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明細書 :紫外線分解化合物

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4669704号 (P4669704)
公開番号 特開2006-213615 (P2006-213615A)
登録日 平成23年1月21日(2011.1.21)
発行日 平成23年4月13日(2011.4.13)
公開日 平成18年8月17日(2006.8.17)
発明の名称または考案の名称 紫外線分解化合物
国際特許分類 C07D 215/24        (2006.01)
C07D 401/06        (2006.01)
C07D 401/12        (2006.01)
C09K  11/06        (2006.01)
FI C07D 215/24 CSP
C07D 401/06
C07D 401/12
C09K 11/06
請求項の数または発明の数 5
全頁数 17
出願番号 特願2005-026191 (P2005-026191)
出願日 平成17年2月2日(2005.2.2)
審査請求日 平成20年2月4日(2008.2.4)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】803000115
【氏名又は名称】学校法人東京理科大学
発明者または考案者 【氏名】青木 伸
【氏名】桜間 和紗
個別代理人の代理人 【識別番号】100079049、【弁理士】、【氏名又は名称】中島 淳
【識別番号】100084995、【弁理士】、【氏名又は名称】加藤 和詳
【識別番号】100085279、【弁理士】、【氏名又は名称】西元 勝一
【識別番号】100099025、【弁理士】、【氏名又は名称】福田 浩志
審査官 【審査官】熊谷 祥平
参考文献・文献 国際公開第93/020094(WO,A1)
特開平02-196777(JP,A)
特開2004-091375(JP,A)
特開2000-239272(JP,A)
J. Org. Chem.,1998年,vol.63, no.19,p.6727-6731
Arzneim.-Forsch./Drug Res.,1994年,vol.44, no.8,p.972-975
調査した分野 C07D 215/24
C07D 401/06
C07D 401/12
C09K 11/06
CAplus(STN)
REGISTRY(STN)
特許請求の範囲 【請求項1】
下記式(II)で表される化合物。
【化1】
JP0004669704B2_000013t.gif

[式(II)中、Rは、置換基を有していてもよいアリール、アルキル又はヘテロ環基を示し、Rは、水素原子、ハロゲン原子若しくはスルホニルアミド基、又は置換基を有していてもよいアミノ、アルキル若しくはアリール基を示し、Rは、置換基を有していてもよいアミノ若しくはアミノスルホニル基を示す。R、R、R及びRは、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、スルホニルアミド基、ニトロ基又は置換基を有していてもよいアミノ、アミノスルホニル、アルキル若しくはアリール基を示す。]
【請求項2】
(II)中、Rが、アルキル基又は、次の基(a)若しくは (b)である請求項1記載の化合物。
【化2】
JP0004669704B2_000014t.gif

[式中、R9、R10、R11、R12及びR13は、水素原子、低級アルキル基、アリール基又はヘテロ環基を示し、m~qはそれぞれ独立に1、2又は3を示し、rは0、1又は2を示す。]
【請求項3】
式中R1が、フェニル基であることを特徴とする請求項1又は2記載の化合物。
【請求項4】
式中R4がジメチルアミノスルホニル基である請求項1~の何れか1項記載の化合物。
【請求項5】
請求項1~の何れか1項記載の化合物に紫外線を照射して、前記式(II)におけるR-SOO-基を、HO-基に変換させることを特徴とする該化合物の分解方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、紫外線照射により、分解する新規化合物に関する。
【背景技術】
【0002】
紫外線を照射することにより、分解又は構造変化する化合物はいくつか知られており、これらは、パターニングすることで、文字や画像を形成することができる(例えば、特許文献1参照)等種々の用途が考えられる。
しかしながら、従来のこのような化合物は、必ずしも十分に満足なものではなかった。

【特許文献1】特開2004-91375号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従って、本発明の目的は、紫外線照射により、分解する新規な化合物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
斯かる実情に鑑み、本発明者は鋭意研究を行った結果、下記式(I)で表される化合物を合成することに成功し、このものが紫外線により分解することを見出し本発明を完成した。
即ち、本発明は、次の化合物を提供するものである。
【0008】
> 下記式(II)で表される化合物。
【0009】
【化2】
JP0004669704B2_000002t.gif

【0010】
[式(II)中、R1は、置換基を有していてもよいアリール、アルキル又はヘテロ環基を示し、Rは、水素原子、ハロゲン原子若しくはスルホニルアミド基、又は置換基を有していてもよいアミノ、アルキル若しくはアリール基を示し、Rは、置換基を有していてもよいアミノ若しくはアミノスルホニル基を示す。R、R、R及びRは、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、スルホニルアミド基、ニトロ基又は置換基を有していてもよいアミノ、アミノスルホニル、アルキル若しくはアリール基を示す。]
【0011】
2> 式(II)中、Rが、アルキル基又は、次の基(a)若しくは (b)である<1>記載の化合物。
【0012】
【化3】
JP0004669704B2_000003t.gif

【0013】
[式中、R9、R10、R11、R12及びR13は、水素原子、低級アルキル基、アリール基又はヘテロ環基を示し、m~qはそれぞれ独立に1、2又は3を示し、rは0、1又は2を示す。]
【0014】
> 式中R1が、フェニル基であることを特徴とする<1>又は<2>記載の化合物。
【0015】
>式中R4がジメチルアミノスルホニル基である<1>~<>の何れか1項記載の化合物。
【0016】
> <1>~<>の何れか1項記載の化合物に紫外線を照射して、前記式(II)におけるR-SOO-基を、HO-基に変換させることを特徴とする該化合物の分解方法。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、紫外線により分解する新規な化合物を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明の化合物は、下記式(I)で表されるものである。
【0019】
【化4】
JP0004669704B2_000004t.gif

【0020】
[式(I)中、R1は、置換基を有していてもよいアリール、アルキル又はヘテロ環基を示し、Rは、水素原子、ハロゲン原子若しくはスルホニルアミド基、又は置換基を有していてもよいアミノ、アミノスルホニル、アルキル若しくはアリール基を示し、R2、R3、R4、R5、及びR6は、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、スルホニルアミド基、ニトロ基、又は置換基を有していてもよいアミノ、アミノスルホニル、アルキル若しくはアリール基を示すが、R2とR3~R6の何れか1つとが結合して環を形成してもよい。]
【0021】
式中R1-SO2-は、紫外線により脱離する基である。ここで、R1はアリール基、アルキル基又はヘテロ環基を示し、具体的には、フェニル基、ナフチル基、メチル基、エチル基、ピリジル基等が挙げられる。アリール基、アルキル基又はヘテロ環基は、さらに置喚基を有していても良く、このような置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、スルホニルアミド基、アミノ基、ニトロ基、アルキルアミノ基、アルキル基、(置換)アリール基等が挙げられる。このうち、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子が挙げられる。アルキル基としては、総炭素数1~30のアルキル基が好ましく、総炭素数1~20のアルキル基がさらに好ましい。また、このアルキル基は置換基を有していてもよい。具体例としては、メチル基、エチル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、2-エチルヘキシル基、3,5,5-トリメチルヘキシル基、ドデシル基、オクタデシル基、ベンジル基、ピリジルメチル基、ピリミジニルメチル基等が挙げられ、メチル基、エチル基、ブチル基、ヘキシル基、ベンジル、ピリジルメチル基が特に好ましい。
【0022】
式(I)中、Rは、水素原子、ハロゲン原子若しくはスルホニルアミド基、又は置換基を有していてもよいアミノ、アミノスルホニル、アルキル若しくはアリール基を示す。このうち、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子が挙げられる。アミノ基は更に置換基を有していてもよく、この様な置換基としては、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基等が挙げられ、更に、2つの置換基が連結して環を形成してもよい。アミノ基に置換するアルキル基としては、総炭素数1~30のアルキル基が好ましく、総炭素数1~20のアルキル基がさらに好ましい。また、このアルキル基は置換基を有していてもよい。具体例としては、メチル基、エチル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、2-エチルヘキシル基、3,5,5-トリメチルヘキシル基、ドデシル基、オクタデシル基、ベンジル基、ピリジルメチル基、ピリミジニルメチル基等が挙げられ、メチル基、エチル基、ブチル基、ヘキシル基、ベンジル、ピリジルメチル基が特に好ましい。
アミノ基に置換するアリール基、ヘテロ環基としては、フェニル基、ナフチル基、ピリジル基等が挙げられる。このアリール基、ヘテロ環基は、置喚基を有していても良く、このような置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、スルホニルアミド基、アミノ基、アルキルアミノ基、ニトロ基、アルキル基、(置換)アリール基等が挙げられる。
アミノ基の2つの置換基が連結して形成される環としては、例えば上記式(a)で表される基が好ましい。上記式(a)中、R9、R10及びR11は、水素原子、低級アルキル基、アリール基又はヘテロ環基を示すが、水素原子が好ましい。
【0023】
Rで示されるアルキル基としては、総炭素数1~30のアルキル基が好ましく、総炭素数1~20のアルキル基がさらに好ましい。また、このアルキル基は置換基を有していてもよい。具体例としては、メチル基、エチル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、2-エチルヘキシル基、3,5,5-トリメチルヘキシル基、ドデシル基、オクタデシル基、ベンジル基、アミノメチル、ピリジルメチル基、ピリミジニルメチル基等が挙げられ、エチル基、ブチル基、ヘキシル基、ベンジル、ピリジルメチル基が特に好ましい。また、上記式(b)で表される基も好ましい。
【0024】
Rで示されるアリール基及びヘテロ環基としては、フェニル基、ナフチル基、ピリジル基等が挙げられる。このアリール基は、置喚基を有していても良く、このような置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、スルホニルアミド基、アミノ、アルキルアミノ、アルキル、(置換)アリール基等が挙げられる。
【0025】
式(I)中、R2、R3、R4、R5及びR6は、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、スルホニルアミド基、又は置換基を有していてもよいアミノ、アルキル若しくはアリール基を示す。
【0026】
このうち、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子が挙げられる。アミノ基及びアミノスルホニル基は更に置換基を有していてもよく、この様な置換基としては、アルキル基、アリール基等が挙げられ、更に、2つの置換基が連結して環を形成してもよい。アミノ基に置換するアルキル基としては、総炭素数1~30のアルキル基が好ましく、総炭素数1~20のアルキル基がさらに好ましい。また、このアルキル基は置換基を有していてもよい。具体例としては、メチル基、エチル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、2-エチルヘキシル基、3,5,5-トリメチルヘキシル基、ドデシル基、オクタデシル基、ベンジル基、ピリジルメチル基、ピリミジニルメチル基等が挙げられ、エチル基、ブチル基、ヘキシル基、ベンジル、ピリジルメチル基が特に好ましい。
アミノ基に置換するアリール基としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。このアリール基は、置喚基を有していても良く、このような置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、スルホニルアミド基、アミノ基、ニトロ基、アルキルアミノ基、アルキル基、(置換)アリール基等が挙げられる。
【0027】
2、R3、R4、R5及びR6で示されるアルキル基としては、総炭素数1~30のアルキル基が好ましく、総炭素数1~20のアルキル基がさらに好ましい。また、このアルキル基は置換基を有していてもよい。具体例としては、メチル基、エチル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、2-エチルヘキシル基、3,5,5-トリメチルヘキシル基、ドデシル基、オクタデシル基、ベンジル基、ピリジルメチル基、ピリミジニルメチル基等が挙げられ、エチル基、ブチル基、ヘキシル基、ベンジル、ピリジルメチル基が特に好ましい。
【0028】
2、R3、R4、R5及びR6で示されるアリール基としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。このアリール基は、置喚基を有していても良く、このような置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、スルホニルアミド基、アミノ、アルキルアミノ、アルキル、(置換)アリール基等が挙げられる。
【0029】
また、R2とR3~R6の何れか1つの基とは結合して環を形成してもよい。このような環を形成したものの例としては、上記式(II)で表される化合物が挙げられる。式(II)中、形成された環は、更に、置換基R7、R8を有していてもよい。R7、R8で示される置換基としては、R2、R3、R4、R5及びR6で例示したものと同じものが挙げられ、好ましい基も同様である。
以下に、本発明化合物の具体例を示すが本発明は、これらに限定されるものではない。
【0030】
【化5】
JP0004669704B2_000005t.gif

【0031】
【化6】
JP0004669704B2_000006t.gif

【0032】
本発明化合物は、例えば次の式に従って合成することができる。
【0033】
【化7】
JP0004669704B2_000007t.gif

【0034】
[式中、R1は、置換基を有していてもよいアリール、アルキル又はヘテロ環基を示し、Rは、水素原子、ハロゲン原子若しくはスルホニルアミド基、又は置換基を有していてもよいアミノ、アミノスルホニル、アルキル若しくはアリール基を示し、R2、R3、R4、R5、及びR6は、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、スルホニルアミド基、ニトロ基、又は置換基を有していてもよいアミノ、アミノスルホニル、アルキル若しくはアリール基を示すが、R2とR3~R6の何れか1つとが結合して環を形成してもよい。
halはハロゲン原子を示す。]
即ち、原料化合物(11)の水酸基にR1-SO2-のハロゲン化物を反応させることにより本発明化合物(I)を得ることができる。原料化合物(11)は、文献(G.K.Walkup, B.Imperiali, J.Org.Chem.63,6727-6731, 1998)を参照することにより得ることができる。また、一般式(1)中のRで示される基の導入は、常法により行うことができる。
【0035】
本発明化合物は、紫外線を照射すると次のように基R1-SO2-が外れる。
【0036】
【化8】
JP0004669704B2_000008t.gif

【0037】
[式中、R、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、前記と同じものを示す。]
従って、この反応を利用する種々の用途が考えられる。例えば次の化合物に紫外線を照射すると発色するので、感光性の材料としての用途が考えられる。
【0038】
【化9】
JP0004669704B2_000009t.gif

【実施例】
【0039】
以下に本発明の実施例について説明するが、これに限定されるものではない。また実施例中の%は、特に断らない限り、重量(質量)基準である。
[実施例1]
化合物(I)の合成
【0040】
【化10】
JP0004669704B2_000010t.gif

【0041】
・8-ベンゼンスルホニルオキシ-2-メチルキノリン-5-(N,N-ジメチル)スルホンアミ ド (15)の合成
11(1.7 g, 6.4 mmol) をジクロロメタン13mlに溶かし0℃まで氷冷後、トリエチルアミン (780 mg, 7.7 mmol, 1.2 eq)を加え、ベンゼンスルホニルクロライド (1.3g, 7.1 mmol, 1.1 eq) を1時間かけて滴下した。さらに室温で1.5時間撹拌し、水 5mlを加えて0.5時間撹拌後、炭酸カリウム水溶液とジクロロメタンで抽出した。ジクロロメタン層を炭酸カリウムで脱水し、シリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒 AcOEt / n-ヘキサン=1 : 4)で精製して15を無色透明のアモルファスとして得た。(2.5 g, 6.1 mmol, 96 %)
【0042】
IR (neat; NaCl plate) 3092, 3066, 2962, 2923, 1598, 1497, 1450, 1375, 1343, 1 188, 1151, 1060, 955, 797, 726 cm-1
1H NMR (CDCl3) δ = 8.93 (1H, J = 8.7 Hz, d), 8.10 (1H, J = 8.3 Hz, d), 8.0 1 (2H, J = 8.3 Hz, d), 7.73 (1H, J = 8.3 Hz, d), 7.62 (1H, J = 7.6, 1.4 Hz, dd), 7.48 (2H, J = 8.0, 1.6 Hz, dd), 7.35 (1H, J = 8.9 Hz, d), 2.81 (6H, s), 2.55 (3H, s)
13C NMR (CDCl3) δ = 160.1, 148.1, 140.7, 135.4, 133.9, 132.9, 131.3, 128.4, 128.3, 128.2, 124.2, 123.8, 120.936.98, 24.59
【0043】
・8-ベンゼンスルホニルオキシ-5-(N,N-ジメチル)スルホンアミド-2-ブロモメチル キノリン (16) の合成
15 (1.5 g, 3.7 mmol)を蒸留四塩化炭素 190mlに溶かした。その後N-ブロモスクシンイミド(NBS) (380 mg, 2.6 mmol, 0.6 eq)と2,2'-アゾビス-2-メチルプロピオニトリル(AIBN)(触媒量) を少量ずつ加えながら8時間還流した。室温まで放冷した後、溶媒を減圧留去し、残渣をジクロロメタンに溶かして炭酸ナトリウム / チオ硫酸ナトリウム = 1 : 1飽和水溶液で洗浄した。水層をジクロロメタンで抽出し、ジクロロメタン層を合わせて無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧留去し、シリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒 AcOEt / n-hexane=1:5)で精製し、無色透明のアモルファスとして16を得た。(250 mg, 0.52 mmol, 14 %)原料回収は860 mg (2.1 mmol, 56 %) だった。
【0044】
IR (KBr pellet) 3092, 2921, 1706, 1596, 1498, 1460, 1375, 1343, 1189, 11 47, 1054, 957, 799, 619 cm-1
1H NMR (CDCl3) δ = 9.05 (1H, J = 9.0 Hz, d), 8.18 (1H, J = 8.3 Hz, d), 8.0 0 (2H, J = 8.5 Hz, d), 7.80 (1H, J = 8.3 Hz, d), 7.67 (1H, J = 8.9 Hz, d), 7.65 (1H, J = 7.4), 7.52 (2H, J = 7.8 Hz, t), 4.4 2 (2H, s), 2.83 (6H, s)
13C NMR (CDCl3) δ = 158.1, 149.0, 140.9, 135.9, 134.9, 134.4, 132.0, 130.2, 129.0, 125.4, 123.4, 121.9, 37.42, 33.08
【0045】
・1-(8-ベンゼンスルホニルオキシ-5-(N,N-ジメチル)スルホンアミド-キノリニル メチル)-4,7,10-トリス(tert-ブトキシカルボニル)-1,4,7,10-テトラアザシクロドデ カン (18) の合成
17 (585 mg, 1.24 mmol) をアセトニトリル50mlに溶かした後、16 (658 mg, 1.35 mmol, 1.1 eq)と炭酸ナトリウム (225 mg, 2.12 mmol, 1.7 eq)を加え、60℃で15 時間撹拌した。室温まで放冷し不要物をろ去した後、溶媒を減圧留去し、シリカゲルクラマトグラフィー(展開溶媒 MeOH / CH2Cl2=1 : 80)で精製し薄黄色のアモルファスとして18を得た。(1.0 g, 1.14 mmol, 92 %)
【0046】
IR (KBr pellet) 2975, 2931, 1685, 1462, 1415, 1365, 1250, 1154, 1059, 976, 95 6, 808, 727, 599 cm-1
1H NMR (CDCl3) δ = 8.96 (1H, J = 8.9 Hz, d), 8.11 (1H, J = 8.0 Hz, d), 8.0 0 (2H, J = 7.1, 1.2 Hz, dd), 7.65 (1H, J = 4.4, t), 7.61(2H, J = 8.3, d), 7.53 (2H, J = 8.0 Hz, t), 3.96 (2H, s), 3.56-2.78 (16H, br), 2.83 (6H, s), 1.54-1.42 (36 H, br)
13C NMR (CDCl3) δ = 149.1, 141.3, 136.3, 134.3, 133.5, 131.7, 129.5, 129.1, 128.5, 128.3, 125.4, 124.3, 120.4, 81.30, 79.50, 57.05, 55. 14, 54.21, 49.89, 47.78, 37.38, 36.62, 28.69, 28.46
【0047】
・1-(8-ヒドロキシ-5-(N,N-ジメチル)スルホンアミド-キノリニルメチル)-4,7,10 -トリス(tert-ブトキシカルボニル)-1,4,7,10-テトラアザシクロドデカン(19) の合 成
18 (1.0 g, 1.1 mmol) をメタノール 40 mlに溶かし、28% アンモニア水溶液35 mlを加えて5日間還流した。溶媒を除去し、シリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒 MeOH / CH2Cl2=1 : 100)で精製し、19を薄黄色のアモルファスで得た。(820 mg, 1.1 mmol, 97 %)
【0048】
IR (KBr pellet) 2974, 1689, 1564, 1502, 1462, 1415, 1365, 1320, 1251,0 1154, 959, 858, 773, 716, 548 cm-1
1H NMR (CD3OD) δ = 9.01 (1H, J = 9.0 Hz, d), 8.10 (1H, J = 8.5 Hz, d), 7.7 5 (1H, J = 8.5 Hz, d), 7.20 (1H, J = 8.3 Hz, d), 4.12 (2H, s ), 3.31-3.64 (10H, br), 3.30 (5H, s), 2.68-2.77 (10H, br), 0 .91-1.49 (30H, br)
13C NMR (CD3OD) δ = 159.6, 159.2, 157.9, 157.5, 157.4, 140.9, 139.2, 135.4, 134.0, 126.2, 125.8, 123.0, 120.7, 115.4, 110.2, 97.3, 95.6 , 95.5, 81.3, 81.2, 59.1, 57.7, 57.5, 57.4, 56.1, 56.0, 37.8 , 29.1, 28.9
【0049】
・1-(8-ベンゼンスルホニルオキシ-5-(N,N-ジメチル)スルホンアミド-キノリルメ チル)-1,4,7,10-テトラアザシクロドデカン (22) の合成
19 (30 mg, 0.11 mmol)をジクロロメタン10 mlに溶かし、ジクロロメタン1 mlで薄めたトリフルオロ酢酸(TFA)(150 mg, 1.39 mmol, 40 eq) を加えた。室温で17時間撹拌後、溶媒を減圧留去し、トルエンでTFAを共沸させた。残渣を少量のエタノールに溶かし、ジエチルエーテルで再沈殿すると白色粉体として22を得た。 (26 mg, 87 %)
融点 159-160 ℃
1H NMR (D2O) δ = 9.11 (1H, J = 8.8 Hz, d), 8.15 (1H, J = 8.0 Hz, d), 7.87 (2H, J = 8.4 Hz, d), 7.81 (1H, J = 7.6 Hz, t), 7.78 (1H, J = 8.8 Hz, d), 7.63 (2H, J = 8.4 Hz, t), 7.43 (1H, J = 8.4 Hz, d), 4.1 8 (2H, s), 3.30-3.07 (16H, br), 2.82 (6H, s)
13C NMR 173.0,172.6,169.9,158.0,151.5,
145.7,145.0,142.8,140.8,140.3,
139.5,138.4,135.4,131.1,128.1,
124.2,68.0,58.7,54.1,51.9,51.5,
46.7
元素分析 C32 F9H41N6O12S2
理論値 C : 41.03 %, H : 4.41 %, N : 8.97 %
測定値 C : 40.92 %, H : 4.58 %, N : 9.40 %
【0050】
・1-(8-(4-フルオロベンゼンスルホニルオキシ)-5-(N,N-ジメチル)スルホンアミド -キノリルメチル)- 4,7,10-tris(tert_ブトキシカルボニル)-1,4,7,10-テトラアザ シクロドデカン (20) の合成
19 (30 mg, 0.041 mmol) をジクロロメタン10 mlに溶かし0℃まで氷冷後、トリエチルアミン (5 mg, 0.049 mmol)を加え、4-フルオロベンゼンスルホニルクロライド (9.6 mg, 0.049 mmol) を滴下した。さらに室温で30 時間撹拌し、水 1 mlを加えて0.5時間撹拌後、炭酸カリウム水溶液とジクロロメタンで抽出した。ジクロロメタン層を炭酸カリウムで脱水し溶媒を減圧留去した後、シリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒 MeOH / CH2Cl2=1 : 200)で精製して20を薄黄色透明のアモルファスとして得た。(40 mg, 0.045 mmol, > 99 %)
1H NMR (CDCl3) δ = 8.96 (1H, J = 11 Hz, d), 8.13 (1H, J = 11 Hz, d), 8.04 (2H, J = 9.3, 5.4, dd), 7.64 (2H, J = 11, d), 7.26 (1H, d), 7. 21 (1H, J = 11 Hz, d), 3.98 (2H, s), 3.47-2.80 (16H, br), 2.82 (6H, s), 1.58-1.26 (36H, br)
【0051】
・1-(8-(2,3,4,5,6-ペンタフルオロベンゼンスルホニルオキシ)-5-(N,N-ジメチル) スルホンアミド-キノリルメチル)- 4,7,10-tris(tert_ブトキシカルボニル)-1,4,7, 10-テトラアザシクロドデカン (21) の合成
19 (35 mg, 0.048 mmol) をジクロロメタン10 mlに溶かし0℃まで氷冷後、トリエチルアミン (10 mg, 0.10 mmol)を加え、2,3,4,5,6-ペンタフルオロベンゼンスルホニルクロライド (16 mg, 0.060 mmol) を滴下した。さらに室温で4日間撹拌し、水 1 mlを加えて0.5時間撹拌後、炭酸カリウム水溶液とジクロロメタンで抽出した。ジクロロメタン層を炭酸カリウムで脱水し溶媒を減圧留去した後、シリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒 MeOH / CH2Cl2=1 : 200)で精製して21を無色透明のアモルファスとして得た。(38 mg, 0.039 mmol, 82 %)
1H NMR (CDCl3) δ = 8.98 (1H, J = 12 Hz, d), 8.18 (1H, J = 11 Hz, d), 7.76 (1H, J = 12, d), 7.70 (1H, J = 12, d), 3.82-2.66 (18H, br), 2. 82 (6H, s), 1.66-1.25 (36H, br)
13C NMR (CDCl3) δ = 159.0, 156.0, 155.6, 148.4, 147.0, 143.7, 140.6, 133.8, 133.0, 129.3, 125.6, 124.3, 121.4, 79.74, 58.55, 54.79, 51. 11, 49.98, 47.37, 37.38, 28.64, 28.36
【0052】
・1-(8-(4-フルオロベンゼンスルホニルオキシ)-5-(N,N-ジメチル)スルホンアミド -キノリルメチル)-1,4,7,10-テトラアザシクロドデカン (23) の合成
20 (36 mg, 0.040 mmol)をジクロロメタン3 mlに溶かし、ジクロロメタン3 mlで薄めたトリフルオロ酢酸(TFA)(150 mg, 1.3 mmol) を加えた。室温で4日間撹拌後、溶媒を減圧留去し、トルエンでTFAを共沸させた。残渣を少量のエタノールに溶かし、ジエチルエーテルで再沈殿すると白色粉体として23を得た。 (15 mg, 45 %)
融点 164-166 ℃
1H NMR (D2O) δ = 9.12 (1H, J = 12 Hz, d), 8.15 (1H, J = 11 Hz, d), 7.93 (2 H, J = 9.6, 6.8 Hz, dd), 7.79 (1H, J = 12 Hz, d), 7.40 (1H, J = 12 Hz, d), 7.37 (2H, J = 12 Hz, t), 4.18 (2H, s), 3.36-3.06 (16H , br), 2.82 (6H, s)
元素分析 C30 F7H39N6O10S2
理論値 C : 42.86 %, H : 4.68 %, N : 10.00 %, S : 7.63
測定値 C : 42.88 %, H : 4.67 %, N : 9.90 %, S : 7.79
【0053】
・1-(8-(2,3,4,5,6-ペンタフルオロベンゼンスルホニルオキシ)-5-(N,N-ジメチル) スルホンアミド-キノリルメチル)-1,4,7,10- テトラアザシクロドデカン (24) の合成
21 (20 mg, 0.02 mmol)をジクロロメタン3 mlに溶かし、ジクロロメタン1 mlで薄めたトリフルオロ酢酸(TFA)(150 mg, 1.3 mmol) を加えた。室温で4日時間撹拌後、溶媒を減圧留去し、トルエンでTFAを共沸させた。残渣を少量のエタノールに溶かし、ジエチルエーテルで再沈殿すると白色粉体として24を得た。 (11 mg, 53 %)
融点 180-184 ℃
1H NMR (D2O) δ = 9.15 (1H, J = 12 Hz, d), 8.26 (1H, J = 11 Hz, d), 7.83 (1 H, J = 12 Hz, d), 7.79 (1H, J = 11 Hz, d), 4.21 (2H, s), 3.29-3. 06 (16H, br), 2.84 (6H, s)
元素分析 C32 F11H39N6O10 S2
理論値 C : 40.85 %, H : 4.18 %, N : 8.93 %
測定値 C : 40.52 %, H : 4.52 %, N : 8.96 %
【0054】
【化11】
JP0004669704B2_000011t.gif

【0055】
8-ベンゼンスルホニルオキシ-2-(ビス(2-ピリジルメチル)アミノ)メチル-5-ジメチルアミノスルホニルキノリン(26).
8-ベンゼンスルホニルオキシ-2-ブロモメチル-5-ジメチルアミノスルホニルキノリン(0.23g,0.46mmol)、ジピコリルアミン(84mg,0.42mmol)、Na2CO3(81mg,0.76mmol)をアセニトリル(3mL)中で3時間加熱還流した。反応液中の不溶物をろ去し、反応液を減圧蒸留した後、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグファフィー(溶出溶媒:CH2Cl2/MeOH=40:1)で精製し目的化合物26をオレンジ色の油状物質として得た(160mg,57%)。
1H NMR(300MHz,TMS/CDCl3)δ:2.83(s,6H),3.80(s,2H),3.84(s,4H),7.18(ddd,2H,J=1.0,6.0,12Hz),7.40-7.45(m,2H),7.51-7.60(m,2H),7.68(ddd,2H,J=1.8,7.5,8.1Hz),7.72(d,1H,J=8.2Hz),7.87(d,1H,J=8.7Hz),7.95-8.14(m,2H),8.12(d,1H,J=8.2Hz),8.57(ddd,2H,J=1.0,2.7,3.0Hz),8.98(d,1H,J=8.7Hz).
【0056】
2-(ビス(2-ピリジルメチル)アミノ)メチル-5-ジメチルアミノスルホニル-8-ヒドロキシキノリン4HCl塩(27・4HCl).
8-ベンゼンスルホニルオキシ-2-(ビス(2-ピリジルメチル)アミノ)メチル-5-ジメチルアミノスルホニルキノリン(0.10g,0.17mmol)のメタノール溶液(3mL)に1N NaOH(1mL)を加えて一晩加熱還流した。反応液を減圧留去し、CH2Cl2と飽和Na2CO3を加えて分液した。水層をCH2Cl2で再抽出し、あつめた有機層をK2CO3で乾燥、ろ過、減圧留去して粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:CH2Cl2・MeOH=40:1)で精製し、目的化合物をオレンジ色の油状物質として得た(59mg)。得られた油状物質をエタノール(5mL)に溶解し、エーテルを徐々に加えると、目的とする27を淡黄色粉末の4HCl塩(27・4HCl)として得た(55mg,収率54%)。
1H NMR(300MHz,TMS/CDCl3)δ:2.75(s,6H),4.27(s,2H),4.56(s,4H),7.29(d,1H,J=8.4Hz),7.55(d,1H,J=9.0Hz),7.73-7.78(m,2H),7.94-7.97(m,2H),8.11(d,1H,J=8.4Hz),8.31-8.37(m,2H),8.62-8.64(m,2H),8.76(d,1H,J=9.0Hz).
13C NMR(75MHz,TMS/CDCl3)δ:36.08,56.93,59.98,109.93,119.8,123.37,124.00,125.15,126.41,132.79,134.24,140.51,145.97,152.22,156.03.
元素分析 C242953SCl4
理論値 C:47.30%、H:4.80%、N:11.49%.
測定値 C:47.19%、H:5.07%、N:11.32%
【0057】
応用例
上記で得られた化合物22に328 nmのUVを3時間照射しUV測定を行ったところ、化合物25と同様のUVスペクトルがえられた。
従って、化合物22は、紫外線照射により、フェニルスルホニル基が脱離することが判る。
また、上記の如く、化合物26をZn2+存在下光照射するとアンケージ(uncage)が進行して蛍光が増大した。
【0058】
【化12】
JP0004669704B2_000012t.gif

【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明化合物は、紫外線により一部の基が離脱するので、この性質を利用して感光性材料等の分野での応用が期待できる。