TOP > 国内特許検索 > スピン偏極度測定方法及び測定メータ、並びにこれを用いた論理演算ゲート及び信号暗号化復号化方法 > 明細書

明細書 :スピン偏極度測定方法及び測定メータ、並びにこれを用いた論理演算ゲート及び信号暗号化復号化方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5880937号 (P5880937)
公開番号 特開2013-134995 (P2013-134995A)
登録日 平成28年2月12日(2016.2.12)
発行日 平成28年3月9日(2016.3.9)
公開日 平成25年7月8日(2013.7.8)
発明の名称または考案の名称 スピン偏極度測定方法及び測定メータ、並びにこれを用いた論理演算ゲート及び信号暗号化復号化方法
国際特許分類 H01L  29/82        (2006.01)
H04L   9/18        (2006.01)
FI H01L 29/82 Z
H04L 9/00 651
請求項の数または発明の数 5
全頁数 22
出願番号 特願2011-282394 (P2011-282394)
出願日 平成23年12月22日(2011.12.22)
審査請求日 平成26年12月10日(2014.12.10)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504190548
【氏名又は名称】国立大学法人埼玉大学
発明者または考案者 【氏名】酒井 政道
【氏名】長谷川 繁彦
【氏名】北島 彰
【氏名】大島 明博
個別代理人の代理人 【識別番号】100104204、【弁理士】、【氏名又は名称】峯岸 武司
審査官 【審査官】小山 満
参考文献・文献 特開2010-122211(JP,A)
特開2011-082388(JP,A)
特開平11-064476(JP,A)
特開平10-313137(JP,A)
特開2010-126733(JP,A)
特開平10-056219(JP,A)
調査した分野 H01L 29/82
H04L 9/18
特許請求の範囲 【請求項1】
被測定材料に非磁性導体が接合されて構成される素子の両端に電圧を印加して前記被測定材料から前記非磁性導体にスピン偏極電流を注入し、前記非磁性導体における前記スピン偏極電流の進行方向に平行な縦方向電圧、及び前記スピン偏極電流の進行方向に垂直な横方向電圧を測定し、前記縦方向電圧を前記スピン偏極電流の電流値で割った値から前記スピン偏極電流の進行方向に沿う縦方向における前記非磁性導体の縦抵抗を測定し、前記横方向電圧を前記スピン偏極電流の電流値で割った値から前記スピン偏極電流の進行方向に直交する横方向における前記非磁性導体の横抵抗を測定し、測定した前記縦抵抗及び前記横抵抗から前記非磁性導体の横抵抗率の縦抵抗率に対する縦横抵抗率比を求め、前記縦横抵抗率比と前記非磁性導体におけるキャリアのスピン偏極度とが、前記非磁性導体におけるキャリアの移動度とスピン軌道相互作用の強さとの積を比例係数とする比例関係にあることに基づいて、前記縦横抵抗率比から前記被測定材料のスピン偏極度の相対値を評価するスピン偏極度測定方法。
【請求項2】
スピン偏極度が0%のときの前記縦抵抗率の、スピン偏極度が100%のときの前記縦抵抗率に対する比から1を減算した減算値で、或るスピン偏極度における前記縦横抵抗率比の二乗値を割った値がそのスピン偏極度の二乗値に等しい関係に基づいて、前記被測定材料のスピン偏極度の絶対値を評価することを特徴とする請求項1に記載のスピン偏極度測定方法。
【請求項3】
導電性を有する被測定材料に非磁性導体が接合されたメータ本体と、前記メータ本体の両端に電圧を印加して前記被測定材料から前記非磁性導体に注入されたスピン偏極電流の進行方向に平行な縦方向電圧を測定する第1の電圧測定手段と、前記スピン偏極電流の進行方向に垂直な横方向電圧を測定する第2の電圧測定手段とから構成され
前記第1の電圧測定手段で測定された前記縦方向電圧を前記スピン偏極電流の電流値で割った値から前記スピン偏極電流の進行方向に沿う縦方向における前記非磁性導体の縦抵抗を測定し、前記第2の電圧測定手段で測定された前記横方向電圧を前記スピン偏極電流の電流値で割った値から前記スピン偏極電流の進行方向に直交する横方向における前記非磁性導体の横抵抗を測定し、測定した前記縦抵抗及び前記横抵抗から前記非磁性導体の横抵抗率の縦抵抗率に対する縦横抵抗率比を求め、スピン偏極度が0%のときの前記縦抵抗率の、スピン偏極度が100%のときの前記縦抵抗率に対する比から1を減算した減算値で、或るスピン偏極度における前記縦横抵抗率比の二乗値を割った値がそのスピン偏極度の二乗値に等しい関係に基づいて、前記縦横抵抗率比から前記非磁性導体のスピン偏極度の絶対値を評価するスピン偏極度測定メータ。
【請求項4】
導電性を有する第1の導電材料に第1の非磁性導体が接合された第1のメータ本体、第1の前記メータ本体の両端に電圧を印加して第1の前記導電材料から第1の前記非磁性導体に注入された第1のスピン偏極電流の進行方向に平行な縦方向電圧を測定する第1の電圧測定手段、及び、第1の前記スピン偏極電流の進行方向に垂直な横方向電圧を測定する第2の電圧測定手段から構成される第1のスピン偏極度測定メータと、
導電性を有する第2の導電材料に第2の非磁性導体が接合された第2のメータ本体、第2の前記メータ本体の両端に電圧を印加して第2の前記導電材料から第2の前記非磁性導体に注入された第2のスピン偏極電流の進行方向に平行な縦方向電圧を測定する第3の電圧測定手段、及び、第2の前記スピン偏極電流の進行方向に垂直な横方向電圧を測定する第4の電圧測定手段から構成される第2のスピン偏極度測定メータと、
第1の前記スピン偏極電流が流出する前記第1の非磁性導体の端部及び第2の前記スピン偏極電流が流出する前記第2の非磁性導体の端部が一端部に接合された、またはこれらの接合部分を無くして前記第1の非磁性導体及び前記第2の非磁性導体と一体成形された第3の非磁性導体からなる第3のメータ本体、第1の前記非磁性導体及び第2の前記非磁性導体から第3の前記非磁性導体に流入する第1の前記スピン偏極電流及び第2の前記スピン偏極電流が合成して形成される第3のスピン偏極電流の進行方向に平行な縦方向電圧を測定する第5の電圧測定手段、及び、第3の前記スピン偏極電流の進行方向に垂直な横方向電圧を測定する第6の電圧測定手段から構成される第3のスピン偏極度測定メータと
を備えて構成され、
第1の前記スピン偏極電流のキャリアのスピン偏極度及び第2の前記スピン偏極電流のキャリアのスピン偏極度を入力値、第3の前記スピン偏極電流のキャリアのスピン偏極度を出力値とする論理演算ゲート。
【請求項5】
第1の前記メータ本体及び第2の前記メータ本体の一方に送信信号列、他方に乱数列を入力して第3の前記メータ本体から出力される信号列を暗号列として送信し、前記論理演算ゲートの演算論理に基づいて前記乱数列と受信した前記暗号列とから前記送信信号列を復号する、請求項4に記載の論理演算ゲートを用いた信号暗号化及び復号化方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、被測定材料におけるキャリアのスピン偏極度を測定するスピン偏極度測定方法、及びスピン偏極度測定メータ、並びにこのスピン偏極度測定メータを用いた論理演算ゲート及び信号暗号化復号化方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、固体中におけるキャリアのスピン偏極度測定方法には、主に、特許文献1及び非特許文献1に開示されたスピン偏極トンネリング効果を用いる方法と、非特許文献2に開示されたアンドレーフ反射を利用する方法の2種類がある。
【0003】
前者のスピン偏極トンネリング効果を用いる方法では、絶縁層を介して強磁性層を積層した、第1の強磁性層/絶縁層/第2の強磁性層という3層構造の磁気抵抗効果素子を使う。そして、第1及び第2の強磁性層間に現れるスピン偏極トンネリング効果を利用する。スピン偏極トンネリング効果における磁気抵抗変化率は、第1の強磁性層と第2の強磁性層の伝導電子スピン偏極度をそれぞれP1、P2とすると、大まかに両者の積の2倍、すなわち2P1×P2と表される。従って、スピン偏極度P1が明確である第1の強磁性層を使用し、磁気抵抗変化率を測定することにより、第2の強磁性層のスピン偏極度P2を求めることが出来る。この方法は、実際の磁気抵抗効果素子の製造に必要な情報が直接得られるという利点を有している。
【0004】
また、後者のアンドレーフ反射を利用する方法では、被測定材料に超伝導体を接合しておく。そして、被測定材料から超伝導体への入射電子がクーパー対を生成する際に、正孔が被測定材料へ反射されるという現象を利用して、スピン偏極度を測定する。
【先行技術文献】
【0005】

【特許文献1】特開平11-64476号公報
【0006】

【非特許文献1】R.Meservey and O.M.Tedrow, Phys. Rep. 238巻(1994年), 173頁
【非特許文献2】M.J.M. de Jong and C.W.J.Beenakker, Phys. Rev. Lett. 74巻 (1995年), 1657頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記従来のスピン偏極トンネリング効果を用いて第2の強磁性層のスピン偏極度P2を測定するには、予め第1の強磁性層のスピン偏極度P1を決定しておく必要がある。さらに、被測定材料は強磁性体に限られる。また、キャリアは2種類の磁性層を通過するので、強磁性層の局在スピンとの相互作用によってキャリヤのスピン状態が変化し、ひいては、キャリアのスピン偏極度はこの測定によって変化してしまう。このように、従来のスピン偏極トンネリング効果を用いた方法では、磁気抵抗変化の測定中にキャリアのスピン偏極度の値が変化しないことが保証できない。さらに、測定の原理上、大がかりな走査型トンネル電子顕微鏡(STM)技術を必要とするため、スピン偏極度の測定を簡便に行ってその測定結果を新たな回路素子へ応用することは困難である。
【0008】
また、上記従来のアンドレーフ反射を利用してスピン偏極度を測定するには、被測定材料全体を超伝導状態に達するまで冷却する必要がある。さらに、被測定材料のフェルミ準位が電子に占有されている必要があるため、被測定材料は金属に限られる。
【0009】
このように従来のスピン偏極度を測定する方法は、被測定材料の材質及び測定温度に制約があり、例えば、半導体のスピン偏極度を室温下で測定するのは大変困難である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、被測定材料に非磁性導体が接合されて構成される素子の両端に電圧を印加して被測定材料から非磁性導体にスピン偏極電流を注入し、非磁性導体におけるスピン偏極電流の進行方向に平行な縦方向電圧、及びスピン偏極電流の進行方向に垂直な横方向電圧を測定し、縦方向電圧をスピン偏極電流の電流値で割った値からスピン偏極電流の進行方向に沿う縦方向における非磁性導体の縦抵抗を測定し、横方向電圧をスピン偏極電流の電流値で割った値からスピン偏極電流の進行方向に直交する横方向における非磁性導体の横抵抗を測定し、測定した縦抵抗及び横抵抗から非磁性導体の横抵抗率の縦抵抗率に対する縦横抵抗率比を求め、縦横抵抗率比と非磁性導体におけるキャリアのスピン偏極度とが、非磁性導体におけるキャリアの移動度とスピン軌道相互作用の強さとの積を比例係数とする比例関係にあることに基づいて、縦横抵抗率比から被測定材料のスピン偏極度の相対値を評価するスピン偏極度測定方法を構成した。
【0011】
本構成によれば、被測定材料から非磁性導体に注入したスピン偏極電流の進行方向に対して平行及び垂直な縦方向電圧及び横方向電圧を測定し、測定した各電圧値を注入したスピン偏極電流の電流値で割ることで、縦抵抗及び横抵抗の値を求めることが出来る。そして、測定した縦抵抗及び横抵抗から非磁性導体の縦横抵抗率比を求めることで、縦横抵抗率比と非磁性導体におけるキャリアのスピン偏極度とが比例関係にあることに基づいて、縦横抵抗率比から被測定材料のスピン偏極度の相対値を評価することが出来る。また、キャリアの走行状態に摂動を加えずにスピン偏極度の評価を行うことが可能になる。
【0012】
このため、従来のスピン偏極トンネリング効果を用いたスピン偏極度測定方法のように被測定材料が強磁性体に限られることはなく、また、従来のアンドレーフ反射を利用したスピン偏極度測定方法のように被測定材料が金属に限られることはなく、被測定材料は導電性を持ちさえすれば、非磁性導体の横抵抗と縦抵抗を測定するだけで、金属か半導体かに依らず、被測定材料におけるキャリアのスピン偏極度を評価することが可能になる。しかも、従来のアンドレーフ反射を利用したスピン偏極度測定方法のように、被測定材料全体を超伝導状態に達するまで冷却する必要もなく、任意の測定周囲温度で、キャリアのスピン偏極度を評価することが可能になる。また、キャリアが2種類の強磁性層を通過する従来のスピン偏極トンネリング効果を用いた測定方法とは異なり、測定中にキャリアのスピン偏極度の値が変化しないことが保証される。さらに、大がかりなSTM技術を必要としないため、スピン偏極度の測定を簡便に行ってその測定結果を論理ゲートのような新たな回路素子へ応用することが可能になる。
【0013】
また、本発明は、スピン偏極度が0%のときの縦抵抗率の、スピン偏極度が100%のときの縦抵抗率に対する比から1を減算した減算値で、或るスピン偏極度における縦横抵抗率比の二乗値を割った値がそのスピン偏極度の二乗値に等しい関係に基づいて、被測定材料のスピン偏極度の絶対値を評価することを特徴とする。
【0014】
本構成によれば、非磁性導体の縦横抵抗率比に加えて、スピン偏極度が0%および100%の電流を非磁性導体に注入したときの各縦抵抗率を測定することで、これら各特性値の予め導かれている上記関係に基づいて、被測定材料のスピン偏極度の絶対値を評価することが出来る。このため、従来のスピン偏極トンネリング効果を用いたスピン偏極度測定方法のように、2種類の強磁性層のうちの一方の強磁性層のスピン偏極度を予め決定しておく必要もなく、簡易にスピン偏極度の絶対値を評価することが出来る。
【0017】
また、本発明は、導電性を有する被測定材料に非磁性導体が接合されたメータ本体と、メータ本体の両端に電圧を印加して被測定材料から非磁性導体に注入されたスピン偏極電流の進行方向に平行な縦方向電圧を測定する第1の電圧測定手段と、スピン偏極電流の進行方向に垂直な横方向電圧を測定する第2の電圧測定手段とから構成され
第1の電圧測定手段で測定された縦方向電圧をスピン偏極電流の電流値で割った値からスピン偏極電流の進行方向に沿う縦方向における非磁性導体の縦抵抗を測定し、第2の電圧測定手段で測定された横方向電圧をスピン偏極電流の電流値で割った値からスピン偏極電流の進行方向に直交する横方向における非磁性導体の横抵抗を測定し、測定した縦抵抗及び横抵抗から非磁性導体の横抵抗率の縦抵抗率に対する縦横抵抗率比を求め、スピン偏極度が0%のときの縦抵抗率の、スピン偏極度が100%のときの縦抵抗率に対する比から1を減算した減算値で、或るスピン偏極度における縦横抵抗率比の二乗値を割った値がそのスピン偏極度の二乗値に等しい関係に基づいて、縦横抵抗率比から非磁性導体のスピン偏極度の絶対値を評価するスピン偏極度測定メータを構成した。
【0018】
本構成によれば、メータ本体の両端に電圧を印加してメータ本体における被測定材料から非磁性導体にスピン偏極電流を注入し、注入したスピン偏極電流の進行方向に平行及び垂直な縦方向及び横方向電圧を第1及び第2の電圧測定手段で測定することで、縦抵抗及び横抵抗の値を求めることが出来る。このため、キャリアの走行状態に摂動を加えずにスピン偏極度の評価を簡便に行うことが可能なスピン偏極度測定メータが提供される。
【0019】
また、本発明は、
導電性を有する第1の導電材料に第1の非磁性導体が接合された第1のメータ本体、第1のメータ本体の両端に電圧を印加して第1の導電材料から第1の非磁性導体に注入された第1のスピン偏極電流の進行方向に平行な縦方向電圧を測定する第1の電圧測定手段、及び、第1のスピン偏極電流の進行方向に垂直な横方向電圧を測定する第2の電圧測定手段から構成される第1のスピン偏極度測定メータと、
導電性を有する第2の導電材料に第2の非磁性導体が接合された第2のメータ本体、第2のメータ本体の両端に電圧を印加して第2の導電材料から第2の非磁性導体に注入された第2のスピン偏極電流の進行方向に平行な縦方向電圧を測定する第3の電圧測定手段、及び、第2のスピン偏極電流の進行方向に垂直な横方向電圧を測定する第4の電圧測定手段から構成される第2のスピン偏極度測定メータと、
第1のスピン偏極電流が流出する第1の非磁性導体の端部及び第2のスピン偏極電流が流出する第2の非磁性導体の端部が一端部に接合された、またはこれらの接合部分を無くして第1の非磁性導体及び第2の非磁性導体と一体成形された第3の非磁性導体からなる第3のメータ本体、第1の非磁性導体及び第2の非磁性導体から第3の非磁性導体に流入する第1のスピン偏極電流及び第2のスピン偏極電流が合成して形成される第3のスピン偏極電流の進行方向に平行な縦方向電圧を測定する第5の電圧測定手段、及び、第3のスピン偏極電流の進行方向に垂直な横方向電圧を測定する第6の電圧測定手段から構成される第3のスピン偏極度測定メータと
を備えて構成され、
第1のスピン偏極電流のキャリアのスピン偏極度及び第2のスピン偏極電流のキャリアのスピン偏極度を入力値、第3のスピン偏極電流のキャリアのスピン偏極度を出力値とする論理演算ゲートを構成した。
【0020】
本構成によれば、第1のメータ本体及び第2のメータ本体にそれぞれスピン偏極度が100%の第1のスピン偏極電流及び第2のスピン偏極電流を注入すると、第3のメータ本体にはスピン偏極度が100%の第3のスピン偏極電流が流れる。また、第1のメータ本体及び第2のメータ本体にそれぞれスピン偏極度が100%の第1のスピン偏極電流及びスピン偏極度が-100%の第2のスピン偏極電流を注入すると、第3のメータ本体にはスピン偏極度が0%の第3のスピン偏極電流が流れる。また、第1のメータ本体及び第2のメータ本体にそれぞれスピン偏極度が-100%の第1のスピン偏極電流及びスピン偏極度が100%の第2のスピン偏極電流を注入すると、第3のメータ本体にはスピン偏極度が0%の第3のスピン偏極電流が流れる。また、第1のメータ本体及び第2のメータ本体にそれぞれスピン偏極度が-100%の第1のスピン偏極電流及び第2のスピン偏極電流を注入すると、第3のメータ本体にはスピン偏極度が-100%の第3のスピン偏極電流が流れる。
【0021】
このため、第1のスピン偏極電流のキャリアのスピン偏極度及び第2のスピン偏極電流のキャリアのスピン偏極度を入力値、第3のスピン偏極電流のキャリアのスピン偏極度を出力値とすると、出力値及び一方の入力値が分かると、他方の入力値が一義的に推測される。ここで、各入力値及び出力値は、第1~第3の各メータ本体を流れる第1~第3の各スピン偏極電流の進行方向に平行な縦方向電圧及びこれに垂直な横方向電圧を第1~第6の各電圧測定手段で測定し、縦抵抗及び横抵抗を求めてスピン偏極度を算出することで、得られる。出力値及び一方の入力値から他方の入力値が一義的に推測されるこのような論理関係は、排他的論理和の論理演算ゲートにおける入力値及び出力値の論理関係に類似する。従って、本構成により擬似排他的な論理和を演算する擬似排他的論理演算ゲートが提供される。
【0022】
また、本発明は、第1のメータ本体及び第2のメータ本体の一方に送信信号列、他方に乱数列を入力して第3のメータ本体から出力される信号列を暗号列として送信し、上記の論理演算ゲートの演算論理に基づいて乱数列と受信した暗号列とから送信信号列を復号する、上記の論理演算ゲートを用いた信号暗号化及び復号化方法を構成した。
【0023】
本構成によれば、第1のメータ本体に入力される送信信号列と第2のメータ本体に入力される乱数列とは、上記の論理演算ゲートによって上述した擬似排他的な論理和がとられ、その論理演算結果が暗号列として第3のメータ本体から出力され、送信される。上記の論理演算ゲートは、出力値である暗号列及び一方の入力値である乱数列から他方の入力値である入力信号列が一義的に推測されるので、受信側では、乱数列と受信した暗号列とから、上記の論理演算ゲートの演算論理に基づいて、送信した信号列を復号化することが出来る。
【0024】
このため、上記の論理演算ゲートを用いることで、送信信号列を暗号列に暗号化することが出来、暗号列を送信信号列に復号化することが出来る新たな信号暗号化及び復号化方法が提供される。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、上記のように、被測定材料の材質及び測定温度に制約を受けること無く、被測定材料におけるキャリアのスピン偏極度を簡便に測定することが出来るスピン偏極度測定方法、及びスピン偏極度測定メータが提供される。このため、例えば、半導体のスピン偏極度を室温下で測定することが可能になる。また、このスピン偏極度測定メータを用いることで、擬似排他的な論理和を演算する論理演算ゲートが提供され、さらに、この論理演算ゲートを用いることで、新たな信号暗号化及び復号化方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】(a)は、伝導電子のスピン偏極度Pが100%のときにおける既知の異常ホール効果、(b)は、スピン偏極度Pが0%のときにおける既知の異常ホール効果(スピンホール効果)を説明するための図である。
【図2】本発明の一実施の形態によるスピン偏極度測定方法の原理に用いられている、スピン偏極度測定メータのチャネル領域における縦抵抗ρxxと横抵抗ρyxがともにキャリアのスピン偏極度Pに依存する関係を説明するための表図である。
【図3】本発明の一実施の形態によるスピン偏極度測定メータの概略構成を示す斜視図である。
【図4】(a)は、図3に示すスピン偏極度測定メータの較正に用いられる較正器の概略構成を示す斜視図、(b)はこの較正器で得られた較正グラフである。
【図5】図3に示すスピン偏極度測定メータを用いた本発明の一実施の形態による演算論理ゲートの概略構成を示す斜視図である。
【図6】(a)は図5に示す擬似XOR演算論理ゲートの真理値表、(b)は一般的なXOR演算論理ゲートの真理値表を示す表図である。
【図7】一般的なXOR演算論理ゲートをバイポーラ・トランジスタで構成した一例の回路図である。
【図8】図5に示す演算論理ゲートを用いた本発明の一実施の形態による信号暗号化及び復号化方法における送信側及び受信側の各信号列の関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
次に、被測定材料におけるキャリアのスピン偏極度を測定する本発明によるスピン偏極度測定方法の一実施の形態について説明する。

【0028】
本実施の形態によるスピン偏極度測定方法は、次の(1)式に表される原理に基づいている。
【数1】
JP0005880937B2_000002t.gif

【0029】
ここで、ρxxは、導電性を有する被測定材料に接合された非磁性チャネル領域に注入されたスピン偏極電流進行方向に沿う縦方向におけるチャネル領域の縦抵抗率、ρyxは、電流進行方向に直交する横方向におけるチャネル領域の横抵抗率である。また、μはキャリアである伝導電子の移動度であり、電子の電荷量及び質量をそれぞれq及びm、電子の散乱緩和時間をτとすると、μ=qτ/mと表される。また、Sはスピン軌道相互作用の強さ、Pはスピン偏極度である。スピン偏極度Pは、次の(2)式によって定義される。
【数2】
JP0005880937B2_000003t.gif

【0030】
ここで、nαはチャネル領域におけるスピンアップ電子の電子密度、nβはスピンダウン電子の電子密度である。

【0031】
上記の(1)式は、横抵抗率ρyxの縦抵抗率ρxxに対する縦横抵抗率比ρyx/ρxxとチャネル領域におけるキャリアのスピン偏極度Pとが、チャネル領域におけるキャリアの移動度μとスピン軌道相互作用の強さSとの積μSを比例係数とする比例関係にあることを表している。ここで、積μSはスピン偏極度Pの検出感度を与える。

【0032】
本実施の形態によるスピン偏極度測定方法では、上記の縦抵抗率ρxx及び横抵抗率ρyxを測定する。そして、測定した横抵抗率ρyxの縦抵抗率ρxxに対する縦横抵抗率比ρyx/ρxxとスピン偏極度Pとが(1)式で表される比例関係にある上述の原理に基づいて、被測定材料におけるスピン偏極度Pの相対値を評価する。移動度μとスピン軌道相互作用の強さSとはスピン偏極度Pに依存しない量であるため、このようなスピン偏極度Pの相対値測定が可能になっている。

【0033】
ここで(1)式が成立する理由を直感的方法にもとづいて説明する。図1(a)に示すように、z方向のスピン磁気モーメントmを有する伝導電子1のスピン偏極度Pを100%にして、つまり、全ての伝導電子1のスピンをアップにして、チャネル領域δにx方向にバイアス電流Iを流すとき、伝導電子1の軌道はスピン軌道相互作用による力fSOIよって同一の-y方向に反れる。このため、チャネル領域δの内部に電荷の偏りが生じ、異常ホール効果によってホール電場Eが発生して、伝導電子1にはホール電気力fHallがy方向に作用する。定常状態では、伝導電子1に作用するホール電気力fHallとスピン軌道相互作用力fSOIとが釣り合う。従って、伝導電子1にスピン軌道相互作用が作用しても、伝導電子1の直進性を妨げる要因は実質的に消失し、伝導電子1のドリフト速度はバイアス電流Iの進行方向の縦成分のみが残る。このことは、縦抵抗率ρxxがスピン軌道相互作用に影響されないことを意味する。

【0034】
一方、図1(b)に示すように、伝導電子1のスピン偏極度Pを0%にして、チャネル領域δにx方向にバイアス電流Iを流すとき、チャネル領域δの内部に電荷の偏りは生じない。このとき、z方向のスピン磁気モーメントmを有するスピンアップした伝導電子1αと、-z方向のスピン磁気モーメント-mを有するスピンダウンした伝導電子1βの各電子密度は等しい。電荷の偏りを生じないのは、スピン軌道相互作用による伝導電子1の軌道偏向の向きが、スピンアップした伝導電子1αに対しては-y方向に力fSOIが作用し、スピンダウンした伝導電子1βに対してはy方向の逆向きに力fSOIが作用するからである。このため、伝導電子1のスピン偏極度Pが0%のときは100%のときのようにホール電場Eは発生せず、ホール抵抗である横抵抗率ρyxはゼロである。従って、定常状態でもスピン軌道相互作用の影響が残り、縦抵抗率ρxxはスピン偏極度Pが100%のときよりも大きい。

【0035】
以上のことから、縦抵抗率ρxxと横抵抗率ρyxはともにキャリアのスピン偏極度Pに依存し、図2に示すように、横抵抗率ρyxは、スピン偏極度Pが100%のときに最大値、スピン偏極度Pが0%のときに最小のゼロ、縦抵抗率ρxxは、スピン偏極度Pが100%のときに最小値、スピン偏極度Pが0%のときに最大値を示すことが容易に推定できる。従って、横抵抗率ρyxの縦抵抗率ρxxに対する縦横抵抗率比ρyx/ρxxはスピン偏極度Pに敏感であることが理解され、この縦横抵抗率比ρyx/ρxxからスピン偏極度Pを正確に評価できることが予測される。

【0036】
このたび、発明者は、スピン2流体モデル(A.Fert and I.A. Campbell, Phys. Rev. Lett. 14 (1968) 1190)を使う微視的なモデルに依存しない現象論によって、縦抵抗率ρxx及び横抵抗率ρyxに対するスピン偏極度Pの影響を解析的に計算することにより、任意のスピン偏極度Pにおける縦抵抗率ρxxと横抵抗率ρyxとの比の表式を(1)式のように定量的に求めることに成功した。

【0037】
すなわち、横方向と縦方向でキャリアの同じ散乱過程が同時に存在する場合には、摩擦項がテンソル形式で表現できるので、ドルーデの式は電界E及び磁界Bの存在のもとで次の(3)式のように変形出来る。
【数3】
JP0005880937B2_000004t.gif

【0038】
ここで、m及びqはキャリアの質量及び電荷量、vはキャリアのドリフト速度である。また、Sはテンソル量で、τを縦方向のキャリアの散乱緩和時間とすると、Sは次の(4)式によって定義される。
【数4】
JP0005880937B2_000005t.gif

【0039】
定常状態ではdv/dt=0であり、また、磁界Bがz方向に平行とすると、スピンアップした電子の電気伝導度σα、及びスピンダウンした電子の電気伝導度σβは、それぞれ次の(5)式及び(6)式のように表される。
【数5】
JP0005880937B2_000006t.gif
【数6】
JP0005880937B2_000007t.gif

【0040】
また、全体の電気伝導度σは次の(7)式に表される。
【数7】
JP0005880937B2_000008t.gif

【0041】
また、一般に、縦抵抗率ρxx及び横抵抗率ρyxは電気伝導度の各テンソル成分を用いてそれぞれ次の(8)式及び(9)式に表される。
【数8】
JP0005880937B2_000009t.gif
【数9】
JP0005880937B2_000010t.gif

【0042】
このため、(8)式及び(9)式におけるσxx及びσxyは、(5)式、(6)式、及び(7)式から、それぞれ次の(10)式及び(11)式のように表される。
【数10】
JP0005880937B2_000011t.gif
【数11】
JP0005880937B2_000012t.gif

【0043】
この結果、縦抵抗率ρxx及び横抵抗率ρyxは、平静時の電気伝導度σα、σβをσα,0=nατ/m=qnαμ、σβ,0=nβτ/m=qnβμとすると、それぞれ次の(12)式及び(13)式に表される。
【数12】
JP0005880937B2_000013t.gif
【数13】
JP0005880937B2_000014t.gif

【0044】
ここで、本実施の形態のスピン偏極度測定方法では、磁界Bを印加せず、B=0なので、(12)式及び(13)式中のBを0とすると、縦抵抗率ρxx及び横抵抗率ρyxはそれぞれ次の(14)式及び(15)式に表される。
【数14】
JP0005880937B2_000015t.gif
【数15】
JP0005880937B2_000016t.gif

【0045】
前述した(1)式は、上記の(15)式を(14)式で割ることで導かれ、(1)式で表される原理によってスピン偏極度Pの相対値測定が前述したように可能になっている。

【0046】
また、スピン偏極度Pが0%のときの縦抵抗率ρxx(P=0)は、(12)式中のP=0と置くことで、次の(16)式で表される。
【数16】
JP0005880937B2_000017t.gif

【0047】
また、スピン偏極度Pが100%のときの縦抵抗率ρxx(P=1)は、(12)式中のP=1と置くことで、次の(17)式で表される。
【数17】
JP0005880937B2_000018t.gif

【0048】
従って、(14)式から以下の(18)式を次のように導くことが出来る。
【数18】
JP0005880937B2_000019t.gif

【0049】
また、(1)式から次の(19)式が導かれる。
【数19】
JP0005880937B2_000020t.gif

【0050】
このため、上記の(19)式に(18)式を代入すると、次の(20)式が得られる。
【数20】
JP0005880937B2_000021t.gif

【0051】
この(20)式は、スピン偏極度Pが0%のときの縦抵抗率ρxx(P=0)の、スピン偏極度Pが100%のときの縦抵抗率ρxx(P=1)に対する比から1を減算した減算値で、或るスピン偏極度Pにおける縦横抵抗率比ρyx/ρxxの二乗値を割った値が、そのスピン偏極度Pの二乗値に等しい関係にあることを、表す。本実施の形態のスピン偏極度測定方法では、この関係に基づいて、被測定材料のスピン偏極度Pの絶対値を評価する。

【0052】
スピン偏極度Pが0%の電流を非磁性チャネル領域δに注入したときの縦抵抗率ρxx(P=0)は実測可能であり、スピン偏極度Pが100%のときの電流を非磁性チャネル領域δに注入した縦抵抗率ρxx(P=1)も原理的に評価可能である。従って、或るスピン偏極度Pにおける縦横抵抗率比ρyx/ρxxとそのスピン偏極度Pとの比例係数である積μSは、スピン偏極度Pが0%及び100%のときの縦抵抗率ρxx(P=0)及びρxx(P=1)から原理上実測できることが理解される。この結果、縦横抵抗率比ρyx/ρxx、縦抵抗率ρxx(P=0)、及び縦抵抗率ρxx(P=1)の3種類の測定値を(20)式に代入することで、上記のように、スピン偏極度Pの絶対値を評価することが出来る。

【0053】
縦横抵抗率比ρyx/ρxxは、例えば、図3に示すように、被測定材料2に非磁性導体3を接合した素子の両端に電圧を印加して電流Iを流し、被測定材料2から非磁性導体3にスピン偏極電流Ispinを注入して、測定する。このとき、非磁性導体3のチャネル領域δにおけるスピン偏極電流Ispinの進行方向に平行な縦方向電界E及びこれに垂直な横方向電界Eは、スピン偏極電流Ispinの縦方向電流密度をi、横方向電流密度をiとすると、次の(21)式で表される。
【数21】
JP0005880937B2_000022t.gif

【0054】
この(21)式で横方向電流密度iを0(i=0)とすると、縦抵抗率ρxx及び横抵抗率ρyxはそれぞれ次の(22)式に表される。
【数22】
JP0005880937B2_000023t.gif

【0055】
このため、非磁性導体3におけるスピン偏極電流Ispinの進行方向に平行な縦方向電圧Vを電圧計Vで測定し、縦方向電圧Vを縦方向電流Iの電流値で割った値を非磁性導体3の縦抵抗Rとする。また、スピン偏極電流Ispinの進行方向に垂直な横方向電圧Vを電圧計Vで測定し、横方向電圧Vを縦方向電流Iの電流値で割った値を非磁性導体3の横抵抗Rとする。そして、横抵抗Rを縦抵抗Rで割った値に、非磁性導体3の幅Wを乗じて、非磁性導体3の長さLで割ることで、縦横抵抗率比ρyx/ρxxが得られる。

【0056】
このような本実施の形態のスピン偏極度測定方法によれば、導電性を有する被測定材料2に接合された非磁性導体3のチャネル領域δを流れるスピン偏極電流の進行方向に沿う縦方向の縦抵抗率ρxx、及びこれに直交する横方向の横抵抗率ρyxを測定することで、測定した横抵抗率ρyxの縦抵抗率ρxxに対する縦横抵抗率比ρyx/ρxxと非磁性導体3におけるキャリアのスピン偏極度Pとが比例関係にあることに基づいて、縦横抵抗率比ρyx/ρxxから被測定材料2のスピン偏極度Pの相対値を評価することが出来る。

【0057】
このときの比例係数は、被測定材料2とチャネル領域δの測定点までの距離が有限なため(1)式における積μSより小さくなるが、チャネル領域δの材料を変えない限り同じである。つまり、チャネル領域δで観測される縦横抵抗率比ρyx/ρxxは、被測定材料2の材料のみに依存するので、被測定材料2のスピン偏極度Pが相対測定できる。例えば、被測定材料2Yについての縦横抵抗率比ρyx/ρxxがa、被測定材料2Zについての縦横抵抗率比ρyx/ρxxがbとして得られた場合、aとbは一般に異なる値を示すが、その違いはそれぞれの被測定材料2Y、2Zのスピン偏極度Pの違いだけに由来するので、被測定材料2Y、2Zのスピン偏極度Pが相対測定できる。

【0058】
このため、従来のスピン偏極トンネリング効果を用いたスピン偏極度測定方法のように被測定材料2が強磁性体に限られることはなく、また、従来のアンドレーフ反射を利用したスピン偏極度測定方法のように被測定材料2が金属に限られることはなく、被測定材料2は導電性を持ちさえすれば、被測定材料2に接合された非磁性導体3のチャネル領域δの横抵抗率ρyxと縦抵抗率ρxxを測定するだけで、金属か半導体かに依らず、被測定材料2のスピン偏極度Pを評価することが可能になる。しかも、従来のアンドレーフ反射を利用したスピン偏極度測定方法のように、被測定材料全体を超伝導状態に達するまで冷却する必要もなく、任意の測定周囲温度で、キャリアのスピン偏極度Pを評価することが可能になる。また、キャリアが2種類の強磁性層を通過する従来のスピン偏極トンネリング効果を用いた測定方法と異なり、測定中にキャリアのスピン偏極度Pの値が変化しないことが保証される。さらに、大がかりなSTM技術を必要とせず、普通の電流測定と同様な手軽さでスピン偏極度Pを測定することが出来るため、スピン偏極度Pの測定を簡便に行ってその測定結果を後述する論理ゲートのような新たな回路素子へ応用することが可能になる。

【0059】
また、本実施の形態のスピン偏極度測定方法によれば、チャネル領域δの縦横抵抗率比ρyx/ρxxに加えて、スピン偏極度Pが0%及び100%の電流を非磁性チャネル領域に注入したときの各縦抵抗率ρxx(P=0)及びρxx(P=1)を測定することで、これら各特性値の予め導かれている(20)式の関係に基づいて、チャネル領域δのスピン偏極度Pの絶対値、ひいては後述する方法によって被測定材料2のスピン偏極度の絶対値を評価することが出来る。このため、従来のスピン偏極トンネリング効果を用いたスピン偏極度測定方法のように、2種類の強磁性層のうちの一方の強磁性層のスピン偏極度Pを予め決定しておく必要もなく、簡易にスピン偏極度Pの絶対値を評価することが出来る。

【0060】
また、本実施の形態のスピン偏極度測定方法によれば、被測定材料2から非磁性導体3に注入したスピン偏極電流Ispinの進行方向に対して平行及び垂直な縦方向電圧V及び横方向電圧Vを測定し、測定した各電圧V,Vの値を注入したスピン偏極電流Ispinの縦方向電流Iの電流値で割ることで、縦抵抗R及び横抵抗Rの値を求めることが出来る。このため、キャリアの走行状態に摂動を加えずにスピン偏極度Pの評価を行うことが可能になる。

【0061】
次に、被測定材料におけるキャリアのスピン偏極度Pを測定する本発明によるスピン偏極度測定メータの一実施の形態について説明する。

【0062】
上記の図3は、この一実施の形態によるスピン偏極度測定メータ11の構成の概略斜視図である。

【0063】
スピン偏極度測定メータ11は、導電性を有する被測定材料2に非磁性導体3が接合されたメータ本体12から構成される。スピン偏極度Pの測定対象である被測定材料2はスピン偏極源として用いられる。また、非磁性導体3としてはPt、Pdなどの非磁性金属が用いられ、その長さLaはスピン自然拡散長よりも短く設定される。上述したように、積μSはスピン偏極度Pの検出感度を与えるため、スピン偏極度Pの測定における検出感度を上げるには、高いキャリア移動度μとスピン軌道相互作用の強さSが大きな材料の非磁性導体3を用いると、有効である。また、スピン偏極度測定メータ11は、第1の電圧測定手段として電圧計V、第2の電圧測定手段として電圧計Vを備える。

【0064】
スピン偏極度測定メータ11の両端に電圧を印加すると、被測定材料2から非磁性導体3にスピン偏極電流Ispinが注入される。電圧計Vは、被測定材料2から距離La離れた地点における非磁性導体3の、スピン偏極電流Ispinの進行方向に平行な縦方向電圧Vを測定する。また、電圧計Vは、非磁性導体3の、スピン偏極電流Ispinの進行方向に垂直な横方向電圧Vを測定する。測定した縦方向電圧V及び横方向電圧Vをスピン偏極電流Ispinの縦方向電流Iでそれぞれ割った値を被測定材料2に接続した非磁性チャネル領域δの縦抵抗R及び横抵抗Rとし、横抵抗Rを縦抵抗Rで割った値に、非磁性導体3の幅Wを乗じて、非磁性導体3の長さLaで割ることで、縦横抵抗率比ρyx/ρxx を求める。そして、求めた縦横抵抗率比ρyx/ρxx 、並びに非磁性導体3にスピン偏極度Pが0%及び100%の電流を注入したときの各縦抵抗率ρxx(P=0)及びρxx(P=1)の値を(20)式に代入することで、被測定材料2から距離La離れた地点における非磁性導体3のスピン偏極度Pの絶対値を算出することが出来る。

【0065】
ここで、スピン偏極度0%の電流を非磁性導体3に注入するためには、被測定材料2の代わりに、非磁性導体3と同じ材料を使い、スピン偏極度100%の電流を非磁性導体3に注入するためには、被測定材料2の代わりに、ホイスラー合金(ハーフメタル)を用いる。

【0066】
被測定材料2のスピン偏極度P’は、スピン偏極度測定メータ11を用いて上記のように得られた非磁性チャネル領域δのスピン偏極度Pが図4(a)に示す較正器21を用いて較正されることで、求められる。較正器21は、被測定材料2に相当するスピン偏極源2aとして、スピン偏極度Pが100%の材料、例えば、ホイスラー合金(ハーフメタル)が使われる。また、非磁性導体3に相当する試料3aは、非磁性導体3に用いられる材料からなり、同図に示すような、長さLaよりも充分大きな長さLbを有する。

【0067】
この構成の較正器21において、較正器21の両端に電圧を印加して電流Iを流し、ソース電極としてのスピン偏極源2aから試料3aにスピン偏極電流Ispinを注入する。そして、そのときの試料3aの各長さLx、つまり、スピン偏極源2aからの各距離Lxにおける縦方向電圧Vを各電圧計V1a、V1b及びV1cによって測定し、横方向電圧Vを各電圧計V2a、V2b及びV2cによって測定することで、試料3aの各長さLxにおける縦抵抗R及び横抵抗Rの各値を測定する。

【0068】
そして、この測定で得られた縦抵抗R及び横抵抗Rの各値から、チャネル幅と長さに考慮して各距離Lxにおける縦横抵抗率比ρyx/ρxx を求める。さらに、求めた縦横抵抗率比ρyx/ρxx 、並びに、既に得られているスピン偏極度Pが0%および100%のときの試料3aの各縦抵抗率ρxx(P=0)及びρxx(P=1)の値を(20)式に代入し、各距離Lxにおける試料3aのスピン偏極度Pを算出する。同図(b)は、この算出結果をグラフに表したものである。同グラフの横軸はスピン偏極源2aからの距離Lx、縦軸はスピン偏極度Pを表す。同グラフに示されるように、スピン偏極度Pは、スピン偏極源2aから離れるのに従って漸減するパターンのカーブ特性を有する。図3に示すスピン偏極度測定メータ11に用いられる非磁性導体3の長さLaは、自然対数の底をeとすると、スピン偏極度Pが1/e(=約1/2.7)に低減する距離、つまり、スピン自然拡散長よりも短く設定される(La<スピン自然拡散長)。

【0069】
図3に示すスピン偏極度測定メータ11では、被測定材料2から距離La離れた地点における非磁性導体3のスピン偏極度P’(La)を得ることが出来るが、上記較正器21で得た結果を使うことで、スピン偏極度測定メータ11で得たスピン偏極度P’(La)から、被測定材料2からの距離0におけるスピン偏極度P、つまり、被測定材料2のスピン偏極度P’(0)を得ることが出来る。すなわち、上記較正器21で得た距離Laにおけるスピン偏極度P(La)に対するスピン偏極度測定メータ11で得た距離Laにおけるスピン偏極度P’(La)の比が、被測定材料2のスピン偏極度P’に等しい。

【0070】
このような本実施の形態によるスピン偏極度測定メータ11によれば、メータ本体12の両端に電圧を印加してメータ本体12における被測定材料2から非磁性導体3にスピン偏極電流Ispinを注入し、注入したスピン偏極電流Ispinの進行方向に平行及び垂直な縦方向電圧V及び横方向電圧Vを電圧計V及びVで測定することで、縦抵抗R及び横抵抗Rの値を求めることが出来る。このため、キャリアの走行状態に摂動を加えずにスピン偏極度Pの評価を簡便に行うことが可能なスピン偏極度測定メータ11が提供される。従って、本実施の形態によるスピン偏極度測定メータ11は、原理上、実際のスピントロニクスデバイスにおけるリード線やソース-ドレイン電極間のスピン偏極度Pを、通常の電流計による電流測定と同様な手軽さと精度で、簡易にその場で測定できる能力を有している。

【0071】
次に、上記のスピン偏極度測定メータ11を用いた本発明による論理演算ゲートの一実施の形態について説明する。

【0072】
図5は、この一実施の形態による論理演算ゲート31の構成の概略斜視図である。

【0073】
論理演算ゲート31は、第1のスピン偏極度測定メータ11Aと第2のスピン偏極度測定メータ11Bと第3のスピン偏極度測定メータ11Cとを備えて構成されている。

【0074】
第1のスピン偏極度測定メータ11Aは、導電性を有する第1の導電材料2Aに第1の非磁性導体3Aが異種接合された第1のメータ本体12Aから構成される。第1のメータ本体12Aの両端に電圧を印加して入力電流Iを流し、第1の導電材料2Aから第1の非磁性導体3Aに第1のスピン偏極電流ISPIN1を注入する。第1の電圧測定手段を構成する電圧計V1Aは、注入された第1のスピン偏極電流ISPIN1の進行方向に平行な縦方向電圧Vを測定する。第2の電圧測定手段を構成する電圧計V2Aは、第1のスピン偏極電流ISPIN1の進行方向に垂直な横方向電圧Vを測定する。

【0075】
また、第2のスピン偏極度測定メータ11Bは、導電性を有する第2の導電材料2Bに第2の非磁性導体3Bが異種接合された第2のメータ本体12Bから構成される。第2のメータ本体12Bの両端に電圧を印加して入力電流Iを流し、第2の導電材料2Bから第2の非磁性導体3Bに第2のスピン偏極電流ISPIN2を注入する。第3の電圧測定手段を構成する電圧計V1Bは、注入された第2のスピン偏極電流ISPIN2の進行方向に平行な縦方向電圧Vを測定する。第4の電圧測定手段を構成する電圧計V2Bは、第2のスピン偏極電流ISPIN2の進行方向に垂直な横方向電圧Vを測定する。

【0076】
また、第3のスピン偏極度測定メータ11Cは、第3のメータ本体12Cから構成される。第3のメータ本体12Cは第3の非磁性導体3Cからなり、第3の非磁性導体3Cには第1の非磁性導体3A及び第2の非磁性導体3Bが同種接合されている。なお、これら第1、第2及び第3の各非磁性導体3A、3B及び3Cを一体成形し、接合部分を無くしてもよい。第3の非磁性導体3Cには、第1の非磁性導体3A及び第2の非磁性導体3Bから第1のスピン偏極電流ISPIN1及び第2のスピン偏極電流ISPIN2が流入し、第3のスピン偏極電流ISPIN3が流れる。この第3のスピン偏極電流ISPIN3は、第1のスピン偏極電流ISPIN1及び第2のスピン偏極電流ISPIN2が合成して形成されるものであり、第3の非磁性導体3Cから電流Iとして出力される。第5の電圧測定手段を構成する電圧計V1Cは、第3のスピン偏極電流ISPIN3の進行方向に平行な縦方向電圧Vを測定する。第6の電圧測定手段を構成する電圧計V2Cは、第3のスピン偏極電流ISPIN3の進行方向に垂直な横方向電圧Vを測定する。

【0077】
このような論理演算ゲート31は、第1のスピン偏極電流ISPIN1のキャリアのスピン偏極度P及び第2のスピン偏極電流ISPIN2のキャリアのスピン偏極度Pを入力値、第3のスピン偏極電流ISPIN3のキャリアのスピン偏極度Pを出力値とする、2入力で1出力の擬似排他的論理演算ゲートを構成する。ここで、第1、第2及び第3の各スピン偏極度測定メータ11A、11B及び11Cは、チャネル領域δが非磁性体から構成されるため、アップ及びダウンスピンしたキャリアの双方を受け入れることが出来る。また、入力値であるスピン偏極度P及びPは、第1及び第2の各導電材料2A及び2Bに外部磁場を印加して、または、第1及び第2の各導電材料2A及び2Bの幅方向に電圧を印加してスピン偏極電流を注入し、キャリアのスピンを反転することで、任意に変えられる。

【0078】
すなわち、第1のメータ本体12A及び第2のメータ本体12Bにそれぞれスピン偏極度P及びPが100%の第1のスピン偏極電流ISPIN1及び第2のスピン偏極電流ISPIN2を注入すると、第3のメータ本体12Cにはスピン偏極度Pが100%の第3のスピン偏極電流ISPIN3が流れる。また、第1のメータ本体12A及び第2のメータ本体12Bにそれぞれスピン偏極度Pが100%の第1のスピン偏極電流ISPIN1及びスピン偏極度Pが-100%の第2のスピン偏極電流ISPIN2を注入すると、第3のメータ本体12Cにはスピン偏極度Pが0%の第3のスピン偏極電流ISPIN3が流れる。また、第1のメータ本体12A及び第2のメータ本体12Bにそれぞれスピン偏極度Pが-100%の第1のスピン偏極電流ISPIN1及びスピン偏極度Pが100%の第2のスピン偏極電流ISPIN2を注入すると、第3のメータ本体12Cにはスピン偏極度Pが0%の第3のスピン偏極電流ISPIN3が流れる。また、第1のメータ本体12A及び第2のメータ本体12Bにそれぞれスピン偏極度P及びPが-100%の第1のスピン偏極電流ISPIN1及び第2のスピン偏極電流ISPIN2を注入すると、第3のメータ本体12Cにはスピン偏極度Pが-100%の第3のスピン偏極電流ISPIN3が流れる。ここで、-100%のスピン偏極度Pとは、全てのキャリアのスピンがダウンしている状態である。

【0079】
このため、本実施の形態による論理演算ゲート31では、第1のスピン偏極電流ISPIN1のキャリアのスピン偏極度P及び第2のスピン偏極電流ISPIN2のキャリアのスピン偏極度Pを入力値、第3のスピン偏極電流ISPIN3のキャリアのスピン偏極度Pを出力値とすると、出力値P及び一方の入力値PまたはPが分かると、他方の入力値PまたはPが一義的に推測される。ここで、各入力値P、P及び出力値Pは、第1~第3の各メータ本体12A、12B及び12Cを流れる第1~第3の各スピン偏極電流ISPIN1、ISPIN2及びISPIN3の進行方向に平行な縦方向電圧V及びこれに垂直な横方向電圧Vを電圧計V1A、V1B及びV1C、並びにV2A、V2B及びV2Cで測定し、縦抵抗率ρxx及び横抵抗率ρyxを求めてスピン偏極度Pを算出することで、得られる。

【0080】
出力値P及び一方の入力値PまたはPから他方の入力値PまたはPが一義的に推測されるこのような擬似排他的な論理関係は、図6(a)に示す真理値表にまとめられる。ここで、論理値「1」は100%のスピン偏極度P、論理値「-1」は-100%のスピン偏極度P、論理値「0」は0%のスピン偏極度Pに対応している。同図(b)は、排他的論理和(XOR)を演算する一般的な論理演算ゲートにおける入力値A、B及び出力値C間の論理関係を表す真理値表である。この真理値表でも、出力値C及び一方の入力値AまたはBから、他方の入力値BまたはAが一義的に推測される。このため、同図(a)に演算論理を示す本実施の形態による論理演算ゲート31の擬似XORは、同図(b)に演算論理を示す一般的なXORに類似する。従って、本実施の形態による論理演算ゲート31により、擬似排他的な論理和を演算する擬似XORゲートが提供される。

【0081】
図7は、一般的なXOR論理演算ゲート41を5個のPNPトランジスタ42~46及び1個のNPNトランジスタ47で構成した一例を示す。入力値Aをスイッチ48、入力値Bをスイッチ49で入力することで、出力端子50に出力値Cが得られる。一般的なXOR論理演算ゲート41はこのように6個のバイポーラ・トランジスタ42~47を必要とする。1個当たりのこれらトランジスタ42~47におけるPN接合は2個であるから、XOR論理演算ゲート41には合計で12個のPN接合が必要とされる。これに対し、本実施の形態による擬似XOR論理演算ゲート31は、第1、第2及び第3の各非磁性導体3A、3B及び3Cを一体成形することで、第1の導電材料2Aと第1の非磁性導体3Aとの接合、及び第2の導電材料2Bと第2の非磁性導体3Bとの接合の2個の接合で、極めて簡単に構成することが出来る。

【0082】
次に、上記の論理演算ゲート31を用いた本発明による信号暗号化及び復号化方法の一実施の形態について説明する。

【0083】
本実施の形態の信号暗号化方法では、上記の論理演算ゲート31における第1のメータ本体12A及び第2のメータ本体12Bの一方に送信信号列、他方に乱数列を入力して、第3のメータ本体12Cから出力される信号列を暗号列として送信する。例えば、第1のメータ本体12Aにおけるキャリアのスピン偏極度Pを図8(a)に示すスピン偏極信号列P、第2のメータ本体12Bにおけるキャリアのスピン偏極度Pを同図(b)に示すスピン偏極乱数列Pとして信号入力すると、第3のメータ本体12Cのキャリアのスピン偏極度Pは、図6(a)に示す真理値表に従った同図(c)に示す値となる。本実施の形態の信号暗号化方法では、同図(c)に示すこの値の列を暗号化情報列Pとして第3のメータ本体12Cから出力し、情報通信における鍵暗号化を行う。

【0084】
また、本実施の形態の信号復号化方法では、上記の論理演算ゲート31の図6(a)に示す演算論理に基づいて、乱数列と受信した暗号列とから、送信信号列を復号する。例えば、図8(c)に示す暗号化情報列Pを受信した場合には、送信時に用いた同図(b)に示すスピン偏極乱数列Pと同じ同図(e)に示すスピン偏極乱数列Pを用い、図6(a)に示す真理値表の論理に基づき、同図(f)に示すスピン偏極信号列Pを復号化する。この復号化により、送信された同図(a)に示すスピン偏極信号列Pを得ることで、情報通信における鍵復号化を行う。

【0085】
このような本実施の形態の信号暗号化及び復号化方法によれば、上記のように、第1のメータ本体12Aに入力される送信信号列Pと第2のメータ本体12Bに入力される乱数列Pとは、論理演算ゲート31によって図6(a)に示す擬似排他的論理和がとられ、その論理演算結果が暗号列Pとして第3のメータ本体12Cから出力され、送信される。論理演算ゲート31は、出力値である暗号列P及び一方の入力値である乱数列Pから他方の入力値である入力信号列Pが一義的に推測されるので、受信側では、乱数列Pと受信した暗号列Pとから、論理演算ゲート31の演算論理に基づいて、送信した信号列Pを復号化することが出来る。

【0086】
このため、上記の擬似XOR論理演算ゲート31を用いることで、送信信号列Pを暗号列Pに暗号化することが出来、暗号列Pを送信信号列Pに復号化することが出来る信号暗号化及び復号化方法が提供される。
【産業上の利用可能性】
【0087】
XOR論理演算ゲート41は、各種TTLを始め、鍵暗号通信における情報の暗号化及び復号化技術に必須の論理ゲートである。このため、本発明によるスピン偏極度Pを入出力とする上述した擬似XOR論理演算ゲート31は、これらディジタル回路における省電力化と高度集積化に格段の進歩をもたらす。
【符号の説明】
【0088】
1…伝導電子
1α…スピンアップした伝導電子
1β…スピンダウンした伝導電子
2…被測定材料
2a…スピン偏極源
2A、2B…導電材料
3…非磁性導体
3a、3A、3B、3C…非磁性導体
11…スピン偏極度測定メータ
12、12A、12B、12C…メータ本体
21…較正器
31…論理演算ゲート
I…電流
δ…チャネル領域
SOI…スピン軌道相互作用力
Hall…ホール電気力
…ホール電場
m…スピン磁気モーメント
spin…スピン偏極電流
、V…電圧計
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7