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明細書 :癌治療用組成物

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4967137号 (P4967137)
登録日 平成24年4月13日(2012.4.13)
発行日 平成24年7月4日(2012.7.4)
発明の名称または考案の名称 癌治療用組成物
国際特許分類 A61K  31/7105      (2006.01)
A61P  35/00        (2006.01)
FI A61K 31/7105 ZNA
A61P 35/00
請求項の数または発明の数 2
全頁数 15
出願番号 特願2007-528119 (P2007-528119)
出願日 平成18年4月14日(2006.4.14)
国際出願番号 PCT/JP2006/307950
国際公開番号 WO2006/112401
国際公開日 平成18年10月26日(2006.10.26)
優先権出願番号 2005119290
2005368258
優先日 平成17年4月18日(2005.4.18)
平成17年12月21日(2005.12.21)
優先権主張国 日本国(JP)
日本国(JP)
審査請求日 平成21年3月31日(2009.3.31)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504300181
【氏名又は名称】国立大学法人浜松医科大学
発明者または考案者 【氏名】北川 雅敏
【氏名】高 芸
【氏名】北川 恭子
個別代理人の代理人 【識別番号】100110249、【弁理士】、【氏名又は名称】下田 昭
【識別番号】100113022、【弁理士】、【氏名又は名称】赤尾 謙一郎
審査官 【審査官】伊藤 基章
参考文献・文献 国際公開第01/092297(WO,A1)
国際公開第01/053337(WO,A1)
加藤成樹 他,FSHR,LHRファミリ-に属する新規膜受容体,マウスLGR4の発現解析 ,日本農芸化学会大会講演要旨集,2003年,Vol.2003,p.152
調査した分野 A61K 31/00
A61K 38/00
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamII)
特許請求の範囲 【請求項1】
Gタンパク共役型受容体GPR48をコードするポリヌクレオチド(配列番号1)の連続する19~27塩基の塩基配列に相当するオリゴリボヌクレオチド、又は該オリゴリボヌクレオチドとその相補的オリゴリボヌクレオチドから成る2本鎖RNAから成る癌治療用組成物。
【請求項2】
前記塩基配列が配列番号5~9のいずれかである請求項1に記載の癌治療用組成物。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
この発明は、Gタンパク共役型受容体GPR48の発現を阻害する又はその機能を阻害することにより癌の転移浸潤能を阻害する癌治療用組成物とそのスクリーニング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
癌の治療では、外科手術、放射線治療、免疫療法、化学療法等の治療法が行われており、それらの進歩により癌の治癒率は上昇している。しかしこれらの治療法は原発癌に限られ、転移性の高い癌は予後不良で治癒率は総じて低い。
一方、大腸癌、乳癌、胃癌、肺癌等の癌において、細胞周期制御因子であるCDK阻害タンパク質p27Kip1の発現量低下が見出され、p27Kip1の発現量が低下している癌では予後が悪いという報告がある(非特許文献1~3)。しかしp27Kip1の発現量低下で何故予後が悪いのかは不明であった。
なお本発明者らにより予後不良の癌及び癌細胞の転移浸潤性に関連することが解明されたGPR48は、7回貫通ドメインを有するタンパク質のスーパーファミリーに属するロイシンリッチリピートを含むGタンパク質結合レセプターであることは知られていたが、その機能は不明であった(非特許文献4,5)。
【0003】

【非特許文献1】Nature Medicine 1997 Feb;3(2):222-5.
【非特許文献2】Nature Medicine 1997 Feb;3(2):227-30.
【非特許文献3】Nature Medicine 1997 Feb;3(2):231-4
【非特許文献4】Mol Endocrinol. 2004 Sep;18(9):2241-54. Epub 2004 Jun 10.
【非特許文献5】Mol Endocrinol. 1998 Dec;12(12):1830-45.
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明者らは、p27Kip1の発現量が低下している癌では予後が悪い(非特許文献1~3)ことの原因を解明するために、p27Kip1の発現量低下によっておこる遺伝子発現を解析し、予後不良化の原因を解明すれば、癌の治療に応用できると考えた。
即ち、本発明は、癌を治療するための方法と治療薬を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、p27Kip1の発現量が低下したモデルを作成し、変動している遺伝子をマイクロアレイを用いて解析した。即ち、ヒト大腸癌細胞株HCT116のp27Kip1遺伝子をジーンターゲティング法により片側ノックアウトした細胞(HCT-hp27-hKO)を作成し、p27Kip1の発現量が低下していることを確認してモデル細胞とした。親株のHCT116に比べHCT-hp27-hKOで発現変動している遺伝子をマイクロアレイを用いて解析した。その結果、HCT-hp27-hKO においてGタンパク共役型受容体GPR48遺伝子(AF257182)の発現が有意に亢進していることが明らかになった。
本発明者らは、GPR48と転移との関係を解明する研究を行った結果、GPR48が癌細胞の浸潤能を亢進させる機能を持つことを見出し、更に、GPR48の発現を阻害する又はその機能を阻害することにより癌の転移浸潤能が阻害されることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0006】
即ち、本発明は、Gタンパク共役型受容体GPR48をコードするポリヌクレオチド(配列番号1)の連続する19~27塩基の塩基配列に相当するオリゴリボヌクレオチド、又は該オリゴリボヌクレオチドとその相補的オリゴリボヌクレオチドから成る2本鎖RNAから成る癌治療用組成物である。
また本発明は、Gタンパク共役型受容体GPR48の発現を抑制する又はGPR48の機能を阻害することから成る癌の治療方法でもある。




【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明は、Gタンパク共役型受容体GPR48が癌細胞の浸潤能を促進する機能を持ち、癌の浸潤転移の指標となることを見出したこと(試験例1)に基づくものであり、Gタンパク共役型受容体GPR48の発現を抑制する又はGPR48の機能を阻害することにより癌を治療することができることに基づいている。
対象となる癌は如何なる癌でもよく、例えば、大腸癌、乳癌、胃癌、肺癌、胆道癌(胆管細胞癌、胆嚢癌)、膵癌、食道癌、肝細胞癌、喉頭癌、咽頭癌、甲状腺癌、子宮癌、卵巣癌、腎細胞癌、前立腺癌、膀胱癌、悪性黒色腫、脳腫瘍などが挙げられる。
本発明においては、中和抗体やアンタゴニスト等によりGPR48の機能を阻害し、又はsiRNAやアンチセンス等によりGPR48の発現を抑制することによって癌の浸潤転移を抑制する。
【0008】
中和抗体は、ヒトGPR48(配列番号2)の細胞外ドメインに対するペプチドを抗原する抗体であって、GPR48の機能(癌の浸潤能の促進)を阻害する抗体である。この細胞外ドメインは、ヒトGPR48(配列番号2)のアミノ酸No.1~542である。本発明の中和抗体は、この細胞外ドメイン全体あるいはその部分に対する抗体であって、癌細胞の浸潤能を不活性化する抗体である。この抗体は、ポリクローナル抗体でもモノクローナル抗体でもよい。
【0009】
一方、RNA干渉(RNA interference)技術において、主に使用されているsiRNAは19~27塩基の二重鎖のRNAである。30塩基程度になると免疫反応が起き、逆に16塩基より短いと相補的な配列が増えることになり遺伝子特異性がなくなり抑制したい遺伝子以外の遺伝子を抑制してしまう可能性がある。
本発明で用いるRNA断片としては、標的RNAのセンス又はアンチセンスのものでもよいが、これらはRNaseで容易に分解され、また効果が劣ると考えられるため、これらから成る2本鎖RNAが好ましく用いられる。この2本鎖RNAは通常センスとアンチセンスの2本を別々に合成し、それをハイブリダイズさせて2本鎖にして用いられる。
このRNA断片の長さは19~27塩基が有効と考えられており、後述の実施例においては19塩基のもの(配列番号5~9)が有効に機能している。
Gタンパク共役型受容体GPR48をコードするポリヌクレオチド(配列番号1)の連続する19~27塩基の塩基配列に「相当する」オリゴリボヌクレオチドとは、この遺伝子が転写されて生成するmRNAの、GPR48遺伝子の特定の塩基配列に相当する部分に相補的なRNAという意味であり、具体的にはこのGPR48遺伝子の特定のDNA配列のTをUに置き換えたものという意味である。またsiRNAは修飾されたものでもよい。
【0010】
本発明の癌治療用組成物は、他の公知の癌の治療薬や腫瘍増殖抑制剤等との合剤であってもよい。本発明の癌治療用組成物は、このような他の薬剤を含むキットの形態であってもよいし、滅菌等張塩水、防腐剤、緩衝剤などの薬学的に許容される媒体を含有してもよい。
また、本発明の癌治療用組成物は、上記癌治療用組成物を製剤化したものを希釈剤などと混合して投与するための注射用キットや、製剤化した個々の製剤を投与するための錠剤用キットなどのキットとして提供してもよい。
またsiRNAを直接細胞に導入してもよく、その手段には特に制限はなく、リン酸カルシウム法、マイクロインジェクション法、プロトプラスト融合法、エレクトロポレーション、ウイルスベクターを用いる方法などが挙げられるが、リポソーム等に基づく市販のトランスフェクション試薬を用いるのが簡便である。
【0011】
また、癌細胞又は癌組織由来細胞に試験物質を作用させ、Gタンパク共役型受容体GPR48の発現の変化又はGPR48活性状態の変化を検出することにより、癌の転移浸潤能を阻害する薬剤(癌の治療薬)をスクリーニングすることができる。
この癌細胞又は癌組織は、被検者から採取した細胞又は組織であることが好ましく、癌の疑いのある患者からの生検試料又は外科的手法によって癌の疑いのある患者から採取された細胞又は組織であることがより好ましい。
GPR48の発現の変化を検出する方法に特に制限は無いが、抗原抗体反応、RT-PCR、cDNAマイクロアレイ、ノーザンブロッティング、マススペクトロメトリー解析、プロテインチップ解析等が挙げられる。これらは各分野の常法に従って行えばよい。
【0012】
スクリーニング方法としては下記のような方法が挙げられる。
(1)GPR48のアンタゴニスト及びシグナル伝達阻害のスクリーニング法
(i)マトリゲル浸潤アッセイによる方法
野生型GPR48及び恒常活性化型GPR48をHCT116等の細胞に導入したGPR48高発現細胞はマトリゲル浸潤アッセイで高い浸潤能を示すため、これらの細胞に被検物質を作用させ、その浸潤能を阻害する活性を指標にして、GPR48のアンタゴニストをスクリーニングすることができる。
(ii)cAMP濃度の測定による方法
GPR48の活性化状態は細胞内cAMP濃度で測定できるため、野生型GPR48及び恒常活性化型GPR48をHCT116等の細胞に導入したGPR48高発現細胞に被検物質を加えて培養後、細胞内cAMP濃度を測定し、cAMP濃度の低下を指標に阻害作用を評価する。被検物質が野生型GPR48のcAMP濃度を低下させ恒常活性化型GPR48のcAMP濃度を低下させない場合は、GPR48のリガンド(未知)と拮抗する物質であることが予想される。一方両方のcAMP濃度を低下させた場合はリガンド拮抗物質でなく、GPR48とリガンドの結合以降のGタンパク質からアデニル酸シクラーゼを活性化の細胞内シグナル伝達経路を阻害することが予想される。
【0013】
(2)GPR48の発現抑制薬のスクリーニング法
(i)GPR48mRNAの発現量を測定することによる方法
HCT116等の培養細胞に被検物質を加えて培養後、RNAを抽出し、RT-PCR、cDNAマイクロアレイ、ノーザンブロッティング等を用いてGPR48mRNA量を測定し、GPR48mRNAの低下を指標にして、GPR48の発現抑制薬をスクリーニングすることができる。
(ii)GPR48タンパク質の発現量を測定することによる方法
HCT116等の培養細胞に被検物質を加えて培養後、免疫蛍光染色、ウエスタンブロット、フローサイトメトリー、プロテインチップなどの抗原抗体反応によって、あるいはマススペクトロメトリーなどによる解析によってGPR48タンパク質量を測定し、その低下を指標にして、GPR48の発現抑制薬をスクリーニングすることができる。
(iii)GPR48レポーターアッセイによる方法
ヒトGPR48遺伝子上流-1671までの転写制御領域をPCRで増幅し、ルシフェラーゼレポーターベクターのPGVBに導入し、PGVB-GPR48-1671を構築した。このPGVB-GPR48-1671をHCT116等の培養細胞に導入し、被検物質を加えて培養後、細胞抽出液中のルシフェラーゼ活性を測定し、その低下を指標にして、GPR48の発現抑制薬をスクリーニングすることができる。
【0014】
RT-PCRとしては、通常のRT-PCR又はリアルタイムRT-PCRでもよい。
ヒトGPR48(配列番号1)から、常法に従ってヒトGPR48mRNAを特異的に増幅するプライマーを設計する。プライマーの配列はヒトGPR48mRNA中の配列で特異的な増幅を示すものあれば特に制限するものではない。Gタンパク共役型受容体GPR48の配列中の適当な2つのプライマーを用いたRT-PCT法により、前記細胞におけるGPR48の発現量を調べることができる。
【0015】
抗原抗体反応を検出する方法に特に制限はないが、免疫組織染色(蛍光染色含む)、FACS(フローサイトメトリー)、イムノブロット法、ドットブロット法、ELISA等を用いることができる。
抗体は、ヒトGPR48(配列番号2)に対するペプチドを抗原として抗体を作成することができる。この抗体は、ポリクローナル抗体でもモノクローナル抗体でもよい。
抗原抗体反応を検出する方法の例を挙げると,本発明の抗体を、検体中に存在するGPR48と反応させ、更にこの抗体を認識するプローブを反応させる。このプローブとしては、抗ヒトIgG抗体、プロテインG、プロテインA、プロテインLなどが挙げられる。このプローブには通常標識を付す。この標識としては、放射性同位元素(125I)、酵素(ペルオキシダーゼ、アルカリフォスファターゼ)、蛍光物質、発光物質等が挙げられる。酵素抗体を用いた場合には、基質を反応させてその変化(着色等)を観察すればよい。
【0016】
cDNAマイクロアレイの場合には、ヒトGPR48(配列番号1)由来のmRNAに対応する多数のプローブ(DNA)を固定したDNAチップを用意する。一方、検査対象の細胞又は組織からRNA分画又はmRNAを調製し、これと相補的なDNAを蛍光色素で標識して合成する。これを上記DNAチップに対合させて蛍光を測定することにより、GPR48の発現を検出することができる。
ノーザンブロッティングの場合には、検体からRNA分画あるいはmRNAを調整した後、電気泳動により分画したRNAを、ゲルからニトロセルロース膜等に固定する。これにヒトGPR48(配列番号1)から作成した標識DNA(プローブ)に対合させて、発現するmRNAを検出して、GPR48の発現を知ることができる。
マススペクトロメトリー(質量分析)解析には、検体からタンパク質を抽出し、質量分析機で分析し、GPR48のアミノ酸配列を持つ断片の量を測定することによりGPR48の発現を知ることができる。
プロテインチップ解析の場合には、検体からタンパク質を抽出し、GPR48の抗体等を固定したチップと反応させ、洗浄後、発色させプロテインチップ解析装置により量を測定することによりGPR48の発現を知ることができる。

以下、実施例にて本発明を例証するが本発明を限定することを意図するものではない。
【0017】
本実施例及び試験例において、定量的RT-PCR(QRT-PCR)法は以下の手順で行った。
培養細胞(又は凍結検体)にIsogen(和光社製)試薬を加え、ポリトロンホモジナイザーでホモジナイズし遠心し、エタノール沈殿し、RNAを抽出した。このRNAを鋳型にして、ランダムオリゴプライマーを用いてSuperScript Reverse Transcriptase (Invitrogen社製)でcDNAを合成した。
次にGPR48の発現量を定量するため、CAGTACCCAGTGAAGCCATT(配列番号3)及びTGTTGTCATCCAGCCACAGA(配列番号4)をヒトGPR48のプライマーセットとし、定量的RT-PCR(Cyber Green法)を行った。タックマン法等他のQRT-PCR法を用いてもよい。
耐熱性ポリメラーゼを含む反応液にプライマーセットと検体のcDNAを加え、リアルタイムPCR機(ロッシュ社製、Light Cycler)にセットし、94℃15秒の熱変性のあと、54℃20秒及び72℃20秒のサイクル増幅を行うことによりGPR48mRNA量を定量した。
【0018】
また、本実施例及び試験例において、細胞の浸潤能は下記の方法で調べた。
マトリゲル浸潤チャンバー(Matrigel invasion chamber、BD Bioscience社製、24-well plate size)を用い、マトリゲル(matrigel)でコーティングされたPET膜(PET membrane、ポアサイズ8.0-μm)のchamberの上にこれらの細胞を5×104 cells/wellの数で播いた。チャンバーの下のウェル(well)中には、ケモアトラクタント(chemo-attractant)として10μg/mlフィブロネクチン(fibronectin、Roche製)を含んだ培地750μlをいれた。36時間後、37℃のCO2インキュベーターから出して、綿棒でチャンバーの上の細胞を取り除き、マトリゲルを通り抜け、チャンバーの下へ浸潤した細胞をDiff-Quik kit (International Reagents Corporation社製)で染色し、顕微鏡で100倍拡大の条件で観察し、全視野の細胞を数えた。3回実験を行い、毎回の実験で1サンプルについて、3ウェルずつ実験を行った。
【0019】
実施例及び試験例において細胞内cAMPの測定は以下の手順で行った。
細胞内cAMPの測定にはDirect cAMP enzyme immunoassay キット(Sigma-Aldrich社)等を用いた。具体的には、上記細胞の培養培地を吸引して、直ちに0.1M HClを細胞の上にかけて、内因性のホスホジエステラーゼを失活させる。室温で10分後、600 gで遠心してて得た上清を96ウェル-プレートに移して中和試薬を加える。さらにcAMP 抱合体(conjugate)及び抗cAMP抗体を入れ、2時間室温500rpmで振とうする。その後、well中の反応液を捨て洗浄用緩衝液で2回洗う。200μlのp-NPP 基質を各ウェルに加えて室温で一時間インキュベートする。最後に50μlのストップ液(stop solution)を加え405nmで吸光度を測る。各サンプルについて、3ウェルずつ実験する。標準曲線はcAMPを段階希釈した標準液を調整し、本プロトコルによりcAMP濃度を定量して検量線を作成し、これを用いて各サンプルのcAMP濃度を算出した。
【0020】
試験例1
GPR48の癌細胞における機能を調べるためにGPR48発現プラスミド(pcDNA4-HisMax-hGPR48)をヒト大腸癌細胞HCT116にトランスフェクトし、導入された細胞をZeocinで選択し、安定発現細胞株(GPR48-19及びGPR48-33)を得た。また、比較のため、空ベクター(pcDNA4-HisMax (R)、Invitrogen Corp.、図1)をヒト大腸癌細胞HCT116にトランスフェクトし、導入された細胞をZeocinで選択し、安定発現細胞株(Vector 2及びVector 6)を得た。
これらの細胞におけるGPR48発現を、定量的RT-PCR法により調べた。その結果を図2に示す。pcDNA4-HisMax-hGPR48が導入されたGPR48-19及びGPR48-33においてGPR48mRNAが高発現していることが確認された。
次に、培養細胞の浸潤能を調べた。図3は、浸潤した細胞を染色した写真である。図4はその結果をグラフで表し、統計処理したものを示す。*印は、0.01以下の危険率で有意にGPR48-19, GPR48-33が対照のベクターより浸潤能が高いことを示す。
その結果、GPR48mRNAを高発現しているGPR48-19及びGPR48-33細胞は対照群のVector 2, Vector 6より明らかに浸潤能が高いことがわかった。
即ち、GPR48は癌細胞の浸潤を促進するといえる。
【0021】
試験例2
試験例1と同様に、恒常活性型GPR48発現プラスミド(pcDNA4-HisMax-hGPR48-T755I)をヒト大腸癌細胞HCT116にトランスフェクトし安定発現細胞株(GPR48-M6)を得た。各細胞における全GPR48量(内因性GPR48及び導入野生型GPR48、GPR48-T755I)をリアルタイムRT-PCR法により定量した。その結果を図5に示す。GPR48-19及びGPR48-M6では、対照群のvector-2の発現量(内因性GPR48mRNA量)の10倍以上の発現があった。
次に、GPR48-19, GPR48-M6及びVector 2の細胞 各5x106個をヌードマウス(BALB/c-nu/nu)皮下に接種し、6週間後、肺を摘出し、パラフィン抱埋し組織標本を作成した。転移を観察するため抗ヒトサイトケラチン抗体(Santa Cruz Biotechnology社製)で定法により免疫組織染色し、顕微鏡で観察した。その顕微鏡写真を図6に示す。その視野中の転移巣の数を図7(1)に示し、さらに小さな微小転移の数を図7(2)に示す。この結果より、野生型GPR48の導入により大腸癌細胞HCT116の転移能が増大することがわかった。
【実施例1】
【0022】
ヒトGPR48cDNA配列(配列番号1)の451-469に相当する配列ggacttgttcagttacggc(No.1、配列番号5)、356-374に相当する配列cagtacccagtgaagccat(No.2、配列番号6)、735-753に相当する配列agcccgtcctagccttaaa(No.3、配列番号7)、1900-1918に相当する配列gataacagcctccaggacc(No.4、配列番号8)のオリゴヌクレオチドを合成し、それをpSuper RNAi vector (Oligoengine社)に導入してpSuper-GPR48-KDプラスミドを作成した。対照としてスクランブル配列ttctccgaacgtgtcacgt(配列番号10)を挿入したpSuper-Scrambleを作成した。
ノックダウンの効率を確かめるためにHepG2細胞(ATCCから入手)にpcDNA4-HisMax-hGPR48とこれらのプラスミドをコトランスフェクションし、GPR48の発現抑制効果を定量的RT-PCR法で解析した。
その結果を図8に示す。GPR48の発現抑制効果はNo.1が最も強かったが、No.2、3、4のいずれも十分な発現抑制効果を示した。
【0023】
GPR48が比較的高発現しているヒト子宮頸癌細胞HeLa細胞にリポフェクション法でNo.1の配列を持つpSuper-GPR48-KDプラスミドをトランスフェクションして、ハイグロマイシンで選択しpSuper-GPR48-KDが導入されたクローン(GPR48-KD1及びGPR48-KD4)を樹立した。対照としてpSuper-Scrambleの安定発現細胞株(V1及びV3)を樹立した。
抗GPR48(実施例4の抗体)を用いた免疫蛍光染色を図9に示す。(1)はHeLa細胞にpSuperプラスミドを導入した対照群の浸潤細胞を示し、(2)はHeLa細胞にNo.1の配列を持つpSuper-GPR48-KDプラスミドを導入した対照群の浸潤細胞を示す。この結果、pSuper-GPR48-KDが導入されたことによりGPR48タンパク質の発現が抑制されていることが確認された。
また定量的RT-PCR法による解析結果を図10に示す。この結果、pSuper-GPR48-KDが導入されたことによりGPR48mRNAの発現が抑制されていることが確認された。
【0024】
これらの細胞株を用いて浸潤能を調べた。その結果を図11及び図12に示す。GPR48-KD1及びGPR48-KD4はV1及びV3に比べて明らかに浸潤能が低下している。
これらの結果は、GPR48は癌細胞の浸潤を促進する機能を持っており、siRNAによるノックダウン等でGPR48の発現量を抑制することにより癌の浸潤能を抑えることができることを示す。
【実施例2】
【0025】
ヒトGPR48cDNA配列(配列番号1)の355-373に相当する配列(ヒト及びマウス両方に共通な配列)CAGTACCCAGTGAAGCCAT(配列番号9)のオリゴヌクレオチドを合成し、それをpSuper RNAi vector (Oligoengine社)に導入してpSuper-GPR48-KDプラスミドを作成した。このプラスミドをマウスルイス肺癌細胞LLCにトランスフェクションし、150μg/mlのhygromycinを培養液に添加して、hygromycin耐性コロニーを選別し、GPR48の発現が低下したクローン(GPR48-KD3、GPR48-KD28)を選別した。このノックダウン細胞(GPR48-KD3、GPR48-KD28)並びに対照としてpSuper-Scrambleの安定発現細胞株(V1及びV3)をC57BL/6マウス皮下に5x105個接種し、4週間後、肺を摘出し表面を観察し、コロニー数を数えた。このコロニー数を図13に示す。この結果よりpSuper-GPR48 siRNAの導入によりマウスルイス肺癌細胞LLCの肺転移を抑制ことが示された。
【実施例3】
【0026】
実施例1で得たV1及びGPR48-KD4細胞を細胞1x106個をヌードマウス(BALB/c-nu/nu)尾静脈より投与し、6週間後、肺を摘出し、パラフィン抱埋し組織標本を作成した。転移を観察するため抗ヒトサイトケラチン抗体(Santa Cruz Biotechnology社製)で定法により免疫組織染色し、顕微鏡で観察した。その顕微鏡写真を図14に示す。その視野中の転移巣の数を図15(1)に示し、さらに小さな微小転移の数を図15(2)に示す。この結果よりpSuper-GPR48-siRNAの導入によりヒト子宮頸部癌細胞HeLaの肺転移が抑制されることが示された。
【実施例4】
【0027】
本実施例では、GPR48に対する中和抗体を作成した。GPR48が7回膜貫通型受容体であることからリガンド結合部位は細胞外ドメインであると予想し、ヒトGPR48(配列番号2)の細胞外部位と考えられるアミノ酸339から350の配列をもつ合成ペプチド(CQEQKMLRTLDL、配列番号11)を抗原とした。この合成ペプチドをKLHと結合させ、ウサギに4回免役した。抗体価が上がったのを確認し、全採血して抗血清を得た。抗原であるこのペプチドを共有結合させたレジンを作成し、これに抗血清を吸着させて洗浄後、低pH溶出液により溶出させて中和し、精製抗ヒトGPR48抗体とした。
GPR48発現ベクターpcDNA4-HisMax-hGPR48をトランスフェクションした293細胞(ATCCから入手)の抽出液をSDSポリアクリルアミド電気泳動で分離し、ウエスタンブロット解析した。その結果、分子量104kDにヒトGPR48のバンドが検出された。また、図9に示すように、この抗体は、免疫蛍光染色がGPR48の発現量に対応した反応性を示すことから、GPR48に対する特異抗体であることが確認された。
【0028】
次に、GPR48を安定発現しているヒト大腸癌細胞株HCT116由来GPR48-19細胞を用いて、この抗GPR48抗体の浸潤能への影響について検討した。5×104 cells/ウェルのHCT-GPR48細胞をチャンバーの上に播いて、抗GPR48抗体又はコントロールIgG(Sigma社から入手)を8μg/mlを加えた。ケモアトラクタントとしては10μg/ml フィブロネクチン(Roche)を含んだ培地750μlを用いた。36時間後、マトリゲルを通り抜けてチャンバーの下へ浸潤した細胞を染色したのちカウントした。1サンプルについて3ウェルずつ3回の実験を行った。
その結果を図16に示す。コントロールIgGで処理したGPR48-19細胞は高い浸潤能を示した。一方、抗GPR48抗体処理群(GPR48-19-GPR48)は、コントロール抗体処理群(GPR48-19-IgG)に比べて、GPR48-19細胞の浸潤能を有意に阻害した。この抗GPR48抗体はGPR48に結合しその機能を阻害し、GPR48依存的浸潤を阻害する中和抗体であることが示された。このことはGPR48の中和抗体が転移抑制を目的とした治療に有用であることを意味している。
【実施例5】
【0029】
ヒトGPR48cDNA(配列番号1)の2264番目のシトシンをチミンに変換することにより第4膜貫通領域に存在する755番目のスレオニン残基をイソロイシンに置換したヒトGPR48-T755I cDNAを作成し、pcDNA-HisMaxベクターに導入した。このpcDNA-HisMax-hGPR48-T755Iあるいは野生型pcDNA-HisMax-hGPR48あるいはpcDNA-HisMax空ベクターをHEK293細胞にトランスフェクトし、細胞内cAMPを測定したところ、空ベクターを導入した細胞(Vector)に比べ、野生型GPR48導入細胞(GPR48)が高いcAMP値を示した。図17に示すように恒常的活性化型GPR48導入細胞(GPR48-M)は著しく高いcAMP値を示し、常にアデニル酸シクラーゼを活性化する恒常的活性型変異体であることがわかる。さらにヒト大腸癌細胞HCT116細胞にこれらのプラスミドをトランスフェクトし、Zeocinよって選択して、安定発現細胞を得た。図18にマトリゲル浸潤アッセイによりこれらの細胞の浸潤能を測定した結果を示す。空ベクターを導入した細胞(Vector2,6)に比べ、野生型GPR48導入細胞(GPR48-19,33)が高い浸潤能を示し、恒常的活性化型GPR48導入細胞(GPR48-M6,M8)はさらにそれより高い浸潤能を示した。
これらの結果より、野生型GPR48及び恒常活性化型GPR48をHCT116等の細胞に導入したGPR48高発現細胞の示す上昇した浸潤能を阻害する活性を指標にGPR48のアンタゴニストをスクリーニングすることができる。さらにこのアッセイを用いれば被検物質の作用機序を推察できる。すなわち被検物質が野生型GPR48の浸潤能を低下させ恒常活性化型GPR48の浸潤能を低下させない場合は、GPR48のリガンド(未知)と拮抗する物質であることが予想される。一方両方の浸潤能を低下させた場合はリガンド拮抗物質でなく、GPR48とリガンドの結合以降~浸潤能発現までの細胞内シグナル伝達経路を阻害することが予想できる。
【実施例6】
【0030】
ヒトGPR48遺伝子(配列番号1)の転写開始点上流-1671までの転写制御領域(配列番号12)をPCRで増幅し、ルシフェラーゼレポーターベクターのPGVBに導入し、PGVB-GPR48-1671を構築した。このPGVB-GPR48-1671を親株のHCT116細胞及びp27Kip1を片側ノックアウトしたHCT116細胞(HCT-p27-hKO)にトランスフェクトし、48時間培養後、細胞抽出液中のルシフェラーゼ活性を測定した。細胞抽出液を調整し、ルシフェラーゼ活性の測定にはピッカジーンキット(東洋インキ社製)を用いた。その結果図19に示す様にHCT-p27-hKO(p27+/-)でルシフェラーゼ活性が3倍以上増加していた。この結果は、図20に示すQRT-PCRの結果と同様の傾向を示し、GPR48の発現量の測定に本レポーターアッセイがQRT-PCRの代用として用いることができることを示している。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】試験で用いたベクターpcDNA4-HisMax(Invitrogen Corp.) のマップおよび挿入可能部位を示す図である。BamHIとEcoRIの間にGPR48のcDNAが挿入されている。
【図2】GPR48発現プラスミドを導入したヒト大腸癌細胞におけるGPR48mRNAの発現量を示す図である。縦軸はGPR48mRNAの相対量を示す。
【図3】GPR48発現プラスミドを導入したヒト大腸癌細胞において細胞が浸潤していることを示す写真である。各写真の横幅は0.34mmである。灰色の点はマトリゲルでコーティングされたPET membraneのポア(穴)、黒色の点は浸潤して通り抜けた細胞を示す。(1)はHCT116細胞にpcDNA4-HisMaxベクターを導入した対照群の浸潤細胞を示し、(2)はHCT116細胞にpcDNA4-HisMax-GPR48を導入したGPR48高発現細胞の浸潤細胞を示す。
【図4】GPR48発現プラスミドを導入したヒト大腸癌細胞において浸潤した細胞数を示す図である。縦軸は、マトリゲルでコーティングされたPET membrane (ポアサイズ8.0-μm)のポア(穴)を浸潤して通り抜けた細胞の数(1チャンバーあたりの浸潤細胞の総数)を示す。
【図5】GPR48発現プラスミドを導入したヒト大腸癌細胞安定発現細胞株(GPR48-M6)におけるGPR48mRNAの発現量を示す図である。縦軸はGPR48mRNAの相対量を示す。
【図6】空ベクター(Vector2)および恒常活性型GPR48-T755I (GPR48-M6)の安定発現細胞株を接種したマウスの肺の組織標本を免疫染色した顕微鏡写真である。矢印で示すのが大きな転移巣(macroscopic-metastasis)で、さらに小さな微小転移(microscopic-metastasis)は矢頭で示した。図中のスケールバーは100μmを示す。
【図7】GPR48発現プラスミドを導入したマウスの大腸癌細胞の転移巣の数を示す図である。縦軸はマウス1匹あたりの6つの肺セクションの転移数の合計の各群9匹の平均を示す。(1)は図6の視野中の転移巣の数を示し、(2)はさらに小さな微小転移の数を示す。
【図8】siRNA(No.1)によりノックダウンした癌細胞(HepG2細胞)のGPR48発現量を示す図である。縦軸は、対照のpSuper-Scrambleに対する相対値を示す。
【図9】siRNA(No.1)によりノックダウンした癌細胞(HepG2細胞)抗GPR48抗体を用いた免疫蛍光染色を示す図である。(1)はHeLa細胞にpSuperプラスミドを導入した対照群の浸潤細胞を示し、(2)はHeLa細胞にNo.1の配列を持つpSuper-GPR48-KDプラスミドを導入した対照群の浸潤細胞を示す。
【図10】GPR48mRNAを定量的RT-PCR法で定量した結果を示す図である。
【図11】浸潤した細胞の染色写真を示す図である。各写真の横幅は0.34mmである。灰色の点はマトリゲルでコーティングされたPET membraneのポア(穴)、黒色の点は浸潤して通り抜けた細胞を示す。(1)はHeLa細胞にpSuperプラスミドを導入した対照群の浸潤細胞を示し、(2)はHeLa細胞にNo.1の配列を持つpSuper-GPR48-KDプラスミドを導入した対照群の浸潤細胞を示す。
【図12】浸潤した細胞数を示す図である。
【図13】マウスルイス肺癌細胞LLCのGPR48をノックダウンした細胞(GPR48-KD3、GPR48-KD28)をマウス皮下に接種し、肺表面に転移したコロニー数を示す図である。縦軸はマウス1匹あたりのコロニー数の合計の各群8匹の平均を示す。
【図14】ノックダウン細胞(GPR48-KD4)及びpSuper-Scrambleの安定発現細胞株(V1)を接種したマウスの肺の組織標本を免疫染色した顕微鏡写真である。矢印で示すのが大きな転移巣(macroscopic-metastasis)で、さらに小さな微小転移(microscopic-metastasis)は矢頭で示した。図中のスケールバーは100μmを示す。
【図15】ノックダウン細胞(GPR48-KD4)を導入したマウスの大腸癌細胞の転移巣の数を示す図である。縦軸はマウス1匹あたりの6つの肺セクションの転移数の合計の各群9匹の平均を示す。(1)は図14の視野中の転移巣の数を示し、(2)はさらに小さな微小転移の数を示す。
【図16】GPR48の中和抗体で処理した癌細胞(HCT116)の浸潤能を示す図である。
【図17】細胞内cAMPを示す図である。縦軸はcAMPの産生量(pmole)を示す。
【図18】マトリゲル浸潤アッセイの結果を示す図である。縦軸はマトリゲル膜を通過した細胞の総数を示す。
【図19】ルシフェラーゼ活性を示す図である。縦軸はWTのルシフェラーゼ活性の平均を1とした相対的ルシフェラーゼ活性を示す。
【図20】GPR48mRNA量を示す図である。縦軸はWTのGPR48mRNA量の平均を1とした相対的GPR48mRNA量を示す。
図面
【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図7】
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【図8】
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【図10】
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【図12】
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【図13】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図3】
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【図6】
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【図9】
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【図11】
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【図14】
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