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明細書 :精神的疲労の測定機能を有する携帯端末装置及びそのプログラム

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4798455号 (P4798455)
公開番号 特開2008-220639 (P2008-220639A)
登録日 平成23年8月12日(2011.8.12)
発行日 平成23年10月19日(2011.10.19)
公開日 平成20年9月25日(2008.9.25)
発明の名称または考案の名称 精神的疲労の測定機能を有する携帯端末装置及びそのプログラム
国際特許分類 A61B   5/16        (2006.01)
H04M   1/00        (2006.01)
FI A61B 5/16 300B
H04M 1/00 U
請求項の数または発明の数 10
全頁数 14
出願番号 特願2007-063274 (P2007-063274)
出願日 平成19年3月13日(2007.3.13)
審査請求日 平成21年2月27日(2009.2.27)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】301021533
【氏名又は名称】独立行政法人産業技術総合研究所
発明者または考案者 【氏名】原田 暢善
【氏名】岩木 直
審査官 【審査官】宮川 哲伸
参考文献・文献 特開2004-174041(JP,A)
橋本邦衛,精神疲労の検査,人間工学,日本,日本人間工学会,1981年 6月15日,Vol.17,No.3,P.107-113
調査した分野 A61B 5/16
H04M 1/00
特許請求の範囲 【請求項1】
操作部と、
周囲の明るさを測定する撮像部と、
時間経過に伴って、開始周波数から終了周波数まで単調に点滅周波数を変化させながら、点滅表示する表示画面または発光素子と、
前記点滅表示中にユーザによってフリッカーが認知されたと判断されて前記操作部が操作された場合、その時点の前記点滅周波数を測定周波数として記録する記録部とを備え、
前記操作部を介して前記ユーザが健常であると指定されて測定された前記測定周波数である第1周波数データを、前記撮像部によって測定された前記周囲の明るさである第1明るさデータに対応させて前記記録部に記録し、
前記操作部を介して前記ユーザが健常であると指定されずに測定された前記測定周波数である第2周波数データが、前記撮像部によって測定された前記周囲の明るさである第2明るさデータと同じ又は近似する前記第1明るさデータに対応させて前記記録部に記録されている前記第1周波数データから、減少している程度に応じて、前記ユーザの疲労度を評価し、該疲労度を前記表示画面に表示することを特徴とする精神的疲労の測定機能を有する携帯端末装置。
【請求項2】
前記第2明るさデータと同じ又は近似する前記第1明るさデータが、前記記録部になかった場合、
複数の前記第1明るさデータ及び対応する前記第1周波数データを用いて、補間処理によって前記第2明るさデータに対応する第3周波数データを求め、
前記第2周波数データが前記第3周波数データから減少している程度に応じて、前記ユーザの疲労度を評価することを特徴とする請求項1に記載の精神的疲労の測定機能を有する携帯端末装置。
【請求項3】
前記第2明るさデータと同じ又は近似する前記第1明るさデータが、前記記録部になかった場合、
複数の前記第1明るさデータのうち前記第2明るさデータに最も近い第1明るさデータを決定し、該第1明るさデータを前記第2明るさデータから減算して得られた値の対数値と1.5との乗算値を、決定された前記第1明るさデータに対応させて記録部に記録されている第1周波数データに加算して、前記第2明るさデータに対応する前記第3周波数データを求め、
前記第2周波数データが前記第3周波数データから減少している程度に応じて、前記ユーザの疲労度を評価することを特徴とする請求項1に記載の精神的疲労の測定機能を有する携帯端末装置。
【請求項4】
前記開始周波数、前記終了周波数、及び、前記点滅周波数を変化させる速度を前記点滅表示の条件とし、
複数種類の前記条件を前記記録部に記録し、
ランダムに決定された1つの前記条件を用いて前記点滅表示を行なうことを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の精神的疲労の測定機能を有する携帯端末装置。
【請求項5】
前記第1周波数データが、前記操作部を介して前記ユーザが健常であると指定されて複数回測定されて得られた複数の前記測定周波数のうち、差が1Hz以内である測定周波数を平均した値であることを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載の精神的疲労の測定機能を有する携帯端末装置。
【請求項6】
操作部、撮像部、表示画面、発光素子、及び記録部を有する携帯端末装置に、
前記撮像部を用いて周囲の明るさを測定する第1の機能と、
時間経過に伴って、開始周波数から終了周波数まで単調に点滅周波数を変化させながら、表示画面または発光素子を点滅表示させる第2の機能と、
前記点滅表示中にユーザによってフリッカーが認知されたと判断されて前記操作部が操作された場合、その時点の前記点滅周波数を測定周波数として記録部に記録する第3の機能と、
前記操作部を介して前記ユーザが健常であると指定されて測定された前記測定周波数である第1周波数データを、前記撮像部によって測定された前記周囲の明るさである第1明るさデータに対応させて前記記録部に記録する第4の機能と、
前記操作部を介して前記ユーザが健常であると指定されずに測定された前記測定周波数である第2周波数データが、前記撮像部によって測定された前記周囲の明るさである第2明るさデータと同じ又は近似する前記第1明るさデータに対応させて前記記録部に記録されている前記第1周波数データから、減少している程度に応じて、前記ユーザの疲労度を評価し、該疲労度を前記表示画面に表示する第5の機能とを実現させることを特徴とする精神的疲労の測定プログラム。
【請求項7】
前記第2明るさデータと同じ又は近似する前記第1明るさデータが前記記録部になかった場合、複数の前記第1明るさデータ及び対応する前記第1周波数データを用いて、補間処理によって前記第2明るさデータに対応する第3周波数データを求め、前記第2周波数データが前記第3周波数データから減少している程度に応じて、前記ユーザの疲労度を評価する第6の機能を、前記携帯電話装置にさらに実現させることを特徴とする請求項6に記載の精神的疲労の測定プログラム。
【請求項8】
前記第2明るさデータと同じ又は近似する前記第1明るさデータが、前記記録部になかった場合、
複数の前記第1明るさデータのうち前記第2明るさデータに最も近い第1明るさデータを決定し、該第1明るさデータを前記第2明るさデータから減算して得られた値の対数値と1.5との乗算値を、決定された前記第1明るさデータに対応させて記録部に記録されている第1周波数データに加算して、前記第2明るさデータに対応する前記第3周波数データを求め、
前記第2周波数データが前記第3周波数データから減少している程度に応じて、前記ユーザの疲労度を評価する第6の機能を、前記携帯電話装置にさらに実現させることを特徴とする請求項6に記載の精神的疲労の測定プログラム。
【請求項9】
前記開始周波数、前記終了周波数、及び、前記点滅周波数を変化させる速度を前記点滅表示の条件として、複数種類の前記条件が前記記録部に記録されており、
複数の前記条件の中から1つの条件をランダムに選択する第7の機能を、携帯端末装置にさらに実現させ、
選択された1つの前記条件を用いて、前記第2の機能を携帯端末装置に実現させることを特徴とする請求項6~8の何れか1項に記載の精神的疲労の測定プログラム。
【請求項10】
前記第1周波数データが、前記操作部を介して前記ユーザが健常であると指定されて複数回測定されて得られた複数の前記測定周波数のうち、差が1Hz以内である測定周波数を平均した値であることを特徴とする請求項6~9の何れか1項に記載の精神的疲労の測定プログラム。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、人の精神的疲労の測定に関し、特に、精神的疲労を測定する機能を有する携帯端末装置及びそのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、過度の労働による精神的疲労に伴う健康被害および労働災害が問題となっている。
【0003】
精神的疲労の測定法の一つとして、フリッカーテストが知られている。これのテストは、人は、光源を高速に点滅させた状態では、光の点滅、即ちちらつき(以下、フリッカーと記す)を認知できないが、点滅の速度即ち周波数を低下させると、ある周波数からフリッカーが認知されるようになるという現象を利用するものである。フリッカーの認知が始まる周波数は、フリッカー認知の閾値とされ、その値が、精神的疲労とともに変化することが知られている。即ち、疲労に伴い、フリッカー認知の閾値が低下し、高い周波数での点滅が認知できなくなり、健常時よりも低い周波数での点滅でなければ認知できなくなる現象が知られている。従って、フリッカーテストを用いた、種々の方法、システムが提案されている。
【0004】
例えば、下記特許文献1には、ホストコンピューターが回線を介して、被験者の目前にある末端コンピュータを遠隔操作し、刺激の提示、刺激のコントロールおよび反応の記録を行い、目にストレスがかかった状態の実際の視力(実用視力)の測定を行うシステムが開示されている。視力測定の一つとして、フリッカー現象を認識するフリッカー認識視力の測定を行なう方法も開示されている。
【0005】
また、下記特許文献2には、疲労度管理の省力化を図ることを目的として、発光部(LED)を装備した専用の視覚検査器を用いて、コンピュータのコントロール下で、フリッカー刺激の提示、コントロール、フリッカーの認知に伴う反応の計測を行い、コンピュータに記録したデータをもとに、疲労度を判断するシステムが開示されている。
【0006】
また、下記特許文献3には、点滅発光表示装置及びコンピュータ端末装置からなるシステムが開示されている。点滅発光表示装置が、通信ケーブルを介してコンピュータ端末装置によって制御されてフリッカー刺激の提示を行い、コンピュータ端末装置が、フリッカー認知反応に伴うボタン押しの記録を行い、事前に計測されたデータと比較して疲労の程度を測定する。

【特許文献1】特開2001-309887号公報
【特許文献2】特開2001-218756号公報
【特許文献3】特開2003-70773号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上記特許文献1では、目にストレスがかかった状態の視力の測定や、フリッカー認識視力の測定を行なうことはできるが、人の精神的疲労を測定することはできない。
【0008】
また、上記特許文献2では、統計的データ(認知する点滅周波数と疲労度との関係を年齢層毎に表したもの)を用いて評価するので、被験者が年齢を登録する煩雑さがある。さらに、年齢以外の個人差を考慮して評価することはできず、精神的疲労を正確に評価することはできない。上記特許文献3にも、特許文献2と同様の問題がある。
【0009】
また、上記特許文献1~3の何れも、フリッカーの認識周波数は周囲の明るさによって影響を受ける点を考慮して評価するものではないので、精神的疲労を正確に評価することはできない。上記特許文献1~3に開示された測定装置を覗き込んだり、測定装置に眼を押し当てたりすることによって、周囲の明るさの影響を抑制することは可能ではあるが、ユーザに不自由な姿勢を強いることになり、ユーザへの負担が大きい問題がある。
【0010】
また、上記特許文献1~3の何れもコンピュータや専用の測定装置を用いたシステムであり、個人が任意の場所で容易に精神的疲労を測定することができない。
【0011】
本発明は、上記の課題を解決すべく、ユーザに負担を掛けることなく、場所の制約を受けずにどこでも、簡単に精神的疲労を測定し、評価することができる精神的疲労の測定機能を有する携帯端末装置及びそのプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本願発明者は、個人の健常状態のフリッカー認知の閾値の値は安定しているので、その値を基準として、精神的労働時のフリッカー認知の閾値の変化を測定すれば、その時点での、個人の精神的疲労を定量化できるとの考えに基づき、携帯端末装置を用いた精神的疲労の測定方法の発明に至った。
【0013】
即ち、本発明に係る精神的疲労の測定機能を有する携帯電話装置は、操作部と、周囲の明るさを測定する撮像部と、時間経過に伴って、開始周波数から終了周波数まで単調に点滅周波数を変化させながら、点滅表示する表示画面または発光素子と、前記点滅表示中にユーザによってフリッカーが認知されたと判断されて前記操作部が操作された場合、その時点の前記点滅周波数を測定周波数として記録する記録部とを備え、前記操作部を介して前記ユーザが健常であると指定されて測定された前記測定周波数である第1周波数データを、前記撮像部によって測定された前記周囲の明るさである第1明るさデータに対応させて前記記録部に記録し、前記操作部を介して前記ユーザが健常であると指定せずに測定された前記測定周波数である第2周波数データが、前記撮像部によって測定された前記周囲の明るさである第2明るさデータと同じ又は近似する前記第1明るさデータに対応させて前記記録部に記録されている前記第1周波数データから、減少している程度に応じて、前記ユーザの疲労度を評価し、該疲労度を前記表示画面に表示することを特徴としている。
【0014】
上記の携帯電話装置において、前記第2明るさデータと同じ又は近似する前記第1明るさデータが、前記記録部になかった場合、複数の前記第1明るさデータ及び対応する前記第1周波数データを用いて、補間処理によって前記第2明るさデータに対応する第3周波数データを求め、前記第2周波数データが前記第3周波数データから減少している程度に応じて、前記ユーザの疲労度を評価することができる。
【0015】
また、上記の携帯電話装置において、前記第2明るさデータと同じ又は近似する前記第1明るさデータが、前記記録部になかった場合、複数の前記第1明るさデータのうち前記第2明るさデータに最も近い第1明るさデータを決定し、該第1明るさデータを前記第2明るさデータから減算して得られた値の対数値と1.5との乗算値を、決定された前記第1明るさデータに対応させて記録部に記録されている第1周波数データに加算して、前記第2明るさデータに対応する前記第3周波数データを求め、前記第2周波数データが前記第3周波数データから減少している程度に応じて、前記ユーザの疲労度を評価してもよい。
【0016】
また、上記の携帯電話装置において、前記開始周波数、前記終了周波数、及び、前記点滅周波数を変化させる速度を前記点滅表示の条件とし、複数種類の前記条件を前記記録部
に記録し、ランダムに決定された1つの前記条件を用いて前記点滅表示を行なうことができる。
【0017】
また、上記の携帯電話装置において、前記第1周波数データは、前記操作部を介して前記ユーザが健常であると指定されて複数回測定されて得られた複数の前記測定周波数のうち、差が1Hz以内である測定周波数を平均した値であることができる。
【0018】
本発明に係る精神的疲労の測定プログラムは、操作部、撮像部、表示画面、発光素子、及び記録部を有する携帯端末装置に、前記撮像部を用いて周囲の明るさを測定する第1の機能と、時間経過に伴って、開始周波数から終了周波数まで単調に点滅周波数を変化させながら、表示画面または発光素子を点滅表示させる第2の機能と、前記点滅表示中にユーザによってフリッカーが認知されたと判断されて前記操作部が操作された場合、その時点の前記点滅周波数を測定周波数として記録部に記録する第3の機能と、前記操作部を介して前記ユーザが健常であると指定されて測定された前記測定周波数である第1周波数データを、前記撮像部によって測定された前記周囲の明るさである第1明るさデータに対応させて前記記録部に記録する第4の機能と、前記操作部を介して前記ユーザが健常であると指定されずに測定された前記測定周波数である第2周波数データが、前記撮像部によって測定された前記周囲の明るさである第2明るさデータと同じ又は近似する前記第1明るさデータに対応させて前記記録部に記録されている前記第1周波数データから、減少している程度に応じて、前記ユーザの疲労度を評価し、該疲労度を前記表示画面に表示する第5の機能とを実現させる。
【0019】
上記の測定プログラムにおいて、前記第2明るさデータと同じ又は近似する前記第1明るさデータが前記記録部になかった場合、複数の前記第1明るさデータ及び対応する前記第1周波数データを用いて、補間処理によって前記第2明るさデータに対応する第3周波数データを求め、前記第2周波数データが前記第3周波数データから減少している程度に応じて、前記ユーザの疲労度を評価する第6の機能を、前記携帯電話装置にさらに実現させることができる。
【0020】
また、上記の測定プログラムにおいて、前記第2明るさデータと同じ又は近似する前記第1明るさデータが、前記記録部になかった場合、複数の前記第1明るさデータのうち前記第2明るさデータに最も近い第1明るさデータを決定し、該第1明るさデータを前記第2明るさデータから減算して得られた値の対数値と1.5との乗算値を、決定された前記第1明るさデータに対応させて記録部に記録されている第1周波数データに加算して、前記第2明るさデータに対応する前記第3周波数データを求め、前記第2周波数データが前記第3周波数データから減少している程度に応じて、前記ユーザの疲労度を評価する第6の機能を、前記携帯電話装置にさらに実現させてもよい。
【0021】
また、上記の測定プログラムにおいて、前記開始周波数、前記終了周波数、及び、前記点滅周波数を変化させる速度を前記点滅表示の条件として、複数種類の前記条件が前記記録部に記録されており、複数の前記条件の中から1つの条件をランダムに選択する第7の機能を、携帯端末装置にさらに実現させ、選択された1つの前記条件を用いて、前記第2の機能を携帯端末装置に実現させることができる。
【0022】
また、上記の測定プログラムにおいて、前記第1周波数データが、前記操作部を介して前記ユーザが健常であると指定されて複数回測定されて得られた複数の測定周波数のうち、差が1Hz以内である測定周波数を平均した値であることができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、携帯端末装置、特に携帯電話やPHSが装備する標準的な機能を活用
するだけで、他の外部機器を用いることなく、人の疲労の測定を容易に行うことができる。
【0024】
また、測定装置を覗き込んだり、測定装置に眼を押し当てたりすることをユーザに強いることが無く、携帯端末装置を目から50cm程度離して、発光部の点滅を観察するだけの開放的な状況で測定を行うことができるので、ユーザへの負担は殆どない。
【0025】
また、測定時の周囲の明るさを測定し、その結果を用いて健常時に同様の明るさで測定したデータをもとに、疲労を評価するので従来よりも正確な評価が可能となる。
【0026】
また、過去の点滅周波数データ中に、同様の明るさで測定したデータが無い場合に、複数の過去の点滅周波数データを用いて基準となる健常時の点滅周波数を求めることによって、比較的少ない測定回数でも正確に疲労度を評価することができる。
【0027】
また、所定の期間にわたって継続的に疲労度を測定し、測定データを蓄積することによって、個人の高度な健康管理を実現することができる。即ち、疲労度の変化がなだらかであるか、急峻であるかは、人の健康を判断する上で重要な指標となるので、疲労度の変化に応じた情報を提示することは健康管理に有益である。例えば、一定以上の急峻な疲労度の変化があった場合には、緊急性をもって対処する必要があることを携帯電話の画面に表示したり、疲労度が周期性に極端な振幅を繰り返す場合には、その振幅を減少させるように休息および休暇を取得すべきことを携帯電話の画面に表示したりすることが、有益である。
【0028】
国民の大部分が各個人専用の携帯電話を持つ時代が到来しており、それらの携帯電話に本発明のプログラムをインストールするだけで、疲労の測定が可能となる。即ち、本来、自覚症状としては認知されににくい、慢性的な疲労状態を、生理的且つ客観的な認知反応をもとに、非常に簡単に評価することができる。従って、個人レベルでの健康管理水準の著しい向上をもたらし、それによる疾病への罹患率の低下、さらには医療に費やす経済的な負担の低下、クオリティーオブライフの向上にもつながる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、本発明に係る実施の形態を、添付した図面に基づいて説明する。尚、以下においては、特に断らない限り「疲労」とは精神的疲労を意味するものとする。
【0030】
図1は、本発明の実施の形態に係る精神的疲労の測定機能を有する携帯端末装置である携帯電話装置を示す外観図である。図1の(a)は正面図、(b)は背面図である。携帯電話装置1は通常の携帯電話装置であり、液晶画面2と、LED3と、キーやパッドなどの操作手段4と、カメラレンズ5とを備えている。尚、図1では、以下の説明で必要となる構成要素のみ示しており、その他の構成要素は省略している。
【0031】
図2は、携帯電話装置1の内部構成を示すブロック図である。携帯電話装置1は、携帯電話装置全体を制御する演算処理部(以下、CPUと記す)11と、プログラムなどを記録した不揮発性の読出専用メモリ(以下、ROMと記す)12と、データを一時的に保持可能な揮発性の書換可能メモリ(以下、RAMと記す)13と、データを持続的に保持可能な不揮発性の書換可能な記録部14と、携帯電話装置基地局(図示せず)と無線電波を送受信する通信部15と、表示部16と、LED部17と、撮像部18と、計時部19と、操作部20と、各部の間でデータ(制御情報を含む)を交換する内部バス21とを備えている。操作部20は、キーやパッドなどの操作手段4を備えている。表示部16は、液晶画面2及びそれを駆動させる駆動部(図示せず)を備えている。LED部17は、LED3及びそれを駆動する駆動部(図示せず)を備えている。撮像部18は、CCDやCM
OSセンサなどの撮像素子(図示せず)と、レンズ5を含む光学系と、それらを駆動する駆動部(図示せず)とを備えている。計時部19は、タイマなどの、内部クロックを用いて現在時刻の情報を出力する手段である。
【0032】
本発明の実施の形態に係る精神的疲労の測定機能を有する携帯電話装置1では、図1及び図2に示した液晶画面2又はLED3を用いて、輝度が周期的に変化する光をユーザに提示し、点滅を認知できたときにユーザによって操作手段4が操作されることによってユーザの疲労度を測定および評価する。
【0033】
次に、本精神的疲労の測定および評価について具体的に説明する。図3は、本実施の形態の携帯電話装置1の動作を示すフローチャートである。以下では、特に断らない限りCPU11が行う処理として説明する。また、CPU11は、適宜ROM12および記録部14から必要なデータをRAM13に読み出し、RAM13の所定領域をワーク領域として使用して処理を行い、一時的結果や最終の処理結果を適宜記録部14に記録することとする。また、測定に必要な初期条件は予め記録部13に記録されているとする。
【0034】
まず、液晶画面2に疲労測定を行なうか否かのメニューが表示され、ユーザが操作手段4を操作して測定を選択した場合、以下に説明する疲労測定が開始される。
【0035】
ステップS1において、ユーザの現在の身体状態に関する情報を取得する。例えば、液晶画面2に、現在の身体状態が健常か否かを問う選択肢を表示し、ユーザの選択を待ち受ける。ユーザによる操作手段4を介しての選択によって、ユーザ自信が判断した現在の身体状態に対応するデータを、CPU11が取得し、計時部19から現在の時刻(年月日を含む。以下同じ)情報と対応させてRAM13に記録する。
【0036】
ステップS2において、周囲の明るさ(光量)を測定し、測定結果をRAM13に記録する。例えば、所定の撮像条件(シャッタ時間、絞り)でフラッシュを使用せずに、撮像部20を駆動して撮像を行う。これにより、撮像素子の各々の画素が受光した光量に応じた信号を取得できるので、それらを平均して1画素当たりの平均光量を求め、明るさデータとしてRAM13に記録する。ここで、周囲の明るさに関する情報を得ることができればよく、測定値から代表データを求めればよいので、平均値に限らず、総和、メディアン、モードなどの統計値を求めてもよい。
【0037】
ステップS3において、測定開始の指示の入力を待ち受け、測定開始の指示があればステップS4に移行する。
【0038】
ステップS4において、測定に関する初期設定を行なう。具体的には、開始周波数fs
、終了周波数fe、周波数差Δf、および時間差ΔTを記録部14から読み出し、開始周
波数fsを点滅周波数fに設定する。例えば、fs=60(Hz)、fe=30(Hz)、
Δf=1.0(Hz)、ΔT=1(秒)とする。また、後述するように、時間差ΔTで点滅周波数fを周波数差Δfだけ変化させるために、現在時刻を計時部19から取得して時刻パラメータTに設定する。
【0039】
以下では、fs>feである場合について説明する。後述するように、これは点滅周波数fを高い値から低い値に変化させることを意味し、ユーザが光源の点滅をフリッカーとして認知できない状態から、時間経過とともに認知できるようになることを意味する。
【0040】
ステップS5において、ステップS4で決定された現在周波数f=fsを用いて、点滅
表示を行なう。このとき、点滅表示の開始前または点滅表示中に、ユーザに操作手段4の操作に関する指示を提示する。点滅表示は、液晶画面2を用いても、LED3を用いても
行なうことができる。
【0041】
例えば、液晶画面2を用いる場合には、光源が点滅する複数の静止画像を予め記録部20に記録しておく。図4は、光源の点滅表示に用いる2数の画像の一例である。画像aは中央付近に所定の大きさの高輝度の微小領域Aがあり、その周囲Bが一様な低輝度の、液晶画面2と同じサイズ(画素)の画像であり、画像bは、画像aの周囲Bと同じ一様な低輝度の、液晶画面と同じサイズ(画素)の画像である。例えば、Aの輝度値は、携帯電話装置1で表示可能な最大の輝度値であり、Bの輝度値は、携帯電話装置1で表示可能な最小の輝度値である。具体的に示せば、領域Aは、輝度が100cd(カンデラ)/m2
直径が約5mmの円形の領域(携帯電話装置1を約50cm離した場合、0.5~0.6度の視野角に相当)である。
【0042】
CPU11は、図4の画像aと画像bとをRAM13に読み出して、所定の時間毎で交互に液晶部16に伝送する。液晶部16では、駆動部が伝送された画像データを液晶画面2に表示する。このとき、CPU11は、各画像を表示する時間Δtを、点滅周波数fからΔt=1/(2×f)によって求め、計時部19から繰り返し現在時刻情報を取得し、2枚の画像のうちの一方の画像を表示してからΔt経過するまでその状態を維持し、Δt経過すれば他方の画像を表示するという動作を繰り返す。これによって、円Aが点滅周波数fで点滅する画像をユーザに提示することができる。なお、画像a、bに含まれている「ちらつき始めたらキーを押してください」の文字は、点滅することなく同じ位置に表示される。
【0043】
また、LED3を用いる場合には、CPU11は、LED部17の駆動部に所定のタイミングで点滅周波数fを伝送する。それに応じて駆動部は、点滅周波数fで変化する所定の電圧をLED3に印加して、LED3を点滅させる。LED3に印加する電圧は、例えば、デューティが50%の矩形波や、サイン波(コサイン波)である。この場合、LEDの点滅の開始前またはLEDの点滅中に、例えば「ちらつき始めたらキーを押してください」の文字を液晶画面2に表示する。
【0044】
なお、閾値に関しては、高速点滅から低速点滅への変化のフェーズでのちらつきの認知の始まりの周波数を用いる場合と、逆の変化のフェーズ(低速点滅から高速点滅へ)でのちらつき認知の消失の周波数を用いる場合とがあるが、ちらつきの認知の始まりの周波数の方がより低周波数であり、相対的に安定でもあるため、本方法では、ちらつきの認知の始まりの周波数を用いる。
【0045】
また、周囲の明るさ以外の測定状況をできるだけ一定にするのが望ましいので、例えば、手を自然に伸ばして目から50cm程度離して正面から点滅する画像またはLEDを見るように指示するメッセージを液晶画面2に表示してもよい。
【0046】
ステップS6において、ユーザによって操作手段4(例えば、何れかのキー)が押されたか否かを判断する。ステップS5において、例えば「ちらつき始めたらキーを押してください」と液晶画面に表示されるので、ユーザが液晶画面に表示された円AまたはLEDがちらつき始めたと認知してキーを押下した場合、ステップS11に移行する。ユーザがまだキーを押下していなければ、ステップS7に移行する。
【0047】
ステップS7において、計時部19から現在時刻tを取得して時刻パラメータTと比較し、その差(t-T)が、時間差ΔTよりも小さければ(t-T<ΔT)ステップS6に戻り、時間差ΔT以上であれば(t-T≧ΔT)ステプS8に移行する。
【0048】
ステップS8において、現在の点滅周波数fから周波数差Δfを減算して新たな点滅周
波数fとし(f=f-Δf)、ステップS7で所得した現在時刻tを時刻パラメータTに設定した後、ステップS9に移行する。
【0049】
ステップS9において、点滅周波数fが終了周波数feを越えているか否かを判断し、
f≧feであると判断すれば、ステップS5に戻る。従って、新たな点滅周波数fを用い
て点滅が行なわれる。一方、f<feであると判断すれば、ステップS10に移行してエ
ラー表示をした後、ステップS15に移行する。点滅している間に、ユーザがキーを押さなかった場合にステップS10の処理が実行される。
【0050】
ステップS11において、点滅表示を停止し、現在の点滅周波数fを表示画面に数字で表示し、計時部19から現在時刻(年月日を含む)を取得し、取得した現在時刻と点滅在周波数fとを対応させてRAM13に記録する。
【0051】
以上のステップS5~S9によって、開始周波数fsから終了周波数feまで、ΔTの時間が経過する毎に周波数差Δfだけ点滅周波数fを変化させて、点滅表示させ、ユーザがキーを押下した時の点滅周波数を取得することができる。
【0052】
ステップS12において、ステップS1でRAM13に記録された身体状態に対応するデータに応じて分岐する。即ち、ステップS1でユーザが健常状態であるとの選択肢を選択していた場合、ステップS13に移行し、ステップS11でRAM13に記録した点滅周波数f及び現在時刻に対応させて、ステップS2で求めた明るさデータを記録部14に記録する。一方、ステップS1でユーザが健常状態であるとの選択肢を選択しなかった場合、ステップS14に移行する。
【0053】
ステップS14において、RAM13に記録された過去の測定結果を検索し、同程度の明るさデータに対応する点滅周波数を決定し、それを基準値として、今回測定して得られた周波数が基準値からどの程度低下しているかに応じてユーザの疲労度を評価し、液晶画面2に表示する。従って、過去のデータがある程度の数記録部14に記録されていることが必要である。過去のデータが全くまたは十分な数だけ存在しなければ、液晶画面2に評価不可能である旨を表示する。
【0054】
なお、上記した同程度の明るさとは、同じオーダー(最上位の桁が同じ)の明るさデータであることを意味する。これは、周囲の明るさ(輝度)に対し、フリッカーを認知する閾値の周波数は対数的に変化すると考えられ、例えば、周囲の輝度を100cd/m2
ら10cd/m2に変化させた場合、閾値の周波数は1~2Hz低下すると考えられるか
らである。また、発光部の明るさが1000cd/m2の場合、周囲の明るさが1000
cd/m2よりも低ければ、明るさの減少の対数値を1.5倍した値だけ閾値(Hz)が
低下し、1000cd/m2以上の場合、明るさの減少の対数値を3倍した値だけ閾値(
Hz)が低下する。
【0055】
また、上記したユーザの疲労度の評価に関しては、個人差および年齢においても健常時の閾値周波数が変化するので、基準値から低下している割合(基準値に対するパーセンテージ)で判断する。例えば基準値からの低下が、3~5%の場合を軽度、5~7.5%の場合を中度、7.5~10%の場合を重度、10%以上の場合を危険と評価する。
【0056】
過去のデータは存在するが、記録部14に記録された明るさデータに今回の測定値に近似する明るさデータが存在しなかった場合、記録部14に記録されている複数の明るさデータを用いた補間処理(内挿または外挿)によって、測定値の明るさデータに対応する周波数を求め、これを疲労度評価の基準値としてもよい。従って、評価に必要な過去の測定データの数は、測定した明るさデータを過去の測定データから補間処理によって求めるこ
とができる程度の数でよい。
【0057】
また、ステップS2で測定した周囲の明るさ(B0とする)と同程度の明るさデータが
記録部14に記録されていない場合には、一桁明るさが上昇したら1.5Hz閾値が増加する(逆に、一桁明るさが低下したら1.5Hz閾値が減少する)と仮定して、記録部14に記録されている明るさデータのうち最も近い明るさデータ(B1とする)を決定し、
これに対応させて記録部14に記録されている点滅周波数(f1)と、明るさデータの差
(B1-B0)の対数値(log(B1-B0))に1.5(Hz)をかけた値とを加算して得
られた値(f1+1.5×log(B1-B0))を基準値とする。
【0058】
なお、上記したように、発光部の明るさ及び周囲の明るさによっては、1.5Hzの代わりに3Hzを使用して基準値を計算するのが望ましい。
【0059】
また、評価に用いる健常時のデータが十分ない場合、デフォルト値を用いることもできる。装置および実験者によっても異なるが、多く報告されている閾値周波数とし42Hzがある。この数値を基準値として評価を行うとすれば、閾値周波数の変化に伴う疲労の評価として、基準値からの低下が1.5Hz~2Hzの場合を軽度、2Hz~3Hzの場合を中度、3Hz~4Hzの場合を重度、4Hz以上の場合を危険とする。
【0060】
最後にステップS15において、終了の指示があったか否かを判断し、終了の指示が無ければ、ステップS1に戻り、終了の指示があるまで以上の処理を繰り返す。
【0061】
以上によって、ユーザは、自己の疲労を、時刻および場所に依存せずに、容易に測定することができる。
【0062】
以上、実施の形態を用いて本発明を説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されず、例えば、図3に示したフローチャートを種々変更して実施することができる。
【0063】
図3のステップS5~S10において、点滅周波数を線形に減少させる場合を説明したが、これに限定されない。例えば、点滅周波数を低周波数から線形に増加させてもよい。また、単調な変化であればよく、非線形に単調増加または単調減少させてもよい。点滅周波数を単調増加させる場合、開始周波数を終了周波数よりも小さく(fs<fe)設定し、開始周波数にユーザがフリッカーを認知する周波数を設定し、フリッカーを感じなくなったときにキーを操作するように液晶画面に指示を表示すればよい。
【0064】
また、1種類の初期条件、即ち1種類の開始周波数fs、終了周波数fe、周波数差Δf、時間差ΔTのみを用いるのではなく、複数の異なる初期条件を予め記録部14に記録しておき、ステップS4で初期設定するときに、それらの中から1種類をランダムに読み出して使用するようにしてもよい。そうすることによって、ユーザが、慣れによって、測定開始からフリッカーを認知し始めるタイミングを予測してしまうことを防止することができ、より正確な測定結果を得ることができる。4つの初期条件(fs、fe、Δf、ΔT)のうち、少なくとも1つが異なれば、ユーザの予測を抑制することができる。例えば、fs=60(Hz)、fe=30(Hz)、ΔT=1(秒)に対して、Δfとして1.2、1.0及び0.8Hzの3種類を用意する。
【0065】
また、閾値の決定において、ステップS4~S13の処理を3~5回行なわせ、得られた複数の測定値の中から、相互の差が1Hz以内の値を選択し、それらの平均値を閾値としてもよい。
【0066】
測定に使用する装置は携帯電話装置に限定されず、PHS(Personal Handyphone Syst
em)、PDA(Personal Digital Assistant)などの撮像手段を備えた携帯端末装置に適用することもできる。また、表示画面は、液晶画面に限定されず、EL画面(Electroluminescence Display)などの液晶画面以外の表示画面を備えた携帯電話装置であってもよ
い。さらに、LEDを用いた携帯電話装置に限定されず、所定の周波数で点滅させることができる可視光を発する発光素子を用いてもよい。
【0067】
また、液晶画面に表示する画像として、2枚の画像を使用する場合を説明したが、これに限定されず3枚以上の画像を用いてもよい。例えば、図4の画像a及び画像bの中間の輝度の画像cを用いて、画像a→画像c→画像b→画像aの順で繰り返し表示してもよい。画像cは、例えば画像a及び画像bの対応する各画素データを平均して生成することができる。この場合、ステップS5において、各画像を表示する時間Δtは点滅周波数fからΔt=1/(3×f)によって求めた値を使用すればよい。複数枚の画像を表示する場合、各画像を表示する時間は、使用する画像の輝度に応じて適切に設定すればよい。さらに、画像の一部の画素の輝度が、その他の画素の輝度と異なる画像を使用する代わりに、画像全体の輝度が異なる複数の画像を使用してもよい。
【0068】
また、表示する画像を予め準備しておく代わりに、測定を開始する前にCPU11がRAM13上に画像を生成し、これを用いて点滅表示を行なってもよい。
【0069】
上記では、精神的疲労度を測定するプログラムが予めROM12に記録されている場合を説明したが、インターネットサーバなどにアクセスしてプログラムを携帯電話装置にダウンロードしてもよく、メモリカードなどの取り外し可能な記録媒体を介してプログラムを携帯電話装置に取り込んでもよい。
【0070】
上記では、ユーザが自分で健常と判断したときの測定結果のみを記録部に保存する場合を説明したが、健常と判断しなかった場合の測定結果を記録してもよい。この場合、認知した点滅周波数、現在時刻(年月日を含む)、周囲の明るさデータ、及び疲労度の評価結果を対応させて記録すればよい。そして、所定の期間毎に若しくはユーザの指示を受けて、コンピュータサーバなどに、記録部14に記録したデータを送信し、データベースとして長期間にわたって保存してもよい。また、メモリカードなどの取り外し可能な記録媒体を介して、データベースに保存してもよい。このように、所定の期間にわたって継続的に疲労度を測定および評価し、測定および評価データを蓄積することによって、個人の高度な健康管理を実現することができる。例えば、一定以上の急峻な疲労度の変化があった場合(例えば、3日~1週間の期間で、測定周波数が基準値から7.5%以上低下した場合)には、緊急性をもって対処する必要があることを携帯電話装置の画面に表示する。また、疲労度が周期性に極端な振幅を繰り返す場合(例えば、3日~1週間の期間で、測定周波数が基準値から7.5%以上の低下及び上昇を示した場合)には、その振幅を減少させるような休息および休暇を取得すべきことを携帯電話装置の画面に表示する。疲労度の変化がなだらかであるか、急峻であるかは、人の健康を判断する上で重要な指標となるので、疲労度の変化に応じた情報を提示することは個人の健康管理に非常に有益である。
【0071】
また、上記のように所定の期間にわたって蓄積した点滅測定結果と、それ以外のユーザの生理指標などに基づいて、ユーザの健康状況を判定することも可能である。点滅測定結果と組み合わせることができる情報には、例えば血圧、血液指標(医療機関での血液検査データ)、年齢、職業、就業状況などが挙げられる。そして、ユーザが携帯電話装置を用いて同サーバにアクセスした場合に、サーバがアクセスしたユーザの健康状況を評価し、その結果をユーザの携帯電話装置に送信し、表示画面に表示するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の実施の形態に係る精神的疲労の測定機能を有する携帯端末装置を示す外観図である。
【図2】図1に示した携帯端末装置の内部構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る携帯端末装置の動作を示すフローチャートである。
【図4】液晶画面に点滅表示させる画像データの一例を示す図である。
【符号の説明】
【0073】
1 携帯端末装置(携帯電話装置)
2 液晶画面
3 LED
4 操作手段
5 カメラレンズ
11 演算処理部(CPU)
12 読出専用メモリ(ROM)
13 書換可能メモリ(RAM)
14 記録部
15 通信部
16 表示部
17 LED部
18 撮像部
19 計時部
20 操作部
21 内部バス
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3