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明細書 :共振駆動による進行波ポンプ、進行波搬送装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5263743号 (P5263743)
公開番号 特開2010-196660 (P2010-196660A)
登録日 平成25年5月10日(2013.5.10)
発行日 平成25年8月14日(2013.8.14)
公開日 平成22年9月9日(2010.9.9)
発明の名称または考案の名称 共振駆動による進行波ポンプ、進行波搬送装置
国際特許分類 F04B  43/14        (2006.01)
FI F04B 43/14
請求項の数または発明の数 3
全頁数 10
出願番号 特願2009-044774 (P2009-044774)
出願日 平成21年2月26日(2009.2.26)
新規性喪失の例外の表示 特許法第30条第1項適用 研究集会名:平成20年度山梨大学工学部機械システム工学科機械デザイン(D)コース卒業論文発表会 主催者名:国立大学法人山梨大学 公開場所:山梨大学工学部A2-11/A2-12教室 公開日時:平成21年2月19日
審査請求日 平成24年2月24日(2012.2.24)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】304019399
【氏名又は名称】国立大学法人岐阜大学
発明者または考案者 【氏名】松村 雄一
【氏名】岩本 久和
個別代理人の代理人 【識別番号】100147038、【弁理士】、【氏名又は名称】神谷 英昭
審査官 【審査官】所村 陽一
参考文献・文献 特開平03-107585(JP,A)
特開平02-206369(JP,A)
特開2003-065251(JP,A)
調査した分野 F04B 43/14
特許請求の範囲 【請求項1】
2枚の弾性平板の間には隙間を設け、その対向面の一端に吸込口を他端に吐出口を備え、吸込口と吐出口を除く2枚の弾性平板の端面を密閉し、両弾性平板の外側に弾性平板を振動させる振動子を配し、該振動子の加振装置を備えた進行波ポンプにおいて、
曲げ振動の固有振動モードが正弦波状となる境界条件で支持された2枚の弾性平板を対向させ共振駆動型とし、
単一の固有振動モードが支配的となる共振周波数近傍の周波数で2枚の弾性平板を同時に正弦波加振する際に発生する正弦波状の固有振動モードの腹と節の位置が互いに対向するように2枚の弾性平板の位置関係を調節し、2枚の弾性平板の振動が位相π/2だけずれて発生するように加振力を調整し、
2枚の弾性平板の強制加振時の振幅を両弾性平板間の隙間高さに等しく、もしくは、隙間高さよりもわずかに小さくするように加振力を調整することで、両弾性平板の対向面に生じる波形空間を進行波状に移動させることを特徴とする進行波ポンプ、進行波搬送装置。
【請求項2】
波形空間内の粉体、粒状体、液体のいずれかを搬送することを特徴とする請求項1記載の進行波ポンプ、進行波搬送装置。
【請求項3】
加振装置として加振力の振幅調整器と位相調整器、および弾性平板の振動を測定し制御する制御装置とを備えることを特徴とする請求項1記載の進行波ポンプ、進行波搬送装置。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、粉体、粒状体、液体等の物体搬送等に使用される進行波状に移動する隙間空間を発生する装置に関するものであり、搬送の対象となる物体が液体の場合は、推進装置としても利用できるものである。
【背景技術】
【0002】
進行波ポンプとしては、特開昭59-147888「振動子の駆動による進行波ポンプ」が知られている(特許文献1参照)。この進行波ポンプは、2箇の弾性体を当接させ、それぞれの弾性体の一端に設けた振動子から送り出した波を他端に設けた振動子により吸収することで、変形した両弾性体と当接面で囲まれた空間が進行することを利用して、この進行波空間に流体を載せて搬送するポンプである。この進行波ポンプは、端部で波動を吸収する際に、インピーダンス整合条件を満たすような力を与えることで進行波を形成させる。このとき与えられる力は、弾性体の特性インピーダンスと端部の振動速度の積で表される力であり、速度に比例する力であることから減衰力と見なせる。従って、この進行波ポンプでは、端部に設置する減衰器によるエネルギの散逸があり、エネルギ効率に劣る。
一方、弾性体を利用せずに、波形を記憶した形状記憶合金を利用して強制的に進行波を形成する進行波発生装置および進行波発生方法として特開平9-32719公報に示される技術が知られている(特許文献2)。この進行波発生装置および進行波発生方法は、位相の異なる波形を記憶した複数の形状記憶合金の線を組み合わせて、各位相の線を位相の順に加熱と冷却を繰り返すことで進行波を形成するものであり、この進行波上に液体、固体等の物体を載せて搬送する装置および方法である。この進行波発生装置および進行波発生方法は、形状記憶合金の加熱と冷却を必要とすることから、搬送物や雰囲気である大気等への熱の移動を伴い、エネルギ効率に劣る。
【先行技術文献】
【0003】

【特許文献1】特開昭59-147888
【特許文献2】特開平9-32719
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以上のように、これまでの進行波を利用したポンプ、搬送装置においては、エネルギーの有効な利用が図られていなかった。然るに振動子から発生させた波を効率よく、進行波として用いた進行波ポンプ、進行波搬送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、2枚の弾性平板の間には隙間を設け、その対向面の一端に吸込口を他端に吐出口を備え、吸込口と吐出口を除く2枚の弾性平板の端面を密閉し、両弾性平板の外側に弾性平板を振動させる振動子を配し、該振動子の加振装置を備えた進行波ポンプにおいて、曲げ振動の固有振動モードが正弦波状となる境界条件で支持された2枚の弾性平板を対向させ共振駆動型とし単一の固有振動モードが支配的となる共振周波数近傍の周波数で2枚の弾性平板を同時に正弦波加振する際に発生する正弦波状の固有振動モードの腹と節の位置が互いに対向するように2枚の弾性平板の位置関係を調節し、2枚の弾性平板の振動が位相π/2だけずれて発生するように加振力を調整し、2枚の弾性平板の強制加振時の振幅を両弾性平板間の隙間高さに等しく、もしくは、隙間高さよりもわずかに小さくするように加振力を調整することで、両弾性平板の対向面に生じる波形空間を進行波状に移動させることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1記載の進行波ポンプ、進行波搬送装置において、波形空間内の粉体、粒状体、液体のいずれかを搬送することを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1記載の進行波ポンプ、進行波搬送装置において、加振装置として加振力の振幅調整器と位相調整器、および弾性平板の振動を測定し制御する制御装置とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明により進行波を利用した物体の搬送におけるエネルギ効率を改善することができる。具体的には、本発明に係るポンプ、搬送装置によれば、減衰の小さな弾性平板の共振現象を利用することから、振動子から弾性平板に与えられたエネルギは、搬送に要するエネルギの損失分以外は大半が弾性平板に蓄えられ、少ないエネルギ供給での駆動が可能となる。また、共振現象を利用することで、小さな加振力でも大きな振幅が得られ、加振のための振動子や加振装置を小型化できることから、本発明に係るポンプ、搬送装置全体も小型化できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】進行波による搬送の基本原理を示した説明図である。
【図2】発明の実施の形態の説明図である。
【図3】発明の実施の形態において物体が搬送されるプロセスを示した説明図である。
【図4】発明の実施例に用いた実験装置である。
【図5】発明の実施例において両弾性平板の振動変位を計測した図である。
【図6】発明の実施例において弾性平板の4次曲げ固有振動数から離れた30Hzで正弦波状加振力を与える際に振動の腹の位置で振幅0.5mmを得るために必要な電流の計測結果である。
【図7】発明の実施例において弾性平板の4次曲げ固有振動数近傍の45Hzで正弦波状加振力を与える際に振動の腹の位置で振幅0.5mmを得るために必要な電流の計測結果である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の実施形態を説明する。先ず、本発明による搬送原理を図1によって説明する。振幅A、波数k、角周波数ωの進行波の位置x、時刻tにおける変位u1と、位置や時刻によらず一定の変位A+ΔAである直線u2で囲まれた斜線部の領域は、ΔAがほぼ0である場合に、進行波u1の1波長ごとにほぼ閉じられた領域となり、進行波の位相速度ω/kと同じ速度で移動することから、斜線部の領域に奥行きを与えることで形成される空間を利用すれば、粉体、粒状体、液体等の物体を搬送できる。先述のほぼ閉じられた斜線部の領域は数1で近似できる。

【0009】
【数1】
JP0005263743B2_000002t.gif

【0010】
数1は、三角関数の加法定理に従って数2のように変形できて、進行波は2つの定在波でも表せることがわかる。

【0011】
【数2】
JP0005263743B2_000003t.gif

【0012】
数2に基づく搬送を、弾性平板を共振駆動することで実施する形態について述べる.図2に示すように、同一形状の任意長さLの弾性平板1aと弾性平板1bをそれぞれ両端単純支持の境界条件で支持して対向させ、両弾性平板の間には任意距離Aの隙間を設け、両弾性平板をx軸方向に距離Xrだけずらし、弾性平板1aが一端をx軸の原点として、x軸正方向の軸上に位置するように設置する。弾性平板1aには振動子2aが固着され、弾性平板1bには振動子2bが固着される。振動子2aは振幅調整器4aを介して発信器3に接続され、振動子2bは振幅調整器4bと位相調整器5を介して発信器3に接続される。発信器3より、両弾性平板のr次の共振角周波数ωr近傍の角周波数ωの正弦波信号を発生させ、この発信器3に接続された振動子2a、2bにより弾性平板を加振すると、それぞれの弾性平板の実稼動モード形状においては r次の固有振動モードsin(rπx/L)で表される定在波が支配的となる。両弾性平板の振動の振幅が両弾性平板の隙間距離Aとほぼ等しくなるように、振動子2a、2bが発生する加振力をそれぞれ振幅調整器4a、4bにより調整し、両弾性平板の振動がπ/2ずれるように振動子2bが発生する加振力を位相調整器5により調整する。また、両弾性平板のx軸方向のずれXrが、r次の固有振動モード形状を表す正弦波sin(rπx/L)の波長2L/rの1/4であるL/(2r)となるように位置を調整し、両弾性平板に励起される固有振動モードの腹と節の位置を対向させる。これらの調整により、弾性平板1aの振動U1は数3、弾性平板1bの振動U2は数4で近似できる。

【0013】
【数3】
JP0005263743B2_000004t.gif

【0014】
【数4】
JP0005263743B2_000005t.gif

【0015】
両弾性平板の隙間高さは両弾性平板の変位U1とU2の差に等しいことから、数4から数3を引いて得られる数5で表せる。

【0016】
【数5】
JP0005263743B2_000006t.gif

【0017】
数5は数2と同形であり、数2は数1と等しいことから、数1に基づく進行波型の搬送を、弾性平板を共振駆動することで現れる定在波を利用して実施する形態が存在することがわかる。さらに、弾性平板1aと弾性平板1bを加振する周波数を、弾性平板の曲げ振動の固有振動数近傍とすると、両弾性平板がほぼ接触する点(以下、準接触点)が現れる。この準接触点は数5において、右辺=0となる位置に対応しており、数5と数1の対応から、図1においてΔAが0である場合に2つの関数u1とu2で表される波形が接触する点に対応している。図1における接触点は進行波の位相速度と同じ速度で移動することから、当該実施形態における両弾性平板の準接触点も同様の速度で移動することがわかる。この準接触点の移動を利用して、両弾性平板の隙間空間に存在する物体を押すようにして物体は搬送される。
上記のように弾性平板を利用して構成された実施形態により作成された進行波状に移動する隙間空間を利用して粉体、粒状体、液体等の物体を搬送するための実施形態について述べる。両弾性平板の対向面の一端に吸込口を他端に吐出口を設け、吸込口と吐出口を除く2枚の弾性平板の端面を密閉する。吸込口や吐出口には、それぞれ物体の送入用、送出用に柔軟な管を接合する。この管は柔軟であることから、弾性平板の固有振動モード形状を変化させることがない。この実施形態により、弾性平板に4箇所ある端部のうち、吸込口や吐出口以外の2箇所の端部から物体がこぼれ落ちる、もしくは流体が漏れることなく搬送される。
上記のように構成された実施形態の進行波ポンプ、進行波搬送装置を用いる粉体、粒状体、液体等の搬送について、図3を利用して説明する。図3は、両端単純支持された2枚の弾性平板を、弾性平板の曲げ振動の3次固有振動数近傍の周波数で正弦波加振することで、振動の節が2箇所ある正弦波状の定在波が発生している状態における弾性平板の振動と隙間空間の関係、ならびに隙間空間に送入された物体の搬送の様子を模式的かつ時系列的に表した図である。図3では、時刻0において、弾性平板1aと弾性平板1bの隙間の両端には吸込口6と吐出口7となる隙間空間が発生している。吸込口6に接合された送入用の管を通して被搬送物8を常に圧力がかかるように送入する。時刻Δtでは、2枚の弾性平板に準接触点9が発生する。この準接触点は、時間の経過と共に吐出口7の方向に移動し、被搬送物8は準接触点9に押される形で吐出口7の方向に移動する。その後、被搬送物8は、吐出口7から吐出され、吐出口7に接合された送出用の管を通して送出される。2枚の弾性平板は共に定在波で振動しているが、隙間空間は進行波状に移動し、準接触点の移動に被搬送物が押されるようにして搬送が実現する。
【実施例】
【0018】
以下、添付図面に従って本発明を楕円柱の粒状に切り出したスポンジの搬送に供した実施例を説明する。図4は本発明に係る進行波搬送装置の一実施例の構成を示す図であり、図5は本実施例において計測された2枚の弾性平板の振動変位を示す図である。図6は,弾性平板の4次曲げ固有振動数である45Hzから離れた30Hzで弾性平板に正弦波状加振力を与える際に振動の腹の位置で振幅0.5mmを得るために必要な電流を計測した結果である。図7は,弾性平板の4次曲げ固有振動数近傍の45Hzで弾性平板に正弦波状加振力を与える際に振動の腹の位置で振幅0.5mmを得るために必要な電流を計測した結果である。
進行波搬送装置の図4について説明する。弾性平板1a、1bは長さ300mm、幅20mm、厚さ0.2mmのばね用りん青銅C5210である。振動子2a、2bは、東芝機械株式会社製VCM10-12R型ボイスコイルモータであり、地面にボルトで固着されている。振動子2a、2bの駆動用電源には,高砂製作所製バイポーラ電源BWA25-1を用いる。振動子の発生する力の大きさと位相を指示する発信器3,振幅調整器4a、4b,位相調整器5は,いずれも制御用DSPであるdSPACE社製ds1104と数値解析ソフトウェアであるCybernet社製MATLAB/Simulinkを組み合わせて構成した制御コントローラの内部に作成した。振動子2a、2bの出力軸10a、10bは、回転ジョイント11a、11bを介して、それぞれ弾性平板1a、1bの片端に取り付けられ、弾性平板1a、1bに並進方向の加振力を与えられる。弾性平板の他端は、回転ジョイント12a、12bを介して地面に取り付けられ、並進方向の自由度だけを拘束する。弾性平板1a、1bの対向面の隙間高さは1.27mmで、位置のずれは50mmである。ここで、両弾性平板の位置のずれは、進行波搬送装置の駆動で利用する共振周波数に従って変化させる必要がある。本実施例においては上述の寸法の弾性平板1a、1bの4次共振周波数近傍の45Hzで進行波搬送装置を駆動することとした。4次共振駆動において弾性平板1a、1bの対向面に相当する部分の4次固有振動モードがsin(4πx/0.3)の正弦波で近似できるとし,この正弦波の波長の1/4である0.3/(2×4)=0.05m=50mmを弾性平板1a、1bの位置のずれとした。
振動子の発生力の調整方法について図5を用いて説明する。図4に示す振動子2a、2bが発生する力を、弾性平板1a、1bが共振状態にありながら弾性平板1a、1bの対向面の隙間高さである1.27mmと同じ振幅で一定で,弾性平板1aと弾性平板1bの振動の位相がπ/2ずれるように調整する必要がある。発信器3の発生する周波数は,弾性平板1a、1bの材質や寸法が既知であれば,数値解析により求めた弾性平板1a、1bの固有振動数付近に設定し,弾性平板1a、1bの加振実験が可能であれば,実験モード解析などにより求めた弾性平板1a、1bの固有振動数付近に設定すればよい。これにより,弾性平板1a、1bはほぼ共振状態で振動する。また,振幅調整と位相調整は,駆動時の弾性平板1a、1bの振動を振動計測用センサ13a、13bを用いて同時に計測し,振動子2a、2bの発生する正弦波状加振力の大きさと位相を振幅調整器4a、4b,位相調整器5で調整することで行う。本実施例において,振動計測用センサ13aにはキーエンス社製LK-030型レーザー変位計を,振動計測用センサ13b にはキーエンス社製LB-40型レーザー変位計を用い,励起されている固有振動モードの腹の位置の変位を計測した。振動子2a、2bの発生する正弦波状加振力の振幅調整と位相調整を振幅調整器4a、4b,位相調整器5で行った後の変位波形を図5に示す。図5の実線は弾性平板1aの変位を示し,図5の破線は弾性平板1bの変位を表す。まず振動変位の振幅に着目すると,弾性平板1a、1bの対向面の隙間高さである1.27mmと同じ振幅が得られていることから,所望の振幅調整が実現していることがわかる。一方,位相に着目すると,弾性平板1aの変位波形に比べて弾性平板1bの変位波形がπ/2だけ進んでおり,所望の位相調整が実現していることがわかる。
粒状スポンジの搬送実験の方法について述べる。粒状スポンジは長さ5mm,長軸直径2.5mm,短軸直径1mmの楕円柱状である。この粒状スポンジを図4の進行波搬送装置の吸込口に相当する回転ジョイント11aと12bの間の空間に投入して送風の風圧により吸込口に押し込み,粒状スポンジが弾性平板1a、1bの対向面に入った時点で送風を止める。
粒状スポンジの搬送実験の結果について述べる。吸込口に送られた粒状スポンジは,送風を止めた後,進行波搬送装置の駆動だけに従って搬送され,他端の吐出口から排出された。
進行波搬送装置の共振駆動のエネルギ効率について述べる。進行波搬送装置の弾性平板1aを,4次曲げ固有振動数である45Hzで共振駆動した場合と,4次曲げ固有振動数である45Hzから離れた30Hzで駆動した場合に,弾性平板1aの振動の腹の位置での変位振幅を0.5mmとするために必要な駆動電流を計測した。図6は,30Hzで駆動した場合の計測結果であり,図6上段の変位計測結果14は,図4の振動計測用センサ13aで計測した弾性平板1aの振動の腹の位置での変位であり,所望の振幅0.5mmを実現できていることがわかる。図6下段の電流計測結果15は,図6上段の変位計測結果14と同時に計測された進行波搬送装置の駆動電流である。電流センサのバイアスが存在するが,その値はほぼ-20mAから+70mAの間を振動しており,電流の片振幅は45mA程度であることがわかる。一方,図7は,固有振動数である45Hzで駆動した場合の計測結果であり,図7上段の変位計測結果16は,図4の振動計測用センサ13aで計測した弾性平板1aの振動の腹の位置での変位であり,所望の振幅0.5mmを実現できていることがわかる。図7下段の電流計測結果17は,図7上段の変位計測結果16と同時に計測された進行波搬送装置の駆動電流である。電流センサのバイアスが存在するが,その値はほぼ0mAから+40mAの間を振動しており,電流の片振幅は20mA程度であることがわかる。45Hzでの共振駆動により,30Hzで駆動する場合に比べて駆動に要する電流が減少した。
【符号の説明】
【0019】
1a、1b:弾性平板
2a、2b:振動子
3:発信器
4a、4b:振幅調整器
5:位相調整器
6:吸入口
7:吐出口
8: 被搬送物
9:2枚の弾性平板の準接触点
10a、10b:振動子の出力軸
11a、11b:振動子の出力軸と弾性平板を接続する回転ジョイント
12a、12b:地面と弾性平板を接続する回転ジョイント
13a、13b:弾性平板の振動を計測するセンサ
14:振動変位計測結果
15:電流計測結果
16:振動変位計測結果
17:電流計測結果
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6