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明細書 :耕耘同時施用機

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5397954号 (P5397954)
登録日 平成25年11月1日(2013.11.1)
発行日 平成26年1月22日(2014.1.22)
発明の名称または考案の名称 耕耘同時施用機
国際特許分類 A01B  49/06        (2006.01)
A01B  33/16        (2006.01)
A01C  15/00        (2006.01)
A01M   9/00        (2006.01)
FI A01B 49/06
A01B 33/16
A01C 15/00 F
A01M 9/00 D
A01C 15/00 K
請求項の数または発明の数 3
全頁数 9
出願番号 特願2010-98864 (P2010-98864)
出願日 平成22年4月22日(2010.4.22)
審査請求日 平成24年7月5日(2012.7.5)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】501203344
【氏名又は名称】独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構
発明者または考案者 【氏名】土屋 史紀
【氏名】田坂 幸平
【氏名】増田 欣也
【氏名】深見 公一郎
個別代理人の代理人 【識別番号】110000626、【弁理士】、【氏名又は名称】特許業務法人 英知国際特許事務所
【識別番号】100118898、【弁理士】、【氏名又は名称】小橋 立昌
特許請求の範囲 【請求項1】
一方向に進行しながら設定作業幅の耕耘を行い、耕耘された土壌中に粒材を施用する耕耘同時施用機であって、
進行方向に交差するロータリ軸の周囲に土壌を進行方向に向けて切削する耕耘爪が配備され、前記耕耘爪でカットされた土壌が前記ロータリ軸上を介して進行方向後方に放出するアップカットロータリ部と、
前記アップカットロータリ部が後方に放出させる土壌の中に粒材を導く粒材導出手段を有する施用装置部とを備え、
前記粒材導出手段は、設定幅の線状パターンで粒材を散粒させる散粒器を備え、
前記散粒器は、前記線状パターンを前記進行方向に沿うように形成することを特徴とする耕耘同時施用機。
【請求項2】
前記散粒器は、前記線状パターンの方向が前記進行方向に対して可変になるように、設置角度が変更自在になっていることを特徴とする請求項1に記載の耕耘同時施用機。
【請求項3】
前記粒材導出手段は、貯留された粒材を前記散粒器上に繰り出す繰出部を備え、前記散粒器は、繰り出された粒材を散粒させる平面視台形状の板材を有することを特徴とする請求項1又は2に記載された耕耘同時施用機。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、耕耘と同時に肥料や農薬などの施用を行う耕耘同時施用機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、圃場の耕耘を行う工程で、耕耘された圃場面上に施肥などを行う装置が知られている。下記特許文献1に記載の従来技術は、ロータリ耕耘装置の後部設けられた作業機連結フレームに連結杆を介して施肥・播種機を接続し、ロータリ耕耘装置による耕耘作業と施肥・播種作業を同工程で行うものである。
【0003】
下記特許文献1に記載された従来技術は、ロータリ耕耘装置の後部に連結された施肥・播種機が機体前部に鎮圧・作溝ローラを備えており、施肥・播種作業に先立って、ロータリ耕耘装置による耕耘・整地・均平された圃場面を鎮圧ローラにより鎮圧して均平にし、この鎮圧された圃場面に開溝ディスクにより播種溝が開溝され、この溝に種子シュートから播種がなされ、また、播種位置の側方に肥料シュートから施肥がなされるものである。
【0004】
また、下記特許文献2には、畝立て作業と同工程で畝内に肥料や農薬を散布する装置が記載されている。これは、畝立て機のロータリ軸に左右一対の円盤を取り付け、この円盤間に肥料や農薬を散布し、円盤間において耕耘爪により撹拌し、その後、畝立て成形板により畝を立てるものである。
【先行技術文献】
【0005】

【特許文献1】特開2004-65197号公報
【特許文献2】特開2005-6550号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述した特許文献1に記載された従来技術は、播種と施肥を溝内にスジ播き(条播)するものであるが、このような施用形態では、肥料が播かれた位置が特定の位置に集中してしまい、発芽後の作物の成長による地中部の拡がりに対して効果的に肥料が作用し難いという問題がある。これに対して、肥料をバラ播き(散播)する施用形態では、作物の地中部が吸収できない位置にも肥料が播かれるので、肥料の利用効率が悪くなり、作物の生産コストが高くなる問題がある。また、下記特許文献2に記載されるように、畝立てと同工程で畝の内部に施肥を行う技術も提案されているが、これも畝内の一部に均等に肥料などが分散されるので、やはり作物が利用し難い所にまで施用されることになり、効率の良い肥効を得ることができず、また、畝内に肥料を拡散させるための特殊なロータリ爪が必要になるため、装置がコスト高になる問題がある。
【0007】
地上又は地中に播かれる種に対して、播種位置近傍の深さ方向にある程度の幅を持って肥料や薬剤を播くことは、発芽後の地中部の成長を考えると有効な施用形態である。また、施用の効率を考えると播種位置に対して平面的に幅を持ったパターンで施用することが有効であると言える。しかしながら、地上から肥料などを単純に落下させるだけの特許文献1に記載された従来技術や、畝内に均等に肥料などを分散させる特許文献2に記載された従来技術では、土中の深さ方向に平面的に幅を持ったパターンで肥料などを施用することはできない問題があった。
【0008】
一方、作物の種類などの違いによって、施肥などのパターンを変更したい場合がある。特に、土中のどの程度の深さに施肥などを行うかは、作物の生育上重要であると考えられる。しかしながら、従来技術ではこのような施用パターンの変更ができない問題があった。
【0009】
本発明は、このような問題に対処することを課題の一例とするものである。すなわち、施肥などにおいて、土中の深さ方向に平面的な拡がりのある施用パターンを形成できること、施用パターンの変更が可能になり、特に土中のどの程度の深さに肥料や農薬を播くかを調整することができること、等が本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
このような目的を達成するために、本発明による耕耘同時施用機は、以下の構成を少なくとも具備するものである。
【0011】
一方向に進行しながら設定作業幅の耕耘を行い、耕耘された土壌中に粒材を施用する耕耘同時施用機であって、進行方向に交差するロータリ軸の周囲に土壌を進行方向に向けて切削する耕耘爪が配備され、前記耕耘爪でカットされた土壌が前記ロータリ軸上を介して進行方向後方に放出するアップカットロータリ部と、前記アップカットロータリ部が後方に放出させる土壌の中に粒材を導く粒材導出手段を有する施用装置部とを備え、前記粒材導出手段は、設定幅の線状パターンで粒材を散粒させる散粒器を備え、前記散粒器は、前記線状パターンを前記進行方向に沿うように形成することを特徴とする耕耘同時施用機。
【発明の効果】
【0012】
本発明の耕耘同時施用機によると、粒材導出手段によって設定幅の線状パターンで粒材を同時にアップカットロータリ部で放出された土壌中に散粒させるので、アップカットロータリ部で耕耘された土壌中の深さ方向に沿って平面的な拡がりを持った施用パターンを形成することができる。これによって、深さ方向に成長する作物の地中部に対して効率的且つ効果的な施用が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態に係る耕耘同時施用機の全体構造を示した側面図。
【図2】本発明の実施形態に係る耕耘同時施用機の要部を示す平面図。
【図3】本発明の実施形態に係る耕耘同時施用機の機能を示す説明図。
【図4】本発明の実施形態に係る耕耘同時施用機の散粒器を説明する説明図。
【図5】本発明の実施形態に係る耕耘同時施用機によって形成される施用パターンを示した説明図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。図1は本発明の実施形態に係る耕耘同時施用機の全体構造を示した側面図、図2は本発明の実施形態に係る耕耘同時施用機の要部を示す平面図である。耕耘同時施用機1は、一方向に進行しながら設定作業幅の耕耘を行い、耕耘された土壌中に粒材を施用する作業機であり、以下の説明ではトラクタ直装型の作業機として説明するが、これに限らず機体が走行部を有する自走式の作業機としても形成することができる。ここでの粒材とは、肥料、農薬、種子などを含むものである。

【0015】
耕耘同時施用機1は、機体10にアップカットロータリ部20と施用装置部30を備える。アップカットロータリ部20は、進行方向(矢印)に交差するロータリ軸21の周囲に土壌を進行方向に向けて切削する複数の耕耘爪22(図示では省略して一つの耕耘爪22を記載)が配備され、進行しながらロータリ軸21を回転駆動することで、耕耘爪22によってカットされた土壌がロータリ軸21上を介して進行方向の後方に放出するものである。施用装置部30は、アップカットロータリ部20が後方に放出させる土壌の中に粒材を導く粒材導出手段31を有し、粒材導出手段31は、設定幅の線状パターンで粒材を放出土壌中に散粒させる散粒器31Bを備える。以下に各部の構造を更に詳しく説明する。

【0016】
機体10はこの機体10の進行方向に対して左右方向に延在した主フレーム11、この主フレーム11の一端部に固定された上下方向に延在した伝動ケース12及びこの伝動ケース12に対向して主フレーム11の他端部に固定された上下方向に延在したブラケット13を有している。

【0017】
主フレーム11の中間部にはギヤボックス14が固定されている。ギヤボックス14にはこのギヤボックス14から前方に向かって突出した状態で前後方向に延在した入力軸15が回転自在に設けられ、この入力軸15の回転によりギヤ機構を介して連動回転される左右方向に延在した出力軸16が主フレーム11内に回転自在に設けられ、この出力軸11の両端部が伝動ケース12及びブラケット13に軸支されている。

【0018】
ギヤボックス14の上部には前上方に向かって突出したトップアーム17が固定され、このトップアーム17の先端部に連結部17Aが形成されている。主フレーム11の左右部には前下方に向かって突出したロワアーム18がそれぞれ固定され、この左右のロワアーム18の先端部に連結ピン18Aがそれぞれ固定されている。トップアーム17とロワアーム18とは連結アーム19によって連結されている。トップアーム17とロワアーム18は、図示省略したトラクタの3点リンク機構に連結され、機体10がトラクタに直装され、トラクタのPTO軸がユニバーサルジョイントを介して入力軸に接続される。

【0019】
伝動ケース12は、主フレーム11の一端側に固定され、かつ、出力軸16の一端部を回転自在に挿通したケース基板12Aと、このケース基板12Aの外側に着脱自在に取り付けられたカバー12Bとで中空に形成されている。ブラケット13は、伝動ケース12のケース基板12Aに対向して上下方向に延在した板状部材にて形成され、その上端部には出力軸16の他端部が外側方に向かって回転自在に突出されている。

【0020】
アップカットロータリ部20は、前述したように、伝動ケース12とブラケット13との下端部間に回転自在に軸支されたロータリ軸21と、このロータリ軸21に軸方向に沿って間隔をおいて放射状に固定され土壌を切削する複数の耕耘爪22とを有している。

【0021】
ロータリ軸21の一端部は伝動ケース12の下端部内に突出され、この伝動ケース12内に位置してロータリ軸21の一端部と伝動ケース12の上端部内に突出された出力軸16の一端部とはチェーンなどの伝動機構を介して連結されている。出力軸16の回転により、伝動機構12Cを介してロータリ軸21が回転駆動され、ロータリ軸21に固定された複数の耕耘爪22がそれぞれ土壌に対して進行方向側では上向きに回転して土壌を切削するようになっている。

【0022】
ロータリ軸21の周囲にはカバー体23が設けられる。カバー体23は、耕耘爪22の外周端の回転軌跡に沿った円弧状に配置される上カバー23Aと、伝動ケース12及びブラケット13に支持されるサイドカバー23Bとを備えている。サイドカバー23Bは複数のカバー板23B1,23B2によって形成されている。

【0023】
アップカットロータリ部20の複数の耕耘爪22にて切削された切削土は、複数の耕耘爪22の回転により機体の進行方向の前側上方から上カバー23Aによって飛散することを防止されつつ後側上方に向かって持ち回られるとともに、機体の進行方向に対して後方に向かって放出されるようになっている。

【0024】
上カバー23Aの後方側にはレーキ24が設けられている。レーキ24は、設定間隔で並べられた棒状部材からなり、複数の耕耘爪22にて切削され機体10の進行方向に対して後方に向かって放出される切削土のうち、大きい土塊を切削跡に落下させ、細かい土塊を通過させて後方に放出するものである。レーキ24を形成する棒状部材は、耕耘爪22の外周端の回転軌跡に沿う状態に円弧状に湾曲して配備されている。通常のロータリ耕耘装置では、レーキ24を覆うロータリ軸21の後方側にもカバー体や整地体が設けられるが、本発明の実施形態における耕耘同時施用機1は、レーキ24の上側が開放された状態になっている。

【0025】
主フレーム11には、上下調節部材40を介して支持フレーム41が取り付けられている。そして、支持フレーム41に施用装置部30が支持されている。施用装置30は、粒材導出手段31とホッパ32を備えており、粒材導出手段31は繰出部31Aと散粒器31Bを備えている。図示の例では、進行方向の前後に2連の施用装置部30が設けられており、ホッパ32が肥料や農薬を収容する第1ホッパ32Aと播種用の第2ホッパ32Bを備え、各ホッパに繰出部31A(31A1,31A2)、散粒器31B(31B1,31B2)がそれぞれ装備されている。繰出部31Aは、図示省略したトラクタに搭載したバッテリによって駆動されるモータの回転によって作動するか、或いは機体10の進行に伴って回転する接地輪からの駆動力によって作動する。

【0026】
支持フレーム41には、施用装置部30の後方に鎮圧ローラ50が配備されている。鎮圧ローラ50は、支持フレーム41に一端が調整自在に取り付けられる支持部材51を介して支持されている。

【0027】
図3は、耕耘同時施用機1の機能を示す説明図である。耕耘同時施用機1は、機体10を進行方向に前進させながら、入力軸15に入力された動力によって駆動されるアップカットロータリ部20によって圃場面を所定の作業幅で耕耘し、その耕耘土壌中に施用装置部30によって肥料や農薬などの粒材を施用するものである。

【0028】
この際、同図(a)に示すように、繰出部31Aから散粒器31B上に落下した粒材Pは、散粒器31B上でランダムに拡散して散粒器31Bの形状に応じて拡がりながら落下し、散粒器31Bの導出端aでは、所定幅の線状パターンで粒材Pが落下することになる。散粒器31Bの形状は導出端a側が拡がった平面視台形状になっている。

【0029】
一方、散粒器31Bの導出端aは、同図(b)に示すように、アップカットロータリ部20によって後方に放出される土壌中に粒材Pが散粒する位置に配置されている。ここで、導出端aの位置がロータリ軸21に近いほど、粒材Pは耕耘土壌Sの深い位置に施用され、導出端aの位置がロータリ軸21から離れるほど、粒材は耕耘土壌の浅い位置に施用されることになる。図示矢印で示したように散粒器31Bの位置は、機体10の前後方向に位置調整可能になっており、これによって耕耘土壌のどの程度の深さに粒材Pを施用するかが調整自在になっている。

【0030】
アップカットロータリ部20が後方に放出させる土壌の中に粒材を導くためには、アップカットロータリ部20のレーキ24上が開放されていることが必要になる。そのために、通常のロータリ耕耘装置では後部カバーや整地体で覆われているレーキ24上を開放し、その上に散粒器31Bの導出端aを配置している。機体10を進行させながら、耕耘土壌中に線状パターンで粒材Pを施用すると、耕耘土壌S中の所定の深さで帯状の施用パターンが形成されることになる。

【0031】
図4に示すように、散粒器31Bは、導出端aが形成する線状パターンの方向が機体10の進行方向に対して可変になるように、設置角度が変更自在になっている。同図(a1),(b1),(c1)は、散粒器31Bを機体10の進行方向に垂直な方向から平面視した図であり、同図(a2),(b2),(c2)は、散粒器31Bを機体10の進行方向前側からみた正面図である。同図(a1),(a2)に示した設置状態では、導出端aが形成する線状パターンの方向が、機体10の進行方向に対して垂直になっており、同図(b1),(b2)に示した設置状態では、導出端aが形成する線状パターンの方向が、機体10の進行方向に対して45°に傾いており、同図(c1),(c2)に示した設置状態では、導出端aが形成する線状パターンの方向が、機体10の進行方向に沿った状態になっている。散粒器31Bは、繰出部31Aから落下した粒材を受け入れる入口dを備え、入口dに入った粒材が上カバーbと側カバーcとで囲まれた空間内を通って導出端aから下方に落下するようになっている。

【0032】
図5は、図4に示した各状態での耕耘土壌S中に散粒される粒材Pの施用パターンを示している。図4(a1),(a2)に示した設置状態では、図5(a)に示すように、耕耘土壌中の所定深さに略水平な帯状パターンでの散粒がなされる。図4(b1),(b2)に示した設置状態では、図5(b)に示すように、耕耘土壌中に深さ方向に斜めの帯状パターンでの散粒がなされる。図4(c1),(c2)に示した設置状態では、図5(c)に示すように、耕耘土壌中の深さ方向に沿った帯状パターンでの散粒がなされる。

【0033】
図4(b1),(b2)或いは図4(c1),(c2)に示すように、散粒器31Bの導出端aの一端側をロータリ軸21に近づけ、導出端aの他端側をロータリ軸21から離して配置すると、導出端aのロータリ軸21に近い側から落下した粒材は耕耘土壌中の比較的深いところに散粒され、導出端aのロータリ軸21から遠い側から落下した粒材は耕耘土壌中の比較的浅いところに散粒される。これによって、図4に示したように散粒器31Bの配置状態を変更することで、図5に示したようなに、異なる施用パターンを得ることができる。

【0034】
図5(a)に示すように、水平な帯状パターンで粒材Pが耕耘土壌S中の所定深さに散粒された場合には、これを肥料の散粒に適用すると、耕耘土壌中の一定深さで肥料の効能を高めることができる。水平方向に根を広げる作物の栽培には、このような肥料の施用パターンが有効である。

【0035】
図5(b)に示すように、斜めの帯状パターンで粒材Pが耕耘土壌S中に散粒された場合には、これを肥料の散粒に適用すると、耕耘土壌中で水平方向と垂直方向に一定の幅で肥料の効能を高めることができる。水平方向と垂直方向に所定の幅で根を広げる作物の栽培には、このような肥料の施用パターンが有効である。

【0036】
図5(c)に示すように、略垂直な帯状パターンで粒材Pが耕耘土壌S中に散粒された場合には、これを肥料の散粒に適用すると、耕耘土壌中で垂直方向に一定の深さ範囲で肥料の効能を高めることができる。この場合には作物の地中部の成長に沿って効率的な施肥を行うことができる。

【0037】
本発明の実施形態に係る耕耘同時施用機1によると、散粒器31Bの位置をロータリ軸21に近づけたり遠ざけたりする調整と、散粒器31Bの設置角度を変えて、導出端aから散粒される粒材の線状パターンの方向を機体10の進行方向に対して可変にすることで、様々な形態の施用パターンを得ることができる。これによって、深さ方向に成長する作物の地中部に対して効率的且つ効果的な施用が可能になる。
【符号の説明】
【0038】
1:耕耘同時施用機,10:機体,11:主フレーム,12:伝動ケース,
12A:ケース基体,12B:カバー,12C:伝動機構,13:ブラケット,
14:ギヤボックス,15:入力軸,16:出力軸,17:トップアーム,
17A:連結部,18:ロワアーム,18A:連結ピン,19:連結アーム,
20:アップカットロータリ部,21:ロータリ軸,22:耕耘爪,
23:カバー体,23A:上カバー,23B:サイドカバー,
23B1,23B2:カバー板,24:レーキ,
30:施用装置部,31:粒剤導出手段,31A:繰出部,31B:散粒器,
32:ホッパ,
32A:第1ホッパ(肥料・農薬用),32B:第2ホッパ(播種用),
40:上下調節部材,41:支持フレーム,
50:鎮圧ローラ,51:支持部材,
a:導出端,P:粒材,S:耕耘土壌
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4