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明細書 :大型の液晶表示装置用レーザ・ポインティング装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5005601号 (P5005601)
公開番号 特開2009-244582 (P2009-244582A)
登録日 平成24年6月1日(2012.6.1)
発行日 平成24年8月22日(2012.8.22)
公開日 平成21年10月22日(2009.10.22)
発明の名称または考案の名称 大型の液晶表示装置用レーザ・ポインティング装置
国際特許分類 G09F   9/00        (2006.01)
G02F   1/13        (2006.01)
FI G09F 9/00 366Z
G02F 1/13 505
G09F 9/00 313
請求項の数または発明の数 4
全頁数 8
出願番号 特願2008-090805 (P2008-090805)
出願日 平成20年3月31日(2008.3.31)
審査請求日 平成22年7月21日(2010.7.21)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】000173784
【氏名又は名称】公益財団法人鉄道総合技術研究所
発明者または考案者 【氏名】鈴木 綾子
【氏名】佐藤 清
【氏名】澤 貢
【氏名】水上 直樹
【氏名】塩見 格一
個別代理人の代理人 【識別番号】100089635、【弁理士】、【氏名又は名称】清水 守
【識別番号】100096426、【弁理士】、【氏名又は名称】川合 誠
審査官 【審査官】渡邊 吉喜
参考文献・文献 国際公開第2006/134869(WO,A1)
特開2004-5171(JP,A)
調査した分野 G09B 1/00- 9/56、17/00-19/26、
G09F 9/00- 9/46
特許請求の範囲 【請求項1】
(a)大型の液晶表示装置と、
(b)該液晶表示装置の表面上に形成されるレーザ・ポインティング・スクリーンと、
(c)該レーザ・ポインティング・スクリーンに対向し、前記液晶表示装置のレーザ・ポインティング位置にレーザ光を照射するレーザ・ビーム・ポインタとを備え、
(d)前記レーザ・ポインティング・スクリーン上に前記レーザ・ビーム・ポインタからの前記レーザ光を照射して、前記液晶表示装置の表面上のレーザ・ポインティング位置を指示することを特徴とする大型の液晶表示装置用レーザ・ポインティング装置。
【請求項2】
請求項1記載の大型の液晶表示装置用レーザ・ポインティング装置において、前記レーザ・ポインティング・スクリーンが、該レーザ・ポインティング・スクリーンの表面に光学散乱体を有することを特徴とする大型の液晶表示装置用ポインティング装置。
【請求項3】
請求項1記載の大型の液晶表示装置用レーザ・ポインティング装置において、前記レーザ・ポインティング・スクリーンが、透明な基材を利用した、発光素子を有する薄膜フォトトランジスタのマトリックスからなることを特徴とする大型の液晶表示装置用レーザ・ポインティング装置。
【請求項4】
請求項3記載の大型の液晶表示装置用レーザ・ポインティング装置において、前記レーザ・ビーム・ポインタから紫外線レーザを照射し、これを紫外線域に対する感度を有する受光素子で受けることを特徴とする大型の液晶表示装置用レーザ・ポインティング装置。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、大型の液晶表示装置(液晶ディスプレイ)用レーザ・ポインティング装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、大型の液晶表示装置はその構造上、現状のテレビジョン用の光沢のある表面を有するものであっても、全面からの光を反射し難い性質があるため、その表示内容をレーザ・ビーム・ポインタにより明瞭にポイントすることはできない。

【非特許文献1】湖東 雅弘、谷口 浩一、只友 一行、濱村 寛、野村 達士、平松 和政,「AlGaN系紫外線受光素子の開発」,三菱電線工業時報,平成13年(2001)1月,第97号,pp.80-84
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
大型の液晶表示装置が様々なプレゼンテーションで使用される状況においては、その表示内容を描画するパーソナルコンピュータのマウス等の入力デバイスのポインタを利用して、必要なポインティングを行うことも可能であるが、ポイントの範囲が複数の表示装置や、表示装置以外の具体的なオブジェクト等多岐に渡る場合には、一つのレーザ・ポインタにより指示可能であることのメリットは大きい。
【0004】
しかしながら、現在のところ、液晶表示装置上に一つのレーザ・ポインタにより指示することはなされていない。
【0005】
本発明は、上記状況に鑑みて、レーザ・ビーム・ポインタにより液晶表示装置上にレーザ・ポインティング位置を的確に指示することができる大型の液晶表示装置用レーザ・ポインティング装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記目的を達成するために、
〔1〕大型の液晶表示装置用レーザ・ポインティング装置において、大型の液晶表示装置と、この液晶表示装置の表面上に形成されるレーザ・ポインティング・スクリーンと、このレーザ・ポインティング・スクリーンに対向し、前記液晶表示装置のレーザ・ポインティング位置にレーザ光を照射するレーザ・ビーム・ポインタとを備え、前記レーザ・ポインティング・スクリーン上に前記レーザ・ビーム・ポインタからの前記レーザ光を照射して、前記液晶表示装置の表面上のレーザ・ポインティング位置を指示することを特徴とする。
【0007】
〔2〕上記〔1〕記載の大型の液晶表示装置用レーザ・ポインティング装置において、前記レーザ・ポインティング・スクリーンが、このレーザ・ポインティング・スクリーンの表面に光学散乱体を有することを特徴とする。
【0008】
〔3〕上記〔1〕記載の大型の液晶表示装置用レーザ・ポインティング装置において、前記レーザ・ポインティング・スクリーンが、透明な基材を利用した、発光素子を有する薄膜フォトトランジスタのマトリックスからなることを特徴とする。
【0009】
〔4〕上記〔3〕記載の大型の液晶表示装置用レーザ・ポインティング装置において、前記レーザ・ビーム・ポインタから紫外線レーザを照射し、これを紫外線域に対する感度を有する受光素子で受けることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、簡単な構成で、大型の液晶表示装置上にレーザ・ビーム・ポインタからのレーザ光により、レーザ・ポインティング位置を的確に指示することができる。特に、大型の液晶表示装置を用いたプレゼンテーションにおける効果は著大である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の大型の液晶表示装置用レーザ・ポインティング装置は、大型の液晶表示装置と、この液晶表示装置の表面上に形成されるレーザ・ポインティング・スクリーンと、このレーザ・ポインティング・スクリーンに対向し、前記液晶表示装置のレーザ・ポインティング位置にレーザ光を照射するレーザ・ビーム・ポインタとを備え、前記レーザ・ポインティング・スクリーン上に前記レーザ・ビーム・ポインタからの前記レーザ光を照射して、前記液晶表示装置の表面上のレーザ・ポインティング位置を指示する。
【実施例】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0013】
図1は本発明の実施例を示す大型の液晶表示装置用ポインティング装置でポインティングを行う液晶表示画面の一例を示す図、図2は本発明の第1実施例を示す大型の液晶表示装置用レーザ・ポインティング装置(デバイス)を示す図、図3は本発明の第1実施例を示す大型の液晶表示装置用レーザ・ポインティング装置の構成図である。
【0014】
図1において、Aは大型の液晶表示装置の画面、Bは大型の液晶表示装置の画面A上のレーザ・ポインティング位置を示している。
【0015】
図2において、1は大型の液晶表示装置であり、この液晶表示装置1は、裏側にバックライト光源2、偏光板3、ガラス基板4が設けられる。そのガラス基板4上には、TFT5A、透明画素電極5B、バス電極5Cなどが形成される。
【0016】
さらに、6,7は配向膜であり、これらの配向膜6と7間に液晶8が設けられる。9は透明電極、10はカラーフィルター、11はブラックマトリックス、12はガラス基板、13は表面の偏光板である。
【0017】
図3に示すように、大型の液晶表示装置1の表面の偏光板上に光学散乱体としてのガラス粉末やセラミック等のレーザ・ポインティング・スクリーン(ビーム反射スクリーン)14が形成される。
【0018】
また、21はレーザ・ビーム・ポインタであり、このレーザ・ビーム・ポインタ21から照射されるレーザ光22が、レーザ・ポインティング・スクリーン14に照射されると、そのスクリーン14の光学散乱体としてのガラス粉末などでビームが散乱反射されることになり、液晶表示装置1の表面上に位置を指示することができる。つまり、レーザ・ポインティング位置23が指示される。
【0019】
ここで、レーザ・ポインティング・スクリーン14は、大型の液晶表示装置1の視認性を著しく劣化させることなく、ポインティングに十分な輝度での散乱反射を可能とすることができる。
【0020】
レーザ・ポインティング・スクリーン14の基材は光の透過性が高いものであれば何でも良く、表面にガラスの細かい粉を塗布することにより、背面の液晶表示の視認性を劣化させることなく、ガラス粉により必要な散乱反射を実現することができる。
【0021】
また、図4に示すように、透明な樹脂基材31を利用すれば、その樹脂基材31の組成に光学散乱体としてのガラス粉末32など適量配合することにより、同様な効果を有する透過スクリーンを実現することができる。
【0022】
図5は、本発明の第2実施例を示す大型の液晶表示装置用レーザ・ポインティング装置の構成図である。
【0023】
この図において、41は大型の液晶表示装置、42は大型の液晶表示装置41の表面上に形成されるガラス等の透明な基材、43はその透明な基材42に形成される薄膜フォトトランジスタ44のマトリックスからなるレーザ・ポインティング・スクリーン、44Aは薄膜フォトトランジスタ44に接続される発光ダイオード、45はレーザ・ビーム・ポインタ、46はレーザ・ビーム・ポインタ45から照射されるレーザ光、47はレーザ・ポインティング位置である。
【0024】
このように、透明な基材42を利用した発光ダイオード44Aを有する薄膜フォトトランジスタ44のマトリックスを利用すれば、薄膜フォトトランジスタ44の感度をレーザ・ビーム・ポインタ45の波長に対応させることで、発光ダイオード44Aを駆動させ、レーザ・ポインティング位置47を指示することができる。つまり、薄膜フォトトランジスタ44のONにより、その薄膜フォトトランジスタ44に接続される発光ダイオード44Aを駆動させてポインティングによる指示を行うようにする。
【0025】
なお、上記実施例では、コンテンツを表示するディスプレイを覆う発光素子のマトリックスを有するシステムについて述べたが、これに限定されるものではなく、ポインティングマークの輝度やコントラスト比について、ポインティングマークが、本来の液晶ディスプレイが表示するコンテンツと同程度の輝度やコントラスト比で十分な視認性を表現できるシステムにも適用できる。
【0026】
また、大型の液晶表示装置41のバックライト光源の光成分により薄膜フォトトランジスタ44がON状態になっては困るので、薄膜フォトトランジスタ44はバックライト光よりも短い波長の光で、例えば紫外線域で感度を有するものを使用することが必要である。この薄膜フォトトランジスタ44をポイントするレーザ・ビーム・ポインタ45にもこれに対応した紫外線域の光成分を含むように構成する。
【0027】
紫外線域に対する感度を実現する薄膜フォトトランジスタは、通常の薄膜フォトトランジスタが半導体のPN接合により構成されているのに対して、例えば、P層の代わりに金薄膜とN層薄膜の接合により構成することができる。
【0028】
この点について詳細に説明する。
【0029】
レーザーポインタのポインティングをパーソナルコンピュータ(PC)の入力情報とするために、PCの液晶ディスプレイ内のフォトトランジスタの感度とレーザーポインタの波長を合わせることを目的としている。その際に、フォトトランジスタがPCのバックライト光ではなく、レーザーポインタの光のみに反応するようにするため、レーザーポインタの光成分およびフォトトランジスタの感度を可視光線よりも短い紫外線域などにする必要がある。
【0030】
一般のフォトトランジスタに利用されているフォトダイオードは、可視光から赤外線域までの感度を有し、波長800nm以上の赤外領域にピーク感度を持つものが多い。フォトダイオードにはPN型、PIN型、ショットキー型、アバランシュ型(APD)などがあるが、特に、PN型のP層の代わりに金メッキなどを使用して、ショットキー型にすると短波長の高いセンサとなり、紫外線域に対する感度を有することができる(非特許文献1参照)ので、本発明においても、レーザーポインタのポインティングをこのようなショットキー型のフォトダイオードで受けるように構成することができる。
【0031】
なお、現状のシリコン薄膜フォトトランジスタであっても、シャドウマスク等の技術を利用することで、バックライト光源からの光が、液晶構造による反射光も含めて、薄膜フォトトランジスタに入らないようにすれば利用可能である。
【0032】
また、シャドウマスクの技術を利用すれば、薄膜フォトトランジスタ以外の光センサ素子(太陽電池、CdS、CdSe、PdS、CCD、etc.)を利用することができる。
【0033】
なお、薄膜フォトトランジスタ43のマトリックスを利用して、ポインティング位置をパーソナルコンピュータに入力するようにすることもできる。
【0034】
図6は本発明の第3実施例を示す液晶表示装置用レーザ・ポインティング装置の構成図である。
【0035】
この図において、51は液晶表示装置、52はハーフミラー、53はマトリックス状のアレイである。
【0036】
液晶表示装置51において、光学散乱体を含むマスクよりも高い輝度でのポインティング・マークの実現には、有効視野は狭くなっても、ハーフミラーを利用することが可能であって、その場合、液晶の表にハーフミラー52を置けば、十分な明るさのあるコンテンツはそのまま透過して見ることが可能であって、これをレーザ・ビームでポイントした場合には、レーザ・ビームの明るさは液晶ディスプレイに表示されるコンテンツに比較して遙に高いので、弱いハーフミラーであっても視認性において高い輝度が実現される。
【0037】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明の大型の液晶表示装置用レーザ・ポインティング装置は、特に、大型の液晶表示装置を用いたプレゼンテーション分野に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の実施例を示す大型の液晶表示装置用レーザ・ポインティング装置でポインティングを行う液晶表示画面の一例を示す図である。
【図2】本発明の第1実施例を示す大型の液晶表示装置用レーザ・ポインティング装置(デバイス)を示す図である。
【図3】本発明の第1実施例を示す大型の液晶表示装置用レーザ・ポインティング装置の構成図である。
【図4】本発明の第1実施例を示す大型の液晶表示装置用レーザ・ポインティング装置の変形図である。
【図5】本発明の第2実施例を示す大型の液晶表示装置用レーザ・ポインティング装置の構成図である。
【図6】本発明の第3実施例を示す大型の液晶表示装置用レーザ・ポインティング装置の構成図である。
【符号の説明】
【0040】
A 大型の液晶表示装置の画面
B 大型の液晶表示装置の画面上のレーザ・ポインティング位置
1,41,51 液晶表示装置
2 バックライト光源
3,13 偏光板
4,12 ガラス基板
5A TFT
5B 透明画素電極
5C バス電極
6,7 配向膜
8 液晶
9 透明電極
10 カラーフィルター
11 ブラックマトリックス
14 レーザ・ポインティング・スクリーン(ビーム反射スクリーン)
21,45 レーザ・ビーム・ポインタ
22,46 レーザ光
23,47 レーザ・ポインティング位置
31 透明な樹脂基材
32 光学散乱体としてのガラス粉末
42 透明な基材
43 レーザ・ポインティングスクリーン
44 薄膜フォトトランジスタ
44A 発光ダイオード
52 一方向に光が透過するポインティングハーフミラー
53 マトリックス状のアレイ
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5