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明細書 :植物栽培装置及び植物栽培装置における可動ベッドの運用方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5828541号 (P5828541)
公開番号 特開2012-182993 (P2012-182993A)
登録日 平成27年10月30日(2015.10.30)
発行日 平成27年12月9日(2015.12.9)
公開日 平成24年9月27日(2012.9.27)
発明の名称または考案の名称 植物栽培装置及び植物栽培装置における可動ベッドの運用方法
国際特許分類 A01G   9/00        (2006.01)
FI A01G 9/00 C
請求項の数または発明の数 6
全頁数 11
出願番号 特願2011-046250 (P2011-046250)
出願日 平成23年3月3日(2011.3.3)
審査請求日 平成26年2月24日(2014.2.24)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】501203344
【氏名又は名称】国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
発明者または考案者 【氏名】長崎 裕司
【氏名】中元 陽一
【氏名】川嶋 浩樹
【氏名】畔柳 武司
個別代理人の代理人 【識別番号】100064908、【弁理士】、【氏名又は名称】志賀 正武
【識別番号】100108578、【弁理士】、【氏名又は名称】高橋 詔男
【識別番号】100089037、【弁理士】、【氏名又は名称】渡邊 隆
【識別番号】100094400、【弁理士】、【氏名又は名称】鈴木 三義
【識別番号】100107836、【弁理士】、【氏名又は名称】西 和哉
【識別番号】100108453、【弁理士】、【氏名又は名称】村山 靖彦
審査官 【審査官】木村 隆一
参考文献・文献 特開平11-009011(JP,A)
特開平06-046678(JP,A)
特開2007-116949(JP,A)
イチゴの高密植栽培が可能な吊り下げ式高設栽培ヘッド可動システム 作業時に通路幅を任意に変更,機械化農業,2010年 5月 1日,2010年5月号,8-11頁
調査した分野 A01G 9/00-9/10
A01G 9/14-9/26
JSTPlus/JST7580(JDreamIII)
特許請求の範囲 【請求項1】
植物が栽培される複数の可動ベッドが走行レールに沿って移動自在に設けられ、該可動ベッドの間が作業通路となる植物栽培装置であって、
少なくとも2台の前記可動ベッドが連結パイプで結合されることで構成されるベッド連結ユニットを複数ユニット設け、これら各ベッド連結ユニットには、前記走行レールに沿ってユニット単位で前記可動ベッドを移動させる駆動モータを設置し、
前記ベッド連結ユニットの下方に位置する地面上には、前記走行レールと平行に配置されたパイプレールと、前記パイプレールに沿って走行し、作業者の作業台が取り付けられる移動フレームとを有するプラットフォームが設置され、
前記作業台は、前記移動フレームに対して、前記移動フレームの走行方向と直交する方向に移動自在である、
ことを特徴とする植物栽培装置。
【請求項2】
前記走行レールには、該走行レールに設置された固定ベッドを挟むように、前記ベッド連結ユニットの一方の可動ベッドと、他方の可動ベッドが配置されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の植物栽培装置。
【請求項3】
前記ベッド連結ユニット毎の駆動モータは、スイッチボックスから駆動開始信号が出力されると一定時間、該ベッド連結ユニットを前記走行レールに沿って前進又は後進させる、
ことを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載の植物栽培装置。
【請求項4】
植物が栽培される複数の可動ベッドが走行レールに沿って移動自在に設けられ、該可動ベッドの間が作業通路となる植物栽培装置であって、少なくとも2台の前記可動ベッドが連結パイプで結合されることで構成されるベッド連結ユニットを複数ユニット設け、これら各ベッド連結ユニットには、前記走行レールに沿ってユニット単位で前記可動ベッドを移動させる駆動モータを設置し、前記ベッド連結ユニットの下方に位置する地面上には、前記走行レールと平行に配置されたパイプレールと、前記パイプレールに沿って走行し、作業者の作業台が取り付けられる移動フレームとを有するプラットフォームが設置され、前記作業台は、前記移動フレームに対して、前記移動フレームの走行方向と直交する方向に移動自在である植物栽培装置における可動ベッドの運用方法であって、
前記各ベッド連結ユニットをユニット単位でモータ駆動することにより、該ベッド連結ユニットの可動ベッドを同時に走行させ、
前記作業台を、前記移動フレームに対して、前記移動フレームの走行方向と直交する方向に移動させる、
ことを特徴とする植物栽培装置における可動ベッドの運用方法。
【請求項5】
前記走行レールには、該走行レールに設置された固定ベッドを挟むように、前記ベッド連結ユニットの一方の可動ベッドと、他方の可動ベッドが配置されている、
ことを特徴とする請求項4に記載の植物栽培装置における可動ベッドの運用方法。
【請求項6】
前記ベッド連結ユニット毎の駆動モータは、スイッチボックスから駆動開始信号が出力されると一定時間、該ベッド連結ユニットを前記走行レールに沿って前進又は後進させる、
ことを特徴とする請求項4又は5のいずれか1項に記載の植物栽培装置における可動ベッドの運用方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、イチゴ栽培などに用いられる吊り下げ式高設栽培に適用される可動ベッドに関し、簡易かつ効率的に通路部分の形成を行うことができる植物栽培装置、及び植物栽培装置における可動ベッドの運用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
イチゴ栽培は施設園芸の重要品目の一つであり、近年省力・軽労化の観点から、定植や栽培管理作業の姿勢改善に有効な高設栽倍加全国に広く普及してきている。
農林水産省委託研究プロジェクト担い手プロ(平成22年度からはアシストプロ)「超省力施設園芸生産技術の開発」では、イチゴの高設栽培を対象に、ロボット収穫技術の活用も想定し、慣行の2.5培である収量10t/10aを確保しながら、単位面積当たり労働時間の半減と、単位収穫量当たり生産費の半減を目標とした研究開発に取り組んでいる。このため、収量向上の一つの手段として吊り下げ式可動ベッドによる密植により、単位面積当たりの株数を慣行の1.5培定植できる栽培方法を提案している。従来の可動ベッドでは、通路に入るため個々のベッドを別々に動かす必要があり、作業者の操作さらには収穫ロボットの導入の観点から、簡便な可動ベッド開閉制御方法の開発が求められている。
【0003】
そして、このようなイチゴ栽培に適用される技術として、特許文献1及び非特許文献1に示される植物栽培装置が知られている。
この植物栽培装置では、横梁に吊杆を介して固定された固定型栽培槽(固定ベッド)と、該横梁に吊杆を介して支持されかつ該横梁に沿って移動自在に設けられた移動型栽培槽(可動ベッド)とを有する構造とされ、該移動型栽培槽が、前記固定型栽培槽に対して近接又は離間することで、これら栽培槽の間に作業者が作業できる通路を形成する。
【先行技術文献】
【0004】

【特許文献1】特開2009-65961号公報
【0005】

【非特許文献1】イチゴの高密植栽倍が可能なつり下げ式高設栽培ベッド可動装置(2009)、農研機構平成20年度共通基盤研究成果情報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記のような植物栽培装置では、横梁に沿って移動自在に設けられた複数の移動型栽培槽を、横梁に沿って1つ1つ個別に移動させることで、栽培槽の間隔を調整しており、作業性が悪いという問題があった。
また、移動型栽培槽に対して、個別の駆動機構を設ける必要があり、機構全体が複雑となるとともに、該移動型栽培槽の移動及び停止制御を、磁気近接センサからの検出信号に基づいて行うようにしているので、制御が複雑化する。また、園芸用ハウス内で磁気近接センサを用いた場合、該センサの検出部に埃、ゴミ、錆びなどが付着して検出ミスが発生する恐れもあった。
【0007】
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、栽培槽となる可動ベッドの間隔調整を、簡易な構成及び制御で行うことができ、また、磁気近接センサ等の検出素子の使用を不要として検出ミスが発生の恐れを排除した植物栽培装置及び植物栽培装置における可動ベッドの運用方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。すなわち、本発明は、植物が栽培される複数の可動ベッドが走行レールに沿って移動自在に設けられ、該可動ベッドの間が作業通路となる植物栽培装置であって、少なくとも2台の前記可動ベッドが連結パイプで結合されることで構成されるベッド連結ユニットを複数ユニット設け、これら各ベッド連結ユニットには、前記走行レールに沿ってユニット単位で前記可動ベッドを移動させる駆動モータを設置し、前記ベッド連結ユニットの下方に位置する地面上には、前記走行レールと平行に配置されたパイプレールと、前記パイプレールに沿って走行し、作業者の作業台が取り付けられる移動フレームとを有するプラットフォームが設置され、前記作業台は、前記移動フレームに対して、前記移動フレームの走行方向と直交する方向に移動自在である、ことを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、植物が栽培される複数の可動ベッドが走行レールに沿って移動自在に設けられ、該可動ベッドの間が作業通路となる植物栽培装置における可動ベッドの運用方法であって、少なくとも2台の前記可動ベッドが連結パイプで結合されることで構成されるベッド連結ユニットを複数ユニット設け、これら各ベッド連結ユニットをユニット単位でモータ駆動することにより、該ベッド連結ユニットの可動ベッドを同時に走行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、少なくとも2台の可動ベッドが連結パイプで結合されることで構成されるベッド連結ユニットを複数ユニット設け、該ベッド連結ユニットをユニット単位でモータ駆動することにより、該ベッド連結ユニットの可動ベッドを同時に走行させるようにした。これにより従来の植物栽培装置のように、可動ベッド毎に駆動モータを設けることなく、1台の駆動モータでベッド連結ユニットの2台以上の可動ベッドを同時走行させることができ、駆動機構に係る構成及び制御の簡略化を図ることができる。また、前記ベッド連結ユニットが、走行レールに複数ユニット設けられているので、ベッド連結ユニットを単位として各ベッド連結ユニット間における可動ベッドの間隔調整を行うことができる。
【0011】
また、走行レールには、該走行レールに固定された固定ベッドとともに、該固定ベッドを挟むように、前記ベッド連結ユニットの一方の可動ベッドと、他方の可動ベッドを配置することで、ベッド連結ユニット毎の可動ベッドの間隔調整とともに、該可動ベッドと固定ベッドとの間隔調整を行うことができる。
また、前記ベッド連結ユニット毎の駆動モータは、スイッチボックスから駆動開始信号が出力されると一定時間、該ベッド連結ユニットを走行レールに沿って前進又は後進させるように駆動内容を設定しておけば、従来のような磁気近接センサ等の検出素子が不要となり、該センサによる検出ミス発生要因を排除することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に係る植物栽培装置の全体構成を示す正面図である。
【図2】図1の植物栽培装置に適用される1台の可動ベッド2を示す斜視図である。
【図3】図1の植物栽培装置におけるプラットフォームを示す斜視図である。
【図4】図1の植物栽培装置の作動例を説明するための正面図である。
【図5】図1の植物栽培装置の作動例を説明するための正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明に係る植物栽培装置及び該植物栽培装置における可動ベッドの運用方法の一実施形態について、図1~図5を参照して説明する。
図1に符号100で示される植物栽培装置は、ハウスH内に一定高さで設置された走行レール1に沿って複数のベッド連結ユニット10(本例ではA~Dからなる4ユニット)と、該ベッド連結ユニット10の中央部に配置された固定ベッド11と、該ベッド連結ユニット10の下方に位置する地面上に配置されたプラットフォーム20とを主な構成要素とする。

【0014】
各ベッド連結ユニット10は、図1及び図2に示されるように、ハウスHの上部(人の移動に邪魔にならない程度の高さが望ましい)に一定の間隔で平行に配置された複数本の走行レール1に沿って走行自在な複数台の可動ベッド2(本例では図1に示すように左右2台)が連結パイプ3で互いに結合されたものであって、図1中左側の第1領域50に位置する一方側の可動ベッド2には、該可動ベッド2を含むベッド連結ユニット10全体を走行レール1に沿ってモータ駆動で走行させる駆動機構4が設置されている。また、図1中右側の第2領域51に位置する他方側の可動ベッド2には、駆動機構が設置されておらず、連結パイプ3を介して一方側の可動ベッド2に連結されて、駆動機構4による左側の可動ベッド2の移動に連動して移動することができるようになっている。
なお、前記連結ユニット3は、全てのベッド連結ユニット10において同一長さに形成されている。

【0015】
前記可動ベッド2は、図2に示されるように、走行レール1に沿って移動自在な複数の走行台車2Aを有し、これら走行台車2Aが2本の連結支持部材5で一体化された構成とされている。また、該可動ベッド2の走行台車2Aには、複数の懸架ロッド6を介して栽培槽となる苗床プレート7が吊り下げられて水平に保持され、該懸架ロッド6の側部には、駆動機構4を駆動するスイッチが内蔵されたスイッチボックスSW(後述する)が配置されている。
前記駆動機構4は駆動モータ4Aと、走行レール1上を転動する走行ローラ4Bに対して該駆動モータ4Aの動力を伝達する動力伝達機構(図示略)とを具備する構成とされている。また、図中符号50で示すものは駆動モータ4Aに電力を供給する電源である。

【0016】
また、前記固定ベッド11は、走行レール1を支持する中柱12の途中に苗床プレート13を有する構成とされている。この苗床プレート13は栽培槽となるものであって、前記可動ベッド2とほぼ同じ高さに位置している。

【0017】
図1に示されるように、前記ベッド連結ユニット10は、本実施形態では符合A~Dで示される4ユニットから構成されており、その中で、ユニットAで示されるベッド連結ユニット10は、固定ベッド11を挟んで各側(図中左側の第1領域50、右側の第2領域51)にそれぞれ4台配置された可動ベッド2の中で、(左から数えて)1番目の2台の可動ベッド2を連結パイプ3で連結した構成とされている。
また、ユニットBで示されるベッド連結ユニット10は、固定ベッド11を挟んで各側(図中左側の第1領域50、右側の第2領域51)にそれぞれ4台配置された可動ベッド2の中で、(左から数えて)2番目の2台の可動ベッド2を連結パイプ3で連結した構成とされている。
また、ユニットCで示されるベッド連結ユニット10は、固定ベッド11を挟んで各側(図中左側の第1領域50、右側の第2領域51)にそれぞれ4台配置された可動ベッド2の中で、(左から数えて)3番目の2台の可動ベッド2を連結パイプ3で連結した構成とされている。
また、ユニットDで示されるベッド連結ユニット10は、固定ベッド11を挟んで各側(図中左側の第1領域50、右側の第2領域51)にそれぞれ4台配置された可動ベッド2の中で、(左から数えて)4番目の2台の可動ベッド2を連結パイプ3で連結した構成とされている。

【0018】
すなわち、これらユニットA~Dで示されるベッド連結ユニット10のぞれぞれは、固定ベッド11を挟むように、一方側の第1領域50にある可動ベッド2と、他方側の第2領域51にある可動ベッド2とが同一長さの連結パイプ3で互いに連結される構成とされている。
そして、このように構成されたベッド連結ユニット10では、2台の可動ベッド2が連結パイプ3を介して結合されているので、該ベッド連結ユニット10のユニットA~Dを単位として、対応する2台の可動ベッド2を同時に走行させることができ、各ベッド連結ユニット10間における可動ベッド2の間隔調整、及びベッド連結ユニット10の可動ベッド2と固定ベッド11との間隔調整を行うことができる。また、このようなベッド連結ユニット10のユニットA~Dを単位とした駆動によって、ユニットA~D間における可動ベッド2の間隔を作業可能な通路幅S1~S3(例えば100cm)、又は最小となる通路幅(例えば40cm)にすることができる。

【0019】
また、前記スイッチボックスSWは、作業者がユニットA~Dに対応したスイッチ(図示略)を押した場合に、該当するユニットA~Dにおける、ベッド連結ユニット10の駆動モータ4Aを駆動する駆動開始信号を出力し、該駆動開始信号が出力された場合に、該当するユニットA~Dの駆動モータ4Aを予め定めた既定時間(例えば45秒)駆動し、ベッド連結ユニット10を走行レール1に沿って前進又は後進させる。
ここで設定される既定時間(例えば45秒)は、隣接するベッド連結ユニット10の可動ベッド2の間隔を、作業可能な通路幅(例えば100cm)、又は最小となる通路幅(例えば40cm)にするために駆動モータ4Aを駆動する時間であって、事前の計測に基づき設定される。また、前記スイッチボックスSWでは、該当するユニットA~Dについて、作業者がスイッチ(図示略)を押す毎に、前進(図中右方向への移動)又は後退(図中左方向への移動)を繰り返すように設定がされている。

【0020】
前記ベッド連結ユニット10の下方に位置する地面G上には、前記走行レール1と同方向に沿って移動自在なプラットフォーム20が設置されている。
このプラットフォーム20は、図1及び図3に示されるように、地面G上の台座21Aに支持されかつ前記走行レール1と平行に配置されたパイプレール21と、該パイプレール21を転動するローラ22を介して走行する移動フレーム23と、この移動フレーム23上に該移動フレーム23の走行方向(図3のa→b方向)と直交する方向に移動自在に設けられていて、その上に作業者が乗ることができる作業台車24と、該作業台車24を駆動する駆動機構(図示略)と、該駆動機構を操作する操作パネル25とから構成されるものであって、作業者による操作パネル25での操作によって、該作業台車24が矢印a-b方向(ベッドの移動方向)およびこれと直交する方向(ベッドの長手方向)に走行される。
なお、作業者は、作業可能な通路幅(例えば100cm)に設定された可動ベッド2間に、移動フレーム23が位置するように操作パネル25を操作する。

【0021】
次に、上記のように構成された植物栽培装置100では以下のような操作を行う。
図1に示されるように、ユニットAのベッド連結ユニット10と、ユニットBのベッド連結ユニット10との間に、作業可能な通路幅(符号S1で示す)が形成されている状態で、ユニットBのベッド連結ユニット10を図中左側(矢印aで示す)に移動させた場合には、図4で示すように、ユニットBのベッド連結ユニット10と、ユニットCのベッド連結ユニット10との間に、作業可能な通路幅(符号S2で示す)を形成することができる。このとき、ユニットBのベッド連結ユニット10を駆動機構4によるモータ駆動により、該ベッド連結ユニット10の可動ベッド2を共にかつ同時に走行させることができる。また、ユニットBのベッド連結ユニット10と、ユニットCのベッド連結ユニット10との間に、作業可能な通路幅(符号S2で示す)を形成した場合には、これに合わせて移動フレーム23を矢印b方向に移動させ、該移動フレーム23上の作業台車24上にて作業者による作業、あるいは、台車23上に載せた摘み取りロボットや薬剤噴霧装置等の機器による作業を可能とする。

【0022】
また、図1に示されるように、ユニットAのベッド連結ユニット10と、ユニットBのベッド連結ユニット10との間に、作業可能な通路幅(符号S1で示す)が形成されている状態で、ユニットAのベッド連結ユニット10を図中右側(矢印bで示す)に移動させた場合には、図5で示すように、ユニットAのベッド連結ユニット10と、固定ベッド11との間に、作業可能な通路幅(符号S3で示す)を形成することができる。このときも、ユニットAのベッド連結ユニット10を駆動機構4によるモータ駆動により、該ベッド連結ユニット10の可動ベッド2を共にかつ同時に走行させることができる。また、ユニットAのベッド連結ユニット10と、固定ベッド11との間に、作業可能な通路幅(符号S3で示す)を形成した場合には、これに合わせて移動フレーム23を矢印a方向に移動させて、該移動フレーム23上の作業台車24上にて作業者による作業を可能とする。

【0023】
なお、上述した図1及び図4、図1及び図5のベッド連結ユニット10の動作は一例であって、ユニットBとユニットCとの間、ユニットCとユニットDとの間、又はユニットDと固定ベッド11との間に作業可能な通路幅を形成する場合も、同様、上述したベッド連結ユニット10をユニット(A~D)単位で矢印a方向又は矢印b方向に走行させるようにする。

【0024】
以上詳細に説明したように本実施形態に係る植物栽培装置100及び植物栽培装置100における可動ベッド2の運用方法によれば、2台の可動ベッド2が連結パイプ3で結合されることでベッド連結ユニット10を形成し、該ベッド連結ユニット10をユニット(A~D)単位でモータ駆動することにより、該ベッド連結ユニット10の可動ベッド2を同時に走行させるようにした。これにより従来の植物栽培装置のように、可動ベッド2毎に駆動モータを設けることなく、ベッド連結ユニット10内の2台の可動ベッド2を同時走行させることができ、駆動機構4に係る構成及び制御の簡略化を図ることができる。

【0025】
また、上記植物栽培装置100及び植物栽培装置100における可動ベッド2の運用方法では、2台以上の可動ベッド2が連結パイプ3を介して結合されることで構成されるベッド連結ユニット10が、走行レール1に複数設けられているので、ベッド連結ユニット10を単位として、各ベッド連結ユニット10間における可動ベッド2の間隔調整を行うことができる。また、走行レール1には、該走行レール1に固定された固定ベッド11とともに、該固定ベッド11を挟むように、前記ベッド連結ユニット10の一方の可動ベッド2と、他方の可動ベッド2が配置されているので、ベッド連結ユニット10毎の可動ベッド2の間隔調整とともに、該可動ベッド2と固定ベッド11との間隔調整を行うことができる。

【0026】
また、上記植物栽培装置100及び植物栽培装置100における可動ベッド2の運用方法では、前記ベッド連結ユニット10毎の駆動モータ4Aは、スイッチボックスSWから駆動開始信号が出力されると一定時間、該ベッド連結ユニット10を走行レール1に沿って前進(矢印a方向)又は後進(矢印b方向)させるように駆動内容を設定しておけば、従来のような磁気近接センサ等の検出素子が不要となり、該センサによる検出ミス発生要因を排除することができる。

【0027】
なお、本実施形態は以下のように変形しても良い。
(変形例1)
上記実施形態では、各ベッド連結ユニット10において2台の可動ベッド2を連結パイプ3で着脱可能に(連動、単独いずれの移動も可能なように)連結するようにしたが、連結パイプ3で連結する可動ベッド2は2台に限定されず、2台以上の可動ベッド2を次々に直列に連結しても良い。また、種々の異なる長さの連結パイプ3を準備して、実施例の場合より遠い位置のベッド(例えば左側のAと右側のBあるいはC)、あるいは近い位置のベッド(右側のAとB、AとC)と任意に連結できる構成としても良い。

【0028】
(変形例2)
上記実施形態では、ユニットA~Dのベッド連結ユニット10の全てをモータ駆動したが、例えば、ユニットA及びユニットCの間に位置するユニットBのベッド連結ユニット10の駆動モータ4Aを省略し、隣接するユニットA及びユニットCのベッド連結ユニット10で押すことで、該ユニットBのベッド連結ユニット10を矢印a方向又は矢印b方向に移動させるようにしても良い。

【0029】
(変形例3)
上記実施形態では。中央部に固定ベッド11を設けたが、この固定ベッド11の設置箇所についてはハウスHの状況によって適宜変更しても良いし、さらに追加して設置しても良い。また、不要であれば、該固定ベッド11を省略し、中央部にハウスHの屋根又は走行レール1を支持する支柱のみを設けても良い。

【0030】
(変形例4)
上記実施形態では、各ベッド連結ユニット10を予め定めた既定時間、モータ駆動することで矢印a方向又は矢印b方向に往復動させるようにしたが、このとき、各ベッド連結ユニット10の前部又は後部にリミットスイッチを設け、該リミットスイッチのON/OFFによって、該各ベッド連結ユニット10の衝突の危険性がある場合、モータ駆動を停止させ、駆動モータ4Aに過負荷がかからないようにしても良い。

【0031】
(変形例5)
上記実施形態では、図1、図4及び図5に示すように、ハウスH内において、プラットフォーム20のパイプレール21を、ベッド連結ユニット10の全可動範囲に設けるようにしたが、これに限定されず、例えば、ベッド連結ユニット10の可動範囲の半分に設け、パイプレール21を台座21Aに対して手動又は機械的にスライドさせることで、該パイプレール21上の移動フレーム23を、通路幅(符号S1~S3で示す)が形成された箇所に位置させるようにしても良い。

【0032】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明は、イチゴ栽培などに用いられる吊り下げ式高設栽培に適用される可動ベッドに関し、簡易かつ効率的に通路部分の形成を行うことができる技術に関する。
【符号の説明】
【0034】
1 走行レール
2 可動ベッド
3 連結パイプ
4 駆動機構
4A 駆動モータ
10 ベッド連結ユニット
11 固定ベッド
20 プラットフォーム
H ハウス
A ユニット
B ユニット
C ユニット
D ユニット
SW スイッチボックス
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4