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明細書 :パラテルフェニル化合物、その薬理学的に許容される塩、その製造方法及び用途

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5408660号 (P5408660)
登録日 平成25年11月15日(2013.11.15)
発行日 平成26年2月5日(2014.2.5)
発明の名称または考案の名称 パラテルフェニル化合物、その薬理学的に許容される塩、その製造方法及び用途
国際特許分類 C07C  39/15        (2006.01)
C07C  37/055       (2006.01)
C07C  41/24        (2006.01)
C07C  41/30        (2006.01)
C07C  43/23        (2006.01)
A61K  31/05        (2006.01)
A61K  31/09        (2006.01)
A61P  29/00        (2006.01)
A61P  37/06        (2006.01)
A61P  43/00        (2006.01)
A61P  37/08        (2006.01)
FI C07C 39/15
C07C 37/055
C07C 41/24
C07C 41/30
C07C 43/23
A61K 31/05
A61K 31/09
A61P 29/00
A61P 29/00 101
A61P 37/06
A61P 43/00 111
A61P 37/08
請求項の数または発明の数 14
全頁数 24
出願番号 特願2009-531283 (P2009-531283)
出願日 平成20年9月4日(2008.9.4)
国際出願番号 PCT/JP2008/065999
国際公開番号 WO2009/031627
国際公開日 平成21年3月12日(2009.3.12)
優先権出願番号 2007229029
優先日 平成19年9月4日(2007.9.4)
優先権主張国 日本国(JP)
審査請求日 平成23年9月2日(2011.9.2)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】598096991
【氏名又は名称】学校法人東京農業大学
発明者または考案者 【氏名】越野 広雪
【氏名】高橋 俊哉
【氏名】阿部 尚樹
【氏名】小野瀬 淳一
個別代理人の代理人 【識別番号】100080791、【弁理士】、【氏名又は名称】高島 一
【識別番号】100125070、【弁理士】、【氏名又は名称】土井 京子
【識別番号】100136629、【弁理士】、【氏名又は名称】鎌田 光宜
【識別番号】100121212、【弁理士】、【氏名又は名称】田村 弥栄子
【識別番号】100122688、【弁理士】、【氏名又は名称】山本 健二
【識別番号】100117743、【弁理士】、【氏名又は名称】村田 美由紀
審査官 【審査官】東 裕子
参考文献・文献 特開2007-070251(JP,A)
特開2008-001675(JP,A)
国際公開第98/004508(WO,A1)
国際公開第01/007032(WO,A1)
国際公開第02/057216(WO,A1)
国際公開第2008/001491(WO,A1)
調査した分野 CAplus/REGISTRY(STN)
特許請求の範囲 【請求項1】
式(1)にて示されるパラテルフェニル化合物又はその薬理学的に許容される塩。
【化1】
JP0005408660B2_000022t.gif

(式(1)中、R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1~6のアルキル基、炭素数3~6の環状アルキル基、炭素数1~6のアルキル基に炭素数1~6のアルコキシ基が1個以上置換してなるアルコキシアルキル基、アルキル基の炭素数が1~6であるシロキシアルキル基又はフェニル基を表し、RとRとが結合して炭素数3又は4のアルキレン基を形成していてもよい。及びRは、それぞれ独立に、水素、シリル基、アルキル基、アルコキシアルキル基、シロキシアルキル基又はアシル基を表す。)
【請求項2】
及びRが、それぞれ独立に、炭素数1~6のアルキル基であり、R及びRが、それぞれ独立に、水素、炭素数1~4のアルキル基又はROCH-(ここで、Rは炭素数1~4のアルキル基を表す)で示される基である、請求項1に記載のパラテルフェニル化合物又はその薬理学的に許容される塩。
【請求項3】
及びRが、ともに水素であることを特徴とする、請求項に記載のパラテルフェニル化合物又はその薬理学的に許容される塩。
【請求項4】
及びRが、ともにOCH-(ここで、Rは炭素数1~4のアルキル基を表す)で示される基であることを特徴とする、請求項に記載のパラテルフェニル化合物又はその薬理学的に許容される塩。
【請求項5】
2',3',4,4''-テトラヒドロキシ-5',6'-ジメチルパラテルフェニル、又は4,4''-ジヒドロキシ-2',3'-ビス(メトキシメトキシ)-5',6'-ジメチルパラテルフェニルである、請求項1に記載のパラテルフェニル化合物又はその薬理学的に許容される塩。
【請求項6】
式(2)で示される化合物と、式(3)で示される有機ホウ素化合物とを反応させて式(4)で示されるパラテルフェニル化合物とし、必要に応じてR’及び/又はR’を脱離させることを特徴とする、請求項1~請求項5のいずれか1項に記載のパラテルフェニル化合物又はその薬理学的に許容される塩の製造方法。
【化2】
JP0005408660B2_000023t.gif

(式(2)中、R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1~6のアルキル基、炭素数3~6の環状アルキル基、炭素数1~6のアルキル基に炭素数1~6のアルコキシ基が1個以上置換してなるアルコシアルキル基、アルキル基の炭素数が1~6であるシロキシアルキル基又はフェニル基を表し、RとRとが結合して炭素数3又は4のアルキレン基を形成していてもよい。’及びR’はそれぞれ独立に、シリル基、アルキル基、アルコキシアルキル基、シロキシアルキル基又はアシル基を表し、R及びRは、それぞれ独立に脱離基を表す。)
【化3】
JP0005408660B2_000024t.gif

(式(3)中、Rシリル基、アルキル基、アルコキシアルキル基、シロキシアルキル基又はアシル基を表す。)
【化4】
JP0005408660B2_000025t.gif

(式(4)中、R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1~6のアルキル基、炭素数3~6の環状アルキル基、炭素数1~6のアルキル基に炭素数1~6のアルコキシ基が1個以上置換してなるアルコキシアルキル基、アルキル基の炭素数が1~6であるシロキシアルキル基又はフェニル基を表し、RとRとが結合して炭素数3又は4のアルキレン基を形成していてもよい。’及びR’は、それぞれ独立に、シリル基、アルキル基、アルコキシアルキル基、シロキシアルキル基又はアシル基を表す。)
【請求項7】
式(2)で示される化合物が、式(5)の化合物に、シリル基、アルキル基、アルコキシアルキル基、シロキシアルキル基又はアシル基を導入することによって得られることを特徴とする、請求項6に記載のパラテルフェニル化合物又はその薬理学的に許容される塩の製造方法。
【化5】
JP0005408660B2_000026t.gif

(式(5)中、R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1~6のアルキル基、炭素数3~6の環状アルキル基、炭素数1~6のアルキル基に炭素数1~6のアルコキシ基が1個以上置換してなるアルコキシアルキル基、アルキル基の炭素数が1~6であるシロキシアルキル基又はフェニル基を表し、RとRとが結合して炭素数3又は4のアルキレン基を形成していてもよい。及びRは、それぞれ独立に脱離基を表す。)
【請求項8】
シリル基が3置換シリル基であり、アルキル基が炭素数1~6のアルキル基であり、アルコキシアルキル基が、炭素数1~6のアルキル基に炭素数1~6のアルコキシ基が1個以上置換してなるアルコキシアルキル基であり、シロキシアルキル基が炭素数1~6のアルキル基を有するシロキシ基であり、アシル基がアセチル基またはフェニルアセチル基であることを特徴とする、請求項6又は請求項7に記載のパラテルフェニル化合物又はその薬理学的に許容される塩の製造方法。
【請求項9】
’及びR’が、それぞれ独立に、炭素数1~4のアルキル基、又はOCH-(ここで、Rは炭素数1~4のアルキル基を表す)で示される基であることを特徴とする、請求項6に記載のパラテルフェニル化合物又はその薬理学的に許容される塩の製造方法。
【請求項10】
及びRが、それぞれ独立に、ハロゲン、アルキルスルホニルオキシ基(アルキルは置換されていてもよい)又はアリールスルホニルオキシ基(アリールは置換されていてもよい)であることを特徴とする、請求項6~請求項9のいずれか1項に記載のパラテルフェニル化合物又はその薬理学的に許容される塩の製造方法。
【請求項11】
が、tert-ブチルジメチルシリル基であることを特徴とする、請求項6~請求項10のいずれか1項に記載のパラテルフェニル化合物又はその薬理学的に許容される塩の製造方法。
【請求項12】
請求項~請求項5のいずれか1項に記載のパラテルフェニル化合物又はその薬理学的に許容される塩を含有することを特徴とする、医薬。
【請求項13】
腫瘍壊死因子(TNF)-α産生阻害剤である、請求項12に記載の医薬。
【請求項14】
自己免疫疾患又はアレルギー疾患の治療剤である、請求項12に記載の医薬。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、新規パラテルフェニル化合物、その薬理学的に許容される塩、その製造方法及び用途に関し、詳細には、自己免疫疾患治療剤、アレルギー疾患治療剤などの医薬として有用な化合物、その薬理学的に許容される塩、その製造方法及び用途に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明者らは、イボタケ科の担子菌類に属するキノコであるセレフォラ ヴァイアリス(Thelephora vialis)に含まれるジベンゾフラン化合物が、ラジカル消去活性、β-ヘキソサミニダーゼ放出抑制活性及び腫瘍壊死因子(TNF)-α産生阻害活性を有していることを見いだした(特許文献1)。
【0003】
化学合成で製造可能な抗アレルギー性物質としては、たとえば、下記式(I)で示されるパラテルフェニル化合物がある(特許文献2)。
【0004】
【化1】
JP0005408660B2_000002t.gif

【0005】
(式中、R~R13は水素、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ等であり、Xは-O-、-CH-、-NR14-又は-S(O)-であり、Yは低級アルキル又は低級アルケニル等である。)
【0006】
上記パラテルフェニル化合物は、成熟B細胞が抗体産生細胞に分化し抗体を産生するまでの過程においてIgE産生を抑制し、且つ同時に産生されるIgG、IgM及び/又はIgAの産生を抑制しないか又は非常に弱く抑制する物質を含有するIgE選択的産生抑制剤である。

【特許文献1】特開2007-70251号公報
【特許文献2】国際公開第98/04508号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明者らは、これまで、担子菌類イボタケ科に属するセレフォラ ヴァイアリス(Thelephora vialis)由来のバイアリニンA(vialinin A)が、市販の免疫抑制剤であるFK-506と同等ないしそれ以上の強い抗酸化活性を有していることを確認している。セレフォラ ヴァイアリス(Thelephora vialis)は、「ツブイボタケ」として古くから食用茸の一つとして食されてきたことから、バイアリニンAの安全性は確認されているといってよい。
【0008】
しかしながら、ジベンゾフラン化合物はセレフォラ ヴァイアリス(Thelephora vialis)由来の天然物であるため、ジベンゾフラン化合物を得るには、大量のセレフォラ ヴァイアリス(Thelephora vialis)から抽出する必要があったことから、原料の確保や生産コストの負担が大きかった。
【0009】
そこで、本発明は、化学合成により製造可能であり、且つ、優れた腫瘍壊死因子(TNF)-α産生阻害活性を有し、且つ有害な作用の極めて少ない化合物、さらにはそれを含有する医薬を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、バイアリニンA(vialinin A)の化学合成による製造方法を検討している中で、合成によって得られた新規パラテルフェニル化合物又はその薬理学的に許容される塩に腫瘍壊死因子(TNF)-α産生阻害活性及び抗アレルギー活性があり、有害な作用が極めて少ないことを見いだすに至った。
【0011】
本発明は、かかる知見に基づくものであって、次の[1]~[15]に関する。
[1]式(1)にて示されるパラテルフェニル化合物又はその薬理学的に許容される塩。
【0012】
【化2】
JP0005408660B2_000003t.gif

【0013】
(式中、R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1~6のアルキル基、環状アルキル基、アルコキシアルキル基、シロキシアルキル基、フェニル基又は炭素数3又は4のアルキレン基を表し、R及びRは、それぞれ独立に、水素又は水酸基の保護基を表す。)
【0014】
[2]R及びRが、ともに水素であることを特徴とする、上記[1]に記載のパラテルフェニル化合物又はその薬理学的に許容される塩。
[3]R及びRが、それぞれ独立に、炭素数1~4のアルキル基、ROCH-(ここで、Rは炭素数1~4のアルキル基を表す)であることを特徴とする、上記[1]に記載のパラテルフェニル化合物又はその薬理学的に許容される塩。
[4]アルコキシアルキル基がアルコキシメチル基であり、シロキシアルキル基がシロキシメチル基であることを特徴とする、上記[1]~[3]のいずれか1項に記載のパラテルフェニル化合物又はその薬理学的に許容される塩。
[5]2’,3’,4,4’’-テトラヒドロキシ-5’,6’-ジメチルパラテルフェニル又は4,4’’-ジヒドロキシ-2’,3’-ビス(メトキシメトキシ)- 5’,6’-ジメチルパラテルフェニルである、上記[1]に記載のパラテルフェニル化合物又はその薬理学的に許容される塩。
[6]式(2)で示される化合物と、式(3)で示される有機ホウ素化合物とを反応させて、式(4)で示されるパラテルフェニル化合物とし、必要に応じてR’及び/又はR’を脱離させることを特徴とする、上記[1]~[5]のいずれか1項に記載のパラテルフェニル化合物又はその薬理学的に許容される塩の製造方法。
【0015】
【化3】
JP0005408660B2_000004t.gif

【0016】
(式中、R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1~6のアルキル基、環状アルキル基、アルコシアルキル基、シロキシアルキル基、フェニル基又は炭素数3又は4のアルキレン基を表し、R’及びR’はそれぞれ独立に水酸基の保護基を表し、R及びRは、それぞれ独立に脱離基を表す。)
【0017】
【化4】
JP0005408660B2_000005t.gif

【0018】
(式中、Rは水酸基の保護基を表す。)
【0019】
【化5】
JP0005408660B2_000006t.gif

【0020】
(式中、R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1~6のアルキル基、環状アルキル基、アルコキシアルキル基、シロキシアルキル基、フェニル基又は炭素数3又は4のアルキレン基を表し、R’及びR’は、それぞれ独立に水酸基の保護基を表す。)
【0021】
[7]式(2)で示される化合物が、式(5)で示される化合物に水酸基の保護基を導入することによって得られることを特徴とする、上記[6]に記載のパラテルフェニル化合物又はその薬理学的に許容される塩の製造方法。
【0022】
【化6】
JP0005408660B2_000007t.gif

【0023】
(式中、R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1~6のアルキル基、環状アルキル基、アルコキシアルキル基、シロキシアルキル基、フェニル基又は炭素数3又は4のアルキレン基を表し、R及びRは、それぞれ独立に脱離基を表す。)
【0024】
[8]R’及びR’が、それぞれ独立に、シリル基、アルキル基、アルコキシアルキル基、シロキシアルキル基又はアシル基であることを特徴とする、上記[6]又は[7]に記載のパラテルフェニル化合物又はその薬理学的に許容される塩の製造方法。
[9]R’及びR’が、それぞれ独立に、炭素数1~4のアルキル基、ROCH-(ここで、Rは炭素数1~4のアルキル基を表す)であることを特徴とする、上記[6]又は[7]に記載のパラテルフェニル化合物又はその薬理学的に許容される塩の製造方法。
[10]R及びRが、それぞれ独立に、ハロゲン、アルキルスルホニルオキシ基(アルキル基は置換されていてもよい)又はアリールスルホニルオキシ基(アリール基は置換されていてもよい)であることを特徴とする、上記[6]~[9]のいずれか1項に記載のパラテルフェニル化合物又はその薬理学的に許容される塩の製造方法。
[11]Rが、tert-ブチルジメチルシリル基であることを特徴とする、上記[6]~[10]のいずれか1項に記載のパラテルフェニル化合物又はその薬理学的に許容される塩の製造方法。
[12]アルコキシアルキル基がアルコキシメチル基であり、シロキシアルキル基がシロキシメチル基であることを特徴とする、上記[6]~[11]のいずれか1項に記載のパラテルフェニル化合物又はその薬理学的に許容される塩の製造方法。
[13]上記[1]~[5]に記載のパラテルフェニル化合物又はその薬理学的に許容される塩を含有することを特徴とする、医薬。
[14]腫瘍壊死因子(TNF)-α産生阻害剤である、上記[13]に記載の医薬。
[15]自己免疫疾患又はアレルギー疾患の治療剤である、上記[13]に記載の医薬。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、医薬として有用な新規パラテルフェニル化合物又はその薬理学的に許容される塩、さらには該化合物を有効成分とする医薬を低コストで提供することができる。
【0026】
本発明に係る新規パラテルフェニル化合物又はその薬学的に許容される塩は、優れた腫瘍壊死因子(TNF)-α産生阻害活性を有し、腫瘍壊死因子(TNF)-α産生阻害剤として、また腫瘍壊死因子(TNF)-αの関与する自己免疫疾患やアレルギー疾患などの治療剤として有用である。さらに、本発明に係る化合物は突然変異原性がなく、またカルシウムチャンネル阻害による副作用の発現のない点においても優れた化合物である。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】RBL-2H3細胞に対する腫瘍壊死因子(TNF)-α産生阻害試験の試験結果を示す図である。
【図2】実施例1のマウスII型コラーゲン関節炎に対する効果を示す図である。図中、(A)は体重の平均値の変動を示す図、(B)は関節炎スコアの変動を示す図である。

【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
本発明に係るパラテルフェニル化合物又はその薬理学的に許容される塩は、式(1)にて示される。
【0029】
【化7】
JP0005408660B2_000008t.gif

【0030】
(式中、R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1~6のアルキル基、環状アルキル基、アルコキシアルキル基、シロキシアルキル基、フェニル基又は炭素数3又は4のアルキレン基を表し、R及びRは、それぞれ独立に、水素又は水酸基の保護基を表す。)
【0031】
上記において、炭素数1~6のアルキル基としては、炭素数1~6の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基が挙げられ、具体的には、たとえば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert-ペンチル基、1-メチルブチル基、2-メチルブチル基、1,2-ジメチルプロピル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、1-メチルペンチル基、2-メチルペンチル基、3-メチルペンチル基、1,1-ジメチルブチル基、1,2-ジメチルブチル基、2,2-ジメチルブチル基、1,3-ジメチルブチル基、2,3-ジメチルブチル基、3,3-ジメチルブチル基、1-エチルブチル基、2-エチルブチル基、1,1,2-トリメチルプロピル基、1,2,2-トリメチルプロピル基、1-エチル-1-メチルプロピル基、1-エチル-2-メチルプロピル基を挙げることができる。これらのうち、炭素数1~4のアルキル基が好ましく、特にメチル基が好ましい。
【0032】
上記において、環状アルキル基としては、炭素数3~6の環状アルキル基が挙げられ、具体的には、たとえば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基を挙げることができる。
【0033】
上記において、アルコキシアルキル基としては、たとえば、上記の炭素数1~6の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基に、炭素数1~6のアルコキシ基が1個以上置換したものが挙げられる。また、アルコキシ部分には、さらに同様のアルコキシ基が置換していてもよい。アルコキシアルキル基としては、アルコキシメチル基が好ましく、たとえば、メトキシメチル(MOM)基、メトキシエトキシメチル基を挙げることができる。
【0034】
上記において、シロキシアルキル基としては、炭素数1~6の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基を有するシロキシ基が挙げられ、たとえばシロキシメチル基等が挙げられる。
【0035】
上記において、炭素数3又は4のアルキレン基とは、R1及びRが結合して環状構造を形成することを意味するものであり、R1及びRが結合してトリメチレン基又はテトラメチレン基を形成することをいう。その結果、形成される環状構造としては、5員環、6員環のものが挙げられる。また、R及びRはさらにアルケニル基を形成するものであってもよく、たとえばビニル基、アリル基、1-プロペニル基、イソプロペニル基、1-ブテニル基、2-ブテニル基、3-ブテニル基などの炭素数2~4のものが挙げられる。
【0036】
上記において、R及びRが水素である場合、ベンゼン環に隣接して存在する水酸基がキノンを形成する傾向があり、着色しやすい傾向があることから、R及びRはそれぞれ水酸基を保護する基であってもよい。かかる保護基としては、一般に化学反応において水酸基を保護するのに用いられる基が制限なく挙げられるが、化合物の薬理活性の点から、炭素数1~4のアルキル基又はROCH-が好ましい。前記Rは、炭素数1~4のアルキル基を表し、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基等の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が挙げられる。また、R及びRがともに水素である場合も、良好な薬理活性を有するため、好ましい化合物である。
【0037】
また、薬理学的に許容される塩としては、酸又は塩基と形成される塩であれば特に限定されず、たとえばアルカリ金属塩を挙げることができる。
【0038】
次に、式(1)にて示されるパラテルフェニル化合物又はその薬理学的に許容される塩の製造方法について説明する。式(1)にて示されるパラテルフェニル化合物又はその薬理学的に許容される塩は、下記の式(2)で示される化合物と、式(3)で示される有機ホウ素化合物とを反応させて式(4)で示されるパラテルフェニル化合物とし、式(1)の化合物においてR及び/又はRが水素である化合物を得る場合においては、R’及び/又はR’を加水分解に付すこと等によって脱離させることにより得ることができる。
【0039】
【化8】
JP0005408660B2_000009t.gif

【0040】
(式中、R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1~6のアルキル基、環状アルキル基、アルコキシアルキル基、シロキシアルキル基、フェニル基又は炭素数3又は4のアルキレン基を表し、R’及びR’はそれぞれ独立に水酸基の保護基を表し、R及びRは、それぞれ独立に脱離基を表す。)
【0041】
【化9】
JP0005408660B2_000010t.gif

【0042】
(式中、Rは水酸基の保護基を表す。)
【0043】
【化10】
JP0005408660B2_000011t.gif

【0044】
(式中、R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1~6のアルキル基、環状アルキル基、アルコキシアルキル基、シロキシアルキル基、フェニル基又は炭素数3又は4のアルキレン基を表し、R’及びR’は、それぞれ独立に水酸基の保護基を表す。)
【0045】
上記の式(4)で示される化合物は、上記式(1)において、R及びRがともに水酸基の保護基である、本発明に係るパラテルフェニル化合物である。上記の式(4)で示される化合物よりR’及びR’をともに脱離して得られる化合物は、上記式(1)において、R及びRがともに水素である、本発明に係るパラテルフェニル化合物である。
【0046】
上記式において、R’及びR’は水酸基の保護基を示す。かかる保護基としては、一般に化学反応において水酸基を保護するのに用いられる基が制限なく挙げられるが、シリル基、アルキル基、アルコキシアルキル基、シロキシアルキル基又はアシル基が好ましいものとして挙げられる。
【0047】
上記シリル基としては、たとえば、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、tert-ブチルジメチルシリル基等の3置換シリル基が挙げられる。
【0048】
上記アルキル基としては、たとえば、炭素数1~6の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基が挙げられ、具体的には、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert-ペンチル基、1-メチルブチル基、2-メチルブチル基、1,2-ジメチルプロピル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、1-メチルペンチル基、2-メチルペンチル基、3-メチルペンチル基、1,1-ジメチルブチル基、1,2-ジメチルブチル基、2,2-ジメチルブチル基、1,3-ジメチルブチル基、2,3-ジメチルブチル基、3,3-ジメチルブチル基、1-エチルブチル基、2-エチルブチル基、1,1,2-トリメチルプロピル基、1,2,2-トリメチルプロピル基、1-エチル-1-メチルプロピル基、1-エチル-2-メチルプロピル基等を挙げることができる。
【0049】
上記において、アルコキシアルキル基としては、たとえば、上記の炭素数1~6の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基に、炭素数1~6のアルコキシ基が1個以上置換したものが挙げられる。また、アルコキシ部分には、さらにアルコキシ基が置換していてもよい。アルコキシアルキル基としては、アルコキシメチル基が好ましく、たとえば、メトキシメチル(MOM)基、メトキシエトキシメチル基を挙げることができる。
【0050】
上記において、シロキシアルキル基としては、炭素数1~6の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基を有するシロキシ基が挙げられ、シロキシメチル基、トリメチルシロキシ基等が好ましい。
【0051】
上記アシル基としては、たとえば、アセチル基、フェニルアセチル基を挙げることができる。
【0052】
また、R’及びR’としては、炭素数1~4のアルキル基又はROCH-が好ましい。前記炭素数1~4のアルキル基及びRについては、上記と同様である。R’及びR’として、かかる保護基を用いた場合、優れた薬理活性を有するパラテルフェニル化合物を得ることができる。
【0053】
及びRにおける脱離基は、化合物(2)と化合物(3)とを反応させた場合に脱離するところの反応性の基である。かかる基としては、化学反応において一般的に用いられる脱離基を制限なく挙げることができるが、特にハロゲン、アルキルスルホニルオキシ基又はアリールスルホニルオキシ基が好ましいものとして挙げられる。
【0054】
上記ハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素があるが、特に臭素及びヨウ素が好ましい。
【0055】
上記アルキルスルホニルオキシ基及びアリールスルホニルオキシ基としては、炭素数1~7のアルキル基又はアリール基を有するスルホニルオキシ基が挙げられ、アルキル基又はアリール基はハロゲン等により置換されていてもよい。たとえば、メタンスルホニルオキシ基、パラトルエンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基等が挙げられ、特にトリフルオロメタンスルホニルオキシ基が好ましい。
【0056】
としては、化学反応において一般的に保護基として用いられる基を制限なく挙げることができるが、tert-ブチルジメチルシリル基(TBS)が好ましいものとして挙げられる。
【0057】
上記の式(2)で表される化合物は、式(5)で示される化合物の水酸基に保護基を導入することにより、製造することができる。
【0058】
【化11】
JP0005408660B2_000012t.gif

【0059】
(式中、R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1~6のアルキル基、環状アルキル基、アルコキシアルキル基、シロキシアルキル基、フェニル基又は炭素数3又は4のアルキレン基を表し、R及びRは、それぞれ独立に脱離基を表す。)
【0060】
上記式(2)で示される化合物は、たとえば、Homer. L. : Stum, K. Liebig. Ann. Chem, 1995, 597. 1.に記載された方法に基づき合成することができる。すなわち、上記式(5)の化合物を溶媒に添加して撹拌し、この溶液に、0~5℃、不活性ガス雰囲気中で、金属水素化物又はアルキルリチウムを前記混合溶液に対し2.0~2.5モル当量滴下する。
【0061】
上記溶媒としては、たとえば、N,N-ジメチルホルムアミド等を挙げることができる。上記不活性ガスとしては、たとえば、窒素ガス、アルゴンガス等を挙げることができる。上記金属水素化物としては、たとえば、水素化ナトリウム等を挙げることができ、上記アルキルリチウムとしては、たとえば、メチルリチウム、n-ブチルリチウム等を挙げることができる。
【0062】
金属水素化物又はアルキルリチウムを添加してから30~60分後、ハロゲン化アルキルを2.0~2.5モル当量滴下し、0~5℃にて2.5~3時間撹拌後、室温で1~2時間撹拌する。
【0063】
上記ハロゲン化アルキルとしては、たとえば、クロロメチルメチルエーテル、ブロモメチルメチルエーテル、クロロメチルフェニルスルフィドなどのハロゲン化物等を挙げることができる。
【0064】
次に、飽和塩化アンモニウム水溶液を添加して1~2時間撹拌し、次いでエーテル等で抽出する。
【0065】
得られた抽出液を水及び食塩水で洗浄し、乾燥及び濃縮を行う。乾燥の方法としては、たとえば、無水硫酸ナトリウム、無水硫酸マグネシウム等により行うことができ、濃縮の方法としては、たとえば、減圧濃縮等により行うことができる。
【0066】
得られた残渣を精製すると、上記の式(2)で示される化合物を結晶性固体として得ることができる。なお、精製処理は、たとえばシリカゲルクロマトグラフィー等を用いて行うことができる。
【0067】
上記式(5)の化合物は、公知の化合物又は公知化合物に準じて容易に製造できるものであり、たとえばHomer. L. : Stum, K. Liebig. Ann. Chem. 1995, 597. 1.に記載された方法等、それに準ずる方法等により、合成することができる。
【0068】
本発明において、上記式(2)で示される化合物から上記式(4)で示される化合物を得るには、上記式(3)で示される有機ホウ素化合物を用い、鈴木-宮浦カップリング反応を利用して炭素-炭素結合を形成させ、上記式(4)で示される化合物のパラテルフェニル骨格を形成させる方法を用いるのが好ましい。ここで、上記式(3)で示される有機ホウ素化合物における水酸基の保護基としては、tert-ブチルジメチルシリル基等が好ましい。以下に該反応の反応条件について例示するが、本発明ではこれに限定されるものではない。
【0069】
上記式(2)で示される化合物1モル及び上記式(3)で示される化合物2.0~2.5モル当量にアルコール15モル当量を添加した混合物を、不活性ガス雰囲気下、室温で30分間撹拌し、固形分を溶解する。前記アルコールとしては、たとえば、プロパノール等を例示することができる。
【0070】
得られた溶液に、パラジウム触媒5モル%当量、トリアルキルホスフィン15モル%当量、2M炭酸ナトリウム水溶液300モル%当量、水100~200重量%を加えて、100~105℃に加熱して11~12時間撹拌し、その後室温で冷却する。前記パラジウム触媒、トリアルキルホスフィンとしては、酢酸パラジウム、トリフェニルホスフィン等を例示することができる。
【0071】
水を添加した後、得られた溶液を抽出する。抽出は、酢酸エチル、エーテル、ジクロロメタン等を用いて行うことができる。
【0072】
得られた抽出液を水及び食塩水で洗浄し、乾燥及び濃縮を行う。乾燥の方法としては、たとえば、無水硫酸ナトリウム、無水硫酸マグネシウム等により行うことができ、濃縮の方法としては、たとえば、減圧濃縮等により行うことができる。
【0073】
得られた残渣を精製すると、上記式(4)で示される化合物が結晶性固体として得られる。なお、精製処理は、たとえばシリカゲルクロマトグラフィー等を用いて行うことができる。この化合物は、上記(1)において、R及びRがともに保護基である化合物である。
【0074】
当該化合物を、加水分解反応に付す。たとえば、脱気したメタノール400重量%に上記式(4)で示される化合物1モル当量を添加して撹拌し、これに10重量%塩化水素メタノール溶液を不活性ガス雰囲気下で添加し、室温で7~12時間撹拌する。
【0075】
最後に、反応液を減圧下濃縮し、残渣を溶媒で処理し、上記式(1)において、R及びRがともに水素である化合物を白色結晶として得る。処理溶媒としては、たとえば、n-ヘキサン-エーテル-メタノール混合溶媒等を挙げることができる。
【0076】
また、本発明に係るパラテルフェニル化合物の薬理学的に許容される塩は、既知の方法で製造することができる。
【0077】
上記の式(1)で示されるパラテルフェニル化合物又はその薬理学的に許容される塩は、腫瘍壊死因子(TNF)-α産生阻害効果を有する。腫瘍壊死因子(TNF)-αは、関節リウマチ、強直性脊椎炎、クローン病、潰瘍性大腸炎等の自己免疫疾患、花粉症(アレルギー性鼻炎)、アレルギー性結膜炎、虫刺され、アトピー性皮膚炎、ペニシリンショック、気管支喘息、蕁麻疹等のアレルギー性疾患に関与している化学物質である。腫瘍壊死因子(TNF)-αは炎症性サイトカインとも呼ばれており、アレルギー発症過程の後期(3~6時間)に産生される物質である。従って、本発明に係るパラテルフェニル化合物又はその薬理学的に許容される塩は、自己免疫疾患やアレルギー性疾患の治療剤を製造するための有効成分として有用である。
【0078】
上記式(1)で示されるパラテルフェニル化合物又はその薬理学的に許容される塩を治療目的で使用するためには、当該化合物及びその薬理学的に許容される塩を有効成分として製剤化し、経口又は非経口的に投与する。投与量は症状、年齢、性別、体重、投与形態等により異なるが、たとえば成人に経口的に投与する場合には、通常1日量は0.1~1000mgであり、1日2~6回程度に分けて投与することもできる。
【0079】
上記式(1)で示されるパラテルフェニル化合物又はその薬理学的に許容される塩を製剤化する際、その剤型に制限はなく、錠剤、丸剤、カプセル剤、ドロップス剤、トローチ剤、チュアブル剤、散剤、顆粒剤等の固形製剤、水性剤、懸濁剤、乳剤などの液状製剤とすることができ、これら製剤を経口的に投与することができる。また、静脈内、筋肉内、皮下などの注射剤や、坐剤、貼付剤などとして、非経口的に使用するこができる。
【0080】
固形製剤となす場合には、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース及びその誘導体、コムギデンプン、トウモロコシデンプン、カルボキシメチルスターチナトリウム、デキストリン等のデンプン及びその誘導体、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム等の天然高分子化合物、ブドウ糖、乳糖、マルトース、ソルビトール、マルチトール、マンニトール等の糖及びその誘導体、塩化ナトリウム、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム等の無機塩類などの賦形剤を用いることができる。また、必要であれば、グアーガム、合成ケイ酸アルミニウム、ステアリン酸、高分子ポリビニルピロリドンなどの結合剤、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール6000などの滑沢剤、アジピン酸、ステアリン酸カルシウム、白糖などの崩壊剤、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチルコポリマー分散液、カラメル、カルナウバロウ、セラック、白糖、プルラン等の被覆剤、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、カルミン、食用青色1号、食用黄色4号、食用黄色4号アルミニウムレーキ、食用赤色2号、銅クロロフィリンナトリウムなどの着色剤なども使用することができる。注射剤など液状製剤とする場合にはアスコルビン酸、酢酸トコフェロール、天然ビタミンE、没食子酸プロピル等の抗酸化剤、エタノール、プロピレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール等の溶解助剤、ショ糖脂肪酸エステル、大豆レシチン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンモノステアリン酸エステルなどの懸濁化剤もしくは乳化剤、クエン酸、クエン酸ナトリウム、酢酸、酢酸ナトリウム、水酸化ナトリウムなどの緩衝剤、アスパルテーム、カンゾウエキス、サッカリン等の嬌味剤、安息香酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム、ソルビン酸、ソルビン酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸ブチル等の保存剤などを含有させることができる。
【実施例】
【0081】
以下に本発明について、実施例により詳細に説明する。
【0082】
[実施例1、実施例2]
下記の手順により、新規パラテルフェニル化合物の一つである2',3',4,4''-テトラヒドロキシ-5',6'-ジメチルパラテルフェニル(実施例1)及び4,4''-ジヒドロキシ-2',3'-ビス(メトキシメトキシ)-5',6'-ジメチルパラテルフェニル(実施例2)を製造した。
【0083】
【化12】
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【0084】
(式中、Meはメチル基、MOMはメトキシメチル基、DMFはジメチルホルムアミド、Acはアセチル基、Phはフェニル基を示す。)
【0085】
化合物(6)を用いて、Homer. L. : Stum, K. Liebig. Ann. Chem. 1995, 597. 1.に記載された方法に基づき、化合物(7)を合成した。
【0086】
化合物 (7)(4.28g, 14.5mmol)をN,N‐ジメチルホルムアミド(35mL)に添加して撹拌し、この混合溶液に、0℃、アルゴン雰囲気中で、水素化ナトリウム(60%油中分散、1.48g、37.1mmol)を加えた。5分後、ブロモメチルメチルエーテル(2.95mL、36.2mmol)を滴下し、0℃、2.5時間撹拌後、室温で1時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を添加した後、1時間撹拌し、次いでエーテルで抽出した。得られた抽出液を水及び食塩水で洗浄し、乾燥及び濃縮を行った。得られた残渣はシリカゲルクロマトグラフィー(n‐ヘキサン:酢酸エチル=40:1)で精製し、化合物(8)(1,4‐ジブロモ‐2,3‐ビス(メトキシメトキシ)‐5,6‐ジメチルベンゼン)(4.79g、86%)を結晶性固体として得た。この化合物(8)の物性を表1に示す。
【0087】
化合物(8)(154mg、0.40mmol)及び化合物(9)(232mg、0.92mmol)に1-プロパノール(2.5mL)を添加した混合物をアルゴン雰囲気下、室温で30分間撹拌し、固形分を溶解した。得られた溶液に酢酸パラジウム(4.5mg、20μmol)、トリフェニルホスフィン(15.7mg、60μmol)、2M炭酸ナトリウム水溶液(0.60mL、1.20mmol)、水(0.2mL)を加え、100~105℃に加熱して11時間撹拌し、その後室温まで放冷した。水を添加した後、得られた溶液を酢酸エチルで抽出した。得られた抽出液を水及び食塩水で洗浄し、乾燥及び濃縮を行った。得られた残渣はシリカゲルクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製し、本発明の実施例2である化合物(10)(4,4''-ジヒドロキシ-2',3'-ビス(メトキシメトキシ)-5',6'-ジメチルパラテルフェニル)(146mg、89%)を白色結晶として得た。この化合物(10)の物性を表1に示す。
【0088】
脱気したメタノール(2.0mL)に化合物(10)(382mg、0.93mmol)を溶解し、10%塩化水素メタノール(2.0mL)溶液をアルゴン雰囲気下で添加し、室温で7時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。得られた固形物をn-ヘキサン-エーテル-メタノールで処理し、本発明の実施例1である化合物(11)(2',3',4,4''-テトラヒドロキシ-5',6'-ジメチルパラテルフェニル)(273mg、91%)を白色結晶として得た。この化合物(11)の物性を表1に示す。
【0089】
【表1】
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【0090】
[試験例1]腫瘍壊死因子(TNF)-α産生阻害試験
上記実施例1及び実施例2の化合物を試料として、以下の通り腫瘍壊死因子(TNF)-α産生阻害活性の測定を行った。ラット好塩基球性白血病(RBL-2H3)細胞を抗DNP-IgE抗体で感作し、2.0×10個/mLになるように24‐wellプレートに播種し、37℃で24時間培養した。各wellを洗浄後、試料を10-3~10nM添加して15分間37℃で保持した。その後、DNP‐BSA(コスモバイオ社製)を加え37℃で3時間反応させた。各wellの培養上清を回収し、脱顆粒時に細胞内から放出された腫瘍壊死因子(TNF)-αをRat TNF-α Immunoassay kit(Biosource社)を用いてELISA法(酵素免疫測定法)にて測定し、測定値から腫瘍壊死因子(TNF)-α阻害活性を求めた。その際、免疫抑制剤として一般的に使用されているFK‐506を比較例とした。結果を腫瘍壊死因子(TNF)-αの産生阻害率(%)にて、表2及び図1に示す。
【0091】
【表2】
JP0005408660B2_000015t.gif

【0092】
表2及び図1の結果から、実施例1及び実施例2の化合物に、優れた腫瘍壊死因子(TNF)-α産生阻害活性があることが判明した。
【0093】
上記の結果から、本発明の新規パラテルフェニル化合物又はその薬理学的に許容される塩を有効成分とする化合物は、腫瘍壊死因子(TNF)-αの関与する自己免疫疾患やアレルギー性疾患等の治療剤として有効であることが明らかとなった。なお、本発明の新規パラテルフェニル化合物又はその薬理学的に許容される塩を有効成分とする化合物の腫瘍壊死因子(TNF)-α産生阻害活性は、セレフォラ ヴァイアリス(Thelephora vialis)に含まれるバイアリニンAよりも強い活性を有している。
【0094】
[試験例2]生物学的有用性試験
上記の実施例1及び実施例2の化合物について、生物学的有用性(バイオアベイラビリティ)を測定した。ラットに実施例1の化合物については100mg/kg(n=2)、実施例2の化合物については50mg/kg(n=3)をそれぞれ経口投与し、また実施例1及び実施例2の化合物をそれぞれ1mg/kg静脈内投与(各n=3)した後、表3に示すスキームに従って実験を行った。
【0095】
【表3】
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【0096】
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)の測定条件は以下の通りである。
機器:Agilent1100(Agilent Technologies)
分析カラム:Capcellpak C18 MGII(4.6mm I.D.×100mm,5μm,資生堂)
カラム設定温度:40℃
オートサンプラー設定温度:4℃
注入容量:20μL
移動相:移動相A;0.1容量%ギ酸溶液
移動相B;アセトニトリル
グラディエント:移動相A、移動相Bを表3に従って混合し、制御した。
バルブ位置:0~1.5分;廃棄
1.5~6.5分;MS/MSに導入
6.5~8.0分;廃棄
【0097】
【表4】
JP0005408660B2_000017t.gif

【0098】
質量分析(MS/MS)の測定条件は以下の通りである。
機器:API4000(Applied Biosystems/MDS SCIEX)
イオン源:Turbo VTM(エレクトロスプレーイオン化)
スキャンタイプ:MRM(Multiple Reaction Monitoring)
極性:陰性
ResolutionQ1:ユニット
ResolutionQ3:ユニット
Curtain Gas:10
イオン源ガス1:60
イオン源ガス2:60
温度:600℃
Collision Gas:8
イオンスプレー電圧:-4500V
検出イオン:実施例1;(Q1)m/z321,(Q3)m/z306
実施例2;(Q1)m/z409,(Q3)m/z364
p-ヒドロキシ安息香酸ブチル(内部標準);(Q1)m/z193,(Q3)m/z92
【0099】
実施例1及び実施例2の化合物について、経口投与又は静脈内投与した後の血漿中濃度を時間に対してプロットした図から、それぞれの場合における薬物動態学的(PK)パラメーターを算出し、投与量あたりの血漿中濃度-時間曲線下面積(AUC)値より生物学的有用性(バイオアベイラビリティ)を算出した。結果を表5及び表6に示す。
【0100】
【表5】
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【0101】
【表6】
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【0102】
表5及び表6より、生物学的有用性(バイオアベイラビリティ)は、実施例1の化合物については16.9%、実施例2の化合物については54.1%であり、いずれも経口吸収性に優れることが示された。
【0103】
[試験例3]薬理学的試験
次に、マウスにおけるコラーゲン関節炎(CIA)モデルを用いて、本発明に係る実施例1の薬理学的効果を検討した。実施例1の化合物の投与量は、20mg/kg体重及び100mg/kg体重の2用量を設定し、各投与量について、II型コラーゲンによる初回感作後21日~49日まで、1日1回ずつ28日間経口投与した。なお実施例1の化合物は、0.5%メチルセルロース水溶液に溶解して表記試験に供した。また、溶媒である0.5%メチルセルロース水溶液を対照とし、1用量あたり1mg/kg体重のプレドニゾロンを陽性対照とした。実施例1の化合物(20mg/kg体重)投与群、同(100mg/kg体重)投与群、対照群及び陽性対照群のn数は、それぞれ6であった。
【0104】
II型コラーゲンによる初回感作後21、24、28、31、35、38、42、45及び49日目に、マウス四肢の関節炎の状態を目視観察し、以下の判定基準に従ってスコア化した。実施例等の投与期間中の観察は、それらの投与前に行った。また、初回感作後20日目と、21、28、35、42及び49日目の四肢の関節炎の状態観察の前に、マウスの体重を測定した。
【0105】
[判定基準]
0点:炎症症状を認めず、正常である
1点:1本の指が赤く腫れている(1関節に浮腫を認める)
2点:2本以上の指が赤く腫れている(2関節以上あるいは足甲に浮腫を認める)
3点:指と踵が赤く腫れている(足根、足首の浮腫を認める)
4点:肢全体の関節の動きが悪い(重度の浮腫あるいは関節の変形を認める)
【0106】
関節炎スコアは、四肢のスコアを合計して各個体値とし、各群の平均値及び標準誤差で表示した。体重の測定値についても、各群の平均値及び標準誤差で表示した。関節炎スコアについては、対照群と実施例1の化合物の各用量の投与群、及び対照群と陽性対照群との間でMann-whitney U検定を行った。体重の測定値については、対照群と実施例1の化合物の各用量の投与群、及び対照群と陽性対照群との間でF検定により等分散性を検定し、等分散の場合にはStudentのt検定を、不等分散の場合には、Aspin-Welchのt検定を行った。いずれも有意水準はp<0.05を有意とし、p<0.05及びp<0.01とに分けて表示した。試験結果は、体重の測定値については図2(A)に、関節炎スコアについては図2(B)に示した。
【0107】
図2より明らかなように、対照群においては初回感作後24日目に平均スコア0.1の関節炎が認められ、初回感作後28日目から49日目までに平均スコアは1.1~7.7に直線的に増加し、CIAモデルとして明らかな関節炎の発症が確認された。また、関節炎の発症に伴い、初回感作後28日目から49日目まで体重の減少及び持続的な増加抑制が認められた。
【0108】
これに対して、図2より明らかなように、本発明の実施例1の化合物投与群では、20mg/kg体重投与群では対照群との間に差が認められなかったが、100mg/kg体重投与群においては、初回感作後24日目まで関節炎の発症は認められず、平均スコアは0.4~5.3の低推移を示し、関節炎の症状が抑制されていることが認められた。なお、体重推移については、実施例1の化合物の100mg/kg体重投与群と対照投与群との間に有意差を認めていないことから、実施例1の化合物の100mg/kg体重投与による毒性学的な影響はないものと判断された。
【0109】
[試験例4]突然変異原性試験(Ames試験)
実施例1の化合物の突然変異原性を、細菌を用いた復帰突然変異原性試験(Ames試験)により調べた。試験は、細菌としてネズミチフス菌(salmonella typhimurium)TA98、TA100、TA1535、TA1537株及び大腸菌(Escherichia coli)WP2uvrA株を用い、プレインキュベーション法によりS9mix非存在下及び存在下にて、次の通り実施した。
【0110】
(1)実施例1の化合物の各用量のジメチルスルホキシド(DMSO)溶液、陰性対照としてのDMSO各0.1mLを滅菌した試験管に入れ、S9mix非存在下の場合は0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.4)を0.5mL、S9mix存在下の場合はS9mixを0.5mL加えて混和し、さらに細菌懸濁液を0.1mL添加した。
(2)上記混合液を37℃で20分間振とう(90回/分)してインキュベーションした(プレインキュベーション)。
(3)プレインキュベーション終了後、混合液に融解した寒天溶液を2mL加え、最少グルコース寒天培地上に重層した。
(4)重層した寒天が凝固した後、37℃で48時間培養した。
(5)培養後、目視で沈殿物の有無を観察し、細菌の生育阻害のようすを実体顕微鏡下に観察した。
(6)プレート上の復帰変異コロニー数は、自動コロニーカウンター(CA-11,システムサイエンス株式会社製)を用いて計測した。その際、面積補正及び数え落とし補正を行った。
(7)プレート数は、用量設定試験及び本試験において、2プレート/用量とした。
【0111】
結果は、実施例1の化合物及び陰性対照のそれぞれにより処理した場合について、計測したコロニー数の平均値にて表6に示した。試験結果については、いずれかの試験菌株について、S9mixの有無にかかわらず、被験物質用量の増加に伴って復帰変異コロニー数が陰性対照の復帰変異コロニー数の2倍以上に増加し、さらにその増加に再現性が認められる場合に、当該被験物質については突然変異原性を有する(陽性)と判定し、その他の場合は陰性と判断した。
【0112】
【表7】
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【0113】
表7より明らかなように、本発明の実施例1の化合物は、S9mix非添加系では78.1μg/プレート、S9mix添加系では39.1μg/プレートから試験菌の生育阻害が見られたが、それぞれ39.1μg/プレート及び19.5μg/プレートまでは、復帰変異コロニー数において陰性対照と差は見られず、突然変異原性を有しない(陰性)と判断された。
【0114】
[試験例5]hERG阻害試験
1.実験方法
以下に示すように、ホールセルクランプ法により行った。
(1)細胞は、下記組成の細胞外液にて、約4mL/minの灌流速度にて灌流した。
細胞外液組成:
塩化ナトリウム 137(mM)
塩化カリウム 4
HEPES 10
塩化カルシウム 1.8
塩化マグネシウム 1
グルコース 10
水酸化ナトリウム水溶液にてpHを7.31~7.39に調整
(2)ガラス電極として、抵抗値2.8~6.0MΩのものを用い、電極内には、下記組成の電極内液を充填した。
電極内液組成:
塩化カリウム 130(mM)
塩化マグネシウム 1
EGTA 5
HEPES 10
水酸化カリウム水溶液にてpHを7.20に調整
(3)電極下のパッチ膜を破った後、パッチクランプ用ソフト(pCLAMP9;Axon Instruments Inc.、Molecular Devices)を介して、パッチクランプ用アンプ(EPC8;HEKA Elektronik社)により-80mVに細胞の膜電位を固定した。
(4)+20mV、持続時間1.5秒、及び-40mV、持続時間1.5秒の試験パルスを15秒に1回持続的に与えた。
(5)テール電流のピーク値が500pA以上の安定した電流が得られた後1分以上経過してから、担体(0.1容量%ジメチルスルホキシド溶液)、被験物質である実施例1、又は陽性対照であるE-4031を適用した。細胞及び細胞を播種したカバーグラスは、適用ごとに取り替えた。
(6)灌流槽内の灌流液温度は22.6℃~25.8℃とした。
(7)得られた電流は、パッチクランプ用アンプを介して、パッチクランプ用ソフトにてコンピュータ上に記録した。
【0115】
2.データ処理
得られたテールピーク電流の解析は、解析ソフト(Clampfit 9;Axon Instruments Inc.、Molecular Devices)を用いて行った。被験物質等の適用直前、及び細胞外液から担体、被験物質又は陽性対照適用液に切り替えた後10分後のそれぞれ2波形について解析を行い、テール電流のピーク値を求めた。なお、いずれのデータについても、適用前値に対する相対値(%before)を求めた。また、以下の式に従って、被験物質による阻害率を求めた。
阻害率(%)=100-A/B×100
A:被験物質群の適用前値に対する平均相対値
B:媒体対照群の適用前値に対する平均相対値
【0116】
3.統計学的処理
各群の適用前値に対する相対値(%before)は、平均値±標準偏差で表した。統計学的処理は、いずれの群も適用前値に対する相対値(%before)について行った。担体適用群と陽性対照適用群における平均値の差の検定としては、F検定により2群間の分散の一様性の検定を行った。その結果、等分散であったため、Studentのt検定を行った。Studentのt検定により有意差が認められたため、次の通り、担体適用群と各濃度の被験物質適用群との間の統計処理を行った。
【0117】
上記多群間(担体適用群と被験物質及び陽性対照の各濃度適用群)における統計処理は、Bartlett法により等分散性の検定を行った。その結果、不等分散であったため、Shirley-Williamsの検定を行った。有意水準は、Bartlett法による等分散性検定及びF検定の場合は5%、Studentのt検定の場合は両側5%、Shirley-Williamsの検定の場合は片側5%とした。上記の統計的処理は、SASシステム、Release 8.2;SAS Institute Inc.)を用いて行った。
【0118】
結果を表8に示す。
【0119】
【表8】
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【0120】
表8より明らかなように、担体であるジメチルスルホキシドを0.1容量%で適用したところ、hERG電流は適用前に比べて92.2%となった。これに対して、実施例1の化合物を1μM及び3μMの濃度で適用したところ、hERG電流が適用前に比べて100.4%及び90.5%となり、10分後の残存電流率(%before)について、担体適用群と比べて有意な差は認められなかった。なお、陽性対照であるE-4031を0.1μMの濃度で適用したところ、hERG電流は適用前に比べて7.2%となり、担体適用群に比べて統計学的に有意な減少が認められていた。
【0121】
以上の結果より、本発明の実施例1の化合物については、1μM及び3μMの濃度においてはhERGの阻害は見られず、前記カリウムイオンチャンネル阻害による副作用の発現は回避され得ることが示された。
【産業上の利用性】
【0122】
本発明によれば、化学合成により、腫瘍壊死因子(TNF)-α産生阻害活性を有する新規なパラテルフェニル化合物を提供することができる。
【0123】
本発明に係る新規パラテルフェニル化合物又はその薬学的に許容される塩は、優れた腫瘍壊死因子(TNF)-α産生阻害活性を有し、自己免疫疾患及びアレルギー疾患等の治療剤として有用である。また、本発明に係る化合物は突然変異原性がなく、さらに、カルシウムチャンネル阻害による副作用の発現のない点においても優れた化合物である。
【0124】
以上、本発明の具体的な態様のいくつかを詳細に説明したが、当業者であれば示された特定の態様には、本発明の教示と利点から実質的に逸脱しない範囲で様々な修正と変更をなすことは可能である。従って、そのような修正および変更も、すべて後記の請求の範囲で請求される本発明の精神と範囲内に含まれるものである。
【0125】
本出願は日本で出願された特願2007-229029(出願日:2007年9月4日)を基礎としており、その内容は本明細書に全て包含されるものである。
図面
【図1】
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【図2】
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