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明細書 :ビスホスフィン化合物、及びビスホスフィン化合物を配位子とする遷移金属触媒、並びにこれらの製造方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5955034号 (P5955034)
公開番号 特開2013-180991 (P2013-180991A)
登録日 平成28年6月24日(2016.6.24)
発行日 平成28年7月20日(2016.7.20)
公開日 平成25年9月12日(2013.9.12)
発明の名称または考案の名称 ビスホスフィン化合物、及びビスホスフィン化合物を配位子とする遷移金属触媒、並びにこれらの製造方法
国際特許分類 C07F   9/50        (2006.01)
C07F   7/08        (2006.01)
C07F  19/00        (2006.01)
C07C  15/14        (2006.01)
C07C  13/24        (2006.01)
C07C   1/32        (2006.01)
B01J  31/24        (2006.01)
C07F  15/02        (2006.01)
C07B  61/00        (2006.01)
FI C07F 9/50 CSP
C07F 7/08 Z
C07F 19/00
C07C 15/14
C07C 13/24
C07C 1/32
C07F 7/08 F
B01J 31/24 X
B01J 31/24 Z
C07F 15/02
C07B 61/00 300
請求項の数または発明の数 12
全頁数 118
出願番号 特願2012-046272 (P2012-046272)
出願日 平成24年3月2日(2012.3.2)
審査請求日 平成27年2月25日(2015.2.25)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504132272
【氏名又は名称】国立大学法人京都大学
発明者または考案者 【氏名】中村 正治
【氏名】畠山 琢次
【氏名】橋本 徹
【氏名】仲嶋 翔
【氏名】中川 尚久
個別代理人の代理人 【識別番号】110000796、【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
審査官 【審査官】土橋 敬介
参考文献・文献 国際公開第2011/018445(WO,A1)
欧州特許出願公開第01182205(EP,A1)
国際公開第2010/001640(WO,A1)
Hatakeyama, Takuji et al.,Kumada-Tamao-Corriu coupling of alkyl halides catalyzed by an iron-bisphosphine complex,Chemistry Letters,2011年,40(9),1030-1032
Journal of Molecular Catalysis A: Chemical,Vol.283, No.1-2,p.114-119 (2008).,Available online: 1 February 2008
調査した分野 C07
B01J 31/24
CAplus/REGISTRY(STN)
特許請求の範囲 【請求項1】
一般式(A):
【化1】
JP0005955034B2_000103t.gif
[式(A)中、
Eは、炭素原子、又はケイ素原子である。
1Aは、同一であっても異なっていてもよく、R1Aが、それぞれ分岐鎖状のアルキル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;アリール基、ヘテロアリール基、式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、又はアリールオキシ基である。]で表される基、及びアルコキシ基よりなる群から選ばれる少なくとも1個の置換基が置換されたアルキル基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]
で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基を有していてもよいアリール基を1~2個有するアミノ基である。
2Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;ヒドロキシル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基としてアルキル基、及びアリール基よりなる群から選ばれた基を1~2個有することのあるアミノ基である。
3Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はフッ素原子である。
4Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
また、2個のR4Aが互いに結合し、R4Aが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
5Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
また、2個のR5Aが互いに結合し、R5Aが置換されているEと共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
また、2個のR5Aに代えて、式(c):
【化2】
JP0005955034B2_000104t.gif
[式(c)中、R”は、同一であっても、異なっていてもよく、それぞれ、水素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基である。また、2個のR”が互いに結合し、R”が置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。]で表される基である。
さらに、R4AとR5Aが互いに結合し、R4Aが置換されている炭素原子、及びR5Aが置換されているEと共に、3~8員環の飽和若しくは不飽和の脂環式炭化水素、又は6~10員環の芳香族炭化水素を形成してもよい。]
で表されるビスホスフィン化合物。
【請求項2】
一般式(A-M):
【化3】
JP0005955034B2_000105t.gif
[式(A-M)中、
Eは、炭素原子、又はケイ素原子である。
1Aは、同一であっても異なっていてもよく、R1Aが、それぞれ分岐鎖状のアルキル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;アリール基、ヘテロアリール基、式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、又はアリールオキシ基である。]で表される基、及びアルコキシ基よりなる群から選ばれる少なくとも1個の置換基が置換されたアルキル基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]
で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基を有していてもよいアリール基を1~2個有するアミノ基である。
2Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;ヒドロキシル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基としてアルキル基、及びアリール基よりなる群から選ばれた基を1~2個有することのあるアミノ基である。
3Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はフッ素原子である。
4Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
また、2個のR4Aが互いに結合し、R4Aが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
5Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
また、2個のR5Aが互いに結合し、R5Aが置換されているEと共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
また、2個のR5Aに代えて、式(c):
【化4】
JP0005955034B2_000106t.gif
[式(c)中、R”は、同一であっても、異なっていてもよく、それぞれ、水素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基である。また、2個のR”が互いに結合し、R”が置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。]で表される基である。
さらに、R4AとR5Aが互いに結合し、R4Aが置換されている炭素原子、及びR5Aが置換されているEと共に、3~8員環の飽和若しくは不飽和の脂環式炭化水素、又は6~10員環の芳香族炭化水素を形成してもよい。
Mは、0~3価の鉄、コバルト、ニッケル、又はパラジウムである。
nは、0~3の整数である。
Xは、ハロゲン原子、アルコキシ基(alkoxy group)、置換基を有していてもよいアリル基、アリールオキシ基(aryloxy group)、トリフラート基(triflate group)、トシラート基(tosylate group)、メシラート基(mesylate group)、ビス(トリフルオロメタンスルホン)イミド基、ジアルキルスルホンイミド基、ジアリールスルホンイミド基、アセチルアセトナート基(acetylacetonate group)、カルボキシレート基(carboxylate group)、ヒドロキシル基(hydroxyl group)、シクロペンタジエニル基、又は水素原子である。また、Xは、一酸化炭素、置換基を有していてもよいアレーン、置換基を有していてもよいアルケン、置換基を有していてもよいジエン、又は置換基を有していてもよいアルキンの中性配位子であって、Mと配位結合されていてもよい。]
で表されるクロスカップリング反応に用いられる遷移金属触媒。
【請求項3】
一般式(A):
【化5】
JP0005955034B2_000107t.gif
[式(A)中、
Eは、炭素原子、又はケイ素原子である。
1Aは、同一であっても異なっていてもよく、R1Aが、それぞれ分岐鎖状のアルキル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;アリール基、ヘテロアリール基、式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、又はアリールオキシ基である。]で表される基、及びアルコキシ基よりなる群から選ばれる少なくとも1個の置換基が置換されたアルキル基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]
で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基を有していてもよいアリール基を1~2個有するアミノ基である。
2Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;ヒドロキシル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基としてアルキル基、及びアリール基よりなる群から選ばれた基を1~2個有することのあるアミノ基である。
3Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はフッ素原子である。
4Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
また、2個のR4Aが互いに結合し、R4Aが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
5Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
また、2個のR5Aが互いに結合し、R5Aが置換されているEと共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
また、2個のR5Aに代えて、式(c):
【化6】
JP0005955034B2_000108t.gif
[式(c)中、R”は、同一であっても、異なっていてもよく、それぞれ、水素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基である。また、2個のR”が互いに結合し、R”が置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。]で表される基である。
さらに、R4AとR5Aが互いに結合し、R4Aが置換されている炭素原子、及びR5Aが置換されているEと共に、3~8員環の飽和若しくは不飽和の脂環式炭化水素、又は6~10員環の芳香族炭化水素を形成してもよい。]
で表されるビスホスフィン化合物の製造方法であって、
式(A1):
【化7】
JP0005955034B2_000109t.gif
[式(A1)中、R1A、R2A、及びR3Aは、前記式(A)と同じである。]
で表される化合物をブレンステッド塩基と反応させる工程、
得られた反応物を、
式(A2):
【化8】
JP0005955034B2_000110t.gif
[式(A2)中、E、R4A、及びR5Aは、前記式(A)と同じであり、
Gは、脱離基である。]
で表される化合物と反応させる工程、及び
得られた反応物をルイス塩基と反応させる工程
、又は
式(A3):
【化9】
JP0005955034B2_000111t.gif
[式(A3)中、R1A、R2A、及びR3Aは、前記式(A)と同じであり、
M’は、リチウム、マグネシウム、又は亜鉛である。]
で表される結合を有する有機金属反応試薬と、式(A4):
【化10】
JP0005955034B2_000112t.gif
[式(A4)中、E、R4A、及びR5Aは、前記式(A)と同じであり、
G’は、脱離基である。]
で表される化合物を反応させる工程
を含む
ビスホスフィン化合物の製造方法。
【請求項4】
一般式(A-M):
【化11】
JP0005955034B2_000113t.gif
[式(A-M)中、
Eは、炭素原子、又はケイ素原子である。
1Aは、同一であっても異なっていてもよく、R1Aが、それぞれ分岐鎖状のアルキル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;アリール基、ヘテロアリール基、式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、又はアリールオキシ基である。]で表される基、及びアルコキシ基よりなる群から選ばれる少なくとも1個の置換基が置換されたアルキル基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]
で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基を有していてもよいアリール基を1~2個有するアミノ基である。
2Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;ヒドロキシル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基としてアルキル基、及びアリール基よりなる群から選ばれた基を1~2個有することのあるアミノ基である。
3Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はフッ素原子である。
4Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
また、2個のR4Aが互いに結合し、R4Aが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
5Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
また、2個のR5Aが互いに結合し、R5Aが置換されているEと共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
また、2個のR5Aに代えて、式(c):
【化12】
JP0005955034B2_000114t.gif
[式(c)中、R”は、同一であっても、異なっていてもよく、それぞれ、水素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基である。また、2個のR”が互いに結合し、R”が置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。]で表される基である。
さらに、R4AとR5Aが互いに結合し、R4Aが置換されている炭素原子、及びR5Aが置換されているEと共に、3~8員環の飽和若しくは不飽和の脂環式炭化水素、又は6~10員環の芳香族炭化水素を形成してもよい。
Mは、0~3価の鉄、コバルト、ニッケル、又はパラジウムである。
nは、0~3の整数である。
Xは、ハロゲン原子、アルコキシ基(alkoxy group)、置換基を有していてもよいアリル基、アリールオキシ基(aryloxy group)、トリフラート基(triflate group)、トシラート基(tosylate group)、メシラート基(mesylate group)、ビス(トリフルオロメタンスルホン)イミド基、ジアルキルスルホンイミド基、ジアリールスルホンイミド基、アセチルアセトナート基(acetylacetonate group)、カルボキシレート基(carboxylate group)、ヒドロキシル基(hydroxyl group)、シクロペンタジエニル基、又は水素原子である。また、Xは、一酸化炭素、置換基を有していてもよいアレーン、置換基を有していてもよいアルケン、置換基を有していてもよいジエン、又は置換基を有していてもよいアルキンの中性配位子であって、Mと配位結合されていてもよい。]
で表されるクロスカップリング反応に用いられる遷移金属触媒の製造方法であって、
一般式(A):
【化13】
JP0005955034B2_000115t.gif
[式(A)中、E、R1A、R2A、R3A、R4A、及びR5Aは、前記式(A-M)と同じである。]
で表されるビスホスフィン化合物と、
鉄、コバルト、ニッケル、又はパラジウムを含む遷移金属化合物を反応させる工程を含む
クロスカップリング反応に用いられる遷移金属触媒の製造方法。
【請求項5】
一般式(1):
J-Q (1)
[式(1)中、
Jは置換基を有してもよい炭化水素基であり、該炭化水素基の炭素-炭素結合の間に-O-で示される基を有してもよく、また、置換基を有してもよいアリール基、又は置換基を有してもよいヘテロアリール基である。
Qは、置換基を有してもよい炭化水素基であり、該炭化水素基の炭素-炭素結合の間に-O-で示される基を有してもよく、また、置換基を有してもよいアリール基、又は置換基を有してもよいヘテロアリール基である。]
で表される化合物(1)の製造方法であって、
一般式(A):
【化14】
JP0005955034B2_000116t.gif
[式(A)中、
Eは、炭素原子、又はケイ素原子である。
1Aは、同一であっても異なっていてもよく、R1Aが、それぞれ分岐鎖状のアルキル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;アリール基、ヘテロアリール基、式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、又はアリールオキシ基である。]で表される基、及びアルコキシ基よりなる群から選ばれる少なくとも1個の置換基が置換されたアルキル基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]
で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基を有していてもよいアリール基を1~2個有するアミノ基である。
2Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;ヒドロキシル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基としてアルキル基、及びアリール基よりなる群から選ばれた基を1~2個有することのあるアミノ基である。
3Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はフッ素原子である。
4Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
また、2個のR4Aが互いに結合し、R4Aが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
5Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
また、2個のR5Aが互いに結合し、R5Aが置換されているEと共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
また、2個のR5Aに代えて、式(c):
【化15】
JP0005955034B2_000117t.gif
[式(c)中、R”は、同一であっても、異なっていてもよく、それぞれ、水素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基である。また、2個のR”が互いに結合し、R”が置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。]で表される基である。
さらに、R4AとR5Aが互いに結合し、R4Aが置換されている炭素原子、及びR5Aが置換されているEと共に、3~8員環の飽和若しくは不飽和の脂環式炭化水素、又は6~10員環の芳香族炭化水素を形成してもよい。]
で表されるビスホスフィン化合物、
及び
鉄、コバルト、ニッケル、又はパラジウムを含む遷移金属化合物の存在下、
一般式(2):
J-X (2)
[式(2)中、Jは前記式(1)と同じであり、Xはハロゲン原子、アルコキシ基(alkoxy group)、アリールオキシ基(aryloxy group)、トリフラート基(triflate group)、トシラート基(tosylate group)、メシラート基(mesylate group)、又はカルボキシレート基(carboxylate group)である。]
で表される化合物(2)と、
一般式(3):
Q-Mtl (3)
[式(3)中、Qは前記式(1)と同じであり、Mtlは、マグネシウム、亜鉛、ホウ素、又はアルミニウムである。]
で表される結合を有する有機金属化合物(3)
を反応させることを特徴とする製造方法。
【請求項6】
一般式(1):
J-Q (1)
[式(1)中、
Jは置換基を有してもよい炭化水素基であり、該炭化水素基の炭素-炭素結合の間に-O-で示される基を有してもよく、また、置換基を有してもよいアリール基、又は置換基を有してもよいヘテロアリール基である。
Qは、置換基を有してもよい炭化水素基であり、該炭化水素基の炭素-炭素結合の間に-O-で示される基を有してもよく、また、置換基を有してもよいアリール基、又は置換基を有してもよいヘテロアリール基である。]
で表される化合物(1)の製造方法であって、
一般式(A-M):
【化16】
JP0005955034B2_000118t.gif
[式(A-M)中、
Eは、炭素原子、又はケイ素原子である。
1Aは、同一であっても異なっていてもよく、R1Aが、それぞれ分岐鎖状のアルキル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;アリール基、ヘテロアリール基、式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、又はアリールオキシ基である。]で表される基、及びアルコキシ基よりなる群から選ばれる少なくとも1個の置換基が置換されたアルキル基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]
で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基を有していてもよいアリール基を1~2個有するアミノ基である。
2Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;ヒドロキシル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基としてアルキル基、及びアリール基よりなる群から選ばれた基を1~2個有することのあるアミノ基である。
3Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はフッ素原子である。
4Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
また、2個のR4Aが互いに結合し、R4Aが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
5Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
また、2個のR5Aが互いに結合し、R5Aが置換されているEと共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
また、2個のR5Aに代えて、式(c):
【化17】
JP0005955034B2_000119t.gif
[式(c)中、R”は、同一であっても、異なっていてもよく、それぞれ、水素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基である。また、2個のR”が互いに結合し、R”が置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。]で表される基である。
さらに、R4AとR5Aが互いに結合し、R4Aが置換されている炭素原子、及びR5Aが置換されているEと共に、3~8員環の飽和若しくは不飽和の脂環式炭化水素、又は6~10員環の芳香族炭化水素を形成してもよい。
Mは、0~3価の鉄、コバルト、ニッケル、又はパラジウムである。
nは、0~3の整数である。
Xは、ハロゲン原子、アルコキシ基(alkoxy group)、置換基を有していてもよいアリル基、アリールオキシ基(aryloxy group)、トリフラート基(triflate group)、トシラート基(tosylate group)、メシラート基(mesylate group)、ビス(トリフルオロメタンスルホン)イミド基、ジアルキルスルホンイミド基、ジアリールスルホンイミド基、アセチルアセトナート基(acetylacetonate group)、カルボキシレート基(carboxylate group)、ヒドロキシル基(hydroxyl group)、シクロペンタジエニル基、又は水素原子である。また、Xは、一酸化炭素、置換基を有していてもよいアレーン、置換基を有していてもよいアルケン、置換基を有していてもよいジエン、又は置換基を有していてもよいアルキンの中性配位子であって、Mと配位結合されていてもよい。]
で表される遷移金属触媒の存在下、一般式(2):
J-X (2)
[式(2)中、Jは前記式(1)と同じであり、Xはハロゲン原子、アルコキシ基(alkoxy group)、アリールオキシ基(aryloxy group)、トリフラート基(triflate group)、トシラート基(tosylate group)、メシラート基(mesylate group)、又はカルボキシレート基(carboxylate group)である。]
で表される化合物(2)と、
一般式(3):
Q-Mtl (3)
[式(3)中、Qは前記式(1)と同じであり、Mtlは、マグネシウム、亜鉛、ホウ素、又はアルミニウムである。]
で表される結合を有する有機金属化合物(3)
を反応させることを特徴とする製造方法。
【請求項7】
一般式(B):
【化18】
JP0005955034B2_000120t.gif
[式(B)中、
1Bは、同一であっても異なっていてもよく、R1Bが、それぞれ分岐鎖状のアルキル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;アリール基、ヘテロアリール基、及び式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、又はアリールオキシ基である。]で表される基よりなる群から選ばれる少なくとも1個の置換基が置換されたアルキル基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]
で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基を有していてもよいアリール基を1~2個有するアミノ基である。
2Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;ヒドロキシル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基としてアルキル基、及びアリール基よりなる群から選ばれた基を1~2個有することのあるアミノ基である。
3Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はフッ素
原子である。
4Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
また、2個のR4Bが互いに結合し、R4Bが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
5Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
また、2個のR5Bが互いに結合し、R5Bが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
さらに、R4BとR5Bが互いに結合し、R4Bが置換されている炭素原子、及びR5Bが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。]
で表されるビスホスフィン化合物。
【請求項8】
式(B-M):
【化19】
JP0005955034B2_000121t.gif
[式(B-M)中、
1Bは、同一であっても異なっていてもよく、R1Bが、それぞれ分岐鎖状のアルキル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;アリール基、ヘテロアリール基、及び式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、又はアリールオキシ基である。]で表される基よりなる群から選ばれる少なくとも1個の置換基が置換されたアルキル基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]
で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基を有していてもよいアリール基を1~2個有するアミノ基である。
2Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;ヒドロキシル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基としてアルキル基、及びアリール基よりなる群から選ばれた基を1~2個有することのあるアミノ基である。
3Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はフッ素
原子である。
4Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
また、2個のR4Bが互いに結合し、R4Bが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
5Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
また、2個のR5Bが互いに結合し、R5Bが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
さらに、R4BとR5Bが互いに結合し、R4Bが置換されている炭素原子、及びR5Bが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
Mは、0~3価の鉄、コバルト、ニッケル、又はパラジウムである。
nは、0~3の整数である。
Xは、ハロゲン原子、アルコキシ基(alkoxy group)、置換基を有していてもよいアリル基、アリールオキシ基(aryloxy group)、トリフラート基(triflate group)、トシラート基(tosylate group)、メシラート基(mesylate group)、ビス(トリフルオロメタンスルホン)イミド基、ジアルキルスルホンイミド基、ジアリールスルホンイミド基、アセチルアセトナート基(acetylacetonate group)、カルボキシレート基(carboxylate group)、ヒドロキシル基(hydroxyl group)、シクロペンタジエニル基、又は水素原子である。また、Xは、一酸化炭素、置換基を有していてもよいアレーン、置換基を有していてもよいアルケン、置換基を有していてもよいジエン、又は置換基を有していてもよいアルキンの中性配位子であって、Mと配位結合されていてもよい。]
で表されるクロスカップリング反応に用いられる遷移金属触媒。
【請求項9】
一般式(B):
【化20】
JP0005955034B2_000122t.gif
[式(B)中、
1Bは、同一であっても異なっていてもよく、R1Bが、それぞれ分岐鎖状のアルキル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;アリール基、ヘテロアリール基、及び式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、又はアリールオキシ基である。]で表される基よりなる群から選ばれる少なくとも1個の置換基が置換されたアルキル基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]
で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基を有していてもよいアリール基を1~2個有するアミノ基である。
2Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;ヒドロキシル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基としてアルキル基、及びアリール基よりなる群から選ばれた基を1~2個有することのあるアミノ基である。
3Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はフッ素
原子である。
4Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
また、2個のR4Bが互いに結合し、R4Bが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
5Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
また、2個のR5Bが互いに結合し、R5Bが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
さらに、R4BとR5Bが互いに結合し、R4Bが置換されている炭素原子、及びR5Bが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。]
で表されるビスホスフィン化合物の製造方法であって、
式(B1):
【化21】
JP0005955034B2_000123t.gif
[式(B1)中、R1B、R2B、及びR3Bは、前記式(B)と同じである。]
で表される化合物をブレンステッド塩基と反応させる工程、
得られた反応物を、
式(B2):
【化22】
JP0005955034B2_000124t.gif
[式(B2)中、R4B、及びR5Bは、前記式(B)と同じであり、
Gは、脱離基である。]
で表される化合物と反応させる工程、及び
得られた反応物をルイス塩基と反応させる工程
、又は
式(B3):
【化23】
JP0005955034B2_000125t.gif
[式(B3)中、R1B、R2B、及びR3Bは、前記式(B)と同じであり、
M’は、リチウム、マグネシウム、又は亜鉛である。]
で表される結合を有する有機金属反応試薬と、式(B4):
【化24】
JP0005955034B2_000126t.gif
[式(B4)中、R4B、及びR5Bは、前記式(B)と同じであり、
G’は、脱離基である。]
で表される化合物を反応させる工程
を含む
ビスホスフィン化合物の製造方法。
【請求項10】
式(B-M):
【化25】
JP0005955034B2_000127t.gif
[式(B-M)中、
1Bは、同一であっても異なっていてもよく、R1Bが、それぞれ分岐鎖状のアルキル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;アリール基、ヘテロアリール基、及び式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、又はアリールオキシ基である。]で表される基よりなる群から選ばれる少なくとも1個の置換基が置換されたアルキル基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]
で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基を有していてもよいアリール基を1~2個有するアミノ基である。
2Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;ヒドロキシル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基としてアルキル基、及びアリール基よりなる群から選ばれた基を1~2個有することのあるアミノ基である。
3Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はフッ素
原子である。
4Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
また、2個のR4Bが互いに結合し、R4Bが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
5Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
また、2個のR5Bが互いに結合し、R5Bが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
さらに、R4BとR5Bが互いに結合し、R4Bが置換されている炭素原子、及びR5Bが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
Mは、0~3価の鉄、コバルト、ニッケル、又はパラジウムである。
nは、0~3の整数である。
Xは、ハロゲン原子、アルコキシ基(alkoxy group)、置換基を有していてもよいアリル基、アリールオキシ基(aryloxy group)、トリフラート基(triflate group)、トシラート基(tosylate group)、メシラート基(mesylate group)、ビス(トリフルオロメタンスルホン)イミド基、ジアルキルスルホンイミド基、ジアリールスルホンイミド基、アセチルアセトナート基(acetylacetonate group)、カルボキシレート基(carboxylate group)、ヒドロキシル基(hydroxyl group)、シクロペンタジエニル基、又は水素原子である。また、Xは、一酸化炭素、置換基を有していてもよいアレーン、置換基を有していてもよいアルケン、置換基を有していてもよいジエン、又は置換基を有していてもよいアルキンの中性配位子であって、Mと配位結合されていてもよい。]
で表されるクロスカップリング反応に用いられる遷移金属触媒の製造方法であって、
一般式(B):
【化26】
JP0005955034B2_000128t.gif
[式(B)中、R1B、R2B、R3B、R4B、及び、R5Bは、前記式(B-M)と同じである。]
で表されるビスホスフィン化合物と、
鉄、コバルト、ニッケル、又はパラジウムを含む遷移金属化合物を反応させる工程を含む
クロスカップリング反応に用いられる遷移金属触媒の製造方法。
【請求項11】
一般式(1):
J-Q (1)
[式(1)中、
Jは置換基を有してもよい炭化水素基であり、該炭化水素基の炭素-炭素結合の間に-O-で示される基を有してもよく、また、置換基を有してもよいアリール基、又は置換基を有してもよいヘテロアリール基である。
Qは、置換基を有してもよい炭化水素基であり、該炭化水素基の炭素-炭素結合の間に-O-で示される基を有してもよく、また、置換基を有してもよいアリール基、又は置換基を有してもよいヘテロアリール基である。]
で表される化合物(1)の製造方法であって、
一般式(B):
【化27】
JP0005955034B2_000129t.gif
[式(B)中、
1Bは、同一であっても異なっていてもよく、R1Bが、それぞれ分岐鎖状のアルキル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;アリール基、ヘテロアリール基、及び式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、又はアリールオキシ基である。]で表される基よりなる群から選ばれる少なくとも1個の置換基が置換されたアルキル基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]
で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基を有していてもよいアリール基を1~2個有するアミノ基である。
2Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;ヒドロキシル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基としてアルキル基、及びアリール基よりなる群から選ばれた基を1~2個有することのあるアミノ基である。
3Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はフッ素
原子である。
4Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
また、2個のR4Bが互いに結合し、R4Bが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
5Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
また、2個のR5Bが互いに結合し、R5Bが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
さらに、R4BとR5Bが互いに結合し、R4Bが置換されている炭素原子、及びR5Bが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。]
で表されるビスホスフィン化合物、
及び
鉄、コバルト、ニッケル、又はパラジウムを含む遷移金属化合物の存在下、
一般式(2):
J-X (2)
[式(2)中、Jは前記式(1)と同じであり、Xはハロゲン原子、アルコキシ基(alkoxy group)、アリールオキシ基(aryloxy group)、トリフラート基(triflate group)、トシラート基(tosylate group)、メシラート基(mesylate group)、又はカルボキシレート基(carboxylate group)である。]
で表される結合を有する有機金属化合物(3)
を反応させることを特徴とする製造方法。
【請求項12】
一般式(1):
J-Q (1)
[式(1)中、
Jは置換基を有してもよい炭化水素基であり、該炭化水素基の炭素-炭素結合の間に-O-で示される基を有してもよく、また、置換基を有してもよいアリール基、又は置換基を有してもよいヘテロアリール基である。
Qは、置換基を有してもよい炭化水素基であり、該炭化水素基の炭素-炭素結合の間に-O-で示される基を有してもよく、また、置換基を有してもよいアリール基、又は置換基を有してもよいヘテロアリール基である。]
で表される化合物(1)の製造方法であって、
式(B-M):
【化28】
JP0005955034B2_000130t.gif
[式(B-M)中、
1Bは、同一であっても異なっていてもよく、R1Bが、それぞれ分岐鎖状のアルキル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;アリール基、ヘテロアリール基、及び式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、又はアリールオキシ基である。]で表される基よりなる群から選ばれる少なくとも1個の置換基が置換されたアルキル基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]
で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基を有していてもよいアリール基を1~2個有するアミノ基である。
2Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;ヒドロキシル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基としてアルキル基、及びアリール基よりなる群から選ばれた基を1~2個有することのあるアミノ基である。
3Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はフッ素
原子である。
4Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
また、2個のR4Bが互いに結合し、R4Bが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
5Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
また、2個のR5Bが互いに結合し、R5Bが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
さらに、R4BとR5Bが互いに結合し、R4Bが置換されている炭素原子、及びR5Bが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
Mは、0~3価の鉄、コバルト、ニッケル、又はパラジウムである。
nは、0~3の整数である。
Xは、ハロゲン原子、アルコキシ基(alkoxy group)、置換基を有していてもよいアリル基、アリールオキシ基(aryloxy group)、トリフラート基(triflate group)、トシラート基(tosylate group)、メシラート基(mesylate group)、ビス(トリフルオロメタンスルホン)イミド基、ジアルキルスルホンイミド基、ジアリールスルホンイミド基、アセチルアセトナート基(acetylacetonate group)、カルボキシレート基(carboxylate group)、ヒドロキシル基(hydroxyl group)、シクロペンタジエニル基、又は水素原子である。また、Xは、一酸化炭素、置換基を有していてもよいアレーン、置換基を有していてもよいアルケン、置換基を有していてもよいジエン、又は置換基を有していてもよいアルキンの中性配位子であって、Mと配位結合されていてもよい。]
で表される遷移金属触媒の存在下、一般式(2):
J-X (2)
[式(2)中、Jは前記式(1)と同じであり、Xはハロゲン原子、アルコキシ基(alkoxy group)、アリールオキシ基(aryloxy group)、トリフラート基(triflate group)、トシラート基(tosylate group)、メシラート基(mesylate group)、又はカルボキシレート基(carboxylate group)である。]
で表される化合物(2)と、
一般式(3):
Q-Mtl (3)
[式(3)中、Qは前記式(1)と同じであり、Mtlは、マグネシウム、亜鉛、ホウ素、又はアルミニウムである。]
で表される結合を有する有機金属化合物(3)
を反応させることを特徴とする製造方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、新規なビスホスフィン化合物、及び当該ビスホスフィン化合物を配位子とする新規な遷移金属触媒、並びにこれらの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
有機エレクトロニクス材料、医農薬及びその中間体、並びに液晶材料等の工業的に重要な基幹化合物を合成する上で、遷移金属触媒を用いた有機合成反応は、工業的に広く一般的に利用されている。
【0003】
特に、クロスカップリング反応は、前記の化合物の合成に広く利用されている鍵反応であり、当該反応に用いられる遷移金属触媒として、リン原子を有するホスフィン配位子を有する遷移金属触媒が知られている(例えば、特許文献1~8及び非特許文献1)。
【0004】
ところで、遷移金属触媒を形成する金属の選択や、配位子の分子構造の設計は、原料化合物の反応の進行に大きく影響を及ぼすものとなるため、非常に重要なファクターとなる。特に、工業生産には、高い効率と選択性が要求されるため、実際に使用することのできる触媒金属、及びその配位子は限られる。
【0005】
このような観点から、例えば、特許文献9では、リン上に嵩高い置換基を有し、二個の置換されたリン原子をフェニレン架橋した二座ホスフィン配位子が知られている。特許文献9の配位子を用いた遷移金属触媒は、クロスカップリング反応において、有用であるが、触媒金属が特定の金属に限られており、原料化合物においても限定されるものであった。
【先行技術文献】
【0006】

【特許文献1】国際公開第95/21151号
【特許文献2】国際公開第95/21176号
【特許文献3】国際公開第96/41793号
【特許文献4】国際公開第97/05094号
【特許文献5】国際公開第2007/101769号
【特許文献6】国際公開第2008/031750号
【特許文献7】国際公開第2010/038434号
【特許文献8】国際公開第2010/094164号
【特許文献9】国際公開第2010/001640号
【0007】

【非特許文献1】J. Organomet. Chem.,2001, 621, 34.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、種々の有機合成反応、特にクロスカップリング反応において、高効率、かつ高選択的な進行を可能とするリン原子上に嵩高い置換基を有する新規な二座ホスフィン配位子のビスホスフィン化合物、及び当該ビスホスフィン化合物を配位子とした遷移金属触媒、並びにこれらの製造方法を提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、上記の課題に鑑みて鋭意研究を行った結果、遷移金属触媒を形成する配位子において、リン原子上に嵩高い特定の置換基を有する二座ホスフィン配位子であるビスホスフィン化合物が、用いられる触媒金属の選択性を幅広くし、さらに、種々の有機合成反応、特にクロスカップリング反応において、高効率、かつ高選択的な進行を可能とすることを見出した。かかる知見に基づき、さらに研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
【0010】
即ち、本発明は、以下のビスホスフィン化合物、及びビスホスフィン化合物を配位子とする遷移金属触媒、並びにこれらの製造方法等を提供する。
【0011】
項1.一般式(A):
【0012】
【化1】
JP0005955034B2_000002t.gif

【0013】
[式(A)中、
Eは、炭素原子、又はケイ素原子である。
【0014】
1Aは、同一であっても異なっていてもよく、少なくとも4個のR1Aが、それぞれ分岐鎖状のアルキル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;アリール基、ヘテロアリール基、式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、又はアリールオキシ基である。]で表される基、及びアルコキシ基よりなる群から選ばれる少なくとも1個の置換基が置換されたアルキル基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]
で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基を有していてもよいアリール基を1~2個有するアミノ基である。
【0015】
2Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;ヒドロキシル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基としてアルキル基、及びアリール基よりなる群から選ばれた基を1~2個有することのあるアミノ基である。
【0016】
3Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はフッ素原子である。
【0017】
4Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
【0018】
また、2個のR4Aが互いに結合し、R4Aが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
【0019】
5Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
【0020】
また、2個のR5Aが互いに結合し、R5Aが置換されているEと共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
【0021】
また、2個のR5Aに代えて、式(c):
【0022】
【化2】
JP0005955034B2_000003t.gif

【0023】
[式(c)中、R”は、同一であっても、異なっていてもよく、それぞれ、水素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基である。また、2個のR”が互いに結合し、R”が置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。]で表される基である。
【0024】
さらに、R4AとR5Aが互いに結合し、R4Aが置換されている炭素原子、及びR5Aが置換されているEと共に、3~8員環の飽和若しくは不飽和の脂環式炭化水素、又は6~10員環の芳香族炭化水素を形成してもよい。]
で表されるビスホスフィン化合物。
【0025】
項2.一般式(A-M):
【0026】
【化3】
JP0005955034B2_000004t.gif

【0027】
[式(A-M)中、
Eは、炭素原子、又はケイ素原子である。
【0028】
1Aは、同一であっても異なっていてもよく、少なくとも4個のR1Aが、それぞれ分岐鎖状のアルキル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;アリール基、ヘテロアリール基、式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、又はアリールオキシ基である。]で表される基、及びアルコキシ基よりなる群から選ばれる少なくとも1個の置換基が置換されたアルキル基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]
で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基を有していてもよいアリール基を1~2個有するアミノ基である。
【0029】
2Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;ヒドロキシル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基としてアルキル基、及びアリール基よりなる群から選ばれた基を1~2個有することのあるアミノ基である。
【0030】
3Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はフッ素原子である。
【0031】
4Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
【0032】
また、2個のR4Aが互いに結合し、R4Aが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
【0033】
5Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
【0034】
また、2個のR5Aが互いに結合し、R5Aが置換されているEと共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
【0035】
また、2個のR5Aに代えて、式(c):
【0036】
【化4】
JP0005955034B2_000005t.gif

【0037】
[式(c)中、R”は、同一であっても、異なっていてもよく、それぞれ、水素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基である。また、2個のR”が互いに結合し、R”が置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。]で表される基である。
【0038】
さらに、R4AとR5Aが互いに結合し、R4Aが置換されている炭素原子、及びR5Aが置換されているEと共に、3~8員環の飽和若しくは不飽和の脂環式炭化水素、又は6~10員環の芳香族炭化水素を形成してもよい。
【0039】
Mは、第4周期又は第5周期の0~3価の遷移金属である。
【0040】
nは、0~3の整数である。
【0041】
Xは、ハロゲン原子、アルコキシ基(alkoxy group)、置換基を有していてもよいアリル基、アリールオキシ基(aryloxy group)、トリフラート基(triflate group)、トシラート基(tosylate group)、メシラート基(mesylate group)、ビス(トリフルオロメタンスルホン)イミド基、ジアルキルスルホンイミド基、ジアリールスルホンイミド基、アセチルアセトナート基(acetylacetonate group)、カルボキシレート基(carboxylate group)、ヒドロキシル基(hydroxyl group)、シクロペンタジエニル基、又は水素原子である。また、Xは、一酸化炭素、置換基を有していてもよいアレーン、置換基を有していてもよいアルケン、置換基を有していてもよいジエン、又は置換基を有していてもよいアルキンの中性配位子であって、Mと配位結合されていてもよい。]
で表される遷移金属触媒。
【0042】
項3.一般式(A):
【0043】
【化5】
JP0005955034B2_000006t.gif

【0044】
[式(A)中、
Eは、炭素原子、又はケイ素原子である。
【0045】
1Aは、同一であっても異なっていてもよく、少なくとも4個のR1Aが、それぞれ分岐鎖状のアルキル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;アリール基、ヘテロアリール基、式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、又はアリールオキシ基である。]で表される基、及びアルコキシ基よりなる群から選ばれる少なくとも1個の置換基が置換されたアルキル基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]
で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基を有していてもよいアリール基を1~2個有するアミノ基である。
【0046】
2Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;ヒドロキシル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基としてアルキル基、及びアリール基よりなる群から選ばれた基を1~2個有することのあるアミノ基である。
【0047】
3Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はフッ素原子である。
【0048】
4Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
【0049】
また、2個のR4Aが互いに結合し、R4Aが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
【0050】
5Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
【0051】
また、2個のR5Aが互いに結合し、R5Aが置換されているEと共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
【0052】
また、2個のR5Aに代えて、式(c):
【0053】
【化6】
JP0005955034B2_000007t.gif

【0054】
[式(c)中、R”は、同一であっても、異なっていてもよく、それぞれ、水素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基である。また、2個のR”が互いに結合し、R”が置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。]で表される基である。
【0055】
さらに、R4AとR5Aが互いに結合し、R4Aが置換されている炭素原子、及びR5Aが置換されているEと共に、3~8員環の飽和若しくは不飽和の脂環式炭化水素、又は6~10員環の芳香族炭化水素を形成してもよい。]
で表されるビスホスフィン化合物の製造方法であって、
式(A1):
【0056】
【化7】
JP0005955034B2_000008t.gif

【0057】
[式(A1)中、R1A、R2A、及びR3Aは、前記式(A)と同じである。]
で表される化合物をブレンステッド塩基と反応させる工程、
得られた反応物を、
式(A2):
【0058】
【化8】
JP0005955034B2_000009t.gif

【0059】
[式(A2)中、E、R4A、及びR5Aは、前記式(A)と同じであり、
Gは、脱離基である。]
で表される化合物と反応させる工程、及び
得られた反応物をルイス塩基と反応させる工程
、又は
式(A3):
【0060】
【化9】
JP0005955034B2_000010t.gif

【0061】
[式(A3)中、R1A、R2A、及びR3Aは、前記式(A)と同じであり、
M’は、リチウム、マグネシウム、又は亜鉛である。]
で表される結合を有する有機金属反応試薬と、式(A4):
【0062】
【化10】
JP0005955034B2_000011t.gif

【0063】
[式(A4)中、E、R4A、及びR5Aは、前記式(A)と同じであり、
G’は、脱離基である。]
で表される化合物を反応させる工程
を含む
ビスホスフィン化合物の製造方法。
【0064】
項4.一般式(A-M):
【0065】
【化11】
JP0005955034B2_000012t.gif

【0066】
[式(A-M)中、
Eは、炭素原子、又はケイ素原子である。
【0067】
1Aは、同一であっても異なっていてもよく、少なくとも4個のR1Aが、それぞれ分岐鎖状のアルキル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;アリール基、ヘテロアリール基、式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、又はアリールオキシ基である。]で表される基、及びアルコキシ基よりなる群から選ばれる少なくとも1個の置換基が置換されたアルキル基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]
で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基を有していてもよいアリール基を1~2個有するアミノ基である。
【0068】
2Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;ヒドロキシル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基としてアルキル基、及びアリール基よりなる群から選ばれた基を1~2個有することのあるアミノ基である。
【0069】
3Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はフッ素原子である。
【0070】
4Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
【0071】
また、2個のR4Aが互いに結合し、R4Aが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
【0072】
5Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
【0073】
また、2個のR5Aが互いに結合し、R5Aが置換されているEと共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
【0074】
また、2個のR5Aに代えて、式(c):
【0075】
【化12】
JP0005955034B2_000013t.gif

【0076】
[式(c)中、R”は、同一であっても、異なっていてもよく、それぞれ、水素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基である。また、2個のR”が互いに結合し、R”が置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。]で表される基である。
【0077】
さらに、R4AとR5Aが互いに結合し、R4Aが置換されている炭素原子、及びR5Aが置換されているEと共に、3~8員環の飽和若しくは不飽和の脂環式炭化水素、又は6~10員環の芳香族炭化水素を形成してもよい。
【0078】
Mは、第4周期又は第5周期の0~3価の遷移金属である。
【0079】
nは、0~3の整数である。
【0080】
Xは、ハロゲン原子、アルコキシ基(alkoxy group)、置換基を有していてもよいアリル基、アリールオキシ基(aryloxy group)、トリフラート基(triflate group)、トシラート基(tosylate group)、メシラート基(mesylate group)、ビス(トリフルオロメタンスルホン)イミド基、ジアルキルスルホンイミド基、ジアリールスルホンイミド基、アセチルアセトナート基(acetylacetonate group)、カルボキシレート基(carboxylate group)、ヒドロキシル基(hydroxyl group)、シクロペンタジエニル基、又は水素原子である。また、Xは、一酸化炭素、置換基を有していてもよいアレーン、置換基を有していてもよいアルケン、置換基を有していてもよいジエン、又は置換基を有していてもよいアルキンの中性配位子であって、Mと配位結合されていてもよい。]
で表される遷移金属触媒の製造方法であって、
一般式(A):
【0081】
【化13】
JP0005955034B2_000014t.gif

【0082】
[式(A)中、E、R1A、R2A、R3A、R4A、及びR5Aは、前記式(A-M)と同じである。]
で表されるビスホスフィン化合物と、
第4周期又は第5周期の遷移金属を含む遷移金属化合物を反応させる工程を含む
遷移金属触媒の製造方法。
【0083】
項5.一般式(1):
J-Q (1)
[式(1)中、
Jは置換基を有してもよい炭化水素基であり、該炭化水素基の炭素-炭素結合の間に-O-で示される基を有してもよく、また、置換基を有してもよいアリール基、又は置換基を有してもよいヘテロアリール基である。
【0084】
Qは、置換基を有してもよい炭化水素基であり、該炭化水素基の炭素-炭素結合の間に-O-で示される基を有してもよく、また、置換基を有してもよいアリール基、又は置換基を有してもよいヘテロアリール基である。]
で表される化合物(1)の製造方法であって、
一般式(A):
【0085】
【化14】
JP0005955034B2_000015t.gif

【0086】
[式(A)中、
Eは、炭素原子、又はケイ素原子である。
【0087】
1Aは、同一であっても異なっていてもよく、少なくとも4個のR1Aが、それぞれ分岐鎖状のアルキル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;アリール基、ヘテロアリール基、式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、又はアリールオキシ基である。]で表される基、及びアルコキシ基よりなる群から選ばれる少なくとも1個の置換基が置換されたアルキル基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]
で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基を有していてもよいアリール基を1~2個有するアミノ基である。
【0088】
2Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;ヒドロキシル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基としてアルキル基、及びアリール基よりなる群から選ばれた基を1~2個有することのあるアミノ基である。
【0089】
3Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はフッ素原子である。
【0090】
4Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
【0091】
また、2個のR4Aが互いに結合し、R4Aが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
【0092】
5Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
【0093】
また、2個のR5Aが互いに結合し、R5Aが置換されているEと共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
【0094】
また、2個のR5Aに代えて、式(c):
【0095】
【化15】
JP0005955034B2_000016t.gif

【0096】
[式(c)中、R”は、同一であっても、異なっていてもよく、それぞれ、水素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基である。また、2個のR”が互いに結合し、R”が置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。]で表される基である。
【0097】
さらに、R4AとR5Aが互いに結合し、R4Aが置換されている炭素原子、及びR5Aが置換されているEと共に、3~8員環の飽和若しくは不飽和の脂環式炭化水素、又は6~10員環の芳香族炭化水素を形成してもよい。]
で表されるビスホスフィン化合物、
及び
第4周期又は第5周期の遷移金属を含む遷移金属化合物の存在下、
一般式(2):
J-X (2)
[式(2)中、Jは前記式(1)と同じであり、Xはハロゲン原子、アルコキシ基(alkoxy group)、アリールオキシ基(aryloxy group)、トリフラート基(triflate group)、トシラート基(tosylate group)、メシラート基(mesylate group)、又はカルボキシレート基(carboxylate group)である。]
で表される化合物(2)と、
一般式(3):
Q-Mtl (3)
[式(3)中、Qは前記式(1)と同じであり、Mtlは、マグネシウム、亜鉛、ホウ素、又はアルミニウムである。]
で表される結合を有する有機金属化合物(3)
を反応させることを特徴とする製造方法。
【0098】
項6.一般式(1):
J-Q (1)
[式(1)中、
Jは置換基を有してもよい炭化水素基であり、該炭化水素基の炭素-炭素結合の間に-O-で示される基を有してもよく、また、置換基を有してもよいアリール基、又は置換基を有してもよいヘテロアリール基である。
【0099】
Qは、置換基を有してもよい炭化水素基であり、該炭化水素基の炭素-炭素結合の間に-O-で示される基を有してもよく、また、置換基を有してもよいアリール基、又は置換基を有してもよいヘテロアリール基である。]
で表される化合物(1)の製造方法であって、
一般式(A-M):
【0100】
【化16】
JP0005955034B2_000017t.gif

【0101】
[式(A-M)中、
Eは、炭素原子、又はケイ素原子である。
【0102】
1Aは、同一であっても異なっていてもよく、少なくとも4個のR1Aが、それぞれ分岐鎖状のアルキル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;アリール基、ヘテロアリール基、式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、又はアリールオキシ基である。]で表される基、及びアルコキシ基よりなる群から選ばれる少なくとも1個の置換基が置換されたアルキル基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]
で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基を有していてもよいアリール基を1~2個有するアミノ基である。
【0103】
2Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;ヒドロキシル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基としてアルキル基、及びアリール基よりなる群から選ばれた基を1~2個有することのあるアミノ基である。
【0104】
3Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はフッ素原子である。
【0105】
4Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
【0106】
また、2個のR4Aが互いに結合し、R4Aが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
【0107】
5Aは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
【0108】
また、2個のR5Aが互いに結合し、R5Aが置換されているEと共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
【0109】
また、2個のR5Aに代えて、式(c):
【0110】
【化17】
JP0005955034B2_000018t.gif

【0111】
[式(c)中、R”は、同一であっても、異なっていてもよく、それぞれ、水素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基である。また、2個のR”が互いに結合し、R”が置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。]で表される基である。
【0112】
さらに、R4AとR5Aが互いに結合し、R4Aが置換されている炭素原子、及びR5Aが置換されているEと共に、3~8員環の飽和若しくは不飽和の脂環式炭化水素、又は6~10員環の芳香族炭化水素を形成してもよい。
【0113】
Mは、第4周期又は第5周期の0~3価の遷移金属である。
【0114】
nは、0~3の整数である。
【0115】
Xは、ハロゲン原子、アルコキシ基(alkoxy group)、置換基を有していてもよいアリル基、アリールオキシ基(aryloxy group)、トリフラート基(triflate group)、トシラート基(tosylate group)、メシラート基(mesylate group)、ビス(トリフルオロメタンスルホン)イミド基、ジアルキルスルホンイミド基、ジアリールスルホンイミド基、アセチルアセトナート基(acetylacetonate group)、カルボキシレート基(carboxylate group)、ヒドロキシル基(hydroxyl group)、シクロペンタジエニル基、又は水素原子である。また、Xは、一酸化炭素、置換基を有していてもよいアレーン、置換基を有していてもよいアルケン、置換基を有していてもよいジエン、又は置換基を有していてもよいアルキンの中性配位子であって、Mと配位結合されていてもよい。]
で表される遷移金属触媒の存在下、一般式(2):
J-X (2)
[式(2)中、Jは前記式(1)と同じであり、Xはハロゲン原子、アルコキシ基(alkoxy group)、アリールオキシ基(aryloxy group)、トリフラート基(triflate group)、トシラート基(tosylate group)、メシラート基(mesylate group)、又はカルボキシレート基(carboxylate group)である。]
で表される化合物(2)と、
一般式(3):
Q-Mtl (3)
[式(3)中、Qは前記式(1)と同じであり、Mtlは、マグネシウム、亜鉛、ホウ素、又はアルミニウムである。]
で表される結合を有する有機金属化合物(3)
を反応させることを特徴とする製造方法。
【0116】
項7.一般式(B):
【0117】
【化18】
JP0005955034B2_000019t.gif

【0118】
[式(B)中、
1Bは、同一であっても異なっていてもよく、少なくとも4個のR1Bが、それぞれ分岐鎖状のアルキル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;アリール基、ヘテロアリール基、及び式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、又はアリールオキシ基である。]で表される基よりなる群から選ばれる少なくとも1個の置換基が置換されたアルキル基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]
で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基を有していてもよいアリール基を1~2個有するアミノ基である。
【0119】
2Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;ヒドロキシル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基としてアルキル基、及びアリール基よりなる群から選ばれた基を1~2個有することのあるアミノ基である。
【0120】
3Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はフッ素
原子である。
【0121】
4Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
【0122】
また、2個のR4Bが互いに結合し、R4Bが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
【0123】
5Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
【0124】
また、2個のR5Bが互いに結合し、R5Bが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
【0125】
さらに、R4BとR5Bが互いに結合し、R4Bが置換されている炭素原子、及びR5Bが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。]
で表されるビスホスフィン化合物。
【0126】
項8.式(B-M):
【0127】
【化19】
JP0005955034B2_000020t.gif

【0128】
[式(B-M)中、
1Bは、同一であっても異なっていてもよく、少なくとも4個のR1Bが、それぞれ分岐鎖状のアルキル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;アリール基、ヘテロアリール基、及び式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、又はアリールオキシ基である。]で表される基よりなる群から選ばれる少なくとも1個の置換基が置換されたアルキル基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]
で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基を有していてもよいアリール基を1~2個有するアミノ基である。
【0129】
2Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;ヒドロキシル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基としてアルキル基、及びアリール基よりなる群から選ばれた基を1~2個有することのあるアミノ基である。
【0130】
3Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はフッ素
原子である。
【0131】
4Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
【0132】
また、2個のR4Bが互いに結合し、R4Bが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
【0133】
5Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
【0134】
また、2個のR5Bが互いに結合し、R5Bが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
【0135】
さらに、R4BとR5Bが互いに結合し、R4Bが置換されている炭素原子、及びR5Bが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
【0136】
Mは、第4周期又は第5周期の0~3価の遷移金属である。
【0137】
nは、0~3の整数である。
【0138】
Xは、ハロゲン原子、アルコキシ基(alkoxy group)、置換基を有していてもよいアリル基、アリールオキシ基(aryloxy group)、トリフラート基(triflate group)、トシラート基(tosylate group)、メシラート基(mesylate group)、ビス(トリフルオロメタンスルホン)イミド基、ジアルキルスルホンイミド基、ジアリールスルホンイミド基、アセチルアセトナート基(acetylacetonate group)、カルボキシレート基(carboxylate group)、ヒドロキシル基(hydroxyl group)、シクロペンタジエニル基、又は水素原子である。また、Xは、一酸化炭素、置換基を有していてもよいアレーン、置換基を有していてもよいアルケン、置換基を有していてもよいジエン、又は置換基を有していてもよいアルキンの中性配位子であって、Mと配位結合されていてもよい。]
項9.一般式(B):
【0139】
【化20】
JP0005955034B2_000021t.gif

【0140】
[式(B)中、
1Bは、同一であっても異なっていてもよく、少なくとも4個のR1Bが、それぞれ分岐鎖状のアルキル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;アリール基、ヘテロアリール基、及び式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、又はアリールオキシ基である。]で表される基よりなる群から選ばれる少なくとも1個の置換基が置換されたアルキル基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]
で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基を有していてもよいアリール基を1~2個有するアミノ基である。
【0141】
2Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;ヒドロキシル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基としてアルキル基、及びアリール基よりなる群から選ばれた基を1~2個有することのあるアミノ基である。
【0142】
3Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はフッ素
原子である。
【0143】
4Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
【0144】
また、2個のR4Bが互いに結合し、R4Bが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
【0145】
5Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
【0146】
また、2個のR5Bが互いに結合し、R5Bが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
【0147】
さらに、R4BとR5Bが互いに結合し、R4Bが置換されている炭素原子、及びR5Bが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。]
で表されるビスホスフィン化合物の製造方法であって、
式(B1):
【0148】
【化21】
JP0005955034B2_000022t.gif

【0149】
[式(B1)中、R1B、R2B、及びR3Bは、前記式(B)と同じである。]
で表される化合物をブレンステッド塩基と反応させる工程、
得られた反応物を、
式(B2):
【0150】
【化22】
JP0005955034B2_000023t.gif

【0151】
[式(B2)中、R4B、及びR5Bは、前記式(B)と同じであり、
Gは、脱離基である。]
で表される化合物と反応させる工程、及び
得られた反応物をルイス塩基と反応させる工程
、又は
式(B3):
【0152】
【化23】
JP0005955034B2_000024t.gif

【0153】
[式(B3)中、R1B、R2B、及びR3Bは、前記式(B)と同じであり、
M’は、リチウム、マグネシウム、又は亜鉛である。]
で表される結合を有する有機金属反応試薬と、式(B4):
【0154】
【化24】
JP0005955034B2_000025t.gif

【0155】
[式(B4)中、R4B、及びR5Bは、前記式(B)と同じであり、
G’は、脱離基である。]
で表される化合物を反応させる工程
を含む
ビスホスフィン化合物の製造方法。
【0156】
項10.式(B-M):
【0157】
【化25】
JP0005955034B2_000026t.gif

【0158】
[式(B-M)中、
1Bは、同一であっても異なっていてもよく、少なくとも4個のR1Bが、それぞれ分岐鎖状のアルキル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;アリール基、ヘテロアリール基、及び式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、又はアリールオキシ基である。]で表される基よりなる群から選ばれる少なくとも1個の置換基が置換されたアルキル基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]
で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基を有していてもよいアリール基を1~2個有するアミノ基である。
【0159】
2Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;ヒドロキシル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基としてアルキル基、及びアリール基よりなる群から選ばれた基を1~2個有することのあるアミノ基である。
【0160】
3Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はフッ素
原子である。
【0161】
4Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
【0162】
また、2個のR4Bが互いに結合し、R4Bが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
【0163】
5Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
【0164】
また、2個のR5Bが互いに結合し、R5Bが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
【0165】
さらに、R4BとR5Bが互いに結合し、R4Bが置換されている炭素原子、及びR5Bが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
【0166】
Mは、第4周期又は第5周期の0~3価の遷移金属である。
【0167】
nは、0~3の整数である。
【0168】
Xは、ハロゲン原子、アルコキシ基(alkoxy group)、置換基を有していてもよいアリル基、アリールオキシ基(aryloxy group)、トリフラート基(triflate group)、トシラート基(tosylate group)、メシラート基(mesylate group)、ビス(トリフルオロメタンスルホン)イミド基、ジアルキルスルホンイミド基、ジアリールスルホンイミド基、アセチルアセトナート基(acetylacetonate group)、カルボキシレート基(carboxylate group)、ヒドロキシル基(hydroxyl group)、シクロペンタジエニル基、又は水素原子である。また、Xは、一酸化炭素、置換基を有していてもよいアレーン、置換基を有していてもよいアルケン、置換基を有していてもよいジエン、又は置換基を有していてもよいアルキンの中性配位子であって、Mと配位結合されていてもよい。]
で表される遷移金属触媒の製造方法であって、
一般式(B):
【0169】
【化26】
JP0005955034B2_000027t.gif

【0170】
[式(B)中、R1B、R2B、R3B、R4B、及び、R5Bは、前記式(B-M)と同じである。]
で表されるビスホスフィン化合物と、
第4周期又は第5周期の遷移金属を含む遷移金属化合物を反応させる工程を含む
遷移金属触媒の製造方法。
【0171】
項11.一般式(1):
J-Q (1)
[式(1)中、
Jは置換基を有してもよい炭化水素基であり、該炭化水素基の炭素-炭素結合の間に-O-で示される基を有してもよく、また、置換基を有してもよいアリール基、又は置換基を有してもよいヘテロアリール基である。
【0172】
Qは、置換基を有してもよい炭化水素基であり、該炭化水素基の炭素-炭素結合の間に-O-で示される基を有してもよく、また、置換基を有してもよいアリール基、又は置換基を有してもよいヘテロアリール基である。]
で表される化合物(1)の製造方法であって、
一般式(B):
【0173】
【化27】
JP0005955034B2_000028t.gif

【0174】
[式(B)中、
1Bは、同一であっても異なっていてもよく、少なくとも4個のR1Bが、それぞれ分岐鎖状のアルキル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;アリール基、ヘテロアリール基、及び式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、又はアリールオキシ基である。]で表される基よりなる群から選ばれる少なくとも1個の置換基が置換されたアルキル基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]
で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基を有していてもよいアリール基を1~2個有するアミノ基である。
【0175】
2Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;ヒドロキシル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基としてアルキル基、及びアリール基よりなる群から選ばれた基を1~2個有することのあるアミノ基である。
【0176】
3Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はフッ素
原子である。
【0177】
4Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
【0178】
また、2個のR4Bが互いに結合し、R4Bが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
【0179】
5Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
【0180】
また、2個のR5Bが互いに結合し、R5Bが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
【0181】
さらに、R4BとR5Bが互いに結合し、R4Bが置換されている炭素原子、及びR5Bが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。]
で表されるビスホスフィン化合物、
及び
第4周期又は第5周期の遷移金属を含む遷移金属化合物の存在下、
一般式(2):
J-X (2)
[式(2)中、Jは前記式(1)と同じであり、Xはハロゲン原子、アルコキシ基(alkoxy group)、アリールオキシ基(aryloxy group)、トリフラート基(triflate group)、トシラート基(tosylate group)、メシラート基(mesylate group)、又はカルボキシレート基(carboxylate group)である。]
で表される結合を有する有機金属化合物(3)
を反応させることを特徴とする製造方法。
【0182】
項12.一般式(1):
J-Q (1)
[式(1)中、
Jは置換基を有してもよい炭化水素基であり、該炭化水素基の炭素-炭素結合の間に-O-で示される基を有してもよく、また、置換基を有してもよいアリール基、又は置換基を有してもよいヘテロアリール基である。
【0183】
Qは、置換基を有してもよい炭化水素基であり、該炭化水素基の炭素-炭素結合の間に-O-で示される基を有してもよく、また、置換基を有してもよいアリール基、又は置換基を有してもよいヘテロアリール基である。]
で表される化合物(1)の製造方法であって、
式(B-M):
【0184】
【化28】
JP0005955034B2_000029t.gif

【0185】
[式(B-M)中、
1Bは、同一であっても異なっていてもよく、少なくとも4個のR1Bが、それぞれ分岐鎖状のアルキル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;アリール基、ヘテロアリール基、及び式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、又はアリールオキシ基である。]で表される基よりなる群から選ばれる少なくとも1個の置換基が置換されたアルキル基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]
で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基を有していてもよいアリール基を1~2個有するアミノ基である。
【0186】
2Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;ヒドロキシル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基としてアルキル基、及びアリール基よりなる群から選ばれた基を1~2個有することのあるアミノ基である。
【0187】
3Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はフッ素
原子である。
【0188】
4Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
【0189】
また、2個のR4Bが互いに結合し、R4Bが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
【0190】
5Bは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。
【0191】
また、2個のR5Bが互いに結合し、R5Bが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
【0192】
さらに、R4BとR5Bが互いに結合し、R4Bが置換されている炭素原子、及びR5Bが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。
【0193】
Mは、第4周期又は第5周期の0~3価の遷移金属である。
【0194】
nは、0~3の整数である。
【0195】
Xは、ハロゲン原子、アルコキシ基(alkoxy group)、置換基を有していてもよいアリル基、アリールオキシ基(aryloxy group)、トリフラート基(triflate group)、トシラート基(tosylate group)、メシラート基(mesylate group)、ビス(トリフルオロメタンスルホン)イミド基、ジアルキルスルホンイミド基、ジアリールスルホンイミド基、アセチルアセトナート基(acetylacetonate group)、カルボキシレート基(carboxylate group)、ヒドロキシル基(hydroxyl group)、シクロペンタジエニル基、又は水素原子である。また、Xは、一酸化炭素、置換基を有していてもよいアレーン、置換基を有していてもよいアルケン、置換基を有していてもよいジエン、又は置換基を有していてもよいアルキンの中性配位子であって、Mと配位結合されていてもよい。]
で表される遷移金属触媒の存在下、一般式(2):
J-X (2)
[式(2)中、Jは前記式(1)と同じであり、Xはハロゲン原子、アルコキシ基(alkoxy group)、アリールオキシ基(aryloxy group)、トリフラート基(triflate group)、トシラート基(tosylate group)、メシラート基(mesylate group)、又はカルボキシレート基(carboxylate group)である。]
で表される化合物(2)と、
一般式(3):
Q-Mtl (3)
[式(3)中、Qは前記式(1)と同じであり、Mtlは、マグネシウム、亜鉛、ホウ素、又はアルミニウムである。]
で表される結合を有する有機金属化合物(3)
を反応させることを特徴とする製造方法。
【0196】
なお、以下、本発明において、「低級アルキル」とは、「C~Cアルキル」を示し、「低級アルコキシ」とは、「C~Cアルコキシ」を示す。
【発明の効果】
【0197】
本発明のビスホスフィン化合物は、リン原子上に嵩高い特定の置換基を有するため、様々な触媒金属の配位子として適用することができる。また、本発明のビスホスフィン化合物を用いて得られる遷移金属触媒は、種々の有機合成反応、特にクロスカップリング反応において、高効率、高選択的な進行を可能とする。
【0198】
例えば、β水素脱離反応やホモカップリング反応に代表される副反応や、触媒凝集による反応停止等の課題に対して、本発明のビスホスフィン化合物を用いて得られる遷移金属触媒は、反応効率と選択性において著しく向上する。
【0199】
そのため、本発明の遷移金属触媒は、副生成物の生成量が大きく低下することから、多大なコストがかかる精製過程の低コスト化が期待でき、有機エレクトロニクス材料、医農薬及びその中間体、並びに液晶材料の次世代のプロセス触媒として期待できる。
【発明を実施するための形態】
【0200】
1.ビスホスフィン化合物
本発明のビスホスフィン化合物は、下記の一般式(A)又は一般式(B)によって表される化合物である。

【0201】
一般式(A)で表されるビスホスフィン化合物は、以下の化合物である。

【0202】
【化29】
JP0005955034B2_000030t.gif

【0203】
式(A)中、Eは、炭素原子、又はケイ素原子である。

【0204】
1Aは、同一であっても異なっていてもよく、少なくとも4個のR1Aが、それぞれ分岐鎖状のアルキル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;アリール基、ヘテロアリール基、式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、又はアリールオキシ基である。]で表される基、及びアルコキシ基よりなる群から選ばれる少なくとも1個の置換基が置換されたアルキル基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]
で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;置換基を有していてもよいアリール基を1~2個有するアミノ基である。

【0205】
上記で挙げられるR1Aの置換基の個数としては、少なくとも4個であり、8個全てが上記の置換基で置換されていることが、遷移金属触媒の配位子として用いた場合、リン原子に置換される置換基が嵩高くなり、遷移金属触媒の凝集や不活性なアート錯体形成を防止することができる点で好ましい。

【0206】
分岐鎖状のアルキル基としては、C~Cの分岐鎖状のアルキル基が挙げられ、具体例としては、イソプロピル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ネオペンチル基等が挙げられる。

【0207】
置換基を有していてもよいシクロアルキル基におけるシクロアルキル基としては、C~C(好ましくは、C~C)のシクロアルキル基が挙げられ、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、ノルボルニル基が挙げられる。

【0208】
シクロアルキル基に置換されてもよい置換基としては、低級アルキル基、低級アルコキシ基、トリ低級アルキルシリル基、アリール基、へテロアリール基等が挙げられる。これらの置換基は該シクロアルキル環上に1~3個有していてもよい。

【0209】
前記低級アルキル基としては、C~Cアルキル基が挙げられ、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、sec-ブチル基、tert-ブチル等が挙げられる。

【0210】
前記低級アルコキシ基としては、C~Cアルコキシ基が挙げられ、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等が挙げられる。

【0211】
前記トリ低級アルキルシリル基としては、トリ(C~C)アルキルシリル基が挙げられ、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基等が挙げられる。

【0212】
前記アリール基としては、C~C20の単環又は多環のアリール基が挙げられ、フェニル基、トルイル基、ナフチル基、ビフェニル基、ターフェニル基、アントラニル基等が挙げられる。

【0213】
前記へテロアリール基としては、C~C20の単環又は多環のへテロアリール基が挙げられ、チエニル基、フリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、インドリル基、キノリル基、イソキノリル基等が挙げられる。

【0214】
置換基を有していてもよいアリール基におけるアリール基としては、前記で挙げられたものと同じである。アリール基に置換されてもよい置換基としては、低級アルキル基、低級アルコキシ基、トリ低級アルキルシリル基、アリール基、へテロアリール基等が挙げられ、これらの置換基は前記と同じものが挙げられる。これらの置換基は該アリール環上に1~3個有していてもよい。

【0215】
置換基を有していてもよいヘテロアリール基におけるヘテロアリール基としては、前記で挙げられたものと同じである。ヘテロアリール基に置換されてもよい置換基としては、低級アルキル基、低級アルコキシ基、トリ低級アルキルシリル基、アリール基、へテロアリール基等が挙げられ、これらの置換基は前記と同じものが挙げられる。これらの置換基は該ヘテロアリール環上に1~3個有していてもよい。

【0216】
アダマンチル基における置換されてもよい置換基としては、低級アルキル基、低級アルコキシ基、トリ低級アルキルシリル基、アリール基、へテロアリール基等が挙げられ、これらの置換基は前記と同じものが挙げられる。

【0217】
アリール基、ヘテロアリール基、式(a):-Si(R’)(a)
[式(a)中、R’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、又はアリールオキシ基である。]で表される基、及びアルコキシ基よりなる群から選ばれる少なくとも1個の置換基が置換されたアルキル基におけるアルキル基としては、前記と同じ直鎖状又は分岐鎖状のC~C8、好ましくはC~Cのアルキル基が挙げられる。

【0218】
アルキル基に置換されてもよいアリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基としては、前記と同様のものが挙げられる。

【0219】
前記式(a):-Si(R’)で表される置換基におけるR’としては、同一であっても、異なっていてもよく、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基が挙げられる。アルキル基としては、C~Cアルキル基が挙げられ、前記と同様のものが挙げられる。アルコキシ基としては、C~Cアルコキシ基が挙げられ、前記と同様のものが挙げられる。アリール基としては、C~C20の単環又は多環のアリール基が挙げられ、前記と同様のものが挙げられる。アリールオキシ基としては、C~C20の単環又は多環のアリールオキシ基が挙げられ、フェノキシ基、トルイルオキシ基、ナフトキシ基等が挙げられる。

【0220】
式(a)で表される置換基の具体的な例としては、例えば、トリアルキルシリル基、ジアルキルモノアルコキシシリル基、モノアルキルジアルコキシシリル基、トリアルコキシシリル基、トリフェニルシリル基、モノアリールジアルキルシリル基、ジアリールモノアルキルシリル基、モノアリールジアルコキシシリル基、ジアリールモノアルコキシシリル基等が挙げられ、より具体的には、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリプロピルシリル基、トリイソプロピルシリル基、トリブチルシリル基、ジメチルメトキシシリル基、ジメチルエトキシシリル基、ジエチルメトキシシリル基、ジエチルエトキシシリル基、メチルジメトキシシリル基、メチルジエトキシシリル基、エチルジメトキシシリル基、エチルジメエキシシリル基、トリフェニルシリル基、tert-ブチルジメチルシリル基、tert-ブチルジフェニルシリル基等が挙げられる。

【0221】
前記特定の置換基で置換された低級アルキル基の具体例としては、例えば、ジフェニルメチル基、ジメトキシメチル基、ビス(トリメチルシリル)メチル基、ジフェニルメトキシメチル基等が挙げられる。

【0222】
1Aで示される式(a):-Si(R’)としては、前記と同様のものが挙げられる。

【0223】
1Aで示される式(b):-OSi(R’)におけるR’としては、前記と同様のものが挙げられる。

【0224】
式(b)の具体例としては、例えば、トリアルキルシロキシ基、ジアルキルモノアルコキシシロキシ基、モノアルキルジアルコキシシロキシ基、トリアルコキシシロキシ基、トリフェニルシロキシ基、モノアリールジアルキルシロキシリル基、ジアリールモノアルキルシロキシ基、モノアリールジアルコキシシロキシ基、ジアリールモノアルコキシシロキシ基等が挙げられ、より具体的には、トリメチルシロキシ基、トリエチルシロキシ基、トリプロピルシロキシ基、トリイソプロピルシロキシ基、トリブチルシロキシ基、ジメチルメトキシシロキシ基、ジメチルエトキシシロキシ基、ジエチルメトキシシロキシ基、ジエチルエトキシシロキシ基、メチルジメトキシシロキシ基、メチルジエトキシシロキシ基、エチルジメトキシシロキシ基、エチルジメエキシシロキシ基、トリフェニルシロキシ基、tert-ブチルジメチルシロキシ基、tert-ブチルジフェニルシロキシ基等が挙げられる。

【0225】
置換基を有していてもよいアリール基を1~2個有するアミノ基における、置換基を有していてもよいアリール基としては、前記と同じものが挙げられる。当該置換基を有していてもよいアミノ基の具体例としては、モノアリールアミノ基、ジアリールアミノ基等が挙げられる。

【0226】
これらのR1Aの中で、イソプロピル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ジフェニルメチル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリフェニルシリル基、tert-ブチルジメチルシリル基、tert-ブチルジフェニルシリル基、フェニル基、o-トリル基、メシチル基、ナフチル基が好ましい。

【0227】
2Aは、同一であっても異なっていてもよい。R2Aの具体例としては、水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;ヒドロキシル基(-OH);置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基としてアルキル基、及びアリール基よりなる群から選ばれた基を1~2個有することのあるアミノ基である。

【0228】
置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基としては、前記と同じものが挙げられる。また、置換基を有していてもよいアルキル基において、当該アルキル基の水素原子がハロゲン原子に置換されたアルキル基であってもよい。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子が挙げられ、具体的には、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘキサフルオロイソプロピル基、ペンタフルオロブチル基、ノナフルオロブチル基等が挙げられる。

【0229】
式(a):-Si(R’)、及び式(b):-OSi(R’)で表される置換基としては、前記と同じものが挙げられる。

【0230】
置換基としてアルキル基、及びアリール基よりなる群から選ばれた基を1~2個有することのあるアミノ基において、アルキル基及びアリール基の具体例としては、前記と同じものが挙げられる。これらの置換基を有することのあるアミノ基の具体例としては、アミノ基;モノアルキルアミノ基;ジアルキルアミノ基;アリールアミノ基;ジアリールアミノ基等が挙げられる。

【0231】
これらのR2Aの中で、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、トリアルキルシロキシ基、ジアリールモノアルキルシロキシ基、モノアリールジアルキルシロキシ基、トリアリールシロキシ基が好ましく、より具体的には、水素原子、メトキシ基、ベンジロキシ基、ヒドロキシル基、トリメチルシロキシ基、トリエチルシロキシ基、トリフェニルシロキシ基、tert-ブチルジメチルシロキシ基、tert-ブチルジフェニルシロキシ基がより好ましい。

【0232】
3Aは、同一であっても異なっていてもよい。R3Aの具体例としては、水素原子又はフッ素原子である。

【0233】
4Aは、同一であっても異なっていてもよい。R4Aの具体例としては、水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。

【0234】
また、2個のR4Aが互いに結合し、R4Aが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。

【0235】
置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;式(a):-Si(R’)で表される基としては、前記と同じものが挙げられる。また、置換基を有していてもよいアルキル基において、当該アルキル基の水素原子がハロゲン原子に置換されたアルキル基であってもよい。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子が挙げられ、具体的には、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘキサフルオロイソプロピル基、ペンタフルオロブチル基、ノナフルオロブチル基等が挙げられる。

【0236】
置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基としては、前記と同様のものが挙げられる。

【0237】
また、2個のR4Aが互いに結合し、R4Aが置換されている炭素原子と共に、3~8員環(好ましくは4~7員環)の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成した場合、例えば、

【0238】
【化30】
JP0005955034B2_000031t.gif

【0239】
等が挙げられる。

【0240】
これらのR4Aの中で、水素原子、低級アルキル基、置換しても良いアリール基が好ましく、より具体的には、水素原子、メチル基、エチル基、イソプロピル基、フェニル基がより好ましい。

【0241】
5Aは、同一であっても異なっていてもよい。R5Aの具体例としては、水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;又は式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。

【0242】
また、2個のR5Aが互いに結合し、R5Aが置換されているEと共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。

【0243】
さらに、2個のR5Aに代えて、式(c):

【0244】
【化31】
JP0005955034B2_000032t.gif

【0245】
で表される置換基であってもよい。

【0246】
式(c)中、R”は、同一であっても、異なっていてもよく、それぞれ、水素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基である。

【0247】
また、2個のR”が互いに結合し、R”が置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。

【0248】
前記、置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;式(a)-Si(R’)で表される基としては、前記と同じものが挙げられる。また、置換基を有していてもよいアルキル基において、当該アルキル基の水素原子がハロゲン原子に置換されたアルキル基であってもよい。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子が挙げられ、具体的には、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘキサフルオロイソプロピル基、ペンタフルオロブチル基、ノナフルオロブチル基等が挙げられる。

【0249】
また、2個のR5Aが互いに結合し、R5Aが置換されているEと共に、3~8員環(好ましくは4~7員環)の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成している場合、例えば、

【0250】
【化32】
JP0005955034B2_000033t.gif

【0251】
[式中、Eは、前記と同じである。]
等が挙げられる。

【0252】
また、2個のR5Aに代えて、式(c):

【0253】
【化33】
JP0005955034B2_000034t.gif

【0254】
で表される置換基である場合、式(c)中における置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基としては、前記と同様のものが挙げられる。

【0255】
また、2個のR”が互いに結合し、R”が置換されている炭素原子と共に、3~8員環(好ましくは4~7員環)の飽和の脂環式炭化水素を形成している場合、例えば、

【0256】
【化34】
JP0005955034B2_000035t.gif

【0257】
等が挙げられる。

【0258】
さらに、前記R4AとR5Aが互いに結合し、R4Aが置換されている炭素原子、及びR5Aが置換されているEと共に、3~8員環(好ましくは4~7員環)の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成している場合、例えば、

【0259】
【化35】
JP0005955034B2_000036t.gif

【0260】
等が挙げられる。

【0261】
さらにまた、前記R4AとR5Aが互いに結合し、R4Aが置換されている炭素原子、及びR5Aが置換されているEと共に、6~10員環の芳香族炭化水素を形成している場合、例えば、

【0262】
【化36】
JP0005955034B2_000037t.gif

【0263】
[式中、Cは、R4Aが置換されている炭素原子であり、E’は、R5Aが置換されているEであって、炭素原子である]
等が挙げられる。

【0264】
一般式(A)で表されるビスホスフィン化合物の具体例としては、例えば、下記式(a1)~(a8)で表されるものが挙げられる。

【0265】
【化37】
JP0005955034B2_000038t.gif

【0266】
[式(a1)~(a8)中、R1A、R2A、R4A、R5A、及びEは、前記式と同じである。]
さらに一般式(A)(式(a1)~(a8))で表されるビスホスフィン化合物のより具体的な例としては、例えば、下記式で表されるものが挙げられる。

【0267】
【化38】
JP0005955034B2_000039t.gif

【0268】
【化39】
JP0005955034B2_000040t.gif

【0269】
【化40】
JP0005955034B2_000041t.gif

【0270】
【化41】
JP0005955034B2_000042t.gif

【0271】
[式中、「TBS」は、「tert-ブチルジメチルシリル基」を表し、「t-Bu」は、「tert-ブチル基」を表し、「Me」は、「メチル基」を表し、「Ph」は、フェニル基を表し、「i-Pr」は、イソプロピル基を表す(以下、同じである)。]
一般式(B)で表されるビスホスフィン化合物は、以下の化合物である。

【0272】
【化42】
JP0005955034B2_000043t.gif

【0273】
式(B)中、R1Bは、同一であっても異なっていてもよく、少なくとも4個のR1Bが、それぞれ分岐鎖状のアルキル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;アリール基、ヘテロアリール基、及び式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、又はアリールオキシ基である。]で表される基よりなる群から選ばれる少なくとも1個の置換基が置換されたアルキル基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]
で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基を有していてもよいアリール基を1~2個有するアミノ基である。

【0274】
上記で挙げられるR1Bの置換基の個数としては、少なくとも4個であり、8個全てが上記の置換基で置換されていることが、遷移金属触媒の配位子として用いた場合、リン原子に置換される置換基が嵩高くなり、遷移金属触媒の凝集や不活性なアート錯体形成を防止することができる点で好ましい。

【0275】
分岐鎖状のアルキル基としては、C~Cの分岐鎖状のアルキル基が挙げられ、具体例としては、イソプロピル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ネオペンチル基等が挙げられる。

【0276】
置換基を有していてもよいシクロアルキル基におけるシクロアルキル基としては、C~C(好ましくは、C~C)のシクロアルキル基が挙げられ、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、ノルボルニル基が挙げられる。

【0277】
シクロアルキル基に置換されてもよい置換基としては、低級アルキル基、低級アルコキシ基、トリ低級アルキルシリル基、アリール基、へテロアリール基等が挙げられる。これらの置換基は該シクロアルキル環上に1~3個有していてもよい。

【0278】
前記低級アルキル基としては、C~Cアルキル基が挙げられ、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、sec-ブチル基、tert-ブチル等が挙げられる。

【0279】
前記低級アルコキシ基としては、C~Cアルコキシ基が挙げられ、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等が挙げられる。

【0280】
前記トリ低級アルキルシリル基としては、トリ(C~C)アルキルシリル基が挙げられ、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基等が挙げられる。

【0281】
前記アリール基としては、C~C20の単環又は多環のアリール基が挙げられ、フェニル基、トルイル基、ナフチル基、ビフェニル基、ターフェニル基、アントラニル基等が挙げられる。

【0282】
前記へテロアリール基としては、C~C20の単環又は多環のへテロアリール基が挙げられ、チエニル基、フリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、インドリル基、キノリル基、イソキノリル基等が挙げられる。

【0283】
置換基を有していてもよいアリール基におけるアリール基としては、前記で挙げられたものと同じである。アリール基に置換されてもよい置換基としては、低級アルキル基、低級アルコキシ基、トリ低級アルキルシリル基、アリール基、へテロアリール基等が挙げられ、これらの置換基は前記と同じものが挙げられる。これらの置換基は該アリール環上に1~3個有していてもよい。

【0284】
置換基を有していてもよいヘテロアリール基におけるヘテロアリール基としては、前記で挙げられたものと同じである。ヘテロアリール基に置換されてもよい置換基としては、低級アルキル基、低級アルコキシ基、トリ低級アルキルシリル基、アリール基、へテロアリール基等が挙げられ、これらの置換基は前記と同じものが挙げられる。これらの置換基は該ヘテロアリール環上に1~3個有していてもよい。

【0285】
アダマンチル基における置換されてもよい置換基としては、低級アルキル基、低級アルコキシ基、トリ低級アルキルシリル基、アリール基、へテロアリール基等が挙げられ、これらの置換基は前記と同じものが挙げられる。

【0286】
アリール基、ヘテロアリール基、及び式(a):-Si(R’)(a)
[式(a)中、R’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、又はアリールオキシ基である。]で表される基よりなる群から選ばれる少なくとも1個の置換基が置換されたアルキル基におけるアルキル基としては、前記と同じ直鎖状又は分岐鎖状のC~C8、好ましくはC~Cのアルキル基が挙げられる。

【0287】
アルキル基に置換されてもよいアリール基、ヘテロアリール基としては、前記と同様のものが挙げられる。

【0288】
前記式(a):-Si(R’)で表される置換基におけるR’としては、同一であっても、異なっていてもよく、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基が挙げられる。アルキル基としては、C~Cアルキル基が挙げられ、前記と同様のものが挙げられる。アルコキシ基としては、C~Cアルコキシ基が挙げられ、前記と同様のものが挙げられる。アリール基としては、C~C20の単環又は多環のアリール基が挙げられ、前記と同様のものが挙げられる。アリールオキシ基としては、C~C20の単環又は多環のアリールオキシ基が挙げられ、フェノキシ基、トルイルオキシ基、ナフトキシ基等が挙げられる。

【0289】
式(a)で表される置換基の具体的な例としては、例えば、トリアルキルシリル基、ジアルキルモノアルコキシシリル基、モノアルキルジアルコキシシリル基、トリアルコキシシリル基、トリフェニルシリル基、モノアリールジアルキルシリル基、ジアリールモノアルキルシリル基、モノアリールジアルコキシシリル基、ジアリールモノアルコキシシリル基等が挙げられ、より具体的には、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリプロピルシリル基、トリイソプロピルシリル基、トリブチルシリル基、ジメチルメトキシシリル基、ジメチルエトキシシリル基、ジエチルメトキシシリル基、ジエチルエトキシシリル基、メチルジメトキシシリル基、メチルジエトキシシリル基、エチルジメトキシシリル基、エチルジメエキシシリル基、トリフェニルシリル基、tert-ブチルジメチルシリル基、tert-ブチルジフェニルシリル基等が挙げられる。

【0290】
前記特定の置換基で置換された低級アルキル基の具体例としては、例えば、ジフェニルメチル基、ジメトキシメチル基、ビス(トリメチルシリル)メチル基、ジフェニルメトキシメチル基等が挙げられる。

【0291】
1Bで示される式(a):-Si(R’)としては、前記と同様のものが挙げられる。

【0292】
1Bで示される式(b):-OSi(R’)におけるR’としては、前記と同様のものが挙げられる。

【0293】
式(b)の具体例としては、例えば、トリアルキルシロキシ基、ジアルキルモノアルコキシシロキシ基、モノアルキルジアルコキシシロキシ基、トリアルコキシシロキシ基、トリフェニルシロキシ基、モノアリールジアルキルシロキシリル基、ジアリールモノアルキルシロキシ基、モノアリールジアルコキシシロキシ基、ジアリールモノアルコキシシロキシ基等が挙げられ、より具体的には、トリメチルシロキシ基、トリエチルシロキシ基、トリプロピルシロキシ基、トリイソプロピルシロキシ基、トリブチルシロキシ基、ジメチルメトキシシロキシ基、ジメチルエトキシシロキシ基、ジエチルメトキシシロキシ基、ジエチルエトキシシロキシ基、メチルジメトキシシロキシ基、メチルジエトキシシロキシ基、エチルジメトキシシロキシ基、エチルジメエキシシロキシ基、トリフェニルシロキシ基、tert-ブチルジメチルシロキシ基、tert-ブチルジフェニルシロキシ基等が挙げられる。

【0294】
置換基を有していてもよいアリール基を1~2個有するアミノ基における、置換基を有していてもよいアリール基としては、前記と同じものが挙げられる。当該置換基を有していてもよいアミノ基の具体例としては、モノアリールアミノ基、ジアリールアミノ基等が挙げられる。

【0295】
これらのR1Bの中で、イソプロピル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ジフェニルメチル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリフェニルシリル基、tert-ブチルジメチルシリル基、tert-ブチルジフェニルシリル基、フェニル基、o-トリル基、メシチル基、ナフチル基が好ましい。

【0296】
2Bは、同一であっても異なっていてもよい。R2Bの具体例としては、水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;ヒドロキシル基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;式(b):
-OSi(R’) (b)
[式(b)中、R’は、前記と同じである。]で表される基;又は置換基としてアルキル基、及びアリール基よりなる群から選ばれた基を1~2個有することのあるアミノ基である。

【0297】
置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基としては、前記と同じものが挙げられる。また、置換基を有していてもよいアルキル基において、当該アルキル基の水素原子がハロゲン原子に置換されたアルキル基であってもよい。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子が挙げられ、具体的には、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘキサフルオロイソプロピル基、ペンタフルオロブチル基、ノナフルオロブチル基等が挙げられる。

【0298】
式(a):-Si(R’)、及び式(b):-OSi(R’)で表される置換基としては、前記と同じものが挙げられる。

【0299】
置換基としてアルキル基、及びアリール基よりなる群から選ばれた基を1~2個有することのあるアミノ基において、アルキル基及びアリール基の具体例としては、前記と同じものが挙げられる。これらの置換基を有することのあるアミノ基の具体例としては、アミノ基;モノアルキルアミノ基;ジアルキルアミノ基;アリールアミノ基;ジアリールアミノ基等が挙げられる。

【0300】
これらのR2Aの中で、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、トリアルキルシロキシ基、ジアリールモノアルキルシロキシ基、モノアリールジアルキルシロキシ基、トリアリールシロキシ基が好ましく、より具体的には、水素原子、メトキシ基、ベンジロキシ基、ヒドロキシル基、トリメチルシロキシ基、トリエチルシロキシ基、トリフェニルシロキシ基、tert-ブチルジメチルシロキシ基、tert-ブチルジフェニルシロキシ基がより好ましい。

【0301】
3Bは、同一であっても異なっていてもよい。R3Bの具体例としては、水素原子、又はフッ素原子である。

【0302】
4Bは、同一であっても異なっていてもよい。R4Bの具体例としては、水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。

【0303】
また、2個のR4Bが互いに結合し、R4Bが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。

【0304】
置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;式(a):-Si(R’)で表される基としては、前記と同じものが挙げられる。また、置換基を有していてもよいアルキル基において、当該アルキル基の水素原子がハロゲン原子に置換されたアルキル基であってもよい。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子が挙げられ、具体的には、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘキサフルオロイソプロピル基、ペンタフルオロブチル基、ノナフルオロブチル基等が挙げられる。

【0305】
置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基としては、前記と同様のものが挙げられる。

【0306】
また、2個のR4Bが互いに結合し、R4Bが置換されている炭素原子と共に、3~8員環(好ましくは4~7員環)の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成した場合、例えば、

【0307】
【化43】
JP0005955034B2_000044t.gif

【0308】
等が挙げられる。

【0309】
これらのR4Bの中で、水素原子、低級アルキル基、置換しても良いアリール基が好ましく、より具体的には、水素原子、メチル基、エチル基、イソプロピル基、フェニル基がより好ましい。

【0310】
5Bは、同一であっても異なっていてもよい。R5Bの具体例としては、水素原子;フッ素原子;置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;式(a):
-Si(R’) (a)
[式(a)中、R’は、前記と同じである。]で表される基である。

【0311】
また、2個のR5Bが互いに結合し、R5Bが置換されている炭素原子と共に、3~8員環の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成してもよい。

【0312】
置換基を有していてもよいアルキル基;置換基を有していてもよいアルコキシ基;置換基を有していてもよいアリールオキシ基;置換基を有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有していてもよいアリール基;置換基を有していてもよいヘテロアリール基;置換基を有していてもよいアダマンチル基;式(a):-Si(R’)で表される基としては、前記と同じものが挙げられる。また、置換基を有していてもよいアルキル基において、当該アルキル基の水素原子がハロゲン原子に置換されたアルキル基であってもよい。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子が挙げられ、具体的には、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘキサフルオロイソプロピル基、ペンタフルオロブチル基、ノナフルオロブチル基等が挙げられる。

【0313】
置換基としてアリール基を1~2個有することのあるアミノ基としては、前記と同様のものが挙げられる。

【0314】
また、2個のR5Bが互いに結合し、R5Bが置換されている炭素原子と共に、3~8員環(好ましくは4~7員環)の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成した場合、例えば、

【0315】
【化44】
JP0005955034B2_000045t.gif

【0316】
等が挙げられる。

【0317】
これらのR5Bの中で、水素原子、低級アルキル基、置換しても良いアリール基が好ましく、より具体的には、水素原子、メチル基、エチル基、イソプロピル基、フェニル基がより好ましい。

【0318】
さらに、前記R4BとR5Bが互いに結合し、R4Bが置換されている炭素原子、及びR5Bが置換されている炭素原子と共に、3~8員環(好ましくは4~7員環)の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素を形成している場合、例えば、

【0319】
【化45】
JP0005955034B2_000046t.gif

【0320】
等が挙げられる。

【0321】
一般式(B)で表されるビスホスフィン化合物の具体例としては、例えば、下記式(b1)~(b4)で表されるものが挙げられる。

【0322】
【化46】
JP0005955034B2_000047t.gif

【0323】
[式(b1)~(b4)中、R1B、R2B、R4B、及びR5Aは、前記式と同じである。]
さらに一般式(B)(式(b1)~(b4))で表されるビスホスフィン化合物の具体例としては、例えば、下記式で表されるものが挙げられる。

【0324】
【化47】
JP0005955034B2_000048t.gif

【0325】
【化48】
JP0005955034B2_000049t.gif

【0326】
前記ビスホスフィン化合物は、遷移金属触媒の配位子として用いることができ、後述の種々のクロスカップリング反応に限らず、ヒドロホウ素化反応、ヒドロシリル化反応、水素化反応、カルボメタル化反応、芳香族アミノ化反応における触媒の配位子として適用することができる。

【0327】
2.ビスホスフィン化合物の製造方法
本発明は、一般式(A)で表されるビスホスフィン化合物を製造する方法に関し、式(A1):

【0328】
【化49】
JP0005955034B2_000050t.gif

【0329】
[式(A1)中、R1A、R2A、及びR3Aは、前記式(A)と同じである。]
で表される化合物(ホスフィンボラン錯体)をブレンステッド塩基と反応させる工程、
得られた反応物を、
式(A2):

【0330】
【化50】
JP0005955034B2_000051t.gif

【0331】
[式(A2)中、E、R4A、及びR5Aは、前記式(A)と同じであり、
Gは、脱離基である。]
で表される化合物と反応させる工程、及び
得られた反応物をルイス塩基と反応させる工程を含む。

【0332】
また、一般式(A)で表されるビスホスフィン化合物を製造する方法として、
式(A3):

【0333】
【化51】
JP0005955034B2_000052t.gif

【0334】
[式(A3)中、R1A、R2A、及びR3Aは、前記式(A)と同じであり、
M’は、リチウム、マグネシウム、又は亜鉛である。]
で表される結合を有する有機金属反応試薬と、式(A4):

【0335】
【化52】
JP0005955034B2_000053t.gif

【0336】
[式(A4)中、E、R4A、及びR5Aは、前記式(A)と同じであり、
G’は、脱離基である。]
で表される化合物を反応させる工程
を含む。

【0337】
また、本発明は、一般式(B)で表されるビスホスフィン化合物を製造する方法に関し、
式(B1):

【0338】
【化53】
JP0005955034B2_000054t.gif

【0339】
[式(B1)中、R1B、R2B、及びR3Bは、前記式(B)と同じである。]
で表されるホスフィンボラン錯体をブレンステッド塩基と反応させる工程、
得られた反応物を、
式(B2):

【0340】
【化54】
JP0005955034B2_000055t.gif

【0341】
[式(B2)中、R4B、及びR5Bは、前記式(B)と同じであり、
Gは、脱離基である。]
で表される化合物と反応させる工程、及び
得られた反応物をルイス塩基と反応させる工程を含む。

【0342】
また、一般式(B)で表されるビスホスフィン化合物を製造する方法として、
式(B3):

【0343】
【化55】
JP0005955034B2_000056t.gif

【0344】
[式(B3)中、R1B、R2B、及びR3Bは、前記式(B)と同じであり、
M’は、リチウム、マグネシウム、亜鉛である。]
で表される結合を有する有機金属反応試薬と、式(B4):

【0345】
【化56】
JP0005955034B2_000057t.gif

【0346】
[式(B4)中、R4B、及びR5Bは、前記式(B)と同じであり、
G’は、脱離基である。]
で表される化合物を反応させる工程
を含む。

【0347】
前記式(A1)又は式(B1)で表されるホスフィンボラン錯体は、公知の方法で製造することができ、例えば、下記のような方法により製造することができる。

【0348】
【化57】
JP0005955034B2_000058t.gif

【0349】
[式中、R1A、R2A、R3A、R1B、R2B、及びR3Bは、前記と同じである。]
以下に、一般式(A)又は(B)で表されるビスホスフィン化合物を製造する合成スキームを示す。

【0350】
【化58】
JP0005955034B2_000059t.gif

【0351】
[式中、R1A、R2A、R3A、R4A、R5A、E、及びGは、前記と同じである。]

【0352】
【化59】
JP0005955034B2_000060t.gif

【0353】
[式中、R1B、R2B、R3B、R4B、R5B、及びGは、前記と同じである。]

【0354】
【化60】
JP0005955034B2_000061t.gif

【0355】
[式中、R1A、R2A、R3A、R4A、R5A、E、G’及びM’は、前記と同じである。]

【0356】
【化61】
JP0005955034B2_000062t.gif

【0357】
[式中、R1B、R2B、R3B、R4B、R5B、G’及びM’は、前記と同じである。]
式(A1)又は式(B1)で表されるホスフィンボラン錯体と反応させるブレンステッド塩基としては、アルキルリチウム、アルキルグリニャール等の有機金属化合物;水素化ナトリウム、水素化カリウム等の金属水素化物;カリウム-tert-ブトキシド等の金属アルコキシド;ジイソプロピルアミン、ナトリウムヘキサメチルジシラジド等の金属アミド等が挙げられる。

【0358】
アルキルリチウムとしては、例えば、n-ブチルリチウム、tert-ブチルリチウム等が挙げられる。

【0359】
ブレンステッド塩基の配合量としては、一般式(A1)又は式(B1)で表されるホスフィンボラン錯体1モルに対し、通常1~3モル程度、好ましくは1~2モル程度、より好ましくは1.1~1.5モル程度である。

【0360】
反応溶媒としては、本発明の反応に悪影響を及ぼさない溶媒であれば特に限定はなく、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;ペンタン、ヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒、又はこれらの混合溶媒が挙げられる。好ましくは、テトラヒドロフラン(THF)である。

【0361】
式(A1)で表されるホスフィンボラン錯体とブレンステッド塩基を反応させて得られる反応物は、式(A2):

【0362】
【化62】
JP0005955034B2_000063t.gif

【0363】
[式(A2)中、E、R4A、R5A、及びGは、前記と同じである。]
で表される化合物と反応させる。

【0364】
式(A2)中、E、R4A、及びR5Aは、前記式(A)と同じである。

【0365】
Gは、脱離基であり、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、トリフラート基(triflate group)、トシラート基(tosylate group)、メシラート基(mesylate group)等が挙げられる。これらの中で、脱離能の高さと入手の容易さの観点からトシラート基(tosylate group)とヨウ素原子が好ましい。

【0366】
また、式(B1)で表されるホスフィンボラン錯体とブレンステッド塩基を反応させて得られる反応物は、式(B2):

【0367】
【化63】
JP0005955034B2_000064t.gif

【0368】
[式(B2)中、R4B、及びR5Bは、前記式(B)と同じであり、Gは、前記式(A2)と同じである。]
で表される化合物と反応させる。

【0369】
前記式(A2)又は式(B2)の配合量は、式(A1)又は式(B1)で表されるホスフィンボラン錯体1モルに対して、通常0.1~0.5モル程度、好ましくは0.2~0.5モル程度、より好ましくは0.3~0.4モル程度である。

【0370】
反応溶媒としては、本発明の反応に悪影響を及ぼさない溶媒であれば特に限定はなく、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;ペンタン、ヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒、又はこれらの混合溶媒が挙げられる。好ましくは、テトラヒドロフラン(THF)である。

【0371】
前記の工程で得られる反応物(A’)又は(B’)は、反応後単離せずに次の工程の反応を行ってもよく、また、反応物(A’)又は(B’)を単離、精製してもよい。

【0372】
前記の工程で得られた反応物(A’)又は(B’)は、さらに、ルイス塩基と反応させる。

【0373】
ルイス塩基としては、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]-オクタン(DABCO)、N,N,N’,N’-テトラメチルエチレンジアミン、トリエチルアミン、N-メチルピペリジン、N-メチルピロリジン、N-メチルモルホリン等が挙げられる。これらの中で、DABCOが収率と汎用性の点から好ましい。

【0374】
ルイス塩基の配合量は、式(A1)又は式(B1)で表されるホスフィンボラン錯体1モルに対して、通常1~4モル程度、好ましくは1~3モル程度、より好ましくは1.5~2.5モル程度である。

【0375】
反応溶媒としては、本発明の反応に悪影響を及ぼさない溶媒であれば特に限定はなく、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;ペンタン、ヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素系溶媒;クロロベンゼン、オルトジクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素系溶媒、又はこれらの混合溶媒が挙げられる。好ましくは、トルエンである。

【0376】
式(A3)で表される結合を有する有機金属反応試薬における、R1A、R2A、及びR3Aは、前記式(A)と同じである。M’は、リチウム、マグネシウム、亜鉛である。有機金属反応試薬としては、有機リチウム化合物(A3a)、有機マグネシウム化合物(A3b)、又は有機亜鉛化合物(A3c)が挙げられ、具体的な化合物としては、次のようなものが例示される。

【0377】
有機リチウム化合物(A3a)としては、例えば、Ar-X’(式中、Arは、前記と同じであり、X’は、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)である)で表される化合物とアルキルリチウムとを反応させることによって得られる。アルキルリチウムとしては、例えば、n-ブチルリチウム、tert-ブチルリチウム等が挙げられる。

【0378】
有機マグネシウム化合物としては、一般式(A3b)で表されるものが挙げられる。

【0379】
Ar-MgY’ (A3b)
一般式(A3b)で表される有機マグネシウム化合物において、Arは、前記と同じであり、Y’はハロゲン原子を示す。具体的には、F、Cl、Br、I等である。

【0380】
一般式(A3b)で表される有機マグネシウム化合物は、対応する一般式(A3b’):
Ar-Y’ (A3b’)
[式中、Ar及びY’は前記に同じ。]
で表される化合物(A3b’)とマグネシウム(Mg)から、公知の方法(例えば、実験化学講座第5版,18巻,59~76ページ等を参照)により調製される。溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;又はこれらの混合溶媒等が用いられる。好ましくは、テトラヒドロフラン(THF)である。該有機マグネシウム化合物の溶液の濃度は、通常0.5~2.0モル/L程度であればよい。

【0381】
有機亜鉛化合物(A3c)としては、例えば、Ar-Zn結合を有する化合物であれば特に限定はない。例えば、下記式で表される有機亜鉛化合物を選択できる。

【0382】
ArZn (A3c1)
ArZn・2MgX’ (A3c2)
ArZnX’・MgX’ (A3c3)
[式中、X’はハロゲン原子を示し、2つのX’を含む場合X’は同一又は異なってもよい。Arは前記に同じであり、2つのArを含む場合、Arは同一又は異なってもよい。]
式(A4)で表される化合物におけるE、R4A、及びR5Aは、前記式(A)と同じである。また、G’は、脱離基であり、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アリールオキシ基、トリフラート基(triflate group)、トシラート基(tosylate group)、メシラート基(mesylate group)等が挙げられる。アリールオキシ基としては、前記と同様のものが挙げられる。これらの中で、脱離能の高さと入手の容易さの観点から塩素原子、臭素原子、アリールオキシ基が好ましい。

【0383】
式(B3)で表される結合を有する有機金属反応試薬における、R1B、R2B、及びR3Bは、前記式(B)と同じである。M’は、リチウム、マグネシウム、亜鉛である。有機金属反応試薬としては、有機リチウム化合物、有機マグネシウム化合物、又は有機亜鉛化合物が挙げられる。

【0384】
一般式(B3)で表される有機金属反応試薬としては、有機リチウム化合物(B3a)、有機マグネシウム化合物(B3b)、又は有機亜鉛化合物(B3c)が挙げられ、前記式(A3)で挙げられた化合物と同様のものが挙げられる。

【0385】
式(B4)で表される化合物におけるR4B、及びR5Bは、前記式(B)と同じである。また、G’は、脱離基であり、前記と同様のものが挙げられる。

【0386】
式(A3)又は(B3)で表される有機金属反応試薬の配合量は、式(A4)又は式(B4)で表される化合物1モルに対して、通常4~12モル程度、好ましくは5~10モル程度、より好ましくは6~8モル程度である。

【0387】
反応溶媒としては、本発明の反応に悪影響を及ぼさない溶媒であれば特に限定はなく、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;ペンタン、ヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒、又はこれらの混合溶媒が挙げられる。好ましくは、テトラヒドロフラン(THF)である。

【0388】
前記の製造方法により、前記式(A)又は式(B)で表されるビスホスフィン化合物が製造される。

【0389】
3.遷移金属触媒
本発明の遷移金属触媒は、下記の式(A-M):

【0390】
【化64】
JP0005955034B2_000065t.gif

【0391】
、又は
式(B-M):

【0392】
【化65】
JP0005955034B2_000066t.gif

【0393】
によって表される。

【0394】
前記式(A-M)中のE、R1A、R2A、R3A、R4A、及びR5Aは、前記式(1A)と同じである。

【0395】
Mは、第4周期又は第5周期の0~3価の遷移金属である。

【0396】
第4周期の遷移金属としては、鉄、コバルト、ニッケル、銅、マンガン等が挙げられ、これらの中で、鉄、コバルト、ニッケルが、触媒活性と汎用性の観点から好ましい。

【0397】
第5周期の遷移金属としては、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀等が挙げられ、これらの中で、パラジウムが、触媒活性と汎用性の観点から好ましい。

【0398】
nは、0~3の整数であり、好ましくは、2である。

【0399】
Xは、ハロゲン原子、アルコキシ基(alkoxy group)、置換基を有していてもよいアリル基、アリールオキシ基(aryloxy group)、トリフラート基(triflate group)、トシラート基(tosylate group)、メシラート基(mesylate group)、ビス(トリフルオロメタンスルホン)イミド基、ジアルキルスルホンイミド基、ジアリールスルホンイミド基、アセチルアセトナート基(acetylacetonate group)、カルボキシレート基(carboxylate group)、ヒドロキシル基(hydroxyl group)、シクロペンタジエニル基、又は水素原子である。また、Xは、一酸化炭素、置換基を有していてもよいアレーン、置換基を有していてもよいアルケン、置換基を有していてもよいジエン、又は置換基を有していてもよいアルキンの中性配位子であって、Mと配位結合されていてもよい。なお、アリールオキシ基としては、前記で挙げられたものと同様である。置換基を有していてもよいアレーンの具体例としては、ベンゼンが挙げられる。

【0400】
前記式(B-M)中のR1B、R2B、R3B、R4B、及びR5Bは、前記式(B)と同じである。

【0401】
また、前記式(B-M)中のM、X及びnは、前記式(A-M)で挙げられたもの同様である。

【0402】
一般式(A-M)で表される遷移金属触媒の具体例としては、例えば、下記式で表されるものが挙げられる。

【0403】
【化66】
JP0005955034B2_000067t.gif

【0404】
[式(a-m1)~(a-m8)中、R1A、R2A、R4A、R5A、E、M、n、及びXは、前記式と同じである。]
さらに一般式(A-M)((式(a-m1)~(a-m8))で表される遷移金属触媒のより具体的な例としては、例えば、下記式で表されるものが挙げられる。

【0405】
【化67】
JP0005955034B2_000068t.gif

【0406】
【化68】
JP0005955034B2_000069t.gif

【0407】
【化69】
JP0005955034B2_000070t.gif

【0408】
【化70】
JP0005955034B2_000071t.gif

【0409】
[式中、M、n、及びXは、前記式と同じである。]
また、一般式(B-M)で表される遷移金属触媒の具体例としては、例えば、下記式(b-m1)~(b-m4)で表されるものが挙げられる。

【0410】
【化71】
JP0005955034B2_000072t.gif

【0411】
[式(b-m1)~(b-m4)中、R1B、R2B、R4B、R5B、M、n、及びXは、前記式と同じである。]
さらに一般式(B-M)(式(b-m1)~(b-m4))で表される遷移金属触媒のより具体的な例としては、例えば、下記式で表されるものが挙げられる。

【0412】
【化72】
JP0005955034B2_000073t.gif

【0413】
【化73】
JP0005955034B2_000074t.gif

【0414】
[式中、M、n、及びXは、前記式と同じである。]
前記遷移金属触媒は、後述の種々のクロスカップリング反応に限らず、ヒドロホウ素化反応、ヒドロシリル化反応、水素化反応、カルボメタル化反応、芳香族アミノ化反応における触媒として適用することができる。

【0415】
4.遷移金属触媒の製造方法
本発明は、一般式(A—M)又は一般式(B-M)で表される遷移金属触媒を製造する方法に関し、一般式(A):

【0416】
【化74】
JP0005955034B2_000075t.gif

【0417】
[式(A)中、E、R1A、R2A、R3A、R4A、及びR5Aは、前記と同じである。]
、又は
一般式(B):

【0418】
【化75】
JP0005955034B2_000076t.gif

【0419】
[式(B)中、R1B、R2B、R3B、R4B、及びR5Bは、前記式と同じである。]で表されるビスホスフィン化合物と、第4周期又は第5周期の遷移金属を含む遷移金属化合物を反応させる工程を含む。

【0420】
以下に、一般式(A-M)又は(B-M)で表される遷移金属触媒を製造する合成スキームを示す。

【0421】
【化76】
JP0005955034B2_000077t.gif

【0422】
【化77】
JP0005955034B2_000078t.gif

【0423】
[前記式中、E、R1A、R2A、R3A、R4A、R5A、R1B、R2B、R3B、R4B、R5B、M、X、及びnは、前記と同じである。]
第4周期又は第5周期の遷移金属を含む遷移金属化合物の具体例としては、第4周期若しくは第5周期の遷移金属塩、第4周期若しくは第5周期の遷移金属錯体、又はその溶媒和物が挙げられる。

【0424】
前記金属化合物における第4周期又は第5周期の遷移金属は、0~3価である。

【0425】
Xは、ハロゲン原子、アルコキシ基(alkoxy group)、アリル基、アリールオキシ基(aryloxy group)、トリフラート基(triflate group)、トシラート基(tosylate group)、メシラート基(mesylate group)、ビス(トリフルオロメタンスルホン)イミド基、ジアルキルスルホンイミド基、ジアリールスルホンイミド基、アセチルアセトナート基(acetylacetonate group)、カルボキシレート基(carboxylate group)、ヒドロキシル基(hydroxyl group)、シクロペンタジエニル基、又は水素原子である。また、Xは、一酸化炭素、ベンゼン、アルケン、ジエン、又はアルキンの中性配位子であって、Mと配位結合されていてもよい。。

【0426】
前記遷移金属塩の具体例としては、金属ハロゲン化物、金属水酸化物、金属アルコキシド、金属アリールオキシド、金属トリフラート、金属トシラート、金属メシラート、金属アセチルアセトナート、金属カルボキシレート等が挙げられる。金属ハロゲン化物を形成するハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、塩素原子が好ましい。

【0427】
また、前記遷移金属錯体の具体例としては、金属カルボニル、金属ヒドリド等が挙げられる。

【0428】
前記遷移金属化合物を形成する第4周期の0~3価の遷移金属としては、鉄、コバルト、ニッケル、銅、マンガン等が挙げられ、これらの中で、鉄、コバルト、ニッケルが、触媒活性と汎用性の観点から好ましい。

【0429】
前記遷移金属化合物を形成する第5周期の0~3価の遷移金属としては、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀等が挙げられ、これらの中で、パラジウムが、触媒活性と汎用性の観点から好ましい。

【0430】
これらの遷移金属化合物は、安定して存在するものであれば、特に制限されず、例えば、2価又は3価の鉄の、ハロゲン化鉄、水酸化鉄、鉄アルコキシド、鉄アリールオキシド、鉄トリフラート、鉄トシラート、鉄メシラート、鉄アセチルアセトナート、鉄カルボキシレート、若しくは鉄ヒドリド、0価の鉄の鉄カルボニル、又はそれらの水和物;
2価又は3価のコバルトのハロゲン化コバルト、水酸化コバルト、コバルトアルコキシド、コバルトアリールオキシド、コバルトトリフラート、コバルトトシラート、コバルトメシラート、コバルトアセチルアセトナート、コバルトカルボキシレート、若しくはコバルトヒドリド、0価のコバルトのコバルトカルボニル、又はそれらの水和物;
2価のニッケルのハロゲン化ニッケル、水酸化ニッケル、ニッケルアルコキシド、ニッケルアリールオキシド、ニッケルトリフラート、ニッケルトシラート、ニッケルメシラート、ニッケルアセチルアセトナート、ニッケルカルボキシレート、若しくはニッケルヒドリド、0価のニッケルのニッケルカルボニル、又はそれらの水和物;
1価又は2価の銅の、ハロゲン化銅、水酸化銅、銅アルコキシド、銅アリールオキシド、銅トリフラート、銅トシラート、銅メシラート、銅アセチルアセトナート、銅カルボキシレート、若しくは銅ヒドリド、0価の銅の銅カルボニル、又はそれらの水和物;
2価又は3価のマンガンの、ハロゲン化マンガン、水酸化マンガン、マンガンアルコキシド、マンガンアリールオキシド、マンガントリフラート、マンガントシラート、マンガンメシラート、マンガンアセチルアセトナート、マンガンカルボキシレート、若しくはマンガンヒドリド、0価のマンガンのマンガンカルボニル、又はそれらの水和物;
2価又は3価のルテニウムの、ハロゲン化ルテニウム、水酸化ルテニウム、ルテニウムアルコキシド、ルテニウムアリールオキシド、ルテニウムトリフラート、ルテニウムトシラート、ルテニウムメシラート、ルテニウムアセチルアセトナート、ルテニウムカルボキシレート、若しくはルテニウムヒドリド、0価のルテニウムのルテニウムカルボニル、又はそれらの水和物;
2価又は3価のロジウムの、ハロゲン化ロジウム、水酸化ロジウム、ロジウムアルコキシド、ロジウムアリールオキシド、ロジウムトリフラート、ロジウムトシラート、ロジウムメシラート、ロジウムアセチルアセトナート、ロジウムカルボキシレート、若しくはロジウムヒドリド、0価のロジウムのロジウムカルボニル、又はそれらの水和物;
2価のパラジウムの、ハロゲン化パラジウム、水酸化パラジウム、パラジウムアルコキシド、パラジウムアリールオキシド、パラジウムトリフラート、パラジウムトシラート、パラジウムメシラート、パラジウムアセチルアセトナート、パラジウムカルボキシレート、若しくはパラジウムヒドリド、0価のパラジウムのパラジウムカルボニル、又はそれらの水和物;
1価の銀の、ハロゲン化銀、水酸化銀、銀アルコキシド、銀アリールオキシド、銀トリフラート、銀トシラート、銀メシラート、銀アセチルアセトナート、銀カルボキシレート、若しくは銀ヒドリド、0価の銀の銀カルボニル、又はそれらの水和物等が挙げられる。

【0431】
遷移金属化合物の配合量としては、一般式(A)又は一般式(B)で表されるビスホスフィン化合物1モルに対し、通常0.5~3モル程度、好ましくは1~2モル程度、より好ましくは1~1.5モル程度である。

【0432】
反応溶媒としては、本発明の反応に悪影響を及ぼさない溶媒であれば特に限定はなく、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;ペンタン、ヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒;、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒;アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、アセトン、N-メチルピペリドン等の非プロトン性極性溶媒又はこれらの混合溶媒が挙げられる。好ましくは、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン(THF)、トルエンである。

【0433】
前記の製造方法により、前記式(A-M)又は式(B-M)で表される遷移金属触媒が製造される。

【0434】
5.ビスホスフィン化合物及び遷移金属化合物を用いたクロスカップリング反応
本発明は、一般式(1):
J-Q (1)
で表される化合物(1)の製造方法に関し、前記式(A)又は式(B)及び遷移金属化合物の存在下、一般式(2):
J-X (2)
で表される化合物(2)と、
一般式(3):
Q-Mtl (3)
で表される結合を有する有機金属化合物(3)を反応させることを特徴とする。

【0435】
一般式(1)及び(2)で表される化合物において、Jは、置換基を有してもよい炭化水素基であり、該炭化水素基の炭素-炭素結合の間に-O-で示される基を有してもよい。

【0436】
該炭化水素基としては、例えばC~C30の炭化水素基が挙げられ、或いは、さらに多くの炭素数を含有する高分子炭化水素基であってもよい。また、飽和若しくは不飽和のいずれであってもよく、非環式、環式、又はそのいずれも含む形態であってもよい。

【0437】
該炭化水素基としては、例えば、C~C30アルキル基、C~C30アルケニル基、C~C30アルキニル基、C~C30アルキルジエニル基、C~C30アラルキル基、C~C30シクロアルキル基、C~C30シクロアルケニル基、(C~C15シクロアルキル)C~C15アルキル基等が含まれる。

【0438】
Jで示される「C~C30アルキル基」は、C~C15アルキル基が好ましく、C~C12アルキル基がさらに好ましい。アルキル基の例としては、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、イソブチル、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル、オクタデシル等を挙げることができる。

【0439】
Jで示される「C~C30アルケニル基」は、C~C15アルケニル基が好ましく、C~C10アルケニル基がさらに好ましい。アルケニル基の例としては、2-プロペニル、2-メチル-2-プロペニル、2-メチルアリル、2-ブテニル、3-ブテニル、4-ペンテニル等を挙げることができる。

【0440】
Jで示される「C~C30アルキニル基」は、C~C15アルキニル基が好ましく、C~C10アルキニル基がさらに好ましい。アルキニル基の例としては、3-ブチニル、4-ペンチニル等を挙げることができる。

【0441】
Jで示される「C~C30アルキルジエニル基」は、C~C15アルキルジエニル基が好ましく、C~C10アルキルジエニル基がさらに好ましい。アルキルジエニル基の例としては、3,5-ヘキサジエニル、シクロペンタジエニル等を挙げることができる。

【0442】
Jで示される「C~C30アラルキル基」は、C~C12アラルキル基が好ましい。アラルキル基の例としては、ベンジル、フェネチル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、1-ナフチルメチル、2-ナフチルメチル、2,2-ジフェニルエチル、3-フェニルプロピル、4-フェニルブチル、5-フェニルペンチル、1,2,3,4-テトラヒドロナフチル等を挙げることができるが、例えば、2,2-ジフェニルエチル、3-フェニルプロピル、4-フェニルブチル、5-フェニルペンチルであることが好ましい。

【0443】
Jで示される「C~C30シクロアルキル基」は、C~C10シクロアルキル基が好ましい。シクロアルキル基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ボルニル、ノルボルニル、アダマンチル、ノルアダマンチル、ノルピニル、デカヒドロナフチル等を挙げることができる。

【0444】
Jで示される「C~C30シクロアルケニル基」は、C~C10シクロアルケニル基が好ましい。シクロアルケニル基の例としては、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、ノルボルネニル、ノルボルナジエニル等を挙げることができる。

【0445】
Jで示される「(C~C15シクロアルキル)C~C15アルキル基」は、(C~C10シクロアルキル)C~C10アルキル基が好ましい。その具体例としては、(シクロプロピル)C~Cアルキル、(シクロブチル)C~Cアルキル、(シクロペンチル)C~Cアルキル、(シクロヘキシル)C~Cアルキル、(シクロヘプチル)C~Cアルキル、(アダマンチル)C~Cアルキル等を挙げることができる。

【0446】
さらに、上記したJで示される炭化水素基の炭素-炭素結合の間に-O-で示される基を有してもよい。即ち、Jで示される炭化水素基は、1又は2以上のエーテル結合を含有していてもよい。

【0447】
Jで示される炭化水素基には置換基を有していてもよい。この置換基としては、クロスカップリング反応に悪影響を与えない基であれば特に限定はない。例えば、ハロゲン原子(例えば、F、Cl、Br等であり、特にFである)、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ等のC~Cアルコキシ基等)、アリール基(例えば、フェニル、トルイル、ナフチル、ビフェニル、ターフェニル基等のC~C20の単環又は多環のアリール基等)、へテロアリール基(例えば、チエニル基、フリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、インドリル基、キノリル基、イソキノリル基等のC~C20の単環又は多環のへテロアリール基等)、アリールオキシ基(例えば、式:(上記のアリール基)-O-で示される基等)、アラルキルオキシ基(例えば、ベンジルオキシ基等)、エステル基(例えば、式:-C(=O)ORで示される基であり、RはC~C10アルキル基等)、ジアルキルアミド基(例えば、式:-C(=O)N(Rで示される基が挙げられ、RはC~C10アルキル基等)、保護されていてもよい水酸基(例えば、式:-ORで示される基であり、RはH、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アラルキル基、トリアルキルシリル基等)、トリアルキルシリル基(例えば、トリメチルシリル、ジメチルtert-ブチルシリル、トリエチルシリル等)、アセタール基(例えば、式:-CR(OR)(OR)で示される基であり、Rは水素原子又は置換基を有していてもよいC~Cアルキル基、R及びRは同一又は異なってアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル、フェニル等)であり、互いに架橋して2価のアルキレン基を形成していてもよい。R及びRの例としては、メチル基、エチル基等が挙げられ、互いに架橋している場合には、エチレン基、トリメチレン基等が挙げられる)等が挙げられる。

【0448】
上記の置換基は、該炭化水素基の置換可能な位置に1個以上有していてもよく、例えば、1個~4個、さらに1~3個有していてもよい。置換基数が2個以上の場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよい。

【0449】
またJは、置換基を有してもよいアリール基又は置換基を有していてもよいヘテロアリール基が挙げられる。

【0450】
Jで示される置換基を有してもよいアリール基におけるアリール基としては、例えば、1~5環性のアリール基が挙げられる。具体的には、フェニル基、トルイル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリル基、フルオレニル基、テトラセニル、ペンタセニル等が例示される。

【0451】
Jで示される置換されていてもよいヘテロアリール基におけるヘテロアリール基としては、例えば、1~4環性の酸素、窒素及び硫黄から選ばれる少なくとも1種のヘテロ原子を環に有するヘテロアリール基が挙げられ、具体的には、チエニル基、フリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、インドリル基、キノリル基、イソキノリル基等が例示される。

【0452】
上記アリール基又はヘテロアリール基は置換されていてもよく、該置換基としては本発明のクロスカップリング反応に悪影響を与えないものであれば特に限定はない。

【0453】
この置換基としては、例えば、ハロゲン原子(例えば、F、Cl、Br等であり、特にFである)、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ等のC~Cアルコキシ基等)、アリール基(例えば、フェニル、トルイル、ナフチル、ビフェニル、ターフェニル基等のC~C20の単環又は多環のアリール基等)、アリールオキシ基(例えば、式:(上記のアリール基)-O-で示される基等)、アラルキルオキシ基(例えば、ベンジルオキシ基等)、エステル基(例えば、式:-C(=O)OR20で示される基であり、R20はC~C10アルキル基等)、ジアルキルアミド基(例えば、式:-C(=O)N(R30で示される基であり、R30がC~C10アルキル基等)、保護されていてもよい水酸基(例えば、式:-OR40で示される基であり、R40はH、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アラルキル基、トリアルキルシリル基等)、トリアルキルシリル基(例えば、トリメチルシリル、ジメチルtert-ブチルシリル、トリエチルシリル等)、アセタール基(例えば、式:-CR50(OR60)(OR70)で示される基であり、R50は水素原子又は置換基を有していてもよいC~Cアルキル基、R60及びR70は同一又は異なって、アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル、フェニル等)であり、互いに架橋して2価のアルキレン基を形成していてもよい。R60及びR70の例としては、メチル基、エチル基等が挙げられ、互いに架橋している場合には、エチレン基、トリメチレン基等が挙げられる)等が挙げられる。

【0454】
上記の置換基は、該アリール基又はヘテロアリール基の置換可能な位置に1個以上有していてもよく、例えば、1個~4個、さらに1~3個有していてもよい。置換基数が2個以上の場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよい。

【0455】
一般式(2)で表される化合物において、Xはハロゲン原子(F、Cl、Br、I)、アルコキシ基(alkoxy group)、アリールオキシ基(aryloxy group)、トリフラート基(triflate group)、トシラート基(tosylate group)、メシラート基(mesylate group)、又はカルボキシレート基(carboxylate group)を示す。

【0456】
一般式(1)及び(3)で表される化合物において、Qは、置換基を有してもよい炭化水素基であり、該炭化水素基の炭素-炭素結合の間に-O-で示される基を有してもよく、置換基を有してもよいアリール基、又は置換基を有してもよいヘテロアリール基である。

【0457】
置換基Qの具体例としては、前記Jで挙げられた置換基と同様である。

【0458】
一般式(3)で表される結合を有する有機金属化合物(3)において、Mtlは、マグネシウム(Mg)、亜鉛(Zn)、ホウ素(B)又はアルミニウム(Al)を示す。

【0459】
一般式(3)で表される有機金属化合物(3)としては、有機マグネシウム化合物(3a)、有機亜鉛化合物(3b)、有機ホウ素化合物(3c)、又は有機アルミニウム化合物(3d)が挙げられる。具体的な化合物としては、次のようなものが例示される。

【0460】
有機マグネシウム化合物(3a)としては、一般式(3a)で表されるものが挙げられる。

【0461】
Q-MgY (3a)
一般式(3a)で表される有機マグネシウム化合物(3a)において、Yはハロゲン原子を示す。具体的には、F、Cl、Br、I等である。

【0462】
一般式(3a)で表される有機マグネシウム化合物は、対応する一般式(3a’):
Q-Y (3a’)
[式中、Q及びYは前記に同じ。]
で表される化合物(3a’)とマグネシウム(Mg)から、公知の方法(例えば、実験化学講座第5版,18巻,59~76ページ等を参照)により調製される。溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;又はこれらの混合溶媒等が用いられる。好ましくは、テトラヒドロフラン(THF)である。該有機マグネシウム化合物の溶液の濃度は、通常0.5~1.5モル/L程度であればよい。

【0463】
有機亜鉛化合物(3b)としては、例えば、Q-Zn結合を有する化合物であれば特に限定はない。例えば、下記式で表される有機亜鉛化合物を選択できる。

【0464】
Zn (3b1)
Zn・2MgX (3b2)
QZnX’・MgX (3b3)
[式中、X’はハロゲン原子を示し、2つのX’を含む場合X’は同一又は異なってもよい。Qは前記に同じであり、2つのQを含む場合、Qは同一又は異なってもよい。]
これらの化合物は、例えば、1) M. Schlosser ed. “Organometallics in Synthesis, A Manual” second edition, Wiley, Weinheim, 2002、2) P. Knochel, P. Jones, Organozinc Reagents, Oxford University Press, New York, 1999、3) E. Erdik, Organozinc Reagents in Organic Synthesis, CRC Press, New York, 1996等の記載に準じて容易に調製することができる。

【0465】
有機ホウ素化合物(3c)としては、例えば、Q-B結合を有する化合物であれば特に限定はない。例えば、下記式で表される有機ホウ素化合物を選択できる。

【0466】
【化78】
JP0005955034B2_000079t.gif

【0467】
【化79】
JP0005955034B2_000080t.gif

【0468】
B(OR3-k (3c3)
[式中、RはC~Cアルキル基、kは1、2又は3を示し、Qは前記と同じである。]
これらの化合物は、例えば、M. Schlosser ed. “Organometallics in Synthesis, A Manual” second edition, Wiley, Weinheim, 2002等の記載に準じて容易に調製することができる。

【0469】
有機アルミニウム化合物(3d)としては、例えば、Q-Al結合を有する化合物であれば特に限定はない。例えば、下記式で表される有機アルミニウム化合物を選択できる。

【0470】
Al(R3-m (3d1)
Al(R3-m・MgX (3d2)
[式中、RはC~Cアルキル基、X’はハロゲン原子、mは1、2又は3を示し、Qは前記と同じである。]
これらの化合物は、例えば、M. Schlosser ed. “Organometallics in Synthesis, A Manual” second edition, Wiley, Weinheim, 2002等の記載に準じて容易に調製することができる。

【0471】
一般式(2)で表される化合物の濃度は、下記の反応溶媒中において、通常0.1~2.0モル/L程度、好ましくは0.2~1.5モル/L程度、より好ましくは0.5~1.0モル/L程度に調整することができる。

【0472】
有機金属化合物(3)の使用量は、一般式(2)で表される化合物1モルに対し、通常1~3モル程度、好ましくは1~2モル程度、より好ましくは1.1~1.5モル程度である。

【0473】
一般式(A)又は一般式(B)で表されるビスホスフィン化合物としては、前記で挙げられたものと同様である。ビスホスフィン化合物の使用量としては、一般式(2)で表される化合物1モルに対し、通常0.1~10モル%程度、好ましくは0.2~6モル%程度、より好ましくは0.5~3モル%程度である。かかる範囲であると、クロスカップリング反応が収率よく進行し、副生物を抑制することができる。

【0474】
遷移金属化合物としては、前記で挙げられたものを用いることができる。

【0475】
遷移金属化合物の使用量は、一般式(2)で表される化合物1モルに対し、0.1~5モル%程度、好ましくは0.1~3モル%程度、より好ましくは0.5~3モル%程度である。かかる範囲であると、クロスカップリング反応が収率よく進行し、副生物を抑制することができる。

【0476】
遷移金属化合物とビスホスフィン化合物のモル比率は、通常、1:1~1:3程度、好ましくは1:1~1:2程度の範囲から選択することができる。かかる範囲であると、クロスカップリング反応が収率よく進行し、副生物を抑制することができる。

【0477】
上記の反応は、反応系中で、遷移金属化合物と一般式(A)又は(B)で表されるビスホスフィン化合物を混合することにより調製され、特に単離する必要はない。

【0478】
前記マグネシウム化合物(3a)を用いる場合、本発明の製造方法における典型的な反応操作としては、上記のビスホスフィン化合物、遷移金属化合物と一般式(2)で表される化合物を含む溶液に、一般式(3a)で表される有機マグネシウム化合物を添加(特に、ゆっくり滴下)する方法が好ましい。

【0479】
前記有機亜鉛化合物(3b)を用いる場合、本発明の製造方法における典型的な反応操作としては、一般式(A)又は(B)で表されるビスホスフィン化合物、及び遷移金属化合物の存在下、一般式(2)で表される化合物と有機亜鉛化合物(3b)を反応させる方法が好ましい。

【0480】
前記有機ホウ素化合物(3c)を用いる場合、本発明の製造方法における典型的な反応操作としては、一般式(A)又は(B)で表されるビスホスフィン化合物、及び遷移金属化合物の存在下、一般式(2)で表される化合物と、上記した種々の公知の方法で調製される有機ホウ素化合物(3c)(必要に応じ活性化して得られる有機ホウ素アート錯体)を反応させる方法が好ましい。

【0481】
前記有機アルミニウム化合物(3d)を用いる場合、本発明の製造方法における典型的な反応操作としては、一般式(A)又は(B)で表されるビスホスフィン化合物、及び遷移金属化合物の存在下、一般式(2)で表される化合物と、上記した種々の公知の方法で調製される有機アルミニウム化合物(3d)を反応させる方法が好ましい。

【0482】
反応溶媒は、本発明の反応に悪影響を及ぼさない溶媒であれば特に限定はなく、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;ペンタン、ヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒;又はこれらの混合溶媒が挙げられる。好ましくは、テトラヒドロフラン(THF)である。

【0483】
反応は通常、無水の条件下、かつ不活性ガス(例えば、アルゴン、窒素等)雰囲気下で行うことが好ましい。反応温度は、通常-10~80℃程度であり、好ましくは0~60℃程度、より好ましくは20~60℃程度である。反応圧力は特に限定はなく、典型的には常圧である。

【0484】
上記のようにして反応させた後、反応液をプロトン性溶媒(例えば、水、塩化アンモニウム水溶液、希塩酸等)でクエンチして抽出し、必要に応じてカラムクロマトグラフィー、蒸留、再結晶、トリチュレーション等の精製操作を経て目的とする一般式(1)で表される化合物を得ることができる。

【0485】
6.遷移金属触媒を用いたクロスカップリング反応
本発明は、一般式(1):
J-Q (1)
で表される化合物(1)の製造方法に関し、
前記式(A-M)又は(B-M)で表される遷移金属触媒の存在下、一般式(2):
J-X (2)
で表される化合物と、一般式(3):
Q-Mtl (3)
で表される結合を有する有機金属化合物(3)を反応させることを特徴とする。

【0486】
前記式(A-M)、及び(B-M)は、「3.遷移金属触媒」で挙げられたものと同じものを用いることができ、また、前記式(1)、(2)、及び(3)は、「5.ビスホスフィン化合物及び遷移金属化合物を用いたクロスカップリング反応」で挙げられたものと同じものを用いることができる。

【0487】
一般式(2)で表される化合物の濃度は、上記反応溶媒中において、通常0.1~2.0モル/L程度、好ましくは0.2~1.5モル/L程度、より好ましくは0.5~1.0モル/L程度に調整することができる。

【0488】
有機金属化合物(3)の使用量は、一般式(2)で表される化合物1モルに対し、通常1~3モル程度、好ましくは1~2モル程度、より好ましくは1.1~1.5モル程度である。

【0489】
遷移金属触媒の使用量は、一般式(2)で表される化合物1モルに対し、通常0.1~5モル%程度、好ましくは0.1~3モル%程度、より好ましくは0.5~3モル%程度とすればよい。該錯体のみでも反応は好適に進行するが、さらに、必要に応じて、一般式(A)又は(B)で表されるビスホスフィン化合物を添加してもよい。これにより、副生物を抑制することができる場合がある。この場合も、上記したように、反応系中における、遷移金属触媒と一般式(A)又は(B)で表される一般式(4)で表されるビスホスフィン化合物のモル比率が、通常、1:1~1:3程度、好ましくは1:1~1:2程度の範囲になるように、一般式(A)又は(B)で表されるビスホスフィン化合物の添加量を調整すればよい。

【0490】
前記マグネシウム化合物(3a)を用いる場合、本発明の製造方法における典型的な反応操作としては、上記の遷移金属触媒を含む溶液に、一般式(3a)で表される有機マグネシウム化合物を添加(特に、ゆっくり滴下)する方法が好ましい。

【0491】
前記有機亜鉛化合物(3b)を用いる場合、本発明の製造方法における典型的な反応操作としては、遷移金属触媒の存在下、一般式(2)で表される化合物と有機亜鉛化合物(3b)を反応させる方法が好ましい。

【0492】
前記有機ホウ素化合物(3c)を用いる場合、本発明の製造方法における典型的な反応操作としては、遷移金属触媒の存在下、一般式(2)で表される化合物と、上記した種々の公知の方法で調製される有機ホウ素化合物(3c)(必要に応じ活性化して得られる有機ホウ素アート錯体)を反応させる方法が好ましい。

【0493】
前記有機アルミニウム化合物(3d)を用いる場合、本発明の製造方法における典型的な反応操作としては、遷移金属触媒の存在下、一般式(2)で表される化合物と、上記した種々の公知の方法で調製される有機アルミニウム化合物(3d)を反応させる方法が好ましい。

【0494】
反応溶媒は、本発明の反応に悪影響を及ぼさない溶媒であれば特に限定はなく、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;ペンタン、ヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒;又はこれらの混合溶媒が挙げられる。好ましくは、テトラヒドロフラン(THF)である。

【0495】
上記のようにして反応させた後、反応液をプロトン性溶媒(例えば、水、塩化アンモニウム水溶液、希塩酸等)でクエンチして抽出し、必要に応じてカラムクロマトグラフィー、蒸留、再結晶、トリチュレーション等の精製操作を経て目的とする一般式(1)で表される化合物を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0496】
【図1】実施例2-1で製造された、遷移金属触媒のX線解析によって求められた構造(ORTEP)である。
【図2】実施例2-1で製造された遷移金属触媒のX線解析における結晶データである。
【図3】実施例2-3で製造された、遷移金属触媒のX線解析によって求められた構造(ORTEP)である。
【図4】実施例2-3で製造された遷移金属触媒のX線解析における結晶データである。

【実施例】
【0497】
以下に実施例及び比較例を示して、本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
【0498】
[製造例1]:ビス(3,5-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィンボラン錯体の合成
【0499】
【化80】
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【0500】
ビス(3,5-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィンオキシド(10.4 g, 24.6 mmol)及びTHF(0.13 L)の混合物に、アルゴン雰囲気下60℃で、シリンジポンプを用いボランテトラヒドロフラン錯体のTHF溶液(50 mL, 0.980 M, 49.0 mmol)を8時間かけてゆっくり滴下し、さらに60℃で1時間撹拌し、反応させた。反応液を周囲温度まで冷却し、溶媒を減圧下に除去した。酢酸エチル(0.10 L)と水(0.10 L)を加え、分液操作を行い、水層を酢酸エチルで3回抽出し、合わせた有機抽出物を飽和食塩水で1回洗浄した後、硫酸マグネシウムを用いて乾燥した。ろ紙(直径125 mm,アドバンテック(ADVANTEC)社製、No.2)を用いて濾過し、溶媒を減圧下にて除去し、白色固体として標題化合物の粗生成物を得た(9.10 g,収率88%,純度93%)。
1H NMR (CDCl3) δ = 1.31 (s, 36H), 6.23 (dq, J P-H= 376.0 Hz, J H-H = 6.94 Hz, 1H), 7.47-7.56 (m, 6H); 31P NMR (CDCl3) δ = 0.72.
【0501】
[実施例1-1]:1,3-ビス[ビス(3’,5’-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィノ]プロパン(SciPROP)の合成
【0502】
【化81】
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【0503】
前記製造例1で合成したビス(3,5-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィンボラン錯体(1.05 g, 2.47 mmol)及びTHF(15 mL)の混合物に、アルゴン雰囲気下、-78℃でブチルリチウムのヘキサン溶液(1.6 mL, 1.56 M, 2.46 mmol)を添加し、そのまま-78℃で30分間反応させた。-78℃で1,3-ジヨードプロパン(0.292 g, 0.990 mmol)を添加し、室温に昇温後、18時間反応させた。反応終了確認後、反応混合物に、飽和塩化アンモニウム水溶液(20 mL)を添加し、酢酸エチルを用いて水層を3回抽出した。合わせた有機抽出物中に含まれる水分を硫酸マグネシウムで除去し、濾過した。溶媒を減圧下に除去した後、得られる白い固体物質をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=20/1)、及びゲル浸透クロマトグラフィー(クロロホルム)後に、白い固体として1,3-ビス[ビス(3’,5’-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィノ]プロパンジボラン錯体を得た(0.817 g, 収率93%)。得られた1,3-ビス[ビス(3’,5’-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィノ]プロパンジボラン錯体(1.70 g, 1.91 mmol)とトルエン(20 mL)の混合物に、アルゴン雰囲気下、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO,0.643 g, 5.73 mmol)を添加し、50℃で6時間反応させた。反応終了確認後、反応液を周辺温度まで冷却し、溶媒を減圧下に除去した。得られる白い固体物質をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=6/1)後に白色固体として、標題化合物を得た(1.39 g, 収率85%)。
1H NMR (CDCl3) δ = 1.25 (s, 72H), 1.70-1.81 (m, 2H), 2.21(m, 4H), 7.22 (dd, J = 1.8 and 8.1 Hz, 8H), 7.33 (dd, J = 1.78 and 1.80 Hz, 4H)
HRMS (FAB) m/z [M+H]+ calcd for C59H91P2 861.6569, found 861.6600.
【0504】
[実施例1-2]:1,3-ビス[ビス(3’,5’-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィノ]-2-メチルプロパン(SciPROP-M)の合成
【0505】
【化82】
JP0005955034B2_000083t.gif

【0506】
前記製造例1で合成したビス(3,5-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィンボラン錯体(10.7 g, 25.2 mmol)及びTHF(90 mL)の混合物に、アルゴン雰囲気下、-78℃でブチルリチウムのヘキサン溶液(15 mL, 1.62 M, 24.9 mmol)を添加し、そのまま-78℃で1時間反応させた。-78℃で1,3-ジヨード-2-メチルプロパン(3.10 g, 10.0 mmol)を添加し、室温に昇温後、6時間反応させた。反応終了確認後、反応混合物に、飽和塩化アンモニウム水溶液(50 mL)を添加し、酢酸エチルを用いて水層を3回抽出した。合わせた有機抽出物中に含まれる水分を硫酸マグネシウムで除去し、濾過した。溶媒を減圧下に除去した後、得られる白い固体物質をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=19/1)、及びゲル浸透クロマトグラフィー(クロロホルム)後に、白い固体として1,3-ビス[ビス(3’,5’-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィノ]-2-メチルプロパンジボラン錯体を得た(8.48 g, 収率94%)。得られた1,3-ビス[ビス(3’,5’-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィノ]-2-メチルプロパンジボラン錯体(5.54 g, 6.14 mmol)とトルエン(30 mL)の混合物に、アルゴン雰囲気下、DABCO(2.14 g, 19.1 mmol)を添加し、50℃で6時間反応させた。反応終了確認後、反応液を周辺温度まで冷却し、溶媒を減圧下に除去した。得られる白い固体物質をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=6/1)後に白色固体として、標題化合物を得た(5.03 g, 収率94%)。
1H NMR (CDCl3) δ = 1.21 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 1.24 (s, 36H), 1.25 (s, 36H), 1.91-2.01(m, 1H), 2.08 (dd, J = 8.08 and 13.9 Hz, 2H), 2.41-2.47 (m, 2H), 7.21 (dd, J = 1.80 and 8.08 Hz, 4H), 7.25 (dd, J = 1.80 and 7.60 Hz, 4H), 7.32 (d, J = 1.80 Hz, 4H); HRMS (FAB) m/z [M+H]+ calcd for C60H93P2 875.6753, found 875.6729.
【0507】
[実施例1-3]:2-tert-ブチル-1,3-ビス[ビス(3’,5’-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィノ]プロパン(SciPROP-TB)の合成
【0508】
【化83】
JP0005955034B2_000084t.gif

【0509】
前記製造例1で合成したビス(3,5-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィンボラン錯体(6.37 g, 15.0 mmol)及びTHF(80 mL)の混合物に、アルゴン雰囲気下、-78℃でブチルリチウムのヘキサン溶液(9.5 mL, 1.58 M, 15.0 mmol)を添加し、そのまま-78℃で1時間反応させた。-78℃で2-tert-ブチル-1,3-ジヨードプロパン(2.11 g, 5.99 mmol)を添加し、室温に昇温後、18時間反応させた。反応終了確認後、反応混合物に、飽和塩化アンモニウム水溶液(60 mL)を添加し、酢酸エチルを用いて水層を3回抽出した。合わせた有機抽出物中に含まれる水分を硫酸マグネシウムで除去し、濾過した。溶媒を減圧下に除去した後、得られる白い固体物質をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=19/1)、及びゲル浸透クロマトグラフィー(クロロホルム)後に、白い固体として2-tert-ブチル-1、3-ビス[ビス(3’,5’-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィノ]プロパンジボラン錯体を得た(4.80 g, 収率85%)。得られた2-tert-ブチル-1,3-ビス[ビス(3’,5’-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィノ]プロパンジボラン錯体(3.81 g, 4.03 mmol)とトルエン(30 mL)の混合物に、アルゴン雰囲気下、DABCO(1.36 g, 12.1 mmol)を添加し、40℃で9時間反応させた。反応終了確認後、反応液を周辺温度まで冷却し、溶媒を減圧下に除去した。得られる白い固体物質をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)後に白色固体として、標題化合物を得た(3.59 g, 収率97%)。
1H NMR (CDCl3) δ = 0.66 (s, 9H), 1.25 (s, 36H), 1.28 (s, 36H), 1.40-1.46 (br, 1H), 2.09 (dd, J = 8.5 and 13.9 Hz, 2H), 2.51 (d, J = 13.9 Hz, 2H), 7.31-7.36 (m, 12H); HRMS (FAB) m/z [M]+ calcd for C63H98P2 916.7144; found 917.7107.
【0510】
[実施例1-4]:ビス{[ビス(3,5-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィノ]メチル}ジメチルシラン(SciPROP-Si)の合成
【0511】
【化84】
JP0005955034B2_000085t.gif

【0512】
前記製造例1で合成したビス(3,5-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィンボラン錯体(6.37 g, 15.0 mmol)及びTHF(50 mL)の混合物に、アルゴン雰囲気下、-78℃でブチルリチウムのヘキサン溶液(9.5 mL, 1.58 M, 15.0 mmol)を添加し、そのまま-78℃で1時間反応させた。-78℃でビス(クロロメチル)ジメチルシラン(0.786 g, 5.00 mmol)を添加し、0℃に昇温後、12時間反応させた。反応終了確認後、反応混合物に、飽和塩化アンモニウム水溶液(60 mL)を添加し、酢酸エチルを用いて水層を3回抽出した。合わせた有機抽出物中に含まれる水分を硫酸マグネシウムで除去し、濾過した。溶媒を減圧下に除去した後、得られる白い固体物質を薄層クロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=19/1)、及びゲル浸透クロマトグラフィー(クロロホルム)後に、白い固体としてビス{[ビス(3,5-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィノ]メチル}ジメチルシランジボラン錯体を得た(3.21 g, 収率69%)。得られたビス{[ビス(3,5-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィノ]メチル}ジメチルシランジボラン錯体(0.459 g, 0.492 mmol)とトルエン(2.5 mL)の混合物に、アルゴン雰囲気下、DABCO(0.168 g, 1.50 mmol)を添加し、50℃で9時間反応させた。反応終了確認後、直接反応液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン)後に白色固体として、標題化合物を得た(0.434 g, 収率97%)。
1H NMR (C6D6) δ = -0.03 (s, 6H), 1.20 (s, 72H), 1.72 (s, 4H), 7.41 (t, J = 1.3 Hz, 4H), 7.66 (dd, J = 1.8 and 8.1 Hz, 2H); 31P NMR (C6D6) δ = -19.9.
【0513】
[実施例1-5]:1,2-ビス[ビス(3’,5’-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィノ]エタン(SciEP)の合成
【化85】
JP0005955034B2_000086t.gif

【0514】
マグネシウム(0.943 g, 38.8 mmol)及びTHF(13 mL)の混合物に、アルゴン雰囲気下、3,5-ジ-tert-ブチルブロモベンゼン(6.97 g, 25.9 mmol)及びTHF(12 mL)の混合物を滴下した。滴下終了後、55℃で4時間反応させた。反応液を周辺温度まで冷却し、濾過して得られる3,5-ジ-tert-ブチルフェニルマグネシウムブロミドのTHF溶液に対し、1,2-ビス(ジクロロホスフィノ)エタン(1.00 g, 4.31 mmol)を-78℃で加えた後、周辺温度に昇温し終夜反応させた。反応終了確認後、反応混合物に、飽和塩化アンモニウム水溶液(10 mL)を添加し、酢酸エチルを用いて水層を3回抽出した。合わせた有機抽出物中に含まれる水分を硫酸マグネシウムで除去し、濾過した。溶媒を減圧下に除去した後、得られる白い固体物質をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=9/1)後に、白色粉末として標題化合物を得た(2.26 g, 収率62%)。
1H NMR (CDCl3) δ = 1.24 (s, 72H), 2.15 (t, J = 3.6 Hz, 4H), 7.22-7.25 (m, 8H), 7.32 (t, J = 1.8 Hz, 4H); 31P NMR (CDCl3) δ = -9.1.
【0515】
表1に、実施例1-1~1-5で得られたビスホスフィン化合物(配位子)の構造式、及び略構造式を示す。なお、表1に記載される比較例1-1(dppe)は、北興化学工業株式会社より入手したものであり、比較例1-2(dppp)は、北興化学工業株式会社より入手したものである。また、比較例1-3(SciOPP)は、国際公報第2010/1640号に記載される製造例6と同様の方法により合成した。
【0516】
【表1】
JP0005955034B2_000087t.gif

【0517】
[実施例2-1]:塩化鉄・1,3-ビス[ビス(3’,5’-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィノ]プロパン錯体(FeCl(SciPROP))の合成
【0518】
【化86】
JP0005955034B2_000088t.gif

【0519】
FeCl・4HO(0.128 g, 0.640 mmol)及びエタノール(30 mL)にアルゴン雰囲気下、1,3-ビス[ビス(3’,5’-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィノ]プロパン(0.505 g, 0.590 mmol)を添加した。以下の操作もアルゴン雰囲気下で行った。90℃で6時間反応させた。反応液を周辺温度まで冷却し、溶媒を減圧下に除去した。エタノールを用いて得られる白い粉末を3回洗浄し、濾過した後、減圧下で乾燥した。白い粉末として標題化合物を得た(0.410 g, 収率69%)。図1に該化合物のX線解析によって求められた構造(ORTEP)を示し、図2に、該化合物のX線解析における結晶データを示す。
IR (neat) 2958, 2902, 2869, 1592, 1582, 1477, 1464, 1421, 1394, 1363, 1322, 1289, 1250, 1203, 1142, 1049, 1024, 1000, 971, 924, 936, 924, 897, 876, 821, 791, 781, 751, 741, 707, 672 cm-1; 1H NMR (CDCl3, 392 MHz) δ = -3.11, -1.21, 0.08, 0.68, 0.79, 0.87, 1.06, 1.27, 1.91, 4.02, 4.20, 4.71, 23.5, 115.7; Anal. calcd for C59H90Cl2FeP2C, 71.72; H, 9.18, found C, 71.89; H, 9.21.
【0520】
[実施例2-2]:塩化鉄・1,3-ビス[ビス(3’,5’-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィノ]-2-メチルプロパン錯体(FeCl(SciPROP-M)の合成)
【0521】
【化87】
JP0005955034B2_000089t.gif

【0522】
出発物質としてFeCl・4HO(0.495 g, 2.49 mmol)及び1,3-ビス[ビス(3’,5’-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィノ]-2-メチルプロパン(1.98 g, 2.26 mmol)を用いて、実施例2-1と同様にして反応させた。反応は90℃で11時間行った。精製後、白色粉末として標題化合物を得た。(1.87 g 収率83%)
IR (neat) 2955, 2904, 2868, 1593, 1581, 1477, 1462, 1421, 1394, 1363, 1291, 1251, 1203, 1132, 1094, 1059, 1021, 900, 926, 899, 874, 819, 799, 781, 774, 743, 708 cm-1; 1H NMR (CDCl3, 392 MHz) δ = -6.26, -1.27, 0.26, 0.87, 1.28, 1.91, 8.20, 47.5; Anal. calcd for C60H92Cl2FeP2C, 71.92; H, 9.25, found C, 71.82; H, 9.41.
【0523】
[実施例2-3]:塩化鉄・2-tert-ブチル-1,3-ビス[ビス(3’,5’-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィノ]プロパン錯体(FeCl(SciPROP-TB))の合成
【0524】
【化88】
JP0005955034B2_000090t.gif

【0525】
出発物質としてFeCl・4HO(57.1 mg, 0.290 mmol)及び2-tert-ブチル-1,3-ビス[ビス(3’,5’-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィノ]プロパン(0.240 g, 0.260 mmol)を用いて、実施例2-1と同様にして反応させた。反応は80℃で11時間行った。精製後、白色粉末として標題化合物を得た。(0.173 g, 収率64%)。図3に該化合物のX線解析によって求められた構造(ORTEP)を示し、図4に、該化合物のX線解析における結晶データを示す。
IR (neat) 2954, 2932, 2868, 1587, 1478, 1419, 1394, 1362, 1287, 1249, 1202, 1133, 1104, 1073, 1029, 976, 924, 896, 873, 839, 818, 793, 777, 721, 707, 682 cm-1;1H NMR (CDCl3, 392 MHz) δ = -4.69, -1.32, -0.75, -0.11, -0.01, 0.09, 0.54, 0.76, 0.88, 1.09, 1.27, 1.34, 2.57, 3.22, 3.38, 5.57, 6.23, 7.29, 7.47, 7.57, 7.56, 62.4, 150.2; Anal. calcd for C63H98Cl2FeP2C, 72.47; H, 9.46, found C, 72.65; H, 9.76.
【0526】
[比較例2-1]:塩化鉄・1,3-ビス[ジフェニルホスフィノ]プロパン錯体(FeCl(dppp))の合成
【0527】
【化89】
JP0005955034B2_000091t.gif

【0528】
出発物質としてFeCl(thf)3/2(0.289 g, 1.23 mmol)及びTHF(6.0 mL)にアルゴン雰囲気下、1,3-ビス[ジフェニルホスフィノ]プロパン(0.507 g, 1.23 mmol)を添加した。以下の操作もアルゴン雰囲気下で行った。80℃で終夜反応させた。反応液を周辺温度まで冷却し、濾過した。ジエチルエーテルを用いて得られる白い粉末を3回洗浄し、減圧下で乾燥した。白い粉末として標題化合物を得た(0.591 g, 収率89%)。
IR (neat) 2359, 1571, 1483, 1455, 1432, 1407, 1311, 1239, 1188, 1101, 1072, 1028, 998, 977, 953, 923, 767, 746, 718, 704, 649 cm-1; Anal. calcd for C27H26Cl2FeP2C, 60.14; H, 4.86, found C, 60.02; H, 4.87.
【0529】
得られた遷移金属触媒(遷移金属錯体)の構造式、及び略構造式を表2示す。
【0530】
なお、表2に記載される比較例2-2(FeCl(SciOPP))は、国際公報第2010/1640号に記載される実施例1と同様の方法により合成した。
【0531】
【表2】
JP0005955034B2_000092t.gif

【0532】
[実施例3-1~3-2及び比較例3-1~3-2]:クロスカップリング反応(Grignard反応剤)
2-tert-ブチル-1,3-ビス[ビス(3’,5’-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィノ]プロパン(SciPROP-TB)(11.2 mg, 12.0 μmol, 1.2 mol %)、ウンデカン(75.5 mg, 0.480 mmol)、4-クロロトルエン(128 mg, 1.00 mmol)及びアセチルアセトンニッケル(II)Ni(acac)のTHF溶液(0.20 mL, 50.0 mM, 10.0 μmol, 1.0 mol %)をアルゴン雰囲気下、室温で混合し、THF(1.8 mL)を加え反応容器の内壁をリンスした。混合物に、0℃で、フェニルマグネシウムブロミドのTHF溶液(1.1 mL, 1.14 M, 1.20 mmol)を加えた、カップリング反応を0℃で18時間行った。反応液の一部を取り出して、内部標準としてウンデカンを用いて、ガスクロマトグラフィー(GC)により生成物の収率を測定した。収率は99%であった。その結果を、表3の実施例3-1に示す。
【0533】
なお、実施例3-2は、配位子SciPROP-TBに代えて、1,2-ビス[ビス(3’,5’-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィノ]エタン(SciEP)を用いること以外は、実施例3-1と同様の方法により反応させた。
【0534】
比較例3-1は、配位子SciPROP-TBに代えて、1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン(dppe)を用いること以外は、実施例3-1と同様の方法により反応させた。
【0535】
比較例3-2は、配位子SciPROP-TBに代えて、1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(dppp)を用いること以外は、実施例3-1と同様の方法により反応させた。
【0536】
【化90】
JP0005955034B2_000093t.gif

【0537】
【表3】
JP0005955034B2_000094t.gif

【0538】
[実施例4-1~4-4及び比較例4-1~4-2]:クロスカップリング反応(Grignard反応剤)
2-tert-ブチル-1,3-ビス[ビス(3’,5’-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィノ]プロパン(SciPROP-TB)(11.3 mg, 12.0 μmol, 1.2 mol %)、ウンデカン(73.7 mg, 0.470 mmol)、4-クロロトルエン(127 mg, 1.00 mmol)及び塩化パラジウム(II)PdCl(1.8 mg, 10.0 μmol, 1.0 mol %)をアルゴン雰囲気下、室温で混合し、THF(2.0 mL)を加え反応容器の内壁をリンスした。混合物に、-78℃で、フェニルマグネシウムブロミドのTHF溶液(1.1 mL, 1.14 M, 1.20 mmol)を加えた、カップリング反応を70℃で72時間行った。反応液の一部を取り出して、内部標準としてウンデカンを用いて、ガスクロマトグラフィー(GC)により生成物の収率を測定した。収率は69%であった。その結果を、表4の実施例4-1に示す。
【0539】
実施例4-2は、実施例4-1の反応を継続し、200時間経過した時点で収率を同様に測定した。
【0540】
実施例4-3は、反応容器の内壁をリンスする溶媒をTHFに代えてトルエンを用い、反応温度を90℃とすること以外は、実施例4-1と同様の方法により反応させた。
【0541】
実施例4-4は、配位子SciPROP-TBに代えて、ビス{[ビス(3’,5’-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィノ]メチル}ジメチルシラン(SciPROP-Si)を用いること以外は、実施例4-1と同様の方法により反応させた。
【0542】
比較例4-1は、配位子SciPROP-TBに代えて、1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(dppp)を用いること以外は、実施例4-1と同様の方法により反応させた。
【0543】
比較例4-2は、配位子SciPROP-TBに代えて、1,2-ビス[ビス(3’,5’-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィノ]ベンゼン(SciOPP)を用いること以外は、実施例4-1と同様の方法により反応させた。
【0544】
【化91】
JP0005955034B2_000095t.gif

【0545】
【表4】
JP0005955034B2_000096t.gif

【0546】
[実施例5-1~5-5及び比較例5-1]:クロスカップリング反応(有機亜鉛反応剤)
塩化亜鉛のTHF溶液(0.75 mL, 1.00 M, 0.750 mmol)に、0℃にて、2-メチル-1-プロペニルマグネシウムブロミド(2.2 mL, 0.690 M, 1.50 mmol)のTHF溶液を加えた後、室温で1時間撹拌した。得られたビス(2-メチル-1-プロペニル)亜鉛のTHF溶液を、別途調製したウンデカン(62.5 mg, 0.400 mmol)、ブロモシクロヘプタン(88.5 mg, 0.500 mmol)、塩化鉄・2-tert-ブチル-1,3-ビス[ビス(3’,5’-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィノ]プロパン錯体(FeCl(SciPROP-TB))(15.7 mg, 15.0 μmol, 3.0 mol %)のTHF溶液(0.5 mL)へと、-78℃にて加えた。カップリング反応を0℃で18時間行った。反応液の一部を取り出して、内部標準としてウンデカンを用いて、ガスクロマトグラフィー(GC)により生成物の収率を測定した。収率は74%であった。その結果を、表5の実施例5-1に示す。
【0547】
実施例5-2は、鉄触媒FeCl(SciPROP-TB)に代えて、塩化鉄・1,3-ビス[ビス(3’,5’-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィノ]プロパン錯体(FeCl(SciPROP))を用いること以外は、実施例5-1と同様の方法により反応させた。
【0548】
実施例5-3は、鉄触媒FeCl(SciPROP-TB)に代えて、塩化鉄・1,3-ビス[ビス(3’,5’-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィノ]-2-メチルプロパン錯体(FeCl(SciPROP-M))を用いること以外は、実施例5-1と同様の方法により反応させた。
【0549】
実施例5-4は、鉄触媒FeCl(SciPROP-TB)に代えて、塩化鉄THF錯体FeCl(thf)3/2と配位子SciPROP-TBを用いること以外は、実施例5-1と同様の方法により反応させた。
【0550】
実施例5-5は、鉄触媒FeCl(SciPROP-TB)に代えて、塩化鉄THF錯体FeCl(thf)3/2と配位子ビス{[ビス(3,5-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィノ]メチル}ジメチルシラン(SciPROP-Si)を用いること以外は、実施例5-1と同様の方法により反応させた。
【0551】
比較例5-1は、鉄触媒FeCl(SciPROP-TB)に代えて、塩化鉄・1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン錯体(FeCl(dppp))を用いること以外は、実施例5-1と同様の方法により反応させた。
【0552】
【化92】
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【0553】
【表5】
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【0554】
[実施例6-1~6-5及び比較例6-1]:クロスカップリング反応(有機亜鉛反応剤)
塩化亜鉛のTHF溶液(0.60 mL, 1.00 M, 0.600 mmol)に、0℃にて、(トリイソプロピルシリル)エチニルマグネシウムブロミド(1.2 mL, 0.99 M, 1.20 mmol)のTHF溶液を加えた後、40℃で30分撹拌した。得られたビス[(トリイソプロピルシリル)エチニル]亜鉛のTHF溶液を、別途調製したウンデカン(62.5 mg, 0.400 mmol)、ブロモシクロヘプタン(88.5 mg, 0.500 mmol)、塩化鉄・2-tert-ブチル-1,3-ビス[ビス(3’,5’-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィノ]プロパン錯体(FeCl(SciPROP-TB))(15.7 mg, 15.0 μmol, 3.0 mol %)のTHF溶液(0.5 mL)へと、0℃にて加えた。カップリング反応を50℃で24時間行った。反応液の一部を取り出して、内部標準としてウンデカンを用いて、ガスクロマトグラフィー(GC)により生成物の収率を測定した。収率は83%であった。その結果を、表6の実施例6-1に示す。
【0555】
実施例6-2は、鉄触媒FeCl(SciPROP-TB)に代えて、塩化鉄・1,3-ビス[ビス(3’,5’-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィノ]プロパン錯体(FeCl(SciPROP))を用いること以外は、実施例6-1と同様の方法により反応させた。
【0556】
実施例6-3は、鉄触媒FeCl(SciPROP-TB)に代えて、塩化鉄・1,3-ビス[ビス(3’,5’-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィノ]-2-メチルプロパン錯体(FeCl(SciPROP-M))を用いること以外は、実施例6-1と同様の方法により反応させた。
【0557】
実施例6-4は、鉄触媒FeCl(SciPROP-TB)に代えて、塩化鉄THF錯体FeCl(thf)3/2と配位子SciPROP-TBを用いること以外は、実施例6-1と同様の方法により反応させた。
【0558】
実施例6-5は、鉄触媒FeCl(SciPROP-TB)に代えて、塩化鉄THF錯体FeCl(thf)3/2と配位子ビス{[ビス(3,5-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィノ]メチル}ジメチルシラン(SciPROP-Si)を用いること以外は、実施例6-1と同様の方法により反応させた。
【0559】
比較例6-1は、鉄触媒FeCl(SciPROP-TB)に代えて、塩化鉄・1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン錯体(FeCl2(dppp))を用いること以外は、実施例6-1と同様の方法により反応させた。
【0560】
【化93】
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【0561】
【表6】
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【0562】
[実施例7-1~7-5及び比較例7-1~7-2]:クロスカップリング反応(有機ホウ素反応剤)
フェニルボロン酸ピナコールエステル(164 mg, 0.800 mmol)のTHF 2.0mL溶液に、-40℃にて、tert-ブチルリチウムのペンタン溶液(0.49 mL, 1.53 M, 0.750 mmol)を加えた。反応液を-40℃で30分撹拌した後、0℃で30分撹拌した。0℃減圧下で溶媒を除去した。残ったリチウムtert-ブチルボレートの白色結晶を0℃でTHF(0.80 mL)に溶解した。得られたリチウムtert-ブチルボレートの溶液にウンデカン(30.1 mg, 0.190 mmol)、1-クロロデカン(71.0 mg, 0.400 mmol)、0.10 MマグネシウムブロミドMgBrのTHF溶液(0.80 mL, 80.0 μmol, 20 mol %)、2-tert-ブチル-1、3-ビス[ビス(3’,5’-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィノ]プロパン(SciPROP-TB)(36.2 mg, 39.0 μmol, 10 mol %)、及び0.1 M塩化鉄・2-tert-ブチル-1,3-ビス[ビス(3’,5’-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィノ]プロパン錯体(FeCl(SciPROP-TB))のTHF溶液(0.40 mL, 40.0 μmol, 10 mol %)を加えた。カップリング反応を40℃で18時間行った。反応液の一部を取り出して、内部標準としてウンデカンを用いて、ガスクロマトグラフィー(GC)により生成物の収率を測定した。収率は99%以上であった。その結果を、表7の実施例7-1に示す。
【0563】
実施例7-2は、配位子SciPROP-TB及び鉄触媒FeCl(SciPROP-TB)をそれぞれ1-クロロデカンに対し5.0 mol %ずつ用いること以外は、実施例7-1と同様の方法により反応させた。
【0564】
実施例7-3は、配位子SciPROP-TBに代えて、1,3-ビス[ビス(3’,5’-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィノ]プロパン(SciPROP)を用い、鉄触媒FeCl(SciPROP-TB)に代えて塩化鉄・1,3-ビス[ビス(3’,5’-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィノ]プロパン錯体(FeCl(SciPROP))を用い、それぞれ1-クロロデカンに対し5.0 mol %ずつ用いること以外は、実施例7-1と同様の方法により反応させた。
【0565】
実施例7-4は、配位子SciPROP-TBに代えて、1,3-ビス[ビス(3’,5’-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィノ]-2-メチルプロパン(SciPROP-M)を用い、鉄触媒FeCl(SciPROP-TB)に代えて塩化鉄・1,3-ビス[ビス(3’,5’-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィノ]-2-メチルプロパン錯体(FeCl(SciPROP-M))を用い、それぞれ1-クロロデカンに対し5.0 mol %ずつ用いること以外は、実施例7-1と同様の方法により反応させた。
【0566】
実施例7-5は、配位子SciPROP-TBに代えて、ビス{[ビス(3,5-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィノ]メチル}ジメチルシラン(SciPROP-Si)を用い、鉄触媒FeCl(SciPROP-TB)に代えて塩化鉄FeCl(thf)3/2を用い、それぞれ1-クロロデカンに対し10 mol %及び5.0 mol %用いること以外は、実施例7-1と同様の方法により反応させた。
【0567】
比較例7-1は、配位子SciPROP-TBに代えて、1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(dppp)を用い、鉄触媒FeCl(SciPROP-TB)に代えて塩化鉄・1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン錯体(FeCl(dppp))を用い、それぞれ1-クロロデカンに対し5.0 mol %ずつ用いること以外は、実施例7-1と同様の方法により反応させた。
【0568】
比較例7-2は、配位子SciPROP-TBに代えて、1,2-ビス[ビス(3’,5’-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィノ]ベンゼン(SciOPP)を用い、鉄触媒FeCl(SciPROP-TB)に代えて塩化鉄・1,2-ビス[ビス(3’,5’-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィノ]ベンゼン錯体(FeCl(SciOPP))を用い、それぞれ1-クロロデカンに対し5.0 mol %ずつ用いること以外は、実施例7-1と同様の方法により反応させた。
【0569】
【化94】
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【0570】
【表7】
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図面
【図1】
0
【図2】
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【図3】
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【図4】
3