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明細書 :高解像度パターン転写方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第3950981号 (P3950981)
登録日 平成19年5月11日(2007.5.11)
発行日 平成19年8月1日(2007.8.1)
発明の名称または考案の名称 高解像度パターン転写方法
国際特許分類 H01L  21/027       (2006.01)
FI H01L 21/30 502C
H01L 21/30 514A
H01L 21/30 575
請求項の数または発明の数 8
全頁数 10
出願番号 特願2006-543078 (P2006-543078)
出願日 平成17年10月14日(2005.10.14)
国際出願番号 PCT/JP2005/019362
国際公開番号 WO2006/046475
国際公開日 平成18年5月4日(2006.5.4)
優先権出願番号 2004311218
優先日 平成16年10月26日(2004.10.26)
優先権主張国 日本国(JP)
審査請求日 平成18年10月27日(2006.10.27)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】304021417
【氏名又は名称】国立大学法人東京工業大学
発明者または考案者 【氏名】天谷 賢治
早期審査対象出願または早期審理対象出願 早期審査対象出願
個別代理人の代理人 【識別番号】100078776、【弁理士】、【氏名又は名称】安形 雄三
【識別番号】100114269、【弁理士】、【氏名又は名称】五十嵐 貞喜
審査官 【審査官】岩本 勉
参考文献・文献 特開平09-007935(JP,A)
特開平02-166717(JP,A)
特開平08-051071(JP,A)
調査した分野 H01L 21/027
G03F 7/20
特許請求の範囲 【請求項1】
ネガ型もしくはポジ型の感光性のフォトレジスト層を積層した基板に、露光により回路パターンの像を結像し、前記フォトレジスト層を感光させ、その後前記フォトレジスト層を現像することにより前記回路パターンを前記基板上の前記フォトレジスト層に形成するパターン転写方法において、
前記露光前の段階で前記フォトレジスト層の表面にさらにフォトクロミック材料を塗布し、前記回路パターンを複数の像のサブセットに分割し、該分割した最初のサブセットの像を前記基板に結像して前記フォトレジスト層を感光させた後、照射した光と波長の異なる光の照射若しくは所定の温度までの加熱又は所定時間常温で放置して前記フォトクロミック材料の吸収率を初期状態に回復させた後に、前記分割した次のサブセットの像を前記基板に結像して前記フォトレジスト層を感光させ、これをすべての前記サブセットについて繰り返して行い、前記回路パターンを前記基板上の前記フォトレジスト層に形成することを特徴とする高解像度パターン転写方法。
【請求項2】
前記フォトクロミック材料の塗布方法がスピンコートである請求の範囲第1項に記載の高解像度パターン転写方法。
【請求項3】
ネガ型もしくはポジ型の感光性のフォトレジスト層を積層した基板に、露光により回路パターンの像を結像し、前記フォトレジスト層を感光させ、その後前記フォトレジスト層を現像することにより前記回路パターンを前記基板上の前記フォトレジスト層に形成するパターン転写方法において、
前記露光前の段階で前記フォトレジスト層の表面にさらにビスマス及びインジウムの金属薄膜をそれぞれ積層し、前記回路パターンを複数の像のサブセットに分割し、該分割した各サブセットの像を前記基板に結像して前記フォトレジスト層を感光させ、前記回路パターンを前記基板上の前記フォトレジスト層に形成することを特徴とする高解像度パターン転写方法。
【請求項4】
ネガ型もしくはポジ型の感光性のフォトレジスト層を積層した基板に、露光により回路パターンの像を結像し、前記フォトレジスト層を感光させ、その後前記フォトレジスト層を現像することにより前記回路パターンを前記基板上の前記フォトレジスト層に形成するパターン転写方法において、
前記露光前の段階で前記フォトレジスト層の表面にさらに低融点材料による多層薄膜を形成して干渉フィルターと成し、前記回路パターンを複数の像のサブセットに分割し、該分割した各サブセットの像を前記基板に結像して前記フォトレジスト層を感光させ、前記回路パターンを前記基板上の前記フォトレジスト層に形成することを特徴とする高解像度パターン転写方法。
【請求項5】
前記サブセットは、前記回路パターンを同じ形状の独立した単位パターンから成る複数の異なるサブパターンに分割したもので構成されることを特徴とする、請求の範囲第1項乃至第4項のいずれかに記載の高解像度パターン転写方法。
【請求項6】
前記露光がステッパによる縮小投影露光であることを特徴とする請求の範囲第1項乃至第5項のいずれかに記載の高解像度パターン転写方法。
【請求項7】
請求の範囲第1項乃至第6項のいずれかに記載の方法によって回路パターンが転写され、前記基板上に回路パターンが形成された集積回路。
【請求項8】
請求の範囲第1項乃至第6項のいずれかに記載の方法によって回路パターンが転写され、前記基板上に回路パターンが形成された液晶ディスプレイパネル。
発明の詳細な説明 【技術分野】

本発明は、LSIの回路パターンを半導体ウェハー(シリコン基板)上に形成するマイクロリソグラフィー技術で用いられるフォトレジスト膜へのマスクパターン転写方法に関し、特に、高解像度のパターン形成を可能とする高解像度パターン転写方法に関するものである。
【背景技術】

LSI回路パターンをシリコン基板にプリントする方法として、雛形となる回路パターン(マスク)にレーザ等の光を照射して、基板上の感光材料(フォトレジスト)を反応させる方法が一般的である。しかし回路の高密度化が進み、レーザ光の波長と同程度の配線幅が要求されるようになっているため、従来の方法では鮮明な回路パターンを得ることが難しくなってきた。
すなわち、回路パターンが照射する光の波長レベルにまで細かくなると転写像がぼやけ、隣り合う回路パターンの像が互いに重なり、高解像度化が困難となる「近接効果(proximity effect)」の問題が発生するからである。これを第1図に基づいて具体的に説明する。
回路パターンが形成されたフォトマスク基板(写真のネガに相当するものである。以下、単に「マスク」という。)を通して、フォトレジストが塗布されたシリコン基板に光(一般には紫外線が用いられる)を照射すると、マスクの開口部の近傍で、光強度が所定の値(しきい値という。)を超えたエリアのフォトレジストが感光される。しかし、近接している二つの開口部に同時に光が照射されると、それぞれ単独ではしきい値に達しないものの、二つの開口部からの光が重なる部分(第1図の(i)の範囲)では露光量が合計されて、しきい値を超えてしまうため、フォトレジストが感光されてしまうことになる。このことが像のボケや解像度の低下を招くことになる。これは、フォトレジストの材料が相反則(reciprocity law)、すなわち、照度と露光時間との相乗積(=露光量)が等しい場合には、まったく同等に感光するという性質に従うことに起因している。
上記近接効果の問題を避けるために、マスクの開口部が近接しないように、マスクを複数に分割する方法が考えられている。これを第2図を用いて説明する。すなわち、第2図(A)に示すように、まず分割した第1のマスクで露光を行うと、フォトレジストは、しきい値を超える強度の光を受けた部分のみが感光し、漏れた光(stray light)を受けた部分は現像液に溶解するまで感光するには至らないものの、受けた光の量に応じた分だけ化学変化が生じ、それが記憶される。これは「メモリ効果」と呼ばれている。
次に、時間をおいて第2のマスクを用いて2回目の露光を行うと、フォトレジストは、しきい値を超える強度の光を受けた部分が感光するとともに、漏れた光を受けた部分のうち、第2図(B)の(ii)の部分は、上述の相反則によって、1回目の露光の時に記憶された露光量と2回目の露光のときに受けた露光量とが合計されてしきい値を超えるため、感光してしまうことになる。結局、フォトレジストには、露光量を記憶する性質がある以上、マスクを分割したとしても、光の持つ回折と重ね合わせの影響を無視できないことになる。
かかる問題を解決する方法として、従来までは波長の短い新たなレーザを開発することや、マスクパターンの改良が一般に行われてきたが、開発や設備の新規導入に費用がかかることが問題であった。
また、上述のようなフォトマスク基板を用いずに反射光を操作して直接前記フォトレジスト層にパターンを結像させる方法として、デジタルマイクロミラーアレイを用いたマスクレスリソグラフィ法が知られている(Journal of Microlithography,Microfabrication,and Microsystems,October 2003,Volume 2,Issue 4,pp.331-339 High-resolution maskless lithography,Kin Foong Chan,Zhiqiang Feng,Ren Yang,Akihito Ishikawa,and Wenhui Mei参照)。これは、回路パターンに相当する像を前記デジタルマイクロミラーアレイを操作して反射した光によって直接前記フォトレジスト層に結像させるものである。この場合は、マスクを分割する代わりに、照射すべきパターンを予め複数の像のサブセットに分割し(当然ながら、隣接するパターンが同じサブセット内に入らないように分割される。)、サブセットごとに露光を行うのであるが、マスクを分割した場合と同様に、光の持つ回折と重ね合わせの影響を無視できない。
そこで、これらの問題を抜本的に解決する方法として、感熱レジスト(Thermo Resist)をエッチングレジストとして用いる方法が考えられている(特開2000-228357号公報参照)。感熱レジストとは、熱に反応して、温度があるしきい値を超えると可溶性となる物質である。感熱レジストが従来のフォトレジストと大きく違う点は、感熱レジストが線形の重ね合わせの法則に従わないことであり、そのため光の持つ回折と重ね合わせの影響(proximity effect)を受けないという点である。このような、相反則に従わないレジストを相反則不軌(reciprocity law failure)レジストという。
しかし、感熱レジストなどに代表される相反則不軌レジストは現在実際に用いられているフォトレジストに対して、マイクロリソグラフィーで要求される性能である透明性、高感度性,反応性,アルカリ現像性,耐熱性、耐エッチ性などの性能が大きく劣っている。マイクロリソグラフィー用の相反則不軌レジストに対しては、感度性、アルカリ現像性,耐熱性、耐エッチ性などの性能に関する詳しい研究はほとんど行われていない。
このため、例えば、感度性能を補うため照射レーザの強度を強めたり、照射時間を長くしたりする必要がある。これらの条件変更により、ウェハーが高熱になったり、生産効率が低下したりするなどの付随的な問題が生じている。
一方、フォトレジストはこれまでに膨大な研究開発が行われ、実際にマイクロリソグラフィーにおいて利用されているものであり、これを利用しつつ、上記の相反則不軌レジストのように光の持つ回折と重ね合わせの影響を受けないようにすることが望まれている。
【図面の簡単な説明】

第1図は、近接効果の影響を説明するための図である。
第2図は、メモリ効果の影響を説明するための図である。
第3図は、シリコン基板上に積層されたフォトレジスト層の上に、さらにフォトクロミック材料が積層された状態を示すものである。
第4図は、本発明に係る高解像度パターン転写方法について説明するための図である。
第5図は、従来の方法と本発明による方法との解像度の違いを示す図である。
第6図は、1つの回路パターンを、同じ形状の独立した単位パターンで構成される複数の異なるサブパターンに分割したものを示す図である。
第7図は、正方形の単位パターンに対するOPCおよびPSMの設計例を示す図である。
第8図は、第6図に示すマスターマスクと組み合わせることにより、サブパターンを作り出すための2次マスクの例を示す図である。
第9図は、ビスマス及びインジウムの各金属薄膜を20nm程度の厚さでフォトレジスト層の上に積層したところを示す図である。
第10図はフォトレジスト層の表面に2層の干渉フィルターを形成したところを示す図である。
[発明の効果]
本発明に係る高解像度パターン転写方法によれば、回路パターンを複数のサブセットに分割して露光し、かつフォトレジスト層の上にフォトクロミック材料を塗布しているため、従来のようにフォトレジストを利用しつつも光の持つ回折と重ね合わせの影響を受けず、高解像度のパターンの転写が可能となる。すなわち、複数にパターンを分割して光を照射すると、ぼやけて広がった光強度の弱い部分(しきい値以下の部分)はフォトクロミック材料の層で遮断され、フォトレジストには光が当たらないので、近接効果を防ぐことができる。
また、ビスマス-インジウムの積層薄膜や、ワックス等の低融点材料の多層薄膜に露光することにより、しきい値以上の光が当たった部分のみ光を透過させることによっても近接効果を防ぐことができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】

本発明は、上述のような事情に鑑み為されたものであり、本発明の目的は、従来のフォトレジストを用いたマイクロリソグラフィーにおいて、重ね合わせの影響を受けずに解像度を高めるパターン転写方法を提供することにある。
【発明を実施するための最良の形態】

本発明は、転写する回路パターンの像を複数のサブセットに分割して露光し、かつ、光にあたると吸収率が変化し、時間をおくと可逆的に吸収率が元に戻るフォトクロミック材料とよばれる可逆光機能材料を利用して、重ね合わせの影響を受けないようにすることが特徴である。すなわち、受けた光がある“しきい値”以上になると透明になり、時間をおくと元の不透明な状態に可逆的に変化するフォトクロミック材料をフォトレジスト層の上に塗布したものに露光を行うものである。なお、所定時間放置する代わりに、照射した光と波長の異なる光の照射若しくは所定の温度までの加熱を行って、フォトクロミック材料の吸収率を初期状態に回復させるようにしてもよい。
上述のような性質を持つフォトクロミック材料としては、フォトクロミック性スピロピラン材料であるインドリン系スピロピランが知られており、これを基剤となる透明な高分子(たとえばウレタン等)中に分散させたものをフォトレジスト層に塗布する。インドリン系スピロピランは光照射時に光反応によって吸収率が低下し、熱反応によって吸収率が増大するという性質がある(有機フォトクロミズムの化学、日本化学会編、企画・編集担当者;入江正浩・市村國宏・横山 泰・日比野純一・谷口彬雄参照)。
具体的には、スピロセレナゾリノベンゾピラン(インドリン系スピロピランの一種)をウレタンゴムに混合し、DMF溶剤に溶解してフォトレジスト上にスピンコートする。
第3図はシリコン基板上に積層されたフォトレジスト層の上に、さらにフォトクロミック材料が積層された状態を示すものである。フォトクロミック材料の積層の仕方は、フォトレジスト層の形成に用いられているスピンコートを用いることができる。
本発明に係る高解像度パターン転写方法について第4図を参照して説明する。
まず、第4図(A)に示すように、まず分割された第1のマスクで1回目の露光を行うと、フォトクロミック材料はしきい値を超える強度の光を受けた部分のみが透明に変化し、しきい値を超える強度の光が透過するため、それによってフォトレジストが感光する。漏れた光(stray light)を受けた部分は(しきい値以下のため)不透明のままであるので、フォトレジスト層には光が到達せず、従来のようなメモリ効果は起こらない。
次に、時間をおいて第2のマスクを用いて2回目の露光を行うとき、フォトクロミック材料は元の不透明な状態に復帰しており、この状態で2回目の露光を行うと(第4図(B))、フォトクロミック材料はしきい値を超える強度の光を受けた部分のみが透明に変化し、しきい値を超える強度の光が透過するため、それによってフォトレジストが感光する。漏れた光(stray light)を受けた部分は(しきい値以下のため)不透明のままであるので、フォトレジスト層には光が到達せず、従来のようなメモリ効果は起こらない。
結局、フォトレジストに露光量を記憶する性質があっても、フォトクロミック材料によって漏れた光(stray light)が遮られるため、フォトレジスト層には到達せず、重ね合わせによる近接効果の問題は起こらない。これによって高解像度パターン転写が可能となる。
なお、上述の説明は、分割されたフォトマスク基板を用いて露光を行った場合の例であるが、フォトマスク基板を用いないマスクレスリソグラフィ法の場合も同様であるので、これについては説明を省略する。
また、本発明においては、第6図のように、転写しようとするオリジナルの回路パターンを、同じ形状の独立した単位パターン(単位正方形パターン)で構成される複数の異なるサブパターン(A~G)に分割したサブセットのパターンを使用することにより、さらに高解像度のパターン転写を可能としている。ここで、単位パターンは漏れた光(stray light)が影響しない程度に離す必要がある。
すなわち、同じ形状の単位パターンを用いることにより、感光反応の閾値の制御、位相シフトマスク(PSM)の設計、光近接効果補正(OPC)の設計などが一つの単位パターンについて行うだけで良いため、設計の自由度が増すというメリットがある。さらに、マスク設計、開発、製造過程の迅速化、低コスト化が見込まれる。正方形の単位パターンに対するOPCおよびPSMの設計例を第7図に示す。第7図(A)及び(B)はそれぞれOPCおよびPSMの設計例を示している。
なお、サブセットパターンはそれぞれ独立したサブマスクとして作成したものを使用してもよいが、第8図に示すような2次マスクを第6図に示すようなオリジナル回路パターンが形成されているマスターマスクの上に重ね、2次マスクを相対的に動かしながらサブセットパターンの像を転写するようにするのが効率的である。
また、上述のような複数のサブセットのフォトマスク基板を用いずにフォトレジスト層にサブセットのパターンを結像させる方法としては、マイクロレンズアレイを用いて露光する方法もある。
なお、基板はシリコン基板を例として説明したが、エッチングによってパターン形成できるものであれば何でもよく、例えば、液晶ディスプレイパネルの回路基板でもよい。
また、本方法はステッパと呼ばれる縮小投影露光装置においてもそのまま利用可能である。
これまではフォトレジスト層にフォトクロミック材料を塗布することによって重ね合わせの影響を排除する方法を説明してきたが、フォトクロミック材料の代わりに別の材料を用いても同様の効果が得られる。以下、二つの場合について説明する。
(1)フォトレジスト層の表面に、ビスマス及びインジウムの金属薄膜をそれぞれ積層する方法
具体的には、第9図に示すように、ビスマス及びインジウムの各金属薄膜を20nm程度の厚さでフォトレジスト層の上に積層し、これにフォトマスク基板あるいはマイクロレンズアレイを用いて露光し、露光による温度上昇により前記積層薄膜をビスマス-インジウムの合金に変化させることによって透明化し、フォトレジスト層を感光させる方法である。100℃付近で反応が起きるが、現状のステッパを用いればこの温度に達する。
また、上記金属薄膜の中で、合金になるしきい値温度以下の領域にはメモリー効果が働かないので、重ね合わせによる近接効果の問題は起こらない。
(2)フォトレジスト層の表面に、さらにワックスまたはジブチルフェノール等の低融点材料による多層薄膜を形成して干渉フィルター(interference filter)を構成する方法
干渉フィルターとは、多層薄膜の干渉効果を利用して、特定の範囲の波長の光を選択的に通過させる光学フィルターであり、通常は熱に強い材料がコーティングに使用されるが、本発明では逆にワックス等の低融点の材料を使用することを特徴としている。
すなわち、露光によって薄膜の温度が上昇し、融点に達した部分のみが液状化することによって干渉機能を失い、光が透過する。透過した光によってフォトレジスト層を感光させる方法である。融点に達していない低強度の露光域(漏れた光が当たった領域)は、温度が下がると元の状態に復帰するので、メモリー効果が働かず、重ね合わせによる近接効果の問題は起こらない。なお、言うまでもないが、光の強度は、理想の露光領域が融点を超えるようにし、漏れた光(stray light)があたる領域では融点を超えないように調節する。
また、薄膜の層の数は、工程の効率の面から2層にするのが好ましい。第10図はフォトレジスト層の表面に2層の干渉フィルターを形成したところを示す図である。
【実施例】

第5図は、本発明に係る高解像度パターン転写方法を用いた場合と、従来の方法(フォトレジストを直接感光させる方法)でおこなった場合のエッジ形状を比較したシミュレーション図である。
第5図(A)はオリジナル回路パターン、(B)は従来方法による転写結果、(C)は本発明に係る方法による転写結果を示すものである。第5図(C)では、近接効果による影響がなく、解像度の高いパターンの転写が行われていることがわかる。
図面
【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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