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明細書 :アミノ基を有する可溶性一置換フタロシアニンの製造方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5629473号 (P5629473)
公開番号 特開2011-162575 (P2011-162575A)
登録日 平成26年10月10日(2014.10.10)
発行日 平成26年11月19日(2014.11.19)
公開日 平成23年8月25日(2011.8.25)
発明の名称または考案の名称 アミノ基を有する可溶性一置換フタロシアニンの製造方法
国際特許分類 C09B  47/067       (2006.01)
C09B  47/22        (2006.01)
C09B  47/12        (2006.01)
C07D 487/22        (2006.01)
FI C09B 47/067 CSP
C09B 47/22
C09B 47/12
C07D 487/22
請求項の数または発明の数 4
全頁数 20
出願番号 特願2010-023099 (P2010-023099)
出願日 平成22年2月4日(2010.2.4)
審査請求日 平成25年1月8日(2013.1.8)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504190548
【氏名又は名称】国立大学法人埼玉大学
発明者または考案者 【氏名】石丸 雄大
個別代理人の代理人 【識別番号】110000109、【氏名又は名称】特許業務法人特許事務所サイクス
審査官 【審査官】新留 素子
参考文献・文献 特開2005-290282(JP,A)
特開昭58-069255(JP,A)
国際公開第99/059641(WO,A1)
特開平07-324170(JP,A)
米国特許第05889181(US,A)
J. Org. Chem.,2003年,Vol.68,pp.8635-8642
Macromol. Chem. Phys.,1994年,Vol.195,pp.2423-2433
調査した分野 C09B
C07D
CAplus/REGISTRY(STN)
特許請求の範囲 【請求項1】
式(1)で示される4-置換アミドフタロニトリル(式中、R1は、炭素数1~6のアルキル基、またはピリジル基である)と式(2)で示される4-アルキルフタロニトリル(式中、R2は炭素数1~6のアルキル基である)を金属Mの塩の存在下に130~150℃の温度で反応させて、式(3)で示される金属トリスアルキル-4-置換アミド-フタロシアニン((式中、R1及びR2は、式(1)及び(2)と同義であり、Mは金属を示す))を得ることを含む、式(3)で示される金属トリスアルキル-4-置換アミド-フタロシアニンの製造方法。
【化1】
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【請求項2】
式(1)で示される4-置換アミドフタロニトリルと式(2)で示される4-アルキルフタロニトリルの反応において副生する下記式(4)で示される金属テトラキスアルキルフタロシアニンから、式(3)で示される金属トリスアルキル-4-置換アミド-フタロシアニンと分離する工程をさらに含む、請求項1に記載の製造方法。
【化2】
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【請求項3】
式(3)で示される金属トリスアルキル-4-置換アミド-フタロシアニン((式中、R1は、炭素数1~6のアルキル基、またはピリジル基であり、R2は炭素数1~6のアルキル基であり、Mは金属を示す)を硫酸存在下で加熱して脱置換アミド化して式(5)で示される金属トリスアルキル-4-アミノフタロシアニン(式中、R2及びMは、式(3)と同義である)を得る、金属トリスアルキル-4-アミノフタロシアニンの製造方法。
【化3】
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【請求項4】
式(3)で示される4-置換アミドフタロニトリル(式中、R1は、ピリジル基であり、R2は炭素数1~6のアルキル基であり、Mは金属を示す)。
【化4】
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発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、アミノ基を有する可溶性一置換フタロシアニンを効率的に合成できる、フタロシアニンの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
フタロシアンニンは、古くから顔料として利用されてきたが、近年は情報記録用色素としての重要性が極めて高い化合物である。無置換のフタロシアニンは有機溶媒等への可溶性が極めて低いため、昇華法で薄膜等の作成が行われている。そこで近年塗布法等で利用可能することを目的にして、有機溶媒に可溶なフタロシアニンの合成が盛んに研究されている。特に、4-tert-ブチルフタロニトリルから合成されたteterakis-(tert-ブチル)フタロシアニンは各種有機溶媒に可溶であることが明らかになり、色素増感太陽電池用色素や光記録用色素としての利用法が盛んに検討されている。
【0003】
4-tert-ブチルフタロニトリルから合成されたteterakis-(tert-ブチル)フタロシアニンを高分子に導入する等して更に機能化するためにはアミノ基を1つ持った化合物(2)を合成することが有用であることが知られている(非特許文献1)。しかし、一般にフタロシアニンを合成する際は高温で反応させるため、高温の反応で安定な4-ニトロフタロニトリルを用いてニトロ基を1つ持った化合物を単離精製したのち還元することでアミノ基に変換する方法が知られている(非特許文献1)。
【0004】
【化1】
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【先行技術文献】
【0005】

【非特許文献1】Achar, B. N.ら; J. Polyhedron 1987, 6, 1463
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
非特許文献2の方法では、ニトロ基を1つ持った化合物は単離が困難であること、還元条件が2層系であるため効率が悪いことが問題となっている。
【0007】
そこで本発明は、可溶性フタロシアニンの機能化の具体的な方法としてアミノ基を有する可溶性一置換フタロシアニン(2)の効率的な製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
さらに本発明の目的は、上記可溶性一置換フタロシアニン(2)の効率的な製造方法において原料として使用する一置換フタロシアニン(1)の製造方法を利用して、新規な一置換フタロシアニンを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、4-アミドフタロニトリルを用いて化合物(1)を合成した後加水分解することで、容易にアミノ基を持った化合物(2)へ変換できることを見出して、本発明を完成させた。さらに、4-アミドフタロニトリルを用いた化合物(1)の合成法を利用して、新規な、4-アミドフタロニトリルも合成した。
【0010】
上記課題を解決するための本発明は以下のとおりである。
[1]
式(1)で示される4-置換アミドフタロニトリル(式中、R1は、炭素数1~6のアルキル基、ピリジル基またはビピリジル基である)と式(2)で示される4-アルキルフタロニトリル(式中、R2は炭素数1~6のアルキル基である)を金属塩の存在下に反応させて、式(3)で示される金属トリスアルキル-4-置換アミド-フタロシアニン((式中、R1及びR2は、式(1)及び(2)と同義であり、Mは金属を示す))を得ることを含む、式(3)で示される金属トリスアルキル-4-置換アミド-フタロシアニンの製造方法。
【化2】
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[2]
式(1)で示される4-置換アミドフタロニトリルと式(2)で示される4-アルキルフタロニトリルの反応において副生する下記式(4)で示される金属テトラキスアルキルフタロシアニンから、式(3)で示される金属トリスアルキル-4-置換アミド-フタロシアニンと分離する工程をさらに含む、[1]に記載の製造方法。
【化3】
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[3]
式(3)で示される金属トリスアルキル-4-置換アミド-フタロシアニン((式中、R1は、炭素数1~6のアルキル基、ピリジル基またはビピリジル基であり、R2は炭素数1~6のアルキル基であり、Mは金属を示す)を脱置換アミド化して式(5)で示される金属トリスアルキル-4-アミノフタロシアニン(式中、R2及びMは、式(3)と同義である)を得る、金属トリスアルキル-4-アミノフタロシアニンの製造方法。
【化4】
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[4]
式(3)で示される4-置換アミドフタロニトリル(式中、R1は、ピリジル基またはビピリジル基であり、R2は炭素数1~6のアルキル基であり、Mは金属を示す)。
【化5】
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【発明の効果】
【0011】
本発明ではアミノ基をアミド基で保護した4-アミドフタロニトリルを利用することで、合成の際に副生成物として得られるteterakis-(tert-ブチル)フタロシアニンと化合物(1)の分離が容易であるとともに、有機酸を用い混合溶媒系で収率良くアミノ基へ変換することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施例1のNi(II)tris-t-butyl-acetamido-phthalocyanine 1aの可視吸収スペクトル(溶媒;クロロホルム)を示す。
【図2】実施例2のZn(II)tris-t-butyl-acetamido-phthalocyanine 2aの可視吸収スペクトル(溶媒;クロロホルム)を示す。
【図3】実施例3のCu(II)tris-t-butyl-acetamido-phthalocyanine 3aの可視吸収スペクトル(溶媒;クロロホルム)を示す。
【図4】実施例4のNi(II)tris-t-butyl-4-pyridylamido-phthalocyanine 4aの可視吸収スペクトル(溶媒;クロロホルム))を示す。
【図5】実施例4のNi(II)tris-t-butyl-4-pyridylamido-phthalocyanine 4bの可視吸収スペクトル(溶媒;クロロホルム))を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<金属トリスアルキル-4-置換アミド-フタロシアニンの製造方法>
本発明の第1の態様は、式(3)で示される金属トリスアルキル-4-置換アミド-フタロシアニンの製造方法である。この製造方法は、式(1)で示される4-置換アミドフタロニトリル(式中、R1は、炭素数1~6のアルキル基、ピリジル基またはビピリジル基である)と式(2)で示される4-アルキルフタロニトリル(式中、R2は炭素数1~6のアルキル基である)を金属塩の存在下に反応させて、式(3)で示される金属トリスアルキル-4-置換アミド-フタロシアニン((式中、R1及びR2は、式(1)及び(2)と同義であり、Mは金属を示す))を得ることを含む。
【化6】
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【0014】
式(1)で示される4-置換アミドフタロニトリルのR1は、炭素数1~6のアルキル基、ピリジルまたはビピリジル基である。炭素数1~6のアルキル基は、例えば、メチル、エチル、iso-プロピル、t-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシルを挙げることができる。式(2)で示される4-アルキルフタロニトリルのR2は炭素数1~6のアルキル基であり、炭素数1~6のアルキル基は、例えば、メチル、エチル、iso-プロピル、t-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシルを挙げることができる。金属塩の金属は、例えば、ニッケル、銅、亜鉛、鉄、コバルト、アルミニウム等であることができる。金属塩は、例えば、有機酸塩、無機酸塩等であることができ、有機酸塩を形成する有機酸としては、例えば、酢酸等を挙げることができ、無機酸塩を形成する無機酸としては塩酸および硫酸を挙げることができる。

【0015】
上記反応は、式(1)で示される4-置換アミドフタロニトリルと式(2)で示される4-アルキルフタロニトリルをモル比で、例えば、1:3~3:1の範囲とし、かつ金属塩は、式(1)で示される4-置換アミドフタロニトリルと式(2)で示される4-アルキルフタロニトリルの合計に対してモル比で1:3~3:1の範囲とした混合物を溶媒中で加熱して行うことができる。加熱温度は、溶媒及び原料となるフタロニトリルや金属塩の種類を考慮して適宜決定できるが、例えば、130~150℃の範囲することができる。反応時間は、溶媒、加熱温度及び原料となるフタロニトリルや金属塩の種類を考慮して適宜決定できるが、例えば、1~100時間の範囲とすることができる。溶媒は、反応温度を考慮して適宜決定でき、例えば、ジメチルアミノメタノール、キノリン、n-ペンタン-1-オール等を用いることができる。尚、式(1)で示される4-置換アミドフタロニトリルは、置換アミドを適宜変更して、公知の方法(例えば、Barret, P. A.;Dent, C. E.;Linstead, R. P., J. Chem. Soc., 1936, 1719)で合成することができる。

【0016】
反応終了後、反応溶液は、例えば、水に添加する。式(3)で示される金属トリスアルキル-4-置換アミド-フタロシアニンは、置換アミドを有するために水に不溶性または溶解度が低い。それに対して、副生する下記式(4)で示される金属テトラキスアルキルフタロシアニンは水に対する溶解度が、式(3)で示される金属トリスアルキル-4-置換アミド-フタロシアニンに比べて高い。そのため、式(3)で示される金属トリスアルキル-4-置換アミド-フタロシアニンは沈殿するので、これを常法により固液分離して、固体として回収することができる。回収した式(3)で示される金属トリスアルキル-4-置換アミド-フタロシアニンは、さらに常法により精製することもできる。

【0017】
【化7】
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【0018】
上記式(3)で示される4-置換アミドフタロニトリルの内、R1がピリジル基またはビピリジル基である化合物は新規化合物である。これらの化合物は、後述のように、金属トリスアルキル-4-アミノフタロシアニンの製造方法に用いることもできるが、それ自身を色素増感太陽電池用色素や光記録用色素としての利用することもできる。

【0019】
<金属トリスアルキル-4-アミノフタロシアニンの製造方法>
本発明の第2の態様は、金属トリスアルキル-4-アミノフタロシアニンの製造方法である。この製造方法は、上記方法で得られる式(3)で示される金属トリスアルキル-4-置換アミド-フタロシアニン((式中、R1は、炭素数1~6のアルキル基、ピリジル基またはビピリジル基であり、R2は炭素数1~6のアルキル基であり、Mは金属を示す)を脱置換アミド化して式(5)で示される金属トリスアルキル-4-アミノフタロシアニン(式中、R2及びMは、式(3)と同義である)を得る。

【0020】
【化8】
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【0021】
脱置換アミド化は、式(3)で示される金属トリスアルキル-4-置換アミド-フタロシアニンを、例えば、有機溶媒中で硫酸と共に加熱することで実施できる。加熱温度は例えば、溶媒の種類にもよるが、例えば、50~80℃の範囲である。加熱時間は、式(3)で示されるフタロシアニンの種類や加熱温度等を考慮して適宜決定できる。脱置換アミド化後は、中和の後に常法により精製することもできる。
【実施例】
【0022】
実施例1
Ni(II)tris-t-butyl-acetamido-phthalocyanine 1aの合成
【化9】
JP0005629473B2_000010t.gif
【実施例】
【0023】
合成方法
30 ml二口ナスフラスコに撹拌子4-t-ブチルフタロニトリル(0.105 g, 0.5 mmol)、4-アセトアミドフタロニトリル(0.0815 g, 0.5 mmol)、酢酸ニッケル四水和物(0.25 g, 1 mmol)を入れ、還流管とセプタムを取り付ける。真空ラインに繋いで、脱気、アルゴン置換を2回行った後、2-ジメチルエタノール(10 ml)をセプタムよりシリンジを用いて加えた。135℃で18~20時間加熱撹拌した。反応終了後、反応溶液を大量の水に加え固体を析出させ、析出した固体を真空中で乾燥させた後、クロロホルムに再度溶かし吸引ろ過し、不溶物を取り除いた。ろ液をエバポレータで濃縮し、アルミナカラムクロマトグラフィーによって第一フラクションからは1bを、第二番目のフラクションからは1aを単離生成した。
【実施例】
【0024】
結果
1a, Ni(II)tris-t-butyl-acetamido-phthalocyanine
収量…0.0200 g
収率…15 %
1b, Ni(II)tetrakis-t-butyl-phthalocyanine
収量…0.0167 g
収率…16.8 %
化合物の同定
質量分析Tof-Mass
Fund.(実測値)795.190, Calced. for C46H43N9ONi = 795.294(計算値)
化合物の物性
可視吸収スペクトル(溶媒;クロロホルム)を図1に示す。
【実施例】
【0025】
実施例2
Zn(II)tris-t-butyl-acetamido-phthalocyanine 2aの合成
【化10】
JP0005629473B2_000011t.gif
【実施例】
【0026】
合成方法
30 ml二口ナスフラスコに撹拌子4-t-ブチルフタロニトリル(0.105 g, 0.5 mmol)、4-アセトアミドフタロニトリル(0.0815 g, 0.5 mmol)、酢酸亜鉛二水和物(0.22 g, 1 mmol)を入れ、還流管とセプタムを取り付けた。真空ラインに繋いで、脱気、アルゴン置換を2回行った後、2-ジメチルエタノール(10 ml)をセプタムよりシリンジを用いて加えた。135℃で18~20時間加熱撹拌した。反応終了後、反応溶液を大量の水に加え固体を析出させ、析出した固体を真空中で乾燥させた後、クロロホルムに再度溶かし吸引ろ過し、不溶物を取り除いた。ろ液をエバポレータで濃縮し、アルミナカラムクロマトグラフィーによって第一フラクションからは2bを、第二番目のフラクションからは2aを単離生成した。
【実施例】
【0027】
2a Zn(II)tris-t-butyl-acetamido-phthalocyanine
収量…0.0104 g
収率…7.8 %
2b Zn(II)tetrakis-t-butyl-phthalocyanine
収量…0.0115 g
収率…11.5 %
化合物の同定
質量分析Tof-Mass
Fund.(実測値)801.215, Calced. for C46H43N9OZn = 801.288(計算値)
化合物の物性
可視吸収スペクトル(溶媒;クロロホルム)を図2に示す。
【実施例】
【0028】
実施例3
Cu(II)tris-t-butyl-acetamido-phthalocyanine 3aの合成
【化11】
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【実施例】
【0029】
合成方法
30 ml二口ナスフラスコに撹拌子4-t-ブチルフタロニトリル(0.105 g, 0.5 mmol)、4-アセトアミドフタロニトリル(0.0815 g, 0.5 mmol)、酢酸銅四水和物(0.199g、1mmol)を入れ、還流管とセプタムを取り付けた。真空ラインに繋いで、脱気、アルゴン置換を2回行った後、2-ジメチルエタノール(10 ml)をセプタムよりシリンジを用いて加えた。135℃で18~20時間加熱撹拌した。反応終了後、反応溶液を大量の水に加え固体を析出させ、析出した固体を真空中で乾燥させた後、クロロホルムに再度溶かし吸引ろ過し、不溶物を取り除いた。ろ液をエバポレータで濃縮し、アルミナカラムクロマトグラフィーによって第一フラクションからは3bを、第二番目のフラクションからは3aを単離生成した。
【実施例】
【0030】
3a Cu(II)tris-t-butyl-acetamido-phthalocyanine
収量…0.0081 g
収率…6.1 %
Cu(II)tetrakis-t-butyl-phthalocyanine
収量…0.0202 g
収率…20.2 %
化合物の同定
質量分析Tof-Mass
Fund.(実測値)800.218, Calced. for C46H43N9OCu = 800.288(計算値)
化合物の物性
可視吸収スペクトル(溶媒;クロロホルム)を図3に示す。
【実施例】
【0031】
実施例4
Ni(II)tris-t-butyl-4-pyridylamido-phthalocyanine 4aの合成
【化12】
JP0005629473B2_000013t.gif
【実施例】
【0032】
合成方法
30 ml二口ナスフラスコに撹拌子4-t-ブチルフタロニトリル(0.105 g, 0.5 mmol)、4-ピリジルアミドフタロニトリル(0.0101 g, 0.04 mmol)、酢酸ニッケル四水和物(0.25 g, 1 mmol)を入れ、還流管とセプタムを取り付けた。真空ラインに繋いで、脱気、アルゴン置換を2回行った後、2-ジメチルエタノール(10 ml)をセプタムよりシリンジを用いて加えた。135℃で18~20時間加熱撹拌した。反応終了後、反応溶液を大量の水に加え固体を析出させ、析出した固体を真空中で乾燥させた後、クロロホルムに再度溶かし吸引ろ過し、不溶物を取り除いた。ろ液をエバポレータで濃縮し、アルミナカラムクロマトグラフィーによって第一フラクションからは4bを、第二番目のフラクションを更にシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製することで4aを単離した。
【実施例】
【0033】
結果
4a, Ni(II)tris-t-butyl-4-pyridylamido-phthalocyanine
収量…6.4mg
収率…18.6%
4b, Ni(II)tetrakis-t-butyl-phthalocyanine
収量…4.1mg
収率…17.4%
化合物の同定
質量分析 Tof-Mass
Fund.(実測値)858.212, Calced. for C50H44N10ONi = 858.305(計算値)
化合物の物性
可視吸収スペクトル(溶媒;クロロホルム)を図4(4a)及び図5(4b)に示す。
【実施例】
【0034】
実施例5
Ni(II)tris-t-butyl-acetamido-phthalocyanine 1aから
Ni(II)tris-t-butyl-aminophthalocyanine 1cの合成
100 mlナスフラスコに撹拌子、実施例1で得たNi(II)tris-t-butyl-acetamido-phthalocyanine (0.0233 g, 0.029 mmol)、約33 %硫酸(15 ml)、クロロホルム(15 ml)をいれ、還流管を取り付ける。60℃で一晩加熱撹拌する。反応終了後、水酸化ナトリウム水溶液で中和し、分液ロートを用いて洗浄し、有機層を取り出す。エバポレーターを用いて溶液を濃縮する。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(Rf = 0.60 ; クロロホルム)によって目的化合物1cを単離した。
【実施例】
【0035】
結果
Ni(II)tris-t-butyl-aminophthalocyanine
収量…0.0252 g
収率…43.7 %
化合物の同定
質量分析Tof-Mass
Fund.(実測値)795.102, Calced. for C46H43N9ONi = 795.294(計算値)
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明はフタロシアニンの製造分野に有用である。
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4