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明細書 :pH測定システム、pH測定用装置、pH感応シート及びpH感応シートの製造方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2014-142220 (P2014-142220A)
公開日 平成26年8月7日(2014.8.7)
発明の名称または考案の名称 pH測定システム、pH測定用装置、pH感応シート及びpH感応シートの製造方法
国際特許分類 G01N  21/80        (2006.01)
FI G01N 21/80
請求項の数または発明の数 9
出願形態 OL
全頁数 16
出願番号 特願2013-009889 (P2013-009889)
出願日 平成25年1月23日(2013.1.23)
発明者または考案者 【氏名】鈴木 隆之
出願人 【識別番号】800000068
【氏名又は名称】学校法人東京電機大学
個別代理人の代理人 【識別番号】100083806、【弁理士】、【氏名又は名称】三好 秀和
【識別番号】100100712、【弁理士】、【氏名又は名称】岩▲崎▼ 幸邦
【識別番号】100101247、【弁理士】、【氏名又は名称】高橋 俊一
【識別番号】100095500、【弁理士】、【氏名又は名称】伊藤 正和
【識別番号】100098327、【弁理士】、【氏名又は名称】高松 俊雄
審査請求 未請求
テーマコード 2G054
Fターム 2G054AA01
2G054AA02
2G054AA03
2G054CA03
2G054GB01
2G054GE06
2G054JA04
要約 【課題】被検水のpH値を間断なくかつ容易に測定する。
【解決手段】被検水と接してこの被検水のpHに応じて変色するpH感応シート21aを有し、このpH感応シート21aの色に関するデータを取得して送信するpH測定用装置10と、pH測定用装置10から送信されたデータを受信すると、受信したデータから被検水のpH値を分析する分析装置30とを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲 【請求項1】
被検水と接してこの被検水のpHに応じて変色するpH感応シートを有し、このpH感応シートの色に関するデータを取得して送信するpH測定用装置と、
前記pH測定用装置から送信されたデータを受信すると、受信したデータから被検水のpH値を分析する分析装置と、
を備えることを特徴とするpH測定システム。
【請求項2】
前記pH測定用装置は、
密閉されるケースと、
前記ケースの少なくとも一部に設けられ、透明部材で形成される窓部とを備え、
前記pH感応シートは、一方が被検水と接し、他方が窓部と接して前記ケースの外側に配置され、
更に、
前記ケース内に配置され、前記窓部を介して前記感応シートの色に関するデータを取得する取得部と、
当該取得部で取得されたデータを外部装置に送信する送信部とを備える、
ことを特徴とする請求項1記載のpH測定システム。
【請求項3】
前記pH感応シートは、
(A)多孔性材料又は繊維材料で形成される水に不溶又は難溶であるシート状の基材と、
(B)当該基材に担持され、水に不溶又は難溶であるpH感応樹脂とを有し、
前記pH感応樹脂は、(B-1)イオン性部位及び重合性部位を含む単量体成分と、(B-2)pH指示部位及び重合性部位を含む単量体成分と、(B-3)電気的に中性な部位および重合性部位を含む単量体成分とを含んで共重合してなるpH指示用重合体からなることを特徴とする請求項1又は2に記載のpH測定システム。
【請求項4】
密閉されるケースと、
前記ケースの少なくとも一部に設けられ、透明部材で形成される窓部と、
一方が被検水と接し、他方が窓部と接して前記ケースの外側に配置され、被検水のpHに応じて変色するpH感応シートと、
前記ケース内に配置され、前記窓部を介して前記感応シートの色に関するデータを取得する取得部と、
当該取得部で取得されたデータを外部装置に送信する送信部と、
を備えることを特徴とするpH測定用装置。
【請求項5】
前記pH感応シートは、
(A)多孔性材料又は繊維材料で形成される水に不溶又は難溶であるシート状の基材と、
(B)当該基材に担持され、水に不溶又は難溶であるpH感応樹脂とを有し、
前記pH感応樹脂は、(B-1)イオン性部位及び重合性部位を含む単量体成分と、(B-2)pH指示部位及び重合性部位を含む単量体成分と、(B-3)電気的に中性な部位および重合性部位を含む単量体成分とを含んで共重合してなるpH指示用重合体からなることを特徴とする請求項4記載のpH測定用装置。
【請求項6】
(A)多孔性材料又は繊維材料で形成される水に不溶又は難溶であるシート状の基材と、
(B)当該基材に担持され、水に不溶又は難溶であるpH感応樹脂とを有し、
前記pH感応樹脂は、(B-1)イオン性部位及び重合性部位を含む単量体成分と、(B-2)pH指示部位及び重合性部位を含む単量体成分と、(B-3)電気的に中性な部位および重合性部位を含む単量体成分とを含んで共重合してなるpH指示用重合体からなることを特徴とするpH感応シート。
【請求項7】
前記pH指示用重合体はさらに(B-4)架橋剤成分を含むことを特徴とする請求項6記載のpH感応シート。
【請求項8】
(B-1)イオン性部位及び重合性部位を含む単量体成分と、(B-2)pH指示部位及び重合性部位を含む単量体成分と、(B-3)電気的に中性な部位および重合性部位を含む単量体成分と、溶剤とを混合して混合液を得るステップと、
前記混合液に重合開始剤を添加するステップと、
シート成形用の型の内部に、(A)多孔性材料又は繊維材料で形成される水に不溶又は難溶である基材を配置するステップと、
基材が配置された前記型に、重合開始剤が添加された前記混合液を注入し、重合させて、(A)基材に(B)pH感応樹脂が担持されてなるシートを得るステップと、
前記シートを前記型から剥がし、水に浸漬して精製するステップと、
を有することを特徴とするpH感応シートの製造方法。
【請求項9】
前記pH指示用重合体はさらに(B-4)架橋剤成分を含むことを特徴とする請求項8記載のpH感応シートの製造方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は液体のpH値の測定に利用するpH測定システム、pH測定用装置、pH感応シート及びpH感応シートの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
pH値の測定方法には、試験紙や薬品等を利用する比色分析と、測定器を利用する電気化学分析とがある(例えば、特許文献1又は2参照)。
【0003】
比色分析は、例えば、特定のpH域で変色する色素(pH指示薬)が塗布される一種類または複数種類の試験紙を利用し、試験紙の色変化によってpH値を特定する方法である。この比色分析は、人為的な測定方法であり、pH指示薬をその都度消費するため、河川水や湖水等のpH値を間断なくモニタリングすることが困難である。
【0004】
また、電気化学分析は、複数本のpH電極を被検水に入れ、両電極間の電位差を測定し、その電位差によってpH値を特定する方法である。この電気化学分析は、正確なpH測定のために、頻繁にpH電極の清掃等のメンテナンスや標準液と比較する校正が必要である。そのため、電気化学分析でも、比色分析と同様にpH値を間断なくモニタリングすることが困難であり、また、測定処理が複雑である。
【先行技術文献】
【0005】

【特許文献1】特開2004-361397
【特許文献2】特開2001-108652
【特許文献3】特開2012-163484
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、河川水や湖水等の被検水のpH値を、間断なく、容易に測定することは困難であるのが現状である。特に、被検水が、pH値の変動範囲が広く、通常のpH指示薬の検出範囲外でpHが変動する場合、又は、逆にpH値の変動範囲が通常のpH指示薬で検出困難なほど狭い場合、より困難である。
【0007】
上記課題に鑑み、本発明は、容易にかつ間断なく、pH値を測定することができるpH測定システム、pH測定用装置、pH感応シート及びpH感応シートの製造方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、被検水と接してこの被検水のpHに応じて変色するpH感応シートを有し、このpH感応シートの色に関するデータを取得して送信するpH測定用装置と、前記pH測定用装置から送信されたデータを受信すると、受信したデータから被検水のpH値を分析する分析装置とを備える。
【0009】
請求項2の発明は、前記pH測定用装置は、密閉されるケースと、前記ケースの少なくとも一部に設けられ、透明部材で形成される窓部と、一方が被検水と接し、他方が窓部と接して前記ケースの外側に配置され、被検水のpHに応じて変色するpH感応シートと、前記ケース内に配置され、前記窓部を介して前記感応シートの色に関するデータを取得する取得部と、当該取得部で取得されたデータを外部装置に送信する送信部とを備える。
【0010】
請求項3の発明は、前記pH感応シートは、
(A)多孔性材料又は繊維材料で形成される水に不溶又は難溶であるシート状の基材と、
(B)当該基材に担持され、水に不溶又は難溶であるpH感応樹脂とを有し、
前記pH感応樹脂は、(B-1)イオン性部位及び重合性部位を含む単量体成分と、(B-2)pH指示部位及び重合性部位を含む単量体成分と、(B-3)電気的に中性な部位および重合性部位を含む単量体成分とを含んで共重合してなるpH指示用重合体からなる。
【0011】
請求項4の発明は、密閉されるケースと、前記ケースの少なくとも一部に設けられ、透明部材で形成される窓部と、一方が被検水と接し、他方が窓部と接して前記ケースの外側に配置され、被検水のpHに応じて変色するpH感応シートと、前記ケース内に配置され、前記窓部を介して前記感応シートの色に関するデータを取得する取得部と、当該取得部で取得されたデータを外部装置に送信する送信部とを備える。
【0012】
請求項5の発明は、
前記pH感応シートは、
(A)多孔性材料又は繊維材料で形成される水に不溶又は難溶であるシート状の基材と、
(B)当該基材に担持され、水に不溶又は難溶であるpH感応樹脂とを有し、
前記pH感応樹脂は、(B-1)イオン性部位及び重合性部位を含む単量体成分と、(B-2)pH指示部位及び重合性部位を含む単量体成分と、(B-3)電気的に中性な部位および重合性部位を含む単量体成分とを含んで共重合してなるpH指示用重合体からなる。
【0013】
請求項6の発明は、
(A)多孔性材料又は繊維材料で形成される水に不溶又は難溶であるシート状の基材と、
(B)当該基材に担持され、水に不溶又は難溶であるpH感応樹脂とを有し、
前記pH感応樹脂は、(B-1)イオン性部位及び重合性部位を含む単量体成分と、(B-2)pH指示部位及び重合性部位を含む単量体成分と、(B-3)電気的に中性な部位および重合性部位を含む単量体成分とを含んで共重合してなるpH指示用重合体からなる。
【0014】
請求項8の発明は、(B-1)イオン性部位及び重合性部位を含む単量体成分と、(B-2)pH指示部位及び重合性部位を含む単量体成分と、(B-3)電気的に中性な部位および重合性部位を含む単量体成分と、溶剤とを混合して混合液を得るステップと、
前記混合液に重合開始剤を添加するステップと、
シート成形用の型の内部に、(A)多孔性材料又は繊維材料で形成される水に不溶又は難溶である基材を配置するステップと、
基材が配置された前記型に、重合開始剤が添加された前記混合液を注入し、重合させて、(A)基材に(B)pH感応樹脂が担持されてなるシートを得るステップと、
前記シートを前記型から剥がし、水に浸漬して精製するステップと、
を有することを特徴とするpH感応シートの製造方法である。
【0015】
請求項7及び9の発明は、前記pH指示用重合体はさらに(B-4)架橋剤成分を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、pH値を間断なく、かつ容易に測定して、所望の範囲のpH変動を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係るpH測定システムの構成を説明する概略図である。
【図2】pH測定用装置が有するpH検出部の構成を説明する概略図である。
【図3】解析装置が有する解析部の構成を説明するブロック図である。
【図4】pH感応シートの製造方法を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、本発明に係るpH測定システム、pH測定用装置、pH感応シート及びpH感応シートの製造方法について説明する。本発明に係るpH測定システムは、pH値を測定する。例えば、pH測定システムは、工場排水、河川水等を被検水とし、被検水のpH値を測定する。または、検査対象のガス(例えば、アンモニア、塩素ガス、二酸化炭素、二酸化窒素、硫化水素等)を水に溶解し、ガスが溶解された水を被検水としてpH値を測定する。

【0019】
(pH測定システム)
図1に示すように、実施形態に係るpH測定システム1は、pH測定用装置10及び分析装置30がネットワーク40を介して接続されている。pH測定用装置10は被検水のpHに応じて変色するpH感応シート21a~21cを有するpH検出部20を備えており、このpH感応シート21a~21cの色データを取得し、ネットワーク40を介して分析装置30に送信する。このpH測定用装置10の構成については、後に詳述する。

【0020】
分析装置30は、分析の開始及び終了の操作信号の入力に利用する操作ボタン等の入力部31と、ネットワーク40を介してpH測定用装置10に操作信号を送信する送信部32と、pH測定用装置10からネットワーク40を介して送信されたpH感応シート21a~21cの色に関するデータを受信する受信部33と、受信部33が受信したデータを解析する解析部34と、解析結果を出力する出力部35とを備えている。

【0021】
解析部34は、例えば、図3(a)に示すように、ディスプレイ342と、受信したデータを利用して、pH感応シート21a~21cのそれぞれと同一の色をディスプレイ342に表示させる表示処理手段341と、ディスプレイ342に表示される色を測定する分光器343と、pH感応シート21a~21cの色の変化とpHの値とが対応付けられる対応データD1を利用して分光器343の測定結果から被検水のpH値を特定する特定手段344とを備えている。なお、図3に示す例では、分光器を使用する例で説明したが、色に関する情報を取得することができれば、必ずしもスペクトルを測定する装置に限られない。例えば、分光器に代えて、色度座標の測定により色を判別する装置を利用してもよい。

【0022】
対応データD1では、例えば、pH感応シート21a~21cの色データ(スペクトルに関するデータや光の強度に関するデータ)から、pH感応シート21a~21cが受信した色データである場合の被検水のpH値を求める数式である。この場合、特定手段344は、分光器343によって測定された色データ及び対応データD1の数式を利用して、被検水のpH値を特定する。

【0023】
また例えば、対応データD1は、pH感応シート21a~21cが受信する色データを区分する複数のグループと、各グループに該当するpH値とを対応付けるデータである。この場合、特定手段344は、対応データD1から分光器343によって測定された色データが含むグループを選択し、このグループに対応付けられるpH値を被検水のpH値として特定する。

【0024】
また、例えば、解析部34は、図3(b)に示すように、色データとpH値とが対応付けられる対応データD2を利用して、受信したデータと対応するpH値を特定する特定手段345を備えている。

【0025】
対応データD2では、例えば、pH感応シート21a~21cの色データ(カラーコード)を区分する複数のグループと、各グループに該当するpH値とを対応付けるデータである。この場合、特定手段345は、受信した色データがカラーコードであるとき、対応データD2からこのカラーコードが含むグループを選択し、このグループに対応付けられるpH値を被検水のpH値として特定する。また、受信する色データがカラーコードでない場合、特定手段345は、入力する色データをカラーコードに変換した後、対応データD2から被検水のpH値を特定する。

【0026】
ネットワーク40は、有線又は無線に限られず、pH測定用装置10と分析装置30の間でのデータの送受信が可能であればよい。

【0027】
(pH測定用装置)
pH測定用装置10は、図1に示すように、内部が密閉されるケース11と、ケース11の少なくとも一部に設けられ、透明部材で形成される窓部12と、一方が被検水と接し、他方が窓部12と接してケース11の外側に配置され、被検水のpH値に応じて変色するpH感応シート21a~21cを有するpH検出部20と、操作信号を受信する受信部13と、ケース11内に配置され、窓部12を介してpH感応シート21a~21cの色に関するデータを取得する取得部14と、取得部14で取得されたデータを分析装置30に送信する送信部15とを備える。

【0028】
このpH測定用装置10は、pH測定時には、測定対象の液体が存在する環境に配置される。すなわち、測定対象が液体であるとき、pH測定用装置10は、被検水中に配置される。また、測定対象が気体であるとき、pH測定用装置10は、被検気体が溶解された水を被検水とし、この被検水の中に配置される。

【0029】
ケース11は、例えば、プラスチックで密閉可能に形成されており、外部と内部とが遮断される。すなわち、被検水中に配置された場合であっても、ケース11の内部に、ケース11の外部の被検水が浸入しない構造に形成されている。このケース11は、内部に空間が形成される密閉構造であれば、その形状は限定されない。なお、ケース11の材料を金属にすることも可能であるが、被検水が酸性の場合、金属は溶解するおそれがある。したがって、ケース11の材料は、被検水の性質に応じて選択することが好ましい。

【0030】
窓部12は、例えば、透明素材であるプラスチックやガラスで、ケースの少なくとも一部において内部から外部が透視できるように形成されている。例えば、ケース11が直方体の場合であっても、その1つの面が全て窓部12である必要はなく、図1に示すように、ケース11の1面のうちの一部が窓部12として形成されていればよい。なお、ケース11自体が透明素材で形成されている場合、ケース11全体が窓部12となる。

【0031】
pH検出部20は、例えば、図2に示すように、複数のpH感応シート21a~21cを有している。pH検出部20が有する各pH感応シート21a~21cは、一面が窓部12と接してケース11の外側に配置される。また、pH検出部20の各pH感応シート21a~21cの他面は、pH値の測定時には、被検水に曝されて、これら被検水のpH値に応じてその色が変化する。

【0032】
図2に示す例では、pH検出部20は3枚のpH感応シート21a~21cを有しているがその数は限定されない。ここで、各pH感応シート21a~21cが変色するpH値(変色域)は、それぞれ異なるものである。例えば、pH検出部20が有するpH感応シートの数は、測定対象の被検水のpH、検出したいpH値の数、検出したいpHの精度等に応じて定められる。

【0033】
すなわち、測定対象のpH値の変動幅において複数のpH値を検出したい場合、pH検出部20が有するpH感応シートの数は複数が好ましい。例えば精度の高いpH測定のために、pH6.0の前後と、pH6.5の前後と、pH7.0の前後との変動を全て検出したい場合である。

【0034】
これに対し、検出したいpH値が、一種類のpH指示薬で検出できる二箇所のpH変動である場合、またはその一方である場合は、pH検出部20が有するpH感応シートの数は1枚でもよい。例えばpH指示薬ブロモチモールブルーの変色域である、pH6.0の前後及び/又はpH7.6の前後、の変動のみを検出すればよい場合である。なお、pH感応シート21a~21cの構成については、後に詳述する。

【0035】
また、図2に示す例では、pH検出部20が有するpH感応シート21a~21cは隣接して配置されているが、pH検出部20における複数のpH感応シート21a~21cの配置方法や接続部材については限定されない。各pH感応シート21a~21cが被検水中で分離されない方法であればよい。

【0036】
pH検出部20のサイズは、窓部12の面積と同一でなくてもよい。したがって、窓部12の全面が全てpH検出部20で覆われている必要もないし、窓部12の全面及びケース11の外壁の一部がpH検出部20で覆われていてもよい。

【0037】
ここで、pH測定用装置10が被検水中に配置されるとき、pH感応シート21a~21cと窓部12との間に被検水が浸入すると、ケース11内からpH感応シート21a~21cの色の変化が特定されにくくなる。特に、被検水が濁っている場合には、pH感応シート21a~21cと窓部12との間に被検水が浸入すると、ケース11内からは、pH感応シート21a~21cの正確な色を把握することはできない。したがって、窓部12にpH感応シート21a~21cを固定する際には、窓部12とpH感応シート21a~21cとの間に大量の被検水が浸入しないように密接させるのが好ましい。

【0038】
本発明におけるpHモニタリング対象である被検水とは、純水のほか、有機又は無機の溶質が溶解した水溶液、極性溶媒と水との混合物、水に不溶又は難溶な物質を含むコロイド溶液や懸濁液等、pHを測定可能な水性の液相を含むものとする。

【0039】
なお、後に詳述するが、pH感応シート21a~21cは、多孔性素材又は繊維素材で形成されている。したがって、このように窓部12とpH感応シート21a~21cとを密接させた場合であっても、孔や繊維の間隙を通ってpH感応シート21a~21cの窓部12と接する面にまで少量の被検水は浸入することとなる。したがって、pH感応シート21a~21cは、被検水と接する面だけでなく、窓部12と接する面も被検水のpH値に応じて変色する。

【0040】
窓部12にpH検出部20を固定する方法は限定されないが、窓部12と接するpH感応シート21a~21cの全面に接着剤を使用すると、ケース11の内部からpH感応シート21a~21cの色の変化が特定できない。したがって、接着剤を使用する場合には、窓部12と接するpH検出部20(pH感応シート21a~21c)の外縁部分にのみ接着剤を塗布して窓部12にpH検出部20を固定することが好ましい。

【0041】
また、接着剤ではなく、ケース11又は窓部12の外側に、固定具を備えており、この固定具でpH検出部20を固定しても良い。また、このような固定具は、pH検出部20の着脱が容易に構成されていることが好ましい。すなわち、pH検出部20が有するpH感応シート21a~21cは、使用を長期間続けることにより、感応精度が低下することがある。このような場合には、pH検出部20を交換する必要があるため、着脱を容易にすることで、交換作業に要する時間を短縮できる。

【0042】
取得部14は、受信部13がネットワーク40を介して分析装置30から送信された分析を開始する操作信号を受信すると、pH感応シート21a~21cの色データの取得を開始し、分析を終了する操作信号を受信すると、色データの取得を終了する。pH感応シート21a~21cは、被検水のpH値によって色が変化するため、色データを取得することで、被検水のpH値を特定するデータを取得することとなる。

【0043】
例えば、図1に示すように、取得部14は、窓部12を介してpH感応シート21a~21cに光を照射するLEDレーザ等の光源141と、窓部12を介してpH感応シート21a~21cの画像を撮像するカメラ142を備えている。すなわち、ケース11の内部に光が入らない場合には、カメラ142で画像を撮像したとしても画像データからpH感応シート21a~21cの色を把握することはできない。したがって、光源141でpH感応シート21a~21cに光を照射して画像を撮像することで、画像データを色に関するデータとすることができる。

【0044】
上述したように、pH測定用装置10は、取得部14は、透明部材で形成される窓部12を介してpH感応シート21a~21cの色データを取得することができる。したがって、pH測定用装置10は、被検水の色に関わらず、被検水のpH値の特定に利用するpH感応シート21a~21cの色のデータを取得することができる。

【0045】
また、pH測定用装置10は、使用を続けることにより交換が必要になるpH検出部20のみケース11の外部に配置している。したがって、pH検出部20の交換時には、ケース11を開ける必要はなく、ケース11の外部のpH検出部20のみ古いものを取り外し、新しいものを取り付ければよい。そのため、交換作業が容易であって、交換作業によるpH測定用装置10の破損等も起こりにくく、長期に渡る使用が可能となる。

【0046】
(pH感応シート)
pH感応シート21aは、多孔性材料又は繊維材料でシート状に形成される基材(A)と、この基材に担持される周囲の環境のpHに応じて変色するpH感応樹脂(B)とを有している。この基材及びpH感応樹脂はいずれも水に不溶または難溶であり、水に不溶であるのが好ましい。

【0047】
基材は、膜又はシート形状(薄板状)に加工でき、pH感応樹脂を担持可能な多孔性材料又は繊維材料によって形成される。また、基材は、被検水が浸透するのに充分な孔や繊維間の間隙を有している。すなわち、多孔性材料や繊維材料の場合、シート形状に形成されたときにその表面積が大きくなるとともに、間隙を有するため、pH感応樹脂を多く担持することができる。

【0048】
また、このように、基材が多孔性材料又は繊維材料によって形成され、pH感応シート21aの一面から他の面までに基材が有する孔や繊維間の間隙を複数有している。これにより、図1に示すようにpH測定用装置10の窓部12に接している場合にも、基材に形成される複数の孔や間隙を通って窓部12と接する面にまで被検水を浸入させることができる。すなわち、pH感応シート21aは、片面のみが被検水と接し、他の面は窓部12等被検水とは異なる物質と接している場合でも、両面の色が被検水のpHに応じて変色する。ここで、基材の間隙率及び基材に担持されるpH感応樹脂の間隙率は、溶液の性質や色等によって定められることが好ましい。

【0049】
具体的には、基材が多孔性材料で形成される場合、多孔性材料の形態は、海綿状に連続発泡させた樹脂、多孔性薄板等が挙げられる。また、基材が繊維材料で形成される場合、繊維材料の形態は不織布、織布、編布等が挙げられる。組成は、繊維ガラス、多孔性ガラス、セラミック、ゼオライト、タルク、珪藻土等の無機材料と、ポリアクリレート、ポリメタクリレート等のアクリル系樹脂、スチレン-ジビニルベンゼン共重合体、エチレン酢酸ビニル等のビニル系樹脂、セルロース等の有機材料とのいずれも使用できる。有機材料は強度が充分である点で、無機材料は耐化学腐食性に優れる点で、好ましい。基材の色は、pH感応樹脂の色の変化の測定を妨げないように無色または白色が好ましい。なお、基材が無色または白色以外の場合は、分析装置30において、予め基材の色を登録し、基材の色を考慮して分析結果を得る必要がある。以上から、例えば間隙を任意に調節して作製できる点では、ガラス繊維の不織布が好ましい。また、多孔性材料又は繊維材料単独でシート形状に加工した基材だけでなく、接着性材料を用いてシート形状に成形した基材であってもよい。例えば、繊維材料又はビーズ形状の多孔性材料を、充分な間隙や孔を残して接着剤で接着した基材が挙げられる。また、担持するpH感応樹脂を接着性材料とし、重合によってシート形状に成形してもよい。

【0050】
pH感応樹脂は、pHの変動によって変色する通常のpH指示薬を導入した非水溶性又は難溶性の樹脂を使用できるが、特に特願2011-25104で記載されるpH指示用共重合体を水に不溶又は難溶にしたものが好ましい。

【0051】
すなわち、(B-1)イオン性部位及び重合性部位を含む単量体成分と、(B-2)pH指示部位及び重合性部位を含む単量体成分と、(B-3)電気的に中性な部位および重合性部位を含む単量体成分とを含んで共重合してなるpH指示用共重合体である。前記pH指示用重合体はさらに(B-4)架橋剤成分を含むのが好ましい。

【0052】
例えば陰イオン性部位を高密度で有した共重合体を水性の溶液に投入すると、前記陰イオン性セグメントの近傍はマイナスの電荷密度が高いため、その周辺、さらにpH指示部位を含む共重合体の主鎖全体の周辺に、溶液内からプラスの水素イオン(ヒドロニウムイオンH3+)が集まる現象(以下、「局所濃縮」という。)が生じる。よって、この局所濃縮している領域は溶液全体からみれば酸性側にシフトしていると言う事ができ、pH指示部位へも水素イオンが届きやすいので、溶液全体よりも酸性側の呈色を示すことになる。陰イオン性部位の比率が多いほど、より局所濃縮が進むので、より酸性側にシフトした呈色を示す。

【0053】
以上、pH感応シート21aについて説明したが、pH感応シート21b及び21cも同様の構成である。

【0054】
これにより、前記pH指示部位の固有のpH変色域と異なるpH変色域を有することができる。共重合体内の単量体成分(B-1)の含有率を変えて、共重合体を作製すれば、例えば、本来は黄色になる変色域がpH4.0であるメチルイエローをpH指示部位に有する場合、pH6.4を前記変色域としたり、pH7.6を前記変色域としたりするpH指示用共重合体を得ることができる。実用上は、単量体成分(B-2)を一定とし、単量体成分(B-1)/(B-3)の割合を変えるのが好ましい。

【0055】
さらに、予測されるpH範囲に対応して単量体成分の比率を狭い幅で変更した複数の前記共重合体を用意すれば、精度の高いpHの指示薬として使用できる。例えばpHが平常時は5.5であるところ、5.1まで変動するのを検出したい場合に、変色域がそれぞれpH5.5、pH5.3及びpH5.1になるように作製した3種類のpH指示用共重合体を、pH感応シート21a~21cに適用することが挙げられる。また、前記比率を逆に広く変更すれば、広範囲のpH変動の指示薬として使用できる。また、高価なpH指示薬や取扱いに制限がある従来の別のpH指示薬の代わりに使用できる。

【0056】
さらに、(B-3)電気的中性部位及び重合性部位を含む単量体成分により、共重合体を水に馴染ませたり、水に不溶または難溶にしたり、局所濃縮の強弱を調整したりすることができる。

【0057】
前記単量体成分(B-1)のイオン性部位は陰イオン性部位である場合は、下式(I)~(VI)で表す陰イオンのいずれかが陽イオンと塩を形成している基であるのが好ましい(ただし、式(II)のRはアルキル基及び水素原子のいずれかであり、式(IV)のR~Rのいずれか一つは単結合であり、残りの二つは同一又は異なるアルキル基であり、式(V)のRはアルキル基である。)。
【化1】
JP2014142220A_000003t.gif

【0058】
前記単量体成分(B-1)のイオン性部位が陽イオン性部位である場合は、-NR(3-n)(Rはアルキル基、nは0~3の整数)、又は陽イオン化したヘテロ環が、陰イオンと塩を形成している基であるのが好ましい。

【0059】
単量体成分(B-2)として、水中で可逆的なプロトン化を示すpH指示薬の分子骨格を有するのが好ましく、pH指示薬としてメチルイエロー、クリスタルバイオレット、ブロモフェノールブルー、フェノールフタレイン、チモールフタレイン、アリザリンイエローRが挙げられる。

【0060】
前記重合性部位は付加重合性のアクリルロイル基、メタアクリルロイル基、アクリルロイルオキシ基、メタアクリルロイルオキシ基、ビニル基、及び縮合重合性のカルボキシル基、アミノ基、アルデヒド基、環状エーテル基のいずれかであるのが好ましい。

【0061】
(B-4)架橋剤成分としてN,N'-メチレンビスアクリルアミド、ヒドロキシアルキルジメタクリレート、等の複数の重合性基を有する物質が挙げられる。架橋剤成分により水中に溶け出さず、かつ水と馴染みやすいゲル状の共重合体を得られる。なお、本発明においては、イオン性部位または電気的中性部位を含む架橋剤成分も(B-4)架橋剤成分に分類するものとする。

【0062】
前記単量体成分(B-3)の電気的中性部位は、静電的相互作用を調整するため、また、共重合体を水に馴染ませたり水に不溶または難溶にしたりするために加えられる。前記架橋剤成分も単量体成分(B-3)に含まれる。電気的に中性でかつ親水性の部位であり、アミノ基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、カルボニル基のいずれかであるのが好ましい。

【0063】
上述しように、pH感応シート21a~21cは、多孔性素材又は繊維素材で形成されているために表面積が大きく、被検水に接する面積が大きい。したがって、pH感応シート21a~21cは、pH値の感度を高くすることができる。また、このpH感応シート21a~21cを有するpH検出部20を利用するpH測定用装置10が取得するデータを用いてpH値を求めるpH測定システム1は、pH値の測定精度を向上させることができる。

【0064】
加えて、pH感応シート21a~21cは、多孔性素材又は繊維素材で形成されているため、片面のみが被検水と接している場合であっても、両面の色が変化する。したがって、このpH感応シート21a~21cを有するpH検出部20を利用するpH測定用装置10では、窓部12に接するpH感応シート21a~21cの面も変色させることができるため、ケース11の内部から窓部12を介してpH感応シート21a~21cの正確な色データを取得することができ、pH値の測定精度を向上させることができる。

【0065】
また、pH感応シート21a~21cが有するpH感応樹脂は、従来のpH値の測定で使用されていた色素を利用する試験紙のように、試験紙から被検水への色素漏れがない。したがって、pH感応シート21a~21cは、試験紙と比較して長時間の測定が可能となる。また、このpH感応シート21a~21cを利用するpH測定用装置10を備えるpH測定システム1は、長時間の連続したpH値の測定が可能となる。

【0066】
さらに、pH検出部20は、計測対象の被検水に合わせて複数のpH感応シート21a~21cを利用する。したがって、pH検出部20は、pH値の測定範囲を自在に広げることができる。そのため、このpH検出部20を利用するpH測定用装置10を備えるpH測定システム1は、1つのpH検出部20で幅広い範囲のpH値を測定範囲とし、また、試験紙と比較して、pH値を詳細に特定することができる。

【0067】
また、電気化学分析では、正確なpH測定のためにpH電極の洗浄や、標準液との比較が必要であるのに対し、pH感応シート21a~21cは、pH電極のような洗浄処理が不要であるとともに、標準液を利用する校正も不要である。したがって、pH感応シート21a~21cを利用するpH測定用装置10を備えるpH測定システム1は、pH電極の洗浄や校正等の煩雑な処理を必要とする電気化学分析と比較して、容易にpH値を測定することができる。また、pH測定システム1では、電気化学分析において校正に使用する標準液等の薬品も不要となる。

【0068】
なお、このpH測定用装置10を被検水に浸漬させる際、被検水自体に着色がある場合、その着色分を呈色の読み取りから除外するように予め解析部34に組み込んでおくことが好ましい。

【0069】
(製造方法)
続いて、pH感応シート21a~21cの作成方法について説明する。pH感応シート21a~21cの生成時に基体にpH感応樹脂を担持させるには、pH感応樹脂の原料成分を重合させる際に、基体を重合系に含浸させておいて、原料成分の重合と同時に基体に担持させる方法、pH感応樹脂の溶液を調製し、該溶液に基体を浸漬させた後に溶媒を蒸発乾固させる方法、基体に上記溶液を塗布する方法などが挙げられる。上記担持方法のうち、原料成分の重合と同時に基体に担持させる方法が、高い多孔性が得られるという点で最も好ましい。

【0070】
pH感応樹脂に上記共重合体のような共重合体を使用する場合は、重合性部位のみからなる重合体を作製した後、架橋剤等を置換反応により結合させる製造方法も可能であるが、立体障害等による反応効率の点から、各単量体成分及び必要に応じて他の成分を、通常の共重合反応により同時に重合させて得る製造方法が好ましい。

【0071】
pH感応シートの生成時には、図4に示すフローチャートのように、窒素フローしながらpH感応樹脂の材料(単量体成分(B-1)、単量体成分(B-2)及び単量体成分(B-3)、好ましくはさらに架橋剤成分(B-4))を攪拌する(S1)。ここで、pH感応樹脂の材料の単量体成分(B-1)の割合を変化することで、異なるpH値によって変色するpH感応シート21a~21cを生成することが可能となる。基材の孔又は間隙がpH感応樹脂によって塞がり過ぎず、充分に残るように、pH感応樹脂材料と基材との比は適宜調節する。

【0072】
続いて、ステップS1で混合された溶液に重合反応開始剤を添加し、所定時間混合する(S2)。

【0073】
また、流体を注入して固化するとシート状に成形できる成形用の型を用意し、型の中に基材を配置する(S3)。基材は既にシート形状であってもよい。

【0074】
その後、混合溶液を上記基材が配置された型に流し、最適な温度を維持する。これにより、単量体成分を共重合反応させると同時に、共重合反応で得られた水に不溶又は難溶であるpH指示用共重合体(pH感応樹脂)を基材に担持させる(S4)。また、基材がシート形状でない場合には、基材同士がpH感応樹脂で接着することにより、共重合反応と同時にシート形状に成形される。

【0075】
所定時間経過後、基材にpH感応樹脂が担持されてなるシートを型から取り出す(S5)。続いて、取り出したシートを所定時間純水に浸漬させて精製する(S6)。その後、真空乾燥することで、pH感応シートを生成することができる(S7)。

【0076】
(実施例)
以下、実施例により本発明を説明する。
図4で説明した方法で、陰イオン性の単量体成分(B-1)として3-スルホプロピルアクリレートカリウム塩(SPAAK)を46.4mg(0.20mmol)、単量体成分(B-2)としてジメチルアミノアゾベンゼンアクリレートを1.2mg(0.004mmol)、単量体成分(B-3)としてN-イソプロピルアクリルアミドを203.25mg(1.80mmol)、架橋剤(B-4)としてN,N´-メチレンビスアクリルアミドを18.5mg(0.12mmol)、溶媒である1mLのジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解させて溶液を得た。

【0077】
次に、ガラス板の上に基材としてガラス繊維(99mg)を25mm×25mmの四角形になるように拡げ、もう一枚のガラス板及びスペーサで間隙が0.5mm×30mm×55mmになるように挟んでガラス板同士を固定した。
上記の溶液を窒素ガス下で30分攪拌した後、重合反応開始剤として、アゾビスブチロニトリル(AIBN)を(0.0664mmol)添加して混合した。その後、前記2枚のガラス板の間に混合液を141mg流し込み、60℃で6時間保持することにより共重合反応を進行させた。

【0078】
6時間経過後、シート形状の反応生成物(pH指示用重合体であるpH感応樹脂が、基材に担持されてなるシート)をガラスから剥がし、純水中に1日浸漬して精製した。その後真空乾燥させて、基材と、基材に担持しているpH感応樹脂であるP(SPAAK-NIPAAm-AABAA)Gelとを有する白地に若干の橙色を呈した不透明のpH感応シートを得た。

【0079】
以上、実施形態を用いて本発明を詳細に説明したが、本発明は本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載及び特許請求の範囲の記載と均等の範囲により決定されるものである。
【符号の説明】
【0080】
1…pH測定システム
10…pH測定用装置
20…pH検出部
21a~21c…pH感応シート
11…ケース
12…窓部
13…受信部
14…取得部
141…光源
142…カメラ
15…送信部
30…分析装置
31…入力部
32…送信部
33…受信部
34…解析部
341…表示処理手段
342…ディスプレイ
343…分光器
344…特定手段
D1…対応データ
345…特定手段
D2…データ
35…出力部
40…ネットワーク
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3