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明細書 :予混合圧縮着火内燃機関

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4701398号 (P4701398)
公開番号 特開2007-270811 (P2007-270811A)
登録日 平成23年3月18日(2011.3.18)
発行日 平成23年6月15日(2011.6.15)
公開日 平成19年10月18日(2007.10.18)
発明の名称または考案の名称 予混合圧縮着火内燃機関
国際特許分類 F02P  13/00        (2006.01)
F02B   1/12        (2006.01)
F02B  11/00        (2006.01)
F02B  23/02        (2006.01)
F02F  11/00        (2006.01)
F02P  19/02        (2006.01)
F02P   5/15        (2006.01)
F02P  15/08        (2006.01)
FI F02P 13/00 301J
F02B 1/12
F02B 11/00 B
F02B 23/02 P
F02B 23/02 N
F02F 11/00 B
F02P 19/02 301Q
F02P 5/15 A
F02P 15/08 302A
請求項の数または発明の数 3
全頁数 10
出願番号 特願2006-101176 (P2006-101176)
出願日 平成18年3月31日(2006.3.31)
審査請求日 平成21年1月5日(2009.1.5)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504147243
【氏名又は名称】国立大学法人 岡山大学
発明者または考案者 【氏名】▲吉▼山 定見
個別代理人の代理人 【識別番号】100080160、【弁理士】、【氏名又は名称】松尾 憲一郎
審査官 【審査官】前崎 渉
参考文献・文献 特開2004-079458(JP,A)
特開平08-247016(JP,A)
特開平01-193080(JP,A)
特開2005-315126(JP,A)
特開2004-197593(JP,A)
特開2000-282863(JP,A)
調査した分野 F02P 13/00
F02P 15/08
F02P 19/02
F02P 5/15
F02B 1/12
F02B 11/00
F02B 23/02
F02F 11/00
特許請求の範囲 【請求項1】
シリンダブロックとシリンダヘッドとで囲まれた燃焼室内に、あらかじめ燃料が混合された混合気を送給し、この混合気を圧縮することにより自着火させて燃焼を生じさせる予混合圧縮着火内燃機関において、
前記シリンダブロックと前記シリンダヘッドとの間に介設したガスケットと、
このガスケットにおける前記燃焼室と連通する燃焼室用開口を横断させて架設して前記混合気を着火させる複数の着火部と、
これらの着火部ごとに前記混合気の着火のタイミングを制御する制御部と
を備え
前記制御部は、予混合圧縮着火内燃機関の回転数が低い間は、前記複数の着火部の着火タイミングをそれぞれ異ならせて前記混合気に段階的に着火し、前記回転数が高くなると、前記複数の着火部を同時に着火する着火制御を行うことを特徴とする予混合圧縮着火内燃機関。
【請求項2】
前記着火部は、それぞれ絶縁材で被覆していない露出部を少なくとも1箇所設けた第1の金属線と第2の金属線とを、前記露出部を互いに近接させて前記燃焼室用開口に架設して形成し、前記露出部間に放電による火花を生じさせていることを特徴とする請求項1記載の予混合圧縮着火内燃機関。
【請求項3】
前記着火部は、中途部に抵抗材料が介設された金属線を前記燃焼室用開口に架設して形成し、前記金属線に通電して前記抵抗材料部分を発熱させていることを特徴とする請求項1記載の予混合圧縮着火内燃機関。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、予混合圧縮着火内燃機関に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車のエンジンなどの内燃機関の一つとして、燃料を混合させた空気である混合気を内燃機関の燃焼室内に送給し、この混合気を燃焼室内で圧縮することにより自着火させて燃焼を生じさせる予混合圧縮着火内燃機関が知られている。
【0003】
この予混合圧縮着火内燃機関では、できるだけ燃料分の少ない空燃比とするとともに、圧縮比を高くできることが知られており、燃費を改善できる可能性があるとともに、NOxを低減することができる可能性があると考えられている。
【0004】
このような予混合圧縮着火内燃機関では、混合気を着火させるために、混合気を所定の温度以上に加熱する必要があり、吸入される空気の加熱や、可変バルブタイミングによる内部EGR(Exhaust Gas Recirculation)の導入によって混合気の加熱を行っている。
【0005】
さらには、燃焼室内の温度を制御する方法として、予混合圧縮着火内燃機関に近い技術であるディーゼルエンジンでは、燃焼室の内壁面に絶縁材で被覆されたヒータを設け、このヒータで燃焼室内の温度を制御して所望の燃焼を生じやすくする燃焼装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。

【特許文献1】特開平11-190216号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の混合気の加熱方法では、燃焼室内の混合気が比較的一様に加熱されることによって燃焼が一気に進行し、出力特性が悪くなるという問題があった。
【0007】
特に、燃焼ガスの温度が1800K以上となると、NOxの発生が大きくなるという不具合もあるので、混合気を加熱しすぎないようにする必要もあった。
【0008】
本発明者は、このような現状に鑑み、燃焼室内の混合気に局所的に高温領域を形成して混合気を着火させることにより、ゆっくりとした燃焼を生じさせるべく研究開発を行って、本発明を成すに至ったものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の予混合圧縮着火内燃機関では、シリンダブロックとシリンダヘッドとで囲まれた燃焼室内に、あらかじめ燃料が混合された混合気を送給し、この混合気を圧縮することにより自着火させて燃焼を生じさせる予混合圧縮着火内燃機関において、シリンダブロックとシリンダヘッドとの間に介設したガスケットと、このガスケットにおける燃焼室と連通する燃焼室用開口に設けて混合気を着火させる複数の着火部と、これらの着火部ごとに混合気の着火のタイミングを制御する制御部とを備えた予混合圧縮着火内燃機関とした。
【0010】
さらに、それぞれ絶縁材で被覆していない露出部を少なくとも1箇所設けた第1の金属線と第2の金属線とを、露出部を互いに近接させて燃焼室用開口に架設して着火部を形成し、露出部間に放電による火花を生じさせていることにも特徴を有し、または、中途部に抵抗材料が介設された金属線を燃焼室用開口に架設して着火部を形成し、金属線に通電して抵抗材料部分を発熱させていることにも特徴を有するものである。
【発明の効果】
【0011】
請求項1記載の発明では、シリンダブロックとシリンダヘッドとで囲まれた燃焼室内に、あらかじめ燃料が混合された混合気を送給し、この混合気を圧縮することにより自着火させて燃焼を生じさせる予混合圧縮着火内燃機関において、シリンダブロックとシリンダヘッドとの間に介設したガスケットと、このガスケットにおける燃焼室と連通する燃焼室用開口を横断させて架設して混合気を着火させる複数の着火部と、これらの着火部ごとに混合気の着火のタイミングを制御する制御部とを備え、前記制御部は、予混合圧縮着火内燃機関の回転数が低い間は、前記複数の着火部の着火タイミングをそれぞれ異ならせて前記混合気に段階的に着火し、前記回転数が高くなると、前記複数の着火部を同時に着火する着火制御を行う予混合圧縮着火内燃機関としたことによって、燃焼室内の混合気を自着火前の比較的低い温度の状態としておいて、着火部で混合気に局所的に高温領域を形成して着火させることによりゆっくりとした燃焼を生じさせることができるので、燃焼の制御を行いやすくすることができる。
【0012】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の予混合圧縮着火内燃機関において、それぞれ絶縁材で被覆していない露出部を少なくとも1箇所設けた第1の金属線と第2の金属線とを、露出部を互いに近接させて燃焼室用開口に架設して着火部を形成し、露出部間に放電による火花を生じさせていることによって、混合気を確実に着火させることができるとともに、燃焼室の内壁面から離隔した位置に着火点を設けることができ、適正な燃焼状態を得られやすくすることができる。
【0013】
請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の予混合圧縮着火内燃機関において、中途部に抵抗材料が介設された金属線を燃焼室用開口に架設して着火部を形成し、金属線に通電して抵抗材料部分を発熱させていることによって、混合気を確実に着火させることができるとともに、燃焼室の内壁面から離隔した位置に着火点を設けることができ、適正な燃焼状態を得られやすくすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の予混合圧縮着火内燃機関では、シリンダブロックとシリンダヘッドとで囲まれた燃焼室内に、あらかじめ燃料が混合された混合気を送給し、この混合気を圧縮することにより自着火させて燃焼を生じさせる予混合圧縮着火内燃機関において、シリンダブロックとシリンダヘッドとの間に介設したガスケットの燃焼室と連通する燃焼室用開口に、混合気を着火させるための着火部を設けているものである。
【0015】
このように、ガスケットの燃焼室用開口に着火部を設けたことによって、燃焼室内の混合気を自着火前の比較的低い温度の状態としておいて、着火部で局所的に着火させることによりゆっくりとした燃焼を生じさせることができるので、燃焼の制御を行いやすくすることができる。
【0016】
特に、着火部を、それぞれ絶縁材で被覆していない露出部を少なくとも1箇所設けた第1の金属線と第2の金属線とを、露出部を互いに近接させて燃焼室用開口に架設して形成し、露出部間に放電による火花を生じさせて混合気を着火させる場合には、燃焼室用開口の所定位置、例えば燃焼室の中央部に着火点を設けることができ、適正な燃焼状態を得られやすくすることができる。
【0017】
あるいは、着火部を、中途部に抵抗材料が介設された金属線を燃焼室用開口に架設して形成し、金属線に通電して抵抗材料部分を発熱させることにより混合気を局所的に加熱して自着火させた場合にも、燃焼室用開口の所定位置、例えば燃焼室の中央部に着火点を設けることができ、適正な燃焼状態を得られやすくすることができる。
【0018】
以下において、図面に基づいて本発明の実施形態を詳説する。図1は、第1の実施形態の予混合圧縮着火内燃機関の模式図であり、シリンダブロック11と、シリンダヘッド12とにより燃焼室13を形成している。図1中、14は吸気バルブ、15は排気バルブ、16はピストンヘッドである。
【0019】
シリンダブロック11とシリンダヘッド12との間にはガスケット17を介設しており、ガスケット17には、燃焼室13と連通する燃焼室用開口17aを設けている(図2参照)。
【0020】
さらに、ガスケット17には、燃焼室用開口17aを横断させて架設した第1金属線18-1と、第2金属線18-2を装着している。
【0021】
第1金属線18-1及び第2金属線18-2は、それぞれ絶縁材19で被覆するとともに、少なくとも1箇所には絶縁材19による被覆を行わず、第1金属線18-1を露出させた第1露出部20-1、及び第2金属線18-2を露出させた第2露出部20-2をそれぞれ設けている。
【0022】
特に、第1金属線18-1及び第2金属線18-2をガスケット17に装着する場合には、第1金属線18-1の第1露出部20-1と、第2金属線18-2の第2露出部20-2とを互いに近接させて装着している。図1では、第1金属線18-1の第1露出部20-1と、第2金属線18-2の第2露出部20-2とを上下に近接させている。
【0023】
さらに、近接した第1金属線18-1の第1露出部20-1と、第2金属線18-2の第2露出部20-2には、図2(a)に示すように、第1放電用突起24-1及び第2放電用突起24-2を対向状態にそれぞれ設けて、第1放電用突起24-1と第2放電用突起24-2との間で放電を安定的に生じやすくしている。
【0024】
または、第1放電用突起24-1及び第2放電用突起24-2を設ける代わりに、図2(b)に示すように、近接した第1金属線18-1の第1露出部20-1と、第2金属線18-2の第2露出部20-2には、それぞれ凹形状に第1放電用切り欠き24-1'及び第2放電用切り欠き24-2'を対向させて設け、第1放電用切り欠き24-1'及び第2放電用切り欠き24-2の形成にともなって相対的に突出した第1端縁25-1及び第2端縁25-2を形成して、第1端縁25-1と第2端縁25-2との間で放電を安定的に生じやすくしてもよい。あるいは、放電用突起と放電用切り欠きとで放電を安定的に生じやすくしてもよい。
【0025】
第1金属線18-1と第2金属線18-2は、図1に示すように必ずしも上下に平行に配置する必要はなく、例えば、図2に平面視で示すように、第1金属線18-1'と第2金属線18-2'とを左右に近接させて並設し、第1露出部20-1'と第2露出部20-2'とが左右に近接するように配置してもよい。この場合、第1金属線18-1'と第2金属線18-2'とは、図3に示すように絶縁材19'で一体化し、第1露出部20-1'と第2露出部20-2'の部分だけ絶縁材19'を除去し、第1露出部20-1'と第2露出部20-2'とを左右に近接させてもよい。
【0026】
さらに、第1金属線18-1,18-1'と第2金属線18-2,18-2'とを平行に配置するのではなく、図4に示すように、第1金属線18-1"と第2金属線18-2"とを上下に交わらせた交差状態に配置してもよく、第1金属線18-1"と第2金属線18-2"との交差部にそれぞれ第1露出部20-1"と第2露出部20-2"を配置してもよい。
【0027】
本実施形態では、図1に示すように、第1金属線18-1はグランドに接続するとともに、第2金属線18-2は通電切換スイッチ21を介して直流電源22に接続しており、通電切換スイッチ21の切換制御に基づいて第2金属線18-2に所定の電圧を印加して、第1露出部20-1と第2露出部20-2との間に放電による火花を発生させるようにしている。なお、第2金属線18-2をグランドに接続して、通電切換スイッチ21を介して第1金属線18-1を直流電源22に接続してもよい。
【0028】
第1露出部20-1と第2露出部20-2との間に生じさせた火花は、燃焼室13内に送給された混合気を着火するためのものであって、第1露出部20-1と第2露出部20-2とで放電着火部Fを構成しており、燃焼室13内において効率のよい燃焼の拡大が生じるように配置している。
【0029】
通電切換スイッチ21は、予混合圧縮着火内燃機関を制御している制御部23から入力された制御信号に基づいて制御されており、制御部23による制御によって第1露出部20-1と第2露出部20-2とで構成した放電着火部Fで所定のタイミングで火花を生成し、混合気への着火を行っている。
【0030】
特に、図3及び図4に示すように、放電着火部Fは燃焼室用開口17a内に複数設けて、制御部23による制御によって、それぞれの放電着火部Fを独立した所定のタイミングで作動させ、燃焼室13内において所望のゆっくりとした燃焼を生じさせることができるので、燃焼室13内において燃焼によって発生する熱の発生状況を、燃焼室13内に設けた圧力センサで計測した場合に、図5に示すようにノック状態となるような急峻な燃焼が生じる状態と、不完全燃焼となる状態の間の適正な燃焼状態に調整可能とすることができる。
【0031】
しかも、放電着火部Fをガスケット17に装着した第1金属線18-1,18-1',18-1"と第2金属線18-2,18-2',18-2"で形成することによって、燃焼室13の内壁面から離隔した位置に着火点Fを設けることができ、より適正な燃焼状態を得られやすくすることができるとともに、複数の放電着火部Fを容易に形成することができるので、適正な燃焼状態が得られる着火制御を行うことができる。
【0032】
複数の放電着火部Fを形成する場合には、図4に示すように、グランドに接続する第1金属線18-1"は複数の放電着火部Fと共用することができ、第1金属線18-1"の所定位置をそれぞれ露出させるとともに、各露出部分に第2金属線18-2"の露出部分を近接させて配置することにより放電着火部Fを構成している。
【0033】
放電着火部Fの着火制御としては、例えば、予混合圧縮着火内燃機関の回転数が低い間は、複数の放電着火部Fの着火タイミングをそれぞれ異ならせて、図6(a)に示すように、自着火が生じない程度の低温の混合気に段階的に着火して燃焼がゆっくりと拡がるようにし、予混合圧縮着火内燃機関の回転数が高くなると、図6(b)に示すように、各放電着火部Fにおいて同時に着火して速やかに燃焼を生じさせるようにしている。
【0034】
図6(a)及び図6(b)は、図4に示すようにガスケット17の燃焼室用開口17aに4つの放電着火部Fを設けるとともに、さらに燃焼室用開口17aの中央部分に1つの放電着火部Fを設けた場合における各放電着火部Fでの着火後の燃焼状態の拡がり状態を模式的に示した燃焼状態模式図であり、図6(a)中及び図6(b)中、fは燃焼領域を示している。図6(a)及び図6(b)では、5つの放電着火部Fで着火を行っているが、着火する放電着火部Fの数を調整することもできる。
【0035】
図7は、第2実施形態の予混合圧縮着火内燃機関の模式図であり、前述した第1の実施形態の予混合圧縮着火内燃機関でのガスケット17に設けた放電着火部Fをヒータで構成しているものである。なお、第2実施形態の予混合圧縮着火内燃機関において、第1実施形態の予混合圧縮着火内燃機関と同一構成物には同一符号を用い、重複する説明は省略する。
【0036】
すなわち、第2実施形態の予混合圧縮着火内燃機関も、シリンダブロック11と、シリンダヘッド12とにより燃焼室13を形成している。図7中、14は吸気バルブ、15は排気バルブ、16はピストンヘッドである。
【0037】
シリンダブロック11とシリンダヘッド12との間にはガスケット17'を介設しており、ガスケット17'には、燃焼室13と連通する燃焼室用開口17'aを設けている(図8参照)。ガスケット17'には、燃焼室用開口17'aを横断させて架設した金属線28を装着している。
【0038】
金属線28には所定位置に通電にともなって発熱する抵抗材料を介設し、この発熱する抵抗材料で発熱着火部Hを形成している。すなわち、発熱着火部Hは微小なヒータとなっている。金属線28は、発熱着火部H以外の部分を絶縁材29で被覆している。
【0039】
そして、金属線28は、一端をグランドに接続するとともに、他端を通電切換スイッチ31を介して直流電源32に接続しており、通電切換スイッチ31の切換制御に基づいて発熱着火部Hへの通電を制御することによって、発熱着火部Hでの発熱制御を行っている。なお、シリンダブロック11及びシリンダヘッド12は、グランドに接続している。
【0040】
通電切換スイッチ31は、予混合圧縮着火内燃機関を制御している制御部33から入力された制御信号に基づいて制御されており、制御部33による制御によって発熱着火部Hを発熱させることにより燃焼室13内の混合気を局所的に加熱して着火可能な高温とし、ゆっくりとした燃焼を生じさせている。
【0041】
特に、図8に示すように、ガスケット17に設けた燃焼室用開口17aには複数の金属線28'を架設し、各金属線28'の所定位置にそれぞれ発熱着火部Hを配置することにより、燃焼室用開口17'aに複数の着火点を設けることができる。
【0042】
そして、制御部33によって各発熱着火部Hの発熱のタイミングを調整することにより、所望の燃焼状態が得られるように混合気を着火させることができる。
【0043】
図8では、燃焼室用開口17'aの一つの直径に沿って8つの発熱着火部Hを配置するとともに、この直径と直交する半径の中途部にそれぞれ1つずつの発熱着火部Hを配置しているが、この形態に限定するものではなく、発熱着火部Hの配置は適宜とすることができる。
【0044】
また、本実施形態では、1本の金属線28に1つの発熱着火部Hを設けているが、発熱着火部Hは1つに限定するものではなく、複数設けてもよい。本実施形態では、発熱着火部Hでの瞬時的な発熱を行わせるために、各金属線28にはそれぞれ発熱着火部Hを1つだけ設けている。
【0045】
さらに、本実施形態では、各発熱着火部Hをガスケット17'と同一平面上に設けているが、例えば金属線28を上方向に膨出させながら湾曲させて、燃焼室13の中央部分に発熱着火部Hが位置するようにしてもよい。なお、着火手段を第2実施形態の予混合圧縮着火内燃機関のように発熱着火部Hで構成するのではなく、第1の実施形態の予混合圧縮着火内燃機関のように放電によって火花を生成する放電着火部Fで構成する場合も、第1金属線18-1及び第2金属線18-2をそれぞれ上方向に膨出させながら湾曲させて、燃焼室13の中央部分に放電着火部Fが位置するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る予混合圧縮着火内燃機関の構成図である。
【図2】(a)第1金属線の第1露出部と第2金属線の第2露出部に設けた第1電用突起及び第2電用突起の説明図、(b)第1金属線の第1露出部と第2金属線の第2露出部に設けた第1電用切り欠き及び第2電用切り欠きの説明図である。
【図3】放電着火部の配設状態の説明図である。
【図4】放電着火部の配設状態の説明図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る予混合圧縮着火内燃機関において適正な燃焼状態の場合に検出される熱発生率の状態を示す熱発生率グラフである。
【図6】5つの放電着火部を設けた場合における着火制御の説明図であって、(a)は内燃機関の回転数が低い場合の着火状態の説明図、(b)は内燃機関の回転数が高い場合の着火状態を説明図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る予混合圧縮着火内燃機関の構成図である。
【図8】発熱着火部の配設状態の説明図である。
【符号の説明】
【0047】
11 シリンダブロック
12 シリンダヘッド
13 燃焼室
14 吸気バルブ
15 排気バルブ
16 ピストンヘッド
17,17' ガスケット
17a,17'a 燃焼室用開口
18-1 第1金属線
18-2 第2金属線
19,19' 絶縁材
20-1 第1露出部
20-2 第2露出部
21,31 通電切換スイッチ
22,32 直流電源
23,33 制御部
F 放電着火部
H 発熱着火部
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7