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明細書 :発電素子および発電素子を備えた発電装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4905820号 (P4905820)
登録日 平成24年1月20日(2012.1.20)
発行日 平成24年3月28日(2012.3.28)
発明の名称または考案の名称 発電素子および発電素子を備えた発電装置
国際特許分類 H02N   2/00        (2006.01)
FI H02N 2/00 D
請求項の数または発明の数 14
全頁数 33
出願番号 特願2011-546472 (P2011-546472)
出願日 平成23年6月9日(2011.6.9)
国際出願番号 PCT/JP2011/003276
国際公開番号 WO2011/158473
国際公開日 平成23年12月22日(2011.12.22)
優先権出願番号 2010139930
優先日 平成22年6月18日(2010.6.18)
優先権主張国 日本国(JP)
審査請求日 平成23年10月31日(2011.10.31)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504160781
【氏名又は名称】国立大学法人金沢大学
発明者または考案者 【氏名】上野 敏幸
【氏名】池畑 芳雄
【氏名】山田 外史
早期審査対象出願または早期審理対象出願 早期審査対象出願
個別代理人の代理人 【識別番号】100109210、【弁理士】、【氏名又は名称】新居 広守
審査官 【審査官】安池 一貴
参考文献・文献 特開平9-90065(JP,A)
特開平7-222465(JP,A)
特開2009-130988(JP,A)
特開平8-130511(JP,A)
特開平7-245970(JP,A)
調査した分野 H02N 2/00
特許請求の範囲 【請求項1】
磁歪材料で構成された第1の磁歪棒と、
前記第1の磁歪棒に一様な圧縮力または引張力を加えるための剛性および形状を有する磁性材料で構成され、前記第1の磁歪棒と平行に配置された剛性棒と、
前記第1の磁歪棒に巻かれた第1のコイルと、
前記第1の磁歪棒および前記剛性棒のそれぞれの両端に、前記第1の磁歪棒と前記剛性棒とを連結するように設けられた2つの連結ヨークとを備え、
前記第1の磁歪棒の軸方向と垂直な方向の振動により、前記第1の磁歪棒が伸張または収縮することにより発電する
ことを特徴とする発電素子。
【請求項2】
前記剛性棒は、磁歪材料で構成された第2の磁歪棒であり、
前記第2の磁歪棒に巻かれた第2のコイルをさらに備え、
前記第1の磁歪棒および前記第2の磁歪棒の軸方向と垂直な方向の振動により、前記第1の磁歪棒および前記第2の磁歪棒の一方が伸張し、他方が収縮することにより発電する
ことを特徴とする請求項1に記載の発電素子。
【請求項3】
前記第1の磁歪棒の磁化容易方向は、前記第1の磁歪棒の軸方向に平行である
ことを特徴とする請求項1に記載の発電素子。
【請求項4】
前記第1の磁歪棒および前記第2の磁歪棒のそれぞれの磁化容易方向は、前記第1の磁歪棒および第2の磁歪棒のそれぞれの軸方向に平行である
ことを特徴とする請求項2に記載の発電素子。
【請求項5】
前記発電素子は、さらに、磁石を有するバックヨークを備える
ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の発電素子。
【請求項6】
前記2つの連結ヨークの一方は固定され、他方は錘を有している
ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の発電素子。
【請求項7】
前記発電素子は、2次共振モードで共振する
ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の発電素子。
【請求項8】
前記第1のコイルの巻数をN回とすると、
前記第1のコイルは、N/K回の巻数を有するK個の並列接続されたコイルで構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の発電素子。
【請求項9】
前記第1のコイルおよび前記第2コイルのそれぞれの巻数をN回とすると、
前記第1のコイルおよび前記第2のコイルのそれぞれは、N/K回の巻数を有するK個の並列接続されたコイルで構成されている
ことを特徴とする請求項2に記載の発電素子。
【請求項10】
平行に配置された複数個の前記発電素子を備え、
前記複数個の発電素子は直列に接続されている
ことを特徴とする請求項1または2に記載の発電素子。
【請求項11】
前記磁歪材料は、延性を有する
ことを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載の発電素子。
【請求項12】
前記磁歪材料は、鉄ガリウム合金である
ことを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1項に記載の発電素子。
【請求項13】
前記磁歪材料は、鉄コバルト合金である
ことを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1項に記載の発電素子。
【請求項14】
請求項1ないし13のいずれか1項に記載の発電素子を備える
ことを特徴とする発電装置。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、振動を利用した発電素子に関し、特に、磁歪材料を使用した発電素子に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、身近な振動から発電を行うための技術の開発が盛んに行われており、その技術の1つとして圧電素子を用いた発電方法や永久磁石の磁束密度の変化を利用した発電方法が知られている。
【0003】
圧電素子を利用した発電方法の多くは、圧電素子に何らかの方法で外部から力を加えることにより、圧電素子を変形させて発電するものである。圧電素子を変形させるには、例えば、圧電素子に振動を加えて変形させる方法、風圧や音圧などの圧力を間接的に与える方法、錘などの物体を圧電素子に衝突させる方法、変形する物体に圧電素子を取り付ける方法などがある(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、音による空気の圧力変動を利用して圧電素子により発電する音力発電装置、および、振動による圧力変動を利用して圧電素子により発電する振動力発電装置が記載されている。
【0004】
また、永久磁石の磁束密度の変化を利用した発電方法は、永久磁石の振動に伴うコイルの鎖交磁束密度の時間的変化で発電を行う方法、つまり、電磁誘導を利用した発電方法である(例えば、非特許文献1、特許文献2参照)。
【0005】
非特許文献1では、コイルの内部を磁化の方向と平行方向に振動する永久磁石により、コイル内部の磁束密度が変化して、コイルに電流が発生することにより発電が行われる発電素子が開示されている。
【0006】
特許文献2では、2極に着磁されたバイアス磁石と、外部からの力を加えることで逆磁歪効果により透磁率が変化して磁束の流れが変化する磁歪材料と、磁歪材料を磁気的な異方性を有する方向に周期的に圧縮する圧縮手段と、この周期的に変化する磁束により電流を誘起するコイル手段とを備えた発電素子が開示されている。この発電素子は、上記した周期的に変化する磁束と、コイル芯に巻き廻されたコイルとが鎖交するように、磁歪材料と、コイルと、圧縮手段が配置されている。つまり、長手方向に磁気異方性を有する磁歪材料を、長手方向に周期的に圧縮し、このときコイルに発生する電流により発電を行う構成である。
【先行技術文献】
【0007】

【特許文献1】特開2006-166694号公報
【特許文献2】特開2008-72862号公報
【0008】

【非特許文献1】保坂寛、“ウェアラブル情報機器のための振動発生技術”、電気学会誌、126巻4号、2006
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1に記載された圧電材料は、圧電縦定数が大きく、圧電縦効果(力の方向と電圧を取り出す方向が同じ場合)の発電効率は高い。しかし、単板の圧電材料を曲げることによる曲げ変形を利用して発電する場合には、力の方向と直交する方向で電圧を取り出す(圧電横効果)ため、発電効率が低い。また、圧電材料は、脆性材料であり、曲げや衝撃に対して弱い材料である。そのため、過度な負荷を加えることができず、発電量を増加するために大きな曲げや衝撃を加えることが難しいという問題がある。また、圧電素子は、電気的に誘導性の負荷であるため、低周波数でインピーダンスが高く、圧電素子より低いインピーダンスを有する負荷を繋いだときに、負荷に発生する電圧が小さくなるため、発電により得られる電力が小さくなり、発電の効率が低いという欠点を有している。
【0010】
また、非特許文献1に記載された永久磁石の振動に伴うコイルの鎖交磁束密度の変化を利用した発電方法では、発電量を増加するために、大振幅かつ高周波数で振動子を振動させる必要がある。そこで、振動子として使用される永久磁石の大きさを大きくすると、振動子の質量が増加し、振動子の共振周波数が低くなる。その結果、発電量は大きくならないという問題がある。
【0011】
また、特許文献2に記載された、磁歪材料を周期的に圧縮することによる発電方法では、磁歪材料を長手方向に圧縮するために大きな力が必要である。また、圧縮力は磁歪材料に不均一に加えられるため、発電効率が低くなるという欠点を有している。
【0012】
上記課題を鑑み、本発明は、曲げや衝撃に強く発電量が多い発電素子、および発電素子を備えた電子装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の課題を達成するため、本発明の一形態における発電素子は、磁歪材料で構成された第1の磁歪棒と、前記第1の磁歪棒に一様な圧縮力または引張力を加えるための剛性および形状を有する磁性材料で構成され、前記第1の磁歪棒と平行に配置された剛性棒と、前記第1の磁歪棒に巻かれた第1のコイルと、前記第1の磁歪棒および前記剛性棒のそれぞれの両端に、前記第1の磁歪棒と前記剛性棒とを連結するように設けられた2つの連結ヨークとを備え、前記第1の磁歪棒の軸方向と垂直な方向の振動により、前記第1の磁歪棒が伸張または収縮することにより発電する。
【0014】
この構成によれば、第1の磁歪棒の軸方向と垂直な方向の振動により、磁歪材料で構成される第1の磁歪棒がたわみ、第1の磁歪棒には、第1の磁歪棒の軸方向と平行な方向の伸張および収縮が生じる。これにより、第1の磁歪棒の軸方向と平行な方向に磁束密度が変化する逆磁歪効果が生じ、第1の磁歪棒に巻かれたコイルに電流が発生する。つまり、この構成によれば、逆磁歪効果を利用して磁束密度の時間的変化により発電することができる。これにより、小さな力で効率よく発電することができる。
【0015】
また、曲げや衝撃などの外力に強い磁歪材料を磁歪棒に使用するので、発電素子に大きな曲げや衝撃を加えることができ、発電量を多くすることができる。
【0016】
ここで、前記剛性棒は、磁歪材料で構成された第2の磁歪棒であり、前記第2の磁歪棒に巻かれた第2のコイルをさらに備え、前記第1の磁歪棒および前記第2の磁歪棒の軸方向と垂直な方向の振動により、前記第1の磁歪棒および前記第2の磁歪棒の一方が伸張し、他方が収縮することにより発電する。
【0017】
この構成によれば、磁歪材料で構成される2つの磁歪棒の伸張および収縮により、逆磁歪効果を利用して磁束密度の時間的変化により発電することができる。2つの磁歪棒を組み合わせて発電素子が構成されているので、発電素子に2つの磁歪棒の軸方向と垂直な方向の振動が与えられると、2つの磁歪棒の一方は伸張し、他方は収縮する。これにより、小さな力で効率よく発電することができる。
【0018】
また、曲げや衝撃などの外力に強い磁歪材料を磁歪棒に使用するので、発電素子に大きな曲げや衝撃を加えることができ、発電量を多くすることができる。
【0019】
ここで、前記第1の磁歪棒の磁化容易方向は、前記第1の磁歪棒の軸方向に平行であることが好ましい。
【0020】
また、前記第1の磁歪棒および前記第2の磁歪棒のそれぞれの磁化容易方向は、前記第1の磁歪棒および第2の磁歪棒のそれぞれの軸方向に平行であることが好ましい。
【0021】
この構成によれば、磁歪棒の磁化の方向または磁歪棒に磁化が生じ易い方向である、磁化容易方向と、磁歪棒の伸縮の方向が同一であるので、磁歪棒の伸張または収縮による磁束密度の変化をより大きくすることができる。これにより、効率よく発電することができ、発電量を多くすることができる。
【0022】
ここで、前記発電素子は、さらに、永久磁石を有するバックヨークを備えることが好ましい。
【0023】
この構成によれば、バックヨークにより磁歪棒に磁化をバイアスで発生させるので、残留磁化を持たない材料であっても磁歪棒として使用することができる。
【0024】
ここで、前記2つの連結ヨークの一方は固定され、他方は錘を有していることが好ましい。
【0025】
この構成によれば、発電素子の一端が固定され、他端に配置された錘が曲げ振動をすることにより、発電素子が所定の共振周波数で共振して連続して発電することができる。
【0026】
ここで、前記発電素子は、2次共振モードで共振してもよく、2次共振モードを与える2次共振周波数でも効率よく発電することができる。
【0027】
発電素子に発生する電圧は、発電素子の共振周波数に比例して大きくなる。この構成によれば、発電素子は、発電素子に一般に生じる1次共振モードよりも共振周波数が高い2次共振モードで振動するので、より大きな電力を得ることができる。
【0028】
ここで、前記錘の前記磁歪棒の軸方向の長さは、前記磁歪棒の軸方向に垂直な方向の長さよりも長い形状を有していることが好ましい。
【0029】
この構成によれば、発電素子において2次共振モードによる共振を起こし易くすることができる。
【0030】
ここで、前記第1のコイルの巻数をN回とすると、前記第1のコイルは、N/K回の巻数を有するK個の並列接続されたコイルで構成されていることが好ましい。
【0031】
また、前記第1のコイルおよび前記第2コイルのそれぞれの巻数をN回とすると、前記第1のコイルおよび前記第2のコイルのそれぞれは、N/K回の巻数を有するK個の並列接続されたコイルで構成されていることが好ましい。
【0032】
この構成によれば、コイルの負荷抵抗Rで発生する電力V/RのK倍の電力を取り出すことができる。
【0033】
ここで、平行に配置された複数個の前記発電素子を備え、前記複数個の発電素子は直列に接続されていることが好ましい。
【0034】
この構成によれば、複数個の発電素子の磁歪棒を接合する連結ヨークを、隣り合う発電素子で共通に使用して、複数個の発電素子を直列に接続することで発電量を大きくすることができる。具体的には、K個の発電素子を直列に接続することにより、発電量をK倍にすることができる。同時に、K個の発電素子を平行にK個並べることにより、共振周波数を1/Kに減少させることができるので、単位時間当たりの振動回数が増加するため、発電量を増加することができる。また、発電装置全体の形状が弾性を有するバネ形状に構成されているため、発電素子における振動を長時間継続させることができる。これにより、使用する環境にあった振動数、発電電力に容易に調整することができる。
【0035】
ここで、前記磁歪材料は、延性を有することが好ましい。
【0036】
この構成によれば、延性を有する磁歪材料を使用することにより、曲げや衝撃に強い磁歪棒により、発電量をより多くすることができる。
【0037】
ここで、前記磁歪材料は、鉄ガリウム合金であることが好ましい。
【0038】
この構成によれば、磁歪材料として、例えばGalfenolなどの曲げや衝撃などの外力に対して強く機械加工性に優れた鉄ガリウム合金を使用することにより、発電量をより多くすることができる。
【0039】
ここで、前記磁歪材料は、鉄コバルト合金であることが好ましい。
【0040】
この構成によれば、磁歪材料として、例えばパーメンジュールなどの磁歪効果の高い鉄コバルト合金を使用することにより、より効率よく発電することができる。
【0041】
また、上記の課題を達成するため、本発明の一形態における発電素子を備えた発電装置は、上記した特徴を有する発電素子を備えている。
【0042】
この構成によれば、上記した特徴を有する発電素子を備える発電装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0043】
本発明によると、曲げや衝撃に強く発電量が多い発電素子および発電素子を備えた発電装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1A】図1Aは、本発明の実施の形態1に係る発電素子の上面図である。
【図1B】図1Bは、本発明の実施の形態1に係る発電素子の側面図である。
【図2A】図2Aは、図1Aに示す発電素子の磁歪棒および連結ヨークの配置位置を示す上面図である。
【図2B】図2Bは、図1Bに示す発電素子の磁歪棒および連結ヨークの配置位置を示す側面図である。
【図2C】図2Cは、磁歪棒および連結ヨークの接合方法を示す上面図である。
【図2D】図2Dは、磁歪棒および連結ヨークの接合方法を示す側面図である。
【図2E】図2Eは、磁歪棒および連結ヨークの接合方法を示す側面図である。
【図2F】図2Fは、磁歪棒および連結ヨークの接合方法を示す上面図である。
【図2G】図2Gは、磁歪棒および連結ヨークの接合方法を示す側面図である。
【図2H】図2Hは、磁歪棒および連結ヨークの接合方法を示す上面図である。
【図2I】図2Iは、磁歪棒および連結ヨークの接合方法を示す上面図である。
【図2J】図2Jは、バックヨークの構成の一例を示す側面図である。
【図2K】図2Kは、バックヨークを、コイルが巻かれた磁歪棒に置き換えた発電素子の構成を示す側面図である。
【図2L】図2Lは、バックヨークを、コイルが巻かれた磁歪棒に置き換えた発電素子の構成を示す側面図である。
【図3】図3は、図1Aに示した発電素子の一例を示す写真である。
【図4A】図4Aは、発電素子の発電動作を示す上面図であり、磁歪棒の動作を示す図である。
【図4B】図4Bは、発電素子の発電動作を示す上面図であり、磁歪棒にコイル、錘が配置された状態を示す図である。
【図5】図5は、図1Aに示した発電素子の発電量を電圧により示した図である。
【図6】図6は、図1Aに示した発電素子の発電量を電流により示した図である。
【図7】図7は、図1Aに示した発電素子の平均発生電力を示した図である。
【図8A】図8Aは、図1Aに示した発電素子の変位を示した図である。
【図8B】図8Bは、図1Aに示した発電素子の発生電圧を示した図である。
【図9】図9は、図1Aに示した発電素子の入力仕事量と出力電気エネルギーの関係を示した図である。
【図10A】図10Aは、図1Aに示した発電素子の1次共振モードでの形状の変化を示す図である。
【図10B】図10Bは、図1Bに示した発電素子の2次共振モードでの形状の変化を示す図である。
【図11A】図11Aは、実施の形態2に係る発電素子の側面図である。
【図11B】図11Bは、図11Aに示す発電素子の磁歪棒および連結ヨークの配置位置を示した側面図である。
【図12A】図12Aは、実施の形態3に係る発電素子の上面図である。
【図12B】図12Bは、実施の形態3に係る発電素子の上面図である。
【図12C】図12Cは、実施の形態3に係る発電素子の上面図である。
【図12D】図12Dは、実施の形態3に係る発電素子の上面図である。
【図13A】図13Aは、図12Aに示した発電素子の等価電気回路図である。
【図13B】図13Bは、図12Bに示した発電素子の等価電気回路図である。
【図13C】図13Cは、図12Bに示した発電素子の等価電気回路図である。
【図13D】図13Dは、図12Cに示した発電素子の等価電気回路図である。
【図13E】図13Eは、図12Cに示した発電素子の等価電気回路図である。
【図13F】図13Fは、図12Dに示した発電素子の等価電気回路図である。
【図13G】図13Gは、図12Dに示した発電素子の等価電気回路図である。
【図14】図14は、実施の形態4に係る発電装置の概略構成図である。
【図15A】図15Aは、実施の形態4に係る発電装置の使用例を示す図である。
【図15B】図15Bは、図15Aに示した発電装置の概略構成図である。
【図15C】図15Cは、図15Aに示した発電装置の概略構成図である。
【図15D】図15Dは、図15Aに示した発電装置の概略構成図である。
【図16】図16は、実施の形態5に係る携帯電話機の概略構成図である。
【図17】図17は、図16に示した携帯電話機の内部構造の一部を示す概略図である。
【図18A】図18Aは、実施の形態6に係る発電素子の上面図である。
【図18B】図18Bは、実施の形態6に係る発電素子の側面図である。
【図18C】図18Cは、実施の形態6に係る発電素子の動作を示す上面図である。
【図19】図19は、実施の形態7に係る発電素子の応用例を示す図である。
【図20】図20は、実施の形態7に係る空気圧センサについて説明するための模式図である。
【図21】図21は、実施の形態7に係る振動センサについて説明するための模式図である。
【図22A】図22Aは、実施の形態8に係る発電装置を示す図である。
【図22B】図22Bは、実施の形態8に係る発電装置を示す図である。
【図22C】図22Cは、実施の形態8に係る発電装置を示す図である。
【図23】図23は、発電素子を用いた電子装置の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本発明について、以下の実施の形態および添付の図面を用いて説明を行うが、これは例示を目的としており、本発明がこれらに限定されることを意図しない。

【0046】
(実施の形態1)
図1Aは、本発明の一実施の形態に係る発電素子の上面図、図1Bは、本発明の一実施の形態に係る発電素子の側面図である。図1Aおよび図1Bに示すように、発電素子1は、連結ヨーク10aおよび10bと、磁歪棒11aおよび11bと、コイル12aおよび12bと、永久磁石14aおよび14bと、バックヨーク15とを備えている。

【0047】
図2Aおよび図2Bは、図1Aおよび図1Bに示した発電素子1の磁歪棒11aおよび11b、連結ヨーク10aおよび10bの配置位置を示した概略図であり、図2Aおよび図2Bは、それぞれ図1Aおよび図1Bに対応している。

【0048】
磁歪棒11aおよび11bは、例えば鉄ガリウム合金であるGalfenolで構成され、延性を有し、それぞれ、1mm×0.5mm×10mmの直方体の棒状の形状をしている。

【0049】
また、図2Aに示すように、磁歪棒11aおよび11bは平行に配置されている。磁歪棒11aおよび11bの一端には、磁歪棒11aおよび11bを接続するように連結ヨーク10aが設けられている。磁歪棒11aおよび11bの他端には、磁歪棒11aおよび11bを連結するように連結ヨーク10bが設けられている。連結ヨーク10aおよび10bは、例えばFeを含む磁性材料により形成され、機械的および磁気的に磁歪棒11aおよび11bに連結されている。

【0050】
磁歪棒11aおよび11bと連結ヨーク10aおよび10bとは、一例として以下のようにして接続されている。

【0051】
図2C~図2Jは、磁歪棒11aおよび11bと連結ヨーク10aとの接合方法を示す図である。磁歪棒11aおよび11bと連結ヨーク10aとは、発電素子が振動を利用するものであるため強固に接合されている必要があるが、以下の方法によると、磁歪棒11aおよび11bと連結ヨーク10aとを、発電に必要な振動に耐えうるように強固に接合することができる。

【0052】
図2Cに示すように、連結ヨーク10aには、磁歪棒11aおよび11bを挿入するための2つの溝が形成され、溝にはそれぞれ磁歪棒11aおよび11bが挿入される。このとき、連結ヨーク10aに形成された溝と、この溝に挿入された磁歪棒11aおよび11bと連結ヨーク10aとの間には隙間がある。この隙間を埋めるために、一般的には接着剤が使用されるが、接着剤を使用するのみでは、磁歪棒11aおよび11bと連結ヨーク10aとの接合強度は不十分である。そこで、図2Dに示すように、連結ヨーク10aの高さは、予め磁歪棒11aおよび11bの高さよりも大きく形成されている。

【0053】
磁歪棒11aおよび11bを連結ヨーク10aに形成された溝に挿入した後、図2Eに示すように、プレス17によって連結ヨーク10aを圧縮して潰すことにより、連結ヨーク10aの潰れた部分により磁歪棒11aおよび11bと連結ヨーク10aとの隙間が埋められ、磁歪棒11aおよび11bと連結ヨーク10aとが密着して強固に接合される。なお、圧縮後の連結ヨーク10aは、図2Gに示すように、磁歪棒11aおよび11bと同様の高さとなる。

【0054】
磁歪棒11aおよび11bの連結ヨーク10aに挿入された部分は、連結ヨーク10aが潰れたことにより圧縮され、磁歪棒11aおよび11bの根元部分(磁歪棒11aおよび11bの連結ヨーク10aに挿入された部分と挿入されていない部分との境界部分)には応力が集中すると考えられる。そこで、図2Hに示すように、磁歪棒11aおよび11bの根元部分の近傍を、例えば、エポキシ樹脂等の接着剤18で補強することで、上記した応力の集中が緩和されるとともに、磁歪棒11aおよび11bと連結ヨーク10aとの接合強度をより高めることができる。

【0055】
なお、磁歪棒11aおよび11bと連結ヨーク10aとの接合は、磁歪棒11aおよび11bと連結ヨーク10aとを1本のピンで貫通して接合するピン止め方法により接合してもよい。また、連結ヨーク10aに1つの凹部を形成し、この凹部に磁歪棒11aおよび11bを挿入し、さらに磁歪棒11aおよび11bの間に、例えば、角柱形状を有するかしめ部を挿入して圧縮することにより、かしめ部を潰して磁歪棒11aおよび11bと連結ヨーク10aを密着させる圧入方法であってもよい。

【0056】
また、磁歪棒11aおよび11bと連結ヨーク10aとの接合に限らず、磁歪棒11aおよび11bと連結ヨーク10bとの接合についても同様である。

【0057】
また、連結ヨークの形状は、図2Cに示した形状以外にも、一例として、図2Iに示すような形状であってもよい。図2Cに示す連結ヨーク10aは、磁歪棒11aおよび11bとの境界が磁歪棒11aおよび11bに対してほぼ垂直の形状であるが、図2Iに示す連結ヨーク10cは、磁歪棒11aおよび11bとの境界が磁歪棒11aおよび11bに向かって傾斜する形状となっている。この構成によれば、振動により磁歪棒11aおよび11bが湾曲したときの磁歪棒11aおよび11bの根元部分における応力集中を緩和することができる。

【0058】
また、図2Bに示すように、発電素子1の下面側にはバックヨーク15が設けられている。バックヨーク15は、磁歪棒11aおよび11bにバイアス磁化を印加するための構成である。

【0059】
バックヨーク15は、図2Bに示すように、連結ヨーク10a側に設けられた永久磁石14aと連結ヨーク10b側に設けられた永久磁石14bとを有し、永久磁石14aおよび14bを介して、連結ヨーク10aおよび連結ヨーク10bに接続されている。

【0060】
永久磁石14aは、バックヨーク15と接続される面側にN極、連結ヨーク10aと接続される面側にS極を有している。また、永久磁石14bは、バックヨーク15と接続される面側にS極、連結ヨーク10bと接続される面側にN極を有している。連結ヨーク10aおよび10bと、磁歪棒11aおよび11bと、永久磁石14aおよび14bと、バックヨーク15とにより、図2Bに矢印で示すような磁気ループが形成される。これにより、永久磁石14aおよび14bの起磁力により、磁歪棒11aおよび11bにバイアス磁化を発生させている。つまり、磁歪棒11aおよび11bの磁化の方向または磁歪棒11aおよび11bの磁化が生じ易い磁化容易方向が、磁歪棒11aおよび11bの軸方向と平行な方向に設定される。このときの磁化の大きさは、例えば、飽和磁束密度の1/2となる0.85T(テスラ)である。

【0061】
なお、バックヨーク15の永久磁石は、図2Bに示したような永久磁石14a、14bを用いた構成に限らず、以下のような構成であってもよい。

【0062】
図2Jは、バックヨークの構成の一例を示す側面図である。図2Jに示すように、発電素子のバックヨークは、連結ヨーク10a側に設けられた連結部19aと、連結ヨーク10b側に設けられた連結部19bと、連結部19aと連結部19bとの間に設けられた永久磁石19cとにより構成されている。つまり、磁歪棒11aおよび11bと永久磁石19cとは接触されておらず、磁歪棒11aおよび11bに対して永久磁石19cが平行に配置された構成となっている。連結部19aおよび19bは、例えば連結ヨーク10a、10bと同様、Feを含む磁性材料により形成されている。

【0063】
磁気回路には漏れ磁束が発生するため、図2Jに示すような構成であっても、磁歪棒11aおよび11bと連結部19aと永久磁石19cと連結部19bとにより磁気ループが形成されるため、磁歪棒11aおよび11bにバイアス磁化が印加される。

【0064】
なお、上記したバックヨークにおける永久磁石の配置は一例であり、上記した構成に限らずその他の構成であってもよい。また、永久磁石に限らず、電磁石を利用したものであってもよい。また、発電素子1の外部からの磁場により磁気回路に漏れ磁束が発生する構成であれば、発電素子1の外部に磁石を配置した構成や、バックヨークがない構成であってもよい。

【0065】
さらに、図1Aおよび図1Bに示すように、磁歪棒11aおよび11bには、それぞれコイル12aおよび12bが形成されている。コイル12aおよび12bは、例えば銅線で構成され、巻数はそれぞれ300巻程度である。コイル12aおよび12bの巻数を変更することにより、発電素子に発生する電圧の大きさを調整することが可能である。磁歪棒11aとコイル12aとの間には隙間が設けられ、同様に、磁歪棒11bとコイル12bとの間にも隙間が設けられている。また、コイル12aおよび12bは、樹脂によりその間が埋められ、一体となっている。なお、コイル12aおよび12bは一体となった構成でなくてもよい。また、コイルの巻数は、各コイルで同一であってもよいし、異なっていてもよい。

【0066】
また、発電素子1は、図2Kに示すように、図1Bに示すバックヨーク15を、コイルが巻かれた磁歪棒に置き換えた構成であってもよい。図2Kは、バックヨークを、コイルが巻かれた磁歪棒に置き換えた発電素子の構成を示す側面図である。

【0067】
図2Kに示すように、バックヨークと置き換えられた磁歪棒11dには、コイル12dが巻き回されている。磁歪棒11dの両端には、可動ヨーク10dおよび10eが設けられている。可動ヨーク10dの長さは、連結ヨーク10aの長さとほぼ同様である。また、可動ヨーク10bの長さは、連結ヨーク10eの長さとほぼ同様である。また、可動ヨーク10dは、永久磁石14aにより連結ヨーク10aに接続されている。可動ヨーク10eは、永久磁石14bにより連結ヨーク10bに接続されている。

【0068】
永久磁石14aは、可動ヨーク10dと接続される面側にN極、連結ヨーク10aと接続される面側にS極を有している。また、永久磁石14bは、可動ヨーク10eと接続される面側にS極、連結ヨーク10bと接続される面側にN極を有している。連結ヨーク10aおよび10bと、磁歪棒11aおよび11bと、永久磁石14aおよび14bと、可動ヨーク10dおよび10eとにより、図2Kの下の図に示すような磁気ループが形成される。

【0069】
これにより、発電素子の振動によりコイル12dの内部の磁束が変化することにより、コイル12aだけでなくコイル12dにも電流が発生するので、効率よく発電することができる。また、バックヨークに代えてコイル12dが巻かれた磁歪棒11dを備えるので、スペースを有効利用しつつ効率よく発電することができる。

【0070】
また、図2Kでは、可動ヨーク10bと10eとはほぼ同じ長さとしたが、可動ヨーク10bと10eとは、図2Lに示すように、異なる長さであってもよい。

【0071】
図2Lは、バックヨークに代えてコイル12dが巻かれた磁歪棒11dを備え、可動ヨーク10bと10eの長さが異なる発電素子16b、16c、16d、16eを、振動体16aに備えた発電素子の構成を示している。

【0072】
図2Lに示すように、発電素子16b、16c、16d、16eの可動ヨークの長さを異なる長さとすることにより、発電素子16b、16c、16d、16eの共振周波数は、それぞれ異なるものとなる。したがって、この構成によれば、振動体16aの振動により同時に幅広い周波数で発電を行うことができる。

【0073】
なお、図2Lにおいて、発電素子16および16c、16dおよび16e永久磁石14aおよび14でそれぞれ接続されているようにも思えるが、磁石の吸着力は小さく、また、吸着力は振動方向には作用しないので、発電素子の振動には影響しないと考えられる。

【0074】
図3は、発電素子1の一例を示す写真である。磁歪棒11aおよび11bは、断面が1mm×0.5mmで軸方向の長さが10mm程度の直方体(角柱)状の棒状の形状を有している。連結ヨーク10aは、固定部材21に固定され、連結ヨーク10bは、錘20を備えている。錘20は、磁歪棒11aおよび11bの軸方向に長い形状を有しており、例えば、磁歪棒11aおよび11bと同程度の長さである。このような構成により、発電素子1は、固定部材21に固定された連結ヨーク10aを中心として、錘20の振動により曲げ振動(共振)をする。錘20を設けることにより、共振によって振動を持続させることができる。なお、錘20の形状は、上記したように磁歪棒11aおよび11bの軸方向に長い形状に限らず、その他の形状であってもよい。例えば、軸方向に長く形成された錘20の一部を固定部材21の方向へコの字形状に折り曲げ、錘20の一部が磁歪棒11aおよび11bと平行に配置される形状であってもよい。錘20をこのような形状とすることにより、錘20の長さを長くするとともに錘20が設けられるスペースを小さくすることができる。

【0075】
図4Aは、磁歪棒11aおよび11bの動作を示す図、図4Bは、磁歪棒11aおよび11bにコイル12aおよび12b、錘20が配置された状態を示す図である。

【0076】
発電素子1では、逆磁歪効果が生じる。ここで、逆磁歪効果とは、磁化している磁歪材料に応力を加えると磁化が変化する効果である。この磁化の変化によりコイルに誘導電圧(または誘導電流)が発生し、発電される。

【0077】
詳細には、図4Aに示すように、発電素子1の連結ヨーク10aは固定部材に固定された片持ち梁とみなせる構成であり、連結ヨーク10bに所定の曲げ力Pが与えられることにより、発電素子1の連結ヨーク10bが曲げ振動する。このとき、曲げ力Pの方向は、磁歪棒11aおよび11bの軸方向に対して垂直の方向である。連結ヨーク10bが曲げ振動することにより、発電素子1は共振する。このときの共振周波数は、一例として300Hzであり、数十~1kHzであってもよい。

【0078】
また、連結ヨーク10bに曲げ力Pが与えられると、磁歪棒11aおよび11bは、曲げ変形される。具体的には、発電素子1は、図4Aに示す向きの曲げ力Pを受けると、磁歪棒11aが伸張し、磁歪棒11bが収縮する。また、連結ヨーク10bが上記した向きの曲げ力Pと逆向きの曲げ力Pを受けると、磁歪棒11aが収縮し、磁歪棒11aが伸張する。このように、磁歪棒11aおよび11bが伸縮することにより、磁歪棒11aおよび11bの磁化は逆磁歪効果により増加または減少する。これにより、コイル12aおよび12bを貫く磁束密度が変化する。この磁束密度の時間的変化により、図4Bに示すように、コイル12aおよび12bに誘導電圧(または誘導電流)が発生する。また、発電素子1の連結ヨーク10bが曲げ振動することにより、共振により振動が持続するので、連続した発電を行うことができる。

【0079】
なお、上記した構成の発電素子1は、磁歪材料で構成される磁歪棒を2つ備えているが、いわゆるバイモルフ構造の発電素子とは異なっている。

【0080】
バイモルフ構造の発電素子では、一般的に、磁歪材料で構成される磁歪板を2枚貼り合わせ、張り合わされた2つの磁歪板の周りに一方向にコイルが巻き回されている。このような構成の発電素子では、振動により一方の磁歪板が伸張し、他方の磁歪板が収縮しても、2つの磁歪板のそれぞれに生じる磁束の変化は互いに逆向きとなる。したがって、磁束の変化が互いに打ち消され、2つの磁歪板に共通して巻かれたコイルにはほとんど電流が生じないこととなる。

【0081】
これに対し、上記した構成の発電素子1では、磁歪棒11aおよび11bのそれぞれにコイル12aおよび12bが巻き回されているため、磁歪棒11aおよび11bの伸張または収縮によりそれぞれの磁歪棒11aおよび11bに発生した磁束の変化により、コイル12aおよび12bのそれぞれに電流が発生する。また、磁歪棒11aおよび11bは連結ヨーク10aおよび10bにより平行に連結されているので、磁歪棒11aおよび11bの一方が伸張すると他方は必ず収縮する構成となっている。このとき、磁歪棒11aおよび11bの軸方向に平行な中央付近では、ほぼ一様の応力分布になっている。したがって、いわゆるバイモルフ構造の発電素子に比べて、確実に、かつ、大きな発電量を得ることができる。

【0082】
ここで、発電素子1による発電における発電量について説明する。図5は、本実施の形態に係る発電素子1の発電量を電圧により示した図である。

【0083】
図5は、1次の曲げ共振周波数393Hzで、素子を強制振動させたときの移動子の変位、発生電圧、磁束密度の変化の時間応答である。ここでは、負荷を接続しない(open)場合と、30Ωの負荷を接続した場合の、移動子の振動により発生する発生電圧、磁束密度の変化、および、移動子の振幅を示している。

【0084】
図5によると、錘20の周期的な変位に対応してコイル12aおよび12bを貫く磁束密度が周期的に変化し、電圧が発生している。図5によると、変位の正負で磁歪板が湾曲するのと同時に、内部の磁束密度が正負に変化し、その磁束密度の時間分布に比例して電圧が発生している。磁束密度の変化は、一例として、±0.5Tあり、このとき発生した最大電圧は、一例として、±1.5V(open)である。また、30Ωの負荷を接続した場合には、最大電圧は0.6Vに減少するが、瞬時電力として最大12mWの電力が得られる。

【0085】
また、図5において、30Ωの負荷を接続した場合には、移動子の振幅が減少しており、このことからも機械エネルギーの一部が電気エネルギーに変換されていることがわかる。

【0086】
なお、一般に発生電圧は以下の(式1)により計算できる。

【0087】
【数1】
JP0004905820B2_000002t.gif

【0088】
ここで、Vは発生電圧、Nはコイルの巻数、Aはコイルの断面積、Bはコイルを貫く磁束密度、fは曲げ振動の共振周波数を示している。

【0089】
また、図6は、本実施の形態に係る発電素子の発電量を電流により示した図であり、上記した30Ωの負荷を接続したときに得られる誘導電流を示している。得られた電流値から以下の(式2)により発電量Wを計算する。ここで、Tは振動の周期である。発電量WはW=2mWという値が得られた。なお、負荷抵抗RをR=20Ωとしている。

【0090】
【数2】
JP0004905820B2_000003t.gif

【0091】
上記した断面積A、磁束密度B、共振周波数f、コイルの巻数Nを変更することにより、一例として1mW以上の発電量を得ることが可能である。

【0092】
次に、発電素子1による発電における平均発生電力Pおよび電力密度について説明する。図7は、図1に示した発電素子1において、負荷抵抗Rに対する平均発生電力Pを示した図である。

【0093】
平均発生電力Pは、以下の(式3)により計算している。

【0094】
【数3】
JP0004905820B2_000004t.gif

【0095】
ここで、Tは振動の周期であり、平均発生電力Pは、負荷抵抗Rの瞬時電圧vを測定して計算している。

【0096】
図7によると、コイルの抵抗と同程度の負荷抵抗Rを繋げた整合条件において、2.0Wの最大電力が取り出せることが確認されている。この場合の発生電力の体積密度(電力密度)は、10mW/cm以上である。なお、この電力密度は、発電素子1のコイルやヨークも含めた体積で算出したものである。

【0097】
上記した電力密度の値は、本実施の形態に係る磁歪材料を用いた発電素子1によると、圧電素子を用いた発電(1mW/cm)やエレクトレットを用いた発電に比べて、10倍以上の発電量を得ることができることを示している。つまり、発電素子1によると、素子の小型化を実現することができる。

【0098】
次に、発電素子1による発電におけるエネルギー変換効率ηについて説明する。ここでいうエネルギー変換効率とは、入力機械エネルギーに対する出力電気エネルギーをいう。図8Aは、図1に示した発電素子の変位を示した図であり、図8Bは、図1に示した発電素子の発生電圧を示した図である。

【0099】
エネルギー変換効率ηは、入力機械エネルギーWと出力電気エネルギーWにより、以下の(式4)により計算している。

【0100】
【数4】
JP0004905820B2_000005t.gif

【0101】
ここで、入力機械エネルギーWは、励振のために与えた初期の弾性エネルギーで、初期変位Xと力Fから求めている。出力電気エネルギーWは、負荷抵抗Rのジュール損の時間積分である。また、負荷抵抗Rは、30Ωとしている。図8Aおよび図8Bに示した変位と発生電圧は、発電素子1の錘20の位置に50gの錘を糸でつるし、糸を切り自由振動を開始させたときの錘20の位置の変位と発生電圧である。

【0102】
図8Aに示すように、錘20の変位は、振動開始時(図8AにおけるTime=0.02s付近)がピークでありその後減少している。また、図8Bに示すように、発生電圧は、振動開始時(図8BにおけるTime=0.02s付近)においてピーク値0.5Vを示し、その後図8Aに示した変位と同様に減衰(減衰係数0.081)している。図8Bによると、出力電気エネルギーWは、1.2×10-5J、図8Aによると、入力機械エネルギーWは、8.9×10-5Jとなる。これらに値より、エネルギー変換効率ηは、0.14(14%)となる。つまり、図8Aおよび図8Bによると、50gの錘の切り離しによる1回の自由振動で、ピーク電力8.3mW、平均0.12mW(1.2×10-5J/0.1s)の電力が得られることがわかる。

【0103】
また、図9は、錘により励振条件を変えたときの、発電素子の入力仕事量(入力機械エネルギー)Wと出力電気エネルギーWの関係を示した図である。

【0104】
図9に示すように、入力仕事量(入力機械エネルギー)Wと出力電気エネルギーWの関係は、ほぼ線形の関係が得られている。また、エネルギー変換効率ηは15%と算出されている。コイルの抵抗において、これと同程度のジュール損失が発生することを考慮すると、変換効率は30%以上であると考えられる。

【0105】
ここで、発電素子1の振動時の共振モードと形状変化について説明する。図10Aは、図1Aに示した発電素子の1次共振モードでの形状の変化を示す図、図10Bは、図1Aに示した発電素子の2次共振モードでの形状の変化を示す図である。

【0106】
図10Aにおける発電素子1は、片持ち梁として設置されている。つまり、発電素子1は、一方の連結ヨーク10aが固定され、他方の連結ヨーク10bが固定されない構成となっている。なお、固定されない連結ヨーク10bを可動部と呼ぶこともある。このような片持ち梁の構成をした発電素子1は、共振状態において効率よく発電することができる。発電素子1の共振振動のモードは無限にあるが、一般には、図10Aに示すような1次共振モードによる共振が生じ易い。

【0107】
1次共振モードによる共振では、発電素子1は、図10Aに示すように、片持ち梁全体として一方向へ湾曲するような変形を生じる。このとき、磁歪棒11aは伸張し、磁歪棒11bは圧縮される。これにより、発電素子1には磁歪棒の変形量に応じた発電を行うことができる。

【0108】
また、発電素子1による発電は、2次共振モードにおいても行うことができる。つまり、片持ち梁として設置された発電素子1は、発電素子1の形状および与えられる振動の周波数により、1次共振モードよりも共振周波数の高い高次共振モードでも共振する。例えば、1次共振モードにおける共振周波数の4倍程度の共振周波数である2次共振モードでは、発電素子1は、図10Bに示すような変形を生じる。

【0109】
図10Bに示すように、2次共振モードにおける発電素子1は、全体を片持ち梁としてみたとき、図10Bに示すように、節点ができる状態である。このとき、片持ち梁の平行梁部分、つまり、磁歪棒11aおよび11bと可動部(発電素子1における固定されていない側の連結ヨーク10a)とは、全体としてみたときに一方向へ湾曲するような変形を生じる。このとき、磁歪棒11aは伸張し、磁歪棒11bは圧縮される。これにより、発電素子1には磁歪棒11a、11bの変形量に応じた発電を行うことができる。

【0110】
ここで、発電素子1に発生する電圧は、発電素子の共振周波数に比例して大きくなるので、2次共振モードにおける発電素子1では、1次共振モードよりも共振周波数が高いため、より大きな電力を得ることができる。

【0111】
発電素子1において2次共振モードによる共振を起こし易くするには、発電素子1において可動部の長さを長くしたり、可動部と平行梁を連結する部分を設けこの連結部や可動部の一部を柔らかくして、発電素子1の磁歪棒11aおよび11bに振動の節が生じ易い構成としたりすることが効果的である。

【0112】
また、共振周波数の異なる複数の発電素子1を並べた構成にすることにより、複数種類の周波数で共振状態が発生する構成としてもよい。この構成によれば、発電素子1に与えられる振動の周波数が異なる場合であっても、まんべんなく発電することができる。

【0113】
磁歪棒11aおよび11bを形成する磁歪材料は、鉄ガリウム合金であるGalfenolに限らず、その他の材料であってもよい。Galfenolを用いた場合には、応力を加えることによるGalfenolの内部磁化の変化は、飽和磁束密度が1T程度まで変化するので、発電素子1における発電量を上げることができる。

【0114】
Galfenol以外の磁歪材料としては、例えば、鉄コバルト合金であるパーメンジュールであってもよいし、その他の材料であってもよい。また、結晶状態の材料だけでなく、アモルファス状態の材料であってもよい。さらに、引っ張り応力に対する磁化の変化を大きくするために、予め応力焼きなまし処理を施すことにより圧縮応力を付加した磁歪材料を用いてもよい。

【0115】
なお、上記した発電素子1では、磁歪棒11aおよび磁歪棒11bのいずれも磁歪材料で構成した発電素子であるが、磁歪棒11aおよび11bのいずれか一方、例えば、磁歪棒11bを、磁歪材料と略同一の剛性、または、磁歪材料の剛性以上の剛性を有する材料で構成された剛性棒11bとしてもよい。この場合、剛性棒11bにはコイル12bを巻き回す必要はないので、磁歪棒11aに巻き回されるコイル12aの巻数を増加させることができ、かつ、簡易な構成により発電素子1を実現することができる。

【0116】
また、連結ヨーク10bに与えられる曲げ力Pの方向は、磁歪棒11aおよび11bの軸方向に対して垂直の方向で、磁歪棒11aおよび11bの一方が伸張し他方が収縮するのであれば、どのような向きに与えられてもよい。

【0117】
また、磁歪棒11aおよび11bの形状は、直方体の棒状の形状に限らず、例えば円柱状の棒状の形状、板状、薄帯状等その他の形状であってもよい。

【0118】
(実施の形態2)
次に、本発明の一態様に係る実施の形態2について説明する。上記した実施の形態1では、2本の磁歪棒により発電素子を構成していたが、本実施の形態では、1つの磁歪棒と連結ヨークにより、発電素子を構成している点が、実施の形態1と異なる点である。

【0119】
図11Aは、本実施の形態に係る発電素子の側面図であり、図11Bは、図11Aに示す発電素子の磁歪棒および連結ヨークの配置位置を示した側面図である。

【0120】
図11Aに示すように、本実施の形態に係る発電素子は、磁歪棒11cと、連結ヨーク10cと、コイル12cとを備えている。なお、磁歪棒11c、コイル12cは、それぞれ本発明における第1の磁歪棒、第1のコイルに相当する。

【0121】
磁歪棒11cは、実施の形態1に示した磁歪棒11aおよび11bと同様に、例えば、鉄ガリウム合金であるGalfenol(ヤング率70GPa)で構成され、延性を有し、1mm×0.5mm×10mmの直方体の棒状の形状をしている。連結ヨーク10cは、磁歪棒11cに一様な応力(圧縮力または引張力)を加えるための剛性および形状を有する磁性材料により形成されている。一様な圧縮力または引張力を加えるための剛性とは、例えば、磁歪棒11cと略同一の剛性を有する磁性材料、一様な圧縮力または引張力を加えるための形状とは、例えば、磁歪棒11cと略同一の形状を有する磁性材料である。このような材料としては、例えば、Feを含む磁性材料、SUS430(ヤング率210GPa)などのステンレスがある。

【0122】
連結ヨーク10cは、図11Bに示すように、一部に凹部を有している。この凹部内の側壁に、磁歪棒11cの一端および他端がそれぞれ機械的および磁気的に接続されている。したがって、凹部内において、磁歪棒11cと連結ヨーク10cとは平行に配置されている。つまり、磁歪棒11cと平行に配置されている連結ヨーク10cの部分は、本発明における剛性棒に相当する。また、磁歪棒11cと平行に配置されている連結ヨーク10cの部分以外の部分は、本発明における2つの連結ヨークに相当する。この構成により、磁歪棒11cの軸方向と垂直方向に発電素子1が振動すると、磁歪棒11cは伸張または収縮する。これにより、磁歪棒11cにおいて磁束の変化が生じる。

【0123】
また、図11Aに示すように、磁歪棒11cにはさらに、コイル12cが形成されている。コイル12cは、例えば銅線で構成され、巻数は250巻である。上記したように、磁歪棒11cが伸張または収縮して磁束密度が変化することにより、コイル12c内の磁束も変化するので、コイル12cには電流が発生する。これにより、発電することができる。なお、実施の形態1と同様に、コイル12cの巻数を変更することにより、発電素子に発生する電圧の大きさを調整することが可能である。また、コイルの巻数は、上記した巻数でなくても適宜変更してもよい。

【0124】
本実施の形態に係る発電素子によると、実施の形態1に係る発電素子1に比べて、磁歪棒が1本であっても発電することが可能である。また、連結ヨーク10cの構成を、実施の形態1に係る発電素子1における2つの連結ヨーク10aおよび10bと剛性棒11bとを一体とした構成とすることにより、発電素子の部品数を減らすとともに磁歪棒と連結ヨークとの接続部分を減らすことができる。これにより、連結ヨークと磁歪棒との接合をより強固にすることができる。また、磁歪棒11cにのみコイル12cを巻き回すので、コイルの巻数を増加することができるため、発電量を増加することができる。

【0125】
(実施の形態3)
次に、本発明の一態様に係る実施の形態3について説明する。本実施の形態では、それぞれの磁歪棒に複数のコイルが並列に巻かれている発電素子について説明する。図12A~図12Dは、本実施の形態に係る発電素子の上面図であり、図13A~13Gは、図12A~図12Dに示した発電素子の等価電気回路図である。なお、図12A~図12Dにおいて、コイル12aおよび12bは断面図として示している。

【0126】
図12Aに示す発電素子1は、図1Aに示した発電素子1と同様の構成であり、発電素子1の基本構成を示している。この発電素子1では、磁歪棒11aおよび11bに、1つのコイル12aおよび12bのそれぞれが巻き回されている。この構成によれば、コイルを分割し、それらを並列に接続することで、発電素子1の負荷抵抗内部抵抗を減少させることができる。

【0127】
図13Aは、この発電素子1の等価電気回路図である。図13Aにおいて、コイル12aおよび12bの巻数をN、負荷抵抗をR、発生する電圧をV、外部負荷抵抗をRとすると、最大の電力が取り出せる整合条件R=Rのとき、負荷抵抗Rで発生する電力はV/4Rである。

【0128】
また、それぞれの分割したコイル12a(または12b)の負荷抵抗は、コイル12a(または12b)の巻数をN、負荷抵抗をRとすると、コイル12a(または12b)を図12Dに示すようにK個に分割する場合には、図13Fの等価電気回路図に示すようにR/Kになる。このとき、K個に分割されたコイル12a(または12b)全てを並列に接続した場合の合成抵抗Rは、図13Gに示すように、R=R/Kになる。

【0129】
具体的には、図12Bに示すように、2分割したコイル12a(または12b)を並列接続した場合、図13Bの等価電気回路図に示すように、2つに分割したそれぞれのコイル12a(または12b)の負荷抵抗はR/2となり、図13Cに示すように、合成抵抗はR/4となる。また、図12Cに示すように、3分割したコイル12a(または12b)を並列接続した場合、図13Dの等価電気回路図に示すように、分割したそれぞれのコイル12a(または12b)の負荷抵抗はR/3となり、図13Eに示すように、合成抵抗はR/9となる。

【0130】
また、それぞれのコイル12a(または12b)の巻数Nを増加させることで、発生電力を増加させることができる。発生電圧はコイル12a(または12b)の巻数Nに比例するから、図13Dに示すように、コイル12a(または12b)をK分割したときのコイル12aの巻数はN/Kで、発生電圧は1/K倍になる。例えば、図13Bに示すように、コイル12a(または12b)を2分割した場合、発生電圧はV/2である。また、図13Cに示すように、コイル12a(または12b)を3分割した場合、発生電圧はV/3である。

【0131】
整合条件で外部負荷抵抗をR/Kとしたときの発生電力は、(V/K)/(4R/K)=V/4Rとなり、分割しない場合と同じである。つまり、コイル12a(または12b)をK分割して並列に接続することで、発電素子1の内部抵抗1/K倍に下げることができる(ただし電圧が1/K倍になる)。逆に、分割しない場合と同じ負荷抵抗Rが許容できるなら、負荷抵抗をK倍、つまり、巻数を“K倍”にしてもよい(巻数と負荷抵抗が比例すると仮定している)。この場合、発生電圧は、1/K*K=K倍になる。

【0132】
よって取り出せる電力は(KV)/4R=K*V/4Rとなり、負荷抵抗Rで発生する電力V/4RのK倍の電力を取り出すことができる。

【0133】
(実施の形態4)
次に、本発明の一態様に係る実施の形態4について説明する。本実施の形態では、実施の形態1に示した発電素子を直列に複数個連結した発電装置、および、実施の形態2に示した発電素子を直列に複数個連結した発電装置について説明する。図14、および、図15A~図15Dは、本実施の形態に係る発電装置の概略構成図である。なお、図14において、コイル12aおよび12bは断面図として示している。

【0134】
図14は、実施の形態1に示した発電素子を直列に複数個連結した発電装置の概略構成図である。図14に示すように、本実施の形態に係る発電装置23aは、固定部24と、固定部24に直列に接続された5つの発電素子と、固定部26と、錘(移動子)27とを備えている。直列に接続された発電素子のそれぞれは、磁歪棒11aおよび11bと、磁歪棒11aおよび11bにそれぞれ巻かれたコイル12aおよび12bと、磁歪棒11aおよび11bを連結する連結ヨーク25a、25b、25c、25dとを有している。5つの発電素子は、それぞれ平行に配置され、隣り合う発電素子において連結ヨークを共通に使用して5つの発電素子を直列に接続している。

【0135】
つまり、図14に示すように、固定部24に一端が連結された第1の発電素子の磁歪棒11aおよび11bの他端は、連結ヨーク25aに連結され、さらに、連結ヨーク25aには第1の発電素子と平行に配置された第2の発電素子の磁歪棒11aおよび11bの一端が連結されている。第2の発電素子の磁歪棒11aおよび11bの他端は、連結ヨーク25bに連結され、さらに、連結ヨーク25bには第2の発電素子と平行に配置された第3の発電素子の磁歪棒11aおよび11bの一端が連結されている。第3の発電素子の磁歪棒11aおよび11bの他端は、連結ヨーク25cに連結され、さらに、連結ヨーク25cには第3の発電素子と平行に配置された第4の発電素子の磁歪棒11aおよび11bの一端が連結されている。第4の発電素子の磁歪棒11aおよび11bの他端は、連結ヨーク25dに連結され、さらに、連結ヨーク25dには第4の発電素子と平行に配置された第5の発電素子の磁歪棒11aおよび11bの一端が連結されている。第5の発電素子の磁歪棒11aおよび11bの他端は、固定部26に接続されている。このような構成により、発電装置23a全体の形状が弾性を有するバネ形状に構成されているため、錘27の上下振動により、複数個の発電素子の磁歪棒11aおよび11bの一方は伸張し、他方は収縮する。これにより、実施の形態1に示した発電素子1と同様に発電を行うことができる。

【0136】
発電装置23aの構成によると、複数個の発電素子の磁歪棒を接合する連結ヨークを、隣り合う発電素子で共通に使用して、複数個の発電素子を直列に接続することで発電量を大きくすることができる。具体的には、K個の発電素子を直列に接続することにより、発電量をK倍にすることができる。同時に、K個の発電素子を平行にK個並べることにより、共振周波数を1/Kに減少させることができるので、単位時間あたりの振動回数が増加するため、発電量を増加することができる。また、発電装置全体の形状が弾性を有するバネ形状に構成されているため、発電素子における振動を長時間継続させることができる。これにより、使用する環境にあった振動数、発電電力に容易に調整することができる。なお、錘27の重さを重くすると、発電量が大きくなるという効果が得られる。

【0137】
図15Aは、発電装置の使用例を示す図である。図15Aに示すように、発電装置23a、または、以下に示す発電装置23bは、例えば、自動車の車体に設置されてもよい。

【0138】
図15B~図15Dは、実施の形態2で示した発電素子を直列に複数個連結した発電装置の概略構成図である。図15B~図15Dにおいて、コイル12cは断面図として示している。

【0139】
図15B~図15Dに示す発電装置23bの構成は、上記した発電装置23aの構成とほぼ同様であるが、それぞれの発電素子が1つの磁歪棒11cと、連結ヨーク10cと、磁歪棒11cに巻かれたコイル12cにより構成されている点が異なる。図15B~図15Dに示すように、発電装置23bは、複数の発電素子が直列に連結された発電素子連結体と、錘28aと、錘28aに形成された凹部内の側壁に設けられた磁石28b、28cと、錘28aを収納する容器29aと、錘28aと容器29aとの間に配置された複数の球体29bとを備えている。複数の球体29bは、錘28aと容器29aとの間の摩擦を低減するために設けられている。

【0140】
図15B~図15Dに示すように、発電素子連結体の一部は、錘28aに形成された凹部内に挿入されている。また、凹部に設けられた磁石28b、28cは、磁歪棒11cの軸方向に配置されている。つまり、凹部に挿入された発電素子連結体の一部が振動する方向に、それぞれ配置されている。発電素子連結体の当該一部は、磁性体で形成されている連結ヨーク10cと一体に形成されているため、磁性を有しており、磁石28b、28cと吸着する。

【0141】
以下、発電装置23bの動作について説明する。発電装置23bは、例えば、自動車に設置され、自動車の慣性力を利用した振動する構成である。ここで、慣性力とは、自動車が発進する際(加速)、または、停止する際(減速)の加速度による力である。

【0142】
定常時、つまり、自動車がほぼ等速で走行している場合には、錘28aと発電素子連結体の一部とは、図15Bに示すように、磁石28bの吸着力により吸着して一体になっている。また、ブレーキの作動や減速により自動車が減速すると、錘28aには、進行方向にさらに進もうとする慣性力が作用する。これにより、図15Cに示すように、磁石28bの吸着力により吸着されて磁石28bと一体となっていた発電素子連結体は、変形する。この変形が生じる間、複数個の発電素子それぞれの磁歪棒11cまたは連結ヨーク10cの一方は伸張し他方は収縮するため、磁歪棒11cの磁束は変化し、コイル12cには電流が生じる。これにより、発電することができる。なお、錘28aは、容器29a内に、球体29bの上に配置されているので、容器29a内での移動のみ可能であり、容器29aがストッパーとなり、変位が制限される。

【0143】
また、図15Cに示すように、錘28aが慣性力により移動し、慣性力が磁石28bの吸着力を越えると、錘28aは発電素子連結体の一部から外れる。このとき、慣性力による作用力は零になり、発電素子連結体には自由振動が励振される。この振動より、発電素子23bを構成する複数個の発電素子それぞれの磁歪棒11cおよび連結ヨーク10cの一方は伸張し他方は収縮するので、上記した図15Bに示す場合と同様、発電を行うことができる。

【0144】
さらに、図15Dに示すように、錘28aが磁石28bから外れた後、発電素子連結体の一部は、磁石28bが配置された凹部の側壁と逆側の側壁に配置された磁石28cに吸着する。これにより、逆の加速度(自動車の発進または加速)の際に同様な発電を行うことができる。

【0145】
なお、上記した発電装置23bでは、発電装置全体における共振周波数と必要な作用力を下げるために複数個の発電素子を連結した発電素子連結体を使用しているが、慣性力を利用した振動による発電装置では、上記した発電素子連結体でなくても、発電は可能である。また、慣性力に限らず、上下方向の振動によっても発電することが可能である。

【0146】
(実施の形態5)
次に、本発明の一態様に係る実施の形態5について説明する。本実施の形態では、実施の形態1で説明した発電素子を備えた電子装置の一例としての携帯電話機について説明する。

【0147】
図16は、本実施の形態に係る携帯電話機の概略構成図である。図17は、図16に示した携帯電話機の内部構造の一部を示す概略図であり、発電素子を搭載した部分を示す図である。

【0148】
図17に示すように、発電素子50は、携帯電話機30のディスプレイが搭載された蓋部分の内部において、ディスプレイが配置された位置を挟んで両側にそれぞれ1つずつ搭載されている。各発電素子50は、実施の形態1に示した発電素子1と同様に、連結ヨーク60aおよび60bと、磁歪棒61と、コイル62と、永久磁石63aおよび63bと、バックヨーク64とを備えている。

【0149】
また、図17に示すように、各発電素子50は、携帯電話機30において蓋部分の開閉の中心軸となる軸側に連結ヨーク60aが配置され、携帯電話機30の端側に連結ヨーク60bが配置されている。また、発電素子50のバックヨーク64は、磁歪棒61よりも携帯電話機30の蓋部分の中心側に配置されている。さらに、携帯電話機30の端側には、2つの発電素子50の連結ヨーク60bを連結するように錘70が配置されている。

【0150】
このような構成により、携帯電話機30の蓋部分を開閉することにより、発電素子50に設けられた磁歪棒61がその振動により伸縮する。そして、その伸縮によってコイル62を貫く磁束密度が変化することにより、発電される。

【0151】
なお、図17に示した発電素子50を備えた携帯電話機30の構成は、本発明を携帯電話機において実現するための一例であり、発電素子50以外に、例えば、振動を発生する共振振動発生機構を備える構成としてもよい。

【0152】
(実施の形態6)
次に、本発明の一態様に係る実施の形態6について説明する。本実施の形態では、実施の形態1で説明した発電素子に共振振動発生機構を備えた発電素子について説明する。図18Aは、共振振動発生機構として引き移動子を備えた本実施形態に係る発電素子の上面図であり、図18Bは、本実施形態に係る発電素子の側面図、図18Cは、本実施形態に係る発電素子の動作を示す上面図である。

【0153】
図18A~図18Cに示す発電素子80は、上記した発電素子50と同様に、連結ヨーク90aおよび90bと、磁歪棒91aおよび91bと、コイル92aおよび92bと、永久磁石93aおよび93bと、バックヨーク94とを備えている。また、連結ヨーク90aにはシャフト96が設けられ、連結ヨーク90bから90aの方向へ、磁歪棒91aおよび91bに対してバックヨーク94が設けられた側と反対側に、略L字型の形状に構成されている。なお、図18Cでは、バックヨーク94および永久磁石93aおよび93bは図示を省略している。

【0154】
また、図18Aに示すように、連結ヨーク90bは凸部を有しており、弾き移動子97には、この凸部と対応して凹部が設けられている。そして、連結ヨーク90b側の弾き移動子97を、図18Cに示すように、シャフト96を回転軸として移動させると、弾き移動子97の凹部が連結ヨーク90bの凸部に接触して引っかかり、連結ヨーク90bの凸部が弾き移動子97の凹部により弾かれる。これにより、発電素子80は、磁歪棒91aおよび91bと平行な方向に共振振動する。

【0155】
つまり、弾き移動子97を、シャフト96を回転軸として移動させることにより、発電素子80は、連結ヨーク90bにおいて、弾き移動子97の移動に伴って磁歪棒91aおよび91bの軸方向に垂直な方向の力を受けることになる。これにより、磁歪棒91aおよび91bの一方が伸張し他方が収縮し、発電する。また、一度弾き移動子97を移動すると、発電素子80の共振振動は連続して起こるので、発電も連続して行うことができる。

【0156】
この発電素子80は、シャフト96が設けられた連結ヨーク90a側の端面を、例えば人の体の一部に固定し、弾き移動子97に、例えば錘として携帯電話機等の電子装置を装着することで、電子装置に必要な電力を発電素子80により連続的に供給することができる。

【0157】
なお、上記した弾き移動子97を備えた発電素子80では、連結ヨーク90bの凸部が弾き移動子97の凹部により弾かれる構成としたが、この構成に限らず、その他の構造、例えば、実施の形態4に示した発電素子連結体の一部と磁石28bの構成と同様に、連結ヨークと弾き移動子が磁石の吸着を利用して振動を生じるものであってもよい。

【0158】
(実施の形態7)
次に、本発明の一態様に係る実施の形態7について説明する。本実施の形態では、実施の形態1で説明した発電素子を備えた電子装置の一例として、自動車等のタイヤの空気圧をモニタする空気圧センサ、道路または橋梁に設けられた発電装置について説明する。

【0159】
実施の形態4に示したように、図19に示す自動車の車体に取り付けられた発電素子23cは、車体の振動または加速度による慣性力で発電する発電素子であったが、本実施の形態に係る発電装置は、図19に示すように、タイヤ102の空気圧センサ100に配置されている。空気圧センサは、一般的に、自動車の走行に伴い回転するタイヤに設けられるものであるので、空気圧センサに必要な電力を自動車本体から有線で供給することが難しい。したがって、通常は空気圧センサ内にボタン電池等の小型電源を備える必要がある。ここで、本発明の実施の形態1に示した発電素子を空気圧センサに設けることにより、タイヤの振動により発電することができる。

【0160】
図20は、本実施の形態に係る空気圧センサ100について説明するための模式図である。図20に示すように、空気圧センサ100は、センサ部103と、発電素子101とを備えている。そして、センサ部103の一部が、タイヤ102に接触して設けられている。また、発電素子101は、一端の連結ヨークがセンサ部103に固定され、錘が配置された他端の連結ヨークがタイヤの径の内側に向かうように配置されている。そして、タイヤ102の振動により、発電素子101が振動し、発電される。発電の動作の詳細は、実施の形態1に示した発電素子50と同様であるので省略する。なお、タイヤの振動周波数は、一例として、400~500Hzである。

【0161】
また、図21は、橋梁または道路に設けられた発電装置の例である。橋梁または道路200では、自動車または歩行者が通るたびに振動が起こるので、橋梁または道路に発電装置201を設けることにより、この振動を利用して発電装置201により発電することができる。また、路面に凹凸を設け、自動車または歩行者が路面の凹凸を通るたびに強制的に振動が発生する構成であってもよい。この発電素子201により発電された電力は、例えば、橋梁に取り付けられた振動センサ、電光掲示板および照明用のLEDの電源等に利用されてもよい。

【0162】
発電素子201の配置位置は、図21に示すように、路面の下であってもよいし、振動の生じ易いその他の位置であってもよい。また、橋梁または道路に限らず、工場等のプラントにおいて、モータ、機械等の近傍に発電装置を配置し、モータ、機械等の振動を利用して発電してもよい。また、発電素子は、実施の形態1、2に示したものであってもよいし、実施の形態4に示したものであってもよい。

【0163】
また、この発電装置は、電源からの配線を必要としないので、無線機器の電源として有用である。例えば、工場等のプラントにおいて、無線センサネットワーク用の発電装置として利用してもよい。

【0164】
なお、本実施の形態では、空気圧センサ、振動センサを電子装置の一例として説明したが、空気圧センサに限らずその他の電子装置に発電素子を備えてもよい。例えば、携帯電話機や音楽プレーヤーなどの携帯電子機器、体内センサ、超小型電力供給装置等を電子装置として、発電素子を備えた構成としてもよい。

【0165】
(実施の形態8)
次に、本発明の一態様に係る実施の形態8について説明する。本実施の形態では、実施の形態1で説明した発電素子を備えた発電システムの一例として、水流または風流による振動を利用した発電システムについて説明する。図22A~図22Cは、本実施の形態に係る発電装置を示す図である。

【0166】
図22Aおよび図22Bに示すように、本実施の形態に係る発電システムは、複数の発電装置300を備えている。発電装置300は、固定部301と、発電素子302と、翼型ブレード303とを備えている。発電素子302には板状の磁歪材料(磁歪板)2枚が平行に配置され、2枚の磁歪板それぞれの一端が固定部301に固定され、他端が翼型ブレード303に連結された構成となっている。翼型ブレード303は、略板状の形状を有し、翼型ブレード303の主面は、発電素子302の平行に配置された2枚の磁歪板の主面と略同一の方向に配置されるように発電素子302と連結されている。なお、固定部301は、本発明における連結ヨークに相当し、翼型ブレード303は、本発明における連結ヨークおよび錘に相当する。

【0167】
また、図22Cは、翼型ブレード303の上面図である。図22Cに示すように、翼型ブレード303は、略板状の広い面の一辺から、この一辺と向かい合う他辺へと翼型ブレード303の厚さが薄くなっている。この構成によれば、翼型ブレード303の、板厚が厚いほうから薄いほうへと水流または風流が生じ、流路差に伴う圧力差で翼型ブレード303には揚力が発生する。この揚力と、翼型ブレード303および発電素子302の弾性力の作用により、翼型ブレード303および発電素子302には、自励振動が発生する。この振動により、発電素子302を構成する2つの磁歪板の一方は伸張し、他方は収縮する。これにより、磁歪板の磁束が変化して磁歪板に巻かれたコイル(または、磁歪板にプリントされた配線によるコイル)に電流が発生するため、発電することができる。

【0168】
このような形状の発電装置300を、図22Aに示すように、一定の水流のある水中または一定の風流のある空気中に向きを揃えて複数個配置した発電システムにより、効率よく発電して大きな電力を得ることができる。

【0169】
なお、上記した発電装置300では、板状の磁歪材料を使用して発電素子302を構成しているが、実施の形態1に示した発電素子1と同様に、棒状の磁歪材料を使用して発電素子302を形成してもよい。また、翼型ブレード303は、上記した形状に限らず、水流または風流による揚力が発生しやすく、振動しやすいものであれば、どのような構成であってもよい。さらに、発電素子302を構成する磁歪材料は、2枚の磁歪板で構成されたものに限らず、1枚の磁歪板と他の剛性を有する板状の材料を貼り合わせた、いわゆるユニモルフ構造であってもよい。

【0170】
なお、本発明は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形を行ってもよい。

【0171】
例えば、上記した実施の形態では、連結ヨークの一方が固定され他方に錘が配置された片持ち型の発電素子について説明したが、片持ち型の発電素子に限らず、例えば、発電素子の中央部分が固定され、2つの連結ヨークのそれぞれに錘が配置された構成であってもよい。このような構成とすることにより、発電素子の両端に配置された錘が所定の共振周波数で曲げ振動をすることにより、連続して効率よく発電することができる。また、発電素子の両端が固定され、中央部分に錘が配置された構成であってもよい。このような構成とすることにより、発電素子の中央に配置された錘が所定の共振周波数で曲げ振動をすることにより、連続して効率よく発電することができる。

【0172】
また、上記した実施の形態では、磁歪棒を構成する磁歪材料の一例として鉄ガリウム合金であるGalfenolについて説明したが、磁歪材料はGalfenolに限らずその他の材料であってもよい。例えば、鉄コバルト合金であるパーメンジュールであってもよいし、その他の材料であってもよい。また、引っ張り応力に対する磁化の変化を大きくするために、予め応力焼きなまし処理を施すことにより圧縮応力を付加した磁歪材料を用いてもよい。

【0173】
また、磁歪棒の形状は、上記した実施の形態では直方体の棒状の形状に限らず、例えば円柱状の棒状の形状であってもよいし、その他の形状であってもよい。また、磁歪棒の大きさは、上記した例に限らず変更してもよい。また、磁歪棒の形状は、棒状に限定されず、板状のものであってもよく、磁歪薄板、磁歪膜であってもよい。

【0174】
また、上記した発電素子は、永久磁石を有するバックヨークを備える構成としたが、バックヨークを備えない構成であってもよい。また、バックヨークの形状は上記した形状に限らず、その他の形状であってもよい。

【0175】
また、上記した実施の形態では、2つの磁歪棒にそれぞれ形成された各コイルの間は樹脂で埋められて一体とされた構成であるが、コイルは一体とされた構成でなくてもよい。また、コイルの巻数は、各コイルで同一であってもよいし、異なっていてもよい。また、コイルは磁歪棒に巻き回して形成されたものでなくても、例えば、磁歪棒の周囲に配線パターンをプリントして形成されたものであってもよい。

【0176】
また、本発明に係る発電素子の電子装置への応用は、上記した携帯電話機、空気圧センサ等に限らず、例えば、人間や動物の歩行による振動を利用した振動発電システムとして、人間や動物に使用する無線センサ等に適用してもよい。具体的には、図23に示すように、発電素子401に適度な錘402を付けた発電デバイス403を、ゴム等の弾性体で構成された弾性バンド405で足首に固定する。歩行時に足を床に着地させたときに、速度が急速に0になり、大きな加速度が発生し、それが錘402に瞬間的に大きな慣性力を作用させる。この慣性力により、連結された発電素子401に自由振動が励振され、発電を行うことができる。

【0177】
さらに、この電力で、例えば、発電デバイスに設けられたGPSを動作し、人間の位置情報や動物の行動等を把握したりできる。一般には、このようなシステムには電池が必要であるが、本発明に係る発電装置を用いると、電池なしに半永久的に利用することが可能である。なお、上記した発電デバイス403を装着する位置は、足首だけでなく、手首、その他の部位であってもよい。このような構成とすることで、例えば、指を動かせない身体の不自由な人が、身体の一部に発電デバイスを装着してその部分を振ったり、床、ベッド等に発電デバイスを装着して床、ベッド等を叩いたりすることで、振動を利用して意思表示をする発電デバイスとして使用することができる。

【0178】
また、本発明に係る発電素子には、上記実施の形態における任意の構成要素を組み合わせて実現される別の実施の形態や、実施の形態に対して本発明の主旨を逸脱しない範囲で当業者が思いつく各種変形を施して得られる変形例や、本発明に係る発電素子を備えた各種機器等、例えば、携帯電話機や音楽プレーヤーなどの携帯電子機器、体内センサ、超小型電力供給装置等も本発明に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0179】
本発明は、振動が発生する機器等、特に、日常的に振動が発生する携帯電話機や音楽プレーヤー等の電子装置に搭載される発電素子として有用である。また、振動が発生する場所に設置される機器、例えば、橋梁、道路における照明用LED電球や電光掲示板などに有用である。さらに、水流または風流を利用した発電装置として有用であり、幅広い分野に利用可能である。
【符号の説明】
【0180】
1、23、50、80、101、302、401 発電素子
10a、10b、25a、25b、25c、25d、60a、60b、90a、90b 連結ヨーク
10c 連結ヨーク(連結ヨーク、剛性棒)
10d、10e 可動ヨーク(バックヨーク)
11a、11c、61、91a、 磁歪棒(第1の磁歪棒)
11b、91b 磁歪棒(第2の磁歪棒、剛性棒)
11d 磁歪棒(バックヨーク)
12a、12b、12c、62、92a、92b コイル
12d コイル(バックヨーク)
14a、14b、19c、63a、63b、93a、93b 永久磁石
15、19a、19b、64、94 バックヨーク
20、27、29a、70、402 錘
23a、23b、23c、201、300 発電装置
24、26 固定部(連結ヨーク)
30 携帯電話機(電子装置、発電装置)
100 空気圧センサ(電子装置、発電装置)
301 固定部(連結ヨーク)
303 翼型ブレード(連結ヨーク)
403 発電デバイス(電子装置)
図面
【図1A】
0
【図1B】
1
【図2A】
2
【図2B】
3
【図2C】
4
【図2D】
5
【図2E】
6
【図2F】
7
【図2G】
8
【図2H】
9
【図2I】
10
【図2J】
11
【図2K】
12
【図2L】
13
【図3】
14
【図4A】
15
【図4B】
16
【図5】
17
【図6】
18
【図7】
19
【図8A】
20
【図8B】
21
【図9】
22
【図10A】
23
【図10B】
24
【図11A】
25
【図11B】
26
【図12A】
27
【図12B】
28
【図12C】
29
【図12D】
30
【図13A】
31
【図13B】
32
【図13C】
33
【図13D】
34
【図13E】
35
【図13F】
36
【図13G】
37
【図14】
38
【図15A】
39
【図15B】
40
【図15C】
41
【図15D】
42
【図16】
43
【図17】
44
【図18A】
45
【図18B】
46
【図18C】
47
【図19】
48
【図20】
49
【図21】
50
【図22A】
51
【図22B】
52
【図22C】
53
【図23】
54