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明細書 :ポリトリメチレンオキシド及びポリトリメチレンオキシドを電解質として含む電池

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5678394号 (P5678394)
公開番号 特開2013-043980 (P2013-043980A)
登録日 平成27年1月16日(2015.1.16)
発行日 平成27年3月4日(2015.3.4)
公開日 平成25年3月4日(2013.3.4)
発明の名称または考案の名称 ポリトリメチレンオキシド及びポリトリメチレンオキシドを電解質として含む電池
国際特許分類 C08G  65/18        (2006.01)
H01M  10/0565      (2010.01)
H01M   6/18        (2006.01)
H01B   1/06        (2006.01)
FI C08G 65/18
H01M 10/00 110
H01M 6/18 E
H01B 1/06 A
請求項の数または発明の数 7
全頁数 27
出願番号 特願2011-184888 (P2011-184888)
出願日 平成23年8月26日(2011.8.26)
審査請求日 平成26年7月8日(2014.7.8)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】304020177
【氏名又は名称】国立大学法人山口大学
発明者または考案者 【氏名】堤 宏守
【氏名】中野 陽平
審査官 【審査官】松岡 弘子
参考文献・文献 特開2013-043880(JP,A)
特開2008-277218(JP,A)
特開平11-121036(JP,A)
特開平11-080112(JP,A)
特開平11-040871(JP,A)
調査した分野 C08G 65/18
H01B 1/06
H01M 6/18
CAplus/REGISTRY(STN)
特許請求の範囲 【請求項1】
下記一般式(1)で表わされるポリトリメチレンオキシド。
【化1】
JP0005678394B2_000024t.gif
(但し、Rは炭素数1~6のアルキル基、Rは炭素数1~6のアルキレン基、炭素数4~6のシクロアルキレン基又はアリーレン基、Rは炭素数2~6のアルキレン基、又は-(RO) m-C-基を表す。なお、Rは炭素数2~3の炭化水素基、mは1~3の整数を表す。また、nは整数を表す。)
【請求項2】
及びRがそれぞれ独立してメチレン基又はジメチレン基である請求項1記載のポリトリメチレンオキシド。
【請求項3】
がエチル基である請求項1又は2記載のポリトリメチレンオキシド。
【請求項4】
請求項1乃至3のうちいずれか1項記載のポリトリメチレンオキシドよりなる固体電解質。
【請求項5】
イオンキャリアーを含む請求項4記載のポリトリメチレンオキシドよりなる固体電解質。
【請求項6】
補強材を含む請求項4又は5記載のポリトリメチレンオキシドよりなる固体電解質。
【請求項7】
請求項4乃至6のうちいずれか1項記載のポリトリメチレンオキシドよりなる固体電解質を電解質として含む電池。

発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、新規なポリトリメチレンオキシド及び該ポリトリメチレンオキシドを電解質として含む電池に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話や、パソコン更には電気自動車など電池で稼働する機器類が多く用いられている。それにつれて、電池の大容量化、大出力化或いは安全性、場合によっては、小型化が、種々検討されている。
【0003】
なかでも、リチウムイオン等無機化合物を含む非水系の電解質を用いた電池が注目されている。これらの液体電解質は、イオンの移動に優れており、高負荷充放電特性を有するが、液漏れを起こす可能性は否定できず、安全性に問題がある。そこで、これら電解質液を高分子材料によって保持させ、所謂ゲルとして用いることも提案されているが、一般にゲル化された電解質といえども、高温下では、やはり液体を分離し、液漏れを完全に回避することはできないし、また低温化では性能の低下を来たす傾向がある。
【0004】
そこで、液体電解質を実質的に用いない、所謂高分子固体電解質を用いることも提案されている。高分子固体電解質の有利点は、液体又はゲル化電解質を用いた場合のような液漏れの危険が無いということに止まらず、高分子固体電解質は加工性が良く希望する形状にしやすくなり、且つ液漏れの問題がないため電池容器を簡素化でき、製品の軽量化や小型化などの利点がある。しかし、反面、従来の固体電解質は、一般にイオン伝導度が低く、実用化には十分とはいえず、イオン伝導度を高める技術について、数多くの提案もなされている。例えば、連結基を介してシアノ基を有するモノマーと多官能性モノマーとのポリマーを固体電解質とする技術(特許文献1)や、シアノ基を有するセルロースにイソシアネート基を反応させて得られた架橋構造を有する高分子固体電解質(特許文献2)などが知られている。
【0005】
更に本発明者の一人もまた、ポリオキセタンに着目し、側鎖にシアノ基を一つ有するオキセタン誘導体の重合体を用い、特に2価の金属塩に対し、優れた伝導性を有する固体電解質を提案している(特許文献3)。
【0006】
特許文献1の固体電解質は、高負荷充放電特性やサイクル特性に優れ、高容量で安全なリチウム二次電池をもたらすことができるという特徴があるうえ、高いイオン伝導性を有するとされている。また、特許文献2の固体電解質は、多量の溶剤を含んでも取り扱い可能であるという特徴があるうえ、高いイオン伝導性を有するとされている。
【0007】
また、本発明者の一人が提案した特許文献3の固体電解質は、オキセタン誘導体のポリマーの側鎖にシアノ基を一つ有するもので、主鎖がポリトリメチレンオキシド構造を有する高分子であり、このトリメチレンオキシド構造を有する高分子は、一般に固体電解質としてよく用いられるエチレンオキシド構造よりなる高分子と同様の効果を有するが、主鎖の酸素間に存在する炭素の数が多いため、2価イオンに対しても、1価イオンにおけるエチレンオキシドとほぼ同等の性能が得られるという特徴を有する。すなわち、マグネシウムイオン等の2価イオンに対して、リチウムイオンを用いたエチレンオキシド系固体電解質と同程度の伝導性が得られるのである。
【0008】
しかしながら、従来の固体電解質においては、非特許文献1に総説として示されているように安全性、信頼性及びデザインの簡易性の点で、液体電解質に優っているが、固体電解質は一般的に液体電解質に比べてイオン伝導性が低いのである。事実、イオンキャリアーとしてリチウムイオン等を用いた場合、一般に30℃~70℃あたりでの固体電解質の伝導性は10-6s・cm—1程度であり、先に本発明者の一人が提案した、高分子固体電解質であっても、10-4~10-5s・cm-1程度で、溶液電解質の場合に比べて1~2桁程度は劣るのである。
【先行技術文献】
【0009】

【特許文献1】特開2000-294284
【特許文献2】特開2002-25336
【特許文献3】特開2008-277218
【0010】

【非特許文献1】J.of Power Sources,195(2010),4569
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明者らは、より伝導性の大きい高分子固体電解質を得ることを目的として、本発明者の一人が先に提案した側鎖にシアノ基を有するポリトリメチレンオキシドをベースとして、改良を試みた結果、液体電解質に匹敵する高い伝導性を有する固体電解質の開発に成功し本発明を提案するに至った。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明のうち請求項1に係る発明は、下記一般式(1)で表わされるポリトリメチレンオキシドである。
【0013】
【化1】
JP0005678394B2_000002t.gif
(但し、Rは炭素数1~6のアルキル基、Rは炭素数1~6のアルキレン基、炭素数4~6のシクロアルキレン基又はアリーレン基、Rは炭素数2~6のアルキレン基又は、-(RO)-C-基を表す。なお、R炭素数2~3の炭化水素基、mは1~3の整数。またnは整数を表す。)
請求項2に係る発明は、R及びRがそれぞれ独立してメチレン基又はジメチレン基である請求項1記載のポリトリメチレンオキシドである。
【0014】
請求項3に係る発明は、Rがエチル基である請求項1又は2記載のポリトリメチレンオキシドである。
【0015】
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のうちいずれか1項記載のポリトリメチレンオキシドよりなる固体電解質である。
【0016】
請求項5に係る発明は、イオンキャリアーを含む請求項4記載のポリトリメチレンオキシドよりなる固体電解質である。
【0017】
請求項6に係る発明は、補強材を含む請求項4又は5記載のポリトリメチレンオキシドよりなる固体電解質である。
【0018】
請求項7に係る発明は、請求項4乃至6のうちいずれか1項記載のポリトリメチレンオキシドよりなる固体電解質を電解質として含む電池である。
【発明の効果】
【0019】
本発明は、1モノマー当たり側鎖に3個のシアノ基を有するポリトリメチレンオキシドよりなる新規ポリマーであり、実質的に溶媒を含まない固体電解質である。本発明のポリマーは、リチウム電池等の電池の電解質として特に有用であり、電池の固体電解質として用いた場合、公知の固体電解質の特性、すなわち液漏れをしないことによる安全性や、それに伴い液漏れ対策を不要とするので容器の簡略化による軽量や小型化に加え、液体電解質と同等の伝導性能を有するのである。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】は、従来のポリアルキレンオキシド系固体電解質と本願のポリトリメチレンオキシドとの伝導性の比較図(非特許文献1の図14からの転用)
【図2】は、本発明のポリマーであるN-〔2-(2-シアノエトキシ)-1,1-ビス[(2-シアノエトキシ)メチル]エチル〕-3-エチル-3-オキセタンアミド重合体〔Poly(COA)と略す〕のFT-IRスペクトル図である。
【図3】は、Poly(COA)のHNMRスペクトル図である。
【図4】は、本発明のポリマーを得るためのモノマー合成の参考例の一つであるトリス(シアノエトキシメチル)アミノメタン(TCEMAMと略す)のFT-IRスペクトル図である。
【図5】は、TCEMAMのHNMRスペクトル図である。
【図6】は、TCEMAMの13CNMRスペクトル図である。
【図7】は、本発明のポリマーを得るための合成の参考例の一つである。3-エチル-3-カルボキシルオキセタン(ECOと略す)のFT-IRスペクトル図である。
【図8】は、ECOのHNMRスペクトル図である。
【図9】は、ECOの13CNMRスペクトル図である。
【図10】は、本発明のポリマーを合成するモノマーの一例であるCOAのFT-IRスペクトル図である。
【図11】は、COAのHNMRスペクトル図である。
【図12】は、COAの13CNMRスペクトル図である。
【図13】は、本発明のポリマーのX線回折測定図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の最大の特徴は、下記一般式(1)に示す新規ポリトリメチレンオキシドにある。

【0022】
【化2】
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ここで、Rは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル等炭素数1~6のアルキル基であり、好ましくは、エチル基である。炭素数が6を超えて長くなると重合し難くなるので、好ましくない。また、炭素数1の場合は、主鎖の酸素原子による影響により、重合体の伝導性が少し劣る傾向がある。

【0023】
また、Rは、メチレン、エチレン、プロピレン、ヘキサメチレン等の炭素数1~6のアルキレン基、シクロヘキセン等の炭素数4~6のシクロアルキレン基、又はフェニレン等のアリーレン基である。中でもメチレン基が好ましい。また、シクロアルキレンやアリーレン等は、伝導性の向上には資するが合成上の問題及び高分子化する場合の重合度が上がらない傾向がある。

【0024】
は、エチレン、プロピレン、ヘキサメチレン等の炭素数2~6のアルキレン基又は-(RO)-基であり、Rは炭素数2~3の炭化水素基、すなわち、エチレン基又は側鎖としてメチル基を有するエチレン基である。これらは、合成の容易性等によるものである。また、mは1~3の整数である。mが大きくなると本化合物の重合が困難になる。nは、整数であり、一般に数拾程度までである。

【0025】
本発明の特徴は、トリメチレンオキシド基が主鎖を形成し、且つ、モノマー単位の中央の炭素に側鎖を有すること及び、該側鎖に3個のシアノ基が存在していることにある。本発明者の一人はすでに側鎖に1個のシアノ基を有するオキセタン重合体よりなる固体電解質を提案しているが、本件発明では、側鎖に3個のシアノ基を有することにより、予測を超えて重合体の伝導性が向上するのである。

【0026】
すなわち、図1は非特許文献1の図14に示された改良されたポリエチレンオキシドの固体電解質についてのリチウムイオンを含む約0℃~80℃間の伝導度(logσs・cm-1)の値であり、本発明の例をこの表中に重ねて示すと、黒塗りつぶしの逆三角形の線の如くなる。なお、図1のCYAMEOの場合の伝導度を示す線(—)は、特許文献3のポリマーによる伝導度も参考に示したものである。なお、図中PEOMAはメチルエチルメタクリレート、PAEOAは、ポリ(アクリル-オリゴ(エチレンオキシド)アクリレート)、PEDA-PEGは、ポリ(エチレングリコール(PEG)のジアルリレート)共重合体、PDEIGは、ポリ(エチレングリコールジメタクリレート)、PMEはポリ(エチレングリコール)メタアクリレート、PEGMAはポリ(エチレングリコール)メチルエーテル、メタアクリレート、TEGDAは、トリ(エチレングリコール)ジアクリレートを表しており、大概これらはポリエチレンオキシドと同程度か、それより高い程度である。しかるに、本発明は約20℃~80℃の間において、明らかに高く、10-3S・cm-1オーダーの伝導性を示すのである。

【0027】
本発明のポリマーの特徴は、主鎖としてトリメチレンオキシドのモノマー単位を有し、且つその中央の炭素は一方でアルキル基が置換されており、また他方でアミド結合によりターシャリーの炭素を介して3個のアルキレンオキシ基、シクロアルキレン基又はアリーレンオキシ基が結合しており、それぞれのアルキレン基等を介して、それぞれ末端にシアノ基が結合していることである。

【0028】
本発明のポリマーが高い伝導性を示す理由は、必ずしも明らかではないが主鎖が3個の炭素と酸素との繰り返し単位であること及び各繰り返し単位ごとに少なくとも一つのエーテル結合を介して3個のシアノ基が存在する構造にあると考えられる。

【0029】
本発明のポリマーは、比較的長い側鎖のため、重合度はあまり大きくなく、高々10乃至数拾位であり、一般にやわらかく粘性及び延性を持っており、特にシアノ基に系る側鎖が長くなるとモノマーの重合度は大きくならない。

【0030】
本発明のポリマーが粘性や延性を有することはむしろイオンキャリアーである無機塩類の混合や電極活物質或いは集電体への接触を容易にするという特徴ともなる。

【0031】
本発明のポリマーを電池の電解質として用いる場合、イオンキャリアーとして用いられる無機塩類は、従来のリチウム電池等に用いられる1価又は2価の金属塩類が何等制限なく使用できる。例えば、LiPF,LiBF,LiClO,LiAsF,LiSiF,LiCFSO,Li(CFSON,Li(CFCFSON,LiB(C,LiPF(CFCF等のリチウムオキザリール化合物、Mg(ClO),Mg(CFSO等が挙げられるが、これらに限られるものではない。また、特に好ましい無機塩はリチウム塩、マグネシウム塩、中でもLiPF,LiBFである。

【0032】
上記無機塩は、一般に固体電解質中に10~100重量%程度混合される(なお後述する補強材は含めない)。好ましくは、50~80重量%である。10%未満では伝導性や高負荷充放電性に劣る。また、100%を超えて多量の無機塩類を混合することは困難であり、全体が硬くなり且つ脆くなり成型性が劣る。

【0033】
本発明のポリマーは、それ自体単独で固体電解質として電池等に用いることもできるが、すでに述べたとおり、やわらかいポリマーであり、補強材として他の高分子物質を混合し、成型性や形の維持力を高めることができる。

【0034】
この場合に用いられる他の高分子物質としては、フッ化ビニリデン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(PVDF-HFPと略す)、ポリアクリロニトリル、アクリル酸エステル、又はメタアクリル酸エステルの重合体、アクリル酸、又はメタアクリル酸の重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシドなどの極性基を持つ重合体が使用できるが、特にPVDF-HFPが耐久性があり、好ましい。

【0035】
これらの補強材は、一般に本発明のポリマーに対し、200重量%程度まで混合できる。補強材の混合割合が少ないと形成時の強度が劣り、200%を超えて大量に混合すれば強度は向上するが、伝導性は低下する。そこで、一般に50~100%程度を目安として、適宜目的に応じて混合割合を決めればよい。

【0036】
次に電池として用いる場合、その構造は、特に制限されるものではなく、一般の電池、特に公知の固体電解質を用いた一次電池又は二次電池と同じ構造が採用される。

【0037】
すなわち、正極と負極及びその間に必要に応じて短絡防止の隔膜を配し、両極間に固体電解質を存在させる。

【0038】
正極としては、イオンキャリアーを吸蔵及び放出することができる材料である。正極としては、正極活物質として、例えばリチウム電池の場合、LixMO,LiyM(但し、Mは遷移金属、Xは0~1の数、yは0~2の数)などであり、具体的にはLiCoO、LiMnO,LiMn,LizMO(Mは、Ni,Mn,Co,Al又はMg,Zは0.9~1.2の数を表す)。

【0039】
また、リチウムを含まない正極活物質としては、S,MnO,FeO,FeS,V,V13,TiO,TiS,MoS,NbSe或いは、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリピロール等も正極活物質となり得る。

【0040】
これらの中でも、リチウム含有化合物は高電圧及び高エネルギー密度を得ることができるので好ましい。

【0041】
正極活物質の粒子径は、一般に0.1μm~100μm好ましくは、1μm~10μmである。

【0042】
正極は一般に前記正極活物質に対して導電助剤やバインダ等を加えてペーストとし、正極集電体に塗布する。本発明にあっては、本発明のポリマー自体に付着性があるため、導電助剤やバインダを省略することができ一層有利となる。

【0043】
正極集電体はAl、Ni又はステンレスの箔又は不織布等である。

【0044】
負極は、負極活物としてイオンキャリアーとなる無機塩構成金属、例えばリチウムイオンを吸蔵又は放出することができる材料、例えば金属リチウム等、或いはアモルファスカーボン、黒鉛、熱分解炭素、コークス、グラッシーカーボン、炭素繊維、活性炭、カーボンブラック等、或いは、フェノール樹脂やフラン樹脂の焼成体などの炭化物等も利用できる。更にイオンキャリアーとなる金属イオン、例えばリチウムと他の金属の合金も、負極活物質となり得る。例えば、Ti,Sn,Pb,Al,In,Si,Zn,Sb,Bi,Ga,Ge,As,Ag,Hf,Zr,Yなどの合金も使用することができる。中でもTi,Si,及びSn等が好ましい合金材料である。

【0045】
負極活物質は、粒径0.1μm~100μm、好ましくは、1μm~10μmである。

【0046】
負極についても正極と同様、導電助剤やバインダ-を加え、必要により、溶剤に分散してベースとし、負極集電体に塗布するが、正極同様、本発明のポリマー自体の粘性及び延伸を利用することもできる。

【0047】
負極の集電体は、例えばCu,Ni又はステンレス等の箔や不織布等である。

【0048】
また、必要に応じて用いられるセパレータは、イオン透過性が大きく、機械的強度に優れた絶縁性膜であり、例えば織布、ポリエチレン、ポリプロピレン等の多孔膜などが用いられる。

【0049】
本発明のポリマーは、新規重合体であり、その製造方法は、特に限定されないが、そのモノマーの合成から、一つのスキームを示すと次の例を示すことができる。

【0050】
【化3】
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【0051】
【化4】
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【0052】
【化5】
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ここで、(A)、(C)及び(D)は、市販品であり、例えば、(A)は、シグマアルドリッチ社、(C)及び(D)は、和光純薬工業株式会社から購入して新規出願用している。また、R,R,R及びnは前記一般式(1)と同じである。

[本発明のポリマーの製造]

【0053】
【化6】
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以下に本発明の代表的な実施例を示す。
なお、実施例中に示す文献は、次の参考文献である。
参考文献
[1] Partha Basu, Victor N. Nemykin, and Raghvendra S. Sengar,
Inorg.Chem. ,42,7489-7501(2003)
[2] 学校法人神奈川大学、東亜合成株式会社、自己重付加反応性化合物、重合物及びその製造方法、特開2007-210946、2007-08-23
[3] 学校法人神奈川大学、宇部興産株式会社、ポリアミノ酸誘導体及びその製造方法、特開2010-65159、2010-3-25
[4] A.Bowers, T.G.Halsall, E.R.H.Jones, A.J.Lemin, J. Chem. Soc, 2548, (1953)
[5] Ye Lin, Feng Zeng-Guo, Zhao Yu-Mei, Wu Feng, Chen Shi, Wang
Guo-Qing, Polymer Chemistry, 44, 3650-3665 (2006)
【実施例1】
【0054】
まず参考例としてモノマーの合成及び固定方法を示す。
(参考例1)
トリス(シアノエトキシメチル)アミノメタン(TCEMAM)の合成

文献[1]を参考に合成を行った。トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン10g(82.5mmol)とジオキサン10mL、20wt%水酸化カリウム水溶液2.5mLをナスフラスコに加え、次にアクリロニトリル17.6mL(268mmol)を加えて室温で24h撹拌した。撹拌後、ロータリーエバポレーターを用いて減圧下で溶媒の除去を行った。溶媒除去後、ジクロロメタン100mLに溶かし、イオン交換水を50mL加えて、4回洗浄した。洗浄した有機層に無水硫酸マグネシウムを加え脱水処理を行い、得られた有機層をロータリーエバポレーターを用いて減圧下で溶媒の除去を行い、黄色液体を得た。収量は10.15gで収率は43.9%であった。なお、この反応における合成経路を下記に示す。
【実施例1】
【0055】
【化7】
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以下の方法で同定を行った。
1)TCEMAMのFT-IRスペクトル

図4の(a)にアクリロニトリル、(b)にトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、(c)にTCEMAMのFT-IRスペクトルを示す。(a)と(c)を比較すると、ビニル基に帰属されるピーク(650~700cm-1及び950~1000cm-1)が減少し、エーテル構造に帰属されるピーク(550~650cm-1及び1050~1150cm-1)が観測された。このことからTCEMAMが合成できたと考えられる。また、(a),(b),(c)における観測されたスペクトルの帰属を以下に示す。
(a)のスペクトル
650~700cm-1(CH=CH
950~1000cm-1(CH=CH
2100~2200cm-1(-CN)
(b)のスペクトル
3300~3400cm-1(-OH)
(c)のスペクトル
2100~2200cm-1(-CN)
550~650cm-1及び1050~1150cm-1(C-O-C、エーテル構造由来)

2)TCEMAMのH NMRスペクトル
図5の(a)にアクリロニトリル,(b)にトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン,(c)にTCEMAMのH NMRスペクトルを示す。(a)と(c)を比較すると、(c)では、(a)でみられたビニル基に帰属されるピークが消失し、新たに(1)と(3)に帰属されるピーク(2.54ppm,3.61ppm)が観測された。このことからTCEMAMが合成できたと考えられる。また、(a),(b),(c)における観測されたスペクトルの帰属を以下に示す。
【実施例1】
【0056】
【化8】
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【実施例1】
【0057】
【化9】
JP0005678394B2_000010t.gif
3) TCEMAMの13C NMRスペクトル
図6の(a)にアクリロニトリル,(b)にトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン,(c)にTCEMAMの13C NMRスペクトルを示す。(a)と(c)を比較すると、(c)では、(a)でみられたビニル基に帰属されるピークが消失し、新たに(1)に帰属されるピーク(18.86
ppm)が観測された。このことからTCEMAMが合成できたと考えられる。また、(a),(b),(c)における観測されたスペクトルの帰属を以下に示す。

【実施例1】
【0058】
【化10】
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【実施例1】
【0059】
【化11】
JP0005678394B2_000012t.gif
(参考例2)
3-エチル-3-カルボキシルオキセタン(ECO)の合成

文献[2-4]を参考に合成を行った。500mLナスフラスコにJones試薬46mL(1.5eq)、アセトン300mLを加え、0℃にて撹拌した。これに、3-エチル-3-ヒドロキシルメチルオキセタン(EHO)を5.56g(24mmol)とアセトン100mLの混合物を5hかけて滴下し、続いて室温にて1h撹拌を行った。反応終了後、0℃にてイソプロピルアルコールを5mL加え反応を停止させた。得られた混合物を減圧ろ過し、その後セライトにて自然ろ過を行った。次に、得られたろ液をロータリーエバポレーターを用いて減圧下でアセトン、イソプロピルアルコールの除去を行った。残留した液体にNaOH水溶液を加えpH11とした後、ジクロロメタンを用いて洗浄を3回行った。水層にHSOを加えpH1とした後、ジクロロメタンによる抽出を行い、有機層を無水硫酸マグネシウムで脱水処理を行った。その後、溶媒を減圧下で除去した後、減圧蒸留により生成し、無色透明液体を得た。収量は、3.137g、収率は50.4%であった。なお、この反応における合成経路を下記に示す。
【実施例1】
【0060】
【化12】
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以下の方法で同定を行った。

1)ECOのFT-IRスペクトル

図7の(a)に3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタン(EHO)、(b)にECOのFT-IRスペクトルを示す。(a)、(b)を比較すると、カルボキシル基に帰属されるピーク(1650~1750cm-1及び2500~3300cm-1)が観測された。このことからTCEMAMが合成できたと考えられる。また、(a)、(b)における観測されたスペクトルの帰属を以下に示す。

(a)のスペクトル
900~1000cm-1(ring’s C-O-C)
1000~1100cm-1(OH)
2800~3000cm-1(CH
3100~3600cm-1(OH)

(b)のスペクトル
900~1000cm-1(ring’s C-O-C)
1200~1300cm-1(-COOH)
1650~1750cm-1(-COOH)
2800~3000cm-1(CH
2500~3500cm-1(-COOH)

2) ECOのH NMRスペクトル

図8に(a)EHOと(b)ECOのH NMRスペクトルを示す。(a)と(b)を比較すると、(b)では、(a)でみられたヒドロキシル基に帰属されるピークが消失し、新たにカルボキシル基に帰属されるピーク(10.6ppm)が観測された。このことから、ECOが合成できたと考えられる。
また、(a),(b)における観測されたスペクトルの帰属を以下に示す。
【実施例1】
【0061】
【化13】
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3) ECOの13C NMRスペクトル
図9に(a)EHO,(b)ECOの13C NMRスペクトルを示す。(a)と(b)を比較すると、(b)では、(a)でみられた(4)に帰属されるピークが消失し、新たにカルボン酸に帰属されるピーク(179.26ppm)が観測された。このことから、ECOは合成できたと考えられる。また、(a),(b)における観測されたスペクトルの帰属を以下に示す。
【実施例1】
【0062】
【化14】
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(参考例3)
N-[2-(2-シアノエトキシ-1-ビス[(2-シアノエトキシ)メチル]エチル]-3-エチル-3-オキセタンアミド(COA)の合成

文献[2,3]を参考に合成を行った。100mLナスフラスコに1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドヒドロクロライド(EDC塩酸塩)3.83g(20mmol)、ジクロロメタン20mLを加え窒素雰囲気下、0℃で1h撹拌した。この後、ECO2.6g、TCEMAM5.6g、トリエチルアミン2.23mL、ジクロロメタン25mLを加え、室温、窒素雰囲気下で24h撹拌を行った。反応終了後、反応液を1M
HClで2回、重曹水で2回、さらに水で2回洗浄を行った後、有機層を無水硫酸マグネシウムで脱水処理を行った。溶媒を減圧下にて除去し黄色液体を得た。収量は3.33g、収率は42.6%であった。なお、この反応における合成経路を下記に示す。
【実施例1】
【0063】
【化15】
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以下の方法で同定を行った。

3-1-3 COAの同定

1) COAのFT-IRスペクトル

図10の(a)にECO,(b)にTCEMAM,(c)にCOAのFT-IRスペクトルを示す。(b)と(c)を比較すると、(c)では新たにオキセタン環に帰属されるピーク(900~1000cm-1)とアミド基に帰属されるピーク(1450~1650cm-1)が観測された。このことからCOAが合成できたと考えられる。また、(a),(b),(c)における観測されたスペクトルの帰属を以下に示す。

(a)のスペクトル
900~1000cm-1(ring’s C-O-c)
1200~1300cm-1(-COOH)
1650~1750cm-1(-COOH)
2800~3000cm-1(CH
2500~3500cm-1(-COOH)

(b)のスペクトル
550~650cm-1(CH-O-CH
800~900cm-1(NH
1050~1150cm-1(CH-O-CH
1350~1500cm-1(CH
1600~1700cm-1(NH
2200~2250cm-1(CN)
2700~3000cm-1(CH
3300~3600cm-1(NH

(c)のスペクトル
900~1000cm-1(ring’s C-O-C)
1450~1650cm-1(CONHR)
1650~1750cm-1(CONHR)
2200~2250cm-1(CN)
2700~3000cm-1(CH
3300~3600cm-1(CONHR)

2) COAのH NMRスペクトル

図11の(a)にECO,(b)にTCEMAM,(c)にCOAのH NMRスペクトルを示す。(b)の(2)のピークが磁場環境の変化により、(c)では、低磁場側にシフトしている。また、(a)のカルボン酸に帰属されるピーク(10.6ppm)が(c)では存在しない。このようなことから、COAは合成できたと考えられる。また、(a),(b),(c)における観測されたスペクトルの帰属を以下に示す。
【実施例1】
【0064】
【化16】
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【実施例1】
【0065】
【化17】
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3) COAの13C NMRスペクトル

図12の(a)にECO、(b)にTCEMAM、(c)にCOAの13C NMRスペクトルを示す。(a)と(c)を比較すると、(c)では、(a)のカルボニル炭素に帰属されるピーク(179.22ppm)が消失し、新たにアミド結合の炭素に帰属されるピーク(174.04ppm)が観測された。このようなことからCOAが合成できたと考えられる。また、(a),(b),(c)における観測されたスペクトルの帰属を以下に示す。

(実施例1)
N-[2-(2-シアノエトキシ)-1,1-ビス[(2-シアノエトキシ)メチル]エチル]-3-エチル-3-オキセタンアミド(COA)の重合

文献[5]を参考に合成を行った。50 mLナスフラスコにジクロロメタン2 mLと、モノマー と 開始剤BF3・Et2Oをモル比が8.2 : 1 、5.9 : 1になるように加え、窒素雰囲気下で72 h撹拌した。得られた溶液を100 mLのエタノールを用いて再沈殿し、上澄みを取り除いた。得られた沈殿物を室温で24 h以上溶媒の除去を行いpoly(COA)を回収した。表1に反応条件を示す。なお、この重合反応における反応機構を下記に示す。
【実施例1】
【0066】
ポリマーは、粘性及び伸び性がある黄色の固体であった。ガラス転移点は-12.2℃であった。
【実施例1】
【0067】
【表1】
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【化18】
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以下の方法で同定を行った。
1) poly(COA)のFT-IRスペクトル


図3-1-4-1の(a)にCOA, (b)にpoly(COA)のFT-IRスペクトルを示す。(a), (b)を比較すると、(b)では環状エーテルに帰属されるピーク(900~1000 cm-1)が減少していた。このことからpoly(COA)は合成できたと考えられる。また、(a), (b)における観測されたスペクトルの帰属を以下に示す。

(a)のスペクトル
900~1000 cm-1(ring’s C-O-C)
1450~1650 cm-1(CONHR)
1650~1750 cm-1(CONHR)
2200~2250 cm-1(CN)
2700~3000 cm-1(CH2)
3300~3600 cm-1(CONHR)

(b)のスペクトル
1450~1650 cm-1(CONHR)
1650~1750 cm-1(CONHR)
2200~2250 cm-1(CN)
2700~3000 cm-1(CH2)
3300~3600 cm-1(CONHR)

2) poly(COA)の1H NMRスペクトル

図3の(a)にCOA,(b)にpoly(COA)の1H NMRスペクトルを示す。(a)と(b)を比較すると、(b)では、(a)でみられた環状エーテルに帰属されるピーク(4.42 ppm,4.83 ppm)が消失した。このようなことからpoly(COA)は合成できたと考えられる。また、(a), (b)における観測されたスペクトルの帰属を以下に示す。

【実施例1】
【0068】
【化19】
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【実施例2】
【0069】
伝導度の測定
【実施例2】
【0070】
電解質膜の調製は、ポリマーとリチウム塩の比率を変化させて行った。RunN0.1,2及び比較例を以下に示す。
<No.1>
サンプル管に上記表1に示す条件で合成したpoly(COA)を0.0303 g、PVDF-HFPを0.0304
g 、LiBF4を0.0124 g加えた。これにアセトンを2 ml加え、撹拌し、均一溶液とした。この溶液をテフロン(登録商標)板にキャストした後、真空乾燥器に12時間以上置き、溶媒を除去し、電解質膜を調製した。

<No.2>
サンプル管に上記表1に示す条件で合成したpoly(COA)を0.0285 g 、PVDF-HFPを0.0290 g 、LiBF4を0.0238 g 加えた。これにアセトンを2 ml加え、撹拌し、均一溶液とした。この溶液をテフロン(登録商標)板にキャストした後、真空乾燥器に12時間以上置き、溶媒を除去し、電解質膜を調製した。
<比較例1>
サンプル管に参考例4で使用したPVDF-HFPを0.0408 g、LiBF4を0.0168 g加えた。これにアセトンを2 ml加え、撹拌し、均一溶液とした。この溶液をテフロン(登録商標)板にキャストした後、真空乾燥器に12時間以上置き、溶媒を除去し、電解質膜を調製した。

<比較例2>
サンプル管に参考例4で使用したPVDF-HFPを0.0409 g、LiBF4を0.0322 g加えた。これにアセトンを2 ml加え、撹拌し、均一溶液とした。この溶液をテフロン(登録商標)板にキャストした後、真空乾燥器に12時間以上置き、溶媒を除去し、電解質膜を調製した。
なお、調製した高分子固体電解質膜の各成分の組成を、COAの質量を基準として、表2に示した。例えば、No.1の電解質は、COAの1 gに対して、PVDF-HFPが1 g、LiBF4が0.4 g含まれていることを示している。
【実施例2】
【0071】
【表2】
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イオン伝導度の測定は、以下の手順により行った。
調製したフィルムのイオン伝導度を20~70℃の温度範囲で測定した。調製したフィルムを直径10mmの円形に切り抜き、このフィルムを2枚のステンレス板で挟み、ステンレス板間のインピーダンスを測定した。測定は印加電圧50
mVにて、100kHz~10Hzまで行った。なお、使用機器はHIOKI3532-80LCRHitester[日置電機(株)]である。その測定結果を表3に示した。

なお、導電率(σ)は、次の式(1)により求めた。

σ = L / (R × S)・・・(1)
但し、式中、σは導電率( S / cm)、Rは抵抗(Ω)、Sは高分子固体電解質膜の測定時の断面積(cm2)、Lは電極間距離(cm)を示す。

【実施例2】
【0072】
【表3】
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表の数字は、×10-3 Scm-1 である。

表3から、No.1のイオン伝導度は、比較例1と比較すると二桁向上した。また、表3から、No.2のイオン伝導度は、比較例2と比較すると二桁向上した。この結果から、poly(COA)は伝導性を向上させることが分かる。

図13のa)はNo.1、b)はNo.2、c)は比較例1、d)は比較例2でそれぞれ得られた高分子固体電解質のX線回折測定の結果である。

図13から、No.1~2あるいは比較例1~2で調製された高分子固体電解質膜は、非晶質であり、添加したリチウム塩もポリマーにより疑似溶媒和され、イオンに解離していることが分かる。

なお測定装置は、以下を用いた。
(1)NMR フーリエ変換核磁気共鳴装置 GSX-500[日本電子(株)]
測定は合成物をクロロホルム-d、もしくはジメチルスルホキシド-d6に溶解し、NMR測定用サンプルチューブに充填して行った。

(2)FTIR フーリエ変換赤外分光光度計IR Prestige-21[島津製作所(株)]
測定はKBr錠剤法あるいは、フィルム法により測定した。

(3)DSC 示差走査熱量測定装置[ブルカー・エイ・エックス・エス(株) DSC3100S]
測定は調製した膜を所定のシール容器に秤量し、サンプルシーラーにより密封後、同様なシール容器にα-アルミナを詰めた標準試料と共に測定装置にセットし、測定を行った。測定条件は、昇温速度・降温速度を共に10℃ min-1とし、-100 ~ 100℃の温度範囲で2サイクル測定を行った。


(4)伝導度 CHEMICAL
IMPEDANCEMETER[日置電機(株) 3532-80]
交流インピーダンス法により、調製した各電解質膜のイオン伝導度を測定した。測定試料は調製した膜を直径1.5 cmもしくは1.0 cmの円形にそれぞれ切り抜き、スクリューセルを用いて恒温水槽[東京理科器機(株) EYELA
NCB-3100]中で温度制御を行いながら20~70℃の温度範囲で測定を行った。

(5)X線回折測定は、粉末X線回折装置((株)島津製作所 XRD-D1)を用いて室温下において測定を行った。測定に用いたX線は、Cukα線を用いて行った。

【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明のポリマーは固体電解質として電池やキャパシタに用いられる。またリチウム電池等として携帯電話やパソコン等の電子機器や自動車のバッテリー等に用いることができる。


図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
10
【図12】
11
【図13】
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