TOP > 国内特許検索 > マルチpHセンサおよびその製造方法 > 明細書

明細書 :マルチpHセンサおよびその製造方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4553183号 (P4553183)
公開番号 特開2005-337755 (P2005-337755A)
登録日 平成22年7月23日(2010.7.23)
発行日 平成22年9月29日(2010.9.29)
公開日 平成17年12月8日(2005.12.8)
発明の名称または考案の名称 マルチpHセンサおよびその製造方法
国際特許分類 G01N  27/414       (2006.01)
G01N  27/416       (2006.01)
FI G01N 27/30 301R
G01N 27/30 301W
G01N 27/30 301V
G01N 27/46 353Z
請求項の数または発明の数 4
全頁数 9
出願番号 特願2004-153747 (P2004-153747)
出願日 平成16年5月24日(2004.5.24)
審査請求日 平成19年2月5日(2007.2.5)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】304027349
【氏名又は名称】国立大学法人豊橋技術科学大学
発明者または考案者 【氏名】石田 誠
【氏名】河野 剛士
【氏名】芝田 学
【氏名】三村 享
【氏名】松本 浩一
個別代理人の代理人 【識別番号】110000729、【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
【識別番号】100104422、【弁理士】、【氏名又は名称】梶崎 弘一
【識別番号】100105717、【弁理士】、【氏名又は名称】尾崎 雄三
【識別番号】100104101、【弁理士】、【氏名又は名称】谷口 俊彦
【識別番号】100113147、【弁理士】、【氏名又は名称】今木 隆雄
審査官 【審査官】黒田 浩一
参考文献・文献 特開昭61-014561(JP,A)
特開2000-333921(JP,A)
特開2003-287513(JP,A)
特開平05-198636(JP,A)
特開平08-043344(JP,A)
KAWANO T, KATO Y, TANI R, TAKAO H, SAWADA K, ISHIDA M,Selective Vapor-Liquid-Solid Epitaxial Growth of Micro-Si Probe Electrode Arrays With On-Chip MOSFETs on Si(111) Substrates ,IEEE Trans Electron Devices,2004年 3月,Vol.51 No.3,Page.415-420
調査した分野 G01N 27/26-27/49
JSTPlus(JDreamII)
特許請求の範囲 【請求項1】
半導体基板を下地として結晶成長させた突起からなるプローブを複数有するマルチプローブタイプのセンサであって、
前記プローブは、先端にAu-Si合金からなる合金部を有しており、
前記合金部には、Au、Pt、または、Irからなる素地が固定されており、
前記素地には、チオール基を有する物質が固定されており、
前記チオール基を有する物質には、アミノ基を有する物質が固定されており、
試料中の水素イオン濃度(pH)に感応する機能を有することを特徴とするマルチpHセンサ。
【請求項2】
前記マルチpHセンサであって、異なる高さを有するプローブが配列されて形成されることを特徴とする請求項1記載のマルチpHセンサ。
【請求項3】
前記半導体基板に、少なくとも1以上の増幅回路あるいは/および信号処理回路を形成したことを特徴とする請求項1または2記載のマルチpHセンサ。
【請求項4】
マルチプローブタイプのセンサの製造方法であって、
(1)半導体基板を下地として、先端にAu-Si合金からなる合金部を有する、突起からなるプローブを複数結晶成長させる、
(2)プローブの表面にAu、Pt、または、Irからなる素地を付着する、
(3)前記素地にチオール基を有する物質を固定する、
(4)前記チオール基を有する物質の上にアミノ基を有する物質を固定する、
各プロセスを有することを特徴とするマルチpHセンサの製造方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、試料の水素イオン濃度(pH)の三次元測定が可能なマルチpHセンサおよびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
試料のpH測定には、従来からガラス電極を用いた測定方法が多く利用されている。一方、近年、環境あるいは半導体や化成品などの各種製造プロセスにおいては、濃度、温度、磁気、圧力など様々な物理現象または化学現象とともに、試料中のpHの分布状態を把握したいとの要請が高まっている。
【0003】
こうした要請に対して、ガラス電極を複数配列して測定する方法が一般的であるが(例えば特許文献1参照)、昨今、イオン感応性電界効果型トランジスタ(ISFET)を用いた検出手段が用いられ、溶液中のpHの分布状態を画像化することで、各種の分析・解析試料として有用されている。具体的には、図4に例示するように、1つの半導体基板22に、複数のISFET24を配列してなるセンサアレイ23と、アナログマルチプレクサおよびアンプ系からなる信号処理部25を形成し、ワンチップ化したリニアISFETアレイチップ21が提案されている(例えば特許文献2参照)。

【特許文献1】特開平06-148124号公報
【特許文献2】特開2002-286691号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
昨今のpH測定には、従来のような平面的な測定だけではなく三次元の測定情報が必要とされ、測定手段としても、三次元情報が同時連続的に得られる方法の要請が強くなってきた。また、微小部分に対する三次元情報も物理現象または化学現象を把握する上では欠かすことのできず、特に素材あるいは細胞の内部などの情報を得たい場合にあっては、そうした要請が強くなってきている。
【0005】
しかしながら、従来の方法では、直接測定することが難しかった。つまり、イオン電極法では、電極の大きさは小さくてもmmオーダーであり、電極の配列に限界があり、μmオーダーの微小領域のpHを測定することは難しい。また、微小領域のpHを測定する手段として利用可能なISFETについても、アレイ化したとしてもシリコンウェハ上に二次元的にしか配列できず、三次元のpH測定には対応することができなかった。
【0006】
そこで、この発明の目的は、試料のpHの分布状態を三次元的に把握することが可能なマルチpHセンサおよびその製造方法を提供するとともに、微小領域におけるpHの分布状態を、高い測定精度および優れた応答性をもって測定することが可能なマルチpHセンサおよびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、以下に示すマルチpHセンサおよびその製造方法によって上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに到った。
【0008】
すなわち、本発明は、半導体基板を下地として結晶成長させた突起からなるプローブを複数有するマルチプローブタイプのセンサであって、前記プローブは、先端にAu-Si合金からなる合金部を有しており、前記合金部には、Au、Pt、または、Irからなる素地が固定されており、前記素地には、チオール基を有する物質が固定されており、前記チオール基を有する物質には、アミノ基を有する物質が固定されており、試料中の水素イオン濃度(pH)に感応する機能を有することを特徴とする。
【0009】
後述するVLS法など微細な構造を有する結晶を成長させる方法を利用して作製されたプローブは、従来困難であった、非常に細針化されたプローブの作製を可能とし、微細な領域の物理現象または化学現象の二次元あるいは三次元の情報を入手することを可能にした。つまり、本発明は、こうしたプローブの特性を活かし、プローブの表面にpHに非常に高い感応性を有するアミノ基を固定することで、試料中のpHの分布状態を二次元あるいは三次元的に把握することを容易に行うことができることを見出したものである。また、本発明は、複数のプローブの特にプローブ先端部という非常に極小化された部位にpH検出機能を付加したもので、微細な領域の測定に有効で、各プローブの先端部が特定点のみにおいて機能し、他の点に影響を及ぼすことなく特定点における検出を容易に行うことが可能となる。従って、微小領域におけるpHの分布状態を、高い測定精度および優れた応答性をもって測定することが可能なマルチpHセンサを提供することが可能となる。
【0010】
また、本発明は、前記マルチセンサであって、異なる高さを有するプローブが配列されて形成されることを特徴とする。
【0011】
試料中のpHの分布状態を三次元的に把握するためには、三次元的に配置されたpH検出端からの情報を同時かつ迅速に入手できることが好ましい。複数のプローブの先端部が三次元空間に分割的に配置された本発明に係るマルチプローブによれば、こうした条件を満たすことができ、試料中のpHの分布状態について精度の高い三次元情報を容易に入手することができる。
【0012】
また、本発明は、前記マルチセンサであって、前記半導体基板に、少なくとも1以上の増幅回路あるいは/および信号処理回路を形成したことを特徴とする。
【0013】
上記のように、本発明に係るマルチプローブにおいては、プローブ先端部という非常に極小化された部位に機能が集約される場合があることから、先端部からの信号量は非常に微小となる。従って、マルチプローブからの出力を利用する上では、こうした信号に対する外部からの影響(以下「外乱」という。)をできる限り受けない構成をすることが好ましい。本発明においては、半導体基板に少なくとも1以上の増幅回路あるいは/および信号処理回路を形成することによって、各プローブからの微小出力を前置的に安定化された信号に変換し、その信号を送信・出力することによって、外乱影響の少ない、精度・安定性の高い出力を得ることができる。
【0014】
また、本発明は、マルチプローブタイプのセンサの製造方法であって、
(1)半導体基板を下地として、先端にAu-Si合金からなる合金部を有する、突起からなるプローブを複数結晶成長させる、
(2)プローブの表面にAu、Pt、または、Irからなる素地を付着する、
(3)前記素地にチオール基を有する物質を固定する、
(4)前記チオール基を有する物質の上にアミノ基を有する物質を固定する、
各プロセスを有することを特徴とする。
【0015】
微細な領域の物理現象または化学現象の検出には、非常に微細な構造を有するプローブが必要となる。後述のように、VLS法など微細な構造を有する結晶を成長させる方法が開発され、こうして作製されたプローブは、従来困難であった、微細な領域の物理現象または化学現象の二次元あるいは三次元検出を可能とした。一方従来、pHに対し高感度に感応する検出端は、ガラス電極やISFETなど非常に特殊な条件に限定されていた。本発明者は、上記のプローブの素材とpHに非常に高い感応性を有するアミノ基とを如何に強固に固定できるかを検討した結果、上記のようなプロセスを経て作製する方法が非常に優れていることを見出したもので、VLS法などの製造プロセスと連結したプロセスを構成することができる点においても優位である。また、任意の高さのプローブの形成が容易になり、最適位置にpHの検出端が配されたマルチpHセンサを作製することができる。
【発明の効果】
【0016】
以上のように、本発明に係るマルチpHセンサを利用すれば、従来困難であった、同時性および連続性の高い、微小領域のpHの三次元測定を容易に行うことができる。また、本発明に係るマルチpHセンサの製造方法によって、微細な構造を有する結晶からなるプローブに強固に固定された、高い感応性有するpH検出端を形成し、高い測定精度および優れた応答性を有する、三次元測定が可能となる。従って、溶液あるいは生体などの三次元情報が必要とされる分野において特に有用性が高い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、この発明に係るマルチpHセンサの基本的な構成を例示している。
【0018】
図1において、半導体基板(シリコン基板)1上に、高さの異なる多数の針状突起からなるプローブ2が形成されている。このとき、形成されたプローブ2は、その表面に以下の所定の処理を施すことによって、試料のpHに対して高い感応機能を有することができる。対象となる試料としては、水溶液やイオン性を有する各種溶液(有機物を含む)、細胞組織などの生体試料、ゲル状物質などが挙げられる。
【0019】
プローブ2の表面に対する所定の処理とは、後述するプロセスによってpH感応膜を形成することをいい、具体的には、シリコンを基体としてその結晶成長過程でプローブ2の表面に生じるSi-Auと結合性の高いAu、さらにその上にチオール基Sを有する物質を介してアミノ基Aを有する物質を固定化することによって形成される。こうした構成によって非常に強固に固定され、かつ薄い薄膜によって非常に高いpH感応性を得ることができる。
【0020】
ここで、プローブ2は、先端部4のみがpH検出機能を有する場合だけではなく、プローブ2の側面部5も同様の機能あるいは異なる機能を有することも可能である。また、プローブ2の形状は、円筒状あるいは先端部の外径が小さくなるテーパ状など目的にあった任意の形状を選択することが可能である。プローブ2の作製方法については、後述するVLS法のみならず、他の液相エピタキシー法や低い高さのプローブであれば気相エピタキシー法なども利用することによって微細な構造を有する結晶を成長させる方法を適用することが可能である。
【0021】
さらに、特定の機能が形成されたプローブ2の先端部あるいは側面部以外の部分を、絶縁体や保護膜などによって被覆することによって、プローブ2の汚染や劣化等の防止や外乱の影響等の防止を行うことができる。
【0022】
また、半導体基板1には、各種の回路を形成することが可能であるが、マルチpHセンサとして使用する場合には、少なくとも1以上の増幅回路あるいは/および信号処理回路を形成するが好ましい。各プローブからの微小出力を、前置的に安定化された信号に変換し送信・出力することによって、外乱影響の少ない、精度・安定性の高い出力を得ることができる。特に、増幅回路(オペアンプ)を用いたインピーダンス変換回路の形成は、溶液測定や細胞内測定のように、対象物が電荷の変動要素を有することから、各種の外乱の発生が生じ易い条件であり非常に有効である。また、信号処理回路の形成は、安定した出力だけではなく、マルチセンサの独立性を高め、無線送信など測定装置の構成に対し汎用性を高めることが可能となる。
【0023】
図2は、こうしたマルチpHセンサの全体の構成を例示している。プローブ2では電源供給部Vから先端部(pH検出端)4に所定の電圧を印加し(場合によっては側面部5にも印加することがある)、そのときの各先端部4の電位の変化を電流値の変化として検出手段Dによって取り出し、対象物のpHの変化を把握することができる。
【0024】
図3に、マルチpHセンサを構成するマイクロプローブの製造プロセスを例示する。ここでは、既に半導体回路が形成された基板上にマイクロプローブを形成する工程を説明するが、先ずマイクロプローブを形成した後半導体回路を形成する場合など種々の工程の選択することが可能である。なお、図3では、n+(高濃度拡散層)からなるドレイン6にプローブを形成する場合を示している。
【0025】
(a)p型のシリコン基板1上に、信号処理回路が形成され、さらに酸化膜(SiO)7によって被覆された状態を示している。また、本工程では、通常の回路形成に用いられる保護膜の形成などの工程を省略したが、必要に応じて各種工程の追加・順序の変更などが可能であることはいうまでもない。
【0026】
(b)エッチング工程を行うことにより、SiO膜7、ドレイン6の中心位置に、シリコン基板1まで達する開口部8を形成する。開口部7の大きさは、形成するプローブ2の太さよりも大きくする必要があるが、プローブ2の断面積の1.1倍~50倍程度にすることで好適なプローブ2の位置精度を確保することができる。
【0027】
(c)さらに、シリコン基板1のドレイン6の開口面にAu薄膜9を形成する。ここで形成するAu薄膜9の厚さは、成膜温度、成長させるプローブ2の太さによって変える必要があり、例えば、Au薄膜9の成膜温度が700℃で、直径数μmのプローブ2を形成する場合には、Au薄膜9の厚さを10~100nmとすることが適当である。Au薄膜9の形成は、シリコン基板1全体にレジスト膜を形成した後に行い、リフトオフ法によりレジスト膜とともにすべて除去し、ドレイン6の開口面に形成されたAu薄膜9のみを残す方法なども可能である。
【0028】
(d)ドレイン6のAu薄膜9の部分に、VLS成長法によりシリコンをエピタキシャル成長させる。すなわち、シリコン基板1を、SiHやSi26 等のシリコンを含むガスの雰囲気中で、Au-Si合金の共晶点よりも高い温度に加熱する。これにより、先ず、Au薄膜9の中心部に、Auとドレイン6をなすn+シリコンとの混合溶液からなる液滴が生じる。次に、ガスの熱分解で生じたシリコン原子がこの液滴に取り込まれて、液滴中のシリコン濃度が過剰となる。この過剰となったシリコンが、ドレイン6の表面からエピタキシャル成長する。その結果、単結晶シリコンからなる突起が得られる。このとき、突起の先端には、前記液滴の固化により、Au-Si合金からなる半球状の合金部10が形成される。この突起は、ドレイン6をなすn+シリコンから成長しているため、シリコン基板1から直接成長させたものよりも導電性が高い。従って、この突起はそのまま導電プローブとして使用できる。また、その後の不純物拡散も目的により利用できる。
【0029】
なお、上記実施形態では、プローブ2とする突起をドレイン6から結晶成長させているが、基板上の他の部位から結晶成長させてもよい。プローブ2とする突起を結晶成長させる下地は、できるならばセンサの信号処理回路を構成する素子の高濃度拡散層であればよく、NMOSFETの部位以外に、PMOSFETやCMOSFETのソースまたはドレイン、Bi-CMOSやバイポーラトランジスタのエミッタまたはコレクタ、ダイオードのn+層またはp+層等が挙げられる。また、MOSトランジスタのゲート回路部に形成することも可能である。
【0030】
また、結晶成長は、最小1つずつ、あるいは少なくとも同じ高さのプローブごとに突起の長さを制御しプローブ2を形成するが好ましい。このような制御を行うことによって、任意の高さのプローブの形成が容易になり、所望のマルチプローブを作製することができる。
【0031】
次に、プローブ2の先端部4にpH感応膜を形成するプロセスを説明する。
【0032】
(1)プローブ2の先端部4に素地としてAu膜を、図3(c)と同様の方法によって作製する。上述のようにマルチプローブの各突起の先端にはAu-Si合金からなる合金部があるため、AuやPtあるいはIrなどを容易に固定化することができる。特にAuについては、こうした合金との非常に強い結合状態を確保することができる。
【0033】
(2)前記素地にチオール基を有する物質を固定する。チオール基は、素地であるAuとpH感応性を有するアミノ基との中間結合材的役割を果たし、プローブ2の先端部4にしっかりと固定化することが可能となる。チオール基を有する物質としては、具体的には、例えば、テトラメルカプトビフェニルやペンタンチオールなどが挙げられる。また、該物質の厚さは10~100nmとすることが適当である。
【0034】
(3)前記チオール基を有する物質の上にアミノ基を有する物質を固定する。アミノ基は、pH感応機能が高くかつ選択性が高いことから、pH検出端として非常に有用であるとともに、チオール基など特定の反応基との結合力も強くプローブ2のような表面形状であっても容易に固定化を図ることができる点においても有用である。アミノ基を有する物質としては、具体的には、例えば、各種アミノ酸などが挙げられる。このとき、該物質の厚さは10~100nmとすることが適当である。
【0035】
上記のような処理によって、プローブ2の先端部4にpH検出端を形成することができる。また、こうした処理を、高さの異なる複数のプローブに対して行うことによって、pH感応性が高く、非常に細針化されたマルチプローブからなるマルチpHセンサを形成することができる。従って、本発明に係るマルチpHセンサを用いることによって、微小領域であっても、試料中のpHの分布状態を三次元情報として、容易に入手することができる。
【産業上の利用可能性】
【0036】
以上、この発明は、広く溶液などサンプルのイオン濃度の三次元分布測定に好適に用いることができるほか、以下のような分野にも適用することができる。
(1)化学顕微鏡としての応用分野;pH計測・電気化学的分野、ガス分布計測分野・滴定の二次元的動的観察および解析
(2)環境計測・環境;バイオリメディエーションへの適用
(3)食品検査・食品、微生物
(4)ME分野・医学・生態組織;組織細胞表面および内部のpH計測、DNA計測
(5)バイオ分野
(6)動植物分野・植物;カルスの表面および内部電位分布計測・生物・正面図動物
(7)腐蝕計測分野・金属;金属腐蝕と塗装・コーティング
(8)ゼータ電位等表面解析・粉体、セラミックスのゼータ電位。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明に係るマルチpHセンサの基本的な構造を示す説明図。
【図2】本発明に係るマルチpHセンサの全体構成を示す説明図。
【図3】本発明に係るマイクロプローブの作製プロセスを示す説明図。
【図4】従来のマルチpHセンサの説明図。
【符号の説明】
【0038】
1 半導体基板(シリコン基板)
2 プローブ
3 信号処理回路
4 先端部(pH検出端)
5 側面部
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3