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明細書 :アルデヒド類の製造方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4852709号 (P4852709)
登録日 平成23年11月4日(2011.11.4)
発行日 平成24年1月11日(2012.1.11)
発明の名称または考案の名称 アルデヒド類の製造方法
国際特許分類 C07C  45/29        (2006.01)
C07C  47/542       (2006.01)
C07C  47/575       (2006.01)
C07C  47/54        (2006.01)
C07C 205/44        (2006.01)
C07C  47/55        (2006.01)
C07C  47/544       (2006.01)
FI C07C 45/29
C07C 47/542
C07C 47/575
C07C 47/54
C07C 205/44
C07C 47/55
C07C 47/544
請求項の数または発明の数 2
全頁数 10
出願番号 特願2008-500506 (P2008-500506)
出願日 平成19年2月13日(2007.2.13)
国際出願番号 PCT/JP2007/052533
国際公開番号 WO2007/094327
国際公開日 平成19年8月23日(2007.8.23)
優先権出願番号 2006035394
優先日 平成18年2月13日(2006.2.13)
優先権主張国 日本国(JP)
審査請求日 平成20年8月12日(2008.8.12)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】304036743
【氏名又は名称】国立大学法人宇都宮大学
発明者または考案者 【氏名】葭田 真昭
個別代理人の代理人 【識別番号】100101340、【弁理士】、【氏名又は名称】丸山 英一
審査官 【審査官】中野 孝一
参考文献・文献 特開2002-179607(JP,A)
特開平11-035511(JP,A)
特開2002-212334(JP,A)
特開2000-016959(JP,A)
特開平11-315036(JP,A)
調査した分野 C07C 45/29
C07C 47/54
C07C 47/542
C07C 47/544
C07C 47/55
C07C 47/575
C07C 205/44
CA/REGISTRY(STN)
特許請求の範囲 【請求項1】
芳香族一級アルコール及び脂肪族一級アルコールから選ばれる一級アルコールまたはそのアルキルエーテルに、液体状態の二酸化炭素とともに、二酸化窒素あるいは四酸化二窒素を加えて反応させ、酸化される前記芳香族一級アルコール及び脂肪族一級アルコールから選ばれる一級アルコールまたはそのアルキルエーテルに対応するアルデヒドを得ることを特徴とするアルデヒド類の製造方法。
【請求項2】
反応後、残留する二酸化窒素あるいは四酸化二窒素およびそれらの元体を二酸化炭素で除去することで、高純度のアルデヒドを得ることを特徴とする請求項1に記載のアルデヒド類の製造方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、アルデヒド類の製造方法に関し、詳しくは、一級アルコールまたはそのアルキルエーテルを酸化する反応から生成物の単離まで有機溶媒も水も用いず、廃棄物が少なく効率のよいアルデヒド類の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
持続可能な発展を目指す21世紀の社会において、有用化合物を生産する場合には、グリーンケミストリーといわれるような総合的に環境調和型の製造方法であることが求められている(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
アルデヒド類は、医薬品、農薬、染料、香料およびその他の有機合成原料として有用な化合物であるが、酸化されやすいために取扱が難しく、アルデヒド類は数多くの合成法が提案されている。
【0004】
一級アルコールを酸化して対応するアルデヒド類を合成する方法としては、例えばクロムやマンガンなどの酸化剤による酸化、Oppennauer酸化、DMSO酸化、Dess-Martin酸化、TEMPO酸化、ルテニウムなどの遷移金属触媒による酸化などが知られている(非特許文献2)。
【0005】
またハロゲン酸化物を酸化剤とする方法も開発されているが(特許文献1)、これらは高価な触媒であったり、反応終了後、残留する有害な金属化合物を処理する必要があったり、多量の廃棄物が発生してE-ファクター(生成物に対する廃棄物の割合:非特許文献3)の大きな製造方法となっていて、環境的にも経済的にも好ましい製造方法ではない。
【0006】
二酸化窒素は硝酸の原料であることから、酸素についで安価な酸化剤である。しかし、二酸化窒素は酸化力が強いので有機溶媒で希釈し、一級アルコールを酸化してアルデヒドを得る経済的な方法がある(例えば特許文献2、3、非特許文献4)。
【0007】
酸化反応の反応媒体はこれまで有機溶媒が用いられてきたが、酸化剤は基質ばかりでなく有機溶媒の一部も酸化してしまうこともあり、酸化剤が無駄になるばかりか、時として反応の暴走を起こすこともある。このため、二酸化窒素のような酸化力の大きな酸化剤を用いるときには、四塩化炭素やクロロホルム、1,2-ジクロロエタンのような酸化剤に不活性な溶媒が用いられてきた。しかし、このような塩素系溶媒は毒性や廃棄処理に問題が多く、必ずしも好ましい反応媒体でない。
【0008】
また、従来アルデヒド合成反応後には、水洗などのワークアップや溶媒の濃縮、アルデヒドの蒸留などをしていたが、アルデヒドは酸化されやすく、これらの処理中に一部がカルボン酸となって、アルデヒドの収率や純度の低下をきたすことがあった。

【特許文献1】特開2004-43317号公報
【特許文献2】特開2002-179607号公報
【特許文献3】特許第3371544号公報
【非特許文献1】「Green Chemistry:Theory and Practice」、Oxford UniversityPress,1998
【非特許文献2】日本化学会編、実験化学講座、有機化合物の合成III-アルデヒド・ケトン・キノンー、第5版、丸善(株)、2003、15巻、9-44頁
【非特許文献3】R.A.Sheldon,Chem.Ind., 7,903(1992)
【非特許文献4】B.0.Field,J.Grundy,J.Chem.Soc.,1955,1110-1112.
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、本発明の課題は、酸化反応における安全性の配慮ができ、単離精製においては酸化されやすいアルデヒドの収率や純度の低下をもたらさない、かつ、経済的で廃棄物の少ない、総合的な環境調和型アルデヒド製造方法を提供することにある。
【0010】
また本発明の他の課題は、以下の記載によって明らかとなる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者は、総合的な環境調和型アルデヒド製造方法について鋭意検討した結果、以下の各発明を完成するに至った。
【0012】
請求項1記載の発明は、一級アルコールまたはそのアルキルエーテルに、液体状態の二酸化炭素とともに、二酸化窒素あるいは四酸化二窒素を加えて反応させることを特徴とするアルデヒド類の製造方法である。
【0013】
請求項2記載の発明は、反応後、残留する二酸化窒素あるいは四酸化二窒素およびそれらの元体を二酸化炭素で除去することで、高純度のアルデヒドを得ることを特徴とする請求項1に記載のアルデヒド類の製造方法である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によると、酸化反応における安全性の配慮ができ、単離精製においては酸化されやすいアルデヒドの収率や純度の低下をもたらさない、かつ、経済的で廃棄物の少ない、総合的な環境調和型アルデヒド製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】二酸化炭素の二酸化窒素に対する混合割合と4-メチルベンズアルデヒドの収率との関係を示すグラフ

【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明に用いられる一級アルコールとしては、アルコール残基が芳香環や複素環にヒドロキシメチル基として結合した化合物や、脂肪族骨格に水酸基として結合したものが挙げられる。
【0017】
芳香族一級アルコールの具体例としては、芳香環や複素環にヒドロキシメチル基が1個もしくは複数付いた化合物で、例えばベンジルアルコール、ヒドロキシメチルナフタレン、フルフリルアルコール、ヒドロキシメチルピリジン、ヒドロキシメチルキノリン、ベンゼンジメタノール、ジヒドロキシメチルビフェニルなどで、その芳香環や複素環の水素はアルキル基やシクロアルキル基、アリール基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、水酸基、ハロゲン、ニトロ基、アミノ基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基などで置換されていることもある。
【0018】
また、脂肪族一級アルコールとしては、エタノール、プロパノール、2-メチルプロパノール、ブタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、2-エチルへキサノール、デカノール、ドデカノール、ステアリルアルコール等の一価アルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、グルコース、ソルビトール、デンプン、ポリビニルアルコール等の多価アルコールを挙げることができる。
【0019】
一級アルコールのアルキルエーテルとしては、上記一級アルコールの水酸基の水素をアルキル基(炭素数1~4)で置換したものである。
【0020】
本発明ではおもに二酸化炭素と二酸化窒素の混合割合と反応温度を調節することにより、アルデヒドが効率よくかつ選択的に得られる反応条件を選択することができる。
【0021】
二酸化窒素の使用量は、アルコール残基あるいはそのアルキルエーテル残基1個の基質1モルに対して0.1~10モル、好ましくは0.8~3モル、さらに好ましくは1.0~1.3モル程度である。
【0022】
反応性の高い二酸化窒素は二酸化炭素で希釈すると反応速度が制御でき取り扱いやすくなる。
【0023】
二酸化窒素は四酸化二窒素と平衡の関係にある。温度を上げるとより反応性の高い二酸化窒素側に平衡が傾くが、圧力をかけるとより穏やかな反応性の四酸化二窒素側に傾けることができ、二酸化炭素で圧力を制御することで、平衡がコントロールでき二酸化窒素の反応性を制御できる。
【0024】
【化1】
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【0025】
二酸化炭素の二酸化窒素に対する混合割合は、基質の種類などに応じて適宜選択でき、例えば1~1000倍、好ましくは10~200倍、さらに好ましくは30~100倍程度である。
【0026】
反応温度は、基質の種類などに応じて適宜選択でき、例えば-50~150℃、好ましくは-20~120℃、さらに好ましくは0~50℃程度である。温度が高すぎると、酸化がさらに進行して相当するカルボン酸が生成しやすくなる。
【0027】
二酸化窒素あるいは四酸化二窒素およびそれらの元体も二酸化炭素も常温常圧では気体であるので、反応後は密閉容器のバルブを開ければ、容易に生成物と分離できる。
【0028】
液体状あるいは超臨界状態の二酸化炭素に対して、二酸化窒素は非常によく溶解する。従って、反応後に存在する過剰な二酸化窒素あるいは四酸化二窒素およびそれらの元体などは、反応容器のバルブを開けるときに二酸化炭素とともに除去できる。さらに、二酸化炭素を反応容器に流通させることでも、抽出除去が容易である。
【0029】
また、反応後に生成する一酸化窒素などの元体は、酸素で酸化して二酸化窒素に容易に再生できる。従って、用いる二酸化炭素と共に循環使用することもできる。
【実施例】
【0030】
以下、本発明の実施例について説明するが、かかる実施例によって本発明が限定されるものではない。
【0031】
実施例1
50 mlステンレス製オートクレーブに二酸化窒素を0.15 g(3.3 mmol)室温で量り取り、続いて液化二酸化炭素を10.01 g室温で加えて良く混合する。
【0032】
圧力計の付いた別の50 mlステンレス製オートクレーブに、4-メチルベンジルアルコール(0.37 g,3.0 mmol)を量り取り、二酸化炭素でこのオートクレーブを置換した後よく冷却し、二酸化窒素の入った先のオートクレーブと連結する。
【0033】
バルブを操作して内容物を4-メチルベンジルアルコールの入ったオートクレーブに移す。
【0034】
このオートクレーブを40 ℃の水浴に入れると、圧力は5.6 MPaとなった。マグネチックスタラーで1時間撹拌反応した。
【0035】
反応後オートクレーブを氷冷し減圧した後、残留する二酸化窒素あるいは四酸化二窒素およびそれらの元体を二酸化炭素で除去する。内容物を、デカンを内部標準としてガスクロマトグラフィーで反応混合物を分析した。
【0036】
その結果、4-メチルベンズアルデヒドが0.36g(収率100%)得られ、純度は99.2%であった。
【0037】
実施例2 〈二酸化炭素の二酸化窒素に対する混合割合の検討〉
50 mlステンレス製オートクレーブに二酸化窒素を0.19g(4.1mol)室温で量り取り、続いて液化二酸化炭素を所定量、室温で加えて良く混合する。
【0038】
圧力計の付いた別の50 mlステンレス製オートクレーブに、4-メチルベンジルアルコール(0.37 g,3.0 mmol)を量り取り、二酸化炭素でこのオートクレーブを置換した後よく冷却し、二酸化窒素の入った先のオートクレーブと連結する。
【0039】
バルブを操作して内容物を4-メチルベンジルアルコールの入ったオートクレーブに移す。このオートクレーブを25 ℃の水浴に入れ、マグネチックスタラーで1時間撹拌反応した。
【0040】
反応後オートクレーブを氷冷し減圧した後、残留する二酸化窒素あるいは四酸化二窒素およびそれらの元体を二酸化炭素で除去する。反応容器を開け、ガスクロマトグラフィーで4-メチルベンズアルデヒドの収量を定量した。
【0041】
加える二酸化炭素量を変えて、同様な操作を行うことで二酸化炭素の二酸化窒素に対する混合割合と4-メチルベンズアルデヒドの収率との関係を調べた。この結果を図1に示す。
【0042】
実施例3
50 mlステンレス製オートクレーブに二酸化窒素を0.22 g(4.8 mmol)室温で量り取り、続いて液化二酸化炭素を9.92 g室温で加えて良く混合する。
【0043】
圧力計の付いた別の50 mlステンレス製オートクレーブに、4-メトキシベンジルアルコール(0.44 g,3.4 mmol)を量り取り、二酸化炭素でこのオートクレーブを置換した後よく冷却し、二酸化窒素の入った先のオートクレーブと連結する。
【0044】
バルブを操作して内容物を4-メトキシベンジルアルコールの入ったオートクレーブに移す。
【0045】
このオートクレーブを25 ℃の水浴に入れると、圧力は5.2 MPaとなった。マグネチックスタラーで1時間撹拌反応した。
【0046】
反応後オートクレーブを氷冷し減圧した後、残留する二酸化窒素あるいは四酸化二窒素およびそれらの元体を二酸化炭素で除去する。内容物を、クマリンを内部標準として1H NMRで反応混合物を分析した。
【0047】
その結果、4-メトキシベンズアルデヒドが0.43 g(収率100%)得られた。
【0048】
比較例1
アルゴンで空気を置換し冷却した50 mlステンレス製オートクレーブに、二酸化窒素を0.18 g(3.9 mmol)と4-メトキシベンジルアルコール(0.47 g,3.4 mmol)を量り取る。
【0049】
このオートクレーブを25 ℃の水浴に入れ、マグネチックスタラーで1時間撹拌反応した。
【0050】
反応後オートクレーブを氷冷した後、残留する二酸化窒素あるいは四酸化二窒素およびそれらの元体を二酸化炭素で除去する。内容物を、クマリンを内部標準として1H NMRで反応混合物を分析した。
【0051】
その結果、4-メトキシベンズアルデヒドが0.42g(収率91%)と4-メトキシ安息香酸が0.2 g(収率3%)得られた。
【0052】
実施例4
50 mlステンレス製オートクレーブに二酸化窒素を0.17g(3.7 mmol)室温で量り取り、続いて液化二酸化炭素を9.43 g室温で加えて良く混合する。
【0053】
圧力計の付いた別の50 mlステンレス製オートクレーブに、ベンジルアルコール(0.32 g,3.0 mmol)を量り取り、二酸化炭素でこのオートクレーブを置換した後よく冷却し、二酸化窒素の入った先のオートクレーブと連結する。
【0054】
バルブを操作して内容物をベンジルアルコールの入ったオートクレーブに移す。このオートクレーブを35 ℃の水浴に入れると圧力は5.2 MPaとなった。マグネチックスタラーで1時間撹拌反応した。
【0055】
反応後オートクレーブを氷冷し減圧した後、残留する二酸化窒素あるいは四酸化二窒素およびそれらの元体を二酸化炭素で除去する。反応容器を開け、デカンを内部標準としてガスクロマトグラフィーで反応混合物を分析した。
【0056】
その結果、べンズアルデヒドが0.31 g(収率98%)得られた。
【0057】
実施例5
50 mlステンレス製オートクレーブに二酸化窒素を0.16 g(3.5 mmol)室温で量り取り、続いて液化二酸化炭素を9.87 g室温で加えて良く混合する。
【0058】
圧力計の付いた別の50 mlステンレス製オートクレーブに、3-ニトロベンジルアルコール(0.46 g,3.0 mmol)を量り取り、二酸化炭素でこのオートクレーブを置換した後よく冷却し、二酸化窒素の入った先のオートクレーブと連結する。
【0059】
バルブを操作して内容物を3-ニトロベンジルアルコールの入ったオートクレーブに移す。このオートクレーブを40 ℃の水浴に入れると圧力は5.1 MPaとなった。マグネチックスタラーで2時間撹拌反応した。
【0060】
反応後オートクレーブを氷冷し減圧した後、残留する二酸化窒素あるいは四酸化二窒素およびそれらの元体を二酸化炭素で除去する。反応容器を開け、デカンを内部標準としてガスクロマトグラフィーで反応混合物を分析した。
【0061】
その結果、3-ニトロべンズアルデヒドが0.45 g(収率99%)得られた。
【0062】
実施例6
50 mlステンレス製オートクレーブに二酸化窒素を0.16 g(3.5 mmol)室温で量り取り、続いて液化二酸化炭素を5.50 g室温で加えて良く混合する。
【0063】
圧力計の付いた別の50 mlステンレス製オートクレーブに、4-クロロベンジルアルコール(0.435 g,3.1 mmol)を量り取り、二酸化炭素でこのオートクレーブを置換した後よく冷却し、二酸化窒素の入った先のオートクレーブと連結する。
【0064】
バルブを操作して内容物を4-クロロベンジルアルコールの入ったオートクレーブに移す。このオートクレーブを40 ℃の水浴に入れると圧力は3.9 MPaとなった。マグネチックスタラーで2時間撹拌反応した。
【0065】
反応後オートクレーブを氷冷し減圧した後、残留する二酸化窒素あるいは四酸化二窒素およびそれらの元体を二酸化炭素で除去する。反応容器を開け、デカンを内部標準としてガスクロマトグラフィーで反応混合物を分析した。
【0066】
その結果、4-クロロベンズアルデヒドが0.42 g(収率98%)得られた。
【0067】
実施例7
50 mlステンレス製オートクレーブに二酸化窒素を0.33 g(7.2 mmol)室温で量り取り、続いて液化二酸化炭素を10.71 g室温で加えて良く混合する。
【0068】
圧力計の付いた別の50 mlステンレス製オートクレーブに、ベンジルメチルエーテル(0.35 g,3.1 mmol)を量り取り、二酸化炭素でこのオートクレーブを置換した後よく冷却し、二酸化窒素の入った先のオートクレーブと連結する。
【0069】
バルブを操作して内容物をベンジルメチルエーテルの入ったオートクレーブに移す。
【0070】
このオートクレーブを45 ℃の水浴に入れると、圧力は5.9 MPaとなった。マグネチックスタラーで1時間撹拌反応した。
【0071】
反応後オートクレーブを氷冷し減圧した後、残留する二酸化窒素あるいは四酸化二窒素およびそれらの元体を二酸化炭素で除去する。内容物を、デカンを内部標準としてガスクロマトグラフィーで反応混合物を分析した。
【0072】
その結果、ベンズアルデヒドが0.32g(収率98%)得られた。
【0073】
実施例8
50 mlステンレス製オートクレーブに二酸化窒素を0.18 g(3.9 mmol)室温で量り取り、続いて液化二酸化炭素を8.85 g室温で加えて良く混合する。
【0074】
圧力計の付いた別の50 mlステンレス製オートクレーブに、3-メチルベンジルアルコール(0.38 g,3.1 mmol)を量り取り、二酸化炭素でこのオートクレーブを置換した後よく冷却し、二酸化窒素の入った先のオートクレーブと連結する。
【0075】
バルブを操作して内容物を3-メチルベンジルアルコールの入ったオートクレーブに移す。
【0076】
このオートクレーブを25 ℃の水浴に入れると、圧力は4.8 MPaとなった。マグネチックスタラーで1時間撹拌反応した。
【0077】
反応後オートクレーブを氷冷し減圧した後、残留する二酸化窒素あるいは四酸化二窒素およびそれらの元体を二酸化炭素で除去する。内容物を、デカンを内部標準としてガスクロマトグラフィーで反応混合物を分析した。
【0078】
その結果、3-メチルベンズアルデヒドが0.37g(収率99%)得られた。
【0079】
実施例9
50 mlステンレス製オートクレーブに二酸化窒素を0.31 g(6.7 mmol)室温で量り取り、続いて液化二酸化炭素を10.25 g室温で加えて良く混合する。
【0080】
圧力計の付いた別の50 mlステンレス製オートクレーブに、2-メチルベンジルアルコール(0.37 g,3.0 mmol)を量り取り、二酸化炭素でこのオートクレーブを置換した後よく冷却し、二酸化窒素の入った先のオートクレーブと連結する。
【0081】
バルブを操作して内容物を2-メチルベンジルアルコールの入ったオートクレーブに移す。
【0082】
このオートクレーブを25 ℃の水浴に入れると、圧力は5.2 MPaとなった。マグネチックスタラーで1時間撹拌反応した。
【0083】
反応後オートクレーブを氷冷し減圧した後、残留する二酸化窒素あるいは四酸化二窒素およびそれらの元体を二酸化炭素で除去する。内容物を、デカンを内部標準としてガスクロマトグラフィーで反応混合物を分析した。
【0084】
その結果、2-メチルベンズアルデヒドが0.36g(収率98%)得られた。
【0085】
実施例10
50 mlステンレス製オートクレーブに二酸化窒素を0.18 g(3.9 mmol)室温で量り取り、続いて液化二酸化炭素を5.62 g室温で加えて良く混合する。
【0086】
圧力計の付いた別の50 mlステンレス製オートクレーブに、3-ブロモベンジルアルコール(0.58 g,3.1 mmol)を量り取り、二酸化炭素でこのオートクレーブを置換した後よく冷却し、二酸化窒素の入った先のオートクレーブと連結する。
【0087】
バルブを操作して内容物を3-ブロモベンジルアルコールの入ったオートクレーブに移す。
【0088】
このオートクレーブを40 ℃の水浴に入れると、圧力は3.8 MPaとなった。マグネチックスタラーで3時間撹拌反応した。
【0089】
反応後オートクレーブを氷冷し減圧した後、残留する二酸化窒素あるいは四酸化二窒素およびそれらの元体を二酸化炭素で除去する。内容物を、デカンを内部標準としてガスクロマトグラフィーで反応混合物を分析した。
【0090】
その結果、3-ブロモベンズアルデヒドが0.57g(収率99%)得られた。
【0091】
実施例11
50 mlステンレス製オートクレーブに二酸化窒素を0.15 g(3.3 mmol)室温で量り取り、続いて液化二酸化炭素を6.16 g室温で加えて良く混合する。
【0092】
圧力計の付いた別の50 mlステンレス製オートクレーブに、1,4-ベンゼンジメタノール(0.21 g,1.5 mmol)を量り取り、二酸化炭素でこのオートクレーブを置換した後よく冷却し、二酸化窒素の入った先のオートクレーブと連結する。
【0093】
バルブを操作して内容物を1,4-ベンゼンジメタノールの入ったオートクレーブに移す。
【0094】
このオートクレーブを25 ℃の水浴に入れると、圧力は3.9 MPaとなった。マグネチクスタラーで1時間撹拌反応した。
【0095】
反応後オートクレーブを氷冷し減圧した後、残留する二酸化窒素あるいは四酸化二窒素およびそれらの元体を二酸化炭素で除去する。内容物を、クマリンを内部標準として1H NMRで反応混合物を分析定量し、ガスクロマトグラフィーで純度を確認した。
【0096】
その結果、1,4-ベンゼンジアルデヒドが0.20g(収率98%, 純度99.8%)得られた。
図面
【図1】
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