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明細書 :微生物製剤及び廃液処理方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5900948号 (P5900948)
公開番号 特開2012-105635 (P2012-105635A)
登録日 平成28年3月18日(2016.3.18)
発行日 平成28年4月6日(2016.4.6)
公開日 平成24年6月7日(2012.6.7)
発明の名称または考案の名称 微生物製剤及び廃液処理方法
国際特許分類 C12N   1/20        (2006.01)
C12N   1/00        (2006.01)
C02F   3/34        (2006.01)
C12N  15/09        (2006.01)
FI C12N 1/20 ZNAA
C12N 1/00 R
C12N 1/20 D
C12N 1/20 F
C02F 3/34 Z
C12N 15/00 A
請求項の数または発明の数 2
微生物の受託番号 NPMD NITE P-981
全頁数 11
出願番号 特願2011-193155 (P2011-193155)
出願日 平成23年9月5日(2011.9.5)
優先権出願番号 2010241364
優先日 平成22年10月27日(2010.10.27)
優先権主張国 日本国(JP)
審査請求日 平成26年8月26日(2014.8.26)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】592008767
【氏名又は名称】株式会社松本微生物研究所
【識別番号】505089614
【氏名又は名称】国立大学法人福島大学
発明者または考案者 【氏名】杉森 大助
【氏名】牧 孝昭
【氏名】笹平 俊
個別代理人の代理人 【識別番号】110001069、【氏名又は名称】特許業務法人京都国際特許事務所
審査官 【審査官】田中 晴絵
参考文献・文献 特開2010-226959(JP,A)
特開2009-142256(JP,A)
国際公開第2008/153116(WO,A1)
Journal of Applied Microbiology (1997) Vol.83, pp.166-174
調査した分野 C12N 1/00- 7/08
JSTPlus(JDreamIII)
GenBank/EMBL/DDBJ/GeneSeq
PubMed
Thomson Innovation
Google Scholar
特許請求の範囲 【請求項1】
ラオウルテラ プランティコーラ(Raoultella planticola)232-2株、及びラオウルテラ プランティコーラ(Raoultella planticola)NBRC14939株の少なくとも一方を含有することを特徴とする油脂分解用微生物製剤。
【請求項2】
油脂を含む、pHの範囲が3.5~9の廃液中にラオウルテラ プランティコーラ(Raoultella planticola)232-2株、及びラオウルテラ プランティコーラ(Raoultella planticola)NBRC14939株の少なくとも一方を添加することにより、前記廃液中の油脂を分解させることを特徴とする廃液処理方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、油脂分解能力を有する微生物を用いた微生物製剤及び廃液処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
食品加工工場や商業施設の厨房などから排出される排水には多量の油脂が含まれるため、下水道や浄化槽等への配管設備の機能を著しく妨げるおそれがある場合には、該配管設備にグリーストラップ(グリース阻集器)を設置することが義務づけられている。しかし、こうしたグリーストラップでは、油脂の蓄積による機能低下、排水管の閉塞、悪臭発生、油脂分の流出などの問題が生じることがある。
【0003】
そこで、前記のような問題を解決するために、油脂分解能力を有する微生物(油脂分解微生物)を利用した生物学的処理法が提案されており、こうした油脂分解微生物を含有した微生物製剤も開発されている。
【0004】
例えば、特許文献1には、ロドトルラ パシフィカ(Rhodotorula pacifica、FERM P-21121)及び、クリプトコッカス ローレンティ(Cryptococcus laurentii、FERM P-21122)を利用した油脂分解用微生物製剤が開示されており、この微生物製剤によれば、低窒素、低リン濃度の環境下でも高い油脂分解効果を得ることができ、且つ30℃以下の低い温度でも各種油脂を効率よく分解することができると記載されている。
【先行技術文献】
【0005】

【特許文献1】特開2008-142042号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、油脂濃度の高い排水に対して上記のような生物学的処理法を適用すると、油脂分解微生物によって油脂が生分解された際に生成される脂肪酸により、排水のpHが酸性になる。特にその傾向はグリーストラップで強く、グリーストラップ排水はpH3.5~4.5を示す。
【0007】
これに対し、従来知られている油脂分解微生物の大部分は、油脂分解能力の至適pHが8前後であるため、前記のような低pHの環境下では、油脂分解能力を十分に発揮できないという問題があった。
【0008】
本発明は上記のような課題に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、低pH条件下でも優れた油脂分解能力を発揮することのできる微生物を用いた微生物製剤及び廃液処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために成された本発明に係る油脂分解用微生物製剤は、ラオウルテラ プランティコーラ(Raoultella planticola232-2株、及びラオウルテラ プランティコーラ(Raoultella planticola)NBRC14939株の少なくとも一方を含有することを特徴としている。

【0010】
また、本発明に係る廃液処理方法は、油脂を含む、pHの範囲が3.5~9の廃液中にラオウルテラ プランティコーラ(Raoultella planticola)232-2株、及びラオウルテラ プランティコーラ(Raoultella planticola)NBRC14939株の少なくとも一方を添加することにより、前記廃液中の油脂を分解させることを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
上記のラオウルテラ プランティコーラは、pH3~9前後の広いpH範囲において優れた油脂分解能力を発揮することができる。そのため、この微生物を含む本発明の油脂分解用微生物製剤、及びこの微生物を用いる本発明の廃液処理方法によれば、従来既知の微生物では十分な油脂分解を行うことが困難であったグリーストラップ等の酸性環境下においても、高効率な油脂分解を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】R. planticola 232-2株及び市販の油脂分解微生物のpH4における油脂分解能力を示すグラフ。
【図2】各種pHにおけるR. planticola 232-2株の油脂分解能力を示すグラフ。
【図3】各種温度におけるR. planticola 232-2株の油脂分解能力を示すグラフ。
【図4】各種油脂濃度におけるR. planticola 232-2株の油脂分解能力を示すグラフ。
【図5】R. planticola NBRC14939株及びR. planticola 232-2株のpH4における油脂分解能力を示すグラフ。
【図6】R. planticola NBRC14939株の各種温度及び各種pHにおける油脂分解能力を示すグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明者らは、低pH条件下でも優れた油脂分解能力を発揮することのできる微生物を探索し、その結果、1つの菌株を土壌から分離した。この菌株について、光学顕微鏡による形態観察、及びカタラーゼ反応、オキシダーゼ反応、ブドウ糖からの酸/ガス産生、ブドウ糖の酸化/発酵(O/F)について試験を行ったところ、以下のような結果が得られた。

【0014】
【表1】
JP0005900948B2_000002t.gif

【0015】
同菌株について、細菌同定キット(API20E、BioMerieux社製)による生理・生化学試験を行った結果は、以下の通りである。

【0016】
【表2】
JP0005900948B2_000003t.gif

【0017】
更に、上記生理・生化学試験の結果を踏まえて行った追加試験の結果は、以下の通りである。

【0018】
【表3】
JP0005900948B2_000004t.gif

【0019】
前記菌株の16S rDNA(16S rRNA遺伝子)の塩基配列は、配列表の配列番号1に示した通りである。

【0020】
以上の試験結果及び塩基配列から、本発明者らは上記の菌株を、ラオウルテラ プランティコーラ(Raoultella planticola)と同定し、同菌株をRaoultella planticola 232-2と命名した。この菌株は、独立行政法人製品評価技術基盤機構特許微生物寄託センターに受託番号NITE P-981として寄託されている。

【0021】
なお、これまで同属同種の微生物において油脂分解能を示す例は報告されていない。そこで、本発明者らは、更に、前記ラオウルテラ プランティコーラの標準株であるRaoultella planticola NBRC14939について油脂分解能力を確認した。その結果、当初、該標準株では油脂分解能力は認められなかったが(表4)、その後、上記標準株について複数回の再試験を行ったところ、酸性条件下において上記のRaoultella planticola 232-2とほぼ同等の油脂分解能力を発揮することが確認された(図5)。なお、図5の試験における油脂分解率の平均は、Raoultella planticola 232-2で67.7±9.9(%)であり、Raoultella planticola NBRC14939で65.7±10.1(%)であった。

【0022】
【表4】
JP0005900948B2_000005t.gif

【0023】
上記の表4及び図5の試験(いずれもn=3)における評価条件は以下の通りである。
混合油脂(サラダ油:ラード:牛脂=1:1:1(w/w)):3,000 ppm、
接種菌量:R. planticola 232-2株あるいはR. planticola NBRC14939(標準株)の前培養液1%、
培養条件:25℃、120rpm、24時間振盪培養、
培地(g/L):酵母エキス 1、尿素 0.5、Na2HPO4 0.5、NaCl 0.15、KCl 0.07、CaCl2・2H2O 0.09、MgSO4・7H2O 0.1、pH4、
pH調整:塩酸で調整

【0024】
本発明に係る微生物製剤は、上記のラオウルテラ プランティコーラを含有するものである。該微生物の製剤化方法としては、例えば、村尾澤夫他1名編「応用微生物学改訂版」(1993年、培風館)、上島孝之著「産業用酵素」(1995年、丸善)、又は微生物研究法懇談会編、「微生物学実験法」(1993年、講談社)などに記載されている方法を用いることができる。以下に具体的な製剤化方法を列挙するが、本発明に係る微生物製剤は下記の方法で製造された物に限定されるものではない。

【0025】
液状製剤とする場合には、例えば、以下のいずれかの方法で製剤化することができる。
(A)上記微生物を肉汁培地などの一般栄養培地で12時間~36時間程度培養し、必要に応じてこれにpH調整剤などを添加して製剤とする。
(B)遠心分離等により上記(A)の培養物から菌体を回収し、該菌体を生理食塩水等の媒体に適当な濃度となるように懸濁する。そして、必要に応じてこれにpH調整剤などを加えて製剤とする。
(C)凍結乾燥等により上記(A)の培養物を適当な濃度に濃縮し、必要に応じてこれにpH調整剤等を添加して製剤とする。
(D)遠心分離等により上記(A)の培養物から菌体を回収し、該菌体を肉汁培地等の培地に懸濁する。そして、必要に応じてこれにpH調整剤などを加えて製剤とする。
(E)上記(D)を更に凍結乾燥等によって適当な濃度に濃縮して製剤とする。

【0026】
粉末製剤とする場合には、例えば、以下のいずれかの方法で製剤化することができる。
(a)上記微生物を肉汁培地などの一般栄養培地で12時間~36時間程度培養し、必要に応じてこれにpH調整剤などを加え、凍結乾燥等によって乾燥させて製剤とする。
(b)遠心分離等により上記(a)の培養物から菌体を回収し、該菌体を生理食塩水又はスキムミルクとグルタミン酸ナトリウム等から成る溶液等の媒体に適当な濃度となるように懸濁し、必要に応じてこれにpH調整剤などを加え、凍結乾燥等により乾燥させて製剤とする。
(c)遠心分離等により上記(a)の培養物から菌体を回収し、該菌体を肉汁培地等の培地に懸濁し、必要に応じてこれにpH調整剤等を加え、凍結乾燥等によって乾燥させて製剤とする。
(d)上記(a)から(c)のものに、繊維くず、おがくず、白土、ケイソウ土などの微粉体を加えて製剤とする。

【0027】
また、上記の方法の他に、担体結合法、架橋法、包括法、複合法等の公知技術により、上記の微生物を種々の固定化用材料によって固定化してもよい。更に、上記微生物を他の公知の錠剤化技術によって錠剤化するようにしてもよい。

【0028】
本発明に係る廃液処理方法は、油脂分を含む廃液に上記のラオウルテラ プランティコーラを添加することにより前記廃液中の油脂分を分解させるものである。上述した通り、本発明の微生物は酸性領域においても高い油脂分解能力を維持できるものであるから、本発明に係る廃液処理方法は、例えば、上述のグリーストラップ内の廃液の処理等に好適に適用することができる。なお、本発明に係る微生物製剤及び廃液処理方法で用いられる微生物(以下「本発明に係る油脂分解微生物」と呼ぶ)は、20℃~35℃、特に30℃~35℃においてより高い分解率を得ることができるため、温水が流入することの多いグリーストラップに好適に対応することができる。

【0029】
上記本発明に係る微生物製剤及び廃液処理方法は、動植物由来の油脂、特に動物性の油脂の分解に好適に用いることができるが、その他、合成法により得られた油脂類やその誘導体、及びその他の種々の炭化水素等の分解に利用することもできる。
【実施例】
【0030】
以下、本発明に係る微生物製剤及び廃液処理方法の効果を確認するために行った試験例について説明する。
【実施例】
【0031】
(試験例1)
実際にグリーストラップ槽から採取した排水を使用して、本発明に係る油脂分解微生物(実施例)及び他社の油脂分解微生物(比較例)のpH4における油脂分解能力を比較した。なお、前記本発明に係る油脂分解微生物としては、上述のラオウルテラ プランティコーラ(Raoultella planticola)232-2株(受託番号NITE P-981)を使用した(以下、試験例1~4において同じ)。また、前記他社の油脂分解微生物としては、ロドトルラ パシフィカ(Rhodotorula pacifica)FERM AP-21121及びクリプトコッカス ローレンティ(Cryptococcus laurentii)FERM AP-21122培養液の同量混合液を使用した。
【実施例】
【0032】
まず、長野県松本市の和食レストランのグリーストラップ槽より採水した排水を7% HClでpH4.0に調整し、1000 mLビーカーに1000 mL分注した。この排水に1x108細胞/mLに調整した油脂分解微生物をそれぞれ10 mLずつ植菌し、25℃で120時間、撹拌機を用いて撹拌し、n-ヘキサン抽出物質濃度(油脂濃度)の経時変化を測定した。なお、n-ヘキサン抽出物質の測定は、昭和49年環境庁告示第64号付表4に基づいて行った。
【実施例】
【0033】
上記の結果を図1に示す。比較例の他社製油脂分解微生物は、別途行ったpH7での120時間処理では本発明の油脂分解微生物とほぼ同等の高い油脂分解能力を示したが、pH4では、図1に示すように、本発明に係る油脂分解微生物(R. planticola 232-2)に比べて油脂分解能力が顕著に低くなっていた。なお、比較例の微生物による油脂分解能力の至適pHは8であり、本試験例における比較例の微生物の油脂分解能力は、至適pH(pH8)における油脂分解能力の約10%であった。一方、本発明に係る油脂分解微生物による油脂分解能力の至適pHは5であるが、pH3~9の間ではほぼ同等の油脂分解能を示す。したがって、本試験例における同微生物の油脂分解能力は、本菌の至適pH(pH5)における油脂分解能力と同等であった。このことから、比較例の油脂分解微生物は、pH4においては油脂分解能力が大きく低下するのに対し、本発明に係る油脂分解微生物は、pH4でも油脂分解能力が低下しないことが確認された。
【実施例】
【0034】
(試験例2)
本発明に係る油脂分解微生物の各種pHにおける油脂分解能力を評価した。
【実施例】
【0035】
油脂分解能力は、以下の手順によって評価した。
(1)バッフルフラスコに培地100 mL、混合油脂3,000 ppm を加えたものに本発明に係る油脂分解微生物の前培養液を1%接種し、30℃、120 rpm で24時間振盪培養を行った。前記培地及び混合油脂の組成は以下の通りである。
培地(g/L)_酵母エキス 1、尿素 0.5、Na2HPO4 0.5、NaCl 0.15、KCl 0.07、CaCl2・2H2O 0.09、MgSO4・7H2O 0.1
pH調整_酸性側は塩酸で、アルカリ側はNaOH で調整した。
油脂_サラダ油:ラード:牛脂=1:1:1(w/w)
(2)培養終了後にオートクレーブ処理を行い、以下の手順でクロロホルム-メタノール抽出を行った。
まず、培養液全量を分液ロートに入れ、クロロホルム-メタノール(3:1(v/v))溶液40 mLで培養フラスコを洗浄し、その洗液で培養液中の油脂分を抽出した。クロロホルム層(下層)のみを分取し、水層(上層)は再度クロロホルム-メタノール溶液40 mLで抽出した。その後、クロロホルム層(下層)と水層(上層)をそれぞれ遠心管に移し,10,000 rpm で10分間遠心分離後、これらを分液ロートに静かに戻し、クロロホルム層(下層)のみ分取した。
(3)その後、無水硫酸マグネシウムで脱水、ろ過した後、ろ液をナス型フラスコに取り、溶媒を減圧除去して残った油脂重量を測定した。
(4)対照区として、前培養液を接種しないものも同様に24時間振盪培養及び抽出を行い、残存油脂重量を測定した。
(5)対照区と実験区(前培養液を接種したもの)中の残存油脂量から、油脂分解率を下式により算出した。
油脂分解率(%)=[(対照区の残存油脂重量-実験区の残存油脂重量)/対照区の残存油脂重量]×100
【実施例】
【0036】
以上による油脂分解能力の評価試験(n=3)の結果を図2に示す。グリーストラップの排水は通常pH3.5~4.5と極めて低い値を示す。このような排水中で油脂を効率的に分解するためには、こうした酸性環境下で強い油脂分解能力を示す微生物が必要である。本発明に係る油脂分解微生物は、図2に示す通り、pH3~9で優れた油脂分解活性を示すので、グリーストラップ及びその後段の工程において使用できる極めて適用範囲の広い油脂分解微生物であるといえる。
【実施例】
【0037】
(試験例3)
本発明に係る油脂分解微生物の各種温度における油脂分解能力を評価した。
【実施例】
【0038】
油脂分解能力の評価は、培地をpH4(pHは塩酸で調整)とし、培養温度を10℃~40℃の間で種々に変えた点以外は、試験例2と同様にして行った。
【実施例】
【0039】
上記による油脂分解能力の評価試験(n=3)の結果を図3に示す。本発明に係る油脂分解微生物の油脂分解能力は 20℃~35℃で漸増し、3,000 ppm のサラダ油:ラード:牛脂=1:1:1(w/w)から成る混合油脂を1日あたり45%~60%分解した。
【実施例】
【0040】
(試験例4)
本発明に係る油脂分解微生物の各種油脂濃度における油脂分解能力を評価した。
【実施例】
【0041】
油脂分解能力の評価は、培地をpH4(pHは塩酸で調整)とし、油脂濃度を1,000 ppm~10,000 ppmの間で種々に変えた点以外は、試験例2と同様にして行った。
【実施例】
【0042】
上記による油脂分解能力の評価結果を図4に示す。本発明に係る油脂分解微生物の1日あたりの油脂分解活性は、混合油脂濃度が1,000 ppm~5,000 ppmで約55%~65%であった。
【実施例】
【0043】
(試験例5)
本発明に係る油脂分解微生物としてラオウルテラ プランティコーラの標準株(Raoultella planticola NBRC14939)を使用し、同微生物の各種pH及び各種温度における油脂分解能力を評価した。
【実施例】
【0044】
油脂分解能力の評価は、油脂分解微生物として前記標準株を使用した点、培地をpH4とpH8の2種類とした点、及び培養温度を25℃と30℃の2種類とした点以外は、試験例2と同様にして行った。
【実施例】
【0045】
以上による油脂分解能力の評価結果を図6に示す。同図から明らかなように、Raoultella planticola NBRC14939は、25℃及び30℃のいずれの温度条件下においても、pH4とpH8の双方で優れた油脂分解活性を示した。なお、同図の試験(n=3)における油脂分解率の平均は、pH4、25℃で65.7±10.1(%)、pH4、30℃で50.7±5.4(%)、pH8、25℃で64.1±6.5(%)、pH8、30℃で52.9±15.1(%)であった。
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5