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明細書 :3,6-O-架橋反転ピラノース化合物及びβ-O-ピラノシドの製造方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5258798号 (P5258798)
登録日 平成25年5月2日(2013.5.2)
発行日 平成25年8月7日(2013.8.7)
発明の名称または考案の名称 3,6-O-架橋反転ピラノース化合物及びβ-O-ピラノシドの製造方法
国際特許分類 C07H   9/02        (2006.01)
C07H   1/00        (2006.01)
FI C07H 9/02 CSP
C07H 1/00
請求項の数または発明の数 6
全頁数 41
出願番号 特願2009-553464 (P2009-553464)
出願日 平成21年2月13日(2009.2.13)
国際出願番号 PCT/JP2009/052416
国際公開番号 WO2009/102022
国際公開日 平成21年8月20日(2009.8.20)
優先権出願番号 2008033960
優先日 平成20年2月15日(2008.2.15)
優先権主張国 日本国(JP)
審査請求日 平成23年10月31日(2011.10.31)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】503092180
【氏名又は名称】学校法人関西学院
発明者または考案者 【氏名】山田 英俊
【氏名】朝倉 典昭
【氏名】岡田 康則
個別代理人の代理人 【識別番号】110000796、【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
審査官 【審査官】春日 淳一
参考文献・文献 特開平9-25289(JP,A)
特開平5-25193(JP,A)
Okada Y et al,Organic Lett,2007年,Vol.9, No.8,p.1573-6
Okada Y et al,Organic Lett,2007年,Vol.9, No.15,p.2755-8
Tamura S et al,Angew Chem Int Ed,2003年,Vol.42, No.9,p.1021-3
調査した分野 C07H
CAplus/REGISTRY(STN)
特許請求の範囲 【請求項1】
一般式(1)
【化1】
JP0005258798B2_000035t.gif
[式中、R及びRは、共に水素原子を、又は互いに結合してベンゼン環を形成していることを示す。R及びRは、一方が水素原子を示し、他方は-OR基を示す。Rは、水酸基又はハロゲン原子を示す。R及びRは、各々水酸基の保護基を示す。]
で表される3,6-O-架橋反転ピラノース化合物。
【請求項2】
及びRが共に水素原子を示し、Rが水素原子を示し、Rが-OR基を示す、請求項1に記載の3,6-O-架橋反転ピラノース化合物。
【請求項3】
及びRが共に水素原子を示し、Rが-OR基を示し、Rが水素原子を示す、請求項1に記載の3,6-O-架橋反転ピラノース化合物。
【請求項4】
及びRが互いに結合してベンゼン環を形成し、Rが水素原子を示し、Rが-OR基を示す、請求項1に記載の3,6-O-架橋反転ピラノース化合物。
【請求項5】
及びRで示される水酸基の保護基が、ベンジル基、ジメチルベンジル基、4-メトキシベンジル基、アリル基又はトリアルキルシリル基である、請求項1に記載の3,6-O-架橋反転ピラノース化合物。
【請求項6】
一般式(1B)
【化2】
JP0005258798B2_000036t.gif
[式中、Xは、ハロゲン原子を示す。R、Rは、共に水素原子を、又は互いに結合してベンゼン環を形成していることを示す。R及びR、一方が水素原子を示し、他方は-OR基を示す。R及びRは、各々水酸基の保護基を示す。]
で表される3,6-O-架橋反転ピラノース化合物と一般式(2)
OH
[式中、Rは、第1級、第2級又は第3級アルコールの残基を示す。]
で表されるアルコールとを反応させて、一般式(3)
【化3】
JP0005258798B2_000037t.gif
[式中、R、R、R、R、R及びRは、前記に同じ。]
で表されるβ-O-ピラノシドを製造する方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、3,6-O-架橋反転ピラノース化合物及びβ-O-ピラノシドの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
天然に存在するステロイド等のアルコールにピラノース(糖)がグリコシル結合した化合物(ピラノシド)には、α-O-ピラノシド及びβ-O-ピラノシドの2種の異性体が存在する。このうち、β-O-ピラノシドは、種々の生理活性を有する重要な化合物である。
【0003】
一般的な化学合成でピラノシドを製造する場合には、α-O-ピラノシドとβ-O-ピラノシドとの混合物が得られるに止まり、β-O-ピラノシドを選択的に製造することは不可能である。
【0004】
糖の2位をアシル基で保護した糖供与体を用い,隣接基関与方法(非特許文献1~非特許文献5)を適用すると、β-O-ピラノシドを選択的に製造できる。しかしながら、アシル基の電子吸引性が原因でグリコシル化反応の速度を低下させるという問題があり、しかも、糖の2位にアシル基を導入できない場合には、この方法を利用することができない。
【0005】
そのため、隣接基関与を用いずに、確実なβ選択性の発現が期待できる新しい方法の開発が切望されている。特に、厳格な反応条件を設定しなくても、また、あらゆる種類のアルコールを使用しても、高い収率で対応するβ-O-ピラノシドを高い選択率で簡便に製造するための方法、及び該方法に使用されるピラノース供与体(β-O-グリコシル化剤)の開発が要望されている。

【非特許文献1】Love, K. R.; Andrade, R. B.; Seeberger, H. P. J. Org. Chem., 2001, 66, 8165-8176
【非特許文献2】Boons, G. -J. Contemp. Org. Synth., 1996, 3. 173-200
【非特許文献3】Kunz, H.; Harreus, A. Liebigs Ann. Chem., 1982, 41-48
【非特許文献4】Garegg. J. P.; Norberg, T. Acta. Chem. Scand. B., 1979, 33, 116-118
【非特許文献5】Koenigs. W.; Knorr, E. Chem. Ber., 1901, 957-981
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、厳格な反応条件を設定しなくても、β-O-ピラノシドを高い選択率で簡便に製造するための方法、及び該方法に用いるピラノース供与体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、下記一般式(1)で表される3,6-O-架橋反転ピラノース化合物を合成することに成功し、該3,6-O-架橋反転ピラノース化合物が所望のβ-O-グリコシル化剤になり得ることを見い出した。本発明は、このような知見に基づき完成されたものである。
【0008】
本発明は、下記項1~5に示す3,6-O-架橋反転ピラノース化合物及び項6に示すβ-O-ピラノシドの製造方法を提供する。
項1.一般式(1)
【0009】
【化1】
JP0005258798B2_000002t.gif

【0010】
[式中、R及びRは、共に水素原子を、又は互いに結合してベンゼン環を形成していることを示す。R及びRは、一方が水素原子を示し、他方は-OR基を示す。Rは、水酸基又はハロゲン原子を示す。R及びRは、各々水酸基の保護基を示す。]
で表される3,6-O-架橋反転ピラノース化合物。
項2.R及びRが共に水素原子を示し、Rが水素原子を示し、Rが-OR基を示す、項1に記載の3,6-O-架橋反転ピラノース化合物。
項3.R及びRが共に水素原子を示し、Rが-OR基を示し、Rが水素原子を示す、項1に記載の3,6-O-架橋反転ピラノース化合物。
項4.R及びRが互いに結合してベンゼン環を形成していることを示し、Rが水素原子を示し、Rが-OR基を示す、項1に記載の3,6-O-架橋反転ピラノース化合物。
項5.R及びRで示される水酸基の保護基が、ベンジル基、ジメチルベンジル基、4-メトキシベンジル基、アリル基又はトリアルキルシリル基である、項1に記載の3,6-O-架橋反転ピラノース化合物。
項6.一般式(1B)
【0011】
【化2】
JP0005258798B2_000003t.gif

【0012】
[式中、Xは、ハロゲン原子を示す。R、Rは、共に水素原子を、又は互いに結合してベンゼン環を形成していることを示す。R及びR、一方が水素原子を示し、他方は-OR基を示す。R及びRは、各々水酸基の保護基を示す。]
で表される3,6-O-架橋反転ピラノース化合物と一般式(2)
OH
[式中、Rは、第1級、第2級又は第3級アルコールの残基を示す。]
で表されるアルコールとを反応させて、一般式(3)
【0013】
【化3】
JP0005258798B2_000004t.gif

【0014】
[式中、R、R、R、R、R及びRは、前記に同じ。]
で表されるβ-O-ピラノシドを製造する方法。
【0015】
3,6-O-架橋反転ピラノース化合物
本発明の3,6-O-架橋反転ピラノース化合物は、下記一般式(1)で表される。
【0016】
【化4】
JP0005258798B2_000005t.gif

【0017】
[式中、R、R、R、R、R及びRは前記に同じ。]
【0018】
で示されるハロゲン原子としては、例えば、弗素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子等が挙げられる。
【0019】
及びRで示される水酸基の保護基としては、例えば、ベンジル基、ジメチルベンジル基、4-メトキシベンジル基、アリル基、トリアルキルシリル基等が挙げられる。
【0020】
一般式(1)で表される3,6-O-架橋反転ピラノース化合物には、下記一般式(1A)及び(1B)で表される化合物が包含される。
【0021】
【化5】
JP0005258798B2_000006t.gif

【0022】
[式中、R、R、R、R、R及びXは前記に同じ。]
【0023】
また、一般式(1)で表される3,6-O-架橋反転ピラノース化合物のうち、好ましい化合物は、下記一般式(1a)、(1b)及び(1c)で表される化合物である。
【0024】
【化6】
JP0005258798B2_000007t.gif

【0025】
[式中、R、R及びRは前記に同じ。]
【0026】
本発明の一般式(1a)で表される3,6-O-架橋反転ピラノース化合物は、例えば、下記反応式-1に示すようにして製造される。
【0027】
【化7】
JP0005258798B2_000008t.gif

【0028】
[式中、R、R及びXは前記に同じ。PMBは、4-メトキシベンジル基を示す。X及びXは、各々ハロゲン原子を示す。]
【0029】
が水酸基を示す本発明の3,6-O-架橋反転ピラノース化合物(一般式(1a-A)で表される化合物)は、一般式(4)の化合物と一般式(5)の化合物とを反応させ、次いで得られる一般式(6)の化合物を脱保護し、更に得られる一般式(7)の化合物を環化することにより製造される。
【0030】
がハロゲン原子を示す本発明の3,6-O-架橋反転ピラノース化合物(一般式(1a-B)で表される化合物)は、上記で得られる一般式(1a-A)の化合物をハロゲン化することにより製造される。
【0031】
一般式(4)の化合物と一般式(5)の化合物との反応は、例えば、後記実施例1に示すように、ジメチルホルムアミド等の溶媒中、水素化ナトリウム等の塩基性化合物の存在下で行われる。この反応は、反応開始当初は室温で5~30分、次いで反応温度を100℃程度まで昇温して30分~3時間程度撹拌するのがよい。この反応において、出発原料として用いられる一般式(4)の化合物及び一般式(5)の化合物は、いずれも入手が容易な公知の化合物であるか、又は公知の化合物から容易に製造できる化合物である。
【0032】
一般式(6)の化合物の脱保護は、例えば、後記実施例2に示すように、塩化メチレン等の溶媒中、2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノ-1,4-ベンゾキノン等の酸化剤の存在下で行われる。この反応を実施するに当たっては、リン酸緩衝液を用いて反応系のpH値を7.4前後に維持するのが好ましい。この反応は、0℃付近で1~2時間程度撹拌することにより行われる。
【0033】
一般式(7)の化合物の環化は、例えば、後記実施例3に示すように、アセトン-水等の溶媒中、4-メチルモルホリン-N-オキシド及び四酸化オスミウムの存在下で、室温付近で1~3時間程度撹拌した後、過沃素酸ナトリウムを加え、室温付近で3~7時間程度撹拌することにより行われる。
【0034】
一般式(1a-A)の化合物のハロゲン化は、例えば、後記実施例4に示すように、テトラヒドロフラン等の溶媒中、(ジメチルアミノ)サルファートリフルオリドの存在下、0℃~室温付近で20分~1時間程度撹拌することにより行われる。
【0035】
本発明の一般式(1a)で表される3,6-O-架橋反転ピラノース化合物は、また、下記反応式-2に示すようにして製造される。反応式-2に示す方法に従えば、各反応工程での精製作業が容易であり、目的化合物を高い収率で製造することができる。
【0036】
【化8】
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【0037】
[式中、R、R、X、X及びXは前記に同じ。MPは、4-メトキシフェニル基を示す。]
【0038】
化合物(8)と化合物(5)との反応は、例えば、後記実施例5に示すように、ジメチルホルムアミド等の溶媒中、水素化ナトリウム等の塩基性化合物の存在下で行われる。この反応は、70℃~溶媒の沸点付近で2~3時間撹拌するのがよい。この反応において、出発原料として用いられる化合物(8)は、公知の化合物である。化合物(8)は、後記反応式-5に示す方法により、工業的に有利に製造され得る。
【0039】
化合物(9)を化合物(10)に導く反応は、例えば、後記実施例6に示すように、化合物(9)に無溶媒下4-メトキシフェノールを反応させ、次いでメタノール等の溶媒中、モレキュラーシーブスを用いて50~70℃で3~8時間程度処理することにより行われる。
【0040】
化合物(10)を化合物(11)に導く反応は、例えば、後記実施例7に示すように、ジメチルホルムアミド等の溶媒中、水素化ナトリウム等の塩基性化合物の存在下で行われる。この反応の反応温度は70~90℃程度、反応時間は3~7時間程度である。
【0041】
化合物(11)の脱保護は、例えば、後記実施例8に示すように、アセトニトリル、水等の溶媒中、セリウムスルフェートの存在下、室温で10~20時間程度で行われる。
【0042】
化合物(1a-A)のハロゲン化は、反応式-1についての説明のところで述べた通りである。
【0043】
本発明の一般式(1b)で表される3,6-O-架橋反転ピラノース化合物は、例えば、下記反応式-3に示すようにして製造される。
【0044】
【化9】
JP0005258798B2_000010t.gif

【0045】
[式中、R、R、X、PMB、X及びXは前記に同じ。]
【0046】
化合物(4)と化合物(12)との反応は、例えば、後記実施例9に示すように、ジメチルホルムアミド、トルエン等の溶媒中、水素化ナトリウム等の塩基性化合物の存在下で行われる。この反応の反応温度は50~70℃程度、反応時間は1~3時間程度である。この反応において、出発原料として用いられる化合物(4)及び化合物(12)は、入手が容易な公知の化合物である。
【0047】
化合物(13)の脱保護は、例えば、後記実施例10に示すように、アセトニトリル等の溶媒中、塩化ジルコニウム(IV)の存在下で行われる。この反応の反応温度は室温程度、反応時間は10~30分程度である。
【0048】
化合物(14)の環化は、例えば、後記実施例11に示すように、アセトン、水等の溶媒中、四酸化オスミウム及び4-メチルモルホリン-N-オキシドの存在下、室温付近で3~6時間程度反応させ、次いで過ヨウ素酸ナトリウム等の酸化剤に存在下に室温付近で30~60分程度反応させることにより行われる。
【0049】
化合物(1b-A)のハロゲン化は、上記反応式-1における化合物(1a-A)のハロゲン化と同様の反応条件下に行われる。
【0050】
本発明の一般式(1c)で表される3,6-O-架橋反転ピラノース化合物は、例えば、下記反応式-4に示すようにして製造される。
【0051】
【化10】
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【0052】
[式中、R、R、MP及びXは前記に同じ。Xはハロゲン原子を示す。]
【0053】
化合物(10)を化合物(15)に導く反応は、例えば、後記実施例12に示すように、テトラヒドロフラン等の溶媒中、塩化銅(II)の存在下、10~15時間程度還流することにより行われる。この反応において、出発原料として用いられる化合物(10)は、前記反応式-2に示す方法により製造される。
【0054】
化合物(15)を化合物(16)に導く反応は、例えば、後記実施例13及び実施例14に示すように、ジクロロメタン等の溶媒中、デス-マーチン ペルヨージナン(DMP)の存在下、1~3時間程度室温で処理し、次にテトラヒドロフラン等の溶媒中、LiAlH(O-tert-Cの存在下、30~60分程度室温で処理することにより行われる。
【0055】
化合物(16)から化合物(17)に導く反応は、例えば、後記実施例15に示すように、ジメチルホルムアミド等の溶媒中、水素化ナトリウム等の塩基性化合物の存在下で行われる。この反応の反応温度は室温付近、反応時間は30~60分程度である。
【0056】
化合物(17)から化合物(1c-A)に導く反応は、前記反応式-2における化合物(11)から化合物(1a-A)に導く反応と同様の反応条件下に行われる。より具体的には、後記実施例16を参照。
【0057】
化合物(1c-A)のハロゲン化は、前記反応式-1における化合物(1a-A)のハロゲン化と同様の反応条件下に行われる。より具体的には、後記実施例17を参照。
【0058】
前記反応式-2において出発原料として用いられる式(8)の化合物は、例えば、下記反応式-5に示す方法により有利に製造される。
【0059】
【化11】
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【0060】
[式中、Acはアセチル基、Etはエチル基を示す。]
【0061】
化合物(18)から化合物(8)に導く反応は、例えば、後記実施例18に示すように、まずメタノール等の溶媒中、DBU等の塩基性化合物の存在下に化合物(18)を処理し、次にジクロロエタン等の溶媒中、パラトルエンスルホン酸の存在下に5~8時間程度還流することにより行われる。
【0062】
上記反応式-1、反応式-2、反応式-3、反応式-4及び反応式-5により得られる各々の目的化合物は、通常の分離手段により反応混合物より分離され、精製される。このような分離及び精製手段としては、例えば蒸留法、再結晶法、カラムクロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、ゲルクロマトグラフィー、親和クロマトグラフィー、プレパラティブ薄層クロマトグラフィー、溶媒抽出法等を挙げることができる。
【0063】
本発明の一般式(1B)で表される3,6-O-架橋反転ピラノース化合物は、β-O-グリコシル化剤として好適に使用される。
【0064】
本発明の一般式(1A)で表される3,6-O-架橋反転ピラノース化合物は、β-O-グリコシル化剤として有用な一般式(1B)で表される3,6-O-架橋反転ピラノース化合物を製造するための中間体として好適に使用される。
【0065】
β-O-ピラノシドの製造方法
一般式(1B)で表される3,6-O-架橋反転ピラノース化合物と一般式(2)で表されるアルコールとを反応させることにより、一般式(3)で表されるβ-O-ピラノシドのみを選択的に合成することができる(下記反応式-6)。
【0066】
【化12】
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【0067】
[式中、R、R、R、R、R、R及びXは、前記に同じ。]
【0068】
一般式(2)において、Rで示される第1級、第2級又は第3級アルコールの残基とは、第1級、第2級又は第3級アルコールから水酸基を取り除いた残りの基を意味する。
【0069】
一般式(2)のアルコールは、公知の化合物であり、例えば、以下に示すようなアルコールを包含する。なお、Bnはベンジル基、Meはメチル基を意味する。
【0070】
【化13】
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【0071】
一般式(1B)の化合物と一般式(2)のアルコールとの反応は、例えば、ベンゾトリフルオリド等のフッ素系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;ジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル系溶媒;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒等の適当な溶媒中で行われる。これらの溶媒は、無水溶媒であるのが好ましい。
【0072】
一般式(1B)の化合物と一般式(2)のアルコールとの使用割合は、前者1モルに対して、後者を通常0.5~2モル程度、好ましくは0.7~1.5モル程度とするのがよい。
【0073】
一般式(1B)の化合物と一般式(2)のアルコールとの反応において、反応系内に活性化剤を存在させるのが好ましい。活性化剤としては、例えば、SnCl/AgB(C等を挙げることができる。活性化剤の使用量としては、一般式(1B)の化合物1モルに対して、SnClが通常0.1~0.3モル程度、好ましくは0.2モル前後、AgB(Cが通常0.1~0.3モル程度、好ましくは0.2モル前後である。
【0074】
また、該反応において、モレキュラーシーブス(例えばモレキュラーシーブス5A)を存在させると、目的化合物の収率がより一層向上する。
【0075】
この反応は、通常10~30℃程度、好ましくは室温付近にて好適に進行し、一般に1~3時間程度で反応は完結する。
【0076】
上記反応により得られるβ-O-ピラノシドは、通常の分離手段により反応混合物より分離され、精製される。このような分離及び精製手段としては、例えば蒸留法、再結晶法、カラムクロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、ゲルクロマトグラフィー、親和クロマトグラフィー、プレパラティブ薄層クロマトグラフィー、溶媒抽出法等を挙げることができる。
【0077】
上記反応により得られる各種のβ-O-ピラノシドは、例えば、糖類の合成、テルペン配糖体の合成等の重要な用途に使用され得る。
【発明の効果】
【0078】
本発明の一般式(1)で表される3,6-O-架橋反転ピラノース化合物は、β-O-グリコシル化剤として好適に使用され得る。
【0079】
本発明の一般式(1)で表される3,6-O-架橋反転ピラノース化合物を使用すれば、厳格な反応条件を設定しなくても、β-O-ピラノシドを高い選択率で簡便に製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0080】
以下に実施例を掲げて、本発明をより一層明らかにする。
【0081】
実施例1
【0082】
【化14】
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【0083】
1,2-ジデオキシ-6-O-(4-メトキシベンジル)-3,5-ジ-O-ベンジル-4,7-O-(o-キシリレン)-D-グルコ-ヘプト-1-エニトールの製造
出発物質に含まれる微量の水分を除去するため、1,2-ジデオキシ-6-O-(4-メトキシベンジル)-3,5-ジ-O-ベンジル-D-グルコ-ヘプト-1-エニトール(5.74g,12.0mmol)のベンゼン溶液を濃縮した。残渣にジメチルホルムアミド(600ml)及び60%油性のNaH(1.92g;NaHとして1.15g,48.0mmol)を加え、得られる混合物を室温で15分間撹拌した。次にこの混合物にα,α’-ジブロモキシレン(9.5g,36.0mmol)を加え、室温で10分間撹拌し、更に100℃で1時間撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、飽和塩化アンモニウム水溶液(50ml)、次いで水(600ml)を加えてクエンチした。得られる混合物を酢酸エチル(1リットル×1回、500ml×1回)で抽出した。抽出物を合わせ、これを順次水(500ml×1回)及び食塩水(500ml×1回)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過した。濾液を濃縮し、得られる残渣を中圧シリカゲルクロマトグラフィー(SiO180g,n-ヘキサン/酢酸エチル=15/1→6/1)を用いて精製し、目的化合物を黄色オイルとして(3.53g,収率:51%)得た。この黄色オイルを室温で放置しておくと、淡黄色固体に変化した。
【0084】
目的化合物の理化学的性質は、以下の通りである。
mp:95~97℃
[α]24=-28.3°(c=2.35,CHCl
IR(ZnSe):3063,3030,2934,2888,1512,1248,1078,735cm-1
H-NMR(400MHz,CDCl):δppm
7.42-7.21(m,13H),4.15(br d,J=8.7Hz,3H),6.83(ddd,J=8.7,3.0,2.0Hz,2H),5.49(ddd.J=17.0,10.5,7.6Hz,1H),5.17(br dd,J=10.5,1.8Hz,1H),5.14(br dd,J=17.0,1.1Hz,1H),5.08(d,J=11.7Hz,1H),4.78(d,J=11.7Hz,1H),4.77(d,J=12.4Hz,1H),4.73(d,J=11.7Hz,1H),4.67(d,J=12.4Hz,1H),4.59(d,J=11.5Hz,1H),4.58(d,J=11.7Hz,1H),4.57(dd,J=12.8,3.0Hz,1H),4.46(d,J=11.5Hz,1H),4.36(d,J=11.7Hz,1H),4.22(d,J=11.7Hz,1H),4.19(dd,J=7.7,7.6Hz,1H),3.92(dd,J=12.8,3.9Hz,1H),3.80(s,3H),3.60(br d,J=1.4Hz,1H),3.36(dd,J=8.5,1.8Hz,1H),3.27(br dd,J=3.4,3.4Hz,1H)
13C-NMR(100MHz,CDCl):δppm
159.2(s,1C),139.4(s,1C),139.0(s,1C),138.7(s,1C),136.6(s,1C),135.1(d,1C),131.6(d,1C),131.5(d,1C),129.2(d,2C),129.1(d,2C),128.5(d,2C),128.3(d,2C),127.8(d,2C),127.6(d,2C),119.5(t,1C),113.9(d,2C),83.8(d,1C),83.2(d,1C),81.9(d,1C),78.9(d,1C),73.6(t,1C),73.4(t,1C),73.3(t,1C),71.9(t,1C),71.2(t,1C),71.2(t,C)
HRMS-ESI(m/z):[M+Na]
計算値(C3740NaOとして)603.2723,測定値603.2720。
【0085】
実施例2
【0086】
【化15】
JP0005258798B2_000016t.gif

【0087】
1,2-ジデオキシ-3,5-ジ-O-ベンジル-4,7-O-(o-キシリレン)-D-グルコ-ヘプト-1-エニトールの製造
実施例1で得られた1,2-ジデオキシ-6-O-(4-メトキシベンジル)-3,5-ジ-O-ベンジル-4,7-O-(o-キシリレン)-D-グルコ-ヘプト-1-エニトール(250mg,0.430mmol)の塩化メチレン(4.0ml)溶液及びリン酸緩衝液(pH=7.41,0.8ml)の混合物を0℃で撹拌し、これに2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノ-1,4-ベンゾキノン(117mg,0.510mmol)を加えた。これを同温度で1.5時間撹拌した後、反応液を10%チオ硫酸ナトリウム水溶液(20ml)を加えることによりクエンチし、水層を分離した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20ml×1回)、水(20ml×1回)及び食塩水(20ml×1回)で順次洗浄した。次いでこれを硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過した。濾液を留去し、得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル7.5g,n-ヘキサン/酢酸エチル=4/1→3/1→2/1)で精製して、目的化合物(168mg,収率:85%)を白色固体として得た。
【0088】
目的化合物の理化学的性質は、以下の通りである。
mp:97~98℃
[α]24=-3.24°(c=1.02,CHCl
IR(ZnSe):3425,3063,3030,2886,1084cm-1
H-NMR(400MHz,CDCl):δppm
7.42-7.33(m,4H),7.31-7.20(m,10H),5.76(ddd,J=17.4,10.5,7.8Hz,1H),5.33(ddd,J=10.5,1.6,0.4Hz,1H),5.28(ddd,J=17.4,1.6,0.7Hz,1H),4.99(d,J=13.3Hz,1H),4.96(d,J=10.8Hz,1H),4.76(d,J=10.8Hz,1H),4.65(d,J=11.6Hz,1H),4.60(d,J=11.6Hz,1H),4.52(d,J=13.3Hz,1H),4.50(d,J=12.0Hz,1H),4.47(d,J=12.0Hz,1H),4.23(dd,J=7.8,7.6Hz,1H),4.03(dd,J=10.8,6.2Hz,1H),3.87(dd,J=7.6,2.8Hz,1H),3.81(ddd,J=6.2,3.0,2.8Hz,1H),3.69(dd,J=6.2,3.2Hz,1H),3.68(dd,J=7.6,3.0Hz,1H)
13C-NMR(100MHz,CDCl):δppm
138.6(s,2C),128.3(s,1C),136.9(s,1C),135.4(d,1C),131.2(d,1C),129.7(d,1C),128.8(d,1C),128.6(d,2C),128.5(d,2C),128.2(d,1C),128.0(d,4C),127.8(d,1C),127.7(d,1C),119.9(t,1C),83.8(d,1C),82.8(d,1C),78.7(d,1C),75.0(t,1C),73.6(t,1C),73.1(t,1C),73.0(t,1C),72.8(d,1C),71.0(t,1C)
HRMS-ESI(m/z):[M+Na]
計算値(C2932NaOとして)483.2147,測定値483.2145。
【0089】
実施例3
【0090】
【化16】
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【0091】
2,4-ジ-O-ベンジル-3,6-O-(o-キシリレン)-D-グルコピラノースの製造
アセトン10mlに実施例2で得られた1,2-ジデオキシ-3,5-ジ-O-ベンジル-4,7-O-(o-キシリレン)-D-グルコ-ヘプト-1-エニトール(598mg,1.30mmol)及び4-メチルモルホリン-N-オキシド(608g,5.19mmol)を加えた混合物に撹拌下、蒸留水(2.00ml,0.197mmol)に四酸化オスミウム(25mg/ml)を溶解した液を加えた。室温で2時間撹拌後、過ヨウ素酸ナトリウム(695mg,3.25mmol)及び蒸留水(2ml)を加え、室温で更に5時間撹拌した。この混合物をセライトに通して濾過し、留去した。残渣を酢酸エチル(40ml)で希釈し、10%チオ硫酸ナトリウム水溶液(15ml×1回)、水(10ml)及び飽和食塩水(10ml×1回)で順次洗浄した。これを硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過した。濾液を留去し、目的化合物を白色固体として得た。残渣を精製することなく、次の反応に使用した。
【0092】
目的化合物の理化学的性質は、以下の通りである。
mp:117~119℃
[α]25=+97.5°(c=0.64,CHCl
IR(ZnSe):3409,3029,2903,2870,1455,1115,1028,752,698cm-1
H-NMR(400MHz,CDCl):δppm
7.39-7.10(m,14H;Ar-H),5.51(d,J=9.6Hz,1H;CHHC),5.08(d,J=10.1Hz,1H;CHHC),5.02(dd,J=6.6,6.4Hz,1H;H-1),4.78(d,J=12.2Hz,1H;CHHC),4.68(d,J=12.2Hz,1H;CHHC),4.65(d,J=11.9Hz,1H;CHHC),4.51(d,J=11.9Hz,1H;CHHPh),4.38(br s,1H;H-3),4.32(d,J=10.1Hz,1H;CHHC),4.30(d,J=9.6Hz,1H;CHHC),4.15(d,J=3.4Hz,1H;H-5),3.94(d,J=3.0Hz,1H;H-4),3.81(d,J=13.8Hz,1H;H-6),3.75(dd,J=13.8,3.4Hz,1H;H-6),3.57(d,J=6.4Hz,1H;H-2),3.29(d,J=6.6Hz,1H;OH)
13C-NMR(100MHz,CDCl):δppm
138.6(s,1C),138.0(s,1C),137.1(s,1C),136.6(s,1C),129.8(d,1C),128.8(d,1C),128.6(d,2C),128.5(d,2C),128.0(d,1C),128.0(d,6C),127.8(d,1C),96.3(d,1C),84.3(d,1C),83.1(d,1C),75.3(d,1C),74.8(t,1C),72.7(t,1C),72.0(t,1C),70.7(t,1C),70.5(t,1C),70.3(d,1C)
HRMS-ESI(m/z):[M+Na]
計算値(C2830NaOとして)485.1940,測定値485.1941。
【0093】
実施例4
【0094】
【化17】
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【0095】
フッ化 2,4-ジ-O-ベンジル-3,6-O-(o-キシリレン)-D-グルコピラノシルの製造
実施例3で得られた2,4-ジ-O-ベンジル-3,6-O-(o-キシリレン)-D-グルコピラノースのテトラヒドロフラン(13ml)溶液に、撹拌下、(ジメチルアミノ)サルファートリフルオリド(524mg,3.25mmol)を加えた。この溶液を室温で30分間撹拌した後、メタノール(5ml)を加え、室温で10分間撹拌し、留去した。得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル20g,n-ヘキサン/酢酸エチル=15/1→8/1→4/1)にて精製し、目的化合物のアノマー混合物(458mg,3工程の総収率:76%,α/β=15/85)を淡橙色シロップ(その一部は固体に変化する)として得た。生成物を超音波処理してメタノール/n-ヘキサンに懸濁し、白色粉末(359mg,収率:59%,アノマー比=8/92)を得た。この粉末状アノマー混合物を、更に精製することなく、O-グリコシル化のために使用した。
【0096】
α,β-両異性体それぞれの理化学的性質を求めるために、これらの異性体の一部をフラッシュカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=20/1→3/1)により、β-異性体(フッ化 2,4-ジ-O-ベンジル-3,6-O-(o-キシリレン)-β-D-グルコピラノシル)とα-異性体(フッ化 2,4-ジ-O-ベンジル-3,6-O-(o-キシリレン)-α-D-グルコピラノシル)を単離した。
【0097】
β-異性体の理化学的性質は、以下の通りである。
mp:112~114℃
[α]25=+84.5°(c=0.980,CHCl
IR(ZnSe):3065,3030,2907,2872,1113,1074,750,698cm-1
H-NMR(400MHz,CDCl):δppm
7.40-7.28(m,10H),7.23-7.21(m,2H),5.59(dd,J=232,5.5Hz,1H,H-1),5.44(d,J=10.1Hz,1H),5.50(d,J=10.1Hz,1H),5.44(d,J=10.1Hz,1H),4.78(d,J=11.7Hz,1H),4.68(d,J=11.7Hz,1H),4.64(d,J=11.7Hz,1H),4.49(d,J=11.7Hz,1H),4.38(d,J=10.1Hz,1H),4.38(d,J=10.1Hz,1H),4.35(brs,1H,H-4),4.24(brd,J=3.0Hz,1H,H-5),3.96(br dd,J=3.0,2.7Hz,1H,H-3),3.91(dd,J=13.8,1.6Hz,1H,H-6a),3.83(ddd,J=13.8,3.7,1.2Hz,1H,H-6b),3.78(br dd,J=21.5,5.5Hz,H-2)
13C-NMR(100MHz,CDCl):δppm
138.1(s,1C),137.8(s,1C),137.1(s,1C),136.4(s,1C),129.8(d,1C),128.8(d,1C),128.7(d,2C),128.6(d,2C),128.1(d,1C),128.1(d,1C),128.0(d,7C),127.9(d,1C),110.2(d.J=213Hz,1C),83.4(d,J=2.9Hz,1C),82.0(d,J=25.7Hz,1C),75.5(d,J=8.6Hz,1C),74.9(t,1C),72.8(t,1C),72.1(t,1C),70.9(t,1C),70.4(t,1C),70.0(d,1C)
HRMS-ESI(m/z):[M+Na]
計算値(C2829FNaOとして)487.1897,測定値487.1902。
【0098】
また、α-異性体の理化学的性質は、以下の通りである。
[α]25=+52.6°(c1.00,CHCl
IR(ZnSe)2919,1455,1393,1113,750,698cm-1
H-NMR(400MHz,CDCl)δppm:
3.58(dd,J=13.3Hz,J=3.2Hz,1H),3.77(d,J=13.3Hz,1H),3.86(br dd,J=5.2Hz,J=21.7Hz,1H),3.95(br s,1H),4.26(d,J=10.3Hz,1H)4.27-4.29(m,1H)で重複,4.33(d,J=10.5Hz,1H)4.30-4.32(br s,1H)で重複,4.54(d,J=12.4Hz,1H),4.68(d,J=12.4Hz,2H),4.77(d,J=12.4Hz,1H),4.96(d,J=10.5Hz,1H),5.25(d,J=10.3Hz,1H),5.81(dd,J=54.1Hz,J=5.5Hz,1H),7.06-7.12(m,1H),7.15-7.36(m,11H),7.38-7.43(m,2H)
13C-NMR(100MHz,CDCl)δppm:
69.0,69.6,70.3,71.9,72.3,73.5,73.9,75.2(d,J=23.0Hz),77.2(d,J=3.8Hz),103.4(d,J=234.8Hz),127.8,127.8,127.8,127.9,128.0,128.0,128.4,128.4,129.1,129.7,136.5,136.7,137.9,137.9
HRMS-ESI(m/z):[M+Na]
計算値(C2829FNaOとして)487.1897,測定値487.1888。
【0099】
実施例5
【0100】
【化18】
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【0101】
1,2,4-O-エチリジン-3,6-O-(o-キシリレン)-α-D-グルコピラノースの製造
トルエン(180ml)に60%油性NaH(1.18g,NaHとして0.710g,29.4mmol)を加え、撹拌した。これに室温でα,α-o-ジブロモキシレン(2.59g,9.80mmol)を加えた。この混合物に、80~85℃で1,2,4-O-エチリジン-α-D-グルコピラノース(1.00g,4.90mmol)のジメチルホルムアミド溶液(60ml)を1時間かけて滴下した。滴下後、更に同温度で1時間撹拌し、得られる混合物を0℃に冷却した。これに飽和塩化アンモニウム水溶液(20ml)を加えることにより反応をクエンチし、水(300ml)を加えた。混合物を酢酸エチル(150ml×3回)で抽出し、抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル100g,酢酸エチル/n-ヘキサン=5/95)で精製することにより、1,2,4-O-エチリジン-3,6-O-(o-キシリレン)-α-D-グルコピラノース(1.02g,収率:68%)を白色アモルファス固体として得た。
【0102】
目的化合物の理化学的性質は、以下の通りである。
mp:131~133℃
[α]24=+126.9°(c=1.09,CHCl
IR(ZnSe):3009,2953,2899,2859,1134,1082,1048,752cm-1
H-NMR(400MHz,C):δppm
7.03-6.96(m,2H),6.93-6.86(m,2H),5.56(d,J=4.9Hz,1H),5.52(d,J=10.1Hz,1H),4.91(d,J=9.4Hz,1H),4.61(br d,J=3.1Hz,1H),4.47(dd,J=4.3,2.1Hz,1H),4.18(d,J=10.1Hz,1H),4.11(dd,J=4.9,2.1Hz,1H),3.88(d,J=9.4Hz,1H),3.85(dd,J=4.3,1.8Hz,1H),3.61(dd,J=14.2Hz,J=1.4Hz,1H),3.53(dd,J=14.2Hz,J=3.1Hz,1H)
13C-NMR(100MHz,C):δppm
138.0(s,1C),136.7(s,1C),128.7(d,1C),128.7(d,1C),127.8(d,1C),127.4(d,1C),119.9(s,1C),98.1(d,1C),79.7(d,1C),74.8(t,1C),74.1(d,1C),72.3(d,1C),71.9(t,1C),70.5(d,1C),69.3(t,1C),20.9(q,1C)
HRMS-ESI(m/z):[M+Na]
計算値(C1618NaOとして)329.1001,測定値329.1010。
【0103】
実施例6
【0104】
【化19】
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【0105】
4-メトキシフェニル 3,6-O-(o-キシリレン)-D-グルコピラノシドの製造
1,2,4-O-エチリジン-3,6-O-(o-キシリレン)-α-D-グルコピラノース(400mg,1.30mmol)及び4-メトキシフェノール(1.48g,11.9mmol)の混合物を100~110℃で3.5時間加熱した。生成する物質をメタノール(15ml)に溶解し、次いで粉末4Åモレキュラーシーブス(2.00g)を加えた。 60℃で6時間撹拌後、得られる混合物をセライトを通じて濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル100g,酢酸エチル/n-ヘキサン=5/95)で精製することにより、黄色アモルファス固体の4-メトキシフェニル 3,6-O-(o-キシリレン)-α-D-グルコピラノシド(99.2g,収率20%)及び黄色アモルファス固体の4-メトキシフェニル 3,6-O-(o-キシリレン)-β-D-グルコピラノシド(303mg,収率60%)を得た。
【0106】
目的化合物の理化学的性質は、以下の通りである。
α-異性体の理化学的性質;
mp:61~64℃
[α]24=-40.3°(c=0.62,CHCl
IR(ZnSe):3422,2932,2878,1509,1217,1115,1032,758cm-1
H-NMR(400MHz,CDCl):δppm
7.33-7.20(m,4H),6.98-6.94(m,2H),6.82-6.78(m,2H),5.52(d,J=2.3Hz,1H),5.02(d,J=9.9Hz,1H),4.89(d,J=12.6Hz,1H),4.74(d,J=12.6Hz,1H),4.54(d,J=9.9Hz,1H),4.39(br dd,J=7.3,6.2Hz,1H),4.33(br d,J=8.9Hz,1H),4.15-4.07(m,4H),3.91(dd,J=10.3Hz,J=6.2Hz,1H),3.75(s,3H),3.07(d,J=1.4Hz,1H)
13C-NMR(100MHz,CDCl):δppm
156.5(s,1C),150.6(s,1C),137.2(s,1C),136.1(s,1C),131.3(d,1C),130.1(d,1C),129.1(d,1C),128.5(d,1C),118.0(d,2C),114.8(d,2C),93.9(d,1C),79.5(d,1C),75.2(d,1C),74.2(t,1C),70.4(d,1C),70.1(t,1C),68.7(t,1C),63.4(d,1C),55.8(q,1C)
HRMS-ESI(m/z):[M+Na]
計算値(C2124NaOとして)411.1420,測定値411.1432
β-異性体の理化学的性質;
mp:88~90℃
[α]24=-61.1°(c=1.04,CHCl
IR(ZnSe):3407,2907,2874,1509,1217,1111,1090,1051,1036,752cm-1
H-NMR(400MHz,CDCl):δppm
7.24-7.12(m,4H),6.98-6.94(m,2H),6.84-6.80(m,2H),5.44(d,J=10.3Hz,1H),5.16(d,J=5.3Hz,1H),5.15(d,J=10.3Hz,1H),4.69(m,1H),4.54(d,J=10.3Hz,1H),4.42(d,J=10.3Hz,1H),4.13(br dd,J=3.9,2.5Hz,1H),4.07(br dd,J=8.5,5.3Hz,1H),3.99(dd,J=13.3Hz,J=3.9Hz,1H),3.94(dd,J=13.3Hz,J=2.5Hz,1H),3.86(br d,J=3.4Hz,1H),3.77(s,3H),2.84(d,J=8.5Hz,1H),2.45(d,J=5.3Hz,1H)
13C-NMR(100MHz,CDCl):δppm
155.0(s,1C),151.2(s,1C),137.0(s,1C),136.2(s,1C),129.6(d,1C),128.9(d,1C),128.0(d,1C),127.8(d,1C),117.8(d,2C),114.5(d,2C),102.3(d,1C),83.1(d,1C),78.5(d,1C),74.9(t,1C),74.5(d,1C),71.2(t,1C),70.3(t,1C),64.6(d,1C),55.7(q,1C)
HRMS-ESI(m/z):[M+Na]
計算値(C2124NaOとして)411.1420,測定値411.1433。
【0107】
実施例7
【0108】
【化20】
JP0005258798B2_000021t.gif

【0109】
4-メトキシフェニル 2,4-ジ-O-ベンジル-3,6-O-(o-キシリレン)-β-D-グルコピラノシドの製造
4-メトキシフェニル 3,6-O-(o-キシリレン)-β-D-グルコピラノシド(172mg,0.44mmol)、60%油性NaH(106mg,NaHとして63.6mg,2.64mmol)及びジメチルホルムアミド(8.0ml)の混合物を撹拌し、これに臭化ベンジル(301mg,1.76mmol)を室温で加えた。この混合物を80~85℃で5時間撹拌後、これに飽和塩化アンモニウム水溶液(2.0ml)を加えることにより反応をクエンチし、水(40ml)を加えた。混合物を酢酸エチル(50ml×3回)で抽出した。酢酸エチル層を水(50ml×1回)及び飽和食塩水(50ml×1回)で順次洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過した。濾液を濃縮し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル10g,酢酸エチル/n-ヘキサン=5/95→20/80)で精製することにより、4-メトキシフェニル 2,4-ジ-O-ベンジル-3,6-O-(o-キシリレン)-β-D-グルコピラノシド(194mg,収率:77%)を黄色シロップとして得た。
【0110】
目的化合物の理化学的性質は、以下の通りである。
mp:68~70℃
[α]24=+11.0°(c=1.29,CHCl
IR(ZnSe):3063,3029,2903,2872,1455,1215,1113,1044,750cm-1
H-NMR(400MHz,CDCl):δppm
7.40-7.26(m,10H),7.21-7.10(m,4H),6.96-6.92(m,2H),6.83-6.79(m,2H),5.57(d,J=9.9Hz,1H),5.27(d,J=6.6Hz,1H),5.13(d,J=10.1Hz,1H),4.81(d,J=12.1Hz,1H),4.74(d,J=12.1Hz,1H),4.70(d,J=11.7Hz,1H),4.53(d,J=11.7Hz,1H),4.45(br s,1H),4.35(d,J=10.1Hz,1H),4.30(d,J=9.9Hz,1H),4.22(br s,1H),4.01(br d,J=2.8Hz,1H),3.90(br d,J=6.6Hz,1H),3.83(br d,J=13.5Hz,1H),3.79(br d,J=13.5Hz,1H),3.77(s,3H)
13C-NMR(100MHz,CDCl):δppm
155.1(s,1C),151.4(s,1C),138.6(s,1C),138.0(s,1C),137.1(s,1C),136.5(s,1C),129.6(d,1C),128.6(d,1C),128.6(d,2C),128.4(d,2C),128.0(d,1C),127.9(d,2C),127.9(d,2C),127.8(d,2C),127.7(d,1C),118.0(d,2C),114.6(d,2C),101.2(d,1C),83.1(d,1C),82.3(d,1C),75.4(d,1C),75.0(t,1C),72.9(t,1C),72.0(t,1C),70.6(t,1C),70.5(t,1C),70.3(d,1C),55.8(q,1C)
HRMS-ESI(m/z):[M+Na]
計算値(C3536NaOとして)591.2359,測定値591.2345。
【0111】
実施例8
【0112】
【化21】
JP0005258798B2_000022t.gif

【0113】
2,4-ジ-O-ベンジル-3,6-O-(o-キシリレン)-D-グルコピラノースの製造
4-メトキシフェニル 2,4-ジ-O-ベンジル-3,6-O-(o-キシリレン)-β-D-グルコピラノシド(194mg,0.340mmol)、アセトニトリル(5.0ml)及び水(2.5ml)の混合物に、室温で撹拌下、セリウム(IV)スルフェート(565mg,1.70mmol)を加えた。得られる混合物を同温度で19時間撹拌した後、10%チオ硫酸ナトリウム水溶液(15ml)を加えて反応をクエンチした。反応混合物を酢酸エチル(20ml×3回)で抽出した。有機層を水(20ml×1回)及び飽和食塩水(20ml×1回)で順次洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過した。濾液を濃縮し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル10g,酢酸エチル/n-ヘキサン=5/95→40/60)で精製することにより、白色固体の2,4-ジ-O-ベンジル-3,6-O-(o-キシリレン)-D-グルコピラノース(129mg,収率:82%)を得た。得られた化合物のH-NMRスペクトルは、実施例3で得た2,4-ジ-O-ベンジル-3,6-O-(o-キシリレン)-D-グルコピラノースのそれと一致した。
【0114】
実施例9
【0115】
【化22】
JP0005258798B2_000023t.gif

【0116】
1,2-ジデオキシ-3,5-ジ-O-ベンジル-4,7-O-{2,3-ナフタレン(ビスメチレン)}-6-O-(4-メトキシベンジル)-D-グルコ-ヘプト-1-エニトールの製造
60%油性NaH(260mg,NaHとして156mg,6.50mmol)、2,3-ビスブロモメチルナフタレン(680mg,2.17mmol)及びトルエン(81ml)の混合物を撹拌し、これに1,2-ジデオキシ-6-O-(4-メトキシベンジル)-3,5-ジ-O-ベンジル-D-グルコ-ヘプト-1-エニトール(518mg,1.08mmol)のジメチルホルムアミド(27mL)溶液を1.5時間要して滴下した。この混合物を同温度で更に30分間撹拌した。これに飽和塩化アンモニウム水溶液(25ml)を加えることにより反応をクエンチした。混合物を酢酸エチル(100ml×2)で抽出した。有機層を水(100ml×2)及び飽和食塩水(100ml×1回)で順次洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥した。抽出物を濃縮後、クロマトグラフィー(シリカゲル30g,酢酸エチル/n-ヘキサン=1/15→1/8)で精製することにより、1,2-ジデオキシ-3,5-ジ-O-ベンジル-4,7-O-{2,3-ナフタレン(ビスメチレン)}-6-O-(p-メトキシベンジル)-D-グルコ-ヘプト-1-エニトール(423mg,0.671mmol)を黄色固体として得た。
【0117】
目的化合物の理化学的性質は、以下の通りである。
mp:87~89℃
[α]23=-69.7°(c=1.16,CHCl
IR(ZnSe):3061,3031,3007,2932,1514,1248,1090,756,698cm-1
H-NMR(400MHz,CDCl):δppm
7.89(s,1H),7.85-7.79(m,2H),7.61(s,1H),7.51-7.25(m,12H),7.03(br ddd,J=9.6,4.6,2.8Hz,2H),6.70(br ddd,J=9.6,4.8,2.8Hz,2H),5.49(ddd,J=18.1,10.3,7.8Hz,1H),5.23(d,J=11.7Hz,1H),5.17(br dd,J=10.3,1.8Hz,1H),5.14(br dd,J=18.1,1.4Hz,1H),4.95(d,J=11.7Hz,1H),4.95(d,J=12.1Hz,1H),4.83(d,J=12.1Hz,1H),4.73(d,J=11.7Hz,1H),4.62(d,J=11.7Hz,1H),4.56(dd,J=12.6,3.9Hz,1H),4.56(d,J=11.9Hz,1H),4.49(d,J=11.7Hz,1H),4.36(d,J=11.7Hz,1H),4.22(dd,J=8.5,7.8Hz,1H),4.17(d,J=11.9Hz,1H),3.95(dd,J=12.6,3.7Hz,1H),3.74(s,3H),3.57(br d,J=1.6Hz,1H),3.42(dd,J=8.5,1.6Hz,1H),3.30(br dd,J=3.9,3.7Hz,1H)
13C-NMR(100MHz,CDCl):δppm
159.1(s,1C),139.1(s,1C),138.8(s,1C),137.2(s,1C),135.2(d,1C),134.5(s,1C),133.7(s,1C),132.9(s,1C),130.8(d,1C),130.7(s,1C),130.5(d,1C),129.2(d,2C),128.6(d,2C),128.3(d,2C),128.3(d,2C),128.0(d,2C),127.8(d,2C),127.7(d,1C),127.6(d,1C),126.6(d,1C),126.5(d,1C),119.6(t,1C),113.8(d,2C),83.9(d,1C),83.1(d,1C),81.7(d,1C),79.2(d,1C),73.9(t,1C),73.3(t,2C),72.5(t,1C),71.4(t,1C),71.3(t,1C),55.4(q,1C)
HRMS-ESI(m/z):[M+Na]
計算値(C4142NaOとして)653.2879,測定値653.2878。
【0118】
実施例10
【0119】
【化23】
JP0005258798B2_000024t.gif

【0120】
1,2-ジデオキシ-3,5-ジ-O-ベンジル-4,7-O-{2,3-ナフタレン(ビスメチレン)}-D-グルコ-ヘプト-1-エニトールの製造
1,2-ジデオキシ-3,5-ジ-O-ベンジル-4,7-O-{2,3-ナフタレン(ビスメチレン)}-6-O-(p-メトキシベンジル)-D-グルコ-ヘプト-1-エニトール(488mg,0.775mmol)のアセトニトリル(8ml)溶液に、撹拌下、室温でZrCl(180mg,0.775mmol)を加えた。得られる混合物を同温度で40分撹拌した。これに飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えることにより反応をクエンチした。混合物を酢酸エチル(25ml×2)で抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(25ml×1回)及び飽和食塩水(25ml×1回)で順次洗浄した。抽出物を濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル30g,酢酸エチル/n-ヘキサン=1/6→1/2)で精製することにより、1,2-ジデオキシ-3,5-ジ-O-ベンジル-4,7-O-{2,3-ナフタレン(ビスメチレン)}-D-グルコ-ヘプト-1-エニトール(332mg,0.650mmol)をアモルファス固体として得た。
【0121】
目的化合物の理化学的性質は、以下の通りである。
mp:140~143℃
[α]24=-3.0°(c=1.08,CHCl
IR(ZnSe):3395,3061,3031,2932,2888,1455,1088,754,698cm-1
H-NMR(400MHz,CDCl):δppm
7.78(dd,J=6.2,3.4Hz,2H),7.69(s,2H),7.47(dd,J=6.2,3.2Hz,2H),7.40-7.22(m,10H),5.78(ddd,J=17.4,10.3,7.8Hz,1H),5.35(br d,J=10.3Hz,1H),5.31(br d,J=17.4Hz,1H),5.13(d,J=10.5Hz,1H),5.11(d,J=13.1Hz,1H),4.89(d,J=10.5Hz,1H),4.67(d,J=13.1Hz,1H),4.67(d,J=11.7Hz,1H),4.56(d,J=11.9Hz,1H),4.51(d,J=11.7Hz,1H),4.49(d,J=11.9Hz,1H),4.27(dd,J=7.8,7.8Hz,1H),4.04(dd,J=10.5,6.6Hz,1H),3.95(dd,J=7.8,2.3Hz,1H),3.81(ddd,J=8.7,6.6,3.0Hz,1H),3.69(dd,J=10.5,3.0Hz,1H),3.68(br d,J=2.3Hz,1H),2.81(d,J=8.7Hz,1H)
13C-NMR(100MHz,CDCl):δppm
138.7(s,1C),138.5(s,1C),136.0(s,1C),135.5(d,1C),134.8(s,1C),133.4(s,1C),133.2(s,1C),131.1(d,1C),128.9(d,1C),128.6(d,2C),128.5(d,2C),128.0(d,2C),128.0(d,2C),127.9(d,1C),127.8(d,1C),127.7(d,2C),126.6(d,1C),126.4(d,1C),120.0(t,1C),83.8(d,1C),83.0(d,1C),78.6(d,1C),75.4(t,1C),73.9(t,1C),73.1(t,1C),72.8(d,1C),72.7(t,1C),71.0(t,1C)
HRMS-ESI(m/z):[M+Na]
計算値(C3334NaOとして)533.2304,測定値533.2299。
【0122】
実施例11
【0123】
【化24】
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【0124】
フッ化 2,4-ジ-O-ベンジル-3,6-O-{2,3-ナフタレン(ビスメチレン)}-D-グルコピラノシルの製造
1,2-ジデオキシ-3,5-ジ-O-ベンジル-4,7-O-{2,3-ナフタレン(ビスメチレン)}-D-グルコ-ヘプト-1-エニトール(97.3mg,191mmol)、4-メチルモルホリン-N-オキシド(89.3mg,762mmol)及びアセトン(2ml)の混合物に、四酸化オスミウム水溶液(蒸留水1mlに四酸化オスミウム25mgを溶解した液,0.39ml,38.1mmol)を加えた。室温で5時間撹拌した後、過ヨウ素酸ナトリウム(102mg,476mmol)及び蒸留水(0.40ml)を加え、更に室温で40分撹拌した。得られる混合物をセライトを通して濾過し、濃縮した。残渣を酢酸エチル(50ml)で希釈し、10%チオ硫酸ナトリウム水溶液(30ml×1回)、水(30ml×1回)及び飽和食塩水(30ml×1回)で順次洗浄した。これを硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過した。濾液を濃縮し、2,4-ジ-O-ベンジル-3,6-O-{2,3-ナフタレン(ビスメチレン)}-D-グルコピラノースを白色固体として得た。これを更に精製することなく、次の反応に供した。
【0125】
2,4-ジ-O-ベンジル-3,6-O-{2,3-ナフタレン(ビスメチレン)}-D-グルコピラノースのテトラヒドロフラン(2ml)溶液に、撹拌下、(ジメチルアミノ)サルファートリフルオリド(92.1mg,572mmol)を加えた。混合物を室温で6時間撹拌した後、メタノール(1ml)を加え、室温で1時間撹拌し、次いで濃縮した。得られる残渣を酢酸エチル(30ml)で希釈し、水(30ml)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(25ml)及び飽和食塩水(25ml)で順次洗浄した。これを硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、濾液を濃縮した。得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル10g,酢酸エチル/n-ヘキサン=1/20→1/12)で精製することにより、フッ化 2,4-ジ-O-ベンジル-3,6-O-{2,3-ナフタレン(ビスメチレン)}-D-グルコピラノシルを白色結晶として得た(68.3mg.3工程の総収率:70%,α/β=16/84)。
【0126】
目的化合物の理化学的性質は、以下の通りである。
α-異性体の理化学的性質;
mp:166~168℃
[α]24=+91.9°(c=0.78,CHCl
IR(ZnSe):2915,2872,1455,1113,743,698cm-1
H-NMR(400MHz,CDCl):δppm
7.77-7.73(m,2H),7.64(s,1H),7.58(s,1H),7.47-7.41(m,4H),7.36-7.24(m,8H),5.82(dd,J=53.8,5.5Hz,1H,H-1),5.39(d,J=10.1Hz,1H),5.13(d,J=10.3Hz,1H),4.78(d,J=12.1Hz,1H),4.70(d,J=12.4Hz,1H),4.69(d,J=12.1Hz,1H),4.51(d,J=12.4Hz,1H),4.47(d,J=10.3Hz,1H),4.43(d,J=10.1Hz,1H),4.38(br s,1H,H-4),4.35(br d,J=1.6Hz,1H,H-5),3.98(br s,1H,H-3),3.85(br dd,J=27.3,5.5Hz,1H,H-2),3.82(br d,J=13.5Hz,1H,H-6a),3.65(dd,J=13.5,3.4Hz,1H,H-6b)
13C-NMR(100MHz,CDCl):δppm
138.1(s,1C),138.1(s,1C),134.6(s,1C),134.5(s,1C),133.0(s,1C),128.9(s,1C),128.6(d,4C),128.4(d,1C),128.2(d,2C),128.1(d,3C),128.0(d,1C),127.8(d,1C),127.6(d,1C),126.5(d,1C),126.5(d,1C),103.6(d,J=235Hz,1C),77.5(d,J=3.8Hz,1C),75.7(d,J=23.0Hz,1C),74.4(d,1C),73.5(d,1C),72.5(t,1C),72.2(t,1C),70.7(t,1C),69.7(t,1C),69.5(t,1C)
HRMS-ESI(m/z):[M+Na]
計算値(C3231FNaOとして)537.2053,測定値537.2066
β-異性体の理化学的性質;
mp:195~197℃
[α]25=+76.3°(c=0.88,CHCl
IR(KBr):2909,2878,2855,1111,1069cm-1
H-NMR(400MHz,CDCl):δppm
7.77(dd,J=6.2,3.4Hz,2H),7.62(s,2H),7.46(dd,J=6.2,3.4Hz,2H),7.41-7.26(m,10H),5.60(dd,J=53.0,5.7Hz,1H,H-1),5.56(d,J=10.8Hz,1H),5.18(d,J=9.9Hz,1H),4.79(d,J=11.7Hz,1H),4.69(d,J=11.7Hz,1H),4.65(d,J=11.7Hz,1H),4.54(d,J=10.8Hz,1H),4.53(d,J=9.9Hz,1H),4.50(d,J=11.7Hz,1H),4.40(br s,1H,H-3),4.26(br d,J=3.2Hz,1H,H-5),4.02(dd,J=3.0,2.8Hz,1H,H-4),3.96(dd,J=13.7,1.4Hz,1H,H-6a),3.88(ddd,J=13.7,3.7,1.1Hz,1H,H-6b),3.80(dd,J=22.0,5.7Hz,1H,H-2)
13C-NMR(100MHz,CDCl):δppm
138.1(s,1C),137.8(s,1C),134.9(s,1C),134.2(s,1C),133.0(s,1C),132.9(s,1C),128.8(d,1C),128.7(d,2C),128.6(d,2C),128.1(d,1C),128.0(d,2C),128.0(d,3C),127.9(d,1C),127.8(d,1C),127.6(d,1C),126.5(d,1C),126.4(d,1C),110.3(d,J=213Hz,1C),83.5(d,J=2.9Hz,1C),82.1(d,J=25.9Hz,1C),75.6(d,J=7.8Hz,1C),75.1(t,1C),72.8(t,1C),72.2(t,1C),71.0(t,1C),70.5(t,1C),70.1(d,1C)
HRMS-ESI(m/z):[M+Na]
計算値(C3231FNaOとして)537.2053,測定値537.2075。
【0127】
実施例12
【0128】
【化25】
JP0005258798B2_000026t.gif

【0129】
4-メトキシフェニル 2-O-ベンジル-3,6-O-(o-キシリレン)-β-D-グルコピラノシドの製造
4-メトキシフェニル 3,6-O-(o-キシリレン)-D-グルコピラノシド(109mg,0.280mmol)、60%油性NaH(44.8mg,NaHとして26.9mg,1.12mmol)及びテトラヒドロフラン(5.0ml)の混合物を撹拌し、水素の放出が止んだ後、CuCl2(41.7mg,0.31mmol)を加えた。15分後、緑色の銅キレート溶液が得られた。この溶液に、臭化ベンジル(95.8mg,0.560mmol)及びヨウ化テトラ-n-ブチルアンモニウム(21.2mg,56.0mmol)を加えた。得られた混合物を19時間加熱還流し、次いで冷却し、希水酸化アンモニウム水溶液(5ml)で反応をクエンチし、濃縮乾固した。残渣の酢酸エチル(20ml)溶液を、水層が無色になるまで希水酸化アンモニウム水溶液で洗浄し、次に水洗した。抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過した。濾液を濃縮し、得られる残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル10g,酢酸エチル/n-ヘキサン=5/95→50/50)で精製することにより、4-メトキシフェニル 2-O-ベンジル-3,6-O-(o-キシリレン)-β-D-グルコピラノシド(45.0mg,収率:36%)を白色固体として得た。
【0130】
目的化合物の理化学的性質は、以下の通りである。
mp:71~73℃
[α]22=-11.5°(c=1.01,CHCl
IR(ZnSe):3450,2907,2870,1507,1215,1111,1049,970,828,750cm-1
H-NMR(400MHz,CDCl):δppm
7.37-7.29(m,5H),7.22-7.11(m,4H),6.97-6.92(m,2H),6.86-6.82(m,2H),5.52(d,J=10.0Hz,1H),5.24(d,J=10.0Hz,1H),5.23(d,J=5.3Hz,1H),4.75(d,J=11.7Hz,1H),4.72(d,J=11.7Hz,1H),4.71-4.67(m,1H),4.45(d,J=10.0Hz,1H),4.37(d,J=10.0Hz,1H),4.18(br s,1H),3.99-3.95(m,2H),3.90(dd,J=13.3Hz,J=1.6Hz,1H),3.90(br d,J=3.2Hz,1H),3.78(s,3H),2.82(d,J=7.6Hz,1H)
13C-NMR(100MHz,CDCl):δppm
154.9(s,1C),150.9(s,1C),137.2(s,1C),136.9(s,1C),136.1(s,1C),129.2(d,1C),128.6(d,1C),128.3(d,2C),127.9(d,3C),127.7(d,1C),127.5(d,1C),117.6(d,2C),114.4(d,2C),101.0(d,1C),83.8(d,1C),81.2(d,1C),76.8(d,1C),74.6(t,1C),72.7(t,1C),70.6(t,1C),69.9(t,1C),63.5(d,1C),55.5(q,1C)
HRMS-ESI(m/z):[M+Na]
計算値(C2830NaOとして)501.1889,測定値501.1890。
【0131】
実施例13
【0132】
【化26】
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【0133】
4-メトキシフェニル 2-O-ベンジル-3,6-O-(o-キシリレン)-β-D-キシロ-ヘキソピラノシド-4-ウロースの製造
4-メトキシフェニル 2-O-ベンジル-3,6-O-(o-キシリレン)-β-D-グルコピラノシド(103mg,0.215mmol)の塩化メチレン(3.0ml)溶液に、デス-マーチン ペルヨージナン(188mg,0.443mmol)を0℃で加えた。この混合物を同温度で1.5時間撹拌した後、室温でさらに1.5時間撹拌した。これに飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(3.0ml)及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(3.0ml)を加えて、反応をクエンチした。得られる混合物を塩化メチレン(6.0ml×3回)で抽出した。有機層を炭酸水素ナトリウム水溶液(10ml×1回)、水(10ml×1回)及び飽和食塩水(10ml×1回)で順次洗浄した。これを硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過した。濾液を濃縮し、得られる残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル10g,酢酸エチル/n-ヘキサン=5/95→20/80)で精製することにより、4-メトキシフェニル 2-O-ベンジル-3,6-O-(o-キシリレン)-β-D-キシロ-ヘキソピラノシド-4-ウロース(102mg,100%)を白色アモルファス固体として得た。
【0134】
目的化合物の理化学的性質は、以下の通りである。
mp:53~55℃
[α]22=+10.8°(c=0.78,CHCl
IR(ZnSe):2905,1736,1507,1466,1456,1246,1217,1183,1102,1040,980,828,752,698cm-1
H-NMR(400MHz,CDCl):δppm
7.38-7.12(m,9H),6.97-6.92(m,2H),6.86-6.81(m,2H),5.84(d,J=10.1Hz,1H),4.98(d,J=6.0Hz,1H),4.97(d,J=10.5Hz,1H),4.73(d,J=11.8Hz,1H),4.69(d,J=11.8Hz,1H),4.42(d,J=10.1Hz,1H),4.40(d,J=10.5Hz,1H),4.31(br d,J=2.8Hz,1H),4.26-4.20(m,2H),3.93(d,J=13.5Hz,1H),3.78(br s,4H)
13C-NMR(100MHz,CDCl):δppm
206.7(s,1C),155.5(s,1C),150.8(s,1C),137.1(s,1C),136.9(s,1C),135.5(s,1C),129.4(d,1C),129.2(d,1C),128.5(d,2C),128.2(d,1C),128.0(d,1C),127.9(d,2C),127.8(d,1C),118.2(d,2C),114.6(d,2C),102.8(d,1C),84.4(d,1C),82.7(d,1C),80.6(d,1C),74.5(t,1C),72.5(t,1C),71.9(t,1C),69.6(t,1C),55.6(q,1C)
HRMS-ESI(m/z):[M+Na]
計算値(C2828NaOとして)499.1733,測定値499.1737。
【0135】
実施例14
【0136】
【化27】
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【0137】
4-メトキシフェニル 2-O-ベンジル-3,6-O-(o-キシリレン)-β-D-ガラクトピラノシドの製造
4-メトキシフェニル 2-O-ベンジル-3,6-O-(o-キシリレン)-β-D-キシロ-ヘキソピラノシド-4-ウロース(316mg,0.664mmol)のテトラヒドロフラン(10ml)溶液に、撹拌下、室温でLiAlH(O-tert-C(338mg,1.33mmol)のテトラヒドロフラン(10ml)溶液を加えた。この混合物を同温度で45分撹拌した後、水(10ml)、次に1M塩酸(10ml)を加えた。この混合物を酢酸エチル(20ml×2)で抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水(10ml×1回)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過した。濾液を濃縮し、得られる残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル20g,酢酸エチル/n-ヘキサン=15/85→30/70)で精製することにより、4-メトキシフェニル 2-O-ベンジル-3,6-O-(o-キシリレン)-β-D-ガラクトピラノシド(312mg,収率:98%)を白色粉末として得た。
【0138】
目的化合物の理化学的性質は、以下の通りである。
mp:171~174℃
[α]22=-22.0°(c=1.02,CHCl
IR(ZnSe):3455,2870,1509,1219,1152,1088,1044,826,758cm-1
H-NMR(400MHz,CDCl):δppm
7.37-7.13(m,9H),6.93-6.89(m,2H),6.84-6.80(m,2H),5.72(d,J=9.4Hz,1H),5.39(d,J=12.1Hz,1H),4.94(d,J=5.3Hz,1H),4.92(d,J=12.1Hz,1H),4.72(d,J=11.9Hz,1H),4.69(d,J=11.9Hz,1H),4.48-4.42(m,1H),4.45(d,J=9.4Hz,1H),4.38(ddd,J=8.2,3.4,1.6Hz,1H),4.19(dd,J=13.5Hz,J=3.4Hz,1H),4.06-3.98(m,3H),3.86(d,J=11.5Hz,1H),3.78(S,3H)
13C-NMR(100MHz,CDCl):δppm
155.1(s,1C),151.0(s,1C),137.6(s,1C),137.0(s,1C),135.9(s,1C),130.5(d,1C),128.4(d,2C),128.2(d,1C),127.9(d,1C),127.9(d,1C),127.8(d,2C),127.5(d,1C),117.8(d,2C),114.5(d,2C),101.5(d,1C),81.9(d,1C),78.3(d,1C),76.3(d,1C),75.6(t,1C),74.0(t,1C),72.3(t,1C),71.7(d,1C),69.8(t,1C),55.7(q,1C)
HRMS-ESI(m/z):[M+Na]
計算値(C2830NaOとして)501.1889,測定値501.1870。
【0139】
実施例15
【0140】
【化28】
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【0141】
4-メトキシフェニル 2,4-ジ-O-ベンジル-3,6-O-(o-キシリレン)-β-D-ガラクトピラノシドの製造
4-メトキシフェニル 2-O-ベンジル-3,6-O-(o-キシリレン)-β-D-ガラクトピラノシド(307mg,0.641mmol)、60%油性NaH(76.8mg,NaHとして46.1mg,1.92mmol)及びジメチルホルムアミド(15ml)の混合物を撹拌し、これに臭化ベンジル(219mg,1.28mmol)を加えた。この混合物を室温で1時間撹拌後、これに飽和塩化アンモニウム水溶液(5.0ml)を加えることにより反応をクエンチし、水(75ml)を加えた。混合物を酢酸エチル(50ml×3回)で抽出した。酢酸エチル層を合わせて、これを水(50ml×1回)及び飽和食塩水(50ml×1回)で順次洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過した。濾液を濃縮し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル10g,酢酸エチル/n-ヘキサン=5/95→20/80)で精製することにより、4-メトキシフェニル 2,4-ジ-O-ベンジル-3,6-O-(o-キシリレン)-β-D-ガラクトピラノシド(365mg,収率は定量的)を白色アモルファス固体として得た。
【0142】
目的化合物の理化学的性質は、以下の通りである。
mp:54~57℃
[α]22=+4.30°(c=1.04,CHCl
IR(ZnSe):2869,1507,1455,1215,1169,1094,1048,754,735,698cm-1
H-NMR(400MHz,CDCl):δppm
7.38-7.26(m,10H),7.19-7.12(m,4H),6.92-6.87(m,2H),6.81-6.78(m,2H),5.99(d,J=9.9Hz,1H),5.71(d,J=9.9Hz,1H),4.90(d,J=5.7Hz,1H),4.76(d,J=12.1Hz,1H),4.67(s,2H),4.60(d,J=12.1Hz,1H),4.47(d,J=9.9Hz,1H),4.44(d,J=9.9Hz,1H),4.30(br d,J=8.9Hz,1H),4.24(dd,J=8.9Hz,J=1.4Hz,1H),4.16-4.09(m,1H),4.07(br s,1H),3.95-3.85(m,2H),3.76(s,3H)
13C-NMR(100MHz,CDCl):δppm
155.0(s,1C),151.1(s,1C),137.8(s,1C),137.8(s,1C),137.7(s,1C),137.3(s,1C),128.9(d,1C),128.5(d,1C),128.4(d,2C),128.3(d,2C),127.7(d,2C),127.6(d,2C),127.4(d,2C),127.3(d,1C),127.2(d,1C),117.8(d,2C),114.3(d,2C),101.5(d,1C),82.9(d,1C),77.8(d,1C),76.9(d,1C),74.3(t,1C),74.0(d,1C),72.7(t,1C),72.3(t,1C),72.1(t,1C),67.4(t,1C),55.5(q,1C)
HRMS-ESI(m/z):[M+Na]
計算値(C3536NaOとして)591.2359,測定値591.2344。
【0143】
実施例16
【0144】
【化29】
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【0145】
2,4-ジ-O-ベンジル-3,6-O-(o-キシリレン)-D-ガラクトピラノースの製造
4-メトキシフェニル 2,4-ジ-O-ベンジル-3,6-O-(o-キシリレン)-β-D-ガラクトピラノシド(72.0mg,0.127mmol)、アセトニトリル(5.0ml)及び水(1.0ml)の混合物に、室温で撹拌下、セリウム(IV)スルフェート(440mg,1.70mmol)を加えた。得られる混合物を同温度で12時間撹拌した後、10%チオ硫酸ナトリウム水溶液(15ml)を加えて反応をクエンチした。反応混合物を酢酸エチル(20ml×3回)で抽出した。有機層を水(20ml×1回)及び飽和食塩水(20ml×1回)で順次洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過した。濾液を濃縮し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル10g,酢酸エチル/n-ヘキサン=5/95→40/60)で精製することにより、白色固体の2,4-ジ-O-ベンジル-3,6-O-(o-キシリレン)-D-ガラクトピラノース(55.1mg,収率:94%)を得た。
【0146】
目的化合物の理化学的性質は、以下の通りである。
HRMS-ESI(m/z):[M+Na]
計算値(C2830NaOとして)485.1940,測定値485.1952。
【0147】
実施例17
【0148】
【化30】
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【0149】
フッ化 2,4-ジ-O-ベンジル-3,6-O-(o-キシリレン)-D-ガラクトピラノシルの製造
2,4-ジ-O-ベンジル-3,6-O-(o-キシリレン)-D-ガラクトピラノース(207mg,0.448mmol)のテトラヒドロフラン(9.0ml)溶液に、撹拌下、(ジメチルアミノ)サルファートリフルオリド(144mg,0.896mmol)を加えた。混合物を室温で45分撹拌した後、メタノール(9.0ml)を加えた。これを室温で10分撹拌し、次いで濃縮した。得られる残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル20g,酢酸エチル/n-ヘキサン=5/95→30/70)で精製することにより、フッ化 2,4-ジ-O-ベンジル-3,6-O-(o-キシリレン)-D-ガラクトピラノシルを無色オイルとして得た(194mg.収率:93%,アノマー比=1/2.8)。
【0150】
目的化合物の理化学的性質は、以下の通りである。
メジャー異性体の理化学的性質;
H-NMR(400MHz,アセトン-d):δppm
7.43-7.17(m,14H),5.84(dd,J=53.4Hz,J=3.4Hz,1H),5.79(d,J=9.4Hz,1H),5.11(d,J=9.6Hz,1H),4.83(d,J=11.9Hz,1H),4.72(d,J=11.9Hz,1H),4.69(d,J=11.9Hz,1H),4.63(d,J=11.9Hz,1H),4.57(d,J=9.4Hz,1H),4.51-4.45(m,1H),4.44(d,J=9.6Hz,1H),4.40-4.36(m,1H),4.26-4.23(m,1H),4.02(dd,J=13.7Hz,J=2.3Hz,1H),3.89(dd,J=13.7Hz,J=1.6Hz,1H),3.81(ddd,J=15.6Hz,J=3.4,2.3Hz,1H)
13C-NMR(100MHz,アセトン-d):δppm
140.2(s,1C),140.0(s,1C),139.9(s,2C),130.8(d,1C),130.4(d,1C),129.9(d,2C),129.9(d,2C),129.3(d,1C),129.3(d,2C),129.2(d,2C),129.1(d,2C),129.0(d,1C),106.1(d,J=224.3Hz,1C),79.5(d,J=20.1Hz,1C),77.9(d,1C),76.3(d,J=4.8Hz,1C),75.3(t,1C),74.0(d,1C),73.5(t,1C),73.4(t,1C),73.0(t,1C),70.0(t,1C)
HRMS-ESI(m/z):[M+Na]
計算値(C2829FNaOとして)487.1897,測定値487.1882
マイナー異性体の理化学的性質;
H-NMR(400MHz,アセトン-d):δppm
5.36(dd,J=51.8Hz,J=3.9Hz,1H),3.71(ddd,J=17.2Hz,J=3.9,1.6Hz,1H)
13C-NMR(100MHz,アセトン-d):δppm
110.7(d,J=215.7Hz,1C),82.9(d,J=29.7Hz,1C),74.9(d,J=4.8Hz,1C)。
【0151】
実施例18
【0152】
【化31】
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【0153】
1,2,4-O-エチリジン-α-D-グルコピラノースの製造
3,4,6-トリ-O-アセチル-1,2-O-(1-エトキシエチリデン)-α-D-グルコピラノース(1.0g,2.66mmol)のメタノール(20ml)溶液に、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(405mg,2.66mmol)を加えた。室温で30分撹拌した後、反応混合物を濃縮した。残渣をジクロロエタン(28ml)で希釈した。この溶液に4Åモレキュラーシーブス(710mg)及びパラトルエンスルホン酸・1水和物(19mg,99.9μmol)を加えた。得られる混合物を還流下に6.5時間撹拌した。反応液に炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて反応をクエンチし、セライトを用いて濾過して、4Åモレキュラーシーブスを除去した。濾液を濃縮し、得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル10g,酢酸エチル/n-ヘキサン=1/2→酢酸エチル→酢酸エチル/メタノール=50/1)で精製することにより、1,2,4-O-エチリジン-α-D-グルコピラノースを(449mg,22.0mmol,収率:83%)を得た。
【0154】
得られる化合物のNMRスペクトルは、既知の1,2,4-O-エチリジン-α-D-グルコピラノースのNMRスペクトルと一致した。
【0155】
実施例19
【0156】
【化32】
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【0157】
β-O-グリコシル化反応
モレキュラーシーブス5A(194mg)、SnCl(2.4mg,1.3mmol)、AgB(C(10.2mg,12.9mmol)及びベンゾトリフルオリド(1.2ml)の混合物を撹拌し、これにシクロヘキシルメタノール(8.8mg,78mmol)及び実施例4で得られた白色粉末(フッ化 2,4-ジ-O-ベンジル-3,6-O-(o-キシリレン)-D-グルコピラノシル、アノマー混合物、アノマー比=8/92)(30.0mg,64.6mmol)を順次加えた。この混合物を室温で1.5時間撹拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(5ml)を加えてクエンチし、濾過した。濾液を酢酸エチル(30ml)で抽出し、抽出物を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥した後、濾過し、濃縮した。
【0158】
得られる粗生成物のα体とβ体との割合を、H-NMR(400MHz,アセトン-d)により決定したところ、β体が99%以上の割合で含まれていた。
【0159】
この粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル2.0g、n-ヘキサン/ジエチルエーテル=10/1→6/1)により精製することにより、シクロヘキシルメチル 2,4-ジ-O-ベンジル-3,6-O-(o-キシリレン)-β-D-グルコピラノシド(34.6mg,収率:96%)を無色シロップとして得た。
【0160】
得られた化合物の理化学的性質は、以下の通りである。
[α]25=+61.3°(c1.65,CHCl
IR(ZnSe)2922,2853,1117,1030cm-1
H-NMR(400MHz,CDCl):
7.40(m,10H),7.21-7.09(m,4H),5.57(d,J=9.8Hz,1H),5.08(d,J=10.3Hz,1H),4.78(d,J=12.0Hz,1H),4.68(d,J=6.4Hz,1H),4.67(d,J=11.9Hz,1H),4.51(d,J=11.9Hz,1H),4.39(brdd,J=1.4,1.4Hz,1H),4.31(d,J=10.3Hz,1H),4.28(d,J=9.8Hz,1H),4.08(brd,J=3.0Hz,1H),3.92(d,J=3.0Hz,1H),3.81(d,J=13.5Hz,1H),3.75(dd,J=13.5Hz,1H),3.69(dd,J=9.4,6.1Hz,1H),3.63(dd,J=6.4,0.9Hz,1H),3.26(dd,J=9.4,7.1Hz,1H),1.81(brd,J=12.6Hz,1H),1.75-1.55(m,5H),1.28-1.09(m,3H),0.96(dd,J=12.1,3.0Hz,1H),0.90(dd,J=11.5,2.5Hz,1H)
13C-NMR(100MHz,CDCl):
139.0(s,1C),138.2(s,1C),137.3(s,1C),136.7(s,1C),129.7(d,1C),128.7(d,1C),128.6(d,2C),128.4(d,2C),128.0(d,3C),127.9(d,2C),127.8(d,2C),127.6(d,1C),102.9(d,1C),83.3(d,1C),82.6(d,1C),75.6(d,1C),75.3(t,1C),74.9(t,1C),72.8(t,1C),72.0(t,1C),70.7(t,1C),70.5(t,1C),70.5(d,1C),38.2(d,1C),30.3(t,1C),30.1(t,1C),26.8(t,1C),26.1(t,1C),26.0(t,1C)
HRMS-ESI(m/z):[M+Na]
計算値(C3542NaOとして)581.2879,測定値581.2873。
【0161】
溶媒としてベンゾトリフルオリドの代わりにトルエン、ジエチルエーテル又は塩化メチレンを使用した場合にも、ほぼ同程度の収率でβ-O-グルコピラノシドが得られた。
【0162】
実施例20
シクロヘキシルメタノールの代わりに、下記表1に記載されている各種のアルコールを使用する以外は、実施例19と同様にして対応するβ-O-グルコピラノシドを製造した。得られた粗生成物のα体とβ体との割合を、H-NMR(400MHz,アセトン-d)により決定したところ、α体は確認できなかった。得られたβ-O-グルコピラノシドの収率を表1に併せて示す。
【0163】
【表1】
JP0005258798B2_000034t.gif