)
(t:トレーサー投与後の経過時間{秒})
ちなみに、A段階はラットの場合と同じ1980μl/min一定とした。
ラットの場合の第2送出速度(B段階)および第3送出速度(C段階)をそれぞれ示す式(3)、(5)と比較すると係数は異なっているもののこれらの速度が、トレーサー投与後の経過時間{秒}の指数に比例して増加している点で共通している。したがって、第3送出速度(V)については下記の式(1)によって表現できることが確認できた。
=A×exp(b×t) (1)
(ここで、Aおよびbはそれぞれ正の数であり、tはPET薬剤の送出開始からの経過時間である。)
なお、第2送出速度(v)については、ラットでの実験の場合と同様に、ヒトの場合でも、送出速度vをトレーサー投与からの経過時間tの指数に比例させることは必ずしも必要ではなく、vを一定速度で投与したとしても同様な結果が得られるであろうことはラットでの結果から予測される。
また、Aおよびbは小動物用PET装置と臨床PET装置との性能差に応じて変更すればよい。つまり、ラットで可能となった定常投与法のプログラムに基づいて、ヒトへの適用時には各係数を補正することで最適化を行えばよいだろう。
【0037】
以上、本発明の連続的速度調整型シリンジポンプの作動方法およびそれを用いたPET薬剤送出方法について、PET薬剤として15O標識水を用い、ラットのPET検査に適用した実施形態を説明した。動脈血液中の放射能測定および脳のエミッション撮像の結果、本発明の連続的速度調整型シリンジポンプの作動方法を用いることで、目標とする図3に示されるように、生体内での放射能を略一定にすることができることが示され、かつ、簡便に脳血流量を測定することができた。
【0038】
本発明の連続的速度調整型シリンジポンプの作動方法を用いた定常投与法は、15Oよりも長半減期である11C(半減期20分)、13N(半減期10分)、18F(半減期120分)により標識した標識試薬にも適用でき、かつ、基礎および臨床目的でのPET薬剤の投与において有用である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】図1は本発明に係る方法を実施するための装置の一例を示す概略側面図である。
【図2】図2は従来の1回投与法での血中放射能濃度の時間変化を示す図である。
【図3】図3は理想的な血中放射能濃度の時間変化を示す図である。
【図4】図4は本発明の一実施形態で作成した薬剤投与プログラムを示す図である。
【図5】図5は本発明の一実施形態で作成した薬剤投与プログラムを用いて行った薬剤投与モデル実験の結果を示す図である。
【図6】図6は本発明の一実施形態で作成した薬剤投与プログラムを用いてラットへの薬剤投与を行った試験における、血中放射能濃度の推移を示す図である。
【図7】図7は本発明の一実施形態で作成した薬剤投与プログラムを用いてラットへの薬剤投与を行った試験における、エミッション画像の時間推移を示す図である。
【図8】図8は、1-コンパートメントモデルの公式を示す。
【符号の説明】
【0040】
100 放射性薬剤送出装置
101 連続的流量調節型シリンジポンプ
102 シリンジ保持部
103 シリンジ駆動機構
104 操作部
105 制御ユニット
106 駆動ユニット
110 シリンジ
111 シリンジ吐出部
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図8】
6
【図7】
7