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明細書 :フェニルジアジリン付加核酸誘導体とその製造方法、フェニルジアジリン付加ヌクレオチド誘導体とその製造方法、並びにタンパク質の分析方法および調製方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4122446号 (P4122446)
登録日 平成20年5月16日(2008.5.16)
発行日 平成20年7月23日(2008.7.23)
発明の名称または考案の名称 フェニルジアジリン付加核酸誘導体とその製造方法、フェニルジアジリン付加ヌクレオチド誘導体とその製造方法、並びにタンパク質の分析方法および調製方法
国際特許分類 C07H  21/00        (2006.01)
C07H  21/04        (2006.01)
C12N  15/09        (2006.01)
G01N  27/447       (2006.01)
FI C07H 21/00
C07H 21/04 A
C12N 15/00 A
G01N 27/26 301B
請求項の数または発明の数 13
全頁数 51
出願番号 特願2007-528262 (P2007-528262)
出願日 平成18年5月8日(2006.5.8)
国際出願番号 PCT/JP2006/309229
国際公開番号 WO2006/120992
国際公開日 平成18年11月16日(2006.11.16)
優先権出願番号 2005135819
優先日 平成17年5月9日(2005.5.9)
優先権主張国 日本国(JP)
審査請求日 平成19年10月23日(2007.10.23)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】305060567
【氏名又は名称】国立大学法人富山大学
発明者または考案者 【氏名】畑中 保丸
【氏名】定金 豊
【氏名】兼田 真樹
早期審査対象出願または早期審理対象出願 早期審査対象出願
個別代理人の代理人 【識別番号】110000109、【氏名又は名称】特許業務法人特許事務所サイクス
審査官 【審査官】當麻 博文
参考文献・文献 SENGLE, G. et al.,Bioorg. Med. Chem. Lett.,2000年,Vol.8/No.6,p.1317-1329
KANEDA, M. et al.,Bioconjugate Chem.,2003年,Vol.14/No.5,p.849-852
RESEK, J.F. et al.,J. Org. Chem.,1993年,Vol.58/No.26,p.7598-7601
CARUTHERS, M.H. et al.,Methods in Enzymology,1992年,Vol.211,p.3-20
ZHAO, L. et al.,Proc. Natl. Acad. Sci. USA,1997年,Vol.94,p.4418-4423
YAMAGUCHI, T. et al.,Nucleic Acids Symposium Series,1996年,No.35,p.237-238
畑中保丸,化学,1989年,Vol.44/No.2,p.138-139
調査した分野 C07H 21/00
C07H 21/04
C12N 15/09
G01N 27/447
CAplus(STN)
REGISTRY(STN)
MEDLINE(STN)
BIOSIS(STN)
EMBASE(STN)
WPIDS(STN)
JSTPlus(JDreamII)
JMEDPlus(JDreamII)
JST7580(JDreamII)
特許請求の範囲 【請求項1】
一般式()で示される化合物である核酸誘導体とチオリン酸基のチオール基と反応性の基を有するフェニルジアジリン化合物とを反応させることを含み、
前記フェニルジアジリン化合物が一般式(C)で示される化合物であり、
フェニルジアジリン付加核酸誘導体が一般式()で示される化合物である、フェニルジアジリン付加核酸誘導体の製造方法。
【化3】
JP0004122446B2_000046t.gif
一般式(C)中、R5
【化4】
JP0004122446B2_000047t.gif
6は、ハロゲン原子であり
7は、炭素数1~6のアルキルスルホニル基であり
8は、Hであり
nは1~6の整数である。
【化1】
JP0004122446B2_000048t.gif
一般式()中、xおよびyは、独立に0~100の整数であり、Nは以下の一般式(B)で示される基である。
【化2】
JP0004122446B2_000049t.gif
一般式(B)中、R1はOH基または隣接するヌクレオチドであり、R2は水素またはOH基であり、R3はOH基または隣接するヌクレオチドであり、Bはアデニン、グアニン、シトシン、ウラシル、チミン、5-メチルシトシン、N6-メチルアデニン、5-ヒドロキシメチルシトシン、およびイノシンから成る群から選ばれる塩基であり、XはS(硫黄)またはO(酸素)である。
【化5】
JP0004122446B2_000050t.gif
一般式(D)中、xおよびy、並びにNは、一般式(A)における定義と同じであり、R4は、
【化6】
JP0004122446B2_000051t.gif
であり、nは1~6の整数である。
【請求項2】
前記一般式()で示されるフェニルジアジリン化合物が、下記式(1)~()で表される化合物である請求項1に記載の方法。
【化7】
JP0004122446B2_000052t.gif

【請求項3】
核酸誘導体および/またはフェニルジアジリン付加核酸誘導体が標識を有するものである請求項1~のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項4】
標識が、ビオチン、放射性同位体、または蛍光物質である請求項に記載の製造方法。
【請求項5】
一般式(D)で示されるフェニルジアジリン付加核酸誘導体。
【化8】
JP0004122446B2_000053t.gif
一般式(D)中、R4は、
【化9】
JP0004122446B2_000054t.gif
であり、nは1~6の整数であり、xおよびyは、独立に0~100の整数であり、Nは以下の一般式(B)で示される基である。
【化10】
JP0004122446B2_000055t.gif
一般式(B)中、R1はOH基または隣接するヌクレオチドであり、R2は水素またはOH基であり、R3はOH基または隣接するヌクレオチドであり、Bはアデニン、グアニン、シトシン、ウラシル、チミン、5-メチルシトシン、N6-メチルアデニン、5-ヒドロキシメチルシトシン、およびイノシンから成る群から選ばれる塩基であり、XはS(硫黄)またはO(酸素)である。
【請求項6】
フェニルジアジリン付加核酸誘導体が標識を有する請求項に記載の誘導体。
【請求項7】
標識が、ビオチン、放射性同位体、または蛍光物質である請求項に記載の誘導体。
【請求項8】
下記一般式(E)または(F)で示されるヌクレオチド誘導体と、一般式(E)または(F)で示される化合物中のチオール基と反応性の基を有するフェニルジアジリン化合物とを反応させることを含み、前記フェニルジアジリン化合物が一般式(C)で示される化合物である、フェニルジアジリン付加ヌクレオチド誘導体の製造方法。
【化11】
JP0004122446B2_000056t.gif
一般式(E)中、Rはアデニン、グアニン、シトシン、ウラシル、チミン、5-メチルシトシン、N6-メチルアデニン、5-ヒドロキシメチルシトシン、およびイノシンから成る群から選ばれる塩基であり、nは、0、1または2であり、一般式(F)中、R1およびR2は、独立にニコチンアミドアデニンヌクレオチドおよびそのリン酸化物、並びにフラビンモノヌクレオチド、糖リン酸、糖ヌクレオチド、補酵素A、およびリン脂質から成る群から選ばれる。
【化12】
JP0004122446B2_000057t.gif
一般式(C)中、R5
【化13】
JP0004122446B2_000058t.gif
6は、ハロゲン原子であり、
7は、炭素数1~6のアルキルスルホニル基であり、
8は、Hであり、
nは1~6の整数である。
【請求項9】
前記一般式(C)で示されるフェニルジアジリン化合物が、下記式(1)~()で表される化合物である請求項に記載の方法。
【化14】
JP0004122446B2_000059t.gif

【請求項10】
請求項1~のいずれか1項に記載の方法で製造したフェニルジアジリン付加核酸誘導体、請求項5~7のいずれか1項に記載のフェニルジアジリン付加核酸誘導体、または請求項8~9のいずれか1項に記載の方法で製造したヌクレオチド誘導体と、被検体であるタンパク質とを相互作用し得る条件下で混合し、
得られた混合物に光を照射して、フェニルジアジリン付加核酸誘導体またはヌクレオチド誘導体に含まれるジアジリン基とタンパク質とを反応させて、前記フェニルジアジリン付加核酸誘導体またはヌクレオチド誘導体とタンパク質との結合体を形成し、次いで
得られた結合体を電気泳動に付すことを含む、
電気的移動度シフトアッセイによるタンパク質の分析方法。
【請求項11】
電気泳動を変性条件下で行う請求項10に記載の方法。
【請求項12】
請求項1~のいずれか1項に記載の方法で製造したフェニルジアジリン付加核酸誘導体、請求項5~7のいずれか1項に記載のフェニルジアジリン付加核酸誘導体、または請求項8~9のいずれか1項に記載の方法で製造したヌクレオチド誘導体と、被検体であるタンパク質とを相互作用し得る条件下で混合し、
得られた混合物に光を照射して、フェニルジアジリン付加核酸誘導体またはヌクレオチド誘導体に含まれるジアジリン基とタンパク質とを反応させて、前記フェニルジアジリン付加核酸誘導体またはヌクレオチド誘導体とタンパク質との結合体を形成し、
得られた結合体を電気泳動に付し、
前記結合体を分離し、次いで
分離した結合体をアルカリ溶液で処理して結合体を解離させ、
解離したタンパク質および/または核酸誘導体またはヌクレオチド誘導体を回収する
ことを含む、
タンパク質の調製方法。
【請求項13】
前記電気泳動を変性条件下で行う請求項12に記載の方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、フェニルジアジリン付加核酸誘導体とその製造方法、およびフェニルジアジリン付加ヌクレオチド誘導体とその製造方法に関する。さらに本発明は、フェニルジアジリン付加核酸誘導体およびフェニルジアジリン付加ヌクレオチド誘導体を用いたタンパク質の分析方法および調製方法に関する。
【背景技術】
【0002】
核酸は生命の基本物質であり、生命現象の多くの機能をつかさどる。単体の核酸およびその派生物は、生体内の様々な情報伝達、エネルギー伝達などを担う。また核酸の複合体、つまりDNAやRNAは生命の設計図とタンパク質生産の機能をもち、生命を支える基本的な化合物である。このように核酸とその派生物および複合体が様々な機能を発揮できるのは、それらに結合して働くタンパク質が存在するからである。(「細胞の分子生物学 第4版」Bruce Alberts著、中村桂子、松原謙一翻訳、ニュートンプレス発行(非特許文献1))
【0003】
核酸およびその派生物に結合するタンパク質を解析する方法として良く用いられているのが、タンパク質のモチーフ解析である。核酸およびその派生物に結合するタンパク質の部位はある程度互いに似ており、この性質を利用しタンパク質が核酸およびその派生物に結合するか否かを予想するものである。
【0004】
核酸複合体、DNAまたはRNAに結合するタンパク質の解析法として、電気的移動度シフトアッセイ(以下、EMSA)が良く用いられる。EMSAは、特定配列をもつDNAまたはRNA断片に結合するタンパク質を以下の方法で検出する。DNAまたはRNA結合タンパク質を多量に含む核抽出液などと、検出用にラベルされた特定配列を有するDNAまたはRNA断片とを混和し、一定時間清置させる間に相互の親和性で複合体を形成させる。その後、DNAまたはRNA-タンパク質複合体と結合しなかったDNAまたはRNAとを非変性条件電気泳動で分離し、適切な検出法でラベルされたDNAまたはRNAを視覚化する。このとき、一般的に複合体はDNAまたはRNAのみに比べ、電気泳動中での移動度が遅くなる。(「Molecular Cloning A Laboratory Manual 第3版」Sambrook J、Russell DW著 17-13 ~ 17-22頁 Cold Spring Harbor Laboratory Press発行(非特許文献2))
【0005】
本発明者らは、これまでジアジリン誘導体を光反応基として、独自の高速光アフィニティー法の開発を行ってきた。光アフィニティー法は光反応を利用して特異的なリガンドと相手のタンパク質を非可逆的につなぎとめる技術である。ジアジリンは、他の光反応基に比べ、この非可逆的結合を有利に起こす特徴を持つ。(Y. Sadakane, Y. Hatanaka (2004) Multifunctional photoprobes for rapid protein identification. In F. Darvas, A. Guttman and G. Dorman eds., Chemical Genomics, Marcel Dekker Inc., New York. Pp199-214(非特許文献3)、Y. Hatanaka, Y. Sadakane (2002) Photoaffinity labeling in drug discovery and developments: Chemical gateway for entering proteomic frontier. Curr. Top. Med. Chem. 2, 271-288(非特許文献4)、畑中保丸 構造生物学的有機化学:光アフィニティラベルによる蛋白質機能構造のプロービング、有機合成化学会誌,56(7),581-590, 1998(非特許文献5)、M. Kaneda, Y. Sadakane, Y. Hatanaka, (2003) A Novel Approach for Affinity-Based Screening of Target Specific Ligands: Application of Photoreactive D-Glyceraldehyde-3-phosphate Dehydrogenase. Bioconjugate Chem. 14, 849-852.(非特許文献6)、M. Hashimoto, J. Yang, Y. Hatanaka, Y. Sadakane, K. Nakagomi, G. D. Holman (2002) Improvement in the properties of 3-phenyl-3-trifluoromethyldiazirine based photoreactive bis-glucose probes for GLUT4 following substitution on the phenyl ring. Chem. Pharm. Bull. 50, 1004-1006(非特許文献7)、Hatanaka, Y., Kempin, U., Park, JJ. One-step synthesis of biotinyl photoprobes from unprotected carbohydrates. J. Org. Chem. 65, 5639-5643, 2000(非特許文献8)、Hatanaka, Y., Hashimoto, H., Kanaoka, Y. A rapid and efficient method for identifying photoaffinity biotinylated sites within proteins. J. Am. Chem. Soc. 120, 453-454, 1998(非特許文献9)、特開2000-319262号公報(特許文献1))
【0006】
核酸とその派生物およびその複合体を解析、分離精製する上で以下の課題が未解決である。
(1)核酸およびその派生物が結合するタンパク質を相同性のあるモチーフから解析する方法は、直接的な確認法ではなく、アミノ酸配列が未知である新規結合タンパク質を探す方法として用いることはできない。
(2)DNAまたはRNAの結合タンパク質の解析に多用されるEMSAは、非変性条件電気泳動という制約から、分離能が非常に悪く、結合タンパク質の有無を確認するのみの解析方法となる。例えば、解析系に複数の結合タンパク質が存在している場合でも、EMSAでは結合タンパク質の有無のみの情報しか得られなく、タンパク質の数を知ることができない。複数のタンパク質が高次の複合体を形成し、DNAまたはRNAに結合していることは良く知られており、その解析法としてはEMSAの限界が指摘されていた。
(3)核酸とその派生物およびその複合体に結合するタンパク質を、タンパク質混合液から分離精製する一般的な方法は未だ確立されていない。
【0007】
そこで、本発明は、上記課題を解決することを目的として、光反応性の核酸誘導体またはヌクレオチド誘導体の製造法を提供し、さらに、製造した誘導体を利用して、タンパク質の網羅的な解析方法と結合タンパク質の単離方法(タンパク質の製造方法)を提供することを目的とする。
【発明の開示】
【0008】
上記課題を解決するための本発明は以下のとおりである。
[1]
一般式(A)で示される化合物である核酸誘導体とチオリン酸基のチオール基と反応性の基を有するフェニルジアジリン化合物とを反応させることを含み、
前記フェニルジアジリン化合物が一般式(C)で示される化合物であり、
フェニルジアジリン付加核酸誘導体が一般式(D)で示される化合物である、フェニルジアジリン付加核酸誘導体の製造方法。
【化3】
JP0004122446B2_000002t.gif
一般式(C)中、R5
【化4】
JP0004122446B2_000003t.gif
6は、ハロゲン原子であり、
7は、炭素数1~6のアルキルスルホニル基であり、
8は、Hであり、
nは1~6の整数である。
【化1】
JP0004122446B2_000004t.gif
一般式(A)中、xおよびyは、独立に0~100の整数であり、Nは以下の一般式(B)で示される基である。
【化2】
JP0004122446B2_000005t.gif
一般式(B)中、R1はOH基または隣接するヌクレオチドであり、R2は水素またはOH基であり、R3はOH基または隣接するヌクレオチドであり、Bはアデニン、グアニン、シトシン、ウラシル、チミン、5-メチルシトシン、N6-メチルアデニン、5-ヒドロキシメチルシトシン、およびイノシンから成る群から選ばれる塩基であり、XはS(硫黄)またはO(酸素)である。
【化5】
JP0004122446B2_000006t.gif
一般式(D)中、xおよびy、並びにNは、一般式(A)における定義と同じであり、R4は、
【化6】
JP0004122446B2_000007t.gif
であり、nは1~6の整数である。

前記一般式(C)で示されるフェニルジアジリン化合物が、下記式(1)~()で表される化合物である[1]に記載の方法。
【化7】
JP0004122446B2_000008t.gif


核酸誘導体および/またはフェニルジアジリン付加核酸誘導体が標識を有するものである[1]~[]のいずれかに記載の製造方法。

標識が、ビオチン、放射性同位体、または蛍光物質である]に記載の製造方法。

一般式(D)で示されるフェニルジアジリン付加核酸誘導体。
【化8】
JP0004122446B2_000009t.gif
一般式(D)中、R4は、
【化9】
JP0004122446B2_000010t.gif
であり、nは1~6の整数であり、xおよびyは、独立に0~100の整数であり、Nは以下の一般式(B)で示される基である。
【化10】
JP0004122446B2_000011t.gif
一般式(B)中、R1はOH基または隣接するヌクレオチドであり、R2は水素またはOH基であり、R3はOH基または隣接するヌクレオチドであり、Bはアデニン、グアニン、シトシン、ウラシル、チミン、5-メチルシトシン、N6-メチルアデニン、5-ヒドロキシメチルシトシン、およびイノシンから成る群から選ばれる塩基であり、XはS(硫黄)またはO(酸素)である。

フェニルジアジリン付加核酸誘導体が標識を有する[]に記載の誘導体。

標識が、ビオチン、放射性同位体、または蛍光物質である]に記載の誘導体。

下記一般式(E)または(F)で示されるヌクレオチド誘導体と、一般式(E)または(F)で示される化合物中のチオール基と反応性の基を有するフェニルジアジリン化合物とを反応させることを含み、前記フェニルジアジリン化合物が一般式(C)で示される化合物である、フェニルジアジリン付加ヌクレオチド誘導体の製造方法。
【化11】
JP0004122446B2_000012t.gif
一般式(E)中、Rはアデニン、グアニン、シトシン、ウラシル、チミン、5-メチルシトシン、N6-メチルアデニン、5-ヒドロキシメチルシトシン、およびイノシンから成る群から選ばれる塩基であり、nは、0、1または2であり、一般式(F)中、R1およびR2は、独立にニコチンアミドアデニンヌクレオチドおよびそのリン酸化物、並びにフラビンモノヌクレオチド、糖リン酸、糖ヌクレオチド、補酵素A、およびリン脂質から成る群から選ばれる。
【化12】
JP0004122446B2_000013t.gif
一般式(C)中、R5
【化13】
JP0004122446B2_000014t.gif
6は、ハロゲン原子であり、
7は、炭素数1~6のアルキルスルホニル基であり、
8は、Hであり、
nは1~6の整数である。

前記フェニルジアジリン化合物が、下記式(1)~()で表される化合物である[]に記載の方法。
【化14】
JP0004122446B2_000015t.gif
10
[1]~[]のいずれかに記載の方法で製造したフェニルジアジリン付加核酸誘導体、[]~[]のいずれかに記載のフェニルジアジリン付加核酸誘導体、または[]~[]のいずれかに記載の方法で製造したヌクレオチド誘導体と、被検体であるタンパク質とを相互作用し得る条件下で混合し、
得られた混合物に光を照射して、フェニルジアジリン付加核酸誘導体またはヌクレオチド誘導体に含まれるジアジリン基とタンパク質とを反応させて、前記フェニルジアジリン付加核酸誘導体またはヌクレオチド誘導体とタンパク質との結合体を形成し、次いで
得られた結合体を電気泳動に付すことを含む、
電気的移動度シフトアッセイによるタンパク質の分析方法。
11
電気泳動を変性条件下で行う[10]に記載の方法。
12
[1]~[]のいずれかに記載の方法で製造したフェニルジアジリン付加核酸誘導体、[]~[]のいずれかに記載のフェニルジアジリン付加核酸誘導体、または[]~[]のいずれかに記載の方法で製造したヌクレオチド誘導体と、被検体であるタンパク質とを相互作用し得る条件下で混合し、
得られた混合物に光を照射して、フェニルジアジリン付加核酸誘導体またはヌクレオチド誘導体に含まれるジアジリン基とタンパク質とを反応させて、前記フェニルジアジリン付加核酸誘導体またはヌクレオチド誘導体とタンパク質との結合体を形成し、
得られた結合体を電気泳動に付し、
前記結合体を分離し、次いで
分離した結合体をアルカリ溶液で処理して結合体を解離させ、
解離したタンパク質および/または核酸誘導体またはヌクレオチド誘導体を回収する
ことを含む、
タンパク質の調製方法。
13
前記電気泳動を変性条件下で行う[12]に記載の方法。
【0009】
本発明により、光反応性の核酸誘導体およびヌクレオチド誘導体を提供できる。これらの誘導体を用いることで、それらに結合するタンパク質を共有結合で捉えることが可能となる。この光反応は360nm付近の光で効率良く、しかも極めて速くおこる。また、この光はDNAなどの核酸やタンパク質などの通常の生体分子に対してほとんど吸収されない。したがって、光反応性化合物(核酸誘導体)と結合タンパク質との複合体は、現存するほとんどのタンパク質解析法に適応することが可能である。これにより複数の結合タンパク質を網羅的に解析することが可能となる。
【0010】
さらに、光反応性化合物中の光反応基と核酸とを切り離すことができ、この切断反応を利用して、光反応性化合物(核酸誘導体)と結合タンパク質との複合体から、結合タンパク質のみを取り出すことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
[フェニルジアジリン付加核酸誘導体の製造方法(1)]
本発明のフェニルジアジリン付加核酸誘導体の製造方法(1)は、少なくとも1つの核酸のリン酸基がチオリン酸基である核酸誘導体とチオリン酸基のチオール基と反応性の基を有するフェニルジアジリン化合物とを反応させることを含む。
【0012】
少なくとも1つの核酸のリン酸基がチオリン酸基である核酸誘導体は、例えば、一般式(A)で示される化合物であることができる。
【化15】
JP0004122446B2_000016t.gif

【0013】
一般式(A)中、xおよびyは、独立に0~100の整数である。xおよびyの和は、0以上、200以下である。但し、本発明の製造方法は、xおよびyの和が200を超える核酸誘導体に対しても適用可能である。
【0014】
一般式(A)中、Nは以下の一般式(B)で示される基である。
【化16】
JP0004122446B2_000017t.gif

【0015】
一般式(B)中、R1はOH基または隣接するヌクレオチドである。該当するNが核酸誘導体の末端である場合には、R1はOH基であり、それ以外の場合には、R1は隣接するヌクレオチド(N)である。R2は水素またはOH基である。R2が水素である場合、核酸誘導体はDNAであり、R2がOH基である場合、核酸誘導体はRNAである。1本の核酸誘導体において、R2が水素であるヌクレオチド(N)とR2がOH基であるヌクレオチド(N)とが混在することもできる。R3はOH基または隣接するヌクレオチドである。該当するNが核酸誘導体の末端である場合には、R3はOH基であり、それ以外の場合には、R3は隣接するヌクレオチド(N)である。Bはアデニン、グアニン、シトシン、ウラシル、チミン塩基および塩基の誘導体である。塩基の誘導体とは、例えば、5-メチルシトシン、N6-メチルアデニン、5-ヒドロキシメチルシトシン、イノシン等であることができるが、これらに限定されない。Bは各ヌクレオチド(N)について独立に任意に上記塩基から選ばれ、種々の塩基配列を有する核酸誘導体を構成できる。
【0016】
XはS(硫黄)またはO(酸素)である。通常のヌクレオチド(N)におけるXはO(酸素)であり、リン酸基を構成する。XがS(硫黄)であるリン酸基はチオリン酸基である。一般式(A)においては、N-SHで示されるヌクレオチド(N)は、チオリン酸基のSHを一般式(A)中に表示している。N-SH以外のヌクレオチド(N)にもXがS(硫黄)であるヌクレオチド(N)が含まれていてもよい。XがS(硫黄)であるヌクレオチド(N)には、本発明の方法により、フェニルジアジリン基を導入でき、1つの核酸誘導体に、複数のチオリン酸基がある場合、これら複数のチオリン酸基にフェニルジアジリン基を導入することが可能である。
【0017】
核酸誘導体は標識を有するものであることができる。標識は、核酸誘導体に使用されている公知の標識であることができる。そのような標識としては、例えば、ビオチン、放射性同位体、および/または蛍光物質を挙げることができる。但し、これらの物質に限定されない。核酸誘導体への標識の導入は、下記文献に記載の公知の方法により行うことができる。
S. Agrawal; C. Christodoulou; MJ Gait (1986) Efficient methods for attaching non-radioactive labels to the 5' ends of synthetic oligodeoxyribonucleotides Nucleic Acids Res. 14: 6227 - 6245. 「Nonisotopic DNA probe techniques」(ed. L.J Kricka) Academic Press, New York
【0018】
DNAおよびRNAにおいて、XがS(硫黄)であるチオリン酸基を有するものは、公知であり、下記文献に記載の公知の方法により適宜合成できる。Zon, G.; Geiser, T.G. (1991) Phosphorothioate oligonucleotides: chemistry, purification, analysis, scale-up and future directions. Anticancer Drug Des. 6:539-568. および Caruthers, M.H.; Beaton, G.; Wu, J.V.; Wiesler, W. (1992) Chemical synthesis of deoxyoligonucleotides and deoxyoligonucleotide analogs. Methods Enzymol. 211:3-20.
【0019】
フェニルジアジリン化合物は、例えば、一般式(C)で示される化合物であることができる。
【化17】
JP0004122446B2_000018t.gif

【0020】
一般式(C)中、R5
【化18】
JP0004122446B2_000019t.gif

【0021】
上記式中、R6は、ハロゲン原子(例えば、Cl、Br、I)、またはスルホン酸エステル残基である。スルホン酸エステル残基は、具体的には、メタンスルホニル基あるいはトルエンスルホニル基であることができる。R7は、炭素数1~6のアルキルチオスルホニル基または炭素数1~6のアルキルチオ基である。アルキルチオスルホニル基は、RSO2-で示され、Rは例えば、メチル、エチル、プロピルまたはブチルであることができる。アルキルチオ基は、RS-で示され、Rは例えば、メチル、エチル、プロピルまたはブチルであることができる。R8は、Hまたは炭素数1~6のアルキル基であることができ、アルキル基は、例えば、メチル、エチル、プロピルまたはブチルであることができる。nは1~6の整数であり、好ましくは1~4の整数であり、より好ましくは1である。
【0022】
前記一般式(C)で示されるフェニルジアジリン化合物は、例えば、下記式(1)で表される化合物であることができる。
【化19】
JP0004122446B2_000020t.gif

【0023】
式(1)で表される化合物は、反応性の官能基としてマレイミド基とジアジリンをもつ。マレイミド基は、チオリン酸基を有する核酸誘導体のチオリン酸基のチオール基と反応する。式(1)で表される化合物は、式(2)または式(7)のフェニルジアジリン化合物との反応により製造することができる。
【0024】
前記一般式(C)で示されるフェニルジアジリン化合物は、例えば、下記式(2)で表される化合物であることができる。
【化20】
JP0004122446B2_000021t.gif

【0025】
式(2)で表される化合物は、反応性の官能基としてハロゲン(Hal)とジアジリンをもつ。ハロゲン(Hal)は、チオリン酸基を有する核酸誘導体のチオリン酸基のチオール基と反応する。ハロゲン(Hal)としては、例えば、Cl、BrおよびIを挙げることができる。式(2)で表される化合物は、文献に記載の方法により製造することができる[M.Nassal, J. Am. Chem. Soc., 106, 7540-7545 (1984) ; L. B. Shih, and H. Bayley, Anal. Biochem., 1985, 144, 132-141]。
【0026】
既存の合成法は、フェニル骨格上にリガンドへの導入時に鍵となる官能基を前もって組み込んでおき、光反応基部分であるジアジリン骨格の構築が行われる。例えば、下記スキーム1に示したフェニルジアジリンのハロゲン化誘導体(2a)および(2b)は、種々の光反応性プローブの合成に極めて有用な中間体である。従来報告されている合成法では、ハロゲン化に必要な官能基を、ジアジリン骨格構築の前にあらかじめ組み組む方法のため、いずれも多段階で合成されている
【0027】
【化21】
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【0028】
前記一般式(C)で示されるフェニルジアジリン化合物は、例えば、下記式(3)で表される化合物であることができる。
【化22】
JP0004122446B2_000023t.gif

【0029】
式(3)で表される化合物は、非特許文献6、M. Kaneda, Y. Sadakane, Y. Hatanaka, (2003) A Novel Approach for Affinity-Based Screening of Target Specific Ligands: Application of Photoreactive D-Glyceraldehyde-3-phosphate Dehydrogenase. Bioconjugate Chem. 14, 849-852の記載の方法により製造することができる。
【0030】
前記一般式(C)で示されるフェニルジアジリン化合物は、例えば、下記式(4)~(10)で表される化合物であることができる。
【0031】
【化23】
JP0004122446B2_000024t.gif

【0032】
式(4)、(5)、(6)、および(9)中、Rは、水素(H)、炭素数1~6の無置換または置換アルキル基であり、式(10)中、Rは、水素(H)、炭素数1~6の無置換または置換アルキル基であり、R’はH;アセチル基などの炭素数2~6の無置換または置換アルキルカルボニル基; tert-ブトキシカルボニル(Boc)基、9-フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)基などの炭素数2~6の無置換または置換アルキルカルボニルオキシ基;またはベンゾイル基などのアリールカルボニルオキシ基であり、式(8)中、Xは、メタンスルホニルなどのアルカンスルホニル基またはp-トルエンスルホニルなどのベンゼンスルホニル基である。Rで表される炭素数1~6の無置換アルキル基は、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、t-ブチルであり、置換アルキル基は、例えば、ベンジルである。
【0033】
式(4)~(10)で示されるフェニルジアジリン誘導体は、下記スキーム2に示すように、現在最も簡単かつ大量に合成できる、無置換のフェニルジアジリン(11)を出発原料にして、(11)にアルデヒド基を直接修飾した中間体(12)を合成し、この中間体(12)のアルデヒド基をさらに修飾することで、式(4)~(10)で示されるフェニルジアジリン誘導体を合成できる。
【0034】
【化24】
JP0004122446B2_000025t.gif

【0035】
[フェニルジアジリンの直接修飾法]
フェニルジアジリンは、種々の合成条件に安定である一方、光反応で速やかに分解して安定なクロスリンクを形成できるため、優れた光反応基として知られている。しかし、これを化学物質や生体分子に導入するためには適当な官能基が必要であり、その段階における合成的煩雑さが問題であった。大量合成が可能な (11) を原料に、有用中間体のアルデヒド (12) を簡単に合成する方法をまず開発し、これを経て様々な有用ジアジリンが簡単に誘導できる新しいルートを開拓した。(12) は、これまで7段階を経る収率の悪い合成法が報告されていた[J. M. Delfino, S. L. Schreiber, and F. M. Richards, J. Am. Chem. Soc., 1993, 115, 3458-3474]。しかし、本発明では、この合成法に代えて、フェニルジアジリン (11)を直接修飾することにより、一段階でアルデヒド (12) を得るまったく新しいアプローチを用いる (スキーム3)。
【0036】
【化25】
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【0037】
これまで、フェニルジアジリンにCl2CHOCH3をGaCl3存在下TFA-CH2Cl2中で反応させることで、わずか収率5%ではあったがアルデヒド体 (12) を得ることに成功していた[U. Kempin, Y. Kanaoka, and Y. Hatanaka, Heterocycles, 1988, 49, 465-468.]。この実験の際、原料のCl2CHOCH3が反応を始めて直ぐに分解してしまうことがわかった。原因を検討した結果TFA中にCl2CHOCH3を加えると分解が起こることから、TFAに代わる有機酸を検討した結果、Cl2CHOCH3はトリフルオロメタンスルホン酸(TfOH)中で安定であることが分かった。この条件で、Lewis酸としてAlCl3, ZnCl2, SbCl3, SbCl5, SnCl2, SnCl4, Zn(OTf)2, AgOTf, Gd(OTf)3, Pr(OTf)3, Sm(OTf)3, Y(OTf)3, Yb(OTf)3,などの種々のLewis酸を検討したところ、TLC上で目的のアルデヒド体 (12) の生成が確認された。これらのうち、GaCl3, FeCl3, SbF5, TiCl4 についての収率を表1に示す。
【0038】
【表1】
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【0039】
この方法は、これまで直接修飾が困難であったフェニルジアジリンの芳香環上に、合成上有用な官能基を簡単に導入できるようになったこと、得られたアルデヒド体はさらに様々な官能基に容易に変換できること、の二点において特に重要であると考えられる。
【0040】
[ジアジリン基を持つフェニルアラニン誘導体の簡易不斉合成への応用]
Friedel-Crafts反応で簡便に得られるようになったアルデヒド体 (12) は、さらにアルデヒド基を還元しベンジルアルコール体 (13)、ヒドロキシ基をハロゲン化し化合物 (14) などの、様々な有用合成中間体に簡単に変換できる。このハロゲン体は、光反応性のペプチドやタンパク質の合成に有用な、p-位にジアジリン基を持つフェニルアラニン(Tmd(Phe)) (15) の合成に利用されている[例えば、M.Nassal, J. Am. Chem. Soc., 106, 7540-7545 (1984) ; L. B. Shih, and H. Bayley, Anal. Biochem., 1985, 144, 132-141C ; W. G. Fishwick, J. M. Sanderson, and J. B. C. Findlay, Tetrahedron Lett., 1994, 35, 4611-4614.]ジアジリン合成を含む非常に多段階の合成法である。ここでは、アルデヒド体 (12) から出発し、還元により(13)を得、次いでハロゲン化により(14) を得る。(14)から(15) が数工程の反応で簡便に不斉合成できる (スキーム4)。尚、下記スキーム4中、(13)は前記化合物(7)と同一化合物であり、(14)は、前記化合物(2)においてHalがBrである化合物であり、(15)は、前記(10)において、RおよびR’が水素原子(H)である化合物である。
【0041】
【化26】
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【0042】
核酸誘導体とチオール反応性基を有するフェニルジアジリン化合物との反応
本発明の方法(1)では、チオール反応性基を有するフェニルジアジリン化合物と核酸誘導体とを、例えば、50:1~100:1程度のモル比で混合する。さらに、この混合物に、核酸誘導体に対して50~100倍のモル比のジイソプロピルエチルアミンを加え、反応はジメチルスルオキシド中、37℃で行うことができる。但し、ジイソプロピルエチルアミンの代りに、N-メチルモルホリン、トリエチルアミン等を用いることもできる。反応溶媒としては、ジメチルスルホキシドの代りに、メタノール、ジメチルホルムアミド等を用いることもできる。反応温度は、37℃を含む、例えば、4~70℃の範囲とすることができる。
【0043】
フェニルジアジリン化合物の濃度は、例えば、0.1~0.5mMの範囲とすることが適当である。反応時間はフェニルジアジリン化合物の種類によるが、例えば、数10分から数時間程度であることができる。反応後は液体窒素中で保存し、過剰な反応を起こさないようにすることが好ましい。産物であるフェニルジアジリン付加核酸誘導体は、例えば、高速液体クロマトグラフィーで精製することができる。高速液体クロマトグラフィー以外も、例えば、キャピラリー電気泳動等で精製することもできる。
【0044】
上記反応の例を以下にスキームで示す。
スキーム5は、フェニルジアジリン化合物として化合物(2a)を用いる例である。核酸誘導体(A1)は、核酸誘導体の末端のヌクレオチド以外のヌクレオチドにチオリン酸基を有する例である。チオリン酸基のチオールの水素と化合物(2a)のBrとがHBrを形成し、脱HBrによって、化合物(2a)と核酸誘導体(A1)とが結合して、フェニルジアジリン付加核酸誘導体(D1)を生成する。
【0045】
【化27】
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【0046】
スキーム6は、フェニルジアジリン化合物として化合物(3)を用いる例である。核酸誘導体(A2)は、核酸誘導体の末端のヌクレオチドにチオリン酸基を有する例である。チオリン酸基のチオールのイオウ原子が化合物(3)のチオスルホネート基(MeSO2S—)に求核反応をし、脱MeSO2Hによって、化合物(3)と核酸誘導体(A2)とがジスルフィド結合を形成して、フェニルジアジリン付加核酸誘導体(D2)を生成する。
【0047】
【化28】
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【0048】
スキーム7は、フェニルジアジリン化合物として化合物(2a)を用いる例である。核酸誘導体(A2)は、核酸誘導体の末端のヌクレオチドにチオリン酸基を有する例である。チオリン酸基のチオールの水素と化合物(2a)のBrとがHBrを形成し、脱HBrによって、化合物(2a)と核酸誘導体(A2)とが結合して、フェニルジアジリン付加核酸誘導体(D3)を生成する。
【0049】
【化29】
JP0004122446B2_000031t.gif

【0050】
スキーム8は、フェニルジアジリン化合物として化合物(1)を用いる例である。核酸誘導体(A2)は、核酸誘導体の末端のヌクレオチドにチオリン酸基を有する例である。チオリン酸基のチオールの水素が化合物(1)に転移して化合物(1)と核酸誘導体(A2)とが結合して、フェニルジアジリン付加核酸誘導体(D4)を生成する。
【0051】
【化30】
JP0004122446B2_000032t.gif

【0052】
前記フェニルジアジリン付加核酸誘導体は、一般式(D)で示される化合物であることができる。本発明は、フェニルジアジリン付加核酸誘導体の製造方法とともに、フェニルジアジリン付加核酸誘導体自体も包含する。
【0053】
一般式(D) 中、xおよびy、並びにNは、一般式(A)における定義と同じである。また、R4は、下記一般式で示されるいずれかであることができる。下記一般式においてnは、例えば、1~6の整数であることができる。
【0054】
【化32】
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【0055】
フェニルジアジリン付加核酸誘導体は標識を有するものであることができる。標識は、核酸誘導体に使用されている公知の標識であることができる。そのような標識としては、例えば、ビオチン、放射性同位体、および/または蛍光物質を挙げることができる。但し、これらの物質に限定されない。
【0056】
[フェニルジアジリン付加ヌクレオチド誘導体の製造方法(2)]
本発明のフェニルジアジリン付加ヌクレオチド誘導体の製造方法(2)は、下記一般式(E)または(F)で示されるヌクレオチド誘導体と、一般式(E)または(F)で示される化合物中のチオール基と反応性の基を有するフェニルジアジリン化合物とを反応させることを含む。
【0057】
一般式(E)中、Rはアデニン、グアニン、シトシン、ウラシル、チミンおよびこれらの誘導体から成る群から選ばれる任意の塩基であり、塩基の誘導体とは、例えば、5-メチルシトシン、N6-メチルアデニン、5-ヒドロキシメチルシトシン、イノシン等であることができるが、これらに限定されない。nは、0、1または2である。
【0058】
一般式(F)中、R1およびR2は、独立にニコチンアミドアデニンヌクレオチドおよびそのリン酸化物、並びにフラビンモノヌクレオチド、糖リン酸、糖ヌクレオチド、補酵素A、およびリン脂質から成る群から選ばれる。
【0059】
ニコチンアミドアデニンヌクレオチドのリン酸化物には、例えば、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸等がある。また、フラビンヌクレオチドには、例えば、フラビンアデニンジヌクレオチド等がある。糖リン酸としては、例えば、グルコース1-リン酸、グルコース6-リン酸、フルクトース1,6-ビスリン酸、5-ホスホリボシル1-二リン酸等がある。糖ヌクレオチドとしては、例えば、ADP-糖、CDP-糖、GDP-糖、UDP-糖、TDP-糖などがあり、それら糖部分は各種ペントース、ヘキソース、ウロン酸、デオキシ糖、アミノ糖、分岐糖、アミノウロン酸、ケトース、硫酸糖、オリゴ糖などから成るものがある。補酵素Aとしては、例えば、アセチル補酵素A等がある。リン脂質としては、例えば、グリセロリン脂質、ホスファチジルコリン(レシチン)、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルグリセロール、ジホスファチジルグリセロール(カルジオリピン)、スフィンゴリン脂質等がある。
【0060】
前記フェニルジアジリン化合物は、一般式(C)で示される化合物であり、この化合物は、上記本発明の製造方法(1)で説明した物質と同様である。
【化34】
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【0061】
[電気的移動度シフトアッセイによるタンパク質の分析方法]
本発明は、電気的移動度シフトアッセイによるタンパク質の分析方法を包含する。この分析方法では、上記本発明の方法(1)で製造したフェニルジアジリン付加核酸誘導体および本発明のフェニルジアジリン付加核酸誘導体、または方法(2)で製造したヌクレオチド誘導体を用いる。
【0062】
分析方法は、以下のステップを含む。
(a)フェニルジアジリン付加核酸誘導体またはヌクレオチド誘導体と被検体であるタンパク質とを相互作用し得る条件下で混合する。
(b)得られた混合物に光を照射して、フェニルジアジリン付加核酸誘導体またはヌクレオチド誘導体に含まれるジアジリン基とタンパク質とを反応させて、前記フェニルジアジリン付加核酸誘導体またはヌクレオチド誘導体とタンパク質との結合体を形成する。
(c)得られた結合体を電気泳動に付す。
【0063】
ステップ(a)
核酸誘導体またはヌクレオチド誘導体と被検体であるタンパク質とを相互作用し得る条件下で混合する。核酸誘導体は、被検体であるタンパク質の配列を考慮した任意の配列を有するように作成する。作成した核酸誘導体(例えば、DNA)は、必要により精製した後にタンパク質との相互作用に使用する。核酸誘導体の5‘末端にはビオチンなどのタグが導入されたものを用いることができる。
【0064】
被検体であるタンパク質は、例えば、p53に代表される各種の転写因子タンパク質やDNAポリメラーゼに代表される各種の転写に関わる酵素群などであることができる。このとき、核酸誘導体に結合するタンパク質がタンパク質混合液中に存在するならば、その親和性により両者は結合する。相互作用し得る条件とは、例えば、氷中で1時間程度の静置であることができる。核酸誘導体またはヌクレオチド誘導体は、単一成分であることもできるが、複数種類の核酸誘導体またはヌクレオチド誘導体を含む混合物を用いることもできる。
【0065】
ステップ(b)
得られた混合物に光を照射して、フェニルジアジリン付加核酸誘導体またはヌクレオチド誘導体に含まれるジアジリン基とタンパク質とを反応させる。照射する光は、例えば、360nm付近の光であることができる。照射時間等の条件は、光源の強さにより異なるが、例えば、氷上で数秒~30分程度であることができる。上記光照射により、フェニルジアジリン付加核酸誘導体とタンパク質との間に共有結合が生じ、両者を結ぶ。
【0066】
上記光照射により、フェニルジアジリン付加核酸誘導体またはヌクレオチド誘導体が有するジアジリン基とタンパク質の任意部分とが反応し、結合体を形成する。
【0067】
ステップ(c)
ステップ(c)では、得られた結合体を電気泳動に付す。電気泳動は、通常のゲル電気泳動であることができる。具体的には、スラブゲルの上部に試料を置き、適切な電流量を流すことにより、試料の荷電状態によりスラブゲル中を流れるものである。ゲルの網目を通過する際、試料の分子量により移動度に差を生じ、分離分析が可能となる。
【0068】
さらに、電気泳動は、変性条件下で行うことができ、変性条件下で行うことが、より高い分離と高い再現性という観点から好ましい。変性条件下とは、例えば、還元剤や熱処理により、タンパク質の高次構造を壊し、さらに界面活性剤などを共存させ、試料の電荷を均一化することである。
【0069】
電気泳動で分離した、結合体を核酸誘導体に導入されたタグを利用して検出することができる。結合体の検出は、タグの種類に応じて適宜行うことができる。
【0070】
[タンパク質の調製方法]
本発明は、タンパク質の調製方法を包含する。この調製方法では、本発明の方法(1)で製造したフェニルジアジリン付加核酸誘導体、本発明のフェニルジアジリン付加核酸誘導体、または本発明の方法(2)で製造したヌクレオチド誘導体を用いる。
【0071】
タンパク質の調製方法は以下の工程を含む。
(d)フェニルジアジリン付加核酸誘導体またはヌクレオチド誘導体と被検体であるタンパク質と相互作用し得る条件下で混合する。
(e)得られた混合物に光を照射して、フェニルジアジリン付加核酸誘導体またはヌクレオチド誘導体に含まれるジアジリン基とタンパク質とを反応させて、前記フェニルジアジリン付加核酸誘導体またはヌクレオチド誘導体とタンパク質との結合体を形成する。
(f)前記結合体を分離する。
(g)分離した結合体をアルカリ溶液で処理して結合体を解離させることで、タンパク質を回収する。
【0072】
工程(d)および(e)は、前記ステップ(a)および(b)と同様に実施できる。
【0073】
工程(f)
分離する結合体の選択は、例えば、5’末端をビオチンなどのタグを導入した核酸誘導体とタンパク質との結合体をタグに対するアフィニティー分離法で分離することができる。また、結合体の分離は、具体的には、例えば、5’末端をビオチンなどのタグを導入した核酸誘導体を使用する場合、タンパク質との複合体としてアビジンを固定化したビーズなどで捕獲し、実施できる。
【0074】
工程(g)
分離した結合体をアルカリ溶液で処理して結合体を解離させる。結合体のアルカリ溶液による処理は、例えば、以下のように実施できる。リン原子とイオウ原子間の切断は求核試薬によるものである。50mMリン酸と水酸化ナトリウムでpHを10.5にした溶液中に分離した複合体を移し、37℃で一晩静置する。この切断反応はGish, G., Eckstein, F. Science (1988) 240, 1520-1522を参考にすることができる。切り出された結合タンパク質は溶液中に存在する。以下のスキーム9に結合体の解離の様子を化学式で示す。
【0075】
【化35】
JP0004122446B2_000035t.gif

【実施例】
【0076】
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
【0077】
参考例1
式(1)の化合物の合成方法
【化36】
JP0004122446B2_000036t.gif

【0078】
N-[4-[3-(trifluoromethyl)-3H-diazirin-3-yl]benzyl] maleimide (1)
4-[3-(Trifluoromethyl)-3H-diazirin-3-yl]benzyl alcohol (13) (750 mg, 3.45 mmol)をTHF 28 mLに溶かし、Triphenylphosphine (1.05 g, 3.9 mmol)、maleimide (389 mg, 3.97 mmol)を加え0℃に冷却した。窒素気流下、撹拌しながらDiisoproylazodicarboxylate(789 mg, 4.35 mmol)をゆっくりと加えた。加え終わると黄色の液体となった。0℃で1時間置いた後、反応混合物を減圧溜去し、Hezane : Ether = 1:1を30 mL 加える。沈殿してきた反応物のTriphenylphosphine oxideを濾過で取り除いた。溶媒を減圧溜去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Hexane : AcOEt = 4 : 1)により精製して、無色の固体物質を得た。
収率 539 mg (68%)
1H-NMR (CDCl3)
: 7.37 (d, 2H, J = 7.3 Hz) 7.19 (d, 2H, J = 7.3 Hz) 6.72 (s, 2H) 4.67 (s, 2H).
【0079】
参考例2-1
【化37】
JP0004122446B2_000037t.gif

【0080】
4-[3-(Trifluoromethyl)-3H-diazirin-3-yl]benzaldehyde (12)
3-(Phenyl)-3-(trifluoromethyl)-3H-diazirine (11) (1.86 g, 0.01 mol)を0℃でCl2CHOCH3 (3.45 g, 0.03 mol)に溶かした。アルゴン気流下、0℃で、撹拌しながらTfOH (1.77 mL, 0.02 mol)とTiCl4 (2.85 g, 0.015 mol)から得られた黄色の個体をゆっくり加えた。塩化水素が発生するのが収まるとオレンジ色の液体となった。室温で1時間置いた後、反応混合物にヘキサン500 mLを加え、撹拌しながら砕いた氷を氷零下ゆっくり加えて過剰の試薬を分解した後、固体の炭酸ナトリウムをゆっくり加えて中和した。得られたヘキサン層を分離後、飽和食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過で乾燥剤を除いた後に溶媒を減圧溜去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (Hexane:CH2Cl2 = 2:1) により精製して、黄色の油状物質 (12) を得た。
【0081】
収量 1.71 g (80%)
1H-NMR (CDCl3)
σ:10.04 (s, 1H), 7.91 (d, 2H, J = 8.3 Hz) 7.35 (d, 2H, J = 8.3 Hz).
【0082】
参考例2-2
【化38】
JP0004122446B2_000038t.gif

【0083】
尚、上述したように、上記スキーム中、(13)は前記化合物(7)と同一化合物であり、(14)は、前記化合物(2)においてHalがBrである化合物であり、(15)は、前記(10)において、RおよびR’が水素原子(H)である化合物である。
【0084】
4-[3-(Trifluoromethyl)-3H-diazirin-3-yl]benzyl alcohol (13)
化合物(12) (3.3 g, 15.4 mmol)をEtOH 7 mLに溶かし0℃で撹拌しながらNaBH4 (0.626 g, 16.5 mmol)をEtOH 7 mL中に懸濁したものを加えた。加え終わったのち室温に戻し4時間撹拌した。これに氷上で1M HClをゆっくり加えて過剰の試薬を分解した後、Etherで抽出し、Ether層を硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過で乾燥剤を除いた後に溶媒を減圧溜去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (Hexane:Ether = 1:1) により精製して、淡黄色の油状物質 (13) を得た。
【0085】
収量 3.21g (96%)
1H-NMR (CDCl3)
σ:7.39 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 7.19 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 4.71 (s, 2H), 1.87(bs, 1H)
【0086】
参考例2-3
3-[4-(Bromomethyl)phenyl]-3-(trifluoromethyl)-3H-diazirine (14)
化合物 (13) (344.0 mg, 1.59 mmol)をCH2Cl2 2 mLに溶かし、CBr4 (658.2 mg, 1.985 mmol)を加えた。0℃に冷やしPh3P (474 mg, 1.807 mmol)をゆっくりと加えた。室温まで戻し1時間撹拌した後で、シリカゲルカラムクロマトグラフィー (Hexane) で精製して、無色の油状物質 (14) を得た。
【0087】
収量 401.8mg (90%)
1H-NMR (CDCl3)
σ:7.42 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 7.17 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 4.46 (s, 2H).
【0088】
参考例2-4
L-4'-[3-(Trifluoromethyl)-3H-diazirin-3-yl]phenylalanine (15)
tert-Butylglycinate benzophenone imine (1.136 g, 3.839 mmol)と、不斉触媒のO(9)-Allyl-N-9-anthracenylmethylcinchonidium bromide[9] (0.2127 g, 0.351 mmol, 0.1 eq)をCH2Cl2 9 mLに溶かした。化合物 (14) (1.419 g, 5.085 mmol, 1.5 eq.)を加えアルゴンガス雰囲気下、室温で撹拌した。反応混合液を-78 ℃に冷却しながら2-tert-Butylimino-2-diethylamino-1,3-dimethylperhirdo-1,3,2-diazaphosphorine (1.41 g, 5.139 mmol, Aldrich)を数秒間で滴下し、-78 ℃で7時間反応させた。室温に戻し減圧蒸留した後、残査をEtherで希釈し蒸留水で2回、飽和食塩水で1回洗った。油層を硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過で乾燥剤を除いた後に溶媒を減圧溜去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー (Hexane:EtOAc = 7:1) で精製し、黄色の油状物質を得た。
【0089】
収量 1.89g (95%)
1H-NMR (CDCl3)
σ:7.57 (d, 2H, J = 6.9 Hz ), 7.39-7.27 (m, 6H), 7.06 (q, 4H, J = 8.4 Hz )
6.59 (d, 2H, J = 6.9 Hz), 4.09 (q, 1H, J = 8.6, 4.6 Hz), 3.26-3.11 (m, 2H)
1.44 (s, 9H).
【0090】
得られた黄色の油状物質 (75 mg, 0.152 mmol) を0 ℃でTFA 1mLに溶かし、室温で2時間撹拌した。(TLC, Hexane:AcOEt = 7:1) で反応終了を確認後、TFAを減圧溜去し、残渣をCH2Cl2で希釈し水で3回抽出した。水層を凍結乾燥して白色の固体 (15) を得た。
【0091】
収量 (TFA塩として) 53.4 mg (91%)
1H-NMR (CD3OD)
σ:7.46 (d, 2H, J = 7.9 Hz ), 7.27 (d, 2H, J = 7.9 Hz), 3.84 (dd, 1H, J = 8.2, 4.5 Hz), 3.38 (m,1H), 3.10 (d, 1H, J = 4.5, 8.2 Hz).
光学純度 (e.e.)
(5)をFmoc体に誘導し、HPLCによりその光学純度を確認した。適量をMeOHに溶かした後、キラルカラム (Sumichiral OA-3300 2.5μm 4.6 mmφ×25 cm)を用いて0.01 M Ammonium Acetate/MeOH、流速1 mL/minで溶出させ、360 nmのジアジリン由来のUV吸収により検出した。
e.e. = 98%
[α]D+22.4° (c = 0.52, EtOH)
【0092】
実施例1
核酸誘導体として、以下のスキーム10中の化合物(A3)で示されるアデニン、グアニン、シトシン、チミンの配列をもつ4merのDNAのグアニンとシトシンの間のリン酸をチオエステルとした化合物(AGsCT)を用いた。この化合物は、以下の文献に記載の公知の方法により合成した。Zon, G.; Geiser, T.G.(1991) Phosphorothioate oligonucleotides:chemistry, purification, analysis, scale-up and futuredirections.Anticancer Drug Des. 6:539-568. およびCaruthers, M.H.; Beaton,G.; Wu, J.V.; Wiesler, W.(1992) Chemical synthesis ofdeoxyoligonucleotides and deoxyoligonucleotide analogs. Methods Enzymol.211:3-20.
【0093】
【化39】
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【0094】
0.05mM AGsCT(A3)のイオウ原子を含むDNAに対し、モル比100倍量のスキーム3中の化合物(2a)、およびモル比200倍量のジイソプロピルエチルアミンを混合した。室温、37℃、56℃の各条件下で反応を行った。反応時間は15分~24時間までとし、高速液体クロマトグラフィーで産物(D5)の精製率を追った。結果を図1に示す。
【0095】
図1に示すチャートは37℃で反応を行ったときの高速液体クロマトグラフィーによる解析例である。チャート1は反応前、チャート2,3,4,5はそれぞれ反応後1、2、4、24時間後のものである。ピーク頂上に示される数字は保持時間を示し、6.5分付近のピークが原料のスキーム10中の化合物(A3)であり、7.5分付近のピークが産物のスキーム10中の化合物(D5)である。
【0096】
この化合物(A3)および化合物(D5)に対応するピーク部分を分取し、質量分析を行った結果、化合物(A3)では1191(M+H+)、化合物(D5)では1388(M+H+)の測定結果を得た。これらは化合物(A3)と化合物(D5)理論質量値である1191.22(M+H+)と1388.26(M+H+)と良く一致し、化合物(A3)から化合物(D5)が製造できることを示す。
【0097】
図2に示すグラフ(1)、(2)、(3)はそれぞれ20℃、37℃、56℃の温度で反応を行ったときの反応時間と産物の化合物(D5)の収率を示している。グラフ(2)の37℃の反応温度のとき収率が良い。また2時間程度の反応により最大の収率が得られている。
【0098】
原料であるスキーム10中の化合物(A3)の濃度を変えて反応収率を測定した。結果を図3に示す。
【0099】
反応温度を37℃に固定し、原料であるスキーム3中の化合物(1)の濃度を0.023、0.045、0.182、0.455mMとした反応収率をそれぞれグラフ(1)、(2)、(3)、(4)に示す。反応は原料が高濃度であると速くなるが、0.2mM付近で変化がなくなる。好ましい原料濃度は0.2mMであるが、0.1mM程度であっても反応時間を延長することで同程度の収率が得られると考えられる。
【0100】
実施例2
【化40】
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【0101】
5'末端をチオリン酸化した21merのRNA(A2)と式(1)で表されるフェニルジアジリン化合物を、それぞれ最終濃度が0.025mMと20mMになるように、ジチルスルオキシド中に調製した。さらに最終濃度が20mMになるようにジイソプロピルエチルアミンを混合し、37℃で2時間静置した。反応後の試料を高速液体クロマトグラフィーで解析した。結果を図4に示す。
【0102】
図4に示すチャート(1)は、原料である(A2)の高速液体クロマトグラフィーによる解析結果である。チャート内の(a)にあたるピークが、原料の5'末端をチオリン酸化した21merのRNA(A2)を示す。上記チャート(2)は産物である(D4)を同様に解析したものである。チャート内の(b)のピークが新たに出現したピークで、質量分析の結果、(D4)であることを確認した。
【0103】
実施例
【0104】
【化41】
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【0105】
本発明の方法で製造した光反応性DNAを利用して、そのDNA配列に結合するタンパク質を多数・同時に解析した例を示す。式(2a)で表される化合物の光反応基と5‘末端をビオチン化し、DNA配列中の核酸の1つをチオリン酸エステルにしたBiotin-TGTATGsCAAATAAGG(配列番号1)(A1)を、それぞれ最終濃度0.2mMと10mMになるようにジメチルスルオキシドに溶解した。最終濃度10mMになるようにジイソプロピルエチルアミンを混和し、式(D1)で表される産物を合成した。高速液体クロマトグラフィーで目的の産物を精製し、質量分析で産物を確認した。尚、化合物A1は、以下の文献に記載の公知の方法により合成した。Zon, G.; Geiser, T.G.(1991) Phosphorothioate oligonucleotides:chemistry, purification, analysis, scale-up and futuredirections.Anticancer Drug Des. 6:539-568. およびCaruthers, M.H.; Beaton,G.; Wu, J.V.; Wiesler, W.(1992) Chemical synthesis ofdeoxyoligonucleotides and deoxyoligonucleotide analogs. Methods Enzymol.211:3-20.
【0106】
化学式(D1)で表される産物を0.1μg、HeLa細胞核抽出液25μgを、25mM HEPES-Na、50mM NaCl、5mM DTT、1mM EDTA、0.05% Triton X-100、10%グリセロール、 2μg poly(dI・dC)、100μg/mL BSAの混合溶液20μL中に溶解し、氷中で1時間静置した。結合阻害を行う場合は、阻害する競合DNAを10~100倍モル量共存させた。
【0107】
上記試料の入ったチューブを氷水の上に浮かせて、30W/m2の光量の360nmの光を氷上で1~5分間照射した。照射後すぐに5μLの電気泳動用変性溶液を加えて室温で30分以上静置した。この操作の模式図を図5に示す。
【0108】
共有結合で結ばれたDNAと結合タンパク質を含む試料を、変性電気泳動で分離した。このときの分離ゲルは10%ポリアクリルアミドで製作した。電気泳動後、ゲルのセパレートゲルを取り除き、分離ゲルを固定溶液中に浸し、セミドライ式ブロッティング装置で、ゲルからメンブレンへ転写した。メンブレンは室温で1時間、1.0% (w/v) カゼイン/PBS によるブロッキングを行い、その後、0.1% (v/v) Strept-avidin HRP/ PBS-T を加えて室温、30分間振盪した。メンブレンを数回洗浄した後、化学発光試薬でビオチンを検出した。
【0109】
ビオチンはもともと光反応性DNAに結合している。10%ポリアクリルアミドゲルを使用した電気泳動で光反応性DNA単体を解析した場合、その分子量が約5000程度と小さいためにゲル中から流れ出る。この電気泳動のゲル中に化学発光で検出されるビオチンは、タンパク質などの高分子の物質と複合体を形成した光反応性DNAであると考えられる。
【0110】
図6に示す解析例中のレーンについて説明する。レーン「M」は分子量マーカーを示し、ゲルの上から67000、45000、31000、20000の分子量に相当する。レーン「1」は核抽出液を加えず、光反応性DNAのみで実験を行ったコントロール実験である。レーン「2」は、上記のように核抽出液と光反応性DNAを加え、光照射を行った実験である。レーン「3」およびレーン「4」は、競合阻害DNAを用いた実験であり、レーン「3」は光反応性DNAと同等の配列をもつDNAを25倍モル量加えたものであり、レーン「4」はそのDNA配列の一部を変異させたDNAを25倍モル量加えたものである。
【0111】
レーン「1」とレーン「2」を比較すると、多数の結合タンパク質を同時に解析できたことが示される。レーン「3」と「4」の阻害実験により、これらの複合体形成がDNA配列に特異的であることが示される。
【0112】
実施例4
[切断法の実施例]
実施例3で示したスキームと同様の反応にて、AGsCTの4merのDNA断片にジアジリンを導入したものを試料として切断した実施例を示す。上記光反応性DNAを10μMになるように、50mMリン酸緩衝液を水酸化ナトリウムでpHを10.5に調製した溶液に溶かした。37℃で2時間静置した試料を、高速液体クロマトグラフィーで解析した。結果を図7に示す。
【0113】
上のチャート(1)は、反応前の光反応性AGsCTを試料にして高速液体クロマトグラフィーで解析したもので、チャート内の(a)のピークがそれにあたる。チャート(2)は、上記方法で2時間反応した後の試料を解析したもので、(a)にあたるピークは消滅し、新たに(b)のピークが出現する。チャート(3)は、ジアジリンのついていないAGsCTを試料として解析したもので、(c)のピークがそれにあたる。(b)のピークと(c)のピークの保持時間がほぼ一致することから、(b)のピークはジアジリンが切断されたAGsCTであると予想される。この(b)ピークを分取し質量分析で解析した結果、ジアジリンのないAGsCTであることが示された。
【0114】
実施例5
[切断の実施例]
実施例3で示したスキームと同様の反応にて、5‘末端にビオチンをもつBiotin-TGTATGsCAAATAAGG(配列番号1)から光反応性DNAを製造した。以下に実施例の模式図を図8に示す。
【0115】
光反応性DNAをポリプロピレン製のチューブ内に静置し(図8(1))、光照射によりチューブ表面に固定する(図8(2))。固定化していないDNAを洗浄で除去し(図8(3))、ストレプトアビジン-HRP酵素でビオチンの有無を化学発光により確認する(図8(4))。切断処理を図8(3)の操作のあとに行い、切断によりビオチン化DNAがチューブ表面から取り除かれているか確認した。
【0116】
詳細な実験操作は以下のとおりである。
1.100 μM光反応性DNA (in water) 50μLをPCRチューブに入れて乾燥。
2.光反応(360 nm, 5min)によりチューブにDNAを固定。
3.1% Tween, 50 mM Tris-HCl (pH 7.4), 300 mM NaCl 100μLで洗浄。(3回)
4.50 mM Tris-HCl (pH 7.4), 300 mM NaCl 100μLで洗浄。(Tween除去)
5.切断条件でP-Sを切断
<条件1>50 mM phosphate buffer +NaOHでpH 10.5に調製した溶液100μLを加え、37℃で2時間おいておく。
<条件2>50 mM Acetate-Na buffer (pH 3.0) 100 mM NaCl 100μLを加え、37℃で一晩(約15時間)置いておく。
6.1% casein PBS 100μLを加え37℃で1時間置いておく。(ブロッキング)
7.0.1% Tween, 50 mM Tris-HCl (pH 7.4), 300 mM NaCl 100μLで洗浄。(3回)
8.streptavidine-HRP in 50 mM Tris-HCl (pH 7.4), 300 mM NaCl 100μLを加え、37℃で1時 間置いておく。
9.0.1% Tween, 50 mM Tris-HCl (pH 7.4), 300 mM NaCl 100μLで洗浄。
10.ECL測定。結果を図9に示す。
【0117】
図9の化学発光検出例の1は、切断処理を行わないものであり、チューブ表面にビオチン化DNAが固定化していることを示す。検出例2は光反応を行わず固定化処理をしていないものである。検出例3は切断処理をした例で、50mMリン酸緩衝液を水酸化ナトリウムでpHを10.5に調製した溶液中に一晩静置したものである。切断処理によりチューブ表面からビオチン化DNAが取り除かれたことを示す。
【0118】
実施例6
[結合タンパク質の分離実施例]
光反応性DNAを利用して、そのDNA配列に結合するタンパク質を分離した例を示す。実施例3と同様のスキームにて、5’末端をビオチン化したBiotin-TGTATGsCAAATAAGG(配列番号1)から光反応性DNAを合成し、高速液体クロマトグラフィーで目的の産物を精製した。光反応性DNAを10μMと、このDNA配列に結合するタンパク質7.8μgとを、25mM HEPES-Na、50mM NaCl、5mM DTT、1mM EDTA、0.05% Triton X-100、10%グリセロール、 2μg poly(dI・dC)、100μg/mL BSAの混合溶液20μL中に溶解し、氷中で1時間静置した。
【0119】
上記試料の入ったチューブを氷水の上に浮かせて、30W/m2の光量の360nmの光を氷上で5分間照射した。照射後すぐに最終濃度1%になるように界面活性剤を加えた。アビジンが結合したビーズを加え、1時間攪拌した。洗浄後、50mMリン酸緩衝液を水酸化ナトリウムでpHを10.5に調製した溶液中で切断反応を行った。上清を回収し、電気泳動で分離し、銀染色でタンパク質を染色した。結果を図10に示す。
【0120】
図10の電気泳動図中のレーンについて説明する。レーン「M」は分子量マーカーを示し、ゲルの上から97000、67000、45000、31000、20000の分子量に相当する。レーン「1」は上記のように切断反応を行った上清を試料とし、レーン「2」はPOUタンパク質を加えず切断反応を行った上静を試料とし、レーン「3」はPOUタンパク質を試料とした。レーン「3」より、電気泳動図中の「A」と「B」がPOUタンパク質のバンドと考えられる。この2つバンドは、レーン「1」でも見られる。POUタンパク質とDNAとの間で切断がおこり、光反応で捉えられたタンパク質が回収できたことを示す。
【0121】
実施例7
[GTP-γ-S, ADP-β-Sへのジアジリンの導入]
【0122】
以下に示したGTP-γ-SおよびADP-β-Sのホスホロチオエートにジアジリンを導入した。
【化42】
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【0123】
<操作>
・光反応性GTP-γ-Sの作成
サンプルを終濃度が1 mM GTP-γ-S, 100 mM リン酸バッファー(pH 7.0), 50 mM 4-[3H-[3-trifluoromethyl]diazine-3-yl]benzyl maleimideとなるように調製し、37℃で20時間置いておく。反応後、HPLCにより分析、単離を行いMASSにより分子量を測定した。
【0124】
・光反応性ADP-β-Sの作成
サンプルを終濃度が1 mM ADP-β-S, 100 mM リン酸バッファー (pH 7.0), 50 mM 4-[3H-[3-trifluoromethyl]diazine-3-yl]benzyl maleimideとなるように調製し、37℃で18時間置いた。反応後、HPLCにより分析、単離を行いMASSにより分子量を測定した。結果を図11に示す。
【0125】
HPLCの結果より、ジアジリン導入反応で、GTPγ-Sでは14.2 min、ADP-β-Sでは14.0 minに新たな生成物ピークが確認された。このピークを分取し、MASSにより分子量の測定を行った。
【0126】
【表2】
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【0127】
分子量測定の結果より、GTP-γ-SおよびADP-β-Sへのジアジリンの導入が確認できた。各収率はGTP-γ-Sが94.1 %、ADP-β-Sが87 %であった。上記GTP-γ-SおよびADP-β-Sへのジアジリンの導入と同様に、各種ホスホロチオエートへの光反応基の導入が可能である。
【0128】
実施例8
光反応性GTPとH-Rasの光アフィニティーラベル
【化43】
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【0129】
40 ng H-Ras、10 mM ジアジリン-GTP、10 mM MgCl2、50 mM Tris-HCl (pH 7.4)を含むサンプル1 mLを調製し氷上で30分インキュベートした。その後、氷上で360 nm のUV(15w x 2)を10分間照射した*。サンプルに1 mM N-エチルマレイミド(NEM) 、1 mM tri-n-ブチルホスフィン、0.5 M リン酸バッファー (pH 7.0) 、10 % エタノール組成の水溶液を40 mL加え、アルゴン下20℃で20時間インキュベートした。反応後のサンプルをSephadex G25カラムでNEMを除去し、0.03 % アンモニア水溶液で37℃2時間インキュベートすることで、光反応性GTP中のP-S間を加水分解により切断した。 反応後、窒素通気によりアンモニアを取り除き、1 mM ビオチンマレイミド0.5 M リン酸バッファー (pH 7.0) 、10 % エタノール組成の水溶液を40 mL加え、アルゴン下20℃で20時間インキュベートした。反応後のサンプルをSephadex G25カラムでビオチンマレイミドを除去し、凍結乾燥させた。サンプルをSDS-PAGE (13 % ポリアクリルアミドゲル) を行い、PVDF膜にエレクトロブロッティング後ストレプトアビジン-HRP パーオキシダーゼによる化学発光により検出を行った。結果を図12に示す。また反応のスキームを以下に示す。
【0130】
【化44】
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【0131】
実施例9
GTPタグを利用した光ラベルRasの単離検出
40 ng H-Ras、10 mM ジアジリン-GTP、10 mM MgCl2、50 mM Tris-HCl (pH 7.4)を含むサンプル1 mLを調製し氷上で30分インキュベートした†。その後、氷上で360 nm のUV(15w x 2)を10分間照射した*。光反応後、1 mM ビオチン-Oスクシンイミド、50 mM Tris-HCl (pH 7.4)、 10 % アセトニトリル組成の水溶液を40 mL加え、37℃で2時間反応させた。その後、10 % SDSを4 mL加え 95°C で5分間熱することでタンパク質を変性させた。その後、等量(45mL)の0.2 M酢酸水溶液を加え、 Fe3+-IMAC カラム(50mL分)に乗せた$。0.1 M 酢酸水溶液1 mL、0.1 %酢酸・60 %アセトニトリル水溶液で洗浄した後、0.1 M アンモニア水溶液500 mL で溶出し溶出液を凍結乾燥した。そのサンプルを10 mL 水に溶解し、全量をSDS-PAGE(13 % ポリアクリルアミドゲル)を行い、PVDF膜にエレクトロブロッティング後ストレプトアビジン-HRP パーオキシダーゼによる化学発光により検出を行った。結果を図13に示す。また反応のスキームを図14に示す。
【0132】
†結果3~5はこの時点で阻害のためにGTPを加えた。
*結果2はこの光照射を行っていない。
$ Fe3+-IMACは、リン酸基とキレートを示す。今回の場合、光ラベルされてタンパク質にGTPが結合したものだけがカラムとキレート結合する。
【産業上の利用可能性】
【0133】
本発明は、核酸およびタンパク質が関連する広範な分野において有用である。
【図面の簡単な説明】
【0134】
【図1】高速液体クロマトグラフィーでの解析例を示す。
【図2】反応時間と収率の関係を示す。
【図3】反応濃度と収率の関係を示す。
【図4】高速液体クロマトグラフィーでの解析例を示す。
【図5】共有結合で結ばれたDNAと結合タンパク質が形成される模式図。
【図6】化学発光で検出した複合体解析の例を示す。
【図7】高速液体クロマトグラフィーによる解析例を示す。
【図8】実施例6の模式図。
【図9】化学発光検出例を示す。
【図10】回収した上清の電気泳動像。
【図11-1】HPLCによるGTP-γ-Sへのジアジリンの導入反応の分析。
【図11-2】HPLCによるADP-β-Sへのジアジリンの導入反応の分析。
【図12】実施例8における光プローブ特異的なビオチン付加による光ラベルRasの化学発光検出結果。1:光ラベル有 2:光ラベル無(操作の*の光照射を行っていない)
【図13】実施例9におけるGTP-tagを利用した光ラベルしたRasの単離・検出結果。1:光ラベル有 2:光ラベル無 3:等量GTPによる阻害 4:10等量GTPによる阻害 5:100等量GTPによる阻害
【図14】実施例9における反応のスキーム。
図面
【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11-1】
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【図11-2】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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