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明細書 :車載可能な磁気浮上式発電機

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4987572号 (P4987572)
公開番号 特開2008-301613 (P2008-301613A)
登録日 平成24年5月11日(2012.5.11)
発行日 平成24年7月25日(2012.7.25)
公開日 平成20年12月11日(2008.12.11)
発明の名称または考案の名称 車載可能な磁気浮上式発電機
国際特許分類 H02K  55/02        (2006.01)
F02C   1/02        (2006.01)
FI H02K 55/02
F02C 1/02
請求項の数または発明の数 3
全頁数 6
出願番号 特願2007-144600 (P2007-144600)
出願日 平成19年5月31日(2007.5.31)
審査請求日 平成21年7月21日(2009.7.21)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】000173784
【氏名又は名称】公益財団法人鉄道総合技術研究所
発明者または考案者 【氏名】尾作 仁司
個別代理人の代理人 【識別番号】100089635、【弁理士】、【氏名又は名称】清水 守
【識別番号】100096426、【弁理士】、【氏名又は名称】川合 誠
審査官 【審査官】下原 浩嗣
参考文献・文献 特開2006-187055(JP,A)
特開2006-204085(JP,A)
特開2002-303250(JP,A)
調査した分野 H02K 55/02
F02C 1/02
特許請求の範囲 【請求項1】
(a)低温冷媒ガスが充填される冷却槽内に配置される高温超電導磁石を有する一対の冷却容器(1,2;39,40)と、
(b)該一対の冷却容器(1,2;39,40)を支持する支持装置(11,34)と、
(c)前記一対の冷却容器(1,2;39,40)の間に挟まれるようにして配置され、回転羽(3A)を備え、該回転羽(3A)に噴射ノズル(18,19;44,45)から低温窒素ガスを吹き付けることによって回転して磁気浮上する回転子(3,41)とを具備し、
(d)前記低温窒素ガスを排出する排出口を前記冷却容器(1,2;39,40)及び前記回転子(3,41)よりも上部に配置することにより、前記低温窒素ガスの比重が空気よりも重いため常に置換されるという作用を利用して、前記冷却容器(1,2;39,40)と前記回転子(3,41)との間に発生しやすい結露を防止することを特徴とする車載可能な磁気浮上式発電機。
【請求項2】
請求項1記載の車載可能な磁気浮上式発電機において、前記回転子(3,41)の近傍に高温超電導線コイルからなる固定子を配置することを特徴とする車載可能な磁気浮上式発電機。
【請求項3】
請求項1記載の車載可能な磁気浮上式発電機において、前記支持装置(11,34)には振動吸収材(12,13,14;33,35,36)を配置することを特徴とする車載可能な磁気浮上式発電機。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、車載可能な磁気浮上式発電機である発電機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在開発されている超電導フライホイールは装置全体を真空にしている。また、フライホイールはコマ型である。このためオイラーの運動方程式により、回転軸ぶれが起こり易い。更に、従来の装置は大型で構造が複雑であるといった問題があった。
また、鉛直状の回転体を制御型ラジアル磁気軸受と、制御型アキシャル磁気軸受で安定回転位置に支持した状態で、超電導体を冷却して超電導軸受を作動状態にし、超電導軸受とラジアル磁気軸受で回転体を安定回転支持し、回転体を回転させて運転を開始するようにした超電導軸受装置が提案されている(下記特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、従来の装置は、構造が大型で、かつ複雑であり、コストが上昇するといった問題があった。

【特許文献1】特開平10-231840号公報
【特許文献2】特願2006-340692号
【特許文献3】特願2007-055241号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、本発明者は、上記問題を解決するために、高温超電導体により浮上させた円筒型発電装置(上記特許文献2)、高温超電導バルク体連結型多角形冷却容器の組立装置(上記特許文献3)を提案した。
本発明は、上記状況に鑑みて、コンパクトであり、車載可能な磁気浮上式発電機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記目的を達成するために、
〔1〕車載可能な磁気浮上式発電機において、低温冷媒ガスが充填される冷却槽内に配置される高温超電導磁石を有する一対の冷却容器(1,2;39,40)と、この一対の冷却容器(1,2;39,40)を支持する支持装置(11,34)と、前記一対の冷却容器(1,2;39,40)の間に挟まれるようにして配置され、回転羽(3A)を備え、この回転羽(3A)に噴射ノズル(18,19;44,45)から低温冷媒ガスを吹き付けることによって回転して磁気浮上する回転子(3,41)とを具備し、前記低温窒素ガスを排出する排出口を前記冷却容器(1,2;39,40)及び前記回転子(3,41)よりも上部に配置することにより、前記低温窒素ガスの比重が空気よりも重いため常に置換されるという作用を利用して、前記冷却容器(1,2;39,40)と前記回転子(3,41)との間に発生しやすい結露を防止することを特徴とする。
【0006】
〕上記〔1〕記載の車載可能な磁気浮上式発電機において、前記回転子(3,41)の近傍に高温超電導線コイルからなる固定子を配置することを特徴とする。
〕上記〔1〕記載の車載可能な磁気浮上式発電機において、前記支持装置(11,34)には振動吸収材(12,13,14;33,35,36)を配置することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、コンパクトであり、車載可能な磁気浮上式発電機を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の車載可能な磁気浮上式発電機は、低温冷媒ガスが充填される冷却槽内に配置される高温超電導磁石を有する一対の冷却容器(1,2;39,40)と、この一対の冷却容器(1,2;39,40)を支持する支持装置(11,34)と、前記一対の冷却容器(1,2;39,40)の間に挟まれるようにして配置され、回転羽(3A)を備え、この回転羽(3A)に噴射ノズル(18,19;44,45)から低温冷媒ガスを吹き付けることによって回転して磁気浮上する回転子(3,41)とを具備し、前記低温窒素ガスを排出する排出口を前記冷却容器(1,2;39,40)及び前記回転子(3,41)よりも上部に配置することにより、前記低温窒素ガスの比重が空気よりも重いため常に置換されるという作用を利用して、前記冷却容器(1,2;39,40)と前記回転子(3,41)との間に発生しやすい結露を防止する。
【実施例】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は本発明の実施例を示す磁気浮上式発電機の模式図、図2はその磁気浮上式発電機の側面図である。
これらの図において、1は左側の高温超電導体を有する冷却容器、2は右側の高温超電導体を有する冷却容器、3は冷却容器1と2との間に配置される回転子、3Aは回転羽、4は左側の冷却容器1の固定台(非磁性体)、5は右側の冷却容器2の固定台(非磁性体)、6は左側の冷却容器の固定台4と支持体(母体)11とを固定する固定ボルト(非磁性体)、7は右側の冷却容器の固定台5と支持体(母体)11とを固定する固定ボルト(非磁性体)、11は支持体(母体)、12,13は振動吸収体、14は支持体(母体)11の底部に配置される振動吸収体、15は支持体(母体)土台、16,17は支持体(母体)11と支持体(母体)土台15とを固定する固定ボルト(非磁性体)、18,19は回転用低温窒素ガス噴射ノズル(非磁性体)、20は支持部材、21は支持部材20に固定される高温超電導線コイル、22は断熱層、23は噴射ノズル18から噴射される低温窒素ガスである。なお、支持体(母体)11は、回転体3や高温超電導バルク体の捕捉磁場の影響がない場合には非磁性体でなくともよい。
【0010】
図3は本発明の実施例を示す結露防止機構付き磁気浮上式発電機の構成図である。
この図において、31は土台、32は容器、33は振動吸収、34は支持体(母体)、35,36は振動吸収、37は左側の高温超電導体を有する冷却容器の固定台、38は右側の高温超電導体を有する冷却容器の固定台、39は左側の高温超電導体を有する冷却容器、40は右側の高温超電導体を有する冷却容器、41は冷却容器39と40との間に配置される回転子、42は容器32内に入れられる窒素ガス、43は容器32の上部に溜まった空気、44,45は回転用低温窒素ガス噴射ノズル(非磁性体)、46は排気用ノズルである。
【0011】
そこで、低温窒素ガスを排出する排出口46を高温超電導磁石を有する冷却容器39,40及び回転子41より上部に置することにより、窒素ガスの比重が空気よりも重いために常に置換される作用を利用して、高温超電導磁石を有する冷却容器39,40及び回転子41との間に発生しやす結露を防止する。ここで、空気の比重は、20℃、760mmHgの場合、0.001213(g・cm-3)、窒素ガスの比重は、0.0012507(g・cm-3)である。
【0012】
なお、容器内の温度発電コイルに高温超電導体を使用する場合には、高温超電導体の臨界温度以下を目標とするが、発電コイルが通常の銅線コイルであるならば、常温でもよい。
また、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0013】
本発明の車載可能な磁気浮上式発電機は、コンパクトで車載可能な磁気浮上式発電機として利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施例を示す磁気浮上式発電機の模式図である。
【図2】本発明の実施例を示す磁気浮上式発電機の側面図である。
【図3】本発明の実施例を示す結露防止機構付き磁気浮上式発電機の構成図である。
【符号の説明】
【0015】
1,39 左側の高温超電導体を有する冷却容器
2,40 右側の高温超電導体を有する冷却容器
3,41 回転子
3A 回転羽
4,37 左側の冷却容器の固定台(非磁性体)
5,38 右側の冷却容器の固定台(非磁性体)
左側の冷却容器の固定台と支持体(母体)とを固定する固定ボルト(非磁性体)
右側の冷却容器の固定台と支持体(母体)とを固定する固定ボルト非磁性体)
11 支持体(母体)
12,13,14,33,35,36 振動吸収体
15 支持体(母体)土台
16,17 持体(母体)と支持体(母体)土台とを固定する固定ボルト(非磁性体)
18,19,44,45 回転用低温窒素ガス噴射ノズル(非磁性体)
20 支持部材
21 高温超電導線コイル
22 断熱層
23 低温窒素ガス
31 土台
32 容器
34 支持体(母体)
42 窒素ガス
43 空気
46 排気用ノズル
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2