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明細書 :エレクトロクロミックフィルムとその製造方法及びエレクトロクロミックフィルム表示装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4474554号 (P4474554)
登録日 平成22年3月19日(2010.3.19)
発行日 平成22年6月9日(2010.6.9)
発明の名称または考案の名称 エレクトロクロミックフィルムとその製造方法及びエレクトロクロミックフィルム表示装置
国際特許分類 G02F   1/153       (2006.01)
FI G02F 1/153
請求項の数または発明の数 4
全頁数 16
出願番号 特願2006-514864 (P2006-514864)
出願日 平成17年6月21日(2005.6.21)
国際出願番号 PCT/JP2005/011692
国際公開番号 WO2005/124444
国際公開日 平成17年12月29日(2005.12.29)
優先権出願番号 2004184084
2004307548
優先日 平成16年6月22日(2004.6.22)
平成16年10月22日(2004.10.22)
優先権主張国 日本国(JP)
日本国(JP)
審査請求日 平成18年3月31日(2006.3.31)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】304028726
【氏名又は名称】国立大学法人 大分大学
発明者または考案者 【氏名】大久保 利一
【氏名】光木 文秋
審査官 【審査官】福田 知喜
参考文献・文献 特開平06-027498(JP,A)
特開2002-082360(JP,A)
特開平02-170187(JP,A)
特開昭61-027524(JP,A)
特開昭60-150033(JP,A)
特開2004-062030(JP,A)
調査した分野 G02F 1/15 - 1/155
特許請求の範囲 【請求項1】
真空室内において、
(a)絶縁性基板を常温に維持し、
(b)(b-1)絶縁性基板から所定の離間位置に、透明又は有色電極膜積層用のターゲットを置き、真空室内の酸素雰囲気圧を4~6Paに保持し、
(b-2)該ターゲットにレーザーを照射して、絶縁性基板上に、透明又は有色電極膜を積層し、次いで、
(c)(c-1)上記所定の離間位置に、無機アモルファス又は結晶化イオン伝導透明膜積層用のターゲットを置き、真空室内の酸素雰囲気圧を19~21Paに保持し、
(c-2)該ターゲットにレーザーを照射して、透明又は有色電極膜の表面に、無機アモルファス又は結晶化イオン伝導透明膜を積層し、次いで、
(d)(d-1)上記所定の離間位置に、発色イオンドープの無機アモルファス発色膜積層用のターゲットを置き、真空室内の酸素雰囲気圧を6~8Paに保持し、
(d-2)該ターゲットにレーザーを照射して、無機アモルファス又は結晶化イオン伝導透明膜の表面に、発色イオンドープの無機アモルファス発色膜を積層し、次いで、
(e)(e-1)上記所定の離間位置に、透明電極膜積層用のターゲットを置き、真空室内の酸素雰囲気圧を4~6Paに保持し、
(e-2)該ターゲットにレーザーを照射して、発色イオンドープの無機アモルファス発色膜の表面に、透明電極膜を積層する
ことを特徴とするエレクトロクロミックフィルムの製造方法。
【請求項2】
前記透明電極膜が、ITO透明電極膜であることを特徴とする請求の範囲1に記載のエレクトロクロミックフィルムの製造方法。
【請求項3】
前記無機アモルファス又は結晶化イオン伝導透明膜が、アモルファス又は結晶化LiMn2O4イオン伝導透明膜であることを特徴とする請求の範囲1又は2に記載のエレクトロクロミックフィルムの製造方法。
【請求項4】
前記発色イオンドープの無機アモルファス発色膜が、LiイオンドープのアモルファスLiyWO3-x発色膜であることを特徴とする請求の範囲1~3のいずれかに記載のエレクトロクロミックフィルムの製造方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】

本発明は、アモルファス無機薄膜積層構造のエレクトロクロミックフィルムとその製造方法、及び、エレクトロクロミックフィルムに手動で画像や文字を描き表示する装置に関するものである。
【背景技術】

今、発色性の表示素子としてメモリー性のあるエレクトロクロミック材が注目を集めており、従来から各種の研究が進められて来た。このエレクトロクロミック材を実用化するためには、各種の課題を解決しなければならないが、大幅な低廉・省エネ効果があること及び利用分野が格段に広範囲であることから、その実用化が大いに期待されている。
代表的なエレクトロクロミック材料にWOがある。これは、結晶構造が、ABO型ペロブスカイトのAサイト(拡散サイト)が欠損した構造となり、電界印加により、AサイトにLiを微量挿入するとLiWOとなり、青色に見える物質である。
WOを用いたエレクトロクロミックに関する従来の研究は、Liイオン電解質からLiイオンを注入する技術に関するものが殆どであった。
本来、タングステンの価数はW6+であるが、外部からのイオン注入(Li,Na,Hなどの注入)によりW5+が形成され、その時、赤外から赤色にかけての光を吸収する。
イオン注入源としては、LiClO-Propylene carbonate/Ethylene carbonateなどの液体電解質が用いられている(「P.R.Bueno,R.C.Faria,C.O.Avellaneda,E.R.Leite and L.O.S.Bulhoes:Solid State Ionics 158(2003)415」及び「P.V.Ashrit,G.Bader and V.V.Truong:Thin Solid Films 320(1998)324」、参照)が、液漏れ、電解質劣化、電界の不均一を防ぐために、高度なシール技術が要求される。
従来のエレクトロクロミック素子においては、液体電解質をシールするため、二枚のガラス基板で液体電解質を封入するサンドイッチ構造を採用せざるを得ない。
上記サンドイッチ構造は、電子ペーパーへの応用の観点から注目されている“電界で表示を操作するディスプレイ”(例えば、電子粉粒体式ディスプレイ、マイクロカプセル電気泳動式ディスプレイなど)において、主に採用されているが、表示部が、ディスプレイ素子の内部に存在するため、表示に奥行きが生じるという課題を抱えている。
また、サンドイッチ構造のディスプレイを作製する場合、ガラス基板の厚みや表面状態をも考慮する必要があり、さらに、高度なシール技術やガラス成形技術が要求される。
そこで、液体電解質の代わりに固体電解質を用いると、高度なシール技術やガラス成形技術を必要とせずに、表示部を1枚のガラス基板上に形成した構造(一基板型構造)を実現することができるので、全固体エレクトロクロミック素子の開発が期待されていて、固体のポリマー(高分子)電解質に関する研究もなされている(「Z.Xuping,S.Lianyong,L.Qing and L.Zuhong:Jpn.J.Appl.Phys.38(1999)770」及び「S.Lianyong,F.Jinghuai,L.Bingjie and L.Zuhong:Jpn.J.Appl.Phys.36(1997)L684」、参照)。
固体電解質には、無機系のものと高分子系のものがあるが、高分子系の固体電解質は、多くは湿潤状態で機能し、また、繰り返し使用による劣化の程度も大きいので、一基板構造用には不向きである。
一方、無機系の固体電解質は、ガラス基板への密着性や機械的強度の点で、一基板構造用に適しているが、一般に、イオン伝導度が劣ることから、室温で機能せしめる表示部の固体電解質として用いることは困難であると認識されていた。
【図面の簡単な説明】

図1は、室温で作製したLiWO3-x薄膜の光学特性の酸素雰囲気ガス圧力依存性を示す図である。
図2は、LiMn薄膜の結晶性の基板温度依存性を示す図である。
図3は、結晶化LiMn薄膜の導電性-温度特性を示す図である。
図4は、結晶化LiMn薄膜のインピーダンスを示す図である。
図5は、結晶化LiMn薄膜の表面状態を示す図(写真)である。
図6は、アモルファスLiMn薄膜のインピーダンスを示す図である。
図7は、ITO薄膜の結晶性の基板温度依存性を示す図である。
図8は、ITO薄膜の光学特性の基板温度依存性を示す図である。
図9は、室温で成膜したITO薄膜の光学特性の酸素雰囲気ガス圧力依存性を示す図である。
図10は、室温で成膜したITO薄膜の導電性の酸素雰囲気ガス圧力依存性を示す図である。
図11は、アモルファスLiMn超薄膜の光学特性を示す図である。
図12は、ITO/LiMn/LiWO3-x/ITO構造のエレクトロクロミックの特性を示す図である。
図13は、レーザーアブレーションを用いて成膜積層する装置の一例を示す図である。
図14は、本発明のエレクトロクロミック表示装置の一態様を示す図である。
図15は、本発明のエレクトロクロミック表示装置の別の態様を示す図である。
【発明の開示】

本発明は、無機系の固体電解質を用いるものであるところ、基板上に、イオン伝導度を妨げる粒界が存在しないように、無機系の固体電解質の薄膜を成膜することにより、前記課題を解決するものであり、その特徴は、エレクトロクロミックフィルムが、無機アモルファスイオン伝導透明膜、発色イオンドープの無機アモルファス発色膜を順次積層した構造を含むこと、及び、表示装置が、該エレクトロクロミックフィルムを用いることである。
上記特徴を備える本発明の要旨は以下のとおりである。
(1)透明又は有色電極膜、無機アモルファス又は結晶化イオン伝導透明膜、発色イオンドープの無機アモルファス発色膜、透明電極膜を順次積層した構造を特徴とするエレクトロクロミックフィルム。
(2)前記透明電極膜が、ITO透明電極膜であることを特徴とする前記(1)に記載のエレクトロクロミックフィルム。
(3)前記無機アモルファス又は結晶化イオン伝導透明膜が、アモルファス又は結晶化LiMnイオン伝導透明膜であることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載のエレクトロクロミックフィルム。
(4)前記発色イオンドープの無機アモルファス発色膜が、LiイオンドープのアモルファスLiWO3-x発色膜であることを特徴とする前記(1)~(3)のいずれかに記載のエレクトロクロミックフィルム。
(5)真空室内において、
(a)絶縁性基板を常温に維持し、
(b)(b-1)絶縁性基板から所定の離間位置に、透明又有色電極膜積層用のターゲットを置き、真空室内の酸素雰囲気圧を4~6Paに保持し、
(b-2)該ターゲットにレーザーを照射して、絶縁性基板上に、透明又は有色電極膜を積層し、次いで、
(c)(c-1)上記所定の離間位置に、無機アモルファス又は結晶化イオン伝導透明膜積層用のターゲットを置き、真空室内の酸素雰囲気圧を19~21Paに保持し、
(c-2)該ターゲットにレーザーを照射して、透明又は有色電極膜の表面に、無機アモルファス又は結晶化イオン伝導透明膜を積層し、次いで、
(d)(d-1)上記所定の離間位置に、発色イオンドープの無機アモルファス発色膜積層用のターゲットを置き、真空室内の酸素雰囲気圧を6~8Paに保持し、
(d-2)該ターゲットにレーザーを照射して、無機アモルファス又は結晶化イオン伝導透明膜の表面に、発色イオンドープの無機アモルファス発色膜を積層し、次いで、
(e)(e-1)上記所定の離間位置に、透明電極膜積層用のターゲットを置き、真空室内の酸素雰囲気圧を4~6Paに保し、
(e-2)該ターゲットにレーザーを照射して、発色イオンドープの無機アモルファス発色膜の表面に、透明電極膜を積層する
ことを特徴とするエレクトロクロミックフィルムの製造方法。
(6)前記透明電極膜が、ITO透明電極膜であることを特徴とする前記(5)に記載のエレクトロクロミックフィルムの製造方法。
(7)前記無機アモルファス又は結晶化イオン伝導透明膜が、アモルファス又は結晶化LiMnイオン伝導透明膜であることを特徴とする前記(5)又は(6)に記載のエレクトロクロミックフィルムの製造方法。
(8)前記発色イオンドープの無機アモルファス発色膜が、LiイオンドープのアモルファスLiWO3-x発色膜であることを特徴とする前記(5)~(7)のいずれかに記載のエレクトロクロミックフィルムの製造方法。
(9)第一透明又は第一有色電極膜、無機アモルファスイオン伝導透明膜、発色イオンドープの無機アモルファス発色膜、第二透明電極膜を順次積層した構造のエレクトロクロミックフィルム、第二透明電極膜に接触し描動可能なマイナス電極描具、及び、第二透明電極膜に、マイナスとプラスの電位を切り替えて供給する通電切替手段を備えることを特徴とするエレクトロクロミック表示装置。
(10)第一透明又は第一有色電極膜、無機アモルファスイオン伝導透明膜、発色イオンドープの無機アモルファス発色膜、第二透明電極膜を順次積層した構造のエレクトロクロミックフィルム、第二透明電極膜に接触し描動可能なマイナス電極描具、及び、第二透明電極膜に接触し消描動可能なプラス電極消描具を備えることを特徴とするエレクトロクロミック表示装置。
(11)第一透明又は第一有色電極膜、無機アモルファスイオン伝導透明膜、発色イオンドープの無機アモルファス発色膜、第二透明電極膜を順次積層した構造のエレクトロクロミックフィルム、第二透明電極膜に接触し描動可能なマイナス電極描具、第二透明電極膜に接触し消描動可能なプラス電極消描具、及び、第二透明電極膜にマイナスとプラスの電位を切り替えて供給する通電切替手段を備えることを特徴とするエレクトロクロミック表示装置。
(12)前記第一透明又は第二透明電極膜が、ITO透明電極膜であることを特徴とする前記(9)~(11)のいずれかに記載のエレクトロクロミック表示装置。
(13)前記無機アモルファスイオン伝導透明膜が、アモルファスLiMnイオン伝導透明膜であることを特徴とする前記(9)~(12)のいずれかに記載のエレクトロクロミック表示装置。
(14)前記発色イオンドープの無機アモルファス発色膜が、LiイオンドープのアモルファスLiWO3-x発色膜であることを特徴とする前記(9)~(13)のいずれかに記載のエレクトロクロミック表示装置。
本発明のエレクトロクロミックは、基本的には、4つの薄膜から構成されるものであるが、全薄膜とも、室温で成膜することが可能であり、また、表示層を形成する薄膜の厚さが1μm程度以下と非常に薄いものである。
さらに、本発明のエレクトロクロミックは、室温成膜が可能であることから、基板として、ガラスの他、プラスチックや、柔軟性フィルムなどを用いることができるものであり、また、表示層の膜厚が非常に薄いことから、表示部における表示速度が速く、かつ、通常の紙における表示に近い表示(基板上に文字が浮き出るような表示)をすることが可能なものである。
表1に、本発明と、従来技術や類似技術との特性比較を示す。表中、◎は、“非常に良い”、○は、“良い”、△は、“やや悪い”、×は、“悪い”を意味する。表1から、本発明は、従来技術や類似技術に比べ、特性の点で優れていることがわかる。
【表1】
JP0004474554B2_000002t.gif

【発明を実施するための最良の形態】

1)エレクトロクロミックフィルム及びその製造方法
本発明のエレクトロクロミックフィルムにおいて、発色イオンドープの無機アモルファス発色膜は、従来公知の膜のように発色イオン注入用の拡散サイトの空洞を予め形成した膜とは異なるもので、無機アモルファス膜内に、成膜時、発色イオンをドープしたものである。
上記発色膜として、例えば、LiイオンドープのアモルファスLiWO3-x発色膜や、NaイオンドープのアモルファスNaWO発色膜などがある。
本発明のエレクトロクロミックフィルムにおいて、無機アモルファスイオン伝導透明膜は、常に透明度を変えることなく、電圧印加時に、発色イオンドープの無機アモルファス発色膜からの発色イオンの殆どを伝導させて、発色イオンドープの無機アモルファス発色膜を透明にする、所謂、無機アモルファス透明電解質膜である。
上記透明膜として、例えば、アモルファスのLiMn(青色)、LiCoO、LiNiO、LiCrOなど、広義で遷移金属ドープ酸化リチウムの無機アモルファス又は結晶化イオン伝導透明膜などがある。
例えば、前記無機アモルファスNaWO発色膜に対しては、Naイオン電解質:Na11Al(β-Al)を用いることができる。
また、無機アモルファスイオン伝導透明膜の代わりに、例えば、結晶化LiMn薄膜(実施例、参照)を用いると、メモリー性はないので、電圧の印加時のみ発色する。このため、電圧の印加位置を時系的に変位制御するのみで、容易に、鮮明な動画などを表示することができる。
本発明のエレクトロクロミックフィルムにおいて、透明又は有色電極膜は、例えば、目視側及び反目視側を透明電極膜とする場合は、ITO、ZnO、SnOなどの無機透明導電性電極膜などであり、終始、透明度を保持して、前記各膜を挟んで電圧を印加するものである。
また、本発明のエレクトロクロミックフィルムにおいて、有色電極膜は、反目視側のみに採用するもので、金属電極膜にして、エレクトロクロミックフィルムを光反射型にするものである。
本発明のエレクトロクロミックフィルム及び表示装置において,目視側の透明電極膜と発色イオンドープの無機アモルファス膜間に、又は、反目視側の透明電極膜と無機アモルファスイオン伝導膜間に、ガラス膜などの絶縁性透明膜を配設することで、高電界-低電流効果を伴った発色効果を得ることができる。
また、高電界-低電流効果に加え、メモリー性を示さない発色効果を得る方法として、無機アモルファスイオン伝導膜の作製時又は作製後に、アモルファス相を結晶化状態に変相させる方法がある。この方法の利用については、前述した通りである。
また、本発明のエレクトロクロミックフィルムにおいて、発色イオンドープの無機アモルファス膜の発色効果を顕著に表示する方法として、例えば、反目視側つまり第一透明電極膜を、前述した有色電極膜にする方法、第一透明電極膜の外面に、直接、背景着色膜を着層する方法、又は、第一透明電極膜と無機アモルファスイオン伝導膜間の絶縁性透明膜の内面又は外面に、用途に応じた背景着色層を着層する方法を採用することができる。
背景着色層として、例えば、文字用であれば、無機白色薄膜などを適宜配設する。また、第二透明電極膜の上に、透明な保護薄膜を配設してもよい。
また、本発明のエレクトロクロミックフィルムの製造方法において、絶縁性基板としては、ガラスの他に、アクリルなどの透明柔軟性フィルムや、プラスチックフィルム、テフロン(登録商標)などの光反射型絶縁性基板を用いることができる。
【実施例1】

本実施例は、予めLiドープした青色LiWO3-x薄膜(発色膜)を作製し、LiMn薄膜との積層化を行い、青色LiWO3-x薄膜からLiMn薄膜へのLiイオンの出し入れは、同時に電子注入を伴うため、これらアモルファス無機酸化物超薄膜をITO透明電極で挟み込んで構成した積層構造のエレクトロクロミックフィルム、即ち、ITO(Indium tin oxide)/LiWO3-x/LiMn/ITO積層膜に関するものである。
図13に示す装置を用い、常温にて、レーザーアブレーション法により、上記エレクトロクロミックフィルムを製造した。
図13に示す装置において、真空ポンプ16にて真空圧10-8~10-10Paに保持した真空室10内に、ガラス基板11をヒーター12などで常温に維持し、その表面から所定の離間位置に、透明電極膜用ターゲット13として、ITO板を位置させる。
次いで、酸素供給器14から酸素を供給し、真空室10内の酸素雰囲気圧を4~6Paにし、レーザー装置15からレーザーを照射してITOプラズマ粒子を放出させ、常温に維持したガラス基板11の表面に、アモルファス第一ITO透明電極膜を成膜する。
次いで、無機アモルファス発色イオン伝導透明膜を積層するため、その成膜用のLiMn板を、前記所定の離間位置に位置させ、真空室10内の酸素雰囲気圧を19~21Paにし、レーザーを照射してLiMnプラズマ粒子を放出させ、前記第一ITO電極膜の表面に、アモルファスLiMnイオン伝導透明膜を積層する。
次いで、発色イオンドープの無機アモルファス発色膜を積層するため、その成膜用のLiWO3-x板を、前記所定の離間位置に位置させ、真空室10内の酸素雰囲気圧を6~8Paにし、レーザーを照射してLiWO3-xプラズマ粒子を放出させ、前記アモルファスLiMnイオン伝導透明膜の表面に、LiイオンドープのアモルファスLiWO3-x発色膜を積層する。
次いで、ITO板を、前記所定の離間位置に位置させ、真空室10内の酸素雰囲気圧を4~6Paにし、レーザーを照射してプラズマ粒子を放出させ、前記アモルファスLiWO3-x発色膜の表面に、第二ITO透明電極膜を積層して、成膜を完了する。
本発明のエレクトロクロミックフィルムは、予めLiドープした青色LiWO3-x薄膜から、電界によりLiイオンを抜くことにより、青色→透明の変色を、可逆的にコントロールするものである。
そして、本発明のエレクトロクロミックフィルムにおいて、Liイオンを抜く手段は、一般的に使用されている液体電解質やポリマー(高分子)系電解質とLiWO3-x薄膜の組み合わせではなく、LiWO3-x/LiMnという新しい薄膜積層構造である。
本発明においては、この薄膜積層構造により、LiMn薄膜側に、Liイオンを抜く(伝導する)のである。
LiMnは、充電電池のカソードとして、近年、注目されている物質である。
真空室でのLiWO3-x薄膜は、成膜中の酸素雰囲気圧力を7Paとした時に青色となる。また、LiMn薄膜は、結晶化させた場合と、そうでない場合(アモルファス)とで、電気的特性及び表面状態が大きく異なるものである。
アモルファスITO/アモルファスLiWO3-x/アモルファスLiMn/アモルファスITOの積層膜においては、電圧印加により、波長750nm付近の光の透過率が、50%から80%に増加し、青→透明の変化が確認された。
なお、全ての膜の成膜は、常温状態の真空容器内にて行うことが好ましい。
<具体的な成膜方法>
レーザー光源には、KrFエキシマレーザー(波長=248nm、パルス幅30ns)を使用する。真空容器内に、ターゲットと、それに対向する位置にヒーターを設置し、その表面に、ガラス基板を固定する。
真空容器を真空にした後に、ガラス基板の温度及び容器内の酸素雰囲気圧力を調整する。その後、レーザーをターゲットに照射して成膜を行う。
レーザー光はレンズで集光されたレーザー光で、ターゲット表面でのエネルギー密度は3J/cmである。
今回の成膜において、レーザーの周波数は10Hzとし、膜厚は、成膜時間を調製することにより調節した。
ターゲットには、Li0.3WO3-x(径30mm、Toshima)、LiMn(径30mm、Toshima)、In/SnO10mass%(径30mm、Toshima)を使用した。
また、ターゲットとガラス基板の距離は45mmとした。
LiWO3-x薄膜において、WOは、電気的にはn型半導体で、酸素欠損をし易いので、WO3-xと記述される。WOは、多機能な物質であり、結晶化WO3-xは、半導体ガスセンサへの応用が期待され、アモルファスWO3-xは、エレクトロクロミックへの応用が期待されている。
本実施例では、レーザーアブレーション法を用い、室温にて、10分間、アモルファスLiWO3-x薄膜を成膜した。
図1は、成膜時の酸素雰囲気圧力を変えた時のLiWO3-x薄膜の透過性の違いを示している。
図1において、5Paの時、薄膜の色は濃い青色であった。そこで、液体電解質を使ってLiイオンを抜く実験を行った。
その結果、薄膜は薄い青色に変化した。液体電解質に、Liイオンを受け入れるだけの十分な容量があることを考慮すると、Liイオンが完全に抜けたWO3-x薄膜においては、酸素欠損が多すぎる可能性が考えられる。なぜなら、W5+の生成は、酸素欠損によっても起こり得るからである。
Liイオンのドープと酸素欠損は薄膜を青色にする要素であるが、なるべく酸素欠損を抑える必要がある。
そこで、酸素圧力を7Paに増加させた。その結果、青色着色がLiイオンのドープのみに起因する薄膜を得ることができた。
このような酸素量の微調整に、レーザーアブレーション法は有効な手法である。
LiMn薄膜を、酸素雰囲気20Paで10分間成膜した。結晶化膜とアモルファス膜の諸特性の違いを調べた。
図2は、成膜温度と結晶性の関係を示したものである。450℃成膜で結晶化することがわかった。
図3は、その結晶薄膜の直流イオン導電率-温度特性を示している。図3から、温度の上昇とともに、指数関数的にイオン伝導が起こり易くなることがわかる(アレニウスの関係)。
しかし、直流のイオン導電率は、粒子内導電率、粒界導電率、薄膜表面-測定用電極界面の導電率の3成分を併せたものである。厳密には、この3成分を分離して測定することが望ましい。
そこで、各成分の緩和時間が異なることを利用し、インピーダンス測定を行った。その結果を図4に示す。
測定周波数が50Hzから5MHzであることを考えると、薄膜表面-測定用電極界面の導電率は測定不可能であるが、この成分は、ほとんど直流イオン導電率には影響しないので、あまり問題はない。
得られた緩和周波数のオーダー、曲線がきれいな半円であること、及び、図5に示す表面状態からみて、イオン導電率においては、粒界成分の影響が非常に大きいと推測できる。
次に、常温成膜法によりアモルファスLiMn薄膜を作製した。
この膜は、非常に導電率が低く、測定温度200℃以下では、直流イオン導電率の測定が不可能であった。
図6に、インピーダンス測定結果を示すが、測定温度300℃以上で測定が可能であった。
これも、非常に大きな粒界が形成されているためと思われる。粒内成分についての知見が最も重要と思われる。結晶性と粒内成分との関連性については今後、検討する必要がある。
ITO薄膜は、300℃で成膜すると、図7に示すように結晶化し、十分な導電性が得られる。しかし、光透過性については、常温で成膜した薄膜の方が、図8に示すように良好な結果を示した。
透明電極の常温成膜は、実用面で非常に重要な要素である。そこで、常温成膜で、なおかつ、酸素圧力を細かく変化させ、導電性の変化を観測した。
その結果を、図9と図10に示す。図に示すように、5Paの時に、比較的良好な透過性と導電性を得ることができた。
ITO/LiWO3-x/LiMn/ITO薄膜積層構造のエレクトロクロミック特性において、ITOは、透過性を確保するためなるべく薄くする必要があるので、2分間の成膜時間とした。
その上に、結晶化LiMn薄膜を1分間成膜し、さらに、アモルファスLiWO3-x薄膜を5分間成膜した。最後に、また、ITOを成膜した。
トップとボトムのITO電極間に、10Vの電圧を印加した。その結果、LiWO3-x薄膜の色は、青→透明と変化した。
しかし、電圧印加を止めると、同時に、再び、青色へと戻った。LiMnへのLiイオン注入は、Mn4+→Mn3+の価数変化を伴う。
つまり、イオン半径の違いによる格子ゆがみが生じるわけであるが、結晶化LiMn薄膜をこのような積層構造に使用した場合、この格子ゆがみが不安定因子となる可能性がある。
この結晶化LiMn薄膜との組み合わせは、アモルファスLiMn薄膜の場合と異なり、動画表示用のように、用途が変わってくる。
そこで、結晶化LiMn薄膜の代わりに、アモルファスLiMn薄膜を適用した。その結果、メモリー性のあるエレクトロクロミック効果を確認できた。
電圧印加により、波長750nm付近の透過率は、50%から80%に向上し、可視光全域で、80%程度の透過率が得られた(図12、参照)。
前述のように、アモルファスLiMn薄膜は、常温では非常に導電性が低かったが、それは、粒界の影響によるところが大きいと考えられ、さらに、粒内で、Liイオンのやり取りが行われると考えられる。また、やや大きめの粒界が、格子ゆがみを緩和している可能性もある。
以上の実験結果、また、他の実験結果を踏まえ、本発明のエレクトロクロミックの膜構造例の幾つかを、次の表2に示した。
【表2】
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本発明のエレクトロクロミックフィルムは、全膜共に劣化することなく薄膜積層構造を安定に保持して、エレクトロクロミズムを長期に健全に維持し、目的とする色の繰り返し発色効果を劣化させないなどの優れた効果を奏するものである。
また、本発明のエレクトロクロミックフィルムにおいては、液体電解質やポリマー(高分子)電解質などを用いていないので、液漏れ、電解質劣化、電界の不均一を防ぐための高度なシール技術が不要である。
そして、エレクトロクロミックフィルムの各種利用分野において、本発明のエレクトロクロミックフィルムは、視野角依存性がなく、低消費電力で、メモリー性を選択することができ、目にやさしいなどの特徴的効果を奏するものである。
2)エレクトロクロミック表示装置
本発明のエレクトロクロミック表示装置における発色イオンドープの無機アモルファス発色膜、無機アモルファスイオン伝導透明膜、及び、第一と第二の透明電極膜については、前「1)」項で説明したとおりである。
本発明のエレクトロクロミック表示装置において、マイナス電極描具は、通常の鉛筆、ボールペン、マジックペン、チョーク、筆などの筆記具タイプでよく、また、給電方式は、有線給電式又は内蔵電池給電式などを、適宜採用できる。
ペン先の材質は、耐摩耗性の良通電導体であればよい。
本発明のエレクトロクロミック表示装置において、プラス電極消描具は、通常の黒板消しタイプ、各種形状の消しゴムタイプ、回転接触式のボールや、ロールタイプなどでよく、また、給電方式は、有線給電式又は内蔵電池給電式などを、適宜採用できる。
消描部の材質は、これも、耐摩耗性の良通電導体であればよい。
また、マイナス電極描具とプラス電極消描具は、表示目的に応じて、別体又は一体ものにしてもよい。
一体ものの例としては、一方に、マイナス電極ボールペンを設け、その後端に、プラス電極消描ロールを設け、本体に、電池を内蔵しマイナス電極ボールペンとプラス電極消描ロールへの給電と電位を切り替えるスイッチを設けるものなどがある。
本発明のエレクトロクロミック表示装置において、高電界低電流効果により、発色イオンドープの無機アモルファス膜の発色効果を得る方法として、反目視側の透明電極膜の外面に、ガラス質薄膜などの透明高抵抗薄膜を配設する方法がある。
本発明のエレクトロクロミック表示装置において、目視側の透明電極膜と発色イオンドープの無機アモルファス膜間に、又は、反目視側の透明電極膜と無機アモルファスイオン伝導膜間に、絶縁性透明膜を配設することにより、前記の如く、高電界-低電流効果を伴った発色効果を得ることができる。
また、高電界-低電流効果に加え、メモリー性を示さない発色効果を得る方法として,無機アモルファスイオン伝導膜の作製時又は作製後に、アモルファス相を結晶化状態に変相させる方法がある。
また、本発明において、発色イオンドープの無機アモルファス膜の発色効果を顕著に表示する方法として、反目視側の透明電極膜、又は、上記透明高抵抗薄膜の外面に、用途に応じた背景着色層、例えば、文字用であれば、無機白色薄膜などを適宜配設する方法がある。
本発明のエレクトロクロミック表示装置は、エレクトロクロミックフィルムECFの表面(第二透明電極膜4側)、及び/又は、裏面(第一透明電極膜1側)に、フレキシブルな補強膜又は保護膜、又は、硬質の補強膜又は保護膜を配設すれば、携帯ノート、ペーパー、又は、小型ボードタイプ、さらには、大型壁掛けパネルタイプなどの幅広い用途に適用することができる。
【実施例2】

エレクトロクロミック表示装置の実施例を、図14に示す。
図14において、エレクトロクロミック表示装置は、第一透明電極膜1、無機アモルファス発色イオン伝導透明膜2、発色イオンドープの無機アモルファス発色膜3、第二透明電極膜4を順次積層してなるエレクトロクロミックフィルムECFと、エレクトロクロミックフィルムECFの表面に配設した透明な保護薄膜8と、エレクトロクロミックフィルムECFの裏面に配設したフレキシブルなゴム、テフロン(登録商標)、プラスティックなどの白色背景薄膜9と、第二透明電極膜4に接触して描動可能にしたマイナス電極描具5と、前記第二透明電極膜4に接触して消描動可能にしたプラス電極消描具7と前記第二透明電極膜4にマイナスとプラス電位を切り替え供給する通電切替手段6とからなる、フレキシブルなペーパータイプの装置である。
第一透明電極膜1をベース電極にし、予め、通電切替手段6により第二透明電極膜4にプラス電位を加電し、発色イオンドープの無機アモルファス発色膜3を透明状態にしておいてから、マイナス電極描具5を、第二透明電極膜4膜上に、直接、又は、他の保護膜や補強膜などの薄膜を介して描動させて、その描跡の発色イオンドープの無機アモルファス発色膜3部に、各種文字、記号、線などを、自由に発色させて描くことができる。
また、描動時間をコントロールすることにより、濃淡効果及び滲み拡張効果も、簡単に得ることができる。
そして、通電切替手段6又はプラス電極消描具7にて、第二透明電極膜4にプラス電位を印加することにより、描いた各種文字、記号、線などの全部又は任意の部分を、任意の時に消去することができる。
マイナス電極描具5は、電池内蔵型で、先端が導電性の金属などで形成されているもの、又は、先端に導電性の膜が付けられたものであり、先端の曲率を、描画ラインの大きさによって変えることができるものである。なお、先端の形状は、導電性繊維で形成した筆のようなものでもよい。
プラス電極消描具7は、電池内蔵で、消先は、さまざまな消しパターンを実現できる導電性ゴムなどの比較的柔らかい材質のものが望ましい。
図15に、マイナス電極描具とプラス電極消描具を一体化して構成した簡便型の表示装置を示す。
図15において、簡便型の表示装置は、一方に、マイナス電極ボールペン21を設け、その後端に、プラス電極消描ロール31を設け、そして、本体41に、電池51を内蔵し、マイナス電極ボールペン21とプラス電極消描ロール31への給電と電位を切り替えるスイッチ61を設けたものである。
図15に示す例の変形例として、スイッチ61を本体41に内設してもよい。プラス電極消描ロール31を省略して、外設又は内設したスイッチ61により、マイナス電極ボールペン21自体を、プラス電極消描ペンに切り替えることもできる。
マイナス電極ボールペン21は、ペン先に金メッキを有する鋼鉄ボール22を用いたものであり、また、プラス電極消描ロール31は、消先に、導電性ゴムロール32を用いたものである。
本実施例におけるエレクトロクロミックフィルムは、予め、Liドープした青色LiWO3-x薄膜(発色膜)を成膜し、LiMn薄膜との積層化を行い、青色LiWO3-x薄膜からLiMn薄膜へのLiイオンの出し入れは、同時に電子注文を伴うため、これらアモルファス無機酸化物超薄膜をITO透明電極で挟み込んで構成した積層構造のフィルムである。
上記積層構造のフィルムの製造については、前「1)」項で説明した通りである。
本発明のエレクトロクロミック表示装置は、通電切替手段又はプラス電極消描具により、第二透明電極膜にプラス電位を、一時かけるのみで、発色イオンドープの無機アモルファス発色膜が透明になり、これを維持し、マイナス電極描具の接触により、第二透明電極膜にマイナス電位をかけると、その部位に当たる発色イオンドープの無機アモルファス発色膜が発色し、マイナス電極描具を離しても、その発色を保持することができるものである。
これにより、マイナス電極描具で、各種文字、記号、線などを自由に描くことができ、また、通電切替手段又はプラス電極消描具により、任意の時期に、描いたものの全部又は任意の部分を消すことができる。
本発明のエレクトロクロミック表示装置は、エレクトロクロミックフィルムを構成する全膜が、共に、劣化することなく薄膜構造を安定に維持し、エレクトロクロミズムを、長期に健全に維持することができるので、目的とする色の繰り返し発色効果を劣化させないなどの優れた効果を奏するものである。
また、液体電解質やポリマー(高分子)電解質などを用いていないので、液漏れ、電解質劣化、電界の不均一を防ぐための高度なシール技術が不要である。
そして、エレクトロクロミックフィルムの各種利用分野において、本発明のエレクトロクロミック表示装置は、視野角依存性がなく、低消費電力でメモリー性があり、目にやさしいなどの特徴的効果を奏するものである。
また、本発明のエレクトロクロミック表示装置は、携帯ノート、ペーパー又は小型ボードタイプ、さらには、大型壁掛けパネルタイプなどの幅広い用途に適用できる。
【産業上の利用可能性】

本発明のエレクトロクロミック及びエレクトロクロミック表示装置は、それぞれ、前述の優れた効果を有し、携帯電話ディスプレイ、容易に表示換え可能な街頭広告パネル、球場スコアーボード、携帯表示ペーパー、交通表示、自動車のフロントガラス、スティッカー、自動車の外板塗装に代わる表示色可変張付膜などの表示物に、幅広く活用することができるものである。
また、本発明のエレクトロクロミック及びエレクトロクロミック表示装置は、透光率が高く、バックライトでより鮮明に表示することを自在にできるものである。
さらに、本発明のエレクトロクロミック表示装置は、携帯ノート、ペーパー、又は、小型ボードタイプ、さらには、大型壁掛けパネルタイプなどの幅広い用途に適用することができるものである。
したがって、本発明は、産業上の利用可能性が多大なものである。
図面
【図1】
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【図2】
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【図3】
2
【図4】
3
【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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