TOP > 国内特許検索 > 細胞光応答制御用基板、細胞光応答制御装置、細胞光応答検出装置、細胞光応答制御方法及び細胞光応答検出方法 > 明細書

明細書 :細胞光応答制御用基板、細胞光応答制御装置、細胞光応答検出装置、細胞光応答制御方法及び細胞光応答検出方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5253263号 (P5253263)
公開番号 特開2010-227041 (P2010-227041A)
登録日 平成25年4月26日(2013.4.26)
発行日 平成25年7月31日(2013.7.31)
公開日 平成22年10月14日(2010.10.14)
発明の名称または考案の名称 細胞光応答制御用基板、細胞光応答制御装置、細胞光応答検出装置、細胞光応答制御方法及び細胞光応答検出方法
国際特許分類 C12M   1/34        (2006.01)
C12Q   1/02        (2006.01)
FI C12M 1/34 B
C12Q 1/02
請求項の数または発明の数 9
全頁数 23
出願番号 特願2009-079411 (P2009-079411)
出願日 平成21年3月27日(2009.3.27)
審査請求日 平成24年1月31日(2012.1.31)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504261077
【氏名又は名称】大学共同利用機関法人自然科学研究機構
発明者または考案者 【氏名】宇理須 恒雄
【氏名】宇野 秀隆
【氏名】浅野 豪文
個別代理人の代理人 【識別番号】100097733、【弁理士】、【氏名又は名称】北川 治
審査官 【審査官】伊達 利奈
参考文献・文献 国際公開第2007/116978(WO,A1)
国際公開第02/055653(WO,A1)
特開2006-217866(JP,A)
特開2009-057363(JP,A)
調査した分野 C12M 1/00-3/10

JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamII)
PubMed
特許請求の範囲 【請求項1】
細胞光応答制御用基板と、光源とを備えた細胞光応答制御装置であって、
前記光源は前記細胞光応答制御用基板における下記光透過路の基板第二層の表面側に備えられ、
前記細胞光応答制御用基板が、互いに接合された下記の第一層光透過路を有する基板第一層と、第二層光透過路を有する基板第二層とを少なくとも備える複層構造を有し、前記第一層光透過路と第二層光透過路とによって単一の光透過路を構成している
細胞光応答制御装置
(1)前記基板第一層は、光透過性の材料からなり、下記の第二層光透過路に相当する部分が第一層光透過路として規定され
少なくとも、当該第一層光透過路の表面側の開口部又は表面側の開口部周縁部に細胞外マトリックス形成物質が備えられている
(2)前記基板第二層は、光不透過性の材料からなり、更に以下のいずれかの形態の第二層光透過路が設けられている。
(2-1)透孔である第二層光透過路
(2-2)前記透孔に光透過性の材料を充填してなる第二層光透過路
【請求項2】
前記第二層光透過路の表面側の端部近傍部分が拡径されている請求項1に記載の細胞光応答制御装置
【請求項3】
前記細胞光応答制御用基板が、前記光透過路を複数有する請求項1又は請求項2に記載の細胞光応答制御装置
【請求項4】
前記細胞光応答制御装置において、前記第一層光透過路の表面側に溶液を導入できる液溜部を設けた請求項1~請求項3のいずれかに記載の細胞光応答制御装置。
【請求項5】
請求項1~請求項4のいずれかに記載した細胞光応答制御装置を用い、前記第一層光透過路の表面側の開口部に光感受性を有する細胞を位置させ、その光透過路の基板第二層の表面側から該光感受性を有する細胞に光を照射する細胞光応答制御方法。
【請求項6】
前記細胞光応答制御方法において、光感受性を有する細胞にシグナル伝達機能を有する細胞を連結することにより、細胞ネットワークが設けられている請求項5に記載の細胞光応答制御方法。
【請求項7】
請求項1~請求項4のいずれかに記載した細胞光応答制御装置に対して、更に、細胞に接し又は細胞の近傍に位置する細胞光応答検出器を備えてなる細胞光応答検出装置。
【請求項8】
請求項7に記載した細胞光応答検出装置を用い、前記第一層光透過路の表面側の開口部に光感受性を有する細胞を位置させ、その光透過路の基板第二層の表面側から該光感受性を有する細胞に光を照射する細胞光応答検出方法。
【請求項9】
前記細胞光応答検出方法において、光感受性を有する細胞にシグナル伝達機能を有する細胞を連結することにより、細胞ネットワークが設けられている請求項8に記載の細胞光応答検出方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、細胞光応答制御用基板、細胞光応答制御装置、細胞光応答検出装置、細胞光応答制御方法及び細胞光応答検出方法に関する。
【0002】
さらに詳しくは、本発明は高い時間分解能及び空間分解能を可能とし、装置の小型化を可能とし、高集積化を可能とし、長時間・繰り返しの細胞の光応答を制御・検出可能な、細胞光応答制御用基板、細胞光応答制御装置、細胞光応答検出装置、細胞光応答制御方法及び細胞光応答検出方法に関する。
【背景技術】
【0003】
細胞が、細胞内や細胞相互においてシグナルの伝達をしていることが明らかとなっており、そのシグナルとしては、ホルモンや電気刺激を例示することができる。
【0004】
神経細胞のシグナル伝達においては、電気シグナルである活動電位や神経伝達物質がシグナルとなる。そして、神経細胞の活動電位を外部から制御できることは神経細胞のネットワークの研究に極めて有用である。
【0005】
従来、神経細胞の外部制御方法としては、例えば神経細胞に電極を挿入し電気信号で励起する方法(下記特許文献1)や光を上部から照射する方法(下記特許文献2)が知られている。しかし、高集積化可能ならびに高い時間および高い空間分解能をもった神経細胞活動電位の外部制御方法は存在しなかった。その他、光感受性を有する細胞について、高い時間分解能及び空間分解能を有し、小型化・高集積化が可能な細胞の光応答の制御・検出方法及び装置は存在しなかった。
【先行技術文献】
【0006】

【特許文献1】特開2004-206830公報 特許文献1の方法は、神経細胞に対して電極を差し込むものであって、時間分解能および空間分解能に問題があった。
【0007】

【特許文献2】特開2006-217866公報 特許文献2の方法は、正立型落射蛍光顕微鏡を使用しているため、基板の上に乗せた細胞の側から光を照射することになる。このとき、細胞に照射する光を収束させるために複数のレンズが必要となり、装置が大型化してしまう問題があった。また、細胞を長時間維持するためには細胞を生理食塩水等の細胞維持溶液に浸す必要がある。この場合、光源から細胞に光が届くまでには、レンズ、細胞維持溶液を保持するケースの上面、細胞維持溶液を通過しなければならない。ゆえに、長時間・繰り返しの細胞応答を測定するには更なる装置の大型化が必要となり、高集積化に問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の課題の第一は、光感受性を有する細胞制御・光応答の検出に用いる、時間分解能と空間分解能が高く且つ小型化・高集積化が可能な細胞光応答制御用基板を提供することである。
【0009】
本発明の課題の第二は、該基板を用いて、時間分解能と空間分解能が高く且つ小型化・高集積化が可能な細胞光応答制御装置、細胞光応答検出装置を提供することである。
【0010】
本発明の課題の第三は、該基板、該装置を用いた細胞光応答制御方法、細胞光応答検出方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
(第一発明)
上記課題を解決するための本願第一発明の構成は、光不透過性の材料からなる単層構造の基板に透孔である光透過路を設け、又は前記透孔に光透過性の材料を充填してなる光透過路を設けた細胞光応答制御用基板である。
【0012】
以上の第一発明において、光透過性の材料を「透孔に充填し」とは、透孔に対して隙間なく(気密に)充填することをいう。この点は以下の発明においても同様である。
【0013】
(第二発明)
上記課題を解決するための本願第二発明の構成は、互いに接合された以下の第一層光透過路を有する基板第一層と、第二層光透過路を有する基板第二層とを少なくとも備える複層構造を有し、前記第一層光透過路と第二層光透過路とによって単一の光透過路を構成している細胞光応答制御用基板である。
【0014】
(1)光透過性の材料からなり、下記の第二層光透過路に相当する部分が第一層光透過路として規定される基板第一層。
【0015】
(2)光不透過性の材料からなる基板に透孔である第二層光透過路を設け、又は前記透孔に光透過性の材料を充填してなる第二層光透過路を設けた基板第二層。
【0016】
以上の第二発明において、「第二層光透過路に相当する部分」とは、第二層光透過路の延長部にあたる部分をいう。この点は以下の発明においても同様である。又、第二発明の基板の第一層、第二層に関して、以下の発明で「表面」というときは、第一層あるいは第二層における相互の接合面ではない方の面をいう。
【0017】
(第三発明)
上記課題を解決するための本願第三発明の構成は、前記第一発明又は第二発明に係る基板が以下のいずれかの構成を備える、細胞光応答制御用基板である。
【0018】
(1)前記第一発明に記載した単層構造の基板が、その光透過路における第一の表面側の開口部あるいはその周縁部に細胞外マトリックス形成物質を備えている。
【0019】
(2)前記第二発明に記載した複層構造の基板が、その第一の表面側である第一層光透過路の表面側の開口部あるいはその周縁部に細胞外マトリックス形成物質を備えている。
【0020】
以上の第三発明において、光透過路の「開口部」とは、透孔である光透過路における物理的な開口部、あるいは、透孔に光透過性の材料を充填してなる光透過路における光学的な開口部をいう。
【0021】
(第四発明)
上記課題を解決するための本願第四発明の構成は、前記第三発明の(1)に規定する細胞光応答制御用基板が、その光透過路における前記第一の表面側とは反対側の第二の表面側の端部近傍部分が拡径されており、又は、前記第三発明の(2)に規定する細胞光応答制御用基板が、その第二の表面側である第二層光透過路の表面側の端部近傍部分が拡径されている、細胞光応答制御用基板である。
【0022】
(第五発明)
上記課題を解決するための本願第五発明の構成は、前記第一発明~第四発明のいずれかに係る細胞光応答制御用基板が、それぞれ第一発明に規定する光透過路あるいは第二発明に規定する光透過路を複数有する細胞光応答制御用基板である。
【0023】
(第六発明)
上記課題を解決するための本願第六発明の構成は、第一発明~第五発明のいずれかに記載した細胞光応制御用基板と、これらの細胞光応制御用基板における光透過路の第二の表面側に位置する光源と、を備えた細胞光応答制御装置である。
【0024】
(第七発明)
上記課題を解決するための本願第七発明の構成は、前記第六発明に係る細胞光応答制御装置において、光透過路の第一の表面側に溶液を導入できる液溜部を設けた細胞光応答制御装置である。
【0025】
(第八発明)
上記課題を解決するための本願第八発明の構成は、第六発明又は第七発明に記載した細胞光応答制御装置を用い、その光透過路の第一の表面側の開口部に光感受性を有する細胞を位置させ、その光透過路の第二の表面側から該光感受性を有する細胞に光を照射する細胞光応答制御方法である。
【0026】
なお、以上の第八発明に関して、光感受性を有する細胞は公知であって、その調製方法は、例えば前記の特許文献2等に記載されている。
【0027】
(第九発明)
上記課題を解決するための本願第九発明の構成は、前記第八発明に係る細胞光応答制御方法において、前記光感受性を有する細胞にシグナル伝達機能を有する細胞を連結することにより、細胞ネットワークが設けられている細胞光応答制御方法である。
【0028】
(第十発明)
上記課題を解決するための本願第十発明の構成は、第六発明又は第七発明に記載した細胞光応答制御装置に対して、更に、細胞に接し又は細胞の近傍に位置する細胞光応答検出器を備えてなる細胞光応答検出装置である。
【0029】
(第十一発明)
上記課題を解決するための本願第十一発明の構成は、第十発明に記載した細胞光応答検出装置を用い、その光透過路の第一の表面側の開口部に光感受性を有する細胞を位置させ、その光透過路の第二の表面側から該光感受性を有する細胞に光を照射する細胞光応答検出方法である。
【0030】
(第十二発明)
上記課題を解決するための本願第十二発明の構成は、前記第十一発明に係る細胞光応答検出方法において、光感受性を有する細胞にシグナル伝達機能を有する細胞を連結することにより、細胞ネットワークが設けられている細胞光応答検出方法である。
【発明の効果】
【0031】
本発明に係る細胞光応答制御用基板は光透過路以外の部位では光を通さない。そして、この光透過路の第一の表面側における開口部(物理的な開口部あるいは光学的な開口部)に光感受性を有する細胞を位置させることで、その光感受性を有する細胞を光によって刺激することができる。上記の開口部を、光の照射対象となる細胞体程度の大きさとすれば、ターゲットとする細胞のみを独立して刺激することができる。更に、開口部を細胞体よりも小さくすれば高い空間分解能を実現できる。光源の光照射を任意の手段により短時間のパルス照射とすることで、高い時間分解能を実現できる。
【0032】
また、本発明の細胞光応答制御用基板は、細胞の固定と照射光の調節の両作用を果たす。前記した特許文献2に記載の光照射方法では、光源から細胞に光が届くまでに、レンズ、細胞維持溶液を保持するケースの上面、細胞維持溶液を通過しなければならないが、本発明によれば細胞光応答制御用基板が照射光を調節するので、レンズを介さずに光源から細胞に光が届く。ゆえに細胞の光応答を扱う装置の小型化が可能とり、高集積化も可能となる。
【0033】
第二発明に係る細胞光応答制御用基板において、第一層の光透過路の形状(ひいては基板の第一の表面側における光透過路開口部の形状)は、第二層の光透過路によって規定される。即ち、第一層における「第二層の光透過路の延長部にあたる部分」が第一層の光透過路となる。
【0034】
第二発明に係る細胞光応答制御用基板は、光透過性の材料からなり透孔を有しない第一層と、光不透過性の材料からなり透孔を有する第二層を接合した複層構造である。そのため、光透過路を確保しつつ、基板の一方の表面から他方の表面への液漏れを起こさず、一方の表面側の細胞を覆うように細胞維持溶液を滴下しても、他方の表面側へ液漏れしない。
【0035】
第三発明に係る細胞光応答制御用基板によれば、光の照射対象となる細胞体は、細胞外マトリックス形成物質の作用によって第一の表面側の光透過路の開口部に自律的に誘導され定着する。従って、細胞の所定位置への定着のために熟練した操作を要しないし、吸引等の手段を用いたり、光透過路の開口部上に細胞固定用の突起などを設ける必要がない。その結果、光感受性を有する細胞を弱らせたり、その寿命を短くさせたりするようなストレスが負荷されない。ゆえに、細胞の光応答による制御・検出を行うに十分な時間にわたって、細胞の良好な生理状態を維持できるので、信頼性ある制御・検出結果を得ることができる。
【0036】
細胞とほぼ同じ大きさの細胞外マトリックス形成物質を設けると、光の照射対象となる単一の細胞体がすばやく基板上に密着し、高い電気的シール抵抗を容易に達成できる。これにより電気シグナルの検出においてバックグラウンドノイズが低減される。
【0037】
第四発明によれば、第二層光透過路の拡径形状(第一層側へ向かっては縮径する形状)により、細胞への照射光をより小さく絞って調節することができる。また、第二層光透過路の拡径部に照射用の光源を組み込むこともできる。これにより、細胞の光応答を扱う装置のさらなる小型化、高集積化が可能となる。
【0038】
第五発明によれば、複数の光応答制御系・光応答検出系を単一の細胞光応答制御用基板上に設けることができるので、細胞の光応答を扱う装置の一層の小型化、高集積化が可能となる。さらに、単一の細胞光応答制御用基板上で、同種あるいは異種のそれぞれ独立した複数の光応答制御系・光応答検出系を同時に操作することができる。
【0039】
第六発明~第九発明によれば、好ましい細胞光応答制御装置及び細胞光応答制御方法が提供される。又、第十発明~第十二発明によれば、好ましい細胞光応答検出装置及び細胞光応答検出方法が提供される。
【0040】
これらの内、細胞光応答制御装置や細胞光応答検出装置に第七発明のような液溜部を設けると、基板の第一の表面側に溶液を導入することができる。導入される溶液が生理食塩水等の細胞維持用溶液であれば制御・検出・測定対象となる細胞の良好な生理状態を、光応答による制御・検出・測定に十分な時間にわたって維持することができる。導入される溶液が、細胞に対し、光照射以外の刺激を与える化合物等の溶液であれば、該化合物などが光応答に与える影響を制御、検出、測定する装置が提供される。
【0041】
更に、第九発明や第十二発明によれば、ネットワークにおけるシグナル伝達の制御が可能となる。光照射により刺激された光感受性細胞からのシグナル伝達を制御することができる。
【0042】
特に基板が複数の光透過路を有する場合には、各光透過路の開口部に位置する複数の光感受性細胞によるネットワーク(例えば神経細胞のネットワーク)を形成することができ、かつ、それぞれの光感受性細胞はそれぞれの光源により独立して制御されうる。よって、複数の細胞を同時に光照射することによるシグナル伝達系の制御が可能である。また、時間差を利用して光照射をすることによりシグナル伝達系を制御することも可能である。
【0043】
時間差を利用して光照射をすることにより、当該時間差がネットワークに及ぼす影響についても検出又は測定可が能である。これらのパターンを組み合わせて、優先されるシグナルの検出又は測定が可能となる。また、シグナル同士の干渉や増幅効果についても検出又は測定可能となる。これにより、光照射のタイミングにより、様々なパターンのネットワーク伝達の検出又は測定が可能となる。
【0044】
これらの制御を組み合わせて、伝えたいシグナルを選択することが可能となる。その結果、伝えたいターゲットにシグナルを伝えることが可能となる。これにより、光照射のタイミングにより、様々な制御パターンを実現することが可能である。検出器が測定器であれば、伝達されるシグナルの測定ができる。また、ネットワークの上流から下流に向けて複数の検出器又は測定器を設けた場合、伝達されるシグナルの消滅、減少や増幅を検出又は測定できる。
【0045】
更に、液溜部を設けて、細胞に対し光照射以外の刺激を与える化合物等の溶液を導入すると、シグナル伝達細胞や、光感受性を有する細胞等の特定のターゲットに絞って光照射以外の刺激を与えることができる。そのことにより、光以外の刺激がネットワークに与える影響を調べることができる。換言すれば、ネットワークに対してある影響を与える刺激をスクリーニングすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】細胞光応答制御用基板を示す。
【図2】積層構造を有する細胞光応答制御用基板を示す。
【図3】細胞外マトリックス形成物質を備える細胞光応答制御用基板を示す。
【図4】光透過路における基板の第二の表面側の開口部が拡径された細胞光応答制御用基板を示す。
【図5】細胞光応答制御装置を示す。
【図6】複数の光透過路を有する細胞光応答制御用基板を示し、図6Aはその断面図、図6Bはその基板を第一の表面側から見た図を示す。
【図7】液溜部を備えた細胞光応答制御装置を示す。
【図8】単一の光透過路の第一の表面側の開口部に複数の細胞体を位置させた状態を示す。
【図9】細胞の光応答検出の実施例を示す。
【図10】細胞ネットワークからの出力を示す。
【図11】格子状のパターンに印刷した細胞外マトリックス形成物質と神経細胞体を示す。
【発明を実施するための形態】
【0047】
以下に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本発明の技術的範囲はこれらの実施形態によって限定されない。

【0048】
第一発明に係る単層構造の細胞光応答制御用基板の一実施形態を図1に示す。

【0049】
基板P1は光不透過性の材料からなり、透孔である光透過路1aを備えている。この透孔には、光透過性の材料が充填されていても良い。従って、基板P1は光透過路1a以外の部位では光を透過しない。基板P1を構成する光不透過性の材料の種類は限定されないが、例えばシリコン基板、着色ガラス板、着色プラスチック板、セラミックス板等を例示できる。透孔である光透過路1aの形成手段も限定されないが、電子ビーム露光とプラズマエッチングの組み合わせ、収束イオンビーム加工、レーザー加工、光露光とプラズマエッチング等の既知の各種の加工技術を適用できる。光感受性を有する細胞の光刺激のために、この光透過路1aが利用される。

【0050】
第二発明に係る複層構造の細胞光応答制御用基板の一実施形態を図2に示す。基板P2は、互いに接合された基板第一層2と基板第二層3とを備える。基板第一層2は光透過性の材料からなり、その構成材料としては、それぞれ透明な、ガラス、プラスチック、酸化シリコン、窒化シリコン、サファイア板等を例示することができる。基板第二層3は光不透過性の材料からなり、その構成材料としてはシリコン基板、着色ガラス板、着色プラスチック板、セラミックス板等を例示することができる。

【0051】
基板P2としては、上記の構成の他にも、基板第二層3としてのシリコン層及び基板第一層2としての酸化シリコン層に加え、基板第一層2の表面側に更に、光を透過する程度の非常に薄い厚みを持つシリコン層を有するSOI基板も例示することができる。

【0052】
基板P2は、基板第二層3における第二層光透過路1cと、基板第一層2における第一層光透過路1dからなる光透過路1bを備えている。第二層光透過路1cは基板第二層3に設けた透孔であるが、この透孔には光透過性の材料が充填されていても良い。第一層光透過路1dは、図2において破線で輪郭を示す部分であるが、具体的には透孔等を設けず、上記の第二層光透過路1cの延長部に相当する部分として観念される光学的な光透過路である。

【0053】
図3には、複層構造の基板P2において、その光透過路1bにおける第一の表面側4の開口部5及びその周縁部に細胞外マトリックス形成物質6を備えている場合を示す。なお、前記した基板P1において、その光透過路1aが透孔である場合には、その開口部5の周縁に細胞外マトリックス形成物質6を設ければよい。

【0054】
細胞外マトリックス形成物質6としては、ポリリジン、コラーゲン(I型、II型、IV型)、フィブロネクチン、ラミニン、プロテオグリカン(バーシカン、デコリンなど)、プロテオグリカン(アグリカン)、ヒアルロン酸、リンクタンパク質、ラミニン、エンタクチン、コンドロイチン硫酸プロテオグリカン、テネイシン、プロテオグリカン(コンドロイチン硫酸プロテオグリカン、ヘパラン硫酸プロテオグリカン(パールカンなど)、ケラタン硫酸プロテオグリカン、デルマタン硫酸プロテオグリカン)、ヒアルロン酸(グリコサミノグリカンの一種)、テネイシン、エンタクチン、エラスチン、フィブリリン等が例示される。

【0055】
細胞外マトリックス形成物質6は光透過を阻害しない程度の厚さに設けられる。又、細胞外マトリックス形成物質6の設定範囲は、細胞のサイズと同程度あるいは大差のない程度とすることが好ましく、より具体的には定着する細胞の面積の75%以上150%以下の面積であることが好ましい。通常は、10~30μmサイズの円形または矩形のパターン状に細胞外マトリックス形成物質6を設けるのが好ましい。又、細胞定着時に自然に取る形に予め合わせた形状パターンで細胞外マトリックス形成物質6設定すると、細胞に対するストレスをより低減できて好ましい。細胞外マトリックス形成物質6が、ほぼ細胞体の大きさ程度に設定されると、単一の細胞体を素早く正確に開口部5に位置させることができる。

【0056】
基板P2の第一の表面側4において、開口部5ではない部位にも細胞外マトリックス形成物質6を設けると、この部位にはシグナル伝達細胞を位置させて、細胞ネットワークを形成しうる基板とすることも可能となる。この場合、例えば、格子状、らせん状等の形状に細胞外マトリックス形成物質6を設けることができる。

【0057】
細胞外マトリックス形成物質6は、例えば、燐酸でバッファーされた生理的食塩水に溶かして基板の上に直接塗布し、乾燥させることで基板上に設けることができる。又、好ましくは、ソフトマター(Soft Matter)2007,3,168-177に記載のマイクロコンタクトプリンティング法を利用して印刷法を利用して細胞外マトリックス形成物質を所望の形、量で基板上に配置することができる。この方法は、上記した各種の基板で適用可能である。

【0058】
図4には、基板P2の光透過路1bにおける第一の表面側4とは反対側の第二の表面側の開口部8が第一の表面側の開口部5より大きい場合を示す。

【0059】
図4においては、光透過路1bのうち基板第二層3の部分は透孔であって、かつ第二の表面側に向かって次第に拡径する形状である。この場合、基板第二層3の第二層光透過路1cにおける基板第一層2との境界部7の形状が、基板第一層2における第一層光透過路1dの形状を規定し、ひいては第一の表面側の開口部5の形状を規定している。

【0060】
このような次第に拡径する角錐形状あるいは円錐形状(深さ方向に徐々に孔が小さくなる形状)の孔の形成方法としては、基板第二層3がシリコン基板の場合、ダイアモンドドリルで一定の深さの垂直孔を開けた後、所要部をTMAHエッチングで除去することにより加工できる。TMAHエッチングに代えて、XeF2ガスによるエッチングも同様の加工が可能である。いずれも毎分0.1ミクロン程度あるいはそれ以上の速度のエッチングが可能である。シリコン基板以外の基板を用いた時でも、公知の各種の方法により透孔を設けることができる。例えば、ドリルを用いる方法や、通常の電子ビーム露光も利用でき、更に露光リソグラフィによりパターン形成した後にプラズマエッチングにより透孔を形成してもよい。

【0061】
次第に拡径する形状の透孔を形成した場合、透孔に光源を組み込むことで、細胞の光応答を扱う装置を小型化、高集積化できる。

【0062】
基板P1あるいは基板P2に上記のような光透過路を複数設けることもできる。一の光透過路に対して一の細胞を定着させ、それぞれの細胞を独立して制御する場合は、それぞれの光透過路の相互間0.1mm程度又はそれ以上の距離を設けることが好ましい。又、光透過路同士を連絡するように細胞外マトリックス形成物質6を設けると、光感受性細胞同士のネットワークを形成しうる基板となる。

【0063】
図5に、細胞光応答制御装置の具体的な一実施形態を示す。基板P2の第二の表面側の開口部8側に光源9が設けてある。なお、図においてはレンズや光ファイバーは図示していないが、これらは、光源の種類に応じて必要であったり不必要であったりするので,これらも含めて一括して光源と称する。光源9から照射される照射光10(実線の矢印により示す)が光透過路1bを透過し、細胞外マトリックス形成物質6によって定着された細胞体11に照射される。細胞体11の光受容体12は照射光10によって光応答を起こす。

【0064】
このとき、細胞体11や光受容体12によって適切な光波長等が異なるため、細胞体11や光受容体12の特性に応じて種々の光を適宜選択して用いることができる。例えば、青色光受容体を有する細胞体に光を照射する場合は、照射光10は青色光とすることが望ましい。光源については、たとえば光ファイバー出力端を光源としてこれを第二層光透過路1cに埋め込む構成もとることができる。また、レンズ付きの発光ダイオードを光源として第二層光透過路1cに埋め込むことも可能である。

【0065】
図示の細胞体11は、光刺激により何らかの応答を示す光応答性の細胞体である。応答の種類は種々考えられ、遺伝子発現、電気シグナルの伝達、あるいはシグナル伝達物質の分泌等が例示される。細胞体11としては、動物細胞、植物細胞、微生物細胞等、種々の細胞体が考えられる。植物細胞や微生物細胞においては、葉緑体等の有色体を有する細胞、光の照射により日長を測定する細胞、光照射によりシグナルを発生する細胞等が好ましい。神経系や神経細胞ネットワークを制御の対象とする場合は、遺伝子導入により光感受性が賦与された神経細胞が好ましい。

【0066】
図5に示す細胞光応答制御装置に対して、更に光応答検出器を備えさせると光応答検出装置とすることができる。光応答検出器が光応答測定器であれば、光応答測定装置となる。光応答の検出器は特に限定されない。細胞体11が光感受性を賦与された神経細胞である場合は、MOSトランジスターを利用したMOSダイオードを例示できる。また、MOSダイオードは基板P2(あるいは基板P1)の第一の表面側に設けることができる。シグナル伝達の中間や終点など、必要な箇所に検出器や測定器を設けてもよい。

【0067】
図6(A)に示すように、基板P2が複数の光透過路1bを有する場合、上記の光応答制御装置、光応答検出装置は、複数の光源又は複数の光応答検出器、光応答の測定器を有していても良い。なお、図6(B)においては、開口部5を示し、細胞外マトリックス形成物質6の図示を省略しているが、複数の開口部5同士を、細胞外マトリックス形成物質6によって例えば格子状に連結すれば、細胞ネットワークの形成が可能となる。

【0068】
上記光応答制御装置、光応答検出装置、光応答検出装置は、複数の光源又は複数の光応答検出器、光応答の測定器を有していても良い。これらの数は、装置の目的によって異なってくる。複数の光応答の制御や光応答の検出を一の装置でそれぞれ独立に行いたい場合には、制御系又は検出系の数だけ光源と検出器が必要となる。細胞体11からのシグナル伝達を制御又は検出する場合は、そのスタートや中間の光刺激入力部となるべき光透過路に対応した光源を設ければよい。また、シグナル伝達の中間や終点など、必要な箇所に検出器や測定器を設ければよい。

【0069】
図7に、液溜部を備えた細胞光応答制御装置の具体的な一実施形態を示す。即ち、基板における光透過路の第一の表面側の開口部の周囲にハウジングである液溜部仕切り壁13を備えることによって、液溜部14を形成することができる。該液溜部14には細胞の制御等の目的に合わせて種々の溶液を導入することができる。導入される溶液が生理食塩水等の細胞維持用溶液であれば、制御・検出対象となる細胞の良好な生理状態を、光応答による制御・検出・測定を行うに十分な時間にわたって維持することができる。導入される溶液が、細胞に対し、光照射以外の刺激を与える化合物等の溶液であれば、該化合物などが光応答に与える影響を制御、検出、測定する装置が提供される。

【0070】
図8には、基板の第一の表面側の開口部5に複数の細胞体11を位置させた状態を示す。図8において、図示の便宜上、細胞外マトリックス形成物質6を省略しており、基板の第二の表面側に設けられる光源も図示していない。

【0071】
図8の場合、開口部5は細胞体11よりも大きい。細胞外マトリックス形成物質6を利用して複数の細胞体11を単一の開口部5に位置させると、一度の光照射で複数の細胞体を同時に刺激することができる。そして、同時に開始されたそれぞれのシグナル伝達を制御することが可能である。
【実施例】
【0072】
以下に、本発明の実施例を説明する。
【実施例】
【0073】
(実施例1:光感受性神経細胞)
光感受性神経細胞は、前記の特許文献2の記載に基づいて作成したものであり、神経細胞PC12に光感受性イオンチャンネルであるチャンネルロドプシン2(ChR2)を発現させたものである。
【実施例】
【0074】
即ち、PC12細胞にchop-2-Venusコンストラクトを遺伝子導入し、タンパク分子を発現させた。チャンネルロドプシン2タンパク質を発現している細胞をVenusの蛍光により同定した。共焦点顕微鏡で観察するとチャンネルロドプシン2タンパク質は、PC12細胞の表面に限局して分布しており細胞膜選択的に発現していた。
【実施例】
【0075】
PC12細胞はニューログロースファクター(NGF)を添加すると神経細胞に分化することが知られている。本実施例では,NGF添加する前に、その培養液(DMEM(Dulbeco's Modified Eagles
Medium + 10% Horse serum + 5% FBS + 1% steptomycin-penicillin solution) に、チャンネルロドプシン2の遺伝子を導入したレンチウイルスを添加し24時間培養後洗浄し培養液を交換後さらに継代培養を繰り返すことにより,ほぼ均一にChR2を発現したPC12とした。NGFを添加しさらに2-3日培養して、ChR2を発現した神経細胞とした。
【実施例】
【0076】
(実施例2:基板及び装置)
図9は、基板として、基板第二層である第2シリコン層20、基板第一層である酸化シリコン層21及び第1シリコン層22からなるSOI基板23を用いた細胞光応答検出装置の断面図を示す。
【実施例】
【0077】
SOI基板23の光透過路1bは、第2シリコン層20に設けた第二層光透過路1c(第二の表面側に向かって次第に拡径する形状の透孔)と、酸化シリコン層21におけるその相当部分である第一層光透過路1dからなる。SOI基板23には複数の光開口部5を設けている。
【実施例】
【0078】
複数の光開口部5に20~30μmの径の円形となるように細胞外マトリックス形成物質6を設けると共に、これらの相互間も細胞外マトリックス形成物質6を用いて図11のように格子状パターンに連結した。細胞外マトリックス形成物質6としてはラミニンあるいはコラーゲンIを用い、上記のパターンの形成には、細胞外マトリックス形成物質6を印刷して設けるマイクロコンタクトプリンティング法を利用した。
【実施例】
【0079】
図示は省略するが、SOI基板23の第一の表面側に図7に示したような液溜部14を設けて、ChR2を発現したPC12細胞19を含む培養液を導入し、NGFを添加し4日間培養を行なった。PC12細胞19は培養液中を移動していき、細胞外マトリックス形成物質6に定着した。神経細胞であるPC12細胞19は、細胞外マトリックス形成物質6のパターンに沿って、図11のように格子状パターンの交点に定着し、格子の線上に軸索がくるように成長した。
【実施例】
【0080】
細胞外マトリックス形成物質6であるラミニンあるいはコラーゲンIには予め蛍光色素FITCを標識しておいたので、蛍光顕微鏡により、細胞外マトリックスの印刷パターンを観察することができた。
【実施例】
【0081】
(実施例3:細胞体への光照射、光応答の検出)
図9に図示したように、波長475 nmのレーザーダイオード(LD)の光源24でPC12細胞19を照射したところ、図10に示すような出力電流を観測することができた。
【実施例】
【0082】
本実施例の電流観測においては、第一層光透過路1d部に直径1ミクロンほどの孔をあけ、かつ其の部分の細胞膜にナイスタチンを投与して微細な孔をあけ細胞内と基板下部とが同電位となるようにし、基板の上下に電極を配置した、いわゆるホールセルモードとしてチャンネル電流を測定した。
【実施例】
【0083】
図10において、電流が下に下がっているところが光照射時を示す。この場合、照射光の強度は3.3mWであり、照射光の照射領域での光束の径は約30μmであって細胞のサイズとほぼ同じ大きさであり、一つの細胞のみを励起することが可能であった。又、図9において図示は省略したが、SOI基板23の第一の表面側には液溜部を設け、該液溜部には細胞維持用溶液として生理食塩水を導入した。
【実施例】
【0084】
神経細胞の活動電位を発生させるに必要な光強度の閾値は、光感受性タンパク質の発現量によるが、以下の文献によれば、通常は0.5 W/cm2程度である。
【実施例】
【0085】
文献:T. Ishizuka et al, "Kinetic evaluation of
photosensitivity in genetically engineered neurons expressing green algae
light-gated channels" Neuroscience Research, 54 (2006) 85-94)。
【実施例】
【0086】
図9の場合では、出力6mW、発信波長475 nmのレーザー光をレンズにより30μmに集光しており、SOI基板23の第一の表面側の酸化シリコン(図示省略)、第1シリコン層22、酸化シリコン層21をそれぞれ、1 μm、1 μm、3 μmとすると、細胞に照射される光の強度は700W/cm2となり、活動電位を発生させるに十分すぎる強度が実現される。レーザー光の場合は、このように光強度に余裕が有るので,光ファイバーの出力端を光透過路の開口部に近づける構成でも十分に活動電位を発生させることが可能である。光透過路の開口部の径は10~200ミクロンの範囲で自由に採ることができるので、高い集積度で神経細胞を配置しそれぞれ独立に又は同時に光励起できる。又、以下の文献にて報告されるように、ChR2を発現した神経細胞は光刺激により活動電位を発生し、軸索方向にこの電気信号を伝達する。
【実施例】
【0087】
文献:Georg Nagel et al, "Channelrhodopsin-2, a
directly light-gated cation-selective membrane channel", Proceedings of
the National Academy of Sciences of the United States of America, 100 (2003)
13940-13945)。
【実施例】
【0088】
そして、この活動電位については、以下の文献に示すようなMOSトランジスターで検出する方法も可能である。
【実施例】
【0089】
文献:Peter Fromherz, Physica E, "Semiconductor
chips with ion channels, nerve cells and brain", 16 (2003) 24-34,など)。活動電位を検出したい細胞の部位をMOSトランジスターのゲート部に設置することにより、電位変化を高感度に検出することができる。
【実施例】
【0090】
本実施例は、このような活動電位を発信する発信素子として利用することができる。従来の技術では、このような発信は、電気刺激あるいは、上記論文にあるように顕微鏡観察しながら細胞の上方から光を照射する構成であったため,素子の集積度を高めることが困難であった。このような本実施例の素子は、神経細胞ネットワークそのものの機能解析の他、アルツハイマーなどの神経変性疾患の原因解明や薬品開発に有用である。
【産業上の利用可能性】
【0091】
本発明により、光感受性を有する細胞の制御・光応答の検出に用いる有利な光応答制御用基板が提供される。又、この基板を用いて、時間分解能と空間分解能が高く且つ小型化・高集積化が可能な細胞光応答制御装置、細胞光応答検出装置や、これらの基板、装置を用いた細胞光応答制御又は細胞光応答検出の方法が提供される。
【符号の説明】
【0092】
P1、P2 基板
1 光透過路
2 基板第一層
3 基板第二層
4 基板の第一の表面側
5 開口部
9、24 光源
11 細胞体
14 液溜部
15 シナプス
16、17、18 MOSトランジスター
23 SOI基板
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
10