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明細書 :脱気・溶解装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5216996号 (P5216996)
登録日 平成25年3月15日(2013.3.15)
発行日 平成25年6月19日(2013.6.19)
発明の名称または考案の名称 脱気・溶解装置
国際特許分類 B01D  19/00        (2006.01)
B01F   1/00        (2006.01)
C02F   1/20        (2006.01)
B01F   5/00        (2006.01)
FI B01D 19/00 101
B01F 1/00 A
C02F 1/20 A
B01F 5/00 Z
請求項の数または発明の数 6
全頁数 16
出願番号 特願2008-500552 (P2008-500552)
出願日 平成19年2月15日(2007.2.15)
国際出願番号 PCT/JP2007/052782
国際公開番号 WO2007/094434
国際公開日 平成19年8月23日(2007.8.23)
優先権出願番号 2006038465
2006296719
優先日 平成18年2月15日(2006.2.15)
平成18年10月31日(2006.10.31)
優先権主張国 日本国(JP)
日本国(JP)
審査請求日 平成22年2月2日(2010.2.2)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504147243
【氏名又は名称】国立大学法人 岡山大学
発明者または考案者 【氏名】鷲尾 誠一
個別代理人の代理人 【識別番号】100080160、【弁理士】、【氏名又は名称】松尾 憲一郎
審査官 【審査官】澤田 浩平
参考文献・文献 特開2003-001009(JP,A)
国際公開第2004/071635(WO,A1)
上山恭平、鷲尾誠一、陳恵晴,油の脱気によるキャビテーション抑制効果の検証,日本機械学会中国四国支部総会・講演会講演論文集,2005年,No.055-1,p.301-302
調査した分野 B01D19/00-19/04,
B01F1/00-5/26,
C02F1/20
特許請求の範囲 【請求項1】
液体を送給する配管と、
この配管の中途部に設けて前記液体を所定の流量で下流側に送給する流量調整部と、
この流量調整部の下流側における前記配管の中途部に設けて前記液体に接する停留した空洞を形成する空洞形成部と、
前記空洞内を加圧または減圧する加減圧部と、
を備え、
前記加減圧部で前記空洞内を減圧した場合に前記液体を脱気し、前記加減圧部で前記空洞内に気体を送給して加圧した場合に前記液体に前記気体を溶解させる脱気・溶解装置であって、
前記空洞形成部には、流路内に設けて前記液体の流通面積を絞る遮蔽体により狭小とした第1の流路と、この第1の流路の流通面積よりも大きい流通面積とした第2の流路と、この第2の流路の流通面積よりは小さく、前記第1の流路の流通面積よりは大きい流通面積とした第3の流路を上流側からこの順で設けて、前記液体の送給にともなって前記第2の流路部分に空洞を形成するとともに、
前記空洞形成部には、前記空洞に連通させた貫通孔を設けて、この貫通孔を介して前記空洞内を加圧または減圧することを特徴とする脱気・溶解装置。
【請求項2】
前記加減圧部は、前記空洞内を減圧する減圧手段を備えることを特徴とする請求項1記載の脱気・溶解装置。
【請求項3】
前記加減圧部は、前記液体に溶け込ませる前記気体を所定の圧力として送給する加圧手段を備えることを特徴とする請求項1記載の脱気・溶解装置。
【請求項4】
前記配管は、両端をそれぞれ前記液体を貯留するタンクに接続して周回状の流路を構成し、前記加圧手段を、前記空洞に連通連結させるととともに前記タンクに連通連結させて、前記タンク内の中空空間に、前記加圧手段で送給される前記気体を充填したことを特徴とする請求項3記載の脱気・溶解装置。
【請求項5】
前記加減圧部は、前記空洞内を減圧する減圧手段を備えるとともに、前記空洞に前記加圧手段を連通連結させた状態と、前記空洞に前記減圧手段を連通連結させた状態との切り替えを行う切替弁を備えることを特徴とする請求項3記載の脱気・溶解装置。
【請求項6】
前記遮蔽体には、前記流体にスーパーキャビテーションを生じさせるため剥離点を設けたことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の脱気・溶解装置。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、液体の脱気処理または液体への気体の溶解処理に用いる脱気・溶解装置及び脱気・溶解方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、油圧回路などのように細い配管で液体を送給する際において、液体に溶存した気体の溶存率が大きい場合には、液体に加わっている圧力の変動にともなって気泡が発生することがある。この気泡は、液体の流通を阻害しやすく、振動や騒音の原因となったり、液体の送給障害や熱障害を発生させたりするおそれがある。そこで、油圧回路などでは、配管内に乗じた気泡を除去する気泡除去装置を別途設けたり、あらかじめ脱気処理を行って気体の溶存率を低下させた液体を用いたりしている。
【0003】
一方で、食品産業では、昨今人気のある「酸素水」のように液体の機能性を高めるために、液体に酸素などの気体を通常の濃度以上に溶解させることも行われている。
【0004】
このような脱気処理や気体の溶解処理は、一般的に、被処理液体を密封状態で収容可能な収容容器に貯留し、脱気処理の場合には、収容容器内を所定の真空度以下にまで減圧することによって行っており、溶解処理の場合には、収容容器内に被処理液体に溶存させる気体を圧入して所定の加圧状態とし、所定時間放置することによって行っている。
【0005】
特に、溶解処理の場合には、被処理液体に対して溶解させる気体でのバブリングを行うことによって、より短時間で溶解処理を行うこともできる。また、溶解処理を行う場合には、あらかじめ液体の脱気処理を行って不要な気体を取り除くとともに、必要とする気体を溶け込ませやすくしておくことが望ましい。被処理液体への所定の気体の溶解処理は、注気処理と呼ばれることもある。
【0006】
脱気処理の場合には、上記したバッチ式の処理ではなく、あらかじめ真空度を高くした真空槽と、この真空槽に液体を送給する配管とを備えた装置で、真空槽内に被処理液体を連続的に送給することによって脱気処理を行う装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
また、他の脱気処理用の装置として、脱気処理される被処理液体にキャビテーションを生じさせることにより微小気泡を生じさせ、この微小気泡を除去することによって脱気処理を行う装置も提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0008】
このような状況において、本発明者は、液体におけるキャビテーション現象を研究していた際に、キャビテーション現象の一形態であるスーパーキャビテーションが生じた場合に、液体が送給されている配管内に空洞が安定的に停留する現象を発見した(例えば、非特許文献1参照。)。
【0009】
しかも、本発明者は、スーパーキャビテーションによって配管内に形成された空洞内が液体の蒸気圧に近い極めて低い圧力状態で安定に保たれることにより、この空洞に接した液体中に溶存していた気体が空洞に析出していること、すなわち、配管内に形成された空洞では液体の脱気が行われていることを知見した。
【0010】
さらに、本発明者は、本来大気圧よりはるかに低い圧力に保たれている空洞を大気に開放してみたところ、空洞は消滅することなく安定な形状を保ちながら内部の圧力が大気圧まで上昇し、このときに空洞内に引き込まれた大気が液体に混じり、微小気泡となって空洞の後端から大量に放出される現象を発見し、この微小気泡の生成にともなって液体への大気の高速な溶け込みが生じていることを新たに知見した。

【特許文献1】特開平07-132201号公報
【特許文献2】特開平03-118803号公報
【非特許文献1】鷲尾誠一、他3名,「油のキャビテーション初生の観察」,日本機械学会論文集,社団法人日本機械学会,平成11年5月,65巻,633号,B編,p.139-147
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
液体を収容する収容容器を用いたバッチ処理による脱気処理あるいは気体の溶解処理では、所定量ごとにしか脱気または溶解を行えないために、作業効率が悪いという問題があった。
【0012】
また、あらかじめ真空度を高めた真空槽に液体を送給して脱気処理を行う場合には、真空槽内を安定的に高い真空度に維持するための構造が複雑となりやすく、比較的大型の装置となって高コスト化するという不具合があった。
【0013】
さらに、液体中にキャビテーションを生じさせることにより微小気泡を形成して、この微小気泡を除去することによって脱気処理を行う場合には、旋回流などを利用した特殊な気泡除去装置が必要であるとともに、微小気泡を確実に除去しようとすると、微小気泡とともにこの微小気泡を取り囲む液体も一緒に除去することとなるために液量の大きな減少が生じるおそれがあった。
【0014】
本発明者はこのような現状に鑑み、スーパーキャビテーションによって生成された空洞を利用することにより、この空洞が安定形状を保って停留するので空洞内の減圧または加圧が可能であって、この空洞内の減圧または加圧によって液体の脱気または液体への気体の溶解を高速に行え、しかも、比較的低コストの装置とすることができることに思い至り、本発明を成すに至ったものである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の脱気・溶解装置では、液体を送給する配管と、この配管の中途部に設けて液体を所定の流量で下流側に送給する流量調整部と、この流量調整部の下流側における配管の中途部に設けて液体に接する停留した空洞を形成する空洞形成部と、空洞内を加圧または減圧する加減圧部を備え、加減圧部で空洞内を減圧した場合に液体を脱気し、加減圧部で空洞内に気体を送給して加圧した場合に液体に気体を溶解させるであって、前記空洞形成部には、流路内に設けて液体の流通面積を絞る遮蔽体により狭小とした第1の流路と、この第1の流路の流通面積よりも大きい流通面積とした第2の流路と、この第2の流路の流通面積よりは小さく、第1の流路の流通面積よりは大きい流通面積とした第3の流路を上流側からこの順で設けて、液体の送給にともなって第2の流路部分に空洞を形成するとともに、空洞形成部には、空洞に連通させた貫通孔を設けて、この貫通孔を介して空洞内を加圧または減圧することとした。
【0016】
さらに、本発明の脱気・溶解装置では、以下の点にも特徴を有するものである。すなわち、
(1)加減圧部は空洞内を減圧する減圧手段を備えること。
(2)加減圧部は液体に溶け込ませる気体を所定の圧力として送給する加圧手段を備えること。
(3)配管は、両端をそれぞれ液体を貯留するタンクに接続して周回状の流路を構成し、加圧手段を、空洞に連通連結させるととともにタンクに連通連結させて、タンク内の中空空間に、加圧手段で送給される気体を充填したこと。
(4)加減圧部は、空洞に加圧手段を連通連結させた状態と、空洞に減圧手段を連通連結させた状態との切り替えを行う切替弁を備えること。
(5)遮蔽体には、流体にスーパーキャビテーションを生じさせるため剥離点を設けたこと。
【発明の効果】
【0018】
本発明では、液体を送給する配管と、この配管の中途部に設けて液体を所定の流量で下流側に送給する流量調整部と、この流量調整部の下流側における配管の中途部に設けて液体に接する停留した空洞を形成する空洞形成部と、空洞内を加圧または減圧する加減圧部を備え、加減圧部で空洞内を加圧または減圧することにより液体の脱気または液体絵の気体の溶解を行うことによって、液体の脱気または液体への気体の溶解を極めて安価な装置で連続処理として行えるとともに、十分な脱気または気体の溶解を行える。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施形態に係る脱気・溶解装置(脱気装置)の概略模式図である。
【図2】空洞形成管に空洞が形成された状態の説明図である。
【図3】図2のX-X断面図である。
【図4】空洞形成管に空洞が形成された状態の説明図である。
【図5】図4のY-Y断面図である。
【図6】空洞形成管の他の実施形態の説明図である。
【図7】他の実施形態の脱気装置の概略模式図である。
【図8】図1の脱気装置での油の脱気度の変化を示す脱気度推移グラフである。
【図9】(a)空洞形成管に流れる液体の流量と第2流路の圧力との相関関係を示すグラフ、(b)空洞形成管に流れる液体の流量と第1流路の圧力との相関関係を示すグラフである。
【図10】本発明の実施形態に係る脱気・溶解装置(溶解装置)の概略模式図である。
【図11】他の実施形態の脱気・溶解装置の概略模式図である。
【符号の説明】
【0020】
A 脱気装置
10 タンク
11 蓋
20 配管
21 流量センサ
22 流量制御弁
30 ポンプ
40 気体析出配管
41 第1流路
42 第2流路
43 第3流路
44 第1遮蔽体
45 第2遮蔽体
46 剥離点
47 端面
48 空洞
49 貫通孔
50 真空ポンプ
51 吸引管
52 開閉弁
53 圧力計
60 制御部
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明の脱気・溶解装置及び脱気・溶解方法では、処理される液体が送給されている配管内でキャビテーションの一形態であるスーパーキャビテーションを生じさせることにより、配管内の所定位置に停留した空洞を生成し、この空洞内の圧力を真空状態に近づけることにより、液体に溶け込んでいる気体を液体から空洞内に析出させて気体の溶解度を低下させ、逆に、空洞内の圧力を所定の圧力とすることにより、この圧力で平衡となる条件で液体に気体を溶解させて気体の溶解度を向上させているものである。
【0022】
このように、流体に接した空洞を利用して、液体からの気体の析出、または液体への気体の溶解を行うことにより、極めて容易に液体における気体の溶存率を調整することができる。
【0023】
特に、脱気・溶解装置は、液体を送給する配管と、この配管の中途部に設けて液体を所定の流量で下流側に送給する流量調整部と、この流量調整部の下流側における配管の中途部に設けて液体に接する停留した空洞を形成する空洞形成部と、空洞内の圧力を調整する加減圧部とを備えている。
【0024】
空洞形成部には、流路内に設けて液体の流通面積を絞る遮蔽体により狭小とした第1の流路と、この第1の流路の流通面積よりも大きい流通面積とした第2の流路と、この第2の流路の流通面積よりは小さく、第1の流路の流通面積よりは大きい流通面積とした第3の流路を上流側からこの順で設けて、液体の送給にともなって第2の流路部分にスーパーキャビテーションに基づく空洞を形成している。
【0025】
このように、第2の流路部分に空洞を形成することにより、空洞と接する液体の接触面積を大きくすることができ、液体からの気体の析出、または液体への気体の溶解を効果的に行うことができる。
【0026】
また、空洞形成部には、空洞に連通させた貫通孔を設けており、この貫通孔を介して加減圧部と空洞とを連通連結させることにより、空洞内の圧力を容易に調整することができる。
【0027】
なお、空洞形成部では、前述したように単に第1の流路と、第2の流路と、第3の流路を設けただけでは、空洞形成部においてスーパーキャビテーションを生じさせるための液体の速度が極めて高速となって、多大なエネルギーを必要とすることとなるが、空洞形成部に設けた遮蔽体に、いわゆる「剥離点」と呼ばれるキャビテーションの起点を設けることにより、液体の流速が比較的低い状態でもスーパーキャビテーションを生じさて空洞を生じさせることができる。
【0028】
本発明の脱気・溶解装置を用いて液体から気体を析出させる場合、すなわち、本発明の脱気・溶解装置を脱気装置として用いる場合には、脱気処理される液体はできるだけ蒸気圧の低い液体であることが望ましい。蒸気圧の高い液体の場合には、スーパーキャビテーションで生成した空洞に液体が接触した際に液体の蒸発が生じ、液体の減量が生じるおそれがある。ただし、液体の減量が生じても問題ない使用形態の場合や、蒸発した液体を回収する回収構造を設けた場合には、蒸気圧の高い液体に対して本発明の脱気・溶解装置を脱気装置として用いることもできる。
【0029】
一方、本発明の脱気・溶解装置を用いて液体に気体を溶解させる場合、すなわち、本発明の脱気・溶解装置を溶解装置として用いる場合には、加減圧部によって空洞内の圧力を液体の蒸気圧よりも高い圧力とすることにより容易に溶解させることができ、しかも、空洞内の圧力を調整することによって気体の溶解度を容易に調整できる。特に、空洞形成部と加減圧部とによって気体が溶解された液体を貯留するタンクは密閉型とすることにより他の気体との接触を抑制するとともに、タンク内を大気圧よりも高い圧力とすることによって気体の溶解効率を向上させることができる。
【0030】
以下において、最初に、本発明の脱気・溶解装置を脱気装置として用いる場合について説明し、次いで、溶解装置として用いる場合について説明する。なお、以下においては、本発明の脱気・溶解装置を、脱気処理を目的としている場合には単に脱気装置と呼び、溶解処理を目的としている場合には単に溶解装置と呼ぶ。なお、溶解装置は注気装置と呼ばれることもある。
【0031】
図1に示すように、本発明の脱気装置Aは、処理される液体を貯留するタンク10と、このタンク10に両端をそれぞれ接続して周回状の流路を構成する配管20と、この配管20の中途部に設けてタンク10の液体を吸引して下流側に送給するポンプ30と、配管20の中途部に設けて後述するように液体が接する空洞を形成する空洞形成部である空洞形成管40と、この空洞形成管40内に形成した空洞内を減圧する減圧手段である真空ポンプ50とで構成している。
【0032】
さらに、脱気装置Aには、ポンプ30及び真空ポンプ50の駆動制御を行う制御部60を設けており、この制御部60でポンプ30の駆動制御を行って配管20内に所定の流量で液体を送給させ、空洞形成管40内に空洞を形成している。
【0033】
タンク10にはフロートタイプの蓋11を設け、空洞形成管40で脱気処理された液体が配管20を介してタンク10に送り返された際に、タンク10内で液体に気体が溶け込むことを抑止している。
【0034】
ポンプ30は、制御部60によって制御されながら所定の流量で液体を下流側に送給しており、特に、後述するように送給量が連続的に変更可能となっていることが望ましい。
【0035】
配管20の中途部には、配管20内における液体の流量を検出する流量センサ21、及び配管20内における液体の流量を調整する流量調整弁22を設けている。流量センサ21は、流量の検出信号を制御部60に入力し、制御部60では、流量センサ21から入力された信号に基づいて流量調整弁22及びポンプ30を制御して、配管20内の液体の流量を所定の流量としている。なお、流量センサ21及び流量調整弁22は、空洞形成管40の上流側に設けて、空洞形成管40に所定の流量で液体を送給することにより、空洞形成管40に空洞を安定的に形成可能としている。
【0036】
流量の調整は、流量調整弁22及びポンプ30で行う場合に限定するものではなく、リリーフ弁を設けて調整可能としてもよい。本実施形態では、流量センサ21と、流量調整弁22と、ポンプ30と、制御部60とによって流量調整部を構成している。
【0037】
配管20には、流量調整弁22以外にも、液体を所定の流量で安定的に送給するための脈動吸収用のアキュームレータや温度制御用の冷却器、フィルタ、安全弁などを適宜設けてもよい。さらに、配管20には、流量センサ21だけでなく液体の温度を検出する温度センサを設けて、液体の温度によって液体の粘度が大きく変化する場合に、制御部60で流量調整弁22及びポンプ30を制御してもよい。
【0038】
空洞形成管40には、図1に示すように、内側に向けて膨出した円筒絞り状の第1遮蔽体44を設けて配管20の流通面積よりも小さい流通面積とした第1流路41と、この第1流路41の流通面積よりも大きい流通面積とした第2流路42と、この第2流路42の流通面積よりは小さく、第1流路41の流通面積よりは大きい流通面積とした第3流路43をこの順で上流側から設けている。
【0039】
本実施形態では、第2流路42は、配管20の流路径と同一の流路径としている。また、第3流路43部分にも内側に向けて膨出した円筒絞り状の第2遮蔽体45を設けて流路径を絞っている。
【0040】
第1流路41、第2流路42、第3流路43はいずれも空洞形成管40の長手方向と平行に設けている。第1流路41、第2流路42、第3流路43の長さは、それぞれ脱気される液体の粘性や流速に合わせて適宜な長さとすることができる。
【0041】
第1遮蔽体44には、第1流路41の上流側の端縁にキャビテーションを生じさせるための剥離点46を設けている。
【0042】
剥離点46は、本実施形態では、第1膨出部44の上流側の端面47を空洞形成管40の長手方向に直交させて設けて、この端面47と第1流路41の内周面とで形成される直角状の角部で構成している。
【0043】
このように、直角状の角部で剥離点46を構成することによって、第1流路41内に送給された液体を第1流路41の内周面から剥離させやすくすることができ、液体の流速が比較的低い状態から剥離点46の下流側に、図2に示すように、スーパーキャビテーションによる空洞48を生じさせることができる。図3は、図2のX-X断面図であって、空洞48は第1流路41の内周面に沿って形成され、流体70は、第1流路41の中央を通過することとなっている。
【0044】
剥離点46の下流側は、配管20の内径よりも小径の内径を有する第1流路41としていることによって、液体が第1流路41を通過する際における液体の流速を高めて流体の動圧を低下させることができ、剥離点46で生じさせたキャビテーションを十分に発達させてスーパーキャビテーションを発現させ、剥離点46の下流側に空洞48を生じさせることができる。
【0045】
なお、剥離点46の形状は直角状に限定するものではなく、たとえば先端が鋭角となった突起を設けてもよく、スーパーキャビテーションによる空洞48を生じさせることができるのであれば、剥離点46は先端が鈍角となった突起で構成してもよい。
【0046】
図2に示すように、第1流路41内に空洞48を生じさせた後、ポンプ30または流量調整弁22による液体の流量をさらに増大させることによって、図4に示すように、空洞48を第2流路42にまで拡大させることができる。図5は、図4のY-Y断面図であって、空洞48は第2流路42の内周面に沿って形成され、流体70は、第2流路42の中央を通過することとなっている。
【0047】
空洞形成管40の第2流路42部分には、第2流路42に連通連結した貫通孔49を設けており、この貫通孔49を介して真空ポンプ50で第2流路42に形成された空洞48内の空気を吸引可能としている。
【0048】
すなわち、空洞形成管40の貫通孔49部分には吸引管51の一端を接続するとともに、真空ポンプ50には吸引管51の他端を接続して、吸引管51を介して空洞形成管40と真空ポンプ50とを連通連結している。
【0049】
図1中、52は吸引管51に介設した開閉弁であって、第2流路42にスーパーキャビテーションによって空洞48が形成されるまでの間、吸引管51から真空ポンプ50に液体が流入することを防止している。この開閉弁52は、制御部60によって開閉制御しており、第2流路42にスーパーキャビテーションによって空洞48が形成される流速で液体が送給され始めた後、真空ポンプ50を作動させるとともに、開閉弁52を閉弁状態から開弁状態に切換えている。
【0050】
空洞形成管40における貫通孔49の配置は、スーパーキャビテーションによって生成された空洞48と貫通孔49とが連通していればどこであってもよく、例えば、図6に示すように、貫通孔49'は第1流路41に連通連結させて設けてもよい。ただし、貫通孔49'を第1流路41に連通連結させて設けた場合には、貫通孔49'の第1流路41側の端部と、第1流路41内の液体までの距離が小さく、流体を吸引するおそれがあるので、貫通孔49は第2流路42部分に設けて、貫通孔49の端部から液体までの距離をできるだけ大きくすることが望ましい。
【0051】
また、空洞48はできるだけ大きく形成することにより、空洞48と液体との接触面積を増大させることができるので、液体からの気体の析出効率を向上させることができる。
【0052】
吸引管51には、貫通孔49と開閉弁52との間に圧力計53を装着し、この圧力計53で貫通孔49内の圧力が低下したことを検出して、第2流路42部分に空洞48が形成された瞬間を検出可能としている。
【0053】
このように構成した脱気装置Aでは、ポンプ30によって空洞形成管40の上流側の配管20に所定の流量以上で液体が供給されると、図2に示すように、最初に第1流路41内に空洞48が形成され、その後、液体の流速をさらに高めることによって空洞48が拡大し、図4に示すように第2流路42内に空洞48が形成される。
【0054】
なお、第2流路42内に空洞48が形成される前に、第2流路42内は、中間状態として泡で満たされた状態となり、その泡がなくなるまで配管20における液体の流速を高めることによって第2流路42内に空洞48を形成することができる。第2流路42内に空洞48が形成された状態で、配管20における液体の流速を一定に保っている。
【0055】
図4に示すように、第2流路42を通過する液体は下流側に向けて拡開状に拡散しながら送給され、第3流路43の流通面積を、第2流路42の流通面積よりは小さく、第1流路41の流通面積よりは大きくしておくことにより、拡散した液体を第3流路43に沿わせやすくすることができ、液体を円滑に下流側に送給して、第2流路42内に閉じた空間となった空洞48を形成しやすくすることができる。
【0056】
なお、第3流路43は、空洞形成管40の長手方向に一定の流通面積のまま伸延した流路とするのではなく、本実施形態では、第3流路43の流通面積を、配管20の流路径と同一の流路径としている第2流路42の流通面積よりも小さくしているので、第3流路43を下流側に向けて拡開させたテーパ状に形成して、第3流路43の内周面を配管20の内周面に円滑に接続させてもよい。
【0057】
本実施形態の脱気装置Aでは、空洞形成管40の下流側にタンク10を設けおり、このタンク10が液体に作用していた動圧を開放する低動圧部として機能するので、空洞形成管40の下流側において液体を円滑に送流させることができ、第1流路41及び第2流路42に空洞48を形成しやすくすることができる。
【0058】
なお、低動圧部は、タンク10のように液体に作用していた動圧を完全に開放する形態に限定するものではなく、空洞形成管40部分で液体に作用する動圧よりも動圧が大きく低減できる流路面積の配管を空洞形成管40の下流側に設けるだけでもよい。
【0059】
このように、空洞形成管40において空洞48を形成すると、空洞48の内部は、液体の蒸気圧と溶解気体量で決まる極低圧(数hPa程度)状態となり、貫通孔49から開閉弁52に侵入していた液体は空洞48の極低圧作用によって吸い出されている。
【0060】
さらに、空洞48に接触した液体では、空洞48との界面において圧力(蒸気圧)が著しく低下していることによって、液体の気化が生じるとともに液体中に溶存していた気体の析出が生じ、空洞48には、液体の蒸気と、液体から析出した気体とが存在することとなっている。なお、液体の蒸気圧が低い場合には、液体の蒸気の発生量は極めて微量である。
【0061】
空洞48に析出された気体及び液体の蒸気は、開閉弁52を開弁状態として真空ポンプ50を作動させることによって空洞形成管40の外部に排出され、空洞48に析出した気体が漸次除去されることにより空洞48に析出した気体の液体への再溶解を防止して、脱気することができる。
【0062】
このように、脱気装置Aでは、空洞形成管40にスーパーキャビテーションによって生成した空洞48を利用して液体に溶存している気体を析出させ、析出した気体を真空ポンプ50で逐次排出することにより連続的な脱気を行うことができる。
【0063】
本実施形態の脱気装置Aでは、配管20によって液体を循環させる循環流路を形成し、この配管20に介設した1つの空洞形成管40で脱気を行っているが、図7に模式的に示すように、液体の送給量を調整可能とした第1ポンプ30-1と、第1空洞形成管40-1と、第1タンク10-1とで第1脱気部a1を構成し、さらに、同様に液体の送給量を調整可能とした第2ポンプ30-2と、第2空洞形成管40-2と第2タンク10-2とで第2脱気部a2を構成し、第1脱気部a1と第2脱気部a2とを直列接続することによって、第1脱気部a1と第2脱気部a2とで連続的に脱気を行うことにより、単位時間当たりの脱気処理能力を向上させることができる。
【0064】
ここで、第1脱気部a1と第2脱気部a2では、第1空洞形成管40-1に接続する真空ポンプ50'と、第2空洞形成管40-2に接続する真空ポンプ50'とを共用して、設備コストの低減を図っている。
【0065】
さらに単位時間当たりの脱気処理能力を向上させたい場合には、第1脱気部a1と第2脱気部a2の二段の直列接続とするだけでなく、多段の直列接続とすることによって処理能力の向上を図ることができる。
【0066】
また、少なくともポンプと、空洞形成管と、タンクなどの低動圧部とで構成される脱気部を多段に直列接続した場合には、蒸気圧の異なる液体の分離を行うこともできる。具体的には、水が混じった油からの水の除去処理などに用いることができる。
【0067】
本発明の脱気装置Aで蒸気圧の高い液体を循環させた場合には、真空ポンプ50から排出される気体を、液体を気化させた気体とすることができ、気化装置として利用することも可能である。
【0068】
具体例として、液体を油とし、総量25リットルの油を図1に示した脱気装置Aで処理した場合の脱気度の変化を図8に示す。
【0069】
ここで、空洞形成管40には、円筒絞りで構成した第1遮蔽体44によって内径を2mm、長さ25mmとした第1流路41と、内径を18.5mm、長さ147mmとした第2流路42と、第3遮蔽体43によって内径を9.5mm、長さ26mmとした第3流路43を設けている。
【0070】
配管20の内径は18.5mmとし、そして、空洞形成管40の上流側の圧力である上流圧は7MPaとし、空洞形成管40の下流側における第3流路43の出口圧力を大気圧として、油の流量を約250cc/sとした。なお、油の液温は配管20に介設したオイルクーラによって25℃に維持した。なお、油の場合には、蒸気圧が極めて低いので、空洞48内に油の蒸気が生じることはほとんどない。
【0071】
図8に示すように、30分で約60%まで脱気が進み、その後時間の経過にともなって脱気が進行し、3時間の経過後には脱気度は80%であった。
【0072】
なお、図9(a)に示す液体の流量における第2流路42内の圧力相関のグラフ、及び図9(b)に示す液体の流量における第1流路41内の圧力相関のグラフのように、本実施形態の場合では、液体の流量を増大させると、約150cc/sの第1の閾値に達する流量で図2に示すように第1流路41内に空洞48が形成され、さらに流量を増大させて約245cc/sの第2の閾値に達する流量で図4に示すように空洞48を第2流路42内にまで拡張させて形成できる。
【0073】
このように空洞48が一旦形成された後は、液体の流量を減少させて第2の閾値よりも小さい流量としても第2流路42内の空洞48を維持することができ、本実施形態では約160cc/sの第3の閾値よりも小さい流量とすると、第2流路42内の空洞48が消滅する。
【0074】
さらに、液体の流量を減少させて約125cc/sの第4の閾値よりも小さい流量とすると、第1流路41内の空洞48も消滅する。
【0075】
このように、空洞48が一旦形成された後は、液体の流量を減少させても第2流路42内に空洞48を存在させることができるので、脱気装置Aでは、液体の流量を第2の閾値以上の流量として第2流路42内に空洞48を形成した後、液体の流量を第3の閾値より小さくならない程度に絞り、ポンプ30が高負荷状態となることを抑制している。
【0076】
したがって、脱気装置Aで使用するポンプは、連続的に高出力である必要はなく、瞬間的に所要の高出力で駆動させることが可能であればよいので、比較的安価なポンプを用いることができ、脱気装置Aの製造コストを低減させることができる。
【0077】
次に、溶解装置について説明する。なお、溶解装置では、図10に示すように、前述した脱気装置Aのうち、真空ポンプ50の代わりに空洞形成管40に設けた貫通孔49に加圧手段として減圧弁81を介して気体ボンベ80を接続しているものであり、脱気装置Aと同一構成部分については同一符号を用い、重複する説明は省略する。
【0078】
図10に示すように、本発明の溶解装置は、処理される液体を貯留するタンク10'と、このタンク10'に両端をそれぞれ接続して周回状の流路を構成する配管20と、この配管20の中途部に設けてタンク10'の液体を吸引して下流側に送給するポンプ30と、配管20の中途部に設けて後述するように液体が接する空洞を形成する空洞形成部である空洞形成管40と、この空洞形成管40内に形成した空洞内に送給する気体を封入した気体ボンベ80とで構成している。
【0079】
溶解装置でも、ポンプ30の駆動制御を行う制御部60を設けており、この制御部60でポンプ30の駆動制御を行って配管20内に所定の流量で液体を送給させ、空洞形成管40内に空洞を形成している。
【0080】
配管20の中途部には、配管20内における液体の流量を検出する流量センサ21、及び配管20内における液体の流量を調整する流量調整弁22を設けている。
【0081】
空洞形成管40には、内側に向けて膨出した円筒絞り状の第1遮蔽体44を設けて配管20の流通面積よりも小さい流通面積とした第1流路41と、この第1流路41の流通面積よりも大きい流通面積とした第2流路42と、この第2流路42の流通面積よりは小さく、第1流路41の流通面積よりは大きい流通面積とした第3流路43をこの順で上流側から設け、第1遮蔽体44には、第1流路41の上流側の端縁にキャビテーションを生じさせるための剥離点46を設けている。
【0082】
さらに、空洞形成管40の第2流路42部分には、第2流路42に連通連結した貫通孔49を設けており、この貫通孔49を介して気体ボンベ80から供給された気体を空洞48内に導入可能としている。
【0083】
すなわち、空洞形成管40の貫通孔49部分には送気管51'の一端を接続するとともに、気体ボンベ80には送気管51'の他端を接続して、送気管51'を介して空洞形成管40と気体ボンベ80とを連通連結している。
【0084】
特に、送気管51'には減圧弁81を介設して、この減圧弁81で気体ボンベ80から送給される気体の圧力を所定の圧力に調整している。本実施形態では、減圧弁81と気体ボンベ80とを加圧手段とする加減圧部を構成しており、減圧弁81は制御部60によって制御されて、空洞48に送気する気体の圧力を適宜調整可能としてもよい。なお、加圧手段としては、減圧弁81と気体ボンベ80に限定するものではなく、適宜の気体の生成器を加圧手段としてもよいし、例えば液体に空気を溶存させるのであれば単なるダイヤフラムポンプなどのポンプを加圧手段として用いてもよい。
【0085】
送気管51'には開閉弁52を介設し、第2流路42にスーパーキャビテーションによって空洞48が形成されるまでの間、送気管51'から減圧弁81に液体が流入することを防止している。この開閉弁52は、制御部60によって開閉制御しており、第2流路42にスーパーキャビテーションによって空洞48が形成される流速で液体が送給され始めた後、閉弁状態から開弁状態に切換えている。
【0086】
空洞形成管40における貫通孔49の配置は、スーパーキャビテーションによって生成された空洞48と貫通孔49とが連通していればどこであってもよく、例えば、図6に示すように、貫通孔49'は第1流路41に連通連結させて設けてもよい。また、空洞48はできるだけ大きく形成することにより、空洞48と液体との接触面積を増大させることができるので、液体への気体の溶解効率を向上させることができる。
【0087】
送気管51'には、貫通孔49と開閉弁52との間に圧力計53を装着し、この圧力計53で貫通孔49内の圧力が低下したことを検出して、第2流路42部分に空洞48が形成された瞬間を検出可能としている。
【0088】
このように構成した溶解装置では、ポンプ30によって空洞形成管40の上流側の配管20に所定の流量以上で液体が供給されると、図2に示すように、最初に第1流路41内に空洞48が形成され、その後、液体の流速をさらに高めることによって空洞48が拡大し、図4に示すように第2流路42内に空洞48が形成される。
【0089】
空洞形成管40において空洞48が形成されると、空洞48の内部は、液体の蒸気圧と溶解気体量で決まる極低圧(数hPa程度)状態となっており、この状態における空洞48内の圧力よりも高い圧力として気体ボンベ80から空洞48に気体を送気することにより、液体に気体ボンベ80から供給された気体を溶解させることができる。
【0090】
空洞形成管40では、気体ボンベ80からの気体の供給にともなって微小な気泡を含んだ液体が生成され、下流側へと送給されている。この気泡内の気体は気体ボンベ80から供給された気体であって、微小な気泡となることによって液体と気体との接触面積が著しく増大して、液体への気体の溶解効率を向上させることができる。
【0091】
さらに、本実施形態では、タンク10'は図示しないリリーフ弁を備えた密閉タンクとするとともに、減圧弁81の下流側の送気管51'から分岐させた分岐配管54の端部をタンク10'内の中空空間12に接続して、タンク10'内にも気体ボンベ80から気体を送給し、タンク10'内を加圧するとともに、気体ボンベ80から送給された気体による雰囲気とすることにより、液体への気体の溶解効率を向上させることができる。なお、タンク10'に接続する分岐配管54の端部をタンク10'の液体中に浸漬させて、分岐配管54から送気された気体で液体のバブリングを行ってもよい。
【0092】
気体ボンベ80から送気する気体の圧力を調整している減圧弁81では、大気圧以上の圧力として気体を送気することにより、液体への気体の溶解効率を向上させることができる。
【0093】
なお、液体に対して所要の気体の溶解処理を行う場合には、液体はあらかじめ脱気されていることが望ましい。
【0094】
そこで、他の実施形態として、図12に示すように、空洞形成管40の貫通孔49部分に一端を接続した連結管51"に切替弁90を設けるとともに、この切替弁90で第1連結管51"-1と第2連結管51"-2とに分岐させて、第1連結管51"-1に気体ボンベ80を連通連結させ、第2連結管51"-2に真空ポンプ50を連通連結させることにより、最初は、切替弁90によって空洞48に真空ポンプ50を連通連結させた状態として液体の脱気処理を行い、その後、切替弁90の切替え操作によって空洞48に減圧弁81を介して気体ボンベ80を連通連結させた状態として気体の溶解処理を行ってもよい。
【0095】
このように、加減圧部には、加圧手段とともに減圧手段を設けておくことにより、切替弁90による切替え操作によって、脱気装置としても気体の溶解装置としても機能させることができる。
【0096】
このような溶解装置を用いれば、例えば食品加工に用いる水においては、最初は脱気処理を行って水中に溶存した酸素を除去し、その後、気体の溶解処理によって窒素を溶解させることにより低酸素水を生成することができる。
【0097】
このように低酸素水とすることによって、水に溶存した酸素によって食品の酸化による劣化が生じることを防止でき、例えば漬け物や豆腐などのように水に浸漬した状態で取り扱われる製品において品質低下が生じにくく、しかも保存性を向上させることができる。
【0098】
なお、低酸素水において窒素を溶解させているのは保存性を向上させるためである。
【産業上の利用可能性】
【0099】
本発明の脱気・溶解装置及び脱気・溶解方法では、脱気処理または溶解処理を連続処理として行うことができ、作業効率の向上を図ることができる。特に、脱気装置として用いるのであれば、例えば、油圧回路に組み込んで油の連続的な脱気を行うことができる。また、溶解装置として用いるのであれば、液体の送給管の中途部に設けて液体に所要の気体を溶解させて機能性を付与した液体の連続的な供給を可能とすることができる。
図面
【図1】
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【図2】
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【図3】
2
【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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