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明細書 :平面型SQUIDセンサ

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5051506号 (P5051506)
公開番号 特開2008-047784 (P2008-047784A)
登録日 平成24年8月3日(2012.8.3)
発行日 平成24年10月17日(2012.10.17)
公開日 平成20年2月28日(2008.2.28)
発明の名称または考案の名称 平面型SQUIDセンサ
国際特許分類 H01L  39/02        (2006.01)
G01R  33/035       (2006.01)
H01L  39/22        (2006.01)
FI H01L 39/02 A
G01R 33/035 ZAA
H01L 39/22 D
請求項の数または発明の数 3
全頁数 7
出願番号 特願2006-223724 (P2006-223724)
出願日 平成18年8月21日(2006.8.21)
審査請求日 平成21年3月13日(2009.3.13)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】593165487
【氏名又は名称】学校法人金沢工業大学
発明者または考案者 【氏名】河合 淳
【氏名】下津 竜之
【氏名】河端 美樹
個別代理人の代理人 【識別番号】100095511、【弁理士】、【氏名又は名称】有近 紳志郎
審査官 【審査官】正山 旭
参考文献・文献 特開2004-235197(JP,A)
特開2005-322831(JP,A)
特開平04-099979(JP,A)
特開平05-302966(JP,A)
特開平07-302932(JP,A)
調査した分野 H01L 39/02
G01R 33/035
H01L 39/22
特許請求の範囲 【請求項1】
外部接続半田付け用銅端子(2,2’)を積層したポリイミド基板またはポリイミド基材入り基板(1)の表面にNb薄膜検出コイル(4)をスパッタリングにより形成し、前記基板(1)にSQUIDチップ(5)をマウントし、前記Nb薄膜検出コイル(4)と前記SQUIDチップ(5)とを接続したことを特徴とする平面型SQUIDセンサであって、前記基板(1)に検出コイルパッド用銅端子(3,3’)を積層しておき、その検出コイルパッド用銅端子(3,3’)を前記Nb薄膜検出コイル(4)の端部の土台としたことを特徴とする平面型SQUIDセンサ(10,20)。
【請求項2】
請求項1に記載の平面型SQUIDセンサにおいて、前記基板(1)にヒータ抵抗用半田付け銅端子(2a)を積層したことを特徴とする平面型SQUIDセンサ(10,20)。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の平面型SQUIDセンサにおいて、前記基板(1)に前記SQUIDチップ(5)をフリップチップ実装したことを特徴とする平面型SQUIDセンサ(20)。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、平面型SQUIDセンサに関し、さらに詳しくは、サーマルサイクルや熱膨張の違いによる破損がなく且つ外部接続用ケーブルを半田付けで接続することが出来る平面型SQUIDセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ガラス基板上にNb薄膜検出コイルをスパッタリングにより形成し、次いで同一基板上にSQUIDチップをマウントし、Nb薄膜検出コイルとSQUIDチップとを超伝導ボンディングワイヤーにより接続した平面型SQUIDセンサが知られている(例えば、特許文献1参照。)。

【特許文献1】K.Tsukada, T.Morooka, J.Kawai, N.Matsuda, N.Mizutani, S.Yamasaki, G.Uehara and H.Kado, "HYBRID SQUID PROBES USING 2- AND 3-DIMENSIONAL THIN FILM PICK-UP COILS FOR MULTICHANNEL BIOMAGNETIC SYSTEM", Proceedings of the 9th International Conference on Biomagnetism (Biomag'93 Viena), pp290-pp291
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記従来の平面型SQUIDセンサでは、Nb薄膜検出コイルをスパッタリングにより形成するプロセスでの基板温度が200℃程度になることを考慮して、耐熱性の低いガラスエポキシ基板ではなく、耐熱性の高いガラス基板を使っている。
しかし、ガラス基板は、4.2K(平面型SQUIDセンサの使用時温度=液体ヘリウム温度)←→室温(不使用時温度)のサーマルサイクルで破損しやすい問題点があった。また、ガラス基板にSQUIDチップをマウントしてモールドするが、モールド材とガラス基板の熱膨張の違いによって、ガラス基板が割れるという問題点もあった。さらに、ガラス基板には外部接続半田付け用銅端子がないため、外部接続用ケーブルを半田付けで接続することができない問題点があった。
そこで、本発明の目的は、サーマルサイクルや熱膨張の違いによる破損がなく且つ外部接続用ケーブルを半田付けで接続することが出来る平面型SQUIDセンサを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1の観点では、本発明は、外部接続半田付け用銅端子(2,2’)を積層したポリイミド基板またはポリイミド基材入り基板(1)の表面にNb薄膜検出コイル(4)をスパッタリングにより形成し、前記基板(1)にSQUIDチップ(5)をマウントし、前記Nb薄膜検出コイル(4)と前記SQUIDチップ(5)とを接続したことを特徴とする平面型SQUIDセンサ(10,20)を提供する。
上記構成において、ポリイミド基材入り基板とは、ガラスエポキシ基板におけるエポキシ樹脂の代わりにポリイミドを用いた基板である。
上記第1の観点による平面型SQUIDセンサでは、ポリイミド基板またはポリイミド基材入り基板(1)を用い、その表面にスパッタリングによりNb薄膜検出コイル(4)を形成する。ポリイミド基板またはポリイミド基材入り基板(1)は、耐熱性が高いため、スパッタリングのプロセスに耐えられる。そして、サーマルサイクルによる破損がない。また、基板(1)にマウントしたSQUIDチップ(5)をモールドしても、基板(1)とモールド材の熱膨張の違いによって基板(1)が割れることもない。さらに、基板(1)に外部接続半田付け用銅端子(2,2’)を積層してあるため、外部接続用ケーブルを半田付けで接続することが出来る。
【0005】
第2の観点では、本発明は、前記第1の観点による平面型SQUIDセンサにおいて、前記基板(1)に検出コイルパッド用銅端子(3,3’)を積層しておき、その検出コイルパッド用銅端子(3,3’)を前記Nb薄膜検出コイル(4)の端部の土台としたことを特徴とする平面型SQUIDセンサ(10,20)を提供する。
上記第2の観点による平面型SQUIDセンサでは、Nb薄膜検出コイル(4)の端部の土台となる検出コイルパッド用銅端子(3,3’)を基板(1)に積層しておくから、SQUIDチップ(5)と安定に接続しうる厚さをNb薄膜検出コイル(4)の端部に得ることが出来る。
【0006】
第3の観点では、本発明は、前記第1または前記第2の観点による平面型SQUIDセンサにおいて、前記基板(1)にヒータ抵抗用半田付け銅端子(2a)を積層したことを特徴とする平面型SQUIDセンサ(10,20)を提供する。
上記第3の観点による平面型SQUIDセンサでは、SQUIDチップ(5)を局所的に加熱して超伝導を壊すためのヒータ抵抗を半田付けでマウントすることが出来る。
【0007】
第4の観点では、本発明は、前記第1から前記第3のいずれかの観点による平面型SQUIDセンサにおいて、前記基板(1)に前記SQUIDチップ(5)をフリップチップ実装したことを特徴とする平面型SQUIDセンサ(20)を提供する。
上記第4の観点による平面型SQUIDセンサ(20)では、SQUIDチップ(5)をフリップチップ実装としたため、ワイヤボンディングによるよりも製造作業が簡便になる。
【発明の効果】
【0008】
本発明の平面型SQUIDセンサによれば、サーマルサイクルや熱膨張の違いによる破損がなく且つ外部接続用ケーブルを半田付けで接続することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、図に示す実施例により本発明をさらに詳細に説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
【実施例1】
【0010】
図1は、実施例1に係る平面型SQUIDセンサ10を示す平面図である。図2は、図1のA-A’断面図である。
この平面型SQUIDセンサ10は、外部接続半田付け用銅端子2、検出コイルパッド用銅端子3およびヒータ抵抗半田付け用銅端子2aを積層したポリイミド基板1の表面にNb薄膜検出コイル4をスパッタリングにより形成し、ポリイミド基板1にSQUIDチップ5をマウントし、Nb薄膜検出コイル4とSQUIDチップ5とを超伝導ボンディング6により接続し、外部接続半田付け用銅端子2とSQUIDチップ5とをAl(またはAu)ボンディング7により接続した構成である。
【0011】
図示していないが、ヒータ抵抗半田付け用銅端子2a間にヒータ抵抗を半田付けする。また、SQUIDチップ5をモールド材(例えばエポキシ樹脂)でモールドしてポリイミド基板1と一体化する。
【0012】
平面型SQUIDセンサ10は、次のようにして製造されたものである。
(1)図3に示すように、ポリイミド基板1の表面に外部接続半田付け用銅端子2、検出コイルパッド用銅端子3およびヒータ抵抗半田付け用銅端子2aを積層する。
(2)図4に示すように、Nb薄膜検出コイル4をスパッタリングにより形成する。検出コイルパッド用銅端子3は、Nb薄膜検出コイル4の端部の土台とする。
(3)図1に示すように、SQUIDチップ5をマウントし、Nb薄膜検出コイル4とSQUIDチップ5とを超伝導ボンディング6により接続し、外部接続半田付け用銅端子2とSQUIDチップ5とをAlボンディング7により接続する。
【0013】
実施例1に係る平面型SQUIDセンサ10によれば、次の効果が得られる。
(a)ポリイミド基板1の表面にスパッタリングによりNb薄膜検出コイル4を形成するが、ポリイミド基板1は耐熱性が高いため、スパッタリングのプロセスに耐えられる。
(b)サーマルサイクルによる破損がない。また、ポリイミド基板1にマウントしたSQUIDチップ5をモールドしても、ポリイミド基板1とモールド材の熱膨張の違いによってポリイミド基板1が割れることもない。
(c)ポリイミド基板1に外部接続半田付け用銅端子2を積層してあるため、外部接続用ケーブルを半田付けで接続することが出来る。
(d)SQUIDチップ5を局所的に加熱して超伝導を壊すためのヒータ抵抗を半田付けでマウントすることが出来る。
【実施例2】
【0014】
図5は、実施例2に係る平面型SQUIDセンサ20を示す平面図である。図6は、図5のA-A’断面図である。
この平面型SQUIDセンサ10は、外部接続半田付け用銅端子2,2’、検出コイルパッド用銅端子3’およびヒータ抵抗半田付け用銅端子2aを積層したポリイミド基材入り基板1’の表面にNb薄膜検出コイル4をスパッタリングにより形成し、ポリイミド基材入り基板1’にSQUIDチップ5をマウントし、フリップチップ接続によりNb薄膜検出コイル4とSQUIDチップ5を接続すると共に外部接続半田付け用銅端子2’とSQUIDチップ5を接続した構成である。
図6で、5aはSQUIDチップ5のパッド部であり、8はバンプである。
【0015】
図示していないが、ヒータ抵抗半田付け用銅端子2a間にヒータ抵抗を半田付けする。また、SQUIDチップ5をモールド材(例えばエポキシ樹脂)でモールドしてポリイミド基材入り基板1’と一体化する。
【0016】
平面型SQUIDセンサ20は、次のようにして製造されたものである。
(1)図7に示すように、ポリイミド基材入り基板1’の表面に外部接続半田付け用銅端子2,2’、検出コイルパッド用銅端子3およびヒータ抵抗半田付け用銅端子2aを積層する。
(2)図8に示すように、Nb薄膜検出コイル4をスパッタリングにより形成する。検出コイルパッド用銅端子3’は、Nb薄膜検出コイル4の端部の土台とする。
(3)図5に示すように、SQUIDチップ5をマウントし、フリップチップ接続によりNb薄膜検出コイル4とSQUIDチップ5を接続すると共に外部接続半田付け用銅端子2’とSQUIDチップ5を接続する。
【0017】
実施例2に係る平面型SQUIDセンサ20によれば、実施例1の効果に加えて、製造作業を簡便に出来る。
【産業上の利用可能性】
【0018】
本発明の平面型SQUIDセンサは、脳磁や心磁の測定に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】実施例1に係る平面型SQUIDセンサを示す平面図である。
【図2】図1のA-A’断面図である。
【図3】外部接続半田付け用銅端子、検出コイルパッド用銅端子およびヒータ抵抗半田付け用銅端子を積層したポリイミド基板を示す平面図である。
【図4】Nb薄膜検出コイルを形成したポリイミド基板を示す平面図である。
【図5】実施例2に係る平面型SQUIDセンサを示す平面図である。
【図6】図5のA-A’断面図である。
【図7】外部接続半田付け用銅端子、検出コイルパッド用銅端子およびヒータ抵抗半田付け用銅端子を積層したポリイミド基材入り基板を示す平面図である。
【図8】Nb薄膜検出コイルを形成したポリイミド基材入り基板を示す平面図である。
【符号の説明】
【0020】
1 ポリイミド基板
1’ ポリイミド基材入り基板
2,2’ 外部接続半田付け用銅端子
3,3’ 検出コイルパッド用銅端子
4 Nb薄膜検出コイル
5 SQUIDチップ
10,20 平面型SQUIDセンサ
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7