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明細書 :光通信ネットワーク用ノード装置のルーティング方法および光通信ネットワーク用ノード装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5273679号 (P5273679)
登録日 平成25年5月24日(2013.5.24)
発行日 平成25年8月28日(2013.8.28)
発明の名称または考案の名称 光通信ネットワーク用ノード装置のルーティング方法および光通信ネットワーク用ノード装置
国際特許分類 H04J  14/00        (2006.01)
H04J  14/02        (2006.01)
H04B  10/27        (2013.01)
H04B  10/275       (2013.01)
FI H04B 9/00 E
H04B 9/00 N
H04B 9/00 T
H04B 9/00 275
請求項の数または発明の数 8
全頁数 26
出願番号 特願2009-528043 (P2009-528043)
出願日 平成20年3月6日(2008.3.6)
国際出願番号 PCT/JP2008/054076
国際公開番号 WO2009/022478
国際公開日 平成21年2月19日(2009.2.19)
優先権出願番号 2007210576
優先日 平成19年8月11日(2007.8.11)
優先権主張国 日本国(JP)
審査請求日 平成23年2月17日(2011.2.17)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504139662
【氏名又は名称】国立大学法人名古屋大学
発明者または考案者 【氏名】佐藤 健一
【氏名】長谷川 浩
【氏名】石井 紀代
個別代理人の代理人 【識別番号】100085361、【弁理士】、【氏名又は名称】池田 治幸
【識別番号】100147669、【弁理士】、【氏名又は名称】池田 光治郎
審査官 【審査官】工藤 一光
参考文献・文献 特開2005-253084(JP,A)
特開2003-324452(JP,A)
特開2002-330107(JP,A)
特開2001-308794(JP,A)
特表2001-509977(JP,A)
特開平09-046364(JP,A)
石井 紀代、長谷川 浩、佐藤 健一,多階層光パスを用いたOADMリング間接続ノードアーキテクチャ,電子情報通信学会総合大会講演論文集,日本,電子情報通信学会,2007年 3月 7日,p.491
Kiyo ISHII, Hiroshi HASEGAWA, Ken-ichi SATO,Wavelength Assignment for Concatenated ROADM Ring Networks and Simple Node Architecture,電子情報通信学会技術研究報告,日本,電子情報通信学会,2007年 6月 7日,Vol. 107 No. 90,p.13-17
調査した分野 H04B10/00-10/85
H04J14/00-14/08
H04L12/46
特許請求の範囲 【請求項1】
少なくとも2本の環状光ファイバーをそれぞれ有する第1光リングおよび第2光リングを含む連接リング網から成る光通信ネットワークにおいて、前記各2本の環状光ファイバーからそれぞれ入力された波長多重光を波長毎又は波長群毎に分波してそれぞれ出力する複数の分波器と、前記各2本の環状光ファイバーへそれぞれ伝送するためにそれぞれ入力された光を合波し、合波した波長多重光を前記各2本の環状光ファイバーへそれぞれ出力する複数の合波器とを備え、波長多重光の伝送のために、該第1光リングまたは第2光リング内、および該第1光リングおよび第2光リングの間で接続を行う光通信ネットワーク用ノード装置のルーティング方法であって、
前記複数の分波器から出力される光のうち、リング内伝送用として予め設定された波長の光をルーティング処理して、前記複数の合波器のうち該光を伝送してきたリング内の光ファイバーへ出力するための合波器へ直接または間接的に分配するリング内トラフィック工程と、
前記複数の分波器から出力される光のうち、リング間伝送用として予め設定された、前記リング内伝送用として予め設定された波長の光とは異なる他の波長の光をルーティング処理して、前記複数の合波器へ直接または間接的に分配するリング間トラフィック工程と
を、含むことを特徴とする光通信ネットワーク用ノード装置のルーティング方法。
【請求項2】
少なくとも2本の環状光ファイバーをそれぞれ有する第1光リングおよび第2光リングを含む連接リング網から成る光通信ネットワークにおいて、波長多重光の伝送のために、該第1光リングまたは第2光リング内、および該第1光リングおよび第2光リングの間で接続を行う光通信ネットワーク用ノード装置であって、
前記各2本の環状光ファイバーからそれぞれ入力された前記波長多重光を波長毎又は波長群毎に分波してそれぞれ出力する複数の分波器と、
前記各2本の環状光ファイバーへそれぞれ伝送するためにそれぞれ入力された波長の光を合波して、該各2本の環状光ファイバーへそれぞれ出力する複数の合波器と、
前記複数の分波器から出力される波長毎又は波長群毎の光のうちのリング内伝送用として予め設定された波長の光を、前記複数の合波器のうちの該光を伝送してきた光リングへ出力する合波器へそれぞれ分配する複数のリング内トラフィック用スイッチ装置と、
前記複数の分波器と前記複数の合波器との間に設けられ、該分波器からそれぞれ出力される波長毎又は波長群毎の光のうち、リング間伝送用として予め設定された、前記リング内伝送用として予め設定された波長の光とは異なる他の波長の光を、該複数の合波器へそれぞれ分配する複数のリング間トラフィック用スイッチ装置と
を、含むことを特徴とする光通信ネットワーク用ノード装置。
【請求項3】
少なくとも2本の環状光ファイバーをそれぞれ有する第1光リングおよび第2光リングを含む連接リング網から成る光通信ネットワークにおいて、波長多重光の伝送のために、該第1光リングまたは第2光リング内、および該第1光リングおよび第2光リングの間で接続を行う光通信ネットワーク用ノード装置であって、
前記各2本の環状光ファイバーからそれぞれ入力された前記波長多重光を波長毎に分波してそれぞれ出力する複数の波長分波器と、
前記各2本の環状光ファイバーへそれぞれ伝送するためにそれぞれ入力された波長の光を合波して、該各2本の環状光ファイバーへそれぞれ出力する複数の波長合波器と、
前記複数の波長分波器のうちの前記第1光リングを構成する環状光ファイバーから入力される一対の第1波長分波器と前記複数の波長合波器のうち該第1光リングを構成する環状光ファイバーへ出力する一対の第1波長合波器との間に設けられ、該第1波長分波器から出力される波長毎の光のうちのリング内伝送用として予め設定された波長の光を、該一対の第1波長合波器へそれぞれ分配する第1リング内トラフィック用スイッチ装置と、
前記複数の波長分波器のうちの前記第2光リングを構成する環状光ファイバーから入力される一対の第2波長分波器と前記複数の波長合波器のうち該第2光リングを構成する環状光ファイバーへ出力する一対の第2波長合波器との間に設けられ、該第2波長分波器から出力される波長毎の光のうちのリング内伝送用として予め設定された、波長の光を必要に応じて分岐・挿入し、該一対の第2波長合波器へそれぞれ分配する第2リング内トラフィック用スイッチ装置と、
前記複数の波長分波器と前記複数の波長合波器との間に設けられ、該波長分波器からそれぞれ出力される波長毎の光のうち、リング間伝送用として予め設定された、前記リング内伝送用として予め設定された波長の光とは異なる他の波長の光を、該複数の波長合波器へそれぞれ分配する複数のリング間トラフィック用スイッチ装置と
を、含むことを特徴とする光通信ネットワーク用ノード装置。
【請求項4】
少なくとも2本の環状光ファイバーをそれぞれ有する第1光リングおよび第2光リングを含む光通信ネットワークにおいて、該第1光リングまたは第2光リング内、および該第1光リングおよび第2光リングの間で、複数の波長を含む波長多重光の伝送経路の設定を行う光通信ネットワーク用ノード装置であって、
前記各2本の環状光ファイバーからそれぞれ入力された前記波長多重光を波長群毎に分波してそれぞれ出力する複数の群分波器と、
該複数の群分波器から出力された波長群のうち、リング内伝送用として予め設定された波長の光のみから成る波長群の光信号を波長毎に分波してそれぞれ出力する複数の波長分波器と、
前記各2本の環状光ファイバーへそれぞれ伝送するためにそれぞれ入力された波長群の光を合波して、該各2本の環状光ファイバーへそれぞれ出力する複数の群合波器と、
リング内トラフィックのためにそれぞれ入力された波長の光を合波して、波長群に合波し前記複数の群合波器へそれぞれ出力する複数の波長合波器と、
前記複数の波長分波器からそれぞれ出力される波長毎の光を必要に応じて分岐・挿入し、前記複数の波長合波器のうち該光を伝送してきた光リングへそれぞれ出力する波長合波器へ分配する複数のリング内トラフィック用スイッチ装置と、
前記複数の群分波器からそれぞれ出力される複数の波長群のうち、リング間伝送用として予め設定された波長の光のみから成る波長群を、前記複数の群合波器へそれぞれ分配する複数のリング間伝送用波長群スイッチ装置と、
前記複数の群分波器からそれぞれ出力される複数の波長群のうち、前記リング間伝送のトラフィック類型が相互に相違する波長を含む類型混合波長群を波長毎の光に分波し、該分波された光から、スイッチ装置を用いてルーティングを行い、合波器により前記リング間伝送のトラフィック類型が同じ波長の光を含む新たな波長群をそれぞれ合波し、該リング間伝送用波長群スイッチ装置を介して前記複数の波長群合波器へ出力する類型混合波長群合分波装置と
を、含むことを特徴とする光通信ネットワーク用ノード装置。
【請求項5】
少なくとも2本の環状光ファイバーをそれぞれ有する第1光リングおよび第2光リングを含むN 個の複数のリングからなる連接リング網から成る光通信ネットワークにおいて、前記各2本の環状光ファイバーからそれぞれ入力された波長多重光を波長毎又は波長群毎に分波してそれぞれ出力する複数の分波器と、前記各2本の環状光ファイバーへそれぞれ伝送するためにそれぞれ入力された光を合波し、合波した波長多重光を前記各2本の環状光ファイバーへそれぞれ出力する複数の合波器とを備え、波長多重光の伝送のために、該N 個の複数のリングにおいて各々のリング内、および相互の光リング間で接続を行う光通信ネットワーク用ノード装置のルーティング方法であって、
前記複数の分波器から出力される光のうち、リング内伝送用として予め設定された波長の光をルーティング処理して、前記複数の合波器のうち該光を伝送してきたリング内の光ファイバーへ出力するための合波器へ直接または間接的に分配するリング内トラフィック工程と、
前記複数の分波器から出力される光のうち、他リング間伝送用として予め設定された、前記リング内伝送用として予め設定された波長の光とは異なる他の波長の光をルーティング処理して、前記複数の合波器へ直接または間接的に分配するリング間トラフィック工程と
を、含むことを特徴とする光通信ネットワーク用ノード装置のルーティング方法。
【請求項6】
少なくとも2本の環状光ファイバーをそれぞれ有する第1光リングおよび第2光リングを含むN 個の複数のリングからなる連接リング網から成る光通信ネットワークにおいて、波長多重光の伝送のために、該N 個の複数のリングにおいて各々のリング内、および相互の光リング間で接続を行う光通信ネットワーク用光リング間接続ノード装置であって、
前記各2本の環状光ファイバーからそれぞれ入力された前記波長多重光を波長毎又は波長群毎に分波してそれぞれ出力する複数の分波器と、
前記各2本の環状光ファイバーへそれぞれ伝送するためにそれぞれ入力された波長の光を合波して、該各2本の環状光ファイバーへそれぞれ出力する複数の合波器と、
前記複数の分波器から出力される波長毎又は波長群毎の光のうちのリング内伝送用として予め設定された波長の光を、前記複数の合波器のうちの該光を伝送してきた光リングへ出力する合波器へそれぞれ分配する複数のリング内トラフィック用スイッチ装置と、
前記複数の分波器と前記複数の合波器との間に設けられ、該分波器からそれぞれ出力される波長毎又は波長群毎の光のうち、リング間伝送用として予め設定された、前記リング内伝送用として予め設定された波長の光とは異なる他の波長の光を、該複数の合波器へそれぞれ分配する複数のリング間トラフィック用スイッチ装置と
を、含むことを特徴とする光通信ネットワーク用ノード装置。
【請求項7】
少なくとも2本の環状光ファイバーをそれぞれ有する第1光リングおよび第2光リングを含むN 個の複数のリングからなる連接リング網から成る光通信ネットワークにおいて、波長多重光の伝送のために、該N 個の複数のリングにおいて各々のリング内、および相互の光リング間で接続を行う光通信ネットワーク用ノード装置であって、
前記各2本の環状光ファイバーからそれぞれ入力された前記波長多重光を波長毎に分波してそれぞれ出力する複数の波長分波器と、
前記各2本の環状光ファイバーへそれぞれ伝送するためにそれぞれ入力された波長の光を合波して、該各2本の環状光ファイバーへそれぞれ出力する複数の波長合波器と、
前記複数の波長分波器のうちの前記第1光リングを構成する環状光ファイバーから入力される一対の第1波長分波器と前記複数の波長合波器のうち該第1光リングを構成する環状光ファイバーへ出力する一対の第1波長合波器との間に設けられ、該第1波長分波器から出力される波長毎の光のうちのリング内伝送用として予め設定された波長の光を、該一対の第1波長合波器へそれぞれ分配する第1リング内トラフィック用スイッチ装置と、
前記複数の波長分波器のうちの前記第2光リングを構成する環状光ファイバーから入力される一対の第2波長分波器と前記複数の波長合波器のうち該第2光リングを構成する環状光ファイバーへ出力する一対の第2波長合波器との間に設けられ、該第2波長分波器から出力される波長毎の光のうちのリング内伝送用として予め設定された、波長の光を必要に応じて分岐・挿入し、該一対の第2波長合波器へそれぞれ分配する第2リング内トラフィック用スイッチ装置と、
前記複数の波長分波器と前記複数の波長合波器との間に設けられ、該波長分波器からそれぞれ出力される波長毎の光のうち、リング間伝送用として予め設定された、前記リング内伝送用として予め設定された波長の光とは異なる他の波長の光を、該複数の波長合波器へそれぞれ分配する複数のリング間トラフィック用スイッチ装置と
を、含むことを特徴とする光通信ネットワーク用ノード装置。
【請求項8】
少なくとも2本の環状光ファイバーをそれぞれ有する第1光リングおよび第2光リングを含むN 個の複数のリングを含む光通信ネットワークにおいて、該N 個の複数のリングにおいて各々のリング内、および相互の光リング間で、複数の波長を含む波長多重光の伝送経路の設定を行う光通信ネットワーク用ノード装置であって、
前記各2本の環状光ファイバーからそれぞれ入力された前記波長多重光を波長群毎に分波してそれぞれ出力する複数の群分波器と、
該複数の群分波器から出力された波長群のうち、リング内伝送用として予め設定された波長の光のみから成る波長群の光信号を波長毎に分波してそれぞれ出力する複数の波長分波器と、
前記各2本の環状光ファイバーへそれぞれ伝送するためにそれぞれ入力された波長群の光を合波して、該各2本の環状光ファイバーへそれぞれ出力する複数の群合波器と、
リング内トラフィックのためにそれぞれ入力された波長の光を合波して、波長群に合波し前記複数の群合波器へそれぞれ出力する複数の波長合波器と、
前記複数の波長分波器からそれぞれ出力される波長毎の光を必要に応じて分岐・挿入し、前記複数の波長合波器のうち該光を伝送してきた光リングへそれぞれ出力する波長合波器へ分配する複数のリング内トラフィック用スイッチ装置と、
前記複数の群分波器からそれぞれ出力される複数の波長群のうち、リング間伝送用として予め設定された波長の光のみから成る波長群を、前記複数の群合波器へそれぞれ分配する複数のリング間伝送用波長群スイッチ装置と、
前記複数の群分波器からそれぞれ出力される複数の波長群のうち、前記リング間伝送のトラフィック類型が相互に相違する波長を含む類型混合波長群を波長毎の光に分波し、該分波された光から、スイッチ装置を用いてルーティングを行い、合波器により前記リング間伝送のトラフィック類型が同じ波長の光を含む新たな波長群をそれぞれ合波し、該リング間伝送用波長群スイッチ装置を介して前記複数の波長群合波器へ出力する類型混合波長群合分波装置と
を、含むことを特徴とする光通信ネットワーク用ノード装置。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、光ネットワーク内の2個或いは複数の光リングの接続において、波長多重光の光リング内のルーティングおよび光リング間のルーティングを行うための光通信ネットワーク用ノード装置のルーティング方法および光通信ネットワーク用ノード装置に関する。
【背景技術】
【0002】
少なくとも2本の環状光ファイバーをそれぞれ有する双方向の第1光リングおよび第2光リングを含むN 個の複数のリングから構成される光通信ネットワークが知られている。この光通信ネットワークでは、それらN 個の複数のリングにおいて各々の光リング内、および相互の光リング間で、複数の波長を含む波長多重光を構成する個々の波長の光信号の伝送経路の設定を行う光通信ネットワーク用ノード装置が設けられる。たとえば、非特許文献1に記載された光通信ネットワークがそれである。
【0003】
また、上記光通信ネットワークにおいて、複数の波長を所定数含む波長帯( バンド)単位でルーティング( 経路設定) させることで、波長多重光のクロスコネクトを行うノードの規模を抑制する技術が提案されている。たとえば非特許文献2に示される技術がそれである。

【非特許文献1】「広帯域光ネットワーキング技術」佐藤著、2003年、電子情報学会発行
【非特許文献2】梯、長谷川、佐藤著、2006年8月、信学技報、PN2006-12
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記波長多重光を伝送する光通信ネットワークの連接光リングを相互に接続するノード装置では、ファイバー選択機能が要求され、光クロスコネクトとして構成されるため、接続ノードが波長多重数に対して加速度的に規模が増大し、多重数増加のネックとなっていた。たとえば図12に示すような、双方向の第1光リングおよび第2光リングを単一のノード装置によって全波長が任意にルーティング可能に連接する場合には、4本の光ファイバーに多重されている、各々の波長の光、個々に対応して、4入力および2アド入力と、4本の光ファイバーへの4出力および2ドロップ出力とを有する36個のスイッチ素子を1組とし、それを波長多重数だけ必要とする。仮に波長多重数Lが96であれば、図13に示すスイッチ装置を波長数だけ必要とし、図7の◇印に示すように合計3467個のスイッチ素子を備えたスイッチ装置を必要とする。
【0005】
このため、ノード装置の規模が大形化するともに高価となるので、リング間接続を含む波長多重光通信における波長多重数の増加の障害となっていた。このことは、波長に換えて前記波長帯( バンド)単位でルーティングさせる場合でも同様である。
【0006】
本発明は以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、波長多重数の増加に対してノード装置の規模、特にスイッチ装置の規模が大幅に削減される光通信ネットワーク用ノード装置を提供することにある。
【0007】
本発明者は、以上の事情を背景として種々検討を重ねた結果、複数のリングを含むネットワークにおいて、光リングを相互に連接するノード装置のルーティングにおいて、リング内トラフィックとリング間トラフィックの処理を分離させると、上記スイッチ素子の数を1/2以下とし得ることを着想した。本発明はこのような知見に基づいて為されたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、前記目的を達成するための請求項1に係る発明の要旨とするところは、(a)少なくとも2本の環状光ファイバーをそれぞれ有する第1光リングおよび第2光リングを含む連接リング網から成る光通信ネットワークにおいて、前記各2本の環状光ファイバーからそれぞれ入力された波長多重光を波長毎又は波長群毎に分波してそれぞれ出力する複数の分波器と、前記各2本の環状光ファイバーへそれぞれ伝送するためにそれぞれ入力された光を合波し、合波した波長多重光を前記各2本の環状光ファイバーへそれぞれ出力する複数の合波器とを備え、波長多重光の伝送のために、その第1光リングまたは第2光リング内、および該第1光リングおよび第2光リングの間で接続を行う光通信ネットワーク用ノード装置のルーティング方法であって、(b)前記複数の分波器から出力される光のうち、リング内伝送用として予め設定された波長の光をルーティング処理して、前記複数の合波器のうち該光を伝送してきたリング内の光ファイバーへ出力するための合波器へ直接または間接的に分配するリング内トラフィック工程と、(c)前記複数の分波器から出力される光のうち、リング間伝送用として予め設定された、前記リング内伝送用として予め設定された波長の光とは異なる他の波長の光をルーティング処理して、前記複数の合波器へ直接または間接的に分配するリング間トラフィック工程とを、含むことにある。
【0009】
また、請求項2に係る発明の要旨とするところは、(a)少なくとも2本の環状光ファイバーをそれぞれ有する第1光リングおよび第2光リングを含む連接リング網から成る光通信ネットワークにおいて、波長多重光の伝送のために、該第1光リングまたは第2光リング内、および該第1光リングおよび第2光リングの間で接続を行う光通信ネットワーク用ノード装置であって、(b)前記各2本の環状光ファイバーからそれぞれ入力された前記波長多重光を波長毎又は波長群毎に分波してそれぞれ出力する複数の分波器と、(c)前記各2本の環状光ファイバーへそれぞれ伝送するためにそれぞれ入力された波長の光を合波して、該各2本の環状光ファイバーへそれぞれ出力する複数の合波器と、(d)前記複数の分波器から出力される波長毎又は波長群毎の光のうちのリング内伝送用として予め設定された波長の光を、前記複数の合波器のうちの該光を伝送してきた光リングへ出力する合波器へそれぞれ分配する複数のリング内トラフィック用スイッチ装置と、(e)前記複数の分波器と前記複数の合波器との間に設けられ、該分波器からそれぞれ出力される波長毎又は波長群毎の光のうち、リング間伝送用として予め設定された、前記リング内伝送用として予め設定された波長の光とは異なる他の波長の光を、該複数の合波器へそれぞれ分配する複数のリング間トラフィック用スイッチ装置とを、含むことにある。
【0010】
また、請求項3に係る発明の要旨とするところは、(a)少なくとも2本の環状光ファイバーをそれぞれ有する第1光リングおよび第2光リングを含む連接リング網から成る光通信ネットワークにおいて、波長多重光の伝送のために、該第1光リングまたは第2光リング内、および該第1光リングおよび第2光リングの間で接続を行う光通信ネットワーク用ノード装置であって、(b)前記各2本の環状光ファイバーからそれぞれ入力された前記波長多重光を波長毎に分波してそれぞれ出力する複数の波長分波器と、(c)前記各2本の環状光ファイバーへそれぞれ伝送するためにそれぞれ入力された波長の光を合波して、該各2本の環状光ファイバーへそれぞれ出力する複数の波長合波器と、(d)前記複数の波長分波器のうちの前記第1光リングを構成する環状光ファイバーから入力される一対の第1波長分波器と前記複数の波長合波器のうち該第1光リングを構成する環状光ファイバーへ出力する一対の第1波長合波器との間に設けられ、該第1波長分波器から出力される波長毎の光のうちのリング内伝送用として予め設定された波長の光を、その一対の第1波長合波器へそれぞれ分配するリング内トラフィック用スイッチ装置と、(e)前記複数の波長分波器のうちの前記第2光リングを構成する環状光ファイバーから入力される一対の第2波長分波器と前記複数の波長合波器のうち該第2光リングを構成する環状光ファイバーへ出力する一対の第2波長合波器との間に設けられ、該第2波長分波器から出力される波長毎の光のうちのリング内伝送用として予め設定された波長の光を必要に応じて分岐・挿入(アド・ドロップ)し、その一対の第2波長合波器へそれぞれ分配する第2リング内トラフィック用スイッチ装置と、(f)前記複数の波長分波器と前記複数の波長合波器との間に設けられ、該波長分波器からそれぞれ出力される波長毎の光のうち、リング間伝送用として予め設定された、前記リング内伝送用として予め設定された波長の光とは異なる他の波長の光を、該複数の波長合波器へそれぞれ分配する複数のリング間トラフィック用スイッチ装置とを、含むことにある。
【0011】
また、請求項4に係る発明の要旨とするところは、(a)少なくとも2本の環状光ファイバーをそれぞれ有する第1光リングおよび第2光リングを含む光通信ネットワークにおいて、該第1光リングまたは第2光リング内、および該第1光リングおよび第2光リングの間で、複数の波長を含む波長多重光の伝送経路の設定を行う光通信ネットワーク用ノード装置であって、(b)前記各2本の環状光ファイバーからそれぞれ入力された前記波長多重光を波長群毎に分波してそれぞれ出力する複数の群分波器と、(c)該複数の群分波器から出力された波長群のうち、リング内伝送用として予め設定された波長の光のみから成る波長群の光信号を波長毎に分波してそれぞれ出力する複数の波長分波器と、(d)前記各2本の環状光ファイバーへそれぞれ伝送するためにそれぞれ入力された波長群の光を合波して、該各2本の環状光ファイバーへそれぞれ出力する複数の群合波器と、(e)リング内トラフィックのためにそれぞれ入力された波長の光を合波して、波長群に合波し前記複数の群合波器へそれぞれ出力する複数の波長合波器と、(f)前記複数の波長分波器からそれぞれ出力される波長毎の光を、前記複数の波長合波器のうち該光を伝送してきた光リングへそれぞれ出力する波長合波器へ分配する複数のリング内トラフィック用スイッチ装置と、(g)前記複数の群分波器からそれぞれ出力される複数の波長群のうち、リング間伝送用として予め設定された波長の光のみから成る波長群を、前記複数の群合波器へそれぞれ分配する複数のリング間伝送用波長群スイッチ装置と、(h)前記複数の群分波器からそれぞれ出力される複数の波長群のうち、前記リング間伝送のトラフィック類型が相互に相違する波長を含む類型混合波長群を波長毎の光に分波し、該分波された光から前記リング間伝送のトラフィック類型が同じ波長の光を含む新たな波長群をそれぞれ合波し、前記複数の波長群合波器へ出力する類型混合波長群合分波装置とを、含むことにある。
【0012】
また、請求項5に係る発明の要旨とするところは、(a)少なくとも2本の環状光ファイバーをそれぞれ有する第1光リングおよび第2光リングを含むN 個の複数のリングからなる連接リング網から成る光通信ネットワークにおいて、前記各2本の環状光ファイバーからそれぞれ入力された波長多重光を波長毎又は波長群毎に分波してそれぞれ出力する複数の分波器と、前記各2本の環状光ファイバーへそれぞれ伝送するためにそれぞれ入力された光を合波し、合波した波長多重光を前記各2本の環状光ファイバーへそれぞれ出力する複数の合波器とを備え、波長多重光の伝送のために、該N 個の複数のリングにおいて各々のリング内、および相互の光リング間で接続を行う光通信ネットワーク用ノード装置のルーティング方法であって、(b)前記複数の分波器から出力される光のうち、リング内伝送用として予め設定された波長の光をルーティング処理して、前記複数の合波器のうち該光を伝送してきたリング内の光ファイバーへ出力するための合波器へ直接または間接的に分配するリング内トラフィック工程と、(c)前記複数の分波器から出力される光のうち、他リング間伝送用として予め設定された、前記リング内伝送用として予め設定された波長の光とは異なる他の波長の光をルーティング処理して、前記複数の合波器へ直接または間接的に分配するリング間トラフィック工程とを、含むことにある。
【0013】
また、請求項6に係る発明の要旨とするところは、(a)少なくとも2本の環状光ファイバーをそれぞれ有する第1光リングおよび第2光リングを含むN 個の複数のリングからなる連接リング網から成る光通信ネットワークにおいて、波長多重光の伝送のために、該N 個の複数のリングにおいて各々のリング内、および相互の光リング間で接続を行う光通信ネットワーク用光リング間接続ノード装置であって、(b)前記各2本の環状光ファイバーからそれぞれ入力された前記波長多重光を波長毎又は波長群毎に分波してそれぞれ出力する複数の分波器と、(c)前記各2本の環状光ファイバーへそれぞれ伝送するためにそれぞれ入力された波長の光を合波して、該各2本の環状光ファイバーへそれぞれ出力する複数の合波器と、(d)前記複数の分波器から出力される波長毎又は波長群毎の光のうちのリング内伝送用として予め設定された波長の光を、前記複数の合波器のうちの該光を伝送してきた光リングへ出力する合波器へそれぞれ分配する複数のリング内トラフィック用スイッチ装置と、(e)前記複数の分波器と前記複数の合波器との間に設けられ、該分波器からそれぞれ出力される波長毎又は波長群毎の光のうち、リング間伝送用として予め設定された、前記リング内伝送用として予め設定された波長の光とは異なる他の波長の光を、該複数の合波器へそれぞれ分配する複数のリング間トラフィック用スイッチ装置とを、含むことにある。
【0014】
また、請求項7に係る発明の要旨とするところは、(a)少なくとも2本の環状光ファイバーをそれぞれ有する第1光リングおよび第2光リングを含むN 個の複数のリングからなる連接リング網から成る光通信ネットワークにおいて、波長多重光の伝送のために、該N 個の複数のリングにおいて各々のリング内、および相互の光リング間で接続を行う光通信ネットワーク用ノード装置であって、(b)前記各2本の環状光ファイバーからそれぞれ入力された前記波長多重光を波長毎に分波してそれぞれ出力する複数の波長分波器と、(c)前記各2本の環状光ファイバーへそれぞれ伝送するためにそれぞれ入力された波長の光を合波して、該各2本の環状光ファイバーへそれぞれ出力する複数の波長合波器と、(d)前記複数の波長分波器のうちの前記第1光リングを構成する環状光ファイバーから入力される一対の第1波長分波器と前記複数の波長合波器のうち該第1光リングを構成する環状光ファイバーへ出力する一対の第1波長合波器との間に設けられ、該第1波長分波器から出力される波長毎の光のうちのリング内伝送用として予め設定された波長の光を、該一対の第1波長合波器へそれぞれ分配する第1リング内トラフィック用スイッチ装置と、(e)前記複数の波長分波器のうちの前記第2光リングを構成する環状光ファイバーから入力される一対の第2波長分波器と前記複数の波長合波器のうち該第2光リングを構成する環状光ファイバーへ出力する一対の第2波長合波器との間に設けられ、該第2波長分波器から出力される波長毎の光のうちのリング内伝送用として予め設定された、波長の光を必要に応じて分岐・挿入し、該一対の第2波長合波器へそれぞれ分配する第2リング内トラフィック用スイッチ装置と、(f)前記複数の波長分波器と前記複数の波長合波器との間に設けられ、該波長分波器からそれぞれ出力される波長毎の光のうち、リング間伝送用として予め設定された、前記リング内伝送用として予め設定された波長の光とは異なる他の波長の光を、該複数の波長合波器へそれぞれ分配する複数のリング間トラフィック用スイッチ装置とを、含むことにある。
【0015】
また、請求項8に係る発明の要旨とするところは、(a)少なくとも2本の環状光ファイバーをそれぞれ有する第1光リングおよび第2光リングを含むN 個の複数のリングを含む光通信ネットワークにおいて、該N 個の複数のリングにおいて各々のリング内、および相互の光リング間で、複数の波長を含む波長多重光の伝送経路の設定を行う光通信ネットワーク用ノード装置であって、(b)前記各2本の環状光ファイバーからそれぞれ入力された前記波長多重光を波長群毎に分波してそれぞれ出力する複数の群分波器と、(c)該複数の群分波器から出力された波長群のうち、リング内伝送用として予め設定された波長の光のみから成る波長群の光信号を波長毎に分波してそれぞれ出力する複数の波長分波器と、(d)前記各2本の環状光ファイバーへそれぞれ伝送するためにそれぞれ入力された波長群の光を合波して、該各2本の環状光ファイバーへそれぞれ出力する複数の群合波器と、(e)リング内トラフィックのためにそれぞれ入力された波長の光を合波して、波長群に合波し前記複数の群合波器へそれぞれ出力する複数の波長合波器と、(f)前記複数の波長分波器からそれぞれ出力される波長毎の光を必要に応じて分岐・挿入し、前記複数の波長合波器のうち該光を伝送してきた光リングへそれぞれ出力する波長合波器へ分配する複数のリング内トラフィック用スイッチ装置と、(g)前記複数の群分波器からそれぞれ出力される複数の波長群のうち、リング間伝送用として予め設定された波長の光のみから成る波長群を、前記複数の群合波器へそれぞれ分配する複数のリング間伝送用波長群スイッチ装置と、(h)前記複数の群分波器からそれぞれ出力される複数の波長群のうち、前記リング間伝送のトラフィック類型が相互に相違する波長を含む類型混合波長群を波長毎の光に分波し、該分波された光から、スイッチ装置を用いてルーティングを行い、合波器により前記リング間伝送のトラフィック類型が同じ波長の光を含む新たな波長群をそれぞれ合波し、該リング間伝送用波長群スイッチ装置を介して前記複数の波長群合波器へ出力する類型混合波長群合分波装置とを、含むことにある。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に係る発明の光通信ネットワーク用ノード装置のルーティング方法によれば、(b)前記複数の分波器から出力される光のうち、リング内伝送用として予め設定された波長の光をルーティング処理して、前記複数の合波器のうち該光を伝送してきた光ファイバーへ出力するための合波器へ直接または間接的に分配するリング内トラフィック工程と、(c)前記複数の分波器から出力される光のうち、リング間伝送用として予め設定された、前記リング内伝送用として予め設定された波長の光とは異なる他の波長の光をルーティング処理して、前記複数の合波器へ直接または間接的に分配するリング間トラフィック工程とを、含むことから、波長毎或いは波長群毎の単位でルーティングするに際して、リング内伝送用として予め設定された波長の光を各光リング内でルーティングするためのスイッチ装置の規模と、リング間伝送用として予め設定された波長の光を光リング間でルーティングするためのスイッチ装置の規模との合計が、全波長の光を任意の光リングへルーティング可能に連接するノード装置に比較して、大幅に小規模となる。
【0017】
また、請求項2に係る発明の光通信ネットワーク用ノード装置によれば、(d)前記複数の分波器から出力される波長毎又は波長群毎の光のうちのリング内伝送用として予め設定された波長の光を、前記複数の合波器のうちの該光を伝送してきた光リングへ出力する合波器へそれぞれ分配する複数のリング内トラフィック用スイッチ装置と、(e)前記複数の分波器と前記複数の合波器との間に設けられ、該分波器からそれぞれ出力される波長毎又は波長群毎の光のうち、リング間伝送用として予め設定された、前記リング内伝送用として予め設定された波長の光とは異なる他の波長の光を、該複数の合波器へそれぞれ分配する複数のリング間トラフィック用スイッチ装置とを、含むことから、波長毎或いは波長群毎の単位でルーティングするに際して、リング内伝送用として予め設定された波長の光を各光リング内でルーティングするためのスイッチ装置の規模と、リング間伝送用として予め設定された波長の光を光リング間でルーティングするためのスイッチ装置の規模との合計が、全波長の光を任意の光リングへルーティング可能に連接するノード装置に比較して、大幅に小規模となる。
【0018】
また、請求項3に係る発明の光通信ネットワーク用ノード装置によれば、(d)前記複数の波長分波器のうちの前記第1光リングを構成する環状光ファイバーから入力される一対の第1波長分波器と前記複数の波長合波器のうち該第1光リングを構成する環状光ファイバーへ出力する一対の第1波長合波器との間に設けられ、該第1波長分波器から出力される波長毎の光のうちのリング内伝送用として予め設定された波長の光を、必要に応じて分岐・挿入(アド・ドロップ)し、該一対の第1波長合波器へそれぞれ分配する第1リング内トラフィック用スイッチ装置と、(e)前記複数の波長分波器のうちの前記第2光リングを構成する環状光ファイバーから入力される一対の第2波長分波器と前記複数の波長合波器のうち該第2光リングを構成する環状光ファイバーへ出力する一対の第2波長合波器との間に設けられ、該第2波長分波器から出力される波長毎の光のうちのリング内伝送用として予め設定された波長の光を必要に応じて分岐・挿入(アド・ドロップ)し、該一対の第2波長合波器へそれぞれ分配する第2リング内トラフィック用スイッチ装置と、(f)前記複数の波長分波器と前記複数の波長合波器との間に設けられ、該波長分波器からそれぞれ出力される波長毎の光のうち、リング間伝送用として予め設定された、前記リング内伝送用として予め設定された波長の光とは異なる他の波長の光を、該複数の波長合波器へそれぞれ分配する複数のリング間トラフィック用スイッチ装置とを、含むことから、波長毎の単位でルーティングするに際して、リング内伝送用として予め設定された波長の光を各光リング内でルーティングするためのスイッチ装置の規模と、リング間伝送用として予め設定された波長の光を光リング間でルーティングするためのスイッチ装置の規模との合計が、全波長の光を任意の光リングへルーティング可能に連接するノード装置に比較して、大幅に小規模となる。
【0019】
また、請求項4に係る発明の光通信ネットワーク用ノード装置によれば、(f)前記複数の波長分波器からそれぞれ出力される波長毎の光を必要に応じて分岐・挿入(アド・ドロップ)し、前記複数の波長合波器のうち該光を伝送してきた光リングへそれぞれ出力する波長合波器へ分配する複数のリング内トラフィック用スイッチ装置と、(g)前記複数の群分波器からそれぞれ出力される複数の波長群のうち、リング間伝送用として予め設定された波長の光のみから成る波長群を、前記複数の群合波器へそれぞれ分配する複数のリング間伝送用波長群スイッチ装置と、(h)前記複数の群分波器からそれぞれ出力される複数の波長群のうち、前記リング間伝送のトラフィック類型が相互に相違する波長を含む類型混合波長群を波長毎の光に分波し、該分波された光から前記リング間伝送のトラフィック類型が同じ波長の光を含む新たな波長群をそれぞれ合波し、前記複数の波長群合波器へ出力する類型混合波長群合分波装置とを、含むことから、波長群毎の単位でルーティングするに際して、リング内伝送用として予め設定された波長の光を各光リング内でルーティングするためのスイッチ装置の規模と、リング間伝送用として予め設定された波長の光を光リング間でルーティングするためのスイッチ装置の規模との合計が、全波長の光を任意の光リングへルーティング可能に連接するノード装置に比較して、大幅に小規模となる。
【0020】
また、請求項5に係る発明の光通信ネットワーク用ノード装置のルーティング方法によれば、(b)前記複数の分波器から出力される光のうち、リング内伝送用として予め設定された波長の光をルーティング処理して、前記複数の合波器のうち該光を伝送してきたリング内の光ファイバーへ出力するための合波器へ直接または間接的に分配するリング内トラフィック工程と、(c)前記複数の分波器から出力される光のうち、他リング間伝送用として予め設定された、前記リング内伝送用として予め設定された波長の光とは異なる他の波長の光をルーティング処理して、前記複数の合波器へ直接または間接的に分配するリング間トラフィック工程と を、含むことから、波長毎或いは波長群毎の単位でルーティングするに際して、リング内伝送用として予め設定された波長の光を各光リング内でルーティングするためのスイッチ装置の規模と、リング間伝送用として予め設定された波長の光を光リング間でルーティングするためのスイッチ装置の規模との合計が、全波長の光を任意の光リングへルーティング可能に連接するノード装置に比較して、大幅に小規模となる。
【0021】
また、請求項6に係る発明の光通信ネットワーク用ノード装置によれば、(b)前記各2本の環状光ファイバーからそれぞれ入力された前記波長多重光を波長毎又は波長群毎に分波してそれぞれ出力する複数の分波器と、(c)前記各2本の環状光ファイバーへそれぞれ伝送するためにそれぞれ入力された波長の光を合波して、該各2本の環状光ファイバーへそれぞれ出力する複数の合波器と、(d)前記複数の分波器から出力される波長毎又は波長群毎の光のうちのリング内伝送用として予め設定された波長の光を、前記複数の合波器のうちの該光を伝送してきた光リングへ出力する合波器へそれぞれ分配する複数のリング内トラフィック用スイッチ装置と、(e)前記複数の分波器と前記複数の合波器との間に設けられ、該分波器からそれぞれ出力される波長毎又は波長群毎の光のうち、リング間伝送用として予め設定された、前記リング内伝送用として予め設定された波長の光とは異なる他の波長の光を、該複数の合波器へそれぞれ分配する複数のリング間トラフィック用スイッチ装置とを、含むことから、波長毎或いは波長群毎の単位でルーティングするに際して、リング内伝送用として予め設定された波長の光を各光リング内でルーティングするためのスイッチ装置の規模と、リング間伝送用として予め設定された波長の光を光リング間でルーティングするためのスイッチ装置の規模との合計が、全波長の光を任意の光リングへルーティング可能に連接するノード装置に比較して、大幅に小規模となる。
【0022】
また、請求項7に係る発明の光通信ネットワーク用ノード装置によれば、(b)前記各2本の環状光ファイバーからそれぞれ入力された前記波長多重光を波長毎に分波してそれぞれ出力する複数の波長分波器と、(c)前記各2本の環状光ファイバーへそれぞれ伝送するためにそれぞれ入力された波長の光を合波して、該各2本の環状光ファイバーへそれぞれ出力する複数の波長合波器と、(d)前記複数の波長分波器のうちの前記第1光リングを構成する環状光ファイバーから入力される一対の第1波長分波器と前記複数の波長合波器のうち該第1光リングを構成する環状光ファイバーへ出力する一対の第1波長合波器との間に設けられ、該第1波長分波器から出力される波長毎の光のうちのリング内伝送用として予め設定された波長の光を、該一対の第1波長合波器へそれぞれ分配する第1リング内トラフィック用スイッチ装置と、(e)前記複数の波長分波器のうちの前記第2光リングを構成する環状光ファイバーから入力される一対の第2波長分波器と前記複数の波長合波器のうち該第2光リングを構成する環状光ファイバーへ出力する一対の第2波長合波器との間に設けられ、該第2波長分波器から出力される波長毎の光のうちのリング内伝送用として予め設定された、波長の光を必要に応じて分岐・挿入し、該一対の第2波長合波器へそれぞれ分配する第2リング内トラフィック用スイッチ装置と、(f)前記複数の波長分波器と前記複数の波長合波器との間に設けられ、該波長分波器からそれぞれ出力される波長毎の光のうち、リング間伝送用として予め設定された、前記リング内伝送用として予め設定された波長の光とは異なる他の波長の光を、該複数の波長合波器へそれぞれ分配する複数のリング間トラフィック用スイッチ装置とを、含むことから、波長毎の単位でルーティングするに際して、リング内伝送用として予め設定された波長の光を各光リング内でルーティングするためのスイッチ装置の規模と、リング間伝送用として予め設定された波長の光を光リング間でルーティングするためのスイッチ装置の規模との合計が、全波長の光を任意の光リングへルーティング可能に連接するノード装置に比較して、大幅に小規模となる。
【0023】
また、請求項8に係る発明の光通信ネットワーク用ノード装置によれば、(b)前記各2本の環状光ファイバーからそれぞれ入力された前記波長多重光を波長群毎に分波してそれぞれ出力する複数の群分波器と、(c)該複数の群分波器から出力された波長群のうち、リング内伝送用として予め設定された波長の光のみから成る波長群の光信号を波長毎に分波してそれぞれ出力する複数の波長分波器と、(d)前記各2本の環状光ファイバーへそれぞれ伝送するためにそれぞれ入力された波長群の光を合波して、該各2本の環状光ファイバーへそれぞれ出力する複数の群合波器と、(e)リング内トラフィックのためにそれぞれ入力された波長の光を合波して、波長群に合波し前記複数の群合波器へそれぞれ出力する複数の波長合波器と、(f)前記複数の波長分波器からそれぞれ出力される波長毎の光を必要に応じて分岐・挿入し、前記複数の波長合波器のうち該光を伝送してきた光リングへそれぞれ出力する波長合波器へ分配する複数のリング内トラフィック用スイッチ装置と、(g)前記複数の群分波器からそれぞれ出力される複数の波長群のうち、リング間伝送用として予め設定された波長の光のみから成る波長群を、前記複数の群合波器へそれぞれ分配する複数のリング間伝送用波長群スイッチ装置と、(h)前記複数の群分波器からそれぞれ出力される複数の波長群のうち、前記リング間伝送のトラフィック類型が相互に相違する波長を含む類型混合波長群を波長毎の光に分波し、該分波された光から、スイッチ装置を用いてルーティングを行い、合波器により前記リング間伝送のトラフィック類型が同じ波長の光を含む新たな波長群形成し、該リング間伝送用波長群スイッチ装置を介して前記複数の波長群合波器へ出力する類型混合波長群合分波装置とを、含むことから、波長群毎の単位でルーティングするに際して、リング内伝送用として予め設定された波長の光を各光リング内でルーティングするためのスイッチ装置の規模と、リング間伝送用として予め設定された波長の光を光リング間でルーティングするためのスイッチ装置の規模との合計が、全波長の光を任意の光リングへルーティング可能に連接するノード装置に比較して、大幅に小規模となる。

【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の一実施例の光通信ネットワークを基本的に構成する一対の光リングと、それらを連接するノード装置とを説明するための概念図である。
【図2】図1の光通信ネットワークにおいて伝送される波長多重光の一例を示す図である。
【図3】図1のノード装置の構成の要部を説明する図である。
【図4】図3のノード装置に設けられる光合分波器を構成するアレイ導波路格子AWGの構成を概略説明する斜視図である。
【図5】図3のノード装置に設けられる第1リング内トラフィック用スイッチ装置或いは第2リング内トラフィック用スイッチ装置の二次元MEMSスイッチを用いて実現したときの構成を説明する図である。
【図6】図3のノード装置に設けられるリング間トラフィック用スイッチ装置の二次元MEMSスイッチを用いて実現したときの構成を説明する図である。
【図7】図3のノード装置において、リング間トラフィック割合αに対するスイッチ要素数を従来のノード装置を比較して示す図である。
【図8】本発明の他の実施例におけるノード装置の構成の要部を説明する図である。
【図9】図1の一対の光リングにおいて、波長多重光のリング間トラフィックの4つの類型とそれに対応する波長群とを示す図である。
【図10】図8のノード装置に設けられる混合波長群合分波装置E1乃至E3に備えられた8×8波長群切換スイッチEaの二次元MEMSスイッチを用いて実現したときの構成を説明する図である。
【図11】本発明の他の実施例におけるノード装置の構成の要部を説明する図である。
【図12】一対の光ネットワークを基本的に構成する一対の光リングを連接する従来のノード装置の構成を説明するための図である。
【図13】図12の従来のノード装置に設けられる波長単位のトラフィック用スイッチ装置並びに図11のノード装置に設けられる波長単位のリング内およびリング間トラフィック用スイッチ装置の二次元MEMSスイッチを用いて実現したときの構成を説明する図である。
【図14】図12の従来のノード装置に設けられる波長単位のトラフィック用スイッチ装置並びに図11のノード装置に設けられる波長単位のリング内およびリング間トラフィック用スイッチ装置の二次元MEMSスイッチを用いて実現したときの他の構成例を説明する図である。
【図15】図1の基本構成を含み、複数の光リングがリング間ノード装置により連接された光通信ネットワークの例を示す概念図である。
【図16】図1の基本構成を含み、3つの光リングが一個のリング間ノード装置により接続された光通信ネットワークの例を示す概念図である。
【図17】図1の基本構成を含み、2つの光リングが2つのリング間ノード装置により接続された光通信ネットワークの例を示す概念図である。
【符号の説明】
【0025】
10:光通信ネットワーク
R1:第1光リング
R2:第2光リング
Fa、Fb、Fc、Fd:環状光ファイバー
N1、N2:リング間ノード装置
M1乃至Mn:リング内ノード装置
Aa、Ab、Ac、Ad、Eb:波長分波器(分波器)
Ba、Bb、Bc、Bd、Ed:波長合波器(合波器)
S1:第1リング内トラフィック用スイッチ装置
S2:第2リング内トラフィック用スイッチ装置
S3:リングトラフィック用スイッチ装置
Ca、Cb、Cc、Cd:群合分波器(群分波器、分波器)
Da、Db、Dc、Dd:群合分波器(群合波器、合波器)
S4:リング間トラフィック用波長群スイッチ装置
E1、E2、E3:混合波長群合分波装置
Ea:8×8波長群切替スイッチ
Ec:4×4波長切替スイッチ
WB1 乃至WBK :波長群
WB2 、WBi 、WBk :類型混合波長群
S5:リング内およびリング間トラフィック用スイッチ装置

【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の一実施例を、概念的な図面を参照しつつ説明する。なお、各図は概念図であるから、細部の機械的構造や各部の寸法比等は必ずしも正確に描かれていない。
【実施例1】
【0027】
図1は、連接リング網から成る光通信ネットワーク10の基本構成である、リング間ノード装置N1を介して連接された一対の第1光リングR1および第2光リングR2を説明する図である。実際にはそれら第1光リングR1および第2光リングR2には、複数のリング内ノード装置M1乃至Mnが設けられるとともに、図示しない他のリング間ノード装置を介して図示しない他の光リングが連接される。上記第1光リングR1および第2光リングR2は、少なくとも一対の環状光ファイバFa、Fbおよび一対の環状光ファイバFc、Fdからそれぞれ構成され、第1光リングR1および第2光リングR2のそれぞれにおいて、時計方向および反時計方向への双方向通信がそれぞれ可能とされている。なお、上記図1は光通信ネットワーク10の基本構成を示すものであり、図15乃至図17に示すように、実際には種々の態様がある。図15は、2つの光リングR1およびR2間を複数のリング間ノード装置N1乃至Nn-1を用いて接続することにより複数リングR1乃至Rnを連接した例を示している。図16は、3つの光リングR1乃至R3を一つのリング間ノード装置N1により接続した例である。図17は、2つの光リングR1およびR2間を2つのリング間ノード装置N1およびN1‘を用いて接続した例である。
【0028】
以下、図1のリング間ノード装置( 以下、単にノード装置と言う) N1を代表させてその構成を説明する。上記ノード装置N1は、たとえば図2に示す波長多重光について、第1光リングR1内および第2光リングR2内のリング内ルーティングと、第1光リングR1と第2光リングR2との間のリング間ルーティングとを実行可能に構成されている。波長多重光は、波長毎の光信号を伝送するための複数の通信チャネルに対応する複数の波長( 波長チャネル) λ1 ~λL を含む。その波長多重光では、必要に応じて、それらの波長のうちの所定数W( たとえばW=4) 毎に1組となる複数の波長群( バンド) Bの単位で取り扱われる。
【0029】
図3は1階層型のノード装置N1の構成の一例を示している。図3に示すように、ノード装置N1は、第1光リングR1および第2光リングR2を構成する各2本の環状光ファイバーFa、Fb、Fc、Fdの一端と他端との間に設けられ、双方向において、リング内ルーティングおよびリング間ルーティングを行う。ノード装置N1は、環状光ファイバーFa、Fb、Fc、Fdからそれぞれ入力された波長多重光を波長毎に分波してそれぞれ出力する複数( 本実施例では4個) の波長分波器( 分波器) Aa、Ab、Ac、Adと、各2本の環状光ファイバーFa、Fb、或いはFc、Fdの他端へそれぞれ伝送するためにそれぞれに入力された波長の光を合波して、それら各2本の環状光ファイバーFa、Fb、或いはFc、Fdの他端へそれぞれ出力する複数( 本実施例では4個) の波長合波器( 合波器) Ba、Bb、Bc、Bdと、第1光リングR1を構成する2本の環状光ファイバーFa、Fbの1端および他端間のトラフィック制御のための第1リング内トラフィック用スイッチ装置S1と、第2光リングR2を構成する2本の環状光ファイバーFc、Fdの1端および他端間のルーティングを制御するための第2リング内トラフィック用スイッチ装置S2と、環状光ファイバーFa、Fb、Fc、Fdの一端と環状光ファイバーFa、Fb、Fc、Fdの他端間のルーティングリングを制御するためのリング間トラフィック用スイッチ装置S3とを備えている。
【0030】
上記波長分波器Aa、Ab、Ac、Adは、たとえば入力ポート16と出力ポート18とを有する良く知られたアレイ導波路格子AWGからそれぞれ構成されている。この波長分波器Aa、Ab、Ac、Adは、たとえば、シリコン製の基板の上においてたとえば石英系の材料でクラッドおよびコアを堆積して所定のパターンの導波路を形成する所謂石英系プレーナ光波回路(PLC)によりモノリシック構造で構成される。上記波長分波器Aa、Ab、Ac、Adは、可逆的性質を備えており、反対向きの光に対しては波長合波器として機能する。
【0031】
上記波長分波器Aa、Ab、Ac、Adを構成するアレイ導波路格子AWGは、たとえば図4に示すように、相互に行路長差を有する複数本のアレイ導波路20と、入力ポート16をそれぞれ有する複数本の入力側導波路22と、その入力側導波路22とアレイ導波路20との間に設けられ、入力ポート16に入力された波長分割多重光を拡散により分配して複数本のアレイ導波路20の入力側端部にそれぞれ入力させる入力レンズ導波路24と、出力ポート18をそれぞれ有する複数本の出力側導波路26と、その出力側導波路26とアレイ導波路20との間に設けられ、複数本のアレイ導波路20の出力側端部から出力された波長分割多重光に含まれる複数の波長チャネル( たとえば100GHzずつ中心波長位置が相違する互いに異なる波長の複数の光信号)を複数本のアレイ導波路20の交互の光路差に基づく回折により波長毎に個別に分光するとともに出力側導波路26の端部に集光させることにより予め設定された出力側導波路26へそれぞれ分波し、別々の分波により1つの出力側導波路26の端部に集光された光を合波して出力させる出力レンズ導波路28とを備えている。
【0032】
アレイ導波路格子AWGでは、伝播する光が受ける作用は可逆的であり、逆方向では、その出力ポート18に入力された光は合波されて入力ポート16から出力される。したがって、そのアレイ導波路格子AWGからそれぞれ構成される波長分波器Aa、Ab、Ac、Adは、図3の矢印方向に示す順方向では、環状光ファイバーFa、Fb、Fc、Fdの一端から波長多重光が入力ポート16側からそれぞれ入力された波長多重光を波長毎に分波して出力ポート18側からそれぞれ出力する光分波器として機能する。しかし、波長の異なる複数の光信号が出力ポート18側から入力された場合は入力ポート16側から環状光ファイバーFa、Fb、Fc、Fdの一端へそれらの合波光をそれぞれ出力する光合波器としても機能する。
【0033】
前記波長合波器Ba、Bb、Bc、Bdは、上記波長分波器Aa、Ab、Ac、Adと同様に図4のアレイ導波路格子AWGからそれぞれ構成されたものであり、その入力ポート16側が出力ポートとして、出力ポート18側が入力ポートとして用いられている。したがって、波長合波器Ba、Bb、Bc、Bdは、波長合波器として機能し、波長の異なる複数の光信号が入力ポート( 出力ポート18側) へ入力された場合はそれらを合波して出力ポートから環状光ファイバーFa、Fb、Fc、Fdの他端へそれらの合波光をそれぞれ出力する。上記波長合波器Ba、Bb、Bc、Bdは、可逆的性質を備えており、反対向きの光に対しては波長分波器として機能する。
【0034】
前記第1リング内トラフィック用スイッチ装置S1、第2リング内トラフィック用スイッチ装置S2、リング間トラフィック用スイッチ装置S3は、よく知られた光スイッチデバイス、たとえば導波路型のマッハチェンダ-干渉計( MZI)型光スイッチ、Y分岐型光スイッチ、バブル反射型光スイッチ、ファイバ駆動型光スイッチ、半導体増幅器型光スイッチや、空間伝播型の二次元および三次元MEMS(Micro Electro Mechanical System) ミラー型光スイッチなどから構成される。以下において、MEMSミラー型光スイッチにて二次元的に構成された場合を図5、図6を用いて説明する。
【0035】
第1リング内トラフィック用スイッチ装置S1および第2リング内トラフィック用スイッチ装置S2は同様に構成されているため、共通の図5を用いてその構成例を示す。第1リング内トラフィック用スイッチ装置S1は、波長分波器Aa、Abと波長合波器Ba、Bbとを介して、環状光ファイバーFaおよびFbの一端とそのFaおよびFbの他端との間に設けられている。この第1リング内トラフィック用スイッチ装置S1は、図5に示すように、環状光ファイバーFaの一端からの1波長チャネルの光信号を受ける入力端子A、環状光ファイバーFbの一端からの1波長チャネルの光信号を受ける入力端子B、および、このノード装置N1において挿入されるそれらと同じ波長チャネルの光信号を受ける入力端子add と、環状光ファイバーFaの他端への1波長チャネルの光信号を出力するための出力端子A、環状光ファイバーFbの他端への1波長チャネルの光信号を出力するための出力端子B、および、このノード装置N1において処理のために取り出される( ドロップされる) 光信号を出力する出力端子dropと、それらを結ぶように空間的に構成されたマトリックス状の光路の交点において選択的に反射位置へ突き出し移動可能に配置された8つの可動ミラーM( 入力端子add と出力端子dropとを結ぶ交点には設けられていない) とを備える3×3光切換スイッチであり、波長毎の光信号が入力端子へ入力するのに応答して可動ミラーMが制御されることによりその入力信号が図示しない制御系によりあらかじめ設定された行き先に対応する出力端子の1つへその入力信号をルーティングする。この第1リング内トラフィック用スイッチ装置S1は、第1光リングR1内のリング内トラフィックに用いられる予め設定された波長チャネル数と同じ数だけ設けられる。本実施例では、上記可動ミラーMがスイッチ素子として機能している。
【0036】
第2リング内トラフィック用スイッチ装置S2は、波長分波器Ac、Adと波長合分波器Bc、Bdとを介して、環状光ファイバーFcおよびFdの一端とそのFcおよびFdの他端との間に設けられている。この第2リング内トラフィック用スイッチ装置S2は、図5に示すように、環状光ファイバーFcの一端からの1波長チャネルの光信号を受ける入力端子C、環状光ファイバーFdの一端からの1波長チャネルの光信号を受ける入力端子D、このノード装置N1において挿入されるそれらと同じ波長チャネルの光信号を受ける入力端子add と、環状光ファイバーFcの他端への1波長チャネルの光信号を出力するための出力端子C、環状光ファイバーFdの他端への1波長チャネルの光信号を出力するための出力端子D、このノード装置N1において処理のために取り出される( ドロップ) される光信号を出力する出力端子dropと、それらを結ぶように空間的に構成されたマトリックス状の光路の交点において選択的に反射位置へ移動可能に配置された8つの可動ミラーM( 入力端子add と出力端子dropとを結ぶ交点には設けられていない) とを備える3×3光スイッチであり、波長毎の光信号が入力端子へ入力するのに応答して可動ミラーMが制御されることによりその入力信号が図示しない制御系によりあらかじめ設定された行き先に対応する出力端子の1つへその入力信号をルーティングする。この第2光リング内トラフィック用スイッチ装置S2は、第2光リングR2内のリング内トラフィックに用いられる予め設定された波長チャネル数と同じ数だけ設けられる。
【0037】
リング間トラフィック用スイッチ装置S3は、波長分波器Aa、Ab、Ac、Adと波長合波器Ba、Bb、Bc、Bdとを介して、環状光ファイバーFa、Fb、Fc、Fdの一端とそれらの他端との間に設けられ、その環状光ファイバーFa、Fb、Fc、Fdの一端とそれらの他端間のルーティングを制御する。このリング間トラフィック用スイッチ装置S3は、図6に示すように、環状光ファイバーFaの一端からの1波長チャネルの光信号を受ける入力端子A、環状光ファイバーFbの一端からの1波長チャネルの光信号を受ける入力端子B、環状光ファイバーFcの一端からの1波長チャネルの光信号を受ける入力端子C、環状光ファイバーFdの一端からの1波長チャネルの光信号を受ける入力端子Dと、環状光ファイバーFaの他端への1波長チャネルの光信号を出力するための出力端子A、環状光ファイバーFbの他端への1波長チャネルの光信号を出力するための出力端子B、環状光ファイバーFcの他端への1波長チャネルの光信号を出力するための出力端子C、環状光ファイバーFdの他端への1波長チャネルの光信号を出力するための出力端子Dと、それらを結ぶように空間的に構成されたマトリックス状の光路の交点において選択的に反射位置へ移動可能に配置された12個の可動ミラーM( 入力端子Aと出力端子Aとを結ぶ交点、入力端子Bと出力端子Bとを結ぶ交点、入力端子Cと出力端子Cとを結ぶ交点、入力端子Dと出力端子Dとを結ぶ交点には設けられていない) とを備え、波長毎の光信号は可動ミラーMが制御されることによりその入力信号が制御系によりあらかじめ設定された行き先に対応する出力端子の1つへルーティングされる。このリング間トラフィック用スイッチ装置S3は、第1光リングR1と第2光リングとの間のリング間トラフィックに用いられる予め設定された、前記予め設定されたリング内トラフィック用の波長と異なる波長チャネル数と同じ数だけ設けられる。
【0038】
以上のように構成されたノード装置N1では、上記第1リング内トラフィック用スイッチ装置S1、第2リング内トラフィック用スイッチ装置S2、およびリング間トラフィック用スイッチ装置S3の作動により、環状光ファイバーFa、Fb、Fc、Fdの一端から入力された全波長の光が、環状光ファイバーFa、Fb、Fc、Fdの他端のうちあらかじめ定められたものへそれぞれ波長チャネル単位でルーティングされる。波長多重光のうちの全波長数に対するリング間伝送用として予め設定された波長数が占める割合であるリング間トラフィック割合αは、例えば、50%程度に設定される。
【0039】
図7は、波長多重光の波長多重数を96としたときの、リング間トラフィック割合αとスイッチ素子数との関係を示している。本実施例のノード装置N1によれば、波長多重光の波長多重数を96としたとき、図7の四角印□に示すように、菱形印◇に示す従来の場合に比較して、スイッチ素子数が半減し、上記第1リング内トラフィック用スイッチ装置1、第2リング内トラフィック用スイッチ装置S2、およびリング間トラフィック用スイッチ装置S3の規模が小さくなって、ノード装置N1が小型かつ安価となる。
【0040】
本実施例のノード装置N1によれば、そのルーティング作動に際して、(1)リング内トラフィック工程( すなわち第1リング内トラフィック用スイッチ装置S1および第2リング内トラフィック用スイッチ装置S2による波長単位のルーテイング作動) により、複数の分波器( 波長分波器Aa乃至Ab) から出力される光のうち、リング内伝送用として予め設定された波長の光がルーティング処理されて、複数の合波器( 波長合波器Ba乃至Bb) のうちその光を伝送してきた光ファイバーリングへ出力するための合波器( 例えば波長分波器Aa乃至Abから入力された波長チャネルの光であれば波長合波器Ba乃至Bb) へ直接または間接的に分配されるとともに、(2)リング間トラフィック工程( すなわちリング間トラフィック用スイッチ装置S3による波長単位のルーティング作動)により、複数の分波器( 波長分波器Aa乃至Ad) から出力される光のうち、リング間伝送用として予め設定された、前記リング内伝送用として予め設定された波長の光とは異なる他の波長の光がルーティング処理され、複数の合波器( 例えば波長合分波器Aa乃至Adから入力された波長チャネルの光であれば波長合波器Ba乃至Bd) へ直接または間接的に分配されることから、波長毎の単位でルーティングするに際して、リング内伝送用として予め設定された波長の光を各光リング内でルーティングするためのスイッチ装置の規模と、リング間伝送用として予め設定された波長の光を光リング間でルーティングするためのスイッチ装置の規模との合計が、全波長の光を任意の光リングへルーティング可能に連接する従来のノード装置に比較して、大幅に小規模となる。
【0041】
本実施例のノード装置N1によれば、(1)各2本の環状光ファイバーFa、Fb、Fc、Fdの一端からそれぞれ入力された波長多重光を波長毎に分波してそれぞれ出力する4個の波長分波器( 波長分波器Aa、Ab、Ac、Ad) と、(2)各2本の環状光ファイバーFa、Fb、Fc、Fdの他端へそれぞれ伝送するためにそれぞれ入力された波長の光を合波して、それら各2本の環状光ファイバーFa、Fb、Fc、Fdの他端へそれぞれ出力する複数の波長合波器( 波長合波器Ba、Bb、Bc、Bd) と、(3)複数の波長分波器( 波長分波器Aa、Ab、Ac、Ad) のうちの第1光リングR1を構成する環状光ファイバーFa、Fbの一端から入力される一対の第1波長分波器( 波長分波器Aa、Ab) と複数の波長合波器( 波長合波器Ba、Bb、Bc、Bd) のうち第1光リングR1を構成する環状光ファイバーFa、Fbの他端へ出力する一対の第1波長合波器( 波長合波器Ba、Bb) との間に設けられ、その第1波長分波器( 波長分波器Aa、Ab) から出力される波長毎の光のうちのリング内伝送用として予め設定された波長の光を、その一対の第1波長合波器( 波長合波器Ba、Bb) へそれぞれ分配する第1リング内トラフィック用スイッチ装置S1と、(4)複数の波長分波器( 波長分波器Aa、Ab、Ac、Ad) のうちの第2光リングR2を構成する環状光ファイバーFc、Fdの一端から入力される一対の第2波長分波器( 波長分波器Ac、Ad) と複数の波長合波器( 波長合波器Ba、Bb、Bc、Bd) のうち第2光リングR2を構成する環状光ファイバーFc、Fdの他端へ出力する第2波長合波器( 波長合波器Bc、Bd) との間に設けられ、その第2波長分波器( 波長分波器Ac、Ad) から出力される波長毎の光のうちのリング内伝送用として予め設定された波長の光を、一対の第2波長合波器( 波長合分波器Bc、Bd) へそれぞれ分配する一対の第2リング内トラフィック用スイッチ装置S2と、(5)複数の波長分波器( 波長分波器Aa、Ab、Ac、Ad) と複数の波長合波器( 波長合波器Ba、Bb、Bc、Bd) との間に設けられ、波長分波器( 波長分波器Aa、Ab、Ac、Ad) からそれぞれ出力される波長毎の光のうち、リング間伝送用として予め設定された、リング内伝送用として予め設定された波長の光とは異なる他の波長の光を、複数の波長合波器( 波長合波器Ba、Bb、Bc、Bd) へそれぞれ分配する複数のリング間トラフィック用スイッチ装置S3とを、含むものである。このため、(6)第1リング内トラフィック用スイッチ装置S1或いは第1リング内トラフィック工程により、複数の波長分波器( 波長合分波器Aa、Ab、Ac、Ad) のうちの第1光リングR1を構成する環状光ファイバーFa、Fbの一端から信号入力される一対の第1波長分波器( 波長分波器Aa、Ab) から出力される波長毎の光のうちのリング内伝送用として予め設定された波長の光を、その第1光リングR1を構成する環状光ファイバーFa、Fbの他端へ出力する一対の第1波長合波器( 波長合波器Ba、Bb) へ分配され、(7)第2リング内トラフィック用スイッチ装置S2或いは第2リング内トラフィック工程により、複数の波長分波器( 波長分波器Aa、Ab、Ac、Ad) のうちの第2光リングR2を構成する環状光ファイバーFc、Fdの一端からから信号入力される一対の第2波長分波器( 波長分波器Ac、Ad) から出力される波長毎の光のうちのリング内伝送用として予め設定された波長の光が、第2光リングR2を構成する環状光ファイバーFc、Fdの他端へ出力する一対の第2波長合波器( 波長合波器Bc、Bd) へ分配され、(8)リング間トラフィック用スイッチ装置S3或いはリング間トラフィック工程により、複数の波長分波器( 波長分波器Aa、Ab、Ac、Ad) からそれぞれ出力される波長毎の光のうち、リング内伝送用として予め設定された波長の光とは異なる、リング間伝送用として予め設定された波長の光が、複数の波長合波器( 波長合波器Ba、Bb、Bc、Bd) へスイッチングにより分配されることから、波長毎の単位でルーティングするに際して、リング内伝送用として予め設定された波長の光を各光リング内でルーティングするためのスイッチ装置の規模と、リング間伝送用として予め設定された波長の光を光リング間でルーティングするためのスイッチ装置の規模との合計が、全波長の光を任意の光リングへルーティング可能に連接するノード装置に比較して、大幅に小規模となる。
【実施例2】
【0042】
次に、本発明の他の実施例を説明する。なお、以下の説明において、実施例相互に共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
【0043】
図8は、波長群単位のルーティング概念をも導入した2階層型のノード装置N2の構成を示している。図8の波長多重光の分波後において、1本線で示す光路は波長毎の1波長チャンネルの光信号を示し、2重線で示す光路は、複数の波長チャンネルの光信号を含む波長群毎の光信号を示している。この2階層型のノード装置N2は、2本の環状光ファイバーFa、FbおよびFc、Fdをそれぞれ有する第1光リングR1および第2光リングR2を含む光通信ネットワークにおいて、それら第1光リングR1または第2光リングR2内、および第1光リングR1および第2光リングR2の間で、複数の波長を含む波長多重光の伝送経路の設定を、一層、少ないスイッチ素子Mの数で行うことができるように構成されている。
【0044】
前記図2は、4波長( W=4)を1バンド( 1波長群)Bとする波長多重数Lが96の波長多重光を示しており、リング間伝送用として予め設定された波長の光のみから成るK個の波長群WB1 ~WBK について、4つのリング間トラフィックの類型では、図9に示されるものとなる。図9では、破線で囲まれた部分は波長群であり、Wはワーキングパスのための波長を示し、Pはプロテクションパスのための波長を示している。図9において、3つの類型混合波長群WB2 、WBi 、WBk が、異なるリング間トラフィックの類型に属する波長を含んでいる。すなわち、図9において、波長λ1 乃至λKWがリング間のトラフィック用として予め設定されており、これらの波長λ1 乃至λKWがリング間トラフィックの類型1乃至4に分けられ、残りの波長λKW+1乃至λL がリング内トラフィック用として設定されている。たとえば類型混合波長群WB2 は類型1と2のリング間トラフィックに属する波長を含むことで例示されるように、上記3つの類型混合波長群WB2 、WBi 、WBk は異なるリング間トラフィックの類型に属する波長を含んでいることから、それら3つの類型混合波長群WB2 、WBi 、WBk は、分波され、リング間トラフィックの類型が同じ波長を含む波長群となるように再合波される必要がある。
【0045】
図8に示すように、上記ノード装置N2は、(1)各2本の環状光ファイバーFa、Fb、Fc、Fdの一端からそれぞれ入力された波長多重光を波長群毎に分波してそれぞれ出力する複数( 本実施例では4個) の群分波器Ca、Cb、Cc、Cdと、(2)それらの複数の群分波器Ca、Cb、Cc、Cdから出力された波長群のうち、リング内伝送用として予め設定された波長の光のみから成る波長群の光信号を波長毎に分波してそれぞれ出力する複数の波長分波器Aa、Ab、Ac、Adと、(3)各2本の環状光ファイバーFa、Fb、Fc、Fdの他端へそれぞれ伝送するためにそれぞれ入力された波長群の光を合波して、それら各2本の環状光ファイバーFa、Fb、Fc、Fdの他端へそれぞれ出力する複数( 本実施例では4個) の群合波器Da、Db、Dc、Ddと、(4)リング内トラフィックのためにそれぞれ入力された波長の光を合波して、波長群単位の光を前記複数の群合波器Da、Db、Dc、Ddへそれぞれ出力する複数の波長合波器Ba、Bb、Bc、Bdと、(5)前記複数の波長分波器Aa、Ab、Ac、Adからそれぞれ出力される波長毎の光を、前記複数の波長合波器Ba、Bb、Bc、Bdのうちその光を伝送してきた第1光リングR1または第2光リングR2の他端へそれぞれ出力する波長合波器Ba、BbまたはBc、Bdへ分配する複数( 波長毎に各1対) の第1リング内トラフィック用スイッチ装置S1および第2リング内トラフィック用スイッチ装置S2と、(6)前記複数の群分波器Ca、Cb、Cc、Cdからそれぞれ出力される複数の波長群のうち、リング間伝送用として予め設定された波長の光のみから成る波長群を、前記複数の群合波器Da、Db、Dc、Ddへそれぞれ分配する複数( 波長群毎に1個) のリング間トラフィック用波長群スイッチ装置S4と、(7)前記複数の群分波器Ca、Cb、Cc、Cdからそれぞれ出力される複数の波長群のうち、前記リング間伝送のトラフィック類型が相互に相違する波長を含む類型混合波長群WB2 、WBi 、WBk を波長毎の光に分波し、その波長毎の光から前記リング間伝送のトラフィック類型が同じ波長の光を含む新たな波長群を形成するためのルーティングのためのスイッチと波長群に合波する合波器と、形成された波長群をそれら各2本の環状光ファイバーFa、Fb、Fc、Fdの他端へルーティングするためのスイッチと、それら波長群を、前記複数の波長群合波器へ出力する3つの混合波長群合分波装置E1乃至E3とを、備えている。
【0046】
本実施例においても、波長多重光のうちの全波長数に対するリング間伝送用として予め設定された波長数が占める割合であるリング間トラフィック割合αは、一例として、50%程度に設定される。
【0047】
上記群分波器Ca、Cb、Cc、Cdは、波長多重光を波長群単位で分波するように設計されている他は前述のアレイ導波路格子AWGと同様に構成されたものである。また、上記群合波器Da、Db、Dc、Ddは、そのようなアレイ導波路格子AWGが逆向きに用いられることにより複数の波長群を合波して波長多重光を出力するものである。これら群分波器Ca、Cb、Cc、Cdおよび群合波器Da、Db、Dc、Ddにおいても、伝播する光が受ける作用は可逆的であり、図8の矢印に示す順方向では、群分波器Ca、Cb、Cc、Cdが群分波器として、群合波器Da、Db、Dc、Ddが群合波器として機能し、図8の矢印の逆方向では、群合波器Da、Db、Dc、Ddが群分波器として、群分波器Ca、Cb、Cc、Cdが群合波器として機能する。
【0048】
前記第1リング内トラフィック用スイッチ装置S1および第2リング内トラフィック用スイッチ装置S2は、実施例1のものと同様の図5に示す3×3スイッチから構成され、波長単位で切り換える。前記リング間トラフィック用波長群スイッチ装置S4は、実施例1のリング間トラフィック用スイッチ装置S3と同様の図6に示す4×4スイッチから構成され、波長群単位で切り換える。
【0049】
混合波長群合分波装置E1乃至E3は、相互に同様に構成されているので、以下において混合波長群合分波装置E1について説明する。混合波長群合分波装置E1は、群合分波器Ca、Cb、Cc、Cdから出力された類型混合波長群WB2 を受け、それらが分波された波長からリング間トラフィック類型が同じ波長の光が合波された波長群を群合波器Da、Db、Dc、Ddへ出力する8×8波長群切換スイッチEaと、この8×8波長群切換スイッチEaが受けた類型混合波長群WB2 を分波する波長分波器Ebと、この波長分波器Ebにより分波された波長の光を同じリング間トラフィック類型の光が組み合わせられるようにスイッチングする図6と同様の複数の4×4波長切換スイッチEcと、この4×4波長切換スイッチEcから出力された波長毎の光を合波し、上記8×8波長群切換スイッチEaへ出力する波長合波器Edとを備えている。
【0050】
図10は、上記8×8波長群切換スイッチEaの切換機能を説明するために、その8×8波長群切換スイッチEaがMEMSミラー型光スイッチにて二次元的に構成された場合を示している。8×8波長群切換スイッチEaは、群分波器Ca、Cb、Cc、Cdから4つの入力端子A、B、C、Dにそれぞれ入力された波長群の内、類型混合波長群WB2 を、分波のために波長合波器Ebへ出力する。また、波長合波器Edから入力端子WTBにそれぞれ入力された波長群を、4つの出力端子A、B、C、Dを介して波長群合波器Ba、Bb、Bc、Bdへ出力する。なお、図10において黒色のミラーは固定ミラーMSを示している。
【0051】
本実施例のノード装置N2においては、群単位のルーティングを行う結果、図7の△印に示すように、菱形印◇に示す従来の場合に比較してスイッチ素子数が半減するだけでなく、四角印□に示す実施例1に比較しても、リング間トラフィック割合αが高くなるほど、さらにスイッチ素子数が少なくなるので、第1リング内トラフィック用スイッチ装置1、第2リング内トラフィック用スイッチ装置S2、およびリング間トラフィック用波長群スイッチ装置S4と、混合波長群合分波装置E1乃至E3の8×8波長群切換スイッチEa、4×4波長切換スイッチEcの合計規模が小さくなって、ノード装置N2が一層小型かつ安価となる。
【0052】
すなわち、本実施例のノード装置N2によれば、そのルーティング作動に際して、(1)リング内トラフィック工程( すなわち第1リング内トラフィック用スイッチ装置S1および第2リング内トラフィック用スイッチ装置S2による波長単位のルーテイング作動) により、複数の分波器( 波長分波器Aa乃至Ad) から出力される光のうち、リング内伝送用として予め設定された波長の光がルーティング処理されて、複数の合波器( 波長合波器Ba乃至Bd) のうちその光を伝送してきた光ファイバーへ出力するための合波器( 例えば波長分波器Aa乃至Abから入力された波長チャネルの光であれば波長合波器Ba乃至Bb) へ直接または間接的に分配されるとともに、(2)リング間トラフィック工程( すなわちリング間トラフィック用波長群スイッチ装置S4と、混合波長群合分波装置E1乃至E3による波長群単位のルーティング作動)により、複数の分波器( 波長分波器Aa乃至Ad) から出力される光のうち、リング間伝送用として予め設定された、前記リング内伝送用として予め設定された波長の光とは異なる他の波長の光がルーティング処理され、複数の合波器( 例えば波長分波器Aa乃至Abから入力された波長チャネルの光であれば波長合波器Bc乃至Bd) へ直接または間接的に分配されることから、波長毎の単位でルーティングするに際して、リング内伝送用として予め設定された波長の光を各光リング内でルーティングするためのスイッチ装置の規模と、リング間伝送用として予め設定された波長の光を光リング間でルーティングするためのスイッチ装置の規模との合計が、全波長の光を任意の光リングへルーティング可能に連接するノード装置に比較して、大幅に小規模となる。
【0053】
また、本実施例のノード装置N2によれば、(1)複数の波長分波器( 波長分波器Aa、Ab、Ac、Ad)からそれぞれ出力される波長毎の光を、複数の波長合波器( 波長合波器Ba、Bb、Bc、Bd)のうちその光を伝送してきた光リングへそれぞれ出力する波長合波器( 例えば波長分波器Aa乃至Abから入力された波長チャネルの光であれば波長合波器Ba乃至Bb) へ分配する複数のリング内トラフィック用スイッチ装置( 第1リング内トラフィック用スイッチ装置S1および第2リング内トラフィック用スイッチ装置S2) と、(2)複数の群分波器( 波長群分波器Ca、Cb、Cc、Cd)からそれぞれ出力される複数の波長群のうち、リング間伝送用として予め設定された波長の光のみから成る波長群WB1 乃至WBK ( 但し、類型混合波長群WB2 、WBi 、WBk
を除く) を、複数の群合波器( 波長合波器Da、Db、Dc、Dd)へそれぞれ分配する複数のリング間伝送用波長群スイッチ装置( リング間トラフィック用波長群スイッチ装置S4) と、(3)複数の群分波器( 波長群分波器Ca、Cb、Cc、Cd)からそれぞれ出力される複数の波長群のうち、リング間伝送のトラフィック類型が相互に相違する波長を含む類型混合波長群WB2 、WBi 、WBk を波長毎の光に分波し、その分波された光から前記リング間伝送のトラフィック類型が同じ波長の光を含む新たな波長群をそれぞれ合波し、前記複数の波長群合波器へ出力する類型混合波長群合分波装置E1乃至E3とを、含むことから、波長群毎の単位でルーティングするに際して、リング内伝送用として予め設定された波長の光を各光リング内でルーティングするためのスイッチ装置の規模と、リング間伝送用として予め設定された波長の光を光リング間でルーティングするためのスイッチ装置の規模との合計が、全波長の光を任意の光リングへルーティング可能に連接するノード装置に比較して、大幅に小規模となるとともに、波長群単位でトラフィック制御することにより、一層小規模となる。
【0054】
ちなみに、図12および図13は、一対の環状光ファイバーFa、Fbから構成される第1光リングR1と一対の環状第環状光ファイバーFc、Fdから構成される第2光リングR2とを単一のノード装置NNによって全波長が任意にルーティング可能に双方向に連接する従来例を示している。この場合には、4本の環状光ファイバーFa、Fb、Fc、Fdの一端からの4入力および2アド入力と、4本の光ファイバー環状Fa、Fb、Fc、Fdの他端への4出力および2ドロップ出力とを有する36個のスイッチ素子Mを1組とし、それを波長多重数だけ必要とする。仮に波長多重数が96であれば、図12に示すスイッチ装置SSnを波長数(n=96)だけ必要とし、図7の菱形印◇に示すようにリング間トラフィック割合に拘わらず合計3456素子を備えたスイッチ装置を必要とする。なお、一対の環状光ファイバーFa、Fbから構成される第1光リングR1と一対の環状第環状光ファイバーFc、Fdから構成される第2光リングR2とを単一のノード装置NNによって全波長が任意にルーティング可能に双方向に連接する図12の従来例において、一対のaddと一対のdropとを相互に直結するために右下に位置する4つのスイッチは省略可能である。この場合の最小化構成は図14に示すようになる。
【実施例3】
【0055】
図11は、図3に示す1階層型のノード装置N1の他の構成例を示している。本実施例のノード装置N1は、第1光リングR1および第2光リングR2を構成する各2本の環状光ファイバーFa、Fb、Fc、Fdの一端と他端との間に設けられ、双方向において、リング内ルーティングおよびリング間ルーティングを行うために、環状光ファイバーFa、Fb、Fc、Fdからそれぞれ入力された波長多重光を波長毎に分波してそれぞれ出力する複数( 本実施例では4個) の波長分波器( 分波器) Aa、Ab、Ac、Adと、各2本の環状光ファイバーFa、Fb、或いはFc、Fdの他端へそれぞれ伝送するためにそれぞれに入力された波長の光を合波して、それら各2本の環状光ファイバーFa、Fb、或いはFc、Fdの他端へそれぞれ出力する複数( 本実施例では4個) の波長合波器( 合波器) Ba、Bb、Bc、Bdと、第1光リングR1を構成する2本の環状光ファイバーFa、Fbの1端および他端間のトラフィック制御のための第1リング内トラフィック用スイッチ装置S1と、第2光リングR2を構成する2本の環状光ファイバーFc、Fdの1端および他端間のルーティングを制御するための第2リング内トラフィック用スイッチ装置S2と、環状光ファイバーFa、Fb、Fc、Fdの一端と環状光ファイバーFa、Fb、Fc、Fdの他端間のルーティングリングを制御するためのリング間トラフィック用スイッチ装置S3とを備えている点で、共通する。
【0056】
しかし、本実施例のノード装置N1は、第1光リングR1を構成する2本の環状光ファイバーFa、Fbの1端および他端間のトラフィック制御、第2光リングR2を構成する2本の環状光ファイバーFc、Fdの1端および他端間のルーティングを制御、および、環状光ファイバーFa、Fb、Fc、Fdの一端と環状光ファイバーFa、Fb、Fc、Fdの他端間のルーティングリングの制御を、それぞれ行うためのリング内およびリング間トラフィック用スイッチ装置S5を備える点で図3に示すものと相違する。このリング内およびリング間トラフィック用スイッチ装置S5は、たとえば図13または図14に示すように構成される。
【0057】
ところで、実施例1の図3に示すノード装置N1では、環状光ファイバーFa、Fb、Fc、Fd中の波長多重光のうちの全波長数に対するリング間伝送用として予め設定された波長数が占める割合であるリング間トラフィック割合αは、例えば、50%程度に予め設定されて用いられる。この割合αの設定は、トラフィック予測などに基づいて予め決定されることになるが、その予測と実際とは必ずしも一致せず、ある程度の誤差が発生することが避けられない。しかし、上記図11に示すノード装置N1では、第1光リングR1を構成する2本の環状光ファイバーFa、Fbの1端および他端間のトラフィック制御、第2光リングR2を構成する2本の環状光ファイバーFc、Fdの1端および他端間のルーティングを制御、および、環状光ファイバーFa、Fb、Fc、Fdの一端と環状光ファイバーFa、Fb、Fc、Fdの他端間のルーティングリングの制御を、それぞれ行うためのリング内およびリング間トラフィック用スイッチ装置S5を備えることから、その誤差を吸収することができる利点がある。しかし、他方では、このリング内およびリング間トラフィック用スイッチ装置S5を構成するスイッチ数が増加すると、スイッチ削減効果が減少する特徴がある。
【0058】
以上、本発明の一実施例について図面を参照して詳細に説明したが、本発明は更に別の態様でも実施される。
【0059】
たとえば、前述の第1光リングR1および第2光リングR2は、それぞれ一対の環状光ファイバーFa、FbおよびFc、Fdからそれぞれ構成されていたが、4本ずつであってもよい。要するに少なくとも2本が備えられていればよいのである。
【0060】
また、前述の実施例1において、たとえば波長分波器Aa、Ab、Ac、Adは、環状光ファイバーFa、Fb、Fc、Fdの一端に対応して4個設けられていたが、集積化によって1個或いは2個とされていてもよいし、反対に分割により8個や16個とされていてもよい。要するに個数は重要ではない。
【0061】
また、図8のノード装置N2において、リング内トラフィクにおいても波長群単位で分波および合波されるようにしてもよい。
【0062】
なお、前述したのはあくまでも例示であり、必要に応じて適宜変更され得る。その他、一々例示はしないが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るものである。
図面
【図1】
0
【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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