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明細書 :透明導電薄膜、及びタッチパネル

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5610430号 (P5610430)
公開番号 特開2011-258530 (P2011-258530A)
登録日 平成26年9月12日(2014.9.12)
発行日 平成26年10月22日(2014.10.22)
公開日 平成23年12月22日(2011.12.22)
発明の名称または考案の名称 透明導電薄膜、及びタッチパネル
国際特許分類 H01B   5/14        (2006.01)
C23C  14/34        (2006.01)
H01B  13/00        (2006.01)
G06F   3/041       (2006.01)
G06F   3/045       (2006.01)
FI H01B 5/14 A
C23C 14/34 N
C23C 14/34 R
H01B 13/00 503B
G06F 3/041 490
G06F 3/045 F
請求項の数または発明の数 4
全頁数 11
出願番号 特願2010-134503 (P2010-134503)
出願日 平成22年6月11日(2010.6.11)
新規性喪失の例外の表示 特許法第30条第1項適用 社団法人 日本機械学会中国四国支部、中国四国支部第48期総会・講演会 講演論文集 No.105-1、平成22年 2月24日
審査請求日 平成25年5月21日(2013.5.21)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504136568
【氏名又は名称】国立大学法人広島大学
発明者または考案者 【氏名】加藤 昌彦
【氏名】住本 宏治
【氏名】菅田 淳
【氏名】曙 紘之
個別代理人の代理人 【識別番号】100095407、【弁理士】、【氏名又は名称】木村 満
【識別番号】100138955、【弁理士】、【氏名又は名称】末次 渉
【識別番号】100109449、【弁理士】、【氏名又は名称】毛受 隆典
審査官 【審査官】太田 一平
参考文献・文献 特開2000-241263(JP,A)
特開2005-268196(JP,A)
特開平06-034940(JP,A)
特開平06-130360(JP,A)
特開2005-227409(JP,A)
調査した分野 H01B 5/00 - 5/16
H01B 13/00 - 13/34
G06F 3/033 - 3/039
G06F 3/03 - 3/047
C23C 14/00 - 14/58



特許請求の範囲 【請求項1】
歪みに対する電気抵抗の変化率が300以上である材料から形成されることを特徴とする透明導電薄膜。
【請求項2】
前記材料は、Zn:Oの組成比が、37.21:62.79から、37.69:62.31の範囲内のZnOであることを特徴とする請求項1に記載の透明導電薄膜。
【請求項3】
前記材料の組織は、微結晶からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の透明導電薄膜。
【請求項4】
第1電極と、請求項1又は2に記載の透明導電薄膜と、第2電極とが、ガラス基板の一方の表面に、順次積層された構造を有し、
前記第1電極は、第1方向に並設される複数の第1電極ラインから構成され、該第1電極ラインは、それぞれ前記第1方向と交差する第2方向に延在し、
前記第2電極は、前記第2方向に並設される複数の第2電極ラインから構成され、該第2電極ラインは、それぞれ前記第1方向に延在し、
前記第1,2電極ラインには電圧計又は電流計が接続され、該電圧計又は電流計の計測値により前記透明導電薄膜の電気抵抗の変化が生じた位置が特定されることで、タッチ位置が検出されることを特徴とするタッチパネル。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパネルに使用される透明導電薄膜、及びタッチパネルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、液晶テレビ等において、2枚の導電基板を備えたタッチパネルが使用される(特許文献1)。図7は、この種のタッチパネルの一例を示す。図7に示すタッチパネル20は、導電基板21,22と、非導電性のスペーサ23とを有し、導電基板21、スペーサ23、導電基板22の順にディスプレイ30上に配置される。導電基板21は、ガラス基板24と、この上に形成される透明導電薄膜25とから構成され、導電基板22は、ガラス基板26と、この上に形成される透明導電薄膜27とから構成される。透明導電薄膜25,27は、スペーサ23の高さ分の隙間をもって相対する。
【0003】
透明導電薄膜25,27は、例えば、InにSnをドープしたITO(Indium Tin Oxide)から形成され、それぞれ電極を構成する。タッチパネル20は、ガラス基板26の表面が指やペンで押されることで、その押された位置における透明導電薄膜27の部分が透明導電薄膜25に接触して通電し、この際の電気抵抗が計測されることで、押された位置が検出される。
【先行技術文献】
【0004】

【特許文献1】特開2004-149884号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図7のタッチパネル20では、導電基板21,22の各々に、透明導電薄膜25,27を設ける必要がある。このため、タッチパネル20の製造コストを小さく抑えることは困難である。また、透明導電薄膜25,27をITOから形成する場合には、ITOに高価なインジウム(In)が含まれるため、タッチパネル20の製造コストを抑えることが、さらに困難になる。
【0006】
また、タッチパネル20は、繰り返し使用されることで、透明導電薄膜25,27の接触不良が生じたり、或いは、導電基板21,22の間に異物が混入することで、押された位置が正確に検出できなくなる虞れがある。
【0007】
本発明は、こうした状況に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、タッチパネルのタッチ位置検出性能を高めるとともに、タッチパネルの製造コストを安価にすることのできる透明導電薄膜、及び、前記透明導電薄膜を備えたタッチパネルを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点にかかる透明導電薄膜は、歪みに対する電気抵抗の変化率が300以上である材料から形成されることを特徴とする。
【0009】
好ましくは、前記材料は、Zn:Oの組成比が、37.21:62.79から、37.69:62.31の範囲内のZnOであることを特徴とする。
【0010】
好ましくは、前記材料の組織は、微結晶からなることを特徴とする。
【0012】
本発明の第の観点にかかるタッチパネルは、第1電極と、本発明の第1の観点にかかる透明導電薄膜と、第2電極とが、ガラス基板の一方の表面に、順次積層された構造を有し、
前記第1電極は、第1方向に並設される複数の第1電極ラインから構成され、該第1電極ラインは、それぞれ前記第1方向と交差する第2方向に延在し、
前記第2電極は、前記第2方向に並設される複数の第2電極ラインから構成され、該第2電極ラインは、それぞれ前記第1方向に延在し、
前記第1,2電極ラインには電圧計又は電流計が接続され、該電圧計又は電流計の計測値により前記透明導電薄膜の電気抵抗の変化が生じた位置が特定されることで、タッチ位置が検出されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、透明導電薄膜のゲージ率が300以上であることから、荷重の負荷により、透明導電薄膜の電気抵抗値は大きく変化する。このため、タッチパネルに本発明の透明導電薄膜を1層設けることで、タッチ位置を検出するために必要な電気抵抗の変化を生じさせることができる。よって従来のように、透明導電薄膜が各々形成された複数の導電基板を設ける必要がないため、透明導電薄膜の接触不良や、導電基板の間に異物が混入するといった問題が生じ得ず、タッチ位置を正確に検出することができる。
【0014】
また、上記のように複数の導電基板を設ける必要がなくなることで、タッチパネルの製造コストは、小さく抑えられる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施の形態にかかるタッチパネルを示す斜視図である。
【図2】タッチパネルが使用される状態を示す側面図である。
【図3】透明導電薄膜を形成するために使用されるヘリコンスパッタ装置を示す概略図である。
【図4】透明導電薄膜に荷重を負荷することで生じる歪みとゲージ率との関係を示す図である。
【図5】真空チャンバ内に導入される酸素流量とゲージ率との関係を示す図である。
【図6】透明導電薄膜のX線回折パターンを示す図である。
【図7】2枚の導電基板を備えた従来のタッチパネルを示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態にかかる、透明導電薄膜及びタッチパネルについて、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付す。

【0017】
図1は、本発明の実施の形態にかかるタッチパネル1を示す斜視図である。図2は、タッチパネル1が使用される状態を示す側面図である。

【0018】
タッチパネル1は、ガラス基板2の一方の表面2aに、第1電極3、透明導電薄膜4、第2電極5が順次積層された構造を有する。

【0019】
第1電極3は、第1方向(図1のX方向)に並設される複数の第1電極ライン30から構成される。第1電極ライン30は、それぞれ透明な材料から形成され、第1方向と交差する第2方向(図1のY方向)に延びる。

【0020】
第2電極5は、第2方向(図1のY方向)に並設される複数の第2電極ライン50から構成される。第2電極ライン50は、それぞれ透明な材料から形成され、第1方向(図のX方向)に延びる。

【0021】
透明導電薄膜4は、透明性及び導電性を有する材料から形成される。

【0022】
第1電極3は電源Dに接続され、第2電極5はグラウンドに接続される。また、第1,2電極ライン30,50には電圧計60,70が接続され、電圧計60,70の計測値の変動により、透明導電薄膜4において電気抵抗の変化が生じた位置が特定される。例えば、第1,2電極ライン30A,50Aの交差位置(破線円で示す位置)で電気抵抗の変化が生じた場合には、第1電極ライン30Aに接続される電圧計60Aの計測値と、第2電極ライン50Aに接続される電圧計70Aの計測値とが変動する。

【0023】
図2に示すように、タッチパネル1は、例えば液晶表示パネルであるディスプレイ6の観察者側の面6a上に配置されて、電源Dの作動により、第1,2電極3,5間に電圧が印加される。この状態で、タッチパネル1の表面が指やペンで押されると、その押圧位置では、透明導電薄膜4の部分に歪みが生じて、透明導電薄膜4の電気抵抗が変化する。該電気抵抗の変化の生じた位置が、電圧計60,70の計測値により特定されることで、タッチ位置が検出される。なお、第1,2電極ライン30,50に電流計が接続されて、電流計の計測値の変動により、透明導電薄膜4で電気抵抗の変化が生じた位置(すなわちタッチ位置)が特定されるようにしてもよい。

【0024】
本実施の形態では、透明導電薄膜4に生じる歪みが微少であっても、タッチ位置の検出が可能であるように、透明導電薄膜4は、歪みに対する電気抵抗の変化率(以下、ゲージ率K)が300以上である材料から形成される。具体的には、透明導電薄膜4は、Zn:Oの組成比が、37.21:62.79から37.69:62.31の範囲内であるZnOから形成される。

【0025】
図3は、透明導電薄膜4を形成するために使用されるヘリコンスパッタ装置10(日本真空技術(株)製:MSP-2000-HC3-S2)を示す概略図である。

【0026】
ヘリコンスパッタ装置10は、真空チャンバ11と、真空チャンバ11内の所定位置にガラス基板2を固定するサセプタ12と、プラズマを発生させるカソード13と、酸素ガスを真空チャンバ11内に導入するガス導入系14と、アルゴンガスを真空チャンバ11内に導入するガス導入系15と、を備える。

【0027】
ヘリコンスパッタ装置10により透明導電薄膜4を形成する際には、サセプタ12にガラス基板2を取り付け、カソード13に、Znを成分とするターゲットTを固定する。

【0028】
ついで、サセプタ12に接続されるモータ16を作動させることで、ターゲットTとガラス基板2の相対的な位置関係を調整する。

【0029】
ついで、真空チャンバ11内を真空状態にするとともに、サセプタ12に内蔵されたヒータ19を作動させて、ガラス基板2を所定温度に加熱する。

【0030】
ついで、酸素およびアルゴンガスを、ガス導入系14,15から真空チャンバ11内に導入しながら、カソード13およびコイル20に、所定の高周波を加えることで、ターゲットTとガラス基板2との間にプラズマを発生させる。これにより、ターゲットTがスパッタされて、ガラス基板2の表面に、ZnOからなる透明導電薄膜4が形成される。この際には、透明導電薄膜4のゲージ率Kを300以上とするために、真空チャンバ11内に導入される酸素の流量が、1.0cm/min以上、2.0cm/min以下に設定され、また、真空チャンバ11内に導入されるアルゴンの流量が、18cm/minに設定される。また、透明導電薄膜4の膜厚を均一にするために、モータ16を作動させて、ガラス基板2を回転させる。

【0031】
本実施の形態によれば、透明導電薄膜4のゲージ率Kが300以上であることから、荷重の負荷により、透明導電薄膜4の電気抵抗値は大きく変化する。このため、タッチパネル1に1層の透明導電薄膜4を設けることで、タッチ位置を検出するために必要な電気抵抗の変化を生じさせることができる。よって従来のように、透明導電薄膜を各々有する複数の導電基板を設ける必要がないため、透明導電薄膜の接触不良や、導電基板の間に異物が混入するといった問題が生じ得ない。これにより、タッチパネル1におけるタッチ位置は、正確に検出される。

【0032】
また、上記のように複数の導電基板を設ける必要がないことや、透明導電薄膜4の組成物であるZnが安価であることから、タッチパネル1の製造コストは、小さく抑えられる。

【0033】
次に、図3のヘリコンスパッタ装置10を用いて製造した本発明の実施例及び比較例と、これらに対して行った試験について説明する。表1に、本発明の実施例の製造条件を示し、表2~4に比較例の製造条件を示す。
【表1】
JP0005610430B2_000002t.gif

【表2】
JP0005610430B2_000003t.gif

【表3】
JP0005610430B2_000004t.gif

【表4】
JP0005610430B2_000005t.gif

【0034】
表1に示す実施例1~3は、Znを成分とするターゲットTを用いて、真空チャンバ11内に導入される酸素の流量が1.0cm/min以上2.0cm/min以下に設定されて製造された導電薄膜である。

【0035】
表2に示す比較例1~5は、Znを成分とするターゲットTを用い、真空チャンバ11内に導入される酸素の流量が、2.5cm/min以上、10.0cm/min以下に設定されて製造された導電薄膜である。

【0036】
表3に示す比較例6~11は、SiCを成分とするターゲットTを用い、真空チャンバ11内に導入される酸素の流量が、0cm/min以上、8.0cm/min以下に設定されて製造された導電薄膜である。

【0037】
表4に示す比較例12~18は、SiCを成分とするターゲットT及びZnを成分とするターゲットTを用い、真空チャンバ11内に導入される酸素の流量が、2.0cm/min以上、8.0cm/min以下で製造された導電薄膜である。

【0038】
また、実施例1~3及び比較例1~18は、真空チャンバ11内に導入されるアルゴンガスの流量が18cm3に設定され、また成膜時間が3.6~10.8ksに設定されて製造されている。また、実施例1~3及び比較例1~11は、RF出力が50Wに設定されて製造され、比較例12~18は、RF出力が10~150Wに設定されて製造されている。

【0039】
上記の実施例1~3及び比較例1~18に対して、透明性及び導電性を確認する試験を行った。

【0040】
透明性の確認は目視により行った。この結果、透明であったものを○、透明でないものを×として、表1~4に示す。実施例及び比較例のうち、真空チャンバ11内に導入される酸素の流量が0cm/minであった比較例11のみが透明ではなく、その他の導電薄膜は、全て透明であった。

【0041】
導電性の確認はテスターを用いて行った。その結果、導電性を有しているものを○、導電性を有していなかったものを×として、表1~4に示す。実施例1~3及び比較例11は、導電性を有していたが、比較例11以外の比較例は、導電性を有していなかった。

【0042】
本発明者らは、透明性及び導電性が確認された実施例1,3について、電子プローブマイクロアナライザ装置(JXA-8900(日本電子株式会社製) 以下、EPMA装置)を用いて組成分析を行った。この試験では、EPMA装置の試料台に、実施例1,3の導電薄膜を設置した後、電子線を照射し、その照射部分から発生する特性X線の波長と強度とを検出することで、実施例1,3の組成を確認した。この結果、実施例1は、ZnとOの組成比が、Zn:O=37.21:62.79であった。実施例3は、ZnとOの組成比が、Zn:O=37.69:62.31であった。

【0043】
本発明者らは、4点曲げ試験機及びDIGITAL MULTIMETER(IWATSU VOAV7521A),I/O terminal(CONTEC)を用いて、実施例1~3のゲージ率Kを求める試験を行った。この試験では、実施例1~3に荷重を負荷することで得られた歪みεと電気抵抗の比により、実施例1~3のゲージ率Kを求めた。

【0044】
本試験により得られた結果を図4,5に示す。図4は、荷重の負荷により導電薄膜に生じた歪みεとゲージ率Kとの関係を示す。図5は、真空チャンバ11内に導入された酸素流量とゲージ率Kとの関係を示す。図4に示すように、実施例1~3のいずれにおいても、ゲージ率Kは、歪みεに依存せずに、ほぼ一定であった。また、ゲージ率Kは、実施例1(酸素流量:2.0cm/min)が、約300であり、実施例2(酸素流量:1.5cm/min)は、約100であり、実施例3(酸素流量:1.0cm/min)は、約40であった。このことから、真空チャンバ11内に導入する酸素流量を多くすることで、ゲージ率Kは増加し、酸素流量を1.0cm/min以上2.0cm/min以下に設定した場合には、ゲージ率が40~300と大きくなることから、歪みの発生に応じて大きな電気抵抗の変化を生じさせる薄膜を形成することができることが確認された。

【0045】
ゲージ率Kは、電子が価電子帯と伝導帯の間を遷移するために要するバンドギャップエネルギーに比例することが知られている。そこで、本発明者らは、簡易型分光色差計(NF333,日本電色工業(株)製)を用いて、導電薄膜の反射率を求めることで、実施例2,3及び比較例5のバンドギャップエネルギーを算出した。

【0046】
実施例3(酸素流量:1.0cm/min)のバンドギャップエネルギーは、2.35eVであり、実施例2(酸素流量:1.5cm/min)のバンドギャップエネルギーは、2.41eVであり、比較例5(酸素流量:2.5cm/min)のバンドギャップエネルギーは、2.51eVであった。この結果から、真空チャンバ11内への酸素流量が多くなることに応じて、バンドギャップエネルギーは増加することが確認された。

【0047】
本発明者らは、実施例1,3及び比較例4について結晶の相同定を行った。本試験では、ゴニオメータの試料台に実施例1,3及び比較例4の試験片を取り付け、位置決め治具および顕微鏡を用いて試験片が所定位置になるよう微調整を行った後、X線回折装置(MXP3,(株)マック・サイエンス製)により試験片にX線を照射して回折ピークを測定した。回折ピークの測定は、X線入射角を一定とする低角入射法により行った。

【0048】
図6は、本試験により測定された導電薄膜のX線回折パターンを示す。実施例1,3及び比較例4のいずれにおいても、ブロードなZnOのピークが確認された。このことから、スパッタにより作製されたZnOは、アモルファスに近い状態で堆積していることが考えられる。また、最もゲージ率Kの高い実施例1(酸素流量2.0cm/min)では、実施例3(酸素流量1.0cm/min)及び比較例4(酸素流量3.0cm/min)に比して、ZnOのピークが多く存在するとともに、それらの強度も高く、結晶化を開始して、微結晶組織であることが確認された。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明は、液晶テレビ等に用いられるタッチパネルを形成するために適用することができる。
【符号の説明】
【0050】
1 タッチパネル
2 ガラス基板
2a ガラス基板の一方の表面
3 第1電極
4 透明導電薄膜
5 第2電極
6 ディスプレイ
6a ディスプレイの観察者側の面
10 ヘリコンスパッタ装置
11 真空チャンバ
12 サセプタ
13 カソード
14,15 ガス導入系
16 モータ
19 ヒータ
20 コイル
30,30A 第1電極ライン
50,50A 第2電極ライン
60,60A,70,70A 電圧計
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6