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明細書 :展開車輪

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5858377号 (P5858377)
公開番号 特開2013-052779 (P2013-052779A)
登録日 平成27年12月25日(2015.12.25)
発行日 平成28年2月10日(2016.2.10)
公開日 平成25年3月21日(2013.3.21)
発明の名称または考案の名称 展開車輪
国際特許分類 B60B  19/00        (2006.01)
FI B60B 19/00 D
請求項の数または発明の数 3
全頁数 11
出願番号 特願2011-192839 (P2011-192839)
出願日 平成23年9月5日(2011.9.5)
審査請求日 平成26年7月25日(2014.7.25)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】899000057
【氏名又は名称】学校法人日本大学
発明者または考案者 【氏名】入江 寿弘
個別代理人の代理人 【識別番号】100110629、【弁理士】、【氏名又は名称】須藤 雄一
【識別番号】100166615、【弁理士】、【氏名又は名称】須藤 大輔
審査官 【審査官】平野 貴也
参考文献・文献 特開昭63-269701(JP,A)
特開2010-234870(JP,A)
特開昭60-148780(JP,A)
特開昭63-240401(JP,A)
調査した分野 B60B 19/00
特許請求の範囲 【請求項1】
周方向所定間隔で備えられ径方向へ突出した複数の爪支持部を有する回転支持体と、
前記各爪支持部にそれぞれ回転可能に支持され周方向への閉回転位置でそれぞれの円弧壁部が周方向に連携して転動周面を形成し前記爪支持部に対する径方向への展開回転位置で端部が転動周面外へ突出し正転方向の転動前側に係合部を展開し前記円弧壁部が正転方向の転動後側となる転動爪体と、
前記回転支持体に同軸に配置されて回転支持体に対する一体回転と相対回転とを選択可能な展開駆動体と、
前記展開駆動体と前記各転動爪体との間に結合された展開リンクとを備え、
前記展開駆動体の前記回転支持体に対する相対回転により前記展開リンクを介して前記転動爪体を前記展開回転位置とする展開車輪であって、
前記転動爪体は、径方向に沿った前記展開回転位置で前記転動爪体相互の前記係合部と前記円弧壁部との間が前記転動周面よりも内径側から径方向の外側に向かって開く全展開となり得るように前記爪支持部の先端に支持軸により支持され、
前記展開リンクは、前記全展開のとき前記展開駆動体及び転動爪体に対する結合点を結ぶ線の延長線が前記転動爪体の係合部と前記支持軸との間を通る、
ことを特徴とする展開車輪。
【請求項2】
請求項1記載の展開車輪であって、
前記展開リンクは、前記展開駆動体及び転動爪体に対する結合点を結ぶ線の延長線が前記転動爪体の展開回転位置で前記展開駆動体を前記回転支持体に対し相対回転させる展開駆動軸の軸芯上又はこの軸芯よりも前記展開駆動体の展開回転方向側を通るように設定された、
ことを特徴とする展開車輪。
【請求項3】
請求項1又は2項記載の展開車輪であって、
前記回転支持体は、走行駆動軸に結合され、
前記展開駆動体は、前記走行駆動軸と同軸の展開駆動軸に結合され、
前記走行駆動軸及び展開駆動軸を一体回転可能に結合する走行駆動可能状態と前記走行駆動軸を車体側に結合して前記展開駆動軸を前記走行駆動軸に対し相対回転可能な展開駆動可能状態とに切り替える切り替え機構部を備えた、
ことを特徴とする展開車輪。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、段差の乗り越え走行等を可能にする展開車輪に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の展開車輪としては、例えば非特許文献1、2に記載された図11、図12に示すようなものがある。図11は、展開車輪の段差乗り越え状態を示す側面図、図12は、展開車輪の段差乗り越え状態を示す側面図である。
【0003】
図11に示す展開車輪301は、車輪支持体303に、4個の小さな小車輪305を支持させたものである。この展開車輪301では、小車輪305の回転及び車輪支持体303の回転により階段Sを昇ることができる。
【0004】
しかし、小さな段差があると小車輪305の径が小さいことから抵抗が大きくなり、走行が困難になる恐れがある。また、車輪支持体303の回転半径方向において小車輪305間の距離は、階段Sを円滑に昇ることができるように少なくとも段差の倍程度は必要となる。このため、全体的に大型化するという問題があった。
【0005】
図12に示す展開車輪401は、走行輪403に伸縮可能な突起405を設けたものである。この展開車輪401は、階段Sの段差部分で突起405を伸ばし、段差を乗り越える。
【0006】
しかし、段差を円滑に乗り越えるために、走行輪403の大きさは、段差の倍程度必要となる。
【0007】
しかも、車輪支持体303、走行輪403の大きさは何れも固定であり、段差の高さ幅に応じて調整することが困難である。
【0008】
これに対し、本願出願人は、特許文献1のように、車輪全体を小型化することができる展開車輪を提案した。
【0009】
しかし、転動爪体の展開駆動構造が複雑であるという問題があった。
【先行技術文献】
【0010】

【特許文献1】特開2011-31796号公報
【0011】

【非特許文献1】http://www.webshiro.com/syouhinsetumei/m207dka.htm
【非特許文献2】http://www.crc.uec.ac.jp/japanese/taguchiHP/hoshi-sotsu.pdf
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
解決しようとする問題点は、転動爪体の展開駆動構造が複雑であった点である。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、転動爪体の展開駆動構造を簡単にするため、周方向所定間隔で備えられ径方向へ突出した複数の爪支持部を有する回転支持体と、前記各爪支持部にそれぞれ回転可能に支持され周方向への閉回転位置でそれぞれの円弧壁部が周方向に連携して転動周面を形成し前記爪支持部に対する径方向への展開回転位置で端部が転動周面外へ突出し正転方向の転動前側に係合部を展開し前記円弧壁部が正転方向の転動後側となる転動爪体と、前記回転支持体に同軸に配置されて回転支持体に対する一体回転と相対回転とを選択可能な展開駆動体と、前記展開駆動体と前記各転動爪体との間に結合された展開リンクとを備え、前記展開駆動体の前記回転支持体に対する相対回転により前記展開リンクを介して前記転動爪体を前記展開回転位置とする展開車輪であって、前記転動爪体は、径方向に沿った前記展開回転位置で前記転動爪体相互の前記係合部と前記円弧壁部との間が前記転動周面よりも内径側から径方向の外側に向かって開く全展開となり得るように前記爪支持部の先端に支持軸により支持され、前記展開リンクは、前記全展開のとき前記展開駆動体及び転動爪体に対する結合点を結ぶ線の延長線が前記転動爪体の係合部と前記支持軸との間を通ることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明の展開車輪は、周方向所定間隔で備えられ径方向へ突出した複数の爪支持部を有する回転支持体と、前記各爪支持部にそれぞれ回転可能に支持され周方向への閉回転位置でそれぞれの円弧壁部が周方向に連携して転動周面を形成し前記爪支持部に対する径方向への展開回転位置で端部が転動周面外へ突出し正転方向の転動前側に係合部を展開し前記円弧壁部が正転方向の転動後側となる転動爪体と、前記回転支持体に同軸に配置されて回転支持体に対する一体回転と相対回転とを選択可能な展開駆動体と、前記展開駆動体と前記各転動爪体との間に結合された展開リンクとを備え、前記展開駆動体の前記回転支持体に対する相対回転により前記展開リンクを介して前記転動爪体を前記展開回転位置とする展開車輪であって、前記転動爪体は、径方向に沿った前記展開回転位置で前記転動爪体相互の前記係合部と前記円弧壁部との間が前記転動周面よりも内径側から径方向の外側に向かって開く全展開となり得るように前記爪支持部の先端に支持軸により支持され、前記展開リンクは、前記全展開のとき前記展開駆動体及び転動爪体に対する結合点を結ぶ線の延長線が前記転動爪体の係合部と前記支持軸との間を通る。
【0015】
このため、各転動爪体の展開を展開駆動体の回転支持体に対する相対回転により展開リンクを介して行わせるから、転動爪体の展開駆動構造を簡単にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】展開車輪の閉状態の側面図である。(実施例1)
【図2】展開車輪の展開途中の側面図である。(実施例1)
【図3】展開車輪の全展開状態の側面図である。(実施例1)
【図4】(A)は、展開車輪の全展開状態における展開駆動体の長穴位置を示す透視側面図、(B)は、展開駆動体の側面図である。(実施例1)
【図5】展開車輪の閉状態における展開駆動体の長穴位置を示す透視側面図である。(実施例1)
【図6】展開車輪の走行駆動可能状態での駆動側のみをハッチングして示す断面図である。(実施例1)
【図7】クラッチ・ギヤの噛合いを示す側面図である。(実施例1)
【図8】展開車輪の走行駆動可能状態での静止側のみをハッチングして示す断面図である。(実施例1)
【図9】展開車輪の展開駆動可能状態での駆動側のみをハッチングして示す断面図である。(実施例1)
【図10】展開車輪の展開駆動可能状態での静止側のみをハッチングして示す断面図である。(実施例1)
【図11】展開車輪の段差乗り越え状態を示す側面図である。(従来例)
【図12】展開車輪の段差乗り越え状態を示す側面図である。(従来例)
【発明を実施するための形態】
【0017】
転動爪体の展開駆動構造を簡単にするという目的を、展開駆動体と展開リンクとにより実現した。
【実施例1】
【0018】
[展開車輪]
図1は、展開車輪の閉状態の側面図、図2は、展開車輪の展開途中の側面図、図3は、展開車輪の全展開状態の側面図、図4は、展開車輪の全展開状態における展開駆動体の長穴位置を示す透視側面図、図5は、展開車輪の閉状態における展開駆動体の長穴位置を示す透視側面図、図6は、展開車輪の走行駆動可能状態での駆動側のみをハッチングして示す断面図、図7は、クラッチ・ギヤの噛合いを示す側面図、図8は、展開車輪の走行駆動可能状態での静止側のみをハッチングして示す断面図である。
【実施例1】
【0019】
図1~図6のように、展開車輪1は、回転支持体3と転動爪体5と展開駆動体7と展開リンク9とを備えている。
【実施例1】
【0020】
回転支持体3は、対向配置された2枚の十字プレート11、13で形成されている。十字プレート11、13は、回転中心部側の基板部11a、13aから径方向へ突出した複数、例えば周方向4本の爪支持部11b、13bが備えられ、爪支持部11b、13bは、回転軸方向に相互に対向している。この4本の爪支持部11b、13bは、例えば90°間隔で配置されている。したがって、回転支持体3は、周方向所定間隔で備えられ径方向へ突出した複数の爪支持部11b、13bを有した構成となっている。
【実施例1】
【0021】
十字プレート11、13の基板部11a、13aは、4本のピン15によりフランジ部17及び環状板部19に一体回転可能に結合されている。フランジ部17は、中空の走行駆動軸21に一体に結合され、フランジ部17及び環状板部19は、展開駆動軸23の端部側外周にボール・ベアリング25、27により相対回転自在に支持されている。展開駆動軸23は、走行駆動軸21の軸心部を貫通している。
【実施例1】
【0022】
十字プレート11、13の爪支持部11b、13bには、支持軸29が固定支持され、支持軸29の両端部にボール・ベアリング31、33により転動爪体5が相対回転自在に支持されている。
【実施例1】
【0023】
転動爪体5は、例えばスポンジ状のゴム等で成形され、断面コ状に形成されている。但し、転動爪体5の材質は適宜選択することができる。これらの転動爪体5は、転動周面Pの一部を構成する第1円弧壁部35を有する他、該第1円弧壁部35の両側に係合爪部37を有している。係合爪部37の係合部37aは、直線的に形成されている。但し、係合部37aを凹湾曲状、鋸刃状、これらの組み合わせ形状等に形成することもできる。
【実施例1】
【0024】
各転動爪体5は、図1の周方向への閉回転位置でそれぞれが周方向に連携して転動周面Pを形成し前記爪支持部11b、13bに対する図3の径方向への展開回転位置で先端部が転動周面P外へ突出する。
【実施例1】
【0025】
したがって、転動爪体5は、各爪支持部11b、13bの先端にそれぞれ回転可能に支持され周方向への閉回転位置でそれぞれが周方向に連携して転動周面Pを形成し爪支持部11b、13bに対する径方向への展開回転位置で端部が転動周面P外へ突出する構成となっている。
【実施例1】
【0026】
展開駆動体7は、円板状に形成され、十字プレート11、13間に配置されて展開駆動軸23に一体回転可能に結合固定されている。展開駆動体7には、図4、図5のように、展開駆動体7の回転中心を中心とする円弧状の長穴39が一対形成され、前記ピン15を貫通させている。
【実施例1】
【0027】
したがって、展開駆動体7は、長穴39の範囲で十字プレート11、13に対し相対回転可能となっている。
【実施例1】
【0028】
こうして、展開駆動体7は、回転支持体3に同軸に配置されて回転支持体3に対する一体回転と相対回転とを選択可能な構成となっている。
【実施例1】
【0029】
展開リンク9は、図1~図5に図示し、図6には図示していない。この展開リンク9は、転動爪体5に対応して4本備えられ、各一端が、展開駆動体7に相対回転自在に結合され、各他端が、各転動爪体5にそれぞれ相対回転自在に結合されている。
【実施例1】
【0030】
したがって、図1~図5で示す展開リンク9は、展開駆動体7と各転動爪体5との間に結合され、展開駆動体7の回転支持体3に対する相対回転により展開リンク9を介して転動爪体5を展開回転位置とする。
【実施例1】
【0031】
この展開リンク9は、展開駆動体7及び転動爪体5に対する結合点を結ぶ直線の延長線が転動爪体5の展開回転位置で展開駆動軸23の軸芯よりも展開駆動体7の展開回転方向側を通るように設定されている(図3の配置)。但し、前記延長線が転動爪体5の展開回転位置で展開駆動軸23の軸芯上を通るように設定することもできる。
【実施例1】
【0032】
図6~図8のように、走行駆動軸21は、車体側である静止側41にボール・ベアリング43、45により回転自在に支持されている。
【実施例1】
【0033】
走行駆動軸21と展開駆動軸23との間には、切り替え機構部46が備えられている。切り替え機構部46は、走行駆動軸21及び展開駆動軸23を一体回転可能に結合する走行駆動可能状態と走行駆動軸21を静止側41に結合して展開駆動軸23を走行駆動軸21に対し相対回転可能な展開駆動可能状態とに切り替えるものである。
【実施例1】
【0034】
切り替え機構部46は、走行駆動軸21と展開駆動軸23とに取り付けられた第1、第2のクラッチ・ギヤ47,49を備えている。静止側41にも、第1、第2のクラッチ・ギヤ47,49に隣接して切り替え機構部46の第3のクラッチ・ギヤ51が設けられている。
【実施例1】
【0035】
静止側41には、切り替え機構部46のカウンタ・シャフト53がボール・ベアリング55、57により回転自在に支持され、走行駆動軸21及び展開駆動軸23に平行に配置されている。このカウンタ・シャフト53に切り替え機構部46のアイドル・ギヤ59がスライド可能に支持され、図6の位置では第1、第2のクラッチ・ギヤ47,49に噛み合っている。
[走行駆動]
図1、図5、図6、図8のように、各転動爪体5が閉回転位置であると、転動爪体5の連携によって各第1円弧壁部35が円形の転動周面Pを形成する。
【実施例1】
【0036】
電動モータ等により展開駆動軸23を回転駆動するとアイドル・ギヤ59に共に噛み合っている第1、第2のクラッチ・ギヤ47,49により走行駆動軸21に回転駆動力が伝達され、走行駆動軸21の回転駆動によりフランジ部17が回転駆動される。
【実施例1】
【0037】
フランジ部17の回転駆動によりピン15を介し環状板部19が共に回転する。
【実施例1】
【0038】
この回転によりピン15から回転支持体3に駆動力が伝達され、回転支持体3の回転により展開車輪1は、転動周面Pにより転動走行することができる。
【実施例1】
【0039】
走行駆動軸21の逆転駆動により後退走行も可能である。
[展開駆動]
図9は、展開車輪の展開駆動可能状態での駆動側のみをハッチングして示す断面図、図10は、展開車輪の展開駆動可能状態での静止側のみをハッチングして示す断面図である。
【実施例1】
【0040】
図9、図10のように、切り替え機構部46の切り替えにより、アイドル・ギヤ59を第1のクラッチ・ギヤ47及び第3のクラッチ・ギヤ51に噛み合わせる。この噛み合わせにより走行駆動軸21の回転が静止側41にロックされる。このロックで、フランジ部17及び環状板部19、ピン15が共に静止側41にロックされる。
【実施例1】
【0041】
前記電動モータ等により展開駆動軸23を回転駆動すると展開駆動体7がピン15に対し長穴39の範囲で相対的に動き、回転支持体3に対して相対回転する。この相対回転により展開リンク9の展開駆動体7側端部が旋回移動し、展開リンク9が図2、図3のように爪支持部11b、13bに対して立ち上がる。
【実施例1】
【0042】
この展開リンク9の立ち上がりにより各転動爪体5が爪支持部11b、13bに対して支持軸29回りに回転し、図3の展開回転位置となる。
【実施例1】
【0043】
このとき展開リンク9は、展開駆動体7及び転動爪体5に対する結合点を結ぶ線の延長線が転動爪体5の展開回転位置で展開駆動軸23の軸芯よりも展開駆動体7の展開回転方向側を通るため、図3のように、転動爪体5が反力fを受けると展開リンク9の一端(半径方向外端)が矢印Aのように回転力を受け、同他端(半径方向内端)が矢印Bのように力を受けて展開駆動体7を展開駆動方向へ付勢する。
【実施例1】
【0044】
このため、展開リンク9が支えとなって各転動爪体5は、展開回転位置をそのまま無理なく自立させることができる。
【実施例1】
【0045】
この状態で、切り替え機構部46の切り替え戻しにより、アイドル・ギヤ59を第1、第2のクラッチ・ギヤ47、49に噛み合わせる。電動モータ等により展開駆動軸23を回転駆動するとアイドル・ギヤ59に共に噛み合っている第1、第2のクラッチ・ギヤ47,49により走行駆動軸21に回転駆動力が伝達され、前記同様にして各転動爪体5の展開回転位置で走行駆動することができる。このため、大きな段差の上り下り、がれきの散乱する場所等を走行するのに適する。
【実施例1】
【0046】
切り替え機構部46の切り替えにより、アイドル・ギヤ59を第1のクラッチ・ギヤ47及び第3のクラッチ・ギヤ51に再度噛み合わせ、図3の展開状態で前記電動モータ等により展開駆動軸23を逆回転駆動すると、逆の動作により各転動爪体5が閉回転位置へ動作する。
【実施例1】
【0047】
かかる展開車輪は、車輪型ロボット等に適用することで、災害救済ロボットなどとして威力を発揮させることができる。
[実施例1の効果]
本発明実施例1では、周方向所定間隔で備えられた複数の爪支持部11b、13bを有した回転支持体3と、各爪支持部11b、13bにそれぞれ回転可能に支持され周方向への閉回転位置でそれぞれが周方向に連携して転動周面を形成し爪支持部11b、13bに対する径方向への展開回転位置で端部が転動周面外へ突出する転動爪体5と、回転支持体3に同軸に配置されて回転支持体3に対する一体回転と相対回転とを選択可能な展開駆動体7と、展開駆動体7と各転動爪体5との間に結合された展開リンク9とを備え、展開駆動体7の回転支持体3に対する相対回転により展開リンク9を介して転動爪体5を展開回転位置とする。
【実施例1】
【0048】
このため、各転動爪体5の展開を展開駆動体7の回転支持体3に対する相対回転により展開リンク8を介して行わせるから、転動爪体5の展開駆動構造を歯車等を使用せずに簡単にすることができる。
【実施例1】
【0049】
回転支持体3は、径方向へ突出した複数の爪支持部11b、13bを備え、転動爪体5は、爪支持部11b、13bの先端に支持された。
【実施例1】
【0050】
このため、転動爪体5の展開回転位置では、転動爪体5と爪支持部11b、13bとで、十字プレート11、13の基板部11a、13aから長く伸びた形態となり、より大きな段差等に対応させることができる。
【実施例1】
【0051】
展開リンク9は、展開駆動体7及び転動爪体5に対する結合点を結ぶ線の延長線が転動爪体5の展開回転位置で展開駆動軸23の軸芯よりも展開駆動体7の展開回転方向側を通るように設定された.
このため、転動爪体5の展開回転位置では、展開リンク9により展開駆動体7に対して支持されることになり、展開状態を自立させることができる。
【実施例1】
【0052】
回転支持体3は、走行駆動軸21に結合され、展開駆動体7は、走行駆動軸21と同軸の展開駆動軸23に結合され、走行駆動軸21及び展開駆動軸23を一体回転可能に結合する走行駆動可能状態と走行駆動軸21を車体側である静止側41に結合して展開駆動軸23を走行駆動軸21に対し相対回転可能な展開駆動可能状態とに切り替える切り替え機構部46を備えた。
【実施例1】
【0053】
このため、単一の電動モータなどによって走行駆動と展開駆動とを行わせることができる。
[その他]
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。
【実施例1】
【0054】
例えば、展開アクチュエータは、電動モータに限らず、走行駆動軸21とは別に展開駆動軸23を駆動する油圧又は空気圧シリンダ等で構成することも可能である。
【実施例1】
【0055】
また、アクチュエータを省略して転動爪体を手動により展開させても良い。
【実施例1】
【0056】
各転動爪体5を、閉じ方向、或いは展開方向へ付勢するスプリング等の付勢部材を設けても良い。
【符号の説明】
【0057】
1 展開車輪
3 回転支持体
5 転動爪体
7 展開駆動体
9 展開リンク
11b、13b 爪支持部
21 走行駆動軸
23 展開駆動軸
41 静止側(車体側)
46 切り替え機構部
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
10
【図12】
11