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明細書 :鮮度測定用試薬キット

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5969731号 (P5969731)
登録日 平成28年7月15日(2016.7.15)
発行日 平成28年8月17日(2016.8.17)
発明の名称または考案の名称 鮮度測定用試薬キット
国際特許分類 C12Q   1/42        (2006.01)
C12Q   1/26        (2006.01)
G01N  21/78        (2006.01)
FI C12Q 1/42
C12Q 1/26
G01N 21/78 C
請求項の数または発明の数 8
全頁数 14
出願番号 特願2010-533879 (P2010-533879)
出願日 平成21年10月7日(2009.10.7)
国際出願番号 PCT/JP2009/067502
国際公開番号 WO2010/044365
国際公開日 平成22年4月22日(2010.4.22)
優先権出願番号 2008268871
優先日 平成20年10月17日(2008.10.17)
優先権主張国 日本国(JP)
審判番号 不服 2014-023473(P2014-023473/J1)
審査請求日 平成24年5月23日(2012.5.23)
審判請求日 平成26年11月18日(2014.11.18)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504196300
【氏名又は名称】国立大学法人東京海洋大学
発明者または考案者 【氏名】鈴木 徹
【氏名】濱田 奈保子
【氏名】シリランサアン パウィナー
【氏名】川井 清司
個別代理人の代理人 【識別番号】100090402、【弁理士】、【氏名又は名称】窪田 法明
参考文献・文献 特開平1-289500(JP,A)
特開昭60-49800(JP,A)
特開平1-279843(JP,A)
特表2007-517888(JP,A)
特表2002-512970(JP,A)
特開平2-265984(JP,A)
特表平11-504802(JP,A)
特表2000-513940(JP,A)
日本食品工業学会誌, 1984, Vpl.31, No.9, p617-618
日本農芸化学会誌, 2001, Vol.75, No.5, p.562-565
Arch Biochem Biophys, 2001, Vol.390, No.1, p.35-41
Methods Mol Biol, 2007; Vol.368, p.59-72
調査した分野 C12Q 1/00-70 G01N 21/78
JST7580/JSTPlus/JMEDPlus(JDream3),PubMed,BIOSIS/CAPLUS/MEDLINE/WPIDS(STN)
特許請求の範囲 【請求項1】
第一試薬及び第二試薬からなり、該第一試薬は、キサンチンオキシダーゼ(Xanthine oxidase:XOD)とヌクレオシドフォスフォリラーゼ(Nucleoside phosphorylase:NP)と酵素保護剤と発色剤とを含む第一試薬溶液の凍結乾燥物からなり、該第二試薬は、キサンチンオキシダーゼ(XOD)とヌクレオシドフォスフォリラーゼ(NP)とアルカリフォスファターゼ(Alkaline phosphatase:AP)と酵素保護剤と発色剤とを含む第二試薬溶液の凍結乾燥物からなり、該第一試薬溶液の凍結乾燥物は鮮度を測定するために必要な酵素活性を備え、該第二試薬溶液の凍結乾燥物は鮮度を測定するために必要な酵素活性を備え、該酵素保護剤はスクロース及び/又はゼラチンからなり、該発色剤はヒポキサンチン(Hx)がキサンチンオキシダーゼ(XOD)によってキサンチンと尿酸に分解する反応に共役して発色するものからなることを特徴とする鮮度測定用試薬キット。
【請求項2】
前記第一試薬溶液中、キサンチンオキシダーゼ(XOD)が0.1U/ml~10U/mlの濃度範囲に、ヌクレオシドフォスフォリラーゼ(NP)が0.05U/ml~20U/mlの濃度範囲に、前記第二試薬溶液中、キサンチンオキシダーゼ(XOD)が0.1U/ml~10U/mlの濃度範囲に、ヌクレオシドフォスフォリラーゼ(NP)が0.05U/ml~20U/mlの濃度範囲に、アルカリフォスファターゼ(AP)が5U/ml~200U/mlの濃度範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の鮮度測定用試薬キット。
【請求項3】
前記第一試薬溶液及び前記第二試薬溶液中、スクロースが50mM~400mMの濃度範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の鮮度測定用試薬キット。
【請求項4】
前記第一試薬溶液及び前記第二試薬溶液中、ゼラチンが0.1~2.0(ゼラチンg/試薬溶液100ml)の濃度範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の鮮度測定用試薬キット。
【請求項5】
前記第一試薬溶液及び前記第二試薬溶液中、発色剤が0.1mM~0.6mMの濃度範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の鮮度測定用試薬キット。
【請求項6】
前記第一試薬溶液及び前記第二試薬溶液のpHが6.8~8.5であることを特徴とする請求項1又は2に記載の鮮度測定用試薬キット。
【請求項7】
前記発色剤がWST-8であることを特徴とする請求項1に記載の鮮度測定用試薬キット。
【請求項8】
前記第一試薬溶液及び前記第二試薬溶液が血清アルブミン(BSA)を含有していることを特徴とする請求項1に記載の鮮度測定用試薬キット。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、魚肉等の鮮度を容易に短時間で測定することができ、しかも保存安定性の高い鮮度測定用試薬キットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、畜肉、魚肉又は鶏肉等の鮮度はK値が指標として使用されている。K値とはこれらの肉中におけるアデノシン三リン酸(ATP)及びATP分解生成物(ADP,AMP,IMP,HxR,Hx)の含有量に対するイノシン(HxR)及びヒポキサンチン(Hx)の含有量の割合(%)、すなわち(HxR+Hx)×100/(ATP+ADP+AMP+IMP+HxR+Hx)で表される数値(%)である。ここで、ADPはアデノシン二リン酸、AMPはアデノシン一リン酸、IMPはイノシン酸、HxRとはイノシン、Hxはヒポキサンチンである。
【0003】
このK値を求めるには畜肉、魚肉又は鶏肉中のATP、ADP、AMP、IMP、HxR、Hxの全ての含有量を測定する必要がある。しかし、これらATP及びATP分解生成物の全ての含有量を測定するのは非常に面倒であるし、魚肉の場合、ATP、ADP、AMPは、魚の死後、時間の経過とともにほとんどがIMP(イノシン酸)に分解しており、ATP、ADP、AMPは非常に少なくなっているので、(HxR+Hx)×100/(IMP+HxR+Hx)で表される数値KiがKi≒KとしてK値の代わりに鮮度の指標として便宜的に用いられている。
【0004】
ここで、HxRとHxの含有量は、例えば特公昭62-50120号公報に記載されているように、ヌクレオシドフォスフォリラーゼ(Nucleoside phosphorylase:NP)、キサンチンオキシダーゼ(Xanthine oxidase:XOD)及び発色剤を含む組成液を肉汁に混合し、肉汁中のHxRをヌクレオシドフォスフォリラーゼ(NP)でHxに分解させ、Hxをキサンチンオキシダーゼ(XOD)でキサンチンと尿酸に分解させ、発色剤をHxの分解に共役して発色させ、この発色の強度から求める方法が知られている。
【0005】
IMPとHxRとHxの含有量は、例えば特開平9-262098号公報に記載されているように、アルカリフォスファターゼ(Alkaline phosphatase:AP)、ヌクレオシドフォスフォリラーゼ(NP)、キサンチンオキシダーゼ(XOD)を固定したリアクタに肉汁を含んだ試料液を通し、試料液中のイノシン酸(IMP)をアルカリフォスファターゼ(AP)でイノシン(HxR)に分解し、イノシン(HxR)をヌクレオシドフォスフォリラーゼ(NP)でヒポキサンチン(Hx)に分解し、ヒポキサンチン(Hx)をキサンチンオキシダーゼ(XOD)でキサンチンと尿酸に分解させ、ヒポキサンチン(Hx)の濃度を発光試薬で測定することにより求める方法が知られている。
【0006】
しかし、上述した方法で使用されている各酵素(AP、NP、XOD)は非常に不安定なものであり、時間とともにその活性が容易に低下し、また温度が高いとその活性が更に低下してしまうので、これらの酵素を含む組成物を試薬として商品化することは非常に困難であった。
【0007】
これらの酵素の不安定さに対しては、例えば特開平8-131196号公報、特表2000-513940号公報、特再WO02/004633号公報、特開2008-206491号公報に記載されているように、酵素の水溶液中に糖(トレハロース、スクロース等)や血清アルブミン(BSA)を添加し、これらを凍結乾燥させることにより、酵素を安定化させる技術がいくつか提案されている。
【0008】
しかし、糖の種類と酵素の種類との間には酵素の安定化について相性があり、糖と酵素の組合せの仕方によって酵素の安定化の程度が異なり、ある特定の酵素を安定化させる糖の種類や濃度は簡単にはわからない。そして、その酵素が複数種の混合物の場合、それらの酵素を安定化させる糖の種類や濃度は更にわからない。
【0009】
また、酵素を含む水溶液を凍結後、乾燥させて安定化させる場合、その条件、特に凍結後に温度を上昇させて凍結物を乾燥させる過程における条件も酵素の安定性に大きな影響があるが、その最適条件はわかっていない。そして、酵素が複数種の混合物になった場合、この最適条件は更にわからない。
【先行技術文献】
【0010】

【特許文献1】特開昭62-50120号公報
【特許文献2】特開平9-262098号公報
【特許文献3】特開平8-131196号公報
【特許文献4】特表2000-513940号公報
【特許文献6】特再WO02/004633号公報
【特許文献7】特開2008-206491号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
解決しようとする課題は、魚肉等の鮮度を測定するためのものとして、高い温度で長時間保存しても酵素活性の低下が極めて少ない、魚肉等の鮮度を適切に測定するために必要な酵素活性を備えている保存安定性の高い鮮度測定用試薬キットが提供されていない点である。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係る鮮度測定用試薬キットは、鮮度測定用試薬キットに含まれる酵素の保存安定性を高めるために、酵素保護剤(糖及び/又はゼラチン)を含む酵素水溶液を急速冷凍させ、得られた凍結物を減圧下で該凍結物のガラス転移点温度(Tg)以下の温度で乾燥させたことを最も主要な特徴とする。
【0013】
すなわち、本発明に係る鮮度測定用試薬キットは第一試薬及び第二試薬からなり、該第一試薬は、キサンチンオキシダーゼ(Xanthine oxidase:XOD)とヌクレオシドフォスフォリラーゼ(Nucleoside phosphorylase:NP)と酵素保護剤と発色剤とを含む第一試薬溶液を凍結乾燥させたものからなり、該第二試薬は、キサンチンオキシダーゼ(XOD)とヌクレオシドフォスフォリラーゼ(NP)とアルカリフォスファターゼ(Alkaline phosphatase:AP)と酵素保護剤と発色剤とを含む第二試薬溶液を凍結乾燥させたものからなる。
【0014】
ここで、前記第一試薬溶液及び前記第二試薬溶液は例えば液体窒素等で急速冷凍させ、その後、減圧しながら乾燥させる。この場合、試料温度(凍結乾燥機棚温度)を時間の経過とともに上昇させながら乾燥させると乾燥時間を短くすることができるので、試料温度を時間の経過とともに上昇させながらが乾燥させるのが好ましい。しかし、試料温度を乾燥によって得られたもののガラス転移点温度(Tg)以上にすると酵素活性が低下するので、試料温度は乾燥によって得られるもののガラス転移点温度(Tg)以下で上昇させる必要がある。
【0015】
また、前記酵素保護剤としてはスクロース及び/又はゼラチンを使用することができる。スクロースの濃度は50mM~400mMの範囲が好ましい。スクロースの濃度がこの範囲にある場合、保存安定性の良い試薬が得られるからである。また、ゼラチンの濃度は0.1~2.0(ゼラチンg/試薬溶液100ml)の範囲が好ましい。ゼラチンの濃度がこの範囲にある場合、保存安定性の良い試薬が得られるからである。
【0016】
また、前記発色剤としてはヒポキサンチン(Hx)がキサンチンオキシダーゼ(XOD)によってキサンチンと尿酸に分解する反応に共役して発色するもの、例えば、テトラゾリウムブルー〔TB〕、ニトロテトラゾリウムブルー〔ニトロ-TB〕、テトラゾリウムバイオレット〔TV〕、ニトロブルーテトラゾリウム〔NBT〕、3-(4,5-ジメチル-2-チアゾリル)-2,5-ジフェニル-2Hテトラゾリウム〔MTT〕、2-(4-ヨ-ドフェニル)-3-(4-ニトロフェニル)-5-(2,4-ジスルフェニル)-2H-テトラゾリウム塩〔WST-1〕、2-(4-ヨ-ドフェニル)-3-(2,4-ジニトロフェニル)-5-(2,4-ジスルフェニル)-2H-テトラゾリウム塩〔WST-3〕、2-(2-メトキシ-4-ニトロフェニル)-3-(4-ニトロフェニル)-5-(2,4-ジスルフェニル)-2H-テトラゾリウム塩〔WST-8〕、2,3,5-トリフェニルテトラゾリウム、3-(4,5-ジメチルチアゾ-ル-2-フェニル)-5-(3-カルボキシメトキシフェニル)-2-(4-スルフォフェニル)-2H-テトラゾリウム塩〔MTS〕等の公知のホルマザン試薬を使用することができる。。
【0017】
発色剤の濃度は、発色剤がWST-8の場合、0.1mM~0.6mMの範囲が好ましい。発色剤の濃度がこの範囲にある場合、安定した発色が得られるからである。なお、発色剤の濃度が0.6mMを超えた場合、発色の強度が頭打ちになり、経済的に無駄なので、0.6mMを上限としたが、0.6mMを超える場合を排除するものではない。
【0018】
また、第一試薬溶液中及び第二試薬溶液中、キサンチンオキシダーゼ(XOD)は0.1U/ml~10U/mlの濃度範囲が好ましく、ヌクレオシドフォスフォリラーゼ(NP)は0.05U/ml~20U/mlの濃度範囲が好ましく、第二試薬溶液中、アルカリフォスファターゼ(AP)は5U/ml~200U/mlの濃度範囲が好ましい。
【0019】
キサンチンオキシダーゼ(XOD)の濃度の下限を0.1U/ml、ヌクレオシドフォスフォリラーゼ(NP)の下限を0.05Uml、アルカリフォスファターゼ(AP)の下限を5U/mlとしたのは、これらの値未満になると酵素の安定性が落ちるからである。また、キサンチンオキシダーゼ(XOD)の上限を10U/ml、ヌクレオシドフォスフォリラーゼ(NP)の上限を20U/ml、アルカリフォスファターゼ(AP)の上限を200U/mlとしたのは、これらの値を超えると試薬の保存安定性が低くなってしまうからである。
【0020】
前記第一試薬溶液及び前記第二試薬溶液は血清アルブミン(BSA)を含有していてもよいし、含有していなくてもよい。
【0021】
第一試薬溶液と第二試薬溶液のpHはいずれも6.8~8.5が好ましい。pHを6.8~8.5としたのは、上述した酵素が機能するpHの範囲は6.8~8.5だからである。なお、第一試薬溶液と第二試薬溶液のpHはリン酸カリウム等の緩衝液を用いて6.8~8.5の範囲とするのが好ましい。
【0022】
前記第一試薬及び前記第二試薬は各々紙に含浸させ、凍結乾燥させて2種類の試験紙とし、これらの試験紙を使用して魚肉等の鮮度を測定できるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0023】
本発明は、上述した2種及び3種の酵素を酵素保護剤とともに溶解させた試薬溶液を凍結させ、得られた凍結物をガラス転移点温度(Tg)以下の温度範囲で減圧乾燥させて各試薬を得たので、各試薬の保存安定性(残存活性)が高まり、各試薬を比較的高い温度で長期間にわたって保存することができるという利点がある。
【0024】
そして、各試薬を比較的高い温度(例えば、55℃)で長期間にわたって保存することができるので、例えば水産加工工場や水産物を使う食品工場の原料品質検査に使用することができ、魚の鮮度をその場で個別に客観的に判別することができるという利点がある。
【0025】
また、各試薬を比較的高い温度(例えば、55℃)で長期間にわたって保存することができるので、発展途上国等で冷蔵設備のない地域において魚の鮮度の判定に簡便に使用することができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】[HxR+Hx]濃度(μM)と吸光度(454nm)との関係を示すグラフである。
【図2】[IMP+HxR+Hx]濃度(μM)と吸光度(454nm)との関係を示すグラフである。
【図3】本発明試薬キットで求めたKi値とHPLCで求めたKi値との相関を示すグラフである。
【図4】本発明試薬キットの保存期間とKi値との関係を示すグラフである。
【図5】本発明試薬キットの仕様イメージを示す説明図である。
【図6】温度25℃で貯蔵した第一試薬の貯蔵日数と残存活性との関係を示すグラフである。
【図7】温度25℃で貯蔵した第二試薬の貯蔵日数と残存活性との関係を示すグラフである。
【図8】温度40℃で貯蔵した第一試薬の貯蔵日数と残存活性との関係を示すグラフである。
【図9】温度40℃で貯蔵した第二試薬の貯蔵日数と残存活性との関係を示すグラフである。
【図10】温度55℃で貯蔵した第二試薬の貯蔵日数と残存活性との関係を示すグラフである。
【図11】温度55℃で貯蔵した第二試薬の貯蔵日数と残存活性との関係を示すグラフである。
【図12】第一試薬の貯蔵日数と残存活性との関係を各湿度毎に示すグラフである。
【図13】第二試薬の貯蔵日数と残存活性との関係を各湿度毎に示すグラフである。
【図14】酵素保護剤無しの酵素複合体(試薬キット)の貯蔵日数と各貯蔵日数における試薬キットを用いて求めた同一魚肉のKi値との関係を示すグラフである。
【図15】スクロース入りの酵素複合体(試薬キット)の貯蔵日数と各貯蔵日数における試薬キットを用いて求めた同一魚肉のKi値との関係を示すグラフである。
【図16】スクロース+ゼラチン入りの酵素複合体(試薬キット)の貯蔵日数と各貯蔵日数における試薬キットを用いて求めた同一魚肉のKi値との関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
保存安定性の高い鮮度測定用試薬キットを提供するという目的を、簡易な方法で、酵素の基本的な活性を低下させることなく実現した。
【実施例1】
【0028】
ヌクレオシドフォスフォリラーゼ(NP)を20mMのリン酸カリウム緩衝液(potassiumphosphate buffer) (pH=7.8) に溶解してNP液を調製した。また、キサンチンオキシダーゼ(XOD)を20mMのリン酸カリウム緩衝液(pH=7.8) に溶解してXOD液を調製した。そして、NP液及びXOD液は含まれている安定剤を透析して除去した。また、スクロース(Sucrose)を20mMのリン酸カリウム緩衝液(pH=7.8) に溶解してスクロース液を調製した。また、WST-8(発色剤)を20mMのリン酸カリウム緩衝液(pH=7.8)に溶解してWST-8(発色剤)液を調製した。
【実施例1】
【0029】
次に、これらNP液、XOD液、スクロース液、WST-8(発色剤)液を全て混合して第一試薬溶液を調製し、この第一試薬溶液を2mlのポリプロピレン製チューブに入れ、液体窒素に1分間浸漬し、急速冷凍させた。次に、このポリプロピレン製チューブを、上部のふたを開放した状態で、凍結乾燥機に入れ、乾燥させた。乾燥は、3.0×10-2Torrの減圧下で行った。このときの温度は、-40℃から3時間ごとに5℃ずつ5℃まで温度を上昇させ、5℃から3時間ごとに10℃ずつ25℃まで温度を上昇させた。次に、凍結乾燥機から乾燥物を取り出し、これをPを入れたデシケーターに移し、7日間保存し、完全脱水して第一試薬を得た。
【実施例1】
【0030】
また、ヌクレオシドフォスフォリラーゼ(NP)を20mMのリン酸カリウム緩衝液(pH=7.8)に溶解してNP液を調製した。また、キサンチンオキシダーゼ(XOD)を20mMのリン酸カリウム緩衝液(pH=7.8)に溶解してXOD液を調製した。また、アルカリフォスファターゼ(AP)液を準備した。そして、NP液、XOD液及びAP液は透析して含まれている安定剤を除去した。また、スクロースを20mMのリン酸カリウム緩衝液(pH=7.8)に溶解してスクロース液を調製した。また、WST-8(発色剤)20mMのリン酸カリウム緩衝液(pH=7.8)に溶解してWST-8(発色剤)液を調製した。
【実施例1】
【0031】
次に、NP液、XOD液、AP液、スクロース液、WST-8(発色剤)液を全て混合して第二試薬溶液を調製し、この第二試薬溶液を2mlのポリプロピレン製チューブに入れ、液体窒素に1分間浸漬し、急速冷凍させた。次に、このポリプロピレン製チューブを、上部のふたを開放した状態で、凍結乾燥機に入れ、乾燥させた。乾燥は、3.0×10-2Torrの減圧下で行った。このときの温度は、-40℃から3時間ごとに5℃ずつ5℃まで温度を上昇させ、5℃から3時間ごとに10℃ずつ25℃まで温度を上昇させた。次に、凍結乾燥機から乾燥物を取り出し、これをPを入れたデシケーターに移し、7日間保存し、完全脱水して第二試薬を得た。
【実施例1】
【0032】
次に、60mgの第一試薬を1mlの蒸留水に溶解し、そのうちの150μlを分取し、これを魚肉絞り汁150μlと混合し、混合液を分光光度計でAbs.=454nmで測定してその吸光度Aを求めた。そして、図1に示すように、予め作成しておいた吸光度(Abs. at 454nm)と[HxR+Hx]濃度(μM)との関係から魚肉絞り汁中の[HxR+Hx]濃度A(μM)を求めた。
【実施例1】
【0033】
また、60mgの第二試薬を1mlの蒸留水に溶解し、そのうちの150μlを分取し、これを魚肉絞り汁150μlと混合し、混合液を分光光度計でAbs.=454nmで測定してその吸光度Aを求めた。そして、図2に示すように、予め作成しておいた吸光度(Abs. at 454nm)と[IMP+HxR+Hx]濃度(μM)との関係から魚肉絞り汁中の[IMP+HxR+Hx]濃度B(μM)を求めた。
【実施例1】
【0034】
次に、(HxR+Hx)×100/(IMP+HxR+Hx)=Ki(%)であり、(HxR+Hx)は濃度Aであり、(IMP+HxR+Hx)は濃度Bであることから、Ki値(=A/B)を求めた。
【実施例1】
【0035】
また、同じ魚肉のKi値を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で別に求め、本発明試薬キットで求めたKi値とHPLCで求めたKi値との相関を求めたところ、図3のグラフに示す通りであった。この図3のグラフに示された結果から、本発明の測定方法で求めたKi値とHPLCで求めたKi値とはR2=0.996という高い相関関係が有ることがわかる。
【実施例2】
【0036】
本発明試薬キットを5℃、25℃、40℃で50日間保存し、この試薬キットを使って同じ魚肉(マアジ)のKi値を求めたところ、図4に示す通りであった。この結果から、本発明試薬キットは40℃で50日まではかなり酵素活性の高い状態で保存できることがわかる。
【実施例3】
【0037】
実施例1と同様の実験において、アルカリフォスファターゼ(AP)を5U/ml未満としたところ、アルカリフォスファターゼ(AP)によるIMPの分解が不完全になるためか、得られるKi値が不安定になり、アルカリフォスファターゼ(AP)が200U/mlを超えると試薬の保存安定性が悪くなった。これに対し、アルカリフォスファターゼ(AP)を5U/ml~200U/mlとした場合はかかる不都合を生ずることなく、安定したKi値が得られた。従って、アルカリフォスファターゼ(AP)は5U/ml~200U/mlの範囲が最適範囲と考えられる。
【実施例4】
【0038】
実施例1と同様の実験において、ヌクレオシドフォスフォリラーゼ(NP)を0.05U/ml未満としたところ、ヌクレオシドフォスフォリラーゼ(NP)によるHxRの分解が不完全になるためか、得られるKi値が不安定になり、ヌクレオシドフォスフォリラーゼ(NP)が20U/mlを超えると試薬の保存安定性が悪くなった。これに対し、ヌクレオシドフォスフォリラーゼ(NP)を0.05U/ml~20U/mlとした場合はかかる不都合を生ずることなく、安定したKi値が得られた。従って、ヌクレオシドフォスフォリラーゼ(NP)は0.05U/ml~20U/mlの範囲が最適範囲と考えられる。
【実施例5】
【0039】
実施例1と同様の実験において、キサンチンオキシダーゼ(XOD)を0.1U/ml未満としたところ、キサンチンオキシダーゼ(XOD)によるHxの分解が不完全になるためか、得られるKi値が不安定になり、キサンチンオキシダーゼ(XOD)が10U/mlを超えると試薬の保存安定性が悪くなった。これに対し、キサンチンオキシダーゼ(XOD)を0.1U/ml~10U/mlとした場合はかかる不都合を生ずることなく、安定したKi値が得られた。従って、キサンチンオキシダーゼ(XOD)は0.1U/ml~10U/mlの範囲が最適範囲と考えられる。
【実施例6】
【0040】
実施例1と同様の実験において、スクロースを50mM未満としたところ、得られるKi値が不安定になり、スクロースが400mMを超えると酵素液が結晶化してしまう。これに対し、スクロースを50mM~400mMとした場合はかかる不都合を生ずることなく、安定したKi値が得られた。従って、スクロースは50mM~400mMの範囲が最適範囲と考えられる。
【実施例7】
【0041】
実施例1と同様の実験において、WST-8(発色剤)を0.1mM未満としたところ、発色が不安定になり、WST-8(発色剤)が0.6mMを超えた場合は濃度の増加にもかかわらず発色の度合いが頭打ちになってしまう。これに対し、WST-8(発色剤)を0.1mM~0.6mMとした場合はかかる不都合を生ずることなく、安定したKi値が得られた。従って、WST-8(発色剤)は0.1mM~0.6mMの範囲が最適範囲と考えられる。
【実施例8】
【0042】
実施例1と同様の実験において、pHを6.8未満としたり、8.5を超えるようにした場合は酵素が機能しなくなるが、pHを6.8~8.5とした場合はかかる不都合を生ずることなく、安定したKi値が得られた。従って、pHは6.8~8.5の範囲が最適範囲と考えられる。
【実施例9】
【0043】
上記実施例では、試薬の発色強度は吸光光度計を用いて測定したが、図5に示すように、プレートリーダーの各セルに凍結乾燥させた各試薬粉末を分注し、ここに魚肉抽出物を適当量添加して発色させ、この発色強度を色サンプルと比較して[IMP+HxR+Hx]の濃度又は[HxR+Hx]の濃度を求めてもよい。また、プレートリーダーのセルに酵素液を分注し、この状態で酵素液を凍結乾燥させたものを試薬キットとして用いてもよい。
【実施例10】
【0044】
200mMのスクロース溶液1ml中に、又は、200mMのsucrose+0.5%ゼラチン溶液1ml中に、0.02mgのヌクレオシドホスホリラーゼ(NP)と2mgのキサンチンオキシダーゼ(XOD)を溶解させて、0.3Unit/mlのNP+0.6Unit/mlのXODを含む第一試薬溶液を調製した。
【実施例10】
【0045】
200mMのスクロース溶液1ml中に、又は、200mMのsucrose+0.5%ゼラチン溶液1ml中に、1.5μlのアルカリホスファターゼ(AP)、0.02mgのヌクレオシドホスホリラーゼ(NP)及び2mgのキサンチンオキシダーゼ(XOD)を溶解させて、45Unit/mlのAP+0.3Unit/mlのNP+0.6Unit/mlのXODを含む第二試薬溶液を調製した。
【実施例10】
【0046】
第一試薬溶液を2mlのポリプロピレンチューブに1ml入れ、また、第二試薬溶液を2mlの別のポリプロピレンチューブに1ml入れ、これらのポリプロピレンチューブを液体窒素に少なくとも1分間浸漬して急速冷凍し、得られた凍結物を-90℃で保存した。
【実施例10】
【0047】
次に、この凍結物を予め-40℃に冷却された凍結乾燥機に移し、-40℃から5℃まで5℃ずつ温度を上げて、5℃から25℃まで10℃ずつ温度を上げて、乾燥させた。各温度ステップにおいて、その温度は3時間保持した。また、乾燥機内の圧力は、乾燥プロセスの全体にわたって3.0×10-2Torrに維持した。凍結物は、凍結乾燥によって、水分を失い、乾燥固形物になった。
【実施例10】
【0048】
乾燥固形物中の残余の水分は、室温で7日間減圧デシケーター中のPで更に除去させた。第一試薬溶液の凍結物から得られた乾燥固形物は第一試薬、第二試薬溶液の凍結物から得られた乾燥固形物は第二試薬として、乾いた窒素で置換したグローブボックス内に入れ、25℃、40℃、55℃で、45日間保存した。
【実施例10】
【0049】
第一試薬60mgを蒸留水1mlで戻し、それから75μlを分取し、それに4mMのHxRを75μl加え、さらに20mMのリン酸カリウム緩衝液150μlを加えて第一試薬溶液を調製した。UV-VIS分光光度計を用いて、第一試薬溶液の292nmにおける吸光度を、20℃で測定し、酵素の活性を初期の活性から評価した。
【実施例10】
【0050】
また、第二試薬60mgを蒸留水1mlで戻し、それから75μを分取し、それに4mMのIMP+1mM MgCl2を75μl加え、20mMのリン酸カリウム緩衝液150μlを加えて第二試薬溶液を調製した。UV-VIS分光光度計を用いて、第二試薬溶液の292nmにおける吸光度を、20℃で測定し、酵素の活性を初期の活性から評価した。残存活性は、凍結乾燥する前の活性のパーセンテージとして表わした。
【実施例10】
【0051】
貯蔵温度25℃における第一試薬の0日~45日間の酵素としての残存活性は図6に示す通り、貯蔵温度25℃における第二試薬の0日~45日間の酵素としての残存活性は図7に示す通り、貯蔵温度40℃における第一試薬の0日~45日間の酵素としての残存活性は図8に示す通り、貯蔵温度40℃における第二試薬の0日~45日間の酵素としての残存活性は図9に示す通り、貯蔵温度55℃における第一試薬の0日~45日間の酵素としての残存活性は図10に示す通り、貯蔵温度55℃における第二試薬の0日~45日間の酵素としての残存活性は図11に示す通りであった。
【実施例10】
【0052】
図6~図11に示す結果から、第一試薬及び第二試薬は、スクロースを添加すると、無添加のものと比べて、いずれも残存活性が高まることがわかり、スクロース及びゼラチンを添加すると、スクロースのみを添加した試薬と比べて、いずれも残存活性が更に高まることがわかる。なお、第一試薬及び第二試薬の含水量は、カールフィッシャー水分計(737のKF、Herisau、スイス)を用いて計測した。また、第一試薬及び第二試薬の熱特性は、示差走査熱量測定装置(DSC-50:島津、社、日本)を用いて調べた。
【実施例11】
【0053】
スクロースとゼラチンを含む第一試薬、及びスクロースとゼラチンを含む第二試薬を作成し、これらを55℃で0日~45日間、相対湿度0%、33%及び53%の各湿度環境下でそれぞれ貯蔵し、各湿度環境下における各試薬の残存活性を、貯蔵日数の経過に従って調べた。ここで、各試薬は実施例10と同様の方法で作成し、各試薬の残存活性は実施例10と同様の方法で調べた。
【実施例11】
【0054】
第一試薬の各湿度環境下における残存活性は図12に示す通り、第二試薬の各湿度環境下における残存活性は図13に示す通りであった。図12及び図13に示す結果から、相対湿度0%の場合は相対湿度33%、53%の場合と比較して、残存活性が大幅に高いことがわかる。本試薬の残存活性を低下させないためには、相対湿度をできる限り0%に近づけた雰囲気中で保存する必要があることがわかる。
【実施例12】
【0055】
スクロースとゼラチンのいずれも含まない第一試薬、スクロースを含みゼラチンを含まない第一試薬(Tg:65℃、MT:0.81%)及びスクロースとゼラチンの両方を含む第一試薬(Tg:77℃、MT:0.5%)を各作成し、5℃、25℃、40℃で0日~112日間それぞれ貯蔵した。
【実施例12】
【0056】
また、スクロースとゼラチンのいずれも含まない第二試薬、スクロースを含みゼラチンを含まない第二試薬(Tg:65℃、MT:0.78%)及びスクロースとゼラチンの両方を含む第二試薬(Tg:76℃、MT:0.99%)を各作成し、5℃、25℃、40℃で0日~112日間それぞれ貯蔵した。ここで、第一試薬及び第二試薬の基本的な組成及び作成条件は実施例10と同様とし、発色剤WST-8を添加したものである。
【実施例12】
【0057】
0,5,10,20,30および50μMのイノシン(HxR)を、20mM燐酸カリウム緩衝液の中に加えてHxRの標準溶液を調製した。また、0,5,10,20,30および50μMのイノシン酸(IMP)を、1mMのMgCl2とともに、20mM燐酸カリウム緩衝液中に加えてIMPの標準溶液を調製した。HxRの標準溶液の実際のHxR濃度とIMPの標準溶液の実際のIMP濃度は高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて調べた。
【実施例12】
【0058】
第一試薬溶液150μlを150μlのHxR(0,5,10,20,30および50μM)標準溶液に加え、UV-VIS分光測光器で454nmの吸光度を25℃で測定し、HxRの濃度と吸光度との関係を求め、これから標準曲線を作成した。また、第二試薬溶液150μlを150μlのIMP(0,5,10,20,30および50μM)標準溶液に加え、UV-VIS分光測光器で酵素混合液の454nmの吸光度を25℃で測定し、IMPの濃度と吸光度との関係を求め、これから標準曲線を作成した。
【実施例12】
【0059】
1gの魚肉と10%の過塩素酸4mlをミンチ混合し、さらに、5%の過塩素酸4mlを追加混合し、5℃、回転数2000rpmで10分間遠心分離した。上澄みを取り、8M又は1MのKOHで、pHを6.8~7.0に調整した。上澄み液を再び5℃、回転数2000rpmで10分間遠心分離した。試料溶液は、No.1のワットマン紙で濾過し、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって等級付けされた蒸留水によって希釈し、20mlの魚エキスとした。希釈された試料溶液を0.65μm-poreサイズのmilipore紙で再び濾過し、鮮度測定の前に-90℃で保持した。
【実施例12】
【0060】
次に、各貯蔵日数、各貯蔵温度における第一試薬及び第二試薬を用いて、同じ魚肉サンプルのKi値を調べた。ここで、魚肉サンプルのKi値は次のようにして求めた。まず、第一試薬及び第二試薬、各60mgを蒸留水1mlで別々に戻し、それら150μlに魚エキス20μlと、20mMのリン酸カリウム緩衝液130μlを加えて第一試薬溶液、第二試薬溶液をそれぞれ調製した。
【実施例12】
【0061】
UV-VIS分光光度計を使用し、第一試薬溶液、第二試薬溶液の454nmの吸光度を25℃で測定し、第一試薬溶液から得られた結果と第二試薬溶液から得られた結果を用いて、標準曲線からHxR+Hxの濃度を、IMP+HxR+Hxの濃度をそれぞれ求めた。そして、下記数1で示す方程式にHxR+Hxの濃度及びIMP+HxR+Hxの濃度を入れ、Ki値を求めた。
【実施例12】
【0062】
【数1】
JP0005969731B2_000002t.gif
【実施例12】
【0063】
無添加の酵素複合体(第一試薬及び第二試薬)を用いて求めたKi値は図14に示す通り、スクロースを添加した酵素複合体(第一試薬及び第二試薬)を用いて求めたKi値は図15に示す通り、スクロースとゼラチンを添加した酵素複合体(第一試薬及び第二試薬)を用いて求めたKi値は図16に示す通りであった。
【実施例12】
【0064】
図14~図16に示す結果から、スクロースを添加した酵素複合体(第一試薬及び第二試薬)を用いて求めたKi値は、無添加の酵素複合体(第一試薬及び第二試薬)を用いて求めたKi値と比べ、バラツキが小さくなることがわかり、スクロースとゼラチンを添加した酵素複合体(第一試薬及び第二試薬)を用いて求めたKi値のバラツキは更に小さくなることがわかる。
図面
【図1】
0
【図2】
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【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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