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明細書 :圧電材とその製造方法、制振装置及び駆動装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5046367号 (P5046367)
公開番号 特開2008-108762 (P2008-108762A)
登録日 平成24年7月27日(2012.7.27)
発行日 平成24年10月10日(2012.10.10)
公開日 平成20年5月8日(2008.5.8)
発明の名称または考案の名称 圧電材とその製造方法、制振装置及び駆動装置
国際特許分類 H01L  41/22        (2006.01)
F16F  15/02        (2006.01)
F16F  15/04        (2006.01)
H01L  41/09        (2006.01)
H01L  41/08        (2006.01)
H01L  41/187       (2006.01)
FI H01L 41/22 Z
F16F 15/02 A
F16F 15/04 A
H01L 41/08 C
H01L 41/08 H
H01L 41/18 101B
H01L 41/18 101D
請求項の数または発明の数 13
全頁数 16
出願番号 特願2006-287180 (P2006-287180)
出願日 平成18年10月23日(2006.10.23)
審査請求日 平成21年1月29日(2009.1.29)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】000173784
【氏名又は名称】公益財団法人鉄道総合技術研究所
発明者または考案者 【氏名】間々田 祥吾
【氏名】矢口 直幸
【氏名】鈴木 実
【氏名】半坂 征則
個別代理人の代理人 【識別番号】100104064、【弁理士】、【氏名又は名称】大熊 岳人
審査官 【審査官】境 周一
参考文献・文献 特開2005-072042(JP,A)
特開昭63-164483(JP,A)
特開昭60-103708(JP,A)
特開昭60-042430(JP,A)
特開昭60-051750(JP,A)
特開平06-094074(JP,A)
実開昭62-194950(JP,U)
特開昭61-046083(JP,A)
特開平09-271136(JP,A)
特公昭61-046498(JP,B1)
国際公開第2005/086248(WO,A1)
特開平06-126910(JP,A)
特開昭62-255135(JP,A)
調査した分野 H01L 41/00-41/22
特許請求の範囲 【請求項1】
媒体中に複数の圧電粒子が分散された圧電材であって、
前記媒体に加わる電界の方向と前記複数の圧電粒子の分極方向とが同一になるように、この電界の方向にこれらの圧電粒子が配向されており、
前記複数の圧電粒子が複数列に並んだ状態で前記媒体中に配向するように、未硬化の前記媒体に電圧を加えながらこの媒体を硬化させることによって、これらの圧電粒子がこの媒体に保持されていること、
を特徴とする圧電材。
【請求項2】
請求項1に記載の圧電材において、
前記複数の圧電粒子は、ゴム中に配向されており
前記複数の圧電粒子が複数列に並んだ状態で前記ゴム中に配向するように、未硬化の前記ゴムに電圧を加えながらこのゴムを硬化させることによって、これらの圧電粒子がこのゴムに保持されていること、
を特徴とする圧電材。
【請求項3】
媒体中に複数の圧電粒子が分散された圧電材の製造方法であって、
前記媒体中に前記複数の圧電粒子を分散させる分散工程と、
前記媒体に加わる電界の方向と前記複数の圧電粒子の分極方向とが同一になるように、この電界の方向にこれらの圧電粒子を配向させる配向工程とを含み、
前記配向工程は、前記複数の圧電粒子が複数列に並んだ状態で前記媒体中に配向するように、未硬化の前記媒体に電圧を加えながらこの媒体を硬化させる工程を含むこと、
を特徴とする圧電材の製造方法。
【請求項4】
請求項3に記載の圧電材の製造方法において、
前記分散工程は、未硬化のゴム中に前記圧電粒子を分散させる工程を含み、
前記配向工程は、前記未硬化のゴムに電圧を加えながらこの未硬化のゴムを加熱して硬化させる工程を含むこと、
を特徴とする圧電材の製造方法。
【請求項5】
可動部材の振動を圧電材によって抑える制振装置であって、
前記圧電材は、媒体中に複数の圧電粒子が分散されており、この媒体に加わる電界の方向とこれらの圧電粒子の分極方向とが同一になるように、この電界の方向にこれらの圧電粒子が配向されており、
前記複数の圧電粒子が複数列に並んだ状態で前記媒体中に配向するように、未硬化の前記媒体に電圧を加えながらこの媒体を硬化させることによって、これらの圧電粒子がこの媒体に保持されていること、
を特徴とする制振装置。
【請求項6】
請求項5に記載の制振装置において、
前記圧電材は、前記可動部材の振動に応じて振動する第1の電極と第2の電極との間に配置され、これらの電極の振動に応じて弾性変形すること、
を特徴とする制振装置。
【請求項7】
請求項6に記載の制振装置において、
前記圧電材は、前記可動部材の振動に応じて振動する第1の電極と固定部材に固定される第2の電極との間に配置され、この第1の電極の振動に応じて弾性変形すること、
を特徴とする制振装置。
【請求項8】
請求項5から請求項7までのいずれか1項に記載の制振装置において、
前記圧電材は、ゴム中に前記複数の圧電粒子が配向されており
前記複数の圧電粒子が複数列に並んだ状態で前記ゴム中に配向するように、未硬化の前記ゴムに電圧を加えながらこのゴムを硬化させることによって、これらの圧電粒子がこのゴムに保持されていること、
を特徴とする制振装置。
【請求項9】
請求項5から請求項8までのいずれか1項に記載の制振装置において、
前記圧電材が発生する電力を消費する電力消費部を備えること、
を特徴とする制振装置。
【請求項10】
可動部材を圧電材によって駆動する駆動装置であって、
前記圧電材は、媒体中に複数の圧電粒子が分散されており、この媒体に加わる電界の方向とこれらの圧電粒子の分極方向とが同一になるように、この電界の方向にこれらの圧電粒子が配向されており、
前記複数の圧電粒子が複数列に並んだ状態で前記媒体中に配向するように、未硬化の前記媒体に電圧を加えながらこの媒体を硬化させることによって、これらの圧電粒子がこの媒体に保持されていること、
を特徴とする駆動装置。
【請求項11】
請求項10に記載の駆動装置において、
前記圧電材は、第1の電極と第2の電極との間に配置され、これらの電極間に加わる電圧に応じて弾性変形して前記可動部材を駆動すること、
を特徴とする駆動装置。
【請求項12】
請求項11に記載の駆動装置において、
前記圧電材は、ゴム中に前記複数の圧電粒子が配向されており
前記複数の圧電粒子が複数列に並んだ状態で前記ゴム中に配向するように、未硬化の前記ゴムに電圧を加えながらこのゴムを硬化させることによって、これらの圧電粒子がこのゴムに保持されていること、
を特徴とする駆動装置。
【請求項13】
請求項10から請求項12までのいずれか1項に記載の駆動装置において、
前記圧電材に加える電圧を制御する電圧制御部を備えること、
を特徴とする駆動装置。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
この発明は、媒体中に複数の圧電粒子が分散された圧電材とその製造方法、可動部材の振動を圧電材によって抑える制振装置、及び可動部材を圧電材によって駆動する駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
応力を加えると電気分極を発生し、電界(電場)を加えると歪みを発生する強誘電体の焼結体である圧電セラミックなどの圧電材が知られている。従来の圧電材は、シート状の圧電材料に電極を印刷し所定の寸法に切り出して積層体を形成し、脱脂後の積層体を電気炉によって焼成して形成されている(例えば、特許文献1参照)。このような従来の圧電材は、結晶相比率を制御することによって目的とする特性を選定可能にしている。また、圧電セラミックスの粉体をゴム中に分散させた圧電ゴムが知られている。従来の圧電ゴムは、圧電体として径方向に分極された圧電セラミックの粉体をゴム中に含有している(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
電場を加えると粘度が変化する電気粘性流体(Electro-Rheological Fluid(ER流体))を利用して振動を抑える制振装置が知られている。従来の制振装置は、振動発生機器からの振動を受けて往復動作する受振部材と、振動発生機器を固定するための固定部材と、受振部材と固定部材との間に充填される電気粘性流体を収容する収容室と、この収容室内の電気粘性流体の粘度を変化させるためにこの電気粘性流体に加わる電界を制御する電界制御制御手段とを備えている(例えば、特許文献3参照)。このような従来の制振装置では、収容室内の電気粘性流体に加える磁界を制御することによって、この電気粘性流体の粘度を変化させ受振部材の振動を減衰させている。
【0004】
また、磁場を加えると粘度が変化する磁気粘性流体(Magneto-Rheological Fluid(MR流体))を利用して振動を抑える制振装置が知られている。従来の制振装置は、所定の間隔をあけて配列されたスリットを有する多数の平板と、これらの平板の一方の端部を一枚おきに固定する固定部材と、この第1の固定部材に固定された平板以外の平板の他方の端部に接続されて振動する振動部材と、各平板の間に充填される磁気粘性流体を収容する収容室と、この収容室内の磁気粘性流体の粘度を変化させるためにこの磁気粘性流体に加わる磁束を制御する磁束制御手段とを備えている(例えば、特許文献4参照)。このような従来の制振装置では、収容室内の磁気粘性流体に加える磁束を制御することによって、この磁気粘性流体の粘度を変化させ振動部材の振動を減衰させている。
【0005】

【特許文献1】特開2006-036578号公報
【0006】

【特許文献2】特開平11-160011号公報
【0007】

【特許文献3】特開平7-054917公報
【0008】

【特許文献4】特開2003-056639公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来の圧電材では、圧電材料を焼結させて形成しているため非常に硬く、一般にぜい性材料であることから割れやすく、大きな変形などに追従することができない問題点がある。また、従来の圧電ゴムでは、圧電粒子がゴム中に三次元的に分散しているだけであり、圧電ゴムに応力が加わって個々の圧電粒子が電気分極しても全体として発生する電力が小さく、圧電ゴムに応力が加わっても歪みがゴムに吸収されてしまい十分な圧電性能を発揮しない問題点がある。さらに、従来の粘性流体による制振装置では、無負荷状態で一定時間静置すると粘性流体内に配合されている導電性粒子や磁気粒子が沈殿し、性能を著しく低下させるという問題があった。また、このような制振装置では、電気粘性流体に電場を加えたり磁気粘性流体に磁束を加えたりするための電気回路や、電場や磁束を制御するための制御回路などが必要になって装置が大型化し複雑になってしまう問題点がある。
【0010】
この発明の課題は、簡単な構造で柔軟であり圧電効果を向上させることができる圧電材とその製造方法、制振装置及び駆動装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明は、以下に記載するような解決手段により、前記課題を解決する。
なお、この発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、この実施形態に限定するものではない。
請求項1の発明は、図1及び図2に示すように、媒体(3)中に複数の圧電粒子(2)が分散された圧電材であって、前記媒体に加わる電界(E)の方向と前記複数の圧電粒子の分極方向とが同一になるように、この電界の方向にこれらの圧電粒子が配向されており前記複数の圧電粒子が複数列に並んだ状態で前記媒体中に配向するように、未硬化の前記媒体に電圧を加えながらこの媒体を硬化させることによって、これらの圧電粒子がこの媒体に保持されていることを特徴とする圧電材(1)である。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1に記載の圧電材において、前記複数の圧電粒子は、ゴム中に配向されており前記複数の圧電粒子が複数列に並んだ状態で前記ゴム中に配向するように、未硬化の前記ゴムに電圧を加えながらこのゴムを硬化させることによって、これらの圧電粒子がこのゴムに保持されていることを特徴とする圧電材である。
【0013】
請求項3の発明は、図1~図3に示すように、媒体(3)中に複数の圧電粒子(2)が分散された圧電材(1)の製造方法であって、前記媒体中に前記複数の圧電粒子を分散させる分散工程(#200)と、前記媒体に加わる電界(E)の方向と前記複数の圧電粒子の分極方向とが同一になるように、この電界の方向にこれらの圧電粒子を配向させる配向工程(#300)とを含み前記配向工程は、前記複数の圧電粒子が複数列に並んだ状態で前記媒体中に配向するように、未硬化の前記媒体に電圧を加えながらこの媒体を硬化させる工程を含むこと特徴とする圧電材の製造方法(#100)である。
【0014】
請求項4の発明は、請求項に記載の圧電材の製造方法において、前記分散工程は、未硬化のゴム中に前記圧電粒子を分散させる工程を含み、前記配向工程は、前記未硬化のゴムに電圧を加えながらこの未硬化のゴムを加熱して硬化させる工程を含むことを特徴とする圧電材の製造方法である。
【0015】
請求項5の発明は、図5及び図6に示すように、可動部材(5)の振動を圧電材(1)によって抑える制振装置であって、前記圧電材は、媒体(3)中に複数の圧電粒子(2)が分散されており、この媒体に加わる電界(E)の方向とこれらの圧電粒子の分極方向とが同一になるように、この電界の方向にこれらの圧電粒子が配向されており前記複数の圧電粒子が複数列に並んだ状態で前記媒体中に配向するように、未硬化の前記媒体に電圧を加えながらこの媒体を硬化させることによって、これらの圧電粒子がこの媒体に保持されていることを特徴とする制振装置(6)である。
【0016】
請求項6の発明は、請求項に記載の制振装置において、図5に示すように、前記圧電材は、前記可動部材の振動に応じて振動する第1の電極(4A)と第2の電極(4B)との間に配置され、これらの電極の振動に応じて弾性変形することを特徴とする制振装置である。
【0017】
請求項7の発明は、請求項に記載の制振装置において、図6に示すように、前記圧電材は、前記可動部材の振動に応じて振動する第1の電極(4A)と固定部材(9)に固定される第2の電極(4B)との間に配置され、この第1の電極の振動に応じて弾性変形することを特徴とする制振装置である。
【0018】
請求項8の発明は、請求項5から請求項7までのいずれか1項に記載の制振装置において、前記圧電材は、ゴム中に前記複数の圧電粒子が配向されており前記複数の圧電粒子が複数列に並んだ状態で前記ゴム中に配向するように、未硬化の前記ゴムに電圧を加えながらこのゴムを硬化させることによって、これらの圧電粒子がこのゴムに保持されていることを特徴とする制振装置である。
【0019】
請求項9の発明は、請求項から請求項までのいずれか1項に記載の制振装置において、前記圧電材が発生する電力を消費する電力消費部(8)を備えることを特徴とする制振装置である。
【0020】
請求項10の発明は、図7に示すように、可動部材(5)を圧電材(1)によって駆動する駆動装置であって、前記圧電材は、媒体(3)中に複数の圧電粒子(2)が分散されており、この媒体に加わる電界(E)の方向とこれらの圧電粒子の分極方向とが同一になるように、この電界の方向にこれらの圧電粒子が配向されており前記複数の圧電粒子が複数列に並んだ状態で前記媒体中に配向するように、未硬化の前記媒体に電圧を加えながらこの媒体を硬化させることによって、これらの圧電粒子がこの媒体に保持されていることを特徴とする駆動装置(10)である。
【0021】
請求項11の発明は、請求項10に記載の駆動装置において、前記圧電材は、第1の電極(4A)と第2の電極(4B)との間に配置され、これらの電極間に加わる電圧に応じて弾性変形して前記可動部材を駆動することを特徴とする駆動装置である。
【0022】
請求項12の発明は、請求項11に記載の駆動装置において、前記圧電材は、ゴム中に前記複数の圧電粒子が配向されており前記複数の圧電粒子が複数列に並んだ状態で前記ゴム中に配向するように、未硬化の前記ゴムに電圧を加えながらこのゴムを硬化させることによって、これらの圧電粒子がこのゴムに保持されていることを特徴とする駆動装置である。
【0023】
請求項13の発明は、請求項10から請求項12までのいずれか1項に記載の駆動装置において、前記圧電材に加える電圧を制御する電圧制御部(13)を備えることを特徴とする駆動装置である。
【発明の効果】
【0025】
この発明によると、簡単な構造で柔軟であり圧電効果を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
(第1実施形態)
以下、図面を参照して、この発明の第1実施形態について詳しく説明する。
図1は、この発明の第1実施形態に係る圧電材の模式図である。
図1に示す圧電材1は、媒体3中に複数の圧電粒子2が分散された部材である。圧電材1は、媒体3に加わる電界Eの方向と複数の圧電粒子2の分極方向とが同一になるように、この電界Eの方向にこれらの圧電粒子2が連続して配向されている。圧電材1は、例えば、図1に示すように、所定の長さ、幅及び厚さに形成された板状の部材であり、シリコーンゴムなどの媒体3内にチタン酸ジルコン酸鉛などの圧電粒子2が厚さ方向に連続して配向された圧電ゴムの一種である。圧電材1は、図1に示すように、圧電粒子2と媒体3などを備えている。
【0027】
圧電粒子2は、圧電効果を示す粒子である。圧電粒子2は、機械的応力が加わると応力に応じた電気分極を発生して電界Eを発生(正効果)し、電界Eを加えて電気分極を発生させると電界Eの大きさに応じた歪みを発生(逆効果)する圧電効果を示す。圧電粒子2は、例えば、図1に示す媒体3がゴムであるときには、ゴム中に連続して配向されている。圧電粒子2は、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(商品名PZT)、チタン酸バリウム、ニオブ酸リチウム、チタン酸鉛、メタニオブ酸鉛、ポリフッ化ビニリデン又は水晶などの粒子である。
【0028】
媒体3は、圧電粒子2を保持する母材(マトリックス)である。媒体3は、図1に示すように、この媒体3に加わる電界Eの方向に複数の圧電粒子2が連続して配向されるようにこれらの圧電粒子2を保持しており、複数の圧電粒子2が複数列になって並ぶように保持されている。媒体3は、例えば、シリコーンゴム又はウレタンゴムなどの熱硬化型又は二液硬化型のゴム、スチレン系、オレフィン系又は塩化ビニル系の熱可塑性エラストマー、ポリエチレン又はポリプロピレンなどのオレフィン系又は塩化ビニルなどの熱可塑性樹脂、加熱硬化前のエポキシ又はポリエステルなどの熱硬化性樹脂、シリコーンオイル又はエチレングリコール(不凍液)などの液体が好ましい。媒体3としては、柔軟性及びたわみ性に優れたゴムが特に好ましく、ゴムに比べて柔軟性及びたわみ性の利点は失われるが寸法及び成型の自由度があり、圧電セラミックスに比べてもろくなく、高たわみを示す樹脂が好ましい。
【0029】
次に、この発明の第1実施形態に係る圧電材の作用について説明する。
図2は、この発明の第1実施形態に係る圧電材の作用を示す模式図であり、図2(A)は機械電気変換部としての作用を示し、図2(B)は電源が交流であるときの電気機械変換部としての作用を示し、図2(C)は電源が直流であるときの電気機械変換部としての作用を示す。
図2に示す電極4A,4Bは、圧電材1に電気的に接続された接点部分である。電極4A,4Bは、圧電材1の両面にそれぞれ積層されており、圧電材1の両面全域を被覆するように形成されている。このような電極4A,4Bは、例えば、金属、金属酸化物又はカーボンなどの導電性材料を蒸着、シルクスクリーン印刷又はイオンスパッタリングなどの方法によって圧電材1の両面に形成されたり、導電性材料を含有する樹脂又は導電性高分子などの導電性樹脂を圧電材1の両面に多層化され形成されたりする。
【0030】
図2(A)に示すように、圧電材1が振動して応力が加わり変形すると、圧電粒子2にせん断力が作用して歪みが発生し、媒体3内の各圧電粒子2が電気分極する。図1及び図2に示すように、媒体3に加わる電界Eの方向と複数の圧電粒子2の分極方向とが同一になるように、この電界Eの方向にこれらの圧電粒子2が媒体3内に連続して配向されている。その結果、図2(A)に示すように、連続して配向されている複数の圧電粒子2の集合体が一つの圧電体として大きな電界Eを発生し、電極4A,4B間に抵抗Rを接続したときには電極4A,4B間に発生する電力がこの抵抗Rによって消費される。このため、振動エネルギーを電気エネルギーに変換する機械電気変換部として圧電材1が機能し、この電気エネルギーを熱エネルギーに抵抗Rが変換して、圧電材1の振動が抑えられる。
【0031】
一方、図2(B)に示すように、電極4A,4B間に交流電源V1によって電圧を加えて圧電材1に電界Eを発生させると、媒体3内の各圧電粒子2が電気分極し電界Eの大きさに応じた歪みを発生して圧電材1が伸縮して振動する。また、図2(C)に示すように、電極4A,4B間に直流電源V2によって電圧を加えて圧電材1に電界Eを発生させると、媒体3内の各圧電粒子2が電気分極し電界Eの大きさに応じた歪みを発生して、電極4A,4B間の電圧が正であるときには圧電材1が伸び、電極4A,4B間の電圧が負であるときには圧電材1が縮む。図1及び図2に示すように、媒体3に加わる電界Eの方向と複数の圧電粒子2の分極方向とが同一になるように、この電界Eの方向にこれらの圧電粒子2が媒体3内に連続して配向されている。その結果、図2(B)(C)に示すように、連続して配向されている複数の圧電粒子2の集合体が一つの圧電体として大きな電界Eを発生し、圧電材1のたわみが大きくなる。このため、図2(B)に示すように、電気エネルギーを振動エネルギーに変換する電気機械変換部として圧電材1が機能し、圧電材1が所定の振幅で振動する。また、図2(C)に示すように、電気エネルギーを弾性エネルギーに変換する電気機械変換部として圧電材1が機能し、圧電材1が所定のたわみ量だけ弾性変形する。
【0032】
次に、この発明の第1実施形態に係る圧電材の製造方法について説明する。
図3は、この発明の第1実施形態に係る圧電材の製造方法の工程図である。図4は、この発明の第1実施形態に係る圧電材の製造工程を模式的に示す概念図である。
図3に示す製造方法#100は、図1及び図2に示す媒体3中に複数の圧電粒子2が分散された圧電材1の製造方法である。製造方法#100は、図3に示すように、媒体3中に複数の圧電粒子2を分散させる分散工程#200と、媒体3に加わる電界Eの方向と複数の圧電粒子2の分極方向とが同一になるように、この電界Eの方向にこれらの圧電粒子2が連続して配向させる配向工程#300とを含む。
【0033】
分散工程#200は、図4(A)に示すように、未硬化のシリコーンゴムなどの流動性の媒体3中に、チタン酸ジルコン酸鉛などの圧電粒子2を分散される工程を含む。配向工程#300は、図4(B)に示すように、未硬化の媒体3に直流電源V2によって電圧を加えながらこの媒体3を加熱してこの媒体3を硬化させる工程であり、図4(B)(C)に示すように未硬化のシリコーンゴムなどの媒体3に直流電源V2によって電圧を加えながらこのシリコーンゴムを加熱して硬化させる工程を含む。配向工程#300は、図3に示すように、未硬化の媒体3に電圧を加える電圧印加工程#310と、未硬化の媒体3を加熱して硬化させる加熱硬化工程#320とを含む。
【0034】
電圧印加工程#310では、図4(B)に示すように、電極4A,4B間に電界Eを加えると媒体3中に分散している各圧電粒子2が電気分極して、隣接する圧電粒子2の双極子モーメントの方向が同一方向になり、隣接する圧電粒子2が互に引力(クーロン力)を受けて、電界Eの方向に連続して配向する。加熱硬化工程#320では、図4(C)に示すように、電界Eの方向に圧電粒子2が連続して配向した状態で媒体3を加熱して硬化させることによって、媒体3中に圧電粒子2が保持される。
【0035】
この発明の第1実施形態に係る圧電材とその製造方法には、以下に記載するような効果がある。
(1) この第1実施形態では、媒体3に加わる電界Eの方向と複数の圧電粒子2の分極方向とが同一になるように、この電界Eの方向にこれらの圧電粒子2が連続して配向されている。このため、従来の圧電ゴムに比べて圧電粒子2の配向方向における分極度が高くなり、機械的応力が加わると大きな電界Eを発生するとともに電界Eを加えると大きな歪みを発生して、大きな圧電効果を得ることができる。また、各圧電粒子2が電気分極すると圧電粒子2間の引力が強くなるため、圧電粒子2の配向方向及びこの配向方向と交差するせん断方向における力学的な抵抗が強くなる。このため、圧電粒子2間の引力に対抗して圧電材1を弾性変形させることによって大きな電力を得ることができる。さらに、圧電材1、電極4A,4B及び抵抗Rによって電気回路を構成し、振動エネルギーを電気エネルギーに圧電材1が変換し、この電気エネルギーを熱エネルギーに抵抗Rが変換することによって、圧電材1の振動を抑えることができる。
【0036】
(2) この第1実施形態では、複数の圧電粒子2がゴム中に連続して配向されている。このため、ゴムに対する圧電粒子2の配合を調整することによって、寸法の自由度を向上させることができ、従来の圧電材に比べて大きな圧電材1を製造することができる。また、従来の脆弱な圧電セラミックスに比べて柔軟性に優れたゴムを媒体3に選択することによって、圧電材1が割れ難くなって大きな変形に耐えることができるとともに、圧電材1を対象物に貼り付けるときに、この対象物の曲面や凹凸面(不陸)に圧電材1を密着させることができる。さらに、従来の圧電セラミックスに比べて弾性率が格段に小さくなるため、振幅やたわみを大きくすることができるとともに、従来の圧電ゴムに比べて圧電粒子2が配向されているため少量の圧電粒子2によって圧電効果を効率的に発揮させることができる。
【0037】
(第2実施形態)
図5は、この発明の第2実施形態に係る制振装置を概略的に示す模式図である。以下では、図1~図4に示す部分と同一の部分については、同一の番号を付して詳細な説明を省略する。
図5に示す可動部材5は、制振装置6によって振動を抑制される制振対象物であり、例えば両端が単純支持された梁状部材又は板状部材である。制振装置6は、可動部材5の振動を圧電材1によって抑える装置であり、図5に示すように圧電材1と、電極4A,4Bと、導電部7A,7Bと、電力消費部8などを備えている。制振装置6は、可動部材5の振動に応じて振動する電極4Aと電極4Bとの間に圧電材1を配置しており、電極4A,4Bの振動に応じて圧電材1が弾性変形すると圧電粒子2が電気分極し、電極4Aと電極4Bとの間に電界Eを発生する。制振装置6は、例えば、可動部材5の中央部にこの可動部材5を挟み込むようにそれぞれ1つずつ取り付けられており、可動部材5の表面に電極4Aを取り付けて、この電極4Aとの間で圧電材1を挟み込むように圧電材1の表面に電極4Bを取り付けている。
【0038】
導電部7A,7Bは、圧電材1が発生する電流が流れる部分であり、導電部7A,7Bは、一方の端部が電極4A,4Bにそれぞれ接続されており、他方の端部が電力消費部8に接続されている。電力消費部8は、圧電材1が発生する電力を消費する部分であり、電気信号を熱に変換する抵抗素子などの電気熱変換部である。電力消費部8は、電極4A,4Bからの電気エネルギーを熱エネルギーに変換するために、抵抗値を調整可能な電気回路などを備えており、電極4A,4Bが出力する電流(電気信号)が流れる。
【0039】
次に、この発明の第2実施形態に係る制振装置の動作を説明する。
例えば、図5に示すように、両端が単純支持された可動部材5が中央部を腹として振動すると、この可動部材5と一体となって制振装置6も振動し、図中二点鎖線で示すように可動部材5がたわむと、圧電材1及び電極4A,4Bに曲げ応力が作用する。このため、圧電材1の圧電粒子2が電気分極して電極4Aと電極4Bとの間に電界Eが発生し、電力消費部8に電流が流れて圧電材1が発生する電力を電力消費部8が消費する。その結果、制振装置6によって振動エネルギーが熱エネルギーに変換されて、可動部材5の振動が抑えられる。
【0040】
この発明の第2実施形態に係る制振装置には、第1実施形態の効果に加えて、以下に記載するような効果がある。
(1) この第2実施形態では、可動部材5の振動に応じて振動する電極4Aと電極4Bとの間に圧電材1が配置されており、これらの電極4A,4Bの振動に応じて圧電材1が弾性変形する。このため、電界Eの方向に圧電粒子2が予め連続して配向されているため、従来の制振装置のようなER粒子やMR粒子を配向させるための電気回路などが不要になって、制振装置を簡単に構成することができる。また、圧電効果に優れた圧電材1に曲げ応力が作用したときにこの圧電材1が電気分極し、可動部材5の振動エネルギーを電気エネルギーに効率的に変換することができる。
【0041】
(2) この第2実施形態では、圧電材1が発生する電力を電力消費部8が消費する。このため、圧電材1によって可動部材5の振動エネルギーを電気エネルギーに変換し、電力消費部8によってこの電気エネルギーを熱エネルギーに変換して、可動部材5の振動を抑えることができる。
【0042】
(第3実施形態)
図6は、この発明の第3実施形態に係る制振装置を概略的に示す模式図である。
図6に示す可動部材5は、例えば、内燃機関のシリンダヘッド、車両の座席又は構造物のような振動体を弾性支持する油圧シリンダ又は空気圧シリンダのピストンロッドなどの往復移動する軸状部材である。制振装置6は、可動部材5の振動に応じて振動する電極4Aと固定部材9に固定される電極4Bとの間に圧電材1を配置しており、電極4Aの振動に応じて圧電材1が弾性変形すると圧電粒子2が電気分極し、電極4Aと電極4Bとの間に電界Eを発生する。制振装置6は、例えば、可動部材5の外周部の周方向に所定の間隔をあけて配置されており、可動部材5の外周面に電極4Aを取り付けて、この電極4Aとの間で圧電材1を挟み込むように圧電材1の表面に電極4Bを取り付けている。固定部材9は、電極4Bを固定する部材であり、可動部材5の外周部との間に所定の間隔をあけてこの可動部材5の外側に配置されている。固定部材9は、例えば、鋼材などによって構成された外壁であり、固定部材9の表面には可動部材5の外周面と対向するように電極4Bが取り付けられている。
【0043】
次に、この発明の第3実施形態に係る制振装置の動作を説明する。
図6に示すように、可動部材5が上下方向に振動するとこの可動部材5と一体となって制振装置6の電極4Aも振動し、図中二点鎖線で示すように制振装置6の圧電材1がたわむと、圧電材1にせん断応力が作用する。このため、圧電材1の圧電粒子2が電気分極して電極4Aと電極4Bとの間に電界Eが発生し、電力消費部8に電流が流れて圧電材1が発生する電力を電力消費部8が消費する。その結果、制振装置6によって振動エネルギーが熱エネルギーに変換されて、可動部材5の振動が抑えられる。
【0044】
この発明の第3実施形態に係る制振装置には、第1実施形態の効果に加えて、以下に記載するような効果がある。
この第3実施形態では、可動部材5の振動に応じて振動する電極4Aと固定部材9に固定される電極4Bとの間に圧電材1が配置されており、この電極4Aの振動に応じて圧電材1が弾性変形する。このため、圧電効果に優れた圧電材1にせん断応力が作用したときにこの圧電材1を電気分極させて、可動部材5の振動エネルギーを電気エネルギーに変換することができる。
【0045】
(第4実施形態)
図7は、この発明の第4実施形態に係る駆動装置を概略的に示す模式図である。
図7に示す駆動装置10は、可動部材5を圧電材1によって駆動する装置であり、圧電材1と、電極4A,4Bと、導電部7A,7Bと、電圧発生部11と、動作設定部12と、電圧制御部13などを備えている。駆動装置10は、電極4Aと電極4Bとの間に配置され、これらの電極4A,4B間に加わる電圧に応じて弾性変形して可動部材5を駆動する。駆動装置10は、図7に示すように、可動部材5に電極4Aが固定されており、固定部材9に電極4Bが固定されている。駆動装置10は、電極4A,4B間に正の電圧を加えるとこれらの間に電界Eが発生し、圧電粒子2が電気分極して圧電材1が伸びて可動部材5を前進させる。一方、駆動装置10は、電極4A,4B間に負の電圧を加えるとこれらの間に電界-Eが発生し、圧電粒子2が電気分極して圧電材1が縮み可動部材5を後退させる。駆動装置10は、電圧発生部11が発生する電気エネルギーを運動エネルギーに変換して可動部材5を駆動するアクチュエータとして機能する。
【0046】
電圧発生部11は、交流電圧及び/又は直流電圧を発生する部分であり、交流電源V1として機能するときには任意の電圧値及び周波数の交流電圧を発生し、直流電源V2として機能するときには任意の電圧値の直流電圧を発生する。動作設定部12は、可動部材5の動作を設定する部分である。動作設定部12は、例えば、可動部材5を振動させる振動モードと、可動部材5を第1の方向(上方)に駆動する前進モードと、可動部材5を第1の方向とは逆方向の第2の方向(下方)に駆動する後退モードなどから任意の動作モードを選択し動作条件として設定する。動作設定部12は、例えば、振動モード時の振幅及び周波数、前進モード時又は後退モード時の駆動量(移動量)などを動作条件として設定する。電圧制御部13は、圧電材1に加える電圧を制御する部分であり、動作設定部12が設定する動作条件に基づいて電圧発生部11が発生する電圧を制御する。電圧制御部13は、例えば、動作設定部12が設定する動作条件に応じて、電圧発生部11が交流電圧を発生するときには電圧値及び周波数を可変制御し、電圧発生部11が直流電圧を発生するときには電圧値を可変制御する。
【0047】
次に、この発明の第4実施形態に係る駆動装置の動作を説明する。
例えば、図7に示すように、動作設定部12が設定する動作条件が振動モードであるときには、電圧発生部11が交流電圧を発生し、図中二点鎖線で示すように圧電材1が上下方向に振動して可動部材5も上下方向に振動する。また、動作設定部12が設定する動作条件が前進モードであるときには、電極4A,4B間の電圧が正になるように電圧発生部11が直流電圧を発生し、図中二点鎖線で示すように圧電材1が上方向に伸びて可動部材5が上方向に前進する。さらに、動作設定部12が設定する動作条件が後退モードであるときには、前進モード時とは異なり電極4A,4B間の電圧が負になるように電圧発生部11が直流電圧を発生し、図中二点鎖線で示すように圧電材1が下方向に縮み可動部材5が下方向に後退する。
【0048】
この発明の第4実施形態に係る駆動装置には、第1実施形態の効果に加えて、以下に記載するような効果がある。
(1) この第4実施形態では、電極4Aと電極4Bとの間に圧電材1が配置されており、これらの電極4A,4B間に加わる電圧に応じて圧電材1が弾性変形して可動部材5を駆動する。このため、圧電効果に優れた圧電材1を伸縮させて可動部材5を振動させたり、可動部材5を前進又は後退させたりすることができる。
【0049】
(2) この第4実施形態では、圧電材1に加わる電圧を電圧制御部13が制御する。このため、電極4A,4B間の電界を制御することによって圧電材1の歪みを制御してアクチュエータとして機能させることができる。また、圧電材1が所定の歪みを発生するように電極4A,4B間の電界Eを制御することによって、圧電材1の剛性を可変制御する剛性制御装置として機能させることもできる。
【実施例】
【0050】
次に、この発明の実施例について説明する。
図8は、この発明の実施例に係る圧電材のマイクロスコープによる拡大写真である。
硬化前のシリコーンゴム中にチタン酸ジルコン酸鉛の圧電粒子をシリコーンゴム3に対してチタン酸ジルコン酸鉛2の重量比で混合し分散させ、5kV/mmの電界を加えながらチタン酸ジルコン酸鉛を電気分極させて電界の方向に配向させた。次に、シリコーンゴム中にチタン酸ジルコン酸鉛を電界の方向に配向させた状態で、100℃で加熱してシリコーンゴムを加硫し硬化させて圧電材を製作した。その結果、図8に示すように、硬化後のシリコーンゴム中にチタン酸ジルコン酸鉛が電界Eの方向に連続して配向していることが確認された。
【0051】
この発明は、以上説明した実施形態に限定するものではなく、以下に記載するように種々の変形又は変更が可能であり、これらもこの発明の範囲内である。
(1) この実施形態では、圧電粒子2が連続して配向する場合を例に挙げて説明したが、圧電粒子2の全てが連続して配向している場合に限らず、圧電粒子2の一部が分離してほぼ連続して配向している場合についてもこの発明を適用することができる。また、この実施形態では、硬化前の媒体3が流体又は粘性体などの液体である場合を例に挙げて説明したが、媒体3が流体及び粘性体の混合物である場合についてもこの発明を適用することができる。
【0052】
(2) この第2及び第3実施形態では、圧電材1を利用して振動を抑える場合を例に挙げて説明したが、圧電材1によって騒音を受けて振動を電気エネルギーに変換し、この電気エネルギーを抵抗素子によって熱エネルギーに変換して騒音を低減することもできる。また、この第1及び第2実施形態では、電力消費部8が抵抗素子を備える場合を例に挙げて説明したが、抵抗値、静電容量又はインダクタンスの少なくとも一つを調整可能な電気回路を備えるように電力消費部8を構成することもできる。
【0053】
(3) この第2実施形態では、可動部材5の中央部に2つの制振装置6を配置した場合を例に挙げて説明したが、可動部材5の中央部に1つの制振装置6を配置することもできる。また、この第3実施形態では、可動部材5の外周部の周方向に間隔あけて制振装置6を配置する場合を例に挙げて説明したが、可動部材5の外周部の周方向に連続してこの可動部材5の外周部を囲むように制振装置6を配置することもできる。さらに、この第4実施形態では、電極4Aを可動部材5に固定し電極4Bを固定部材9に固定して電極4A,4B間に圧電材1を配置する駆動装置10を例に挙げて説明したが、このような駆動装置10に限定するものではない。例えば、図5及び図6に示す制振装置6の電力消費部8を図7に示す電圧発生部11に置き換えてこの電圧発生部11が発生する電圧を制御してアクチュエータ又は剛性制御装置として構成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】この発明の第1実施形態に係る圧電材の模式図である。
【図2】この発明の第1実施形態に係る圧電材の作用を示す模式図であり、(A)は機械電気変換部としての作用を示し、 (B)は電源が交流であるときの電気機械変換部としての作用を示し、(C)は電源が直流であるときの電気機械変換部としての作用を示す。
【図3】この発明の第1実施形態に係る圧電材の製造方法の工程図である。
【図4】この発明の第1実施形態に係る圧電材の製造工程を模式的に示す概念図である。
【図5】この発明の第2実施形態に係る制振装置を概略的に示す模式図である。
【図6】この発明の第3実施形態に係る制振装置を概略的に示す模式図である。
【図7】この発明の第4実施形態に係る駆動装置を概略的に示す模式図である。
【図8】この発明の実施例に係る圧電材のマイクロスコープによる拡大写真である。
【符号の説明】
【0055】
1 圧電材
2 圧電粒子
3 媒体
4A,4B 電極
5 可動部材
6 制振装置
7A,7B 導電部
8 電力消費部
9 固定部材
10 駆動装置
11 電圧発生部
12 動作設定部
13 電圧制御部
E 電界
1 交流電源
2 直流電源
R 抵抗
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7