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明細書 :揚力型垂直軸風車の翼及び風車並びに発電装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第6035545号 (P6035545)
公開番号 特開2013-147940 (P2013-147940A)
登録日 平成28年11月11日(2016.11.11)
発行日 平成28年11月30日(2016.11.30)
公開日 平成25年8月1日(2013.8.1)
発明の名称または考案の名称 揚力型垂直軸風車の翼及び風車並びに発電装置
国際特許分類 F03D   3/06        (2006.01)
FI F03D 3/06 F
請求項の数または発明の数 5
全頁数 11
出願番号 特願2012-006927 (P2012-006927)
出願日 平成24年1月17日(2012.1.17)
審査請求日 平成26年9月11日(2014.9.11)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504150461
【氏名又は名称】国立大学法人鳥取大学
発明者または考案者 【氏名】原 豊
個別代理人の代理人 【識別番号】100078204、【弁理士】、【氏名又は名称】滝本 智之
審査官 【審査官】山本 崇昭
参考文献・文献 特開2011-085127(JP,A)
特開2011-231759(JP,A)
特表平03-501639(JP,A)
米国特許第04115032(US,A)
特開昭55-123379(JP,A)
中国特許出願公開第103527398(CN,A)
調査した分野 F03D 1/00-80/80
特許請求の範囲 【請求項1】
揚力型垂直軸風車用の翼の形状に関するものであって、翼の垂直断面を成す曲線の形状が、垂直軸の近傍を出発点として、前記垂直軸から半径方向に離れるに従って前記軸方向に単調に増加した後、軸方向の最大座標値をとり、その後減少に転じて、前記軸からの半径方向座標値が最大となる点において曲線の傾きが負の無限大となり、その後、曲線の傾きの符号を正に転じ、前記軸からの半径方向座標値を単調に減少させながら前記軸方向における座標値が最小となる点に至り、そこで曲線の傾きの符号を負に転じて、前記軸からの半径方向座標値を単調に減少させながら当該曲線の出発点近傍あるいは出発点と同一点に至るような曲線で形成される形状であることを特徴とする揚力型垂直軸風車の翼。
【請求項2】
揚力型垂直軸風車用の翼の形状に関するものであって、翼の垂直断面を成す曲線の形状が、垂直軸の近傍を出発点として、前記垂直軸から半径方向に離れるに従って前記軸方向に単調に増加した後、軸方向の最大座標値をとり、その後減少に転じて、前記軸からの半径方向座標値が最大となる点において曲線の傾きが負の無限大となり、その後、曲線の傾きの符号を正に転じ、前記軸からの半径方向座標値を単調に減少させながら前記軸方向における座標値が最小となる点に至り、そこで曲線の傾きの符号を負に転じて、前記軸からの半径方向座標値を単調に減少させながら当該曲線の出発点近傍あるいは出発点と同一点に至るような曲線で形成される形状であり、かつ翼弦長の値が翼の最大半径方向座標値において最小であり半径方向座標値が小さくなるにつれ次第に大きくなり翼根元部分で最大となることを特徴とする揚力型垂直軸風車の翼。
【請求項3】
揚力型垂直軸風車用の翼の形状に関するものであって、翼の垂直断面を成す曲線の形状が、垂直軸の近傍を出発点として、前記垂直軸から半径方向に離れるに従って前記軸方向に単調に増加した後、軸方向の最大座標値をとり、その後減少に転じて、前記軸からの半径方向座標値が最大となる点において曲線の傾きが負の無限大となり、その後、曲線の傾きの符号を正に転じ、前記軸からの半径方向座標値を単調に減少させながら前記軸方向における座標値が最小となる点に至り、そこで曲線の傾きの符号を負に転じて、前記軸からの半径方向座標値を単調に減少させながら当該曲線の出発点近傍あるいは出発点と同一点に至るような曲線で形成される形状であり、かつ翼弦長の値が翼の最大半径方向座標値において最大であり半径方向座標値が小さくなるにつれ次第に小さくなり翼根元部分で最小となることを特徴とする揚力型垂直軸風車の翼。
【請求項4】
請求項1、2または3に記載の翼を、前記垂直軸の軸対称に複数個配置して構成されたことを特徴とする風車。
【請求項5】
請求項4に記載の風車の重心位置近傍に発電機を備えたことを特徴とする発電装置。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、垂直軸風車の翼及び風車並びに発電装置に関し、特に翼の形状に関する。
【背景技術】
【0002】
垂直軸風車の出力は風向依存性がないため、風向変化が激しい場所では水平軸風車に対して優位になる可能性がある。また、ヨー制御(方向制御)が必要でないことから構造がシンプルになり、風車の製造コストが低減できる可能性がある。しかし、一般に、効率が水平軸風車並みに高くできる揚力型の垂直軸風車は起動性が悪いという欠点がある。
【0003】
これを改善する方法として、ダリウス型直線翼垂直軸風車において、主翼の内側に補助翼を取り付け、風車の起動性を向上させる構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、翼端の数が増えるため、渦の発生箇所が増加することによって、揚力の減少や騒音の発生が危惧される。さらに、直線翼の場合、翼を回転軸に取り付けるアームが必要であり、アームによる抵抗損失が増加する。また、構造的に複雑になるので、製造コストが増加する問題もある。
【0004】
また、揚力型垂直軸風車の風車上部から下部に向けて、翼の弦長が単調に増加するテーパー翼を複数個配置し、風車重心位置を鉛直下方に大幅(上端から風車高さの約75%位置)に下げた風車構造が提案されている(例えば、特許文献2参照)。この構造により、風車重心と回転軸を支える軸受間距離を縮めることが可能となり、特に片持ち支持の場合に風車の振動抑制が期待されているほか、起動性と高速回転における効率向上の両立が期待できるとしている。また、低重心構造により、アームや風車内の中央支柱などの抵抗体の排除も期待できるとしている。
【0005】
しかし、この低重心化では、風車重心と軸受(あるいは発電機)間の距離は依然として風車高さの1/4程度は残っている。また、風車高さの中央部(赤道部)では、回転軸から翼までの距離が長いため大きなトルクを発生できるが、中央部から離れて上端あるいは下端近くになると回転軸から翼までの距離が短くなるため、トルクが減少するという欠点がある。
【先行技術文献】
【0006】

【特許文献1】特開2005-90332号公報
【特許文献2】特開2011-231759号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上述の事柄に留意してなされたものであって、安価に製造できる簡単構造で、揚力型垂直軸風車の起動性を向上させるとともに、高速回転における効率も高い値に維持しつつ、風車の騒音や振動を抑制し得る垂直軸風車を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明請求項1に係る発明は、揚力型垂直軸風車用の翼の形状に関するものであって、翼の垂直断面を成す曲線の形状が、垂直軸の近傍を出発点として、前記垂直軸から半径方向に離れるに従って前記軸方向に単調に増加した後、軸方向の最大座標値をとり、その後減少に転じて、前記軸からの半径方向座標値が最大となる点において曲線の傾きが負の無限大となり、その後、曲線の傾きの符号を正に転じ、前記軸からの半径方向座標値を単調に減少させながら前記軸方向における座標値が最小となる点に至り、そこで曲線の傾きの符号を負に転じて、前記軸からの半径方向座標値を単調に減少させながら当該曲線の出発点近傍あるいは出発点と同一点に至るような曲線で形成される形状であることを特徴とする揚力型垂直軸風車の翼を提供する。
【0009】
本発明請求項2に係る発明は、揚力型垂直軸風車用の翼の形状に関するものであって、翼の垂直断面を成す曲線の形状が、垂直軸の近傍を出発点として、前記垂直軸から半径方向に離れるに従って前記軸方向に単調に増加した後、軸方向の最大座標値をとり、その後減少に転じて、前記軸からの半径方向座標値が最大となる点において曲線の傾きが負の無限大となり、その後、曲線の傾きの符号を正に転じ、前記軸からの半径方向座標値を単調に減少させながら前記軸方向における座標値が最小となる点に至り、そこで曲線の傾きの符号を負に転じて、前記軸からの半径方向座標値を単調に減少させながら当該曲線の出発点近傍あるいは出発点と同一点に至るような曲線で形成される形状であり、かつ翼弦長の値が翼の最大半径方向座標値において最小であり半径方向座標値が小さくなるにつれ次第に大きくなり翼根元部分で最大となることを特徴とする揚力型垂直軸風車の翼を提供する。
【0010】
本発明請求項3に係る発明は、揚力型垂直軸風車用の翼の形状に関するものであって、翼の垂直断面を成す曲線の形状が、垂直軸の近傍を出発点として、前記垂直軸から半径方向に離れるに従って前記軸方向に単調に増加した後、軸方向の最大座標値をとり、その後減少に転じて、前記軸からの半径方向座標値が最大となる点において曲線の傾きが負の無限大となり、その後、曲線の傾きの符号を正に転じ、前記軸からの半径方向座標値を単調に減少させながら前記軸方向における座標値が最小となる点に至り、そこで曲線の傾きの符号を負に転じて、前記軸からの半径方向座標値を単調に減少させながら当該曲線の出発点近傍あるいは出発点と同一点に至るような曲線で形成される形状であり、かつ翼弦長の値が翼の最大半径方向座標値において最大であり半径方向座標値が小さくなるにつれ次第に小さくなり翼根元部分で最小となることを特徴とする揚力型垂直軸風車の翼を提供する。

【0011】
本発明請求項4に係る発明は、請求項1、2または3に記載の翼を、前記垂直軸の軸対称に複数個配置して構成されたことを特徴とする風車を提供する。
【0012】
本発明請求項5に係る発明は、請求項4に記載の風車の重心位置近傍に発電機を備えたことを特徴とする発電装置を提供する。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、上述のような構成からなるので、以下のような効果を奏する。即ち、1個の翼で二重翼の効果を有するため、風車の起動性、出力特性(特に、高速時)の両立が可能となる。また、
翼端がないため、揚力損失(翼端損失)の低減および騒音低減が可能となり、
アームが存在しないため、空力抵抗の減少効果があるとともに、部品点数が少なくなるため、風車製造コストの低減が可能である。更にまた、風車重心位置に発電機を設置できる構造であり、振動対策として有効である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施例における風車の翼の主要部を模式的に示した図である。
【図2】本発明の一実施例における風車の翼の一部を模式的に示した図である。
【図3】本発明の一実施例における風車の翼の組み合わせを模式的に示した図である。
【図4】本発明の一実施例における風車の主要部の斜視図である。
【図5】比較例として示した風車の主要部の斜視図である。
【図6】比較例として示した風車の主要部の斜視図である。
【図7】比較例として示した風車の主要部の斜視図である。
【図8】バタフライ風車の出力特性とトルク特性及び仮想発電機特性を示す図である。
【図9】一重直線翼風車の出力特性とトルク特性及び仮想発電機特性を示す図である。
【図10】二重直線翼風車の出力特性とトルク特性及び仮想発電機特性を示す図である。
【図11】低重心風車の出力特性とトルク特性及び仮想発電機特性を示す図である。
【図12】風速3m/sにおけるトルク特性の比較を示す図である。
【図13】自然風Aに対する各風車の出力変化を示す図である。
【図14】自然風Bに対する各風車の出力変化を示す図である。
【図15】自然風Cに対する各風車の出力変化を示す図である。
【図16】自然風Dに対する各風車の出力変化を示す図である。
【図17】先細バタフライ風車の主要部の斜視図である。
【図18】先広バタフライ風車の主要部の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施例につき、図面を参照しながら説明する。図1は本発明の一実施例における風車の翼の主要部を模式的に示した図であり、翼の垂直断面を成す曲線の形状が、垂直軸(z軸)の近傍を出発点として、前記垂直軸から半径方向(r軸)に離れるに従って前記軸方向に単調に増加(dz/dr>0)した後、軸方向の最大値をとり、その後減少に転じて(dz/dr<0)、前記軸からの半径方向距離が最大となる点において曲線の傾きが負の無限大(dz/dr=-∞)となり、その後、曲線の傾きの符号を正に転じ(dz/dr>0)、前記軸からの半径方向距離を単調に減少させながら前記軸方向における距離が最小となる点に至り、そこで曲線の傾きの符号を負に転じて(dz/dr<0)、前記軸からの半径方向距離を単調に減少させながら当該曲線の出発点近傍あるいは出発点と同一点に至るような曲線で形成される形状を備えた垂直軸風車の翼(以下、バタフライ翼という。)を示している。【0016】
以下、図2に示す上下対称なバタフライ翼を4枚有する風車(図3に示す)を想定して、本発明の作用、効果を、先行例を含む風車等と比較しつつ例示説明する。

【0017】
図2は、前述の通り、バタフライ翼1を上下対称に構成した翼を模式的に示した図であり、風車回転中心軸となる垂直軸をzと表記し、垂直軸から半径方向をr軸と表記している。

【0018】
図3は、4枚の図2に示すバタフライ翼1が支柱2に等間隔に取り付けられている状態を示すもので、発電機3が風車の重心位置に設置されている。

【0019】
以下のイ、ロ、ハ、ニに示す4つの風車について、翼素運動量理論に基づく、特性シミュレーションを行った。
イ、 バタフライ風車(略称:バタ, 図4参照)
ロ、 一重直線翼垂直軸風車(略称:一重, 図5参照)
ハ、 二重直線翼垂直軸風車(略称:二重, 図6参照)
ニ、 低重心風車(略称:低重心, 図7参照)
計算条件としては、全ての風車において、最大風車半径Rを1 m、風車高さHを1.5 m、翼の断面(翼型)は対称翼であるNACA 0018を仮定した。シミュレーションの入力データとして必要な翼型の空力特性(揚力係数と抗力係数)は、レイノルズ数Reの効果を考慮してRe =
104~107までの文献データ(V. Kumarら他2名, Wind
Engineering, vol.34, pp. 461-476, 2010. および R. E. Sheldahlら他1名,
Sandia Report, SAND80-2114, 1981.)を使用し、小型風車で影響が大きくなるダイナミックストール(動的失速)の効果は修正Gormontモデル(I. Paraschivoiu,
"Wind Turbine Design with Emphasis on Darrieus
Concept", Polytechnic International Press, pp.204-207, 2000.)を使用することにより考慮した。

【0020】
イ、ロ、ハ(図4、5、6)の風車では翼弦長は一定(c = 0.15 m)であるが、ニ(図7)の
低重心風車では、最大半径位置の翼弦長をc = 0.15 mとして、その上下において翼弦長が変化するテーパー翼となっており、受風面積も他の風車に比べて20%程度小さいので注意する。ロの二重直線翼垂直軸風車では、特許文献1で例示されているものとほぼ同様に、補助翼(内側翼)を回転軸から最大風車半径Rの75%位置に設置した構造とし、補助翼の翼弦長および翼型は主翼(外側翼)と同じとした。なお、図4~7において、発電機、それを支える支柱、および直線翼型風車ではアームや回転中心軸などを描いてあるが、それらの効果は計算において考慮はしていない。

【0021】
次に、計算された各風車の特性について説明する。図8から図11に前記4つの風車の出力特性とトルク特性を示す。一般的な一重直線翼垂直軸風車(図9)は高い風速状態において大きな出力(風速15m/sで最大約2.4 kW,出力係数Cp=0.39)を示すが、風速が低い場合、例えば図12に示すような3 m/sの低風速では、低回転数から最大出力状態に至るまでの回転数領域において負のトルクとなる領域(34~60 rpm)が広い回転数範囲で存在し起動性が悪いことを示している。一方、バタフライ風車(図8)は高い風速では一重直線翼風車に比べて最大出力が低下しているが、それでも比較的高い出力を維持している(風速15m/sで最大約2.0 kW,出力係数Cp=0.33)。加えて、バタフライ風車は低風速状態においてトルクが大きくなっており、例えば図12に示す風速3 m/sの場合には、低回転数から最大出力状態に至るまでの回転数領域において正のトルクを維持しており、一重直線翼風車に比べて起動性が改善されることを示している。

【0022】
風速3m/sのトルク特性(図12)で4つの風車の起動性を比較するならば、低回転数領域のトルクが高いことから、二重直線翼風車、バタフライ風車、低重心風車、一重直線翼風車の順番で起動性が高いといえる。

【0023】
二重直線翼風車の特性(図10)とバタフライ風車の特性(図8)を比べると、ほぼ同等であるが、二重直線翼風車の風速15m/sにおける最大出力は約1.9 kW(Cp=0.31)であり、若干、バタフライ風車の方が勝っている。

【0024】
なお、低重心風車は前述のように受風面積が20%小さいので、比較を行いにくいが、赤道部の翼弦長、風車直径、および高さを同一にして比較をするならば、図11に示されるように、高い風速領域では、その他の風車に比べて最大出力は小さくなる。

【0025】
次に、自然風に対する各風車の発電量の予測について説明する。図8から図11のトルク特性には、各風速における最大出力点の90%を仮定した各風車の理想的な発電機のトルク特性を実線のグラフで示してある。ただし、低回転数領域では、最低の発電機トルクを0.4Nmとした。この各風車の理想発電機を負荷とした場合を仮定し、図13から図16のグラフに示す4つの自然風の風速変化(30分間)に対する出力変化を、風車の運動方程式を数値積分することによって予測した。表1は各自然風の30分間に4つの風車が行った仕事量(発電機への入力としての機械的仕事量)を示す。

【0026】
【表1】
JP0006035545B2_000002t.gif

【0027】
一重直線翼垂直軸風車は、風速が大きい場合(自然風D)には、他の風車に比べて突出して大きな出力を示すが、低い風速状態(自然風A, B)では、ほとんど仕事をしない。しかし、バタフライ風車は、二重直線翼風車と同様に、低風速(自然風A, B)でも仕事をし、高い風速でもかなり大きな仕事をしている。このことから、バタフライ風車は、高い起動性と高風速時の高い出力特性の両立を可能とする効果があると考えられる。

【0028】
本シミュレーションでは、直線翼におけるアームの抵抗や翼端の効果を考慮していないが、それらの影響が本質的に無く、部品点数も少なく構成できるバタフライ風車は、二重直線翼風車と比較した場合、同等あるいはそれ以上の性能が期待でき、かつ低価格の風車を実現できる可能性がある。

【0029】
さらに、バタフライ風車においてテーパー翼とした場合の効果について説明する。図17は最大半径位置の翼弦長をc = 0.15 mとし、それよりも半径方向距離が小さい部分では半径方向距離に逆比例して翼弦長を増加させ、翼根元部分でc = 0.25 mの翼弦長となるテーパー翼とした先細バタフライ風車である。また、図18は最大半径位置の翼弦長をc = 0.25
mとし、それよりも半径方向距離が小さくなる部分では半径方向距離に比例して翼弦長を減少させ、翼根元部分でc =
0.15 mの翼弦長となる逆テーパー翼とした先広バタフライ風車である。これら2つのテーパー翼バタフライ風車について、前記と同じ自然風A~Dに対する仕事量をシミュレートした結果を、一定翼弦長の場合(図4)の結果と比較した結果を、表2に示す。

【0030】
【表2】
JP0006035545B2_000003t.gif

【0031】
テーパー翼にすると高い風速状態(自然風D)では、仕事量すなわち発電量が低下するが、低風速状態(自然風A, B)では、一定翼弦長の場合と比べて仕事量が大きくなる傾向があり、低風速状態での発電量を上げるためには、テーパー翼の採用は有効と考えられる。
【符号の説明】
【0032】
1 バタフライ翼
2 支柱
3 発電機
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
10
【図12】
11
【図13】
12
【図14】
13
【図15】
14
【図16】
15
【図17】
16
【図18】
17